説明

情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラム

【課題】より高い自由度で、様々な環境のユーザに対してコンテンツを提供すること。
【解決手段】少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信する情報処理システムであって、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御手段と、
前記セッション制御手段が分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築手段と、
前記コンテンツ構築手段で構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバとの間で確立したセッションにおいて取得した情報を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の端末装置にセッション接続する技術が知られている。例えば、特許文献1には、携帯電話とテレビとで同じ画面を表示させるための技術が開示されている。特許文献1では、認証サーバが、リクエストに応えてセッション識別子を情報家電機器へ返信し、情報家電機器は、セッション識別子と機器識別子とを2次元コード化して、画面表示する。携帯電話は、2次元コードを撮像して、認証サーバにアクセスし、ユーザ認証が完了すると、画面共有テーブルに基づいて、携帯電子機器に対して配信される画面を、特定された情報家電機器に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−237687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の技術は、それぞれの端末装置の環境に応じてセッション内のメディア情報からコンテンツを構築することは行なっていない。そのため、セッション接続できる端末装置には制限があり、ユーザ環境に適応する自由度が十分ではなかった。
【0005】
本発明は上記従来技術の課題を解決する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムは、
少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信する情報処理システムであって、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御手段と、
前記セッション制御手段が分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築手段と、
前記コンテンツ構築手段で構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信する情報処理方法であって、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御ステップと、
前記セッション制御ステップで分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築ステップと、
前記コンテンツ構築ステップで構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信するための情報処理プログラムであって、
コンピュータに、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御ステップと、
前記セッション制御ステップで分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築ステップと、
前記コンテンツ構築ステップで構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、より高い自由度で、様々な環境のユーザに対してコンテンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態としての情報処理システムの概要を示す図である。
【図2】本発明の第2実施形態としての情報処理システムの使用状況を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態としての情報処理システムの概要を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るプロファイルデータベースの一例を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態としての情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3実施形態としての情報処理システムの概要を示す図である。
【図7】本発明の第4実施形態としての情報処理システムの概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、以下の説明中、「メディア情報」とは、1つのセッション内で送られる複合情報の一部を切り分けるための表現であり、電子メディア、デジタルメディアを含む概念である。例えば、映像情報から音声情報を切り分ける場合、映像と音声とは異なるメディア情報として定義される。メディア情報としては、映像、音声の他、静止画像データ、ドキュメントデータ、体感データ(振動など)が含まれる。
【0012】
一方、以下の説明中、「セッション」とは、ユーザサイドからみた接続の単位であり、ユーザが端末装置を用いてログインしてからログアウトするまでに、端末装置とサーバ間で確立される一連の通信を意味する。
【0013】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態としての情報処理システム100について図1を参照して説明する。情報処理システム100は、少なくとも1つのサーバ120から2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置141、142、143に送信する情報処理システムである。
【0014】
情報処理システム100は、セッション制御部101と、コンテンツ構築部103と、送信部105とを有する。セッション制御部101は、サーバ120との間で確立したセッション内において、端末装置141、142、143のそれぞれのプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離する。 コンテンツ構築部103は、セッション制御部101が分離した少なくとも1つのメディア情報から、端末装置141、142、143のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築する。更に送信部105は、コンテンツ構築部103で構築したコンテンツを端末装置141、142、143に対して送信する。
【0015】
このように本実施形態によれば、サーバとの間で構築したセッション内で受信した2つ以上のメディア情報から、出力すべき端末装置に合わせた情報を分離することができ、より高い自由度で、様々な環境のユーザに対してコンテンツを提供することができる。
【0016】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態としての情報処理システムについて図2を参照して説明する。
【0017】
[前提情報]
本実施形態は、携帯電話やスマートフォンやモバイルPCなどの携帯端末でウェブ会議に参加したいという要望をかなえるためのシステムである。特に、携帯端末は、文字通りユーザが携帯可能であるため、端末の位置が変わり、それと同時に、周辺装置がかわるという特徴を有している。また、有線通信を行なっている場合に比べて、通信リソースに乏しく、スピードが出ないという特徴もある。そこで、ウェブ会議のようなリッチメディアの通信を行う場合、一般にPCに対して実現している通信機能を、そのまま、携帯端末に適用することができない。このため、ウェブ会議アプリケーションサーバ210とユーザの携帯端末との間で、携帯端末のプロファイル(スペックなど)に応じたメディアフィルタリングを行なう必要が生じる。一方、携帯端末が移動した場所に存在する他の端末装置を用いれば、そのようなリッチメディアの通信に対応することは可能であり、携帯端末のみでは実現しがたい機能を実現することが可能となる。その場合、携帯端末を、IDを持ったリモコンとして機能させることが可能となり、携帯端末での認証に応じて、ウェブ会議アプリケーションサーバからの情報を、様々な端末装置に出力できる仕組みを実現できる。
【0018】
[システム構成]
以上のような前提で、図2において、情報処理システム200は、直接、またはネットワークを介して、ウェブ会議アプリケーションサーバ210に接続され、セッションを確立できる構成となっている。一方、情報処理システム200は、ルータ221、222、223を介して、端末装置141、142、143にも接続されている。ここでは、端末装置141は携帯電話を想定しているため、ルータ221は、情報処理システム200から受信した情報を、モバイルキャリアネットワークを介して端末装置141に配信すべく、通信制御を行なっている。また、端末装置142は自宅においてインターネットと接続されたディスプレイを想定しているため、ルータ222は、情報処理システム200から受信した情報を、インターネットを介して端末装置142に配信すべく、通信制御を行なう。さらに、端末装置143は会議室においてLAN(Local Area Network)と接続されたコンピュータなどを想定しているため、ルータ223は、情報処理システム200から受信した情報を、LANを介して端末装置143に配信すべく、通信制御を行なう。
【0019】
一方、情報処理システム200は、端末装置141、142、143の何れかから取得したユーザIDやパスワードを用いて、ウェブ会議アプリケーションサーバ210との間でセッションを確立する。つまり、情報処理システム200は、ウェブ会議アプリケーションサーバ210と、端末装置141、142、143との間でセッション内の情報をコントロールする中継装置として機能する。
【0020】
図3を用いて、情報処理システム200の詳しい内部構成について説明する。情報処理システム200は、第1実施形態としての情報処理システム100に加えて管理部107を備えている。この管理部107は、プロファイルデータベース300を保有しており、コンテンツを共有する複数のユーザについて、それぞれのユーザに対応する少なくとも1つの端末装置のプロファイル情報を管理している。コンテンツ構築部103は、管理部107によって管理された、それぞれの端末装置のプロファイルに応じたコンテンツを構築する。
【0021】
また、本実施形態においては、ウェブ会議アプリケーションサーバ210は、ビデオサーバ211と、資料サーバ212と、会議管理サーバ213を含んでいる。会議管理サーバ213は、会議参加者などの情報を管理するサーバである。セッション制御部101は、各サーバとのセッションで扱われるメディア情報を分離、多重化する機能を有する。特に管理部107において管理されたプロファイルデータベース300に基づいて、端末装置に応じたセッションに含まれるメディア情報から必要なものを選択し、分離し、又は多重化する。例えば、ビデオサーバ211との間で確立したセッションで受信した動画データのうち、不図示の音声分離ソフトウェアを用いることにより音声部分を分離して音声セッションを生成したり、コマを落として、コマ送り画像セッションを生成したりすることができる。
【0022】
コンテンツ構築部103は、プロファイルデータベース300に基づいて、最終的に端末装置141、14、143に出力すべきデータを生成する。例えば、画面の大きさや解像度に応じて画像データを伸張したり、音声出力スペックに応じて、ステレオ音声をモノラル化したり、或いは、通信環境に応じて、各種データを圧縮したりする。
【0023】
また、図のように送信部105は、RDP(Remote Desktop Protocol)技術を利用して、各端末にVPN(Virtual Private Network)接続を行なうこともできる。一方、例えば、端末装置141が携帯電話であって、そこから音声出力のみをおこなう場合には、コンテンツ構築部103が、コーデック変換を行なって公衆回線を通じて音声のみを出力してもよい。このような情報処理システム200によれば、例えば、端末装置141としての携帯電話から音声のみを出力し、端末装置142としてのテレビの画面に映像のみを出力することが可能となる。その場合、管理部107が、端末装置141と端末装置142との位置関係を把握して、ほぼ同じ位置にあるか否かを判定してそれぞれに情報を出力してもよい。
【0024】
[プロファイルデータベース]
図4は、プロファイルデータベース300の内容の一例を示す図である。プロファイルデータベース300は、ユーザIDごとに複数の端末装置を登録しており、さらに端末装置ごとに端末ID、そのIPアドレス(グローバルIPアドレスまたはVPN用IPアドレス)、位置情報、スペック、セキュリティレベルなどを登録している。また、端末装置のスペックとして、本実施形態では、画面の大きさ、出力できる色、出力できる音声、通信速度、電源状態(外部電源かバッテリーか)などが登録されている。
【0025】
これらの情報は、ユーザが各端末について一つ一つ登録してもよいし、予め複数の端末について位置やスペックが登録された端末データベースから、ユーザが使用する端末を選択する方法で設定してもよい。このように登録された端末装置ごとのプロファイル情報を参照することにより、セッション制御部101は、セッションで送信された複数のメディア情報から、出力端末に適したメディア情報を分離し、抽出する。更に、コンテンツ構築部103も、端末装置ごとのプロファイル情報を参照して、コンテンツの構築を行なう。例えば、セキュリティレベルが高いメディア情報をサーバから取得した場合には、セキュリティレベルが低い端末装置には出力しないようにフィルタリングを行なってもよい。或いは、セキュリティレベルの高い情報を、セキュリティレベルの低い端末に出力するために、コンテンツ構築部103が、コンテンツの一部に画像処理(モザイク)などを加えてもよい。
【0026】
また、プロファイルデータベース300は、端末装置1〜3が、どのような状態にあるかを示す情報も登録されている。図4の例では端末装置1及び端末装置2がセッションデータを出力中であり、端末装置3は待機中であることを示している。その他、端末装置の電源が入っているか否かなどの情報を逐次端末装置から吸い出して登録してもよい。
【0027】
[処理の流れ]
図5は、本実施形態における処理の流れを示すフローチャートである。図5において、まずステップS501では、セッション制御部101がセッションの開始を行なう。具体的には、ユーザが入力したID及びパスワードなどを用いて認証を行ない、ウェブ会議アプリケーションサーバ210へのログインと共にセッションを開始する。次に、ステップS502において、セッション中のデータ出力端末を特定する。携帯端末からのアクセスによって開始されたセッションであれば、その携帯端末をデフォルトの出力端末とする。いわゆるパーソナルコンピュータからのログインであれば、そのパーソナルコンピュータをデフォルトの出力端末とする。ログインに用いた端末装置から、プロファイルデータベース300にアクセスすることにより、その端末装置の画面に、登録された他の端末装置を表示し、その中から、出力端末を選択してもよい。或いは、端末装置に予めRFIDなどのタグを貼っておき、ユーザがリーダを用いてそのIDを読み取り、情報処理システム200が、受け取ったIDとプロファイルデータベース300とを照合することにより、出力しようとする端末装置を特定してもよい。
【0028】
次に、ステップS503において、セッション制御部101は、プロファイルデータベース300を参照して、特定された出力端末のプロファイルを取得する。そしてステップS505において、出力端末のプロファイルに合わせて、セッション内のメディア情報を分離し、抽出する。
【0029】
更に、ステップS507においては、コンテンツ構築部103が、出力端末のプロファイルに合わせて抽出されたメディア情報から、その出力端末のプロファイルに応じたコンテンツを構築する。そして、ステップS509において、送信部105が、構築されたコンテンツを、やはり、出力端末のプロファイル(IPアドレスなど)を用いて、出力端末に出力する。
【0030】
コンテンツ出力開始後、ステップS511においては、出力端末の変更または追加の指示を監視する。ユーザから、出力端末の変更または追加の指示があった場合には、ステップS502に戻り、再度、出力端末の特定を行なう。出力端末の変更または追加の指示を行なう方法としては、例えば、携帯端末のディスプレイに表示されたリストから複数の出力端末を特定するなどの方法がある。或いは、携帯端末で音声を出力中に、携帯端末に内蔵されたRFIDリーダを起動して、自宅或いは会議室などのディスプレイに元々添付されているRFIDを読みとることによって、出力端末を変更または追加してもよい。出力端末を追加する場合には、元々の出力端末へ出力するコンテンツを再度構築し直してもよい。例えば、モバイルPCに、動画及び資料データなどを表示させている状態で、大画面ディスプレイを出力端末として追加した場合、そのモバイルPCに資料データのみを表示し、大画面ディスプレイに会議の模様を移した動画を出力してもよい。逆に、元々大画面ディスプレイに表示していたところ、場所を移動するなどにより、一部の出力端末を解除する。
【0031】
出力端末の変更・追加に関しては、管理部107が積極的に関わってもよい。つまり、例えば、出力端末としての携帯端末の位置をトレースして、その携帯端末に最も近い場所にある端末装置を、出力端末として勧めてもよい。逆に、その携帯端末から遠い場所にある端末装置を出力端末として選択不可能なように構成してもよい。例えば、携帯端末の画面上に、その携帯端末から遠い場所にある端末装置を出力端末として選択できないように表示するなどの方法がある。
【0032】
このような出力端末の変更・追加処理がない場合には、ステップS513に進む。ステップS513では、ユーザが登録している全出力端末へのコンテンツ出力の終了指示があったか、或いは、全出力端末へのコンテンツ出力を終了すべき状態(例えば全ての出力端末で電源が切断されたなど)か否かを判定する。
【0033】
コンテンツ出力を終了しないのであればステップS511に戻り、出力端末の変更や追加がないかの確認を繰り返す。また、コンテンツ出力を終了する場合には、ステップS515に進み、ウェブ会議アプリケーションサーバ210との間のセッションを終了する処理を行なう。
【0034】
このように本実施形態によれば、各種サーバからの情報を受信する各種のセッションを組み合わせて、より高い自由度で、様々な環境のユーザに対してコンテンツを提供することができる。
【0035】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態としての情報処理システム600について図6を参照して説明する。第2実施形態では情報処理システム200が管理部107及びプロファイルデータベース300をその内部に備えていたが、本実施形態では、情報処理システム600自体は、プロファイルデータデータベース300も管理部107も持たない点で異なる。本実施形態では、管理部107及びプロファイルデータベース300は、情報処理システム600の外部で管理されている。
【0036】
このように、管理部107及びプロファイルデータベース300を、情報処理システム600の外部に設ければ、プロファイルデータベース300の増大などに対応しやすくなるという効果がある。
【0037】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態としての情報処理システム700について図7を参照して説明する。第2実施形態では情報処理システム200が管理部107及びプロファイルデータベース300をその内部に備えていたが、本実施形態では、情報処理システム700は、プロファイルデータベース300を備えるが、管理部107を持たない。つまり、本実施形態では、プロファイルデータベース300は、情報処理システム700の内部に設けられているが、その管理は、情報処理システム700の外部にある管理部107で行なう。
【0038】
このようにすれば、端末装置141、142、143のより近い位置に管理部107を置き、端末装置141、142、143の状態や特徴を示す情報を収集しやすいシステムを構成することができる。
【0039】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステム又は装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0040】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、単体の装置に適用しても良い。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、或いはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の範疇に含まれる。
【0041】
[実施形態の他の表現]
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信する情報処理システムであって、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御手段と、
前記セッション制御手段が分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築手段と、
前記コンテンツ構築手段で構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
(付記2)
前記セッション制御手段は、ビデオサーバとの間で確立した前記セッション内において、メディア情報としての映像情報から音声情報を分離し、
前記送信手段は、前記端末装置としての携帯電話に対して前記音声情報を送信することを特徴とする付記1に記載の情報処理システム。
(付記3)
前記プロファイルを管理する管理手段を更に備え、
前記コンテンツ構築手段は、前記管理手段によって管理された前記プロファイルに応じてコンテンツを構築することを特徴とする付記1または2に記載の情報処理システム。
(付記4)
前記コンテンツ構築手段は、一人のユーザに対して配信すべきコンテンツを、2つ以上の前記端末装置に分けて配信するため、2つ以上のコンテンツを、別々に構築することを特徴とする付記1、2または3に記載の情報処理システム。
(付記5)
前記プロファイルとして、前記端末装置のIPアドレスを含み、
前記送信手段は、該IPアドレスを利用して、前記コンテンツを前記端末装置に送信することを特徴とする付記1乃至4の何れかに記載の情報処理システム。
(付記6)
前記プロファイルとして、前記端末装置の位置情報を含み、
前記セッション制御手段は、該位置情報に基づいて、前記コンテンツを出力すべき端末装置を選択することを特徴とする付記1乃至5の何れかに記載の情報処理システム。
(付記7)
前記プロファイルとして、前記端末装置の画面の大きさ、音声出力方法、通信速度、電源、の少なくとも1つを含み、
前記コンテンツ構築手段は、前記端末装置の画面の大きさ、音声出力方法、通信速度、電源、の少なくとも1つに合わせて、コンテンツを構築することを特徴とする付記1乃至6の何れかに記載の情報処理システム。
(付記8)
前記プロファイルとして、前記端末装置のセキュリティレベルを含み、
前記コンテンツ構築手段は、前記端末装置のセキュリティレベルに応じたメディア情報を選択してコンテンツを構築することを特徴とする付記1乃至7の何れかに記載の情報処理システム。
(付記9)
少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信する情報処理方法であって、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御ステップと、
前記セッション制御ステップで分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築ステップと、
前記コンテンツ構築ステップで構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
(付記10)
少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信するための情報処理プログラムであって、
コンピュータに、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御ステップと、
前記セッション制御ステップで分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築ステップと、
前記コンテンツ構築ステップで構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【符号の説明】
【0042】
120 サーバ
100 情報処理システム
101 セッション制御部
103 コンテンツ構築部
105 送信部
141、142、143 端末装置
300 プロファイルデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信する情報処理システムであって、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御手段と、
前記セッション制御手段が分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築手段と、
前記コンテンツ構築手段で構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記セッション制御手段は、ビデオサーバとの間で確立した前記セッション内において、メディア情報としての映像情報から音声情報を分離し、
前記送信手段は、前記端末装置としての携帯電話に対して前記音声情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記プロファイルを管理する管理手段を更に備え、
前記コンテンツ構築手段は、前記管理手段によって管理された前記プロファイルに応じてコンテンツを構築することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記コンテンツ構築手段は、一人のユーザに対して配信すべきコンテンツを、2つ以上の前記端末装置に分けて配信するため、2つ以上のコンテンツを、別々に構築することを特徴とする請求項1、2または3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記プロファイルとして、前記端末装置のIPアドレスを含み、
前記送信手段は、該IPアドレスを利用して、前記コンテンツを前記端末装置に送信することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記プロファイルとして、前記端末装置の位置情報を含み、
前記セッション制御手段は、該位置情報に基づいて、前記コンテンツを出力すべき端末装置を選択することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記プロファイルとして、前記端末装置の画面の大きさ、音声出力方法、通信速度、電源、の少なくとも1つを含み、
前記コンテンツ構築手段は、前記端末装置の画面の大きさ、音声出力方法、通信速度、電源、の少なくとも1つに合わせて、コンテンツを構築することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記プロファイルとして、前記端末装置のセキュリティレベルを含み、
前記コンテンツ構築手段は、前記端末装置のセキュリティレベルに応じたメディア情報を選択してコンテンツを構築することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信する情報処理方法であって、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御ステップと、
前記セッション制御ステップで分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築ステップと、
前記コンテンツ構築ステップで構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
少なくとも1つのサーバから2つ以上のメディア情報を取得し、2つ以上の端末装置に送信するための情報処理プログラムであって、
コンピュータに、
前記サーバとの間で確立したセッション内において、前記端末装置のプロファイルに基づいて、受信した2つ以上のメディア情報から少なくとも1つのメディア情報を分離するセッション制御ステップと、
前記セッション制御ステップで分離した少なくとも1つのメディア情報から、前記端末装置のそれぞれに対して送信すべきコンテンツを構築するコンテンツ構築ステップと、
前記コンテンツ構築ステップで構築したコンテンツを前記端末装置に対して送信する送信ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−4705(P2012−4705A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135928(P2010−135928)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】