説明

成膜装置

【課題】真空内を機構が簡単で基板の蒸着面を上面にして搬送ができ、前記上面搬送においても高精彩に蒸着可能な有機ELデバイス製造装または同製造方法あるいは成膜装置または成膜方法を提供することである。
【解決手段】
真空内を基板の蒸着面を上面にして搬送し、少なくとも前記基板が移動する場合には前記基板の搬送面が摺動しないように保持し、前記真空チャンバ内で前記基板を受渡し、その後前記基板を垂直または略垂直にたてて蒸着する。
また、上面搬送されてきた複数の基板を一つの真空蒸着チャンバ内で同一の蒸着源で交互に蒸着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機ELデバイス製造装置及び同製造方法並びに成膜装置及び成膜方法に係わり、特に大型基板を搬送して蒸着法による製造に好適な有機ELデバイス製造装置及び同製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示デバイスとして有機ELデバイスが注目され、その製造する有力な方法として真空蒸着法がある。表示デバイスの大型化とともに、有機ELデバイスにおいてもその大型化の要求があり、基板サイズは1500mm×1850mmにも及ぶ。
一般的な真空蒸着法における基板搬送方法としては、下から蒸着するために蒸着面を下にして搬送する下面搬送がある。下面搬送では、下面は蒸着面であり蒸着面を保持できず、表示面として使われない枠部分を保持等して搬送する必要がある。または、基板の大型化にともない、基板をトレイに入れて垂直に搬送する垂直搬送も提案されている。前記公知例としては下記のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−147488号公報
【特許文献2】特開2004−259638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、下面搬送では、枠部分のみ保持の搬送のために、基板の大型化にともないタワミが大きくなる。タワミが大きくなると枠部分の保持力しかないので、特別な保持機構が必要となる。また、保持力が不足すると落下の危険性も高まる。さらに、タワミの問題は、搬送だけでなく、下面蒸着時においてもシャドウマスクのタワミにも影響し、両者の影響が相まって高精彩な蒸着ができないという課題がある。
【0005】
一方、垂直搬送ではタワミの問題は解消できるが、搬送用トレイが必要でそのトレイも大型し、トレイによる搬送時の発塵やトレイの回収・洗浄機構が必要になるなどの課題がある。
従って、本発明の第一の目的は、機構が簡単で上面搬送ができる有機ELデバイス製造装置または同製造方法あるいは成膜装置または成膜方法を提供することである。
また、本発明の第二の目的は、上面搬送においても高精彩に蒸着可能な有機ELデバイス製造装置または同製造方法あるいは成膜装置また成膜方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記第1の目的を達成するために、基板を搬入ロード室から搬入させ、少なくとも1台の真空チャンバを介して、搬出ロード室へと搬送し、前記真空チャンバにおいて蒸着材料を前記基板に蒸着する際に、前記基板の蒸着面を上面にして搬送し、少なくとも前記基板を移動させる場合には前記基板の搬送面が摺動しないように保持することを第1の特徴とする。
【0007】
また、上記第二の目的を達成するために、前記真空チャンバ内で前記基板を受渡し、その後前記基板を蒸着する位置に移動させることを第2の特徴とする。
さらに、上記第二の目的を達成するために、前記基板の蒸着面を上面にして搬送する場合には、第1の特徴に加え、前記移動は前記基板面を略垂直に立てることを第3の特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡単な構造で上面搬送ができる有機ELデバイス製造装置または同製造方法あるいは成膜装置または成膜方法を提供することができる。
また、本発明によれば、上面搬送においても高精彩に蒸着可能な有機ELデバイス製造装置または同製造方法あるいは成膜装置または成膜方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態である有機ELデバイス製造装置を示す図である。
【図2】本発明の実施形態である搬送チャンバ2と処理チャンバ1の構成の概要を示す図である。
【図3】本発明の実施形態である搬送チャンバと処理チャンバの構成の模式図と動作説明図である。
【図4】シャドウマスクを示す図である。
【図5】本発明の実施形態である搬送機構を示す図である。
【図6】本発明の実施形態である処理チャンバ1の処理フローを示した図である。
【図7】基板を垂直に立てて蒸着する理由を説明する図である。
【図8】(a):本発明の処理チャンバの第2の実施形態を示す図である。(b):本発明の処理チャンバの第3の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の第1の実施形態を図1から図7を用いて説明する。有機ELデバイス製造装置は、単に発光材料層(EL層)を形成し電極で挟むだけの構造ではなく、陽極の上に正孔注入層や輸送層、陰極の上に電子注入層や輸送層など様々な材料が薄膜としてなる多層構造を形成したり、基板を洗浄したりする。図1はその製造装置の一例を示したものである。
【0011】
本実施形態における有機ELデバイス製造装置100は、大別して処理対象の基板6を搬入するロードチャンバ3、基板6を処理する4つのクラスタ(A〜D)、各クラスタ間又はクラスタとロードチャンバ3あるいは次工程(封止工程)との間の設置された5つの受渡室4から構成されている。次工程の後方には基板を搬出するために少なくとも後述するロード室31のようなアンロード室(図示せず)がある。
【0012】
ロードチャンバ3は、前後に真空を維持するためにゲート弁10を有するロード室31と、ロード室31から基板6(以下、単に基板という)を受取り、旋回して受渡室4aに基板6を搬入する搬送ロボット5aからなる。各ロード室31及び各受渡室4は前後にゲート弁10を有し、当該ゲート弁10の開閉を制御し真空を維持しながらロードチャンバ3あるいは次のクラスタ等へ基板を受渡する。
【0013】
各クラスタ(A〜D)は、一台の搬送ロボット5を有する搬送チャンバ2と、搬送ロボット5から基板を受取り、所定の処理をする図面上で上下に配置された2つの処理チャンバ1(第1の添え字a〜dはクラスタを示し、第2の添え字u、dは上側下側を示す)を有する。搬送チャンバ2と処理チャンバ1の間にはゲート弁10が設けてある。
【0014】
図2は、搬送チャンバ2と処理チャンバ1の構成の概要を示す。処理チャンバ1の構成は処理内容によって異なるが、真空で発光材料を蒸着しEL層を形成する真空蒸着チャンバ1buを例にとって説明する。図3は、搬送チャンバ2bと真空蒸着チャンバ1buの構成の模式図と動作説明図である。図2における搬送ロボット5は、全体を上下に移動可能(図3の矢印53参照)で、左右に旋回可能な2リンク構造のアーム51を有し、その先端には基板搬送用の櫛歯状ハンド52を上下二段に2本有する。上下二段にすることによって、上は搬入用、下は搬出用とし、一つの動作で搬入出処理を同時に行なうことができる。2本ハンドにするか1本ハンドにするかは処理内容によって決める。以後の説明では、説明を簡単にするために1本ハンドで説明する。
【0015】
一方、真空蒸着チャンバ1buは、大別して発光材料を蒸発させ基板6に蒸着させる蒸着部7と、基板6の必要な部分に蒸着させるアライメント部8と、搬送ロボット5と基板の受渡しを行い、蒸着部7へ基板6を移動させる処理受渡部9からなる。アライメント部8と処理受渡部9は右側Rラインと左側Lラインの2系統設ける。処理受渡部9は、搬送ロボット5の櫛歯状ハンド52と干渉することなく基板6を受渡し可能で、基板6を固定する手段94を有する櫛歯状ハンド91と、前記櫛歯状ハンド91を旋回させて基板6を直立させて、アライメント部8あるいは蒸着部7に移動し対面させる基板面制御手段92を有する。基板6を固定する手段94としては、真空中であることを考慮して電磁吸着やクリップ等の手段を用いる。アライメント部8は、図4に示すマスク81m、フレーム81fからなるシャドウマスク81と基板上のアライメントマーク84によって基板6とシャドウマスク81とを位置合せするアライメント駆動部83とを有する。蒸着部7は、蒸着源71をレール76上に沿って上下方向に移動させる上下駆動手段72、蒸着源71をレール75上に沿って左右のアライメント部間移動する左右駆動ベース74を有する。蒸着源71は、内部に蒸着材料である発光材料を有し、前記蒸着材料を加熱制御(図示せず)することによって安定した蒸発速度が得られ、図3の引出し図に示すように、ライン状に並んだ複数の噴射ノズル73から噴射される構造となっている。必要によっては、安定した蒸着が得られるように添加剤も同時に加熱して蒸着する。
【0016】
以上、説明した実施形態の中で、搬送機構を構成するのは、ロードチャンバ3のロード室31、搬送ロボット5a、受渡室4、搬送チャンバ2の搬送ロボット5及び処理チャンバ1の処理受渡部9である。これらを大別すると、櫛歯状のハンドを有する搬送ロボット5,5aと、そのハンドが挿入されるロード室31、受渡室4及び処理受渡部9とに分かれる。これら二組が交互に作用しながら基板6を搬送していくことになる。
【0017】
図5は、その一例として、受渡室4の載置台41に搬送ロボット5の櫛歯状ハンド52が挿入し、基板6を受取る状況と構成を示したものである。基板6の上面は表示面となる被蒸着面であり、その下面は非表示面である。従って、従来の下面搬送では接触可能な枠部のみで保持していたが、上面搬送では中央部含めて接触領域として利用できるので撓みの少ない安定した搬送が可能である。図5では、櫛歯状ハンド52は2本のアームを有しているの、受渡室では3本のレール状の基板保持部41を有している。櫛歯状ハンド52の基板6と接触する上面52uには、ハンド旋回時に基板が摺動しないように保持する保持手段として粘着性のゴム20が設けられており。面状にゴムを貼付してもよいがあまり粘着力が高いと離脱性が悪くなることも考慮する必要がある。粘着性のゴムのほか、真空環境を考慮して電磁吸着なども適用可能である。
【0018】
次に、高精彩の蒸着を可能とすることを重点的に説明する。
図6は、図1から図3に示した処理チャンバ1の処理フローを示した図である。本実施形態での処理の基本的な考え方は、上面搬送された基板6を垂直にたてて、アライメント部8に搬送し、蒸着する。搬送時基板6の下面が蒸着面であるならば反転する必要があるが、上面が蒸着面であるので垂直にたてるだけでよい。
【0019】
基板を垂直に立てて蒸着する理由を図7を用いて説明する。図4に示すように大型基板に対応するシャドウマスク81の大きさは、1800mm×2000mm程度になり、しかもマスク81mの厚さは40μmであり、今後さらに薄くなる傾向がある。そこで、下面から蒸着すると基板の重さ約5Kg、マスク81mの重さが200Kgであり、マスク81mには両者の重みが影響して大きく撓むことになる。撓んだ基板に撓んだマスク81mで蒸着するので、隣の色領域まで蒸着してしまい、色ボケの状態が生じ彩度が落ちる。そこで、基板6とシャドウマスク81とをともに立てた状態にして重みによるタワミを解消して、高精彩の色を得るようにした。
【0020】
次に本実施形態の処理フローを図3を参照しながら図6を用いて詳細に説明する。図3において基板6が存在するところは実線で示す。
まず、Rラインにおいて、基板6Rを搬入し、基板6Rを垂直に立ててアライメント部8Rに移動し、位置合せを行なう(StepR1からStepR3)。このとき、基板は蒸着面を上にした上面搬送であるので、反転等することなく直ぐに位置合せを行なうことができる。位置合せは、図3の引出し図に示すように、CCDカメラ86で撮像し、基板6に設けられたアライメントマーク84がマスク81mに設けられた窓85の中心にくるように、シャドウマスク81Rを前記アライメント駆動部83で制御することによって行なう。本蒸着が赤(R)を発光させる材料であるならば、図4に示すようにマスク81mのRに対応する部分に窓があいており、その部分が蒸着されることになる。その窓の大きさは色によって異なるが平均して幅50μm、高さ150μm程度である。マスク81mの厚さは40μmであり、今後さらに薄くなる傾向がある。
【0021】
位置合せが終了したら、蒸着源71をRライン側に移動させ(StepR4)、その後ライン状の蒸着源71を上又は下に移動させて蒸着する(StepR5)。Rライン蒸着中に、LラインではRラインと同様にStepL1からStepL3の処理を行なう。すなわち、他の基板6Lを搬入し、当該基板6Lを垂直に立ててアライメント部8Lに移動し、シャドウマスク81Lとの位置合せを行なう。Rラインの基板6Rの蒸着を完了すると、蒸着源71はLラインに移動し(StepL4)、Lラインにある基板6Lを蒸着する(StepL5)。このとき蒸着源71がRラインの蒸着領域から完全に出る前に、基板6Rがアライメント部8Rから離れると、不必要に蒸着される可能性があるので、完全に出た後に、基板6Rの処理チャンバ1からの搬出動作を開始し、その後新たな基板6Rの準備に入る。前記不必要な蒸着を避けるためにラインの間に仕切り板11を設ける。なお、図3は、StepR5及びStepL1の状態を示している。即ち、Rラインでは蒸着を開始し、Lラインでは真空蒸着チャンバ1buに基板を搬入した状態である。
【0022】
その後、上記フローを連続して行なうことにより、蒸発部7の移動時間を除いて無駄に蒸着材料を使用することなく蒸着することができる。蒸着に必要な時間とその他処理時間は略1分であり、蒸着源71の移動時間を5秒とすれば、従来は1分の無駄な蒸着時間が本実施形態では5秒に短縮できる。上記本実施形態によれば、図6に示すように真空蒸着チャンバ1buの処理基板1枚の処理サイクルは実質的に蒸着時間+蒸着源71の移動時間となり、生産性を向上させることができる。前述の条件で処理時間を評価すれば、従来の2分に対し、本発明では1分5秒となり、略2倍に生産性を向上することができる。さらに、同一量の蒸着材料に対して蒸着部7が消費する時間は、従来の例と変わりがないが、生産量が2倍になった分だけ、壁等に付着する材料の付着量が低減するので、壁等の付着に対するメインテナンスサイクル及び所要時間も短くなる。その結果、本実施形態によれば装置の稼働率を向上させることができる。
【0023】
以上、本実施形態によれば、蒸着装置を有する装置において簡単な構造で上面搬送ができる。
また、本実施形態によれば、上面搬送行い基板を立てて蒸着することで、基板に高精彩に蒸着することができる。
【0024】
次に、第2、第3の実施形態を図8を用いて説明する。第1の実施形態では、蒸着源71が移動して処理したが、本実施形態では、図8(a)はアライメント部8が移動する例であり、図8(b)は処理受渡部9が移動する例を示す。基本的な動きは実施形態1と同じである。
【0025】
まず、図8(a)の、処理受渡部9から基板6を受取り保持したアライメント部8が移動し処理する例を説明する。なお、図8において、基板6、アライメント部8及び処理受渡部9が存在するところは実線で示す。
【0026】
まず、Rラインにおいて、基板6Rを搬入し、基板6Rを垂直に立ててアライメント部8Rに基板6Rを移動し、位置合せを行なう。その後、アライメント部8R、8Lはアライメントベース8Bにより一体となって蒸着部7の前まで左に移動する。なお、アライメント部8R,8Lは、個別に左右に移動する構造であってもよい。その移動機構(図示せず)としては、実施形態1と同様にレールを設け、その上を移動させる方法を用いてもよい。次に基板6Rの蒸着を行なう。基板6Rが蒸着している時は、アライメント部8Lは、処理受渡部9Lの前に来ているので、他の基板6Lを受取り、位置合せ等の処理を行なうことができる。基板6Rの蒸着処理が終了したならば、アライメント部8R、8Lは一体となって蒸着部7の前まで右に移動し、基板6Lの蒸着処理を行なう。今度は、アライメント部8Rは、処理受渡部9Rの前に来ているので、他の基板6Rを受取り、次の蒸着の準備ができる。なお、図8(a)は、基板6Lを蒸着中で、基板6Rがアライメント部8Rに受取ったところを示す。
【0027】
次に、図8(b)の、処理受渡部9が移動して処理する例を説明する。この場合は、アライメント部8と蒸着部7は固定である。処理受渡部9R、9Lが一体となって左右に移動する。なお、処理受渡部9R,9Lは個別に左右に移動する構造であってもよい。本例では、処理受渡部9が移動し、基板を垂直にたてて、位置合せをし、蒸着する。蒸着している間に、他方の基板の搬入と新たな基板の搬入が可能となる。なお、図8(b)は、基板6Lを蒸着中で、基板6Rが処理受渡部9Rに搬入されたところを示す。
【0028】
従って、本2つの実施形態においても、簡単な構造で上面搬送ができ、上面搬送で基板に高精彩に蒸着すことができる。
【0029】
以上の実施形態において、基板を垂直に立てることを説明したが、蒸着部の構成によっては斜めでもよい。また、極端な例としては、上部から安定した蒸着した機構を用いれば、垂直に立てる必要もない。
【0030】
また、以上の実施形態の説明においては、蒸着部7、アライメント部8及び処理受渡部9は同一真空チャンバに設けたが、チャンバ間の移動はゲートを介して行なうことで、蒸着部を処理チャンバに、アライメント部及び処理受渡部は搬送チャンバ等に設けることも可能である。
【0031】
さらに、以上の実施形態の説明においては、搬送系を真空内で構成したが、特許文献1に示すように真空の処理チャンバの前に真空外に設けられたスライド装置があり、処理チャンバの前でアームを伸縮させて基板を搬出入することが開示されている。このような装置においても、前記スライド装置、伸縮アーム、処理チャンバへの搬出入ロード部及び処理チャンバ内の処理受渡部から構成される搬送系に本発明を適用することが可能である。
【0032】
また、上記説明では有機ELデバイスを例に説明したが、有機ELデバイスと同じ背景にある蒸着処理をする成膜装置および成膜方法にも適用できる。
【符号の説明】
【0033】
1:処理チャンバ 1bu:真空蒸着チャンバ
2:搬送チャンバ 3:ロードチャンバ
4:受渡室 5:搬送ロボット
6:基板 7:蒸着部
8:アライメント部 9:処理受渡部
10:ゲート弁 11:仕切り板
20:保持手段(粘着性ゴム) 31:ロード室
41:受渡室の基板保持部 81:シャドウマスク
71:蒸着源 100:有機ELデバイスの製造装置
A〜D:クラスタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸着材料を基板に蒸着する真空チャンバと、該真空チャンバ内に設けられ、前記基板をそれぞれに載置可能な少なくとも2つの蒸着位置と、該蒸着位置で該基板に蒸着材料を供給する蒸発源と、を備えた成膜装置であって、
前記蒸着位置には、該蒸着位置に載置された基板の基板面に沿って、前記蒸発源を移動させる第1の蒸発源移動機構と、
前記少なくとも2つの蒸着位置の間で蒸発源を移動させる第2の蒸発源移動機構と、
を備えたことを特徴とする成膜装置。
【請求項2】
請求項1記載の成膜装置において、
前記蒸発源は、長手方向を有し、前記第1の蒸発源移動機構は、該長手方向と直交する方向に該蒸発源を移動させるものであることを特徴とする成膜装置。
【請求項3】
請求項1記載の成膜装置において、
前記蒸発源は、長手方向を有し、前記第2の蒸発源移動機構は、該長手方向と平行する方向に該蒸発源を移動させるものであることを特徴とする成膜装置。
【請求項4】
請求項1記載の成膜装置において、
前記蒸発源は、長手方向を有し、前記第1の蒸発源移動機構は、該長手方向と直交する方向に該蒸発源を移動させるものであり、かつ前記第2の蒸発源移動機構は、該長手方向と平行する方向に該蒸発源を移動させるものであることを特徴とする成膜装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の成膜装置において、
前記蒸着位置において前記基板とシャドウマスクとの位置合わせを行うアライメント機構を備えたことを特徴とする成膜装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−84544(P2012−84544A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−9716(P2012−9716)
【出願日】平成24年1月20日(2012.1.20)
【分割の表示】特願2011−132951(P2011−132951)の分割
【原出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】