説明

心調律に基づく心代償不全予測

患者測定、患者の心電図信号の心代償不全の兆候を検出するためのシステム及び方法。心臓の不整脈の発生率は、心電図信号から決定される。代償不全の兆候のリスクは、心臓の不整脈の発生率に応答して決定される。多くの実施形態では、代償不全の兆候は、回避または少なくとも遅らせるのに十分に早期に検出されることが可能であり、患者の外傷、及び/または、高価なICUのケアは避けられ得る。実施形態は、付着パッチを用いた心電図及び他の生理学的信号の監視について特定の言及をするが、システム方法及び装置は、生理学的監視、例えば、埋め込み型センサを用いた長期間にわたる無線生理学的監視、が使用される多くの用途に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願への相互参照>
本出願は、2008年3月12日に出願された米国仮出願番号第61/035,970号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張し、この完全な開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、患者監視に関連し、より具体的には、心代償不全の兆候の検出及び/または回避のための患者監視に関連する。実施形態は、付着パッチを用いた監視インピーダンス及び心電図信号について特定の言及をするが、本明細書に記載されるシステム方法及び装置は、生理学的監視、例えば、埋め込み型装置を用いた長期間にわたる無線生理学的監視、が使用される多くの用途に適用できる。
【背景技術】
【0003】
患者は、しばしば、その患者の障害が起きた状態、例えば、心疾患などの障害が起きた生理学的な状態、に関連した病気及び/または症状の治療を受ける。ある場合には、患者が心臓発作を起こすこともあり、病院から退院後、注意及び/または監視が必要である。そのような長期間の注意は少なくともある程度効果的であるものの、多くの患者は十分に監視されず、ついには、心代償不全または他の心不全に倒れる。代償不全は、心臓の十分な血液循環の維持の不全である。心臓は少なくともある程度の血液の供給を維持することができるが、その量は健全な組織を維持するには不十分である。肺鬱血、息切れ、脱力、心悸亢進、四肢浮腫、及び肝肥大を含むいくつかの症状は、心代償不全に起因する可能性がある。心代償不全は、ゆっくりとした死や突然死をもたらし得る。突然の心臓停止(以降、“SCA”)は、心臓突然死とも称され、心室性不整脈、例えば、心室頻拍及び/または心室細動、により引き起こされ得る心拍出機能の突然の消失である。心不全の患者はSCAのリスクも高いという点で代償不全およびSCAは関連する可能性はあるが、代償不全は、主として不十分な血流によって引き起こされる機械的機能障害であり、SCAは、主として不十分及び/または不適当な心臓の電気信号によって引き起こされる電気的機能障害である。
【0004】
心代償不全の患者は、症状が患者に他の病気を患っているように見せるため、少なくともある場合には、当初は誤って、診断される。例えば、心不全に起因する肺鬱血は、肺疾患に見える。さらに、本発明の実施形態に関する研究は、心臓突然死の兆候を検出する測定装置及び測定技術は心代償不全の兆候を検出するには適さないことを提言する。
【0005】
患者を監視するために、多くの装置が開発されている。患者を監視するために用いられ得る装置の一例は、ホルター心電計または携帯型心電図検査法装置である。そのような装置は心電図検査法の測定に効果的であり得るが、心代償不全の兆候の確実な検出及び/または回避のためには、そのような測定は十分でないかもしれない。心電図による心臓の信号の測定に加えて、既知の生理学的測定はインピーダンス測定を含む。例えば、経胸腔的インピーダンス測定は、水和及び呼吸の測定に用いられ得る。経胸腔的測定は有益であり得るが、そのような測定は患者の正中線をまたがって位置付けられた電極を使用する可能性があり、患者にとって幾分不快であり、及び/または、装着するのが煩わしいかもしれない。少なくともある場合には、患者に装着された装置はある程度不快な可能性があり、装置を装着しない患者及び/またはヘルスケア提供者の指示に従わない患者の原因となり得え、集められたデータは理想的とは言い得ないかもしれない。ある場合には埋め込み型装置が使用され得るが、これらの装置の多くは侵襲的及び/または高価であり、既知のウェアラブルデバイスの欠点の少なくともいくつかを経験するかもしれない。結果的に、少なくとも一部の患者は適切に監視されない。
【0006】
従って、改善された患者監視及び心代償不全の兆候の検出に対する必要性が存在する。理想的には、そのような改善された患者監視は心代償不全の兆候の信頼性のある検出を提供し、現在の方法及び装置の欠点の少なくともいくつかを回避するであろう。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態は、心代償不全の兆候の検出のためのシステム及び方法を提供する。代償不全は、肺鬱血のような、心臓の十分な血液循環の維持の不全である。従って、代償不全のリスクを測定することは、患者の外傷を減らすことを可能とし、代償不全の兆候のリスクの増加に応答して治療の提供を可能とすることによって患者の命を救う可能性がある。多くの実施形態では、代償不全の兆候は、回避または少なくとも遅らせるのに十分に早期に検出されることが可能であり、患者の外傷、及び/または、高価な緊急治療室(以下、“ER”)及び集中治療室(以下、“ICU”)を気に掛けるような代償不全の兆候は回避することができる。本発明の実施形態は、患者からの心電図信号の測定に基づいて代償不全の兆候のリスクを決定することができる。実施形態は、付着パッチを用いた心電図及び他の生理学的信号の監視について特定の言及をするが、本明細書に記載されるシステム方法及び装置は、生理学的監視、例えば、埋め込み型装置を用いた長期間にわたる無線生理学的監視、が使用される多くの用途に適用できる。
【0008】
第1の態様では、本発明の実施形態は、患者の心代償不全の兆候の検出方法を提供する。患者の心電図信号は測定される。心臓の不整脈の発生率は、心電図信号から決定される。代償不全の兆候のリスクは心臓の不整脈の発生率に応答して決定される。
【0009】
多くの実施形態では、心電図信号は少なくとも一週間測定されて、代償不全の兆候のリスクはその少なくとも一週間測定された心臓の不整脈の発生率に応答して決定される。代償不全の兆候のリスクを決定するために、心臓の不整脈の発生率を、その患者に対する心臓の不整脈の前の基準発生率と比較することができる。いくつかの実施形態では、代償不全の兆候のリスクを決定するために、心臓の不整脈の発生率を、患者集団に対する心臓の不整脈の前の基準発生率と比較してもよい。心電図信号は、派生信号、時間平均信号、フィルター処理した信号、または生の信号のうちの少なくともの一つを含んでも良い。
【0010】
多くの実施形態では、代償不全の兆候のリスクを決定するために、心臓の不整脈の発生率を、患者の心拍数、心拍変動、生体インピーダンス、活動、または呼吸のうちの少なくとも一つと組み合わせる。心臓の不整脈の発生率と、患者の心拍数、心拍変動、生体インピーダンス、活動、または呼吸のうちの少なくとも一つとを組み合わせるために、加重組み合わせ、段階的組み合わせ、論理ゲート組み合わせ、時間加重組み合わせ、または変化率のうちの少なくとも一つを使用することができる。心臓の不整脈の発生率は、除脈、心房細動、心房性頻拍、または心房粗動のうちの少なくとも一つを含む心房性不整脈で決定され得る。心臓の不整脈の発生率はまた、除脈、持続性心室性頻拍、非持続性心室性頻拍、または心室性期外収縮のうちの少なくとも一つを含む心室性不整脈で決定され得る。
【0011】
心電図信号は、多くの方法で測定され得る。特定の実施形態では、心電図信号は電極を含んでいる付着パッチを用いて測定され、そのパッチは、少なくとも一週間患者に継続的に付着される。心電図信号は患者に注入及び/または埋め込まれた電極を用いて測定されてもよい。
【0012】
多くの実施形態では、治療、例えば、心調律管理治療、は代償不全の兆候のリスクに応答して患者に提供され得る。
【0013】
多くの実施形態では、心電図信号は患者が位置する場所で測定されて、代償不全の兆候のリスクは遠隔地で決定される。これは、心電図信号からの情報の処理を二つ以上の場所へ分配することが可能であり、例えば、患者に対してより小さな装置を容認して、患者からリモートサイトへの情報伝送率を増加させること及び/またはネットワークの帯域幅要件を減少させることによって、心電図信号からの情報の改善された取扱いをもたらす。この分配された処理の恩恵は、多くの実施形態で実現され得る。いくつかの実施形態では、プロセッサを支持する付着パッチが患者に付着されてもよく、そのパッチが患者に付着されているときにプロセッサを用いて心臓の不整脈の発生率が決定されてもよい。プロセッサは、代償不全の兆候のリスクを決定するために、不整脈の発生率をリモートサイトへ送信することができる。その代わりにまたは組み合わせて、心電図信号が、不整脈の発生率を決定するために、媒介装置、例えば、ゲートウェイへ伝送されても良く、不整脈の発生率は、媒介装置から心代償不全の兆候のリスクが決定されるリモートサイトへ伝送されても良い。
【0014】
いくつかの実施形態では、心電図信号は患者が位置する場所で測定されて、心臓の不整脈の発生率はリモートサイトで決定される。特定の実施形態では、心電図信号は、心代償不全の兆候のリスクが決定されるリモートサイトへ送信される。このリモートサイトへの信号の伝送は、例えば、医師による、リモートサイトでのさらなる評価をも可能にし得る。
【0015】
多くの実施形態では、指示は、リモートサイトから患者に支持されたプロセッサへ送信されて、心臓の不整脈の発生率は、指示に応答して、プロセッサを用いて決定される。特定の実施形態では、代償不全の兆候のリスクは、リモートサイトからの指示に応答して、患者によって支持されたプロセッサを用いて決定される。
【0016】
多くの実施形態では、フラグ状態は、リスクに応答して決定される。
【0017】
別の態様では、本発明の実施形態は、患者の心代償不全の兆候を検出するシステムを提供する。そのシステムは、患者の心電図信号を測定する回路と、その回路と通信する有形的表現媒体を含むプロセッサシステムと、を含む。そのプロセッサシステムは、心電図信号から心臓の不整脈の発生率を決定し、且つ、心臓の不整脈の発生率に応答して代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されている。
【0018】
多くの実施形態では、プロセッサシステムは、少なくとも一週間心電図信号を受信し、少なくとも一週間にわたる心臓の不整脈の発生率に応答して代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されている。
【0019】
多くの実施形態では、プロセッサシステムは、前の心臓の不整脈の発生率と心臓の不整脈の発生率を比較し、代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されている。心電図信号は、派生信号、時間平均信号、フィルター処理した信号、または生の信号のうちの少なくとも一つを含んでもよい。プロセッサシステムは、心臓の不整脈の発生率と、患者の心拍数、心拍変動、生体インピーダンス、活動、または呼吸のうちの少なくとも一つと、を組み合わせて代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されても良い。
【0020】
多くの実施形態では、システムは、通気性のあるテープと、心電図信号を測定するための電極及びゲルと、を含む付着パッチを含んでいる。通気性のあるテープ、電極、及びゲルは、少なくとも一週間継続的に患者に付着し、少なくとも一週間心電図信号を測定するように配置されている。
【0021】
多くの実施形態では、プロセッサシステムは、除脈、心房細動、心房性頻拍、または心房粗動のうちの少なくとも一つを含む心房性不整脈で、心臓の不整脈の発生率を決定するように構成されている。プロセッサシステムは、除脈、持続性心室性頻拍、非持続性心室性頻拍、または心室性期外収縮のうちの少なくとも一つを含む心室性不整脈で、心臓の不整脈の発生率を決定するように構成されてもよい。
【0022】
多くの実施形態では、電極は心電図信号を測定する回路と結合されていて、電極は患者に埋め込まれる、及び/または、注入されるように構成されている。
【0023】
多くの実施形態では、プロセッサシステムは、ローカルプロセッサとリモートサイトにあるリモートプロセッサとを含んでいる。ローカルプロセッサは、患者の皮膚に付着するように構成された付着パッチと接続されていて、ローカルプロセッサは、心電図信号を測定するように構成されている。リモートプロセッサは、代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されている。
【0024】
いくつかの実施形態では、ローカルプロセッサは、代償不全の兆候のリスクを決定するために、心電図信号をリモートサイトへ送信するように構成されている。
【0025】
いくつかの実施形態では、ローカルプロセッサは、不整脈の発生率をリモートサイトへ送信するように構成されていて、リモートプロセッサは、不整脈の発生率から代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されている。
【0026】
いくつかの実施形態では、ローカルプロセッサは、心電図信号に応答して心臓の不整脈の発生率を決定するように構成されている。リモートプロセッサは、ローカルプロセッサを用いて決定された心電図信号の発生率に応答して代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されている。
【0027】
いくつかの実施形態では、リモートプロセッサは、心電図信号に応答して、患者の心臓の不整脈の発生率を決定するように構成されている。
【0028】
多くの実施形態では、プロセッサシステムは、患者の皮膚に付着するように構成された付着パッチと接続されたローカルプロセッサを含み、ローカルプロセッサは、心電図信号から不整脈の発生率を決定し、不整脈の発生率から代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されている。心電図信号に応答して代償不全の兆候のリスクを決定するようにローカルプロセッサを構成するために、ローカルプロセッサはリモートサイトから送信された指示を受信するように構成されてもよい。
【0029】
多くの実施形態では、プロセッサシステムは、心電図信号に応答して、フラグ状態を決定するように構成される。
【0030】
別の態様では、実施形態は、患者の心代償不全の兆候を検出するためのシステムを提供する。そのシステムは、患者の心電図信号を測定するための回路を含む。プロセッサシステムは、その回路と通信する有形的表現媒体を含み、プロセッサシステムは、心電図信号から心臓の不整脈の発生率を決定して、不整脈の発生率に応答して代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されている。
【0031】
別の態様では、本発明の実施形態は、患者の心代償不全の兆候のリスクを評価するためのコンピュータシステムに対する一連の指示を含む、コンピュータに読み込み可能な記憶媒体を提供する。その一連の指示は、入力ルーチン、出力ルーチン、及び実行ルーチンを含む。入力ルーチンは、患者からの心電図データのソースと動作可能なように関連付けられている。実行ルーチンは、心電図データのソースを用いて、患者の心代償不全の兆候のリスクを決定するように構成されている。出力ルーチンは、コンピュータシステム外部に、外部利用できる代償不全の兆候のリスクを提供するように構成されている。
【0032】
多くの実施形態では、入力ルーチン、実行ルーチン、及び出力ルーチンは、リモートサイトにあるサーバに位置する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1A】図1Aは、本発明の実施形態に係る、付着装置を含む、患者及び監視装置を示している。
【図1B】図1Bは、付着パッチを含む図1Aにあるような付着装置の底面図を示している。
【図1C】図1Cは、図1Bにあるような、付着パッチの上面図を示している。
【図1D】図1Dは、図1Cにあるような、付着パッチ上のプリント基板及び電子部品を示している。
【図1D−1】図1D−1は、本発明の実施形態に係る、患者の水和を決定するための最適周波数を決定するために使用される等価回路を示している。
【図1E】図1Eは、図1Dにあるようなプリント基板及び電子部品上に位置するバッテリーを示している。
【図1F】図1Fは、図1Eにあるようなバッテリー、電子部品、及びプリント基板上の電子機器ハウジング及び通気性のあるカバーの上面図を示している。
【図1G】図1Gは、図1Aから図1Fにあるような付着装置の側面図を示している。
【図1H】図1Hは、図1Aから図1Gにあるような付着装置の底面等角図を示している。
【図2A】図2Aは、本発明の実施形態に係る、心代償不全の兆候を予測する方法を示している。
【図3A】図3Aは、本発明の実施形態に係る、代償不全の兆候を検出するためにコンピュータシステムに読み込まれ得る一連の指示を有する、コンピュータに読み込み可能な記憶媒体の簡易フローチャートを示している。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の実施形態は、心代償不全の兆候を検出するためのシステム及び方法を提供する。代償不全は、肺鬱血の結果のような、心臓の十分な血液循環の維持の不全である。従って、代償不全のリスクを決定することは、代償不全の兆候のリスクの増加に応答して治療の提供を可能とすることによって患者の命を救う可能性がある。多くの実施形態では、代償不全の兆候は、代償不全の兆候を回避または少なくとも遅らせるのに十分に早期に検出されることが可能であり、患者の外傷、及び/または、高価なICU治療を回避することができる。本発明の実施形態は、患者からの心電図信号の測定に基づいて代償不全の兆候のリスクを決定することができる。実施形態は、付着パッチを用いた心電図及び他の生理学的信号の監視について特定の言及をするが、本明細書に記載されるシステム方法及び装置は、生理学的監視、例えば、埋め込み型センサを用いた長期間にわたる無線生理学的監視、が使用される多くの用途に適用できる。いくつかの実施形態では、例えば、本願と同一出願人で、2007年9月14日に出願された、“生理学的監視のための注入可能な装置(Injectable Device for Physiological Monitoring)”(代理人整理番号00456−1004)と題された、米国特許番号6,208,894、6,315,721、6,185,452及び米国特許出願番号60/972,329に記載されているような、埋め込み型センサが使用されても良く、これらの特許及び出願の全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
代償不全は、心臓の十分な血液循環の維持の不全を包含し、しばしば肺鬱血をもたらす。SCAは、心臓突然死とも称され、心室性不整脈、例えば、心室頻拍及び/または心室細動、により引き起こされ得る心拍出機能の突然の消失である。心不全の患者はSCAのリスクも高いという点で代償不全およびSCAは関連する可能性はあるが、代償不全は、主として機械的機能障害であり、SCAは、主として不十分及び/または不適当な心臓の電気信号によって引き起こされる電気的機能障害である。
【0036】
図1Aは、患者Pと監視システム10を示している。患者Pは、正中線Mと、例えば、右側である第1の側S1と、例えば、左側である第2の側S2を含んでいる。監視システム10は、付着装置100を含んでいる。付着装置100は、多くの配置、例えば、患者Pの胸部Tで、患者Pに付着され得る。多くの実施形態では、付着装置は、患者の一方の側へ付着しても良く、その一方の側からのデータを収集できる。患者の一つの側の配置は、装置が患者に付着されている間、患者に快適さを提供することができることを、本発明の実施形態に関連する研究は提言する。
【0037】
監視システム10は、データを患者から離れた場所にあるリモートセンター106へ送信するための部品を含んでいる。患者は第1の建物に位置していて、リモートセンターは第2の建物内の第2のサイトに位置していて、例えば、第1の建物と第2の建物はともに同じ町に位置している。リモートセンターと患者は、互いから非常に遠くに位置しても良く、患者は第1の大陸に位置していて、リモートセンターは第2の大陸内のサイトに位置しても良い。付着装置100は、無線で媒介装置と通信することが可能であり、例えば、患者の付着装置から媒介装置まで単一無線ホップである。媒介装置102は、さまざまにリモートセンター106と通信することができる。例えば、媒介装置102は、インターネットと接続されたゲートウェイ装置を含んでもよい。多くの実施形態では、監視システム10は、装置100上の少なくとも一つのプロセッサ、媒介装置102上の少なくとも一つのプロセッサ102P、リモートセンター106にある少なくとも一つのプロセッサ106Pを用いた分配処理システムを含んでいて、そのプロセッサの各々は、他のプロセッサと電子通信している。少なくとも一つのプロセッサ102Pは有形的表現媒体102Mを含み、少なくとも一つのプロセッサ106Pは有形的表現媒体106Mを含んでいる。リモートセンター106は、ヘルスケア提供者108Aと、例えば、インターネット、イントラネット、電話回線、無線及び/または衛星電話などの通信システム107Aを用いて、通信することができる。ヘルスケア提供者108A、例えば、家族の一員は、矢印109Aで示されるように、通信を用いて、例えば、双方向通信システムを用いて、例えば、携帯電話、Eメール、固定電話によって、患者Pと通信することができる。リモートセンター106は、ヘルスケア専門家、例えば、医師108Bと、例えば、インターネット、イントラネット、電話回線、無線及び/または衛星電話などの通信システム107Bを用いて、通信することができる。医師108Bは、矢印109Bで示されるように、通信を用いて、例えば、双方向通信システムを用いて、例えば、携帯電話、Eメール、固定電話によって、患者Pと通信することができる。リモートセンター106は、例えば、インターネット、イントラネット、電話回線、無線及び/または衛星電話などの通信システム107Cを用いて、緊急要員108C、例えば、オペレータ及び/または救急医療隊員と通信することができる。緊急要員108Cは、矢印109Cで示されるように、患者に赴くことができる。従って、多くの実施形態では、監視システム10は、患者のケアが監視されて付着装置からの信号に応じてリモートセンターから実行される閉ループシステムを含んでいる。
【0038】
多くの実施形態では、付着装置は継続的に生理学的パラメータを監視して、リモートセンターと無線で通信して、必要なときに警告を提供し得る。システムは、付着パッチを含んでもよく、それは患者の胸部へ取り付けられ、検出電極、バッテリー、メモリ、論理回路、無線通信機能を含んでいる。いくつかの実施形態では、パッチは、患者の家にある媒介装置を介して、リモートセンターと通信することができる。多くの実施形態では、リモートセンターは、データを受信して、予測アルゴリズムを適用する。フラグが立っているときに、センターは、代償不全を防ぐための治療的介入を可能にさせるために、患者、病院、看護師、及び/または医師と通信しても良い。
【0039】
付着装置は、さまざまに体に装着及び/または付着され得る。例えば、次の、付着テープ、定加重ばね、肩周りのサスペンダー、ねじ込み式の極微針電極、布を胸部の形状に形作るために予め成形された電子モジュール、皮膚のロール上へのピンチ、または、経皮的固着のうちの少なくとも一つが用いられる。パッチ及び/または装置の交換は、鍵のあるパッチ(例えば、2点パッチ)、外形または解剖学的マーク、低付着ガイド(ガイドの取り付け|古いパッチの取り外し|新しいパッチの取り付け|ガイドの取り外し)、または、カタカタという音の低減のための鍵のあるアタッチメントを用いて生じてもよい。パッチ及び/または装置は、付着なしの実施形態(例えば、胸ストラップ)、及び/または敏感肌のための低刺激付着モデルを含んでもよい。付着パッチ及び/または装置は多くの形状、例えば、犬の骨、砂時計、楕円形、円形、卵形の形状のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0040】
多くの実施形態では、付着装置は、交換可能なパッチを備えた再利用可能な電子モジュール(そのモジュールはおよそ90日間累積データを収集する)を含んでもよく、及び/または、全体付着部品(電子機器+パッチ)が消耗品であってもよい。完全に使い捨てできる実施形態では、“バトン”構造がデータ転送及び保持のために使用されても良く、例えば、バトン転送は基準値情報を含んでもよい。いくつかの実施形態では、装置は、再充電可能なモジュールであってもよく、二重のバッテリー及び/または電子モジュールを使用しても良く、ここで、一つのモジュール101Aは充電所103で再充電されることが可能であり、その一方で、他のモジュール101Bは付着装置上に置かれている。いくつかの実施形態では、電子モジュールの一つが充電及び/またはデータ転送のために媒介装置に置かれて、他の電子モジュールが患者に装着されるように、媒介装置102が、充電モジュール、データ転送、記憶及び/または送信を含んでもよい。
【0041】
多くの実施形態では、システムは、次の機能、開始、プログラミング、測定、記憶、解析、通信、予測、及び表示、を実行することができる。付着装置は、次の生理学的センサ:生体インピーダンス、呼吸、呼吸数変動、心拍数(平均、最小、最大)、心調律、HRV、HRT、心音(例えば、S3)、呼吸音、血圧、活動、姿勢、覚醒/睡眠、起座呼吸、温度/熱流束、体重のサブセットを含んでもよい。活動センサは、次の、ボールスイッチ、加速度計、分時換気、HR、生体インピーダンスノイズ、皮膚温度/熱流束、BP、筋音、姿勢うちの一つであってもよい。
【0042】
多くの実施形態では、パッチは無線でリモートセンターと通信する。いくつかの実施形態では、通信は直接に(セルラーネットワークまたはWi−Fiネットワークを介して)または媒介装置102を通じて間接に生じてもよい。媒介装置102は、データをリレーするために有線または無線でリモートセンター106と通信する複数の装置から成っても良い。
【0043】
図1Bは、図1Aにあるような、付着パッチ110を含む付着装置100の底面図を示している。付着パッチ110は、患者に置かれたときに患者の皮膚に向かう、第1の側、または下方側110Aを含んでいる。多くの実施形態では、付着パッチ110は、粘着剤116Aを用いる、好ましくは通気性のある、材料であるテープ110Tを含んでいる。患者側110Aは、パッチ110と付着装置110を患者Pへ付着するために、粘着剤116Aを含んでいる。電極112A、112B、112C、及び112Dは、付着パッチに装置されている。多くの実施形態では、少なくとも四つ、例えば、六つの電極がパッチに取り付けられている。いくつかの実施形態では、パッチは少なくとも二つの電極、例えば、患者の心電図(ECG)を測定するための二つの電極、を含んでいる。ゲル114A、ゲル114B、ゲル114C、及びゲル114Dは、各々、電極と患者の皮膚との間の電気伝導率を提供するために、電極112A、112B、112C、及び112D上にそれぞれ位置付けられ得る。多くの実施形態では、電極は、パッチ110に、例えば、リベット、粘着剤、針縫いなどの既知の方法及び構造を用いて、装着され得る。多くの実施形態では、パッチ110は、空気及び/または蒸気が皮膚表面へ及び皮膚表面から流れることを可能とするために、通気性のある材料を含んでいる。
【0044】
図1Cは、図1Bにあるような、付着パッチ100の上面図を示している。付着パッチ100は、第2の側、または、上方側110Bを含んでいる。多くの実施形態では、電極110A、110B、110C、及び110Dは、下方側110Aから付着パッチを通って上方側110Bまで伸びている。いくつかの実施形態では、パッチが患者に付着されるときにパッチが電子機器及び他の構造を支持することができるように、粘着剤116Bは、構造、例えば、カバーをパッチへ付着するため、上方側110Bへ塗りつけられ得る。プリント基板(PCB)は、十分な柔軟性のあるPCB、柔軟性のあるPCBを組み合わせた柔軟性のないPCB、及び/又は、ケーブルに接続された柔軟性のないPCBボードを含んでいる。
【0045】
図1Dは、図1Cにあるような、付着パッチ110上のプリント基板及び電子部品を示している。プリント基板(PCB)、例えば、PCB120は、パッチ110の110Bの上方に位置しても良い。柔軟性のあるPCB120は、柔軟性のあるPCB上のコネクタ122A、122B、122C、及び122Dに伸びる配線を含んでもよい。柔軟性のあるPCBと電極が結合されるように、コネクタ122A、122B、122C、及び122Dは、電極112A、112B、112C、及び112Dと一列に並んで、柔軟性のあるPCB120上に位置しても良い。いくつかの実施形態では、コネクタ122A、112B、122C、及び122Dは、PCBと電極の間の張力緩和をもたらす絶縁ワイヤまたは柔軟性のある回路を含んでもよい。いくつかの実施形態では、追加のPCB、例えば、PCB120A、120B、120C、120Dが柔軟性のあるPCB120に接続される。電子部品130は、柔軟性のあるPCB120と接続及び/またはその上に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、電子部品130は、追加PCB上に取り付けられ得る。
【0046】
電子部品130は、生理学的測定をして、リモートセンター106へデータを送信して、リモートセンター106からコマンドを受信するための部品を含んでいる。多くの実施形態では、電子部品130は、既知の低電力回路、例えば、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)回路部品を含んでもよい。電子部品130は、活動センサ、及び活動回路134、インピーダンス回路136、及び心電図回路、例えば、ECG回路136を含んでいる。いくつかの実施形態では、電子回路130は、患者内からのオーディオ信号を検出するために、マイクロホン及びマイクロホン回路142を含んでもよい。オーディオ信号は、心音及び/または呼吸音、例えば、S3心音、及び、ラ音及び/またはクラックルを伴う呼吸音を含んでもよい。電子回路130は、患者の温度、例えば、患者の皮膚の温度、を測定するために、温度センサ、例えば、サーミスタ、及び温度センサ回路144を含んでもよい。電子回路は、患者の皮膚の熱流束を測定するために、熱流束センサ及び熱流束センサ回路を含んでもよい。
【0047】
本発明の実施形態に関連する研究は、皮膚温度はインピーダンス及び/または水和の測定に影響し得ること、及び、皮膚温度測定はインピーダンス及び/または水和測定を補正するために使用され得ること、を提言する。いくつかの実施形態では、皮膚温度の上昇は、皮膚表面近くの増大した血管膨張と関連し得て、皮膚の下のより深くの組織の水和が実質的に変化せずに維持されているにもかかわらず、測定されたインピーダンス測定は減少する。従って、温度センサの使用は、より正確に患者のより深い組織の、例えば、胸部のより深い組織の、水和、例えば、余分な細胞水和を評価するための水和信号の補正を可能にさせる。
【0048】
電子回路130は、プロセッサ146を含んでもよい。プロセッサ146は、有形的表現媒体、例えば、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能ROM(EEPROM)、及び/またはランダムアクセスメモリ(RAM)、を含む。電子回路130は、リアルタイムクロック及び周波数発生器回路を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ136は、周波数発生器回路及びリアルタイムクロックを含んでもよい。プロセッサは、インピーダンス回路、心電図回路、及び加速度計からのデータの収集及び送信を制御するように構成され得る。多くの実施形態では、装置100は、分散プロセッサシステム、例えば、装置100上の複数のプロセッサ、を含む。
【0049】
多くの実施形態では、電子部品130は、リモートセンター106と通信する無線通信回路132を含む。無線通信回路は、通信プロトコルを用いて、水和信号、心電図信号、加速度計信号のうちの少なくとも一つを、リモートセンターへ送信するために、インピーダンス回路、心電図回路、及び加速度計と結合されることが可能である。特定の実施形態では、無線通信回路は、水和信号、心電図信号、及び加速度計信号を、例えば、無線通信回路132から媒介装置102まで、単一無線ホップで、リモートセンターへ、送信するように構成されている。通信プロトコルは、ブルートゥース、ジグビー、WiFi、WiMax、赤外線、振幅変調、または周波数変調のうち少なくとも一つを含む。多くの実施形態では、通信プロトコルは、リモートセンターがデータ収集を制御するためのコマンドを発行できる、双方向プロトコルを含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、媒介装置102は、無線送信機からデータを収集し記憶するために、データ収集システムを含んでいる。データ収集システムは、リモートセンターと定期的に通信するように構成され得る。多くの実施形態では、データ収集システムは、リモートセンター106からのコマンドに応答して、及び/または、付着装置からのコマンドに応答して、データを送信することができる。
【0051】
活動センサ及び活動回路134は、多くの既知の活動センサ及び回路を含むことができる。多くの実施形態では、圧電型加速度計、容量型加速度計、または電子機械加速度計のうちの少なくとも一つを含む。加速度計は、傾斜、位置、方位、または、三次元での患者の加速度のうちの少なくとも一つを測定する三軸加速度計を含む。本発明の実施形態に関連する研究は、患者の三次元定位及び位置、例えば、座った位置、立った位置、横たわった位置は、他のセンサからのデータ、例えば、ECGデータ及び/または水和データと組み合わせたとき、非常に有益であり得ることを提言する。
【0052】
インピーダンス回路136は、水和データと呼吸データの両方を生成することができる。多くの実施形態では、インピーダンス回路136は、電極112A、112B、112C、及び112Dと電気的に接続されていて、電極112A及び電極112Dは、電流で駆動される外部電極、または、フォース電極を含む。電極112Aと電極112Dの間に伝わった電流は、電極112Bと電極112Cの間に測定可能な電圧を生成して、電極112B及び電極112Cは、内部電極、または、フォース電極からの電流に応答して電圧を測定するセンス電極を含む。センス電極によって測定された電圧は、患者の水和を決定するために使用され得る。
【0053】
図1D−1は、患者の水和を決定するための最適周波数を決定するために使用される等価回路152を示している。本発明の実施形態に関連する研究は、フォース電極での電流の周波数及び/または電圧は、患者の組織の細胞外及び/または細胞内の水和に関連するインピーダンス信号を提供するように選択され得ることを提言する。等価回路152は、細胞内抵抗156またはコンデンサ154と直列のR(ICW)、及び、細胞外抵抗158またはR(ECW)を含む。細胞外抵抗158は、細胞内抵抗156、及び、細胞膜のキャパシタンスに関連したコンデンサ154と並列である。多くの実施形態では、インピーダンスは測定されて、広い周波数範囲、例えば、約0.5kHzから約200kHzまで、にわたる有益な情報を提供することができる。本発明の実施形態に関連する研究は、細胞外抵抗158は、細胞外液及び心代償不全に関連する可能性が大いにあること、及び、細胞外抵抗158及び細胞外液は、約0.5kHzから約20kHz、例えば、約1kHzから約10kHzの範囲の周波数で、効率的に測定され得ることを提言する。いくつかの実施形態では、単一周波数が、細胞外抵抗及び/または液を決定するために使用され得る。サンプル周波数が約10kHzから約20kHzへ増加するにつれて、細胞膜に関連したキャパシタンスはインピーダンスを低下させて、細胞内液がインピーダンス及び/または水和の測定に寄与する。従って、本発明の多くの実施形態は、患者の水和を決定するために、約0.5kHzから約20kHzまでの周波数での水和測定を採用している。
【0054】
多くの実施形態では、インピーダンス回路136は、患者の呼吸を決定するように構成され得る。特定の実施形態では、インピーダンス回路は、25Hz間隔で、例えば、約0.5kHzから約20kHzまでの周波数でのインピーダンス測定を用いた25Hz間隔で、水和を測定することができる。
【0055】
ECG回路138は、電極112A、112B、112C、及び112Dからの心電図信号及びデータを生成することができる。いくつかの実施形態では、ECG回路138は、内部電極12B及び112Cに接続されていて、それらの電極は上述したようにインピーダンス回路のセンス電極を含んでもよい。いくつかの実施形態では、内部電極は、ECG回路138によって測定されたECG信号の電圧を増加させるために、外部電極の近くに位置しても良い。いくつかの実施形態では、ECG回路は、インピーダンス回路と部品を共有することができる。
【0056】
図1Eは、図1Dにあるようなフレックスプリント基板及び電子部品上に位置するバッテリー150を示している。バッテリー150は、取り外し及び/または再充電できる再充電可能なバッテリーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、バッテリー150は、付着パッチからの取り外し、及び、再充電及び/または交換することができる。
【0057】
図1Fは、図1Eにあるようなバッテリー、電子部品、及びフレックスプリント基板上のカバー162の上面図を示している。多くの実施形態では、電子機器ハウジング160は、電子部品を保護するために、カバー162の下方に配置され得て、いくつかの実施形態では、電子機器ハウジング160は、電子部品及びPCB上を覆うカプセル材料を含む。多くの実施形態では、電子機器ハウジング160は、防水材料、例えば、電子部品及び/またはPCB上を覆うエポキシ樹脂またはシリコーンなどの封止粘着剤、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、電子機器ハウジング160は、金属及び/またはプラスチックを含んでもよく、それらは、シリコーンやエポキシ樹脂などに埋め込まれてもよい。
【0058】
カバー162は、多くの既知の生体適合性カバー、ケーシング及び/またはハウジング材料、エラストマーなど、例えば、シリコーン、を含んでもよい。エラストマーは、通気性の改善に有窓であってもよい。いくつかの実施形態では、カバー162は、多くの通気性のある材料、例えば、ポリエステルまたはポリアミドの布を含んでもよい。通気性のある布は、耐水、防水、及び/または、パッチから水分を逃がすのを助けるために、コーティングが施されても良い。通気性のある布は、外側を疎水性に、または、内側を疎水性にするために、コーティングが施されても良い。
【0059】
図1Gは、図1Aから図1Fにあるような付着装置100の側面図を示している。付着装置100は、最大寸法、例えば、約4から10インチの長さ170(約100mmから約250mm)、例えば、約6から8インチの長さ170(約150mmから約200mm)を含んでいる。いくつかの実施形態では、長さ170は、わずか約6インチ(わずか約150mm)にすぎないかもしれない。付着装置100は厚さ172を含む。厚さ172は、装置の輪郭に沿った最大厚さを含んでもよい。厚さ172は、約0.2インチから約0.4インチ(約5mmから約10mm)、例えば、約0.3インチ(約7.5mm)であり得る。
【0060】
図1Hは、図1Aから図1Gにあるような付着装置100の底面等角図を示している。付着装置100は、幅174、例えば、付着装置100の幅の輪郭にそった最大幅を含む。幅174は、約2インチから約4インチ(約50mmから約100mm)、例えば、約3インチ(約75mm)であり得る。
【0061】
図2Aは、心代償不全の兆候を予測する方法200を示している。方法200は、上述したように、プロセッサシステムの少なくとも一つのプロセッサを用いて、実行され得る。ステップ205は、ECG信号を測定する。ECG信号は、少なくとも二つの電極を用いて測定された差分信号を含んでもよく、さまざまに測定され得る。ステップ210は、ECG信号から不整脈の発生率を決定する。不整脈の発生率は、例えば、その全開示が参照により組み込まれる、米国特許番号3,677,260;5,271,411;5,301,677;及び6,480,734に記載されているような、不整脈を検出するための既知の方法及び装置を使用して決定され得る。ステップ215は、インピーダンス信号を測定する。インピーダンス信号は、患者の水和及び/または呼吸を決定するために使用され得る。インピーダンス信号は、四極インピーダンス信号を含んでもよく、さまざまな既知の手法で測定されうる。ステップ220は、活動信号を測定する。活動信号は、さまざまな既知の手法で測定されてもよく、患者の位置を決定するために三次元加速度計信号、例えば、三次元加速度計信号を含んでもよい。ステップ225は、温度信号を測定する。温度信号は、さまざまに、例えば、サーミスタ、熱電対、機知の温度測定装置を用いて、測定されても良い。ステップ230は、信号の時刻、例えば、朝、昼、晩、及び/または夜間などの現地時刻を記録する。
【0062】
ステップ235は、信号を処理する。信号は、さまざまに、例えば、派生信号、時間平均信号、フィルター処理した信号のうちの少なくとも一つを生成するために、処理されてもよい。いくつかの実施形態では、信号は、生のデータを含んでもよい。ECG信号は、生のECG信号、デジタル的にフィルター処理されたECG信号、心拍数信号、心拍変動信号、平均心拍数信号、最大心拍数信号、または最小心拍数信号のうちの少なくとも一つを含んでもよい。インピーダンス信号は、経胸腔的インピーダンス測定信号を含んでもよい。インピーダンス信号は、患者の水和を測定するために、使用されても良い。その代わりにまたは組み合わせて、インピーダンス信号は、呼吸数、最大呼吸数、最小呼吸数、平均呼吸数、または呼吸数変動のうちの少なくとも一つを含みうる呼吸信号を決定するために、使用されても良い。活動信号は、加速度計信号、立った位置、横たわった位置、座った位置などの患者の方位を示す位置信号のうちの少なくとも一つを含んでもよい。温度は、平均温度またはピーク温度を含んでもよい。
【0063】
ステップ240は、不整脈の発生率及び/または他の患者データを基準値と比較する。多くの実施形態では、基準値は、以前の同じ患者からの不整脈測定結果及び/または値を含んでもよい。いくつかの実施形態では、基準値は、患者集団に対する基準不整脈値を含む。いくつかの実施形態では、患者集団に対する基準値は、測定される変数の数、統計的信頼度、使用される検出力に依存した適当な患者集団の大きさ、例えば、少なくとも144人の患者、からの実験によるデータを含んでもよい。上述したように、追加で測定された信号は、基準値からの変化及び/または偏差を決定するために、基準値と比較され得る。
【0064】
ステップ245は、信号を送信する。多くの実施形態では、測定信号は、派生及び処理された測定信号を含むが、比較のためリモートサイトへ送信される。その代わりにまたは組み合わせて、測定信号のうちの少なくともいくつかは、媒介装置、例えば、上述したようなゲートウェイのプロセッサに、比較のために送信されても良い。患者上のプロセッサ、ゲートウェイのプロセッサ、リモートサイトのプロセッサを含むさまざまな場所への信号の処理の分配は、システムの能力を最適化することを可能とする。例えば、患者に装着されたパッチは、処理のいくつかがパッチの外で行われるのであるから、より小さくなりうるし、また、パッチからの患者情報及び/またはデータのリモートサイトへの通信はすばやく起こり、データのいくつかの処理は、送信される信号のサイズを減少させるように関連情報を抽出し、それによって、パッチからリモートサイトへ送信するシステム、例えば、ゲートウェイからリモートサイトへのインターネット接続、の帯域幅要件を低下させることができる。
【0065】
ステップ250は、不整脈の発生率を、追加の患者情報、例えば、患者の心拍数、心拍変動、生体インピーダンス信号、活動、水和信号、または、呼吸のうちの少なくとも一つと、代償不全の兆候のリスクを決定するために、組み合わせる。上述したように、これらの信号は、一般的な測定から派生した信号、例えば、インピーダンス測定から派生した水和信号及び呼吸信号、を含んでもよい。多くの実施形態では、少なくとも二つ、及び、時には、少なくとも三つの信号が組み合わせられる。いくつかの実施形態では、少なくとも四つの信号が、代償不全の兆候を検出するために組み合わされる。
【0066】
信号は、さまざまに組み合わされる。いくつかの実施形態では、信号は、心代償不全の兆候を決定するために、同時に使用され得る。
【0067】
いくつかの実施形態では、信号は、ルックアップテーブルを使用することによって、例えば、前もって存在している配列内の値を調べるために、組み合わされ得る。
【0068】
テーブル1.不整脈の発生率及び心拍数信号のためのルックアップテーブル
【表1】

【0069】
テーブル1は、前から存在する配列内の値を調べるための不整脈の発生率と心拍数信号の組み合わせを示している。例えば、89bpmの心拍数と“高”の不整脈の発生率では、テーブル内の値はYを含み得る。特定の実施形態では、ルックアップテーブルの値は、少なくとも約100人の患者からなる患者集団に対して測定された実験によって得られたデータ、例えば、約1000人から10000人の患者の測定、に応答して決定され得る。不整脈の発生率は、さまざまに、例えば、時間にわたっての不整脈の数、例えば、一日当たりの数、に基づいて決定され得る。不整脈の発生率はまた、不整脈の持続期間及び/または重症度に応答して決定された指標を用いて、例えば、不整脈の持続期間及び/または不整脈の重症度を含む計算を用いて、決定され得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、テーブルは、三次元以上のルックアップテーブルを含んでもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、信号は、加算、減算、乗算、スケーリング、除算のうちの少なくとも一つと組み合わされても良い。特定の実施形態では、測定信号は、少なくとも約100人の患者からなる患者集団に対して測定された実験によって得られたデータ、例えば、約1000人から10000人の患者のデータ、に応答して決定される正または負の係数と組み合わされても良い。
【0072】
いくつかの実施形態では、加重組み合わせは、少なくとも三つの測定信号を組み合わせて、一般形態の公式、出力=aX+bY+cZ、に従って出力値を生成してもよい。
【0073】
ここで、a、b、及びcは、実験によって得られたデータから決定された正または負の係数を含み、X、Y、及びZは、患者に対して測定された信号、例えば、不整脈の発生率、心拍、心拍変動、生体インピーダンス及び/または水和信号、呼吸信号、または活動信号のうちの少なくとも3つを含む。3つの係数及び3つの変数が示されているが、そのデータは乗算及び/または除算を用いて組み合わされても良い。
【0074】
いくつかの実施形態では、ECG信号は、活動信号で除され得る心拍数信号を含む。本発明の実施形態に関連する研究は、活動の低下を伴う心拍の増加は代償不全の兆候を示し得ることを提言する。信号は、一般形態の式、出力=aX/Y+bZ、を用いて、出力値を生成するために、組み合わされ得る。
【0075】
ここで、Xは心拍数信号を含み、Yは水和率信号を含み、Zは呼吸信号を含み、上述したような実験によって得られたデータに応答して決定された係数の各々を伴う。出力値は、他のデータ、例えば、ルックアップテーブル及び/または重み付け組み合わせ、と組み合わされ得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、データは、段階的組み合わせを用いて組み合わされても良い。多くの段階的組み合わせは、出力=(ΔX)+(ΔY)+(ΔZ)のように表され得る三つの測定信号を用いた段階的組み合わせを使用され得る。
【0077】
ここで、(ΔX)、(ΔY)、(ΔZ)は、基準値からの不整脈の変化、基準値からの心拍の変化、基準値からの呼吸信号の変化を含んでもよく、各々は、信号の値に基づいて、0または1の値を有しても良い。例えば、不整脈の発生率が50%以上上昇する場合、(ΔX)には、1の値が割り当てられ得る。心拍が100%上昇する場合、(ΔY)には、1の値が割り当てられ得る。呼吸が基準値の50%を下回って低下する場合、(ΔZ)には、1の値が割り当てられ得る。出力信号が三つの場合、フラグは警告をトリガーするために設定され得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、データは論理ゲート組み合わせを用いて、組み合わせられても良い。多くの論理ゲート組み合わせは、出力=(ΔX)AND(ΔY)AND(ΔZ)のように表され得る三つの測定信号を用いた論理ゲート組み合わせを使用され得る。
【0079】
ここで、(ΔX)、(ΔY)、(ΔZ)は、基準値からの不整脈の変化、基準値からの心拍の変化、基準値からの呼吸信号の変化を含んでもよく、各々は、信号の値に基づいて、0または1の値を有しても良い。例えば、不整脈の発生率が50%上昇する場合、(ΔX)には、1の値が割り当てられ得る。心拍が100%上昇する場合、(ΔY)には、1の値が割り当てられ得る。活動が基準値の50%を下回って低下する場合、(ΔZ)には、1の値が割り当てられ得る。(ΔX)、(ΔY)、(ΔZ)の各々が1であるときには、出力信号は1であり、フラグは警告をトリガーしないように設定され得る。ANDゲートを備えた特定の例が示されている間は、データは、既知のゲート、例えば、NAND、NOR、OR、NOT、XOR、XNORゲートを用いて、さまざまに組み合わされ得る。いくつかの実施形態では、ゲート論理は、真理値表で具現化されてもよい。
【0080】
当業者は、データを組み合わせる上述の方法が、重回帰、ロジスティックなどの既知の統計的手法を用いて、患者データの実験によって得られたサンプルをデータベースに適合するために、使用され得ることを認識できる。さらに、上述した例は、患者の測定結果に基づいた特定の組み合わせを示していて、他の組み合わせ及び/または患者の測定結果は、代償不全の兆候のリスクを決定するために使用され得る。
【0081】
ステップ260は、フラグを設定する。フラグは、組み合わせられた信号の出力に応答して、設定され得る。いくつかの実施形態では、フラグは、0の値が警告をトリガーせず、1の値が警告をトリガーする二進パラメータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、フラグが1に設定されたときに、治療、例えば、心調律管理治療が提供される。
【0082】
ステップ265は、患者及び/またはヘルスケア提供者と通信する。いくつかの実施形態では、リモートサイトは、患者の体調が良いか否かを決定するために患者と連絡をとってもよく、患者は必要な医療及び/または治療を受けることができるように代償不全の兆候を連絡する。いくつかの実施形態では、リモートサイトは、代償不全の兆候及び患者が医療をうける必要性をヘルスケア提供者に警告するために、ヘルスケア提供者と連絡をとる。
【0083】
ステップ270は、追加の測定結果を収集する。追加の測定結果は、少なくとも二つの信号を用いた、例えば、測定結果のためのより大きなサンプリングレート及び周波数を用いた、追加の測定結果を含んでもよい。いくつかの実施形態では、追加の測定結果、例えば、心電図信号は、リアルタイムで患者を診断するために、ヘルスケア提供者に送信され得る。
【0084】
上述したようなプロセッサシステムは、上述した多くのステップを含んでいる方法200を実行するように構成され得る。図2Aで示される特定のステップは、本発明の実施形態に従って、心代償不全の兆候を予測するための特定の方法を提供していることを理解されるべきである。他のステップからなるシーケンスがまた、代替の実施形態に従って実行されても良い。例えば、本発明の代替の実施形態は、異なる順番で上記のステップを実行しえる。さらに、図2Aで示される個々のステップは、必要に応じてさまざまなシーケンスで個々のステップを実行し得る複数のサブステップを含んでもよい。さらに、追加のステップは、特定の用途に依存して、追加されてもよく、または、取り除かれても良い。当業者は、さまざまなバリエーション、改良、代替を認識することができる。
【0085】
図3Aは、代償不全の兆候を検出するためにコンピュータシステムに読み込まれ得る一連の指示315を有する、コンピュータに読み込み可能な記憶媒体310の簡易フローチャート315を示している。媒体310は、さまざまな有形的表現媒体を含むことが可能であり、媒体310は、付着パッチで支持されたプロセッサ、ゲートウェイを含む媒介装置のプロセッサ、及び、いくつかのサーバを含む得るリモートセンターにあるプロセッサなど、多くの場所に存在しえる。特に、記憶媒体は、指示のセットを一時的に記憶するRAMであっても良い。一時記憶装置は、付着装置のプロセッサ上に、媒体装置のプロセッサ上、及び/または、リモートサイト及び/または三つの全ての場所にあるサーバのプロセッサ上に存在することができる。指示のセット315は、インターネット、イントラネット、LAN、フロッピーディスクドライブ、CDROMドライブ、及びジャンプドライブなどのフラッシュRAMからの指示のセット315を転送することを含む任意の手段により、媒体上にロードされ得る。指示のセット315は、入力ルーチン320、実行ルーチン330、及び出力ルーチン340を含むことができる。入力ルーチン320は、患者データのソースと、動作可能に関連付けられ得る。例えば、入力ルーチン320は、ステップ205、210、215、220、225、及び230に関連して明細書中で記載されるようなECG信号、不整脈の発生率の信号、インピーダンス信号、活動信号、温度信号、時刻信号からの患者データの収集を引き起こして、このデータをコンピュータRAMへ読み込むことができる。その代案としては、入力ルーチン320は、解析のために利用できるデータを作るために、有形的表現媒体、インターネット、イントラネット、LANなどから、患者情報データ、例えば、不整脈の発生率を読み込むことができる。例えば、図2Aに示されるような方法200から得られる患者情報データは、ルーチン320で入力され得て、例えば、不整脈の発生率、心拍数、呼吸のデータは、リモートサイトにあるサーバへ入力する。実行ルーチン330は、入力ルーチン320でプロセッサが利用可能に作られたデータを処理することができる。実行ルーチン320は、ステップ235から255で記載されるような代償不全の兆候のリスクを決定するために、ステップ205、210、215、220、225、及び230から取得されたデータを使用することができる。代償不全の兆候のリスクが決定された後、出力ルーチン340は、代償不全の兆候のリスクをコンピュータ外部での外部使用を可能にする。例えば、ステップ260に関しては、代償不全の兆候を警告するためにフラグが設定され得て、ステップ265に関しては、代償不全の兆候が、例えば、10が迅速な対応が要求される代償不全の兆候の最高のリスクを示す、1から10のスケールの数字として、患者及び/またはヘルスケア提供者に通信され得る。
【0086】
図3Aに示される特定のルーチンは、代償不全の兆候を検出するためのコンピュータシステムで読み込まれうる特定の指示のセットを有しているコンピュータに読み込み可能な記憶媒体に具現化された特定のフローチャートを提供すると理解されるべきである。他のルーチンはまた、代替の実施形態に従って、実行されても良い。たとえば、代替の実施形態は、異なる順番で上記のステップを実行してもよい。さらに、図3Aに示された個々のステップは、必要に応じてさまざまなシーケンスで個々のステップを実行され得る複数のサブステップを含んでもよい。さらに、追加のステップは、特定の用途に依存して、追加されてもよく、または、取り除かれても良い。当業者は、さまざまなバリエーション、改良、代替を認識することができる。
【0087】
例示となる実施形態は、例示の目的及び理解を明確にする目的で、少し詳しく記載されているが、当業者は、さまざまな改良、翻案、及び変形が採用されうることを認識することができる。故に、本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲によってのみ制限されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の心代償不全の兆候を検出するための方法であって、
前記患者の心電図信号を測定する工程と、
前記心電図信号から心臓の不整脈の発生率を決定する工程と、
前記心臓の不整脈の発生率に応答して代償不全の兆候のリスクを決定する工程と、を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記心電図信号は少なくとも一週間測定されて、前記代償不全の兆候のリスクは前記一週間測定された前記心臓の不整脈の発生率に応答して決定される
ことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記心臓の不整脈の発生率は、前記代償不全の兆候のリスクを決定するために、前記患者に対する心臓の不整脈の前の基準発生率と比較される
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
前記心臓の不整脈の発生率は、前記代償不全の兆候のリスクを決定するために、患者集団に対する心臓の不整脈の前の基準発生率と比較される
ことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
前記心電図信号は、派生信号、時間平均信号、フィルター処理した信号、または生の信号のうち少なくとも一つを含む
ことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、
前記心臓の不整脈の発生率は、前記代償不全の兆候のリスクを決定するために、前記患者の心拍数、心拍変動、生体インピーダンス、活動、または呼吸のうちの少なくとも一つと組み合わせられる
ことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、
加重組み合わせ、段階的組み合わせ、または、論理ゲート組み合わせ、時間加重組み合わせ、または、変化率のうちの少なくとも一つは、前記心臓の不整脈の発生率を、前記患者の前記心拍数、前記心拍変動、前記生体インピーダンス、前記活動、または前記呼吸のうちの前記少なくとも一つと組み合わせのために使用される
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、
前記心臓の不整脈の発生率は、除脈、心房細動、心房性頻拍、または心房粗動のうちの少なくとも一つを含む心房性不整脈で決定される
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
前記心臓の不整脈の発生率は、除脈、持続性心室性頻拍、非持続性心室性頻拍、または心室性期外収縮のうちの少なくとも一つを含む心室性不整脈で決定される
ことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
前記心電図信号は、電極を含む付着パッチを用いて測定され、
前記パッチは、少なくとも一週間前記患者に継続的に付着される
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、
前記心電図信号は、前記患者に注入及び/または埋め込まれた電極を用いて測定される
ことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法において、さらに、
前記代償不全の兆候のリスクに応答して、前記患者に治療を提供する工程を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法において、
前記治療は、心調律管理治療を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、
前記心電図信号は、前記患者が位置する場所で測定されて、
前記代償不全の兆候のリスクは、遠隔地で決定される
ことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、
プロセッサを支持する付着パッチは、前記患者に付着されて、
前記心臓の不整脈の発生率は、前記パッチが前記患者に付着されているときに前記プロセッサを用いて決定されて、
プロセッサは、前記代償不全の兆候のリスクを決定するために、前記不整脈の発生率を前記リモートサイトへ送信する
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法において、さらに、
前記不整脈の発生率を決定するために、前記心電図信号を媒介装置へ送信する工程を含み、
前記不整脈の発生率は、前記媒介装置から、前記心代償不全の兆候のリスクが決定される前記リモートサイトへ送信される
ことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法において、
前記心電図信号は、前記患者が位置する場所で測定されて、
前記心臓の不整脈の発生率は、前記リモートサイトで決定される
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項に記載の方法において、さらに、
前記不整脈の発生率を決定するために、前記心電図信号を媒介装置に送信する工程を含み、
前記不整脈の発生率は、前記媒介装置から、前記心代償不全の兆候のリスクが決定される前記リモートサイトへ送信される
ことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、さらに、
前記心電図信号を、前記心代償不全の兆候のリスクが決定される前記リモートサイトへ送信する工程を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項1に記載の方法において、さらに、
リモートサイトから前記患者に支持されたプロセッサへ指示を送信する工程を含み、
前記心臓の不整脈の発生率は、前記プロセッサを用いて、前記指示に応答して決定される
ことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、
前記代償不全の兆候のリスクは、前記患者によって支持された前記プロセッサを用いて、前記リモートサイトからの前記指示に応答して決定される
ことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項1に記載の方法において、
フラグ状態は、前記リスクに応答して決定される
ことを特徴とする方法。
【請求項23】
患者の心代償不全の兆候を検出するためのシステムであって、
前記患者の心電図信号を測定する回路と、
前記回路と通信する有形的表現媒体を含むプロセッサシステムであって、前記心電図信号から心臓の不整脈の発生率を決定し、且つ、前記心臓の不整脈の発生率に応答して代償不全の兆候のリスクを決定する、ように構成されるプロセッサシステムと、を含む
ことを特徴とするシステム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記プロセッサシステムは、少なくとも一週間前記心電図信号を受信し、且つ、前記少なくとも一週間にわたる前記心臓の不整脈の発生率に応答して前記代償不全の兆候のリスクを決定する、ように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項25】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記プロセッサシステムは、前記心臓の不整脈の発生率を前の心臓の不整脈の発生率と比較して、前記代償不全の兆候のリスクを決定する、ように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項26】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記心電図信号は、派生信号、時間平均信号、フィルター処理した信号、または生の信号のうちの少なくともの一つを含む
ことを特徴とするシステム。
【請求項27】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記プロセッサシステムは、前記代償不全の兆候のリスクを決定するために、前記心臓の不整脈の発生率を、前記患者の心拍数、心拍変動、生体インピーダンス、活動、または呼吸のうちの少なくとも一つと組み合わせるように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項28】
請求項23に記載のシステムにおいて、さらに、
通気性のあるテープと、前記心電図信号を測定するための電極及びゲルと、を含む付着パッチを含み、前記通気性のあるテープ、前記電極、及び前記ゲルは、少なくとも一週間継続的に前記患者に付着し、且つ、前記少なくとも一週間前記心電図信号を測定する、ように配置される
ことを特徴とするシステム。
【請求項29】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記プロセッサシステムは、除脈、心房細動、心房性頻拍、または心房粗動のうちの少なくとも一つを含む心房性不整脈で、前記心臓の不整脈の発生率を決定するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項30】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記プロセッサシステムは、除脈、持続性心室性頻拍、非持続性心室性頻拍、または心室性期外収縮のうちの少なくとも一つを含む心室性不整脈で、前記心臓の不整脈の発生率を決定するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項31】
請求項23に記載のシステムにおいて、さらに、
前記心電図信号を測定するために前記回路と結合されている電極を含み、前記電極は、前記患者に埋め込まれる、及び/または、注入されるように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項32】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記プロセッサシステムは、ローカルプロセッサとリモートサイトにあるリモートプロセッサとを含み、前記ローカルプロセッサは、前記患者の前記皮膚に付着するように構成された付着パッチと接続されて、前記ローカルプロセッサは、前記心電図信号を測定するように構成されて、前記リモートプロセッサは、前記代償不全の兆候のリスクを決定するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項33】
請求項32に記載のシステムにおいて、
前記ローカルプロセッサは、前記不整脈の発生率を前記リモートサイトへ送信するように構成されて、前記リモートプロセッサは、前記代償不全の兆候のリスクを決定するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項34】
請求項32に記載のシステムにおいて、
前記ローカルプロセッサは、前記心電図信号に応答して前記心臓の不整脈の発生率を決定するように構成されて、前記リモートプロセッサは、前記ローカルプロセッサを用いて決定された前記心電図信号の発生率に応答して前記代償不全の兆候のリスクを決定するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項35】
請求項32に記載のシステムにおいて、
前記リモートプロセッサは、前記心電図信号に応答して、前記患者の前記心臓の不整脈の発生率を決定するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項36】
請求項35に記載のシステムにおいて、
前記ローカルプロセッサは、前記代償不全の兆候のリスクを決定するために、前記心電図信号を前記リモートサイトへ送信するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項37】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記プロセッサシステムは、さらに、前記患者の前記皮膚に付着するように構成された付着パッチと接続されるローカルプロセッサを含み、前記ローカルプロセッサは、前記不整脈の発生率を前記心電図信号から決定して、且つ、前記不整脈の発生率に応答して前記代償不全の兆候のリスクを決定するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項38】
請求項37に記載のシステムにおいて、
前記ローカルプロセッサは、前記心電図信号に応答して前記代償不全の兆候のリスクを決定するように前記ローカルプロセッサを構成するために、前記リモートサイトから送信された指示を受信するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項39】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記プロセッサシステムは、前記心電図信号に応答して、フラグ状態を決定するように構成される
ことを特徴とするシステム。
【請求項40】
患者の心代償不全の兆候を検出するためのシステムであって、
前記患者の心電図信号を測定する回路と、
前記回路と通信する有形的表現媒体を含むプロセッサシステムであって、前記心電図信号から心臓の不整脈の発生率を決定し、且つ、前記心臓の不整脈の発生率に応答して代償不全の兆候のリスクを決定する、ように構成されるプロセッサシステムと、を含む
ことを特徴とするシステム。
【請求項41】
患者の心代償不全の兆候のリスクを評価するためのコンピュータシステムに対する一連の指示を含む、コンピュータに読み込み可能な記憶媒体であって、
前記一連の指示は、
前記患者からの心電図データのソースと動作可能なように関連付けられる入力ルーチンと、
前記心電図データのソースを用いて、前記患者の前記心代償不全の兆候のリスクを決定する実行ルーチンと、
前記コンピュータシステム外部に外部利用できる前記代償不全の兆候のリスクを提供する出力ルーチンと、を含む
ことを特徴とする記憶媒体。
【請求項42】
請求項41に記載の記憶媒体において、
前記入力ルーチン、前記実行ルーチン、及び前記出力ルーチンは、リモートサイトにあるサーバに位置している
ことを特徴とする記憶媒体。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1D−1】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図2A】
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【図3A】
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【公表番号】特表2011−514831(P2011−514831A)
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−550822(P2010−550822)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/036690
【国際公開番号】WO2009/114548
【国際公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(510246035)コーヴェンティス,インク. (2)
【氏名又は名称原語表記】CORVENTIS,INC.
【住所又は居所原語表記】2226 North First Street,San Jose,California 95131,United States of America
【Fターム(参考)】