説明

搬送容器の蓋着脱装置、搬送容器及び搬送容器の蓋着脱システム

【課題】搬送容器の蓋体を蓋着脱装置の扉部材に大きな力で押し当てても、搬送容器が浮き上がりを防止することができる搬送容器の蓋着脱装置、搬送容器及び搬送容器の蓋着脱システムを提供する。
【解決手段】搬送容器の蓋着脱装置100は、搬送容器200を載置して移動可能なテーブル15と、搬送容器200の下面の断面V字溝205a〜205cに設けられ移動方向Mとは略直角な固定面205a−1〜205c−1に係合し、テーブル15に設けられ移動方向Mとは略直角な位置決めピン15a〜15とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ等の薄型基板を収容して搬送する搬送容器を、クリーンルームに装着して、互いのクリーン度を保ったまま、その蓋を着脱する搬送容器の蓋着脱装置、搬送容器及び搬送容器の蓋着脱システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体ウエハを搬送するFOUP(FRONT OPENING UNIFIED POD)等と呼ばれる搬送容器の蓋体を、扉部材に着脱可能に保持させ、さらに水平方向及び垂直方向の2方向に移動するロードポートがあった(例えば、特許文献1)。
ロードポートは、移動テーブルの上に搬送容器を載置し、搬送容器の蓋体を扉部材に押し当てて密着させる工程を経て、搬送容器の蓋体を扉部材に保持している。この移動テーブルと搬送容器とは、移動テーブル上に設けられたピンと、搬送容器の底面に設けられたV字溝とによって、鉛直方向及び水平方向の位置決めがされている。
しかし、搬送容器が直径300mm程度を越える大口径ウエハを収容する場合には、ロードポートは、搬送容器の蓋体を扉部材に大きな力で押し当てる必要がある。この場合、搬送容器の底面のV字溝が移動テーブルのピンに乗り上げてしまい、搬送容器が浮き上がってしまう可能性があった。
【特許文献1】特開平11−288991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、搬送容器の蓋体を蓋着脱装置の扉部材に大きな力で押し当てても、搬送容器が浮き上がりを防止することができる搬送容器の蓋着脱装置、搬送容器及び搬送容器の蓋着脱システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。但し、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0005】
第1の発明は、内部が高クリーン度に保たれた搬送容器(200)の開口部の蓋部材(203)を、高クリーン度に保たれた部屋の開口部の扉部材に係合させて、前記両開口部の周辺部を密着させて高クリーン度を保ったまま、前記蓋部材を着脱する搬送容器の蓋着脱装置において、前記搬送容器を載置して移動可能なテーブル(15)と、前記搬送容器の下面の断面V字溝(205a〜205c)に設けられ前記移動方向(M)とは略直角な固定面(205a−1〜205c−1)に係合し、前記テーブルに設けられ前記移動方向とは略直角な連結ピン(15a〜15c)とを有すること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
第2の発明は、請求項1に記載の搬送容器の蓋着脱装置において、前記テーブル(15)は、前記移動方向(M)が水平方向であり、前記連結ピン(15a〜15c)は、軸方向が鉛直方向のピンであり、前記断面V字溝(205a〜205c)内を窪ませて設けられた凹部(205a−2〜205c−2)の鉛直方向の内壁である前記固定面(205a−1〜205c−1)に対して係合すること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
第3の発明は、第1の発明の搬送容器の蓋着脱装置において、前記連結ピン(15a〜15c)は、先端部に設けられ平面部(15a−7)を有し、前記平面部と前記搬送容器(200)の前記凹部(205a−2〜205c−2)の底部に設けられた平面(205a−7)とが面接触することにより、前記搬送容器の鉛直方向の位置決めをすること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
第4の発明は、請求項3に記載の搬送容器の蓋着脱装置において、前記連結ピン(1015a)の前記平面部(1015a−7)と、前記搬送容器(200)の底部の前記平面(205a−7)とが面接触したことを検出する検出部(1018−1,1018−2)を備えること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
第5の発明は、第1の発明の搬送容器の蓋着脱装置において、前記断面V字溝(205a,205a)の斜面(205a−6,205a−6)に当接することにより、前記搬送容器(200)の鉛直方向の位置決めをするV字斜面当接部(811−1,915a−8)を有すること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
第6の発明は、第1の発明の搬送容器の蓋着脱装置において、前記テーブル(15)は、前記移動方向(M)が水平方向であり、前記連結ピン(15a〜15c)の先端縁部に設けられ、その断面形状がテーパー状であり前記固定面(205a−1〜205c−1)を前記連結ピンへと案内する案内部(15a−6)を有すること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
第7の発明は、第1の発明の搬送容器の蓋着脱装置において、前記テーブル(915)は、前記移動方向(M)が水平方向であり、前記連結ピン(915a)の先端縁部に設けられ、その断面形状が円弧状であり前記固定面(205a−1)を前記連結ピンへと案内する案内部(915a−6)を有すること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
第8の発明は、第1の発明の蓋着脱装置において、前記断面V字溝(205a)の斜面(205a−6)に接することにより前記固定面(205a−1)を前記連結ピン(815a)へと案内する基部案内部(811−1)を有し、前記連結ピンを前記連結ピンの軸方向に移動可能に保持する基部(811)と、前記連結ピンを軸方向に前記基部から突出する側に付勢する付勢部材(816)とを備え、前記連結ピンは、前記基部案内部により前記固定面が案内されている状態では、前記断面V字溝の斜面(205a−6)に押圧されることにより前記基部内部へと押し込まれ、前記基部案内部により前記固定面が案内された状態では、前記付勢部材に付勢されて前記基部から突出すること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
第9の発明は、第8の発明の蓋着脱装置において、前記連結ピン(815a)が前記基部(811)から突出した状態を検出する検出部(818,818−1,818−2)を備えること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
第10の発明は、第8の発明の搬送容器の蓋着脱装置において、前記基部案内部(811−1)は、前記固定面(205a−1)を前記連結ピン(815a)へと案内した状態で、前記断面V字溝(205a)の斜面(205a−6)に当接することにより、前記搬送容器(200)の鉛直方向の位置決めをするV字斜面当接部(811−1)であること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置である。
【0006】
第11の発明は、内部が高クリーン度に保たれたその開口部の蓋部材(203)を、高クリーン度に保たれた部屋の開口部の扉部材に係合させて、前記両開口部の周辺部を密着させて高クリーン度を保ったまま、蓋着脱装置を用いて前記蓋部材が着脱される搬送容器(200)において、この搬送容器を載置して移動可能な前記蓋着脱装置のテーブル(15)に設けられ前記テーブルの前記移動方向(M)とは略直角な連結ピン(15a〜15c)に係合し、この搬送容器の下面の断面V字溝(205a〜205c)に設けられ前記移動方向とは略直角な固定面(205a−1〜205c−1)を有すること、を特徴とする搬送容器である。
第12の発明は、第11の発明の搬送容器において、前記テーブル(15)による前記移動方向(M)が水平方向であり、前記固定面(205a−1〜205c−1)は、前記断面V字溝(205a〜205c)内を窪ませて設けられた凹部(205a−2〜205c−2)の鉛直方向の内壁であり、軸方向が鉛直方向である前記連結ピン(15a〜15c)に係合すること、を特徴とする搬送容器である。
第13の発明は、第11の発明の搬送容器において、前記凹部(205a−2〜205c−2)の底部に平面(205a−7)を有し、前記底部の平面と前記連結ピン(15a〜15c)の先端に設けられた平面部(15a−7)とが面接触することにより、この搬送容器の鉛直方向の位置決めがされること、を特徴とする搬送容器である。
【0007】
第14の発明は、内部が高クリーン度に保たれた搬送容器(200)と、前記搬送容器の開口部の蓋部材(203)を、高クリーン度に保たれた部屋の開口部の扉部材に係合させて、前記両開口部の周辺部を密着させて高クリーン度を保ったまま、前記蓋部材を着脱する蓋着脱装置とを備えた搬送容器の蓋着脱システムにおいて、前記蓋着脱装置は、前記搬送容器を載置して移動可能なテーブル(15)に設けられ、前記テーブルに設けられ前記移動方向(M)とは略直角な連結ピン(15a〜15c)を有し、前記搬送容器は、前記連結ピンに係合し、下面の断面V字溝(205a〜205c)に設けられ前記移動方向とは略直角な固定面(205a−1〜205c−1)を有すること、を特徴とする搬送容器の蓋着脱システムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、扉部材に大きな力で押し当ててテーブルの移動方向に大きな力がかかっても、搬送容器に設けられた固定面と、テーブルに設けられた連結ピンとが係合させているので、搬送容器の浮き上がりを防止することができる。
(2)本発明は、テーブルの移動方向が水平方向であり、連結ピンが鉛直方向のピンであり、搬送容器の鉛直方向の内壁である固定面に対して係合するので、搬送容器の水平方向における位置決めをすることができる。
【0009】
(3)本発明は、連結ピンの平面部と搬送容器の凹部の平面とが面接触することにより、搬送容器の鉛直方向の位置決めをする。つまり、搬送容器の鉛直方向の位置決めが面接触であるので、連結ピンと搬送容器の底面とが当接した場合に、搬送容器の底面を窪ませることがなく、搬送容器の耐久性を向上することができる。
(4)本発明は、連結ピンの平面部と、搬送容器の底部の平面とが面接触したことを検出する検出部とを備えるので、搬送容器を正しく配置した場合のみに、移動テーブルを駆動して、蓋着脱装置及び搬送容器に過剰な負荷が加わるのを防止して、これらの破損を防止することができる。
(5)本発明は、連結ピンが軸方向に移動可能に保持されているので、従来の搬送容器に利用した場合には、連結ピンがV字溝によって基部に押し込まれるので、従来の搬送容器にも対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、搬送容器の蓋体を蓋着脱装置の扉部材に大きな力で押し当てても、搬送容器が浮き上がりを防止することができる搬送容器の蓋着脱装置、搬送容器及び搬送容器の蓋着脱システムを提供するという目的を、搬送容器の蓋着脱装置に、搬送容器を載置して移動可能なテーブルと、搬送容器の断面V字溝に設けられ移動方向とは略直角な固定面に係合し、テーブルに設けられ移動方向とは略直角な連結ピンとを設けることによって実現した。
【0011】
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明による搬送容器の蓋着脱装置の第1実施形態を示す図である。
搬送容器の蓋着脱装置100(ロードポート)は、高クリーン度の空間Aと低クリーン度の空間Bとを区画する仕切板101と、仕切板101に形成され、高クリーン度の空間Aと低クリーン度の空間Bとを連通する開口部102と、仕切板101の開口部102を開閉する扉103と、扉103に設けられた2本の位置決めピン104a,104b及び2つのT字キー104c,104dとを有し、搬送容器200の蓋203をラッチするラッチ機構104と、低クリーン度の空間B側に設けられ、搬送容器200が載置され、3本の位置決めピン15a,15b,15c及び1つのロックキー105dを有するテーブル15等とを備えている。
【0012】
搬送容器200は、内部空間Cが高クリーン度に保たれ、半導体ウエハを複数枚(例えば25枚程度)収容する容器である。
この搬送容器200は、容器本体201と、容器本体201の一面に設けられた開口部202と、開口部202を開閉し、位置決めピン104a,104bが嵌合するピン孔204a,204b及びT字キー104c,104dが係合するキー孔204c,204dとを有する蓋203と、テーブル15の位置決めピン15a,15b,15cが嵌合する断面V字溝205a,205b,205c及びロックキー105dが係合するキー孔205dを有する底面205を備えている。
【0013】
搬送容器200をテーブル15に載置すると、3本の位置決めピン15a,15b,15cが、断面V字溝205a〜205cに嵌合する。ここで、不図示のロックボタンをオンすると、ロックキー105dが上昇及び傾斜して、キー孔205dに係合すると共に、テーブル15全体が、仕切り板101側に所定距離(約30mm程度)移動して、搬送容器200が仕切り板101に密着する。仕切り板101の開口部102及び搬送容器200の開口部202の外周には、不図示のOリング等のシール材が設けられており、密着により、クリーン度を保つことができる。
【0014】
搬送容器200は、テーブル15の移動により、蓋203が扉103に密着して、位置決めピン104a,104bが、蓋203のピン孔204a,204bに嵌合し、T字キー104c,104dがキー孔204c,204dに入り込む。その後に、不図示のロータリーアクチュエータ等によって、T字キー104c,104dを90度回転することにより、爪204e〜204hが引き込まれて、容器本体201と蓋203とのロックが解かれる。
次いで、扉103は、不図示の駆動機構によって、空間Aの内側に引き込まれる(矢印D1)と共に、下降して(矢印D2)、搬送容器200の内部空間Cと、仕切り板101の内部空間Aとが、高クリーン度を保ったまま連通する。
【0015】
以下、第1実施形態の搬送容器200及びテーブル15についてより詳細に説明する。
図2は、第1実施形態の搬送容器200及び蓋着脱装置のテーブル15を示す図であり、図2(a)は、図2(b)のA1−A1部矢視断面図であり、図2(b)は、底面図である。
図3は、第1実施形態の断面V字溝205aと位置決めピン15aとが係合した状態における断面図であり、図3(a)は、(図2(b)のA2−A2部矢視断面図)であり、図3(b)は、断面V字溝205aを長手方向から見た側面の断面図(図2(b)のB−B部矢視断面図)である。
【0016】
図2(b)に示すように、搬送容器200は、3つの断面V字溝205a,205b,205cを備えている。
断面V字溝205a,205bは、テーブル15の移動方向(矢印M)の蓋203側に至るに従って互いに離れるように配置されている。一方、断面V字溝205cは、その長手方向が移動方向に平行になるように配置されている。
以下、断面V字溝205aについて主に説明するが、断面V字溝205b,205cは、断面V字溝205aと同様な形状であるので説明を省略する。
【0017】
図3に示すように、断面V字溝205aは、長穴205a−2(凹部)と斜面205a−6とにより形成される。
長穴205a−2は、断面V字溝205aを、鉛直方向(つまり移動方向(水平方向)とは直角な方向)に窪ませて設けられている。図2(b)に示すように、長穴205a−2は、搬送容器200の底面を見たときに、細長い形状であり、両端部205a−3,205a−4が半円状である。
図3に示すように、長穴205a−2は、内壁が鉛直方向の固定面205a−1であり、後述するようにこの固定面205a−1が位置決めピン15aに係合する。
斜面205a−6は、長穴205a−2の全周と搬送容器200の底面205a−5との間にテーパ状に設けられており、傾斜角度が一定である。
【0018】
図2に示すように、テーブル15は、搬送容器200を載置して移動する部材である。テーブル15の移動方向は、水平方向である。テーブル15は、3つの位置決めピン15a,15b,15c(連結ピン)を備えている。
位置決めピン15a,15b,15cは、載置された搬送容器200の断面V字溝205a,205b,205cに対応する位置に配置されている。位置決めピン15a,15b,15cは、その軸方向が鉛直方向であり、テーブル15から突出するように設けられている。なお、以下、位置決めピン15aについて主に説明するが、位置決めピン15b,15cは、位置決めピン15aと同様な形状であるので説明を省略する。
【0019】
図3に示すように、位置決めピン15aは、円柱状の部材である。位置決めピン15aの直径と長穴205aの幅とは、ほぼ同一であり、位置決めピン15aが長穴205aに係合するようになっている。図2(b)に示すように、位置決めピン15aの直径と長穴205aの両端部205a−3,205a−4の半円の直径とは、ほぼ同一である。これは、搬送容器200をテーブル15に載置する場合に、位置決めピン15aと両端部205a−3,205a−4とが接触してしまったときに、これらを面接触させることにより、これらの破損を防止するためである。
【0020】
図3に示すように、位置決めピン15aの先端縁部には、案内部15a−6が全周に設けられている。案内部15a−6は、断面形状がテーパ状である。案内部15a−6は、その傾斜角度が、断面V字溝205aの斜面205a−6の傾斜角度とほぼ同一である。これにより、搬送容器200を着脱装置10のテーブル15に載置する場合に、断面V字溝205aの斜面205a−6が案内部15a−6上を摺動し、固定面205a−1が位置決めピン15aへと案内されて、搬送容器200をスムーズに配置することができる。
【0021】
次に、搬送容器200及びテーブル15の動作について説明する。
図2に示すように、搬送容器200をテーブル15に載置する場合、作業者は、位置決めピン15a,15b,15cの案内部(図3に示す案内部15a−6参照)と、断面V字溝205a,205b,205cの斜面(図3に示す斜面205a−6参照)とが接する範囲で、搬送容器200を配置すればよい。これに応じて、長穴205a−2,205b−2,205b−2が位置決めピン15a,15b,15cへと案内されて、固定面205a−1,205b−1,205c−1と固定面15a−1,15b−1,15−c1とが係合する。
【0022】
搬送容器200は、位置決めピン15aの固定面15a−1と断面V字溝205aの固定面205a−1とが係合し(図2(a)参照)、また位置決めピン15bの固定面15b−1と断面V字溝205bの固定面205b−1とが係合することにより、移動方向の前後方向における位置決めがされる。
さらに、搬送容器200は、位置決めピン15cの固定面15c−1と断面V字溝205cの固定面205c−1が係合することにより、水平方向における回転止め(矢印θ参照)がされ、水平方向における位置決めがされる。
【0023】
一方、鉛直方向においては、図3に示すように、搬送容器200は、位置決めピン15aの先端部の平面部15a−7と、搬送容器200の長穴205aの底部の平面205a−7とが当接する。位置決めピン15b及び長穴205b−2、位置決めピン15c及び長穴205c−2についても同様である。これにより、搬送容器200は、テーブル15に対する鉛直方向の位置決めがされる。なお、これら平面部は、面接触により搬送容器200の荷重を受け止めるので、搬送容器200の底面205a−5を窪ませることがなく、搬送容器200の耐久性を向上することができる。
【0024】
蓋203を着脱する場合に、搬送容器200の押し上げ(浮き上がり)を防止できる理由については、前述したとおりである。
【0025】
図4は、第1実施形態の搬送容器200(図4(a))と、従来の搬送容器300(図4(a)〜図4(d))とを比較説明する図である。なお、図4(a)は、前述した図3(a)と同じ断面図であり、参考のため示すものである。
従来の搬送容器300は、テーブル15が矢印Mの方向に前進すると、断面V字溝305cは、移動方向と平行であるので、特に、余分な力は発生しないが、断面V字溝305a,305cは、搬送容器300を矢印N(N1)の方向に押し上げようとする力が発生する。
【0026】
搬送容器300には、その結果として、図4(d)に示すように、位置決めピン15cを中心にして、矢印P(P1)の方向に回転力が発生する。このため、搬送容器300は、先端上部が仕切り板11から引き離されることとなり、シール不良等を起こす可能性があった。
【0027】
これに対して、図4(a)に示すように、第1実施形態の搬送容器200は、その下面に形成された断面V字溝205a(205b,205c)に、垂直な固定面205a−1(205b−1,205c−1)を設けることにより、位置決めピン15a(15b,15c)の垂直な固定面15a−1(15b−1,15c−1)と接することができる(結合姿勢矯正手段)ので、水平方向の力で押しても、搬送容器200を押し上げる力が発生することはない。
【0028】
ところで、一般に、ウエハ径が大きくなると、搬送容器及び蓋を大型にする必要があり、蓋を着脱するときに搬送容器に対して、より大きな力を加えることが必要になってくる。このため、ウエハ径が大きくなる程、搬送容器の浮き上がりが発生しやすくなる。
これに対して、本実施形態の搬送容器200は、搬送容器200に対して加える力の方向とは直角な方向である鉛直方向の位置決めピン15a,15b,15c及び固定面205a−1,205b−1,205c−1が係合しているので、浮き上がりを効果的に防止することができる。
【0029】
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態の蓋着脱装置の位置決めピン815aと搬送容器200の断面V字溝205aとが係合した状態における断面図(図3(a)に相当する図)である。
第2実施形態の蓋着脱装置は、第1実施形態の位置決めピン15a〜15cを変更したものである。
本実施形態の蓋着脱装置のテーブル815は、3つの位置決め部810が配置されている。図5は、そのうちの1つを示すものである。
位置決め部810は、基部811と、位置決めピン815aと、付勢部材816と、底蓋817と、光センサ818とを備えている。
【0030】
基部811は、円筒状の部材であり、位置決めピン815aを位置決めピン815aの軸方向つまり鉛直方向に移動可能に保持している。基部811は、固定面205a−1を位置決めピン815aへと案内する基部案内部811−1(V字斜面当接部)を有している。基部案内部811−1は、断面形状が円弧状であり、この円弧が断面V字溝205aの斜面205aに接することにより、固定面205a−1を案内する。
基部案内部811−1は、固定面205a−1を位置決めピン815aへと案内した状態で、断面V字溝205aの斜面205a−6に当接することにより、テーブル815の鉛直方向(移動方向とは直角な方向)での搬送容器900の位置決めをする。
基部811は、外周にねじ部811−2を有し、このねじ部811−2とナット812とによりテーブル815に取り付けられている。
【0031】
位置決めピン815aは、第1実施形態の位置決めピン15a,15b,15cと同様な位置に、テーブル815上に配置されている。位置決めピン815aは、鉛直方向に移動可能に基部811に保持されている。位置決めピン815aは、天面が球状の部材であり、下面には遮光部815a−7が設けられている。
位置決めピン815aが基部811から上側に突出した状態で、遮光部815a−7は、その下端が底蓋817の下面と同じ位置となるように設定されている。このため、位置決めピン815aが基部811内部へと押し込まれた状態で、遮光部815a−7は、図中2点鎖線で示すように底蓋817から突出する。
【0032】
付勢部材816は、基部811の内部に収容された圧縮コイルスプリングである。付勢部材816は、鉛直方向下側の端部が底蓋817により位置決めがされており、鉛直方向側の端部が位置決めピン815aの下面に当接している。これにより、付勢部材816は、位置決めピン815aを鉛直方向上側に押し上げ、基部811の天面から突出する側に付勢する。
底蓋817は、基部811にねじ結合して、基部811の下側の蓋をする部材である。底蓋817は、位置決めピン815aの遮光部815a−7が挿通可能な貫通孔が設けられている。
【0033】
光センサ818は、発光素子818−1と受光素子818−2とが対向配置された検出部である。光センサ818は、底蓋817の下面に配置されている。位置決めピン815aの遮光部815a−7が底蓋817の下面から突出していない場合には、受光素子818−2は、発光素子818−1が発した光Lを受光することができる。一方、遮光部815a−7が底蓋817の下面よりも突出している場合には、発光素子818−1の光Lは、遮光部815a−7によって遮られてしまうので、受光素子818−2は、光Lを受光することができない。このようにして、光センサ818は、遮光部815a−7が底蓋817の下面よりも突出しているか否かを検出する。
光センサ818は、不図示のコントローラに接続されており、光センサ818の検出信号は、コントローラに対して出力される。
【0034】
次に、搬送容器200及びテーブ815の動作について説明する。
搬送容器200をテーブ815に載置する場合、作業者は、基部案内部811−1と断面V字溝205aの斜面205a−6とが接する範囲で、搬送容器200を配置すればよい。これに応じて、長穴205a−2が位置決めピン815aへと案内されて、固定面205a−1と位置決めピン815aの固定面815a−1とが係合する。
【0035】
この場合において、基部案内部811−1により固定面205a−1が位置決めピン815aへと案内されている状態では、位置決めピン815aは、断面V字溝205aの斜面205a−6に押圧されることにより基部811内部へと押し込まれる。
これに応じて、位置決めピン815aの遮光部815a−7は、底蓋817の下面よりも突出する。コントローラは、光センサ818の出力に応じて、搬送容器200がテーブ815に確実に載置されていないと判断して、テーブル815を移動するための移動モータ(図示せず)を駆動せずに、テーブル815の停止状態を維持する。
【0036】
そして、基部案内部811−1により固定面205a−1が案内された状態では、位置決めピン815aは、付勢部材816に付勢されて基部811から突出する(図5の状態)。搬送容器200は、位置決めピン815aにより、テーブル815に対する水平方向の位置決めがされる。
一方、鉛直方向においては、基部案内部811−1が、断面V字溝205aの斜面205a−6に当接することにより、搬送容器200の位置決めをする。
この状態では、位置決めピン815aの遮光部815a−7の下端が底蓋817の下面と同じ位置になる。コントローラは、光センサ818の出力に応じて、搬送容器200がテーブ815に確実に載置されたと判断して、移動モータを駆動して、テーブル815を前進させる。
【0037】
なお、搬送容器200がテーブ815に確実に載置されたかの否かの判断は、以下の方法を用いても行なうことができる。
第1の方法は、テーブル815に光センサを設けて、テーブル815の表面と搬送容器200の底面との距離を測定し、容器200の有無を判定する方法である。しかし、この方法は、センサの検出誤差を例えば2mm程度以内に収まるように設置する必要があり、設置精度及びメンテナンス等の点で好ましくない。
第2の方法は、ピン815a〜815c等に容器200の荷重を検出する圧力センサ等を設け、容器200の有無を判定する方法である。しかし、一般に圧力センサは、検出誤差が大きいので、テーブル815の誤動作の原因となる。また、容器200は、収容物の種類等によって重量が異なるので、容器200の荷重には、ばらつきがある。このため、この方法も、好ましくない。
【0038】
これらの方法に対して、本実施形態では、位置決めピン815aが底蓋817の下面から突出しているか否かのみを判定すればよく、検出エラーがほとんど発生することがない。また、位置決めピン815aの移動ストロークは、長穴205a−1の深さ程度確保することができる。このため、この移動ストロークつまり位置決めピン815aの突出量を、例えば5mm程度の十分な長さにすることができ、高い設置精度が要求されず、またメンテナンスも容易である。
【0039】
図6は、第2実施形態の蓋着脱装置の位置決めピン815aと従来の搬送容器300の断面V字溝305aとが係合した状態における断面図(図3(a)に相当する図)である。
現在すでに使用されている搬送容器300は、搬送容器200のような長穴205a−2,205b−2,205c−2(図2参照)を有していない。この場合でも、位置決めピン815aは、断面V字溝305aの斜面305a−6に押圧されることにより基部811内部へと押し込まれる。そして、基部案内部811−1(V字斜面当接部)は、断面V字溝305aの斜面305a−6に当接することにより、搬送容器300の水平方向における位置決め及び鉛直方向の位置決めをすることができる。
なお、この場合には、コントローラは、光センサ818の検出信号の有無に関わらず、テーブル815を移動させればよい。
これにより、本実施形態の蓋着脱装置は、従来の搬送容器300にも対応することができる。
【0040】
以上説明したように、第2実施形態の蓋着脱装置は、搬送容器200がテーブ815に確実に載置されたか否かを判断し、確実に載置された場合にテーブル815を前進させることができる。
また、第2実施形態の蓋着脱装置は、長穴205a−2,205b−2,205c−2が設けられている搬送容器200と、これらが設けられていない従来の搬送容器300とのいずれにも対応することができる。
【0041】
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態の蓋着脱装置の位置決めピン915aと搬送容器200の断面V字溝205aとが係合した状態における断面図(図3(a)に相当する図)である。
本実施形態の蓋着脱装置のテーブル915には、第1実施形態の位置決めピン15a,15b,15cと同様な位置に、3つの位置決めピン915aが配置されている。
位置決めピン915aは、上段915a−7と下段915a−8とからなる2段状に形成されており、上段915a−7の先端縁部は、案内部915a−6が設けられている。案内部915a−6は、断面形状が円弧状であり、断面V字溝205aの斜面205a−6に当接して、断面V字溝205aの固定面205a−1を位置決めピン915aの固定面915a−1へと案内する。また、位置決めピン915aは、下段915a−8(V字斜面当接部)の縦断面形状も円弧状である。
【0042】
位置決めピン915aの固定面915a−1と断面V字溝205aの固定面205a−1とが係合した状態では、搬送容器200は、第2実施形態と同様な形態で、テーブル915に対する位置決めがされる。
すなわち、水平方向において、搬送容器200は、位置決めピン915aの固定面915a−1と長穴205a−2の固定面205a−1とにより、位置決めがさる。一方、鉛直方向において、搬送容器200は、位置決めピン915aの下段915a−8が断面V字溝205aの斜面205a−6に当接することにより、鉛直方向の位置決めがされる。
【0043】
以上説明したように、本実施形態の蓋着脱装置は、位置決めピン915aの天面が平面ではなく円弧状であっても、搬送容器200の位置決めをすることができる。
【0044】
(第4実施形態)
図8は、第4実施形態の蓋着脱装置の位置決めピン1015aと搬送容器200の断面V字溝205aとが係合した状態における断面図(図3(a)に相当する図)である。
本実施形態の位置決めピン1015aには、検出ピン1015a−8が鉛直方向に移動可能に設けられている。また、位置決めピン1015aは、第2実施形態の付勢部材816、光センサ818と同様な、付勢部材1016、光センサ1018とを備えている。
位置決めピン1015aは、付勢部材1016により鉛直方向上側に付勢されている。搬送容器200のVがテーブル1015に載置されていない場合には、位置決めピン1015aは、図中2点鎖線で示すように、平面部1015a−7から突出し、また遮光部1015a−9は、底蓋1017の下面と同じ位置となるように設定されている。
【0045】
一方、搬送容器200は、テーブル1015に載置され、固定面205a−1が案内部1015a−6により案内されて、正常に載置されると、位置決めピン1015aの平面部1015a−7と搬送容器200の底部の平面205a−7とが面接触する。この場合には、検出ピン1015a−8は、平面205a−7により鉛直方向下側に押圧される。これにより、図8に示すように、検出ピン1015a−8は、位置決めピン1015a内部へと押し込まれる。また、遮光部1015a−9は、底蓋1017から突出するために、受光素子1018−2は、発光素子1018−1の光Lを受光することができない。
このようにして、本実施形態の蓋着脱装置は、搬送容器200がテーブル1015に載置されたことを検出することができる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態の蓋着脱装置は、発光素子1018−1と受光素子1018−2とからなる検出部の出力に応じて、位置決めピン1015aの平面部1015a−7と搬送容器200の底部の平面205a−7とが面接触したことを検出することができる。これにより、本実施形態の蓋着脱装置は、搬送容器200がテーブル1015上に正常に載置されか否かを検出することができる。
【0047】
なお、本実施形態の蓋着脱装置は、発光素子1018−1と受光素子1018−2の代わり、位置決めピン1015aの平面部1015a−7に圧力センサを備えていてもよい。この場合、蓋着脱装置は、搬送容器200が載置されたか否かを判定するために、位置決めピン1015aの平面部1015a−7と搬送容器200の底部の平面205a−7とが面接触したことにともなう圧力の変化を確認すればよい。これにより、蓋着脱装置は、搬送容器200がテーブル1015上に正常に載置されか否かを、より確実に検出することができる。
【0048】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明による搬送容器の蓋着脱装置の第1実施形態の概略を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態による搬送容器の蓋着脱装置のテーブルの位置決め部材を示す図である。
【図3】第1実施形態の搬送容器の断面V字溝と蓋着脱装置の位置決めピンとが係合した状態における断面図である。
【図4】第1実施形態の搬送容器と、従来の搬送容器とを比較説明する図である。
【図5】第2実施形態の搬送容器の断面V字溝と蓋着脱装置の位置決めピンとが係合した状態における断面図である。
【図6】第2実施形態の蓋着脱装置の位置決めピンと従来の搬送容器の断面V字溝とが係合した状態における断面図である。
【図7】第3実施形態の蓋着脱装置の位置決めピンと搬送容器の断面V字溝とが係合した状態における断面図である。
【図8】第4実施形態の蓋着脱装置の位置決めピンと搬送容器の断面V字溝とが係合した状態における断面図である。
【符号の説明】
【0050】
15,815,915,1015 テーブル
15a,15b,15c,815a,915a,1015a 位置決めピン
15a−1,15b−1,15c−1,915a−1 固定面
100 蓋着脱装置
200 搬送容器
205a,205b,205c 断面V字溝
810 位置決め部
811 基部
816,1016 付勢部材
817 底蓋
818,1018 光センサ
915a−6 案内部
1015a−8 検出ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が高クリーン度に保たれた搬送容器の開口部の蓋部材を、高クリーン度に保たれた部屋の開口部の扉部材に係合させて、前記両開口部の周辺部を密着させて高クリーン度を保ったまま、前記蓋部材を着脱する搬送容器の蓋着脱装置において、
前記搬送容器を載置して移動可能なテーブルと、
前記搬送容器の下面の断面V字溝に設けられ前記移動方向とは略直角な固定面に係合し、前記テーブルに設けられ前記移動方向とは略直角な連結ピンとを有すること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項2】
請求項1に記載の搬送容器の蓋着脱装置において、
前記テーブルは、前記移動方向が水平方向であり、
前記連結ピンは、軸方向が鉛直方向のピンであり、前記断面V字溝内を窪ませて設けられた凹部の鉛直方向の内壁である前記固定面に対して係合すること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項3】
請求項2に記載の搬送容器の蓋着脱装置において、
前記連結ピンは、先端部に設けられた平面部を有し、前記平面部と前記搬送容器の前記凹部の底部に設けられた平面とが面接触することにより、前記搬送容器の鉛直方向の位置決めをすること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項4】
請求項3に記載の搬送容器の蓋着脱装置において、
前記連結ピンの前記平面部と、前記搬送容器の底部の前記平面とが面接触したことを検出する検出部を備えること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項5】
請求項2に記載の搬送容器の蓋着脱装置において、
前記断面V字溝の斜面に当接することにより、前記搬送容器の鉛直方向の位置決めをするV字斜面当接部を有すること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項6】
請求項1に記載の搬送容器の蓋着脱装置において、
前記テーブルは、前記移動方向が水平方向であり、
前記連結ピンの先端縁部に設けられ、その断面形状がテーパー状であり前記固定面を前記連結ピンへと案内する案内部を有すること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項7】
請求項1に記載の搬送容器の蓋着脱装置において、
前記テーブルは、前記移動方向が水平方向であり、
前記連結ピンの先端縁部に設けられ、その断面形状が円弧状であり前記固定面を前記連結ピンへと案内する案内部を有すること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項8】
請求項1に記載の蓋着脱装置において、
前記断面V字溝の斜面に接することにより前記固定面を前記連結ピンへと案内する基部案内部を有し、前記連結ピンを前記連結ピンの軸方向に移動可能に保持する基部と、
前記連結ピンを軸方向に前記基部から突出する側に付勢する付勢部材とを備え、
前記連結ピンは、
前記基部案内部により前記固定面が案内されている状態では、前記断面V字溝の斜面に押圧されることにより前記基部内部へと押し込まれ、
前記基部案内部により前記固定面が案内された状態では、前記付勢部材に付勢されて前記基部から突出すること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項9】
請求項8に記載の蓋着脱装置において、
前記連結ピンが前記基部から突出した状態を検出する検出部を備えること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項10】
請求項8に記載の搬送容器の蓋着脱装置において、
前記基部案内部は、前記固定面を前記連結ピンへと案内した状態で、前記断面V字溝の斜面に当接することにより、前記搬送容器の鉛直方向の位置決めをするV字斜面当接部であること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱装置。
【請求項11】
内部が高クリーン度に保たれたその開口部の蓋部材を、高クリーン度に保たれた部屋の開口部の扉部材に係合させて、前記両開口部の周辺部を密着させて高クリーン度を保ったまま、蓋着脱装置を用いて前記蓋部材が着脱される搬送容器において、
この搬送容器を載置して移動可能な前記蓋着脱装置のテーブルに設けられ前記テーブルの前記移動方向とは略直角な連結ピンに係合し、この搬送容器の下面の断面V字溝に設けられ前記移動方向とは略直角な固定面を有すること、
を特徴とする搬送容器。
【請求項12】
請求項11に記載の搬送容器において、
前記テーブルによる前記移動方向が水平方向であり、
前記固定面は、前記断面V字溝内を窪ませて設けられた凹部の鉛直方向の内壁であり、軸方向が鉛直方向である前記連結ピンに係合すること、
を特徴とする搬送容器。
【請求項13】
請求項11に記載の搬送容器において、
前記凹部の底部に平面を有し、前記底部の平面と前記連結ピンの先端に設けられた平面部とが面接触することにより、この搬送容器の鉛直方向の位置決めがされること、
を特徴とする搬送容器。
【請求項14】
内部が高クリーン度に保たれた搬送容器と、前記搬送容器の開口部の蓋部材を、高クリーン度に保たれた部屋の開口部の扉部材に係合させて、前記両開口部の周辺部を密着させて高クリーン度を保ったまま、前記蓋部材を着脱する蓋着脱装置とを備えた搬送容器の蓋着脱システムにおいて、
前記蓋着脱装置は、前記搬送容器を載置して移動可能なテーブルに設けられ、前記テーブルに設けられ前記移動方向とは略直角な連結ピンを有し、
前記搬送容器は、前記連結ピンに係合し、下面の断面V字溝に設けられ前記移動方向とは略直角な固定面を有すること、
を特徴とする搬送容器の蓋着脱システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−200136(P2009−200136A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−38282(P2008−38282)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【出願人】(500400205)株式会社ライト製作所 (17)
【Fターム(参考)】