説明

手袋包装方法、及び手袋包装装置

【課題】手袋対の折り畳み、折り畳んだ手袋対の袋詰め、及びそのシールの一連作業を、シール時の噛み込みを招くことなく、しかも小ロット、多品種の場合にも優れた生産性を有して効率よく、かつコンパクトに包装する。
【解決手段】間隔部Dを隔てて並置したコンベア部11、11間に、前記手袋対2を跨がらせて折畳み位置P1まで搬送する。折畳み位置P1の下方に、包装用袋4を上口開きの状態にて支持するとともに、押し込みプレート6にて、前記手袋対2を、前記間隔部Dを通って下方に押し込むことにより、該手袋対2を2つに折り畳んで包装用袋4内に収納させる。手袋対2を収納した包装用袋4を、昇降保持手段8により下方のシール位置P2まで移動させ、その位置P2にて包装用袋4の開口縁4Eをシールする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一揃いの手袋が長さ方向を合わせて重ねられた手袋対を、2つに折り畳んで効率よく包装する手袋包装方法、及び手袋包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
手袋対の包装方法として、例えば図8(A)、(B)に示す如きピロー包装方法が採用されている。(例えば特許文献1、2参照)。
【0003】
この方法は、ロール体から巻き戻される帯状の包装シートa上に、手袋折畳み体b(手袋対を折り畳んだもの)を順に載置するとともに、包装シートaの両側縁aeを牽引ローラcで引き寄せながら互いに重ね合わせ、かつその重なり部を熱ローラdにてヒートシールする。そして手袋折畳み体bを囲んだ円筒状の包装シートaを、前記手袋折畳み体bの前後で熱板e等を用いて順次ヒートシールすることにより、各手袋折畳み体bをピロー包装した包装物が形成される。
【0004】
【特許文献1】特開平8−198357号公報
【特許文献2】特開平11−301604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしこのピロー包装方法では、予め、手袋対を手作業により或いは専用の折畳み装置を用いて別途折り畳む作業が必要であり、作業工数の増加を招く。又手袋折畳み体bのボリュームが大である場合や、折り畳み状態が崩れた場合等において、シール時に手袋の一部を噛み込んでしまい、シール不良を発生させる恐れがある。又通常の袋詰めに比して包装物の寸法が大きくなるため、梱包や搬送に不利を招く。又手袋折畳み体bの大きさに応じて、包装シートaのサイズを変更することが必要になるが、包装シートaのピロー包装装置への装着、調整に手間がかかり、特に小ロット、多品種の傾向が強い手袋の包装においては生産性を損ねるという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、一辺が口開き可能な包装用袋を用いるとともに、手袋対の折り畳み、折り畳んだ手袋対の包装用袋への詰め込み(袋詰め)、及び詰め込んだ包装用袋へのシールの一連作業を自動化でき、シール時に手袋の一部を噛み込むなどのトラブルを招くことなく、しかも小ロット、多品種の場合にも優れた生産性を有して効率よく、かつコンパクトに包装しうる手袋包装方法、及び手袋包装装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、一揃いの手袋が長さ方向を合わせて重ねられた手袋対を、2つに折り畳んで包装する手袋包装方法であって、
間隔部を隔てて並置される一対のコンベア部を有する搬送コンベアにより、前記手袋対を、前記間隔部を跨がらせて折畳み位置まで搬送し、
かつ前記折畳み位置かつ前記間隔部の下方位置に、一辺を口開き可能な開口縁とした包装用袋を、その開口縁を上方に向けかつ口開きの状態にて支持するとともに、
搬送方向と平行かつ上下動可能な板状の押し込みプレートを用いて前記折畳み位置の手袋対を、前記間隔部を通って下方に押し込むことにより、該手袋対を2つに折り畳んで前記開口縁から包装用袋内に収納させ、
しかも前記手袋対が収納された包装用袋を、上下動可能な昇降保持手段により受け取り、下方のシール位置まで保持して移動させるとともに、
前記シール位置にて前記包装用袋の開口縁をシールすることを特徴としている。
【0008】
又請求項3の発明は、一揃いの手袋が長さ方向を合わせて重ねられた手袋対を、2つに折り畳んで包装する手袋包装装置であって、
間隔部を隔てて並置される一対のコンベア部からなり、かつ前記間隔部を跨いで該コンベア部に載置される前記手袋対を折畳み位置まで搬送する搬送コンベア、
一辺を口開き可能な開口縁としかつ袋供給手段から供給される包装用袋を、前記開口縁を上方に向けかつ口開きの状態にて、前記折畳み位置かつ前記間隔部の下方位置で支持する袋支持手段、
前記折畳み位置の手袋対を、前記間隔部を通って下方に押し込むことにより該手袋対を2つに折り畳んで前記開口縁から包装用袋内に収納させる上下動可能かつ搬送方向と平行な板状の押し込みプレートを有する折り畳み手段、
前記手袋対が収納された包装用袋を前記袋支持手段に代えて保持し、かつ下方のシール位置まで保持して移動させる上下動可能な昇降保持手段、
及び前記シール位置にて、手袋対が収納された前記包装用袋の開口縁をシールするシール手段を具え、
前記昇降保持手段は、シールされた包装用袋の保持を開放することにより、該シールされた包装用袋を下方に払い出すことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明は叙上の如く構成しているため、手袋対の折り畳み、折り畳んだ手袋対の包装用袋への詰め込み、及びその包装用袋のシールの一連作業を自動化しうる。特に、並列する一対のコンベア部間に跨がらせた手袋対を、このコンベア部間の間隙部を通る押し込みプレートを用いて下方に押し込んでいる。そのため、上口開き状態で垂直に支持される包装用袋内に、前記手袋対を2つに折り畳みながら落とし込んで効率よく袋詰めすることができる。このとき、折り畳まれた手袋対は、包装用袋の底まで落ち込むため、シール時に手袋の一部が噛み込むなどのトラブルを防止しうる。
【0010】
又ロット替えの際、包装用袋を所定サイズのものに交換するだけで済むなど包装装置への装着、調整が容易であり、小ロット、多品種の手袋包装においても優れた生産性を発揮することができる。しかも袋詰めであるため、ピロー包装に比してコンパクトな包装が可能であり、包装物の梱包や搬送に有利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は本発明の手袋包装装置を示す正面図、図2はその斜視図である。
【0012】
図1、2に示すように、本実施形態の手袋包装装置1は、一揃いの手袋が長さ方向を合わせて重ねられた手袋対2を、2つに折り畳んで包装する装置であって、前記手袋対2を折畳み位置P1まで搬送する搬送コンベア3と、前記折畳み位置P1の下方で、包装用袋4を上口開きの状態で支持する袋支持手段5と、前記折畳み位置P1の手袋対2を2つに折り畳んで包装用袋4内に収納させる押し込みプレート6を有する折り畳み手段7と、手袋対2が収納された包装用袋4を下方のシール位置P2まで移動させる昇降保持手段8と、前記シール位置P2にて手袋対2が収納された包装用袋4の開口縁4Eをシールするシール手段9とを具える。
【0013】
前記搬送コンベア3は、図2に示すように、間隔部Dを隔てて並置される一対のコンベア部11、11からなり、前記間隔部Dを跨いで該コンベア部11に載置される前記手袋対2を、折畳み位置P1まで搬送する。本例では、各コンベア部11はベルトコンベアであり、例えばテーブル状のフレーム台12に水平に固定される。
【0014】
又前記折り畳み手段7は、搬送方向と平行な向きの板状の押し込みプレート6と、この押し込みプレート6を前記折畳み位置P1にて上下移動可能に保持する昇降具13とを具える。前記昇降具13は、本例では、長さ方向に移動可能な移動子13Aを有するロッドレスシリンダからなり、前記搬送コンベア3の上方を跨る取付台14に、支柱15を介して垂直に取り付けられる。又前記押し込みプレート6は、上下に長くかつ前記包装用袋4の巾よりも狭い巾の長尺板体からなり、その上端部が前記移動子13Aに保持される。そして、この移動子13Aの上下移動により、前記押し込みプレート6は、その下端が前記搬送コンベア3上の手袋対2よりも上方となる待機位置Q1(図1、2に示す)から、前記上口開きの状態で保持される包装用袋4内に至る押し込み位置Q2(図6(B)に示す)までの間を、前記間隔部Dを通って上下移動しうる。
【0015】
又前記袋支持手段5は、袋供給手段16から供給される包装用袋4を受け取り、この包装用袋4を、その開口縁4Eを上方に向けかつ口開きの状態(上口開きの状態)にて、前記折畳み位置P1かつ前記間隔部Dの下方位置で支持する。なお包装用袋4は、熱溶着可能な合成樹脂製のシート面材からなり、一辺を口開き可能な開口縁4Eとしかつ残る三辺を閉止した従来的な矩形状の袋体が好適に採用できる。
【0016】
ここで前記袋供給手段16は、図1の如く、多数の前記包装用袋4を水平にかつ前記開口縁4Eの位置を揃えて上下に重ね置きして収容する袋収容手段17と、この袋収容手段17から最上の包装用袋4を吸着して取り出す袋取出し手段18とを具える。なお袋取出し手段18は、鉛直面内で旋回することにより、取出した包装用袋4を、前記開口縁4Eが上方に向く垂直状態に姿勢変えすることができる。
【0017】
具体的には、前記袋収容手段17は、図3に示すように、前記フレーム台12に固定の台板19A上に、側板片19Bからなる矩形状の周囲枠を立ち上げた容器本体19を有し、その内部に多数枚の包装用袋4を収容できる。本例では、前記開口縁4Eを揃える内側の側板片19Baは固定であり、かつ他の側板片19Bbは、包装用袋4のサイズに応じてその取付位置を調整可能に配されている。なお本明細書では、便宜上、前記間隔部Dに向く側を「内側」、その逆を「外側」と呼ぶ場合がある。
【0018】
又前記袋収容手段17には、底板19Cが昇降自在に配される。この底板19Cは、その下面に、前記台板19Aに設けるガイド筒により垂直に案内される複数のガイド軸20を具える。又ガイド軸20のうちの1本は、側面に歯溝を刻設したラックギヤー20Aであり、モータ駆動されるピニオンギヤー21と噛合している。なお前記容器本体19には、最上の包装用袋4の高さ位置を検出するセンサ(図示しない)が取り付き、設定高さ位置の範囲よりも低いときに前記ピニオンギヤー21を駆動させ、前記底板19Cを上昇させる。従って、前記袋収容手段17は、最上の包装用袋4を、常に設定高さ位置の範囲に維持させることができる。
【0019】
又前記袋取出し手段18は、図4に示すように、前記フレーム台12に固定されかつ前後に移動しうる移動子22Aを有する横移動具22と、前記移動子22Aに取り付く支持板23の前端部に枢着され鉛直面内で旋回しうる旋回アーム24と、この旋回アーム24に取り付く取出し用吸着パッド25とを具える。
【0020】
なお前記横移動具22として、本例ではロッドレスシリンダが使用される。又前記支持板23は、前記移動子22Aに固定される後端部から前方に向かってのびるとともに、その前端部には、前記旋回アーム24の一端を、搬送方向にのびる水平な軸心i廻りで旋回可能に枢着している。又前記旋回アーム24は、前記一端から下方にのびる第1のアーム片24Aと、その下端から水平に折れ曲がって搬送方向にびる第2のアーム片24BとからなるL字状に形成される。
【0021】
そしてこの第2のアーム片24Bには、搬送方向の複数位置(本例では2位置)に、それぞれ伸縮可能なシリンダー26を介して取出し用吸着パッド25を取り付けている。
【0022】
ここで、前記袋取出し手段18では、前記移動子22Aの後退位置Jrで、前記シリンダー26を作動する。このシリンダー26のロッドの伸張により、取出し用吸着パッド25は前記容器本体19の上縁19eを下方に超えて下降し、収容される包装用袋4のうちの最上の包装用袋4を吸着しうる。このとき、開口縁4Eと取出し用吸着パッド25との間には、はみ出し部分Wが形成形成される。その後、前記ロッドの縮小により、吸着した包装用袋4を持ち上げた後、前記移動子22Aの前進位置Jfまでの前進移動により、吸着した包装用袋4を容器本体19から前方に取り出すことができる。しかる後、前記旋回アーム24を、前記軸心i廻りで90°旋回させることにより、前記包装用袋4を、その開口縁4Eが上方に向く垂直状態Yに姿勢変えしうる。
【0023】
次に 前記袋支持手段5は、前記袋取出し手段18に保持された垂直状態Yの包装用袋4の両側に配される支持用吸着パッド28を有する吸着手段29を具える。各支持用吸着パッド28は、図5に示すように、フレーム台12に取付金具31を介して支持されるシリンダ32のロッド端に、互いに向かい合わせて取り付けられる。この吸着手段29は、前記袋取出し手段18に支持された垂直状態Yの包装用袋4に対して、シリンダ32のロッドを伸張せしめ、包装用袋4の前記はみ出し部分Wを、支持用吸着パッド28によって両側から吸着する。即ち、前記開口縁4Eで向き合う両側のシート面材を両側から吸着する。そして、前記取出し用吸着パッド25の吸着を開放した後、前記袋取出し手段18を初期状態に戻すことにより、前記包装用袋4を、袋取出し手段18から受け取りうる。その後、シリンダ32のロッドを縮小せしめ、吸着した各シート面材を両側に離間させることにより、包装用袋4を口開きの状態にて支持しうる。
【0024】
そしてこの状態において、図6(A)、(B)に示すように、折り畳み手段7の前記押し込みプレート6が下降し、前記折畳み位置P1の手袋対2を、前記間隔部Dを通って下方に押し込むことにより、該手袋対2を2つに折り畳んで前記開口縁4Eから包装用袋4内に収納させることができる。この時、手袋対2が、前記コンベア部11の内側縁11Eに引っ掛かったり、傷付いたりするのを防止するため、本例では、各コンベア部11に、その内側縁11Eに沿ってのびるガイドローラ33を配している。このガイドローラ33は、本例では、その外周面の上縁が前記コンベア部11の搬送面よりも下方に位置し、かつ外周面の内側縁が、前記コンベア部11の内側縁11Eよりも内側に位置する。
【0025】
又折り畳まれる手袋対2を、包装用袋4内に確実に収納させるため、本例では、押し込みプレート6による押し込みに際して、下部が外向きに開いて手袋対2を包装用袋4内に案内する略V字状の案内手段35を、前記袋支持手段5に付設している。この案内手段35は、図6に示すように、本例では板バネ材からなり、前記間隔部Dに略V字状に取り付けられる一対の開口プレート34、34を具える。この開口プレート34は、例えば前記フレーム台12の取付け板部12Aに固定される固定片部34aから折れ曲がり、開口プレート34、34間の間隔が下方に向かって減じる向きに傾斜する翼片部34bを具える。そして、前記手袋対2の押し込みにより、前記開口プレート34は、その下部が前記シート面材の内面に接する向きに押し開かれる。これにより、手袋対2を包装用袋4内に案内でき、前記開口縁4Eに引っ掛かるのを防止しうる。なお前記開口プレート34は、シート面材を介して前記支持用吸着パッド28と当接するまで押し開きでき、このとき開口プレート34と前記支持用吸着パッド28との間でシート面材を狭圧することにより、収納の際に包装用袋4が支持用吸着パッド28から外れて落下するのを防止できる。なお収納の後、前記押し込みプレート6は、前記板バネ材によるバネ弾性により、下部が閉じた略V字状態(図5、7に示す)に復帰しうる。
【0026】
又この案内手段35では、手袋対2が収納の際に、包装用袋4の開口縁4Eの両端で引っ掛かるのを防止することも好ましい。そのため本例では、図7の如く、搬送方向の前後で前記間隔部Dを横切ってのび、包装用袋4に押し込まれる際の手袋対2の巾を調整する一対の巾調整ローラ36を設けている。この巾調整ローラ36は、手袋対2の品種等に応じて巾調整ローラ36、36の間隔を段階的或いは連続的に調節可能に取り付けられるのが好ましい。
【0027】
次に、前記昇降保持手段8は、手袋対2が収納された前記包装用袋4を、前記袋支持手段5に代えて保持し、かつ下方のシール位置P2まで保持して移動させる。具体的には、図1の如く、前記昇降保持手段8は、例えばロッドレスシリンダ等の昇降具40の移動子に取り付く上下動可能な移動台41と、この移動台41に支持され前記包装用袋4の両側に向かい合わせで配される一対のシリンダ42と、各シリンダ42の向き合うロッド端に取り付く保持板43とを具える。そして前記シリンダ42の伸張により、手袋対2が収納された包装用袋4を、前記保持板43、43間で挟んで前記袋支持手段5から受け取り、下方のシール位置P2まで移動させる。
【0028】
又前記シール手段9は、図8の如く、フレーム台12に取付金具31を介して前記包装用袋4の両側に向かい合わせで配される一対のシリンダ44と、各シリンダ44の向き合うロッド端に取り付くシール端子45とを具える。そして、前記シリンダ44のロッドを縮小せしめ、前記昇降保持手段8により保持された包装用袋4の前記はみ出し部分Wを、シール端子45、45間で狭圧しかつ加熱することで前記開口縁4Eをシールする。なお前記シール端子45は、開口縁4Eを熱溶着によってシールする周知の溶着端子であり、特に超音波溶着方式のものが、応答性に優れるため好適に採用しうる。なお前記昇降保持手段8が包装用袋4をシール位置P2にて保持する際、前記シール端子45と保持板43との間隔Tが広すぎると、シール部分に皺が生じて、シール性や見栄えを損ねる恐れを招く。このような観点から、前記間隔Tは2mm以下に設定するのが好ましい。
【0029】
又シールされた前記包装用袋4は、前記昇降保持手段8による保持の開放により、例えば下方に設けた搬出コンベヤ46(図1に示す)等に、自動で払い出すことができる。
【0030】
このように本発明の手袋包装装置1は、手袋対2の折り畳み作業、折り畳んだ手袋対2の袋詰め作業、及び袋詰めした包装用袋4のシール作業である一連作業を自動化しうる。特に、並列する一対のコンベア部11、11間に跨がらせた手袋対2を、押し込みプレート6により下方に押し込むものであるため、上口開きの包装用袋4内に、前記手袋対を2つに折り畳みながら落とし込んで効率よく袋詰めすることができる。このとき、折り畳まれた手袋対2は、包装用袋4の底まで落ち込むため、手袋の一部がはみ出してシール時に噛み込むなどのトラブルを防止しうる。
【0031】
又前記袋収容手段17により収容された包装用袋4の開口縁4Eの位置、袋支持手段5により上開口で垂直に支持された包装用袋4の開口縁4Eの位置、及びシール手段9によりシールする際の包装用袋4の開口縁4Eの位置は、それぞれ包装用袋4の深さ方向のサイズに関係なく、常に一定である。従って、ロット替えの際にも、包装用袋4のサイズに合わせて、前記容器本体19の側板片19Bbの位置を調整するだけで、他の手段の調整が不要であり、小ロット、多品種の手袋包装においても優れた生産性を発揮することができる。しかも袋詰めであるため、ピロー包装に比してコンパクトな包装が可能であり、包装物の梱包や搬送に有利となる。
【0032】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の手袋包装装置の一実施例を示す正面図である。
【図2】搬送コンベアを折り畳み手段とともに示す斜視図である。
【図3】袋収容手段17を示す正面図である。
【図4】袋供給手段を示す斜視図である。
【図5】袋支持手段を袋供給手段とともに示す正面図である。
【図6】(A)、(B)は、押し込みプレートによる手袋対の折り畳たみ、及び包装用袋内への収納を説明する正面図である。
【図7】案内手段を説明する斜視図である。
【図8】シール手段による包装用袋へのシールを説明する図面である。
【図9】(A)、(B)は従来の手袋包装方法を説明する図面である。
【符号の説明】
【0034】
2 手袋対
3 搬送コンベア
4 包装用袋
4E 開口縁
5 袋支持手段
6 押し込みプレート
7 折り畳み手段
8 昇降保持手段
9 シール手段
11 コンベア部
16 袋供給手段
17 袋収容手段
18 袋取出し手段
28 支持用吸着パッド
29 吸着手段
34 開口プレート
35 案内手段
D 間隔部
P1 折畳み位置
P2 シール位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一揃いの手袋が長さ方向を合わせて重ねられた手袋対を、2つに折り畳んで包装する手袋包装方法であって、
間隔部を隔てて並置される一対のコンベア部を有する搬送コンベアにより、前記手袋対を、前記間隔部を跨がらせて折畳み位置まで搬送し、
かつ前記折畳み位置かつ前記間隔部の下方位置に、一辺を口開き可能な開口縁とした包装用袋を、その開口縁を上方に向けかつ口開きの状態にて支持するとともに、
搬送方向と平行かつ上下動可能な板状の押し込みプレートを用いて前記折畳み位置の手袋対を、前記間隔部を通って下方に押し込むことにより、該手袋対を2つに折り畳んで前記開口縁から包装用袋内に収納させ、
しかも前記手袋対が収納された包装用袋を、上下動可能な昇降保持手段により受け取り、下方のシール位置まで保持して移動させるとともに、
前記シール位置にて前記包装用袋の開口縁をシールすることを特徴とする手袋包装方法。
【請求項2】
前記折畳み位置かつ前記間隔部の下方位置での前記包装用袋は、前記開口縁で向き合う包装用袋の両側のシート面材が両側に吸着されることにより口開きの状態にて支持されるとともに、前記押し込みプレートによる押し込みに際して、前記手袋対は、下部が前記シート面材の内面に接する向きに開く開口プレートにより案内されることを特徴とする請求項1記載の手袋包装方法。
【請求項3】
一揃いの手袋が長さ方向を合わせて重ねられた手袋対を、2つに折り畳んで包装する手袋包装装置であって、
間隔部を隔てて並置される一対のコンベア部からなり、かつ前記間隔部を跨いで該コンベア部に載置される前記手袋対を折畳み位置まで搬送する搬送コンベア、
一辺を口開き可能な開口縁としかつ袋供給手段から供給される包装用袋を、前記開口縁を上方に向けかつ口開きの状態にて、前記折畳み位置かつ前記間隔部の下方位置で支持する袋支持手段、
前記折畳み位置の手袋対を、前記間隔部を通って下方に押し込むことにより該手袋対を2つに折り畳んで前記開口縁から包装用袋内に収納させる上下動可能かつ搬送方向と平行な板状の押し込みプレートを有する折り畳み手段、
前記手袋対が収納された包装用袋を前記袋支持手段に代えて保持し、かつ下方のシール位置まで保持して移動させる上下動可能な昇降保持手段、
及び前記シール位置にて、手袋対が収納された前記包装用袋の開口縁をシールするシール手段を具え、
前記昇降保持手段は、シールされた包装用袋の保持を開放することにより、該シールされた包装用袋を下方に払い出すことを特徴とする手袋包装装置。
【請求項4】
前記袋供給手段は、多数の前記包装用袋を水平にかつ前記開口縁の位置を揃えて上下に重ね置きして収容する袋収容手段と、
この袋収容手段から最上の包装用袋を吸着するとともに、鉛直面内で旋回することにより前記包装用袋を、前記開口縁が上方に向く垂直状態に姿勢変えしうる袋取出し手段とを具え、
前記袋支持手段は、前記袋取出し手段に保持された垂直状態の包装用袋において、その開口縁で向き合う両側のシート面材を吸着しかつ両側に離間することに、前記包装用袋を前記袋取出し手段から受け取りかつ口開きの状態にて支持する支持用吸着パッドを有する吸着手段を具えることを特徴とする請求項3記載の手袋包装装置。
【請求項5】
前記袋支持手段は、前記吸着手段と、前記押し込みプレートによる押し込みに際して、下部が前記シート面材の内面に接する向きに開くことにより前記手袋対を案内する開口プレートを有する案内手段とを具えることを特徴とする請求項4記載の手袋包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−50043(P2008−50043A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−229539(P2006−229539)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【Fターム(参考)】