説明

情報ストリームを安全化する方法及びその装置

【課題】本発明の目的は、動画とその他の音声−映像情報等の情報を分配する確実で柔軟な方法及び装置を提供することである。さらに、本発明の目的は、DVDやその他の媒体等の様々な媒体に対するセキュリティを改善することである。
【解決手段】本発明は、情報ストリームを複数のセグメントの集まりに分解し、その複数のセグメントを圧縮し、その複数のセグメントの順序を再配列し、例えば、暗号化されたセグメントを情報分配システム内の1人以上のユーザに分配する前に、その複数のセグメントを暗号化することによって、情報ストリームを安全にし、それを分配する方法と装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、1998年8月20日に出願された米国仮明細書No.60/097、264の権利を主張するものである。
【0002】
本発明は、情報分配システムに関し、特に、情報分配システム内で分配された情報を安全化する方法と装置に関する。
【背景技術】
【0003】
幾つかの通信システムでは転送するデータを圧縮することによって、利用可能なバンド幅をより効率的に使うことができる。例えば、動画エキスパートグループ(MPEG)は、デジタルデータ分配システムに関し幾つかの規格を普及させた。MPEG−1として知られる第1のものはISO/IEC規格11172に適用され、本件の援用文献である。MPEG−2として知られる第2のものは、ISO/IEC規格13818に適用され、本件の援用文献である。圧縮デジタル映像システムは、非特許文献1で記述されており、本件の援用文献である。
【0004】
上で引用された規格は、固定長、もしくは、可変長のデジタル通信システムを利用して、映像、音声、その他の情報の圧縮と分配によく適したデータ処理と操作技術に関する記述である。特に、上で引用された規格とその他の”MPEG準拠”の規格と技術では、フレーム内符号化技術(ランレングス符号化、ハフマン符号化等)とフレーム間符号化技術(前方/後方予測符号化、動き補償等)を利用して、説明に役立つ映像情報を圧縮する。特に、映像処理システムの場合では、MPEGとMPEG準拠の映像処理システムは、フレーム内/フレーム間動き補償符号化を利用するか、もしくは利用しないで、映像フレームを予測に基づいて圧縮符号化することで特徴づけられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】高品位テレビシステム委員会(ATSC)デジタルテレビ規格書 A/53
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現状の電子分配システムでは、通常、幾つかの情報分配アプリケーションの目的に対する柔軟性とセキュリティ間のバランスが適切ではない。例えば、動画(即ち、フィルム)とその他の娯楽用映像アプリケーションの電子分配を可能とするために、標準長の動画に加えて、位置に基づく一地点上の”予告編”(即ち、次のアトラクションの短い予告編)を動的に処理する必要がある。セキュリティに関しては、システム内で転送される価値のある知的財産が損なわれないように、理想的には多層セキュリティ方法を利用して高レベルのセキュリティを組み入れる必要が明らかにある。
【0007】
従って、高色価の動画とその他の音声−映像情報とその他の形式のデータ等の情報を分配する確実で柔軟な方法と、装置のための技術とが必要である。さらに、デジタルバーサタイルディスク(DVD)やその他の媒体等の様々な媒体に対するセキュリティを改善することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、情報ストリームを複数のセグメントの集まりに分解し、その複数のセグメントを圧縮し、その複数のセグメントの順序を再配列し、例えば、暗号化されたセグメントを情報分配システム内の1人以上のユーザに分配する前に、その複数のセグメントを暗号化することによって、情報ストリームを安全にし、また、オプションとしてそれを分配する方法と装置である。
【0009】
特に、本発明の一実施形態では、入力情報ストリームを複数の情報セグメントの集まりに分割し、次に、個々のセグメントを圧縮し、非標準(即ち、スクランブル)の方法で配列して、複数の情報セグメントにスクランブルをかけた集まりと、それに関連し、複数の情報セグメントの集まりを標準(即ち、非スクランブル)の順序に再配列する際の使用に適したインデックステーブルを生成する。
スクランブルのかかった複数の情報セグメントの集まりと、それに関連するインデックステーブルが暗号化され(同じ、もしくは、異なる暗号化技術を利用して)、1人以上の加入者(同じ、もしくは、異なる分配経路を利用して)に分配される。
オプションとして、複数の分配経路(即ち、マルチパス分配)や複数の異なる時間(即ち、時間をずらした分配)を利用して、スクランブルをかけた複数の情報セグメントに集まりが分配される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る装置を含む情報分配システム100を示した図である。
【図2】非標準(即ち、スクランブル)の順序で配列された複数の情報セグメントの集まりのグラフィック表現と、複数の情報セグメントの集まりを標準(即ち、非スクランブル)の順序に再配列する際の使用に適したインデックステーブルを示した図である。
【図3】本発明に係る情報プロバイダ処理方法のフロールーチンである。
【図4】本発明に係る情報ストリームを処理する加入者側の方法のフローチャートである。
【図5】本発明によって可能にされた階層セキュリティ環境を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図とともに、以下の詳細な記述を検討することによって、本発明の教唆を容易に理解することができる。
【0012】
理解を容易にするために、複数の図にわたって共通な構成要素は、同じ参照番号を使用する。
【0013】
本発明は、MPEG準拠の情報分配システムの内容の中で説明される。本発明が多くの種類の情報分配システムに適用可能であることは、当業者に理解可能である。特に、理想的には、本発明は、関連づけられて順に配列された動画やテレビ等の映像情報や音声情報を備える情報ストリームの防御と流布に適している。
【0014】
図1は、本発明に係る装置を含む情報分配システム100を表す。
特に、図1は、情報プロバイダ機器(105−140)、情報分配経路(145A、145B)、加入者機器(150−175)を備える情報分配システム100を表す。情報分配システム100は、入力情報ストリームIN’、例えば、動画映像ストリームとそれに関連する1つ以上の音声、もしくは、データストリーム等の音声−映像情報ストリームを入力する。入力情報ストリームIN’はプロバイダ機器によって処理され、情報分配経路を介して加入者機器に供給される安全な情報ストリームが生成される。安全な情報ストリームは加入者機器で受信されて処理され、始めの音声−映像情報ストリームIN’を備える出力情報ストリームOUT’が生成される。
【0015】
本発明の一実施形態では、不均等な区間と大きさ(ビット数)であってもよい、独立したMPEG−2シーケンスの集まりとして、映画やその他のプログラムが圧縮される。分配/記憶については、シーケンスを任意に再配列し、正しい表現シーケンスで配列されたシーケンスの記憶位置に対するポインタを含むインデックステーブルを構成することができる。再配列されたシーケンスは、標準の暗号化技術を利用して暗号化することができる。同じ、もしくは、異なる暗号化技術を使って、インデックステーブルを単独に暗号化することができる。
さらに、別の媒体を使って、インデックステーブルを分配してもよい。例えば、暗号化されたインデックステーブルをオンラインサーバからレシーバ/デコーダにダウンロードするときに、暗号化され再配列されたシーケンスをDVD−ROM上に送ることができる。その代わりに、インデックステーブルにスマートカードを使ってもよい。多くの変形例が可能である。レシーバでは、解読されたインデックステーブルを使って、記憶媒体から読み出された暗号化シーケンスのランダムアクセスを制御することができる。映像シーケンスは適切な順番で暗号化され、解凍され、表示される。
【0016】
インデックステーブルを用いる方法では、スクランブルをかけるだけでなく、予告編に柔軟に適応できる方法も提供する。全位置に分配され再配列された映像記憶に予告編の全てが含まれていてもよい。特定の位置に分配されたインデックステーブルは、複数の予告編のうちの所望のサブセットを示すことができる。このように、インデックステーブルと再配列方法によって、マルチレベルのセキュリティを提供し、また、予告編処理に柔軟性を与えることができる。
【0017】
本発明の範囲には、映像と音声を別々にセグメント化し、各々に対して別個のインデックステーブルを使って独立に再配列することも含まれることに留意すべきである。同様に、個々の映像成分(例えば、R、G、B)も別々に処理してもよい。
【0018】
図1の情報分配システム100内の情報プロバイダ機器は、オプションとしての画素ドメインエンコーダモジュール105、セグメンテーションモジュール110、圧縮モジュール115、再配列モジュール130、情報ストリーム暗号化モジュール135、インデックステーブル暗号化モジュール140、オプションとしての複数のプロバイダ記憶モジュール122、124、126を備える。
【0019】
1つ以上の画素ドメイン(もしくは、音声ドメイン)処理技術に基づき、オプションとしての画素ドメインエンコーダ105は、入力情報ストリームIN’を入力し処理する。これらの技術については、図3を参照して以下で詳述される。例えば、オプションとしての画素ドメインエンコーダ105は、受信した入力情報ストリームIN’内の映像情報に対してデジタルすき込み処理を行うことができるので、著作権の告示と送り元/宛先と、例えば、入力情報ストリームIN’の許諾された使用やその所有権に関連するその他の情報を挿入することができる。
画素ドメインエンコーダ105は、セグメンテーションモジュール110に供給される画素(または、音声)ドメイン符号化情報ストリームINを生成する。本開示の内容中では、「画素ドメイン」という用語は画素やベースバンド映像や画像情報以上のものを意味するように使われていることに注意されたい。さらに、「画素ドメイン」という用語は、音声情報や、処理される基本的な情報ストリームの画素やベースバンド映像や画像情報に関連するその他の情報(即ち、データ)を意味するように使われている。
【0020】
セグメンテーションモジュール110は、符号化(もしくは、非符号化)情報ストリームINを複数のセグメントに分割して、セグメント化された情報ストリームを生成する。次に、セグメント化された情報ストリームは圧縮部115Aに供給され、オプションとして、第1のプロバイダ記憶モジュール122に格納される。即ち、セグメンテーションモジュール110は、1つ以上の評価基準に基づいて入力情報ストリームINを、同じ、もしくは、異なる長さの複数の情報セグメントに「切る」。評価基準については、図3を参照して以下で詳述される。
【0021】
本発明の一実施形態では、セグメンテーションモジュール110は、入力情報ストリームINを、出口点を継ぐ適当なストリームに匹敵するような、例えば、1000パケットのセグメントに任意に「切る」。本発明の別の実施形態では、セグメンテーションモジュール110は、映像ストリーム内の所定の概算個のフレーム(例えば、約100、もしくは、1000フレーム)の輪郭を描く。選択された複数フレームのセグメントには、一つのシーンカット(例えば、Iフレームの直前のフレーム)の直前の複数フレームが含まれる。
本発明のさらに別の実施形態のセグメンテーションモジュール110では、適切な数の映像フレームとそれに関連する音声フレームを選択するので、それによって形成されたセグメントには、映像セグメントに関連する全音声フレームが含まれる(即ち、1つのセグメントにおいて、それとは別のセグメント内の映像フレームに関連する音声フレームがない)。
【0022】
ハッカーが様々なセグメントを繋ぎ合わせるかもしれないので、スクランブルプロセスに対する「手がかり」を残すことを避けることが望ましい。例えば、映像フレームに対する関係が知られている音声フレームを使って、適切な構成の映像フレームを再構築することができる。即ち、音声トラック(即ち、音符や音調の中間でのブレイク)内の複数の不連続部は同様であるために、映像セグメントを再構築することができる。従って、本発明の一実施形態では、音声フレームは映像フレームとは別にセグメント化される。
【0023】
所望のセキュリティレベル(即ち、より大きいか、もしくは、より小さいセグメントはより大きなセキュリティをもたらす)と、基本的情報(即ち、固定、もしくは、可変の画像グループや頻繁に発生する映像シーンカット等)の構造に関連してセグメントの大きさが決定される。
【0024】
圧縮モジュール115Aは、分配する情報の種類に依存して、例えばMPEGやその他の圧縮スキームに基づくセグメント化情報ストリームを圧縮する。例えば、映像情報ストリームとそれに関連する音声情報ストリーム(例えば、動画)を備える入力情報ストリームの場合は、圧縮モジュール116Aを利用して、MPEG−2圧縮技術に基づいて映像情報を符号化し、AC−3やその他の音声符号化技術に基づいて音声情報を符号化する。再配列モジュール130に供給され、オプションとして第2のプロバイダ記憶モジュール124に格納される圧縮情報ストリームを、圧縮モジュール115Aが生成する。
【0025】
セグメンテーションモジュール110Aと圧縮モジュール115Aの順番を逆にできることに注意すべきである。従って、図1では、入力情報ストリームINに対して代わりの処理パスが提供され、これによって、セグメンテーションモジュール110Bでセグメンテーションを行う前に、圧縮モジュール115Bを利用して入力情報ストリームINが処理される。
【0026】
再配列モジュール130は、所定の、もしくは、擬似のランダムパタンに基づいて、圧縮情報セグメントを再配置する。即ち、再配列モジュール130は圧縮されセグメント化された情報ストリームを「シャッフル」して、再配置されたか、もしくは、再配列され圧縮されセグメント化された情報ストリームと、それに関連し、圧縮されセグメント化された情報ストリーム上で実行される再配列処理を示すインデックステーブルを生成する。再配列モジュール130は、シーン境界、GOPの大きさ、時間変位やフレーム変位、フレームカウント等の幾つかの評価基準のうちの1つ以上のものに基づいて、基本的な映像情報や音声情報を再配列する。再配列され圧縮されセグメント化された情報ストリームは、情報ストリーム暗号化モジュール135に供給される一方で、それに関連するインデックステーブルはインデックステーブル暗号化モジュール140に供給される。オプションとして、再配列モジュール130の出力は、第3のローカル記憶モジュール126に供給される。
【0027】
セグメンテーションモジュール110Aと再配列モジュール115Aの目的が、例えば、基本的な音声−映像情報ストリームに関連する映像情報や音声情報を見かけ上はランダムな方法で再配置することなので、基本的な音声−映像情報表現の連続性が破壊されることに注意することは、本発明の理解には重要である。即ち、セグメンテーションモジュール110Aと再配列モジュール115Aは、著作権侵害者や非認可の加入者が音声−映像情報を使用できないか、もしくは、少なくとも楽しめないように表現する方法で、基本的な音声映像情報の時間的連続性を除去する。
【0028】
1つ以上の周知のスクランブル技術を利用して、情報ストリーム暗号化モジュール135は、再配列され圧縮されセグメント化された情報ストリームにスクランブルをかける。その上、再配列モジュール130によって生成されたインデックステーブルは、別の暗号化モジュール140に供給される。ここでは、暗号化されたインデックステーブルを生成するための多くの周知の方法のうちの1つを利用して暗号化処理を行う。暗号化された情報ストリーム(即ち、スクランブルされ、再配列され、圧縮されセグメント化された情報ストリーム)と暗号化されたインデックステーブルは、例えば、分配ネットワーク145やその代わりの分配ネットワーク145Aを介して情報消費者、即ち、加入者側機器に供給される。
【0029】
オプションとして、第1、第2、第3のローカル記憶モジュール122、124、126を使って、セグメンテーションモジュール110A(もしくは、圧縮モジュール115B)の出力、圧縮モジュール115A(もしくは、セグメンテーションモジュール110B)の出力、再配列モジュール130の出力をそれぞれ格納する。ローカル記憶モジュールを使って、例えば、さらに別の処理デバイス(図示せず)によってさらに処理する情報を格納するか、もしくは、各ステップで情報ストリーム全体の処理を行う(例えば、受信された入力情報ストリームINの一切のセグメンテーションを実行し、セグメント化された情報ストリームの一切の圧縮を実行し、圧縮されセグメント化された情報ストリーム等の一切の再配列を実行する)ことを可能にする。入力情報ストリームIN(野球の実況放送等)の「1パス」処理中に、オプションとして、サーバ側機器を一時的なバッファとして使うことができる。
【0030】
分配ネットワーク145Aとその代わりの分配ネットワーク145Bは、マイクロ波リンク、光ファイバネットワーク、衛星リンク、ケーブルテレビリンク、DVD、インターネット、放送等の多数の標準の分配ネットワークのうちの1つを備えてもよい。
【0031】
本発明の一実施形態では、代わりの分配ネットワーク145Bを利用して、暗号化モジュール135によって生成された全スクランブルシーケンスの一部を転送することができる。即ち、代わりの分配ネットワーク145Bを使って、例えば、暗号化モジュール135によって生成されたスクランブルシーケンスを5番目毎、もしくは、その他の部分を転送することができる。この様に、分配ネットワーク145Aによって転送される情報をインターセプトする非認可のユーザが様々な暗号コードを破り、スクランブルのかかったセグメントを適切に再配列しても、スクランブルシーケンスの全てを検索することができない。このため、代わりの分配ネットワーク145Bは、図1の情報分配システム100内にさらに別のセキュリティ層を提供する。
【0032】
図1の情報分配システム100内の加入者側機器は、ローカル記憶モジュール155、解読モジュール150、第2の解読モジュール160、ランダムアクセスモジュール165、解凍モジュール170、オプションとしての画素ドメイン復号化モジュール175を備える。
【0033】
ローカル記憶モジュール155は、分配ネットワーク145Aや145Bによって転送されたスクランブルシーケンスを受信し、スクランブルシーケンスを格納する。第1の解読モジュール150を使って、分配ネットワーク145Aによって転送された暗号化インデックステーブルの解読を行い、解読されたインデックステーブルを生成する。解読されたインデックステーブルは、ランダムアクセスモジュール165に供給される。第2の解読モジュール160は、ローカル記憶モジュール155にアクセスして、格納されたスクランブルシーケンスを検索し、それに対応してスクランブルシーケンスを解読する。次に、解読されたスクランブルシーケンス(即ち、スクランブル解除シーケンス)が、ランダムアクセスモジュール165に供給される。ランダムアクセスモジュール165は、第1の解読モジュール150から受信されたインデックステーブル情報を利用して、解読モジュール160から受信したスクランブル解除シーケンスを再配列して、適切な順に配列された情報ストリームを出力点に生成する。即ち、ランダムアクセスモジュール165の出力には、例えば、基本的な音声映像情報ストリームに連続性を提供する方法で配列された複数のセグメントをもつ情報ストリームが含まれる。解凍モジュール170は、ランダムアクセスモジュール165によって生成された、正しく配列された情報セグメントを備える情報ストリームを入力し、それに対応して、入力した情報ストリームを解凍して、1つ以上の出力情報ストリーム(即ち、音声情報ストリームと映像情報ストリームと副次的データストリーム)を生成する。オプションとして、出力情報ストリームOUTは、画素ドメイン復号化モジュール175で処理される。ここで、画素エンコーダ105によって実行される画素ドメイン復号化プロセス、即ち、画素ドメイン符号化の逆プロセスが発生する。
【0034】
図2は、非標準(即ち、スクランブル)の順番で配列された複数の情報セグメントの集まりと、複数の情報セグメントの集まりを標準(即ち、非スクランブル)の順番に再配列するための使用に適するインデックステーブルのグラフィック表現を示す。
図2のグラフィック表現において、複数の情報セグメントの集まりは、図1のシステム100のローカル記憶部155等のメモリに格納され、また、元の順番の情報セグメントを再構築するために順番に読み出される、複数の記憶位置のリストをインデックステーブルは備える。この様に、インデックステーブルが得られない場合、不適切に得られ分配されたスクランブルデータは役に立たない。
【0035】
特に、図2は6つの位置(A−F)と6つのシーケンス(シーケンス1−シーケンス6)間の関連を表す。図2には、位置とシーケンスを関連づけたテーブルを含み、記憶モジュールを示す楕円が示されていることに注意すべきである。特に、位置Aはシーケンス3と関連し、位置Bはシーケンス5と関連し、位置Cはシーケンス2と関連し、位置Dはシーケンス1に関連し、位置Eはシーケンス6に関連し、位置Fはシーケンス4に関連する。このため、以下のシーケンス(D、C、A、F、B、E)を備えるインデックステーブルは、利用前に、適切な順番に配列された情報ストリームを生成するために上述の関連に基づいて検索すべきメモリにシーケンスが格納されることを示す。
【0036】
図3は、本発明の情報プロバイダ処理方法のフロールーチンを表す。図3に描かれたルーチン300は、音声映像ストリームを処理し、セグメント化され符号化され再配列され暗号化された音声映像情報ストリームと、それに関連し、複数のセグメントを再配列するために適したインデックス情報を生成するものである。
【0037】
ルーチン300はステップ302に入り、ステップ304へ進む。ステップ304では、受信した音声映像情報ストリーム内の映像情報に対して、オプションとしての画素ドメイン符号化プロセスが実行される。例えば、ステップ304の画素ドメイン符号化プロセスは、すき込みプロセスや画素暗号化プロセスや音声同期修正プロセスや音声抑制プロセスやクロマ除去プロセスを備えてもよい。
すき込みプロセスは、情報ストリームの映像部分内のイシュー(issue)を識別するための挿入物に関するものであって、分配された情報ストリーム内に著作権とその他の出典表示情報を含めることができる。
画素暗号化プロセスには、対応する画素解読処理なしでは使用できない画素情報を表すための多数の暗号化技術のうちの1つが含まれる。
音声同期修正プロセスには、ランダム、もしくは、所定の時間パラメータに基づき映像とそれに関連する音声情報の同期を変えることによって、映像と音声の同期がとれないようにして音声映像情報ストリーム表現をかなり劣化させることが含まれる。
音声抑制プロセスとは、下流の音声デコーダからの音声情報を抑制する、もしくは、隠す技術であって、新しい位置を認識するデコーダ、もしくは、音声情報を隠すために使われる符号化技術によってのみ音声情報の検索が可能である。
クロマ除去プロセスは、下流の映像デコーダからのクロミナンス情報を除去する、もしくは、隠すためのプロセスを備え、位置を認識するデコーダ、もしくは、クロミナンス情報を隠すために使われる技術によってのみクロミナンス情報を検索できる。次に、ルーチン300はステップ306に移行する。
【0038】
ステップ306では、音声映像情報ストリームは複数の連続情報ストリームセグメントにセグメント化される。シーンカットのしるし、時間変位パラメータ、フレームカウント、GOP構造等に関連して、これらのセグメントを決定することができる。これらのセグメントの長さは、同じ、もしくは、実質的に同じであるか、もしくは、可変長でよい。ストリームインデックステーブルを使ってセグメント識別子を格納することで元のセグメント配列を保存できるように、各セグメントはセグメント識別子に関連づけられる。次に、ルーチン300はステップ308に進む。
【0039】
ステップ308では、例えば、MPEG−2映像とそれに関連する音声圧縮技術に基づいてそれらのセグメントを圧縮する。ステップ306で生成されたストリームセグメントは、通常、バッファ動作とは独立しているので、ステップ308で利用される複数の圧縮プロセスを平行して実行することができる。平行処理、もしくは、平行符号化技術を使って、即ち、多数の音声視覚ストリームセグメントを圧縮することができる。
他の方法としては、単独のMPEG、もしくは、その他の圧縮モジュールを使って、標準の方法で各ストリームセグメントを処理して、複数の圧縮ストリームセグメントを備える圧縮出力ストリームを生成する。次に、ルーチン300はステップ310に進む。
ステップ310では、圧縮ストリームセグメントを再配列(即ち、「シャッフル」)して、再配列され圧縮された音声映像情報ストリームとそれに関連するインデックステーブルを生成する。インデックステーブルには、再配列されたセグメントをセグメントの初めのシーケンスに関連づける情報が含まれているので、再配列された情報ストリームセグメントを再配列して最初の順番のストリームセグメントを生成することができる。次に、ルーチン300はステップ312に進む。
【0040】
ステップ312では、各再配列された情報ストリームセグメントを暗号化して、複数の暗号化され再配列された情報ストリームセグメントを備える情報ストリームを生成する。次に、ルーチン300はステップ314へ進む。ここでは、セグメント間の関連を維持するのに利用されるインデックステーブル自体を暗号化する。次に、ルーチン300はステップ316へ進む。ステップ316では、暗号化情報ストリームセグメントと暗号化インデックステーブルが、例えば、情報分配ネットワークを介して分配される。次に、ルーチン300は終了ステップ318へ進む。
【0041】
図4は、本発明に係る情報ストリームを処理する加入者側方法のフローチャートを表す。特に、図4のルーチン400は、受信した暗号化インデックステーブルと暗号化情報セグメントを処理して、次に続く表現のために適切な順番に配列された音声視覚情報ストリームを抽出することを意図するものである。ルーチン400はステップ402に入り、ステップ404に進む。
【0042】
ステップ404では、分配ネットワークを介して受信された暗号化インデックステーブルを解読して、利用可能なインデックステーブルを生成する。次に、ルーチン400はステップ406へ進む。ここでは、複数の暗号化情報ストリームセグメントが解読され、解読情報ストリームセグメントが生成される。解読情報ストリームセグメントは、基本的な音声視覚情報に関して正しいシーケンスではないことに注意すべきである。即ち、解読された情報セグメントは「シャッフル」されるため、(無論、解凍後の)暗号化情報ストリームセグメント表現は、結果として変動が大きく、時間的に不連続な望まれない音声視覚表現となる。次に、ルーチン400はステップ408へ進む。
【0043】
ステップ408では、解読されたインデックステーブル内の情報に基づいて、解読情報ストリームセグメントにアクセスする。特に、解読されたインデックステーブルは、解読情報ストリームセグメントに対する正しい時間的な順番、即ち、シーケンスを示す。例えば、解読されたインデックステーブルによって示される正しい時間的な順番、即ち、シーケンシャルな順番のローカル記憶モジュールから解読情報ストリームセグメントを検索して、適切な順番に配列された圧縮情報ストリームを生成する。次に、ルーチン400はステップ410に進む。ここでは、適切な順番に配列された圧縮情報ストリームが解凍され、解凍された音声視覚情報ストリームが生成される。例えば、ステップ410での解凍プロセスは、図3のルーチン300のステップ308で利用される圧縮プロセスの逆プロセスである。次に、ルーチン400はステップ412へ進む。
【0044】
ステップ412では、オプションとしての画素ドメイン復号化プロセスを使って、図3のルーチン300のステップ304で得られた画素ドメイン符号化情報ストリームを復号化する。次に、ルーチン400は、終了ステップ414へ進む。
【0045】
上述の発明は、電子的に格納された映像情報の柔軟性とセキュリティを同時に提供するものである。適切な方法で圧縮した場合、ランダムアクセス記憶装置に格納された映像情報をその表現フローに関連して再配列できることが基本的にわかっている。通常の処理では、普通、圧縮映像を切って複数のセグメントに格納することができない。何故ならば、双方向の動き予測と、レートバッファのオーバフローとアンダーフローがないという制約条件を使って、その処理を禁止することができないからである。しかしながら、MPEG−2のシンタックスでは、映像ストリームの一部を独立したエンティティとして扱うメカニズムが提供される。このメカニズムには、IフレームとPフレームのGOF構造(例えば、「IPPPPPPI...」)や、その他の「閉」GOP構造(例えば、「IBBPBBPI...」)を使ったり、周知の状態までバッファが満たされる周期点を示すスプライスポイントシンタックスが使われる。本発明は、柔軟性とセキュリティを含むシステム全体を提供する。
【0046】
セグメントが独立していない場合(例えば、閉GOPデータ構造ではない)、境界でのVBVバッファステータスは、解読インデックスなしに適切な映像や音声シーケンスのスクランブルを解除したり、再アセンブルする支援を行うための情報を供給することに注意する必要がある。
【0047】
本発明は、音声の連続性、VBVバッファステータス、PTS/DTS情報等の連続性指標に関連するセキュリティの弱さに焦点をあてていることに注目することは重要である。これらの連続性指標は、システムのセキュリティを破って、「安全化された」データを検索しようとする者にとって役立つ。セグメント内の連続性指標を分離する、即ち、カプセル化し、セグメントを符号化することによって、連続性指標はセグメントの復号化には役立たなくなる。
【0048】
図5は、本発明で可能にされた階層セキュリティ環境の図表現である。特に、図5は、複数のセキュリティ層を示す一連の同心円を示す。図1から図4を参照して、セキュリティの様々な層について詳述してきた。図5は、本発明によって可能とされるセキュリティに対する柔軟で全体的な方法の理解に役に立つ。
【0049】
特に、セキュリティの第1層は、画素ドメインや、その他のベースバンド情報ドメイン(例えば、音声やデータのドメイン)処理層510によって提供される。前で議論したように、模範的な画素ドメインプロセスは、例えば、映像情報のデジタルすき込み処理と著作権告示の挿入とその他の画素ドメインセキュリティの評価を含んでもよい。音声情報ストリームやその他の情報ストリームを含む情報ストリームの場合は、当然、画素ドメインプロセスには、音声ドメインプロセスやその他のデータドメインプロセスが含まれる。
【0050】
画素ドメイン処理層510のセキュリティは、ストリームセグメンテーション処理層520によって上げられる。ストリームセグメンテーション処理層520のセキュリティは、ストリームセグメントスクランブル層、即ち、再配列層530によって上げられる。ストリームセグメントスクランブル層、即ち、再配列層530のセキュリティは、インデックス暗号化層535をオプションとして含む暗号化層540によって上げられる。
【0051】
上述のセキュリティ層510−540に加えて、さらに2つのセキュリティ層がオプションとして提供されている。このオプション層のうちの第1の層には、マルチパス分配層550が含まれ、ここで、1つ以上の処理ステップ510−540に基づいて処理された情報ストリームが複数の信号パスを介して1人以上のユーザに転送、もしくは、分配される。例えば、ステップ540で生成された、セグメント化情報フレームや再スクランブル情報フレームの暗号化シーケンスとは異なる信号パス、もしくは、媒体を介して、ステップ535で生成された暗号化インデックスを転送できる。
【0052】
オプション層のうちの第2層は、時間スタガリング(staggering)層560を備え、これによって、1つ以上の処理ステップ510−540に基づいて処理された情報ストリームの一部が1人以上の情報消費者に時間的に不連続な方法で転送される。即ち、複数の連続情報ストリームセグメントが、異なる時間に(即ち、時間的に不連続な方法で)転送され、情報消費者によって時間的に再アセンブルされる。
【0053】
転送経路が1つである場合は、時間スタガリング固有の性質(即ち、本来、1つの経路を用いた実時間ではない)から、安全な情報ストリームを実時間で分配するために時間スタガリングセキュリティ層560を使うことができない。しかしながら、マルチパス分配と結び付けた時間スタガリングを使って、実時間情報ストリームを分配することができる。例えば、3つの異なる通信経路を使って暗号化情報セグメントを分配する場合、3つの経路の各々を使って、以前にその経路で転送された情報セグメントから、3つのセグメント分だけオフセットされた複数の暗号化情報セグメントを分配する。単一の経路について見ると、転送された複数の情報セグメントの各々は、2つの情報ストリームセグメントの転送の間の標準的に関わる時間分だけ、前か後の情報ストリームセグメントから時間的にオフセットされる(即ち、その他の2つの経路によって送られた2つの情報ストリームセグメントの転送に標準的に割り当てられた時間は、その一つの経路に対しては利用されない)。オプションとして、このデッドタイムをダミー情報、もしくは、エラーを引き起こすか非認可のユーザを助けることになる情報で満たすことができる。
【0054】
本発明の一実施形態では、1つ以上の情報分配経路を使って、複数のセグメント化情報ストリームを転送する。本発明のこの実施形態では、複数のセグメント化情報ストリームの各々に関連する情報セグメントは、転送する1つ以上の情報に渡ってインターリーブされ、また、1つ以上の情報分配経路間でインターリーブされる。セグメント化情報ストリームは、オプションとして、複数の暗号化キーを共有できる。このインターリーブ方法は不変、もしくは、動的でもよい。動的インターリーブ方法の場合は、様々な情報ストリームを再構築するために適した情報を1つ以上のインデックステーブルに与えることができる。
【0055】
個々のセキュリティ層によって与えられるセキュリティの量は、個々のセキュリティ層の相対的位置によって凡そ表わされ、各層は異なるセキュリティに対する脅威に焦点を当てていることに注目する必要がある。例えば、画素ドメイン(即ち、一般的には、ベースバンド情報ドメイン)層は、非認可の情報ストリームの用途やユーザの識別や追跡に焦点を当てている。セグメントスクランブル/暗号化層は、ハッカーやその他の非認可のユーザが入力した情報ストリーム内で有用なデータにアクセスすることが増えている脅威に焦点を当てている。複数経路転送/時間スタガリング層は、非認可のユーザによる情報ストリームの受信を物理的に回避することに焦点を当てている。この全体を階層化した方法は、例えば、分配される情報の感度に依存して選択可能なセキュリティ層を提供することを意図する。例えば、電子プログラムガイドを安全化することは不用であると考えることができる。しかしながら、後続の上演のために、映画館に分配される初演の映画を安全化することは絶対に必要である。
【0056】
本発明の教唆を組み入れた様々な実施形態を示し詳細に説明してきたが、当業者であれば、この教唆を取り入れたその他の多くの変更された実施形態を考え付くことは容易である。
【符号の説明】
【0057】
100 情報分配システム
105 画素ドメインエンコーダモジュール
110A,110B セグメンテーションモジュール
115A,115B 圧縮モジュール
122,124,126 プロバイダ記憶モジュール
130 再配列モジュール
135 情報ストリーム暗号化モジュール
140 インデックステーブル暗号化モジュール
150 解読モジュール
155 ローカル記憶モジュール
160 第2の解読モジュール
165A,165B ランダムアクセスモジュール
170A,170B 解凍モジュール
175 画素ドメイン復号化モジュール


【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報プロバイダ装置で、複数の情報フレームのシーケンスを備える情報ストリームを安全化する方法であって、前記情報プロバイダ装置は、セグメンテーションモジュール(110)と、圧縮モジュール(115)と、再配列モジュール(130)と、暗号化モジュール(135)とを備えるものであり、
前記セグメンテーションモジュールが、前記情報ストリームを、第1のセグメントシーケンスを有する複数の情報ストリームセグメントにセグメント化するステップ(306)であって、前記複数の情報ストリームセグメントの各々は複数の情報フレームを備える、当該ステップと、
前記圧縮モジュールが、前記複数の情報ストリームセグメントを構成する前記複数の情報フレームを、予測に基づく圧縮手段を用いて圧縮するステップ(308)と、
前記再配列モジュールが、前記複数の情報ストリームセグメントを再配列して、第2のセグメントシーケンスを有する再配列された情報ストリームを生成するステップ(310)であって、インデックスによって前記第1のセグメントシーケンスが前記第2のセグメントシーケンスに関連づけられる、当該ステップと、
前記暗号化モジュールが、前記再配列された情報ストリームと前記インデックスを暗号化するステップ(312、314)と
を含む方法。
【請求項2】
前記情報プロバイダ装置は、分配モジュールを更に備え、
当該方法は、前記分配モジュールが、前記暗号化され再配列された情報ストリームと前記インデックスを1人以上の情報消費者に分配するステップ(316)をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記分配ステップは、
第1の媒体(145A)を介して前記暗号化され再配列された情報ストリームを分配するステップと、
第2の媒体(145B)を介して前記暗号化されたインデックスを分配するステップと
を含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記暗号化され再配列された複数の情報ストリームセグメントは、時間的に不連続な方法で前記1人以上の情報消費者に分配される、請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記第2の分配経路は複数の分配経路を備え、前記複数の分配経路の各々は、前記暗号化され再配列された複数の情報ストリームセグメントのそれぞれを分配する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記複数の情報セグメントの各々内の第1の圧縮情報フレームは、非予測情報フレームを備える、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記情報ストリームは、複数の画像フレームとそれに関連する複数の音声フレームを備え、
前記複数の情報ストリームセグメントの各々は、第1の複数の画像フレームのそれぞれと、第2の複数の音声フレームのそれぞれを含み、前記第1の複数の画像フレームと前記第2の複数の音声フレームはだいたい同じ時区間での表現を意図するものである、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記情報ストリームは複数の画像フレームとそれに関連する複数の音声フレームを備え、前記セグメント化ステップは、
前記情報ストリームを前記第1のセグメントシーケンスを有する複数の画像情報ストリームセグメントにセグメント化するステップであって、前記複数の画像情報ストリームセグメントの各々は複数の画像フレームを備える、当該ステップと、
前記情報ストリームを第3のセグメントシーケンスを有する複数の音声情報ストリームセグメントにセグメント化するステップであって、前記複数の音声情報ストリームセグメントの各々は複数の画像フレームを備える、当該ステップと
を含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記複数の情報フレームを圧縮するステップは、デコーダバッファの利用レベルを示す制御情報を生成し、
前記暗号化するステップは前記デコーダバッファの利用のしるしを暗号化するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項10】
加入者装置で、請求項1記載の方法に基づいて構成された情報ストリームから複数の情報フレームを回復する方法であって、前記加入者装置は、第1の解読モジュールと、第2の解読モジュールと、ランダムアクセスモジュールと、解凍モジュールとを備えるものであり、
前記第1の解読モジュールが、前記第2のセグメントシーケンスを前記第1のセグメントシーケンスに関連づける前記インデックスを回復するステップ(404)と、
前記第2の解読モジュールが、前記暗号化された複数の情報ストリームセグメントを解読して、対応する複数の解読情報ストリームセグメントを生成するステップ(406)と、
前記ランダムアクセスモジュールが、前記回復されたインデックスを用いて、前記解読された複数の情報ストリームセグメントを再配列するステップ(408)と、
前記解凍モジュールが、前記圧縮プロセスに関連する解凍プロセスを用いて、前記解読された複数の情報ストリームセグメントに含まれる前記圧縮された複数の情報フレームを解凍するステップ(410)と
を含む、回復方法。
【請求項11】
前記再配列ステップは、
前記解読された複数の情報ストリームセグメントの少なくとも一部を含むランダムアクセス記憶部から、前記第1のセグメントシーケンスに基づいて、前記解読された複数の情報ストリームセグメントにアクセスするステップを備える、請求項10記載の方法。
【請求項12】
コンピュータに請求項1ないし11のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項13】
請求項12に記載のコンピュータプログラムが組み込まれたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
情報処理システムにおける装置であって、
情報ストリームを複数の情報ストリームセグメントにセグメント化するセグメンテーションモジュール(110)であって、前記複数の情報ストリームセグメントは、第1のセグメントシーケンスに基づいて配列され、前記複数の情報ストリームセグメントの各々は、複数の情報フレームを含む、セグメンテーションモジュールと、
前記複数の情報ストリームセグメントを構成する前記複数の情報フレームを、予測に基づく圧縮手段を用いて圧縮する圧縮モジュール(115)と、
第2のセグメントシーケンスに基づいて、前記圧縮された複数の情報フレームを含む前記複数の情報ストリームセグメントを再配列する再配列モジュール(130)であって、インデックスによって前記第1のセグメントシーケンスが前記第2のセグメントシーケンスに関連づけられる、当該再配列モジュールと、
前記再配列された複数の情報ストリームセグメントと前記インデックスを暗号化する暗号化モジュール(135)と
を備える装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−176691(P2010−176691A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56068(P2010−56068)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【分割の表示】特願2000−567019(P2000−567019)の分割
【原出願日】平成11年8月12日(1999.8.12)
【出願人】(307012425)アキカゼ・テクノロジーズ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (3)
【Fターム(参考)】