説明

弁の自己漏洩の診断

流量制御装置(100)において自己漏洩を判定する方法を開示する。流量制御装置(100)は、流量センサ(102)、流量制御バルブ(106)、及び電子回路(104)を備えている。電子回路は、流量センサ、流量制御弁に結合されており、流量制御装置を通過する物質の設定流速を維持するように、物質の流速を示す流量センサの信号に応答して、流量制御弁を調節するように構成されている。本方法のステップは、流量センサ(102)についてゼロ・ドリフト(Qdrift)を判定するステップ(302)を備えている。制御弁(106)が全閉位置にあるときに、流量制御装置(100)を通過する流速(Qflow)を判定する(304)。そして、流量制御装置(100)を通過する自己漏洩を判定する(306)。自己漏洩は、Qflow−Qdriftに等しい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁の自己漏洩の診断に関する。
【背景技術】
【0002】
流量制御装置は、通常、プロセスにおける流体の流速(flow rate)を制御するために用いられる。流量制御装置は、通常、流量センサ、流量制御弁、及び流量センサによって検出した流速に応答して弁を制御する電子回路(任意のソフトウェアを有する)で構成されている。流量センサは、熱式質量流量センサ、コリオリ質量流量センサ、正変位フロー・メータ等とすることができる。流量制御装置の中には、用いている弁が全閉位置にあっても流体の流動を完全に停止できないものもある。これらの種類の流量制御装置は、流量制御弁が「オフ」即ち全閉位置にあるときに、制御装置を通過して漏洩してもよい流体量を指定している。これらの状況下で弁を通って漏洩する流体の量は、自己漏洩(leakby)と呼ばれており、制御装置が「オフ」即ち全閉位置にあるときに、流量制御装置を通って漏洩する流体量と定義する。流量制御装置を用いる製造業者は、彼らのプロセスを、この自己漏洩仕様を中心として調整することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
流量制御装置が劣化又は故障し、自己漏洩値が仕様を上回って増大した場合、製造業者には重大な生産廃物が生ずる虞れがある。現在、流量制御装置の自己漏洩を検査するには、プロセス機器から当該デバイスを取り外し又は分離し、オフラインの測定機器を用いて、自己漏洩値を測定する必要がある。流量制御装置を分離してオフライン測定機器を取り付けるためにプロセス機器を遮断すると、プロセス機器にかなりのダウンタイムが生ずる虞れがある。半導体工場のような資本集約設備では、ダウンタイムは多大な損失となる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様は、流量制御装置(100)における自己漏洩を判定する方法であり、該方法は、
流量制御装置(100)についてゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定するステップと、
流量制御装置(100)が全閉位置にあるときに、流量制御装置(100)を通過する流速(Qflow)を判定するステップと、
流量制御装置(100)を通過する自己漏洩を判定するステップであって、自己漏洩がQflow−Qdriftに等しい、ステップと
を備えている。
【0005】
好ましくは、本方法は更に、
流体デバイスを用いて、流量制御装置(100)を通過する流動を停止するステップと、
内部流量センサ(102)によって指示された流速を判定するステップと、
ゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定するために、指示された流速を以前に格納した流速と比較するステップと
を備えている。
【0006】
好ましくは、本方法は更に、以下の一群、すなわち、1つの外部弁、流量制御装置の入口側に位置する第1外部弁と流量制御装置の出口側に位置する第2外部弁、1つの一体弁、流量制御装置の入口側に位置する第1一体弁と流量制御装置の出口側に位置する第2一体弁、ポンプ、圧力解放弁から流体デバイスを選択することを含んでいる。
【0007】
好ましくは、本方法は更に、流体デバイスを手動で制御することを含んでいる。
好ましくは、本方法は更に、流体デバイスを電子的に制御することを含んでいる。
【0008】
好ましくは、本方法は更に、内部流量センサ(102)によって実施される流速を判定する前に、予め設定した時間だけ待つステップを備えている。
好ましくは、本方法において、流量制御装置(100)を通過する流速(Qflow)を判定するステップは更に、
流量制御装置(100)を通過する流動を許容するステップと、
流量制御装置(100)を、全閉位置に設定するステップと、
内部流量センサ(102)によって指示された流速を判定し、指示された流速を、流量制御装置(100)を通過する流速(Qflow)に等しくするステップと
を備えている。
【0009】
好ましくは、本方法は更に、外部デバイス(110)を流量制御装置(100)に取り付け、自己漏洩を判定するために、外部デバイス(110)を用いて流量制御装置(100)を動作させるステップを備えている。
【0010】
好ましくは、本方法は更に、
自己漏洩を閾値と比較するステップと、
自己漏洩が閾値よりも大きい場合、エラー状態であると規定するステップと
を備えている。
【0011】
本発明の別の態様は、流量制御装置であって、該装置は、
流量制御装置を通過する物質の流速を示す信号を発生する流量センサと、
流量制御弁と、
ディスプレイと、
入力デバイスと、
流量センサ、流量制御弁、ディスプレイ、及び入力デバイスに結合され、流量制御装置を通過する物質の設定流速を維持するように、物質の流速を示す信号に応答して、流量制御弁を調節するように構成されている電子回路であって、流量制御装置のゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定し、流量制御装置が全閉位置にあるときに、流量制御装置を通過する流速(Qflow)を判定し、流量制御装置を通過する自己漏洩を判定するように構成されており、自己漏洩がQflow−Qdriftに等しい、電子回路と
を備えている。
【0012】
好ましくは、少なくとも1つの遮断弁が、流量制御装置を通過する物質の流動を完全に停止するように構成されている。
好ましくは、少なくとも1つの遮断弁は電気的に制御されるものである。
好ましくは、流量センサを、コリオリ質量流量センサ、一線設計熱式質量流量センサ、二線設計熱式質量流量センサ、正変位流量計から成る一群から選択する。
【0013】
本発明の別の態様は、検査システムであって、該システムは、
入力/出力ポートを有する流量制御装置と、
流量制御装置に結合され、流量制御装置を通過する物質の流動を停止するように構成されている少なくとも1つの遮断弁と、
流量制御装置の入力/出力ポートに結合され、流量制御装置のゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定し、流量制御装置が全閉位置にあるときに、流量制御装置を通過する流速(Qflow)を判定し、流量制御装置を通過する自己漏洩を判定することによって、自己漏洩値を判定するように構成されており、自己漏洩がQflow−Qdriftに等しい、デバイスと、
を備えている。
【0014】
好ましくは、少なくとも1つの遮断弁は電気的に制御されるものである。
好ましくは、以下の一群、携帯用コンピュータ、検査デバイス、遠隔プロセッサ、ネットワーク・コンピュータからデバイスを選択する。
好ましくは、流量制御装置は、コリオリ質量流量センサ、一線設計熱式質量流量センサ、二線設計熱式質量流量センサ、正変位流量計から成る一群から選択した流量センサを含む。
【0015】
本発明の別の態様は、検査デバイスであって、該デバイスは、
流量制御装置の入力/出力ポートに結合され、流量制御装置のゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定し、流量制御装置が全閉位置にあるときに、流量制御装置を通過する流速(Qflow)を判定し、流量制御装置を通過する自己漏洩自己漏洩がQflow−Qdriftを判定することによって、自己漏洩値を判定するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態の一例における流量制御装置100のブロック図である。
【図2a】本発明の実施形態の一例における、外部弁を用いてプロセス機器内に設置した流量制御装置100の図である。
【図2b】本発明の実施形態の一例における、流量制御装置100に取り付けた又は一体化した弁を有するプロセス機器に設置した流量制御装置100の図である。
【図3】本発明の実施形態の一例において、制御装置100を通過する自己漏洩を判定するためのフロー・チャートである。
【図4】本発明の実施形態の一例において、ステップ302でQdriftを判定するために用いるステップを示すフロー・チャートである。
【図5】本発明の実施形態の一例において、ステップ304で流量制御装置を通過する流速(Qflow)を判定するために用いるステップを示すフロー・チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1〜図5及び以下の説明は、本発明の最良の態様をどのように製造し使用するのか当業者に教示するための具体例を示す。発明の原理を教示する目的に合わせて、従来の態様の一部を簡略化又は省略している。当業者には、本発明の範囲に該当するこれらの例からの変容が認められよう。当業者には、以下に説明する特徴を様々な方法で組み合わせると、本発明の多数の変容を形成できることが認められよう。その結果、本発明は、以下に記載する具体的な例には限定されるのではなく、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されるものである。
【0018】
図1は、本発明の実施形態の一例における流量制御装置100のブロック図である。流量制御装置100は、流量センサ102、電子回路104、入力/出力ポート108、及び流量制御弁106を備えている。流量センサ102及び流量制御弁106は、電子回路104に結合されている。電子回路104は、入力/出力ポート108を用いて、外部デバイス110に接続することができる。外部デバイス110は、流量制御装置100を設定するため、又は流量制御装置110に関する診断を行うために用いることができる。外部デバイス110は、携帯用コンピュータ、検査デバイス、遠隔プロセッサ、ネットワーク・コンピュータ等とすることができる。動作において、流量センサ102は、流量制御装置110を通過する物質の流速を示す信号を発生する。電子回路104は、流量センサ102が発生するフロー信号を検出する。電子回路104は、センサ102からの信号に応答して流量制御弁106を調節して、流量制御装置100を通過する物質の流速を維持する。本発明の実施形態の一例では、流量制御装置は、複数の任意の入力デバイス114、例えば、ユーザに流量制御弁を設定させるアナログ電圧入力、キーボード、ユーザに流量制御装置設定点コマンドを設定させるその他のアナログ電圧入力、及び外部デバイスを入力/出力ポート108に取り付けることなく、ユーザに流量制御装置を通過する流量を読み取らせるディスプレイを有することができる。
【0019】
流量センサ102は、一線設計熱式質量流量計、二線設計熱式質量流量計、コリオリ流量計、正変位流量計、又はその他のいずれの形式の流量計でもよい。流量制御弁は、ニードル弁、バタフライ弁、ソレノイド弁、又は閉位置と開位置との間において多数の異なる位置に調節することができるのであれば、他の任意の形式の弁でもよい。
【0020】
図2aは、本発明の実施形態の一例において、外部弁を用いてプロセス機器に設置した流量制御装置100を示している。パイプ206は、弁202をプロセス機器(図示せず)に結合する。パイプ208は、弁202を流量制御装置100の入力側に結合する。パイプ210は、流量制御装置100の出力側を弁204に結合する。パイプ212は、弁204をより多くのプロセス機器(図示せず)に結合する。本発明の実施形態の一例では、弁202及び204は外部遮断(shutoff)即ち閉鎖(blocking)弁であり、流量制御装置100を通過する物質の流れを完全に閉鎖することによって、プロセス機器から流量制御装置100を分離するために用いることができる。本発明の別の実施形態例では、1つの外部遮断弁のみを用い、弁202の位置又は弁204の位置のいずれかに配置してもよい。通常動作中、弁202及び204は開放位置にあり、流量制御装置100に、パイプ206からパイプ212への物質の流速を制御させる。本発明の実施形態の一例では、外部弁202及び204は、手動弁であり、自己漏洩値を判定するために用いられるプロセスにおいて、ユーザが手動で動作させる。本発明の別の実施形態例では、外部弁202及び204を電子的に制御し、自己漏洩を判定するために用いられるプロセスの間、流量制御装置100又は外部デバイス110によって動作させる。本発明の別の実施形態例では、図2bに示すように、弁202及び204を直接流量制御装置100に取り付けるか、又は一体化することもできる。
【0021】
図3は、本発明の実施形態の一例において、流量制御装置100を通過する自己漏洩を判定するためのフロー・チャートである。ステップ302において、流量制御装置のゼロ・ドリフト(Qdrift)を判定する。ステップ304において、流量制御装置を通過する流速(Qflow)を判定する。ステップ306において、流量制御装置を通過する自己漏洩を、Qflow-Qdriftとして計算する。任意のステップ308において、自己漏洩を閾値と比較する。自己漏洩が閾値よりも大きい場合、ステップ310においてエラー状態を確定する。本発明の実施形態の一例では、閾値と比較することなく、自己漏洩を表示又は報告してもよい。
【0022】
図4は、本発明の実施形態の一例において、ステップ302でQdrifを判定するために用いるステップを示すフロー・チャートである。ステップ402において、流量制御装置100を通過する流動を停止する。流動は、多数の異なる方法で停止することができる。1つの方法は、流量制御装置100への流入又は流量制御装置100からの流出を防止するために、1つの外部遮断弁を閉じることである。本発明の別の実施形態例では、2つの外部又は一体化弁(202及び204)を、流量制御装置100の各側に1つずつ用いて、流量制御装置100を通過する物質の流動を停止することができる。本発明の別の実施形態例では、流量制御装置100を通過するように流体流を駆動するプロセス・ポンプをオフに切り換えてもよい。外部弁、一体化弁、ポンプ、圧力放出、又は流量制御装置100を通過する物質の流動を完全に停止するために用いられるその他のデバイスは、流体デバイスと見なすこととする。ポンプをオフに切り換えた後又は弁を遮断した後、流量制御装置100を通過する流動が完全に停止するまでには、多少の時間を要する場合がある。流量制御装置100の各側に1つの弁を用いる場合であっても、双方の弁を閉じた後に、流量制御装置100を通過する流動が停止するまでには、多少の時間を要する場合がある。本発明の実施形態の一例では、流量制御装置100を通過する流動が停止したことを確保するために、予め設定した時間期間を経過させる。
【0023】
流量制御装置100を通過する物質の流動が停止したならば、ステップ404において、流量センサ102のゼロ・ドリフト(Qdrift)を判定する。ゼロ・ドリフト(Qdrift)とは、最後のゼロ点に関して、非流動状態において流量センサ102によって測定した流体流の大きさである。流量センサ102を介した既知の非流動状態において、流量センサ102から示された流量信号をゼロ流量と等しくするゼロ点を確定する。ゼロ・ドリフト(Qdrift)は、ゼロ点に対して、質量流量センサ102が非流動状態においてドリフトした量である。ゼロ・ドリフト測定は、環境条件、例えば、温度に依存する。最後に無流量ゼロ点を確定したときの温度と比較して、流量制御装置100において大きな温度変化があると、ゼロ・ドリフト値が大きくなる場合がある。ゼロ・ドリフトは、1つのデータ・点から判定することができ、あるいは多数の異なるサンプルを表すこともできる。一旦現在のゼロ・ドリフト(Qdrift)を判定したなら、現在の流量信号をゼロ流量に等しくし直すことによって、新たなゼロ流量の設定点を確定することができる。本発明の実施形態の一例では、ゼロ・ドリフトの値が閾値よりも大きい場合、エラー・フラグ又はエラー状態を確定することができる。
【0024】
図5は、本発明の実施形態の一例において、ステップ304で流量制御装置100を通過する流速(Qflow)を判定するために用いるステップを示すフロー・チャートである。ステップ502において、ステップ302で遮断したあらゆる弁を開くことによって、又はステップ302で停止したあらゆるポンプをオンに切り換えることによって、流量制御装置100を再度プロセス・システムに一体化する。ステップ504において、流量制御装置100を「オフ」、即ち、全閉位置に設定する。流量制御装置100を「オフ」位置に設定することによって、流量制御装置100を通過するあらゆる流動が、流量制御弁106を通過する漏洩によるものとなる。ステップ506において、流量センサ102を通過する流量(Qflow)を測定する。Qflowは、1つのデータ点から判定してもよく、あるいは多数の異なるサンプルを表すこともできる。一旦Qflowを判定したなら、流量制御装置100を通過する自己漏洩を、自己漏洩=Qflow−Qdriftとして計算する。殆どの流量制御装置は、自己漏洩仕様値を有する。本発明の実施形態例によっては、計算した自己漏洩が、許容自己漏洩よりも大きい場合、エラー状態を確定することもできる。本発明の別の実施形態例では、計算した自己漏洩をユーザに報告する。
【0025】
本発明の実施形態の一例では、自己漏洩値を判定するために用いられるソフトウェア又はファームウェアを、流量制御装置100内部にある内部電子回路104によって走らせることもできる。本発明の別の実施形態例では、外部デバイス110、例えば、コンピュータを入力/出力ポート108に接続し、流量制御装置100と通信するソフトウェア又はファームウェアを走らせることによって、自己漏洩値を判定するためにコンピュータを用いることもできる。外部デバイスを用いて自己漏洩量を判定する場合、外部デバイス110、流量制御装置100、及び流量制御装置を通過する物質の流動を停止するために用いられる少なくとも1つの弁は、検査システムと見なすことができる。外部デバイス110を検査デバイスと見なすこともできる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流量制御装置(100)における自己漏洩を判定する方法であって、
前記流量制御装置(100)についてゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定するステップと、
前記流量制御装置(100)が全閉位置にあるときに、前記流量制御装置(100)を通過する流速(Qflow)を判定するステップと、
前記流量制御装置(100)を通過する自己漏洩を判定するステップであって、前記自己漏洩がQflow−Qdriftに等しい、ステップと、
からなることを特徴とする自己漏洩判定方法。
【請求項2】
請求項1記載の自己漏洩判定方法であって、ゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定するステップは、
流体デバイスを用いて、前記流量制御装置(100)を通過する流動を停止するステップと、
内部流量センサ(102)によって指示された流速を判定するステップと、
前記ゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定するために、前記指示された流速を、以前に格納した流速と比較するステップと
からなることを特徴とする自己漏洩判定方法。
【請求項3】
請求項2記載の自己漏洩判定方法において、1つの外部弁、前記流量制御装置の入口側に位置する第1外部弁と前記流量制御装置の出口側に位置する第2外部弁、1つの一体弁、前記流量制御装置の入口側に位置する第1一体弁と前記流量制御装置の出口側に位置する第2一体弁、ポンプ、圧力解放弁のグループから、前記流体デバイスを選択することを特徴とする自己漏洩判定方法。
【請求項4】
請求項2記載の自己漏洩判定方法において、前記流体デバイスは手動で制御されるものであることを特徴とする自己漏洩判定方法。
【請求項5】
請求項2記載の自己漏洩判定方法において、前記流体デバイスは電子的に制御されるものであることを特徴とする自己漏洩判定方法。
【請求項6】
請求項2記載の自己漏洩判定方法において、該方法は更に、
前記内部流量センサ(102)によって実施される流速を判定する前に、予め設定した時間だけ待機するステップ
を備えていることを特徴とする自己漏洩判定方法。
【請求項7】
請求項1記載の自己漏洩判定方法において、前記流量制御装置(100)を通過する流速(Qflow)を判定するステップは、
前記流量制御装置(100)を通過する流動を許容するステップと、
前記流量制御装置(100)を、全閉位置に設定するステップと、
内部流量センサ(102)によって指示された流速を判定し、前記指示された流速を、前記流量制御装置(100)を通過する流速(Qflow)に等しくするステップと
を備えていることを特徴とする自己漏洩判定方法。
【請求項8】
請求項1記載の自己漏洩判定方法において、該方法は更に、
外部デバイス(110)を前記流量制御装置(100)に取り付け、前記自己漏洩を判定するために、前記外部デバイス(110)を用いて前記流量制御装置(100)を動作させるステップ
を備えていることを特徴とする自己漏洩判定方法。
【請求項9】
請求項1記載の自己漏洩判定方法において、該方法は更に、
前記自己漏洩を閾値と比較するステップと、
前記自己漏洩が前記閾値よりも大きい場合、エラー状態を確定するステップと、
を備えていることを特徴とする自己漏洩判定方法。
【請求項10】
流量制御装置であって、
前記流量制御装置を通過する物質の流速を示す信号を発生する流量センサと、
流量制御弁と、
ディスプレイと、
入力デバイスと、
前記流量センサ、前記流量制御弁、前記ディスプレイ、及び前記入力デバイスに結合され、前記流量制御装置を通過する物質の設定流速を維持するように、前記物質の流速を示す信号に応答して、前記流量制御弁を調節するように構成されている電子回路であって、前記流量制御装置のゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定し、前記流量制御装置が全閉位置にあるときに、前記流量制御装置を通過する流速(Qflow)を判定し、前記流量制御装置を通過する自己漏洩を判定することによって自己漏洩値を判定するように構成されており、前記自己漏洩がQflow−Qdriftに等しい、電子回路と
を備えていることを特徴とする流量制御装置。
【請求項11】
請求項10記載の流量制御装置において、該装置は更に、
前記流量制御装置を通過する物質の流動を完全に停止するように構成されている少なくとも1つの遮断弁
を備えていることを特徴とする流量制御装置。
【請求項12】
請求項11記載の流量制御装置において、前記少なくとも1つの遮断弁は電気的に制御されるものであることを特徴とする流量制御装置。
【請求項13】
請求項10記載の流量制御装置において、前記流量センサは、コリオリ質量流量センサ、一線設計熱式質量流量センサ、二線設計熱式質量流量センサ、正変位流量計から成る一群から選択されていることを特徴とする流量制御装置。
【請求項14】
検査システムであって、
入力/出力ポートを有する流量制御装置と、
前記流量制御装置に結合され、前記流量制御装置を通過する物質の流動を停止するように構成されている少なくとも1つの遮断弁と、
前記流量制御装置の入力/出力ポートに結合され、前記流量制御装置のゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定し、前記流量制御装置が全閉位置にあるときに、前記流量制御装置を通過する流速(Qflow)を判定し、前記流量制御装置を通過する自己漏洩を判定することによって、自己漏洩値を判定するように構成されており、前記自己漏洩がQflow−Qdriftに等しい、デバイスと
を備えていることを特徴とする検査システム。
【請求項15】
請求項14記載の流量制御装置において、前記少なくとも1つの遮断弁は電気的に制御されるものであることを特徴とする流量制御装置。
【請求項16】
請求項14記載の流量制御装置において、携帯用コンピュータ、検査デバイス、遠隔プロセッサ、ネットワーク・コンピュータのグループから前記デバイスが選択されていることを特徴とする流量制御装置。
【請求項17】
請求項14記載の流量制御装置において、前記流量制御装置は、コリオリ質量流量センサ、一線設計熱式質量流量センサ、二線設計熱式質量流量センサ、正変位流量計から成る一群から選択した流量センサを含むことを特徴とする流量制御装置。
【請求項18】
検査デバイスであって、
流量制御装置の入力/出力ポートに結合され、前記流量制御装置のゼロ・ドリフト(Qdrift)値を判定し、前記流量制御装置が全閉位置にあるときに、前記流量制御装置を通過する流速(Qflow)を判定し、前記流量制御装置を通過する自己漏洩を判定することによって、自己漏洩値を判定するように構成されており、前記自己漏洩がQflow−Qdriftに等しい、電子回路
を備えていることを特徴とする検査デバイス。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2010−519511(P2010−519511A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549575(P2009−549575)
【出願日】平成19年2月19日(2007.2.19)
【国際出願番号】PCT/US2007/062395
【国際公開番号】WO2008/103169
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(508245529)ブルックス・インストルメント・エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】