説明

情報処理装置および起動制御方法

【課題】簡単な操作で2種類の起動処理を選択的に実行することが可能な情報処理装置を実現する。
【解決手段】本コンピュータ10は、本コンピュータ10を電源オンするためのスイッチとして、パワーボタンスイッチ15とクイックボタンスイッチ16の2つのスイッチを備えている。ユーザによるパワーボタンスイッチ15の操作によって本コンピュータ10が電源オンされた場合、通常起動処理が実行される。一方、ユーザによるクイックボタンスイッチ16の操作によって本コンピュータ10が電源オンされた場合、通常起動処理よりも高速に本コンピュータ10を起動するための高速起動処理が実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピュータのような情報処理装置および同装置で用いられる起動制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ラップトップタイプまたはノートブックタイプの種々の携帯型パーソナルコンピュータが開発されている。この種のコンピュータは、家庭やオフィスにおいて使用されるだけでなく、外出先のようなモバイル環境でも使用される。
【0003】
家庭やオフィスにおいては、コンピュータには様々な機能が要求され、例えば、ハードディスクドライブ以外の他のブート可能デバイスからコンピュータを起動(ブートアップ)することが必要とされることもある。このため、通常、コンピュータの電源投入時には、ほとんど全てのハードウェアの初期化処理が実行される。これにより、コンピュータの起動には比較的多くの時間を要する。一方、モバイル環境においては、コンピュータに要求されるのは、機能よりも、むしろその起動処理の高速化である。
【0004】
特許文献1には、ユーザによるキーボードの操作に応じて立ち上げモードを変更する機能を有する情報処理装置が開示されている。この情報処理装置においては、情報処理装置のパワーオン直後に押されたキーの組み合わせに応じて、診断立ち上げモード、通常立ち上げモード、高速立ち上げモードの3つのモードの一つが選択される。
【特許文献1】特開平8−63252号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の情報処理装置においては、情報処理装置のパワーオン直後に、立ち上げモードを選択するためのキーチェックを必ず行わなければならず、その分だけ情報処理装置の起動に時間がかかることになる。また、ユーザは、情報処理装置をパワーオンした後、即座に所定の組み合わせのキーを押下するという操作をする必要があり、手間がかかることになる。さらに、ユーザは、特定のキーの組み合わせを覚えておくことも必要となる。
【0006】
本発明は上述の事情を考慮してなされたものであり、簡単な操作で2種類の起動処理を選択的に実行することが可能な情報処理装置および起動制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、オペレーティングシステムを格納した記憶装置を含む情報処理装置において、本体と、前記本体にそれぞれ設けられた第1スイッチおよび第2スイッチと、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチのいずれか一方の操作に応答して、前記本体を電源オンする電源制御部と、前記本体の電源オンに応答して、前記本体の電源オン要因が前記第1スイッチの操作および前記第2スイッチの操作のいずれであるかを判別する手段と、前記本体の電源オン要因が前記第1スイッチの操作である場合、前記記憶装置を含む複数のデバイスを初期化する処理を含む第1の起動処理を実行した後に前記オペレーティングシステムを起動し、前記本体の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記第1の起動処理の所定の一部の処理の実行が省略された第2の起動処理を実行した後に前記オペレーティングシステムを起動する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡単な操作で2種類の起動処理を選択的に実行することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0010】
まず図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。この情報処理装置はバッテリ駆動可能な携帯型の情報処理装置であり、ノートブック型パーソナルコンピュータ10として実現されている。
【0011】
図1は、ノートブック型パーソナルコンピュータ10のディスプレイユニットを開いた状態における斜視図である。本コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット12とから構成される。ディスプレイユニット12は、LCD20(Liquid Crystal Display)から構成される表示装置が組み込まれた表示装置本体であり、そのLCD20の表示画面はディスプレイユニット12のほぼ中央に位置されている。
【0012】
ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11に支持され、そのコンピュータ本体11に対してコンピュータ本体11の上面が露出される開放位置とコンピュータ本体11の上面を覆う閉塞位置との間を回動自由に取り付けられている。コンピュータ本体11は薄い箱形の筐体を有しており、その上面にはキーボード13、本コンピュータ10を電源オン/オフするためのパワーボタンスイッチ15、本コンピュータ10を高速に起動するためのクイックボタンスイッチ16、およびタッチパッド18などが配置されている。
【0013】
コンピュータ本体11の側壁には、USB(Universal Serial Bus)ポート31、セレクタブルベイ34およびカードスロット36などが搭載されている。USBポート31は、USB規格に対応するデバイスを接続するための接続ポートである。セレクタブルベイ34は、例えば光ディスクドライブ(Optical Disc Drive)およびハードディスクドライブ(HDD)のようなデバイス群を選択的にコンピュータ本体11に装着するためのドライブベイである。カードスロット36は、PCカードなどのカードデバイスをコンピュータ本体11に装着するためのスロットである。
【0014】
本コンピュータ10は、本コンピュータ10を電源オンするためのスイッチとして、パワーボタンスイッチ15とクイックボタンスイッチ16の2つのスイッチを備えている。ユーザによるパワーボタンスイッチ15の操作によって本コンピュータ10が電源オンされた場合、通常起動処理が実行される。一方、ユーザによるクイックボタンスイッチ16の操作によって本コンピュータ10が電源オンされた場合、通常起動処理よりも高速に本コンピュータ10を起動するための高速起動処理が実行される。
【0015】
通常起動処理は、本コンピュータ10に設けられた各種デバイスを初期化する処理を含む第1起動処理を実行した後に、ハードディスクドライブに格納されたオペレーティングシステムを起動(ブート)する処理である。第1起動処理では、ハードディスクドライブの初期化のみならず、ハードディスクドライブからのオペレーティングシステムの起動のために必要でない他の各種デバイス(例えば、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、PCカード、等)の初期化処理も実行される。さらに、第1起動処理では、様々なキーチェックも行われる。例えば、本コンピュータ10の動作環境を設定するための設定画面であるBIOSセットアップ画面を表示すべきことを指示するキー入力の有無、ハードディスクドライブ以外の他のブート可能デバイス(光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ等)をブートデバイスとして指示するキー入力の有無などが、チェックされる。
【0016】
高速起動処理は、上述の第1起動処理の中の所定の一部の処理の実行が省略された第2起動処理を実行した後に、ハードディスクドライブに格納されたオペレーティングシステムを起動(ブート)する処理である。第2起動処理では、ハードディスクドライブからのオペレーティングシステムの起動のために必要とされない各デバイスの初期化処理の実行はスキップされる。具体的には、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、PCカード等の初期化処理の実行がスキップされる。さらに、第2起動処理では、BIOSセットアップ画面を表示すべきことを指示するキー入力の有無を判別するためのキーチェック処理、およびブートデバイスを指示するキー入力の有無を判別するキーチェック処理もスキップされる。よって、クイックボタンスイッチ16の操作によって本コンピュータ10が電源オンされたならば、ブートデバイスの選択や動作環境の設定のような機能は実行できないが、本コンピュータ10が電源オンされてからハードディスクドライブからオペレーティングシステムが起動されるまでの時間を大幅に短縮することができる。
【0017】
次に、図2を参照して本コンピュータ10のシステム構成を説明する。
【0018】
本コンピュータ10は、CPU111、ノースブリッジ112、主メモリ113、グラフィクスコントローラ114、LCD20、サウスブリッジ116、フラッシュBIOS−ROM120、ネットワークコントローラ125、カードコントローラ130、USBコントローラ140、ハードディスクドライブ(HDD)150、セレクタブルベイデバイス160、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)170および電源回路180等から構成されている。
【0019】
CPU111は、本コンピュータ10の各コンポーネントの動作を制御するプロセッサである。このCPU111は、HDD150から主メモリ113にロードされる、オペレーティングシステム151および各種アプリケーションプログラムを実行する。また、CPU111は、フラッシュBIOS−ROM120に格納されたシステムBIOS(Basic Input Output System)も実行する。システムBIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。システムBIOSは、POST(Power On Self Test)処理を実行するルーチン、およびオペレーティングシステム151をブートするためのルーチン等を含む。
【0020】
ノースブリッジ112は、CPU111のローカルバスとサウスブリッジ116との間を接続するブリッジデバイスである。また、ノースブリッジ112は、AGP(Accelerated Graphics Port)バスなどを介してグラフィクスコントローラ114との通信を実行する機能も有している。
【0021】
グラフィクスコントローラ114は、本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用されるLCD20を制御する表示コントローラである。このグラフィクスコントローラ114は、VRAM114Aに格納されているデータをLCD20に表示する。サウスブリッジ116は、HDD150およびセレクタブルベイデバイス160などを制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラ117を内蔵している。また、サウスブリッジ116は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス2およびLPC(Low Pin Count)バス3にそれぞれ接続されている。またサウスブリッジ116は、USBコントローラ140にも接続されている。
【0022】
HDD150は、各種ソフトウェアおよびデータを格納する記憶装置である。HDD150には、上述のオペレーティングシステム151が予め格納されている。
【0023】
セレクタブルベイデバイス160は、例えば、コネクタ161および光ディスクドライブ(ODD)162から構成されている。ODD162は、例えばDVD、CDなどの光記憶メディアを駆動するためのドライブユニットである。また、ODD162の代わりに、HDD150に次ぐ2台目のセカンドHDDを内蔵するセレクタブルベイデバイス160を使用することもできる。
【0024】
USBコントローラ140は、USBポート31に接続されたUSBデバイスを制御する。USBポート31には、例えば、フレキシブルディスクドライブ(FDD)141を接続することができる。もちろん、フレキシブルディスクドライブ(FDD)141を本コンピュータ10に内蔵してもよい。
【0025】
PCIバス2にはネットワークコントローラ125およびカードコントローラ130が接続されている。ネットワークコントローラ125は、本コンピュータ10をネットワークに接続するための通信デバイスである。カードコントローラ130は、カードスロット36に挿入されたPCカード131のようなカードデバイスを制御する。
【0026】
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)170は、電源管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)13およびタッチパッド18などを制御するキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。また、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)170は、電源回路180と協調して動作することにより、ユーザによるパワーボタンスイッチ15またはクイックボタンスイッチ16の操作に応答して、本コンピュータ10を電源オンする機能を有している。電源回路180は、バッテリ181、またはACアダプタ182を介して供給される外部電源を用いて、本コンピュータ10の各コンポーネントに供給すべきシステム電源を生成する。
【0027】
次に、図3のフローチャートを参照してシステムBIOSによって実行される起動処理の手順を説明する。この起動処理は、本コンピュータ10に設けられたパワーボタンスイッチ15およびクイックボタンスイッチ16のいずれかがユーザによって操作された時に実行される。
【0028】
上述したように、ユーザによってパワーボタンスイッチ15およびクイックボタンスイッチ16のいずれかが操作された時(ステップS101,ステップS102)、本コンピュータ10は電源オンされる。本コンピュータ10が電源オンされた時、CPU111は、最初にシステムBIOSを実行する。システムBIOSは、オペレーティングシステムをHDD150からブートするために必要なハードウェア(IDEコントローラ117、HDD150など)を初期化する(ステップS103)。この後、システムBIOSは、例えばエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC170内のステータスレジスタを参照することによって、本コンピュータ10の電源オン要因がパワーボタンスイッチ15の操作およびクイックボタンスイッチ16の操作のいずれであるかを判別する(ステップS104)。
【0029】
電源オン要因がパワーボタンスイッチ15の操作であるならば(ステップS105のNO)、システムBIOSは、HDD150からのオペレーティングシステムの起動のために必要でない他の各種デバイス(例えば、ODD162、FDD141、PCカード131、等)の初期化処理を実行する(ステップS106)。このステップS106では、システムBIOSは、グラフィクスコントローラ114を初期化して、所定のロゴ画像(オープニング画像)をLCD20に表示する処理も実行する。また、ステップS106では、システムBIOSは、HDD150以外の他のブート可能デバイスをブートデバイスとして指示するキー入力の有無を判別するキーチェック処理等も実行する。この後、システムBIOSは、HDD150からオペレーティングシステムを起動するための処理を実行する(ステップS107)。なお、ユーザによるキー入力によって例えばFDD141がブートデバイスとして指定されたならば、システムBIOSは、FDD141からオペレーティングシステムを起動するための処理を実行する。
【0030】
一方、電源オン要因がクイックボタンスイッチ16の操作であるならば(ステップS105のYES)、システムBIOSは、ステップS106の処理をスキップし、HDD150からオペレーティングシステムを起動するための処理を実行する(ステップS107)。オペレーティングシステムは、FDD141、USBデバイス、ODD162およびPCカード131などを初期化する機能を有しているので、ステップS106の処理をスキップしても、オペレーティングシステムの起動後の実動作環境ではこれらデバイスを使用することができる。
【0031】
なお、ステップS106の処理をスキップした場合には、システムBIOSは、高速起動処理が実行されたこと、および初期化処理が実行されていないデバイスが存在すること等をオペレーティングシステムに通知してもよい。オペレーティングシステムは、その起動後に、本コンピュータ10が高速起動処理で起動されたことを示すメッセージをLCD20に表示する。これにより、本コンピュータ10が高速起動処理で起動されたことをユーザに知らせることができる。
【0032】
次に、図4のフローチャートを参照して、電源オン要因がクイックボタンスイッチ16の操作である場合に省略される具体的な処理の例について説明する。
【0033】
ステップS201,S202はロゴ表示に関する処理手順を示している。電源オン要因がパワーボタンスイッチ15の操作であるならば(ステップS201のNO)、システムBIOSは、LCD20にロゴ画像を表示する(ステップS202)。一方、電源オン要因がクイックボタンスイッチ16の操作であるならば(ステップS201のYES)、ステップS202の処理はスキップされる。
【0034】
ステップS203およびステップS204はブート可能デバイスの初期化に関する処理手順を示している。電源オン要因がパワーボタンスイッチ15の操作であるならば(ステップS203のNO)、システムBIOSは、HDD150以外からのオペレーティングシステムのブートを可能にするために、HDD150以外の他のブート可能デバイス(FDD141、USBデバイス、ODD162およびPCカード131など)の初期化を実行する(ステップS204)。一方、電源オン要因がクイックボタンスイッチ16の操作であるならば(ステップS203のYES)、ステップS204の処理はスキップされる。
【0035】
ステップS205およびステップS206はキーチェックに関する処理手順を示している。電源オン要因がパワーボタンスイッチ15の操作であるならば(ステップS203のNO)、システムBIOSは、ブートデバイスの切換え指示に関するキー入力のチェックおよびBIOSセットアップ起動に関するキー入力のチェックを実行する(ステップS206)。もしブートデバイスの切換え指示に関するキー入力があったならば、システムBIOSは、そのキー入力で指定されたブート可能デバイスを、オペレーティングシステムを起動するためのブートデバイスとして選択する。また、もしBIOSセットアップ起動に関するキー入力があったならば、システムBIOSは、BIOSセットアップ画面をLCD20に表示する処理を実行する。電源オン要因がクイックボタンスイッチ16の操作であるならば(ステップS205のYES)、ステップS206の処理はスキップされる。
【0036】
ステップS207およびステップS208は、パスワードチェックに関する処理手順を示している。システムBIOSは、BIOS−ROM120にパスワードが登録されているか否かを判別する(ステップS207)。パスワードが登録されている場合(ステップS207のYES)、システムBIOSは、ユーザによって入力されるパスワードがBIOS−ROM120に格納されているパスワードと一致するか否かを判別するパスワードチェックを実行する(ステップS208)。ユーザによって入力されるパスワードがBIOS−ROM120に格納されているパスワードに一致しない場合、以降の処理の実行は禁止される。
【0037】
このように、スキップ処理は起動処理シーケンスの要所要所に設けられている。これにより、クイックボタンスイッチ16の操作によって本コンピュータ10が電源オンされたならば、ブートデバイスの選択や動作環境の設定のような機能は実行できないが、本コンピュータ10が電源オンされてからオペレーティングシステム151が起動されるまでの時間を大幅に短縮することができる。
【0038】
また、ユーザは、特殊なキー操作を行うことなく、クイックボタンスイッチ16を押下すだけで上述の高速起動処理を利用することができる。また、パワーボタンスイッチ15が操作された場合には通常起動処理が実行されるので、ユーザは、本コンピュータ10を使用する場所や使用目的等に合わせて、高速起動処理と通常起動処理を容易に使い分けることができる。
【0039】
なお、本実施形態では、パワーボタンスイッチ15およびクイックボタンスイッチ16をコンピュータ本体11上に設けたが、ディスプレイユニット12に設けてもよい。また、通常の使用環境においては、高速起動処理をデフォルトの起動処理として利用しても問題はない。このため、比較的大きなサイズのクイックボタンスイッチ16をコンピュータ本体11の上面に設け、クイックボタンスイッチ16よりも小さいサイズのパワーボタンスイッチ15を緊急ボタンスイッチとしてコンピュータ本体11の側面などに設けてもよい。
【0040】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の外観を示す斜視図。
【図2】図1の情報処理装置のシステム構成の例を示すブロック図。
【図3】図1の情報処理装置によって実行される起動処理の手順を説明するためのフローチャート。
【図4】図1の情報処理装置によって実行される起動処理の具体的な手順の一例を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0042】
10…パーソナルコンピュータ、15…パワーボタンスイッチ、16…クイックボタンスイッチ、20…LCD、31…USBポート、34…セレクタブルベイ、36…カードスロット、111…CPU、114…グラフィクスコントローラ、120…フラッシュBIOS−ROM、130…カードコントローラ、140…USBコントローラ、150…HDD、151…オペレーティングシステム、160…セレクタブルベイデバイス、170…エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラ、180…電源回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレーティングシステムを格納した記憶装置を含む情報処理装置において、
本体と、
前記本体にそれぞれ設けられた第1スイッチおよび第2スイッチと、
前記第1スイッチおよび前記第2スイッチのいずれか一方の操作に応答して、前記本体を電源オンする電源制御部と、
前記本体の電源オンに応答して、前記本体の電源オン要因が前記第1スイッチの操作および前記第2スイッチの操作のいずれであるかを判別する手段と、
前記本体の電源オン要因が前記第1スイッチの操作である場合、前記記憶装置を含む複数のデバイスを初期化する処理を含む第1の起動処理を実行した後に前記オペレーティングシステムを起動し、前記本体の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記第1の起動処理の所定の一部の処理の実行が省略された第2の起動処理を実行した後に前記オペレーティングシステムを起動する制御手段とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1の起動処理は、前記記憶装置以外の他のブート可能デバイスを初期化する処理を含み、
前記制御手段は、前記本体の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記他のブート可能デバイスを初期化する処理の実行をスキップする手段を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
表示装置を有し、
前記第1の起動処理は、所定の画像を前記表示装置に表示する処理を含み、
前記制御手段は、前記本体の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記画像を表示する処理の実行をスキップする手段を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1の起動処理は、前記情報処理装置の動作環境を設定するための設定画面を表示すべきことを指示するキー入力の有無をチェックする処理を含み、
前記制御手段は、前記本体の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記キー入力の有無をチェックする処理の実行をスキップする手段を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1の起動処理は、前記他のブート可能デバイスをブートデバイスとして指示するキー入力の有無をチェックする処理を含み、
前記制御手段は、前記本体の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記キー入力の有無をチェックする処理の実行をスキップする手段を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
オペレーティングシステムを格納した記憶装置を含む情報処理装置を起動する起動制御方法であって、
前記情報処理装置に設けられた第1スイッチおよび第2スイッチのいずれか一方の操作に応答して、前記情報処理装置を電源オンするステップと、
前記情報処理装置の電源オンに応答して、前記情報処理装置の電源オン要因が前記第1スイッチの操作および前記第2スイッチの操作のいずれであるかを判別するステップと、
前記本体の電源オン要因が前記第1スイッチの操作である場合、前記記憶装置を含む複数のデバイスを初期化する処理を含む第1の起動処理を実行した後に前記オペレーティングシステムを起動し、前記本体の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記第1の起動処理の所定の一部の処理の実行が省略された第2の起動処理を実行した後に前記オペレーティングシステムを起動する制御ステップとを具備することを特徴とする起動制御方法。
【請求項7】
前記第1の起動処理は、前記記憶装置以外の他のブート可能デバイスを初期化する処理を含み、
前記制御ステップは、前記情報処理装置の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記他のブート可能デバイスを初期化する処理の実行をスキップするステップを含むことを特徴とする請求項6記載の起動制御方法。
【請求項8】
前記第1の起動処理は、所定の画像を前記情報処理装置に設けられた表示装置に表示する処理を含み、
前記制御ステップは、前記情報処理装置の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記画像を表示する処理の実行をスキップするステップを含むことを特徴とする請求項6記載の起動制御方法。
【請求項9】
前記第1の起動処理は、前記情報処理装置の動作環境を設定するための設定画面を表示すべきことを指示するキー入力の有無をチェックする処理を含み、
前記制御ステップは、前記情報処理装置の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記キー入力の有無をチェックする処理の実行をスキップするステップを含むことを特徴とする請求項6記載の起動制御方法。
【請求項10】
前記第1の起動処理は、前記他のブート可能デバイスをブートデバイスとして指示するキー入力の有無をチェックする処理を含み、
前記制御ステップは、前記情報処理装置の電源オン要因が前記第2スイッチの操作である場合、前記キー入力の有無をチェックする処理の実行をスキップする手段を含むことを特徴とする請求項6記載の起動制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−252329(P2006−252329A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−69892(P2005−69892)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】