説明

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

【課題】施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、臨場感をもって伝えることを目的とする。
【解決手段】撮像装置において撮像された設備の撮像画像を入力する撮像画像入力手段と、設備に設けられたセンサからセンサが計測した計測情報を入力する計測情報入力手段と、計測情報入力手段で入力された計測情報に基づき、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する作成手段と、表示装置から表示装置の位置を表す位置情報と表示装置の向きを表す向き情報とを取得し、位置情報及び向き情報とに基づいて、見学者の視界を推定し、推定した視界に整合するように座標合わせを行って、作成手段で作成された仮想画像と、撮像画像入力手段で入力された撮像画像と、を重畳して表示装置に表示する表示制御手段と、を有することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、施設や工場等の見学は、見学者が実際の施設や設備をみたり、用意されたパネルやビデオをみたりすることが多かった。これに対して、例えば、特許文献1では、見学者の移動にあわせてその場にあった要素情報を携帯端末等で撮影した実景画像に重畳表示する仕組みが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−102835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
施設や工場によっては、危険性があり、見学者が設備に近寄れない場合がある。また、近寄ったとしても設備の内部まで見られない場合もある。
例えば、特許文献1の技術を施設や工場の見学に適用しても、設備の名称等が仮想画像として見える程度であり、見学者にとって実感が湧かないという問題があった。
また、工場では、設備の稼働状況をシミュレーションにより予測することがあるが、シミュレーション結果としては、計算機端末の画面に2次元の断面図として表示されるに過ぎなかった。そのため、オペレータとしてはシミュレーション結果の把握が容易ではないという問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、施設や工場の見学者や作業員に対して設備等の稼働状況やシミュレーションの結果を、臨場感をもって伝えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明の情報処理装置は、撮像装置において撮像された設備の撮像画像を入力する撮像画像入力手段と、前記設備に設けられたセンサから前記センサが計測した計測情報を入力する計測情報入力手段と、前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する作成手段と、表示装置から前記表示装置の位置を表す位置情報と前記表示装置の向きを表す向き情報とを取得し、前記位置情報及び前記向き情報とに基づいて、見学者の視界を推定し、推定した視界に整合するように座標合わせを行って、前記作成手段で作成された仮想画像と、前記撮像画像入力手段で入力された撮像画像と、を重畳して前記表示装置に表示する表示制御手段と、を有する。
かかる構成とすることによって、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、臨場感をもって伝えることができる。
なお、情報処理装置は、例えば、後述するARサーバに対応する。
【0007】
また、本発明の情報処理装置は、設備に設けられたセンサから前記センサが計測した計測情報を入力する計測情報入力手段と、前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する作成手段と、表示装置から前記表示装置の位置を表す位置情報と前記表示装置の向きを表す向き情報とを取得し、前記位置情報及び前記向き情報とに基づいて、見学者の視界を推定し、推定した視界に整合するように座標合わせを行って、前記作成手段で作成された仮想画像を、前記表示装置から透過して表示される前記設備に重畳して表示する表示制御手段と、を有する。
かかる構成とすることによって、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、臨場感をもって伝えることができる。
なお、情報処理装置は、例えば、後述するARサーバに対応する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、臨場感をもって伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、実施形態1の設備案内システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、ARサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】図3は、実施形態1のARサーバのソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、実施形態1の仮想画像と撮像画像との重畳表示の一例を示す図(その1)である。
【図5】図5は、実施形態1の仮想画像と撮像画像との重畳表示の一例を示す図(その2)である。
【図6】図6は、実施形態1の仮想画像と撮像画像との重畳表示の一例を示す図(その3)である。
【図7】図7は、実施形態1のARサーバにおける表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、実施形態2の設備案内システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図9】図9は、実施形態2のARサーバのソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図10】図10は、実施形態2の仮想画像と撮像画像との重畳表示の一例を示す図(その1)である。
【図11】図11は、実施形態2のARサーバにおける表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】図12は、実施形態3のARサーバにおける表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図13A】図13Aは、表示レイヤごとの設備の表示の一例を示す図(その1)である。
【図13B】図13Bは、表示レイヤごとの設備の表示の一例を示す図(その2)である。
【図13C】図13Cは、表示レイヤごとの設備の表示の一例を示す図(その3)である。
【図13D】図13Dは、表示レイヤごとの設備の表示の一例を示す図(その4)である。
【図14】図14は、実施形態5の設備案内システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図15】図15は、実施形態5のARサーバのソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図16】図16は、実施形態5のARサーバにおける表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】図17は、実施形態6の作業支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図18】図18は、実施形態6の作業支援システムのソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図19】図19は、実施形態6の作業支援システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】図20は、実施形態7の作業支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図21】図21は、設備マーカー対応テーブルの一例を示す図である。
【図22】図22は、設備利用状況テーブルの一例を示す図である。
【図23】図23は、カメラ付きHMDのソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図24】図24は、実施形態7の作業支援システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【図25】図25は、実施形態7の作業支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0011】
<実施形態1>
図1は、実施形態1の設備案内システムのシステム構成の一例を示す図である。図1に示されるように、設備案内システムは、AR(Augumented Reality)サーバ1と、カメラ2と、センサ31〜35と、表示装置4と、がネットワークを介して接続されている。
ARサーバ1は、カメラ2で撮像された工場内の設備(図1の例では高炉)の撮像画像をカメラ2より入力する。なお、本実施形態を含む以下の実施形態では工場の設備の一例として、製鉄所内の設備を例に説明を行う。なお、このことは本実施形態を含む以下の実施形態を限定するものではない。
また、ARサーバ1は、センサ31〜35で計測された計測情報(例えば、高炉の内部の温度情報等)をセンサ31〜35より入力する。なお、図1では、センサの数を5として示しているが、本実施の形態はこのことに限定されるものではなく、5より少なくてもよいし、5より多くてもよい。なお、本実施形態では、センサ3は、設備の外部及び内部に設けられているものとするが、例えば、設備に応じて、設備の内部だけに設けられていてもよいし、設備の外部だけに設けられていてもよい。例えば、高炉の場合、センサ3は、高炉の外部及び内部に設けられているものとする。また、後述する転炉の場合、センサ3は、転炉の内部に設けられているものとする。また、後述する連続鋳造機の場合、センサ3は、連続鋳造機の外部に設けられているものとする。また、センサは、温度情報を計測する温度センサに限定されるものでなく、例えば、気圧情報を計測する気圧センサ、又は圧力情報を計測する圧力センサ、ガスの種類及び濃度を計測するガスセンサ等であってもよい。センサ31〜35は、全て同じ種類のセンサ(例えば、温度センサ等)であってもよいし、違う種類のセンサ(例えば、温度センサ、ガスセンサ、圧力センサ等)であってもよい。
なお、以下では、説明の簡略化のため、特に言及しない限り、これら複数のセンサを単にセンサという。
ARサーバ1は、入力した計測情報に基づき設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成し、作成した仮想画像と、カメラ2より入力した撮像画像と、を重畳して表示装置4に表示するよう制御する。
工場の見学者は、表示装置4を目視することによって、危険で立ち入れない領域にある設備の稼働状況や、設備内部の稼働状況等を、臨場感をもって把握することができる。
【0012】
図2は、ARサーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示されるように、ARサーバ1は、ハードウェア構成として、CPU11と、記憶装置12と、通信装置13と、を含む。CPU11は、記憶装置12に記憶されているプログラムに基づき、ARサーバ1を制御する処理等を実行する。記憶装置12は、プログラムやCPU11が処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。通信装置13は、ARサーバ1と他の装置(例えば、センサ3やカメラ2、表示装置4等)との通信を制御する。
CPU11が、プログラムに基づき処理を実行することによって、後述するソフトウェア構成及び後述するフローチャートにかかる処理が実現される。
【0013】
図3は、実施形態1のARサーバ1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図3に示されるように、ARサーバ1は、ソフトウェア構成として、撮像画像入力部21と、計測情報入力部22と、作成部23と、表示制御部24と、を含む。
撮像画像入力部21は、カメラ2で撮像された工場内の設備の撮像画像をカメラ2より受け取り、入力する。
計測情報入力部22は、センサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より受け取り、入力する。
作成部23は、計測情報入力部22で入力された計測情報に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する。
例えば、作成部23は、計測情報入力部22より計測情報を受け取ると共に、この計測情報がどの設備で計測されたかを示す設備情報を計測情報入力部22より受け取る。作成部23は、受け取った設備情報に基づいて、設備情報が示す設備が設備内部の仮想画像を生成するよう設定されている設備か否かを判定する。作成部23は、設備情報が示す設備が設備内部の仮想画像を生成するよう設定されている設備である場合、前記設備情報に基づいて、記憶装置12等より前記設備情報と関連付けて記憶されている設備内推定モデル(設備内推定数学モデル式)を選択する。より具体的に説明すると、記憶装置12等には、例えば、高炉と、高炉内推定モデルと、が関連付けられて記憶されている。また、記憶装置12等には、例えば、転炉と、転炉内推定モデルと、が関連付けられている。作成部23は、設備情報が示す設備が高炉を示している場合、記憶装置12等より高炉と関連付けられている高炉内推定モデルを選択する。そして、作成部23は、選択した高炉内推定モデルに、計測情報入力部22で入力された計測情報を代入し、高炉内の状況を推定し、高炉内の状況を表わす仮想画像を生成する。
なお、各推定モデルは、あくまでも論理的なモデルとして記憶装置12に記憶されており、例えばセンサ31〜35で計測された計測情報に応じて再演算されて実際の状態に近い形の仮想画像が生成される。従って、数学モデル式であることが好ましいが、数学モデル式に基づいて予めコンピュータ・グラフィクスとして生成しておき、パラメータを変更することにより表示を変更するようにしてもよい。より具体的には、高炉内の原材料の投入量に応じて高さ方向の調整をしたり、後述する転炉の例では、炉内溶鋼の表面位置等をセンサの計測値に基づいて変更出来るようにしたりする。或いは高炉内推定モデルに対してセンサ31〜35で計測された温度情報を適用し、実際の温度分布を仮想画像として生成してもよい。
表示制御部24は、作成部23で作成された設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像と、撮像画像入力部21で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳して表示装置4に表示するよう制御する(図4〜図6参照)。
【0014】
図4は、実施形態1の仮想画像と撮像画像との重畳表示の一例を示す図(その1)である。図4では、高炉の撮像画像と、高炉の内部の温度情報に基づいて作成された高炉内部の仮想画像と、が重畳して表示された一例が示されている。
図5は、実施形態1の仮想画像と撮像画像との重畳表示の一例を示す図(その2)である。図5では、転炉の撮像画像と、転炉の内部の温度情報に基づいて作成された転炉内部の仮想画像と、が重畳して表示された一例が表示されている。
図6は、実施形態1の仮想画像と撮像画像との重畳表示の一例を示す図(その3)である。図6では、連続鋳造機及び連続鋳造機の間を通る溶融状態の鋼の撮像画像と、連続鋳造機の外部の温度情報に基づいて作成された連続鋳造機を通る溶融状態の鋼の固まっていく仮想画像と、が重畳して表示された一例が表示されている。
【0015】
図7は、実施形態1のARサーバ1における表示制御処理の一例を示すフローチャート
である。
ステップS10において、撮像画像入力部21は、カメラ2で撮像された工場内の設備の撮像画像をカメラ2より受け取り、入力する。
ステップS11において、計測情報入力部22は、センサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より受け取り、入力する。
ステップS12において、作成部23は、ステップS11で入力された計測情報に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する。
ステップS13において、表示制御部24は、ステップS12で作成された設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像と、ステップS10で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳して表示装置4に表示するよう制御する。
ステップS14において、例えば、表示制御部24は、表示装置4等より表示終了の情報等を受信したか否か等に基づいて、図7に示す処理を終了するか否かを判定する。表示制御部24は、処理を終了すると判定すると、図7に示す処理を終了し、処理を終了しないと判定すると、処理をステップS10に戻す。
なお、撮像画像入力部21は、カメラ2で撮像が行われている限り、常時、撮像画像をカメラ2より受け取り、入力するようにしてもよい。同様に、計測情報入力部22は、センサ31〜35で計測が行われている限り、常時、計測情報をセンサ31〜35より受け取り、入力するようにしてもよい。以下の実施形態においても同様である。このような構成とすることにより、ARサーバ1は、リアルタイムで入力された計測情報に基づき、仮想画像を作成し、リアルタイムで入力された撮像画像に仮想画像を重畳して表示装置4に表示するよう制御することができる。
【0016】
以下、本実施形態によれば、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、臨場感をもって伝えることができる。特に、従来のような一辺倒なビデオ画像の上映ではなく、今まさに稼動状態にある設備の状況を示すことができるため、従来に無い臨場感の有る見学を提供出来るようになる。
【0017】
<実施形態2>
図8は、実施形態2の設備案内システムのシステム構成の一例を示す図である。図8に示されるように、実施形態2の設備案内システムのシステム構成は、実施形態1の設備案内システムのシステム構成に比べて、操業サーバ5が新たに含まれる。
操業サーバ5は、工場内の設備に制御情報を送信する。前記設備は、前記制御情報に基づいて、処理を実行する。例えば、設備が高炉の場合、操業サーバ5は、高炉に対して、焼結鉱等の投入を指示する焼結鉱等の投入指示情報や、材料の一例であるコークスの投入を指示するコークス投入指示情報、還元材の吹き込みを指示する還元材の吹き込み指示情報、出銑口からの出銑を指示する出銑指示情報等を送信する。
なお、制御信号はこれらに限定されるものではなく、設備が転炉の場合、転炉の上から酸素の吹き込みを指示する酸素の吹き込み指示情報、転炉の下から酸素や燃料ガス、炭酸ガス、不活性ガス等の吹き込みを指示するそれぞれの吹き込み指示情報等がある。更には、炉体を傾けて鉄くずを装入したり、吹錬後に再び炉体を傾けて取鍋に溶鋼を移したりする作業では、炉体を傾ける旨を指示する指示情報等がある。また、設備が連続鋳造機の場合、圧力をあげる、又は圧力をさげる圧力指示情報等がある。
ARサーバ1は、操業サーバ5から設備へ送信される制御情報を入力する。そして、ARサーバ1は、入力した制御情報と、入力した計測情報と、に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成し、作成した仮想画像と、カメラ2より入力した撮像画像と、を重畳して表示装置4に表示するよう制御する。
工場の見学者は、表示装置4を目視することによって、危険で立ち入れない領域にある設備の稼働状況や、設備内部の稼働状況等を、臨場感をもって把握することができる。
【0018】
図9は、実施形態2のARサーバ1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図9に示されるように、実施形態2のARサーバ1のソフトウェア構成は、実施形態1のARサーバ1のソフトウェア構成に比べて、制御情報入力部25が新たに含まれる。
制御情報入力部25は、操業サーバ5から設備へ送信される制御情報を操業サーバ5より受け取り、入力する。
作成部23は、計測情報入力部22で入力された計測情報と、制御情報入力部25で入力された制御情報と、に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する。例えば、作成部23は、実施形態1に示したように、計測情報を設備に対応する設備内推定モデルに代入し、設備内の状況を推定し、推定結果に応じた仮想画像を作成する。それと共に、例えば、制御情報がコークス投入指示情報であった場合、作成部23は、制御情報に基づき、設備内にコークスが投入されている様子を表わすオブジェクトを前記仮想画像に追加し、最終的な設備の内部の状況を表わす仮想画像とする。
図10は、実施形態2の仮想画像と撮像画像との重畳表示の一例を示す図(その1)である。図10では、高炉の撮像画像と、高炉の内部の温度情報と高炉へのコークスの投入指示情報とに基づいて作成された高炉内部及び高炉にコークスを投入している仮想画像と、が重畳して表示された一例が示されている。
本実施形態によれば、作成部23は、計測情報だけでなく、制御情報も加味して仮想画像を作成するので、より臨場感をもった仮想画像を作成することができる。特に転炉では、炉体が傾くと重畳表示される仮想画像もその動きに伴って変化するため臨場感が更に増す。
【0019】
図11は、実施形態2のARサーバ1における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS20において、撮像画像入力部21は、カメラ2で撮像された工場内の設備の撮像画像をカメラ2より受け取り、入力する。
ステップS21において、計測情報入力部22は、センサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より受け取り、入力する。
ステップS22において、制御情報入力部25は、操業サーバ5より制御情報を受け取り、入力する。なお、制御情報入力部25は、操業サーバ5より設備に対して制御情報が送信される度に制御情報を入力するものとする。
ステップS23において、作成部23は、ステップS21で入力された計測情報と、ステップS22で入力された制御情報と、に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する。
ステップS24において、表示制御部24は、ステップS23で作成された設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像と、ステップS20で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳して表示装置4に表示するよう制御する。
ステップS25において、例えば、表示制御部24は、表示装置4等より表示終了の情報等を受信したか否か等に基づいて、図11に示す処理を終了するか否かを判定する。表示制御部24は、処理を終了すると判定すると、図11に示す処理を終了し、処理を終了しないと判定すると、処理をステップS20に戻す。
【0020】
以下、本実施形態によれば、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、より臨場感をもって伝えることができる。
【0021】
<実施形態3>
工場によっては、年中無休で設備を稼働させているところもあれば、メンテナンスや清掃等の理由により設備を稼働させていない場合もある。本実施形態では、設備が稼働していない場合であっても、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、臨場感をもって伝える方法について説明する。なお、本実施形態のシステム構成やソフトウェア構成等は特に言及がない限り、実施形態1の構成と同様とする。
本実施形態の作成部23は、計測情報入力部22から入力された計測情報に基づき、設
備が稼働しているか否かを判定し、設備が稼働していると判断した場合は、計測情報に基づき仮想画像を作成し、設備が稼働していないと判断した場合は、理論値、又は今までの計測情報の平均値等に基づいて予め生成された仮想画像を記憶装置12等より取得する。例えば、作成部23は、計測情報入力部22より計測情報を受け取ると共に、この計測情報がどの設備で計測されたかを示す設備情報を計測情報入力部22より受け取る。作成部23は、受け取った設備情報に基づいて、記憶装置12等より、設備情報と関連付けられた予め生成された仮想画像を取得する。
【0022】
図12は、実施形態3のARサーバ1における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS30において、撮像画像入力部21は、カメラ2で撮像された工場内の設備の撮像画像をカメラ2より受け取り、入力する。
ステップS31において、計測情報入力部22は、センサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より受け取り、入力する。
ステップS32において、作成部23は、計測情報入力部22から入力された計測情報に基づき、設備が稼働しているか否かを判定する。作成部23は、例えば、計測情報が予め定められた範囲内にない場合、設備が稼働していないと判定する。作成部23は、設備が稼働していると判定した場合、ステップS33に処理を進め、設備が稼働していないと判定した場合、ステップ34に処理を進める。
ステップS33において、作成部23は、ステップS31で入力された計測情報に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する。
一方、ステップS34において、作成部23は、設備に応じた、理論値等に基づいて予め作成された設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を記憶装置12等より取得する。
ステップS35において、表示制御部24は、ステップS33で作成された、又はステップS34で取得された、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像と、ステップS30で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳して表示装置4に表示するよう制御する。
ステップS36において、例えば、表示制御部24は、表示装置4等より表示終了の情報等を受信したか否か等に基づいて、図12に示す処理を終了するか否かを判定する。表示制御部24は、処理を終了すると判定すると、図12に示す処理を終了し、処理を終了しないと判定すると、処理をステップS30に戻す。
【0023】
以上、本実施形態によれば、設備が稼働しているときは、計測情報に基づき作成した仮想画像を設備の撮像画像に重畳して表示させることによって、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、臨場感をもって伝えることができる。また、本実施形態によれば、設備が稼働していないときは、理論値又は今までの計測情報の平均値に基づき作成された仮想画像を設備の撮像画像に重畳して表示させることによって、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、臨場感をもって伝えることができる。
なお、実施形態のシステム構成やソフトウェア構成等を、実施形態1の構成と同様としたが、実施形態2の構成と同様とした場合、作成部23は、計測情報及び/又は制御情報に基づき、設備が稼働中か否かを判定するようにしてもよい。例えば、作成部23は、計測情報が所定の範囲内にない、及び/又は、操業サーバ5から設備に対して所定の間、制御情報が送信されていない場合、設備が稼働中でないと判定するようにしてもよい。
【0024】
<実施形態4>
表示制御部24は、設備ごとに設定されている表示レイヤを、表示装置4における見学者の画面操作等に応じて、表示装置4に送信するようにしてもよい。図13A〜図13Dは、表示レイヤごとの設備の表示の一例を示す図である。図13Aは、高炉の外観を表わしている。図13Bは、高炉内部の耐火煉瓦を表わしている。図13Cは、高炉内の鉄鉱石やコークスの様子を表わしている。図13Dは、高炉の断面を表わしている。
表示制御部24は、図13Aや図13Bのような表示レイヤの表示を表示装置4から要求された場合は、予め作成された表示レイヤの仮想画像を記憶装置12等より取得し、取得した表示レイヤの仮想画像と、撮像画像入力部21で入力された撮像画像と、を表示装置4で重畳して表示するよう制御する。
【0025】
本実施形態によれば、見学者からの要求等に応じて、設備等の稼働状況を様々な表示レイヤで表示した仮想画像を設備の撮像画像に重畳して表示させることによって、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、より臨場感をもって、かつ、詳細に伝えることができる。
【0026】
<実施形態5>
図14は、実施形態5の設備案内システムのシステム構成の一例を示す図である。図14に示されるように、実施形態5の設備案内システムのシステム構成は、実施形態1の設備案内システムのシステム構成に比べて、カメラ2が含まれない。また、本実施形態の表示装置4は、例えば、窓等に張られた透過型の液晶フィルム等である。
ARサーバ1は、センサ31〜35で計測された計測情報(例えば、高炉の内部の温度情報等)をセンサ31〜35より入力する。
ARサーバ1は、入力した計測情報に基づき設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成し、作成した仮想画像が、表示装置4が設置されている窓等から見る設備と、重畳して表示されるよう制御を行う。
【0027】
図15は、実施形態5のARサーバ1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図15に示されるように、ARサーバ1は、ソフトウェア構成として、計測情報入力部22と、作成部23と、表示制御部24と、を含む。
計測情報入力部22は、センサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より受け取り、入力する。
作成部23は、計測情報入力部22で入力された計測情報に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する。
表示制御部24は、作成部23で作成された設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像が、表示装置4が設置されている窓等から見る設備と、重畳して表示されるよう制御を行う。
【0028】
図16は、実施形態5のARサーバ1における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS40において、計測情報入力部22は、センサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より受け取り、入力する。
ステップS41において、作成部23は、ステップS40で入力された計測情報に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する。
ステップS42において、表示制御部24は、ステップS41で作成された設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像が、表示装置4が設置されている窓等から見る設備と、重畳して表示されるよう制御を行う。
ステップS43において、例えば、表示制御部24は、表示装置4等より表示終了の情報等を受信したか否か等に基づいて、図16に示す処理を終了するか否かを判定する。表示制御部24は、処理を終了すると判定すると、図16に示す処理を終了し、処理を終了しないと判定すると、処理をステップS40に戻す。
【0029】
以上、本実施形態によっても、施設や工場の見学者に対して設備等の稼働状況を、臨場感をもって伝えることができる。
【0030】
<実施形態6>
製鉄所内の工場設備の制御は、コンピュータ制御全盛の今日においてもなお、オペレータが高炉ののぞき窓から見える銑鉄の色や転炉口から吹き上がる炎等から、高炉や転炉の内部の状況を予測し、そのときの状況に応じたオペレータの判断に基づいて行われることも少なくない。しかしながら、この判断は熟練を要するため容易ではなく、オペレータの判断が適切でなかった場合、工場設備で生産される製品の品質低下を招く結果につながりかねない。
そこで、本実施形態では、オペレータの判断によって工場設備の制御を行う場合、その制御を行ったときの工場設備の状況(例えば高炉や転炉の内部の状況)がどのようになるかをシミュレーションし、シミュレーションの結果をオペレータに対して3次元画像として提示する作業支援システムについて説明する。
実施形態1〜5の設備案内システムは、計測情報や制御情報に基づいて現在の設備の内部の状況を表す3次元の仮想画像を作成し、見学者に対して提示していた。しかしながら、実施形態6に係る作業支援システムは、計測情報のほか、これから制御しようとする内容を表す情報(制御予定情報)に基づいて、仮にその制御を行った場合、設備の内部の状況がどのように変化するかをシミュレーションにより予測し、その予測結果をオペレータに対して提示する。オペレータは、その予測結果を見て、実際にどのような制御を行うか最終的に判断する。
【0031】
本実施形態に係る作業支援システムについて、より詳細に説明すれば以下のとおりである。図17は、実施形態6の作業支援システムのシステム構成の一例を示す図である。図17に示されるように、作業支援システムは、サーバ101と、カメラ付きHMD102(以下、HMD102と略す)と、センサ1031〜1035と、が無線ネットワークを介して接続されている。
図18は、実施形態6の作業支援システムのソフトウェア構成の一例を示す図である。
本実施形態の作業支援システムのソフトウェア構成は、実施形態1のARサーバ1のソフトウェア構成に比べて、制御予定情報入力部26が新たに含まれる。
また、本実施形態では、ソフトウェアの機能がサーバ101とHMD102とに分散している。サーバ101は、ソフトウェアの機能構成として、計測情報入力部22と、制御予定情報入力部26と、シミュレーション部27と、を含む。また、HMD102は、カメラ及び作画機能を備えており、ソフトウェアの機能構成として、撮像画像入力部21と作画・表示制御部28と、を含む。なお、本実施形態では、ソフトウェアの機能がサーバ101とHMD102とに分散しているが、実施形態1等のように、全ての機能をサーバ101が備えている構成であってもよいし、或いは、全ての機能をHMD102が備えている構成であってもよく、特に限定はされない。
【0032】
はじめにサーバ101の機能について説明する。
計測情報入力部22は、センサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より入力データとして受け取る。このとき、センサ31〜35は、無線ネットワークを介してサーバ101に対して計測情報を送信する。
制御予定情報入力部26は、オペレータによって入力された制御予定情報を入力データとして受け取る。制御予定情報としては、制御情報と同様、焼結鉱等の投入指示情報やコークス投入指示情報や還元剤の吹き込み指示情報や出銑指示情報のほか、酸素や空気や各種ガスの吹き込み指示や圧力指示情報がある。オペレータは、サーバに接続された入力装置を介して制御予定情報を入力することもできるし、携帯端末等を介してリモートで制御予定情報を入力することも可能である。
シミュレーション部27は、計測情報入力部22で受け取った計測情報と、制御予定情報入力部26で受け取った制御予定情報と、に基づいて、制御予定情報によって表される内容の制御が行われた場合の設備の外部又は内部の状況についてのシミュレーションを行う。例えば、シミュレーション部27は、計測情報(高炉の現在の温度等)と制御予定情報(羽口ごとの酸素や空気の吹き込み量を表す吹き込み指示情報等)とを設備に対応する
設備内推定モデルに代入し、設備内の状況について数値解析を行い、その結果を表す数値データを出力する。
なお、設備内推定モデルを利用する技術としては、例えば、特開平8−295910等に、炉内の状態をモデル化した数式モデルを導入して高炉の動作をシミュレートする技術が開示されている。このような技術を利用すれば、炉内の3次元座標の各地点における温度や圧力等のデータを得ることできる。
【0033】
次にHMD102の機能について説明する。
撮像画像入力部21は、HMD102に備えられたカメラで撮像された工場内の設備の撮像画像を入力データとして受け取る。
作画・表示制御部28は、シミュレーション部27によるシミュレーション結果を表す数値データを受け取ると、当該数値データに基づいて3次元の仮想画像を作画する。更に、作画・表示制御部28は、作画した設備の外部又は内部の状況についてのシミュレーション結果を表す3次元の仮想画像と、撮像画像入力部21で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳してHMD102の表示装置に表示するよう制御する。このとき、サーバ101は、無線ネットワークを介してHMD102にシミュレーション結果を表す数値データを送信する。
【0034】
図19は、実施形態6の作業支援システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS50において、撮像画像入力部21は、HMD102に備えられているカメラで撮像された工場内の設備の撮像画像を入力データとして受け取る。
ステップS51において、計測情報入力部22はセンサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より入力データとして受け取る。
ステップS52において、制御予定情報入力部26は、オペレータによって入力された制御予定情報を受け取る。
ステップS53において、シミュレーション部27は、ステップS51で入力された計測情報とステップS52で入力された制御予定情報と、に基づいて、設備の外部又は内部の状況を推定するシミュレーションを実行し、シミュレーション結果を表す数値データを出力する。そして、作画・表示制御部28は、シミュレーション結果を表す数値データに基づいて3次元の仮想画像を作成する。
ステップS54において、作画・表示制御部28は、ステップS53で作成された設備の外部又は内部の状況についてのシミュレーション結果を表す3次元の仮想画像と、ステップS50で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳してHMD102に備えられているディスプレイ(表示装置)に表示するよう制御する。
ステップS55において、例えば、作画・表示制御部28は、HMD102等より表示終了の情報等を受信したか否か等に基づいて、図19に示す処理を終了するか否かを判定する。作画・表示制御部28は、処理を終了すると判定すると、図19に示す処理を終了し、処理を終了しないと判定すると、処理ステップをS50に戻す。
【0035】
なお、作画・表示制御部28によって作成された3次元の仮想画像と撮像画像とを重畳表示する処理について、制御予定情報として羽口ごとの酸素や空気の吹き込み量を表す吹き込み指示情報を用いる場合を例に、より具体的に説明すれば以下のとおりである。
大型の高炉には、本体下部の30〜40箇所に炉内に空気を送り込むための羽口が設けられているが、羽口に送り込まれる量が異なれば、各羽口周辺の温度分布はそれぞれ異なる。
そこで、各羽口には識別用のID(以下、羽口IDと略す)が割り当てられており、シミュレーション部27がシミュレーションを実行する際、制御予定情報として、羽口IDを指定して酸素や空気の吹き込み量を表す吹き込み指示情報が入力される。これにより、各羽口に対応する3次元座標の各点における吹込み量を表すデータが入力されることにな
る。また、高炉内の3次元座標の各点における温度データの初期値は、センサからの計測情報に基づいて計算された値が入力されることになる。
そして、シミュレーション部27は、入力された制御予定情報や計測情報を初期条件として、高炉内の状態を表す数式モデルに基づいて流れの運動方程式や熱伝導法方程式の数値解析を行うことで、一定時間経過した後の高炉内の3次元座標の各点における各種の数値データ(温度データ、速度データ、圧力データ等)を算出する。
そして、作画・表示制御部28は、シミュレーション部27からシミュレーション結果を表す高炉内の3次元座標の各点における数値データを受け取ると、受け取った数値データからシミュレーション結果(温度分布、速度分布、圧力分布等)を示す3次元の仮想画像を生成する。
更に、作画・表示制御部28は、作成した3次元の仮想画像と撮像画像とを重畳表示する際、例えば、HMD102に備えられたカメラで撮像した高炉の画像に基づいてユーザに見えている部分の方位や角度を識別する。より具体的には、HMD102に備えられたカメラで撮像した高炉の画像はユーザの視界に捉えられている高炉の画像とほぼ同じであるため、予め、高炉を様々な角度や方位から撮像した画像をHMD102内のメモリに格納しておき、HMD102のカメラで撮像した画像とメモリに格納された画像とのマッチングを行うことでユーザに見えている部分の方位や角度を識別する。そして、作画・表示制御部28は、識別した方位や角度に基づいて、オペレータに提示するシミュレーション結果を表す3次元の仮想画像の向きを制御する。
【0036】
なお、3次元の仮想画像の向きをオペレータが入力装置を介して自分で操作して調整できる構成であってもよく、特に限定はされない。
この構成によれば、オペレータは、シミュレーションの結果から、自分がこれから行おうとしている制御によって、高炉や転炉内の温度分布や圧力分布がどのような状況になるかを前もって確認することができる。
これにより、オペレータは、例えば高炉内のシミュレーションの結果が良好な温度分布等を示すものであれば、予定どおりの制御を行い、シミュレーションの結果が好ましくない温度分布等を示すものであれば、制御内容を再検討して、適切な操作を選択することができるようになる。したがって、経験の浅いオペレータであっても、熟練を要する高炉等の工場設備の運転を適切に行うことができるようになる。しかも、実際の高炉や転炉に重畳させて内部の温度分布等が3次元の仮想画像として提示されるので、オペレータは設備内部の状況をより直感的に捉えることができるようになり、シミュレーションの結果が良好であるか否かを瞬時にかつ正確に把握することができるようになる。
なお、本実施形態では、カメラ付きの非透過型のHMD102を用いた場合を例に説明したが、実施形態5の構成を適用して、透過型のHMDを利用することにより、カメラが含まれてない構成であってもよい。つまり、HMDには撮像画像入力部21が備えられておらず、作画・表示制御部28は、作成した3次元の仮想画像を、HMDから実際に見える設備に重畳して表示されるように制御を行うことになる。この場合、HMDにはGPSや加速度センサが備えられていれば、HMDは、ユーザがどの方位や角度から設備を捉えているかを認識することができる。また、シミュレーションで用いられる3次元座標と実際の設備の方位との関係は予め定義されている。これにより、カメラを備えていないHMDでも、識別した方位や角度に基づいて、オペレータに提示するシミュレーション結果を表す3次元の仮想画像の向きを制御して、透過型のHMDから見えている設備に重畳させて表示することができる。
【0037】
<実施形態7>
製鉄所では、高炉から出てくる溶銑を混銑車(トーピードカー)等に入れて製鋼工場に運搬し、溶解した状態のまま製鋼炉に装入する。そこで、混銑車についても工場設備の一部として、実施形態1と同様、内部の状況を表す仮想画像を生成し、混銑車に重畳表示させて作業員に提示してもよい。即ち、混銑車の内部や表面の温度や圧力等の計測情報をセ
ンサにより取得し、この計測情報を用いて混銑車に関連付けられている設備内推定モデルに基づいて生成される温度分布等を表す仮想画像を、実際の混銑車に重畳して表示させる構成であってもよい。
更に、本実施形態では、混銑車によって運搬されている溶銑に対応する注文番号を表示する構成であってもよい。本実施形態に係る作業支援システムについて、より詳細に説明すれば以下のとおりである。図20は、実施形態7の作業支援システムのシステム構成の一例を示す図である。図20に示されるように、作業支援システムは、サーバ101と、カメラ付きHMD102(以下、HMD102と略す)と、センサ1041〜1045と、が無線ネットワークを介して接続されている。
なお、実施形態7では、実施形態1においてARサーバ1にて実行されていた各種の処理がHMD102において行わる。HMD102の機能についてより詳細に説明すれば以下のとおりである。
【0038】
HMD102は、自機に一体的に備えられたカメラで撮像した工場内の設備(図20の例では混銑車)の撮像画像を取得する。また、HMD102は、センサ1041〜1045で計測された計測情報(例えば、混銑車の内部の温度情報等)を、無線等を介して取得する。
更に、本実施形態では、工場内の設備に各設備を識別するためのマーカーが付されており、HMD102は、自機に備えられたカメラが各マーカーを認識することにより各設備を識別可能である。より具体的には、HMD102は、各設備を識別するための設備IDと各マーカーとが対応付けられた図21に示す設備マーカー対応テーブルを自機に備えられたメモリに保持しており、カメラによってマーカーを認識することにより、各マーカーに対応づけられた設備IDを設備マーカー対応テーブルから読み出すことによって、各設備を識別する。図21は、設備マーカー対応テーブルの一例を示す図である。
また、HMD102は、取得した計測情報に基づき設備の外部又は内部の状況を表す仮想画像を作成し、作成した仮想画像と、カメラで撮像した撮像画像とを重畳して自機に備えられたディスプレイ(表示装置)に表示するよう制御する。
更に、本実施形態では、HMD102は設備IDに基づき設備内の製品が引き当てられている注文番号を示す仮想画像を生成し、作成した注文番号の仮想画像とカメラで撮像した設備の撮像画像とを重畳して自機に備えられた表示装置に表示する点において特徴を有する。この点について、より詳細に説明すれば次のとおりである。
本実施形態では、サーバ101は、各設備を識別するための設備IDと注文番号とが対応付けられた図22に示す設備利用状況テーブルを格納している。この設備利用状況テーブルは、工場内の製造管理システムにデータを登録する際等に、オペレータによって更新される。例えば、高炉にて銑鉄を製造する作業を開始する際、これから当該高炉において製造される銑鉄が引き当てられている注文番号をオペレータが製造管理システムに入力することによって、上記の設備利用状況テーブルが更新される。即ち、本実施形態では、サーバ101は、図2に示されるARサーバ1とは異なり、製造管理システムのデータを記憶するものである。図22は、設備利用状況テーブルの一例を示す図である。
なお、HMD102のハードウェア構成としては、図2に示されるARサーバ1と同様、CPU、記憶装置(メモリ)、通信装置とを含み、CPUは記憶装置に含まれているプログラムやデータに基づいてHMD102を制御する処理等を実行することによって、後述するソフトウェア構成及びフローチャートにかかる処理が実現される。
【0039】
図23は、カメラ付きHMDのソフトウェア構成の一例を示す図である。図23に示されるように、HMD102は、ソフトウェア構成として、撮像画像入力部21と、計測情報入力部22と、特定処理部29と、作成部23と、表示制御部24と、を含む。
撮像画像入力部21は、HMD102に備えられたカメラで撮像された工場内の設備の撮像画像を入力データとして受け取る。
計測情報入力部22は、センサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より入力データとして受け取る。
特定処理部29は、各設備内の製品が引き当てられている注文番号を特定する。より具体的には、特定処理部29は、カメラで捉えられた工場内の設備に付されたマーカーに対応する設備IDを、上述した設備マーカー対応テーブルから読み出す。
図20に示す例では、特定処理部29は、自機に備えられたカメラが混銑車Aに付されたマーカーA及び混銑車Bに付されたマーカーBを捉えた場合、設備マーカー対応テーブルから、それぞれのマーカーに対応する設備IDを読み出し、マーカーAが付されている設備が混銑車Aであり、マーカーBが付されている設備が混銑車Bであることを識別する。
更に、特定処理部29は、各設備IDに対応する注文番号を、上述した設備利用状況テーブルから読み出し、各設備内の製品等が引き当てられている注文番号を特定する。
図20に示す例では、特定処理部29は、混銑車A及び混銑車Bを識別した場合、設備利用状況テーブルから、それぞれの設備IDに対応する注文IDを読み出し、混銑車Aでは注文ID「ABC123」、「EDF456」の銑鉄が運搬おり、混銑車Bでは注文ID「G123」、「X456」の銑鉄が運搬されていることを特定する。
【0040】
作成部23は、計測情報入力部22で入力された計測情報入力部22で入力された計測情報に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表す仮想画像を作成する。また、作成部23は、特定処理部29で特定された注文番号を表す仮想画像を作成する。
表示制御部24は、作成部23で作成された設備の外部又は内部の状況を表す仮想画像と、撮像画像入力部21で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳してHMD102の表示装置に表示するよう制御する。また、表示制御部24は、作成部23で作成された注文番号を表す仮想画像と、撮像画像入力部21で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳してHMD102の表示装置に表示するよう制御する。
図20には、HMD102には、作成部23によって作成された注文番号を表す仮想画像が、表示制御部24によりカメラで撮像された混銑車の画像に重畳されている様子が示されている。
なお、図20には、設備の外部又は内部の状況を表す仮想画像を重畳する例については示していないが、実施形態4の構成を用いて表示レイヤの切り替えを行うことで表示することが可能である。
また、図20に示す例では、工場設備を識別するためにマーカーを用いる構成を説明したが、マーカーの代わりに、工場設備を識別するためにRFID等の無線ICタグ等を用いてもよい。即ち、HMD102は無線ICタグのリーダー機能を備えていて、各設備IDを記憶した無線ICタグが各設備に付されており、そこから直接、設備IDを読み取る構成であってもよく、特に限定はされない。
【0041】
図24は、実施形態7の作業支援システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS60において、撮像画像入力部21は、HMD102に備えられたカメラで撮像された工場内の設備の撮像画像を受け取り、入力する。
ステップS61において、計測情報入力部22はセンサ31〜35で計測された計測情報をセンサ31〜35より受け取り、入力する。
ステップS62において、特定処理部29は、HMD102に備えられたカメラで捉えたマーカーに基づいて各設備の設備IDを特定し、更に、特定した設備IDに基づいて、各設備に保管されている製品等の注文番号を特定する。
ステップS63において、作成部23は、ステップS61で入力された計測情報に基づいて、設備の外部又は内部の状況を表す3次元の仮想画像を作成する。また、作成部23は、ステップS62で特定した注文番号に基づいて、注文番号を表す仮想画像を作成する。
ステップS64において、表示制御部24は、ステップS63で作成された設備の外部
又は内部の状況を表す3次元の仮想画像と、ステップS60で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳して表示装置4に表示するよう制御する。また、表示制御部24は、ステップS63で作成された注文番号を表す仮想画像と、ステップS60で入力された前記設備の撮像画像と、を重畳して表示装置4に表示するよう制御する。
ステップS65において、例えば、表示制御部24は、表示装置4等より表示終了の情報等を受信したか否か等に基づいて、図24に示す処理を終了するか否かを判定する。表示制御部24は、処理を終了すると判定すると、図24に示す処理を終了し、処理を終了しないと判定すると、処理ステップをS60に戻す。
なお、本実施形態は、工場の設備だけでなく、出荷待ちの製品そのものに適用することも可能である。この場合、設備の内部や外部の様子を表す仮想画像を重畳表示させる必要がないため、S61をスキップし、S63において設備の内部や外部の様子を表す仮想画像を生成する処理を行わない構成であってもよく、特に限定はされない。
【0042】
図25は、実施形態7の作業支援システムのシステム構成の一例を示す図である。図25に示す例では、出荷待ちのコイルに注文番号を表示する例を示している。この例では、出荷待ちのコイルにマーカー1051〜1053が付されており、HMD102でこのマーカーを捉えることによって、各コイルの注文番号を取得することができるが、処理内容の詳細については、図20を用いて説明した例と同様であるため、説明を省略する。
また、図25に示す例では、注文番号だけではなく、積み込み順番指示書もARによって表示している。この場合、オペレータは、予めサーバ101に積み込みの順番に関する情報(注文番号を用いて積み込みの順番等を定義した情報)を登録している。そして、特定処理部29が製品の注文番号を特定する際、サーバ101に登録されている積み込みの順番に関する情報もあわせて読み出し、作成部23が積み込み順番指示書を表す仮想画像を作成する。
これにより、作業員は、工場内の設備や製品を見るだけで、設備内に収納されている製品や半製品や材料等について、引き当てられている注文番号や積み込みの順番を瞬時に把握することができるため、出荷の準備や次の工程への輸送等の作業をスムーズに行うことができるようになり、また、作業のミスも防止することができるようになる。
なお、本実施形態でも、カメラ付きの非透過型のHMD102を用いた場合を例に説明したが、実施形態5の構成を適用して、透過型のHMDを利用することにより、カメラが含まれてない構成であってもよい。その場合、HMDには撮像画像入力部21が備えられておらず、作成部23は、作成した3次元の仮想画像を、HMDから実際に見える設備に重畳して表示されるように制御を行うことになる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0043】
例えば、上記実施形態では中を見ることの困難な製鉄所の高炉や転炉等の設備内の様子を示す例で説明した。しかしながら、上述した各実施形態は、食品製造や化学・薬品製造等であると、透明な筐体内で液体や粉体を扱うような設備においても適用することができる。この様な設備に上述した各実施形態を適用した場合、投入中の液体や粉体を直接的に見学者に見せ、その液体や粉体の属性(材料名、温度、粘度、酸度、アルコール度、1回の投入量等)をタグのような表示形態で重畳表示することができる。このようにすることによって、リアルタイムな稼働状況を目視しながらタグ情報でより具体的な情報を得ることができ、見学者によりわかりやすい見学サービスを提供することができる。
【0044】
また、上述した実施形態では、所謂、非透過型のディスプレイや透過型のディスプレイを例に説明を行ったが、非透過型のプロジェクタや、透過型のプロジェクタであっても本発明を適用することができる。例えば、表示装置4の代わりに、見学者の頭部等に装着される眼鏡型の表示部を供えた表示装置を用いてもよい。また、例えば、ARサーバ1は、
撮像画像と、仮想画像と、を重畳して表示する際に、撮像画像と、仮想画像と、の座標合わせを行う。座標合わせの手法としては、例えば、設備に固定マーカーを配置しておき、カメラ2で撮像した画像中の固定マーカーに基づいて、撮像画像と、仮想画像と、の座標合わせを行う方法等がある。なお、見学者の頭部等に装着される眼鏡型の表示部を供えた表示装置を用いる場合、ARサーバ1は、表示装置からの位置情報や向き情報等に基づいて、見学者がどこをみているかを推定し、推定した位置に整合するように座標合わせを行う。
なお、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよい。
なお、上述したARサーバ1は、コンピュータの一例である。
【符号の説明】
【0045】
1 ARサーバ
11 CPU
12 記憶装置
13 通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置において撮像された設備の撮像画像を入力する撮像画像入力手段と、
前記設備に設けられたセンサから前記センサが計測した計測情報を入力する計測情報入力手段と、
前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する作成手段と、
表示装置から前記表示装置の位置を表す位置情報と前記表示装置の向きを表す向き情報とを取得し、前記位置情報及び前記向き情報とに基づいて、見学者の視界を推定し、推定した視界に整合するように座標合わせを行って、前記作成手段で作成された仮想画像と、前記撮像画像入力手段で入力された撮像画像と、を重畳して前記表示装置に表示する表示制御手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
設備に設けられたセンサから前記センサが計測した計測情報を入力する計測情報入力手段と、
前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する作成手段と、
表示装置から前記表示装置の位置を表す位置情報と前記表示装置の向きを表す向き情報とを取得し、前記位置情報及び前記向き情報とに基づいて、見学者の視界を推定し、推定した視界に整合するように座標合わせを行って、前記作成手段で作成された仮想画像を、前記表示装置から透過して表示される前記設備に重畳して表示する表示制御手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項3】
前記設備を制御する制御装置から前記設備へ送信される制御情報を入力する制御情報入力手段を更に有し、
前記作成手段は、前記制御情報入力手段で入力された前記制御情報と、前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報と、に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設備に対して行われる予定の制御内容を表す制御予定情報を入力する制御予定情報入力手段と、
前記制御予定情報入力手段で入力された制御予定情報と、前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報と、に基づき、前記制御予定情報によって表される制御が行われた場合の前記設備の外部又は内部の状況を推定するシミュレーションを行うシミュレーション手段と、
を更に有し、
前記作成手段は、前記シミュレーションの結果を表す数値データから、前記シミュレーションの結果を表す3次元の仮想画像を作成する請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設備内の製品に対応する注文番号を特定する特定手段を更に有し、
前記作成手段は、特定手段によって特定された注文番号を表す仮想画像を作成する請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記作成手段は、前記設備が稼働しているときは、前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成し、
前記表示制御手段は、前記設備が稼働しているときは、前記作成手段で作成された仮想画像と、前記撮像画像入力手段で入力された撮像画像と、を重畳して表示装置に表示し、前記設備が稼働していないときは、予め作成された仮想画像と、前記撮像画像入力手段で入力された撮像画像と、を重畳して表示装置に表示する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記作成手段は、前記設備が稼働しているときは、前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成し、
前記表示制御手段は、前記設備が稼働しているときは、前記作成手段で作成された仮想画像を、表示装置から透過して表示される前記設備に重畳して表示し、前記設備が稼働し
ていないときは、予め作成された仮想画像を、表示装置から透過して表示される前記設備に重畳して表示する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記設備は、製鉄所内の設備であり、
前記センサは、前記設備の内部又は外部の複数の温度センサ、又は気圧センサ、又は圧力センサであり、
前記制御情報は、前記設備への酸素又はガスの吹き込み、又は前記設備への材料の投入である請求項3記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
撮像装置において撮像された設備の撮像画像を入力する撮像画像入力ステップと、
前記設備に設けられたセンサから前記センサが計測した計測情報を入力する計測情報入力ステップと、
前記計測情報入力ステップで入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する作成ステップと、
表示装置から前記表示装置の位置を表す位置情報と前記表示装置の向きを表す向き情報とを取得し、前記位置情報及び前記向き情報とに基づいて、見学者の視界を推定し、推定した視界に整合するように座標合わせを行って、前記作成ステップで作成された仮想画像と、前記撮像画像入力ステップで入力された撮像画像と、を重畳して前記表示装置に表示する表示制御ステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
設備に設けられたセンサから前記センサが計測した計測情報を入力する計測情報入力ステップと、
前記計測情報入力ステップで入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する作成ステップと、
表示装置から前記表示装置の位置を表す位置情報と前記表示装置の向きを表す向き情報とを取得し、前記位置情報及び前記向き情報とに基づいて、見学者の視界を推定し、推定した視界に整合するように座標合わせを行って、前記作成ステップで作成された仮想画像を、前記表示装置から透過して表示される前記設備に重畳して表示する表示制御ステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
撮像装置において撮像された設備の撮像画像を入力する撮像画像入力手段と、
前記設備に設けられたセンサから前記センサが計測した計測情報を入力する計測情報入力手段と、
前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する作成手段と、
表示装置から前記表示装置の位置を表す位置情報と前記表示装置の向きを表す向き情報とを取得し、前記位置情報及び前記向き情報とに基づいて、見学者の視界を推定し、推定した視界に整合するように座標合わせを行って、前記作成手段で作成された仮想画像と、前記撮像画像入力手段で入力された撮像画像と、を重畳して前記表示装置に表示する表示制御手段と、
して機能させるプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
設備に設けられたセンサから前記センサが計測した計測情報を入力する計測情報入力手段と、
前記計測情報入力手段で入力された前記計測情報に基づき、前記設備の外部又は内部の状況を表わす仮想画像を作成する作成手段と、
表示装置から前記表示装置の位置を表す位置情報と前記表示装置の向きを表す向き情報とを取得し、前記位置情報及び前記向き情報とに基づいて、見学者の視界を推定し、推定した視界に整合するように座標合わせを行って、前記作成手段で作成された仮想画像を、前記表示装置から透過して表示される前記設備に重畳して表示する表示制御手段と、
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−104156(P2012−104156A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−28397(P2012−28397)
【出願日】平成24年2月13日(2012.2.13)
【分割の表示】特願2011−61339(P2011−61339)の分割
【原出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000191076)新日鉄ソリューションズ株式会社 (136)
【Fターム(参考)】