説明

情報処理装置およびそのプログラム

【課題】普及している教育用の添削方法では、人手(採点者)により採点であり、かかる採点者の正確さや、丁寧さを自動評価することができなかった。
【解決手段】コンピュータに、採点者を識別する採点者識別子と、当該採点者が電子ペンを用いて記載した情報に関する情報である記載情報を有するペン記載情報を電子ペンから受信するペン記載情報受信ステップと、ペン記載情報に対応する問題の情報である問題情報、またはペン記載情報に対応する答えの情報である正解情報に対応付けてペン記載情報の一部または全部を蓄積するペン記載情報蓄積ステップを実行させるためのプログラムであり、かかるプログラムにより、採点者が記載した情報が自動的に蓄積される。そして、蓄積した情報を処理・加工などすることにより、採点者の適切な評価等が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペンから情報を受信し、当該情報を処理する情報処理装置およびそのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、記載した情報を外部に送信できる電子ペンとしてアノト社の電子ペンがある(非特許文献1参照)。この電子ペンは、通常のペンに超小型カメラ、画像認識装置、それにBluetooth(Bluetoothは「テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン」社の登録商標。)送受信装置を備え付けたもので、専用紙に書かれた手書きの内容を読み取り、解析し、パソコン、携帯電話、ファックス等の情報通信機器に即時送受信できるものである。
【0003】
なお、ブルートゥース(Bluetooth)とは、無線通信規格であり、伝送距離は送信電力が1mWのときに約10mと、省電力、短距離を意識した無線規格である。また、送信電力を上げることにより、現在のところ、最大で100mまで伝送距離を伸ばすことがえきる。
【0004】
また、現在、普及している教育用の添削方法は、採点者が赤色のペンで、生徒が書いた解答用紙に、丸付けをしたりコメントを記載したり、得点を記載したりするものである。
【非特許文献1】アノト日本株式会社ホームページ、インターネット<URL:http://www.anoto.jp/tsuite.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、非特許文献1による電子ペンの技術では、テストや添削などの採点者が記載した情報を受信して、処理をすることは考慮されていない。
【0006】
また、普及している教育用の添削方法では、人手(採点者)により採点であり、かかる採点者の正確さや、丁寧さを自動評価することができなかった。したがって、不適切な採点者がいたり、採点者の能力に応じた適切な報酬が支払われなかったりした。さらに、例えば、添削サービスの提供会社などでは、不適切な採点者を検出するために、多大な労力を要していた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、第一の発明は、コンピュータに、採点者を識別する採点者識別子と、当該採点者が電子ペンを用いて記載した情報に関する情報である記載情報を有するペン記載情報を電子ペンから受信するペン記載情報受信ステップと、ペン記載情報に対応する問題の情報である問題情報、またはペン記載情報に対応する答えの情報である正解情報に対応付けてペン記載情報の一部または全部を蓄積するペン記載情報蓄積ステップを実行させるためのプログラムであり、かかるプログラムにより、採点者が記載した情報が自動的に蓄積される。そして、蓄積した情報を処理・加工などすることにより、採点者の適切な評価等が可能になる。
【0008】
また、第二の発明は、コンピュータに、正解情報と問題に対応する受講生の記載の情報である回答情報の組である正解回答情報を1組以上格納しており、1組以上の正解回答情報と記載情報に基づいて、採点者の採点の正誤または/および採点者の採点の正確度に関する情報である採点精度情報を取得する採点精度取得ステップと、採点精度取得ステップで取得した採点精度情報を出力する採点精度情報出力ステップを実行させるためのプログラムであり、かかるプログラムにより、採点者の適切な評価が可能になる。
【0009】
さらに、第三の発明は、コンピュータに、採点者を識別する採点者識別子と、当該採点者が電子ペンを用いて記載した情報に関する情報である記載情報を有するペン記載情報を電子ペンから受信するペン記載情報受信ステップと、記載情報に基づいて、採点者の報酬を算出する報酬算出ステップと、報酬算出部が算出した報酬に関する情報を出力する報酬出力ステップにより、採点者への公平な報酬の支払いが可能になる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、採点者の適切な評価等が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態において、同一の符号を用いた構成要素やフローチャートのステップなどは、同じ機能を果たすので、一度説明したものについて説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
【0012】
図1は、本実施の形態における情報処理システムの概念図である。情報処理システムは、媒体11、電子ペン12、情報処理装置13を具備する。媒体11は、特殊ドットパターンが印刷されている媒体であり、例えば、紙でできている。ここで、電子ペンを使用しているのは、テストや添削などの採点者(または、添削者)である。また、媒体11には、通常、問題と受講生の回答が記載されている。
【0013】
図2は、本実施の形態における情報処理システムのブロック図である。電子ペン12は、採点者識別子格納部1201、記載情報取得部1202、ペン記載情報構成部1203、ペン記載情報送信部1204を有する。
【0014】
情報処理装置13は、ペン記載情報受信部1301、ペン記載情報蓄積部1302、正解回答情報格納部1303、採点精度取得部1304、採点精度情報出力部1305を有する。
【0015】
採点者識別子格納部1201は、採点者を識別する情報である採点者識別子を格納している。採点者識別子のデータ構造や内容は問わない。また、採点者識別子は、電子ペンを識別する情報でも良い。電子ペンを識別できれば、当該電子ペンの使用者である採点者も識別できるからである。つまり、採点者を識別できれば何でも良い。採点者識別子格納部1201は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0016】
記載情報取得部1202は、電子ペン12で記載した情報に関する情報である記載情報を取得する。記載情報は、例えば、媒体11の中の相対的な位置を特定する情報である座標情報である。また、記載情報は、媒体11の中の相対的な位置を特定する情報である座標情報の集合から文字認識し、当該文字認識した結果である文字コードの列でも良い。
【0017】
記載情報取得部1202が座標情報である記載情報を取得する方法について説明する。座標情報を取得する方法として、例えば、以下の方法がある。媒体11に図3に示す特殊ドットパターンが印刷されている場合に、記載情報取得部1202は、特殊ドットパターンによる座標検出技術で実現され得る。具体的には、例えば、図3のような構成になる。図3の構成は、CCDカメラ301、パターン認識と解析を行うプロセッサ302で構成される。特殊ドットパターンは、0.3mmピッチのグリッドに沿ってドットを示し、そのドットの配置をRight/Left/Up/Downの4パターンで振り分けることでコード化を図る。そして、CCDカメラより、特殊ドットパターンを60フレーム/秒で撮影し、入力する。そして、撮影した画像情報を解析することにより、入力装置であるCCDカメラの移動(すなわち撮影されるドットパターンの変化)を検出することができる。CCDカメラの移動を検出することにより、静的物体中の相対的な座標情報を取得できる。なお、記載情報取得部1202の別の手段として、以下のものが考えられる。媒体11の表面に、座標情報を示すバーコードが印刷されており、記載情報取得部1202は、当該バーコードを読み込み、座標情報を得るバーコードリーダーで実現される。
【0018】
ペン記載情報構成部1203は、採点者識別子格納部1201の採点者識別子と、記載情報取得部1202が取得した記載情報を有するペン記載情報を構成する。なお、ペン記載情報は、採点者識別子と記載情報だけであるとは限らない。ペン記載情報構成部1203は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。ペン記載情報構成部1203がペン情報を構成するための処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0019】
ペン記載情報送信部1204は、ペン記載情報構成部1203が構成したペン記載情報を情報処理装置13に送信する。ペン記載情報送信部1204は、無線または有線の通信手段で実現され得る。特に、無線通信手段で実現するのが好適である。但し、放送手段により実現しても良い。
【0020】
ペン記載情報受信部1301は、採点者を識別する採点者識別子と、当該採点者が電子ペンを用いて記載した情報に関する情報である記載情報を有するペン記載情報を電子ペンから受信する。ペン記載情報受信部1301は、電子ペン12から、間接的にペン記載情報を受信しても良い。間接的にペン記載情報を受信するとは、電子ペン12と情報処理装置13の間に、ペン記載情報を転送する通信装置等が存在する場合等である。ペン記載情報受信部1301は、無線または有線の通信手段で実現され得る。特に、無線通信手段で実現するのが好適である。但し、放送を受信する手段により実現しても良い。
【0021】
ペン記載情報蓄積部1302は、ペン記載情報に対応する問題の情報である問題情報、またはペン記載情報に対応する答えの情報である正解情報、または受講生(テストや添削の受験者等)の回答の情報である回答情報に対応付けてペン記載情報の一部または全部を、図示しない記録媒体に蓄積する。なお、問題情報や正解情報や回答情報などは、予め格納されている、とする。また、回答情報もペン記載情報に対応する情報である。ここでの蓄積とは、一時的な蓄積でも良い。つまり、ペン記載情報蓄積部1302がペン記載情報の一部または全部を蓄積する記録媒体は、揮発性の記録媒体でも、不揮発性の記録媒体でも良い。ペン記載情報蓄積部1302は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。ペン記載情報蓄積部1302が情報を蓄積するための処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0022】
正解回答情報格納部1303は、正解情報と問題に対応する受講生の記載の情報である回答情報の組である正解回答情報を1組以上格納している。正解回答情報のデータ構造は問わない。正解回答情報格納部1303は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0023】
採点精度取得部1304は、正解回答情報格納部1303に格納されている1組以上の正解回答情報と、記載情報に基づいて、採点者の採点の正誤または/および採点者の採点の正確度に関する情報である採点精度情報を取得する。採点精度情報は、正誤(○または×等)や、正解率(例えば、95%)等である。採点精度情報のデータ構造は問わない。採点精度取得部1304が、採点精度情報を取得する処理の具体例は、後述する。採点精度取得部1304は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。採点精度取得部1304が採点精度情報を取得するための処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0024】
採点精度情報出力部1305は、採点精度取得部1304が取得した採点精度情報を出力する。出力とは、ディスプレイの表示、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信等を含む概念である。採点精度情報出力部1305は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。採点精度情報出力部1305は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0025】
以下、本情報処理システムの動作について説明する。まず、電子ペン12の動作について図4のフローチャートを用いて説明する。
【0026】
(ステップS401)記載情報取得部1202は、映像を取得したか否かを判断する。映像とは、例えば、図1の電子ペン12のカメラで取得した映像である。映像を取得すればステップS402に行き、映像を取得しなければステップS401に戻る。
【0027】
(ステップS402)記載情報取得部1202は、ステップS401で取得した映像および/または先に取得した映像から記載情報(ここでは、記載情報は、紙11上の座標情報である。)を構成する。
【0028】
(ステップS403)ペン記載情報構成部1203は、採点者識別子格納部1201の採点者識別子を取得する。
【0029】
(ステップS404)ペン記載情報構成部1203は、ステップS402で構成した記載情報と、ステップS403で取得した採点者識別子からペン記載情報を構成する。
【0030】
(ステップS405)ペン記載情報送信部1204は、ステップS404で構成したペン記載情報を情報処理装置13に送信する。なお、ペン記載情報送信部1204は、情報処理装置13のIPアドレス等を保持している。ステップS401に戻る。
【0031】
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理の終了等の割り込みにより、処理を終了する。
【0032】
また、図4のフローチャートにおいて、電子ペン12で記載する情報は文字でも図形等でも良い。また、カメラで取得した映像から記載情報を構成する処理は、例えば、上述したアノト社の特殊な紙(専用紙)を用いれば可能であり公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0033】
さらに、図4のフローチャートにおいて、電子ペン12は、記載情報を有するペン記載情報を情報処理装置13に送信した。かかる場合、情報処理装置13は、記載情報(座標情報)から文字や図形を認識する。しかし、電子ペン12が座標情報から文字や図形を認識し、当該認識後の文字データ等を情報処理装置13に送信しても良い。かかる場合、記載情報は、認識後の文字データ等である。なお、複数の座標情報から文字コードを決定する処理は、文字認識の既存技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0034】
次に、情報処理装置13の動作について図5と図6のフローチャートを用いて説明する。まず、図5のフローチャートを用いて、情報処理装置13が、受信したペン記載情報を蓄積する動作について説明する。
【0035】
(ステップS501)ペン記載情報受信部1301は、ペン記載情報を受信したか否かを判断する。ペン記載情報を受信すればステップS502に行き、ペン記載情報を受信しなければステップS501に戻る。
【0036】
(ステップS502)ペン記載情報蓄積部1302は、ステップS501で受信したペン記載情報が有する記載情報を取得する。
【0037】
(ステップS503)ペン記載情報蓄積部1302は、ステップS502で取得した記載情報から、対応する問題情報または/および正解情報または/および回答情報を決定する。具体的には、例えば、以下の処理を行う。記載情報は、1以上の座標情報(紙11上の位置座標(x,y))である。そして、ペン記載情報蓄積部1302は、1以上の座標情報から、採点者が記載した情報がどの回答に対する採点の情報であるか否かを判断する。座標情報に対応して、問題情報または/および正解情報または/および回答情報が蓄積されていれば、上記の判断は可能である。ペン記載情報蓄積部1302は、どの回答に対する採点の情報であるかを判断できれば、対応する問題情報または/および回答情報または/および正解情報を決定できる。
【0038】
(ステップS504)ペン記載情報蓄積部1302は、ステップS503で決定した問題情報または/および正解情報または/および回答情報に対応付けて、ステップS501で受信したペン記載情報の一部または全部を蓄積する。処理を終了する。
【0039】
なお、図5のフローチャートにおいて、記載情報は文字コード等であることが好適であるが、座標情報でも良い。記載情報が座標情報の場合は、情報処理装置13は、別途、座標情報の集合から文字コード等を決定する。
【0040】
次に、図6のフローチャートを用いて、情報処理装置13が、添削者のペン記載情報が有する記載情報の確からしさ(正確度)を判断する処理について説明する。
【0041】
(ステップS601)採点者の採点の正解率(採点精度情報)を出力する指示(出力指示)の入力を受け付けたか否かを判断する。なお、採点者の採点の正解率は、採点精度情報の一例である。また、出力指示は、採点者識別子を有する。出力指示の入力を受け付ければステップS602に行き、出力指示の入力を受け付けなければステップS601に戻る。
【0042】
(ステップS602)採点精度取得部1304は、ステップS601で入力された出力指示が含む採点者識別子を取得する。
【0043】
(ステップS603)変数の初期化を行う。具体的には、カウンタiに1を代入する。また、変数「正解数」と「不正解数」を0にする。
【0044】
(ステップS604)採点精度取得部1304は、ステップS602で取得した採点者識別子に対応する、i番目の記載情報が存在するか否かを、ペン記載情報蓄積部1302が蓄積したペン記載情報の中から検索する。i番目の記載情報が存在すればステップS605に行き、i番目の記載情報が存在しなければステップS613に飛ぶ。
【0045】
(ステップS605)採点精度取得部1304は、ステップS602で取得した採点者識別子に対応する、i番目の記載情報を取得する。
【0046】
(ステップS606)採点精度取得部1304は、正解回答情報格納部1303から、i番目の記載情報に対応する正解情報を取得する。
【0047】
(ステップS607)採点精度取得部1304は、正解回答情報格納部1303から、i番目の記載情報に対応する回答情報を取得する。
【0048】
(ステップS608)採点精度取得部1304は、ステップS605で取得した記載情報、ステップS606で取得した正解情報、およびステップS607で取得した回答情報に基づいて、採点者の採点の正誤を判定する。具体的には、正解情報と回答情報が一致するなどの一定の関係がある場合に、記載情報が「○」であれば、正解(採点が正しい)と判断する。一方、正解情報と回答情報が不一致などの場合に、記載情報が「○」であれば、不正解(採点が誤っている)と判断する。
【0049】
(ステップS609)採点精度取得部1304は、ステップS608の判定が「正解」であるか否かを判断する。判定が「正解」であればステップS610に行き、判定が「正解」でなければステップS612に飛ぶ。
【0050】
(ステップS610)採点精度取得部1304は、変数「正解数」を1インクリメントする。
【0051】
(ステップS611)カウンタiを1インクリメントする。ステップS604に戻る。
【0052】
(ステップS612)採点精度取得部1304は、変数「不正解数」を1インクリメントする。
【0053】
(ステップS613)採点精度取得部1304は、正解率を算出する。正解率は、「正解数*100/(正解数+不正解数)(%)」により求められる。
【0054】
(ステップS614)採点精度情報出力部1305は、ステップS613で算出した正解率を出力する。
【0055】
以上の処理により、採点者の採点の精度が自動的に求められる。なお、図6のフローチャートにおいて、1つのテスト問題、または1つの添削問題等の正解情報や回答情報や記載情報のみが扱われている、とする。また、図6のフローチャートにおいて、複数の受講生の回答に対する採点の精度を求めるものであっても良いことは言うまでもない。また、図6のフローチャートにおいて、1問ごとの、採点者の採点の正誤を出力しても良い。
【0056】
以下、本実施の形態における情報処理システムの具体的な動作について説明する。情報処理システムの概念図は図1である。
【0057】
今、情報処理装置13は、図7に示すテスト情報管理表を保持している。テスト情報管理表は、「ID」「問題情報」「正解情報」「回答情報」「記載情報」を有するレコードを1以上保持している表である。情報処理装置13は、例えば、図7の「ID」「問題情報」「正解情報」を予め格納している。また、例えば、テストや添削の受講生は、電子ペンを用いて回答を行い、電子ペンから送信された記載情報に基づいて、情報処理装置13が「回答情報」を構成し、記録した、とする。
【0058】
「ID」は、レコードを識別する情報であり、表管理上の要請のために存在する。「問題情報」は、テストの問題の情報(ここでは、文字列情報)である。「正解情報」は、答えの情報であり、ここでは「○」または「×」である。また、「回答情報」は、テストの受講生が記載した情報であり、ここでは「○」または「×」である。また、現在、「記載情報」は、情報を有しない。図7は、採点前の状況であるからである。さらに、「記載情報」は、「結果情報」と「コメント」を有する。「結果情報」は、テストの採点者が記載したテストの結果(「○」または「×」)である。「コメント」は、テストの採点者が記載した、受講生に対するコメントを示す情報である。
【0059】
以上の状態において、テストの採点者は、問題情報と、受講生が記載した回答情報が記載された紙11(テスト用紙)を、電子ペン12を用いて、採点する。採点の際に、採点者は、電子ペン12でコメントを記載する。
【0060】
そして、電子ペン12は、採点者が記載した記載情報を、採点者識別子とともに、情報処理装置13に送信する。電子ペン12が情報処理装置13に送信する記載情報と採点者識別子と組(ペン記載情報)の例を図8に示す。採点者識別子は、電子ペン12が保持している情報である。また、記載情報は、電子ペン12が取得した座標情報である。座標情報は、電子ペン12が紙11上を通過した位置を示す情報である。なお、電子ペン12が座標情報を取得する方法は、上述したとおりである。また、情報処理装置13は、電子ペン12から受信した座標情報の集合から、電子ペン12を使って記載された文字や図形を取得する処理を行う。
【0061】
今、採点者が記載した「○」または「×」および「コメント」を構成する点(座標情報)が、電子ペン12から情報処理装置13に送信される。
【0062】
情報処理装置13は、座標情報の集合から、採点者が記載した「結果情報」および「コメント」を取得する。また、情報処理装置13は、座標情報の集合から、「結果情報」および「コメント」が、どの問題情報、または回答情報、または正解情報に対応する「結果情報」等であるかを決定する。情報処理装置13は、1以上の座標情報に基づいて、採点者が記載した「結果情報」および「コメント」が、どの問題に対する情報であるかを特定できる。
【0063】
今、採点者は、図7の問題情報および回答情報に対して、図9に示すような採点を行った、とする。図9は、記載情報が記録されたテスト情報管理表である。
【0064】
次に、情報処理装置13は、採点者識別子「2345」で識別される採点者の採点の精度である採点精度情報を出力する指示を受け付けたとする。
【0065】
次に、情報処理装置13は、図9のテスト情報管理表のすべてのレコードの「正解情報」「回答情報」「結果情報」から、採点精度情報を出力する。具体的には、まず、第一レコードの正解情報「○」、回答情報「○」、結果情報「○」から、正解情報「○」、回答情報「○」が一致し、結果情報が「○」であるので、この採点は正しいと判定する。
【0066】
次に、第二レコードの正解情報「×」、回答情報「○」、結果情報「○」から、この採点は間違っている、と判定する。正解情報「×」と回答情報「○」が一致しないにも関わらず、結果情報が「○」だからである。
【0067】
次に、第3レコードから、最終の第10レコードまで、上述の処理と同様の処理を行う。そして、情報処理装置13は、10問中、正しい採点は9問、誤った採点は1問である、と算出する。次に、情報処理装置13は、採点精度情報「正しい採点の数/全体の採点数」により、採点精度情報を「9/10」と算出し、当該採点精度情報をディスプレイに出力する(図10参照)。
【0068】
なお、上記の具体例において、一採点者が行った一人の受講生の答案の採点に関する採点精度情報を出力したが、一採点者が行った複数人の受講生の答案の採点に関する採点精度情報を出力しても良い。かかる場合の処理は、上記の処理を繰り返すだけの処理であるので、詳細について述べない。
【0069】
また、上記の具体例において、複数人の採点者の採点精度情報を出力しても良い。かかる場合、例えば、テスト情報管理表には採点者識別子も記録される。そして、採点者識別子ごとに、採点精度情報を算出する。また、複数人の採点者の採点精度情報を算出する場合に、一定の条件に合致する採点者の採点精度情報のみを出力することは好適である。つまり、採点の精度が低い採点者に注意を促すために、例えば、95%以下の採点の精度の採点者のみ、採点者識別子と採点精度情報を出力する、などしても良い。かかる場合、一定の条件(例えば「95%以下」)は、予め情報処理装置13が保持している。
【0070】
さらに、採点精度情報とは、採点者の採点の正誤だけではなく、採点者の誤字や、文章の間違いなどを考慮して出力される情報も含む。例えば、採点者が記載したコメントに誤字が多く含まれる場合等に、小さい採点精度情報の値を算出しても良い。文章などから誤字や文法の間違いを検出する技術は、公知技術である。
【0071】
以上、本実施の形態によれば、テストや添削などの採点者の情報が、受講生の回答や正解の情報と対に格納でき、処理できる。かかることにより、例えば、採点者の採点の精度や、コメントの量による採点者の親切さなどが判断できる。また、採点者の採点の精度を示す情報である採点精度情報を出力することにより、客観的な採点者の能力が判定できる。
【0072】
なお、本実施の形態において、記載情報は、一の座標情報でも、2以上の座標情報でも、座標情報の集合から認識した文字コードなどでも良い。
【0073】
また、本実施の形態によれば、受講生の回答は「○」または「×」であったが、漢字の筆記試験問題に対する回答や、文章入力による回答等でも良い。回答情報が文章の情報である場合には、例えば、キーワード抽出により、必要なキーワードが記載されているか否かを判断し、必要なキーワード(正解情報が有するキーワード)が回答情報に存在すれば、正解であると判断するなどしても良い。
【0074】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、採点者を識別する採点者識別子と、当該採点者が電子ペンを用いて記載した情報に関する情報である記載情報を有するペン記載情報を電子ペンから受信するペン記載情報受信ステップと、ペン記載情報に対応する問題の情報である問題情報、またはペン記載情報に対応する答えの情報である正解情報、または受講生の回答の情報である回答情報に対応付けてペン記載情報の一部または全部を蓄積するペン記載情報蓄積ステップを実行させるためのプログラム、である。
【0075】
また、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、正解情報と回答情報の組である正解回答情報を1組以上格納しており、1組以上の正解回答情報と記載情報に基づいて、採点者の採点の正誤または/および採点者の採点の正確度に関する情報である採点精度情報を取得する採点精度取得ステップと、採点精度取得ステップで取得した採点精度情報を出力する採点精度情報出力ステップをさらにコンピュータに実行させるためのプログラム、である。
(実施の形態2)
【0076】
図11は、本実施の形態における情報処理システムのブロック図である。情報処理システムは、電子ペン12と情報処理装置113を有する。情報処理装置113は、ペン記載情報受信部1301、ペン記載情報蓄積部1302、正解回答情報格納部1303、採点精度取得部1304、採点精度情報出力部1305、データ量算出部11301、報酬算出部11302、報酬出力部11303を有する。
【0077】
データ量算出部11301は、採点者の記載のデータ量を算出する。具体的には、データ量算出部11301は、ペン記載情報受信部1301が受信したデータ(全部または、特定の一部のデータ)のデータサイズなどを取得する。但し、データ量とは、データサイズだけではなく、採点者の記載のストロークデータの量や、採点した問題数(回答数)などでも良い。ストロークデータの量とは、いわゆる画数であり、例えば、4画の漢字1文字のストロークデータの量は、「4」である。データ量算出部11301は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。データ量算出部11301がデータ量を算出するための処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0078】
報酬算出部11302は、記載情報に基づいて、採点者の報酬を算出する。具体的には、例えば、報酬算出部11302は、データ量算出部11301が算出したデータ量に基づいて、採点者の報酬を算出する。また、例えば、報酬算出部11302は、採点精度取得部1304が取得した採点精度情報に基づいて採点者の報酬を算出する。その他、報酬算出部11302は、記載情報に基づいて、採点者の報酬を算出すれば、その方法は問わない。報酬算出部11302は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。報酬算出部11302が採点者の報酬を算出するための処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0079】
報酬出力部11303は、報酬算出部11302が算出した報酬に関する情報を出力する。出力とは、ディスプレイの表示、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信等を含む概念である。報酬出力部11303は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。報酬出力部11303は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0080】
以下、本情報処理システムの動作について説明する。電子ペン12の動作については説明済みであるので、ここでの説明は省略する。次に、情報処理装置113の動作について図12のフローチャートを用いて説明する。図12のフローチャートにおいて、情報処理装置113が、採点者のペン記載情報が有する記載情報の確からしさを判断し、かつ、採点者に対して支払う報酬を算出する処理について説明する。
【0081】
(ステップS1201)採点者の採点の評価(正解率および報酬など)を出力する指示(出力指示)の入力を受け付けたか否かを判断する。なお、採点者の採点の正解率は、採点精度情報の一例である。また、出力指示は、採点者識別子を有する。出力指示の入力を受け付ければステップS1202に行き、出力指示の入力を受け付けなければステップS1201に戻る。
【0082】
(ステップS1202)採点精度取得部1304は、ステップS1201で入力された出力指示が含む採点者識別子を取得する。
【0083】
(ステップS1203)変数の初期化を行う。具体的には、カウンタiに1を代入する。また、変数である「正解数」と「不正解数」に0を代入する。さらに、変数である「データ量」に0を代入する。
【0084】
(ステップS1204)採点精度取得部1304は、ステップS1202で取得した採点者識別子に対応する、i番目の記載情報が存在するか否かを、ペン記載情報蓄積部1302が蓄積したペン記載情報の中から検索する。i番目の記載情報が存在すればステップS1205に行き、i番目の記載情報が存在しなければステップS1213に飛ぶ。
【0085】
(ステップS1205)採点精度取得部1304は、ステップS1202で取得した採点者識別子に対応する、i番目の記載情報を取得する。
【0086】
(ステップS1206)採点精度取得部1304は、正解回答情報格納部1303から、i番目の記載情報に対応する正解情報を取得する。
【0087】
(ステップS1207)採点精度取得部1304は、正解回答情報格納部1303から、i番目の記載情報に対応する回答情報を取得する。
【0088】
(ステップS1208)データ量算出部11301は、i番目の記載情報の全部、または予め決まられた一部のデータのデータサイズを算出する。なお、データのサイズを算出する方法は既存技術である。
【0089】
(ステップS1209)データ量算出部11301は、変数「データ量」に、ステップS1208で算出したデータサイズ(データ量)を加算する。
【0090】
(ステップS1210)採点精度取得部1304は、ステップS1205で取得した記載情報、ステップS1206で取得した正解情報、およびステップS1207で取得した回答情報に基づいて、採点者の採点の正誤を判定する。具体的には、正解情報と回答情報が一致するなどの一定の関係がある場合に、記載情報が「○」であれば、正解と判断する。一方、正解情報と回答情報が不一致などの場合に、記載情報が「○」であれば、不正解と判断する。
【0091】
(ステップS1211)採点精度取得部1304は、ステップS1210の判定が「正解」であるか否かを判断する。判定が「正解」であればステップS1212に行き、判定が「正解」でなければステップS1214に飛ぶ。
【0092】
(ステップS1212)採点精度取得部1304は、変数「正解数」を1インクリメントする。
【0093】
(ステップS1213)カウンタiを1インクリメントする。ステップS1204に戻る。
【0094】
(ステップS1214)採点精度取得部1304は、変数「不正解数」を1インクリメントする。
【0095】
(ステップS1215)採点精度取得部1304は、正解率を算出する。正解率は、「正解数*100/(正解数+不正解数)(%)」により求められる。
【0096】
(ステップS1216)採点精度情報出力部1305は、ステップS1213で算出した正解率を出力する。
【0097】
(ステップS1217)報酬算出部11302は、変数「データ量」と、ステップS1215で算出した正解率に基づいて、報酬額を決定する。この報酬は、採点者に支払われる報酬です。通常、正解率が高いほど、データ量が大きいほど、報酬は高くなる。
【0098】
(ステップS1218)報酬出力部11303は、ステップS1217で決定した報酬額の情報を出力する。
【0099】
以上の処理により、採点者の採点の精度が自動的に求められ、かつ採点者への報酬が決定される。なお、図12のフローチャートにおいて、1つのテスト問題、または1つの添削問題等の正解情報や回答情報や記載情報のみが扱われている、とする。また、図12のフローチャートにおいて、複数の受講生の回答に対する採点の情報について処理をしても良いことは言うまでもない。また、複数の採点者の採点の情報について処理をしても良い。かかる場合、上記の動作を繰り返せば良い。
【0100】
以下、本実施の形態における情報処理システムの具体的な動作について説明する。情報処理システムの概念図は図1である。
【0101】
今、情報処理装置113は、図9に示すテスト情報管理表を保持している。図9のテスト情報管理表は、既に採点者が採点した際に記載した情報(記載情報)が記録されている。
【0102】
かかる場合、情報処理装置113は、図9に示すテスト情報管理表が有する記載情報(ここでは、座標情報の集合を認識して文字コードに変換したものを記載情報、という。)を記載した採点者の採点評価を出力する指示(出力指示)を受け付けたとする。なお、採点者は、電子ペン12を用いて記載情報を記載した、とする。
【0103】
次に、情報処理装置113は、図9に示すテスト情報管理表を第一レコード(ID=1のレコード)から順に処理する。具体的には、記載情報が有する結果情報が正しい採点であるか否かを判断する。なお、かかる処理は、実施の形態1において説明したので、ここでの処理は省略する。次に、記載情報が有するコメントのデータ量を取得する。第一レコードのコメントはNULLであるので、変数「データ量」は、依然として「0」である。
【0104】
次に、第二レコード以降を処理していく。記載情報が有する結果情報が正しい採点であるか否かを判断する処理は実施の形態1において説明したので、ここでの処理は省略する。また、情報処理装置113は、各レコードが有するコメントのデータサイズを取得して、変数「データ量」に加算していく。
【0105】
その結果、変数「データ量」は「385」になっていた、とする。また、実施の形態1と同様に、採点者の正解率(採点精度情報)は「9/10」である。
【0106】
次に、情報処理装置113は、「f(採点精度情報,データ量)」に基づいて、採点者の報酬を決定する。ここでは、情報処理装置113は、「1000×採点精度情報+データ量」を採点者の報酬と決定する、とする。したがって、情報処理装置113は、報酬を「1285」と決定する。そして、情報処理装置113は報酬「1285」円をディスプレイに出力する。
【0107】
以上、本実施の形態によれば、テストや添削などの採点者が記載した情報により、採点者の報酬が決定されるので、正当な金額が採点者に支払われる。かかることにより、採点者は、正確で親切な採点を行おうと考える。その結果、本システムは教育に貢献できることとなる。親切な採点とは、コメントなどを十分に記載する採点である。
【0108】
なお、本実施の形態によれば、採点者の報酬は、採点精度情報とデータ量に基づいて決定されたが、どちらか一方の情報に基づいて採点者の報酬が決定されても良い。つまり、記載情報に基づいて、採点者の報酬を決定すれば良い。
【0109】
また、本実施の形態によれば、採点者に対する報酬を算出し、出力したが、報酬の代わりに採点者評価を決定し、出力しても良い。採点者評価とは、採点者の実力を示す指標であり、採点者のランクなどでも良い。採点者評価は、報酬と同様に、採点精度情報,データ量などをパラメータとして算出される。
【0110】
また、本実施の形態において、採点者の報酬決定や評価の際に、対応する問題に応じて重み付けをしても良い。つまり、情報処理装置は、採点が困難な問題に対する採点に対しては、易しい採点の場合よりも、多くの報酬になるように報酬を決定するなどの処理をしても良い。
【0111】
さらに、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、採点者を識別する採点者識別子と、当該採点者が電子ペンを用いて記載した情報に関する情報である記載情報を有するペン記載情報を電子ペンから受信するペン記載情報受信ステップと、記載情報に基づいて、採点者の報酬を算出する報酬算出ステップと、報酬算出ステップで算出した報酬に関する情報を出力する報酬出力ステップを実行させるためのプログラム、である。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明によれば、採点者の適切な評価等が可能になる、という効果を有し、情報処理装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】実施の形態1における情報処理システムの概念図
【図2】実施の形態1における情報処理システムのブロック図
【図3】実施の形態1における座標検出技術を説明する図
【図4】実施の形態1における電子ペンの動作について説明するフローチャート
【図5】実施の形態1における情報処理装置の動作について説明するフローチャート
【図6】実施の形態1における情報処理装置の動作について説明するフローチャート
【図7】実施の形態1におけるテスト情報管理表を示す図
【図8】実施の形態1におけるペン記載情報の例を示す図
【図9】実施の形態1におけるテスト情報管理表を示す図
【図10】実施の形態1における採点精度情報の出力例を示す図
【図11】実施の形態2における情報処理システムのブロック図
【図12】実施の形態2における情報処理装置の動作について説明するフローチャート
【符号の説明】
【0114】
11 媒体
12 電子ペン
13、113 情報処理装置
1201 採点者識別子格納部
1202 記載情報取得部
1203 ペン記載情報構成部
1204 ペン記載情報送信部
1301 ペン記載情報受信部
1302 ペン記載情報蓄積部
1303 正解回答情報格納部
1304 採点精度取得部
1305 採点精度情報出力部
11301 データ量算出部
11302 報酬算出部
11303 報酬出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
採点者を識別する採点者識別子と、当該採点者が電子ペンを用いて記載した情報に関する情報である記載情報を有するペン記載情報を電子ペンから受信するペン記載情報受信部と、
前記ペン記載情報に対応する問題の情報である問題情報、または前記ペン記載情報に対応する答えの情報である正解情報、または受講生の回答の情報である回答情報に対応付けて前記ペン記載情報の一部または全部を蓄積するペン記載情報蓄積部を
具備する情報処理装置。
【請求項2】
正解情報と問題に対応する受講生の記載の情報である回答情報の組である正解回答情報を1組以上格納している正解回答情報格納部と、
前記1組以上の正解回答情報と前記記載情報に基づいて、採点者の採点の正誤または/および採点者の採点の正確度に関する情報である採点精度情報を取得する採点精度取得部と、
前記採点精度取得部が取得した採点精度情報を出力する採点精度情報出力部をさらに具備する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記採点精度取得部は、複数の採点者の採点精度情報を取得し、
前記採点精度情報出力部は、一定の条件に合致する採点者の採点精度情報のみを出力する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
採点者を識別する採点者識別子と、当該採点者が電子ペンを用いて記載した情報に関する情報である記載情報を有するペン記載情報を電子ペンから受信するペン記載情報受信部と、
前記記載情報に基づいて、前記採点者の報酬を算出する報酬算出部と、
前記報酬算出部が算出した報酬に関する情報を出力する報酬出力部を具備する情報処理装置。
【請求項5】
前記記載情報に基づいて、採点者の記載のデータ量を算出するデータ量算出部をさらに具備し、
前記報酬算出部は、前記データ量に基づいて、前記採点者の報酬を算出する請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
正解情報と問題に対応する受講生の記載の情報である回答情報の組である正解回答情報を1組以上格納している正解回答情報格納部と、
前記1組以上の正解回答情報と前記記載情報に基づいて、採点者の採点の正誤または/および採点者の採点の正確度に関する情報である採点精度情報を取得する採点精度取得部をさらに具備し、
前記報酬算出部は、前記採点精度情報に基づいて前記採点者の報酬を算出する請求項4記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−268860(P2006−268860A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−81896(P2006−81896)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【分割の表示】特願2003−110147(P2003−110147)の分割
【原出願日】平成15年4月15日(2003.4.15)
【出願人】(398063593)株式会社ワオ・コーポレーション (20)
【Fターム(参考)】