説明

情報システムおよびそのプログラム

【課題】情報システムにおいて、エネルギーの使用量を使って、その使用量の変化を視覚的に、しかも老人に簡単に見せたり、デジタル放送波の表示画面へ煩わしさを感じさせずに表示しなければならない課題があった。
【解決手段】本発明は複数のエネルギーを計測する計測手段5〜7の時系列の計測値を収集手段11で収集し、各計測値の情報を蓄積し、加工変換した情報コンテンツをデジタル放送波20、情報通信回線網12のいずれにおいても報知できるようにし、報知手段18で報知する画面のサイズを変更するサイズ変更手段40を設け、デジタル放送波と情報コンテンツの時系列の情報を同時に表示することでさらに確度の高い情報システムを提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送および情報通信回線網を利用したシステムに関し、特にサービス提供事業体側から配信された情報に関し使用者が何らかの操作を施すことによって、使用者に有益なサービスを受けることができる情報システムおよびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の情報システムは、例えば、シルバー専用集合住宅で、水の使用状態から老人の生活異変を感知するシステムが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
図13は前記特許文献1に記載された従来の情報システムを示すものである。
【0004】
図13において、101は住まいに取り付けられた住戸盤、102は水道メータ、103はトイレに設けられたパッシブセンサ、104は水道の未使用時間を設定するダイヤル、105は水道の超過流量を設定するダイヤル、106は水道の継続使用時間を設定するダイヤル、107はトイレの使用時間を設定するダイヤル、108はマイクロコンピュータ、109は102の水道メータ、103のパッシブセンサの信号、104〜107のダイヤルの設定値を演算処理するCPU、110は108のマイクロコンピュータのプログラムを格納しているROM、111は102の水道メータのデータを一時的に格納したり、演算に使用するためのRAM、112,113は102の水道メータの信号、103のパッシブセンサの信号、104〜107のダイヤル値を入力する為の入出力回路、114はトイレの使用時間が設定ダイヤル107の設定値を超えた時に警報を発するバスラインで、その先は電話回線を通じてセンターへ通報するものである。これにより水道の使用量を使って、その時系列の情報から老人などの安否を類推し、センターへ通報する。
【特許文献1】特開平4−354000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の情報システムの構成では、水道の使用量を使って、その時系列の情報から老人などの安否を類推するにあたり、104〜107のダイヤルの設定をしなければならない課題と、水道メータの使用量の変化を視覚的にしかも老人に簡単に見せたり、デジタル放送波の表示画面へ煩わしさを感じさせずに表示しなければならない課題があった。
【0006】
エネルギー等の使用量に対して節約を促す為にも、時々刻々の使用量情報を提供し、今日の環境問題に対する啓蒙活動も必要であるが、インターネット網の普及に伴い、パソコン等の情報端末でなく、テレビの画面でも水道メータの使用量を簡単に確認できるようになるとよい。また、インターネット網とは別に、一斉に情報を提供したい場合には放送波のコンテンツのひとつとして表示する方法も必要である。
【0007】
本発明は上記の課題を解決するもので、複数のエネルギーを計測する計測手段の時系列の計測値を収集し、前記計測値の情報を蓄積し、加工変換した情報コンテンツをデジタル放送波、情報通信手段であるインターネット網のいずれにおいても報知できるようにし、これら複数の時系列の情報からさらに確度の高くかつ、簡単にしかも画面の品位,見栄えを落とすことなく見ることができる情報システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来の課題を解決するために、本発明の情報システムおよびそのプログラムは、少なくとも電力、ガス、水道のいずれかのサービス提供事業体により提供されるエネルギーを計測する計測手段と、前記計測手段と通信し前記計測された計測値を収集する収集手段と、前記収集手段の情報を情報通信回線網と接続する情報通信手段と、前記情報通信手段を介して前記情報を蓄積し加工、変換した情報を提供するエネルギー消費量情報提供手段と、前記エネルギー消費量情報提供手段の情報を報知する報知手段と、デジタル放送波を受信し前記放送波に重畳された前記エネルギー消費量情報提供手段の情報コンテンツを受信する受信手段と、前記報知手段に報知される画面サイズをスケーリングするサイズ変更手段と、前記収集手段、前記情報通信手段、前記受信手段、前記報知手段、前記サイズ変更手段を制御する制御手段と、前記情報を取得するための情報取得手段とからなり、前記制御手段は、前記情報取得手段の信号を受けると前記サイズ変更手段により前記デジタル放送波の画面を最適化するとともに前記エネルギー消費量情報提供手段の情報を報知する構成としたものである。この構成によって、デジタル放送波の画面とエネルギー消費量情報提供手段の画面を同時に見ることができるとともにデジタル放送波の画面品位を落とさずに計測値が情報取得手段によって簡単に確認することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の情報システムおよびそのプログラムは、デジタル放送波の画面と、時々刻々のエネルギーの使用量が同時に確認できるとともに、エネルギーの節約の啓蒙、これら時々刻々のエネルギー使用量の推移から、緊急で老人などの安否などのアラームがあがったときにデジタル放送波の画面の品位を落とすことなく確認をすることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第1の発明は、少なくとも電力、ガス、水道のいずれかのサービス提供事業体により提供されるエネルギーを計測する計測手段と、計測された計測値を収集する収集手段と、収集手段の情報を情報通信回線網と接続する情報通信手段と、情報通信手段を介して情報を蓄積し加工、変換した情報を提供するエネルギー消費量情報提供手段と、エネルギー消費量情報提供手段の情報を報知する報知手段と、デジタル放送波を受信し放送波に重畳されたエネルギー消費量情報提供手段の情報コンテンツを受信する受信手段と、前記報知手段に報知される画面サイズをスケーリングするサイズ変更手段と、前記収集手段、前記情報通信手段、前記受信手段、前記報知手段、前記サイズ変更手段を制御する制御手段と、前記情報を取得するための情報取得手段とからなり、前記制御手段は、前記情報取得手段の信号を受けると前記サイズ変更手段により前記デジタル放送波の画面を最適化するとともに前記エネルギー消費量情報提供手段の情報を報知する構成とすることにより、エネルギー使用量の計測値がデジタル放送中の画面でも品位を落とすことなく簡単に確認することができる。
【0011】
第2の発明は、制御手段にカレンダー機能部を有し、収集手段により計測手段と定期的に通信し、計測手段からの収集した計測値、時刻、計測に付随して提供されるメッセージ等を一時的に記憶する記憶手段を有し,報知手段で報知するとともに所定のタイミングで前記エネルギー消費量情報提供手段に蓄積することにより、非同期に報知画面にメッセージ等を使用者に報知することで、計測手段の異常などをすばやく確認でき、また、情報通信回線網への通信のトラフィックを軽減することができる。
【0012】
第3の発明は、エネルギー消費量情報提供手段にカレンダー機能部を有し、制御手段と通信時に時刻合せを行ない、収集手段から得られた取得した情報を蓄積するデータベース部を有し、データベース部に時系列の計測値を時間毎、日毎、月毎、累計使用量等を蓄積し、サービス提供事業体の提供する使用料金体系に換算した予測料金を報知手段で報知できる情報コンテンツに加工する加工部を有することにより、各家庭とエネルギー消費量情報提供手段のデータベース部とは、時刻の同期がはかれ、計測手段の計測値において、日毎、月毎、累計使用量、使用料金の予測値をいつでも確認することができる。
【0013】
第4の発明は、エネルギー消費量情報提供手段は、計測手段から得られた各計測値がある所定時間、変化がほとんどない場合、各計測値の判定基準の優先順位を設け、警告情報を通報し報知手段に報知するとともに、予め登録された通報先にも報知する警告手段を有することにより、例えば、水道メータ、ガスメータ、電力メータにおいて、安否を推定し易い水道の使用量、ガスの使用量、電気の使用量の順に優先順位をつけ、その使用量の時系列の変化度合いから、登録先に通報するので間接的に確度の高い安否の確認を自動的に行なうことができる。
【0014】
第5の発明は情報取得手段は、カレンダー機能部に対して在、不在設定を行なう設定入力手段を設け、設定入力手段の情報をエネルギー消費量情報提供手段へ通知することにより、長期不在にする旅行においても、誤って警告を通報することはなくなる。
【0015】
第6の発明は、収集手段と計測手段とは無線で通信する無線部を有し、計測手段は電池で駆動することにより、宅外に設置された水道メータ、ガスメータ、電力メータとは、煩わしい配線もせずに計測値の通信のやり取りができる。
【0016】
第7の発明は、制御手段は、情報通信手段に対してIPv6通信プロトコルで通信し、制御手段とエネルギー消費量情報提供手段との間で通信が成立しない場合、報知手段にエラー報知をするとともに、予め登録された通報先にも報知することにより、IPv6プロトコルによって、エネルギー消費量情報提供手段を提供するサービス会社と各家庭の制御手段とが1対1のEND−TO―ENDでインターネットで結ばれ、常に老人等の安否を監視をするのには都合がよい。また、インターネットにおいて通信が不能になった場合にエラー報知をし、通報先にも報知すれば、通信不能の間の安否確認を促すことができる。
【0017】
第8の発明は、情報取得手段の信号に基づいて、報知手段に表示されるデジタル放送波、エネルギー消費量情報提供手段の報知画面の大きさを変更できる構成とすることにより、使用者の見やすく好みの報知画面の大きさにすることができる。
【0018】
第9の発明は、第1〜8の発明のいずれか記載の情報システムの機能の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラムである。そして、プログラムであるので、電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させて本発明の情報システムの少なくとも一部を容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における情報システムの全体構成図である。
【0021】
図1において、家1には水道提供事業体2、ガス提供事業体3、電力提供事業体4から提供される計測手段である水道メータ5、ガスメータ6、電力メータ7が配される。そして、水道メータ5、ガスメータ6、電力メータ7には各計測値を無線で通信する無線通信装置8〜10が接続され、各計測値は収集手段11に収集される。なお、収集手段11は各無線通信装置8〜10と通信して各計測値を収集する。
【0022】
12は常時接続環境にある情報通信回線網(例えばインターネット網)で、IPv4またはIPv6のインターネット通信プロトコルで収集手段11で収集された計測値を情報通信手段13であるルータを介して、エネルギー消費量情報提供手段14へ各計測値の情報を送信する。
【0023】
エネルギー消費量情報提供手段14は、各計測値の情報を蓄積する記憶部15、各計測値の情報を加工する加工部16、各計測値を使用量に換算し、料金に変換する変換部17を備え、これら各計測値は各家庭の報知手段18であるテレビやパソコンや専用の情報端末装置(本発明ではテレビで説明する)のブラウザソフト上に、インターネットで報知しやすい形式のフォーマット(HTML,BML)に加工している。
【0024】
デジタル放送提供事業体19は、デジタル放送波20に各サービス提供事業体2〜4の情報コンテンツまたは前述の各計測値を重畳し、一斉に配信することができる。家1にはデジタル放送波20を受信するアンテナ21、受信手段22であるチューナ、および、収集手段11、ルータ13、チューナ22、テレビ18を制御する制御手段23、情報取得手段であるテレビのリモコン24が設けられている。
【0025】
制御手段23はデジタル放送波20と、情報通信回線網12を介してのエネルギー消費量情報提供手段14等の情報コンテンツを受信し、リモコン24によって受信媒体を選択し、情報コンテンツをテレビ18に報知する。
【0026】
40はリモコン24からの信号を受けてテレビ18に表示されるデジタル放送波の画面と、情報コンテンツを同時に表示するためにその画面サイズをスケーリングするサイズ変更手段である。
【0027】
なお、リモコン24から制御手段23へは図示はしていないがたとえば、赤外線などに信号を送り制御するものである。
【0028】
例えば、サービス提供事業体のひとつである水道事業体2の場合について説明する。制御手段23は、予め決められたスケジュールで水道メータ5へ収集手段11から無線装置8を介して水道の計測値を収集し、エネルギー消費量情報提供手段14に情報通信回線網12を介して送信する。
【0029】
エネルギー消費量情報提供手段14は、記憶部15に水道の計測値を蓄積し、水道の計測値の情報をグラフや数値に加工する加工部16で加工したり、計測値を使用量に換算し、料金体系に合わせて変換する変換部17で料金に換算する。
【0030】
そして、制御手段23は、リモコン24で水道事業体2のURLを指定すると、情報通信回線網12を介してエネルギー消費量情報提供手段14にアクセスし、料金換算された水道の使用量をテレビの画面で確認できる。
【0031】
また、デジタル放送提供事業体19は、デジタル放送波20にも水道事業体2の情報コンテンツまたは前述の各計測値を重畳し、配信することも可能となり、こちらの媒体でも、エネルギー消費量情報提供手段14の料金の確認を行うこともできる。
【0032】
テレビ18で報知する媒体の選択はリモコン24により行い、制御手段23はそのトリガとなる信号から判断し、切換えて報知する。
【0033】
また、この時、制御手段23は、リモコン24からの信号を受けるとサイズ変更手段40によりテレビ18の画面には、図2に示すように今までデジタル放送波がテレビ全体に表示されていたものがエネルギー消費量情報提供手段14の情報コンテンツを同時に表示するために両方の画面サイズをスケーリングして表示する。
【0034】
なお、エネルギー消費量情報提供手段14は1つに限らず複数であっても良いし、それらは各サービス提供事業体と同じ事業体内にあってもよい。
【0035】
また、リモコン24で指定される各事業体2〜4のURLは、リモコンでテキストデータを打ち込むのではなく、アイコンを選択することで自動的にアクセスすることにすれば、簡単にテレビ18に各エネルギー消費量を表示することも可能である。その各事業体のアイコンの取得方法は、収集手段11に予めURLを埋め込んでいてもよく、設置時に自動的に情報通信回線網12を介して取得する方法でもよい。
【0036】
なお、各計測手段5〜7に関し、計測方法として水道、ガスについては、供給管路に流量計を実装して消費量を検出したり、電力に関しては渦電流により計測できる。
【0037】
また、収集手段11と各計測手段5〜7と無線通信装置8〜10を介して通信するための各計測手段の機器登録は、制御手段23から所定の電文制御により実行されるものである。
【0038】
以上のように構成された情報システムにおいて、デジタル放送波と情報通信回線網のいずれか通信障害がおきても、どちらでも計測値が情報取得手段によって簡単に確認することができる。
【0039】
(実施の形態2)
図3は、本発明の第2の実施の形態における情報システムの全体構成図である。
【0040】
図3において、制御手段23に、カレンダー機能部25を有する。また、収集手段11により、計測手段5〜7と定期的に通信し、計測手段5〜7からの収集した計測値、時刻、計測に付随して提供されるメッセージ(例えば警告内容)等を一時的に記憶する記憶手段26を有し,報知手段18で報知するとともに所定のタイミングで前記エネルギー消費量情報提供手段に蓄積することにより、非同期に報知画面にメッセージ等を使用者に報知することで、計測手段の異常などをすばやく確認でき、また、情報通信回線網への通信のトラフィックを軽減することができる。
【0041】
例えば、使用者宅の水道が漏水し水道メータ5が微小流量をある時間計測した場合、図4に示すようにテレビの画面にアラームを出してもよい。その場合も、実施の形態1のように画面のサイズはサイズ変更手段で自動的にスケーリングして表示されるものである。
【0042】
制御手段23のカレンダー機能部25は時計機能をもち、あるタイミングで各計測手段5〜7に対して各計測値を計測する。もしくは各計測手段、無線通信装置8〜10が時計機能を設けている場合には、計測時刻の情報を送り、各計測手段側からその所定時刻になった時に各計測値を送信する方法でもよい。
【0043】
所定時間ごと(例えば10分毎)に計測した各計測手段の各計測値は一旦記憶手段26にバッファされ、1時間毎に纏められ、1時間毎にエネルギー消費量情報提供手段14に蓄積するものである。
【0044】
以上のように構成された情報システムにおいて、各計測値の時系列の計測値が蓄積され報知手段で簡単に確認することができるし、計測手段の異常の場合もその内容を報知することができ、しかるべきサービス会社へ通報することも可能である。
【0045】
(実施の形態3)
図5は、本発明の第3の実施の形態における情報システムの全体構成図であり、図6はテレビに報知した時の図である。
【0046】
エネルギー消費量情報提供手段14に、カレンダー機能部27を有し、制御手段23と通信時に時刻合せを行なう。また、収集手段11から取得した情報を蓄積するデータベース部28を有し、データベース部28に時系列の計測値を時間毎、日毎、月毎、累計使用量等と、サービス提供事業体の提供する使用料金体系に換算した予測料金(過去の使用料金を含む)を、テレビ18で報知できる情報コンテンツに加工する加工部16を有する。これにより、各家庭とエネルギー消費量情報提供手段のデータベース部28とは、時刻の同期がはかれ、例えば水道メータ5の計測値において、日毎、月毎、累計使用量、使用料金の推移をサイズ変更手段40によりいつでも図6のように放送波の画面と同時に確認することができる。
【0047】
テレビ18に報知するための情報コンテンツはHTMLやBML形式のブラウザに対応したフォーマットで加工部16で行えば、テレビに限らずパソコンや専用の情報端末でも確認することができる。
【0048】
(実施の形態4)
図7は、本発明の第4の実施の形態における情報システムの全体構成図である。
【0049】
エネルギー消費量情報提供手段14は、計測手段5〜7より得られた各計測値がある所定時間、変化がほとんどない場合、各計測値の判定基準の優先順位を設け、警告情報を通報し、テレビ18に報知するとともに、予め登録された通報先にも報知する警告手段29を設けている。
【0050】
例えば、水道メータ5、ガスメータ6、電力メータ7において、安否を推定し易い水道の使用量、ガスの使用量、電気の使用量の順に優先順位をつけ、その使用量の時系列の変化が全くない場合、エネルギー消費量情報提供手段14は、老人とは離れた家族などの登録先に自動的に電子メールなどで警告を通報するので間接的に確度の高い安否の確認を自動的に行なうことができる。
【0051】
(実施の形態5)
図8は、本発明の第5の実施の形態における情報システムの全体構成図であり、図9はテレビにカレンダを表示して不在日を設定する場合の図である。
【0052】
リモコン24により、テレビ18で報知されるカレンダー機能部25へ在、不在設定を行なう設定入力手段30を設け、設定入力手段30の情報をエネルギー消費量情報提供手段14へ通知することにより、長期不在にする旅行においても、誤って警告を通報することはなくなる。
【0053】
図9に示すようにデジタル放送波を見ながら、サイズ変更手段40によりスケーリングされた画面で、制御手段23はテレビ18に報知されたカレンダー機能部25の画面により色でマークすることによって在、不在を設定入力手段30で設定する。この不在マークした情報をエネルギー消費量情報提供手段14へ通知することにより、たとえ長期不在の場合、計測手段の計測値に変化がなくても警告手段29に誤って警告を通報することはなくなる。
【0054】
(実施の形態6)
図10は、本発明の第6の実施の形態における情報システムの全体構成図である。
【0055】
収集手段11と計測手段5〜7とは無線で通信する無線通信装置8〜10を有し、計測手段5〜7、無線通信装置8〜10は電池31〜36で駆動することにより、宅外に設置された計測手段である水道メータ5、ガスメータ6、電力メータ7と収集手段11とは、煩わしい配線もせずに計測値の通信のやり取りができる。
【0056】
なお、屋外などに設置される各計測手段に用いられる電池は太陽電池や燃料電池ならなおよく、本発明の実施の形態に限定されない。
【0057】
(実施の形態7)
本発明の第7の実施の形態における情報システムの全体構成図は図5と同じ構成であり、通信が成立しない場合のエラーの報知画面を図11に示す。
【0058】
デジタル放送波を閲覧中において、制御手段23に、情報通信手段に対してIPv6通信プロトコルで通信しようとして、制御手段23とエネルギー消費量情報提供手段14との間で通信が成立しない場合、テレビ18に図11のようにサイズ変更手段40によりスケーリングされたエラー表示をするとともに、予め登録された通報先である警告手段29にも報知するものである。
【0059】
IPv6プロトコルによって、エネルギー消費量情報提供手段14を提供するサービス会社と各家庭の制御手段23とが1対1のEND−TO―ENDでインターネットで結ばれ、常に老人等の安否を監視をすることが可能となる。
【0060】
また、遠隔地の家族に設置された報知手段であるテレビのIPアドレスを指定すると、その表示画面にも警告のアラームを表示することも可能である。
【0061】
また、IPv6のインターネットの通信が不能になった場合にエラー画面を図11のように表示をし、警告手段29で通報先にも電子メールなどで報知すれば、通信不能の間の安否確認を促すことにより遠隔地にいる家族の不安も低減できる。
【0062】
(実施の形態8)
本発明の第8の実施の形態における情報システムの全体構成図は図5と同じ構成である。リモコン24の信号に基づいてテレビ18に表示されるデジタル放送波、エネルギー消費量情報提供手段の報知画面の大きさを変更できる構成としている。図12に示すように、リモコン24には上下左右などの矢印ボタンを設けることにより、上キーを押して信号を送り、サイズ変更手段40により画面サイズを大きくすることにより、使用者の見やすく好みの報知画面の大きさにすることができる。使用者は、ボタン操作によって、報知画面のサイズを好みの大きさにするととともに報知画面内でデジタル放送波と情報コンテンツを同時に見ることが可能となる。
【0063】
なお、本実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の情報システムおよびそのプログラムは、電力、ガス、水道などのサービス提供事業体により提供されるエネルギーを計測する計測手段によって、その計測値によって安否を間接的に把握するものであるから、テレビなどのデジタル放送との融合によりその利便性や、各サービス提供事業体への応用が可能となる。
【0065】
また水道メータ、ガスメータ、電力メータのほかに灯油などの燃料メータを計測してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態1における全体構成図
【図2】本発明の実施の形態1におけるテレビに報知した時を示した図
【図3】本発明の実施の形態2における全体構成図
【図4】本発明の実施の形態2におけるテレビに報知した時を示した図
【図5】本発明の実施の形態3における全体構成図
【図6】本発明の実施の形態3におけるテレビに報知した時を示した図
【図7】本発明の実施の形態4における全体構成図
【図8】本発明の実施の形態5における全体構成図
【図9】本発明の実施の形態5におけるテレビにて設定する時を示した図
【図10】本発明の実施の形態6における全体構成図
【図11】本発明の実施の形態7におけるテレビに報知した時を示した図
【図12】本発明の実施の形態8におけるテレビに報知した時を示した図
【図13】従来の情報システムの構成図
【符号の説明】
【0067】
1 家
2〜4 サービス提供事業体
5〜7 計測手段
8〜10 無線通信装置(無線部)
11 収集手段
12 情報通信回線網
13 情報通信手段
14 エネルギー消費量情報提供手段
15 記憶部
16 加工部
17 変換部
18 報知手段
19 デジタル放送提供事業体
20 デジタル放送波
21 アンテナ
22 受信手段(テレビ)
23 制御手段
24 情報取得手段
25 カレンダー機能部(制御手段側)
26 記憶手段
27 カレンダー機能部(エネルギー消費量情報提供手段側)
28 データベース部
29 警告手段
30 設定入力手段
31〜36 電池
40 サイズ変更手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも電力、ガス、水道のいずれかのサービス提供事業体により提供されるエネルギーを計測する計測手段と、前記計測手段と通信し前記計測された計測値を収集する収集手段と、前記収集手段の情報を情報通信回線と接続する情報通信手段と、前記情報通信手段を介して、前記情報を蓄積し加工、変換した情報を提供するエネルギー消費量情報提供手段と、前記エネルギー消費量情報提供手段の情報を報知する報知手段と、デジタル放送波を受信し前記放送波に重畳された前記エネルギー消費量情報提供手段の情報コンテンツを受信する受信手段と、前記報知手段に報知される画面サイズをスケーリングするサイズ変更手段と、前記収集手段、前記情報通信手段、前記受信手段、前記報知手段、前記サイズ変更手段を制御する制御手段と、前記情報を取得するための情報取得手段とからなり、前記制御手段は、前記情報取得手段の信号を受けると前記サイズ変更手段により前記デジタル放送波の画面を最適化するとともに前記エネルギー消費量情報提供手段の情報を報知する情報システム。
【請求項2】
制御手段は、カレンダー機能部を有し、収集手段により計測手段と定期的に通信し、前記計測手段からの収集した計測値、時刻、計測に付随して提供されるメッセージ等を一時的に記憶する記憶手段を有し,報知手段で報知するとともに所定のタイミングで前記エネルギー消費量情報提供手段に蓄積する請求項1記載の情報システム。
【請求項3】
エネルギー消費量情報提供手段は、カレンダー機能部を有し、制御手段と通信時に時刻合せを行ない、収集手段から得られた取得した情報を蓄積するデータベース部を有し、前記データベース部に時系列の計測値を時間毎、日毎、月毎、累計使用量等を蓄積し、前記サービス提供事業体の提供する使用料金体系に換算した予測料金を前記報知手段で報知できる情報コンテンツに加工する加工部を有する請求項1または2記載の情報システム。
【請求項4】
エネルギー消費量情報提供手段は、計測手段から得られた各計測値がある所定時間、変化がほとんどない場合、各計測値の判定基準の優先順位を設け、警告情報を通報し報知手段に報知するとともに、予め登録された通報先にも報知する警告手段を有する請求項1から3のいずれか1項記載の情報システム。
【請求項5】
情報取得手段は、カレンダー機能部に対して在、不在設定を行なう設定入力手段を設け、前記設定入力手段の情報を前記エネルギー消費量情報提供手段へ通知する請求項1から4のいずれか1項記載の情報システム。
【請求項6】
収集手段と計測手段とは無線で通信する無線部を有し、計測手段は電池で駆動する請求項1記載の情報システム。
【請求項7】
制御手段は、情報通信手段に対してIPv6通信プロトコルで通信し、前記制御手段とエネルギー消費量情報提供手段との間で通信が成立しない場合、前記報知手段にエラー報知をするとともに、予め登録された通報先にも報知する構成とした請求項1から5のいずれか1項記載の情報システム。
【請求項8】
情報取得手段の信号に基づいて、報知手段に表示されるデジタル放送波、エネルギー消費量情報提供手段の報知画面の大きさを変更できる構成とした請求項1から5記載のいずれか1項記載の情報システム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項記載の情報システムの機能の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図3】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図13】
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【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−60360(P2006−60360A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−238118(P2004−238118)
【出願日】平成16年8月18日(2004.8.18)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】