説明

把持装置

【課題】被把持物と接触する接触部を交換する必要が生じたとき、圧力センサ全体を交換することなく、その接触部のみ交換できるようにする。
【解決手段】把持装置は、両側に電極22a,22bが設けられた圧電素子21を電極22a,22bに接続された1対のフレキシブル基板23a,23bで挟み込んで形成された圧電振動型圧力センサ20を、ワークを把持する把持部6の指先部6a及び中節部6bに圧電素子21と1対のフレキシブル基板23a,23bを把持部6の把持力方向に配置して備え、さらに、把持部6に着脱可能に設けられた耐油性、耐薬性の弾性を有するゴム製の保護層24を備えている。被覆部材の劣化、傷、摩耗、ヘタリが生じても、圧電振動型圧力センサ全体を交換する必要がなく、保護層24のみを交換できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動型圧力センサをロボットの把持部に装備した把持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、把持装置としてのロボットハンドは、形状、硬さ、表面性、重さ等の様々な特性を有する被把持物を把持できるように、多機能を求められている。これに伴って、ロボットハンドの把持部に設けられるセンサは、人間の指先に相当する圧力感、滑り感等の感覚を得ることができる感度を要求されている。このため、ロボットハンドは、把持部に設けられた圧力センサでリアルタイムに把持状態を検出し、人間と同様な感覚で被把持物を把持する制御が求められている。
【0003】
このように、人間と同様な感覚で被把持物を把持することが求められているロボットハンドに使用される圧力センサとして、歪ゲージ、静電容量式、導電性ゴムなどが開発されている。
【0004】
この種の圧力センサとして、従来、特許文献1乃至3に記載のものがある。
【0005】
特許文献1に記載の圧力センサは、把持部に貼り付けたフレキシブル基板上に、複数個のマトリックス状に配置された感圧ゴムを配置し、その上からセンサ面の保護と、被把持物を柔軟に把持する必要性から柔軟層で各感圧ゴムに密着して覆った構造になっている。
【0006】
また、特許文献2に記載の圧力センサは、柔軟かつ伸縮可能な絶縁性のあるフィルム状の電極部材の表面又は内部に、規則性のある配列で電極を配した電極部材を少なくとも2枚、対向位置に配して袋状にした電極部を備えている。
【0007】
そして、圧力センサは、被把持物の材質等の種類に応じて、袋状の電極部内に入れる物質の入れ換えを制御する物質入れ換え制御手段を備えている。また、圧力センサは、各電極部材の電極に所定値の電気信号を出力する電気的出力手段と、各電極部材の電極間に生じる電気信号を計測する電気的計測手段とを備えている。そして、物質入れ換え制御手段は、袋状の電極部の袋内部に入れる物質の入れ換えをするようになっている。また、電気的計測手段は、電気的出力手段から所定値の電気信号が供給された各電極部材の電極間に生じた電気信号の変化を計測して、この電気信号の変化に基づいて電極部材に接した被把持物の形状を認識する形状認識情報を得るようになっている。
【0008】
具体的に、特許文献2記載の圧力センサ900は(図8)、柔軟かつ伸縮可能な絶縁性のフィルム901,902もしくはそれに類する物の表面もしくは内部に、マトリックス状のように規則性のある配列で電極901a,902aを備えている。フィルム901,902は電気的出力手段903に接続され、電気的出力手段903は電気的計測手段904に接続されている。電気的計測手段904は、各フィルムの電極間の電気信号を取り出して、被把持部材の形状を認識した形状認識情報を検出する機能を備えている。
【0009】
そして、圧力センサ900は(図9)、ロボットハンド910の把持爪911,911に取り付けられて、被把持部材を把持のみで、容易に被把持物の形状を計測できるようにしている。
【0010】
特許文献3の圧力センサは、複数の板状圧電体と電極とを交互に重ねて層状に形成された検出部を有している。そして、圧力センサは、検出部に、その対向する電極に誘起される電圧を処理する処理回路を接続し、圧電体に加わる力の方向、大きさにより変化する圧電体の誘起電圧により、圧力感、すべり感、せん断線に関する情報を得られるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2006−136983号公報
【特許文献2】特開2002−113685号公報
【特許文献3】特開昭60−034293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、ロボットハンドは、多種多様の被把持物を把持して、被把持物の移動或いは組立を行うとき、頻繁に被把持物との接触を繰り返す必要がある。特に、産業用のロボットハンドは、被把持物の把持回数は膨大なものであり、把持動作の繰り返しによるセンサ面の摩耗、傷、汚れ、劣化等が発生していた。しかも、産業用ロボットハンドは、油、有機溶剤等を使用する作業が多く、油や有機溶剤等によって、一段とセンサ面の摩耗、傷、汚れ及び劣化等が発生しやすいという問題があった。
【0013】
特許文献1に記載の圧力センサは、センサ面の保護と、被把持物を柔軟に把持する必要性から柔軟層を各感圧ゴムに密着させた構造になっているため、柔軟層を容易に交換することができないという問題がある。
【0014】
特許文献2に記載の圧力センサは、フィルムが把持面になるため、フィルムが、摩耗したり、破損したり、汚れたりすると、圧力センサ全体を交換しなければならないという問題がある。
【0015】
特許文献3に記載の圧力センサは、保護層と強化層とに覆われている。しかし、この2層は、センサと一体であり、交換することができない。このため、特許文献3に記載の圧力センサは、強化層が摩耗したり、破損したり、汚れたりすると、圧力センサ全体を交換しなければならないという問題がある。
【0016】
このように、特許文献1乃至3に記載の圧力センサは、被把持物と接触を繰り返す圧力センサの接触部が圧力センサと一体であるため、接触面を交換する必要が生じたとき、接触面だけを交換することができず、圧力センサ全体を交換しなければならなかった。
【0017】
とりわけ、汎用性のあるロボットハンドとなると、指を2本以上備えており、そのすべての指に取り付けてある圧力センサを全部交換しなければならず、メンテナンスに手間と時間を要し、かつメンテナンスのコスト高になるという問題があった。
【0018】
本発明は、被把持物と接触する接触部を交換する必要が生じたとき、圧力センサ全体を交換することなく、その接触部のみ交換できるようにして、メンテナンス性の向上と、メンテナンスコストの削減を図った把持装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の把持装置は、両側に電極が設けられた圧電素子を前記電極に接続された1対の回路基板で挟み込んで形成された圧電振動型圧力センサを、被把持物を把持する把持部の把持位置に前記圧電素子と前記1対の回路基板を前記把持部の把持力方向に配置して備え、さらに、前記把持部に着脱自在に設けられた弾性部材製の被覆部材を備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
本発明の把持装置は、被把持物の把持による圧電振動型圧力センサへの接触の繰り返しによる被覆部材の劣化、傷、摩耗、ヘタリが生じても、適時、被覆部材のみを簡単に交換することができる。
【0021】
また、本発明の把持装置は、圧電振動型圧力センサ全体を交換する必要がなく、被覆部材のみを消耗部品扱いにできるため、メンテナンス性の向上と、メンテナンスコストの削減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態の把持装置としてのロボットハンドに設けられる圧電振動型圧力センサの概略断面図である。
【図2】圧電振動型圧力センサが設けられたロボットハンドの把持部の断面図である。
【図3】図5のE−E矢視断面図である。
【図4】組立ロボットの概略全体図である。
【図5】組立ロボットのロボットハンドの平面図である。
【図6】ロボットハンドの外観斜視図である。
【図7】ロボットハンドに設けられる圧電振動型圧力センサの保護層を2層にした場合の図であり、図1に相当する図である。
【図8】従来の形状認識センサの基本構成図である。
【図9】従来の技術における2指構成の接触式形状センシングロボットハンドの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態の把持装置を図に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態の把持装置としてのロボットハンドに設けられる圧電振動型圧力センサの概略断面図である。図2は、圧電振動型圧力センサが設けられたロボットハンドの把持部の断面図である。図3は、図5のE−E矢視断面図である。図4は、組立ロボットの概略全体図である。図5は、組立ロボットのロボットハンドの平面図である。図6は、ロボットハンドの外観斜視図である。
【0025】
組立ロボット100(図4)は、作業台3に設けられている。組立ロボット100は、ロボットアーム1の先端に設けられた把持装置としてのロボットハンド2で被把持物としてのワークW1を把持して、作業台3上の他のワークW2に組み込むようになっている。組立ロボット100の詳細は、後述する。
【0026】
圧電振動型圧力センサ(以下、単に「センサ」と言う)20(図5)は、ロボットハンド2の把持部6の指先部6aと、中節部6bとに接着剤等の既知の固定方法により設けられている。センサ20は、ワークW1の形状を確認し、ロボットハンド2がワークW1を把持する把持力を検知して、ロボットハンド2がワークW1を最適な把持力で把持できるようにしている。
【0027】
図1乃至図3において、センサ20は、圧電素子21と、圧電素子21の両側に配置された電極22a,22bと、電極22a,22bにそれぞれ接触して圧電素子21を挟み込んだフレキシブル基板23a,23b等で構成されている。回路基板としてのフレキシブル基板23a,23bは、圧電素子21に対応する1個以上の電極22a,22bに接続されて、接着剤等の公知の固定方法により、電極22a,22bと一体化されている。
【0028】
センサ20は、被覆部材としての保護層24(124)によって保護されている。保護層24(124)は、弾性を備えている。センサ20と保護層24(124)とによってワークの把持状態を検知する検知部7(図1)を形成されている。
【0029】
ロボットハンド2のワークW1を把持する把持部6がワークW1を把持する側の把持位置としての指先部6aに設けられたセンサ20(図2)の保護層24と、把持位置としての中節部6bに設けられセンサ20(図3)の保護層124は、形状が異なっている。
【0030】
センサ20(図2、図3)は、圧電素子21と1対のフレキシブル基板23a,23bとを把持部6の把持力方向F1乃至F4(図5)に配置されて指先部6aと中節部6bとに設けられている。
【0031】
図2に示すセンサ20の保護層24は、センサ20と指先部6aを包み込むように装着されて、有底筒状に形成されている。なお、保護層24の形状は、筒状であってもよい。
【0032】
センサ20と指先部6aとに装着されていないときの保護層24の内径は、センサ20と指先部6aとで形成される直径よりも小さく設定されている。このため、保護層24は、センサ20と指先部6aとに装着されると、センサ20のワークW1を把持する側のフレキシブル基板23aと指先部6aとを覆って、矢印B方向に弾性収縮して密着し、指先部6aから脱落することがない。
【0033】
保護層24は、矢印F方向(図2)に引っ張るとセンサ20と指先部6aとから抜き取って、交換することができる。このため、保護層24(図1)は、フレキシブル基板23aに対しては、A−A線の部分で分離されて着脱自在になっている。
【0034】
図3に示すセンサ20の被覆部材としての保護層124は、図2に示す保護層24と形状が異なっている。図3の保護層124は、断面U字状の樋状の弾性部材である。この保護層124は、ロボットハンド2の把持部6の中節部6bに設けられたセンサ20を覆って中節部6bに着脱自在なピン29によって固定されている。保護層124は、弾性によって矢印D方向に弾性収縮してセンサ20に密着している。保護層124は、ピン29を抜くことによって交換することができる。
【0035】
なお、保護層124は、一枚の平らな形状をして、中節部6bに取り付けられるとき、弾性変形して、センサ20を覆って中節部6bに取り付けられても良い。
【0036】
次に、組立ロボット100の構成と動作を説明する。
【0037】
組立ロボット100(図4乃至図6)は、ロボットアーム1と、ロボットハンド2と、ビジョンカメラ4等で構成されている。
【0038】
ロボットアーム1は、作業台3に立設された縦軸31と、縦軸31に水平回転自在に設けられた回転基部32と、回転基部32に第1水平軸33によって上下方向に回転自在に設けられた第1アーム34とを備えている。さらに、ロボットアーム1は、第1アーム34の先端に第2水平軸25によって上下方向に回転自在に設けられた第2アーム36と、第2アーム36に第3水平軸37によって上下方向に回転自在に設けられたロボットハンド2とを備えている。また、ロボットアーム1は、ロボットハンド2に設けられたビジョンカメラ4と、把持部6とを備えている。
【0039】
把持部6は、4本の指38で構成されている。指38は、指先部6aと、中節部6bとで構成されている。中節部6bは、関節J1によってロボットハンド2に水平回転自在に設けられている。指先部6aは、関節J2によって中節部6bに水平回転自在に設けられている。
【0040】
指先部6aと中節部6bとのワークW1に対向する部分には、把持部6がワークW1を把持したとき、把持状態を検知するセンサ20が設けられている。
【0041】
ビジョンカメラ4は、作業台3上に置かれたワークW1、W2等の形状と位置を認識するようになっている。その情報は、不図示のコントローラに送られる。不図示のコントローラは、縦軸31、第1水平軸33、第2水平軸35、第3水平軸37、関節J1及び関節J2を作動させる不図示の駆動装置を制御して、各軸と各関節とを作動させる。
【0042】
この結果、把持部6は、ロボットアーム1とロボットハンド2との作動によって、ワークW1を把持できる位置に移動して、ワークW1を把持し始める。
【0043】
把持部6には、センサ20と保護層24(124)によってワークの把持状態を検知する検知部7(図1)が設けられている。把持部6がワークW1を把持し始めると、検知部7は、圧電素子21の変形に基づいて把持部6のワーク把持状態を検知して、把持状態の情報を不図示のコントローラに逐一送る。
【0044】
不図示のコントローラは、ビジョンカメラ4からのワークの形状情報と、検知部7からの把持状態の情報とに基づいて、把持部6の各関節J1,J2のトルクを制御して、把持力(F1乃至F4)の調節を行う。この調節は、ワークW1(図4)をワークW2に組み込みが完了するまで行われる。
【0045】
以上の説明では、検知部7は、4本指の把持部6に設けられているが、2本指、3本指、5本指等、複数本の指を有する把持部に適用される。
【0046】
以上、説明したように、図2に示す保護層24と図4に示す保護層124は、ブチルゴム、ニトリルゴム等の耐油性、耐薬性の弾性を有するゴム等の弾性部材製の部材である。
【0047】
このため、図2に示す保護層24は、矢印F方向に引っ張ると容易に取り外して交換することができ、センサ20全体を交換する必要がなく、メンテナンスを容易に行えるとともに、メンテナンスコストを下げることができる。
【0048】
同様に、図3に示す保護層124は、固定ピン29を抜くと容易に取り外して交換することができ、メンテナンスを容易に行えるとともに、センサ20全体を交換する必要がなく、メンテナンスコストを下げることができる。
【0049】
また、保護層24,124は、耐油性、耐薬性のゴム製であるので、油や薬品が付着しているワークを多数回把持することがあっても、長期間の使用に耐えることができて、交換する回数を減らすことができる。
【0050】
また、指先部6aに設けられたセンサ20を保護する保護層24(図2)は、把持部6がワークを把持していないときでも、弾性によって、矢印B方向の収縮力が圧電素子の電極とフレキシブル基板の電極との接触を安定させる方向に作用している。この結果、圧電素子の電極とフレキシブル基板の電極との接触抵抗やチャタリングを抑制することができる。
【0051】
同様に、中節部6bに設けられたセンサ20を保護する保護層124(図3)も、弾性を備えている。このため、保護層124は、把持部6がワークを把持していないときでも、弾力によって、矢印D方向の収縮力が圧電素子の電極とフレキシブル基板の電極との接触を安定化させる方向に中節部6bに作用して、接触抵抗やチャタリングを抑制することができる。
【0052】
ところで、保護層24,124は、耐油性及び耐薬性を備えている他に、耐摩耗性に優れていた方が好ましい。そこで、図7に示す被覆部材としての保護層224,324は、外層224a,324aと内層224b、324bの2層が一体化された2層構造になっている。符号224の保護層は、図2に示す符号24で示す保護層の代わりに使用されるものとする。また、符号324の保護層は、図3に示す符号124で示す保護層の代わりに使用されるものとする。
【0053】
外層と内層は、ブチルゴム、ニトリルゴム等の耐油性、耐薬性の弾性を有するゴム製部材の場合、外層224a,324aの耐摩耗性を向上させるため、外層に補強材としてのカーボンブラックを含有させてある。カーボンブラックの配合割合は、耐久性を特に要する組立工程では多くし、それほど、必要ではない組立工程では少なくする。
【0054】
外層224a,324aの剛性(e1)と、内層224b,324bの剛性(e2)は、e1>e2の関係にあり、外層224a,324aの厚さ(d1)は、内層224b,324bの厚さ(d2)に対し、d1<d2の関係にある。この場合、外層の厚さ(d2)は、外層が内層から分離しにくいように内層の剛性に倣いやすい厚さに設定されている。
【0055】
したがって、保護層は、外層にブラックカーボンが含有されて、上記の剛性関係(e1>e2)及び厚さ関係(d1<d2)にある。このことによって、保護層は、ワークの表面性や、ワークの形状に容易に倣って弾性変形することができるので、把持部6の把持性能が向上する。また、保護層の耐摩耗性が向上して、保護層を長期間使用することができるので、把持部6のメンテナンスの回数を少なくすることができる。
【0056】
また、カーボンブラックによって外層の単位体積当たりの電気抵抗を小さくすることができて、把持部6が、IC部品、電子部品等の静電破壊を生じやすい電気部品を把持しても、外層から静電気を逃がすことができて、電気部品の静電破壊を防止できる。また、把持部6に設けられているセンサ20を電気的に保護することもできる。
【0057】
さらに、外層にカーボンブラックを含有してあると、保護層224,324の表面が黒くなり、光の反射率が小さくなる。このため、ビジョンカメラ4によって検知されるワークと保護層との境目が明瞭になり、ワークの形状を検知しやくなる。
【0058】
なお、保護層は、外層と内層に分けることなく、外側に近い部分にカーボンブラックを多く含有させ、内側に近い部分を少なくしてもよい。この場合においても、保護層の耐摩耗性の向上、電気部品の静電破壊の防止、及びビジョンカメラ4によるワークの正確な形状検知等を図ることができる。
【符号の説明】
【0059】
1:ロボットアーム、2:ロボットハンド(把持装置)、4:ビジョンカメラ、6:把持部、
6a:指先部(把持位置)、6b:中節部(把持位置)、20:圧電振動型圧力センサ、21:圧電素子、22a、22b:電極、23a、23b:フレキシブル基板(回路基板)、24,124,224,324:保護層(被覆部材)、224a,324a:外層、224b,324b:内層、100:組立ロボット、F1乃至F4:ロボットハンドの把持力方向、
W1、W2:ワーク(被把持物)、J1、J2:関節

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側に電極が設けられた圧電素子を前記電極に接続された1対の回路基板で挟み込んで形成された圧電振動型圧力センサを、被把持物を把持する把持部の把持位置に前記圧電素子と前記1対の回路基板を前記把持部の把持力方向に配置して備えた把持装置であって、
前記把持部に着脱自在に設けられた弾性部材製の被覆部材を備えた、
ことを特徴とする把持装置。
【請求項2】
前記被覆部材は、ゴム製部材で形成され、外側に近い部分は、カーボンブラックを含有している、
ことを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
【請求項3】
前記被覆部材は、ゴム製部材で形成され、外層と内層とで形成されて、前記外層にカーボンブラックを含有し、
前記被覆部材の外層は、前記内層より弾性が大きく、かつ厚みが薄い、
ことを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
【請求項4】
前記弾性部材は、ブチルゴムもしくはニトリルゴムからなる、
ことを特徴とする請求項1記載の把持装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−161876(P2012−161876A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−23681(P2011−23681)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】