説明

接近警告装置および接近警告用の照射装置

【課題】 自車に異常接近してきた物標に向けて自車から発する異常接近に対する警告が、他の合図として被警告者に誤認されることを防止して、自車に対する異常接近を被警告者に認識させ易くする。
【解決手段】 自車Cの周囲に存在する物標Dの距離および方位を検出する物標検出手段20からの検出情報に基づいて、判別手段21により、物標Dが所定の接近条件を満たしていると判断された場合に、その判断結果と物標検出手段20からの検出情報とに基づく照射制御手段11の制御作動によって、照射装置Bの照射手段13が物標Dに向けて照射するように構成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自車の周囲に存在する車両、自転車、または歩行者などの物標が、自車に対する所定の接近条件を満たしている場合に、その物標に対して点灯による警告を行うように構成した接近警告装置および接近警告用の照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような接近警告装置としては、自車と後方車両との実車間距離が安全車間距離よりも短い場合に、その後方車両に対してハザードランプの作動(点滅)やブレーキランプの作動(点灯)による警告を行うように構成したものがある(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】実開平2−116400号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のようなハザードランプやブレーキランプの作動による警告では、この警告が、ハザードランプの作動による単なる一時停止の合図や、ブレーキランプの作動による単なる制動の合図、あるいは、ハザードフラッシャースイッチの誤操作、などとして後方車両の運転者に伝わる可能性が高くなる。つまり、被警告者である後方車両の運転者に、自車に対する異常接近を認識させて注意を促すことが難しくなっていた。
【0004】
本発明の目的は、自車に対して物標が異常接近してきた場合に、その物標に向けて自車から発する異常接近に対する警告が、他の合図として被警告者に誤認されることを防止して、自車に対する異常接近を被警告者に認識させ易くすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、
自車の周囲に存在する物標の距離および方位を検出する物標検出手段、
前記物標検出手段からの検出情報に基づいて、前記物標が前記自車に対する所定の接近条件を満たしているか否かを判別する判別手段、
指向性を有する照射手段を備えるとともに前記照射手段による照射方向の変更が可能に構成された照射装置、
ならびに、前記物標検出手段からの検出情報と前記判別手段の判別結果とに基づいて、前記照射装置の作動および照射方向を制御する照射制御手段、
を備え、
前記判別手段により前記物標が前記所定の接近条件を満たしていると判断された場合に、前記照射制御手段の制御作動に基づいて、前記照射装置が、前記照射手段を前記物標に向けて照射させるように構成してあることを特徴とする。
【0006】
この特徴構成によると、自車の周囲に存在する物標が自車に対する所定の接近条件を満たしている場合には、照射手段による照射が、その所定の接近条件を満たしている物標に対して、その物標に対する指向性を有する状態で行われることになる。つまり、照射手段による照射が、照射対象を、自車に対する所定の接近条件を満たしている物標に特定した状態で行われることになる。
【0007】
これにより、照射手段による照射と、このような照射対象の特定を行わないハザードランプの作動による一時停止の合図やブレーキランプの作動による制動の合図などとの違いが明確になり、照射手段による照射が、自車からの単なる一時停止や制動の合図などに誤認されることを防止することができる。
【0008】
従って、物標が自車に対する所定の接近条件を満たしている場合に行われる照射手段による照射が、自車からの単なる一時停止や制動の合図などではなく、自車への異常接近に対する警告であることを、被警告者に認識させ易くすることができる。
【0009】
本発明のうちの請求項2に記載の発明では、上記請求項1に記載の発明において、
前記照射装置を、照射方向が異なるように向き設定された複数の前記照射手段によって構成し、
前記照射手段による照射方向の変更を前記照射手段の選択で行うように構成し、
前記照射制御手段が、
前記自車において車外への報知を要する所定の報知対象操作が行われた場合には、その操作の有無を検出する報知対象操作検出手段からの検出情報に基づいて、前記所定の報知対象操作に対応して設定された所定の作動状態で複数の前記照射手段が作動するように前記照射装置の作動を制御し、
また、前記判別手段により前記物標が前記所定の接近条件を満たしていると判断され、かつ、前記報知対象操作検出手段により前記所定の報知対象操作が検出された場合には、前記物標検出手段からの検出情報に対応する方位に向き設定された所定の照射手段が前記所定の作動状態と異なる作動状態で作動し、他の照射手段が前記所定の作動状態で作動するように前記照射装置の作動および照射方向を制御することを特徴とする。
【0010】
この特徴構成によると、自車の周囲に存在する物標が自車に対する所定の接近条件を満たしている場合には、その物標の方位に対応する方位に向き設定された所定の照射手段の作動が選択され、この作動選択によって、自車に対する所定の接近条件を満たしている物標を照射対象に特定した照射が行われることになる。
【0011】
また、自車において車外への報知を要する所定の報知対象操作が行われた場合には、その操作に対応して設定された所定の作動状態で複数の照射手段が作動し、この作動によって、自車において所定の報知対象操作が行われている、あるいは、自車が所定の報知対象操作に関連する動作を行うことを、自車の周囲に存在する物標に報知することになる。具体的には、所定の報知対象操作としてはターンシグナルスイッチの操作やブレーキペダルの操作などがある。そして、ターンシグナルスイッチのオン操作が行われた場合に、複数の照射手段が所定の作動状態として点滅するように構成すれば、その作動によって、点滅している照射手段の方向に自車が方向転換することを、自車の周囲に存在する物標に報知することになる。また、ブレーキペダルの操作が行われた場合に、複数の照射手段が所定の作動状態として点灯するように構成すれば、その作動によって、自車においてブレーキペダルの操作が行われていることを、自車の周囲に存在する物標に報知することになる。
【0012】
さらに、自車の周囲に存在する物標が自車に対する所定の接近条件を満たしており、かつ、自車において報知対象操作が行われた場合には、所定の照射手段が、自車に対する所定の接近条件を満たしている物標を照射対象に特定した状態で、報知対象操作に対応して設定された所定の作動状態とは異なる作動状態で作動する一方で、他の照射手段が、報知対象操作に対応して設定された所定の作動状態で作動して、自車において所定の報知対象操作が行われている、あるいは、自車が所定の報知対象操作に関連する動作を行うことを、自車の周囲に存在する物標に報知することになる。
【0013】
つまり、物標が自車に対する所定の接近条件を満たしている場合には、その物標を照射対象に特定した所定の照射手段による照射が行われることから、この照射が、自車への異常接近に対する警告であることを、被警告者に認識させ易くすることができる。しかも、照射手段による照射方向の変更を、アクチュエータの作動による照射手段の向き変更操作で行う場合に比較して、照射装置としての構成の簡素化およびコストの削減を図れる上に、照射方向の変更を簡単かつ迅速に行える。
【0014】
また、照射装置が、自車への異常接近を警告する警告ランプとしての機能だけでなく、自車におけるターンシグナルスイッチの操作に基づいて作動するターンシグナルランプ、または、自車におけるブレーキペダルの操作に基づいて作動するブレーキランプ、などの報知ランプとしての機能をも有することから、それらの機能を格別に有する専用のランプを装備する場合に比較して、構成の簡素化およびコストの削減を図ることができる。
【0015】
そして、照射装置が、警告ランプとしての機能と報知ランプとしての機能とを同時に発揮する場合には、所定の照射手段と他の照射手段とが異なる作動状態で作動し、また、所定の照射手段が、その照射対象を自車に対する所定の接近条件を満たしている物標に特定するのに対し、他の照射手段は、そのような照射対象の特定を行わないことから、所定の照射手段による照射と他の照射手段による照射との違いが明確になる。これにより、他の照射手段によって、自車において所定の報知対象操作が行われている、あるいは、自車が所定の報知対象操作に関連する動作を行うことを、自車の周囲に存在する物標に適切に報知しながら、所定の照射手段による照射が、自車への異常接近に対する警告であることを、被警告者に認識させ易くすることができる。
【0016】
従って、照射装置を、警告ランプとしての機能と報知ランプとしての機能とを有するように構成して、構成の簡素化やコストの削減などを図るようにしながら、警告ランプとしての機能と報知ランプとしての機能とを適切に発揮させることができる。
【0017】
本発明のうちの請求項3に記載の発明では、
指向性を有する照射手段を備えるとともに前記照射手段による照射方向の変更が可能に構成され、
自車の周囲に存在する物標の距離および方位に基づいて、前記物標が前記自車に対する所定の接近条件を満たしていると判断された場合に、前記物標に向けて前記照射手段が照射するように作動制御されることを特徴とする。
【0018】
この特徴構成によると、自車の周囲に存在する物標が自車に対する所定の接近条件を満たしている場合には、照射手段が、その所定の接近条件を満たしている物標に向けて、その物標に対する指向性を有する状態で照射することになる。つまり、照射手段が、その照射対象を、自車に対する所定の接近条件を満たしている物標に特定した状態で照射することになる。
【0019】
これにより、照射手段の照射と、照射手段のような照射対象の特定を行わないハザードランプの作動による一時停止の合図やブレーキランプの作動による制動の合図などとの違いが明確になり、照射手段の照射が、自車からの単なる一時停止や制動の合図などに誤認されることを防止することができる。
【0020】
従って、物標が自車に対する所定の接近条件を満たしている場合に行われる照射手段の照射が、自車からの単なる一時停止や制動の合図などではなく、自車への異常接近に対する警告であることを、被警告者に認識させ易くすることができる。
【0021】
本発明のうちの請求項4に記載の発明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、
前記照射手段からの照射光を上下方向に拡散させる拡散手段を備えてあることを特徴とする。
【0022】
この特徴構成によると、照射対象となる物標の高さに応じて照射手段の照射方向を変更する機構を装備する場合に比較して、簡単かつ安価な構成で、自車に対する所定の接近条件を満たしている物標の高さにかかわらず、その物標を照射対象に特定した照射手段による照射を適切に行える。
【0023】
従って、構成の複雑化やコストの高騰を抑制しながら、物標が自車に対する所定の接近条件を満たしている場合に行われる照射手段による照射が、自車への異常接近に対する警告であることを、照射対象となる物標の高さにかかわらず、被警告者に認識させ易くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る接近警告装置Aおよび接近警告用の照射装置Bを備えた車両Cについて説明する。
【0025】
図1には車両Cの前半部が、図2には車両Cの後半部が、図3には車両の概略横断平面がそれぞれ示されている。これらの図に示すように、車両Cには、前方報知用の左右一対のターンシグナルランプ1、側方報知用の左右一対のターンシグナルランプ2、後方報知用の左右一対のターンシグナルランプ3、左右一対のブレーキランプ4、および左右一対のバックランプ5、などが報知ランプとして装備されている。
【0026】
図4には車両Cの報知作動に関する制御構成が示されている。この図に示すように、各ターンシグナルランプ1〜3は、CPU(図示せず)などを備えて構成された電子制御ユニット(以下、ECUと略称する)6を介して、ターンシグナルスイッチ7とハザードフラッシャースイッチ8とに接続されている。各ブレーキランプ4は、ブレーキペダル(図示せず)の操作の有無を検出するブレーキセンサ9にECU6を介して接続されている。各バックランプ5は、シフトレバー(図示せず)の後進位置への操作の有無を検出する後進センサ10にECU6を介して接続されている。
【0027】
ECU6には、各ランプ1〜5の作動などを制御する照射制御手段11が備えられている。照射制御手段11は、ECU6に備えたCPUや制御プログラムなどによって構成されている。以下、照射制御手段11の制御作動について説明する。
【0028】
照射制御手段11は、ターンシグナルスイッチ7がオン操作された場合には、その操作方向に対応する左右いずれかのターンシグナルランプ1〜3を点滅させる。これにより、自車Cが、点滅しているターンシグナルランプ1〜3の方向に方向転換することを、自車Cの周囲に存在する車両、自転車、歩行者などの物標D(図6および図7参照)に報知する。この報知後、ステアリングホイール(図示せず)の戻し操作に連動してターンシグナルスイッチ7がオフ操作された場合には、点滅している左右いずれかのターンシグナルランプ1〜3を消灯させる。これにより、自車Cが、点滅していたターンシグナルランプ1〜3の方向への方向転換を終えたことを、自車Cの周囲に存在する物標Dに報知する。
【0029】
照射制御手段11は、ハザードフラッシャースイッチ8のオン操作が行われた場合には、全てのターンシグナルランプ1〜3を点滅させる。これにより、自車Cが一時停止を行うまたは一時停止していることを、自車Cの周囲に存在する物標Dに報知する。ハザードフラッシャースイッチ8のオフ操作が行われた場合には、点滅している全てのターンシグナルランプ1〜3を消灯させる。これにより、自車Cが一時停止を終えることを、自車Cの周囲に存在する物標Dに報知する。
【0030】
照射制御手段11は、ブレーキセンサ9によってブレーキペダルの操作が検出された場合には、左右のブレーキランプ4を点灯させる。これにより、自車Cがブレーキペダルの操作によって制動していることを、自車Cの周囲に存在する物標Dに報知する。この報知後、ブレーキセンサ9によってブレーキペダルの操作が検出されなくなった場合には、左右のブレーキランプ4を消灯させる。これにより、自車Cにおいてブレーキペダルの操作による制動が解除されたことを、自車Cの周囲に存在する物標Dに報知する。
【0031】
照射制御手段11は、後進センサ10によってシフトレバーの後進位置への操作が検出された場合には、左右のバックランプ5を点灯させる。これにより、自車Cが後進することを、自車Cの周囲に存在する物標Dに報知する。この報知後、後進センサ10によってシフトレバーの後進位置への操作が検出されなくなった場合には、左右のバックランプ5を消灯させる。これにより、自車Cが後進を終えたことを、自車Cの周囲に存在する物標Dに報知する。
【0032】
図5にはターンシグナルランプ1〜3の構成が示されている。この図に示すように、ターンシグナルランプ1〜3は、ベースプレート12に、指向性を有する照射手段としての6つの発光ダイオード(以下、LEDと略称する)13、および、対応するLED13からの照射光を上下方向に拡散させるレンズ素子を備えた拡散レンズ(拡散手段の一例)14、などを備えて構成されている。
【0033】
図3および図5に示すように、各LED13は、30度の指向性を有するものであって、それぞれのターンシグナルランプ1〜3としては水平方向に180度の照射範囲を有するようにするために、各ターンシグナルランプ1〜3において、それらの照射方向が水平方向で30度ずつ異なるように向き設定された状態で、水平方向に一列に整列配置されている。
【0034】
これにより、各ターンシグナルランプ1〜3は、点灯させるLED13の選択によって、水平方向でのLED13による照射方向の変更が可能となっている。
【0035】
図1〜4に示すように、車両Cの前下部には、その右前端部から左側のドア15の直前箇所にわたる平面視L字状の凹部16が形成されている。車両Cの後下部には、その左後端部から右側のドア15の直後箇所にわたる平面視L字状の凹部17が形成されている。車両Cの前後両下部には、前後の凹部16,17を覆うカバー18,19が装備されている。各凹部16,17の平面視での角部分には、自車Cの周囲に存在する物標Dの距離および方位を検出する物標検出手段としてのレーザーレーダ20が配備されている。各レーザーレーダ20は、270度の検出範囲を有するように構成されている。各カバー18,19は、レーザー光の透過を許容するように構成されている。
【0036】
つまり、この車両Cでは、その左前端下部と右後端下部とに対角配置した2つのレーザーレーダ20によって、その周囲360度に存在する車両、自転車、歩行者などの物標Dの距離および方位を検出することができる。また、各レーザーレーダ20を露出装備した場合に招く虞のある、各レーザーレーダ20への積雪や塵埃の堆積などに起因した検出不良を防止することができる。
【0037】
図5に示すように、各レーザーレーダ20は、その検出情報をECU6に出力するように構成されている。ECU6には、各レーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、自車Cの周囲に存在する物標Dが自車Cに対する所定の接近条件を満たしているか否かを判別する判別手段21が備えられている。
【0038】
判別手段21は、ECU6に備えたCPUや制御プログラムなどによって構成されている。判別手段21の判別作動について説明すると、判別手段21は、各レーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、自車Cと物標Dとの距離および相対速度を演算し、それらの演算結果から物標Dの自車Cに対する衝突可能性の予測値を求め、この予測値と予め備えた所定のしきい値とを比較し、この比較結果から、物標Dの自車Cに対する衝突可能性の有無を判別する。つまり、判別手段21は、予測値が所定のしきい値を超えた場合に、物標Dが自車Cに衝突する可能性がある(所定の接近条件を満たしている)と判断する。そして、その判別結果を照射制御手段11に出力する。
【0039】
照射制御手段11は、各レーザーレーダ20からの検出情報と判別手段21の判別結果とに基づいて、各ターンシグナルランプ1〜3の作動および照射方向を制御する。照射制御手段11には、各ターンシグナルランプ1〜3においてそれぞれ向き設定された各LED13の照射方向が記憶されている。以下、各レーザーレーダ20からの検出情報と判別手段21の判別結果とに基づく照射制御手段11の制御作動について説明する。
【0040】
照射制御手段11は、判別手段21によって物標Dが自車Cに衝突する可能性があると判断された場合には、その物標Dに関する方位情報を各レーザーレーダ20の検出情報から抽出し、その抽出した方位情報と予め記憶された各LED13の照射方向とを比較し、その比較結果から、抽出した方位情報に対応する方位に照射方向が設定されたLED13を割り出し、その割り出した所定のLED13を点灯させる。
【0041】
その後、判別手段21によって物標Dが自車Cに衝突する可能性がないと判断された場合には、ターンシグナルスイッチ7およびハザードフラッシャースイッチ8の操作状態を判別し、それらのスイッチ10,11がオフ状態であれば、所定のLED13を消灯させる。また、それらのスイッチ10,11がオン状態であれば、他のLED13と同様に所定のLED13を点滅させる。
【0042】
図6には、物標Dの一例である後方車両Dが、一定速度で直進している自車Cに対して右後方から接近してきた状態が例示されている。以下、図6に基づいて、この状態での照射制御手段11の制御作動について具体的に説明する。
【0043】
図6に示すように、一定速度で直進している自車Cに対して、後方車両Dが、一定の車間距離を隔てて走行している状態(二点鎖線で示す状態)から接近してきた場合において、判別手段21が、右後端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、後方車両Dが自車Cに衝突する可能性があると判断すると、照射制御手段11は、その判断と、そのときの右後端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、その接近してきた後方車両Dに最も近い後方報知用の右側のターンシグナルランプ3における、その接近してきた後方車両Dの方位に対応する方位に向き設定された所定のLED13を選択して点灯させる。
【0044】
つまり、一定速度で直進している自車Cに対して後方車両Dが異常接近してきた場合には、所定のLED13のみが、その照射対象を接近してくる後方車両Dに特定した状態で、方向転換や一時停止の際に行う点滅ではなく、点灯による照射を行うことになる。これにより、この照射が、自車Cからの単なる方向転換や一時停止の合図などではなく、自車Cへの異常接近に対する警告であることを、後方車両Dの運転者(被警告者)に認識させ易くすることができ、後方車両Dの運転者に自車Cに対する衝突回避を喚起し易くなる。
【0045】
そして、この警告によって、後方車両Dが自車Cに異常接近した状態(実線で示す状態)から一定の車間距離を隔てて走行する状態(二点鎖線で示す状態)に戻ると、判別手段21が、右後端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、後方車両Dが自車Cに衝突する可能性がないと判断することから、照射制御手段11は、その判断に基づいて所定のLED13を消灯させる。
【0046】
図7には、右側車線に車線変更中の自車Cに対して、その右側車線を走行する物標Dの一例である後方車両Dが、後方から接近してきた状態が例示されている。以下、図7に基づいて、この状態での照射制御手段11の制御作動について具体的に説明する。
【0047】
図7に示すように、自車Cにおいては、右側車線に車線変更することを周囲の車両Dに報知するためにターンシグナルスイッチ7がオン操作されており、この操作に基づいて、照射制御手段11は、右側のターンシグナルランプ1〜3を点滅させている。この報知にもかかわらず、右側車線の後方車両Dが、一定の車間距離を隔てて走行する状態(二点鎖線で示す状態)から接近してきた場合において、判別手段21が、右後端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、後方車両Dが自車Cに衝突する可能性があると判断すると、照射制御手段11は、その判断と、そのときの右後端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、その接近してきた後方車両Dに最も近い後方報知用の右側のターンシグナルランプ3における、その接近してきた後方車両Dの方位に対応する方位に向き設定された所定のLED13を選択して点滅状態から点灯状態に切り換える。
【0048】
つまり、右側車線に車線変更中の自車Cに対して右側車線の後方車両Dが異常接近してきた場合には、所定のLED13のみが、その照射対象を接近してくる後方車両Dに特定した状態で、右側のターンシグナルランプ1〜3における他のLED13が行っている車線変更報知用の点滅とは異なる、点灯による照射を行うことになる。これにより、この照射が、自車Cからの単なる車線変更の合図ではなく、自車Cへの異常接近に対する警告であることを、後方車両Dの運転者(被警告者)に認識させ易くすることができ、後方車両Dの運転者に自車Cに対する衝突回避を喚起し易くなる。
【0049】
そして、この警告によって、右側車線の後方車両Dが自車Cに異常接近した状態(実線で示す状態)から一定の車間距離を隔てて走行する状態(二点鎖線で示す状態)に戻ると、判別手段21が、右後端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、後方車両Dが自車Cに衝突する可能性がないと判断することから、照射制御手段11は、その判断に基づいて所定のLED13を点灯状態から点滅状態に切り換える。
【0050】
図示は省略するが、一定速度で直進している自車Cに対して、隣接する左側車線で併走している車両Dが接近してきた場合において、判別手段21が、左前端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、併走車両Dが自車Cに衝突する可能性があると判断すると、照射制御手段11は、その判断と、そのときの左前端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、その接近してきた併走車両Dに最も近い側方報知用の左側のターンシグナルランプ2における、その接近してきた併走車両Dの方位に対応する方位に向き設定された所定のLED13を選択して点灯させる。そして、この警告によって、併走車両Dが自車Cに異常接近した状態から、所定距離を隔てて併走する状態に戻ると、判別手段21が、左前端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、併走車両Dが自車Cに衝突する可能性がないと判断することから、照射制御手段11は、その判断に基づいて所定のLED13を消灯させる。
【0051】
また、直進している自車Cに対して、対向車線で走行している車両Dが対向車線から外れるようにして接近してきた場合において、判別手段21が、左右いずれかのレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、対向車両Dが自車Cに衝突する可能性があると判断すると、照射制御手段11は、その判断と、そのときの左右いずれかのレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、その接近してきた対向車両Dに最も近い前方報知用の右側のターンシグナルランプ2における、その接近してきた対向車両Dの方位に対応する方位に向き設定された所定のLED13を選択して点灯させる。そして、この警告によって、対向車両Dが自車Cに異常接近した状態から、所定距離を隔てて対向車線に沿って走行する状態に戻ると、判別手段21が、左右いずれかのレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、対向車両Dが自車Cに衝突する可能性がないと判断することから、照射制御手段11は、その判断に基づいて所定のLED13を消灯させる。
【0052】
さらに、全てのターンシグナルランプ1〜3を点滅させて一時停車している自車Cに対して、追い越し車両Dが接近してきた場合において、判別手段21が、左右いずれかのレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、追い越し車両Dが自車Cに衝突する可能性があると判断すると、照射制御手段11は、その判断と、そのときの左前端部のレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、その接近してきた追い越し車両Dに最も近いいずれかのターンシグナルランプ3における、その接近してきた追い越し車両Dの方位に対応する方位に向き設定された所定のLED13を選択して点滅状態から点灯状態に切り換える。そして、この警告によって、追い越し車両Dが自車Cに異常接近した状態から、所定距離を隔てて追い越す状態になると、判別手段21が、左右いずれかのレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、追い越し車両Dが自車Cに衝突する可能性がないと判断することから、照射制御手段11は、その判断に基づいて所定のLED13を点灯状態から点滅状態に切り換える。
【0053】
そして、物標Dが自転車や歩行者などである場合にも、判別手段21が、左右いずれかのレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、自転車や歩行者などが自車Cに衝突する可能性があると判断すると、照射制御手段11は、その判断と、そのときの左右いずれかのレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、その接近してきた自転車や歩行者などに最も近いいずれかのターンシグナルランプ2における、その接近してきた自転車や歩行者などの方位に対応する方位に向き設定された所定のLED13を選択して点灯させる。そして、この警告によって、自転車や歩行者などが自車Cに異常接近した状態から、所定距離を隔てて離れた状態になると、判別手段21が、左右いずれかのレーザーレーダ20からの検出情報に基づいて、自転車や歩行者などが自車Cに衝突する可能性がないと判断することから、照射制御手段11は、その判断に基づいて所定のLED13を点灯前の状態に戻す。
【0054】
つまり、どのような状況であっても、自車Cの周囲に存在する物標Dが自車Cに異常接近してきた場合には、所定のLED13のみが、その照射対象を異常接近してきた物標Dに特定した状態で、方向転換や一時停止の際に行う点滅ではなく、点灯による照射を行うことから、この照射が、自車Cからの単なる方向転換や一時停止の合図などではなく、自車Cへの異常接近に対する警告であることを、異常接近してきた物標Dの被警告者に認識させ易くすることができ、その被警告者に自車Cに対する衝突回避を喚起し易くなる。また、このような制御作動を、停車中においても行うように構成すれば、防犯用の警告装置として機能させることも可能となる。
【0055】
しかも、前述したように、ターンシグナルランプ1〜3の拡散レンズ14が、対応するLED13からの照射光を上下方向に拡散させることから、照射対象の物標Dが車両である場合には、乗車位置の低い乗用車や乗車位置の高いトラックなどに関係なく、また、照射対象の物標Dが歩行者である場合には、その背丈にかかわらず、その物標Dに対する照射が、自車Cへの異常接近に対する警告であることを、物標Dの被警告者に認識させ易くすることができる。
【0056】
なお、この実施形態では、各ターンシグナルランプ1〜3が、LED(照射手段)7による照射方向の変更が可能に構成された接近警告用の照射装置Bである。また、ターンシグナルスイッチ7およびハザードフラッシャースイッチ8の操作が所定の報知対象操作であり、ターンシグナルスイッチ7およびハザードフラッシャースイッチ8が報知対象操作検出手段Eである。そして、各ターンシグナルランプ1〜3、照射制御手段11、左右のレーザーレーダ20、および判別手段21、によって接近警告装置Aが構成されている。
【0057】
〔別実施形態〕
【0058】
〔1〕上記の実施形態では、自車Cに対して物標Dが異常接近してきた場合に、各ターンシグナルランプ1〜3のうちの異常接近してきた物標Dに最も近いものを接近警告用の照射装置Bとして作動させる構成を例示したが、その最も近いもの以外に、異常接近してきた物標Dに対する照射が可能なターンシグナルランプ1〜3が存在する場合には、接近警告用の照射装置Bとして作動させるターンシグナルランプ1〜3を、最も近いものだけに限定する必要はなく、照射が可能なターンシグナルランプ1〜3のうちのいずれか一つまたは複数を接近警告用の照射装置Bとして作動させるように構成してもよい。
【0059】
〔2〕前方報知用の左右一対のターンシグナルランプ1、側方報知用の左右一対のターンシグナルランプ2、および、後方報知用の左右一対のターンシグナルランプ3、のうちのいずれか一組または二組を接近警告用の照射装置Bとして機能させるように構成してもよい。また、ブレーキランプ4またはバックランプ5を、ターンシグナルランプ1〜3のように、水平方向での照射方向を異ならせた複数の照射手段13などを備えて、点灯させる照射手段13の選択によって、照射手段13による照射方向の水平方向での変更が可能となるように構成することにより、接近警告用の照射装置Bとして機能させるようにしてもよい。ちなみに、この構成において、ブレーキランプ4またはバックランプ5を接近警告用の照射装置Bとして機能させる場合には、ブレーキランプ4またはバックランプ5として機能する場合の照射手段13の作動状態が点灯状態であることから、所定の照射手段13を点滅させる、または、高い光度で点灯させる、といった差別化を図ることが望ましい。なお、ブレーキランプ4またはバックランプ5を接近警告用の照射装置Bとして機能させる場合には、ブレーキセンサ9または後進センサ10が報知対象操作検出手段Eとなる。
【0060】
〔3〕各ターンシグナルランプ1〜3、ブレーキランプ4、およびバックランプ5のうちのいずれか複数または全てを、接近警告用の照射装置Bとして機能させるように構成してもよい。この構成においては、自車Cに対して物標Dが異常接近してきた場合に、各ランプ1〜5のうちの異常接近してきた物標Dに最も近いものを接近警告用の照射装置Bとして作動させるように構成してもよく、また、異常接近してきた物標Dに対する照射が可能なランプ1〜5のうちのいずれか一つまたは複数を接近警告用の照射装置Bとして作動させるように構成してもよい。
【0061】
〔4〕図8に示すように、各ターンシグナルランプ1〜3、ブレーキランプ4、またはバックランプ5に、報知専用の複数の発光ダイオード22と、接近警告専用の複数の照射手段13とを備えるとともに、接近警告専用の複数の照射手段13を、それらの照射方向が水平方向で異なるように向き設定して、点灯させる接近警告専用の照射手段13の選択によって、接近警告専用の照射手段13による照射方向の水平方向での変更が可能となるように構成することにより、各ターンシグナルランプ1〜3、ブレーキランプ4、およびバックランプ5のいずれかを接近警告用の照射装置Bとして機能させるようにしてもよい。
【0062】
〔5〕図9に示すように、各ターンシグナルランプ1〜3、ブレーキランプ4、またはバックランプ5に、報知専用のバルブ23と接近警告専用の単一の照射手段13とを備え、かつ、その照射手段13を水平方向に向き変更可能に構成するとともに、照射制御手段11の制御作動に基づいて照射手段13を水平方向に向き変更駆動する電動式の駆動手段24を設けて、照射手段13による照射方向の水平方向での変更が可能となるように構成することにより、各ターンシグナルランプ1〜3、ブレーキランプ4、およびバックランプ5のいずれかを接近警告用の照射装置Bとして機能させるようにしてもよい。
【0063】
〔6〕各ターンシグナルランプ1〜3、ブレーキランプ4、およびバックランプ5とは別構成の接近警告専用の照射装置Bを装備するようにしてもよい。
【0064】
〔7〕接近警告専用の照射手段13を装備する場合には、その照射手段13として、報知専用の発光ダイオード22やバルブ23とは発光色の異なる緑色や青色などを発光色とするものを採用してもよい。また、三原色を用いて色調節が可能となるように構成してもよい。
【0065】
〔8〕自車Cに対して物標Dが異常接近してきた場合に、照射制御手段11が、その異常接近してきた物標Dの方位に対応する方位に向き設定された全ての照射手段13を選択して点灯させるように構成してもよい。
【0066】
〔9〕照射装置Bに装備する照射手段13の配置や数量は、デザイン性や照射手段13の指向性などに応じて種々の変更が可能である。例えば、複数の照射手段13を、水平方向での照射方向が異なるようにそれぞれ向き設定した状態で、上下方向または縦横に整列配置するようにしてもよい。また、照射手段13が、20度の指向性を有するものであれば、照射装置Bとして水平方向に180度の照射範囲を有するようにするために、9つの照射手段13を、それらの照射方向が水平方向で20度ずつ異なるように向き設定した状態で整列配置するようにしてもよい。
【0067】
〔10〕照射手段13として、リフレクタやレンズなどによって所定の指向性を有するように構成されたバルブを採用するようにしてもよい。
【0068】
〔11〕拡散手段14を、照射手段13からの照射光を上下方向に拡散反射させる反射素子を備えたリフレクタで構成してもよい。
【0069】
〔12〕物標検出手段20の配置および構成としては種々の変更が可能である。例えば、270度の検出範囲を有する2つのレーザーレーダ20を、自車Cの右前端部と左後端部とに対角配置するようにしてもよく、また、90度の検出範囲を有する4つのレーザーレーダ20を自車Cの四隅に対角配置するようにしてもよく、さらに、360度の検出範囲を有する単一のレーザーレーダ20を装備するようにしてもよい。また、物標検出手段20としては、撮影した画像を解析して自車Cの周囲に存在する物標Dの距離および方位を検出するように構成されたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】車両の前半部を示す斜視図
【図2】車両の後半部を示す斜視図
【図3】車両の概略横断平面図
【図4】車両の報知作動に関する制御構成を示すブロック図
【図5】ターンシグナルランプの構成を示す断面図
【図6】後方車両が自車に対して右後方から接近してきた状態での接近警告装置の作動を示す図
【図7】車線変更中の自車に対して後方車両が後方から接近してきた状態での接近警告装置の作動を示す図
【図8】報知専用の複数の発光ダイオードと接近警告専用の複数の照射手段とを備えた別実施形態での照射装置の構成を示す断面図
【図9】報知専用のバルブと接近警告専用の単一の照射手段とを備えた照射装置の構成を示す断面図
【符号の説明】
【0071】
13 照射手段
14 拡散手段
11 照射制御手段
20 物標検出手段
21 判別手段
B 照射装置
C 自車
D 物標
E 報知対象操作検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車の周囲に存在する物標の距離および方位を検出する物標検出手段、
前記物標検出手段からの検出情報に基づいて、前記物標が前記自車に対する所定の接近条件を満たしているか否かを判別する判別手段、
指向性を有する照射手段を備えるとともに前記照射手段による照射方向の変更が可能に構成された照射装置、
ならびに、前記物標検出手段からの検出情報と前記判別手段の判別結果とに基づいて、前記照射装置の作動および照射方向を制御する照射制御手段、
を備え、
前記判別手段により前記物標が前記所定の接近条件を満たしていると判断された場合に、前記照射制御手段の制御作動に基づいて、前記照射装置が、前記照射手段を前記物標に向けて照射させるように構成してあることを特徴とする接近警告装置。
【請求項2】
前記照射装置を、照射方向が異なるように向き設定された複数の前記照射手段によって構成し、
前記照射手段による照射方向の変更を前記照射手段の選択で行うように構成し、
前記照射制御手段が、
前記自車において車外への報知を要する所定の報知対象操作が行われた場合には、その操作の有無を検出する報知対象操作検出手段からの検出情報に基づいて、前記所定の報知対象操作に対応して設定された所定の作動状態で複数の前記照射手段が作動するように前記照射装置の作動を制御し、
また、前記判別手段により前記物標が前記所定の接近条件を満たしていると判断され、かつ、前記報知対象操作検出手段により前記所定の報知対象操作が検出された場合には、前記物標検出手段からの検出情報に対応する方位に向き設定された所定の照射手段が前記所定の作動状態と異なる作動状態で作動し、他の照射手段が前記所定の作動状態で作動するように前記照射装置の作動および照射方向を制御することを特徴とする請求項1に記載の接近警告装置。
【請求項3】
指向性を有する照射手段を備えるとともに前記照射手段による照射方向の変更が可能に構成され、
自車の周囲に存在する物標の距離および方位に基づいて、前記物標が前記自車に対する所定の接近条件を満たしていると判断された場合に、前記物標に向けて前記照射手段が照射するように作動制御されることを特徴とする接近警告用の照射装置。
【請求項4】
前記照射手段からの照射光を上下方向に拡散させる拡散手段を備えてあることを特徴とする請求項1または2に記載の接近警告装置あるいは請求項3に記載の接近警告用の照射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−230568(P2008−230568A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−77067(P2007−77067)
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】