説明

微量アミン関連レセプター(TAAR)に対して良好な親和性を有する2−イミダゾリン

本発明は、式(I)で示される化合物[式中、X−Yは、−N(R)−CH(R)−、CH(R)−N(R)−、−NH−NH−、−O−CHR−、−CHR−O−、−S−CHR、−CHR−S−又は−CHR−CHR−であり;Rは、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、場合により低級アルコキシにより置換されている−(CH−フェニル、場合により低級アルコキシにより置換されている−(CH−C(O)−フェニル、場合により低級アルコキシにより置換されている−(CH−O−フェニル、−(CH−O−フェニル、CF、シクロアルキル、NO、アミノ又はヒドロキシであり;Rは、水素、低級アルキル、場合によりヒドロキシにより置換されているフェニル、又はベンジルであり;R/R’は、相互に独立して水素、低級アルキル、又はベンジルであり;Arは、フェニル、ナフチル、ベンゾフラニル、又はベンゾ[1,3]ジオキソリルであり;nは、1、2、3、又は4であり;oは、0、1、2、3である]及びそれらの薬学的に活性な塩に関する。式(I)で示される化合物は、微量アミン関連レセプター(TAAR)、特にTAAR1に対して良好な親和性を有することが見出された。本化合物は、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症のような精神障害、パーキンソン病のような神経性疾患、アルツハイマー病のような神経変性障害、てんかん、片頭痛、高血圧、物質乱用及び代謝障害、例えば摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質代謝異常、エネルギー消費及び同化の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠及び概日リズムの障害、並びに心血管障害の処置に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I):
【0002】
【化1】


[式中、
X−Yは、−N(R)−CH(R)−、CH(R)−N(R)−、−NH−NH−、−O−CHR−、−CHR−O−、−S−CHR、−CHR−S−、又は−CHR−CHR3’−であり;
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、場合により低級アルコキシにより置換されている−(CH−フェニル、場合により低級アルコキシにより置換されている−(CH−C(O)−フェニル、場合により低級アルコキシにより置換されている−(CH−O−フェニル、−(CH−O−フェニル、CF、シクロアルキル、NO、アミノ、又はヒドロキシであり;
は、水素、低級アルキル、場合によりヒドロキシにより置換されているフェニル、又はベンジルであり;
/R3’は、相互に独立して、水素、低級アルキル、又はベンジルであり;
Arは、フェニル、ナフチル、ベンゾフラニル、又はベンゾ[1,3]ジオキソリルであり;
nは、1、2、3、又は4であり;
oは、0、1、2、3である]
で示される化合物及びそれらの薬学的に活性な塩[但し、以下の化合物を除く:
K1=(4−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(CAS 67083−84−5)
K2=(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(CAS 745732−75−6)
K3=(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−エチル−フェニル−アミン(CAS 37411−36−2)
K4=3−[(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−p−トリル−アミノ]−フェノール(CAS 50−60−2)
K5=ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン(CAS 91−75−8)
K6=2−(4−ベンジル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 213400−55−6)
K7=2−(4−フェネチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 109814−01−9)
K8=2−(2,3,6−トリメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 68959−93−3)
K9=2−(2,6−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 21244−83−7)
K10=2−(2−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(65248−69−3)
K11=2−(ビフェニル−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 193070−40−5)
K12=2−(2,3−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 68959−95−5)
K13=2−(ビフェニル−4−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 858222−61−4)
K14=2−(2−メトキシ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 762188−54−5)
K15=2−(ナフタレン−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 107774−80−1)
K16=2−(4−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 103038−98−8)
K17=2−(3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 72422−05−0)
K18=2−(2,4−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 68959−96−6)
K19=2−[1−(2−ベンジルオキシ−フェノキシ)−2−フェニル−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 150016−78−7)
K20=2−(2−シクロプロピル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 40600−13−3)K21=2−[1−(2,6−ジクロロ−フェノキシ)−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 31036−80−3)
K22=2−(3−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 103040−25−1)
K23=2−フェノキシメチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 65248−68−2)
K24=2−フェネチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 26038−62−0)
K25=N−(3−クロロ−2−メチル−フェニル)−N’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−ヒドラジン(CAS 46425−56−3)
K26=ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−アミン(CAS 6182−02−1)
K27=2−(3,4−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 113698−37−6)
K28=2−(2,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 938156−72−0)
K29=2−(3−クロロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 63549−90−6)
K30=2−(3−ニトロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 325983−20−8)
K31=2−ベンジルスルファニル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 5455−64−1)
K32=2−(2−クロロ−6−フルオロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 913689−07−3)
K33=2−(3−クロロ−4−エトキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 325983−19−5)
K34=2−(2,6−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 64204−41−7)及び
K35=2−(3,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(CAS 86366−97−4)]に関する。
【0003】
式(I)の新規化合物の範囲から除外される特定の化合物は、例えば、下記に挙げられる参考文献に記載されているか、又は公共の化学ライブラリーに入れられている。
【0004】
本発明は、全てのラセミ混合物、それらの対応する全ての鏡像異性体及び/又は光学異性体を含む。
【0005】
加えて、式(I)で示される化合物の全ての互変異性体型もまた、本発明によって包含される。
【0006】
式(I)で示される化合物は、微量アミン関連レセプター(TAAR)、特にTAAR1に対して良好な親和性を有することが見出された。これらの化合物は、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症のような精神障害、パーキンソン病のような神経性疾患、アルツハイマー病のような神経変性障害、てんかん、片頭痛、高血圧、物質乱用、及び代謝障害、例えば摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質代謝異常、エネルギー消費及び同化の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠及び概日リズムの障害、並びに心血管障害の処置に使用することができる。
【0007】
古典的生体アミン(セロトニン、ノルエピネフリン、エピネフリン、ドーパミン、ヒスタミン)は、中枢及び末梢神経系における神経伝達物質として重要な役割を果たす[1]。それらの合成及び貯蔵は、それらの分解及び放出後の再取り込みと同様に、厳密に調節されている。生体アミンレベルの不均衡が、数多くの病的状態での脳機能変化の原因であることが知られている[2〜5]。第2のクラスの内因性アミン化合物である、いわゆる微量アミン(TA)は、構造、代謝、及び細胞内局在に関して古典的生体アミンと有意に重複する。TAには、p−チラミン、β−フェニルエチルアミン、トリプタミン、及びオクトパミンが含まれ、それらは、一般に古典的生体アミンよりも低レベルで哺乳動物神経系に存在する[6]。
【0008】
それらの調節不全は、統合失調症及びうつ病などの様々な精神病[7]及び注意欠陥多動性障害、片頭痛、パーキンソン病、物質乱用及び摂食障害などの他の状態[8,9]に関連づけられてきた。
【0009】
長い間、TA特異的レセプターは、ヒト及び他の哺乳動物のCNSにおける解剖学的に別個の高親和性TA結合部位に基づくと仮定されていたにすぎなかった[10,11]。したがって、TAの薬理作用は、古典的生体アミンの周知の機構により、すなわち古典的生体アミンの放出のトリガー、それらの再取り込み阻害、又はそれらのレセプター系との「交差反応」のいずれかによって仲介されると考えられてきた[9,12,13]。この見解は、新規GPCRファミリーである微量アミン関連レセプター(TAAR)のいくつかのメンバーが最近同定されたことに伴い大きく変化した[7,14]。ヒトには9個のTAAR遺伝子(3個の偽遺伝子を含む)があり、マウスには16個の遺伝子(1個の偽遺伝子を含む)がある。TAAR遺伝子は、イントロンを有さず(一つ例外があり、TAAR2は1個のイントロンを有する)、同じ染色体セグメント上に互いに隣り合って局在する。レセプター遺伝子の系統的関係性は、GPCRファルマコフォアの類似性の徹底的な比較及び薬理データに一致して、これらのレセプターが三つの別個のサブファミリーを形成することを示唆している[7,14]。TAAR1は、ヒトとげっ歯類の間で高度に保存されている4個の遺伝子(TAAR1〜4)の第一のサブクラスである。TAは、Gαを介してTAAR1を活性化する。TAの調節不全は、うつ病、精神病、注意欠陥多動性障害、物質乱用、パーキンソン病、片頭痛、摂食障害、代謝障害のような様々な疾患の原因となることが示されたことから、TAAR1リガンドは、これらの疾患の処置に高い潜在性を有する。
【0010】
したがって、微量アミン関連レセプターに関する知識を増進することに広い関心がある。
【0011】
【表1】

【0012】
本発明の目的は、式(I)で示される新規化合物、それらの製造、本発明の化合物に基づく医薬及びそれらの製造、並びにうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、ストレス関連障害、統合失調症のような精神障害、パーキンソン病のような神経性疾患、アルツハイマー病のような神経変性障害、てんかん、片頭痛、高血圧、物質乱用、及び代謝障害、例えば摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質代謝異常、エネルギー消費及び同化の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠及び概日リズムの障害、及び心血管障害のような病気の制御又は予防における式(I)で示される化合物の使用である。
【0013】
本発明の化合物を使用する好ましい適応症は、うつ病、精神病、パーキンソン病、不安、及び注意欠陥多動性障害(ADHD)である。
【0014】
本明細書に用いられるような「低級アルキル」という用語は、1〜7個の炭素原子を有する飽和直鎖又は分枝鎖基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、2−ブチル、t−ブチルなどを意味する。好ましいアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する基である。
【0015】
本明細書に用いられるような「低級アルコキシ」という用語は、上記と同義のアルキル残基が、酸素原子を介して結合している基を意味する。
【0016】
「ハロゲン」という用語は、塩素、ヨウ素、フッ素、及び臭素を意味する。
【0017】
「シクロアルキル」という用語は、3〜6個の炭素原子を有する飽和環を意味する。
【0018】
「薬学的に許容される酸付加塩」という用語は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのような無機酸及び有機酸との塩を包含する。
【0019】
式(I)の好ましい化合物は、Arが、フェニルである化合物である。特に好ましいのは、X−Yが、−N(R)−CH(R)−である、この群からの化合物であり、例えば以下の化合物である:
(4−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(4−ブロモ−3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン、
(3,4−ジクロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン、
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−[4−(4−メトキシ−ベンジル)−フェニル]−アミン又は
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン。
【0020】
更に好ましいのは、X−Yが、−O−CHR−である化合物であり、例えば、下記:
2−(2−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(2,3−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−[1−(2,6−ジクロロ−フェノキシ)−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
3−{4−[1−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−1−(4−イソプロポキシ−フェニル)−プロパン−1−オン、
2−[4−(4−イソプロポキシ−フェノキシメチル)−フェノキシメチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(3−ベンジル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−[4−(3−フェニル−プロピル)−フェノキシメチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(2−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(2,3−ジフルオロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメトキシ)−2,3−ジメチル−フェノール又は
2−(3,4−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾールである。
【0021】
X−Yが、−NH−NH−である更なる化合物、例えば、N−(3−クロロ−2−メチル−フェニル)−N’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−ヒドラジン又はN−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−N’−(3,4−ジメチル−フェニル)−ヒドラジンが好ましい。
【0022】
Arについての基がフェニルであり、そしてX−Yが、S−CHR−である化合物、例えば、2−(2,3−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾールが更に好ましい。
【0023】
式(I)の好ましい化合物は、Arが、ベンゾフラニルであり、そしてX−Yが、−N(R)−CHR−又は−O−CHRである、更なる化合物であり、例えば、(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(4−メチル−ベンゾフラン−5−イル)−アミン及び2−(ベンゾフラン−6−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾールである。
【0024】
式(I)で示されるこの化合物及びそれらの薬学的に許容される塩は、当技術分野で公知の方法によって、例えば、下記方法によって調製することができ、該方法は、
a) 式(2):
【0025】
【化2】


で示されるエステルを、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンからその場で(in sito)調製された生成物と反応させて、式(Ia):
【0026】
【化3】


[式中、置換基は、上記と同義である]で示される化合物にするか、又は
b) 式(3):
【0027】
【化4】


で示されるニトリル誘導体を、チオアセトアミドの存在下でエチレンジアミンと反応させて、式(Ia):
【0028】
【化5】


[式中、置換基は、上記と同義である]で示される化合物にするか、又は
c) 式(7):
【0029】
【化6】


で示されるエステル誘導体を、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンからその場で調製された生成物と反応させて、式(Ib):
【0030】
【化7】


[式中、置換基は、上記と同義である]で示される化合物にするか、又は
d) 式(9):
【0031】
【化8】


で示されるエステル誘導体を、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンからその場で調製された生成物と反応させて、式(Ic):
【0032】
【化9】


[式中、置換基は、上記と同義である]で示される化合物にするか、又は
e) 式(13):
【0033】
【化10】


で示されるエステル誘導体を、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンからその場で調製された生成物と反応させて、式(Id):
【0034】
【化11】


[式中、置換基は、上記と同義である]で示される化合物にするか、又は
f) 式(14):
【0035】
【化12】


で示される化合物を、式(15):
【0036】
【化13】


で示される化合物と反応させて、式(Ie):
【0037】
【化14】


[式中、置換基は、上記と同義である]で示される化合物にするか、又は
g) 式(16):
【0038】
【化15】


で示される化合物を、式(15):
【0039】
【化16】


で示される化合物と反応させて、式(If):
【0040】
【化17】


[式中、置換基は、上記と同義である]で示される化合物にするか、又は
h) 式(17):
【0041】
【化18】


で示される化合物を、式(18):
【0042】
【化19】


で示される化合物と反応させて、式(Ig):
【0043】
【化20】


[式中、置換基は、上記と同義である]で示される化合物にすること、
所望であれば、得られた化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換することを含む。
【0044】
式(I)で示される化合物は、上記工程変形a)〜h)及び下記のスキーム1〜7によって調製することができる。出発物質は、市販されているか、そうでなければ化学文献において公知であるか、又は当技術分野で周知の方法によって調製できるかのいずれかである。
【0045】
【化21】

【0046】
−X−Y−が、−N(R)−CH(R)−である、式(I)で示される化合物は、スキーム1で示される経路によって調製することができる。第一工程では、式(4)のアニリン誘導体を炭酸ナトリウムのような塩基の存在下で、式(5)で示されるα−ブロモエステル化合物と反応させる。この反応は、エタノールのようなアルコール性溶媒中で、密閉容器に入れてマイクロ波を照射しながら、高温で、好ましくは約100℃で実施される。この変換を達成するための代替試薬は、参考文献[1]に報告されている。次に、得られた生成物である式(2)のエステル誘導体を、参考文献[1]及び[2]に報告された手順により、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンを処理することによってその場で最初に調製された試薬と、0℃〜室温の間の温度で、トルエンのような不活性有機溶媒中で反応させる。エステル(2)とアルミニウム−ジアルキルアミン試薬の間の反応は、トルエンのような不活性溶媒中で、その溶媒の還流温度などの高温で行う。
[1]Moormann, A. E. et al. J. Med. Chem. 1990, 33, 614-626.
[2]Hlasta, D. J. et al. J. Med. Chem. 1987, 30, 1555-1562.
【0047】
あるいは、−X−Y−が、−N(R)−CH(R)−である、式(I)で示される化合物は、参考文献[3]に記載された手順を用いることによって調製することができ、ここで、式(4)のアニリン誘導体を、対応するクロロアセトニトリルと最初に反応させ、式(3)で示されるニトリル誘導体を得て、続いてそれをチオアセトアミドの存在下でエチレンジアミンと反応させ、式(Ia)で示される化合物を得る。
[3]Dash, P.; Kudav, D. P.; Parihar J. A. J. Heterocyclic Chem. 2006, 43, 401-404.
【0048】
【化22】

【0049】
−X−Y−が、O−CH(R)−である、式(I)で示される化合物は、スキーム2で示される経路によって調製することができる。最初の工程では、式(6)で示されるフェノール誘導体を、炭酸セシウムのような塩基の存在下で、式(5)で示されるα−ブロモエステル化合物と反応させる。反応は、アセトニトリルのような極性有機溶媒中で、好ましくは室温で実施される。この変換を達成するための代替試薬は、参考文献[1]に報告されている。次に、得られた生成物である、式(7)で示されるエステル誘導体を、参考文献[1]〜[4]に報告された手順により、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンを処理することによってその場で最初に調製された試薬と、トルエンのような不活性有機溶媒中で0℃〜室温の間の温度で反応させる。エステル(7)とアルミニウム−ジアルキルアミン試薬の間の反応は、トルエンのような不活性溶媒中で、その溶媒の還流温度などの高温で行われる。
[1]Moormann, A. E. et al. J. Med. Chem. 1990, 33, 614-626.
[2]Hlasta, D. J. et al. J. Med. Chem. 1987, 30, 1555-1562.
[4]Gentili, F. et al. J. Med. Chem. 2004, 47, 6160-6173.
【0050】
あるいは、−X−Y−が、−O−CH(R)−である、式(I)で示される化合物は、以下の参考文献[5]に記載された方法によって調製することができる。
[5]Dias, N. et al. Eur. J. Med. Chem. 2005, 40, 1206-1213.
【0051】
【化23】

【0052】
−X−Y−が、−S−CH(R)−である、式(I)で示される化合物は、スキーム3で示される経路によって調製することができる。第一工程では、式(8)で示されるチオフェノール誘導体を、トリエチルアミンのような塩基の存在下で、式(5)で示されるα−ブロモエステル化合物と反応させる。この反応は、ジクロロメタンのような不活性有機溶媒中で、好ましくは0℃〜室温の間の温度で実施される。この変換を達成するための代替試薬は、参考文献[1]に報告されている。次に、得られた生成物である、式(9)で示されるエステル誘導体を、参考文献[1]及び[2]に報告された手順により、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンを処理することによってその場で最初に調製された試薬と、0℃〜室温の間の温度で、トルエンのような不活性有機溶媒中で反応させる。エステル(9)とアルミニウム−ジアルキルアミン試薬の間の反応は、トルエンのような不活性溶媒中で、その溶媒の還流温度などの高温で行う。
[1]Moormann, A. E. et al. J. Med. Chem. 1990, 33, 614-626.
[2]Hlasta, D. J. et al. J. Med. Chem. 1987, 30, 1555-1562.
【0053】
あるいは、−X−Y−が、−S−CH(R)−である、式(I)で示される化合物は、以下の参考文献[6]に記載された方法によって調製することができる。
[6]Pigini, M. et al. Eur. J. Med. Chem. 1987, 22, 273-276.
【0054】
【化24】

【0055】
−X−Y−が、−CH(R3’)−CH(R)−である、式(I)で示される化合物は、スキーム4で示される経路によって調製することができる。第一工程では、式(10)のアリールハライド誘導体、好ましくは臭化アリール又はヨウ化アリールを、Pd(OAc)のようなパラジウム触媒、トリフェニルホスフィンのようなリガンド、及びトリエチルアミンのような塩基の存在下で、参考文献[1]に記載された手順により、式(11)で示されるα,β−不飽和エステル化合物とヘック型反応で反応させる。この反応は、高温で、好ましくは100℃で実施される。次に、得られた生成物である式(12)のアルケンを、参考文献[7]の手順により、触媒量の臭化亜鉛の存在下で触媒量のパラジウム担持炭を使用して水素化する。次に、得られた生成物である、式(13)で示されるエステル誘導体を、参考文献[1]、[2]及び[8]に報告された手順により、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンを処理することによって最初にその場で調製された試薬と、トルエンのような不活性有機溶媒中で、0℃〜室温の間の温度で反応させる。エステル(13)とアルミニウム−ジアルキルアミン試薬の間の反応は、トルエンのような不活性溶媒中で、その溶媒の還流温度などの高温で行う。
[1]Moormann, A. E. et al. J. Med. Chem. 1990, 33, 614-626.
[2]Hlasta, D. J. et al. J. Med. Chem. 1987, 30, 1555-1562.
[7]Wu, G. et al. Synthesis 2003, 1657-1660.
[8]Gentili, F. et al. J. Med. Chem. 2003, 46, 2169-2176.
【0056】
あるいは、−X−Y−が、−CH(R3’)−CH(R)−である、式(I)で示される化合物は、以下の参考文献[9]〜[11]に記載された方法によって調製することができる。
[9]Fujioka, H. et al. Tetrahedron Lett. 2005, 46, 2197-2199.
[10]Ishihara, M.; Togo, H. Synlett. 2006, 227-230.
[11]Melloni, P. et al. Eur. J. Med. Chem. 2005, 40, 1206-1213.
【0057】
【化25】

【0058】
−X−Y−が、−NH−NH−である、式(I)で示される化合物は、スキーム5で示される経路によって調製することができる。式(14)で示されるアリールヒドラジンを、参考文献[6]に記載された手順により、2−メチルスルファニル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール塩酸塩と反応させる。この反応は、キシレンのような不活性溶媒中で、高温で、好ましくは100〜120℃で実施する。
[12]Stahle, H.ら、米国特許第3480630号
[13]Behner, O.; Stendel, W.; Andrews, P. DE3133887
【0059】
【化26】

【0060】
−X−Y−が、−CHR−N(R)−である、式(I)で示される化合物は、スキーム6で示される経路によって調製することができる。式(16)で示されるアリールアミンを、参考文献[14]に記載された手順により、2−メチルスルファニル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール塩酸塩と反応させる。反応は、メタノールのようなアルコール性溶媒中で、高温で、好ましくはその溶媒の還流温度で、場合によりナトリウムメトキシドのような触媒量の塩基の存在下で実施される。
[14]Pinza, M.; LiBassi, G.; Broccali, G.; Pifferi, G. Heterocycles 1976, 4, 1699-1706.
【0061】
式(I)で示される代替化合物は、以下の参考文献[15]〜[16]に記載された方法によって調製することができる。
[15]Kornicka, A.; Saczewski, F.; Gdaniec, M. Heterocycles 2006, 68, 687-699.
[16]Kosasayama, A. et al. Chem. Pharm. Bull. 1979, 27, 831-840.
【0062】
【化27】

【0063】
−X−Y−が−CHR−S−である、式(I)で示される化合物は、スキーム7で示される経路によって調製することができる。式(17)で示されるアリールブロミドを、参考文献[17]及び[18]に記載された手順によりイミダゾリジン−2−チオンと反応させる。この反応は、エタノールのようなアルコール性溶媒中で、高温で、好ましくはその溶媒の還流温度で実施される。式(Ig)で示される生成物は、臭化水素酸塩として得られる。
[17]Lloyd, D.; Millar, R. W. Tetrahedron 1980, 36, 2675-2679.
[18]Chern, J-W.; Rong, J-G. Tetrahedron Lett. 1991, 32, 2935-2938.
【0064】
化合物の単離及び精製
本明細書に記載された化合物及び中間体の単離及び精製は、所望であれば、例えば濾過、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、厚層のクロマトグラフィー、分取低圧又は高圧液体クロマトグラフィー、又はこれらの手順の組合せなどの、任意の適切な分離又は精製手順によって果たすことができる。適切な分離及び単離手順の具体例は、本明細書下記の調製及び実施例を参照して得ることができる。しかし、他の同等の分離又は単離手順もまた、もちろん使用することができよう。式(I)のキラル化合物のラセミ混合物は、キラルHPLCを使用して分離することができる。
【0065】
式(I)で示される化合物の塩
式(I)で示される化合物は塩基性であり、対応する酸付加塩に変換することができる。その変換は、少なくとも化学量論量の適切な酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等など、及び、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸等などの有機酸を用いた処理によって実施される。典型的には、遊離塩基を、ジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、エタノール又はメタノール等の不活性有機溶媒に溶解し、酸を、同様の溶媒に添加する。温度は0℃〜50℃に維持される。得られた塩は、自然沈殿させるか、又は極性のより低い溶媒を用いて溶液から取り出しても良い。
【0066】
式(I)の塩基性化合物の酸付加塩は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニア等の、少なくとも化学量論的に当量の適切な塩基で処理することにより、対応する遊離塩基に変換することができる。
【0067】
式(I)で示される化合物及びそれらの薬学的に使用可能な付加塩は、価値ある薬理学的性質を有する。具体的には、本発明の化合物は微量アミン関連レセプター(TAAR)、特にTAAR1に対して良好な親和性を有することが見出された。
【0068】
本明細書の以下に示される試験により、これらの化合物を検討した。
【0069】
材料及び方法
TAAR発現プラスミド及び安定的にトランスフェクトされた株細胞の構築
発現プラスミドの構築のために、Lindemannら[14]によって記載されたように、ヒト、ラット、及びマウスTAAR1のコード配列をゲノムDNAから基本的に増幅させた。Expand High Fidelity PCR System(Roche Diagnostics)を1.5mM Mg2+と共に使用し、精製されたPCR生成物を、製造業者の説明書に準じてpCR2.1-TOPOクローニングベクター(Invitrogen)にクローニングした。PCR生成物をpIRESneo2ベクター(BD Clontech, Palo Alto, California)にサブクローニングし、発現ベクターは、株細胞に導入する前に配列検証した。
【0070】
HEK293細胞(ATCC#CRL-1573)を、Lindemannら(2005)によって記載されたように、基本的に培養した。安定的にトランスフェクトされた細胞株を生成するために、製造業者の説明書に準じてLipofectamine 2000(Invitrogen)を用いて、TAARコード配列を有するpIRESneo2発現プラスミド(上記)をHEK293細胞にトランスフェクトし、トランスフェクションの24時間後に培養液に1mg/ml G418(Sigma, Buchs, Switzerland)を補充した。約10日間培養後にクローンを単離し、展開し、次いで製造業者によって提供される非アセチル化EIA手順に従って、cAMP Biotrak Enzymeイムノアッセイ(EIA)システム(Amersham)を用いて、微量アミンに対する応答性を試験した(全ての化合物はSigmaから購入した)。15回継代培養期間に安定なEC50を示したモノクローナル株細胞を、その後の全ての試験に使用した。
【0071】
膜の調製及び放射性リガンドの結合
コンフルエンスの細胞を、Ca2+及びMg2+なしで、10mM EDTAを含有する氷冷リン酸緩衝生理食塩水ですすぎ、1000rpm、4℃で5分間遠心分離することによってペレットにした。次に、このペレットを氷冷リン酸緩衝生理食塩水で2回洗浄し、液体窒素に浸漬することによってこの細胞ペレットを直ちに凍結させ、使用するまで−80℃で保存した。次に、細胞ペレットを、10mM EDTAを含有する20mlのHEPES−NaOH(20mM)(pH7.4)に懸濁し、Polytron(PT 3000, Kinematica)を用いて10000rpmで10秒間ホモジナイズした。このホモジネートを48000×gで4℃にて30分間遠心分離し、ペレットを、0.1mM EDTAを含有する20mlのHEPES−NaOH(20mM)(pH7.4)(緩衝液A)に再懸濁し、Polytronを用いて10000rpmで10秒間ホモジナイズした。次に、このホモジェネートを48,000×g、4℃で30分間遠心分離し、ペレットを20mlの緩衝液Aに再懸濁し、Polytronを用いて10000rpmで10秒間ホモジナイズした。タンパク質濃度は、Pierce(Rockford, IL)の方法によって測定した。次に、ホモジェネートを48,000×g、4℃で10分間遠心分離し、MgCl(10mM)及びCaCl(2mM)を含むHEPES−NaOH(20mM)(pH7.0)(緩衝液B)に200gタンパク質/mlとなるように再懸濁し、Polytronを用いて10000rpmで10秒間ホモジナイズした。
【0072】
最終容量1ml、4℃で30分間のインキュベーション時間で結合アッセイを行った。放射性リガンド[H]−rac−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)−2−イミダゾリンを、計算されたK値60nMに等しい濃度で使用し、添加された総放射性リガンド濃度の約0.1%の結合及び総結合の約70〜80%を示す特異的結合を得た。非特異的結合は、適切な非標識リガンド(10μM)の存在下で結合している[H]−rac−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)−2−イミダゾリンの量として規定した。競合リガンドは、広い濃度範囲で試験した(10pM〜30μM)。アッセイ物中の最終ジメチルスルホキシド濃度は2%であり、これは、放射性リガンドの結合に影響しなかった。各試験は2回の繰り返しで行った。0.3%ポリエチレンイミン中で少なくとも2時間予備浸漬されたUniFilter-96プレート(Packard Instrument Company)及びガラスフィルターGF/Cを通過させ、Filtermate 96 Cell Harvester(Packard Instrument Company)を使用した高速濾過によって、全てのインキュベーションを終了した。次に、チューブ及びフィルターを、冷緩衝液Bの1mlアリコートで3回洗浄した。フィルターを乾燥させずに、Ultima gold(45μl/ウェル、Packard Instrument Company)に浸漬し、結合放射能活性をTopCount Microplate Scintillation Counter (Packard Instrument Company)によって計数した。
【0073】
下の表に示されるように、好ましい化合物は、マウスにおいてTAAR1に関して<0.1のKi値(μM)を示す。
【0074】
【表2】

【0075】
式(I)の化合物及び式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、医薬として、例えば、医薬製剤の形態で使用することができる。医薬製剤は、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で、経口投与することができる。しかし、投与はまた、例えば坐剤の剤形で直腸内に、又は例えば注射液の剤形で非経口的に行うこともできる。
【0076】
式(I)の化合物は、医薬製剤を製造するため、薬学的に不活性な無機又は有機担体と共に製剤化することができる。乳糖、トウモロコシデンプン又はそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸又はそれらの塩などが、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤のためのそのような担体として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤のための適切な担体は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオール類等である。しかし、活性物質の性質に応じて、軟ゼラチンカプセル剤の場合は、通常担体を必要としない。溶剤及びシロップ剤の製造に適切な担体は、例えば、水、ポリオール類、グリセリン、植物油等である。坐剤に適切な担体は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体のポリオール等である。
【0077】
更に、医薬製剤は、保存剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、着香剤、浸透圧を変化させる塩、緩衝剤、マスキング剤又は酸化防止剤を含むことができる。それらは、その他の治療上価値のある物質も更に含有することができる。
【0078】
式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩及び治療上不活性な担体を含有する医薬もまた、式(I)の化合物及び/又は薬学的に許容される酸付加塩の1種以上と、所望であれば、他の治療上価値のある物質の1種以上とを、治療上不活性な担体の1種以上と共に、ガレヌス製剤の投与形態にすることを含む調製方法と同様に、本発明の目的である。
【0079】
本発明の最も好ましい適応症は、中枢神経系の疾患を含むものであり、例えば、統合失調症、うつ病、認識障害及びアルツハイマー病の治療又は予防である。
【0080】
用量は、広い範囲内で変えることができ、当然それぞれの特定の症例における個別の要求に適合させなければならない。経口投与の場合、成人用の用量は、一般式(I)の化合物1日当たり約0.01mg〜約1000mg、又は薬学的に許容されるその塩の対応する量で変えることができる。1日量を、1回量として又は分割量として投与してよく、加えて、必要性が示される場合、上限を超えることもできる。
【0081】
錠剤の処方(湿式造粒)
品目 成分 mg/錠剤
5mg 25mg 100mg 500mg
1. 式(I)の化合物 5 25 100 500
2. 無水乳糖DTG 125 105 30 150
3. Sta-Rx 1500 6 6 6 30
4. 微晶質セルロース 30 30 30 150
5. ステアリン酸マグネシウム 1 1 1 1
合計 167 167 167 831
【0082】
製造手順
1.品目1、2、3及び4を混合し、精製水と共に造粒する。
2.顆粒を50℃で乾燥させる。
3.顆粒を適切な微粉砕装置に通す。
4.品目5を加え、3分間混合し、適切な成形機で圧縮する。
【0083】
カプセルの処方
品目 成分 mg/カプセル
5mg 25mg 100mg 500mg
1. 式(I)の化合物 5 25 100 500
2. 含水乳糖 159 123 148 ---
3. トウモロコシデンプン 25 35 40 70
4. タルク 10 15 10 25
5. ステアリン酸マグネシウム 1 2 2 5
合計 200 200 300 600
【0084】
製造手順
1.品目1、2及び3を適切なミキサーで30分間混合する。
2.品目4及び5を加え、3分間混合する。
3.適切なカプセルに充填する。
【0085】
試験の部
既知の化合物
実施例K1
(4−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0086】
【化28】

【0087】
実施例K2
(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0088】
【化29】

【0089】
実施例K3
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−エチル−フェニル−アミン
【0090】
【化30】

【0091】
実施例K4
3−[(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−p−トリル−アミノ]−フェノール
【0092】
【化31】

【0093】
実施例K5
ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン
【0094】
【化32】

【0095】
実施例K6
2−(4−ベンジル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0096】
【化33】

【0097】
実施例K7
2−(4−フェネチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0098】
【化34】

【0099】
実施例K8
2−(2,3,6−トリメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0100】
【化35】

【0101】
実施例K9
2−(2,6−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0102】
【化36】

【0103】
実施例K10
2−(2−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0104】
【化37】

【0105】
実施例K11
2−(ビフェニル−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0106】
【化38】

【0107】
実施例K12
2−(2,3−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0108】
【化39】

【0109】
実施例K13
2−(ビフェニル−4−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0110】
【化40】

【0111】
実施例K14
2−(2−メトキシ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0112】
【化41】

【0113】
実施例K15
2−(ナフタレン−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0114】
【化42】

【0115】
実施例K16
2−(4−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0116】
【化43】

【0117】
実施例K17
2−(3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0118】
【化44】

【0119】
実施例K18
2−(2,4−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0120】
【化45】

【0121】
実施例K19
2−[1−(2−ベンジルオキシ−フェノキシ)−2−フェニル−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0122】
【化46】

【0123】
実施例K20
2−(2−シクロプロピル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0124】
【化47】

【0125】
実施例K21
2−[1−(2,6−ジクロロ−フェノキシ)−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0126】
【化48】

【0127】
実施例K22
2−(3−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0128】
【化49】

【0129】
実施例K23
2−フェノキシメチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0130】
【化50】

【0131】
実施例K24
2−フェネチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0132】
【化51】

【0133】
実施例K25
N−(3−クロロ−2−メチル−フェニル)−N’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−ヒドラジン
【0134】
【化52】

【0135】
実施例K26
ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−アミン
【0136】
【化53】

【0137】
実施例K27
2−(3,4−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0138】
【化54】

【0139】
実施例K28
2−(2,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0140】
【化55】

【0141】
実施例K29
2−(3−クロロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0142】
【化56】

【0143】
実施例K30
2−(3−ニトロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0144】
【化57】

【0145】
実施例K31
2−ベンジルスルファニル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0146】
【化58】

【0147】
実施例K32
2−(2−クロロ−6−フルオロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0148】
【化59】

【0149】
実施例K33
2−(3−クロロ−4−エトキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0150】
【化60】

【0151】
実施例K34
2−(2,6−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0152】
【化61】

【0153】
実施例K35
2−(3,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0154】
【化62】

【0155】
新規化合物
実施例1
(4−ブロモ−3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0156】
【化63】

【0157】
a) (4−ブロモ−3−クロロ−フェニルアミノ)−酢酸エチルエステル
エタノール(7ml)中の4−ブロモ−3−クロロ−アニリン(0.64g、3.10mmol)の溶液に、炭酸ナトリウム(0.49g、4.65mmol)及びブロモ酢酸エチル(0.38ml、3.41mmol)を加えた。得られた懸濁液を室温で10分間撹拌し、次にマイクロ波照射下、100℃で30分間加熱した。次に、混合物を室温に冷まし、エーテルで希釈し、濾過した。濾液を1M塩酸水溶液で洗浄し、相を分離して、水相をエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2:ヘプタン/酢酸エチル=勾配 100:0〜70:30)により精製して、褐色の油状物(0.56g、62%)を得た;MS(ISP):296.1、294.1、292.1([M+H]+.)。
【0158】
b) (4−ブロモ−3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
乾燥トルエン(4ml)に、トリメチルアルミニウムのトルエン溶液(1.90ml、3.79mmol、2M溶液)を不活性雰囲気下、0℃で加えた。次に、トルエン(1.5ml)中のエチレンジアミン(0.25ml、3.79mmol)の溶液を滴下し、次に反応混合物を室温に温まるにまかせて、この温度で100分間撹拌した後、0℃に再冷却した。この混合物に、トルエン(3ml)中の(4−ブロモ−3−クロロ−フェニルアミノ)−酢酸エチルエステル(0.56g、1.90mmol)の溶液を滴下した。次に、反応混合物を95℃で45分間加熱し、次に、まず室温に冷まし、最終的に0℃に冷却した。混合物をメタノール(1ml)の滴下によりクエンチし、すべての気体の発生が止まった時に、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2:ジクロロメタン/メタノール=勾配 100:0〜98:2)により精製して、黄色のガム状物を得た:MS(ISP):292.1、290.0、288.1([M+H]+.)。
【0159】
実施例2
(4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0160】
【化64】

【0161】
4−ブロモ−3−クロロ−アニリンの代わりに4−クロロ−3−フルオロ−アニリンを使用し、実施例1に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):230.4、228.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0162】
実施例3
(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
【0163】
【化65】

【0164】
a) [(3−クロロ−フェニル)−メチル−アミノ]−酢酸エチルエステル
エタノール(7ml)中の3−クロロ−N−メチルアニリン(0.50g、3.35mmol)の溶液に、炭酸ナトリウム(0.53g、5.03mmol)及びブロモ酢酸エチル(0.42ml、3.69mmol)を加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次にマイクロ波照射下、100℃で15分間加熱した。次に、混合物を室温に冷まし、エーテルで希釈して、濾過した。濾液を1M塩酸水溶液で洗浄し、相を分離して、水相をエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2:ヘプタン/酢酸エチル=勾配 100:0〜70:30)により精製して、褐色の油状物(0.49g、64%)を得た;MS(ISP):230.3、228.1([M+H]+.)。
【0165】
b) (3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
乾燥トルエン(4ml)に、トリメチルアルミニウムのトルエン溶液(2.13ml、4.26mmol、2M溶液)を不活性雰囲気下、0℃で加えた。次に、トルエン(1.5ml)中のエチレンジアミン(0.29ml、4.26mmol)の溶液を滴下し、次に反応混合物を室温に温まるにまかせて、この温度で100分間撹拌した後、0℃に再冷却した。この混合物に、トルエン(3ml)中の[(3−クロロ−フェニル)−メチル−アミノ]−酢酸エチルエステル(0.49g、2.13mmol)の溶液を滴下した。次に、反応混合物を2.5時間加熱還流し、次にまず室温に冷まし、最終的に0℃に冷却した。混合物をメタノール(1ml)の滴下によりクエンチし、すべての気体の発生が止まった時に混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残留物を、エーテル中で粉砕して、白色の固体(0.14g、29%)を得、それを濾過により回収した;MS(ISP):226.2、224.1([M+H]+.)。
【0166】
実施例4
(3,4−ジクロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
【0167】
【化66】

【0168】
3−クロロ−N−メチルアニリンの代わりに3,4−ジクロロ−N−メチルアニリンを使用し、実施例3に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):262.0、260.0、258.0([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0169】
実施例5
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−フェニル−アミン
【0170】
【化67】

【0171】
3−クロロ−N−メチルアニリンの代わりにN−イシプロピルアニリンを使用し、実施例3に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):218.0([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0172】
実施例6
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−(3−メトキシ−フェニル)−アミン
【0173】
【化68】

【0174】
3−クロロ−N−メチルアニリンの代わりにイソプロピル−(3−メトキシ−フェニル)−アミンを使用し、実施例3に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):247.9([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0175】
実施例7
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(4−メチル−ベンゾフラン−5−イル)−アミン
【0176】
【化69】

【0177】
4−ブロモ−3−クロロ−アニリンの代わりに4−メチル−ベンゾフラン−5−イルアミンを使用し、実施例1に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):230.4([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0178】
実施例8
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−[4−(4−メトキシ−ベンジル)−フェニル]−アミン
【0179】
【化70】

【0180】
4−ブロモ−3−クロロ−アニリンの代わりに4−(4−メトキシ−ベンジル)−フェニルアミンを使用し、実施例1に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):296.4([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0181】
実施例9
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン
【0182】
【化71】

【0183】
3−クロロ−N−メチルアニリンの代わりに(2−メトキシ−フェニル)−メチル−アミンを使用し、実施例3に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):220.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0184】
実施例10
2−(4−クロロ−3−フルオロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0185】
【化72】

【0186】
a) (4−クロロ−3−フルオロ−フェノキシ)−酢酸エチルエステル
アセトニトリル(8ml)中の4−クロロ−3−フルオロ−フェノール(0.50g、3.34mmol)の溶液に、炭酸セシウム(1.31g、4.01mmol)及びブロモ酢酸エチル(0.40ml、3.51mmol)を加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次に氷/塩化アンモニウム水溶液(50ml)に注ぎ、得られた混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2:ヘプタン/酢酸エチル=勾配 100:0〜70:30)により精製して、無色の油状物(0.81g、100%)を得た;1H NMR (300 MHz, CDCl3): 7.30(1H, d), 6.73 (1H, dd), 6.66 (1H, dd), 4.59 (2H, s), 4.28 (2H, q), 1.30 (3H, t)。
【0187】
b) 2−(4−クロロ−3−フルオロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
乾燥トルエン(4ml)に、トリメチルアルミニウムのトルエン溶液(3.44ml、6.88mmol、2M溶液)を不活性雰囲気下、0℃で加えた。次に、トルエン(1.5ml)中のエチレンジアミン(0.46ml、6.88mmol)の溶液を滴下し、次に反応混合物を室温に温まるにまかせて、この温度で1時間撹拌した後、0℃に再冷却した。この混合物に、トルエン(3ml)中の(4−クロロ−3−フルオロ−フェノキシ)−酢酸エチルエステル(0.80g、3.44mmol)の溶液を滴下した。次に、反応混合物を95℃で45分間加熱し、次にまず室温に冷まし、最終的に0℃に冷却した。混合物をメタノール(1ml)の滴下によりクエンチし、すべての気体の発生が止まった時に混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残留物を、エーテル中でトリチュートして、白色の固体(0.73g、92%)を得、それを濾過により回収した;MS(ISP):231.2、229.3([M+H]+.)。
【0188】
実施例11
2−(4−ブロモ−3−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0189】
【化73】

【0190】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに3−クロロ−4−ブロモ−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):293.1、291.0、289.0([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0191】
実施例12
3−{4−[1−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−1−(4−イソプロポキシ−フェニル)−プロパン−1−オン
【0192】
【化74】

【0193】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−(4−イソプロポキシ−フェニル)−プロパン−1−オンを、及びブロモ酢酸エチルの代わりに2−ブロモ−プロピオン酸エチルエステルを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):381.4([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0194】
実施例13
2−[4−(4−イソプロポキシ−フェノキシメチル)−フェノキシメチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0195】
【化75】

【0196】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに4−(4−イソプロポキシ−フェノキシメチル)−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):341.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0197】
実施例14
2−(3−ベンジル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0198】
【化76】

【0199】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに3−ベンジル−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):267.4([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0200】
実施例15
2−[4−(3−フェニル−プロピル)−フェノキシメチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0201】
【化77】

【0202】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに4−(3−フェニル−プロピル)−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):295.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0203】
実施例16
6−ブロモ−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメトキシ)−2−メチル−フェニルアミン
【0204】
【化78】

【0205】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに3−アミノ−4−ブロモ−2−メチル−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):286.1、284.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0206】
実施例17
2−(ベンゾフラン−6−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0207】
【化79】

【0208】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりにベンゾフラン−6−オールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):217.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0209】
実施例18
2−(4−ブロモ−2,6−ジメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0210】
【化80】

【0211】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに4−ブロモ−2,6−ジメチル−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):285.1、283.2([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0212】
実施例19
2−(2,3−ジメトキシ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0213】
【化81】

【0214】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに2,3−ジメトキシ−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):237.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0215】
実施例20
2−(2−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0216】
【化82】

【0217】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに2−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):280.1、278.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0218】
実施例21
2−(2,3−ジフルオロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0219】
【化83】

【0220】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに2,3−ジフルオロ−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):213.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0221】
実施例22
2−(2,3,5−トリメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0222】
【化84】

【0223】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに2,3,5−トリメチル−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):219.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0224】
実施例23
2−(2,6−ジエチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0225】
【化85】

【0226】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに2,6−ジエチル−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):233.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0227】
実施例24
4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメトキシ)−2,3−ジメチル−フェノール
【0228】
【化86】

【0229】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに2,3−ジメチル−ベンゼン−1,4−ジオールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):221.2([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0230】
実施例25
2−[2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−フェノキシメチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0231】
【化87】

【0232】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):275.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0233】
実施例26
2−[[2−(フェノキシメチル)フェノキシ]メチル]−2−イミダゾリン
【0234】
【化88】

【0235】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに2−フェノキシメチル−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):283.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0236】
実施例27
2−(3,4−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0237】
【化89】

【0238】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりに3,4−ジクロロ−フェノールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):249.3、247.3、245.2([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0239】
実施例28
4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメトキシ)−フェノール
【0240】
【化90】

【0241】
4−クロロ−3−フルオロ−フェノールの代わりにベンゼン−1,4−ジオールを使用し、実施例10に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):193.2([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0242】
実施例29
2−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0243】
【化91】

【0244】
a) (3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−酢酸エチルエステル
ジクロロメタン(8ml)中の3,5−ジクロロ−チオフェノール(0.50g、2.71mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.49ml、3.55mmol)及びジクロロメタン(2ml)中のブロモ酢酸エチル(0.33ml、2.93mmol)の溶液を0℃で加えた。得られた溶液を0℃で20分間撹拌し、次に室温で1時間撹拌した。次に、反応混合物を水及び1N塩酸水溶液で順次洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、明黄色の油状物(0.72g、100%)を得た;1H NMR (300 MHz, CDCl3): 7.26 (2H, d), 7.20 (1H, t), 4.21 (2H, q), 3.65 (2H, s), 1.26 (3H, t)。
【0245】
b) 2−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
乾燥トルエン(4ml)に、トリメチルアルミニウムのトルエン溶液(2.70ml、5.39mmol、2M溶液)を不活性雰囲気下、0℃で加えた。次に、トルエン(1.5ml)中のエチレンジアミン(0.36ml、5.39mmol)の溶液を滴下し、次に反応混合物を室温に温まるにまかせ、この温度で1時間撹拌した後、0℃に再冷却した。この混合物に、トルエン(3ml)中の(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−酢酸エチルエステル(0.72g、2.70mmol)の溶液を滴下した。次に、反応混合物を95℃で45分間加熱し、次にまず室温に冷まし、最終的に0℃に冷却した。混合物をメタノール(1ml)の滴下によりクエンチし、すべての気体の発生が止まった時に混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残留物を、エーテル中でトリチュートして、白色の固体(0.21g、30%)を得、それを濾過により回収した;MS(ISP):265.0、263.1、261.1([M+H]+.)。
【0246】
実施例30
2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0247】
【化92】

【0248】
3,5−ジクロロ−チオフェノールの代わりに3−クロロ−4−フルオロ−チオフェノールを使用し、実施例29に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):247.2、245.2([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0249】
実施例31
2−(2,3−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0250】
【化93】

【0251】
3,5−ジクロロ−チオフェノールの代わりに2,3−ジクロロ−チオフェノールを使用し、実施例29に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):265.1、263.1、261.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0252】
実施例32
2−(2−メトキシ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0253】
【化94】

【0254】
3,5−ジクロロ−チオフェノールの代わりに2−メトキシ−チオフェノールを使用し、実施例29に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):222.0([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0255】
実施例33
2−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
【0256】
【化95】

【0257】
a) (E)−3−(4−クロロ−フェニル)−アクリル酸エチルエステル
トリエチルアミン(0.93ml、6.64mmol)中の1−クロロ−4−ヨードベンゼン(0.50g、2.08mmol)の溶液に、アクリル酸エチル(0.36ml、3.32mmol)、酢酸パラジウム(II)(5mg、0.02mmol)及びトリフェニルホスフィン(11mg、0.04mmol)を加えた。混合物を密閉管中で100℃にて1時間加熱し、次に室温に冷まし、酢酸エチルで希釈し、1N塩酸水溶液及び水で順次洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2:ヘプタン/酢酸エチル=勾配 100:0〜70:30)により精製して、無色の油状物(0.37g、85%)を得た;1H NMR (300 MHz, CDCl3): 7.63 (1H, d), 7.45 (1H, d), 7.36 (1H, d), 6.41 (1H, s), 4.27 (2H, q), 1.34 (3H, t)。
【0258】
b) 3−(4−クロロ−フェニル)−プロピオン酸エチルエステル
酢酸エチル(10ml)中の(E)−3−(4−クロロ−フェニル)−アクリル酸エチルエステル(0.37g、1.73mmol)の溶液に、パラジウム担持活性炭(18mg)及び臭化亜鉛(80mg、0.35mmol)を加えた。次に、反応容器を水素ガスで1気圧に加圧し、混合物を18時間撹拌した。次に、触媒を濾過により除去し、酢酸エチルで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して、無色の油状物を得て、それを更に精製しないで次の工程のために使用した;MS(ISP):214.2、212.1([M+H]+.)。
【0259】
c) 2−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
乾燥トルエン(4ml)に、トリメチルアルミニウムのトルエン溶液(2.45ml、4.89mmol、2M溶液)を不活性雰囲気下、0℃で加えた。次に、トルエン(1.5ml)中のエチレンジアミン(0.30ml、4.89mmol)の溶液を滴下し、次に反応混合物を室温に温まるにまかせて、この温度で1時間撹拌した後、0℃に再冷却した。この混合物に、トルエン(3ml)中の3−(4−クロロ−フェニル)−プロピオン酸エチルエステル(0.52g、2.45mmol)の溶液を滴下した。次に、反応混合物を95℃で45分間加熱し、次にまず室温に冷まし、最終的に0℃に冷却した。混合物をメタノール(1ml)の滴下によりクエンチし、すべての気体の発生が止まった時、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残留物を、エーテル中でトリチュートして、白色の固体(0.26g、50%)を得、それを濾過により回収した;MS(ISP):211.0、209.2([M+H]+.)。
【0260】
実施例34
N−(3−クロロ−4−メチル−フェニル)−N’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−ヒドラジン
【0261】
【化96】

【0262】
キシレン(10ml)中の2−メチルチオ−2−イミダゾリンヨウ化水素酸塩(1.83g、12mmol)と3−クロロ−4−メチル−フェニルヒドラジン(1.87g、12mmol)の混合物を、120℃に一晩加熱した。室温に冷ました後、沈殿物を濾別し、エタノールから再結晶化して、白色の固体を得た、0.41g、MS(ISP):227.3、225.3([M+H]+.)。
【0263】
実施例35
N−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−N’−(3,4−ジメチル−フェニル)−ヒドラジン
【0264】
【化97】

【0265】
3−クロロ−4−メチル−フェニルヒドラジンの代わりに3,4−ジメチルフェニルヒドラジンを使用し、実施例34に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):205.3([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0266】
実施例36
(3,4−ジクロロ−ベンジル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−アミンヨウ化水素酸塩
【0267】
【化98】

【0268】
メタノール(5ml)中の3,4−ジクロロベンジルアミン(0.352g、2.0mmol)の溶液に、2−メチルチオ−2−イミダゾリンヨウ化水素酸塩(0.488g、2.0mmol)を加え、混合物を4時間加熱還流した。溶媒を蒸発により部分的に除去(約1mlに)し、エーテル(5ml)を加えた。15分間撹拌した後、沈殿した白色の固体を濾過により除去し、エーテルで洗浄した。白色の固体130mg(18%)を得た;MS(ISP):244.1;246.0([M+H]+.)。
【0269】
実施例37
(4−クロロ−3−フルオロ−ベンジル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−アミンヨウ化水素酸塩
【0270】
【化99】

【0271】
3,4−ジクロロ−ベンジルアミンの代わりに4−クロロ−3−フルオロ−ベンジルアミンを使用し、実施例36に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):228.1、230.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0272】
実施例38
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−(4−フルオロ−ナフタレン−1−イルメチル)−アミンヨウ化水素酸塩
【0273】
【化100】

【0274】
3,4−ジクロロ−ベンジルアミンの代わりにC−(4−フルオロ−ナフタレン−1−イル)−メチルアミンを使用し、実施例36に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):244.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0275】
実施例39
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルメチル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−アミンヨウ化水素酸塩
【0276】
【化101】

【0277】
3,4−ジクロロ−ベンジルアミンの代わりにC−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−メチルアミンを使用し、実施例36に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):220.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0278】
実施例40
2−(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール臭化水素酸塩
【0279】
【化102】

【0280】
アセトニトリル(4.5ml)中の4−クロロ−2−フルオロベンジルブロミド(0.223g、1.0mmol)とN,N’−エチレンチオウレア(0.102g、1.0mmol)の混合物を、マイクロ波照射により110℃に10分間加熱した。室温に冷ました後、沈殿した固体を濾過により除去し、エーテルで洗浄した。白色の固体260mg(80%)を得た;MS(ISP):245.0;247.0([M+H]+.)。
【0281】
実施例41
2−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール臭化水素酸塩
【0282】
【化103】

【0283】
4−クロロ−2−フルオロ−ベンジルブロミドの代わりに3−クロロ−4−フルオロ−ベンジルブロミドを使用し、実施例40に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):245.0、247.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0284】
実施例42
2−(2−メチル−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール臭化水素酸塩
【0285】
【化104】

【0286】
4−クロロ−2−フルオロ−ベンジルブロミドの代わりに2−メチル−ベンジルブロミドを使用し、実施例40に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):207.1([M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0287】
実施例43
6−tert−ブチル−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルスルファニルメチル)−2,4−ジメチル−フェノール
【0288】
【化105】

【0289】
4−クロロ−2−フルオロ−ベンジルブロミドの代わりに3−ブロモメチル−6−tert−ブチル−2,4−ジメチル−フェノールを使用し、実施例40に関する記載の手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):293.4([M+H]+.)を同等の収率で得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化106】


[式中、
X−Yは、−N(R)−CH(R)−、CH(R)−N(R)−、−NH−NH−、−O−CHR−、−CHR−O−、−S−CHR、−CHR−S−、又は−CHR−CHR3’−であり;
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、場合により低級アルコキシにより置換されている−(CH−フェニル、場合により低級アルコキシにより置換されている−(CH−C(O)−フェニル、場合により低級アルコキシにより置換されている−(CH−O−フェニル、−(CH−O−フェニル、CF、シクロアルキル、NO、アミノ、又はヒドロキシであり;
は、水素、低級アルキル、場合によりヒドロキシにより置換されているフェニル、又はベンジルであり;
/R3’は、相互に独立して、水素、低級アルキル、又はベンジルであり;
Arは、フェニル、ナフチル、ベンゾフラニル、又はベンゾ[1,3]ジオキソリルであり;
nは、1、2、3、又は4であり;
oは、0、1、2、3である]
で示される化合物及びそれらの薬学的に活性な塩[但し、以下の化合物を除く:
(4−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−エチル−フェニル−アミン
3−[(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−p−トリル−アミノ]−フェノール
ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン
2−(4−ベンジル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(4−フェネチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,3,6−トリメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,6−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(ビフェニル−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,3−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(ビフェニル−4−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−メトキシ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(ナフタレン−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(4−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,4−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−[1−(2−ベンジルオキシ−フェノキシ)−2−フェニル−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−シクロプロピル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−[1−(2,6−ジクロロ−フェノキシ)−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−フェノキシメチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−フェネチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
N−(3−クロロ−2−メチル−フェニル)−N’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−ヒドラジン
ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−アミン
2−(3,4−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−クロロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−ニトロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−ベンジルスルファニル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−クロロ−6−フルオロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−クロロ−4−エトキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,6−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール]。
【請求項2】
Arが、フェニルである、式(I)で示される化合物。
【請求項3】
X−Yが、−N(R)−CH(R)−である、請求項2記載の式(I)で示される化合物。
【請求項4】
下記:
(4−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(4−ブロモ−3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン、
(3,4−ジクロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン、
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−[4−(4−メトキシ−ベンジル)−フェニル]−アミン、又は
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−メチル−アミンから選択される、
請求項3記載の式(I)で示される化合物。
【請求項5】
X−Yが、−O−CHR−である、請求項2記載の式(I)で示される化合物。
【請求項6】
下記:
2−(2−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(2,3−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−[1−(2,6−ジクロロ−フェノキシ)−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
3−{4−[1−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−1−(4−イソプロポキシ−フェニル)−プロパン−1−オン、
2−[4−(4−イソプロポキシ−フェノキシメチル)−フェノキシメチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(3−ベンジル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−[4−(3−フェニル−プロピル)−フェノキシメチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(2−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
2−(2,3−ジフルオロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、
4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメトキシ)−2,3−ジメチル−フェノール、又は
2−(3,4−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
から選択される、
請求項5記載の式(I)で示される化合物。
【請求項7】
X−Yが、−NH−NH−である、請求項2記載の式(I)で示される化合物。
【請求項8】
下記:
N−(3−クロロ−2−メチル−フェニル)−N’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−ヒドラジン、又は
N−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−N’−(3,4−ジメチル−フェニル)−ヒドラジンから選択される、
請求項7記載の式(I)で示される化合物。
【請求項9】
X−Yが、−S−CHR−である、請求項2記載の式(I)で示される化合物。
【請求項10】
化合物が、2−(2,3−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾールである、請求項9記載の式(I)で示される化合物。
【請求項11】
Arが、ベンゾフラニルである、請求項1記載の式(I)で示される化合物。
【請求項12】
X−Yが、−N(R)−CHR−である、請求項11記載の式(I)で示される化合物。
【請求項13】
X−Yが、−O−CHR−である、請求項11記載の式(I)で示される化合物。
【請求項14】
化合物が、(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(4−メチル−ベンゾフラン−5−イル)−アミンである、請求項12記載の式(I)で示される化合物。
【請求項15】
化合物が、2−(ベンゾフラン−6−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾールである、請求項13記載の式(I)で示される化合物。
【請求項16】
式(I)で示される化合物の製造方法であって、
a) 式(2):
【化107】


で示されるエステルを、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンからその場で調製された生成物と反応させて、式(Ia):
【化108】


[式中、置換基は、請求項1と同義である]で示される化合物にするか、又は
b) 式(3):
【化109】


で示されるニトリル誘導体を、チオアセトアミドの存在下でエチレンジアミンと反応させて、式(Ia):
【化110】


[式中、置換基は、請求項1と同義である]で示される化合物にするか、又は
c) 式(7):
【化111】


で示されるエステル誘導体を、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンからその場で調製された生成物と反応させて、式(Ib):
【化112】


[式中、置換基は、請求項1と同義である]で示される化合物にするか、又は
d) 式(9):
【化113】


で示されるエステル誘導体を、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンからその場で調製された生成物と反応させて、式(Ic):
【化114】


[式中、置換基は、請求項1と同義である]で示される化合物にするか、又は
e) 式(13):
【化115】


で示されるエステル誘導体を、トリメチルアルミニウムを用いてエチレンジアミンからその場で調製された生成物と反応させて、式(Id):
【化116】


[式中、置換基は、請求項1と同義である]で示される化合物にするか、又は
f) 式(14):
【化117】


で示される化合物を、式(15):
【化118】


で示される化合物と反応させて、式(Ie):
【化119】


[式中、置換基は、請求項1と同義である]で示される化合物にするか、又は
g) 式(16):
【化120】


で示される化合物を、式(15):
【化121】


で示される化合物と反応させて、式(If):
【化122】


[式中、置換基は、請求項1と同義である]で示される化合物にするか、又は
h) 式(17)
【化123】


で示される化合物を、式(18):
【化124】


で示される化合物と反応させて、式(Ig):
【化125】


[式中、置換基は、請求項1と同義である]で示される化合物にすること、そして
所望であれば、得られた化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換することを含む、方法。
【請求項17】
請求項16記載の方法によるか又は同等な方法により製造される、請求項1記載の化合物。
【請求項18】
請求項1記載の式(I)で示される化合物及び下記化合物:
(4−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−エチル−フェニル−アミン
3−[(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−p−トリル−アミノ]−フェノール
ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン
2−(4−ベンジル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(4−フェネチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,3,6−トリメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,6−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(ビフェニル−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,3−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(ビフェニル−4−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−メトキシ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(ナフタレン−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(4−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,4−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−[1−(2−ベンジルオキシ−フェノキシ)−2−フェニル−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−シクロプロピル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−[1−(2,6−ジクロロ−フェノキシ)−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−フェノキシメチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−フェネチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
N−(3−クロロ−2−メチル−フェニル)−N’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−ヒドラジン
ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−アミン
2−(3,4−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−クロロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−ニトロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−ベンジルスルファニル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−クロロ−6−フルオロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−クロロ−4−エトキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,6−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
の一つ以上の化合物並びに薬学的に許容されうる賦形剤を含む、医薬。
【請求項19】
うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、ストレス関連障害、精神障害、統合失調症、神経性疾患、パーキンソン病、神経変性障害、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、物質乱用及び代謝障害、摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質代謝異常、エネルギー消費及び同化の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠及び概日リズムの障害、並びに心血管障害の処置のための、請求項18記載の医薬。
【請求項20】
うつ病、精神病、パーキンソン病、不安障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)の処置のための、請求項1〜15記載の化合物を1つ以上含む、請求項19記載の医薬。
【請求項21】
うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、ストレス関連障害、精神障害、統合失調症、神経性疾患、パーキンソン病、神経変性障害、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、物質乱用及び代謝障害、摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質代謝異常、エネルギー消費及び同化の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠及び概日リズムの障害、並びに心血管障害の処置用の医薬の調製のための、請求項1記載の式(I)で示される化合物及び下記化合物:
(4−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3−クロロ−フェニル)−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−エチル−フェニル−アミン
3−[(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−p−トリル−アミノ]−フェノール
ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン
2−(4−ベンジル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(4−フェネチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,3,6−トリメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,6−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(ビフェニル−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,3−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(ビフェニル−4−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−メトキシ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(ナフタレン−2−イルオキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(4−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−トリフルオロメチル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,4−ジクロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−[1−(2−ベンジルオキシ−フェノキシ)−2−フェニル−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−シクロプロピル−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−[1−(2,6−ジクロロ−フェノキシ)−エチル]−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−クロロ−フェノキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−フェノキシメチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−フェネチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
N−(3−クロロ−2−メチル−フェニル)−N’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−ヒドラジン
ベンジル−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−アミン
2−(3,4−ジクロロ−フェニルスルファニルメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−クロロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−ニトロ−4−プロポキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−ベンジルスルファニル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2−クロロ−6−フルオロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3−クロロ−4−エトキシ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(2,6−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール
2−(3,4−ジクロロ−ベンジルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾールの使用。
【請求項22】
本明細書に上記の発明。

【公表番号】特表2010−531837(P2010−531837A)
【公表日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513880(P2010−513880)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【国際出願番号】PCT/EP2008/057989
【国際公開番号】WO2009/003868
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】