説明

携帯型電子機器

【課題】複数種の電池を選択的に利用可能で、ユーザが電池の特性を意識することなく、使用する電池の特性に合わせた運用を容易に可能とする携帯型電子機器を提供する。
【解決手段】制御部100は、電源部90を通じて、ホルダ91に接続される二次電池の種別を判定し、その二次電池が燃料電池93の場合に限って、発電機能の設定(停止/起動)をユーザに問い合わせて受け付け、燃料電池93に設定するようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば携帯電話機や携帯型パーソナルコンピュータなどの携帯型電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、二次電池として、リチウムイオン電池が普及し、携帯電話機やノート型パーソナルコンピュータなどをはじめとする種々の携帯型電子機器の駆動電力として用いられている。一方、最近では、燃料電池の開発が進められている。
【0003】
従来においては、リチウムイオン電池や燃料電池など、複数種の電池を同時に搭載する機器について考案されていた(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、携帯型電子機器にあっては、複数種の電池を同時に搭載することは、小型化の妨げになっていた。
【0004】
今後、燃料電池の普及が見込まれているため、リチウムイオン電池と燃料電池の両方を選択的に用いることができる携帯型電子機器が開発されることが予想される。しかし、リチウムイオン電池と燃料電池では、その特性や充電方法が異なり、ユーザがそれを意識して運用することは、使い勝手が悪いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−120887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数種の電池を選択的に利用可能な携帯型電子機器において、ユーザが電池の特性を意識して運用することは、使い勝手が悪いという問題があった。
この発明は上記の問題を解決すべくなされたもので、複数種の電池を選択的に利用可能で、ユーザが電池の種類を意識することなく、使用する電池の特性に合わせた運用を容易に可能とする携帯型電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、この発明は、複数の種類の電池を、駆動電力として選択的に搭載することが可能な携帯型電子機器において、搭載する電池の種類を検出する種類検出手段と、この種類検出手段が検出した種類に応じて、電池に関わる制御を切り替える制御切替手段とを具備して構成するようにした。
【発明の効果】
【0008】
以上述べたように、この発明では、搭載する電池の種類に応じて、電池に関わる制御を切り替えるようにしている。
したがって、この発明によれば、搭載する電池の種類に応じた制御が行われるので、ユーザは使用する電池の種類を意識しなくても、使用する電池の特性に合わせた運用を容易に行える携帯型電子機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明に係わる携帯型電子機器の一実施形態の構成を示す回路ブロック図。
【図2】図1に示した携帯型電子機器で用いられる燃料電池構成を示す回路ブロック図。
【図3】図1に示した携帯型電子機器の燃料電池の発電機能を制御する処理を説明するためのフローチャート。
【図4】図1に示した携帯型電子機器の燃料電池の発電機能を制御する処理を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係わるバッテリ制御装置を適用した移動無線端末装置の構成を示すブロック図である。この移動無線端末装置は、携帯電話機などのモバイル機器であって、図1に示すように、主な構成要素として、制御部100と、無線通信部10と、表示部20と、通話部30と、操作部40と、記憶部50と、放送受信部60と、GPS受信部70と、デジタルカメラ80と、電源部90とを備え、基地局装置BSおよび移動通信網MNを介して通信する通信機能と、放送局BCから送信される地上デジタル放送信号を受信する放送受信機能と、位置を測位する測位機能などを備える。
【0011】
無線通信部10は、制御部100の指示にしたがって、移動通信網MNに収容された基地局装置BSと無線通信を行うものであって、これにより音声データや電子メールデータなどの送受信、Webデータやストリーミングデータなどの受信を行う。
表示部20は、制御部100の制御により、画像(静止画像および動画像)や文字情報などを表示して、視覚的にユーザに情報を伝達するものである。
【0012】
通話部30は、スピーカ31やマイクロホン32を備え、マイクロホン32を通じて入力されたユーザの音声を制御部100にて処理可能な音声データに変換して制御部100に出力したり、無線通信部10を介して通話相手などから受信した音声データを復号してスピーカ31から出力するものである。
操作部40は、複数のキースイッチなどを備え、これを通じてユーザから指示を受け付けるものである。
【0013】
記憶部50は、制御部100の制御プログラムや制御データ、アプリケーションソフトウェア、通信相手の名称や電話番号などを対応づけたアドレスデータ、送受信した電子メールのデータ、WebブラウジングによりダウンロードしたWebデータや、ダウンロードしたコンテンツデータを記憶し、またストリーミングデータなどを一時的に記憶するものである。
【0014】
また記憶部50は、制御データとして、地域毎に、受信可能なワンセグ放送のチャンネルをリスト化した地域チャンネルテーブルと、エリア限定ワンセグ放送の探索を開始する位置情報を有する探索開始位置情報と、インターネットNWに接続されるサーバSVからエリア限定ワンセグ放送のチャネル情報を取得するためのURL(Uniform Resource Locator)とを記憶する。なお、記憶部50は、HDD、RAM、ROM、ICメモリなどの1つまたは複数の記憶手段を含むものである。
【0015】
放送受信部60は、放送局BCから送信される地上デジタル放送信号のうち、ワンセグメントを受信し、映像信号が例えばH.264などの形式で符号化された放送データ(符号化ストリーム)を得る。なお、ここでは、放送受信部60は、低フレームレートのワンセグメントを受信する場合を例に挙げるが、これに限らず、より高いフレームレートのフルセグメントを受信するディジタルチューナであってもよい。また放送局BCは、広域に対して放送を行う通常の放送局でもよいし、大型店舗や公共施設などの特定の地域を受信エリアとするエリア限定の放送局であってもよい。
【0016】
GPS受信部70は、GPS衛星ST1〜STnから送信されるGPS(Global Positioning System)信号を受信して、位置(緯度、経度、高度)を測位するものであって、この測位によって得た位置情報(緯度、経度、高度)を制御部100に出力する。
【0017】
デジタルカメラ80は、CCD(Charge-Coupled Device)あるいはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を用いて撮像を行うデジタルカメラであって、制御部100によって制御され、撮像によって得た画像データを制御部100に出力する。
【0018】
電源部90は、二次電池を当該移動無線端末装置に装填するためのホルダ91を備える。二次電池として、リチウムイオン電池92や燃料電池93が選択的に用いられる。そして電源部90は、ホルダ91に接続されるリチウムイオン電池92あるいは燃料電池93を電力源として、当該移動無線端末装置の各部に動作電力を供給する。また電源部90は、ホルダ91に装填される二次電池の種別を識別する機能を備える。
【0019】
また電源部90は、商用電源から電力が供給される場合には、その電力を上記動作電力として各部に供給したり、制御部100の指示に従って、ホルダ91に接続される二次電池に供給し、二次電池の充電を行う。なお、充電の際には、電源部90は、二次電池の種類を検出するとともに、二次電池の電圧や温度などを定期的に検出し、これらの検出結果に応じて、電池寿命などを考慮した所定のアルゴルズムで二次電池の充電を行う。
【0020】
制御部100は、マイクロプロセッサを備え、記憶部50が記憶する制御プログラムや制御データにしたがって動作し、当該移動無線端末装置の各部を統括して制御するものであって、例えば音声通信やデータ通信を行うために、通信系の各部を制御する通信制御機能と、電子メールの作成や送受信を行うためのメールソフトウェアや、Webブラウジングを行うためのブラウザソフトウェア、ストリーミングデータのダウンロードや再生を行うためのメディア再生ソフトウェア、放送局BCから送信される地上デジタル放送信号を受信するための放送受信ソフトウェア、デジタルカメラ80を制御して撮影を行う画像処理ソフトウェアなどを選択的に実行し、これらに係わる各部を制御するアプリケーション処理機能を備える。また制御部100は、所定の条件を満たす場合に、燃料電池制御処理を実行し、ホルダ91に接続された燃料電池93に対して、燃料による発電動作を制御する。
【0021】
なお、燃料電池93は、例えば図2に示すように構成され、発電を行い、自律的に充電を行う発電機能を有する。燃料電池93は、交換可能な燃料カートリッジ931とリチウムイオン電池932を備えるとともに、このリチウムイオン電池932が蓄える電力を上記移動無線端末装置に供給する出力回路933を備える。また、燃料電池93は、上記リチウムイオン電池932の電力残量が予め設定された閾値以下になったことを検出する検出回路934と、上記燃料カートリッジ931に充填された燃料を消費して発電を行う発電モジュール935と、この発電により上記リチウムイオン電池932を充電する充電回路936を備える。
【0022】
次に、上記構成の移動無線端末装置の動作について説明する。以下の説明では特に、通信や放送波の受信など通常の移動無線端末装置の動作の説明については省略し、この発明に係わる燃料電池制御処理について説明する。
【0023】
図3に示す燃料電池制御処理は、着信を待ち受けている際に、そのバックグラウンドで制御部100によって実行される。
まずステップ3aにおいて制御部100は、ユーザが操作部40を通じて、当該移動無線端末装置の電源をオフにする操作を行ったか否かを判定する。ここで、ユーザが電源をオフにする操作を行った場合には、ステップ3bに移行し、一方、上記操作が行われていない場合には、再びステップ3aにて、上記判定を行う。
【0024】
ステップ3bにおいて制御部100は、電源部90からの通知に基づいて、ホルダ91に接続される二次電池の種類を検出し、ステップ3cに移行する。なお、電源部90は、ホルダ91に接続される二次電池の種類を検出し、この検出結果を制御部100に通知する。またここで、制御部100は、接続されている二次電池の種類を、表示部20に表示するようにしてもよい。
【0025】
検出方法としては、例えば二次電池がその種類を示す識別情報を記憶したROMを備え、この識別情報を電源部90がホルダ91を介して読み出すことによりその種類を検出する。あるいは、二次電池が、その種類に応じた特徴となる形状(凹凸など)を筐体に有し、それを電源部90が検出することでその種類を検出する。具体的には、ホルダ91上に複数のマイクロスイッチを備え、上記凹凸などによって、複数のマイクロスイッチがONあるいはOFFされる組み合わせパターンにより、上記種類を判定する。その他、既存の技術を適宜適用して、実現することができる。
【0026】
ステップ3cにおいて制御部100は、ステップ3bで検出した二次電池の種類が燃料電池93であるか否かを判定する。ここで、二次電池の種類が燃料電池93であると判定した場合には、ステップ3dに移行し、一方、リチウムイオン電池92など燃料電池93以外と判定した場合には、ステップ3iに移行する。
【0027】
ステップ3dにおいて制御部100は、表示部20に「燃料電池における発電を許可しますか?」などの表示を行う。すなわち、燃料電池93が燃料を用いた化学反応によって発電して、自律的な充電を行うことを許可するかを問う表示を行い、ステップ3eに移行する。
【0028】
ステップ3eにおいて制御部100は、操作部40を通じて、ユーザから、ホルダ91に接続された燃料電池93における発電を許可するか否かの設定を受け付け、ステップ3fに移行する。
【0029】
ステップ3fにおいて制御部100は、ステップ3eで操作部40を通じて、ユーザから発電を許可する設定を受け付けたか否かを判定する。ここで、発電を許可する設定を受け付けた場合には、ステップ3hに移行し、一方、許可しない設定を受け付けた場合には、ステップ3gに移行する。
【0030】
ステップ3gにおいて制御部100は、電源部90に対して、ホルダ91に接続された燃料電池93に発電を禁止する設定を行うように指示し、ステップ3iに移行する。この指示により電源部90は、ホルダ91を通じて、燃料電池93に対して、発電を禁止する設定を行う。これにより、燃料電池93は、発電機能を停止し、発電を行わない。
【0031】
一方、ステップ3hにおいて制御部100は、電源部90に対して、ホルダ91に接続された燃料電池93に発電を許可する設定を行うように指示し、ステップ3iに移行する。この指示により電源部90は、ホルダ91を通じて、燃料電池93に対して、発電機能を起動する設定を行う。
【0032】
発電機能が起動された燃料電池93は、検出回路934が、リチウムイオン電池932の電圧レベルを検出し、その電圧レベルが予め設定された第1閾値以下になっていないかを監視する。そして第1閾値以下になったことを検出回路934が検出すると、この旨を発電モジュール935に通知する。発電モジュール935は、燃料カートリッジ931に蓄えられた燃料を用いて、空気を用いた化学反応による発電を行い、発電した電力を充電回路936に供給する。
【0033】
充電回路936は、検出回路934が検出する電圧レベルを参照しながら、発電モジュール935から供給される電力を用いて、間欠的にリチウムイオン電池932の充電を行う。そして、やがて、上記電圧レベルが予め設定された第2閾値(>第1閾値)よりも高くなると、リチウムイオン電池932に対する充電を停止するとともに、発電モジュール935に対して、充電完了を通知する。この通知を受けた発電モジュール935は、発電を停止する。
【0034】
ステップ3iにおいて制御部100は、当該移動無線端末装置の各部を所定の手順にしたがって停止する処理を実行し、例えば操作部40を通じたユーザからの起動要求の発生を監視する機能などを除いて、すべての機能を停止し、電源OFF状態となる。
【0035】
次に、電源をONにした際に実行される燃料電池制御処理について説明する。この処理は、図4に示すようなフローチャートにしたがって実施され、操作部40を通じて電源が投入されると、制御部100によって実行される。
【0036】
まずステップ4aにおいて制御部100は、電源部90からの通知に基づいて、ホルダ91に接続される二次電池の種類を検出し、ステップ4bに移行する。なお、電源部90は、ホルダ91に接続される二次電池の種類を検出し、この検出結果を制御部100に通知する。この検出方法は、上記ステップ3bで説明した手法と同様の手法が適用する。またここで、制御部100は、接続されている二次電池の種類を、表示部20に表示するようにしてもよい。
【0037】
ステップ4bにおいて制御部100は、ステップ4aで検出した二次電池の種類が燃料電池93であるか否かを判定する。ここで、二次電池の種類が燃料電池93であると判定した場合には、ステップ4cに移行し、一方、リチウムイオン電池92など燃料電池93以外と判定した場合には、ステップ4hに移行する。
【0038】
ステップ4cにおいて制御部100は、表示部20に「燃料電池における発電を許可しますか?」などの表示を行う。すなわち、燃料電池93が燃料を用いた化学反応によって発電して、自律的な充電を行うことを許可するかを問う表示を行い、ステップ4dに移行する。
【0039】
ステップ4dにおいて制御部100は、操作部40を通じて、ユーザから、ホルダ91に接続された燃料電池93における発電を許可するか否かの設定を受け付け、ステップ4eに移行する。
【0040】
ステップ4eにおいて制御部100は、ステップ4dで操作部40を通じて、ユーザから発電を許可する設定を受け付けたか否かを判定する。ここで、発電を許可する設定を受け付けた場合には、ステップ4gに移行し、一方、許可しない設定を受け付けた場合には、ステップ4fに移行する。
【0041】
ステップ4fにおいて制御部100は、電源部90に対して、ホルダ91に接続された燃料電池93に発電を禁止する設定を行うように指示し、ステップ4hに移行する。この指示により電源部90は、ホルダ91を通じて、燃料電池93に対して、発電を禁止する設定を行う。これにより、燃料電池93は、発電機能を停止し、発電を行わない。
【0042】
一方、ステップ4gにおいて制御部100は、電源部90に対して、ホルダ91に接続された燃料電池93に発電を許可する設定を行うように指示し、ステップ4hに移行する。この指示により電源部90は、ホルダ91を通じて、燃料電池93に対して、発電機能を起動する設定を行う。
【0043】
発電機能が起動された燃料電池93は、検出回路934が、リチウムイオン電池932の電圧レベルを検出し、その電圧レベルが予め設定された第1閾値以下になっていないかを監視する。そして第1閾値以下になったことを検出回路934が検出すると、この旨を発電モジュール935に通知する。発電モジュール935は、燃料カートリッジ931に蓄えられた燃料を用いて、空気を用いた化学反応による発電を行い、発電した電力を充電回路936に供給する。
【0044】
充電回路936は、検出回路934が検出する電圧レベルを参照しながら、発電モジュール935から供給される電力を用いて、間欠的にリチウムイオン電池932の充電を行う。そして、やがて、上記電圧レベルが予め設定された第2閾値(>第1閾値)よりも高くなると、リチウムイオン電池932に対する充電を停止するとともに、発電モジュール935に対して、充電完了を通知する。この通知を受けた発電モジュール935は、発電を停止する。
【0045】
ステップ4hにおいて制御部100は、当該移動無線端末装置の各部を所定の手順にしたがって起動する処理を実行し、やがて着信を待ち受ける処理を実行し、当該処理を終了する。
【0046】
以上のように、上記構成の移動無線端末装置では、ホルダ91に接続した二次電池の種類に応じて、二次電池に関わる処理を切り替えるようにしている。具体的には、ホルダ91に燃料電池93が接続される場合にのみ、発電機能について設定するようにユーザに要求し、受け付けた設定(発電禁止/発電実行)を燃料電池93に設定するようにしている。
【0047】
したがって、上記構成の移動無線端末装置によれば、燃料電池93以外の二次電池がホルダ91に接続される場合には、利用できない発電機能についてユーザに設定を求めることがないため、ユーザの手を煩わすことが無く利便性が高い。
【0048】
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0049】
その一例として例えば、上記実施の形態では、二次電池に関わる処理として、燃料電池93の発電機能の設定を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、充電制御の方法や、電池電力の残量を測定する方法などを、二次電池の種類に応じて切り替えるようにしてもよい。
【0050】
また上記実施の形態では、図3のステップ3aにおいて電源をOFFにする操作を監視したり、あるいは図4のように電源がONになった場合に、それぞれの処理を実行するようにしたが、これに代わって例えば、二次電池の交換などで、新たに二次電池を装着した場合に、ステップ3b以降の処理やステップ4a以降の処理を実行するようにしてもよい。
【0051】
また制御部100は、当該移動無線端末装置の位置情報に基づいて、ステップ3b以降の処理、あるいはステップ4a以降の処理を実行するようにしてもよい。具体的には、上記位置情報は、GPS受信部70が測位した位置から得たり、あるいは基地局装置BSが報知チャネルを通じて送信する情報に基づいて、当該移動無線端末装置の位置を推定することができる。これらの手法によって取得した位置情報と、予め記憶部50が記憶する位置情報を比較して、所定の場所に滞在する場合、あるいは所定の場所以外に滞在する場合に、ステップ3b以降の処理、あるいはステップ4a以降の処理を実行する。
【0052】
ユーザは、商用電源が容易に得られる場所(例えば自宅など)で運用する場合もあれば、旅先や交通手段などでも移動中など容易に商用電源が得られない場所で運用する場合もある。商用電源が容易に得られる場所において燃料電池93を利用する場合には、燃料カートリッジ931を消費する運用は経済性の面で好ましくない。このため、制御部100は、自宅などの特定の場所に居ることを検出し場合には、燃料電池93における発電機能を停止するように、電源部90を通じて燃料電池93を制御してもよい。
【0053】
また上記実施の形態では、携帯型電子機器の一例として、携帯電話機を例に挙げて説明したが、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、ディジタルカメラなど種々の携帯型電子機器に適用できる。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0054】
10…無線通信部、20…表示部、30…通話部、31…スピーカ、32…マイクロホン、40…操作部、50…記憶部、60…放送受信部、70…GPS受信部、80…デジタルカメラ、90…電源部、91…ホルダ、92…リチウムイオン電池、93…燃料電池、100…制御部、931…燃料カートリッジ、932…リチウムイオン電池、933…出力回路、934…検出回路、935…発電モジュール、936…充電回路、BC…放送局、BS…基地局装置、MN…移動通信網、NW…インターネット、ST1〜STn…衛星、SV…サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の種類の電池を、駆動電力として選択的に搭載することが可能な携帯型電子機器において、
搭載する電池の種類を検出する種類検出手段と、
この種類検出手段が検出した種類に応じて、電池に関わる制御を切り替える制御切替手段とを具備したことを特徴とする携帯型電子機器。
【請求項2】
前記制御切替手段は、発電機能を有する電池を前記種類検出手段が検出した場合に、前記発電機能の設定を実行することを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子機器。
【請求項3】
さらに、ユーザからの指示を受け付ける入力手段を備え、
前記制御切替手段は、発電機能を有する電池を前記種類検出手段が検出した場合に、前記発電機能の設定を実行し、ユーザから発電機能を有効にするか否かの指示を前記入力手段を通じて受け付け、この受け付けた指示に応じて、前記発電機能の動作を設定することを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子機器。
【請求項4】
前記制御切替手段は、当該携帯型電子機器の電源をオフにする場合に、前記種類検出手段が検出した種類に応じて、電池に関わる制御を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子機器。
【請求項5】
前記制御切替手段は、当該携帯型電子機器の電源をオンにした場合に、前記種類検出手段が検出した種類に応じて、電池に関わる制御を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子機器。
【請求項6】
さらに、電池が搭載されたことを検出する搭載検出手段を備え、
前記制御切替手段は、前記搭載検出手段が電池の搭載を検出した場合に、前記種類検出手段が検出した種類に応じて、電池に関わる制御を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子機器。
【請求項7】
さらに、位置情報を取得する位置情報取得手段を備え、
前記制御切替手段は、前記位置情報取得手段が取得した位置情報に応じて、前記種類検出手段が検出した種類に基づき、電池に関わる制御を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−67022(P2011−67022A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−216058(P2009−216058)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(310022372)富士通東芝モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】