説明

情報収集システム、処理端末、情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置、情報収集方法、プログラム、及び記録媒体

【課題】 ネットワークを介して、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて管理対象物品の状態情報を収集し、効率的に複数のアプリケーションの処理を実行させることを可能とする情報収集システム等を提供する。
【解決手段】 アプリケーション103が動作する複数の処理端末101とICタグリーダ105とが接続され、ICタグリーダ105は、商品棚20に置かれた商品21に付したICタグ10に記憶されたタグID情報を読み取り、タグID情報/応答なし情報と送信元ID情報とからなる商品の状態情報を、処理端末101全体に対してブロードキャスト通信により送出する。各処理端末101は、受信データを監視し、自身のアプリケーション103の処理内容に応じて、所定の頻度で受信した商品の状態情報を取得し記憶するフィルタ手段104を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介した自立分散型の情報収集システムに係り、1つ以上のアプリケーションに対して、管理対象物品に付した非接触ICタグなどの機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて、管理対象物品の状態情報を収集する処理に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、外部リーダライタと無線通信によりデータの送受信を行なう商品の管理や情報表示に使用する非接触ICタグが広く使用されている。
例えば、デパート、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの店舗の商品売場において、商品棚に陳列された商品の中から、買物客がどの商品を手に取ったのかを調査するマーケティングシステムや、商品に対する万引き行為のチェックを行うことができる万引き防止システムや、商品の配送、返品および在庫管理を行う在庫管理システム等が数多く存在する(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−92376号公報
【特許文献2】特開2004−240767号公報
【特許文献3】特開2001−240217号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の、商品に付した非接触ICタグを用いて、マーケティングシステム、万引き防止システム、商品在庫管理システム等のアプリケーションシステムを動作させるシステムでは、ICタグリーダ側に、各アプリケーションに応じたフィルタ手段を設ける必要がある。
【0005】
図9は、従来の情報収集システム900の概略構成を示す図である。図9に示すように、例えば、従来の複数のアプリケーションを動作する情報収集システム900は、夫々にアプリケーション903−1、903−2、903−3等を搭載した複数の処理端末901−1、901−2、901−3と、通信端末904と、1つ以上のICタグリーダ105、ネットワーク109とから構成される。通信端末904は、アプリケーション903毎のフィルタ手段906−1、906−2、906−3を有し、ICタグリーダ105により、ICタグ10から読み取った情報を、アプリケーション903−1、903−2、903−3に応じてフィルタリングし、ネットワーク109を介して、夫々の処理端末901−1、901−2、901−3へ送信する。すなわち、処理端末901側に新しいアプリケーション903を搭載する毎に、通信端末904のフィルタ手段906を作成し直す必要があり、作業処理が煩雑になり、他の既存アプリケーション903に対しても支障が生じ、効率的ではないという問題があった。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ネットワークを介して、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて管理対象物品の状態情報を収集し、効率的に複数のアプリケーションの処理を実行させることを可能とする情報収集システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために第1の発明は、アプリケーションが動作する1つ以上の処理端末と、1つ以上の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置と、がネットワークを介して接続され、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて、管理対象物品の状態情報を収集し、前記アプリケーションの処理を行う情報収集システムであって、前記情報記憶媒体には、管理対象物品の識別情報を記憶し、前記読取装置は、常時、前記情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、前記管理対象物品の情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を読み取る読取手段と、読み取った前記管理対象物品の識別情報、又は読み取られていた前記管理対象物品の識別情報を受信できず、応答がない場合に設定した応答なし情報と、当該読取装置を特定する送信元ID情報と、からなる管理対象物品の状態情報を、ブロードキャスト通信により、前記処理端末全体に対して送信する送信手段と、を備え、前記処理端末は、ネットワーク上の受信データを監視し、自身のアプリケーションの処理内容に応じて、所定の頻度で前記読取装置から受信した管理対象物品の状態情報を取得し、記憶するフィルタ手段と、記憶した管理対象物品の状態情報に基づいて、自身のアプリケーションの処理を行うアプリケーション処理手段と、を具備することを特徴とする情報収集システムである。
【0008】
また、前記フィルタ手段は、受信した管理対象物品の状態情報と共に、その受信時刻を記憶することが望ましい。
また、前記処理端末は、前記読取装置側に不具合が生じたことを検出すると、その旨のエラー情報を出力する手段を、更に具備することが望ましい。
【0009】
第1の発明による情報収集システムは、アプリケーションが動作する1つ以上の処理端末と、1つ以上の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置と、がネットワークを介して接続され、情報記憶媒体には、管理対象物品の識別情報を記憶し、情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置は、常時、情報記憶媒体に記憶された管理対象物品の識別情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、管理対象物品の情報記憶媒体に記憶された管理対象物品の識別情報を読み取り、読み取った管理対象物品の識別情報、又は読み取られていた管理対象物品の識別情報を受信できず、応答がない場合に設定した応答なし情報と、当該読取装置を特定する送信元ID情報と、からなる管理対象物品の状態情報を、ブロードキャスト通信により、処理端末全体に対して送信する。処理端末は、ネットワーク上の受信データを監視し、自身のアプリケーションの処理内容に応じて、所定の頻度で前記読取装置から受信した管理対象物品の状態情報を取得し、記憶するフィルタ手段と、記憶した管理対象物品の状態情報に基づいて、自身のアプリケーションの処理を行う。
【0010】
「処理端末」は、コンピュータ等であり、受信した管理対象物品の状態情報を用いて、アプリケーションの処理を実行する。
「管理対象物品」は、本情報収集システムにおいて、管理対象となる商品、製品等の物品である。
「機械的に識別可能な情報記憶媒体」は、非接触ICタグ、2次元バーコード、1次元バーコードのいずれかである。
「情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置」は、情報記憶媒体として非接触タグに対するICタグリーダ、又は情報記憶媒体として2次元バーコードや1次元バーコードに対するバーコードリーダである。
「ブロードキャスト通信」は、ネットワークに接続されている処理端末および情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置(例えば、ICタグリーダ)にポート番号を設定し、ポート番号を付加した通信データを、ネットワークに送出することにより、全ての処理端末および情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置(例えば、ICタグリーダ)の間で通信データの授受を行う。
「管理対象物品の状態情報」は、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体(例えば非接触ICタグ)に記憶された管理対象物品の識別情報と、情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置(例えば、ICタグリーダ)を特定する送信元ID情報であり、また、読み取られていた管理対象物品の識別情報を受信できず、応答がない場合の応答なし情報と、管理対象物品の識別情報を特定する送信元ID情報である。
【0011】
第1の発明では、処理端末は、随時、管理対象物品の状態情報を収集しながらアプリケーションを実行し、処理端末自身の中でアプリケーションに応じたフィルタの処理を行い、情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置(例えば、ICタグリーダ)側でアプリケーションに応じたフィルタ処理を行う必要がなく、常時、処理端末全体に対して、各アプリケーションを意識せずに、読み取った管理対象物品の状態情報を送信することが可能となり、効率的かつ高速な自立分散処理を実現することができる。
また、情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置(例えば、ICタグリーダ)から処理端末に情報が送信された後で、情報のフィルタリングが行われアプリケーションに提供されるために、その間に端末の移動や変更があって受信環境が変化しても、他の端末やネットワークに負荷がかからず、適切な情報収集を行うことができる。
【0012】
また、第2の発明は、ネットワークを介して、アプリケーションが動作する1つ以上の処理端末と、接続される、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて管理対象物品の状態情報を提供する情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置であって、前記情報記憶媒体には、管理対象物品を識別する情報を記憶し、常時、前記情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、前記管理対象物品の情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を読み取る読取手段と、読み取った前記管理対象物品の識別情報、又は読み取られていた前記管理対象物品の識別情報を受信できず、応答がない場合に設定した応答なし情報と、当該読取装置を特定する送信元ID情報と、からなる管理対象物品の状態情報を、ブロードキャスト通信により、前記処理端末全体に対して送信する送信手段と、を具備することを特徴とする読取装置である。
【0013】
第2の発明による情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置は、ネットワークを介して、アプリケーションが動作する1つ以上の処理端末と、接続され、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて管理対象物品の状態情報を提供する情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置であって、情報記憶媒体には、管理対象物品の識別情報を記憶し、常時、情報記憶媒体に記憶された管理対象物品の識別情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、管理対象物品の情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を読み取り、読み取った管理対象物品の識別情報、又は読み取られていた管理対象物品の識別情報を受信できず、応答がない場合に設定した応答なし情報と、当該読取装置を特定する送信元ID情報と、からなる管理対象物品の状態情報を、ブロードキャスト通信により、処理端末全体に対して送信する。
【0014】
また、第3の発明は、ネットワークを介して、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて管理対象物品の状態情報を提供する情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置と、接続される、アプリケーションが動作する処理端末であって、ネットワーク上の受信データを監視し、自身のアプリケーションの処理内容に応じて、所定の頻度で前記読取装置から受信した管理対象物品の状態情報を取得し、記憶するフィルタ手段と、記憶した管理対象物品の状態情報に基づいて、自身のアプリケーションの処理を行うアプリケーション処理手段と、を具備することを特徴とする処理端末である。
【0015】
第3の発明による処理端末は、ネットワークを介して、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて管理対象物品の状態情報を提供する情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置と、接続される、アプリケーションが動作する処理端末であって、ネットワーク上の受信データを監視し、自身のアプリケーションの処理内容に応じて、所定の頻度で前記読取装置から受信した管理対象物品の状態情報を取得し、記憶するフィルタ手段と、記憶した管理対象物品の状態情報に基づいて、自身のアプリケーションの処理を行う。
【0016】
また、第4の発明は、アプリケーションが動作する1つ以上の処理端末と、1つ以上の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置と、がネットワークを介して接続され、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて、管理対象物品の状態情報を収集し、前記アプリケーションの処理を行う情報収集システムにおける情報収集方法であって、前記情報記憶媒体には、管理対象物品の識別情報を記憶し、前記読取装置が実行する、常時、前記情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、前記管理対象物品の情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を読み取る読取工程と、読み取った前記管理対象物品の識別情報、又は読み取られていた前記管理対象物品の識別情報を受信できず、応答がない場合の応答なし情報と、当該読取装置を特定する送信元ID情報と、からなる管理対象物品の状態情報を、ブロードキャスト通信により、前記処理端末全体に対して送信する送信工程と、を備え、前記処理端末が実行する、ネットワーク上の受信データを監視し、自身のアプリケーションの処理内容に応じて、所定の頻度で前記読取装置から受信した管理対象物品の状態情報を取得し、記憶するフィルタ工程と、記憶した管理対象物品の状態情報に基づいて、自身のアプリケーションの処理を行うアプリケーション処理工程と、を具備することを特徴とする情報収集方法である。
【0017】
第4の発明は、第1の発明の情報収集システムの処理端末及び情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置により実行される情報収集方法に関する発明である。
【0018】
第5の発明は、コンピュータを第2発明の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置として機能させるプログラムである。
第6の発明は、コンピュータを第2の発明の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体である。
【0019】
第7の発明は、コンピュータを第3の発明の処理端末として機能させるプログラムである。
第8の発明は、コンピュータを第3の発明の処理端末として機能させるプログラムを記録した記録媒体である。
【0020】
上述のプログラムをCD−ROM等の記録媒体に保持させて流通させてもよいし、このプログラムを通信回線を介して送受することもできる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ネットワークを介して、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて管理対象物品の状態情報を収集し、効率的に複数のアプリケーションの処理を実行させることを可能とする情報収集システム等を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、添付図面を参照しながら、本発明に係る情報収集システム等の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、以下の説明および添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
【0023】
尚、本発明の、機械的に識別可能な情報記憶媒体として使用する「ICタグ」は、一般的には基材上に形成されたアンテナパターンと、それに接続したICチップとから構成されている「非接触ICタグ」(一般に、「非接触IC」、「非接触ICラベル」、「非接触データキャリア」と表現されることもある。)である。
【0024】
図1は、本実施の形態に係る情報収集システム100の概略構成を示す図である。図1は、情報収集システム100の1例であり、図1に示すように、情報収集システム100は、複数の処理端末101−1、101−2、101−3、1つ以上のICタグリーダ105、ネットワーク109等からなる。情報収集システム100は、例えばインターネットなどのネットワーク109を介して、処理端末101と、ICタグリーダ105とが接続されて構成される。
【0025】
処理端末101−1、101−2、101−3はコンピュータ等であり、各種アプリケーションシステム102−1、102−2、102−3等を搭載する。例えば、アプリケーションシステム102−1は在庫管理システムであり、アプリケーションシステム102−2は万引き検知システムであり、アプリケーションシステム102−3はマーケティングシステムである。
【0026】
各アプリケーションシステム102−1、102−2、102−3は、アプリケーション103−1、103−2、103−3と、フィルタ手段104−1、104−2、104−3等を有する。
【0027】
フィルタ手段104は、ネットワーク109からの受信データを監視し、自身のアプリケーション103の処理内容に応じて、所定の頻度でICタグリーダ105から受信した管理対象物品である商品21の状態情報を取得し、記憶する。
アプリケーション103は、フィルタ手段104により記憶された商品の状態情報を基に、各アプリケーション103の処理を行う。
【0028】
商品棚20に備えられている、ICタグ10を機械的に識別可能な読取装置であるICタグリーダ105は、常時、ICタグ10に記憶された情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、読取手段111、提供手段112等を有する。
【0029】
読取手段111は、商品21に付したICタグ10に記憶された情報を読み取る。
提供手段112は、読み取った情報をブロードキャスト通信により、処理端末101−1、101−2、101−3全体に送信する。
【0030】
尚、本実施の形態では、処理端末101内にアプリケーション103とフィルタ手段104を有するが、これに限らず、例えば、フィルタ手段104を備える通信端末を、ネットワーク109と、アプリケーション103を有する処理端末101との間に接続してもよい。
また、本実施の形態では、管理対象物品として、商品21を使用したが、これに限らず、在庫管理システム、万引き検知システム、マーケティングシステム等のアプリケーションシステム102における管理対象となる物品でもよい。
【0031】
次に、図2は、商品棚20の棚部23を示す図である。
図2に示すように、商品棚20の棚部23には、シートアンテナ22からなるICタグリーダ105を設ける。
シートアンテナ22は、棚部23の上面、下面、内部等に設け、棚部23に陳列された商品21に備えられているICタグ10からの応答信号を、シートアンテナ22からなるICタグリーダ105で受信する。
【0032】
尚、本実施の形態では、商品棚20の棚部23には、シートアンテナ22からなるICタグリーダ105を設けたが、これに限るわけではない。例えば、商品棚20の底面や背面側に、ICタグリーダ105を設けてもよい。
【0033】
次に、処理端末101のハードウェア構成を説明する。図3は、処理端末101のハードウェア構成図である。
【0034】
図3に示すように、処理端末101は、制御部201、記憶部202(ハードディスク)、メディア入出力部203(ドライブ装置)、通信制御部204(通信制御装置、通信ポート等)、入力部205(キーボード、マウス等)、プリンタポート206、表示部207(ディスプレイ)等が、バス209を介して接続される。
【0035】
制御部201は、CPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory )、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0036】
CPUは、記憶部202、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、システムバス209を介して接続された各装置を駆動制御し、処理端末101が行う後述する各種処理(図7参照)を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部202、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部201が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
【0037】
記憶部202は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部201が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、本コンピュータを適用する処理端末101が行う後述の処理に相当するフィルタプログラム、アプリケーションプログラム等が格納されている。アプリケーションプログラムは、在庫管理プログラム、万引き検知プログラム、マーケティングプログラム等である。
これらの各プログラムコードは、制御部201により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
【0038】
メディア入出力部203(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、フロッピディスクドライブ、PDドライブ、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、MOドライブ等のメディア入出力装置等を有する。
【0039】
通信制御部204は、通信制御装置、通信ポート等を有し、処理端末101とネットワーク109間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク109を介して、処理端末101と、ICタグリーダ105間の通信制御を行う。
【0040】
入力部205は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
【0041】
表示部206は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
印刷部207は、プリンタであり、印刷出力処理を行う。
【0042】
システムバス209は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0043】
次に、情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置であるICタグリーダ105のハードウェア構成を説明する。図3は、ICタグリーダ105のハードウェア構成図である。
【0044】
図3に示すように、ICタグリーダ105は、例えば、シートアンテナ22からなるICタグリーダ105であり、制御部301、記憶部302、送受信部303、通信制御部304、アンテナ305等が接続される。
【0045】
制御部301は、CPU、ROM、RAM等で構成され、記憶部302に格納されたプログラムに従って、各装置を駆動制御し、ICタグリーダ105が行う後述する各種処理(図6参照)を実現する。
【0046】
記憶部302には、各構成部分を駆動制御する制御プログラム、アプリケーションプログラムとして、読取手段111、提供手段112等に相当する実行可能プログラム、および処理端末101に情報を提供する際の当該ICタグリーダ105を特定する送信元ID情報等が格納されている。
【0047】
これらの各プログラムコードは、制御部301により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
【0048】
送受信部303は、アンテナ305を介して、ICタグリーダ105とICタグ10との間の通信を媒介する無線通信インタフェースであり、ICタグ10のメモリに記憶されている情報を受信する。
【0049】
通信制御部304は、ICタグリーダ105とネットワーク109間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク109を介して、ICタグリーダ105と、処理端末101間の通信制御を行う。
【0050】
次に、図5を参照しながら、機械的に識別可能な情報記憶媒体であるICタグ10について説明する。図5は、ICタグ10を示す。
【0051】
ICタグ10は、通常は金属層を積層した紙や、PETやポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン等の各種材料等の基材11に、ラミネートしたアルミ箔等の金属箔をフォトエッチングやレジスト印刷後のエッチングによりコイル状のアンテナ12を形成し、ICチップ13を接続することにより形成する。ICチップ13は、アンテナ12の両端部に接続する。
ICタグリーダ105は、ICタグ10に対して共振する呼び出し信号を発信し、数cmから数十cmの距離でICタグ10からの応答信号を読み、ICチップ13に記録した情報であるタグID情報の読み取りを行う。
【0052】
次に、本発明の実施形態に係る情報収集システム100の処理手順について説明する。
【0053】
まず、図6を参照しながら、ICタグリーダ105におけるICタグ読取処理および処理端末105への商品の状態情報の提供処理の処理手順を説明する。図6は、ICタグリーダ105におけるICタグ読取処理および処理端末105への商品の状態情報の提供処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0054】
ICタグリーダ105の記憶部302には、読取手段111、提供手段112等に相当する実行可能プログラムが格納されている。以下のICタグリーダ105の処理は、この実行可能プログラムの制御に従って、ICタグリーダ105の制御部301によって行われる。
【0055】
ICタグリーダ105とICタグ10との交信可能な状態にしておき、常時、ICタグ10のメモリに記憶した情報を読み取るように設定する(ステップS601)。例えば、商品棚20の棚部23には、シートアンテナ22からなるICタグリーダ105を設け、商品棚20の棚部23に商品21を陳列しておく。
ICタグリーダ105の制御部301は、共振する呼び出し信号をICタグ10に送信する(ステップS602)。
制御部301は、応答待ちタイマを起動する(ステップS603)。
【0056】
商品21が商品棚20に陳列されている場合、商品21に付与されるICタグ10は、呼び出し信号を受けて応答信号を送出する(ステップS604)。
ICタグリーダ105の制御部301は、応答信号を受信し(ステップS605)、ICタグ10のメモリに記憶したタグID情報を読み取る(ステップS606)。
【0057】
買物客が、店舗内で商品棚20に陳列されている商品21を手に取った場合、ICタグリーダ105の制御部301は、応答信号を受信せず、応答待ちタイマのタイムアウト通知を受け取り(ステップS607)、商品21が商品棚20から離れている等の応答なし状態を検知し(ステップS608)、応答なし情報を設定する(ステップS609)。
【0058】
制御部301は、読み取ったタグID情報/応答なし情報と、当該ICタグリーダを特定する送信元ID情報とからなる商品の状態情報を、ブロードキャスト通信により、処理端末101全体に提供する(ステップS610)。
制御部301は、呼び出しタイマを起動する(ステップS611)。制御部301は、呼び出しタイマに所定のタイマ値を設定し、次に商品21の状態確認まで休止状態に入り(ステップS612)、呼び出しタイマからのタイムアウト通知を受け取ると(ステップS613)、ステップS602に移行し、次の商品21の状態の確認処理を行い、以降、ステップS602からステップS613の処理を繰り返す。
【0059】
尚、本実施の形態では、ICタグリーダ105は、読み取られていたタグID情報を受信できず、応答がない場合を検知すると、設定した応答なし情報と、当該ICタグリーダを特定する送信元ID情報と、からなる商品の状態情報を、処理端末101全体に対して送信したが、ICタグリーダ105は、応答があった場合のみの、読み取ったタグID情報と、当該ICタグリーダを特定する送信元ID情報と、からなる商品の状態情報を送信し、応答がない場合の判断は、各処理端末101のアプリケーション103が行ってもよい。
【0060】
次に、図7を参照しながら、処理端末101(以下101−1を代表として説明する)における受信データのフィルタ処理の処理手順を示す。図7は、処理端末101における受信データのフィルタ処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0061】
処理端末101の記憶部202には、フィルタプログラム、アプリケーションプログラムの実行可能プログラムが格納されている。以下の処理端末101の処理は、この実行可能プログラムの制御に従って、処理端末101の制御部201によって行われる。
【0062】
処理端末101−1の制御部201は、フィルタ手段104−1により、当該アプリケーション103−1の処理内容に応じて、ICタグリーダ105から所定の頻度で受信した受信データである商品の状態情報を取得する(ステップS701)。
例えば、アプリケーションシステム102−1(在庫管理システム)のフィルタ手段104−1では、在庫倉庫内の商品棚20の商品21の在庫確認を行う場合、1回/10分程度の頻度で受信データである商品の状態情報を確認すればよい。また、アプリケーションシステム102−2(万引き検知システム)における、短時間で陳列されている複数の商品21がなくなる等の商品21の紛失を検知する場合や、アプリケーションシステム102−3(マーケティングシステム)における、店舗内における買物客が陳列されている商品21を手に取って見たりする等の、買物客による各商品21の動向を調べる場合、フィルタ手段104−2、104−2では、常時(例えば1回/秒)、受信した商品の状態情報を取得し、商品21が買物客により取り挙げられたか否かを調べる。
【0063】
制御部201は、フィルタ手段104−1により、受信時刻を取得し(ステップS702)、受信データである商品の状態情報(タグID情報/応答なし情報、送信元ID情報等)および受信時刻を記憶部202内のデータベース等に記憶する(ステップS703)。
【0064】
尚、処理端末101−1の制御部201は、ICタグリーダ105側に不具合が生じたことを検出すると、エラー通知を行う。例えば、所定の期間、ICタグリーダ105からのデータ送信がなかった場合、その旨のエラー情報を表示部206に表示、又は記憶部202に記憶する。また、ICタグリーダ105から、ICタグ10の読取エラーなどのエラー情報を検出すると、その旨のエラー情報を表示、又は記憶部202に記憶する。
【0065】
制御部201は、アプリケーション103−1により、記憶されたデータベース内の情報を基に、当該アプリケーション処理を行う(ステップS704)。
例えば、アプリケーション103−1は、記憶部201のデータベースに登録されたこれらの情報を表示部206に表示することで、買物客による店舗内における各商品21の動向を調べる。
【0066】
次に、情報収集システム100における、ブロードキャスト通信による通信処理の詳細を説明する。
図8は、ICタグリーダ105及び処理端末101におけるブロードキャスト通信による通信処理の概略を示す図である。
尚、所定の通信処理に関する送信元と送信先のポート番号は、異なる場合があるが、説明の容易のため、所定の通信処理の種類毎にポート番号が設定され、送信元と送信先のポート番号は、同一であるものとして説明する。
【0067】
図8に示すように、ICタグリーダ105には、2000番ポート、2001番ポート、2002番ポート、2003番ポート、…が設定され、処理端末101−1には、2000番ポート、2001番ポート、処理端末101−2には、2000番ポート、2002番ポート、処理端末101−3には、2000番ポート、2003番ポートが設定される。
【0068】
2000番ポートは、ICタグリーダ105及び全ての処理端末101の間の通信(例えば、商品の状態情報提供)に関する通信ポートである。
2001番ポートは、ICタグリーダ105と処理端末101−1との間の通信に関する通信ポートである。
2002番ポートは、ICタグリーダ105と処理端末101−2との間の通信に関する通信ポートである。
2003番ポートは、ICタグリーダ105と処理端末101−3との間の通信に関する通信ポートである。
【0069】
ICタグリーダ105は、全ての処理端末101に対して通信データを送信する場合(例えば、商品の状態情報を提供する場合)、送信先ポート番号2000を通信データに付加して、当該通信データをブロードキャスト通信によりネットワーク109に送出する。処理端末101−1、101−2、101−3、…は、ポート番号2000が設定されているので、当該通信データ(送信先ポート番号2000)を受信する(ステップ801)。
【0070】
処理端末101−1は、ICタグリーダ105に対して通信データを送信する場合、送信先ポート番号2001を通信データに付加して、当該通信データをブロードキャスト通信によりネットワーク109に送出する。ICタグリーダ105は、ポート番号2001が設定されているので、当該通信データ(送信先ポート番号2001)を受信する(ステップ802)。
【0071】
同様にして、処理端末101−2、101−3は、ICタグリーダ105に対して通信データを送信する場合、それぞれ、送信先ポート番号2002、2003を通信データに付加して、当該通信データをブロードキャスト通信によりネットワーク109に送出し、ICタグリーダ105は、ポート番号2002、2003が設定されているので、当該通信データ(送信先ポート番号2002、2003)を受信する(ステップ803、ステップ804)。
【0072】
上記の説明では、商品の状態情報の送受信に関する通信処理を例としてあげたが、通信処理の種類毎に、必要に応じて、ICタグリーダ105、処理端末101にポート番号を設定し、ポート番号を付加した通信データをブロードキャスト通信でネットワーク109に送出することにより、ICタグリーダ105及び処理端末101の間で通信データの授受を行い、並列処理を実現することができる。
尚、ICタグリーダ105が分散化、多重化されている場合は、同一の指示、同一の応答であっても、早着優先で処理するようにすればよい。
【0073】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、アプリケーション103が動作する複数の処理端末101−1、101−2、101−3と、1つ以上のICタグリーダ105と、がネットワーク109を介して接続され、商品棚20に陳列された商品21に付したICタグ10には、タグID情報を記憶し、ICタグリーダ105は、常時、ICタグ10に記憶されたタグID情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、商品21のICタグ10に記憶されたタグID情報を読み取り、読み取ったタグID情報、又は読み取られていたタグID情報を受信できず、応答がない場合の応答なし情報と、当該ICタグリーダ105を特定する送信元ID情報と、からなる商品の状態情報を、処理端末101全体に対して、ブロードキャスト通信によりネットワーク109に送出する。処理端末101は、フィルタ手段104により、ネットワーク109からの受信データを監視し、自身のアプリケーション103の処理内容に応じて、所定の頻度でICタグリーダ105から受信した商品の状態情報を取得、記憶し、記憶した商品の状態情報に基づいて、アプリケーション103の処理を行う。
【0074】
これにより、処理端末は、随時、商品の状態情報を収集しながらアプリケーションを実行し、処理端末自身の中でアプリケーションに応じたフィルタの処理を行い、ICタグリーダ側でアプリケーションに応じたフィルタ処理を行う必要がなく、常時、処理端末全体に対して、各アプリケーションを意識せずに、読み取った商品の状態情報を送信することが可能となり、効率的かつ高速な自立分散処理を実現することができる。
【0075】
また、ICタグリーダから処理端末に情報が送信された後で、情報のフィルタリングが行われアプリケーションに提供されるために、その間に端末の移動や変更があって受信環境が変化しても、他の端末やネットワークに負荷がかからず、適切な情報収集を行うことを可能とする。
【0076】
尚、本実施の形態では、処理端末101内にアプリケーション103とフィルタ手段104を有するが、これに限らず、例えば、フィルタ手段104を備える通信端末を、ネットワーク109と、アプリケーション103を有する処理端末101との間に接続してもよい。
【0077】
また、本実施の形態では、商品棚20の棚部23には、シートアンテナ22からなるICタグリーダ105を設けたが、これに限るわけではない。例えば、商品棚20の底面や背面側に、ICタグリーダ105を設けてもよい。
【0078】
また、本実施の形態では、ICタグリーダ105は、読み取ったタグID情報、又は読み取られていたタグID情報を受信できず、応答がない場合に設定した応答なし情報と、当該ICタグリーダを特定する送信元ID情報と、からなる商品の状態情報を、処理端末101全体に対して送信したが、応答がない場合の判断は、各処理端末101のアプリケーション103が行ってもよい。
【0079】
また、本実施の形態では、管理対象物品として、商品21を使用したが、これに限らず、在庫管理システム、万引き検知システム、マーケティングシステム等のアプリケーションシステム102における管理対象となる物品でもよい。
【0080】
更に、本実施の形態では、機械的に識別可能な情報記憶媒体としてICタグ10を用い、その読取装置としてICタグリーダ105を用いたが、情報記録媒体として、1次元バーコードや2次元バーコード(QRコード、PDF417、DataMatrix、MaxiCode等)を管理対象物品に付して、その読取装置としてバーコードリーダを用いて、情報を収集してもよい。
【0081】
尚、図6、図7等に示す処理を行うプログラムはCD−ROM等の記録媒体に保持させて流通させてもよいし、このプログラムを通信回線を介して送受することもできる。
【0082】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る情報収集システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の本実施の形態に係る情報収集システム100の概略構成を示す図
【図2】商品棚20の棚部23を示す図
【図3】処理端末101のハードウェア構成図
【図4】ICタグリーダ105のハードウェア構成図
【図5】ICタグ10を示す図
【図6】ICタグリーダ105におけるICタグ読取処理および処理端末101への商品の状態情報の提供処理の処理手順を示すフローチャート
【図7】処理端末101における受信データのフィルタ処理の処理手順を示すフローチャート
【図8】ICタグリーダ105及び処理端末101におけるブロードキャスト通信による通信処理の概略を示す図
【図9】従来の情報収集システム900の概略構成を示す図
【符号の説明】
【0084】
100………情報収集システム
101(101−1、101−2、101−3)………処理端末
102(102−1、102−2、102−3)………アプリケーションシステム
103(103−1、103−2、103−3)………アプリケーション
104(104−1、104−2、104−3)………フィルタ手段
105………ICタグリーダ
109………ネットワーク
111………読取手段
112………提供手段
201、301………制御部
202、302………記憶部
303………送受信部
204、304………通信制御部
305………アンテナ
10………ICタグ
11………基材
12………アンテナ
13………ICチップ
20………商品棚
21………商品
22………シートアンテナ
23………棚部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションが動作する1つ以上の処理端末と、1つ以上の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置と、がネットワークを介して接続され、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて、管理対象物品の状態情報を収集し、前記アプリケーションの処理を行う情報収集システムであって、
前記情報記憶媒体には、管理対象物品の識別情報を記憶し、
前記読取装置は、
常時、前記情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、
前記管理対象物品の前記情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を読み取る読取手段と、
読み取った前記管理対象物品の識別情報、又は読み取られていた前記管理対象物品の識別情報を受信できず、応答がない場合に設定した応答なし情報と、当該読取装置を特定する送信元ID情報と、からなる管理対象物品の状態情報を、ブロードキャスト通信により、前記処理端末全体に対して送信する送信手段と、
を備え、
前記処理端末は、
ネットワーク上の受信データを監視し、自身のアプリケーションの処理内容に応じて、所定の頻度で前記読取装置から受信した管理対象物品の状態情報を取得し、記憶するフィルタ手段と、
記憶した管理対象物品の状態情報に基づいて、自身のアプリケーションの処理を行うアプリケーション処理手段と、
を具備することを特徴とする情報収集システム。
【請求項2】
前記フィルタ手段は、
受信した管理対象物品の状態情報と共に、その受信時刻を記憶することを特徴とする請求項1記載の情報収集システム。
【請求項3】
前記処理端末は、
前記読取装置側に不具合が生じたことを検出すると、その旨のエラー情報を出力する手段、
を、更に具備することを特徴とする請求項1記載の情報収集システム。
【請求項4】
前記読取装置を、前記情報記憶媒体を付した前記管理対象物品を収納する棚又は什器の所定位置に設けることを特徴とする請求項1記載の情報収集システム。
【請求項5】
前記機械的に識別可能な情報記憶媒体は、
非接触ICタグ、2次元バーコード、1次元バーコードのいずれかであることを特徴とする請求項1記載の情報収集システム。
【請求項6】
前記情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置は、
ICタグリーダ、又はバーコードリーダであることを特徴とする請求項1記載の情報収集システム。
【請求項7】
ネットワークを介して、アプリケーションが動作する1つ以上の処理端末と、接続される、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて管理対象物品の状態情報を提供する情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置であって、
前記情報記憶媒体には、管理対象物品の識別情報を記憶し、
常時、前記情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、
前記管理対象物品の情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を読み取る読取手段と、
読み取った前記管理対象物品の識別情報、又は読み取られていた前記管理対象物品の識別情報を受信できず、応答がない場合に設定した応答なし情報と、当該読取装置を特定する送信元ID情報と、からなる管理対象物品の状態情報を、ブロードキャスト通信により、前記処理端末全体に対して送信する送信手段と、
を具備することを特徴とする情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置。
【請求項8】
前記読取装置を、前記情報記憶媒体を付した前記管理対象物品を収納する棚又は什器の所定位置に設けることを特徴とする請求項7記載の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置。
【請求項9】
前記機械的に識別可能な情報記憶媒体は、
非接触ICタグ、2次元バーコード、1次元バーコードのいずれかであることを特徴とする請求項7記載の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置。
【請求項10】
ICタグリーダ、又はバーコードリーダであることを特徴とする請求項7記載の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置。
【請求項11】
ネットワークを介して、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて管理対象物品の状態情報を提供する情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置と、接続される、アプリケーションが動作する処理端末であって、
ネットワーク上の受信データを監視し、自身のアプリケーションの処理内容に応じて、所定の頻度で前記読取装置から受信した管理対象物品の状態情報を取得し、記憶するフィルタ手段と、
記憶した管理対象物品の状態情報に基づいて、自身のアプリケーションの処理を行うアプリケーション処理手段と、
を具備することを特徴とする処理端末。
【請求項12】
前記フィルタ手段は、
受信した管理対象物品の状態情報と共に、その受信時刻を記憶することを特徴とする請求項11記載の処理端末。
【請求項13】
前記読取装置側に不具合が生じたことを検出すると、その旨のエラー情報を出力する手段、
を、更に具備することを特徴とする請求項11記載の処理端末。
【請求項14】
アプリケーションが動作する1つ以上の処理端末と、1つ以上の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置と、がネットワークを介して接続され、管理対象物品に付した機械的に識別可能な情報記憶媒体を用いて、管理対象物品の状態情報を収集し、前記アプリケーションの処理を行う情報収集システムにおける情報収集方法であって、
前記情報記憶媒体には、管理対象物品の識別情報を記憶し、
前記読取装置が実行する、
常時、前記情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を非接触で読み取れる状態に装備されており、
前記管理対象物品の情報記憶媒体に記憶された前記管理対象物品の識別情報を読み取る読取工程と、
読み取った前記管理対象物品の識別情報、又は読み取られていた前記管理対象物品の識別情報を受信できず、応答がない場合の応答なし情報と、当該読取装置を特定する送信元ID情報と、からなる管理対象物品の状態情報を、ブロードキャスト通信により、前記処理端末全体に対して送信する送信工程と、
を備え、
前記処理端末が実行する、
ネットワーク上の受信データを監視し、自身のアプリケーションの処理内容に応じて、所定の頻度で前記読取装置から受信した管理対象物品の状態情報を取得し、記憶するフィルタ工程と、
記憶した管理対象物品の状態情報に基づいて、自身のアプリケーションの処理を行うアプリケーション処理工程と、
を具備することを特徴とする情報収集方法。
【請求項15】
コンピュータを請求項7乃至請求項10いずれかに記載の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置として機能させるプログラム。
【請求項16】
コンピュータを請求項7乃至請求項10いずれかに記載の情報記憶媒体を機械的に識別可能な読取装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体。
【請求項17】
コンピュータを請求項11乃至請求項13いずれかに記載の処理端末として機能させるプログラム。
【請求項18】
コンピュータを請求項11乃至請求項13いずれかに記載の処理端末として機能させるプログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−72830(P2007−72830A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−260218(P2005−260218)
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】