説明

携帯端末ソフトウェア更新方法

【課題】従来、移動体端末の充電装置は充電機能しか備えていなかった。本発明では、充電装置において充電機能だけでなく、移動体端末のソフトウェアが古い場合にはソフトウェアの更新を行う。
【解決手段】移動体端末の充電器にLAN接続機能を持たせ、移動体端末の充電開始を自動検知してインターネット上のサイトから自動的に移動体端末の更新ソフトウェアをダウンロードする。これにより、携帯端末の充電時間を利用してソフト更新を行うことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動体端末の充電中に、ソフトウェアの更新を自動的に行うものである。
【背景技術】
【0002】
従来の移動体端末の充電装置は、単に移動体端末の充電機能を備えるだけであった(例えば、特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2004−23394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の発明にあるような移動体端末の充電装置は充電機能しか備えていないため、ソフトウェアの更新は行うことができなかった。
【0004】
本発明は充電装置において充電機能だけでなく、移動体端末のソフトウェアが古い場合にはソフトウェアの更新を行うことを特徴としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記目的を達成するために、機器を制御する制御手段と、前記制御手段を制御するプログラムを格納する記憶手段と、外部機器と通信を行う通信手段と、無線通信を行うチューナ部と、充電可能な電池から構成される移動体端末と、前記移動体端末と通信を行う通信手段と、ネットワークと通信を行う通信部と、機器の制御を行う制御手段と、前記移動体端末の電池を充電する充電手段から構成される充電装置からなる。
【0006】
移動体端末にあるCPUは充電装置からの充電状態を知らせる信号を受け取ると、まずチューナ部の電波状況を確認し、電波状況が良好で無線通信が行える場合は、前記チューナ部を用いてソフトウェアの更新を行い、電波状況が悪く無線通信が行えない場合は、外部の充電装置の内部にあるLANを用いてソフトウェアの更新を行うことができる。
【発明の効果】
【0007】
ソフトウェアの更新をユーザが移動体端末を使用していない充電時間に自動的に行うことができる。
【0008】
また、ソフトウェアの不具合が発生した際に移動体端末の回収作業の手間を削減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施形態の例として図1、図2に基づいて説明する。
【0010】
図1は充電システムを構成する移動体端末1と充電装置2のブロック図であり、移動体端末は接続部(1)3、2次電池4、メモリ(1)5、チューナ部6、CPU(1)7を有しており、充電装置2は接続部(2)8、充電手段9、CPU(2)10、LAN11、メモリ(2)12を有している。
【0011】
接続部(1)3と接続部(2)8とは電気的に接続が可能となっている。
【0012】
図2は処理動作を示すフローチャートである。
【0013】
以下で上記構成の動作を説明する。
【0014】
図1の充電装置2の充電手段9より得られる電源は接続部(2)8を通過して、移動体端末1の接続部(1)3を介して2次電池4の充電を行う。その際に移動体端末1の接続部(1)3は電源が2次電池4に供給されたことを信号でCPU(1)7に伝達する。
【0015】
図1のCPU(1)7は接続部(1)3からの充電情報の信号を受け取ると図2のステップS1の充電状態を判断できる。
【0016】
図1のCPU(1)7は充電状態であると判断すると、ステップS2の電波状態の判断を開始する。CPU(1)7はチューナ部6に電界強度の情報を伝えるように命令し、無線通信を行えるだけの電界強度である場合はステップS3のチューナ部6でのソフトウェア更新作業を行い、無線通信を行えない電界強度である場合はステップS4の外部の充電装置2のLAN11を用いてソフトウェアの更新作業を行う。
【0017】
チューナ部でのソフトウェアの更新作業と充電装置2にあるLAN11での更新作業をステップ3に示す。
【0018】
ソフトウェア更新作業が開始されると、まずインターネット上にあるダウンロードを行えるサイトにアクセスする(ステップS31)。アクセスを行うと移動体端末2のCPU(1)7はメモリ(1)5のソフトウェアのバージョンを確認し、ダウンロードを行うサイトにソフトウェアのバージョンを通知する(ステップS32)。
【0019】
ソフトウェアのバージョンを通知されたサイトはステップS33でソフトウェアが最新状態であるかを判断する。ソフトウェアが最新の場合、ステップS35でサイトはソフトウェアの更新が不要であることを移動体端末1に通知し、ソフトウェアの更新が必要であると判断された場合はステップS34でソフトウェアのダウンロードを開始する。
【0020】
ダウンロードがされたソフトウェアのデータはステップS5で移動体端末1のメモリ(1)5に格納される。
【0021】
(実施の形態2)
以下、本発明の第2の実施形態の例として図2、図3に基づいて説明する。
【0022】
図3は充電システムを構成する自動車21と充電装置22のブロック図であり、自動車は接続部(1)23、2次電池24、メモリ(1)25、チューナ部26、CPU(1)27、エンジン33を有しており、充電装置22は接続部(2)28、充電手段29、CPU(2)30、LAN31、メモリ(2)32を有している。
【0023】
接続部(1)13と接続部(2)18とは電気的に接続が可能となっている。
【0024】
図2は処理動作を示すフローチャートである。
【0025】
以下で上記構成の動作を説明する。
【0026】
図3の充電装置22の充電手段29より得られる電源は接続部(2)28を通過して、自動車1の接続部(1)23を介して2次電池24の充電を行う。その際に自動車21の接続部(1)23は電源が2次電池24に供給されたことを信号でCPU(1)27に伝達する。
【0027】
図3のCPU(1)27は接続部(1)23からの充電情報の信号を受け取ると図2のステップS1の充電状態を判断できる。
【0028】
図3のCPU(1)27は充電状態であると判断すると、ステップS2の電波状態の判断を開始する。CPU(1)27はチューナ部26に電界強度の情報を伝えるように命令し、無線通信を行えるだけの電界強度である場合はステップS3のチューナ部26でのソフトウェア更新作業を行い、無線通信を行えない電界強度である場合はステップS4の外部の充電装置22のLAN31を用いてソフトウェアの更新作業を行う。
【0029】
チューナ部でのソフトウェアの更新作業と充電装置22にあるLAN31での更新作業をステップ3に示す。ソフトウェア更新作業が開始されると、まず、インターネット上にあるダウンロードを行えるサイトにアクセスする(ステップS31)。
【0030】
アクセスを行うと自動車21のCPU(1)27はメモリ(1)25のソフトウェアのバージョンを確認し、ダウンロードを行うサイトにソフトウェアのバージョンを通知する(ステップS32)。
【0031】
ソフトウェアのバージョンを通知されたサイトはステップS33でソフトウェアが最新状態であるかを判断する。ソフトウェアが最新の場合ステップS35でサイトはソフトウェアの更新が不要であることを自動車21に通知し、ソフトウェアの更新が必要であると判断された場合はステップS34でソフトウェアのダウンロードを開始する。
【0032】
ダウンロードがされたソフトウェアのデータはステップS5で自動車21のメモリ(1)25に格納される。
【0033】
(実施の形態3)
以下、本発明の第3の実施形態の例としてテレビ受信機について図4、図5に基づいて説明する。
【0034】
図4はテレビ受信機41のブロック図であり、チューナ部42、メモリ43、LAN44、表示装置45、CPU46を有している。
【0035】
図5は処理動作を示すフローチャートである。
【0036】
LAN44を用いてまず、インターネット上にあるダウンロードを行えるサイトにアクセスする(ステップS1)。アクセスを行うとテレビ受信機41のCPU46はメモリ43のソフトウェアのバージョンを確認し、ダウンロードを行うサイトにソフトウェアのバージョンを通知する(ステップS2)。
【0037】
ソフトウェアのバージョンを通知されたサイトはステップS3でソフトウェアが最新状態であるかを判断する。ソフトウェアが最新の場合、ステップS5でサイトはソフトウェアの更新が不要であることをテレビ受信機41に通知し、ソフトウェアの更新が必要であると判断された場合はステップS4でチューナ部42を用いてソフトウェアのダウンロードを開始する。
【0038】
ダウンロードがされたソフトウェアのデータはステップS6でテレビ受信機41のメモリ3に格納される。
【産業上の利用可能性】
【0039】
携帯電話のソフトウェアの更新を簡易的に行え、また、自動車や電化製品への応用ができるものとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の充電システムを説明するブロック図
【図2】本発明の充電システムの動作手順を示すフローチャート
【図3】本発明を自動車に応用した際のブロック図
【図4】本発明をテレビ受信機に応用した際のブロック図
【図5】本発明をテレビ受信機に応用した際の処理動作を示すフローチャート
【符号の説明】
【0041】
1 移動体端末
2 充電装置
3 接続部(1)
4 2次電池
5 メモリ(1)
6 チューナ部
7 CPU(1)
8 接続部(2)
9 充電手段
10 CPU(2)
11 LAN
12 メモリ(2)12
21 自動車
22 充電装置
23 接続部(1)
24 2次電池
25 メモリ(1)25
26 チューナ部
27 CPU(1)
28 接続部(2)
29 充電手段
30 CPU(2)
31 LAN31
32 メモリ(2)
33 エンジン
41 テレビ受信機
42 チューナ部
43 メモリ
44 LAN
45 表示装置4
46 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体端末の充電装置が移動体端末の充電を行う充電手段であって、前記移動体端末のソフトウェアが最新でない場合は、前記ソフトウェアの更新を行うことを特徴とする携帯端末ソフトウェア更新方法。
【請求項2】
機器を制御する制御手段と、前記制御手段を制御するプログラムを格納する記憶手段と、外部機器と通信を行う通信手段と、無線通信を行うチューナ部と、充電可能な電池から構成される移動体端末と、前記移動体端末と通信を行う通信手段と、ネットワークと通信を行う通信部と、機器の制御を行う制御手段と、前記移動体端末の電池を充電する充電手段を備えている充電装置からなる移動体端末の充電手段から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末ソフトウェア更新方法。
【請求項3】
移動体端末にあるCPUは充電装置からの信号で充電状態であることを確認すると、まずチューナ部の電波状況を確認し、電波状況が良好で無線通信が行える場合は、前記チューナを用いてソフトウェアの更新を行い、電波状況が悪く無線通信が行えない場合は、外部の充電装置の内部にあるネットワークに接続できる通信手段(LANなど)を用いてソフトウェアの更新を行う。移動体端末にあるCPUは電波状況が悪く無線通信が行えない場合は、外部の充電装置にあるネットワークに接続できる通信手段(LANなど)を用いて、まずダウンロードを行うサイトにアクセスし、移動体端末のソフトウェアのバージョンをインターネットのサイトに通知し、ソフトウェアのバージョンが古いとサイトから判断された場合は、ソフトウェアのダウンロードを開始し、ソフトウェアのバージョンが最新である場合は、その通知を受けることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末ソフトウェア更新方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−80818(P2006−80818A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−261925(P2004−261925)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】