説明

広角マルチビーム

【課題】高性能マルチスポットビームを生成するため、オーバサイズアンテナリフレクタを用いて、反射スポットビームを広げて成形した。
【解決手段】マルチビームアンテナシステムは、オーバサイズアンテナリフレクタと複数のアンテナ給電装置とを含む。オーバサイズアンテナリフレクタは、反射スポットビームを広げて成形することによりアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形状から最適化された表面形状を有する。さらに、オーバサイズアンテナリフレクタの直径は((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である。ある実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタの焦点距離の、オーバサイズアンテナリフレクタの直径に対する比(F/D)は、0.7より大きい。本システムはさらにアンテナサブリフレクタを含む。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、広角マルチビームアンテナに関するものである。具体的には、本発明は、高性能マルチスポットビームを生成する広角マルチビームアンテナに関するものである。
【発明の概要】
【0002】
本発明は、広角マルチビームアンテナのシステム、装置、及び方法に関するものである。広角マルチビームアンテナシステムは、高性能マルチスポットビームを生成するために使用される。一又は複数の実施形態では、マルチビームアンテナシステムはオーバサイズアンテナリフレクタと、複数のアンテナ給電装置を含む。ある実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタは、反射スポットビームを広げて成形しアンテナ性能を向上させるために、表面形状が標準のパラボラ形から最適化されている。少なくとも1つの実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタの直径は((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である。ある実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタの焦点距離の、オーバサイズアンテナリフレクタの直径に対する比(F/D)は0.7より大きい。
【0003】
一又は複数の実施形態では、様々な種類のアンテナ給電装置を開示のマルチビームアンテナシステムに使用することが可能である。用いることができるアンテナ給電装置の種類は非限定的に、コルゲートホーン、コニカルホーン、カップダイポールアンテナ、及びピラミッド型ホーンを含む。ある実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタはオプティマイザで最適化された表面形状を有する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
少なくとも1つの実施形態では、マルチビームアンテナシステムはさらにアンテナサブリフレクタを含む。一又は複数の実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタ及びアンテナサブリフレクタは、側方給電型オフセットカセグレン(SFOC)構成である。ある実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタと、アンテナサブリフレクタはカセグレン構成である。少なくとも1つの実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタとアンテナサブリフレクタはグレゴリー構成である。ある実施形態では、アンテナサブリフレクタは標準のコニカル型から最適化された表面形状を有する。
【0005】
一又は複数の実施形態では、高性能のマルチスポットビームを生成するマルチビームアンテナシステムには、2以上のオーバサイズアンテナリフレクタと、各オーバサイズアンテナリフレクタに対して複数の給電装置が含まれる。ある実施形態では、各オーバサイズアンテナリフレクタは、反射スポットビームを広げて成形しアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形から最適化された表面形状を有する。少なくとも1つの実施形態では、各オーバサイズアンテナリフレクタの直径は((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である。
【0006】
一又は複数の実施形態では、高性能のマルチスポットビームを生成するマルチビームアンテナを使用する方法は、反射スポットビームを広げて成形しアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形から最適化された表面形状を有するオーバサイズアンテナリフレクタを提供するステップを含む。ある実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタの直径は((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である。また、本方法はさらに、複数の給電装置を使用して、高周波(RF)エネルギーをオーバサイズアンテナリフレクタに放射して、マルチスポットビームを生成するステップも含む。少なくとも1つの実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタの焦点距離の、オーバサイズアンテナリフレクタの直径に対する比(F/D)は0.7より大きい。
【0007】
ある実施形態では、高性能のマルチスポットビームを生成するマルチビームアンテナを使用する方法は、オーバサイズアンテナリフレクタを提供し、アンテナサブリフレクタを提供するステップを含む。少なくとも1つの実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタは、反射スポットビームを広げて成形しアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形から最適化された表面形状を有する。一又は複数の実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタの直径は((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である。ある実施形態では、本方法はさらに、複数のアンテナ給電装置を使用して、RFエネルギーをアンテナサブリフレクタに放射するステップも含む。次に、RFエネルギーがアンテナサブリフレクタからオーバサイズアンテナリフレクタに反射して、マルチスポットビームが生成される。
【0008】
一又は複数の実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタ及びアンテナサブリフレクタはSFOC構成である。ある実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタ及びアンテナサブリフレクタはカセグレン構成である。代替実施形態では、オーバサイズアンテナリフレクタ及びアンテナサブリフレクタはグレゴリー構成である。少なくとも1つの実施形態では、アンテナサブリフレクタは標準のコニカル形状から最適化された表面形状を有する。
【0009】
ある実施形態では、高性能のマルチスポットビームを生成するマルチビームアンテナシステムには、2つのオーバサイズアンテナリフレクタと、各オーバサイズアンテナリフレクタに対して複数のアンテナ給電装置が含まれる。各オーバサイズアンテナリフレクタは、反射スポットビームを広げて成形しアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形から最適化された表面形状を有する。また、各オーバサイズアンテナリフレクタの直径は((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である。少なくとも1つの実施形態では、各オーバサイズアンテナリフレクタの焦点距離の、各オーバサイズアンテナリフレクタの直径に対する比(F/D)は0.7より大きい。
【0010】
本発明のこれらの、そして他の機構、態様及び利点は、下記の説明、添付の請求項、及び添付の図面に従ってさらに理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】図1Aは単一のアンテナリフレクタを用いた、従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムを示す図である。
【図1B】図1Bは図1Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムのアンテナ給電装置がどのように投影されたマルチスポットビームに対応するかを示す図である。
【図1C】図1Cは図1Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムによって生成されたマルチスポットビームを示す等高線図である。
【図1D】図1Dは図1Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムによって生成されたマルチスポットビームのうちの一つを示す等高線図である。
【図2A】図2Aはビーム生成回路(BFN)とともに、単一のアンテナリフレクタを用いた従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムを示す図である。
【図2B】図2Bは図2Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムによって生成されたマルチスポットビームのうちの一つを示す等高線図である。
【図3A】図3Aは3つのアンテナリフレクタを用いた、従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムを示す図である。
【図3B】図3Bは図3Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムのアンテナ給電装置がどのように投影されたマルチスポットビームに対応するかを示す図である。
【図3C】図3Cは図3Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムによって生成されたマルチスポットビームのうちの一つを示す等高線図である。
【図4A】図4Aは4つのアンテナリフレクタを用いた、従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムを示す図である。
【図4B】図4Bは図4Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムのアンテナ給電装置がどのように投影されたマルチスポットビームに対応するかを示す図である。
【図4C】図4Cは図4Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムによって生成されたマルチスポットビームのうちの一つを示す等高線図である。
【図5A】図5Aは図1Aの単一のアンテナリフレクタを用いた従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムを示す図であり、焦点距離の図もまた含まれる。
【図5B】図5Bは本発明の少なくとも1つの実施形態による、単一のオーバサイズアンテナリフレクタを用いた開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムの図である。
【図5C】図5Cは本発明の少なくとも1つの実施形態による、図5Bの開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムによって生成されたマルチスポットビームのうちの一つを示す等高線図である。
【図5D】図5Dは本発明の少なくとも1つの実施形態による、図5Bの開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムによって生成されたマルチスポットビームのうちの一つを示す等高線図である。
【図6A】図6Aは本発明の少なくとも1つの実施形態による、2つのオーバサイズアンテナリフレクタを用いた開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムを示す基本線図である。この基本線図はまた、どのように開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムのアンテナ給電装置がそれらの投影されたマルチスポットビームに対応するかも示す。
【図6B】図6Bは本発明の少なくとも1つの実施形態による、図6Aの2つのオーバサイズマルチビームアンテナを用いた、開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムによって使用されるオーバサイズマルチビームアンテナのうちの一つによって生成されたマルチスポットビームを示す等高線図である。
【図7】図7は本発明の少なくとも1つの実施形態による、4つのオーバサイズマルチビームアンテナを用いた、開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムによって使用されるオーバサイズマルチビームアンテナのうちの一つによって生成されたマルチスポットビームを示す等高線図である。
【図8】図8は本発明の少なくとも1つの実施形態による、側方給電型オフセットカセグレン(SFOC)構成のアンテナリフレクタと、アンテナサブリフレクタを用いた開示のオーバーサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムの配線図である。
【図9】図9は本発明の少なくとも1つの実施形態による、グレゴリー構成のアンテナリフレクタと、アンテナサブリフレクタを用いた開示のオーバーサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムの配線図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書に開示された方法及び装置によって、広角マルチビームアンテナの作動システムが提供される。具体的には、このシステムは高性能のマルチスポットビームを生成する広角マルチビームアンテナに関するものである。
【0013】
現在、従来のスポットビームアンテナシステムは、3から4のリフレクタアンテナを使用し、各リフレクタアンテナはスポットビーム毎に単一の給電装置を有する、又は非常に複雑なビーム生成回路(BFN)を有する単一のアンテナリフレクタを使用して高性能の連続的なスポットビームを広角領域一面に生成する。これら従来のスポットビームアンテナシステムとは異なり、本開示のシステムは単一のオーバサイズアンテナリフレクタを利用して高性能の連続的なスポットビームを生成する。オーバサイズアンテナリフレクタはその性質上従来のスポットビームアンテナシステムに使用されるアンテナリフレクタによって生成されるスポットビームのサイズよりも小さいサイズのスポットビームを生成するため、オーバサイズアンテナリフレクタの表面形状はスポットビームのサイズを拡大してカバー領域に投影される全てのスポットビームの性能を良好にするように最適化される必要がある。少なくとも一つの実施形態では、オプティマイザを使用してオーバサイズアンテナリフレクタの表面形状を最適化する。開示のシステムに使用できるオプティマイザの種類は非限定的に、物理光学オプティマイザ及び幾何光学オプティマイザが挙げられる。
【0014】
本開示の一又は複数の実施形態では、本開示のシステムは追加のオーバサイズアンテナリフレクタ(例:合計で2、3、4又はそれ以上のオーバサイズアンテナリフレクタ)を利用して、さらに向上した性能を得ることができる。本開示のシステムが追加のオーバサイズアンテナリフレクタを使用する時、各オーバサイズアンテナリフレクタの表面形状を、カバー領域全体の内の限られた領域一面の性能を向上させるために最適化される。本開示の代替実施形態では、開示されたアンテナシステムはさらにサブリフレクタを利用する。少なくとも一つの実施形態では、サブリフレクタの表面形状は性能向上のために最適化されている。オーバサイズアンテナリフレクタと同じく、オプティマイザを使用してサブリフレクタの表面形状を最適化することができる。
【0015】
一又は複数の実施形態では、開示のアンテナシステムの形状はより広い角度をスキャンしている間のスキャン損失を最小限に抑えるように選択される。スキャン損失を最小限に抑えるために、本開示のシステムによって使用可能なアンテナ形状の種類は非限定的に、焦点距離のアンテナリフレクタの直径に対する(F/D)比がより大きい単一リフレクタのアンテナシステムと、超大型サブリフレクタを有する、側方給電型オフセットカセグレン(SFOC)構成のデュアルリフレクタアンテナシステムと、超大型サブリフレクタを有するカセグレン構成のデュアルリフレクタアンテナシステムと、超大型サブリフレクタを有するグレゴリー構成のデュアルリフレクタアンテナシステムが挙げられる。
【0016】
図1〜5Aは今現在使用されている従来技術のスポットビームアンテナシステムに関するものである。図1Aは、単一のアンテナリフレクタ110を用いた従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム100を示す図である。図1Bには、図1Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム100のアンテナ給電装置130がどのようにそれらの投影されたマルチスポットビーム140と対応しているかが描かれている。図1Cは、図1Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム100によって生成されたマルチスポットビーム140の等高線図である。そして、図1Dは、図1Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム100によって生成されたマルチスポットビーム140のうちの一つのスポットビーム150の等高線図である。
【0017】
図1Aには、アンテナ給電アレー120とともに使用される単一のアンテナリフレクタ110が示されている。この特定のシステムのアンテナ給電アレー120に使用されるアンテナ給電装置130の種類はコニカルホーンである。しかしながら、このシステム100と同様の他の従来技術のスポットビームアンテナシステムは、異なる種類のアンテナ給電装置130をアンテナ給電アレー120に用いることができることに注目すべきである。
【0018】
図1Aのマルチビームアンテナリフレクタ100については、送信(TX)モードで稼働している時、アンテナ給電アレー120の各アンテナ給電装置130は高周波(RF)エネルギーをアンテナリフレクタ110に伝播する。高周波エネルギーは次にアンテナリフレクタ110に反射し、これによりクラスタースポットビーム140において単一のスポットビーム150が生成される。図1Dには、このアンテナシステム100の単一のスポットビーム150のカバー(EOC)性能の端が32.0dBiであることが示されている。
【0019】
アンテナ給電装置130の間の間隔は、生成されたスポットビーム150の中央に当たる。しかしながら、この従来技術のシステムのアンテナ給電装置130のサイズは比較的小さいため、各アンテナ給電装置130からの電力の約半分はアンテナリフレクタ110に届かない。このため、3dBの損失が発生する。一般に給電漏出として知られるこの電力の消費を最小限に抑えるために用いられる2つの解決法がある。一つの方法は、3又は4のアンテナリフレクタを用いたマルチビームアンテナリフレクタシステムを使用することである。この方法は図3A〜3C及び4A〜4Cの説明において記載されている。他の方法は、ビーム形成回路(BFN)に接続された給電アレーと共に単一のアンテナリフレクタを用いたマルチビームアンテナリフレクタシステムを使用することである。この方法はここで、図2A〜2Bの説明において詳細に記載される。
【0020】
図2Aは、ビーム形成回路(BFN)240とともに、単一のアンテナリフレクタ210を用いた従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム200を示す図である。また、図2Bは、図2Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム200によって生成されたマルチスポットビームのうちの一つのスポットビーム250の等高線図である。図2Aでは、個別のアンテナ給電装置230からなるアンテナ給電アレー220とともに使用される単一のアンテナリフレクタ210を示す。アンテナ給電アレー220はBFN240に接続されている様子を示す。
【0021】
このアンテナシステム200については、各スポットビーム250は七つ(7)又は十九(19)のアンテナ給電装置230のクラスタによって生成される。このアンテナシステム200の設計では、隣接のスポットビーム250がアンテナ給電装置230を共有する(例えば、七つ(7)のアンテナ給電装置230のクラスタを使用する設計では、各アンテナ給電装置230は七つ(7)までのスポットビーム250によって共有され得る)。アンテナ給電装置230の各クラスタは、最高のゲイン及びスキャン性能を得るために、最適な振幅及びフェーズで励起される。アンテナ給電装置230のクラスタはより大型の給電装置230をシミュレートするため、より良い漏出結果及びゲイン性能が得られる。図2Bにおいては、このアンテナシステム200の単一スポットビーム250のカバー(EOC)性能の端が33.5dBiであることが示されている。このように、BFN240を含む図2Aのアンテナシステム200は、単一スポットビーム150に対して32.0dBiのEOC性能を有する図1Aのアンテナシステム100よりも優れた、1.5dBiのEOC性能を有することが明白である。
【0022】
しかしながら、図2Aのアンテナシステム200の設計には多少の不利点があることに注目すべきである。アンテナシステム200の設計の一つの不利点は、BFN240に伴う複雑性である。アンテナシステム200の設計の別の不利点は、BFN240のアーキテクチャ固有の性質により、このアンテナシステム200の設計は受信(RX)用途にのみ効果的に働き、送信(TX)用途には非効果的である。
【0023】
図3Aは、3つのアンテナリフレクタ310を用いた従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム300を示す図である。図3Bは、図3Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム300のアンテナ給電装置330がどのように投影されたマルチスポットビーム350に対応するかを示す図である。図3Cは、図3Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムによって生成されたマルチスポットビーム340のうちの一つのスポットビーム350を示す等高線図である。
【0024】
図3Aにおいて、3つのアンテナリフレクタ310がそれ専用のアンテナ給電アレー320と共に使用される様子が示されている。各アンテナ給電アレー320は個別のアンテナ給電装置330からなる。図3Bでは、生成されたスポットビームクラスタ340の隣接するスポットビーム350が代替アンテナ給電口330から生成されていることが分かる。代替アンテナ給電口330は隣接するスポットビーム350を生成するのに使用されるため、単一ビーム350を生成するのにより大型のアンテナ給電装置330を用いることができ、したがって漏出がさらに低減し、性能がより高まる。図3Cにおいて、このアンテナシステム300の単一スポットビーム350のカバー(EOC)性能の端が34.5dBiであることが分かる。したがって、3つのアンテナリフレクタ310を使用する図3Aのアンテナシステム300は、単一スポットビーム250に対するEOC性能が33.5dBiである図2Aのアンテナシステム200よりも優れた、1.0dBiのEOC性能を有する。
【0025】
図4Aは、4つのアンテナリフレクタ410を用いた従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム400を示す図である。図4Aのアンテナシステム400は、一つの追加のアンテナリフレクタ410をこれに対応する専用給電アレー420とともに使用する以外は、図3Aのアンテナシステム300と基本的に同じである。図4Bは、図4Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム400のアンテナ給電装置430がそれらの投影されたマルチスポットビーム450と対応するかを示す図である。また、図4Cは、図4Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム400によって生成されたマルチスポットビーム440のうちの一つのスポットビーム450の等高線図を示す。
【0026】
図3Aのアンテナシステム300と同様に、生成されたスポットビームクラスタ440の隣接するスポットビーム450は、代替アンテナ給電口430から生成される。これにより、アンテナシステム400が単一ビーム450を生成するのにより大型のアンテナ給電装置430を使用することが可能になる。より大きいアンテナ給電装置430の使用により、漏出をさらに低減し、性能をより高めることができる。図4Cでは、このアンテナシステム400の単一スポットビーム450のカバー(EOC)性能の端が35.0dBiであることが示されている。したがって、4つのアンテナリフレクタ410を使用する図4Aのアンテナシステム400は、3つのアンテナリフレクタ310を使用し、単一スポットビーム350に対するEOC性能が34.5dBiである図3Aのアンテナシステム300よりも優れた、0.5dBiのEOC性能を有する。
【0027】
本発明のマルチビームアンテナシステム
図5B〜9は、本発明のマルチビームアンテナシステムに関連するものである。本発明のマルチビームアンテナシステムは複数の実施形態を有する。本発明の幾つかの実施形態は、ビーム形成回路(BFN)を使用しない単一のオーバサイズアンテナリフレクタを用いる。これらの実施形態は、図5B〜5Dの説明において詳しく述べられている。本発明の他の実施形態は、アンテナシステム用に追加のオーバサイズアンテナリフレクタを用いる。これらの実施形態は図6及び7の説明において記載されている。本発明の代替実施形態は、単一のオーバサイズアンテナリフレクタとともにサブリフレクタを使用する。これらの実施形態は、図8及び9の説明をする際に詳しく記載される。
【0028】
本発明において前述した全ての従来技術のスポットビームアンテナシステムは、直径がおおむね((75λ)/δ)に等しく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔であるアンテナリフレクタを使用する。反対に、開示のマルチビームアンテナシステムの全ての実施形態は、直径が((100λ)/δ)よりも大きいオーバサイズアンテナリフレクタを用い、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である。このオーバサイズアンテナリフレクタのサイズにより、所定のビーム間隔により大型の給電装置を使用することが可能になり、したがって漏出損失が低減される。
【0029】
本発明のこのオーバサイズアンテナリフレクタは、従来技術のスポットビームアンテナシステムによって使用されるより小規模のアンテナリフレクタによって生成されるスポットビームサイズよりもサイズの小さいスポットビームを生成する。オーバサイズアンテナリフレクタによって生成されるスポットビームはサイズが小さいため、オーバサイズアンテナリフレクタはスポットビームを広げて成形し、スポットビームの領域一面の性能を最適化するために、公称のパラボラ形から成形されている。アンテナリフレクタはオーバサイズ型であるため、4つのアンテナリフレクタを用いた従来技術のスポットビームアンテナシステムと比べて、カバー領域一面のアンテナ指向性能が向上しほぼ1.0dB程度になり得る。さらに、カバー領域一面の全てのスポットビームに対して性能を最適化する必要があるために、オーバサイズアンテナリフレクタの表面形状は、全てのスポットビームとそれらに対応するアンテナ給電装置を考慮して最適化される。また、スポットビームの表面拡大のためにアンテナボアサイトから離れたところのアンテナ性能が低下する可能性があるため、スキャン損失の少ない(すなわち収差が低い)アンテナ形状(例えば、より大きいF/Dを有する単一アンテナリフレクタ、超大型サブリフレクタを有するデュアルリフレクタSFOCシステム、超大型サブリフレクタを有するデュアルリフレクタカセグレンシステム、及び超大型サブリフレクタを有するデュアルリフレクタグレゴリーシステム)を選択すべきである。
【0030】
一又は複数の実施形態では、本発明のマルチビームアンテナシステムを使用して、送信操作及び受信操作を行うことができる。ある実施形態では、本発明のマルチビームアンテナシステムを使用して送受信操作を行うことができる。これらの実施形態のうちの幾つかについては、各給電口後部にダイプレクサが取り付けられている。少なくとも1つの実施形態については、偏波分離器(OMT)及び任意的な偏波器を各ダイプレクサに取り付けて直角の直線偏光又は円偏光を分離させることもできる。
【0031】
図5Aは、図1Aの単一アンテナリフレクタ110を用いた従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム100を示す図であり、焦点距離160の図も含む。また、図5Bは、本発明の少なくとも1つの実施形態による、単一のオーバサイズアンテナリフレクタ510を用いた開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステム500を示す。これら2つの図面を一緒に見ると、図1Aの従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステム100と、図5Bの開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステム500のサイズのおおまかな比較が示される。
【0032】
図5Bでは、従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムの焦点距離160よりも長い焦点距離560と、従来技術のマルチビームアンテナリフレクタシステムの給電装置130よりも大型の個別の給電装置530を有する大型のオーバサイズアンテナリフレクタ510が図示されている。この開示されたオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステム500は円形領域540内に、その全てのスポットビーム550を生成する。より長い焦点距離560により、カバー領域が大きいことに起因する性能低下が最小限に抑えられる。オーバサイズアンテナリフレクタ510の焦点距離560の、オーバサイズアンテナリフレクタ510の直径に対する比(F/D)は、0.7よりも大きくなるように選択される。
【0033】
図5Cは、本発明の少なくとも1つの実施形態による、図5Bの開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステム500によって生成されるマルチスポットビーム540の等高線図を示す。さらに、図5Dは、本発明の少なくとも1つの実施形態による、図5Bの開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステム500によって生成されるマルチスポットビーム540のうちの一つのスポットビーム550の等高線図を示す。図5Dでは、この開示されたアンテナシステム500の単一スポットビーム550のカバー性能の端が36.5dBiであることが示されている。このように、単一の成形オーバサイズアンテナリフレクタを使用する、図5Bのアンテナシステム500が、4つのアンテナリフレクタを使用し、単一スポットビーム450のEOC性能が35.0dBiである図4Aの従来技術のアンテナシステム400よりも優れた1.5dBiのEOC性能を有することが明らかである。オーバサイズアンテナリフレクタ510の範囲が従来技術の4つのリフレクタ410の合計領域とおおむね同じ領域を有し、従来技術のシステムと開示のシステムがおおむね同じサイズの給電装置を使用し、従来技術のシステムと開示のシステムが同じ数の給電装置を用いるにも関わらず、開示のシステムのアンテナ性能が向上することに注目すべきである。
【0034】
図6Aは、本発明の少なくとも1つの実施形態による、2つのオーバサイズアンテナリフレクタ610を用いた開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムの基本線図である。この基本線図はまた、開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムのアンテナ給電装置630が、それらの投影されたマルチスポットビーム650にどのように対応するかも示す。さらに、図6Bは、本発明の少なくとも1つの実施形態による、図6Aの2つのオーバサイズマルチビームアンテナ610を用いた開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムによって使用される一つのオーバサイズマルチビームアンテナによって生成されるマルチスポットビーム640の等高線図を示す。
【0035】
これら2つの図面に関連するマルチビームアンテナリフレクタシステムは2つのオーバサイズアンテナリフレクタ610を含み、各オーバサイズアンテナリフレクタは専用のアンテナ給電アレー620を有する。各専用アンテナ給電アレー620の個別のアンテナ給電口630は、従来技術のスポットビームアンテナシステムで使用されるアンテナ給電口よりも大きい。さらに、2つのオーバサイズアンテナリフレクタ610は長い焦点距離と、全てのスポットビーム640を生成する大型給電アレー620を有する。このマルチビームアンテナリフレクタシステムについては、2つのオーバサイズアンテナリフレクタ610がカバー領域の半分一面にそれぞれスポットビーム640を供給する。カバー領域が半分に削減されたために、このケースでは性能をかなり向上させることが可能である。
【0036】
従来技術のアンテナシステムは通常、オーバサイズアンテナリフレクタを使用しない。このため、従来技術のマルチアンテナリフレクタの問題解決法については、個別のアンテナリフレクタから生成されたスポットビームが、図3B及び4Bに示すように、より大型のアンテナ給電装置を使用することができるように交互配置されている。このスポットビームの交互配置を実施するために、これら従来技術の解決法では、少なくとも3つのアンテナリフレクタを使用しなければならない。したがって、これら従来技術のシステムでは、隣接するスポットビームは同じアンテナリフレクタから生成されないため、これら従来技術のシステムはアンテナリフレクタを2つだけ用いるということができない。逆に、開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムは、従来技術のアンテナシステムよりも直径が大きいアンテナリフレクタを使用するため、開示のアンテナシステムは同じアンテナリフレクタから全ての隣接するスポットビームを生成することができ、したがって、きっちり2つのオーバサイズアンテナリフレクタ610を用いることができる。この特徴により、各オーバサイズアンテナリフレクタのカバー領域を縮小することができ、これにより、より良いアンテナ性能を得ることができる。
【0037】
図7は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、4つのオーバサイズマルチビームアンテナを用いた開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムによって使用される一つのオーバサイズマルチビームアンテナによって生成されるマルチスポットビーム740の等高線図を示す。この図面に関連するマルチビームアンテナリフレクタシステムは、それぞれ専用のアンテナ給電アレーを有する、2つの追加のオーバサイズアンテナリフレクタを含む以外は、図6A及び6Bに関連するマルチビームアンテナリフレクタシステムと同様のものである。図7は、この4つのアンテナリフレクタシステムの単一アンテナリフレクタの性能を示す。この図面においては、円形領域内で一クォードラントのマルチスポットビーム740を生成している単一のアンテナリフレクタが図示されている。個別のアンテナリフレクタが影響する領域は、開示されたシステムに追加のオーバサイズアンテナリフレクタが加えられるごとにさらに小さくなるため、使用されるアンテナリフレクタが増えると、性能がかなり向上する。
【0038】
図8は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、側方給電型オフセットカセグレン(SFOC)構成のアンテナリフレクタ810と、アンテナサブリフレクタ820を用いた開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステム800の配線図を示す。この図では、大型サブリフレクタ820を有するSFOC構成のオーバサイズ主アンテナリフレクタ810を示す。図示されたサブリフレクタ820は主アンテナリフレクタ810のサイズに対して非常に大きいものである。一又は複数の実施形態では、オーバサイズ主アンテナリフレクタ810の表面は公称パラボラ形状から成形されている。少なくとも1つの実施形態では、サブリフレクタの表面もまた公称コニカル形状から成形されている。
【0039】
代替実施形態では、開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステムはカセグレン構成のアンテナリフレクタとアンテナサブリフレクタを用いる。この実施形態では、オーバサイズ主アンテナリフレクタは大型サブリフレクタを有するカセグレン構成である。サブリフレクタは主アンテナリフレクタのサイズと比較して超大型サイズである。一又は複数の実施形態では、オーバサイズ主アンテナリフレクタの表面は公称パラボラ形状から成形されている。少なくとも1つの実施形態では、サブリフレクタの表面もまた公称コニカル形状から成形されている。
【0040】
図9は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、グレゴリー構成のアンテナリフレクタ910と、アンテナサブリフレクタ920を用いた開示のオーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステム900の配線図を示す。図9においては、オーバサイズ主アンテナリフレクタ910と大型サブリフレクタ920はグレゴリー構成である。SFOC構成のマルチビームアンテナリフレクタシステム800と同様に、主アンテナリフレクタ910のサイズと比較して超大型のサブリフレクタ920が図示されている。また、SFOC構成のマルチビームアンテナリフレクタシステム800と同様に、オーバサイズ主アンテナリフレクタ910の表面及び/又は大型サブリフレクタ920の表面はそれぞれ、公称パラボラ形状及びコニカル形状から成形されている。
【0041】
特定の実例となる実施形態及び方法を本明細書に開示してきたが、上記実施形態及び方法の変更及び修正を、本発明の真の精神及び範囲から逸脱することなく実施可能であることは前述した開示内容により当業者に明らかになり得る。開示された技術の他の多数の実施例が存在し、それぞれの実施例は詳細のみ他とは異なるものである。したがって、本発明は添付の請求項と、適用法の規定及び原理の要求に応じてのみ限定されるべきものである。
【符号の説明】
【0042】
100 マルチビームアンテナリフレクタシステム
110 アンテナリフレクタ
120 アンテナ給電アレー
130 アンテナ給電装置
140 マルチスポットビーム
150 スポットビーム
200 マルチビームアンテナリフレクタシステム
210 アンテナリフレクタ
220 アンテナ給電アレー
230 アンテナ給電装置
240 ビーム形成回路(BFN)
250 スポットビーム
300 マルチビームアンテナリフレクタシステム
310 アンテナリフレクタ
320 アンテナ給電アレー
330 アンテナ給電装置
340 マルチスポットビーム
350 マルチスポットビーム
400 マルチビームアンテナリフレクタシステム
410 アンテナリフレクタ
420 専用給電アレー
430 アンテナ給電装置
440 マルチスポットビーム
450 マルチスポットビーム
500 オーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステム
510 オーバサイズアンテナリフレクタ
530 給電装置
540 円形領域
550 スポットビーム
560 焦点距離
610 オーバサイズアンテナリフレクタ
620 アンテナ給電アレー
630 アンテナ給電装置
640 マルチスポットビーム
650 マルチスポットビーム
740 一クォードラントのマルチスポットビーム
800 オーバサイズマルチビームアンテナリフレクタシステム
810 アンテナリフレクタ
820 アンテナサブリフレクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高性能のマルチスポットビームを生成するマルチビームアンテナシステムであって:
オーバサイズアンテナリフレクタであって、
反射スポットビームを広げて成形することによりアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形状から最適化された表面形状を有し、
直径が((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である
オーバサイズアンテナリフレクタと、
複数のアンテナ給電装置と
を含むシステム。
【請求項2】
オーバサイズアンテナリフレクタの焦点距離の、オーバサイズアンテナリフレクタの直径に対する比(F/D)が0.7より大きい、請求項1に記載のマルチビームアンテナシステム。
【請求項3】
複数のアンテナ給電装置が、コルゲートホーン、コニカルホーン、カップダイポールアンテナ、及びピラミッド型ホーンのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のマルチビームアンテナシステム。
【請求項4】
複数のアンテナ給電装置がピラミッド型ホーンである、請求項1に記載のマルチビームアンテナシステム。
【請求項5】
オーバサイズアンテナリフレクタの表面形状がオプティマイザで最適化されている、請求項1に記載のマルチビームアンテナシステム。
【請求項6】
システムがさらにアンテナサブリフレクタを含む、請求項1に記載のマルチビームアンテナシステム。
【請求項7】
オーバサイズアンテナリフレクタとアンテナサブリフレクタとが、側方給電型オフセットカセグレン(SFOC)構成、カセグレン構成、及びグレゴリー構成のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載のマルチビームアンテナシステム。
【請求項8】
アンテナサブリフレクタの表面形状が標準のコニカル形状から最適化されている、請求項6に記載のマルチビームアンテナシステム。
【請求項9】
高性能のマルチスポットビームを生成するマルチビームアンテナシステムであって:
2以上のオーバサイズアンテナリフレクタであって、
各オーバサイズアンテナリフレクタが、反射スポットビームを広げて成形することによりアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形状から最適化された表面形状を有し、
各オーバサイズアンテナリフレクタの直径が((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である
2以上のオーバサイズアンテナリフレクタと、
各オーバサイズアンテナリフレクタ用の複数のアンテナ給電装置と
を含むシステム。
【請求項10】
高性能のマルチスポットビームを生成するマルチビームアンテナを使用する方法であって:
オーバサイズアンテナリフレクタであって、
反射スポットビームを広げて成形することによりアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形状から最適化された表面形状を有し、
直径が((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である
オーバサイズアンテナリフレクタを提供することと、
複数のアンテナ給電装置を使用して、マルチスポットビームを生成するために、オーバサイズアンテナリフレクタ上に高周波(RF)エネルギーを放射することと
を含む方法。
【請求項11】
オーバサイズアンテナリフレクタの焦点距離の、オーバサイズアンテナリフレクタの直径に対する比(F/D)が0.7より大きい、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
複数のアンテナ給電装置が、コルゲートホーン、コニカルホーン、カップダイポールアンテナ、及びピラミッド型ホーンのうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
高性能のマルチスポットビームを生成するマルチビームアンテナを使用する方法であって:
オーバサイズアンテナリフレクタであって、
反射スポットビームを広げて成形することによりアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形状から最適化された表面形状を有し、
直径が((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である
オーバサイズアンテナリフレクタを提供することと、
アンテナサブリフレクタを提供することと、
複数のアンテナ給電装置を使用して、アンテナサブリフレクタに高周波(RF)エネルギーを放射することであって、RFエネルギーがアンテナサブリフレクタからオーバサイズアンテナリフレクタに反射することによりマルチスポットビームが生成されることと
を含む方法。
【請求項14】
高性能のマルチスポットビームを生成するマルチビームアンテナシステムであって:
2つのオーバサイズアンテナリフレクタであって、
各オーバサイズアンテナリフレクタが、反射スポットビームを広げて成形することによりアンテナ性能を向上させるために、標準のパラボラ形状から最適化された表面形状を有し、
各オーバサイズアンテナリフレクタの直径が((100λ)/δ)よりも大きく、ここでλはインチ単位の波長であり、δは度で表したビーム間の間隔である2つのオーバサイズアンテナリフレクタと、
各オーバサイズアンテナリフレクタ用の複数のアンテナ給電装置と
を含むシステム。
【請求項15】
各オーバサイズアンテナリフレクタの焦点距離の、各オーバサイズアンテナリフレクタの直径に対する比(F/D)が0.7より大きい、請求項14に記載のマルチビームアンテナシステム。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−244440(P2011−244440A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−96147(P2011−96147)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】