説明

幹細胞の増幅調節のための方法および組成物

本発明は、造血幹細胞のような幹細胞の増幅を調節する方法および物質を提供する。したがって、本発明は、造血幹細胞、生殖幹細胞、神経幹細胞のような幹細胞の増幅を調節するための方法であって、(A)幹細胞に、増幅を調節するに十分な量のBmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子を提供する工程;および(B)該幹細胞を、該増幅を調節するに十分な時間培養する工程、を包含する、方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
幹細胞の増幅を調節するための方法であって、
(A)幹細胞に、増幅を調節するに十分な量のBmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子を提供する工程;および
(B)該幹細胞を、該増幅を調節するに十分な時間培養する工程、
を包含する、方法。
【請求項2】
前記増幅の調節は、増幅促進である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記Bmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子は、外因性または内因性である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記Bmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子は、外因性である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記Bmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子は、核酸形態および/またはタンパク質形態である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記Bmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子は、
(a)配列番号1または3に記載の核酸配列(それぞれ、アクセッション番号L13689またはM64279)もしくはそのフラグメントによってコードされる、ポリペプチド;
(b)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列もしくはそのフラグメントを有する、ポリペプチド;
(c)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される少なくとも1つの変異を有する改変体ポリペプチドであって、生物学的活性を有する、改変体ポリペプチド;または
(d)(a)〜(c)のいずれか1つのポリペプチドのアミノ酸配列に対する同一性が少なくとも70%であるアミノ酸配列からなり、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記Bmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子は、
(a)配列番号1または3に記載の塩基配列(それぞれ、アクセッション番号L13689またはM64279)またはそのフラグメント配列を有する、ポリヌクレオチド;
(b)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド、
(c)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される少なくとも1つの変異を有する改変体ポリペプチドであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)(a)〜(c)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズする、ポリヌクレオチド;または
(e)(a)〜(c)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列を有し、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記Bmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子は、低分子、脂質分子、糖鎖分子、およびそれらの複合分子からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記幹細胞は、造血幹細胞、生殖幹細胞および神経幹細胞からなる群より選択される幹細胞を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
造血、生殖または神経系に関連する疾患、障害または異常状態を調節するための方法であって、
(A)幹細胞の増幅を調節するに十分な量のBmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子を被検体に提供する工程;および
(B)該被検体を、該増幅を調節するに十分な時間インキュベートする工程、
を包含する、方法。
【請求項11】
幹細胞の増幅を調節するための組成物であって、増幅を調節するに十分な量のBmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子を含む、組成物。
【請求項12】
前記増幅の調節は、増幅促進である、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記幹細胞は、造血幹細胞、生殖幹細胞および神経幹細胞からなる群より選択される幹細胞を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
前記Bmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子は、
(a)配列番号1または3に記載の核酸配列(それぞれ、アクセッション番号L13689またはM64279)もしくはそのフラグメントによってコードされる、ポリペプチド;
(b)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列もしくはそのフラグメントを有する、ポリペプチド;
(c)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される少なくとも1つの変異を有する改変体ポリペプチドであって、生物学的活性を有する、改変体ポリペプチド;または
(d)(a)〜(c)のいずれか1つのポリペプチドのアミノ酸配列に対する同一性が少なくとも70%であるアミノ酸配列を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、
を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項15】
前記Bmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子は、
(a)配列番号1または3に記載の塩基配列(それぞれ、アクセッション番号L13689またはM64279)またはそのフラグメント配列を有する、ポリヌクレオチド;
(b)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド、
(c)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される少なくとも1つの変異を有する改変体ポリペプチドであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)(a)〜(c)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(e)(a)〜(c)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%である塩基配列を有し、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項16】
前記Bmi−1は、Mph−1/Rae28またはM33と複合体を形成する、請求項11に記載の組成物。
【請求項17】
前記Bmi−1は、Mph−1/Rae28およびM33と複合体を形成する、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記Bmi−1またはそのフラグメントもしくは改変体および/またはBmi−1調節因子は、恒常的に活性型である、請求項11に記載の組成物。
【請求項19】
前記Bmi−1またはそのフラグメントもしくは改変体および/またはBmi−1調節因子は、一過的に活性型である、請求項11に記載の組成物。
【請求項20】
前記Bmi−1は、配列番号1(アクセッション番号L13689)に記載の配列からなる、請求項11に記載の組成物。
【請求項21】
さらなる細胞生理活性物質を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項22】
前記細胞生理活性物質は、SCF、TPOおよびFlt−3Lからなる群より選択される因子を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
さらに、薬学的に受容可能なキャリアを含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項24】
前記Bmi−1調節因子は、Bmi−1の活性化因子を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項25】
Bmi−1のプロモーターの活性を上げる因子またはBmi−1を含むPcG複合体に結合しその機能を増強する因子をさらに含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項26】
前記Bmi−1またはそのフラグメントもしくは改変体および/またはBmi−1調節因子は、タンパク質または複合タンパク質形態をとる、請求項11に記載の組成物。
【請求項27】
前記Bmi−1またはそのフラグメントもしくは改変体および/またはBmi−1調節因子は、核酸形態をとる、請求項11に記載の組成物。
【請求項28】
前記核酸形態のBmi−1またはそのフラグメントもしくは改変体および/またはBmi−1調節因子は、ベクターに含まれる、請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
前記ベクターは、レトロウイルスベクターである、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
造血、生殖および神経系に関連する疾患、障害または異常状態を処置または予防するための方法であって、
処置または予防するに十分な量のBmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子を、そのような調節を必要とする被検体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項31】
造血、生殖および神経系に関連する疾患、障害または異常状態を処置または予防するための薬学的組成物であって、処置または予防するに十分な量のBmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子を含む、組成物。
【請求項32】
幹細胞の増幅を調節するためのキットであって、
(A)増幅を調節するに十分な量のBmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子を含む組成物;および
(B)該組成物を幹細胞へ提供し、造血幹細胞を培養することを指示する指示書、
を備える、キット。
【請求項33】
幹細胞の増幅を調節するための、Bmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子の使用。
【請求項34】
幹細胞系列の増幅細胞を生産するための方法であって、
(A)幹細胞または始原細胞を提供する工程;
(B)該幹細胞または始原細胞に、増幅を調節するに十分な量のBmi−1またはその改変体もしくはフラグメントおよび/またはBmi−1調節因子を提供する工程;および
(C)該幹細胞を、該増幅を調節するに十分な時間培養する工程、
を包含する、方法。
【請求項35】
前記幹細胞は、造血系、生殖系および神経系からなる群より選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
請求項35に記載の方法によって得られた細胞。
【請求項37】
請求項35に記載の方法によって得られた細胞から得られた組織。
【請求項38】
請求項35に記載の方法によって得られた細胞から得られた臓器。
【請求項39】
請求項35に記載の方法によって得られた細胞を含む、医薬。
【請求項40】
幹細胞またはそれに由来する増幅細胞を必要とする疾患または障害を処置または予防するための方法であって、
A)請求項35に記載の方法によって得られた細胞をそのような処置または予防を必要とする被検体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項41】
請求項35に記載の方法によって得られた細胞の、幹細胞またはそれに由来する増幅細胞を必要とする疾患または障害を処置または予防するための使用。
【請求項42】
幹細胞の増幅を調節するための因子をスクリーニングするための方法であって、
A)該因子の候補物質を提供する工程;
B)該物質をBmi−1を含む細胞に曝露する工程;および
C)該Bmi−1が調節されたかどうかを決定する工程であって、該Bmi−1が調節された場合、該物質を幹細胞の増幅調節因子であると判断する、工程、
を包含する、方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法によって得られる、造血幹細胞の増幅調節因子。

【図18】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図19】
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【公表番号】特表2007−507206(P2007−507206A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527775(P2006−527775)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【国際出願番号】PCT/JP2004/014713
【国際公開番号】WO2005/030939
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(503341675)株式会社リプロセル (13)
【Fターム(参考)】