説明

排気管噴射によるDPF再生制御システムと再生方法

【課題】走行時においても安定した昇温を行うことができ、停車時のDPF再生の頻度を減らすことができるDPFの走行時再生制御システムの提供。
【解決手段】 DPF(5)を再生する必要があり、車両がオートクルーズ走行中であり、前記排気温度センサ(11)で検出した排気温度がしきい値よりも高温である場合に、燃料噴射手段(7)により排気管内への燃料噴射を行ない、排気温度がしきい値より低い場合には、排気管内への燃料噴射を行なわずに排気ブレーキを作動して排気温度を昇温する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディーゼルエンジン搭載車における排気管内への燃料噴射によるディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)を、当該車両の走行時に再生するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディーゼルエンジン搭載車におけるDPFの再生技術としては、エンジンシリンダ内へのインジェクタによるポスト噴射(排気温度昇温のために噴射タイミングを遅らせた燃料噴射)により排気温度を昇温する技術と、排気管内へ直接燃料噴射をすることにより昇温する技術が、良く知られている。
しかし、前者(エンジンシリンダ内へのインジェクタによるポスト噴射)は、シリンダ内への燃料噴射により、エンジン潤滑油の希釈(いわゆる「オイルダイリューション」)の問題を有している。
一方、後者(排気管内へ直接燃料噴射)は、走行中の負荷変動に起因して、排気温度を安定して昇温することが困難であり、車両の停止中でしかDPF再生を行なうことが出来ない、問題が存在する。
【0003】
従来技術としては、その他にもDPFの再生に係る技術が提案されており(特許文献1および特許文献2参照)、例えば、車両の停止を検出し排気ブレーキを用いて昇温を図る技術が開示されている(特許文献2参照)。
しかし、これらの従来技術(特許文献1および特許文献2)には、いずれも、走行中に排気温度を安定して昇温するDPF再生技術については開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−111949号公報
【特許文献2】特開2005−282545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、車両走行時においても排気温度を安定して昇温し、以ってDPF再生を実施することができるDPF再生システム及びDPF再生方法の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のDPF再生システムは、ディーゼルエンジン搭載車における排気管内燃料噴射による(走行時の)DPF再生システムにおいて、車両をオートクルーズ走行させるための操作装置(オートクルーズ作動スイッチ13)を備え、排気管(3)には排気ブレーキ(6)および燃料噴射手段(7)が介装され、燃料噴射手段(7)よりも下流側の領域にはDPF(5)が設けられ、前記DPF(5)の上流側の領域には排気温度センサ(11)が介装され、そしてDPF(5)の上流側及び下流側には圧力センサ(12、12)が設けられており、前記排気温度センサ(11)および圧力センサ(12)の検出信号に応答して排気ブレーキ(6)および燃料噴射手段(7)を制御する制御ユニット(10)が設けられ、当該制御ユニット(10)は、
前記圧力センサ(12、12)で計測されたDPF(5)の上流側と下流側の差圧がしきい値以上であり、車両がオートクルーズ走行中であり(オートクルーズ作動スイッチ13が操作されており)、前記排気温度センサ(11)で検出した排気温度がしきい値よりも高温である場合に、燃料噴射手段(7)により排気管(3)内への燃料噴射を行なう機能と、
前記差圧がしきい値以上であり、車両がオートクルーズ走行中であるが、排気温度がしきい値より低ければ、(排気管3内への燃料噴射を行なわずに)排気ブレーキを作動(して排気温度を昇温)する機能を有している。
【0007】
また、本発明のDPF再生方法は、排気管(3)には排気ブレーキ(6)および燃料噴射手段(7)が介装され、燃料噴射手段(7)よりも下流側の領域にはDPF(5)が設けられ、DPF(5)の上流側の領域には排気温度センサ(11)が介装され、そしてDPF(5)の上流側及び下流側には圧力センサ(12、12)が設けられているディーゼルエンジン搭載車における排気管内燃料噴射によるDPF再生方法において、
前記圧力センサ(12、12)でDPF(5)の上流側と下流側の差圧としきい値を比較して、DPF(5)の再生が必要か否かを決定する工程(ステップS1)と、
車両をオートクルーズ走行させるための操作装置(オートクルーズ作動スイッチ13)の作動状態から車両がオートクルーズ走行中である(オートクルーズ作動スイッチ13が操作させている)か否かを判断する工程(ステップS2)と、
前記排気温度センサ(11)で検出した排気温度をしきい値と比較する工程(ステップS3)と、
DPF(5)を再生する必要があり(ステップS1がYES)、車両がオートクルーズ走行中であり(オートクルーズ作動スイッチ13が操作されており)(ステップS2がYES)、前記排気温度センサ(11)で検出した排気温度がしきい値よりも高温である場合(ステップS3がYES)に、燃料噴射手段(7)により排気管(3)内への燃料噴射を行なう工程(ステップS4)と、
DPF(5)を再生する必要があり(ステップS1がYES)、車両がオートクルーズ走行中である(ステップS2がYES)が、排気温度がしきい値より低い場合(ステップS3がNO)に、(排気管3内への燃料噴射を行なわずに)排気ブレーキを作動(して排気温度を昇温)する工程(ステップS5)を有している。
【発明の効果】
【0008】
上述した様に、従来技術においては、排気管(3)内へ燃料を噴射して排気温度を昇温してDPFを再生する技術では、車両走行中には車両のエンジン負荷が一定ではないため、排気温度を安定して昇温させることが困難であった。
それに対して、本発明によれば、車両がオートクルーズ走行中である(オートクルーズ作動スイッチ13が操作されている)場合にのみ、燃料噴射手段(7)により排気管内への燃料噴射を行なっている。ここで、オートクルーズでは運転者のペダル操作によらず定速での走行が行われているので、車両のエンジンにおける負荷変動が小さく、安定した燃焼が可能であるため、排気管内で排気温度が一定に保たれる。そのため、車両走行中においてオートクルーズ走行を検出することにより、従来の排気管内へ燃料を噴射してDPFを再生する技術とは異なり、車両走行中であっても車両のエンジン負荷が一定となり、排気温度を安定して昇温させることが出来る。従って、車両停止中に限らず、車両走行中(オートクルーズ走行中)にDPFを再生することが可能である。
【0009】
また、本発明によれば、車両がオートクルーズ走行中であるが、排気温度がしきい値より低ければ、(排気管内への燃料噴射を行なわずに)排気ブレーキを作動して、排気温度を昇温している。これにより、排気温度をDPF再生が可能なレベルまで昇温することが出来る。
これにより、車両の走行中においても排気温度を上昇して、DPFの再生が必要な状態になった場合に、安定したDPFの再生を実行することが出来る。それにより、車両の停車時に頻繁にDPFを再生する必要もなくなる。また、排気ブレーキの作動も、DPFの再生が必要か否かの判断に連動して自動的に行うことが出来て、運転者の操作を必要としていない。すなわち、DPF再生により、運転者に余計な操作をさせることがなく、運転者の疲労を増大することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態のブロック図である。
【図2】実施形態における制御ユニットのブロック図である。
【図3】実施形態の制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明によるDPF再生制御システムの構成を示している。なお、本システムを搭載した車両は、オートクルーズ(定速走行)制御装置を備えているが、図1において、オートクルーズ制御装置の図示は省略する。
図1において、エンジン1からターボチャージャ2を介して、排気管3が延在している。
【0012】
排気管3には、ターボチャージャ2よりも下流側(図1では左側)の領域に排気ブレーキ6が介装されており、排気ブレーキ6よりも下流側には酸化触媒4とDPF5とが一体的に設けられている。そして、排気管3において、排気ブレーキ6の下流側の領域には、燃料噴射手段7(排気管3内に燃料を噴射する装置:例えばノズル)が設けられている。なお、燃料噴射手段7と排気ブレーキ6の相対的な位置関係は、図1に図示される態様に限定されるものではない。
排気管3において、酸化触媒4とDPF5との間の領域DPF5よりも上流側の領域)と、DPF5よりも下流側の領域には、にそれぞれ排気温度センサ11、11が設けられている。図示はされていないが、排気温度センサ11は、酸化触媒4とDPF5との間の領域(DPF5よりも上流側の領域)にのみ介装しても良い。
DPF5の上流側と下流側には、それぞれ圧力センサ12、12が設けられている。DPF5の上流側の圧力センサ12の測定値と、DPF5の下流側の圧力センサ12の測定値の差より、DPF5の上流側と下流側における圧力差を検出することが出来る。
【0013】
排気温度センサ11、11および圧力センサ12、12は、信号伝達ラインによって制御ユニット10に接続され、それぞれの検知信号が制御ユニット10に入力される。
制御ユニット10は、オートクルーズ作動スイッチ13(車両をオートクルーズ走行させるための操作装置)とも接続され、車両がオートクルーズ走行状態であるのか否かについての情報が、制御ユニット10に入力されている。
制御ユニット10は、信号伝達ラインを介して、燃料噴射手段7および排気ブレーキ6の制御手段へ接続され、それぞれに対して制御信号を出力する機能を有している。
【0014】
図2において、制御ユニット10の詳細を、機能ブロック図として示す。
オートクルーズ作動スイッチ13が、信号伝達ラインを介して、制御ユニット10内のオートクルーズ判断ユニット10Aに接続している。オートクルーズ判断ユニット10Aは、オートクルーズ作動スイッチ13からの信号(車両がオートクルーズ走行をしているか否かの信号)に応答して、車両がオートクルーズ走行を行なっている状態であるのか否かに関する信号(オートクルーズの作動信号)を、排気ブレーキ作動判断ユニット10Cへ出力する。
また、圧力センサ12、12には、信号伝達ラインを介してDPF再生判断ユニット10Bに接続されている。DPF再生判断ユニット10Bは、圧力センサ12、12の測定値の差からDPF5の上流側と下流側の圧力差を演算し、演算された圧力差からDPFを再生する必要があるか否かを判断する機能を有している。そして、DPF再生判断ユニット10Bは、DPFを再生する必要があるか否かの判断結果(再生判断信号)を、排気ブレーキ作動判断ユニット10Cに出力する。
【0015】
排気温度センサ11は、信号伝達ラインを介して排気ブレーキ作動判断ユニット10Cに接続されている。排気ブレーキ作動判断ユニット10Cは、排気温度センサ11により計測された排気温度と、前記オートクルーズ判断ユニット10Aの作動信号と、DPF再生判断ユニット10Bの再生判断信号を受信して、燃料噴射手段制御ユニット10Dあるいは排気ブレーキ制御ユニット10Eへ制御信号を出力する。
図3を参照して後述するが、排気ブレーキ作動判断ユニット10Cは、車両がオートクルーズ走行をしている旨のオートクルーズの作動信号を受信し、DPF5を再生する必要がある旨の再生判断信号を受信し、且つ、排気温度センサ11により計測された排気温度が高温な場合(しきい値よりも高温である場合)に、排気ブレーキ作動判断ユニット10Cは、燃料噴射手段制御ユニット10Dに対して、燃料噴射手段7から排気管3内に燃料を噴射する旨の制御信号を出力する。その場合には、排気ブレーキ制御ユニット10Eに制御信号は出力しない。
一方、車両がオートクルーズ走行をしている旨のオートクルーズの作動信号を受信し、DPFを再生する必要がある旨の再生判断信号を受信しているが、排気温度センサ11により計測された排気温度が低温な場合(しきい値以下の低温である場合)に、は、排気ブレーキ作動判断ユニット10Cは、排気ブレーキ制御ユニット10Eに対して、排気ブレーキ6を作動させる旨の制御信号を出力する。その場合には、燃料噴射手段制御ユニット10Dに制御信号は出力しない。
【0016】
次に、図3を参照して、図示の実施形態における制御について説明する。
図3のステップS1では、DPF再生判断ユニット10BにおいてDPF前後差圧からDPF5の再生が必要か否か判断される。例えば、圧力センサ12、12の測定値からDPF5の上流側と下流側の圧力差を演算し、演算された圧力差をしきい値と比較して、しきい値よりも圧力差が大きい場合には、DPF5を再生する必要があると判断して(ステップS1がY)、ステップS2に進む。
一方、前記圧力差がしきい値以下である場合には、DPF5を再生する必要はないと判断して(ステップS1がN)、ステップS6に進む。
ここで、しきい値は、図示しない車両の仕様、DPF5の仕様、走行条件、その他に起因して、ケース・バイ・ケースで設定される。
【0017】
ステップS2(ステップS1で「DPF再生が必要」と判断された場合)において、オートクルーズ判断ユニット10A(図2参照)により、車両がオートクルーズ走行状態であるか否かが判断される。すなわち、オートクルーズ作動スイッチ13からの信号(車両がオートクルーズ走行をしているか否かの信号)により、車両がオートクルーズ走行を行なっている状態であるか否かを判断する。
オートクルーズ作動スイッチ13が操作されていれば(オートクルーズ作動スイッチ13がON)、車両がオートクルーズ走行状態であると判断して(ステップS2がY)、ステップS3に進む。
一方、オートクルーズ作動スイッチ13が操作されていなければ(オートクルーズ作動スイッチ13がOFF)、車両がオートクルーズ走行状態ではないと判断して(ステップS2がN)、ステップS6に進む。車両がオートクルーズ走行状態ではないと、車両のエンジン負荷が一定ではないので、排気管3に燃料を噴射しても排気温度が上昇しないことや、排気温度が高くなり過ぎることを防止するため、排気管3内に燃料を噴射しない。
【0018】
ステップS3(車両がオートクルーズ走行状態であると判断された場合)においては、排気温度センサ11で検出された排気温度がしきい値よりも高温であるか否かが判断される。
排気温度がしきい値よりも高温であれば(ステップS3がY)、ステップS4に進む。ステップS4では、車両がオートクルーズ走行をしており(ステップS1がY)、DPF5を再生する必要があると判断されており(ステップS2がY)、排気温度センサ11により計測された排気温度が高温である(ステップS3がY)ため、排気管3内に燃料を噴射することにより、DPF5が再生できると判断される。そして、排気ブレーキ作動判断ユニット10C(図2)は、燃料噴射手段制御ユニット10D(図2)に対して制御信号を出力し、燃料噴射手段7から排気管3内に燃料を噴射する(排気管内燃料噴射実施)。この場合、排気ブレーキ制御ユニット10Eに制御信号は出力されず、排気ブレーキ6は作動しない(排気ブレーキOFF)。
燃料噴射手段7から排気管3内に燃料が噴射されると、噴射された燃料により排気管3内の排気温度が上昇し、DPF5が再生される(排気温度上昇によりDPF再生)。そして、ステップS1に戻る。
【0019】
一方、排気温度がしきい値以下の低温であれば(ステップS3がN)、ステップS5に進む。ステップS5においては、車両がオートクルーズ走行をしており(ステップS1がY)、DPF5を再生する必要があると判断されている(ステップS2がY)が、排気温度センサ11により計測された排気温度が低温であり、DPF5の再生は出来ないため、排気温度を昇温する必要があると判断される。そのため、排気ブレーキ作動判断ユニット10C(図2)は、排気ブレーキ制御ユニット10Eに対して、排気ブレーキ6を作動させる旨の制御信号を出力するが、燃料噴射手段制御ユニット10Dに制御信号は出力せず、排気管3内に燃料は噴射されない。
排気ブレーキ6を作動させることにより、車両のエンジン負荷を増加させてエンジンへの燃料供給量を増加させ、排気温度を上昇させることが出来る。そしてステップS1に戻る。
排気温度のしきい値についても、車両の仕様、DPF5の特性、その他に基づいて、ケース・バイ・ケースで設定されるべきである。
なお、この排気ブレーキを作動させた結果、排気温度が上昇してしきい値よりも高温になれば(ステップS3でY)、排気ブレーキ6は非作動となり、排気管3内に燃料が噴射される。
【0020】
ステップS1でDPF再生が必要でない場合(ステップS1がN)、また、ステップS2でオートクルーズ中でない場合(ステップS2がN)は、DPF5の再生は行なわれず、燃料噴射7および排気ブレーキ6はいずれも作動しない(ステップS6)。そして、ステップS1へ戻る。
【0021】
図示の実施形態によれば、オートクルーズ作動スイッチ13が操作されており(オートクルーズ作動スイッチ13がON)、車両が比較的安定した走行状態である旨を検出し(ステップS2がY)、且つ、排気温度が高い場合(ステップS3がY)に、排気管3内に燃料を噴射してDPF5の再生を行なっている。そのため、車両が走行中であっても、排気管3内に燃料を噴射することによって、DPF5を再生することが出来る。
ここで、排気温度の低い場合(ステップS3がN)には、排気ブレーキ6を作動してエンジンの負荷を増大し、それにより排気温度を昇温する。そして排気温度がDPF5の再生に十分なレベル(しきい値よりも高温)まで昇温した段階で、排気管3内に燃料を噴射してDPF5を再生している。
そのため、排気管3内へ燃料を噴射してDPF5を再生しているにも拘らず、車両の走行中にDPF再生操作を実行することが出来る。
【0022】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
【符号の説明】
【0023】
1・・・エンジン
2・・・ターボチャージャ
3・・・排気管
4・・・酸化触媒
5・・・ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)
6・・・排気ブレーキ
7・・・燃料噴射手段
10・・・制御ユニット
11・・・排気温度センサ
12・・・圧力センサ
13・・・オートクルーズ作動スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディーゼルエンジン搭載車における排気管内燃料噴射によるDPF再生システムにおいて、車両をオートクルーズ走行させるための操作装置を備え、排気管には排気ブレーキおよび燃料噴射手段が介装され、燃料噴射手段よりも下流側の領域にはDPFが設けられ、DPFの上流側の領域には排気温度センサが介装され、そしてDPFの上流側及び下流側には圧力センサが設けられており、前記排気温度センサおよび圧力センサの検出信号に応答して排気ブレーキおよび燃料噴射手段を制御する制御ユニットが設けられ、当該制御ユニットは、
前記圧力センサで計測されたDPFの上流側と下流側の差圧がしきい値以上であり、車両がオートクルーズ走行中であり、前記排気温度センサで検出した排気温度がしきい値よりも高温である場合に、燃料噴射手段により排気管内への燃料噴射を行なう機能と、
前記差圧がしきい値以上であり、車両がオートクルーズ走行中であるが、排気温度がしきい値より低ければ排気ブレーキを作動する機能を有していることを特徴とするDPF再生システム。
【請求項2】
排気管には排気ブレーキおよび燃料噴射手段が介装され、燃料噴射手段よりも下流側の領域にはDPFが設けられ、DPFの上流側の領域には排気温度センサが介装され、そしてDPFの上流側及び下流側には圧力センサが設けられているディーゼルエンジン搭載車における排気管内燃料噴射によるDPF再生方法において、
前記圧力センサでDPFの上流側と下流側の差圧としきい値を比較して、DPFの再生が必要か否かを決定する工程と、
車両をオートクルーズ走行させるための操作装置の作動状態から車両がオートクルーズ走行中であるか否かを判断する工程と、
前記排気温度センサで検出した排気温度をしきい値と比較する工程と、
DPFを再生する必要があり、車両がオートクルーズ走行中であり、前記排気温度センサで検出した排気温度がしきい値よりも高温である場合に、燃料噴射手段により排気管内への燃料噴射を行なう工程と、
DPFを再生する必要があり、車両がオートクルーズ走行中であるが、排気温度がしきい値より低い場合に、排気ブレーキを作動する工程を有していることを特徴とするDPF再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−108444(P2013−108444A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254544(P2011−254544)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】