説明

廃棄物熱分解処理システムおよび方法

【課題】バイオマス等を熱分解・油化して得られる生成物を利用して、効率良くカーボンブラックを生成できる廃棄物熱分解処理システムを提供する。
【解決手段】バイオマス等の廃棄物を熱分解するキルン11と、キルン11で発生した熱分解ガス及びタールを冷却・凝縮して油化する油化装置12と、油化装置12によって回収された油を貯留する油回収タンク13とから構成された油化システム1と、カーボンブラック生成装置21、バグフィルタ22、スクラバ23及び脱硫器24を順次配置して構成されたカーボンブラック生成システム2とを有し、バイオマス等の廃棄物を熱分解して得られる熱分解ガス及びタールから各種油分を回収し、この各種油分を原料炭化水素としてカーボンブラック生成装置21に導入し、また、油化装置12において油に凝縮しなかったオフガスを燃焼用燃料としてカーボンブラック生成装置21に導入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマスや有機性の廃棄物(廃プラスチックを含む)等を、熱分解装置及び油化装置により処理して、効率良くカーボンブラックを生成することができる廃棄物熱分解処理技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題やエネルギー問題、物質資源問題等が重要視されるに伴い、産業排気物等の各種の廃棄物を適切に処理して、環境汚染物質を排出せずにエネルギーや物質を取り出して有効利用するための各種の技術が開発されるようになっている。
【0003】
そのような廃棄物処理技術の一つとして、特許文献1には、バイオマスを利用した高炉用コークスの製造方法が示されている。すなわち、特許文献1に示された技術は、製鉄業における高炉用コークスの製造プロセスにおいて、バイオマスを乾留してガス、油分およびチャ−を生成、分離し、さらに、前記油分から化学原料を抽出した後、その残部油分を回収し、前記チャ−を配合炭に添加し、乾燥した後、前記残部油分を乾燥したチャ−と配合炭に添加して搬送し、その後、コークス炉に装入して乾留するというものである。そして、バイオマスを有効活用することにより、乾燥炭搬送時の発塵および乾燥炭装入時の微粉炭キャリーオーバーを抑制し、かつ高炉用コークスに要求されるコークス強度及び粒径を向上することができるというものである。
【0004】
また、特許文献2には、オイルファーネス法により高い生成収率で、効率良くカーボンブラックを生産するためのカーボンブラックの製造装置及び製造方法が示されている。すなわち、特許文献2に示されたカーボンブラックの製造装置は、炉頭部に燃料と酸素含有ガスを供給して燃焼させる燃焼域、引き続き高温燃焼ガス流中に原料炭化水素を導入する原料導入域、原料炭化水素を熱分解させるカーボンブラック生成反応域、生成ガスを急冷する反応停止域とを連設した発生炉と、カーボンブラック含有ガスからカーボンブラックを分離する分離捕集装置とから構成され、分離捕集装置にカーボンブラック含有ガス量より大きな風量の吸引、排気能力を有する排気装置を設置したものである。そして、この製造装置により、分離捕集装置を介して発生炉内を減圧下に保持した状態でカーボンブラックを発生させるものである。
【0005】
一方、環境問題の中でも、特に、地球温暖化防止の面から、バイオマスは、二酸化炭素量の増加を抑制することが可能なエネルギー資源として注目されている。特許文献3には、バイオマスの廃棄物の処理方法として、バイオマスの焼却処理の過程からエネルギーを可燃ガスの形態で回収すると共に、焼却灰分を原料とした焼結造粒骨材を製造する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−277452号公報
【特許文献2】特開2004−161879号公報
【特許文献3】特開2004−210904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来、バイオマスや有機性の廃棄物(廃プラスチックを含む)の処理については、これらを焼却処理することによる熱エネルギー利用に主眼が置かれているため、物質資源や材料資源としての利用は、焼却によって生じた灰を回収する程度であり、物質資源や材料資源としての十分な有効利用は行われていなかった。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、バイオマスや有機性の廃棄物(廃プラスチックを含む)等を熱分解し、さらに生成されたガスを凝縮して油化することによって得られる種々の生成物を利用して、効率良くカーボンブラックを生成することができる廃棄物熱分解処理システムおよび方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記のような目的を達成するために、バイオマスや有機性の廃棄物(廃プラスチックを含む)を熱分解装置及び油化装置により処理して、効率良くカーボンブラックを生成することができるようにしたものであり、廃棄物を熱分解する熱分解装置と、この熱分解装置で生成されたガスを凝縮して油化する油化装置とを備えた油化システムと、所定の燃料と酸素含有ガスとを燃焼させて得られる燃焼ガスによって加熱された高温雰囲気ゾーンに、原料炭化水素を導入してこれを熱分解する方式のカーボンブラック製造装置とを備え、前記油化システムにより得られる生成物を、前記カーボンブラック製造装置に導入してカーボンブラックを生成することを特徴としている。
【0009】
また、カーボンブラック製造装置に導入される原料炭化水素として、油化システムにより回収される熱分解生成油を用いるように構成し、あるいは、原料炭化水素の一部として、熱分解装置から排出される熱分解残渣、又は、熱分解装置から排出される熱分解残渣から分離抽出した微細カーボン以外の残渣を用いるように構成したことを特徴としている。
【0010】
また、本発明の廃棄物熱分解処理方法は、上記システムの特徴を、方法の観点から把握したものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、バイオマスや有機性の廃棄物(廃プラスチックを含む)等を熱分解し、さらに生成されたガスを凝縮して油化することによって得られる種々の生成物を利用して、効率良くカーボンブラックを生成することができる廃棄物熱分解処理システムおよび方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を適用した実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照して具体的に説明する。
【0013】
(1)構成
(1−1)システムの全体構成
図1は、本発明を適用した廃棄物熱分解処理システムの一つの実施形態を示す図である。この廃棄物熱分解処理システムは、大別して、バイオマス等の廃棄物を熱分解して得られる熱分解ガス及びタールから各種油分を回収する油化システム1と、この油化システム1における熱分解処理により得られた各種油分とオフガスとを利用してカーボンブラックを生成するカーボンブラック生成システム2から構成されている。
【0014】
また、前記油化システム1は、バイオマス等の廃棄物を熱分解するキルン(熱分解装置)11と、キルン11で発生した熱分解ガス及びタールを冷却・凝縮して油化する油化装置12と、前記油化装置12によって回収された油を貯留する油回収タンク13とから構成されている。
【0015】
また、前記カーボンブラック生成システム2は、カーボンブラック生成装置21と、このカーボンブラック生成装置21の下流に、バグフィルタ22、スクラバ23、脱硫器24を順次配置して構成されている。そして、後述するように、カーボンブラック生成装置21は、前記油化装置12において油に凝縮しなかったオフガスで炉を加熱し、高温に保たれたその炉内に、原料となる炭化水素(以下、原料炭化水素という)として前記油回収タンク13に回収された各種油分を注入することにより、カーボンブラックを生成するように構成されている。
【0016】
(1−2)カーボンブラック生成装置
ここで、前記カーボンブラック生成装置21について詳述する。なお、本実施形態で用いられるカーボンブラック生成装置21は、オイルファーネス法を用いたものであり、図2に示すように構成されている。
【0017】
すなわち、オイルファーネス法によるカーボンブラックの基本的な製造技術は、耐火煉瓦で内張りした円筒状の燃焼域、反応域、及び、反応停止域を同軸的に連設した発生炉を用いて、燃焼域で燃料を燃焼させて高温の燃焼ガスを生成させ、この燃焼ガス流を燃焼域に連設された反応域に導くと共に、高温燃焼ガス流中に原料炭化水素を導入し、原料炭化水素の不完全燃焼及び熱分解反応により炭化水素をカーボンブラックに転化させ、次いで反応停止域においてカーボンブラック含有ガス流を急冷して反応を終結させ、最終的にカーボンブラックを分離捕集して回収するプロセスからなっている。
【0018】
図2は、本実施形態のカーボンブラック生成装置の構成を模式的に示したものである。すなわち、発生炉31は炉頭部に燃焼域32、その下流に原料炭化水素を導入する原料導入域33、原料炭化水素を熱分解させるカーボンブラック生成反応域34、引き続く反応停止域35が同軸上に連設され、耐火煉瓦で内張りされた円筒型構造に構築されている。
【0019】
また、発生炉31は、炉頭部に接線方向から空気などの酸素含有ガスを導入するための酸素含有ガス導入ダクト36と、炉軸方向に燃料を供給する燃料バーナ37が配設され、燃焼域32が形成されている。この燃焼域32の下流には原料導入域33が連設され、この原料導入域33には、燃焼域32で燃焼により生成した高温燃焼ガス流に対して直角方向から原料炭化水素を導入する原料導入ノズル38が配設されている。また、原料導入域33の下流には原料炭化水素を熱分解させるカーボンブラック生成反応域34、及びカーボンブラック生成ガスを急冷して熱分解反応を停止させるための急冷用水噴射ノズル39を配設した反応停止域35が連設されている。
【0020】
また、図1において、カーボンブラック生成装置21の下流側に設置されたバグフィルタ22は、前記カーボンブラック生成装置21で生成されたカーボンブラック含有ガスを除塵すると同時に、カーボンブラックを捕集する集塵装置である。また、スクラバ23は、バグフィルタ22を経たガスを洗浄して薬品類を取り出し、脱硫器24は、ガスから硫黄を除去するものである。
【0021】
(2)廃棄物熱分解処理方法
次に、以上のような構成を有する廃棄物熱分解処理システムによる廃棄物熱分解処理方法について説明する。
【0022】
(2−1)熱分解処理
まず、キルン11にバイオマスやその他の有機性廃棄物が投入されると、キルン11において、それらのバイオマスやその他の有機性廃棄物は、350〜850℃で熱分解される。この結果、キルン11からは、炭化物やその他の金属が残渣として取り出されると共に、熱分解ガス及びタールが生成され、この熱分解ガス及びタールは油化システム1の油化装置12に送られる。また、炭化物以外の残渣、例えば、カルシウムやシリカ、鉄、非鉄金属等は、物質資源や材料資源として回収される。また、熱分解により発生する熱は、熱エネルギーとしてシステム内あるいはシステム外に供給される。
【0023】
(2−2)油化処理
油化システム1の油化装置12にキルン11からの熱分解ガス及びタールが導入されると、油化装置12において、熱分解ガス及びタールが冷却され、油分が凝縮されて油回収タンク13に回収される。そして、この油回収タンク13に回収された各種油分が、適宜、カーボンブラック生成装置21の原料導入ノズル38を介して、炉内に供給される。
【0024】
一方、油化システム1の油化装置12において油に凝縮しなかったオフガスは、カーボンブラック生成装置21の燃料バーナ37を介して炉内に供給され、加熱燃料として利用される。
【0025】
(2−3)カーボンブラック生成処理
上述したように、カーボンブラック生成装置21の燃料バーナ37を介して炉内に供給されたオフガスは、燃焼域32で燃料として燃焼されて、高温の燃焼ガスを生成する。この燃焼ガス流は燃焼域32に連設された反応域34に導かれ、ここで、原料導入ノズル38を介して炉内に供給された各種油分(原料炭化水素)と反応する。
【0026】
このようにして高温燃焼ガス流中に原料炭化水素を導入し、原料炭化水素の不完全燃焼及び熱分解反応により炭化水素をカーボンブラックに転化させ、次いで反応停止域35においてカーボンブラック含有ガス流を急冷して反応を終結させる。
【0027】
(2−4)カーボンブラック捕集処理
カーボンブラック生成装置21で得られたカーボンブラック含有ガスは、後段のバグフィルタ22に送られ、このバグフィルタ22において、カーボンブラックが分離捕集されることにより、ガスが除塵される。除塵されたガスは後段のスクラバ23に送られる。
【0028】
(2−5)ガス洗浄・脱硫処理
バグフィルタ22で除塵されたガスは、後段のスクラバ23に送られ、このスクラバ23において洗浄されることにより、薬品類や有価金属類がガス中から除去される。具体的な薬品類としては、例えば、アンモニア、塩化水素、シアン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸基、リン酸基、シアン基、等が取り出される。また、具体的な有価金属類としては、例えば、水銀、カリウム、ナトリウム、鉛、亜鉛、等の有価金属や、リン等の非金属有価物が取り出される。
【0029】
このうち、ガス中から取り出された薬品類や有価金属類は、物質資源や材料資源として回収され、薬品類や有機金属類が除去されたガスは、後段の脱硫器24に送られる。脱硫器24においては、ガスから硫黄分が除去される。ここで、硫黄分は、物質資源や材料資源として回収され、脱硫されたガスは、最終的な目的ガスとして取り出される。
【0030】
取り出された目的ガスは、例えば、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、等を含み、電気エネルギーや熱エネルギーの生成、分離技術による水素製造、合成技術による液体燃料製造、等の各種の用途に利用される。
【0031】
(2−6)炭化物のマテリアルリサイクル処理
上記のようにして得られたキルン11からの炭化物と、バグフィルタ22で捕集されたカーボンブラックとが、カーボン材料としてマテリアルリサイクル処理される。具体的には、各種の変換技術、すなわち、重力/遠心力分離、瞬爆、水分離、熱処理、放電処理、等の変換技術を用いて、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等の高機能性を有するナノカーボンが生成される。
【0032】
(3)効果
以上のように本実施形態によれば、バイオマス等の廃棄物を熱分解装置で熱分解することにより生成された熱分解ガス及びタールを、油化装置によって凝縮することにより油化して、各種油分を回収し、この油分を適宜、カーボンブラック生成装置の原料炭化水素として炉内に供給することができ、また、油化装置において油に凝縮しなかったオフガスも、カーボンブラック生成装置の燃料あるいは燃料の一部として炉内に供給することができるので、バイオマス等の廃棄物をカーボンブラックの製造に有効に利用することができる。
【0033】
(4)他の実施形態
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。
【0034】
例えば、カーボンブラック生成装置21の原料導入ノズル38を介して炉内に供給される原料炭化水素の一部として、図3に示すように、キルン11から排出される熱分解残渣や、図4に示すように、この熱分解残渣から分離抽出した微細カーボン以外の残渣を用いることもできる。
【0035】
また、カーボンブラック生成装置21の燃料バーナ37を介して炉内に供給される燃料の一部として、図5に示すように、キルン11から排出される熱分解ガスを用いることもできる。また、キルン11に導入される廃棄物は、バイオマスだけでなく、廃プラスチックやカーシュレッダーダストでも良い。
【0036】
また、熱分解装置、油化装置、カーボンブラック生成装置、集塵装置等の具体的な構成は自由に選択可能である。また、前記実施形態においては、カーボンブラック生成システムをコアとしたシステムを構成したが、さらに、各種の発電システムと組み合わせるなど、具体的なシステム構成もまた自由に選択可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る廃棄物熱分解処理システムの構成を示すブロック図。
【図2】カーボンブラック生成装置の概略構成を示す断面図。
【図3】本発明に係る廃棄物熱分解処理システムの他の構成を示すブロック図。
【図4】本発明に係る廃棄物熱分解処理システムの他の構成を示すブロック図。
【図5】本発明に係る廃棄物熱分解処理システムの他の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
【0038】
1…油化システム
11…キルン(熱分解装置)
12…油化装置
13…油回収タンク
2…カーボンブラック生成システム
21…カーボンブラック生成装置
22…バグフィルタ
23…スクラバ
24…脱硫器
31…発生炉
32…燃焼域
33…原料導入域
34…カーボンブラック生成反応域
35…反応停止域
36…酸素含有ガス導入ダクト
37…燃料バーナ
38…原料導入ノズル
39…急冷用水噴射ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物を熱分解する熱分解装置と、この熱分解装置で生成されたガスを凝縮して油化する油化装置とを備えた油化システムと、
所定の燃料と酸素含有ガスとを燃焼させて得られる燃焼ガスによって加熱された高温雰囲気ゾーンに、原料炭化水素を導入してこれを熱分解する方式のカーボンブラック製造装置とを備え、
前記油化システムにより得られる生成物を、前記カーボンブラック製造装置に導入してカーボンブラックを生成することを特徴とする廃棄物熱分解処理システム。
【請求項2】
前記カーボンブラック製造装置に導入される原料炭化水素が、前記油化システムにより回収される熱分解生成油であることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項3】
前記カーボンブラック製造装置に導入される原料炭化水素の一部として、前記熱分解装置から排出される熱分解残渣を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項4】
前記カーボンブラック製造装置に導入される原料炭化水素の一部として、前記熱分解装置から排出される熱分解残渣から分離抽出した微細カーボン以外の残渣を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項5】
前記カーボンブラック製造装置に導入される燃焼用の燃料の一部として、前記熱分解装置から排出される熱分解ガスを用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項6】
前記カーボンブラック製造装置に導入される燃焼用の燃料の一部として、前記油化装置によって凝縮回収されなかったオフガスを用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項7】
前記熱分解装置に導入される廃棄物が、廃プラスチックであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項8】
前記熱分解装置に導入される廃棄物が、カーシュレッダーダストであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項9】
前記熱分解装置に導入される廃棄物が、バイオマスであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項10】
廃棄物を熱分解する熱分解装置と、この熱分解装置で生成されたガスを凝縮して油化する油化装置とを備えた油化システムにより得られる生成物を、
所定の燃料と酸素含有ガスとを燃焼させて得られる燃焼ガスによって加熱された高温雰囲気ゾーンに、原料炭化水素を導入してこれを熱分解する方式のカーボンブラック製造装置に導入してカーボンブラックを生成することを特徴とする廃棄物熱分解処理方法。
【請求項11】
前記カーボンブラック製造装置に導入される原料炭化水素が、前記油化システムにより回収される熱分解生成油であることを特徴とする請求項10に記載の廃棄物熱分解処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−112879(P2007−112879A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−304655(P2005−304655)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】