説明

建築物

【課題】多大なスペースを占有することなく配設可能であるとともに安全で十分な発電性能を発揮可能なリチウムイオン二次電池を備えた建築物の提供。
【解決手段】正極11と、負極12と、正極11および負極12間に介在されリチウム(Li)、リン(P)および硫黄(S)を含む固体電解質13と、を備えたリチウムイオン二次電池1を、建築物を構成する壁部材の内側面に配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池が配設された建築物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築物におけるエネルギーの効率的な利用方法が種々検討されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、発電した電気と発電時に生成した熱とを効率的に利用することができる燃料電池排熱回収システムが開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−289242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のような従来のエネルギー利用方法では、電力を貯蔵することができず、柔軟な電力利用が不可能である結果、非効率となる場合がある。例えば、特許文献1に記載の燃料電池排熱回収システムでは、熱と電気の需要のタイミングが異なることから、熱および電気の一方しか使用されず非効率となる場合がある。
ここで、建築物に二次電池を設ければ、熱の利用時に余った電気を貯蔵しておき、必要なときに効率的に利用できる。しかし、建築物で必要とされる電気の容量は大きいため、サイズの大きい二次電池が必要となり、多大なスペースを占有して好ましくない。二次電池を建材に埋め込み、充放電機能を付与した機能性建材とすることが考えられるが、従来の二次電池では性能や安全性の問題から実現が困難である。
【0005】
本発明の目的は、上述の問題点等に鑑みて、多大なスペースを占有することなく配設可能であるとともに安全で十分な発電性能を発揮可能なリチウムイオン二次電池が配設された建築物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の建築物は、正極と、負極と、前記正極および前記負極間に介在されリチウム(Li)、リン(P)および硫黄(S)を含む固体電解質と、を備えたリチウムイオン二次電池が外側面および内側面のうち少なくとも一方に配設されたことを特徴とする。
本発明によれば、建築物の外側面および内側面のうち少なくとも一方(以下、外内側面と適宜称す)に配設されたリチウムイオン二次電池に電力を貯蔵することができ、貯蔵した電気を建築物へ供給することができる。
ここで、従来の二次電池は液体の電解質を用いており、温度変化や物理的な衝撃に弱かったため、低温または高温になることがあり、衝撃や振動等が加えられることもある建築物の外内側面には配設できなかった。
一方、固体電解質を用いた二次電池は、温度変化や物理的な衝撃に強く、建築物の外内側面に配設した場合でも建築物の安全性を維持できる。しかし、従来の固体電解質を用いた二次電池はイオン伝導度が低かったため、電池として十分な性能を発揮できなかった。
これに対し、本発明で用いるリチウムイオン二次電池は、リチウム(Li)、リン(P)および硫黄(S)を含む固体電解質を備えるため、イオン伝導度が高く、電池としての十分な性能を有する。また、外内側面の大きさに合わせて大面積化することもでき、容易に大容量を得られる。さらに、リチウムイオン二次電池を建築物の外内側面に配設することにより、多大なスペースを占有することがなく、建築物の柱の内部や壁の内部に配設する構成と比べて配設作業を容易に実施できる。また、リチウムイオン二次電池の正極、負極および固体電解質を一体化するパッケージとして意匠性が高いものを用いれば、建築物の意匠性を高めることができる。
ここで、本発明におけるリチウムイオン二次電池の配設位置としては、外壁、内壁、屋根、窓、戸、扉、床、天井等の構造物における外内側面が挙げられる。また、リチウムイオン二次電池を建築物の建築後に配設してもよいし、リチウムイオン二次電池を建築物の構造物に取り付けてから建築物を建築してもよい。
【0007】
本発明の建築物では、前記リチウムイオン二次電池は、防湿性を有するケース体に収容された状態で配設された構成が好ましい。
ここで、建築物の外側や内側には湿気等の水分が存在しているため、リチウムイオン二次電池への悪影響が懸念される。これに対して、リチウムイオン二次電池を防湿性を有するケース体に収容することで、水分による影響を排除できる。また、意匠性が高いケース体を用いれば、ケース体に水分の悪影響を除去する機能と、建築物の意匠性を高める機能とを持たせることができる。
本発明の建築物では、前記リチウムイオン二次電池の充電および放電を制御する制御手段を備えた構成が好ましい。
このような構成によれば、状況に合わせて充電、放電を実施することで、様々な効果、利益が得られる。例えば、電気料金が安い夜間に充電し、充電した電気を、電気料金が高い昼間に利用することで、電気料金を低減できる。
【0008】
本発明の建築物では、前記リチウムイオン二次電池を充電する発電手段を備えた構成が好ましい。
このような構成によれば、発電手段によって発電された電気をリチウムイオン二次電池に充電しておき、必要なときに使用するといった柔軟な態様の電気使用が可能となる。
本発明の建築物では、前記リチウムイオン二次電池は、取り外し可能に配設された構成が好ましい。
リチウムイオン二次電池には寿命があり、充放電を繰り返すと次第に容量が低下していく。これに対し、建築物は耐用年数が長いので、建築物の耐用期間中にリチウムイオン二次電池の寿命が切れる可能性が高い。本発明では、リチウムイオン二次電池を取り外し可能に配設したので、寿命により容量が低下した場合でも、新しいものと交換が可能である。
【発明の効果】
【0009】
リチウム、リンおよび硫黄を含む固体電解質を用いたリチウムイオン二次電池を建築物の外側面および内側面のうちの少なくとも一方に配設することで、多大なスペースを占有することがなく、さらに、安全で十分な発電性能を発揮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、本発明は、本実施形態に何ら限定されるものではない。
【0011】
[リチウムイオン二次電池の構成]
図1に、本実施形態の建築物に配設されるリチウムイオン二次電池の概略断面図を示す。
リチウムイオン二次電池1は、正極11と、負極12と、これら正極11および負極12間に介在されリチウム(Li)、リン(P)および硫黄(S)を含む固体電解質13と、これらを一体化する図示しないパッケージと、を備え、後述する建築物2の外部または内部に露出して配設される。
そして、正極11および負極12は、例えば、ステンレス鋼、金、白金、亜鉛、ニッケル、スズ、アルミニウム、モリブデン、ニオブ、タンタル、タングステン、チタン等の金属、および、これらの合金にて、シート、箔、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等に形成されたものが用いられる。
【0012】
本発明の電極(正極11、負極12)は、下記極材(正極材または負極材)を集電体の少なくとも一部に膜状に形成することで作製できる。製膜方法としては、極材を溶液に混合した混合液を集電体に塗布することにより、電極を形成することができる。また、ブラスト法、エアロゾルデポジション法、コールドスプレー法、スパッタリング法、気相成長法または溶射法等が挙げられる。このような方法により製膜することで、極材層の空隙率をより小さくすることができ、イオン伝導度を向上させることができる。
また、固体電解質層の製造法で記載されている他の同様の方法で電極層を製作することが可能である。
【0013】
正極材としては、電池分野において正極活物質として使用されているものが使用できる。例えば、硫化物系では、硫化チタン(TiS2)、硫化モリブデン(MoS2)、硫化鉄(FeS、FeS2)、硫化銅(CuS)および硫化ニッケル(Ni32)等が使用できる。好ましくは、TiS2が使用できる。
また、酸化物系では、酸化ビスマス(Bi23)、鉛酸ビスマス(Bi2Pb25)、酸化銅(CuO)、酸化バナジウム(V613)、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMnO2)等、リン酸系として、鉄オリビン(LiFePO)、ニッケルオリビン(LiNiPO)、マンガンオリビン(LiMnPO)等が使用できる。なお、これらを混合して用いることも可能である。好ましくは、コバルト酸リチウムが使用できる。
なお、上記の他にはセレン化ニオブ(NbSe3)が使用できる。
【0014】
導電助剤として、電子が正極活物質内で円滑に移動するようにするための電気的に導電性を有す物質を適宜添加してもよい。前記、電気的に導電性を有する物質としては特に限定しないが、アセチレンブラック、カーボンブラック、カーボンナノチューブのような導電性物質、またはポリアニリン、ポリアセチレン、ポリピロールのような導電性高分子を単独または混合して用いることができる。
【0015】
負極材としては、電池分野において負極活物質として使用されているものが使用できる。例えば、炭素材料、具体的には、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛、難黒鉛化性炭素、チタン酸リチウム(LTO、LiTiO)が挙げられる。またはその混合物でもよい。好ましくは、人造黒鉛である。
また、金属リチウム、金属インジウム、金属アルミ、金属ケイ素や、これらの金属自体や他の元素、化合物と組み合わせた合金を、負極材としてもちいることができる。
更に、極材に電解質層で使用する固体電解物質を混合して使用してもよい。
【0016】
固体電解質13は、リチウム元素(Li)、リン元素(P)および硫黄元素(S)を主成分としたものである。特に、硫化リチウム(Li2S)と硫化リン(P25)とをモル比で65:35〜75:25の混合原料から製造、特に混合原料を窒素等の不活性ガス雰囲気中において150℃以上360℃以下で加熱処理した硫化物系焼成体である硫化物系ガラスであることが好ましい。この組成比により、高いリチウムイオン伝導度が得られる。
さらに、硫化物系ガラスの平均粒径は、0.1μm以上20μm以下が好ましい。平均粒径が0.1μmより細かくなると取扱性が低下し、平均粒径が20μmより粗くなると高エネルギー密度化および高出力化が得られにくくなるとともに、正極11および負極12と固体電解質13との界面抵抗を低減できなくなるおそれがある。さらには、シート状に形成する際の分散性が低下してシート化が困難となるおそれもある。
【0017】
なお、硫化物系ガラスの微粒子は、例えば、非水系溶媒による湿式粉砕、あるいは乾式粉砕により製造する。
湿式粉砕としては、各種粉砕機を用いることができる。例えば、ビーズミル、ボールミル振動ミルなどが利用できる。なお、粉砕条件の設定自由度が高い点で、ボールを粉砕メディアに用いるものが好ましい。特に、転動ボールミル、ビーズミル、遊星ボールミル、振動ボールミルなどが好ましい。
非水系溶媒としては、例えば、トルエン、ヘキサン、テトラヒドロフラン(THF)、Nメチルピロリドン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、ジメチルカーボネートなどを用いることができる。特に、水分含有量が100ppm以下、より好ましくは50ppm以下のものを用いるとよい。
非水系溶媒は、効率性および適度なスラリー粘度による取扱性などの点で、スラリー全体に示す固体の割合が5質量%以上50質量%以下、好ましくは5質量%以上30質量%以下の割合で用いるとよい。
また、分散安定剤を適宜添加してもよい。分散安定剤としては、脂肪酸アルキル、アリール基を有するアミド、アミン塩、エステルなどを用いることができる。特に、ラウロイルジエタノールアミド、ラウロイルジエタノールアミンの塩酸塩、ジオクチルスルホクシネートなどのエステルが特に好ましい。
一方、乾式粉砕としては、各種粉砕機を用いることができ、特に微粒子の製造が容易であるとともに非接触による粉砕のために不純物の混入を抑制できる点で、ジェット粉砕機が有効である。
そして、変性防止のため、低露点環境で粉砕する。好ましくは−100℃以上−25℃以下、特に好ましくは−90℃以上−30℃以下で粉砕する。
このような本実施形態のリチウムイオン二次電池1は、温度変化や物理的な衝撃に強いという特徴がある。
【0018】
[建築物の構成]
図2は、本実施形態の建築物の全体の概略構成を示す斜視図である。図3は、建築物の内部を示す斜視図を示す。
本実施形態の建築物2は、図2に示すように、略箱状の建築物本体20と、この建築物本体20上に設けられた屋根部材30と、を備えた家屋である。
建築物本体20は、図3に示すように、壁部材21により略箱状に形成されており、この略箱状の内部空間が居住空間22として利用される。
また、壁部材21の内側面23には、略正方形板状の複数のリチウムイオン二次電池1が上下および左右に並んで、かつ、内側面23から取り外し可能に敷き詰められている。
ここで、リチウムイオン二次電池1は、水分による悪影響を排除するため、防湿性を有するケース体(図示省略)に収容された状態で内側面23に配設されることが好ましい。このようなケース体に収容されたリチウムイオン二次電池1を内側面23から取り外し可能に配設する構成としては、ケース体に開閉自在あるいは取り外し可能な蓋部を設け、ケース体を内側面23から取り外さずに蓋部を開閉したり取り外したりすることでリチウムイオン二次電池1を取り外し可能にする構成が挙げられる。なお、ケース体は、1個のリチウムイオン二次電池1のみを収容可能なサイズであってもよいし、複数を収容可能なサイズであってもよい。
屋根部材30上には、リチウムイオン二次電池1を充電する発電手段としての太陽電池パネル31が配設されている。なお、本発明の発電手段としては、燃料電池等の他の手段であってもよい。
【0019】
[電力使用に関する構成]
本実施形態の建築物2の電力使用に関する概略構成を図4に示す。
建築物2は、リチウムイオン二次電池1を複数備えて構成される。また、建築物2は、リチウムイオン二次電池1の充電および放電を制御する制御手段27と、リチウムイオン二次電池1を充電する太陽電池パネル31と、建築物2内部に電力を供給するコンセント等の建築物内電力供給手段28と、を備える。
複数のリチウムイオン二次電池1は、図示しない接続手段によって互いに電気的に接続され、最終的には制御手段27に接続されている。太陽電池パネル31は、発電した電気を制御手段27に伝達する。
制御手段27には、リチウムイオン二次電池1、太陽電池パネル31および建築物内電力供給手段28に加え、電力会社等から供給される外部電源3も接続されている。この制御手段27は、建築物2内における電気の流れを制御する。具体的には、太陽電池パネル31または外部電源3からの電気をリチウムイオン二次電池1に伝達し、これを充電する。また、太陽電池パネル31、外部電源3またはリチウムイオン二次電池1からの電気を建築物内電力供給手段28に伝達し、建築物2内における電力利用に供する。
【0020】
[変形例]
以上に説明した各態様は本発明の一態様を示したものであり、本発明は前記した実施形態に限定されない。本発明の目的および効果を達成できる範囲内での変形や改良は、本発明の内容に含まれ、具体的な構造および形状等は、他の構造や形状等としても問題ない。
上述の実施形態において、壁部材21の内側面23にリチウムイオン二次電池1を配設する構成を例示したが、これに限らない。例えば、壁部材21や屋根部材30の外側面にリチウムイオン二次電池1を配設してもよい。
建築物2として家屋を例示したが、これに限らず、例えば、学校、商業施設、工場等であってもよい。いずれの建築物2においても電力の柔軟利用という優れた効果が得られる。
【実施例】
【0021】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
なお、本発明はこれらの実施例の記載内容に何ら制約されるものではない。
【0022】
(イオン伝導度算出方法)
直径10mmφの錠剤成形器(SPECAC社製)に質量150mgの各種電解質を入れ、4MPaで加圧する。各種電解質としては、以下の表1に示す硫化物系固体電解質(実施例1)、有機系電解質(比較例1)、ポリマー電解質(比較例2)を用いた。
その後、錠剤成形器中のペレットの軸方向における両端面に、炭素:電解質=1:1の割合で混合したものを10mg入れて均一になるようにならす。その後さらに、4MPaで加圧する。加圧後の成形ペレットを内抜き評価ペレットとした。
この内抜き評価ペレットをイオン伝導度測定用セルに設置し、複素インピダンス測定を行った。機器はソーラトロン社製 1260型を用い、測定周波数は10Hz〜10MHzで行い、印加電圧10mVで測定した。測定温度は、室温(25℃)〜200℃の範囲で実施した。これから得られた測定結果から、アレニウスの式よりイオン伝導度を算出した。
その結果を、表1に示す。
【0023】
(リチウムイオン輸率)
イオン輸率は、以下のようなモデル電池を作成したブロッキング電極法により、固体電解質内のイオンの動きを測定して算定する。
具体的には、一方の電極は固体電解質をサンドイッチ状に挟み込んだ2枚のリチウム電極(ノンブロッキング電極)とし、他方の電極は固体電解質を挟み込んだ2枚のステンレス電極(ブロッキング電極)とする。各種電解質としては、以下の表1に示す硫化物系固体電解質(実施例1)、有機系電解質(比較例1)、ポリマー電解質(比較例2)を用いた。
機器はソーラトロン社製 1287型を用い、印加電圧0.1Vで測定した。測定は室温(25℃)で実施した。得られた測定結果から以下に示す式に基づいてイオン輸率を算出した。
イオン輸率=σion/(σion+σe)>0.9999
σion:ノンブロッキング電極の伝導度
σe :ブロッキング電極の伝導度=4×10-9[S/cm]
【0024】
(結果)
表1に示す結果から、比較例1のものはイオン伝導度が高いがリチウムイオン輸率が低く、大きな電力の供給が困難である。比較例2のものはリチウムイオン輸率は高めだが、イオン伝導度が低く、大きな電力供給のためにはリチウムイオン二次電池1が大型化してしまう。
一方、実施例1では、イオン伝導度およびリチウムイオン輸率とも高く大きな電力を供給できることがわかる。また、室温(25℃)〜200℃の広い温度範囲で、安定した高いイオン伝導度が認められた。
このように、実施例1では、広い温度範囲でも良好な電気特性を示すので、建材間空間22に配設しても電池として良好に機能する。
【0025】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0026】
リチウムイオン二次電池を備えた建築物として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池を示す概略断面図である。
【図2】前記実施形態における建築物の全体の概略構成を示す斜視図である。
【図3】前記実施形態における建築物の内部を示す斜視図である。
【図4】前記実施形態における建築物の電力使用に関する概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
1…リチウムイオン二次電池
2…建築物
11…正極
12…負極
13…固体電解質
23…内側面
27…制御手段
31…発電手段としての太陽電池パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極と、負極と、前記正極および前記負極間に介在されリチウム(Li)、リン(P)および硫黄(S)を含む固体電解質と、を備えたリチウムイオン二次電池が外側面および内側面のうち少なくとも一方に配設されたことを特徴とした建築物。
【請求項2】
前記リチウムイオン二次電池は、防湿性を有するケース体に収容された状態で配設されたことを特徴とした請求項1に記載の建築物。
【請求項3】
前記リチウムイオン二次電池の充電および放電を制御する制御手段を備えたことを特徴とした請求項1または請求項2に記載の建築物。
【請求項4】
前記リチウムイオン二次電池を充電する発電手段を備えたことを特徴とした請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の建築物。
【請求項5】
前記リチウムイオン二次電池は、取り外し可能に配設されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の建築物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−37880(P2010−37880A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−204875(P2008−204875)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000183646)出光興産株式会社 (2,069)
【Fターム(参考)】