店員呼び出しシステム
【課題】送信手段に盗難を防止する盗難防止装置が設けられた店員呼び出しシステムを提供すること。
【解決手段】各機体を特定するための機体識別信号を含む呼び出し信号を発信する複数の送信手段10と、前記呼び出し信号を受信し、該呼び出し信号に含まれる機体識別信号に対応した機体識別記号を表示する表示手段20と、前記機体識別記号を前記表示手段から消去する表示消去機30とからなる店員呼び出しシステムであって、前記送信手段10が、それが傾いた状態が一定時間保持されると警報音を鳴らす警報手段を備えることを特徴とする店員呼び出しシステムA。
【解決手段】各機体を特定するための機体識別信号を含む呼び出し信号を発信する複数の送信手段10と、前記呼び出し信号を受信し、該呼び出し信号に含まれる機体識別信号に対応した機体識別記号を表示する表示手段20と、前記機体識別記号を前記表示手段から消去する表示消去機30とからなる店員呼び出しシステムであって、前記送信手段10が、それが傾いた状態が一定時間保持されると警報音を鳴らす警報手段を備えることを特徴とする店員呼び出しシステムA。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は店舗等において客が店員を呼び出す際に使用される店員呼び出しシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特に大型なファミリーレストラン等において、客がメニューを決定して注文する場合に、テーブル上に設置された送信手段を押して、店員を呼び出すシステム、すなわち店員呼び出しシステムが用いられている(特許文献1参照)。
店員呼び出しシステムは、呼び出し信号を発信する送信手段と、送信手段から発信された電波を受信し、その呼び出し信号を発信した送信手段を特定する機体識別記号を表示窓に表示する表示手段と、表示窓に表示された情報を消去する表示消去機とからなる。
【0003】
呼び出し信号にはテーブル番号に対応した機体識別信号が含まれており、表示手段が呼び出し信号を受信すると、表示手段は表示窓にテーブル番号を表示する。
【0004】
店員は表示窓に表示されたテーブル番号を確認し、そのテーブルへ応対に向かう。
応対を終えると、店員は表示消去機を操作して、表示窓に表示されていたテーブル番号を消去する。
こうすることで、表示手段に表示されるテーブル番号は、注文を受けていないテーブル番号だけとなり、別の店員が重複して注文を受けることがなくなる。
【特許文献1】特公平1−20480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような店員呼び出しシステムを導入した店舗では、しばしば悪質な客により手元にある送信手段が持ち去られることがあった。
この店員呼び出しシステムにおいては、送信手段が一つでも紛失するとそれがシステム全体に影響を与え十分機能しなくなる場合がある。
送信手段が紛失する度に新たに送信手段を購入したり、場合によってはシステム全体を交換したりすることがあり、非常に不経済である。
【0006】
本発明は以上の課題を解決すべく開発されたものである。
すなわち、送信手段に盗難を未然に防止する警報手段が設けられた店員呼び出しシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、以上のような課題背景をもとに鋭意研究を重ねた結果、送信手段が一定時間以上傾斜した体勢を保持すると警報音を鳴らす警報手段を備えることで上記の課題を解決できることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【0008】
すなわち本発明は、各機体を特定するための機体識別信号を含む呼び出し信号を発信する複数の送信手段と、前記呼び出し信号を受信し、該呼び出し信号に含まれる機体識別信号に対応した機体識別記号を表示する表示手段と、前記機体識別記号を前記表示手段から消去する表示消去機とからなる店員呼び出しシステムであって、前記送信手段は、それが傾いた状態が一定時間保持されると警報音を鳴らす警報手段を備える店員呼び出しシステムに存する。
【0009】
また本発明は、前記送信手段が、該送信手段に内蔵された電源の電圧を測定する電圧測定部と、該電圧測定部で測定された測定結果が所定の値を下回っていた場合に、機体識別信号を含む電圧低下通知信号を前記表示手段に向かって発信する発信部と、をさらに備え、前記表示手段が、前記電圧低下通知信号に含まれる機体識別信号を一時的に保存するための記憶手段をさらに備え、前記表示手段は、前記表示消去機に設けられた残量情報表示スイッチに接続された発信手段から発信される信号を受信すると、前記記憶手段に保存された機体識別信号に対応した機体識別記号を表示する店員呼び出しシステムに存する。
【0010】
また本発明は、前記表示手段が、機体識別記号を複数個表示することができる店員呼び出しシステムに存する。
【0011】
また本発明は、前記表示消去機が、前記表示手段に表示された複数個の機体識別記号を一括して消す機能を有する店員呼び出しシステムに存する。
【0012】
また本発明は、前記警報手段が、警報音を鳴らすと共に前記表示手段に向かって機体識別信号を含む警報信号を送信する機能を有し、前記表示手段は前記警報信号を受信すると、注意を喚起するための警告記号を表示する店員呼び出しシステムに存する。
【0013】
また本発明は、前記電圧測定部は、前記呼び出し信号が発信された後に自動的に作動する店員呼び出しシステムに存する。
【0014】
なお、本発明の目的に添ったものであれば上記の発明を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の店員呼び出しシステムの送信手段は、送信手段が一定時間、所定の角度で傾斜した体勢を保持すると警報音が鳴る警報手段を備えるので、送信手段が盗難される確率を減少させることができる。
【0016】
本発明の店員呼び出しシステムの送信手段が、送信手段に搭載された電源の電圧が所定の値以下になった時にのみ、機体識別信号を含む電圧低下通知信号を発信する電圧低下通知信号発信部を備えた場合、電源の交換時期を容易に把握することができる。そのため、電源不足で送信手段が機能せず、客に迷惑をかけるおそれが極力少なくなる。
【0017】
本発明の表示消去機に、表示窓に表示された機体識別記号を一括して消去する一括消去スイッチが設けられた場合、店が忙しくなり識別情報を個々に消す時間を確保できない場合に、非常に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
《システムの全体構成》
本発明の一実施形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態の店員呼び出しシステムを示す説明図である。
図1に示すように、本実施形態の店員呼び出しシステムAは、大きくは複数個の送信手段10と、送信手段10から発信される呼び出し信号を受信し、その呼び出し信号を発信した送信手段を特定するための機体識別記号を表示窓21に表示させる表示手段20と、表示窓21に表示された機体識別記号の消去を行う表示消去機30とを基本の構成要素とする。
【0019】
なお、本実施形態の店員呼び出しシステムAにおいては、機体識別記号と、送信手段が置かれたテーブルのテーブル番号とを一致させているが、機体識別記号の種類、形状は特に限定されるものではなく、店員が呼び出し信号を発信した送信手段が置かれたテーブルの位置を容易に把握できる限り、ローマ数字、アルファベット、平仮名、漢字等を採用することも可能である。
【0020】
送信手段10は飲食店の各テーブルに一つずつ配置される。
各送信手段10が発信する各種の信号には、その機体を特定するための機体識別信号が含まれており、それらの機体識別信号は互いに重複しないように調整されている。
【0021】
表示手段20は店員が店内のどの位置に居ても、表示手段20に表示される機体識別記号を速やかに把握できるように、店内の目立つ位置に配置される。
【0022】
表示消去機30は目立つ場所で、且つ店員が操作し易い場所に配置される。
このような場所に表示消去機30が配置されることで、表示手段20に表示された機体識別記号を消去し易くなり、消し忘れを減少させることができる。
【0023】
《システムの内容》
上記のような構成を備える店員呼び出しシステムAの概要について説明する。
先ず、注文が決まり店員を呼び出す必要が生じた客が、手元にあるテーブル上の送信手段10の呼び出しスイッチを押し、送信手段10を作動させる。
【0024】
送信手段10が作動すると、送信手段10は呼び出し信号を発信する。
その後、送信手段10に搭載されている電圧低下通知信号発信部が自動的に作動し、送信手段10を駆動源となる電池の電圧を測定する。
【0025】
電源電圧の測定が行われた結果、電源電圧が予め設定された電圧を下回っていると、電圧低下通知信号発信部が判断した場合、電圧低下通知信号発信部は機体識別信号を含む電圧低下通知信号を表示手段20に向かって発信する。
なお、測定した電源電圧の値が設定された電圧を上回っていた場合は、電圧低下通知信号は発信されない。
【0026】
呼び出し信号及び電圧低下通知信号は、表示手段20によって受信される。
表示手段20が呼び出し信号を受信すると、表示手段20は呼び出し信号に含まれる機体識別信号に対応した機体識別記号、すなわちテーブル番号を表示窓21に表示する。
さらに、表示手段20が電圧低下通知信号を受信すると、その電圧低下通知信号に含まれる機体識別信号は、表示手段20が備える記憶手段に一時的に保存される。
【0027】
また、表示手段20はテーブル番号を一度に複数個表示することが可能であり、呼び出し信号を受信した順に左から表示する。
すなわち、表示手段20は呼び出し信号を受信する度に右方にテーブル番号を表示させる。
テーブル番号が表示手段20に表示されると、店員はそれを確認し、送信手段10が最も先に押されたテーブル、すなわち表示手段20の最も左側に表示されているテーブル番号のテーブルから優先して応対することとなる。
【0028】
応対先のテーブルで客対応を終えた店員は、次に表示窓21から識別記号(テーブル番号)を消去するための表示消去機30に向かい、表示消去機30が備える記号消去スイッチ31を操作して、今作業を行ったテーブルの番号を表示手段20から消去する。
【0029】
本実施形態の店員呼び出しシステムAにおいては、表示消去機30上の記号消去スイッチ31の並び順と、表示窓21の並び順とは対応しているので、店員は自分が応対したテーブルの番号が表示されている表示窓21の位置に対応する記号消去スイッチ31を操作すれば、応対したテーブル番号が消去される。
応対済みのテーブルのテーブル番号が随時消去されることにより、別の店員が再び応対済みのテーブルに向かうような無駄が防止される。
【0030】
さらに、表示窓21からテーブル番号が消去されると、テーブル番号は左詰で再表示される。
例えば、表示窓21に図2(a)に示すような順序でテーブル番号が表示されていた場合、左端に表示されている17番のテーブル番号が消去されると、図2(b)に示すように、17番のテーブル番号よりも右に表示されていた全てのテーブル番号が一つずつ左にズレた状態で表示し直される。
従って、店員は常に最も左側に表示されている番号のテーブルを最優先で応対すれば良い。
【0031】
なお、最も左に表示されているテーブル番号以外の番号が表示窓21から消去された場合であっても、テーブル番号は表示窓21に順次左詰で表示し直される。
【0032】
また、表示手段20が表示可能な数を超えた数の送信手段10が操作されていた場合、図3に示すように、表示窓21に表示しきれなかった9番のテーブル番号が最も右端の表示窓21に新たに表示される。
【0033】
そして例えば閉店後、店員が表示消去機30の残量情報表示スイッチ32を操作すると、表示手段20は記憶手段に保存されていた機体識別信号を基に、電圧低下通知信号を発信した送信手段10が置かれたテーブルの番号を表示する。
店員はその表示された番号のテーブルに置かれた送信手段の電池を交換し、翌日の開店に備えることとなる。
【0034】
また、表示手段20が一度に表示可能な数を超えた数の送信手段から電圧低下通知信号が発信されていた場合、店員は記号消去スイッチ31を用いて表示手段20に表示されている番号を消去することで、未表示のテーブル番号を表示手段20に表示させることができる。
【0035】
このように、本実施形態の店員呼び出しシステムAの送信手段10には、電源電圧を測定する機能が付与されているので、店員は送信手段10の電源電圧の大きさを容易に且つ確実に把握することができる。
そのため、営業中に送信手段が作動せず客に不愉快な思いをさせることを極力防ぐことができる。
【0036】
さらに、送信手段10には盗難を防止するための警報手段が備えられている。
具体的には、警報手段は送信手段10がある角度以上で傾けられたまま一定時間(例えば10秒)保持されたと判断すると、警報音を鳴らすと共に、表示手段20に機体識別信号を含む警告信号を発信する。
【0037】
表示手段20が警告信号を受信すると、送信手段10が異常な状態であることを警告する警告記号及びその警告信号を発信した送信機が置かれたテーブルのテーブル番号が表示窓21に最優先で表示される。
すなわち、警告信号が発信された際に、全ての表示窓21にテーブル番号が表示されていたとしても、表示手段20はそれらを一旦消去し、代わりに警告記号及びその警告信号を発信した送信機が置かれたテーブルのテーブル番号を表示する。
本実施形態の店員呼び出しシステムAにおいては、警告記号として例えば「HELP!」が表示され、「!」の右隣にテーブル番号が表示される。
そして、警告記号及びテーブル番号が一定時間表示された後に、警告記号が表示される以前に表示されていたテーブル番号が表示手段20に再度表示される。
これにより、店員は持ち去られようとしている送信手段10を瞬時に特定できるので、送信手段10の盗難を未然に防止することができる。
【0038】
本実施形態の店員呼び出しシステムAの表示消去機30は、表示手段20に表示されている全てのテーブル番号を一括して消去することができる一括消去スイッチ33を備える。
そのため、昼食時や夕食時等の繁忙な時間帯に、表示手段20にすでに店員が応対済みのテーブル番号が複数個表示された状態であった場合でも、一括消去スイッチ33が操作され、全部が一旦消える。
【0039】
次に、本実施形態の店員呼び出しシステム全体を構成する構成要素について説明する。
[送信手段10の構造]
図4は、送信手段を説明するシステムブロック図である。
送信手段10は送信手段10全体の制御を行う制御手段11と、呼び出しスイッチ16が押されると、表示手段20に向かって呼び出し信号を発信する呼び出し信号発信手段12と、送信手段10が一定時間傾斜した状態が維持されると警報音を発すると共に機体識別信号を含む警報信号を発信する警報手段13と、これらを作動させるための電源14と、機体識別信号を含む電圧低下通知信号を発信する電圧低下通知信号発信部15とを備える。
なお、送信手段10は、図示しないハンディな筐体を備えており、該筐体に制御手段11,呼び出し信号発信手段12、警報手段13、電源14、電圧低下通知信号発信部15、呼び出しスイッチ16等が装備されている。
そのためお客は、送信手段10を手で持って移動することが可能である。
本実施形態の送信手段10においては、制御手段11に装備されているマイクロコンピュータを用いており、制御手段11は後述する角度検知器13aのスイッチが入った状態となった時間の計測等を行っている。
【0040】
呼び出し信号発信手段12は呼び出しスイッチ16が押されると作動し、送信手段を特定するための機体識別信号を含む呼び出し信号を表示手段20に向かって発信する。
【0041】
ここで警報手段13は、一定の角度(例えば50°)以上傾くとスイッチが入る角度検知器13aを備える。
また角度検知器13aのスイッチが所定の時間(例えば10秒)入った状態になると、警報音を鳴らすと共に警報信号を表示手段20に向かって発信する警報信号発信手段13bとを備える。
【0042】
この角度検知機13aは、図5に示すような原理のものが好ましい、この角度検知機13aにおいては、図5(a)に示すように、二本の導線X,Yが湾曲したすり鉢状の基板13dの周縁に設けられている。
そして、基板13d上に導電性の材質で形成された導通球13cが配置されている。
図5(b)は、囲みZの拡大図である。
導線X及び導線Yは、図5(b)に示すように、櫛形に這わせられた導線Xの歯と歯の間に、同じく櫛型に這わせられた導線Yの歯が入り込むように設置される。
いま、送信手段10が傾斜すると(例えば、テーブル上に置いてある送信手段10お客が手で取り上げると)、基板13dも同様に傾斜し、そのことに伴い導通球13cが基板13d上を転がり、図5(c)に示すように、導線X及導線Yに同時に接触する。
その結果、導線Xと導線Yとが導通球13cを介して導通し、警報手段13のスイッチが入る。
このように導通球13cを使った警報手段13は構造が簡単で故障が少ない。
なお、基板13dの曲率を変えることで、警報手段13のスイッチが入る角度を調節することができる。
【0043】
ところで、電圧低下通知信号発信部15は、電源14の電圧の大きさを測定する電圧測定部15aと、電圧の測定結果に応じて機体識別信号を含む電圧低下通知信号を発信する発信部15bとを備える。
電圧測定部15aは呼び出し信号が発信された後、自動的に作動し、電源14の電圧を測定する。
この測定の結果、電源14の電圧が予め設定された大きさの電圧を下回っていると、電圧測定部15aは発信部15bに信号を発信する。
発信部15bは電圧測定部15aからの信号を受信すると、電圧低下通知信号を表示手段20に向かって発信する。
【0044】
[表示手段20の構造]
図6は表示手段のシステムブロック図である。
図6に示すように、表示手段20は送信手段10及び表示消去機30から発信される各種の信号を受信し、その信号に含まれる各情報をデジタル情報に変換する受信手段22と、受信手段22から送られてくるデジタル情報の内容に応じて、表示窓21に機体識別記号を表示させたり、表示窓21から機体識別記号を消去したりする表示制御手段23と、呼び出し信号に含まれる機体識別信号を一時的に保存するための第1記憶手段24と、電圧低下通知信号に含まれる機体識別信号を一時的に保存するための第2記憶手段25とを備える。
なお、表示制御手段23の処理手順はフローチャートを用いて後述する。
【0045】
[表示消去機30の構造]
図7は、表示消去機の正面図である。
図7に示すように、表示消去機30は表示されているテーブル番号を表示窓21から消去する記号消去スイッチ31と、表示されている全てのテーブル番号を一括消去する一括消去スイッチ32と、電源の電圧が低下している送信手段が置かれたテーブルの番号を表示手段に表示させる電圧低下情報表示スイッチ33とを備える。
【0046】
記号消去スイッチ31の数と表示窓の数とは一致しており、且つどの記号消去スイッチ31がどの表示窓のテーブル番号を消すかが予め設定されている。
なお、本実施形態の表示消去機30においては、記号消去スイッチ31は横一列に並んでおり、且つ店員が押すべき記号消去スイッチ31を瞬時に把握できるように、記号消去スイッチ31が設けられた位置とテーブル番号が消去される表示機の表示窓の位置とが対応している。
例えば、左から二番目に位置する記号消去スイッチ31が押されると、左から二番目に位置する表示窓21に表示されているテーブル番号が消去される。
【0047】
残量情報表示スイッチ33が押されると、表示手段20は第2記憶手段25に保存された電圧低下通知情報に含まれていた機体識別信号を基に、その機体識別信号に対応するテーブル番号を表示窓21に表示する。
【0048】
上述したこれらの表示消去機30と表示手段20とのやりとりは、信号を用いて行われる。
すなわち、各記号消去スイッチ31はそれぞれ異なる発信手段に接続されており、スイッチが押されると、どの位置の記号消去スイッチ31が押されたかを特定する位置情報が含まれた消去信号が発信される。
表示手段20は消去信号を受信すると、受信した位置情報に対応した表示窓21に表示されているテーブル番号を消去する。
【0049】
同様に、一括消去スイッチ32が押されると、一括消去スイッチ32が押されることにより発信された信号であることを証明する情報が含まれた一括消去信号が発信され、表示手段20は一括消去信号を受信すると、表示窓21に表示されている全てのテーブル番号を消去する。
【0050】
また、表示消去機30の残量情報表示スイッチ33が押されると、残量情報表示スイッチ33が押されることにより発信された信号であることを示す情報を含む電圧低下情報表示信号が発信され、表示手段20は電圧低下情報表示信号を受信すると、第2記憶手段25に保存されている機体識別信号に対応したテーブル番号を表示窓21に表示する。
以上述べたが、表示手段の表示制御手段や表示消去機の機能は、それらに装備されたマイクロコンピュータ(チップ基板)により制御されるものであることはいうまでもない。
【0051】
図8は、表示制御手段の処理手順を示すフローチャートの一例である。
(ステップS1)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、呼び出し信号であることを示す情報(以下、「呼び出し情報」という)が含まれているかを判断する。
【0052】
(ステップS2)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、呼び出し情報が含まれていた場合(S1:YES)、テーブル番号が表示されていない表示窓21が存在するかどうかを判断する。
【0053】
(ステップS3)
テーブル番号が表示されていない表示窓が存在する場合(S2:YES)、テーブル番号が表示されていない表示窓21のうち、最も左に位置する表示窓21に、送られてきたデジタル情報に含まれる機体識別信号に対応したテーブル番号を表示し、処理を終了する。
【0054】
(ステップS4)
全ての表示窓21にテーブル番号が表示されている場合(S2:NO)、送られてきたデジタル情報に含まれる機体識別信号を第1記憶手段24に保存し、処理を終了する。
【0055】
(ステップS5)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に呼び出し情報が含まれていない場合(S1:NO)、そのデジタル情報に電圧低下通知信号であることを示す情報(以下、「電圧低下通知情報」という)が含まれているかを判断する。
【0056】
(ステップS6)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、電圧低下通知情報が含まれていた場合(S5:YES)、送られてきたデジタル情報に含まれる機体識別信号を第2記憶手段25に保存し、処理を終了する。
【0057】
(ステップS7)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、電圧低下通知情報が含まれていない場合(S5:NO)、送られてきたデジタル情報に警報信号であることを示す情報(以下、「警報情報」という)が含まれているかを判断する。
【0058】
(ステップS8)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、警報情報が含まれていた場合(S7:YES)、表示窓21に警告記号を表示し、処理を終了する。
【0059】
(ステップS9)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、警報情報が含まれていない場合(S7:NO)、そのデジタル情報に消去信号であることを示す情報(以下、「消去情報」という)が含まれているかを判断する。
【0060】
(ステップS10)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、消去情報が含まれていた場合(S9:YES)、送られてきたデジタル情報に含まれる位置情報と対応した表示窓21に、テーブル番号が表示されているかを判断する。
そして、送られてきたデジタル情報に含まれる位置情報と対応した表示窓21に、テーブル番号が表示されていない場合(ステップS10:NO)、その時点で処理を終了する。
【0061】
(ステップS11)
対応する表示窓21にテーブル番号が表示されている場合(S10:YES)、そのテーブル番号を消去する。
【0062】
(ステップS12)
テーブル番号を消去した後、機体識別信号が第1記憶手段24に保存されているかを調べる。
【0063】
(ステップS13)
機体識別信号が第1記憶手段24に保存されていた場合(S12:YES)、直前にテーブル番号が消去された表示窓21の右隣に位置する表示窓21に、テーブル番号が表示されているかを判断する。
【0064】
(ステップS14)
表示窓21に、テーブル番号が表示されている場合(S13:YES)、その時点で表示されているテーブル番号及び保存されていた機体識別信号に対応するテーブル番号を左詰で再表示し、処理を終了する。
【0065】
(ステップS15)
直前にテーブル番号が消去された表示窓21の右隣に位置する表示窓21に、テーブル番号が表示されていない場合(S13:NO)、保存されている機体識別信号のうち、最も早い時期に保存された機体識別信号に対応するテーブル番号を、直前にテーブル番号が消去された表示窓21に表示し、処理を終了する。
【0066】
(ステップS16)
機体識別信号が第1記憶手段24に保存されていない場合(S12:NO)、直前にテーブル番号が消去された表示窓21の右隣に位置する表示窓21に、テーブル番号が表示されているかを判断する。
そして、右隣の表示窓21にテーブル番号が表示されていない場合(S16:NO)、そこで処理を終了する。
【0067】
(ステップS17)
直前にテーブル番号が消去された表示窓21の右隣に位置する表示窓21に、テーブル番号が表示されている場合(S16:YES)、その時点で表示されているテーブル番号を左詰で再表示し、処理を終了する。
【0068】
(ステップS18)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、消去情報が含まれていない場合(S9:NO)、そのデジタル情報に一括消去信号であることを示す情報(以下、「一括消去情報」という)が含まれているかを判断する。
【0069】
(ステップS19)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、一括消去情報が含まれていた場合(S18:YES)、その時点で表示窓21に表示されている全てのテーブル番号を消去する。
【0070】
(ステップS20)
全てのテーブル番号を消去した後、機体識別信号が第1記憶手段24に保存されているかを調べる。
そして、機体識別信号が第1記憶手段24に保存されていない場合(S20:NO)、その時点で処理を終了する
【0071】
(ステップS21)
機体識別信号が第1記憶手段24に保存されている場合(S20:YES)、表示窓21の数と同数の機体識別信号を、最も早い時期に保存されたものから順に第1記憶手段24から取り出し、それぞれの機体識別信号に対応するテーブル番号を、第1記憶手段24に保存された順に表示窓21に表示させ、処理を終了する。
【0072】
(ステップS22)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、一括消去情報が含まれていない場合(S18:NO)、機体識別信号が第2記憶手段25に保存されているか調べる。
そして、機体識別信号が第2記憶手段25に保存されていない場合(S22:NO)、その時点で処理を終了する。
【0073】
(ステップS23)
機体識別信号が第2記憶手段25に保存されている場合(S22:YES)、最も早い時期に保存された機体識別信号から保存順に表示窓21と同数の機体識別記号を参照し、それぞれの機体識別信号に対応するテーブル番号を保存順に左詰で表示窓に表示させ、処理を終了する。
【0074】
以上、本発明を説明してきたが、本発明は実施の形態に限定されることなく種々の変形例が可能である。
例えば、店内が非常に入り組んでいたり、多くの個室に分かれていたりする店において、本発明の店員呼び出しシステムが使われる場合、表示手段が送信手段から発信される各種の信号を確実に受信できるように、信号を中継する中継器を併用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】図1は、本実施形態の店員呼び出しシステムを示す説明図である。
【図2】図2は、表示手段における、表示規則を示す説明図である。
【図3】図3は、表示手段における、表示規則を示す説明図である。
【図4】図4は、送信手段を説明するシステムブロック図である。
【図5】図5は、角度検知器の一例を示す模式図である。
【図6】図6は、表示手段のシステムブロック図である。
【図7】図7は、表示消去機の正面図である。
【図8】図8は、表示制御手段の処理手順を示すフローチャートの一例である。
【符号の説明】
【0076】
10・・・送信手段
11・・・制御手段
12・・・呼び出し信号発信手段
13・・・警報手段
13a・・・角度検知器
13b・・・警報情報発信手段
13c・・・導通球
13d・・・基板
14・・・電源
15・・・電圧低下通知信号発信部
15a・・・電圧測定部
15b・・・発信部
16・・・呼び出しスイッチ
20・・・表示手段
21・・・表示窓
22・・・受信手段
23・・・表示制御手段
24・・・第1記憶手段
25・・・第2記憶手段
30・・・表示消去機
31・・・記号消去スイッチ
32・・・残量情報表示スイッチ
33・・・一括消去スイッチ
A・・・店員呼び出しシステム
X・・・導線
Y・・・導線
【技術分野】
【0001】
本発明は店舗等において客が店員を呼び出す際に使用される店員呼び出しシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特に大型なファミリーレストラン等において、客がメニューを決定して注文する場合に、テーブル上に設置された送信手段を押して、店員を呼び出すシステム、すなわち店員呼び出しシステムが用いられている(特許文献1参照)。
店員呼び出しシステムは、呼び出し信号を発信する送信手段と、送信手段から発信された電波を受信し、その呼び出し信号を発信した送信手段を特定する機体識別記号を表示窓に表示する表示手段と、表示窓に表示された情報を消去する表示消去機とからなる。
【0003】
呼び出し信号にはテーブル番号に対応した機体識別信号が含まれており、表示手段が呼び出し信号を受信すると、表示手段は表示窓にテーブル番号を表示する。
【0004】
店員は表示窓に表示されたテーブル番号を確認し、そのテーブルへ応対に向かう。
応対を終えると、店員は表示消去機を操作して、表示窓に表示されていたテーブル番号を消去する。
こうすることで、表示手段に表示されるテーブル番号は、注文を受けていないテーブル番号だけとなり、別の店員が重複して注文を受けることがなくなる。
【特許文献1】特公平1−20480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような店員呼び出しシステムを導入した店舗では、しばしば悪質な客により手元にある送信手段が持ち去られることがあった。
この店員呼び出しシステムにおいては、送信手段が一つでも紛失するとそれがシステム全体に影響を与え十分機能しなくなる場合がある。
送信手段が紛失する度に新たに送信手段を購入したり、場合によってはシステム全体を交換したりすることがあり、非常に不経済である。
【0006】
本発明は以上の課題を解決すべく開発されたものである。
すなわち、送信手段に盗難を未然に防止する警報手段が設けられた店員呼び出しシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、以上のような課題背景をもとに鋭意研究を重ねた結果、送信手段が一定時間以上傾斜した体勢を保持すると警報音を鳴らす警報手段を備えることで上記の課題を解決できることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【0008】
すなわち本発明は、各機体を特定するための機体識別信号を含む呼び出し信号を発信する複数の送信手段と、前記呼び出し信号を受信し、該呼び出し信号に含まれる機体識別信号に対応した機体識別記号を表示する表示手段と、前記機体識別記号を前記表示手段から消去する表示消去機とからなる店員呼び出しシステムであって、前記送信手段は、それが傾いた状態が一定時間保持されると警報音を鳴らす警報手段を備える店員呼び出しシステムに存する。
【0009】
また本発明は、前記送信手段が、該送信手段に内蔵された電源の電圧を測定する電圧測定部と、該電圧測定部で測定された測定結果が所定の値を下回っていた場合に、機体識別信号を含む電圧低下通知信号を前記表示手段に向かって発信する発信部と、をさらに備え、前記表示手段が、前記電圧低下通知信号に含まれる機体識別信号を一時的に保存するための記憶手段をさらに備え、前記表示手段は、前記表示消去機に設けられた残量情報表示スイッチに接続された発信手段から発信される信号を受信すると、前記記憶手段に保存された機体識別信号に対応した機体識別記号を表示する店員呼び出しシステムに存する。
【0010】
また本発明は、前記表示手段が、機体識別記号を複数個表示することができる店員呼び出しシステムに存する。
【0011】
また本発明は、前記表示消去機が、前記表示手段に表示された複数個の機体識別記号を一括して消す機能を有する店員呼び出しシステムに存する。
【0012】
また本発明は、前記警報手段が、警報音を鳴らすと共に前記表示手段に向かって機体識別信号を含む警報信号を送信する機能を有し、前記表示手段は前記警報信号を受信すると、注意を喚起するための警告記号を表示する店員呼び出しシステムに存する。
【0013】
また本発明は、前記電圧測定部は、前記呼び出し信号が発信された後に自動的に作動する店員呼び出しシステムに存する。
【0014】
なお、本発明の目的に添ったものであれば上記の発明を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の店員呼び出しシステムの送信手段は、送信手段が一定時間、所定の角度で傾斜した体勢を保持すると警報音が鳴る警報手段を備えるので、送信手段が盗難される確率を減少させることができる。
【0016】
本発明の店員呼び出しシステムの送信手段が、送信手段に搭載された電源の電圧が所定の値以下になった時にのみ、機体識別信号を含む電圧低下通知信号を発信する電圧低下通知信号発信部を備えた場合、電源の交換時期を容易に把握することができる。そのため、電源不足で送信手段が機能せず、客に迷惑をかけるおそれが極力少なくなる。
【0017】
本発明の表示消去機に、表示窓に表示された機体識別記号を一括して消去する一括消去スイッチが設けられた場合、店が忙しくなり識別情報を個々に消す時間を確保できない場合に、非常に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
《システムの全体構成》
本発明の一実施形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態の店員呼び出しシステムを示す説明図である。
図1に示すように、本実施形態の店員呼び出しシステムAは、大きくは複数個の送信手段10と、送信手段10から発信される呼び出し信号を受信し、その呼び出し信号を発信した送信手段を特定するための機体識別記号を表示窓21に表示させる表示手段20と、表示窓21に表示された機体識別記号の消去を行う表示消去機30とを基本の構成要素とする。
【0019】
なお、本実施形態の店員呼び出しシステムAにおいては、機体識別記号と、送信手段が置かれたテーブルのテーブル番号とを一致させているが、機体識別記号の種類、形状は特に限定されるものではなく、店員が呼び出し信号を発信した送信手段が置かれたテーブルの位置を容易に把握できる限り、ローマ数字、アルファベット、平仮名、漢字等を採用することも可能である。
【0020】
送信手段10は飲食店の各テーブルに一つずつ配置される。
各送信手段10が発信する各種の信号には、その機体を特定するための機体識別信号が含まれており、それらの機体識別信号は互いに重複しないように調整されている。
【0021】
表示手段20は店員が店内のどの位置に居ても、表示手段20に表示される機体識別記号を速やかに把握できるように、店内の目立つ位置に配置される。
【0022】
表示消去機30は目立つ場所で、且つ店員が操作し易い場所に配置される。
このような場所に表示消去機30が配置されることで、表示手段20に表示された機体識別記号を消去し易くなり、消し忘れを減少させることができる。
【0023】
《システムの内容》
上記のような構成を備える店員呼び出しシステムAの概要について説明する。
先ず、注文が決まり店員を呼び出す必要が生じた客が、手元にあるテーブル上の送信手段10の呼び出しスイッチを押し、送信手段10を作動させる。
【0024】
送信手段10が作動すると、送信手段10は呼び出し信号を発信する。
その後、送信手段10に搭載されている電圧低下通知信号発信部が自動的に作動し、送信手段10を駆動源となる電池の電圧を測定する。
【0025】
電源電圧の測定が行われた結果、電源電圧が予め設定された電圧を下回っていると、電圧低下通知信号発信部が判断した場合、電圧低下通知信号発信部は機体識別信号を含む電圧低下通知信号を表示手段20に向かって発信する。
なお、測定した電源電圧の値が設定された電圧を上回っていた場合は、電圧低下通知信号は発信されない。
【0026】
呼び出し信号及び電圧低下通知信号は、表示手段20によって受信される。
表示手段20が呼び出し信号を受信すると、表示手段20は呼び出し信号に含まれる機体識別信号に対応した機体識別記号、すなわちテーブル番号を表示窓21に表示する。
さらに、表示手段20が電圧低下通知信号を受信すると、その電圧低下通知信号に含まれる機体識別信号は、表示手段20が備える記憶手段に一時的に保存される。
【0027】
また、表示手段20はテーブル番号を一度に複数個表示することが可能であり、呼び出し信号を受信した順に左から表示する。
すなわち、表示手段20は呼び出し信号を受信する度に右方にテーブル番号を表示させる。
テーブル番号が表示手段20に表示されると、店員はそれを確認し、送信手段10が最も先に押されたテーブル、すなわち表示手段20の最も左側に表示されているテーブル番号のテーブルから優先して応対することとなる。
【0028】
応対先のテーブルで客対応を終えた店員は、次に表示窓21から識別記号(テーブル番号)を消去するための表示消去機30に向かい、表示消去機30が備える記号消去スイッチ31を操作して、今作業を行ったテーブルの番号を表示手段20から消去する。
【0029】
本実施形態の店員呼び出しシステムAにおいては、表示消去機30上の記号消去スイッチ31の並び順と、表示窓21の並び順とは対応しているので、店員は自分が応対したテーブルの番号が表示されている表示窓21の位置に対応する記号消去スイッチ31を操作すれば、応対したテーブル番号が消去される。
応対済みのテーブルのテーブル番号が随時消去されることにより、別の店員が再び応対済みのテーブルに向かうような無駄が防止される。
【0030】
さらに、表示窓21からテーブル番号が消去されると、テーブル番号は左詰で再表示される。
例えば、表示窓21に図2(a)に示すような順序でテーブル番号が表示されていた場合、左端に表示されている17番のテーブル番号が消去されると、図2(b)に示すように、17番のテーブル番号よりも右に表示されていた全てのテーブル番号が一つずつ左にズレた状態で表示し直される。
従って、店員は常に最も左側に表示されている番号のテーブルを最優先で応対すれば良い。
【0031】
なお、最も左に表示されているテーブル番号以外の番号が表示窓21から消去された場合であっても、テーブル番号は表示窓21に順次左詰で表示し直される。
【0032】
また、表示手段20が表示可能な数を超えた数の送信手段10が操作されていた場合、図3に示すように、表示窓21に表示しきれなかった9番のテーブル番号が最も右端の表示窓21に新たに表示される。
【0033】
そして例えば閉店後、店員が表示消去機30の残量情報表示スイッチ32を操作すると、表示手段20は記憶手段に保存されていた機体識別信号を基に、電圧低下通知信号を発信した送信手段10が置かれたテーブルの番号を表示する。
店員はその表示された番号のテーブルに置かれた送信手段の電池を交換し、翌日の開店に備えることとなる。
【0034】
また、表示手段20が一度に表示可能な数を超えた数の送信手段から電圧低下通知信号が発信されていた場合、店員は記号消去スイッチ31を用いて表示手段20に表示されている番号を消去することで、未表示のテーブル番号を表示手段20に表示させることができる。
【0035】
このように、本実施形態の店員呼び出しシステムAの送信手段10には、電源電圧を測定する機能が付与されているので、店員は送信手段10の電源電圧の大きさを容易に且つ確実に把握することができる。
そのため、営業中に送信手段が作動せず客に不愉快な思いをさせることを極力防ぐことができる。
【0036】
さらに、送信手段10には盗難を防止するための警報手段が備えられている。
具体的には、警報手段は送信手段10がある角度以上で傾けられたまま一定時間(例えば10秒)保持されたと判断すると、警報音を鳴らすと共に、表示手段20に機体識別信号を含む警告信号を発信する。
【0037】
表示手段20が警告信号を受信すると、送信手段10が異常な状態であることを警告する警告記号及びその警告信号を発信した送信機が置かれたテーブルのテーブル番号が表示窓21に最優先で表示される。
すなわち、警告信号が発信された際に、全ての表示窓21にテーブル番号が表示されていたとしても、表示手段20はそれらを一旦消去し、代わりに警告記号及びその警告信号を発信した送信機が置かれたテーブルのテーブル番号を表示する。
本実施形態の店員呼び出しシステムAにおいては、警告記号として例えば「HELP!」が表示され、「!」の右隣にテーブル番号が表示される。
そして、警告記号及びテーブル番号が一定時間表示された後に、警告記号が表示される以前に表示されていたテーブル番号が表示手段20に再度表示される。
これにより、店員は持ち去られようとしている送信手段10を瞬時に特定できるので、送信手段10の盗難を未然に防止することができる。
【0038】
本実施形態の店員呼び出しシステムAの表示消去機30は、表示手段20に表示されている全てのテーブル番号を一括して消去することができる一括消去スイッチ33を備える。
そのため、昼食時や夕食時等の繁忙な時間帯に、表示手段20にすでに店員が応対済みのテーブル番号が複数個表示された状態であった場合でも、一括消去スイッチ33が操作され、全部が一旦消える。
【0039】
次に、本実施形態の店員呼び出しシステム全体を構成する構成要素について説明する。
[送信手段10の構造]
図4は、送信手段を説明するシステムブロック図である。
送信手段10は送信手段10全体の制御を行う制御手段11と、呼び出しスイッチ16が押されると、表示手段20に向かって呼び出し信号を発信する呼び出し信号発信手段12と、送信手段10が一定時間傾斜した状態が維持されると警報音を発すると共に機体識別信号を含む警報信号を発信する警報手段13と、これらを作動させるための電源14と、機体識別信号を含む電圧低下通知信号を発信する電圧低下通知信号発信部15とを備える。
なお、送信手段10は、図示しないハンディな筐体を備えており、該筐体に制御手段11,呼び出し信号発信手段12、警報手段13、電源14、電圧低下通知信号発信部15、呼び出しスイッチ16等が装備されている。
そのためお客は、送信手段10を手で持って移動することが可能である。
本実施形態の送信手段10においては、制御手段11に装備されているマイクロコンピュータを用いており、制御手段11は後述する角度検知器13aのスイッチが入った状態となった時間の計測等を行っている。
【0040】
呼び出し信号発信手段12は呼び出しスイッチ16が押されると作動し、送信手段を特定するための機体識別信号を含む呼び出し信号を表示手段20に向かって発信する。
【0041】
ここで警報手段13は、一定の角度(例えば50°)以上傾くとスイッチが入る角度検知器13aを備える。
また角度検知器13aのスイッチが所定の時間(例えば10秒)入った状態になると、警報音を鳴らすと共に警報信号を表示手段20に向かって発信する警報信号発信手段13bとを備える。
【0042】
この角度検知機13aは、図5に示すような原理のものが好ましい、この角度検知機13aにおいては、図5(a)に示すように、二本の導線X,Yが湾曲したすり鉢状の基板13dの周縁に設けられている。
そして、基板13d上に導電性の材質で形成された導通球13cが配置されている。
図5(b)は、囲みZの拡大図である。
導線X及び導線Yは、図5(b)に示すように、櫛形に這わせられた導線Xの歯と歯の間に、同じく櫛型に這わせられた導線Yの歯が入り込むように設置される。
いま、送信手段10が傾斜すると(例えば、テーブル上に置いてある送信手段10お客が手で取り上げると)、基板13dも同様に傾斜し、そのことに伴い導通球13cが基板13d上を転がり、図5(c)に示すように、導線X及導線Yに同時に接触する。
その結果、導線Xと導線Yとが導通球13cを介して導通し、警報手段13のスイッチが入る。
このように導通球13cを使った警報手段13は構造が簡単で故障が少ない。
なお、基板13dの曲率を変えることで、警報手段13のスイッチが入る角度を調節することができる。
【0043】
ところで、電圧低下通知信号発信部15は、電源14の電圧の大きさを測定する電圧測定部15aと、電圧の測定結果に応じて機体識別信号を含む電圧低下通知信号を発信する発信部15bとを備える。
電圧測定部15aは呼び出し信号が発信された後、自動的に作動し、電源14の電圧を測定する。
この測定の結果、電源14の電圧が予め設定された大きさの電圧を下回っていると、電圧測定部15aは発信部15bに信号を発信する。
発信部15bは電圧測定部15aからの信号を受信すると、電圧低下通知信号を表示手段20に向かって発信する。
【0044】
[表示手段20の構造]
図6は表示手段のシステムブロック図である。
図6に示すように、表示手段20は送信手段10及び表示消去機30から発信される各種の信号を受信し、その信号に含まれる各情報をデジタル情報に変換する受信手段22と、受信手段22から送られてくるデジタル情報の内容に応じて、表示窓21に機体識別記号を表示させたり、表示窓21から機体識別記号を消去したりする表示制御手段23と、呼び出し信号に含まれる機体識別信号を一時的に保存するための第1記憶手段24と、電圧低下通知信号に含まれる機体識別信号を一時的に保存するための第2記憶手段25とを備える。
なお、表示制御手段23の処理手順はフローチャートを用いて後述する。
【0045】
[表示消去機30の構造]
図7は、表示消去機の正面図である。
図7に示すように、表示消去機30は表示されているテーブル番号を表示窓21から消去する記号消去スイッチ31と、表示されている全てのテーブル番号を一括消去する一括消去スイッチ32と、電源の電圧が低下している送信手段が置かれたテーブルの番号を表示手段に表示させる電圧低下情報表示スイッチ33とを備える。
【0046】
記号消去スイッチ31の数と表示窓の数とは一致しており、且つどの記号消去スイッチ31がどの表示窓のテーブル番号を消すかが予め設定されている。
なお、本実施形態の表示消去機30においては、記号消去スイッチ31は横一列に並んでおり、且つ店員が押すべき記号消去スイッチ31を瞬時に把握できるように、記号消去スイッチ31が設けられた位置とテーブル番号が消去される表示機の表示窓の位置とが対応している。
例えば、左から二番目に位置する記号消去スイッチ31が押されると、左から二番目に位置する表示窓21に表示されているテーブル番号が消去される。
【0047】
残量情報表示スイッチ33が押されると、表示手段20は第2記憶手段25に保存された電圧低下通知情報に含まれていた機体識別信号を基に、その機体識別信号に対応するテーブル番号を表示窓21に表示する。
【0048】
上述したこれらの表示消去機30と表示手段20とのやりとりは、信号を用いて行われる。
すなわち、各記号消去スイッチ31はそれぞれ異なる発信手段に接続されており、スイッチが押されると、どの位置の記号消去スイッチ31が押されたかを特定する位置情報が含まれた消去信号が発信される。
表示手段20は消去信号を受信すると、受信した位置情報に対応した表示窓21に表示されているテーブル番号を消去する。
【0049】
同様に、一括消去スイッチ32が押されると、一括消去スイッチ32が押されることにより発信された信号であることを証明する情報が含まれた一括消去信号が発信され、表示手段20は一括消去信号を受信すると、表示窓21に表示されている全てのテーブル番号を消去する。
【0050】
また、表示消去機30の残量情報表示スイッチ33が押されると、残量情報表示スイッチ33が押されることにより発信された信号であることを示す情報を含む電圧低下情報表示信号が発信され、表示手段20は電圧低下情報表示信号を受信すると、第2記憶手段25に保存されている機体識別信号に対応したテーブル番号を表示窓21に表示する。
以上述べたが、表示手段の表示制御手段や表示消去機の機能は、それらに装備されたマイクロコンピュータ(チップ基板)により制御されるものであることはいうまでもない。
【0051】
図8は、表示制御手段の処理手順を示すフローチャートの一例である。
(ステップS1)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、呼び出し信号であることを示す情報(以下、「呼び出し情報」という)が含まれているかを判断する。
【0052】
(ステップS2)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、呼び出し情報が含まれていた場合(S1:YES)、テーブル番号が表示されていない表示窓21が存在するかどうかを判断する。
【0053】
(ステップS3)
テーブル番号が表示されていない表示窓が存在する場合(S2:YES)、テーブル番号が表示されていない表示窓21のうち、最も左に位置する表示窓21に、送られてきたデジタル情報に含まれる機体識別信号に対応したテーブル番号を表示し、処理を終了する。
【0054】
(ステップS4)
全ての表示窓21にテーブル番号が表示されている場合(S2:NO)、送られてきたデジタル情報に含まれる機体識別信号を第1記憶手段24に保存し、処理を終了する。
【0055】
(ステップS5)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に呼び出し情報が含まれていない場合(S1:NO)、そのデジタル情報に電圧低下通知信号であることを示す情報(以下、「電圧低下通知情報」という)が含まれているかを判断する。
【0056】
(ステップS6)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、電圧低下通知情報が含まれていた場合(S5:YES)、送られてきたデジタル情報に含まれる機体識別信号を第2記憶手段25に保存し、処理を終了する。
【0057】
(ステップS7)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、電圧低下通知情報が含まれていない場合(S5:NO)、送られてきたデジタル情報に警報信号であることを示す情報(以下、「警報情報」という)が含まれているかを判断する。
【0058】
(ステップS8)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、警報情報が含まれていた場合(S7:YES)、表示窓21に警告記号を表示し、処理を終了する。
【0059】
(ステップS9)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、警報情報が含まれていない場合(S7:NO)、そのデジタル情報に消去信号であることを示す情報(以下、「消去情報」という)が含まれているかを判断する。
【0060】
(ステップS10)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、消去情報が含まれていた場合(S9:YES)、送られてきたデジタル情報に含まれる位置情報と対応した表示窓21に、テーブル番号が表示されているかを判断する。
そして、送られてきたデジタル情報に含まれる位置情報と対応した表示窓21に、テーブル番号が表示されていない場合(ステップS10:NO)、その時点で処理を終了する。
【0061】
(ステップS11)
対応する表示窓21にテーブル番号が表示されている場合(S10:YES)、そのテーブル番号を消去する。
【0062】
(ステップS12)
テーブル番号を消去した後、機体識別信号が第1記憶手段24に保存されているかを調べる。
【0063】
(ステップS13)
機体識別信号が第1記憶手段24に保存されていた場合(S12:YES)、直前にテーブル番号が消去された表示窓21の右隣に位置する表示窓21に、テーブル番号が表示されているかを判断する。
【0064】
(ステップS14)
表示窓21に、テーブル番号が表示されている場合(S13:YES)、その時点で表示されているテーブル番号及び保存されていた機体識別信号に対応するテーブル番号を左詰で再表示し、処理を終了する。
【0065】
(ステップS15)
直前にテーブル番号が消去された表示窓21の右隣に位置する表示窓21に、テーブル番号が表示されていない場合(S13:NO)、保存されている機体識別信号のうち、最も早い時期に保存された機体識別信号に対応するテーブル番号を、直前にテーブル番号が消去された表示窓21に表示し、処理を終了する。
【0066】
(ステップS16)
機体識別信号が第1記憶手段24に保存されていない場合(S12:NO)、直前にテーブル番号が消去された表示窓21の右隣に位置する表示窓21に、テーブル番号が表示されているかを判断する。
そして、右隣の表示窓21にテーブル番号が表示されていない場合(S16:NO)、そこで処理を終了する。
【0067】
(ステップS17)
直前にテーブル番号が消去された表示窓21の右隣に位置する表示窓21に、テーブル番号が表示されている場合(S16:YES)、その時点で表示されているテーブル番号を左詰で再表示し、処理を終了する。
【0068】
(ステップS18)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、消去情報が含まれていない場合(S9:NO)、そのデジタル情報に一括消去信号であることを示す情報(以下、「一括消去情報」という)が含まれているかを判断する。
【0069】
(ステップS19)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、一括消去情報が含まれていた場合(S18:YES)、その時点で表示窓21に表示されている全てのテーブル番号を消去する。
【0070】
(ステップS20)
全てのテーブル番号を消去した後、機体識別信号が第1記憶手段24に保存されているかを調べる。
そして、機体識別信号が第1記憶手段24に保存されていない場合(S20:NO)、その時点で処理を終了する
【0071】
(ステップS21)
機体識別信号が第1記憶手段24に保存されている場合(S20:YES)、表示窓21の数と同数の機体識別信号を、最も早い時期に保存されたものから順に第1記憶手段24から取り出し、それぞれの機体識別信号に対応するテーブル番号を、第1記憶手段24に保存された順に表示窓21に表示させ、処理を終了する。
【0072】
(ステップS22)
受信手段22から送られてきたデジタル情報に、一括消去情報が含まれていない場合(S18:NO)、機体識別信号が第2記憶手段25に保存されているか調べる。
そして、機体識別信号が第2記憶手段25に保存されていない場合(S22:NO)、その時点で処理を終了する。
【0073】
(ステップS23)
機体識別信号が第2記憶手段25に保存されている場合(S22:YES)、最も早い時期に保存された機体識別信号から保存順に表示窓21と同数の機体識別記号を参照し、それぞれの機体識別信号に対応するテーブル番号を保存順に左詰で表示窓に表示させ、処理を終了する。
【0074】
以上、本発明を説明してきたが、本発明は実施の形態に限定されることなく種々の変形例が可能である。
例えば、店内が非常に入り組んでいたり、多くの個室に分かれていたりする店において、本発明の店員呼び出しシステムが使われる場合、表示手段が送信手段から発信される各種の信号を確実に受信できるように、信号を中継する中継器を併用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】図1は、本実施形態の店員呼び出しシステムを示す説明図である。
【図2】図2は、表示手段における、表示規則を示す説明図である。
【図3】図3は、表示手段における、表示規則を示す説明図である。
【図4】図4は、送信手段を説明するシステムブロック図である。
【図5】図5は、角度検知器の一例を示す模式図である。
【図6】図6は、表示手段のシステムブロック図である。
【図7】図7は、表示消去機の正面図である。
【図8】図8は、表示制御手段の処理手順を示すフローチャートの一例である。
【符号の説明】
【0076】
10・・・送信手段
11・・・制御手段
12・・・呼び出し信号発信手段
13・・・警報手段
13a・・・角度検知器
13b・・・警報情報発信手段
13c・・・導通球
13d・・・基板
14・・・電源
15・・・電圧低下通知信号発信部
15a・・・電圧測定部
15b・・・発信部
16・・・呼び出しスイッチ
20・・・表示手段
21・・・表示窓
22・・・受信手段
23・・・表示制御手段
24・・・第1記憶手段
25・・・第2記憶手段
30・・・表示消去機
31・・・記号消去スイッチ
32・・・残量情報表示スイッチ
33・・・一括消去スイッチ
A・・・店員呼び出しシステム
X・・・導線
Y・・・導線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各機体を特定するための機体識別信号を含む呼び出し信号を発信する複数の送信手段と、
前記呼び出し信号を受信し、該呼び出し信号に含まれる機体識別信号に対応した機体識別記号を表示する表示手段と、
前記機体識別記号を前記表示手段から消去する表示消去機とからなる店員呼び出しシステムであって、
前記送信手段は、それが傾いた状態が一定時間保持されると警報音を鳴らす警報手段を備えることを特徴とする店員呼び出しシステム。
【請求項2】
前記送信手段が、該送信手段に内蔵された電源の電圧を測定する電圧測定部と、
該電圧測定部で測定された測定結果が所定の値を下回っていた場合に、機体識別信号を含む電圧低下通知信号を前記表示手段に向かって発信する発信部と、をさらに備え、
前記表示手段が、前記電圧低下通知信号に含まれる機体識別信号を一時的に保存するための記憶手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記表示消去機に設けられた残量情報表示スイッチに接続された発信手段から発信される信号を受信すると、前記記憶手段に保存された機体識別信号に対応した機体識別記号を表示することを特徴とする請求項1記載の店員呼び出しシステム。
【請求項3】
前記表示手段が、機体識別記号を複数個表示することができることを特徴とする請求項1記載の店員呼び出しシステム。
【請求項4】
前記表示消去機が、前記表示手段に表示された複数個の機体識別記号を一括して消す機能を有することを特徴とする請求項3記載の店員呼び出しシステム。
【請求項5】
前記警報手段が、警報音を鳴らすと共に前記表示手段に向かって機体識別信号を含む警報信号を送信する機能を有し、
前記表示手段は前記警報信号を受信すると、注意を喚起するための警告記号を表示することを特徴とする請求項1記載の店員呼び出しシステム。
【請求項6】
前記電圧測定部は、前記呼び出し信号が発信された後に自動的に作動することを特徴とする請求項2記載の店員呼び出しシステム。
【請求項1】
各機体を特定するための機体識別信号を含む呼び出し信号を発信する複数の送信手段と、
前記呼び出し信号を受信し、該呼び出し信号に含まれる機体識別信号に対応した機体識別記号を表示する表示手段と、
前記機体識別記号を前記表示手段から消去する表示消去機とからなる店員呼び出しシステムであって、
前記送信手段は、それが傾いた状態が一定時間保持されると警報音を鳴らす警報手段を備えることを特徴とする店員呼び出しシステム。
【請求項2】
前記送信手段が、該送信手段に内蔵された電源の電圧を測定する電圧測定部と、
該電圧測定部で測定された測定結果が所定の値を下回っていた場合に、機体識別信号を含む電圧低下通知信号を前記表示手段に向かって発信する発信部と、をさらに備え、
前記表示手段が、前記電圧低下通知信号に含まれる機体識別信号を一時的に保存するための記憶手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記表示消去機に設けられた残量情報表示スイッチに接続された発信手段から発信される信号を受信すると、前記記憶手段に保存された機体識別信号に対応した機体識別記号を表示することを特徴とする請求項1記載の店員呼び出しシステム。
【請求項3】
前記表示手段が、機体識別記号を複数個表示することができることを特徴とする請求項1記載の店員呼び出しシステム。
【請求項4】
前記表示消去機が、前記表示手段に表示された複数個の機体識別記号を一括して消す機能を有することを特徴とする請求項3記載の店員呼び出しシステム。
【請求項5】
前記警報手段が、警報音を鳴らすと共に前記表示手段に向かって機体識別信号を含む警報信号を送信する機能を有し、
前記表示手段は前記警報信号を受信すると、注意を喚起するための警告記号を表示することを特徴とする請求項1記載の店員呼び出しシステム。
【請求項6】
前記電圧測定部は、前記呼び出し信号が発信された後に自動的に作動することを特徴とする請求項2記載の店員呼び出しシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2008−305032(P2008−305032A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−149789(P2007−149789)
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【出願人】(502310461)株式会社パシフィック湘南 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【出願人】(502310461)株式会社パシフィック湘南 (4)
【Fターム(参考)】
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