説明

弾球遊技機

【課題】遊技盤上に設けられた役物の動作と演出画像との関連づけにより、遊技性がより一層高められる弾球遊技機を提供する。
【解決手段】ぱちんこ遊技機においては、第1可動役物95および第2可動役物96が、第2大入賞口とVゾーンとを接続可能な通路の一部を構成するとともに、その通路を変化させる。そして、第1可動オブジェクト206および第2可動オブジェクト207が、それぞれ第1可動役物95、第2可動役物96の近接する位置で動画表示され、各可動役物の動きを遊技者に予見させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に遊技球の通路を変化させる役物と、演出パターンを表示させる画面とを遊技盤上に備えた弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
弾球遊技機として、始動口への入球を契機として抽選を行って特別図柄を変動表示させ、所定時間の経過後に当たりを示す所定態様にて特別図柄が停止すると、通常遊技から遊技者に有利な特別遊技に移行する従来にいう第1種ぱちんこ遊技機が広く親しまれている。また、この第1種ぱちんこ遊技機とは別機種として、役物とよばれる大入賞口内の特定領域を遊技球が通過したときに、通常遊技から特別遊技へと移行する従来にいう第2種ぱちんこ遊技機も同様に広く親しまれている。
【0003】
そして最近では、このような第1種ぱちんこ遊技機および第2種ぱちんこ遊技機の遊技を組み合わせた弾球遊技機について提案するものもある(たとえば、特許文献1参照)。このタイプのぱちんこ遊技機においては、遊技者は、第1種ぱちんこ遊技機としての大当たり(以下、「第1種大当たり」という)を遊技目的としてもよいし、第2種ぱちんこ遊技機としての大当たり(以下、「第2種大当たり」という)を遊技目的としてもよい。
【特許文献1】特開2000−33141号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような第1種ぱちんこ遊技機と第2種ぱちんこ遊技機とを混在させたような遊技機においては、遊技者の興趣を高めるために、一方では演出画像を動画表示させ、他方では可動役物を動作させて遊技球の流れを変化させている。特に最近では、演出画像を表示させる液晶等の表示画面を従来より大きくして遊技者の興趣をより一層高めようとする試みもなされている。
【0005】
しかしながら、演出画像とは異なり、可動役物は遊技盤上で物理的に動作するものであるため、その構成および動作は一度決められると基本的に変えられることがなく、また、遊技盤上でのスペースの制約によりその動作もある程度規制されてしまう。このため、可動役物のデザインを誤ると、ともすれば動作が単調になるおそれがある。また、可動役物が遊技球の通路を変化させることのみを目的とした目立たない構成又は配置である場合には、遊技者がその可動役物の動作タイミングを判別することも難しくなり、遊技者が意図する遊技の進行にも影響を与えかねない。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、遊技盤上に設けられた役物の動作と演出画像との関連づけにより、遊技性がより一層高められる弾球遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技状態が始動口への入球を契機とした所定状態となったときに、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、所定の遊技対応画像を動画表示可能な演出表示装置と、演出表示装置に近接配置されて遊技球を目的の方向に導く通路の一部を構成するとともに、その通路を変化させることが可能な可動役物と、可動役物を遊技状態に応じたタイミングで動作させる可動役物制御手段と、演出表示装置の可動役物に近接する位置に、可動役物の動きを遊技者に予見させるような遊技対応画像を表示させる演出表示制御手段と、を備える。
【0008】
ここでいう「遊技対応画像」は、遊技の進行に応じて設定された演出画像であり、遊技者の興趣を高めるためのものである。また、「遊技球の目的の方向」とは、遊技領域における遊技球の流れが遊技者に有利な状態になるような方向を意味し、可変入球装置の内側に設けられた特定領域やその他の入賞口へ向かう方向が含まれ得る。可動役物が通路を変化させるか否かにより遊技球がその目的の方向に導かれるか否かが変わるため、遊技者にスリルを与える。さらに、可動役物の動きへの予見可能性は、遊技対応画像の変化のタイミングと可動役物の変化のタイミングとをほぼ一致させることにより実現してもよいし、さらに可動役物の変化の直前にこれを示唆するように遊技対応画像を変化させることにより実現してもよい。また、遊技対応画像の動作方向を可動役物の動作方向と一致させると、遊技者が可動役物の動きをより具体的に把握することができるが、両者の動作方向を完全に一致させる必要はない。
【0009】
この態様によれば、遊技対応画像が可動役物の近接する位置で動画表示されるため、その可動役物と遊技対応画像との関連性が遊技者に自然に認識され得る。しかも、遊技対応画像が可動役物の動きを遊技者に予見させるように表示されるため、遊技者は、その遊技対応画像の動きから可動役物の動作タイミングを推測することができる。このため、遊技者は、その可動役物の動作タイミングを考慮して遊技球の発射タイミングや目標とする進路を自己の遊技技術により調整することが可能となる。このように自己の遊技技術が反映されることが、遊技者の興趣を一層高めさせる。
【0010】
また、可動役物の動きは、遊技対応画像を可動役物の動作に連動又は同期して表示させることにより遊技者に予見させることができる。この場合、既に設定された可動役物そのものの構造や動作を大きくすることは難しいが、遊技対応画像又はその動作を大きく表現することで、遊技者に可動役物の動作を相対的に大きく見せることが可能になる。つまり、可動役物の実際の動きが小さくても、遊技対応画像の動きを大きくすることで、遊技者にはあたかも可動役物そのものの動きが大きくなったかのように感じさせることができる。このため、仮に可動役物が比較的目立たない構成であったり又は分かりにくい位置に配置されていても、遊技者はその可動役物の動作タイミングを容易に把握することができ、自己の遊技技術を遊技の進行に反映させることが容易になる。その結果、遊技者の遊技への意欲を高めることができる。
【0011】
さらに、遊技の途中において遊技盤上に設置された可動役物を交換することはできないが、遊技対応画像による演出を変化させることは可能である。例えば、1つの可動役物に対して複数の演出画像を持たせることも容易であり、同じ可動役物であっても画像的な部分で見せ方を変えることができる。特に、演出画像を表示させる表示画面が大きな遊技機においては、その作用効果をいかんなく発揮することが可能となる。
【0012】
演出表示制御手段は、可動役物の動作タイミングに合わせて遊技対応画像としての可動オブジェクトの画像を動作表示させてもよい。
【0013】
この態様によれば、可動役物に対応した演出画像が可動オブジェクトというかたちで明確に表示されるため、遊技者がその可動役物に対応した遊技対応画像を認識するのが容易になる。
【0014】
演出表示制御手段は、可動オブジェクトの動作を可動役物の動作よりも大きく見せるように表示させてもよい。
【0015】
この態様によれば、スペースの都合等によって可動役物の動作が規制されていたとしても、可動オブジェクトの演出によりこれを補うことができる。その結果、遊技者が可動役物の動きを予見し易くなる。
【0016】
演出表示制御手段は、可動役物の動作の有無に応じて可動オブジェクトの表示の有無を切り替えてもよい。
【0017】
この態様によれば、可動役物が動作するときにのみ可動オブジェクトが表示される。このため、遊技者はこの可動オブジェクトが表示されたことをもって可動役物の動作が開始されることを認識し、自己の遊技に備えることができる。
【0018】
また、可動役物が、遊技球を目的の方向以外の方向に流出させるための流出路を形成することにより通路を変化させるように構成され、演出表示制御手段は、可動役物の動作タイミングに合わせて遊技球を流出させる方向に可動オブジェクトを動作表示させるようにしてもよい。
【0019】
この態様によれば、遊技者は、その可動オブジェクトの動作表示によって遊技球の進路変更とそのタイミングを把握することができる。すなわち、遊技者は、可動オブジェクトの動作により遊技球が目的の方向から外れてその動作方向に流出される可能性があることを予見することができる。この場合も、可動役物の実際の動作量よりも可動オブジェクトの動作を大きく見せるように表示することで、遊技者の便宜を図ることができる。遊技者は、可動オブジェクトの動作タイミングを考慮して遊技球の発射タイミングを調整することにより、発射した遊技球が流出球となる可能性を低くする、言い換えれば、目的とする方向に導く可能性を高くすることが可能となる。
【0020】
演出表示制御手段は、可動オブジェクトの動作タイミングを示唆するように、可動オブジェクトの画像およびその周辺画像の少なくとも一方を変化させてもよい。
【0021】
たとえば、可動オブジェクトの動作直前にその可動オブジェクトやその周辺の模様あるいは色調を変化させることで、遊技者に対して可動役物の動作開始を予告するようにしてもよい。
【0022】
この態様によれば、遊技者は、可動役物の動作開始が近いことを事前に把握することができ、可動役物の動作タイミングを考慮して遊技に備えることができる。また、そうした遊技へ備える契機を与えることが遊技者を刺激することにもなり、遊技性の向上につなげることができる。
【0023】
以上に説明した態様は、可動役物が遊技者からの視認性が低い部材または配置にて構成されている場合に特に効果的である。
【0024】
たとえば、可動部材が上述した通路と一体となってその作動量が小さいような場合、可動部材が遊技者の視線の高さ位置に配置されていたり、あるいは遊技盤上の光源近傍に配置されている場合には、可動役物の視認性が低い。このような場合には、遊技者が可動役物の動きを把握し難いためにその遊技性に不満を感じ易くなるが、遊技対応画像により可動役物の動きを予見させることにより、その不満を解消することができる。
【0025】
なお、遊技者の関心の大きさは、その可動役物の動きが遊技者を有利な状態に導くか否かに関わっているかどうかによる。したがって、上述した態様は、遊技球が通過すると遊技者に有利な状態である特別遊技へと移行する契機となる特定領域が可変入球装置の内側に設けられ、可動役物がその可変入球装置の入口と特定領域とをつなぐ通路に沿って設けられているような弾球遊技機への適用が特に効果的と言える。
【0026】
本発明の別の態様もまた、弾球遊技機である。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、始動口への遊技球の入球を契機として第1抽選を実行する第1抽選手段と、第1抽選の結果を示す第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第1可変入球装置と、遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、第1図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに第1作動条件が成立したと判定し、第1可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な作動口と、作動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、第2抽選の結果に応じて第2図柄を変動表示させる第2表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第2図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化する可変入球口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第2可変入球装置と、遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、可変入球口に遊技球が入球したときに第2作動条件が成立したと判定し、第2可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に変化させることにより第2特別遊技における第1段階を実行し、その第1段階において第2可変入球装置内の特定領域へ遊技球が入球した場合に第2特別遊技における第2段階への移行条件が成立したと判定し、第1可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第2特別遊技における第2段階を実行する第2特別遊技実行手段と、所定の遊技対応画像を動画表示可能な演出表示装置と、演出表示装置に近接配置され、第2可変入球装置の入口と特定領域とをつなぐ通路の一部を構成するとともに、その通路を変化させることが可能な可動役物と、可動役物を遊技状態に応じたタイミングで動作させる可動役物制御手段と、演出表示装置の可動役物に近接する位置に、可動役物の動きを遊技者に予見させるような遊技対応画像を表示させる演出表示制御手段と、を備える。
【0027】
この態様の弾球遊技機としては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機と第2種ぱちんこ遊技機を混在させたような遊技機が主に想定される。可変入球口、第1可変入球装置、第2可変入球装置において遊技者に不利な状態とは、遊技球が入球すべき入口が閉鎖した状態ないしは狭い状態を指してもよく、遊技者に有利な状態とは、その入口が開放した状態ないしは相対的に広い状態を指してもよい。
【0028】
このような態様では、第1および第2可変入球装置の2つの可変入球装置を設け、それぞれの役割を分離することにより、弾球遊技機における技術介入性を高めることができる。遊技者は、第1特別遊技または第2特別遊技という2種類の特別遊技に遊技状態を移行させることを主たる目的として遊技を行うことになる。以下、第1特別遊技と第2特別遊技をまとめていうときには、単に「特別遊技」とよぶ。第1図柄はいわゆる特別図柄、第2図柄はいわゆる普通図柄であってもよい。
【0029】
なお、「遊技対応画像」、「遊技球の目的の方向」および「可動役物の動きへの予見可能性」の意義については、上述したとおりである。
【0030】
この態様においては、可動役物が、第2可変入球装置の入口と特定領域とをつなぐ通路の一部を構成するとともに、その通路を変化させる。この特定領域への遊技球の入球が第2特別遊技における第2段階への移行条件となり、第1可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させるため、遊技者の可動役物への関心は必然的に大きくなる。
【0031】
こうした状態の下、この態様では、遊技対応画像が可動役物の近接する位置に可動役物の動きを遊技者に予見させるように表示されるため、遊技者は、その遊技対応画像の動きから可動役物の動作およびそのタイミングを容易に推測することができる。このため、遊技者は、その可動役物の動作タイミングを考慮して遊技球の発射タイミング等を調整することにより、遊技球の特定領域への入球の可能性を高めることができる。このように自己の遊技技術を反映させられることが、遊技者の興趣を一層高めさせる。
【0032】
また、仮に可動役物の実際の動きが小さくても、遊技対応画像の動きを大きくすることで、遊技者に可動役物そのものの動きが大きくなったかのように見せることができる。したがって、遊技者はその可動役物の動作タイミングを容易に把握することができ、自己の遊技技術を遊技の進行に反映させることが容易になる。その結果、遊技者の遊技への意欲を高めることができる。また、可動役物がその位置や状態により遊技者から見えにくい状態にあっても、遊技対応画像の演出画像によって遊技者の視認性を実質的に高めることができる。
【0033】
さらに、遊技対応画像そのもの又はその背景画像などの演出画像は、可動役物とは異なり遊技中であっても様々に変化させることが可能であるため、可動役物の動作およびそのタイミングも様々な表現で伝えることができ、遊技者の興趣に供することができる。
【0034】
本発明のさらに別の態様もまた、弾球遊技機である。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、始動口への遊技球の入球を契機として第1抽選を実行する第1抽選手段と、第1抽選の結果を示す第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、第1表示制御手段により変動表示される第1図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに第1作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な作動口と、作動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、第2抽選の結果に応じて第2図柄を変動表示させる第2表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第2図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化する可変入球口と、遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、可変入球口に遊技球が入球したときに第2作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に変化させることにより第2特別遊技における第1段階を実行し、その第1段階において可変入球装置内の特定領域へ遊技球が入球した場合に第2特別遊技における第2段階への移行条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を再度遊技者に有利な状態へ変化させることにより第2特別遊技における第2段階を実行する第2特別遊技実行手段と、所定の遊技対応画像を動画表示可能な演出表示装置と、演出表示装置に近接配置され、可変入球装置の入口と特定領域とをつなぐ通路の一部を構成するとともに、その通路を変化させることが可能な可動役物と、可動役物を遊技状態に応じたタイミングで動作させる可動役物制御手段と、演出表示装置の可動役物に近接する位置に、可動役物の動きを遊技者に予見させるような遊技対応画像を表示させる演出表示制御手段と、を備える。
【0035】
この態様の弾球遊技機としても、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機と第2種ぱちんこ遊技機を混在させたような遊技機が主に想定される。このような態様によっても、2種類の遊技性を備える弾球遊技機における演出制御を好適に実行できる。
【0036】
また、一つの可変入球装置により2種類の特別遊技を実現することにより、2つの可変入球装置を設ける場合に比べて、遊技領域における占有スペースを小さくしやすくなるというメリットがある。
【0037】
さらに、この態様においても、遊技対応画像が可動役物の近接する位置に可動役物の動きを遊技者に予見させるように表示されるため、前述の態様と同様の作用効果を得ることができる。
【0038】
なお、以上の構成要素の任意の組に合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0039】
本発明の弾球遊技機によれば、遊技盤上に設けられた役物の動作と演出画像との関連づけにより、遊技性をより一層高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
まず、本実施例として示すぱちんこ遊技機について概説した後に、その具体的な構成を説明する。
【0041】
[概説]
本実施例に示すぱちんこ遊技機は、通常よりも遊技者に有利な状態である特別遊技を複数の形態で提供する。すなわち、第1特別遊技として、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機における特別遊技に対応する遊技を提供し、第2特別遊技として、従来にいう第2種ぱちんこ遊技機における特別遊技に対応する遊技を提供する。
【0042】
第1遊技:第1種ぱちんこ遊技機の遊技では、遊技球が始動口に入球すると特別図柄の変動表示が開始される。また、この特別図柄の変動表示と連動するかたちで演出画像が動画表示される。所定時間経過後に、特別図柄が当たり態様にて停止表示されると、演出画像も当たりを示す画像で停止表示され、第1特別遊技(「第1種当たり」ともいう)が開始される。
【0043】
第2遊技:第2種ぱちんこ遊技機の遊技では、遊技球が普通電役入球口に落入すると、第2大入賞口が一時的に開放され、第2特別遊技(「第2種当たり」ともいう)が開始される。ただし、普通電役入球口は開閉可能に構成されており、拡開時にしか遊技球は普通電役入球口に落入しない。第2特別遊技の開始後、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入球すると、第2特別遊技は長期に継続可能となる。
【0044】
遊技者は、第1種当たりと第2種当たりの2種類の「大当たり」のいずれを遊技目的とすべきか選択し、その遊技目的に応じて遊技球を打球することになる。
【0045】
本実施例に示すぱちんこ遊技機は、第1特別遊技または第2特別遊技が終了したことを条件として、いわゆる時短などともよばれる特定遊技に移行する。この「時短」は、変動時間短縮モードの略称であり、時短中は普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、普通電役入球口が開放状態となっている時間が相対的に長くなる。
【0046】
特定遊技は、特別遊技の終了後、特別図柄の変動回数が所定回数(以下、「継続回数」とよぶ)に達するまで継続する。この特定遊技中においては、普通電役入球口(「可変入球口」という場合もある)が拡開しやすくなる。そのため、特定遊技中には第2種当たりが発生しやすくなる。その一方、特定遊技でない通常の状態(「通常状態」ともいう)においては、普通電役入球口はほとんど拡開しない。そのため、まず、遊技球を始動口に入球させて第1種当たりを発生させ、特定遊技に移行させた上で、第2種当たりを狙うという遊技方法が定石となる。第2特別遊技後に特定遊技に再移行すれば、遊技者は再び第2種当たりを期待できる。このように、第1種当たりを契機として、特定遊技と第2種特別遊技を交互に連続的に実行できるという遊技性が、本実施例に示すぱちんこ遊技機に特有の遊技性である。
【0047】
ただし、遊技者に定石としての遊技方法を強制することは遊技の自由度を確保する上からも好ましくない。仮に、特定遊技中に限って第2種当たりが発生可能な仕様とした場合、遊技者は、遊技の自由度が損なわれたような感覚を抱きかねない。そこで、本実施例における弾球遊技機は、通常状態であっても普通電役入球口に遊技球が入球し得るように設計され、特定遊技を経ることなく第2種当たりを発生させる可能性が一応確保されている。
【0048】
このようにして、常に、第1遊技と第2遊技のいずれも選択できるという自由度を確保しつつ、実質的には第1種当たりと特定遊技を経由して第2種当たりが発生するという遊技進行の明快さを両立させている。なお、特定遊技を経ることなくいきなり第2種当たりが発生した場合、定石から外れた遊技であるとして、第2特別遊技の終了後に特定遊技を付与しない仕様とすることもできる。
【0049】
そして、特に本実施例では、第2大入賞口の入口と特定領域とをつなぐ通路の一部を構成する可動役物が設けられている。この可動役物は、第2大入賞口に入球した遊技球の進路を特定領域に向かう方向と流出される方向とのいずれかに切り替える。この特定領域への遊技球の入球が第2特別遊技から第1大入賞口を開放状態とさせる条件となるため、遊技者の可動役物の動きへの関心度は必然的に高くなる。一方、本実施例では、その可動役物の近接する位置に可動役物の動きを遊技者に予見させる遊技対応画像としての可動オブジェクトが動画表示される。遊技者は、その可動オブジェクトの動きから可動役物の動作およびそのタイミングを推測して自己の遊技に反映させることができるため、遊技者の遊技への意欲や興趣が一層高められる。以下、そのような具体的な構成および作用効果について説明する。
【0050】
[実施例]
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
同図に関連して、まず、ぱちんこ遊技機10の構成を述べた後に、遊技の内容について説明する。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、スピーカ18および発射ハンドル17を含む。
【0051】
外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
【0052】
透明板13は、ガラスにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じて効果音を出力する。
【0053】
遊技盤50には、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52が形成される。遊技領域52には、アウト口58、第1種始動入賞口(以下、「始動口」という)24、普通電役入球口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30および普通図柄作動ゲート(以下、「作動口」という)68が設けられる。また、遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
【0054】
始動口24は、遊技球の入球を検出する入球検出装置32を備える。作動口68は、遊技球の入球を検出する入球検出装置38を備える。普通電役入球口26は、遊技球の入球を検出する入球検出装置34を備える。更に、普通電役入球口26は、その入球口の入口を拡開する普通電動役物と、普通電動役物を開閉させる普通電動役物ソレノイド76を備える。第1大入賞口28は、遊技球の入球を検出する入球検出装置78と、第1大入賞口28を開閉させる大入賞口ソレノイド82を備える。第2大入賞口30は、遊技球の入球を検出する入球検出装置81と、第2大入賞口30の羽根を開閉させる大入賞口ソレノイド80を備える。
【0055】
普通電役入球口26は、普通電動役物が開閉することにより遊技球の受け入れ状態が遊技者に不利な状態と有利な状態の間で状態変化する。具体的には、普通電役入球口26は、普通電動役物ソレノイド76の駆動制御に応じて開放状態および閉鎖状態への状態変化が可能な可変入球口として機能する。普通電役入球口26は、始動口24のすぐ下方に設けられる。普通電動役物が閉鎖状態にあるとき普通電役入球口26の入球口は始動口24に遮蔽され、遊技球は普通電役入球口26に落入しない。普通電動役物が開放状態となると遊技球は普通電動役物の横方向から普通電役入球口26に落入可能となる。
【0056】
普通電役入球口26の1回開放当たりの開放時間は、通常状態においては所定の短期間しか開放状態とならず、遊技球が普通電役入球口26に落入する可能性は小さい。一方、特定遊技中においては普通電役入球口26の1回開放当たりの開放期間が通常状態よりも相当長く設定されるので、遊技球は普通電役入球口26に落入しやすくなる。この開放は、複数回行われるようにしてもよい。なお、特定遊技への移行可否および特定遊技の継続回数は、後述する時短抽選によって決定されたりする。
【0057】
第1大入賞口28は、遊技球の受け入れ状態が遊技者に不利な状態と有利な状態の間で状態変化する。具体的には、第1大入賞口28は、大入賞口ソレノイド82の駆動制御に応じて開放状態と閉鎖状態の間で状態変化が可能な第1可変入球装置として機能する。第1大入賞口28は、特別遊技中に開放状態となる横長方形状の入賞口であり、アウト口58の上方に設けられる。第1大入賞口28が閉鎖状態にあるとき、遊技球は第1大入賞口28に入球できず、開放状態となったときにはじめて入球可能となる。
【0058】
第2大入賞口30もまた、遊技球の受け入れ状態が遊技者に不利な状態と有利な状態の間で状態変化する。具体的には、第2大入賞口30は、大入賞口ソレノイド80の駆動制御に応じて開放状態と閉鎖状態の間で状態変化が可能な第2可変入球装置として機能する。第2大入賞口30は、普通電役入球口26への遊技球の入球を契機として開放状態となる。第2大入賞口30が閉鎖状態にあるとき、遊技球は第2大入賞口30に入球できず、開放状態となったときにはじめて入球可能となる。
【0059】
遊技盤50の略中央に設けられた役物64には、演出表示装置60、特別図柄表示装置61、普通図柄表示装置205、特別図柄変動用の保留ランプ20、普通図柄変動用の保留ランプ21、ガイドレール31、V入賞回転体62が設けられている。さらに、ガイドレール31の一部を構成するように、第1可動役物95、第2可動役物96が設けられている。
【0060】
特別図柄表示装置61は、特別図柄202を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。普通図柄表示装置205は、演出表示装置60の右方に設けられ、普通図柄を変動させながら表示する。
【0061】
特別図柄202とは、始動口24への遊技球の入球を契機として行われる抽選(以下、「特別図柄抽選」とよぶ)の結果に応じた図柄であり、第1種当たりを発生させるか否かを示す役割をもつ。すなわち、遊技球が始動口24に入球すると、特別図柄202が変動表示され、表示に先立って決定された予定変動時間の経過後に特別図柄抽選の結果を停止表示する。当たりであれば第1特別遊技が開始される。
【0062】
また、特別図柄抽選が当たりとなるときには、時短抽選も実行され、第1特別遊技終了後の特定遊技への移行可否および継続回数が決定される。時短抽選が当たりとなるときには、特別図柄表示装置61は、特別図柄202の変動停止時に特定遊技へ移行予定である旨とその継続回数を表示する。
【0063】
特別図柄表示装置61は、LEDで構成される表示手段である。特別図柄202は、「×」または「0〜5」のいずれかの数字にて停止表示される。特別図柄抽選が外れのときには「×」、当たりのときには「0〜5」のいずれかの数字が停止表示される。時短抽選が外れのときには「0」、当たりのときには「1〜5」のいずれかの数字が停止表示される。時短抽選が当たりとなるときには、継続回数は、10回、20回、30回、40回、50回のいずれかがそれぞれ20パーセントの確率で選択される。特別図柄202は、継続回数が10回のときには「1」、20回のときには「2」、・・・、50回のときには「5」で停止表示される。このように、特別図柄202は、特別図柄抽選の結果と共に、時短抽選に基づく特定遊技への移行可否と、その継続回数を示す。時短抽選が当たりとなると、第1特別遊技の終了後に特定遊技に移行する。なお、特定遊技への移行は第2特別遊技に移行するか否かに大きく影響するため、第1特別遊技終了後には、必ず特定遊技に移行する仕様とすることもできる。この場合、特別図柄202は、継続回数が10回のときには「0」、20回のときには「1」、・・・、50回のときには「4」、100回のときには「5」で停止表示される。
【0064】
演出表示装置60は、遊技領域52において遊技球が通過可能な領域と重なり合う比較的大きな表示領域を有し、演出画像200を動画表示する。演出画像200は、特別図柄抽選の結果を視覚的に演出するために、特別図柄202の変動表示と連動して変動表示させる装飾図柄を含む。演出表示装置60は、演出画像200として、たとえばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面に表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、プラズマディスプレイその他の動画表示可能なディスプレイで構成されていてもよい。また、演出表示装置60は、第1特別遊技や第2特別遊技において遊技者の賞球獲得に対する期待感を喚起するための演出(以下、「特別演出」とよぶ)においても演出画像200を動画表示させる。演出表示装置60は、入球演出としても演出画像200を動画表示させる。さらに、演出表示装置60は、所定条件の下、第1可動役物95および第2可動役物96の動作に合わせて第1可動オブジェクト206、第2可動オブジェクト207をそれぞれ動画表示させる。これらの第1可動オブジェクト206および第2可動オブジェクト207は、第1可動役物95および第2可動役物96の動きを遊技者に予見させ、その遊技への意欲や興趣を高めるために表示されるものであるが、その詳細については後述する。
【0065】
なお、図1の場合、演出画像200の中の比較的大きな表示領域を用いて装飾図柄201を表示しているが、演出のために動画などを用いる場合や特別なメッセージを表示する場合などには、その動画やメッセージの表示を優先させてもよい。この場合、装飾図柄201は演出画像200の左上などの小領域に表示することができる。
【0066】
特別図柄202は演出的な役割をもつ必要がないため、本実施例では演出表示装置60の上方の特別図柄表示装置61にて目立たない大きさで表示されるが、特別図柄202自体に演出的な役割をもたせる場合には、特別図柄202を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
【0067】
遊技球が作動口68に落入すると普通図柄抽選が実行される。普通図柄抽選の結果は、普通図柄表示装置205における普通図柄の変動表示によって示される。普通図柄表示装置205に表示される普通図柄は「○」と「×」のマークで表され、交互に点灯されることにより変動表示される。
【0068】
特別図柄変動用の保留ランプ20は4個のランプからなり、その点灯個数によって特別図柄202の変動の保留球数を表示する。保留球数とは、特別図柄202の変動中や特別遊技の実行中に遊技球が始動口24へ落入したときに抽選値として取得される抽選乱数(以下、「特図抽選値」ともよぶ)の個数であり、特別図柄202の変動表示がまだ実行されていない入賞球の数を示す。いわば、将来的に実行が予約されている特別図柄抽選の数である。
【0069】
一方、本実施例の場合、普通図柄変動用の保留ランプ21は1個のランプからなり、その点灯によって普通図柄の変動の保留球があることを表示する。この保留球数は、普通図柄の変動中に作動口68へ遊技球が落入したときに抽選値として取得される抽選乱数(以下、「普図抽選値」ともよぶ)の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない入球の数を示す。いわば、将来的に実行が予約されている普通図柄抽選の数である。
【0070】
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が始動口24、普通電役入球口26、第2大入賞口30、第1大入賞口28等の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。始動口24等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。
【0071】
なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「入球」は、「落入」、「入賞」、「通過」を含む概念とする。
【0072】
遊技球が始動口24に落入すると、特図抽選値が取得される。特別図柄抽選として特図抽選値は当否判定され、その抽選結果を示すために特別図柄表示装置61および演出表示装置60において特別図柄202および演出画像200がそれぞれ変動表示される。演出画像200中の装飾図柄および特別図柄202の停止図柄が当たりを示す態様である場合、第1大入賞口28の開閉動作が開始され、第1特別遊技に移行する。特別図柄202が当たり態様で停止されるとき、スロットマシンのゲームを模した演出画像200は、3つの装飾図柄を一致させるような表示態様をとる。装飾図柄の表示態様により、遊技者は第1種当たりの発生を視覚的に認識する。また、演出画像200は、特定遊技への移行可否や継続回数も演出的に示してもよい。
【0073】
第1特別遊技に移行すると、第1大入賞口28は約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。第1特別遊技は、1回以上の単位遊技で構成される。本実施例における単位遊技の回数は15回である。1回の単位遊技において1回の開閉動作がなされるので、第1大入賞口28の開閉動作は単位遊技の回数分繰り返される。
【0074】
遊技球が作動口68に落入すると、普図抽選値が取得される。普通図柄抽選として普図抽選値は当否判定される。本実施例の場合、普通図柄抽選は、特定遊技中であるか否かにかかわらず所定の当たり確率で実行される。ただし、通常状態のときの普通図柄の変動時間を特定遊技時の普通図柄の変動時間より長くすることにより、通常状態のときの普通図柄の時間当たりの当たり回数を減らせるようにしている。これにより、通常状態のときと特定遊技時とで普通図柄抽選の当否確率を変化させることなく、実質的な当否確率を変化させることができる。普通図柄抽選の結果は、普通図柄の図柄変動のかたちで普通図柄表示装置205に表示される。普通図柄の停止図柄は、普通図柄抽選の結果を示す。当たりを示す態様であれば、普通電役入球口26が開放される。
【0075】
特定遊技では通常状態に比べて、特別図柄202や普通図柄の変動時間が短縮される。また、普通電役入球口26の開放時間も長くなる。そのため、通常状態に比べて遊技球が普通電役入球口26に格段に落入しやすくなる。
【0076】
遊技球が普通電役入球口26に落入すると、第2大入賞口30が開放される。これにより、第2特別遊技に移行する。第2特別遊技において第2大入賞口30が開放される状態を第2特別遊技の第1段階とよぶ。
【0077】
第2大入賞口30には、特定領域22および流出領域66が設けられている。第2大入賞口30から役物64内に入球した遊技球はガイドレール31によって特定領域22または流出領域66の方向に導かれる。ガイドレール31は、第2大入賞口30とV入賞回転体62とをつなぐ通路を形成している。このガイドレール31に沿って、第2大入賞口30に近い側から順に入球検出装置81、第1可動役物95、第2可動役物96が設けられている。
【0078】
入球検出装置81は、第2大入賞口30への遊技球の入球を検出するための装置である。第2大入賞口30に入球した遊技球は、ガイドレール31上を転動する過程で入球検出装置81により検出される。ガイドレール31、第1可動役物95、第2可動役物96は、たとえば、透明や半透明の部材で形成することが好ましく、背後の演出表示装置60の表示を妨げないようにすることが望ましい。
【0079】
第1可動役物95は、上下に揺動可能に構成されており、第2大入賞口30から入球した遊技球の流れを一時的に堰き止め、その遊技球を下流側へ流すタイミングを変化させることを可能にするものである。一方、第2可動役物96は、スライド式のゲート構造となっており、閉じた状態にあるときには遊技球をそのままV入賞回転体62側へ導く通路を形成し、開放状態にあるときには遊技球をその開放により形成された流出口から流出させる流出路を形成する。この流出口から流出した遊技球は、流出領域66に導かれてアウト球となる。
【0080】
V入賞回転体62は、後述するが、たとえば8個の落入口が形成された円盤状の回転体が遊技盤50の上下方向に向く回転軸の回りを低速で回転している。複数の落入口のうちの1つには、Vゾーンのマークが付されている。このVゾーンのマークが付された落入口に遊技球が落入すると、100%の確率で特定領域22に遊技球が入り第2特別遊技の第2段階が実行される。なお、Vゾーンのマークが付されていない落入口に遊技球が落入した場合、遊技球は流出領域66に入る。なお、図1の場合、V入賞回転体62の下方に特定領域22および流出領域66を形成しているが、V入賞回転体62を構成する構造体の一部に特定領域22と流出領域66を一体的に形成してもよい。
【0081】
特定領域22への入球は入球検出装置36により検出され、流出領域66への入球は流出検出装置37により検出される。なお、入球検出装置36および流出検出装置37をまとめて、排出検出装置35とよぶ。入球検出装置36および流出検出装置37は、特定領域22および流出領域66のそれぞれに入球した遊技球を計数する。それぞれの領域への入球数の和が入球検出装置81により計数された入球数と一致すると、第2大入賞口30に入球したすべての遊技球が、特定領域22または流出領域66に入球したと判定される。
【0082】
遊技球が役物64の内部の特定領域22に入球することが、第2特別遊技の第1段階から第2段階へ移行するための継続条件となる。継続条件が成立すると、第1特別遊技と同様に、第1大入賞口28の開閉動作が残りの単位遊技の回数分繰り返される。第2特別遊技もまた15回の単位遊技で構成される。第2特別遊技の第1段階は1回目の単位遊技に相当し、第2段階が2回目以降の単位遊技に相当する。第2段階に移行すると、第1大入賞口28の開閉動作は2回目以降の残りの単位遊技の回数分繰り返される。すなわち、第1特別遊技における第1大入賞口28の開閉回数が15回であるのに対し、第2特別遊技の第2段階における第1大入賞口28の開閉回数は14回である。
【0083】
継続条件が成立すると、第2特別遊技終了後に特定遊技へ移行される。継続回数は常に所定回数、たとえば6回に設定される。
【0084】
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板41は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口24および作動口68へ入球したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板49は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板41による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板41およびサブ基板49は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
【0085】
図3は、ぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口24、作動口68、普通電役入球口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30、演出表示装置60、特別図柄表示装置61、普通図柄表示装置205、第1可動役物95、第2可動役物96、V入賞回転体62のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄の変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板41と、図柄の演出等を制御するサブ基板49とに機能を分担させた形態で構成される。
【0086】
遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。遊技制御装置100は、各入球口への入球を判定する入球判定手段102、始動口24への遊技球の入球に基づき特別図柄抽選を実行する第1抽選手段106、作動口68への遊技球の入球に基づき普通図柄抽選を実行する第2抽選手段108、特別図柄202の変動時間を示す変動パターンと演出画像200の動画再生過程を示す演出パターンを保持するパターン記憶手段112、変動表示中における始動口24または作動口68への入球を保留球として上限個数以内で記憶する入賞記憶手段114、特別図柄202と演出画像200について、停止図柄、変動パターンおよび演出パターンを決定する図柄決定手段120、図柄変動や電飾等の表示を制御する表示制御手段130、特別遊技を制御する特別遊技制御手段140、第2大入賞口30へ入球した遊技球を計数する入球計数手段152、時短抽選および特定遊技を制御する特定遊技制御手段160、普通電役入球口26、第1大入賞口28、第2大入賞口30の開閉を制御する開閉制御手段162、第1可動役物95および第2可動役物96をそれぞれ駆動制御する可動役物制御手段164を備える。
【0087】
入球検出装置32は、始動口24に設けられたセンサであり、始動口24への遊技球の入球を検出し、その入球を示す始動入賞情報を生成する。入球判定手段102は、始動入賞情報を受け取った場合に遊技球が始動口24に入球したと判定する。始動口24への入球が判定されると、第1抽選手段106は、保留球数が上限に達しているかを調べる。保留球数が上限に達していない場合、入球判定手段102が始動入賞情報を受け取ったタイミングで、第1抽選手段106は始動入賞に対する特図抽選値を取得する。
【0088】
第1抽選手段106は、数学的手法による乱数として特図抽選値を生成してもよいし、あるいは図示しないカウンタにより生成されるカウント値を特図抽選値の乱数として取得してもよい。第1抽選手段106は、取得された特図抽選値が当たりとなるべき範囲内にあるか否かにより、特別図柄抽選の当否を判定する。
【0089】
入球検出装置38は、作動口68に設けられたセンサであり、作動口68への遊技球の入球を検出し、その入球を示す作動入球情報を生成する。入球判定手段102は、作動入球情報を受け取った場合に遊技球が作動口68に入球したと判定する。作動口68への入球が判定されると、第2抽選手段108は、保留球数が上限に達しているかを調べる。保留球数が上限に達していない場合、入球判定手段102が作動入球情報を受け取ったタイミングで、第2抽選手段108は作動入賞に対する普図抽選値を取得する。
【0090】
第2抽選手段108は、数学的手法による乱数として普図抽選値を生成してもよいし、あるいは図示しないカウンタにより生成されるカウント値を普図抽選値の乱数として取得してもよい。第2抽選手段108は、取得された普図抽選値が当たりとなるべき範囲内にあるか否かにより、普通図柄抽選の当否を判定する。このほかにも入球判定手段102は、第1大入賞口28や第2大入賞口30への入球、第2大入賞口30における特定領域22や流出領域66への入球なども判定する。
【0091】
入賞記憶手段114は、第1記憶手段116と第2記憶手段118を含む。
第1記憶手段116は、特別図柄202の変動表示中や特別遊技の実行中に遊技球が始動口24へ入球したとき、その入球に対応する特図抽選値を上限個数である4個まで保留球として記憶する。第2記憶手段118は、普通図柄の変動表示中に遊技球が作動口68へ入球したとき、その入球に対応する普図抽選値を上限個数である1個まで保留球として記憶する。
【0092】
図柄決定手段120は、特別図柄決定手段122、演出画像決定手段124、および普通図柄決定手段128を含む。
特別図柄決定手段122および普通図柄決定手段128は、メイン基板41により実現される機能である。演出画像決定手段124は、サブ基板49により実現される機能である。なお、パターン記憶手段112の機能の一部はメイン基板41において実現され、残りの機能はサブ基板49において実現される。
【0093】
特別図柄決定手段122は、特別図柄202の停止図柄および変動パターンを、特別図柄抽選の結果および時短抽選の結果に応じて決定する。変動パターンによって特別図柄202の予定変動時間が特定される。演出画像決定手段124は、演出画像200の演出パターンを、第1抽選手段106による抽選結果、特別図柄202の停止図柄、および特別図柄202の変動パターン等に応じて決定する。また、動画表示終了時に停止表示するための演出画像200を停止図柄として選択する。パターン記憶手段112は、複数種の変動パターンおよび演出パターンを保持する。本実施例において、変動パターンを記憶する機能はメイン基板41において実現され、演出パターンを記憶する機能はサブ基板49において実現される。
【0094】
演出画像決定手段124は、特別図柄202の変動表示に対応した演出を実行するに際しては、特別図柄202の予定変動時間と同じ長さの時間を演出時間とする演出パターンを選択する。このため、特別図柄202の変動表示と演出画像200の動画表示は連動する。特別図柄決定手段122は、特定遊技中においては特別図柄202の変動時間が概ね短縮されるように、変動時間が短い変動パターンを選択する。
【0095】
停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄であり、抽選の当否を遊技者に示す役割を担う。演出パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターン、リーチ状態を経て大当たり態様を表示するときのパターンが含まれる。各変動パターンに基づく特別図柄202の図柄変動は、その終了条件として定められた変動時間が経過すると停止し、抽選の結果を示す停止図柄が表示される。演出画像決定手段124は、大当たりの場合に3つの同じ数字が揃った大当たり態様にて演出画像200に含まれる装飾図柄の停止図柄を決定する。
【0096】
パターン記憶手段112は、このほかにも、特別演出や入球演出のための演出パターン、後述する役物連動処理のための演出パターンも保持している。演出表示制御手段136は、これらの特別演出や入球演出のための演出パターン、役物連動処理のための演出パターンをパターン記憶手段112から選択し、必要に応じて各演出を実行する。
【0097】
普通図柄決定手段128は、普通図柄の停止図柄を普通図柄抽選の結果に応じて決定する。普通図柄の停止図柄が当たり態様である場合、開閉制御手段162は可変入球口である普通電役入球口26の普通電動役物を拡開させる。
【0098】
表示制御手段130は、第1表示制御手段132、第2表示制御手段134、演出表示制御手段136を含む。
第1表示制御手段132および第2表示制御手段134の各機能は、主としてメイン基板41において実現され、演出表示制御手段136の機能は主としてサブ基板49において実現される。表示制御手段130は、遊技効果ランプや保留ランプ20、21などのランプ表示も制御する。
【0099】
第1表示制御手段132は、特別図柄202を変動表示させた後、決定された停止図柄を最後に表示させる。第1表示制御手段132は、特別図柄202の変動表示を開始するときにその旨をサブ基板49の演出表示制御手段136へ通知する。演出表示制御手段136は、通知を受け取った後、演出表示装置60に演出画像200を動画表示させる。
【0100】
第2表示制御手段134は、普通図柄を変動表示させた後、決定された停止図柄を最後に表示させる。第2表示制御手段134は、通常状態においては所定の変動時間が経過した後に変動を停止し、特定遊技中はそれより短い時間が経過した後に変動を停止する。
【0101】
条件保持手段142は、第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件と第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する。第1作動条件には、特別図柄202の当たり態様での停止が条件として定められている。第2作動条件には、普通電役入球口26への遊技球の落入が条件として定められている。条件判定手段144は、遊技状況を監視し、第1作動条件および第2作動条件の成否を判定する。条件判定手段144は、その判定結果をもとに、各特別遊技の開始または終了を指示するためのフラグをオンオフ設定する。
【0102】
第1特別遊技実行手段146は、第1特別遊技を実行する。第2特別遊技実行手段148は、第2特別遊技を実行する。作動回避手段150は、第1作動条件および第2作動条件のいずれか一方の作動条件が成立したとき、他方の作動条件の成立を回避させる。いいかえれば、第1特別遊技と第2特別遊技が同時並行的に実行されないように排他制御する。第2特別遊技は、第1段階と第2段階の2段階に分けられる。第2作動条件の成立は、第2特別遊技の第1段階への継続条件が成立したことを示し、第1段階および第2段階を通して第2特別遊技が続く限り第2作動条件が成立している。第2作動条件の成立中であって、第2特別遊技の第1段階または第2段階が実行されている間は、第1作動条件の成立が回避される。一方、第1作動条件の成立中は、第2作動条件の成立が回避され、第2特別遊技の第1段階および第2段階のいずれも実行されない。特別図柄202および演出画像200の装飾図柄が変動表示されている間に第2作動条件が成立した場合、作動回避手段150は特別図柄202の変動表示の進行を一時停止させる。具体的には、作動回避手段150が作動している間、特別図柄202の変動時間を計測しているタイマが一時的に停止し、作動回避手段150の作動中に特別図柄202が変動停止することを回避する。
【0103】
特定遊技制御手段160は、時短抽選を実行するとともに、特定遊技と通常状態の間の状態遷移を制御する。すなわち、特定遊技制御手段160は、時短抽選により特定遊技へ移行すべき決定がなされた場合、特別遊技の終了後から、特別図柄202の変動回数が継続回数に達するまで特定遊技を実行する。ただし、特定遊技中において第1特別遊技または第2特別遊技の第2段階への移行が決定したときは、継続回数に達していなくても特定遊技を終了させる。
【0104】
特定遊技制御手段160は、特定遊技の開始時において第2抽選手段108、図柄決定手段120、開閉制御手段162に各種指示情報を送信することにより特定遊技用の制御内容として各種設定を変更する。また、特定遊技制御手段160は、特定遊技終了時において第2抽選手段108、図柄決定手段120、開閉制御手段162に各種指示情報を送信することにより通常状態の制御内容として各種設定を変更する。
【0105】
入球計数手段152は、入球検出装置81、入球検出装置36、流出検出装置37からの取得する遊技球の通過情報を用いて、役物64に入った遊技球の数と、役物64から排出された遊技球の数が一致するか否か計数している。入球計数手段152は、第2特別遊技の第1段階が実行され第2大入賞口30が開放された場合、入球検出装置81からの遊技球の通過情報に基づき、第2大入賞口30に入球した遊技球の数を計数する。第2大入賞口30から入球する遊技球は必ず1球ずつガイドレール31を通過するので、第2大入賞口30へ入球した遊技球の数を正確に計数できる。第2大入賞口30に入球した遊技球は、V入賞回転体62を経て、特定領域22または流出領域66に落入する。この落入した遊技球は入球検出装置36または流出検出装置37によって検出される。入球計数手段152は、入球検出装置36と流出検出装置37の検出数により役物64から排出された遊技球の数を正確に計数できる。所定時間経過後に入球数と排出数が一致した場合、遊技球は役物64内部に留まることなく全て排出され、第2特別遊技の第1段階が終了したとみなすことができる。このとき、特定領域22への入球が検出されない場合、第2特別遊技の第2段階への移行はないものと判断され、作動回避手段150が特別図柄の変動の進行を停止させていた場合、特別図柄の変動の進行を再開させる。一方、所定時間経過しても入球数と排出数が一致しない場合、役物64内部に遊技球が詰まったり、不正に役物64内部、特に特定領域22に遊技球が投入されたことになる。入球計数手段152は、エラー情報を出力し、演出表示装置60やスピーカ18を介して、エラーが発生したことを通知する。また、直接遊技場の管理システムへエラー情報を送信してもよい。
【0106】
可動役物制御手段164は、所定の条件に基づいて第1可動役物95および第2可動役物96の動作をそれぞれ制御することにより、第2大入賞口30から入球した遊技球の流れを変化させる。第1可動役物95および第2可動役物96は、ソレノイド駆動によりスライド又は揺動するように構成されており、可動役物制御手段164は、各ソレノイドへの通電制御を行うことにより各可動役物を駆動制御する。なお、第1可動役物95および第2可動役物96の具体的動作については後述する。
【0107】
図4は、V入賞回転体62を上方から見た場合の平面図である。
V入賞回転体62は、たとえば、時計回り方向に一定の低速で回転している。また、ガイドレール31に接続された半弧状の滞留路84がV入賞回転体62に周囲に設けられている。滞留路84は、半弧の中央部Aが端部Bおよび端部Cより低く、ガイドレール31から滞留路84に侵入した遊技球86が揺動しながら最終的に中央部Aに導かれるようになっている。滞留路84の中央部AはV入賞回転体62側に僅かに傾き、V入賞回転体62側の側壁に切欠部88が形成されている。遊技球86はこの切欠きを通り、V入賞回転体62に形成された複数の落入口90のうち1つに入れるようになっている。落入口90のうち一つのみがVゾーン92に設定されている。このVゾーン92に入った遊技球86のみが特定領域22に入球できるようになっている。すなわち、Vゾーン92以外の落入口90に入った遊技球86は全て流出領域66に入球するようになっている。図4のV入賞回転体62の場合、約1/7の確率でVゾーン92に遊技球が入るようになっている。
【0108】
次に、上述した役物連動処理について具体的に説明する。
図5は、演出表示装置の表示画面上に配置される可動役物の構成と、その可動役物の動作に連動する可動オブジェクトの表示例を表す説明図である。
【0109】
図示のように、演出表示装置60の下部中央には、その表示画面に一部重なるようにしてV入賞回転体62が設けられている。さらに、演出表示装置60の下部左半部には、V入賞回転体62と第2大入賞口30とをつなぐガイドレール31が、その表示画面に重なるように設けられている。
【0110】
ガイドレール31におけるV入賞回転体62の近傍位置には、これを上下に貫通するスリット97が設けられ、そのスリット97を下方から閉塞可能に板状の第2可動役物96が配置されている。この第2可動役物96の上面が、ガイドレール31の通路の一部を構成している。第2可動役物96は、ガイドレール31の本体の長手方向に沿ってスライド可能に設けられている。図示しないが、第2可動役物96をスリット97の閉塞位置に保持するスプリングと、このスプリングの荷重に抗して第2可動役物96をスリット97の開放位置に移動させる力を発生させるソレノイドとが設けられている。したがって、このソレノイドを通電制御することによって第2可動役物96がスライドし、スリット97を開放して遊技球の流出口を形成する。このソレノイドへの通電タイミングは、入球検出装置81による遊技球通過の検出タイミング等に基づいて決定される。
【0111】
そして、演出表示装置60の表示画面において第2可動役物96の直上位置には、第2可動オブジェクト207が表示可能となっている。この第2可動オブジェクト207は、第2可動役物96の動作に合わせてその動作を遊技者に予見させるように動画表示される。この表示態様の具体例については後述する。なお、本実施例では、第2可動オブジェクト207として図示のような鬼の顔をイメージしたキャラクタ画像を例示したが、キャラクタである必要はなく、他にも様々な態様のオブジェクトとして構成することが可能である。この第2可動オブジェクト207は、演出画像200の一部として常時表示させてもよいし、たとえば第2可動役物96の動作が開始される所定時間前から表示させるようにしてもよい。後者の場合には、第2可動役物96の動作が終了した後の所定のタイミングで、第2可動オブジェクト207の表示を消すようにしてもよい。
【0112】
一方、ガイドレール31におけるスリット97のやや上流側には、これを上下に貫通するスリット98が設けられ、そのスリット98に収まるように板状の第1可動役物95が配置されている。なお、ここでは、遊技球の流れ方向を基準に「上流側」、「下流側」と表現する(以下同様)。この第1可動役物95の上面が、ガイドレール31の通路の一部を構成している。この第1可動役物95は、その上流側端部に設けられた回動軸99を中心に上下に揺動可能に設けられている。図示しないが、第1可動役物95をガイドレール31に沿った位置に保持するスプリングと、このスプリングの荷重に抗して第1可動役物95を上方に揺動させる力を発生させるソレノイドとが設けられている。したがって、このソレノイドを通電制御することによって第1可動役物95が揺動し、上流側から流れてきた遊技球を堰き止める。そして、ソレノイドへの通電を遮断したタイミングでその遊技球を下流側に導出する。この遊技球は、そのタイミングによってV入賞回転体62側に導かれるか又は流出口から流出される。このソレノイドへの通電タイミングも、入球検出装置81による遊技球通過の検出タイミング等に基づいて決定される。
【0113】
そして、演出表示装置60の表示画面において第1可動役物95の直下位置には、第1可動オブジェクト206が表示可能となっている。この第1可動オブジェクト206は、第1可動役物95の動作に合わせてその動作を遊技者に予見させるように動画表示される。この表示態様の具体例については後述する。なお、本実施例では、第1可動オブジェクト206として図示のような火山をイメージした画像を例示したが、他にも様々な態様のオブジェクトとして構成することが可能である。この第1可動オブジェクト206は、演出画像200の一部として常時表示させてもよいし、たとえば第1可動役物95の動作が開始される所定時間前から表示させるようにしてもよい。後者の場合には、第1可動役物95の動作が終了した後の所定のタイミングで、第1可動オブジェクト206の表示を消すようにしてもよい。
【0114】
図6は、第1可動役物と第1可動オブジェクトとの連動の様子を表す説明図である。同図(a)は、第1可動役物が静止しているときの様子を表している。同図(b)は、第1可動役物の動作開始時の様子を表している。さらに、同図(c)は、第1可動役物の動作開始後の様子を表している。
【0115】
上述のように、演出表示制御手段136は、特別演出や入球演出のための動画表示に加え、各可動役物の動作を遊技者に予見させるための役物連動処理を実行する。すなわち、演出表示制御手段136は、第1可動役物95の動作に合わせて第1可動オブジェクト206を動画表示させる。
【0116】
具体的には同図(a)に示すように、演出表示制御手段136は、第1可動役物95が静止しているときには、第1可動オブジェクト206である火山を単に表示させた状態とする。この時点では、遊技者が第1可動役物95の動きを予見する可能性は低い。
【0117】
そして、同図(b)に示すように、所定のタイミングで第1可動役物95が揺動を開始すると、演出表示制御手段136は、第1可動オブジェクト206が噴火し始める様子を表示する。これにより、遊技者は、第1可動役物95が動作し始めることを予見できる。
【0118】
さらに、同図(c)に示すように、第1可動役物95が揺動が大きくなるにつれて、第1可動オブジェクト206の噴火が大きくなるように表示する。これにより、遊技者は、第1可動役物95がどの程度動作したかを認識したり、あるいは第1可動役物95の動作の終点を予見することができる。
【0119】
同図にも示されるように、本実施例では、第1可動役物95の実際の動きに比べて第1可動オブジェクト206の変化をより大きく表示させている。これにより、遊技者にはあたかも第1可動役物95そのものの動きが大きくなったかのように見せている。
【0120】
本実施例では、遊技球が第2大入賞口30に入球して入球検出装置81によりその通過が検出されてから第2大入賞口30が閉鎖されるまで、第1可動役物95がある一定のタイミングで上述の動作を繰り返す。このため、遊技者は第1可動オブジェクト206の噴火のタイミング、つまり第1可動役物95の動作タイミングをある程度予見することができる。したがって、遊技者は、そのタイミングを見計らって発射ハンドル17を操作し、遊技球の発射タイミングを調整することにより、開放された第2大入賞口30に有利なタイミングで遊技球を入球させることも可能になる。
【0121】
なお、同図の例では、遊技球86が第1可動役物95の動作時にちょうどこれに差し掛かる状態を示したが、必ずしもそうなるわけではなく、遊技者による遊技球の発射タイミング等により、遊技球86が離れた位置で第1可動役物95が動作する場合もあり得る。
【0122】
図7は、第2可動役物と第2可動オブジェクトとの連動の様子を表す説明図である。同図(a)は、第2可動役物が静止しているときの様子を表している。同図(b)は、第2可動役物の動作開始直前の様子を表している。さらに、同図(c)は、第2可動役物の動作時の様子を表している。
【0123】
演出表示制御手段136は、第2可動役物96の動作に合わせて第2可動オブジェクト207を動画表示させる。
【0124】
具体的には同図(a)に示すように、演出表示制御手段136は、第2可動役物96が静止しているときには、第2可動オブジェクト207であるキャラクタを、第2可動役物96のやや上方の所定位置に待機させた状態とする。この時点では、遊技者が第2可動役物96の動きを予見する可能性は低い。このとき、第2可動オブジェクト207の顔は、通常時のたとえば青色をしている。
【0125】
そして、同図(b)に示すように、第2可動役物96が動作する直前になると、第2可動オブジェクト207の顔をたとえば赤色に変化させて表示する。この変化は、第2可動役物96が動作直前の状態であることを報知するものであるが、このようにキャラクタの顔色を変化させるのではなく、顔つきを変化させたり、待機位置で何らかの動作をさせたりするなど、種々の報知態様を採用することが可能である。あるいは、第2可動オブジェクト207そのものの画像ではなく、その近傍の周辺画像を変化させてもよいし、第2可動オブジェクト207およびその周辺画像の双方を変化させてもよい。これにより、遊技者は、第2可動役物96が動作すること予見できる。
【0126】
さらに、同図(c)に示すように、第2可動役物96がスライドすると同時に、第2可動オブジェクト207がスリット97、つまり流出口側に落下するように表示する。これにより、遊技者は、第2可動役物96が動作して流出口が開放されたことを認識することができる。この場合、第2可動役物96の動作方向と第2可動オブジェクト207の動作方向とは異なるが、第2可動役物96の動作方向と遊技球の進路とが一致する。このため、遊技者は、第2可動役物96が開放されたときの遊技球の動きを予見することができる。
【0127】
同図にも示されるように、本実施例では、第2可動役物96の実際の動きに比べて第2可動オブジェクト207の変化をより大きく表示させている。これにより、遊技者には第2可動役物96そのものの動きをより強く印象づけられるようにしている。
【0128】
本実施例では、遊技球が第2大入賞口30に入球して入球検出装置81によりその通過が検出されてから第2大入賞口30が閉鎖されるまで、第2可動役物96がある一定のタイミングで上述の動作を繰り返す。このため、遊技者は第2可動オブジェクト207の落下タイミング、つまり第2可動役物96の動作タイミングをある程度予見することができる。したがって、遊技者は、上述した第1可動役物95の動作タイミングも併せて適切なタイミングを見計らって発射ハンドル17を操作し、遊技球の発射タイミングを調整することにより、Vゾーン92への入球を狙うことが可能になる。
【0129】
なお、同図の例では、遊技球86が第2可動役物96の動作時にちょうどこれに差し掛かる状態を示したが、必ずしもそのようになるわけではなく、遊技球86が離れた位置で第2可動役物96が動作する場合もあり得る。
【0130】
図8は、ぱちんこ遊技機における基本的な処理過程を示すフローチャートである。
まず、遊技球が始動口24、普通電役入球口26へ入球した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の入賞処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、特別図柄抽選などの通常遊技制御処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、第1特別遊技または第2特別遊技などについての特別遊技制御処理を実行し(S16)、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
【0131】
図9は、図8におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。
始動口24へ入賞した場合であって(S30のY)、第1記憶手段116への保留が上限を超えない場合(S32のY)、第1記憶手段116に特図抽選値が格納される(S34)。始動口24への入賞がない場合は(S30のN)、S32およびS34の処理はスキップされる。S32において、始動口24へ入賞したもののその保留が第1記憶手段116の上限数を超えてしまう場合(S32のN)、S34の処理はスキップされる。
【0132】
次に、作動口68を遊技球が通過した場合であって(S36のY)、第2記憶手段118への保留が上限を超えない場合(S38のY)、第2記憶手段118に普図抽選値が格納される(S40)。S36において作動口68へ遊技球の通過がない場合は(S36のN)、S38とS40の処理はスキップされる。S38において、作動口68へ入賞したもののその保留が第2記憶手段118の上限数を超えてしまう場合は(S38のN)、S40の処理はスキップされる。
【0133】
次に、普通電役入球口26へ遊技球が入球した場合(S42のY)、第2特別遊技への移行を指示する第2特別遊技フラグがオンに設定される(S44)。普通電役入球口26への入球がない場合(S42のN)、S44の処理はスキップされる。
【0134】
図10は、図8におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 ここでは、特別図柄202の変動表示、および、特別図柄202の変動表示と連動する演出画像200の動画表示を処理し(S50)、普通図柄の変動表示を処理する(S52)。なお、S50、S52の処理順序はあくまでも説明の便宜上定義した順序にすぎず、どの順序で処理してもよい。
【0135】
図11は、図10のS50における特別図柄および演出画像の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
以下、特に断らない限り「図柄」は特別図柄202と演出画像200の双方を示す。第1記憶手段116に特図抽選値の保留がなされている場合であって(S200のY)、図柄変動が表示中でなければ(S202のN)、第1抽選手段106は特別図柄抽選として当否判定処理を実行する(S204)。特別図柄抽選が当たりであれば(S206のY)、特定遊技制御手段160は時短抽選を実行する(S208)。時短抽選により、第1特別遊技終了後に特定遊技に移行するか否かが決定され、その継続回数は特別図柄202の停止態様にて示される。なお、第1特別遊技が終了して特定遊技が開始されると、特定遊技制御手段160は、特別図柄202の変動回数のカウントを開始する。特別図柄抽選が外れであるときには(S206のN)、時短抽選は実行されない。
【0136】
特別図柄抽選の後、第1表示制御手段132は、特別図柄202の変動時間を決定し、特別図柄202の変動表示を開始する(S210)。このとき特図タイマの時間計測が開始される。特図タイマとは、特別図柄202の変動時間を計測するためのタイマであり、特図タイマにより計測される時間がS210において決定された変動時間に達したときが特別図柄202の停止タイミングとなる。特別図柄202の変動開始と同期して、演出画像200の動画表示も開始される。
【0137】
なお、S200において特図抽選値が保留されていなかった場合は(S200のN)、S202からS210までの処理はスキップされる。S202において既に図柄変動中であれば(S202のY)、S204からS210までの処理はスキップされる。
【0138】
S212において、図柄の変動表示中でなければ(S212のN)、S50の図柄変動処理はそのまま終了する。一方、図柄の変動表示が開始済であれば(S212のY)、図柄の変動表示が処理され(S214)、作動回避手段150の指示に基づくタイマ調整処理が必要に応じて実行される(S216)。タイマ調整処理は、第1特別遊技と第2特別遊技が同時並行的に実行されないように、S210にて開始された図柄変動を調整するための処理であるが、詳細については図12に関連して説明する。特図タイマが予定される変動時間の経過を計測して変動停止タイミングに達したときは(S218のY)、図柄の変動表示は停止する(S220)。このとき、第1表示制御手段132から演出表示制御手段136に停止信号が送信され、演出画像200の動画表示も停止される。
【0139】
変動停止後、停止した図柄変動が特定遊技中に開始された図柄変動でなければ(S60のN)、S50の図柄変動処理はそのまま終了する。特定遊技中に開始された図柄変動の停止であって(S60のY)、S204における特別図柄抽選が当たりであれば(S61のY)、すなわち、第1特別遊技に移行するときには、特定遊技制御手段160は特定遊技を一旦終了させる(S66)。特定遊技中に開始された図柄変動の停止であって(S60のY)、特別図柄抽選が外れの場合には(S61のN)、特定遊技制御手段160は、特定遊技が開始された後における特別図柄202の変動回数をインクリメントする(S62)。ここで、特別図柄202の変動回数が、特定遊技の継続回数と等しくなっていれば(S64のY)、特定遊技は終了して通常状態に移行する(S66)。変動回数が継続回数に達していなければ(S64のN)、特定遊技はそのまま継続される。
【0140】
なお、S210においては、第2特別遊技実行中、すなわち、第2特別遊技フラグがオフであることを条件として、変動表示が開始されるとしてもよい。
【0141】
図12は、図11のS216におけるタイマ調整処理を詳細に示すフローチャートである。
特別図柄202の変動表示中において第2特別遊技フラグがオンとなっている場合(S222のY)、いいかえれば、特別図柄202の変動表示中に普通電役入球口26への入球が発生すると、特図タイマは一時停止状態となる(S224)。第2特別遊技フラグがオフであれば(S222のN)、S224の処理はスキップされる。
【0142】
特図タイマが一時停止中であって(S232のY)、第2特別遊技が終了していれば(S234のY)、特図タイマの一時停止が解除される(S236)。
【0143】
S232において特図タイマが一時停止中でないときや(S232のN)、S234において第2特別遊技が終了していないときには(S234のN)、S216のタイマ調整処理は終了する。
【0144】
図13は、図10のS52における普通図柄の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
第2記憶手段118に普図抽選値の保留がなされている場合(S80のY)、普通図柄が変動表示中でなければ(S82のN)、第2抽選手段108が普通図柄抽選として当否判定処理を実行し(S84)、普通図柄の変動表示が開始される(S90)。S80において普図抽選値が保留されていなかった場合は(S80のN)、S82からS90までの処理はスキップされ、S82において普通図柄が変動表示中であった場合は(S82のY)、S84およびS90の処理がスキップされる。
【0145】
続いて、普通図柄の変動表示が開始済であれば(S92のY)、普通図柄の変動表示を処理し(S94)、定められた変動時間が経過して普通図柄の変動表示の停止タイミングに達したときは(S96のY)、変動表示中の普通図柄は停止する(S98)。停止図柄が当たり態様であれば(S100のY)、普通電役入球口26が開放され(S102)、停止図柄が当たり態様でなければ(S100のN)、S102の処理はスキップされる。変動時間経過前である場合(S96のN)、S98からS102の処理はスキップされる。S92において変動表示が開始されていないときは(S92のN)、S94からS102の処理はスキップされる。
【0146】
なお、普通図柄の変動表示中に特別図柄202が停止表示され、第1特別遊技が開始されるときには、特図タイマの一時停止と同様に普通図柄の変動時間計測を一時停止させてもよい。このような態様によれば、第1特別遊技実行中において新たに第2特別遊技が実行されないように制御できる。あるいは、作動回避手段150は、第1特別遊技の実行中においては、普通図柄を強制的に外れ図柄にて停止させることにより、第2特別遊技が開始されないように処置してもよい。
【0147】
図14は、図8におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 実行中の特別遊技が第1特別遊技であれば(S110のY)、第1特別遊技の制御を処理し(S112)、実行中の特別遊技が第1特別遊技でなければ(S110のN)、第2特別遊技の制御を処理する(S114)。
【0148】
図15は、図14のS112における第1特別遊技の処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、第1大入賞口28が開放済でなければ(S120のN)、演出表示制御手段136が第1特別遊技に対応する特別演出を開始し(S122)、開閉制御手段162が第1大入賞口28を開放する(S124)。第1大入賞口28が開放済であれば(S120のY)、S122およびS124の処理はスキップされる。第1大入賞口28が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S126のY)、または、開放時間が経過していないものの(S126のN)、第1大入賞口28への入球数が9球以上に達した場合には(S128のY)、開閉制御手段162が第1大入賞口28を一旦閉鎖させる(S130)。開放時間が経過しておらず(S126のN)、第1大入賞口28への入球数も9球以上に達していない場合は(S128のN)、S130以降の処理をスキップしてS112のフローを終了する。
【0149】
S130における第1大入賞口28の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が15に達していた場合(S132のY)、演出表示制御手段136は第1特別遊技についての演出を終了させ(S134)、特別遊技制御手段140は第1特別遊技を終了させる(S136)。第1特別遊技の開始に先立って図11のS208において実行されていた時短抽選が当たりであったときには(S140のY)、特定遊技に移行するが(S142)、外れであれば(S140のN)、S142の処理はスキップされる。特定遊技に移行する場合には、特定遊技制御手段160は、以後、特別図柄202の変動回数のカウントを開始する。
【0150】
S132においてラウンド数が15に達していなければ(S132のN)、ラウンド数に1を加算してS112のフローを終了する(S138)。
【0151】
図16は、図14におけるS114の第2特別遊技の処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、第2特別遊技が開始済でなければ(S160のN)、演出表示制御手段136が第2特別遊技の演出処理を開始する(S162)。開閉制御手段162が第2大入賞口30を開放する(S164)。特別図柄202の変動表示中に第2特別遊技が開始される場合であれば、S162において、対応する演出画像200が休止することになる。第2特別遊技が開始済であれば(S160のY)、S162およびS164の処理はスキップされる。
【0152】
第2特別遊技の第1段階にあるときには(S166のY)、後述する役物連動処理を実行する(S167)。そして、第2大入賞口30の開放時間を経過した場合(S168のY)、第2大入賞口30は閉鎖される(S170)。閉鎖までに第2大入賞口30の特定領域22に遊技球が入球しなかった場合は(S172のN)、第2段階へ移行せずに第1段階を終了し、第2特別遊技は終了する(S175)。このとき、第2特別遊技フラグはオフされる(S171)。閉鎖までに第2大入賞口30の特定領域22に遊技球が入球していれば(S172のY)、第2特別遊技の第2段階へ移行することになる(S174)。
【0153】
このとき特定遊技中であれば(S173のY)、特定遊技はここでいったん終了する(S177)。特定遊技中でなければ(S173のN)、S177の処理はスキップされ、第2特別遊技の第2段階へ移行する(S174)。
【0154】
S166において、第2特別遊技の第1段階にない場合は(S166のN)、既に第2段階中であるので、S168からS177までの処理はスキップされる。S168において第2大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S168のN)、第2段階への継続条件成否が確定していない段階なので、S170からS177までの処理はスキップされる。
【0155】
第2特別遊技の第2段階にあるときは(S176のY)、S178からS198に示す処理が開始される。このうち、S178からS196までの処理は、図15におけるS120からS138までの処理と同様である。第2特別遊技の第2段階が終了するときには(S194)、第2特別遊技フラグはオフされ(S199)、特定遊技に移行する(S198)。
【0156】
なお、S190における上限のラウンド数である「15回」は、第1段階を1回目の単位遊技として含めた値である。
【0157】
図17は、図16におけるS167の役物連動処理を詳細に示すフローチャートである。 まず、役物連動処理の実行状態を表す後述する連動開始フラグがオンではない状態で(S242のN)、入球検出装置81により第2大入賞口30への入球が検出されると(S244のY)、可動役物制御手段164が第1可動役物95の駆動を開始し(S246)、演出表示制御手段136が第1可動オブジェクト206の演出制御を開始する(S248)。これにより、図6に例示したように、第1可動オブジェクト206が第1可動役物95の動作に連動して動画表示される。
【0158】
また、可動役物制御手段164が第2可動役物96の駆動を開始し(S250)、演出表示制御手段136が第2可動オブジェクト207の演出制御を開始する(S252)。これにより、図7に例示したように、第2可動オブジェクト207が第2可動役物96の動作に連動して動画表示される。一方、S244において第2大入賞口30への入球が検出されなかった場合には(S244のN)、処理が終了される。
【0159】
このようにして各可動役物および各可動オブジェクトが動作を開始すると、その旨を示す連動開始フラグがオンに設定される(S254)。この連動開始フラグがオンになっている間、各可動役物と各可動オブジェクトとの連動状態が継続される。
【0160】
一方、S242において連動開始フラグがオンになっており(S242のY)、第2大入賞口30が閉鎖されていれば(S256のY)、連動開始フラグがオフにされる(S258)。
【0161】
そして、可動役物制御手段164が第1可動役物95の駆動を停止し(S260)、演出表示制御手段136が第2可動オブジェクト207の演出制御を停止する(S262)。また、可動役物制御手段164が第2可動役物96の駆動を停止し(S264)、演出表示制御手段136が第2可動オブジェクト207の演出制御を停止する(S266)。一方、S256において第2大入賞口30が閉鎖されていなければ(S256のN)、各可動役物と各可動オブジェクトとの連動状態が継続される。
【0162】
以上に説明したように、本実施例のぱちんこ遊技機10においては、第1可動役物95および第2可動役物96が、第2大入賞口30とVゾーン92とを接続可能な通路の一部を構成するとともに、その通路を変化させる。そして、第1可動オブジェクト206および第2可動オブジェクト207が、それぞれ第1可動役物95、第2可動役物96の近接する位置で動画表示され、各可動役物の動きを遊技者に予見させる。このため、遊技者は、各可動オブジェクトの動きから各可動役物の動作タイミングを容易に推測でき、たとえば遊技球の発射タイミング等を調整することにより、遊技球のVゾーン92への入球の可能性を高めることができる。その結果、遊技者の遊技への意欲や興趣を高めることができる。
【0163】
また、各可動オブジェクトの動きを各可動役物の実際の動きよりも大きく表示させることで、遊技者に可動役物そのものの動きが大きくなったかのように見せることができる。したがって、遊技者はその可動役物の動作タイミングを一層容易に把握することができ、自己の遊技技術を遊技の進行に反映させることが容易になる。
【0164】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0165】
請求項に記載の第1可変入球装置の機能は、本実施例においては主として第1大入賞口28や大入賞口ソレノイド82、入球検出装置78等により実現される。請求項に記載の第2可変入球装置の機能は、本実施例においては主として第2大入賞口30や大入賞口ソレノイド80、入球検出装置81、入球検出装置36、流出検出装置37等により実現される。また、請求項に記載の可変入球口の機能は、本実施例においては主として普通電役入球口26や普通電動役物ソレノイド76、入球検出装置34等により実現される。
【0166】
これら請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、本実施例において示された各機能ブロックの単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【0167】
たとえば、本実施例においては、特定遊技とは、遊技球が普通電役入球口26に入球しやすくなる遊技であるとして説明した。この他にも、特別図柄抽選の当たり確率が高確率設定となるいわゆる確変遊技を実行する機能が、特定遊技の一種として搭載されてもよい。
【0168】
また、本実施例においては、第1特別遊技の可変入球装置として第1大入賞口28を用い、第2特別遊技の可変入球装置として第2大入賞口30を用いる構成について説明した。変形例においては、第1特別遊技と第2特別遊技とで可変入球装置として同一の第1大入賞口28を用いるようにしてもよい。たとえば、第2大入賞口30が第1大入賞口28の機能を兼ねてもよい。その場合にも、第1可動役物95や第2可動役物96が、第2大入賞口30とV入賞回転体62とをつなぐガイドレール31に沿って設けられる。逆に、第1大入賞口28が第2大入賞口30の機能を兼ねてもよい。すなわち、遊技盤50の構成によっては、演出表示装置60を第1大入賞口28に差し掛かる程度にさらに大きくするとともに、第1大入賞口28の内側にVゾーンを設けることができる。その場合、第1大入賞口28とVゾーンとの間に1つ以上の可動役物を設け、その可動役物に連動する可動オブジェクトを表示させるようにしてもよい。このような構成により、特別遊技の動作制御を単純にすることができ、また製造コストの削減にもつながる。更に遊技領域52のスペースを有効活用することができる。
【0169】
さらに、本実施例においては、本発明の弾球遊技機を、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機と第2種ぱちんこ遊技機とを混在させたような遊技機として構成した例を示したが、第1種ぱちんこ遊技機又は第2種ぱちんこ遊技機として構成してもよい。また、本発明の弾球遊技機を、その他の種別のぱちんこ遊技機又はそれらのいずれかを混在させたような遊技機として構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0170】
【図1】ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【図2】ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。
【図3】ぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。
【図4】V入賞回転体を上方から見た場合の平面図である。
【図5】演出表示装置の表示画面上に配置される可動役物の構成と、その可動役物の動作に連動する可動オブジェクトの表示例を表す説明図である。
【図6】第1可動役物と第1可動オブジェクトとの連動の様子を表す説明図である。
【図7】第2可動役物と第2可動オブジェクトとの連動の様子を表す説明図である。
【図8】ぱちんこ遊技機における基本的な処理過程を示すフローチャートである。
【図9】図8におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。
【図10】図8におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【図11】図10のS50における特別図柄および演出画像の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
【図12】図11のS216におけるタイマ調整処理を詳細に示すフローチャートである。
【図13】図10のS52における普通図柄の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
【図14】図8におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【図15】図14のS112における第1特別遊技の処理を詳細に示すフローチャートである。
【図16】図14におけるS114の第2特別遊技の処理を詳細に示すフローチャートである。
【図17】図16におけるS167の役物連動処理を詳細に示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0171】
10 ぱちんこ遊技機、 17 発射ハンドル、 22 特定領域、 24 始動口、 26 普通電役入球口、 28 第1大入賞口、 30 第2大入賞口、 31 ガイドレール、 32 入球検出装置、 34 入球検出装置、 35 排出検出装置、 36 入球検出装置、 37 流出検出装置、 38 入球検出装置、 41 メイン基板、 49 サブ基板、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 58 アウト口、 60 演出表示装置、 61 特別図柄表示装置、 62 V入賞回転体、 64 役物、 66 流出領域、 78 入球検出装置、 81 入球検出装置、 86 遊技球、 92 Vゾーン、 95 第1可動役物、 96 第2可動役物、 100 遊技制御装置、 102 入球判定手段、 106 第1抽選手段、 108 第2抽選手段、 112 パターン記憶手段、 114 入賞記憶手段、 116 第1記憶手段、 118 第2記憶手段、 120 図柄決定手段、 122 特別図柄決定手段、 124 演出画像決定手段、 128 普通図柄決定手段、 130 表示制御手段、 132 第1表示制御手段、 134 第2表示制御手段、 136 演出表示制御手段、 140 特別遊技制御手段、 142 条件保持手段、 144 条件判定手段、 146 第1特別遊技実行手段、 148 第2特別遊技実行手段、 150 作動回避手段、 152 入球計数手段、 160 特定遊技制御手段、 162 開閉制御手段、 164 可動役物制御手段、 200 演出画像、 201 装飾図柄、 202 特別図柄、 205 普通図柄表示装置、 206 第1可動オブジェクト、 207 第2可動オブジェクト。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技状態が前記始動口への入球を契機とした所定状態となったときに、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
所定の遊技対応画像を動画表示可能な演出表示装置と、
前記演出表示装置に近接配置されて遊技球を目的の方向に導く通路の一部を構成するとともに、その通路を変化させることが可能な可動役物と、
前記可動役物を遊技状態に応じたタイミングで動作させる可動役物制御手段と、
前記演出表示装置の前記可動役物に近接する位置に、前記可動役物の動きを遊技者に予見させるような遊技対応画像を表示させる演出表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
前記演出表示制御手段は、前記可動役物の動作タイミングに合わせて前記遊技対応画像としての可動オブジェクトの画像を動作表示させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項3】
前記演出表示制御手段は、前記可動オブジェクトの動作を前記可動役物の動作よりも大きく見せるように表示させることを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
【請求項4】
前記演出表示制御手段は、前記可動役物の動作の有無に応じて前記可動オブジェクトの表示の有無を切り替えることを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
【請求項5】
前記可動役物が、遊技球を目的の方向以外の方向に流出させるための流出路を形成することにより前記通路を変化させるように構成され、
前記演出表示制御手段は、前記可動役物の動作タイミングに合わせて遊技球を流出させる方向に前記可動オブジェクトを動作表示させること、
を特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
【請求項6】
前記演出表示制御手段は、前記可動オブジェクトの動作タイミングを示唆するように、前記可動オブジェクトの画像およびその周辺画像の少なくとも一方を変化させることを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
【請求項7】
前記可動役物が、遊技者からの視認性が低い部材または配置にて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項8】
前記可変入球装置の内側に設けられ、遊技球が通過すると遊技者に有利な状態である特別遊技へと移行する契機となる特定領域をさらに備え、
前記可動役物が、前記可変入球装置の入口と前記特定領域とをつなぐ通路に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項9】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として第1抽選を実行する第1抽選手段と、
前記第1抽選の結果を示す第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第1可変入球装置と、
遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、
前記第1図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに前記第1作動条件が成立したと判定し、前記第1可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な作動口と、
前記作動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、
前記第2抽選の結果に応じて第2図柄を変動表示させる第2表示制御手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第2図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化する可変入球口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第2可変入球装置と、
遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、
前記可変入球口に遊技球が入球したときに前記第2作動条件が成立したと判定し、前記第2可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に変化させることにより前記第2特別遊技における第1段階を実行し、その第1段階において前記第2可変入球装置内の特定領域へ遊技球が入球した場合に前記第2特別遊技における第2段階への移行条件が成立したと判定し、前記第1可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第2特別遊技における第2段階を実行する第2特別遊技実行手段と、
所定の遊技対応画像を動画表示可能な演出表示装置と、
前記演出表示装置に近接配置され、前記第2可変入球装置の入口と前記特定領域とをつなぐ通路の一部を構成するとともに、その通路を変化させることが可能な可動役物と、
前記可動役物を遊技状態に応じたタイミングで動作させる可動役物制御手段と、
前記演出表示装置の前記可動役物に近接する位置に、前記可動役物の動きを遊技者に予見させるような遊技対応画像を表示させる演出表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項10】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として第1抽選を実行する第1抽選手段と、
前記第1抽選の結果を示す第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、
前記第1表示制御手段により変動表示される前記第1図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに前記第1作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な作動口と、
前記作動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、
前記第2抽選の結果に応じて第2図柄を変動表示させる第2表示制御手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第2図柄が所定の当たり図柄で停止されたときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化する可変入球口と、
遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、
前記可変入球口に遊技球が入球したときに前記第2作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に変化させることにより前記第2特別遊技における第1段階を実行し、その第1段階において前記可変入球装置内の特定領域へ遊技球が入球した場合に前記第2特別遊技における第2段階への移行条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を再度遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第2特別遊技における第2段階を実行する第2特別遊技実行手段と、
所定の遊技対応画像を動画表示可能な演出表示装置と、
前記演出表示装置に近接配置され、前記可変入球装置の入口と前記特定領域とをつなぐ通路の一部を構成するとともに、その通路を変化させることが可能な可動役物と、
前記可動役物を遊技状態に応じたタイミングで動作させる可動役物制御手段と、
前記演出表示装置の前記可動役物に近接する位置に、前記可動役物の動きを遊技者に予見させるような遊技対応画像を表示させる演出表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−29765(P2008−29765A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−209247(P2006−209247)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】