説明

強誘電体メモリ

【課題】低電圧動作が可能でセルサイズが小さい強誘電体メモリを提案する。
【解決手段】本発明の例に関わる強誘電体メモリは、ノードN1,N2の間に接続される第1NMOSと、ノードN2,N3の間に接続される第2NMOSと、ノードP1,P2の間に接続される第1PMOSと、ノードP2,P3との間に接続される第2PMOSと、第1配線層内に形成され、ノードN1,P1を接続する第1配線と、第1配線層内に形成され、ノードN3,P3を接続する第2配線と、第2配線層内に形成され、ノードN2,P2を接続する第3配線と、第1電極が第1配線に接続される第1キャパシタCF1と、第1電極が第2配線に接続される第2キャパシタCF2とを備え、第1及び第2キャパシタCF1,CF2の第2電極は、共に、ノードN2又はノードP2に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強誘電体メモリのメモリセルのレイアウトに関する。
【背景技術】
【0002】
強誘電体メモリのセルアレイ構造の一つに、TC並列ユニット直列接続型がある。これは、並列接続されたセルトランジスタ(T)とキャパシタ(C)からなる複数のセルユニットが直列接続された構造を有している。この構造は、大きなメモリ容量を実現できる構造として注目を集めている。
【0003】
また、近年では、強誘電体メモリの低電圧化の要求から、セルトランジスタをNチャネルMOSトランジスタとPチャネルMOSトランジスタから構成するCMOS型セルトランジスタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかし、この場合、セルトランジスタをCMOS型にするのであるから、当然に、セルサイズの増加は避けられない。
【特許文献1】特開平11−177036号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、低電圧動作可能で、かつ、セルサイズが小さい強誘電体メモリを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の例に関わる強誘電体メモリは、ノードN1とノードN2との間に接続される第1NチャネルMOSトランジスタと、前記ノードN2とノードN3との間に接続される第2NチャネルMOSトランジスタと、ノードP1とノードP2との間に接続される第1PチャネルMOSトランジスタと、前記ノードP2とノードP3との間に接続される第2PチャネルMOSトランジスタと、第1配線層内に形成され、前記ノードN1及び前記ノードP1を接続する第1配線と、前記第1配線層内に形成され、前記ノードN3及び前記ノードP3を接続する第2配線と、前記第1配線層とは異なる第2配線層内に形成され、前記ノードN2及び前記ノードP2を接続する第3配線と、第1電極が前記第1配線に接続される第1強誘電体キャパシタと、第1電極が前記第2配線に接続される第2強誘電体キャパシタとを備え、前記第1及び第2強誘電体キャパシタの第2電極は、共に、前記ノードN2又は前記ノードP2に接続される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の例によれば、低電圧動作可能で、かつ、セルサイズが小さい強誘電体メモリを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本発明の例を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0009】
1. 対象となるセルアレイ構造
まず、本発明の例の対象となるセルアレイ構造について説明する。
【0010】
(1) 通常のセルアレイ構造
図1は、通常のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの1つのブロックを示し、図2は、図1のブロックのデバイス構造の例を示している。
【0011】
通常のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリでは、複数個のセルユニット(TC並列ユニット)の各々は、NチャネルMOSトランジスタTNi(i=0,1,・・・7)と強誘電体キャパシタCFiとから構成される。
【0012】
NチャネルMOSトランジスタTNiのゲートは、ワード線WLiに接続される。強誘電体キャパシタCFiの下部電極BEは、コンタクトプラグCPを経由してNチャネルMOSトランジスタTNiのN拡散層S/Dの一つに接続され、上部電極TEは、コンタクトプラグCTを経由して配線M1に接続される。下部電極BEと上部電極TEとの間には、強誘電体FEが配置される。
【0013】
配線M1は、コンタクトプラグCSにより、NチャネルMOSトランジスタTNiのN拡散層S/Dの他の一つに電気的に接続される。
【0014】
直列接続された複数個のセルユニットからなるユニット列の一端は、プレート線PLに接続され、他端は、ブロック選択NチャネルMOSトランジスタTBNを経由して、ビット線BLに接続される。ブロック選択NチャネルMOSトランジスタTBNのゲートは、ブロック選択信号線BSに接続される。
【0015】
ところで、データの読み出し時には、選択されたワード線をLレベル、非選択のワード線をHレベルにした後、ブロック選択信号線BSをHレベルにし、プレート線PLにLレベルからHレベルに変化するパルス信号を与える。
【0016】
これにより、選択されたメモリセルのデータ、即ち、強誘電体キャパシタに蓄積されたデータがビット線BLに出力される。ビット線BLの電位変化をセンスアンプで検出すれば、選択されたメモリセルのデータを判定できる。
【0017】
しかし、この時、非選択のワード線のHレベルは、ビット線BL及びプレート線PLの電位よりも、セルトランジスタ(NチャネルMOSトランジスタ)の閾値電圧分又はそれ以上に高くする必要がある。そのようにしないと、セルトランジスタのトランスファーゲートとしての機能(転送電位の低下防止)を十分に発揮できなくなり、また、同時に、非選択のメモリセル(強誘電体キャパシタ)の両端に電位差が生じてデータ破壊の原因となるからである。
【0018】
このため、通常の強誘電体メモリでは、非選択のワード線のHレベルを生成するために高電圧が必要となる。
【0019】
(2) 本発明の例の対象となるセルアレイ構造
図3は、本発明の例の対象となるCMOS型セルトランジスタを有する複数個のセルユニットからなるブロックを示している。
【0020】
複数個(本例では、8個)のセルユニットは、NチャネルMOSトランジスタTNi(i=0,1,・・・7)、PチャネルMOSトランジスタTPi及び強誘電体キャパシタCFiから構成される。NチャネルMOSトランジスタTNiとPチャネルMOSトランジスタTPiは、CMOS型トランスファーゲートを構成しており、CMOS型トランスファーゲートと強誘電体キャパシタCFiは、並列接続される。
【0021】
また、NチャネルMOSトランジスタTNi、PチャネルMOSトランジスタTPi及び強誘電体キャパシタCFiからなる複数個のセルユニットは、直列接続される。NチャネルMOSトランジスタTNiのゲートは、ワード線WLiに接続され、PチャネルMOSトランジスタTPiのゲートは、ワード線bWLiに接続される。
【0022】
直列接続された複数個のセルユニットからなるユニット列の一端は、プレート線PLに接続され、他端は、ブロック選択NチャネルMOSトランジスタTBN及びブロック選択PチャネルMOSトランジスタTBPからなるCMOS型トランスファーゲートを経由して、ビット線BLに接続される。
【0023】
ブロック選択NチャネルMOSトランジスタTBNのゲートは、ブロック選択信号線BSに接続され、ブロック選択PチャネルMOSトランジスタTBPのゲートは、ブロック選択信号線bBSに接続される。
【0024】
データの読み出し時には、選択されたワード線をLレベル、非選択のワード線をHレベルにした後、ブロック選択信号線BSをHレベル、ブロック選択信号線bBSをLレベルにし、プレート線PLにLレベルからHレベルに変化するパルス信号を与える。
【0025】
これにより、選択されたメモリセルのデータ、即ち、強誘電体キャパシタに蓄積されたデータがビット線BLに出力される。ビット線BLの電位変化をセンスアンプで検出すれば、選択されたメモリセルのデータを判定できる。
【0026】
2. 実施の形態
次に、最良と思われるいくつかの実施の形態について説明する。
【0027】
(1) 第1実施の形態
図4は、第1実施の形態に関わるTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリのメモリセルのレイアウトの概要を示している。
【0028】
本例では、2個のセルユニット(TC並列ユニット)のみを示しているが、セルユニットの数が2個を超える場合には、同じパターンが繰り返される。例えば、同図中のノードP3,N3をノードP1,N1として、ノードP1,N1→ノードP2,N2→ノードP3,N3の順で、セルユニットを1個ずつ増やすことができる。
【0029】
1つ目のセルユニットは、NチャネルMOSトランジスタTN1、PチャネルMOSトランジスタTP1及び強誘電体キャパシタCF1から構成され、2つ目のセルユニットは、NチャネルMOSトランジスタTN2、PチャネルMOSトランジスタTP2及び強誘電体キャパシタCF2から構成される。
【0030】
NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2は、直列接続され、PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2は、直列接続される。
【0031】
NチャネルMOSトランジスタTN1の一端がノードN1(N1ノード)、他端がノードN2(N2ノード)となり、NチャネルMOSトランジスタTN2の一端がノードN2、他端がノードN3(N3ノード)となる。また、PチャネルMOSトランジスタTP1の一端がノードP1(P1ノード)、他端がノードP2(P2ノード)となり、PチャネルMOSトランジスタTP2の一端がノードP2、他端をノードP3(P3ノード)となる。
【0032】
ノードP1,N1と強誘電体キャパシタCF1の一端は、第1メタル層(第1配線層)M1により、互いに電気的に接続される。また、ノードP3,N3と強誘電体キャパシタCF2の一端も、第1メタル層M1により、互いに電気的に接続される。強誘電体キャパシタCF1,CF2の他端は、互いに電気的に接続され、さらに、その接続点は、ノードN2に電気的に接続される。
【0033】
ノードP2,N2は、第1メタル層M1上の第2メタル層(第2配線層)M2により、互いに電気的に接続される。ワード線bWL1,bWL2は、第2メタル層M2に形成される。ワード線bWL1は、PチャネルMOSトランジスタTP1のゲートに接続され、ワード線bWL2は、PチャネルMOSトランジスタTP2のゲートに接続される。
【0034】
ワード線WL1,WL2は、第2メタル層M2上の第3メタル層(第3配線層)M3に形成される。ワード線WL1は、NチャネルMOSトランジスタTN1のゲートに接続され、ワード線WL2は、NチャネルMOSトランジスタTN2のゲートに接続される。
【0035】
尚、本例では、強誘電体キャパシタCF1,CF2の他端は、ノードN2、即ち、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2のN型拡散層に接続されるが、これに代えて、ノードP2、即ち、PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2のP型拡散層に接続されるような構成にしてもよい。
【0036】
また、本例では、ワード線bWL1,bWL2を第2メタル層M2に形成し、ワード線WL1,WL2を第3メタル層M3に形成しているが、これに代えて、ワード線WL1,WL2を第2メタル層M2に形成し、ワード線bWL1,bWL2を第3メタル層M3に形成してもよい。
【0037】
図5乃至図8は、図4の回路図を半導体基板上に実現した場合のレイアウトを示している。
【0038】
尚、図5乃至図8は、それぞれ同一部分を示しており、本例におけるメモリセルのレイアウトを分かり易くするために、配線層ごとに、分けて記載したものである。
【0039】
まず、MOSトランジスタのゲートとなるポリシリコン層が形成された状態のレイアウトは、図5に示すようになる。
【0040】
半導体基板上には、Nウェル領域NWとPウェル領域PWが形成される。Nウェル領域NWとPウェル領域PWは、それぞれ、素子領域(アクティブエリア)AAとそれ以外の素子分離領域とに分けられる。
【0041】
素子領域AA内には、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2及びPチャネルMOSトランジスタTP1,TP2が形成される。
【0042】
NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2は、素子領域AA内に形成されるN型拡散層とゲート電極Gから構成される。N型拡散層上には、コンタクトプラグC(N1),C(N2),C(N3)が形成される。尚、C(N1),C(N2),C(N3)の括弧内のN1,N2,N3は、図4におけるノードN1,N2,N3に対応している。
【0043】
PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2は、素子領域AA内に形成されるP型拡散層とゲート電極Gから構成される。P型拡散層上には、コンタクトプラグC(P1),C(P2),C(P3)が形成される。尚、C(P1),C(P2),C(P3)の括弧内のP1,P2,P3は、図4におけるノードP1,P2,P3に対応している。
【0044】
ゲート電極Gは、不純物を含んだ導電性ポリシリコン層から構成される。
【0045】
強誘電体キャパシタCF1,CF2は、それぞれ、下部電極BE、上部電極TE及びこれらの間に配置される強誘電体FEとから構成される。
【0046】
強誘電体キャパシタCF1,CF2の下部電極BEは、コンタクトプラグCPにより、素子領域AA内のN型拡散層に接続される。強誘電体キャパシタCF1,CF2の上部電極TE上には、後述する第1メタル層M1にコンタクトをとるためのコンタクトプラグCTが形成される。
【0047】
このような図5のレイアウト上に第1メタル層M1が形成される。第1メタル層M1のレイアウトは、図6に示すようになる。
【0048】
第1メタル層M1内には、コンタクトプラグC(P1),C(N1),CTを互いに電気的に接続する配線V1、及び、コンタクトプラグC(P3),C(N3),CTを互いに電気的に接続する配線V1が形成される。また、第1メタル層M1内には、ゲート電極Gに接続される中間層、及び、コンタクトプラグC(N2),C(P2)に接続される中間層が形成される。
【0049】
第1メタル層M1上には、第2メタル層M2が形成される。第2メタル層M2のレイアウトは、図7に示すようになる。
【0050】
第2メタル層M2内には、ワード線bWL1,bWL2が形成される。ワード線bWL1は、PチャネルMOSトランジスタTP1のゲート電極Gに接続され、ワード線bWL2は、PチャネルMOSトランジスタTP2のゲート電極Gに接続される。また、第2メタル層M2内には、コンタクトプラグC(P2),C(N2)を互いに電気的に接続する配線V2、及び、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2のゲート電極Gに接続される中間層が形成される。
【0051】
第2メタル層M2上には、第3メタル層M3が形成される。第3メタル層M3のレイアウトは、図8に示すようになる。
【0052】
第3メタル層M3内には、ワード線WL1,WL2が形成される。ワード線WL1は、NチャネルMOSトランジスタTN1のゲート電極Gに接続され、ワード線WL2は、NチャネルMOSトランジスタTN2のゲート電極Gに接続される。
【0053】
以上の2つのセルユニットからなるレイアウトを4つ直列に並べて8つのセルユニットを形成すれば、図3に示すようなCMOS型セルトランジスタを有するTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを提供できる。
【0054】
このように、第1実施の形態に関わるレイアウトでは、直列接続される複数のNチャネルMOSトランジスタTNiと直列接続される複数のPチャネルMOSトランジスタTPiとを並んで配置し、かつ、これらの間に直列接続される複数の強誘電体キャパシタCFiを配置している。また、セルユニット内のCMOS型セルトランジスタと強誘電体キャパシタとは、第1及び第2メタル層M1,M2により互いに電気的に接続され、ワード線WLi,bWLiは、第2及び第3メタル層M2,M3に形成される。
【0055】
従って、セルサイズの増大を最小限に抑えたCMOS型セルトランジスタを有するTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを実現できる。
【0056】
(2) 第2実施の形態
図9は、第2実施の形態に関わるTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリのメモリセルのレイアウトの概要を示している。
【0057】
本例においても、2個のセルユニット(TC並列ユニット)のみを示しているが、セルユニットの数が2個を超える場合には、同じパターンが繰り返される。例えば、同図中のノードP3,N3をノードP1,N1として、ノードP1,N1→ノードP2,N2→ノードP3,N3の順で、セルユニットを1個ずつ増やすことができる。
【0058】
1つ目のセルユニットは、NチャネルMOSトランジスタTN1、PチャネルMOSトランジスタTP1及び強誘電体キャパシタCF1から構成され、2つ目のセルユニットは、NチャネルMOSトランジスタTN2、PチャネルMOSトランジスタTP2及び強誘電体キャパシタCF2から構成される。
【0059】
NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2は、直列接続され、PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2は、直列接続される。
【0060】
NチャネルMOSトランジスタTN1の一端がノードN1(N1ノード)、他端がノードN2(N2ノード)となり、NチャネルMOSトランジスタTN2の一端がノードN2、他端がノードN3(N3ノード)となる。また、PチャネルMOSトランジスタTP1の一端がノードP1(P1ノード)、他端がノードP2(P2ノード)となり、PチャネルMOSトランジスタTP2の一端がノードP2、他端をノードP3(P3ノード)となる。
【0061】
ノードP1,N1と強誘電体キャパシタCF1の一端は、第1メタル層(第1配線層)M1により、互いに電気的に接続される。また、ノードP3,N3と強誘電体キャパシタCF2の一端も、第1メタル層M1により、互いに電気的に接続される。強誘電体キャパシタCF1の他端は、ノードP2に電気的に接続され、強誘電体キャパシタCF2の他端は、ノードN2に電気的に接続される。
【0062】
ノードP2,N2は、第1メタル層M1上の第2メタル層(第2配線層)M2により、互いに電気的に接続される。ワード線WL1,WL2は、第2メタル層M2に形成される。ワード線WL1は、NチャネルMOSトランジスタTN1のゲートに接続され、ワード線WL2は、NチャネルMOSトランジスタTN2のゲートに接続される。
【0063】
ワード線bWL1,bWL2は、第2メタル層M2上の第3メタル層(第3配線層)M3に形成される。ワード線bWL1は、PチャネルMOSトランジスタTP1のゲートに接続され、ワード線bWL2は、PチャネルMOSトランジスタTP2のゲートに接続される。
【0064】
尚、本例では、強誘電体キャパシタCF1の他端を、ノードP2、即ち、PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2のP型拡散層に接続しているが、これに代えて、ノードN2、即ち、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2のN型拡散層に接続してもよい。
【0065】
また、本例では、強誘電体キャパシタCF2の他端を、ノードN2、即ち、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2のN型拡散層に接続しているが、これに代えて、ノードP2、即ち、PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2のP型拡散層に接続してもよい。
【0066】
さらに、本例では、ワード線WL1,WL2を第2メタル層M2に形成し、ワード線bWL1,bWL2を第3メタル層M3に形成しているが、これに代えて、ワード線bWL1,bWL2を第2メタル層M2に形成し、ワード線WL1,WL2を第3メタル層M3に形成してもよい。
【0067】
図10乃至図13は、図9の回路図を半導体基板上に実現した場合のレイアウトを示している。
【0068】
尚、図10乃至図13は、それぞれ同一部分を示しており、本例におけるメモリセルのレイアウトを分かり易くするために、配線層ごとに、分けて記載したものである。
【0069】
まず、MOSトランジスタのゲートとなるポリシリコン層が形成された状態のレイアウトは、図10に示すようになる。
【0070】
半導体基板上には、Nウェル領域NWとPウェル領域PWが形成される。Nウェル領域NWとPウェル領域PWは、それぞれ、素子領域(アクティブエリア)AAとそれ以外の素子分離領域とに分けられる。
【0071】
素子領域AA内には、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2及びPチャネルMOSトランジスタTP1,TP2が形成される。
【0072】
NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2は、素子領域AA内に形成されるN型拡散層とゲート電極Gから構成される。N型拡散層上には、コンタクトプラグC(N1),C(N2),C(N3)が形成される。尚、C(N1),C(N2),C(N3)の括弧内のN1,N2,N3は、図9におけるノードN1,N2,N3に対応している。
【0073】
PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2は、素子領域AA内に形成されるP型拡散層とゲート電極Gから構成される。P型拡散層上には、コンタクトプラグC(P1),C(P2),C(P3)が形成される。尚、C(P1),C(P2),C(P3)の括弧内のP1,P2,P3は、図9におけるノードP1,P2,P3に対応している。
【0074】
ゲート電極Gは、不純物を含んだ導電性ポリシリコン層から構成される。
【0075】
強誘電体キャパシタCF1,CF2は、それぞれ、下部電極BE、上部電極TE及びこれらの間に配置される強誘電体FEとから構成される。
【0076】
強誘電体キャパシタCF1の下部電極BEは、コンタクトプラグCPにより、素子領域AA内のP型拡散層(ノードP2)に接続される。強誘電体キャパシタCF2の下部電極BEは、コンタクトプラグCPにより、素子領域AA内のN型拡散層(ノードN2)に接続される。
【0077】
強誘電体キャパシタCF1,CF2の上部電極TE上には、それぞれ、後述する第1メタル層M1にコンタクトをとるためのコンタクトプラグCTが形成される。
【0078】
このような図10のレイアウト上に第1メタル層M1が形成される。第1メタル層M1のレイアウトは、図11に示すようになる。
【0079】
第1メタル層M1内には、コンタクトプラグC(P1),C(N1),CTを互いに電気的に接続する配線V1、及び、コンタクトプラグC(P3),C(N3),CTを互いに電気的に接続する配線V1が形成される。
【0080】
また、第1メタル層M1内には、ゲート電極Gに接続される中間層、及び、コンタクトプラグC(N2),C(P2)に接続される中間層が形成される。
【0081】
第1メタル層M1上には、第2メタル層M2が形成される。第2メタル層M2のレイアウトは、図12に示すようになる。
【0082】
第2メタル層M2内には、ワード線WL1,WL2が形成される。ワード線WL1は、NチャネルMOSトランジスタTN1のゲート電極Gに接続され、ワード線WL2は、NチャネルMOSトランジスタTN2のゲート電極Gに接続される。また、第2メタル層M2内には、コンタクトプラグC(P2),C(N2)を互いに電気的に接続する配線V2が形成される。
【0083】
第2メタル層M2上には、第3メタル層M3が形成される。第3メタル層M3のレイアウトは、図13に示すようになる。
【0084】
第3メタル層M3内には、ワード線bWL1,bWL2が形成される。ワード線bWL1は、PチャネルMOSトランジスタTP1のゲート電極Gに接続され、ワード線bWL2は、PチャネルMOSトランジスタTP2のゲート電極Gに接続される。
【0085】
尚、MOSトランジスタTN1,TN2,TP1,TP2のゲートは、それぞれ、ワード線WL1,WL2,bWL1,bWL2が延びる方向のセル同士で共用される。
【0086】
従って、ワード線WL1,WL2,bWL1,bWL2とMOSトランジスタTN1,TN2,TP1,TP2のゲートとのコンタクトは、ワード線WL1,WL2,bWL1,bWL2が延びる方向に隣接する2つのブロックのいずれか一方でとられていればよい。
【0087】
ここでは、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2のコンタクトは、図10に示されるブロック内でとられているが、PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2のコンタクトは、図10に示されるブロックに隣接するブロック内でとられるため、図示されていない。
【0088】
以上の2つのセルユニットからなるレイアウトを4つ直列に並べて8つのセルユニットを形成すれば、図3に示すようなCMOS型セルトランジスタを有するTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを提供できる。
【0089】
このように、第2実施の形態に関わるレイアウトでは、PチャネルMOSトランジスタTPiと強誘電体キャパシタCFiを並列接続した第1ユニットと、NチャネルMOSトランジスタTNiと強誘電体キャパシタCFiを並列接続した第2ユニットとを、交互に配置している。
【0090】
また、第1及び第2メタル層M1,M2を用いて、第1ユニットに関しては、NチャネルMOSトランジスタTNiをPチャネルMOSトランジスタTPiに並列接続し、第2ユニットに関しては、PチャネルMOSトランジスタTPiをNチャネルMOSトランジスタTNiに並列接続している。
【0091】
さらに、ワード線WLi,bWLiについては、第2及び第3メタル層M2,M3に形成される。
【0092】
従って、セルサイズの増大を最小限に抑えたCMOS型セルトランジスタを有するTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを実現できる。
【0093】
(3) 第3実施の形態
図14は、第3実施の形態に関わるTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリのメモリセルのレイアウトの概要を示している。
【0094】
本例においても、2個のセルユニット(TC並列ユニット)のみを示しているが、セルユニットの数が2個を超える場合には、同じパターンが繰り返される。例えば、同図中のノードP3,N3をノードP1,N1として、ノードP1,N1→ノードP2,N2→ノードP3,N3の順で、セルユニットを1個ずつ増やすことができる。
【0095】
1つ目のセルユニットは、NチャネルMOSトランジスタTN1、PチャネルMOSトランジスタTP1及び強誘電体キャパシタCF1から構成され、2つ目のセルユニットは、NチャネルMOSトランジスタTN2、PチャネルMOSトランジスタTP2及び強誘電体キャパシタCF2から構成される。
【0096】
NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2は、直列接続され、PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2は、直列接続される。
【0097】
NチャネルMOSトランジスタTN1の一端がノードN1(N1ノード)、他端がノードN2(N2ノード)となり、NチャネルMOSトランジスタTN2の一端がノードN2、他端がノードN3(N3ノード)となる。また、PチャネルMOSトランジスタTP1の一端がノードP1(P1ノード)、他端がノードP2(P2ノード)となり、PチャネルMOSトランジスタTP2の一端がノードP2、他端をノードP3(P3ノード)となる。
【0098】
ノードP2,N2と強誘電体キャパシタCF1,CF2の一端は、第1メタル層(第1配線層)M1により、互いに電気的に接続される。強誘電体キャパシタCF1の他端は、ノードP1に電気的に接続され、強誘電体キャパシタCF2の他端は、ノードN3に電気的に接続される。
【0099】
ノードP1,N1は、第1メタル層M1上の第2メタル層(第2配線層)M2により、互いに電気的に接続される。また、ノードP3,N3も、第2メタル層M2により、互いに電気的に接続される。
【0100】
ワード線WL1,WL2,bWL1,bWL2は、第3メタル層M3に形成される。ワード線WL1は、NチャネルMOSトランジスタTN1のゲートに接続され、ワード線WL2は、NチャネルMOSトランジスタTN2のゲートに接続される。ワード線bWL1は、PチャネルMOSトランジスタTP1のゲートに接続され、ワード線bWL2は、PチャネルMOSトランジスタTP2のゲートに接続される。
【0101】
尚、本例では、ノードP2,N2と強誘電体キャパシタCF1,CF2の一端が第1メタル層M1により接続されるが、これに代えて、第2メタル層M2により接続されるようにしてもよい。この場合、ノードP1,N1を接続する配線とノードP3,N3を接続する配線は、第1メタル層M1に形成される。
【0102】
また、本例では、強誘電体キャパシタCF1の他端は、ノードP1に電気的に接続され、強誘電体キャパシタCF2の他端は、ノードN3に電気的に接続されているが、これに代えて、強誘電体キャパシタCF1の他端をノードN1に電気的に接続し、強誘電体キャパシタCF2の他端をノードP3に電気的に接続してもよい。
【0103】
図15乃至図18は、図14の回路図を半導体基板上に実現した場合のレイアウトを示している。
【0104】
尚、図15乃至図18は、それぞれ同一部分を示しており、本例におけるメモリセルのレイアウトを分かり易くするために、配線層ごとに、分けて記載したものである。
【0105】
まず、MOSトランジスタのゲートとなるポリシリコン層が形成された状態のレイアウトは、図15に示すようになる。
【0106】
半導体基板上には、Nウェル領域NWとPウェル領域PWが形成される。Nウェル領域NWとPウェル領域PWは、それぞれ、素子領域(アクティブエリア)AAとそれ以外の素子分離領域とに分けられる。
【0107】
素子領域AA内には、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2及びPチャネルMOSトランジスタTP1,TP2が形成される。
【0108】
NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2は、素子領域AA内に形成されるN型拡散層とゲート電極Gから構成される。N型拡散層上には、コンタクトプラグC(N1),C(N2),C(N3)が形成される。尚、C(N1),C(N2),C(N3)の括弧内のN1,N2,N3は、図14におけるノードN1,N2,N3に対応している。
【0109】
PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2は、素子領域AA内に形成されるP型拡散層とゲート電極Gから構成される。P型拡散層上には、コンタクトプラグC(P1),C(P2),C(P3)が形成される。尚、C(P1),C(P2),C(P3)の括弧内のP1,P2,P3は、図14におけるノードP1,P2,P3に対応している。
【0110】
ゲート電極Gは、不純物を含んだ導電性ポリシリコン層から構成される。
【0111】
強誘電体キャパシタCF1,CF2は、それぞれ、下部電極BE、上部電極TE及びこれらの間に配置される強誘電体FEとから構成される。
【0112】
強誘電体キャパシタCF1の下部電極BEは、コンタクトプラグCPにより、素子領域AA内のP型拡散層(ノードP1)に接続される。強誘電体キャパシタCF2の下部電極BEは、コンタクトプラグCPにより、素子領域AA内のN型拡散層(ノードN3)に接続される。
【0113】
強誘電体キャパシタCF1,CF2の上部電極TE上には、それぞれ、後述する第1メタル層M1にコンタクトをとるためのコンタクトプラグCTが形成される。
【0114】
このような図15のレイアウト上に第1メタル層M1が形成される。第1メタル層M1のレイアウトは、図16に示すようになる。
【0115】
第1メタル層M1内には、コンタクトプラグC(P2),C(N2)及び強誘電体キャパシタCF1,CF2に接続されるコンタクトプラグCTをそれぞれ互いに電気的に接続する配線V1が形成される。また、第1メタル層M1内には、ゲート電極Gに接続される中間層、及び、コンタクトプラグC(P1),C(P3),C(N1),C(N3)に接続される中間層が形成される。
【0116】
第1メタル層M1上には、第2メタル層M2が形成される。第2メタル層M2のレイアウトは、図17に示すようになる。
【0117】
第2メタル層M2内には、コンタクトプラグC(P1),C(N1)を互いに電気的に接続する配線V2、及び、コンタクトプラグC(P3),C(N3)を互いに電気的に接続する配線V2が形成される。また、第2メタル層M2内には、ゲート電極Gに接続される中間層が形成される。
【0118】
第2メタル層M2上には、第3メタル層M3が形成される。第3メタル層M3のレイアウトは、図18に示すようになる。
【0119】
第3メタル層M3内には、ワード線WL1,WL2,bWL1,bWL2が形成される。ワード線WL1は、NチャネルMOSトランジスタTN1のゲート電極Gに接続され、ワード線WL2は、NチャネルMOSトランジスタTN2のゲート電極Gに接続される。ワード線bWL1は、PチャネルMOSトランジスタTP1のゲート電極Gに接続され、ワード線bWL2は、PチャネルMOSトランジスタTP2のゲート電極Gに接続される。
【0120】
尚、MOSトランジスタTN1,TN2,TP1,TP2のゲートは、それぞれ、ワード線WL1,WL2,bWL1,bWL2が延びる方向のセル同士で共用される。
【0121】
従って、ワード線WL1,WL2,bWL1,bWL2とMOSトランジスタTN1,TN2,TP1,TP2のゲートとのコンタクトは、ワード線WL1,WL2,bWL1,bWL2が延びる方向に隣接する2つのブロックのいずれか一方でとられていればよい。
【0122】
ここでは、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2,TP2のコンタクトは、図15に示されるブロック内でとられているが、PチャネルMOSトランジスタTP1のコンタクトは、図15に示されるブロックに隣接するブロック内でとられるため、図示されていない。
【0123】
以上の2つのセルユニットからなるレイアウトを4つ直列に並べて8つのセルユニットを形成すれば、図3に示すようなCMOS型セルトランジスタを有するTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを提供できる。
【0124】
このように、第3実施の形態に関わるレイアウトでは、第1及び第2メタル層M1,M2を用いて、PチャネルMOSトランジスタTPi、NチャネルMOSトランジスタTNi及び強誘電体キャパシタCFiを並列接続したセルユニットを形成することができる。また、ワード線WLi,bWLiは、第3メタル層M3に形成される。
【0125】
従って、セルサイズの増大を最小限に抑えたCMOS型セルトランジスタを有するTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを実現できる。
【0126】
(4) 第4実施の形態
図19は、第4実施の形態に関わるTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリのメモリセルのレイアウトの概要を示している。
【0127】
本例においても、2個のセルユニット(TC並列ユニット)のみを示しているが、セルユニットの数が2個を超える場合には、同じパターンが繰り返される。例えば、同図中のノードP3,N3をノードP1,N1として、ノードP1,N1→ノードP2,N2→ノードP3,N3の順で、セルユニットを1個ずつ増やすことができる。
【0128】
1つ目のセルユニットは、NチャネルMOSトランジスタTN1、PチャネルMOSトランジスタTP1及び強誘電体キャパシタCF1から構成され、2つ目のセルユニットは、NチャネルMOSトランジスタTN2、PチャネルMOSトランジスタTP2及び強誘電体キャパシタCF2から構成される。
【0129】
NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2は、直列接続され、PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2は、直列接続される。
【0130】
NチャネルMOSトランジスタTN1の一端がノードN1(N1ノード)、他端がノードN2(N2ノード)となり、NチャネルMOSトランジスタTN2の一端がノードN2、他端がノードN3(N3ノード)となる。また、PチャネルMOSトランジスタTP1の一端がノードP1(P1ノード)、他端がノードP2(P2ノード)となり、PチャネルMOSトランジスタTP2の一端がノードP2、他端をノードP3(P3ノード)となる。
【0131】
ノードP1,N1と強誘電体キャパシタCF1の一端(上部電極)TEは、第1メタル層(第1配線層)M1により、互いに電気的に接続される。ノードP3,N3と強誘電体キャパシタCF2の一端(上部電極)TEも、第1メタル層M1により、互いに電気的に接続される。
【0132】
強誘電体キャパシタCF1,CF2の他端(下部電極)BEは、ノードP2,N2に電気的に接続される。ここで、本例では、強誘電体キャパシタCF1,CF2が一つの下部電極BEを共有している点に特徴を有する。
【0133】
ワード線bWL1,WL2は、第2メタル層M2に形成される。ワード線bWL1は、PチャネルMOSトランジスタTP1のゲートに接続され、ワード線WL2は、NチャネルMOSトランジスタTN2のゲートに接続される。
【0134】
ワード線WL1,bWL2は、第3メタル層M3に形成される。ワード線WL1は、NチャネルMOSトランジスタTN1のゲートに接続され、ワード線bWL2は、PチャネルMOSトランジスタTP2のゲートに接続される。
【0135】
尚、本例では、ワード線bWL1,WL2が第2メタル層M2に形成され、ワード線WL1,bWL2が第3メタル層M3に形成されるが、これに代えて、ワード線WL1,bWL2を第2メタル層M2に形成し、ワード線bWL1,WL2を第3メタル層M3に形成してもよい。
【0136】
また、本例では、ワード線WL1,WL2を第2メタル層M2に形成し、ワード線bWL1,bWL2を第3メタル層M3に形成することも、ワード線bWL1,bWL2を第2メタル層M2に形成し、ワード線WL1,WL2を第3メタル層M3に形成することも可能である。
【0137】
図20乃至図23は、図19の回路図を半導体基板上に実現した場合のレイアウトを示している。
【0138】
尚、図20乃至図23は、それぞれ同一部分を示しており、本例におけるメモリセルのレイアウトを分かり易くするために、配線層ごとに、分けて記載したものである。
【0139】
まず、MOSトランジスタのゲートとなるポリシリコン層が形成された状態のレイアウトは、図20に示すようになる。
【0140】
半導体基板上には、Nウェル領域NWとPウェル領域PWが形成される。Nウェル領域NWとPウェル領域PWは、それぞれ、素子領域(アクティブエリア)AAとそれ以外の素子分離領域とに分けられる。
【0141】
素子領域AA内には、NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2及びPチャネルMOSトランジスタTP1,TP2が形成される。
【0142】
NチャネルMOSトランジスタTN1,TN2は、素子領域AA内に形成されるN型拡散層とゲート電極Gから構成される。N型拡散層上には、コンタクトプラグC(N1),C(N3)が形成される。尚、C(N1),C(N3)の括弧内のN1,N3は、図19におけるノードN1,N3に対応している。
【0143】
PチャネルMOSトランジスタTP1,TP2は、素子領域AA内に形成されるP型拡散層とゲート電極Gから構成される。P型拡散層上には、コンタクトプラグC(P1),C(P3)が形成される。尚、C(P1),C(P3)の括弧内のP1,P3は、図19におけるノードP1,P3に対応している。
【0144】
ゲート電極Gは、不純物を含んだ導電性ポリシリコン層から構成される。
【0145】
強誘電体キャパシタCF1,CF2は、それぞれ、下部電極BE、上部電極TE及びこれらの間に配置される強誘電体FEとから構成される。
【0146】
但し、本例では、強誘電体キャパシタCF1,CF2の下部電極BEは、一体化され、一つの導電層(金属板)により構成される。下部電極BEは、コンタクトプラグCPにより、素子領域AA内のP型拡散層(ノードP2)及びN型拡散層(ノードN2)に接続される。
【0147】
強誘電体キャパシタCF1,CF2の上部電極TE上には、それぞれ、後述する第1メタル層M1にコンタクトをとるためのコンタクトプラグCTが形成される。
【0148】
このような図20のレイアウト上に第1メタル層M1が形成される。第1メタル層M1のレイアウトは、図21に示すようになる。
【0149】
第1メタル層M1内には、コンタクトプラグC(P1),C(N1)及び強誘電体キャパシタCF2に接続されるコンタクトプラグCTを互いに電気的に接続する配線V1が形成される。また、第1メタル層M1内には、コンタクトプラグC(P3),C(N3)及び強誘電体キャパシタCF1に接続されるコンタクトプラグCTを互いに電気的に接続する配線V1が形成される。
【0150】
さらに、第1メタル層M1内には、ゲート電極Gに接続される中間層が形成される。
【0151】
第1メタル層M1上には、第2メタル層M2が形成される。第2メタル層M2のレイアウトは、図22に示すようになる。
【0152】
第2メタル層M2内には、ワード線bWL1,WL2が形成される。ワード線bWL1は、PチャネルMOSトランジスタTP1のゲート電極Gに接続され、ワード線WL2は、NチャネルMOSトランジスタTN2のゲート電極Gに接続される。また、第2メタル層M2内には、NチャネルMOSトランジスタTN1のゲート電極G及びPチャネルMOSトランジスタTP2のゲート電極Gに接続される中間層が形成される。
【0153】
第2メタル層M2上には、第3メタル層M3が形成される。第3メタル層M3のレイアウトは、図23に示すようになる。
【0154】
第3メタル層M3内には、ワード線WL1,bWL2が形成される。ワード線WL1は、NチャネルMOSトランジスタTN1のゲート電極Gに接続され、ワード線bWL2は、PチャネルMOSトランジスタTP2のゲート電極Gに接続される。
【0155】
以上の2つのセルユニットからなるレイアウトを4つ直列に並べて8つのセルユニットを形成すれば、図3に示すようなCMOS型セルトランジスタを有するTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを提供できる。
【0156】
このように、第4実施の形態に関わるレイアウトでは、2つのセルユニット内の強誘電体キャパシタの下部電極BEを共有化し、かつ、第1メタル層M1を用いて、PチャネルMOSトランジスタTPi、NチャネルMOSトランジスタTNi及び強誘電体キャパシタCFiを並列接続している。この場合、強誘電体キャパシタの下部電極BEは、キャパシタ電極としての機能と併せて、ノードP2,N2を電気的に接続する機能を果たす。また、ワード線WLi,bWLiは、第2及び第3メタル層M2,M3に形成される。
【0157】
従って、セルサイズの増大を最小限に抑えたCMOS型セルトランジスタを有するTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを実現できる。
【0158】
3. その他
以上、本発明の例によれば、まず、CMOS型セルトランジスタを採用しているため、非選択のワード線電位を高くしなくても、非選択のセルトランジスタにおける転送機能が劣化することがない。つまり、読み出し時において、いわゆる閾値落ちがないため、セルトランジスタの2つの拡散層の電位は同じであり、強誘電体キャパシタに不要なストレスが印加されることもなくなる。
【0159】
これにより、低電圧化、高速化、信頼性の向上を実現できる。また、同時に、昇圧回路が不要になるため、周辺回路の設計が容易になると共に、その面積も小さくすることができる。
【0160】
そして、本発明の例によれば、このようなCMOS型セルトランジスタを採用した場合であっても、第1乃至第4実施の形態に示すようなメモリセルのレイアウトを採用することにより、メモリセルアレイの面積を大きくすることもない。例えば、本発明のレイアウトによれば、SRAM並みのセルサイズ、約1.11μmを実現できる。
【0161】
このように、本発明の例によれば、低電圧動作が可能で、かつ、セルサイズも小さいTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを実現できる。
【0162】
本発明の例は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、各構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を構成できる。例えば、上述の実施の形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施の形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの1つのブロックを示す回路図。
【図2】図1のセルユニットのデバイス構造を示す断面図。
【図3】本発明の例の対象となる強誘電体メモリの1つのブロックを示す回路図。
【図4】第1実施の形態に関わるレイアウトの概要を示す回路図。
【図5】第1実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図6】第1実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図7】第1実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図8】第1実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図9】第2実施の形態に関わるレイアウトの概要を示す回路図。
【図10】第2実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図11】第2実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図12】第2実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図13】第2実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図14】第3実施の形態に関わるレイアウトの概要を示す回路図。
【図15】第3実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図16】第3実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図17】第3実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図18】第3実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図19】第4実施の形態に関わるレイアウトの概要を示す回路図。
【図20】第4実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図21】第4実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図22】第4実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【図23】第4実施の形態に関わるセルユニットのレイアウトを示す平面図。
【符号の説明】
【0164】
TN1,TN2,・・・TN7: NチャネルMOSトランジスタ、 TP1,TP2,・・・TP7: PチャネルMOSトランジスタ、 TBN: ブロック選択NチャネルMOSトランジスタ、 TBP: ブロック選択PチャネルMOSトランジスタ、 CF0,CF1,・・・CF7: 強誘電体キャパシタ、 WL1,WL2,・・・WL7,bWL1,bWL2,・・・bWL7: ワード線、 N1,N2,N3,P1,P2,P3: ノード、 NW: Nウェル領域、 PW: Pウェル領域、 C(P1),C(P2),C(P3),C(N1),C(N2),C(N3),CP,CT: コンタクトプラグ、 BE: 下部電極、 TE: 上部電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノードN1とノードN2との間に接続される第1NチャネルMOSトランジスタと、前記ノードN2とノードN3との間に接続される第2NチャネルMOSトランジスタと、ノードP1とノードP2との間に接続される第1PチャネルMOSトランジスタと、前記ノードP2とノードP3との間に接続される第2PチャネルMOSトランジスタと、第1配線層内に形成され、前記ノードN1及び前記ノードP1を接続する第1配線と、前記第1配線層内に形成され、前記ノードN3及び前記ノードP3を接続する第2配線と、前記第1配線層とは異なる第2配線層内に形成され、前記ノードN2及び前記ノードP2を接続する第3配線と、第1電極が前記第1配線に接続される第1強誘電体キャパシタと、第1電極が前記第2配線に接続される第2強誘電体キャパシタとを具備し、前記第1及び第2強誘電体キャパシタの第2電極は、共に、前記ノードN2又は前記ノードP2に接続されることを特徴とする強誘電体メモリ。
【請求項2】
ノードN1とノードN2との間に接続される第1NチャネルMOSトランジスタと、前記ノードN2とノードN3との間に接続される第2NチャネルMOSトランジスタと、ノードP1とノードP2との間に接続される第1PチャネルMOSトランジスタと、前記ノードP2とノードP3との間に接続される第2PチャネルMOSトランジスタと、第1配線層内に形成され、前記ノードN1及び前記ノードP1を接続する第1配線と、前記第1配線層内に形成され、前記ノードN3及び前記ノードP3を接続する第2配線と、前記第1配線層とは異なる第2配線層内に形成され、前記ノードN2及び前記ノードP2を接続する第3配線と、第1電極が前記第1配線に接続される第1強誘電体キャパシタと、第1電極が前記第2配線に接続される第2強誘電体キャパシタとを具備し、前記第1強誘電体キャパシタの第2電極は、前記ノードP2又は前記ノードN2に接続され、前記第2強誘電体キャパシタの第2電極は、前記ノードN2又は前記ノードP2に接続されることを特徴とする強誘電体メモリ。
【請求項3】
ノードN1とノードN2との間に接続される第1NチャネルMOSトランジスタと、前記ノードN2とノードN3との間に接続される第2NチャネルMOSトランジスタと、ノードP1とノードP2との間に接続される第1PチャネルMOSトランジスタと、前記ノードP2とノードP3との間に接続される第2PチャネルMOSトランジスタと、第1配線層内に形成され、前記ノードN2及び前記ノードP2を接続する第1配線と、前記第1配線層とは異なる第2配線層内に形成され、前記ノードN1及び前記ノードP1を接続する第2配線と、前記第2配線層内に形成され、前記ノードN3及び前記ノードP3を接続する第3配線と、第1電極が前記第1配線に接続される第1及び第2強誘電体キャパシタとを具備し、前記第1強誘電体キャパシタの第2電極は、前記ノードP1又は前記ノードN1に接続され、前記第2強誘電体キャパシタの第2電極は、前記ノードN3又は前記ノードP3に接続されることを特徴とする強誘電体メモリ。
【請求項4】
ノードN1とノードN2との間に接続される第1NチャネルMOSトランジスタと、前記ノードN2とノードN3との間に接続される第2NチャネルMOSトランジスタと、ノードP1とノードP2との間に接続される第1PチャネルMOSトランジスタと、前記ノードP2とノードP3との間に接続される第2PチャネルMOSトランジスタと、第1配線層内に形成され、前記ノードN1及び前記ノードP1を接続する第1配線と、前記第1配線層内に形成され、前記ノードN3及び前記ノードP3を接続する第2配線と、第1電極が前記第1配線に接続される第1強誘電体キャパシタと、第1電極が前記第2配線に接続される第2強誘電体キャパシタとを具備し、前記第1及び第2強誘電体キャパシタの第2電極は、一つの電極として一体化され、前記一つの電極は、前記ノードN2及び前記ノードP2に接続されることを特徴とする強誘電体メモリ。
【請求項5】
前記第1及び第2強誘電体キャパシタの第2電極は、半導体基板内の拡散層に接続されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の強誘電体メモリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2006−186033(P2006−186033A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−376600(P2004−376600)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】