説明

携帯通信端末、本体及び被装着体

【課題】
被装着体を交換するだけで新しい様々な情報ないしデータを取得することができる携帯通信端末、本体及び被装着体を提供すること。
【解決手段】
本体20に着脱可能に装着される被装着体10を有する携帯通信端末1であって、被装着体10は、磁性部材11と、所定の情報ないしデータを保持する非接触IC12と、を備え、本体20は、磁性部材11を検知することが可能な1又は2個以上の磁気検知部28と、非接触IC12に保持されている情報ないしデータを読み取る読取部26と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体に着脱可能な被装着体を有する携帯通信端末、本体及び被装着体に関し、特に、被装着体を交換するだけで新しい様々なコンテンツデータを取得することができる携帯通信端末、本体及び被装着体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機などの携帯通信端末において、液晶表示部の背面(外側)にあたる部分に装飾目的の交換可能なパネルを装着できる機種がある。このようなパネルはオプションとしてメーカ側で多種多様なものが用意されている。
【0003】
また、テンキー等の操作部を保護する保護カバーを備えた携帯電話機において、携帯電話機本体が有していない機能を実現する電卓、時計などの機能モジュールを保護カバーに装着させることにより、携帯電話機の機能を拡張する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
さらに、煩雑なメニューやボタン操作を必要とすることなく、本体に備えられた所望の機能を比較的簡単に選択設定することができることを目的とし、動作モード等の機能識別情報を保持するパネルを交換することで、外観側から即座に機能識別情報を認識することができる携帯端末装置およびパネルを提供する技術が開示されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平4−117848号公報
【特許文献2】特開2004−221860号公報
【特許文献3】国際公開番号第WO2001/033546号パンフレット
【特許文献4】特開2003−99403号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これらの技術は、携帯電話機の外装を装飾したり、キーパッド部を保護したり、パネルにキーを設け特定機能の操作を可能にしたり、パネルに応じて特定機能の設定を行わせるにすぎない。また、特許文献2で示す携帯電話機では、パネルの種別を識別し、そのパネルの種類と任意の機能を組み合わせ、装着したパネルに合った設定をさせるにすぎない。
【0007】
本発明の課題は、被装着体を交換するだけで新しい様々な情報ないしデータを取得することができる携帯通信端末、本体及び被装着体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の視点においては、本体に着脱可能に装着される被装着体を有する携帯通信端末であって、前記被装着体は、1又は2個以上の磁性部材と、所定の情報ないしデータを保持する非接触ICと、を備え、前記本体は、前記磁性部材を検知することが可能な1又は2個以上の磁気検知部と、前記非接触ICに保持されている情報ないしデータを読み取る読取部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の第2の視点においては、本体に着脱可能に装着される被装着体を有する携帯通信端末であって、前記被装着体は、1又は2個以上の磁性部材と、前記被装着体を識別するための被装着体識別情報を保持するとともに、暗号化された1又は複数のコンテンツデータを保持し、かつ、前記コンテンツデータを復号化するための鍵情報を管理する鍵情報管理サーバにアクセスするためのアクセス情報を保持する非接触ICと、を備え、前記本体は、前記磁性部材を検知することが可能な1又は2個以上の磁気検知部と、前記非接触ICに保持されている情報ないしデータを読み取る読取部と、前記読取部にて読み取られた前記アクセス情報に基づいて前記鍵情報管理サーバにアクセスするとともに、前記読取部にて読み取られた前記被装着体識別情報を前記鍵情報管理サーバに送信し、かつ、前記鍵情報管理サーバから前記被装着体識別情報に対応する前記鍵情報を取得する鍵情報取得処理部と、前記鍵情報取得部で取得された前記鍵情報に基づいて前記読取部で読み取られたコンテンツデータを復号化する復号化処理部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の前記携帯通信端末において、前記本体の前記鍵情報取得処理部は、前記被装着体識別情報を送信する際に、前記携帯通信端末を識別するための端末識別情報も送信し、前記鍵情報管理サーバは、被装着体識別情報ごとに少なくとも鍵情報及び端末識別情報をリンクさせた被装着体管理テーブルを記憶する記憶部と、前記本体から送信された前記被装着体識別情報に対応する前記被装着体管理テーブル中に前記本体から送信された前記端末識別情報を初めて登録した場合に、対応する鍵情報を前記携帯通信端末に配信する鍵情報配信処理部と、を備えることが好ましい。
【0011】
また、本発明の前記携帯通信端末において、前記鍵情報管理サーバの前記鍵情報配信処理部は、前記本体から送信された前記端末識別情報と、前記本体から送信された前記被装着体識別情報に対応する前記被装着体管理テーブル中に既に記憶されている端末識別情報と、が一致する場合にも、対応する鍵情報を前記携帯通信端末に配信することが好ましい。
【0012】
また、本発明の前記携帯通信端末において、前記鍵情報管理サーバは、前記本体から送信された前記端末識別情報と、前記本体から送信された前記被装着体識別情報に対応する前記被装着体管理テーブル中に既に登録されている端末識別情報と、が一致しないときに鍵情報の送信を拒否する拒否情報を送信する拒否情報送信処理部を備えることが好ましい。
【0013】
本発明の第3の視点においては、携帯通信端末の本体において、1又は2個以上の磁性部材と、所定の情報ないしデータを保持する非接触ICと、を備えた被装着体と着脱可能な筐体と、前記磁性部材を検知することが可能な1又は2個以上の磁気検知部と、前記非接触ICに保持されている情報ないしデータを読み取る読取部と、を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第4の視点においては、1又は2個以上の磁気検知部と、情報ないしデータを読み取る読取部と、を備える携帯通信端末の本体と着脱可能な被装着体であって、前記磁気検知部によって検知される1又は2個以上の磁性部材と、所定の情報ないしデータを保持するとともに、保持された前記情報ないしデータが前記読取部によって読み取られる非接触ICと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明(請求項1−7)によれば、装置内のメニュー画面の画像、待受画像、着信メロディ、目覚まし機能、スケジュール機能で指定した時刻に鳴動するアラーム通知音、メール送受信時に表示する画像、音声/TV電話の発着信時に表示する画像の新規コンテンツをパネル交換することにより取得することができる。また、携帯通信端末の本体で使用可能な画像や、着信メロディ、音楽データ、ゲームアプリケーションソフト、辞典などのコンテンツデータをパネルに応じて提供することができる。
【0016】
本発明(請求項2)によれば、パネル内の非接触ICで保持するコンテンツを暗号化することで、なりすましによるデータの盗難を防止し、パネル内に保持されたコンテンツを保護することができる。
【0017】
本発明(請求項3)によれば、パネル内の非接触ICに保持されるコンテンツデータを暗号化した際の鍵は、パネルの管理情報と伴にサーバで管理され、前記装置は、非接触ICにコンテンツを保持した前記パネルが最初に送信された時、コンテンツデータの暗号化を解くための鍵情報をサーバより取得し、前記パネル内の非接触ICに保持されるコンテンツを利用可能とすることでコンテンツを保護することができる。ゆえに、パネルの正規利用者に安全にコンテンツが提供される。
【0018】
本発明(請求項4、5)によれば、サーバは、パネル内の非接触ICに保持されるコンテンツデータの暗号化を解く鍵情報の払い出しの履歴と、払い出しを行った前記装置を特定するための端末識別情報を管理する手段を有し、前記パネルの正規利用者以外の利用者の前記装置に前記パネルが装着され、鍵情報の取得を要求した場合、正規利用者以外への鍵情報の提供を行わないことでコンテンツを保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る携帯通信端末について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末の構成を模式的に示した外観平面図である。図2は、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末の本体の内部構成を模式的に示したブロック図である。図3は、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末とネットワークを介して接続するサーバの記憶部に記憶された(A)パネル管理テーブル及び(B)コンテンツ情報のデータ構造を説明するための図面である。
【0020】
携帯通信端末1は、パネル10と、本体20と、を有する(図1参照)。ここでの携帯通信端末1は、携帯電話機であるが、その他にもPHS、PDA等の通信機能を有するものを用いることができる。
【0021】
パネル10は、本体20の背面側(折り畳んだときに表示面と操作面が会合する面の反対側)と着脱可能に構成される被装着体であり、磁性部材11と、非接触IC12と、を有する(図1参照)。
【0022】
磁性部材11は、パネル10の有無を検知させるための磁石又は磁性体よりなる部材である(図1参照)。磁性部材11は、パネル10が本体20に装着されたときに、本体20の磁気検知部28と対応する位置に配設されている。磁性部材11は、1個だけでなく、複数個を所定の配置に設けてもよい。複数個を所定の配置に設けた磁性部材11とすることにより、パネル10の種類を識別できるようにすることもできる。
【0023】
非接触IC12は、パネル識別情報、コンテンツデータ、及び、アクセス情報を保持する非接触式のICであり、電磁波によって本体20の読取書込部26とのデータ伝送を行う(図1参照)。非接触IC12は、パネル10が本体20に装着されたときに、本体20の読取書込部26と対応する位置に配設されている。ここで、パネル識別情報(被装着体識別情報)は、パネル10を識別するための情報であり、非接触IC12に保持されている状態では暗号化されておらず、例えば、ID番号よりなる。また、コンテンツデータは、非接触IC12に保持されている状態では暗号化されており、例えば、本体で使用可能な画像や、着信メロディ、音楽データ、ゲームアプリケーションソフト、辞典などよりなる。さらに、アクセス情報は、鍵情報を保有する鍵情報管理サーバ3にアクセスするための情報であり、非接触IC12に保持されている状態では暗号化されておらず、例えば、鍵情報管理サーバ3のURLなどよりなる。なお、鍵情報は、パネル識別情報に対応するコンテンツデータを復号化するための情報である。
【0024】
本体20は、パネル10と着脱可能な筐体を有し、通信部21と、表示部22と、操作部23と、記憶部24と、音声処理部25と、読取書込部26と、制御部27と、磁気検知部28と、を有する(図1及び図2参照)。
【0025】
通信部21は、ネットワーク2を介して鍵情報管理サーバ3や、他人の携帯電話機等の機器(図示せず)と通信を行うための部分である(図2参照)。表示部22は、画像や、メールなどの文字を表示する部分である(図2参照)。操作部23は、ユーザがキー等により入力操作を行う部分である(図2参照)。記憶部24は、電話帳、画面、メール、プログラム、端末識別情報(例えば、電話番号)、(復号化された)コンテンツデータなどのデータを記憶する部分である(図2参照)。音声処理部25は、マイク25a及びスピーカ25bに対する音声データを処理する部分である(図2参照)。
【0026】
読取書込部26は、電磁波を介して非接触IC12内の情報の読取を行うための部分であり、本体20の背面側の所定の位置に配される(図1及び図2参照)。読取書込部26は、非接触IC12のデータ処理に必要な電力を発生させるための電磁波を発信する。
【0027】
制御部27は、記憶部24に記憶されたソフトウェアに基づいて、各構成部の機能を制御する部分である(図2参照)。制御部27は、パネル認識処理部27aと、アクセス情報読取処理部27bと、パネル識別情報確認処理部27cと、鍵情報要求情報生成処理部27dと、鍵情報取得処理部27eと、鍵情報確認処理部27fと、鍵情報登録処理部27gと、コンテンツ読取処理部27hと、コンテンツ確認処理部27iと、鍵情報登録確認処理部27jと、復号化処理部27kと、設定処理部27lと、を有する。
【0028】
パネル認識処理部27aは、磁気検知部28にて磁性部材11を検知することにより、パネル10が装着されたことを認識する。
【0029】
アクセス情報読取処理部27bは、パネル認識処理部27aにてパネル10が装着されたことを認識した場合に、非接触IC12に対し読取書込部26を介してパネル識別情報及びアクセス情報(鍵情報管理サーバ3のURL)を要求し、非接触IC12からパネル識別情報及びアクセス情報を読み取る。
【0030】
パネル識別情報確認処理部27cは、アクセス情報読取処理部27bにて読み取ったパネル識別情報と同一のパネル識別情報が記憶部24に記憶されているか否かを確認する。
【0031】
鍵情報要求情報生成処理部27dは、パネル識別情報確認処理部27cにて同一のパネル識別情報が記憶されていないことを確認した場合に、記憶部24に記憶された端末識別情報を読み取り、パネル識別情報に対応する鍵情報を鍵情報管理サーバ3に要求するための情報であって、パネル識別情報及び端末識別情報を添付した鍵情報要求情報を生成する。
【0032】
鍵情報取得処理部27eは、アクセス情報に基づいて鍵情報管理サーバ3にアクセスし、鍵情報要求情報(パネル識別情報及び端末識別情報が添付)を鍵情報管理サーバ3に送信し、鍵情報管理サーバ3から鍵情報又は拒否情報を取得する。なお、拒否情報は、鍵情報の要求を拒否する情報である。
【0033】
鍵情報確認処理部27fは、鍵情報管理サーバ3から取得した情報が鍵情報であるか否かを確認する。
【0034】
鍵情報登録処理部27gは、鍵情報確認処理部27fにてパネル識別情報に対応する鍵情報であることを確認した場合に、当該鍵情報及び当該パネル識別情報を記憶部24に登録する。
【0035】
コンテンツ読取処理部27hは、パネル識別情報確認処理部27cにてパネル識別情報が記憶されていることを確認した場合、又は、鍵情報登録処理部27gにて鍵情報及びパネル識別情報が登録された場合に、非接触IC12に対し読取書込部26を介してコンテンツデータを要求し、非接触IC12から(暗号化された)コンテンツデータを読み取る。また、コンテンツ読取処理部27hは、(復号化された)コンテンツデータが記憶部24に記憶されている場合には、記憶部24から(復号化された)コンテンツデータを読み取ることもある。
【0036】
コンテンツ確認処理部27iは、コンテンツ読取処理部27hにて読み取られたコンテンツデータが非接触IC12から読み取ったものか否かを確認する。コンテンツデータが暗号化されていれば非接触IC12から読み取ったものと確認され、コンテンツデータが復号化されていれば非接触IC12から読み取ったものでないと確認されることになる。
【0037】
鍵情報登録確認処理部27jは、コンテンツ確認処理部27iにてコンテンツデータが非接触IC12から読み取ったものであることを確認した場合に、コンテンツデータに対応する鍵情報が記憶部24に登録されているか否かを確認する。
【0038】
復号化処理部27kは、パネル識別情報確認処理部27cにて同一のパネル識別情報が記憶されていることを確認した場合、又は、鍵情報登録確認処理部27jにて鍵情報が記憶部24に登録されていることを確認した場合に、コンテンツデータを鍵情報に基づいて復号化する。
【0039】
設定処理部27lは、復号化処理部27kにて復号化されたコンテンツデータ、又は、記憶部24に記憶された(復号化された)コンテンツデータに基づいて、携帯通信端末1内で利用するための設定処理(設定追加、変更、削除)を行う。設定処理の内容として、例えば、音声電話発信画面設定処理、音声電話着信画面設定処理、テレビ電話発信画面設定処理、テレビ電話着信画面設定処理、メール送信中画面設定処理、メール受信中画面設定処理、アラーム通知画面設定処理、メニュー画面設定処理、待受画面設定処理、音声電話着信通知設定処理、テレビ電話着信通知設定処理、メール受信完了通知設定処理、目覚ましアラーム通知設定処理、スケジュールアラーム通知設定処理などが挙げられる。
【0040】
磁気検知部28は、本体20の背面側にパネル10の磁性部材11(の有無)を検知する部分であり、本体20の背面側の所定の位置に配される(図1及び図2参照)。磁気検知部28は、例えば、ホール素子、感磁素子、磁気センサよりなる。磁気検知部28は、1個だけでなく、複数個を所定の配置に設けてもよい。複数個を所定の配置に設けた磁気検知部28とすることにより、パネル10の種類を識別できるようにすることもできる。
【0041】
ネットワーク2は、無線基地局、交換局、インターネット回線などの通信手段よりなる(図2参照)。
【0042】
鍵情報管理サーバ3は、鍵情報を管理するサーバであり、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、を有する(図2参照)。
【0043】
通信部31は、ネットワーク2を介して携帯通信端末1との通信を行うための部分である(図2参照)。記憶部32は、パネル管理テーブル、プログラムなどのデータを記憶する部分である(図2参照)。なお、記憶部32は、鍵情報管理サーバ3の内部になくてもよく、例えば、鍵情報管理サーバ3に接続された外部記憶装置であってもよい。
【0044】
ここで、パネル管理テーブル(被装着体管理テーブル)は、パネル識別情報ごとに対応する鍵情報、鍵情報取得履歴、端末識別情報、及びコンテンツ情報を管理するためのテーブルである(図3(A)参照)。鍵情報は、パネル識別情報に対応するコンテンツデータを復号化するための情報である。鍵情報取得履歴は、過去に対応する鍵情報が配信された回数の履歴である。鍵情報取得履歴は、過去に対応する鍵情報が配信されたことがなければ、0となる。端末識別情報は、対応する鍵情報を取得した携帯通信端末の電話番号よりなり、鍵情報を取得されたことがなければ空欄となる。コンテンツ情報は、コンテンツデータの内容を要約した情報である(図3(B)参照)。
【0045】
制御部33は、記憶部32に記憶されたソフトウェアに基づいて、各構成部の機能を制御する部分である(図2参照)。制御部33は、第1の端末識別情報確認処理部33aと、第1のパネル識別情報確認処理部33bと、第2のパネル識別情報確認処理部33cと、第2の端末識別情報確認処理部33dと、第3の端末識別情報確認処理部33eと、端末識別情報登録処理部33fと、鍵情報配信処理部33gと、配信履歴更新処理部33hと、拒否情報送信処理部33iと、を有する。
【0046】
第1の端末識別情報確認処理部33aは、携帯通信端末1からの鍵情報要求情報に端末識別情報が添付されているか否か確認する。
【0047】
第1のパネル識別情報確認処理部33bは、第1の端末識別情報確認処理部33aにて端末識別情報が添付されていることを確認した場合に、携帯通信端末1からの鍵情報要求情報にパネル識別情報が添付されているか否か確認する。
【0048】
第2のパネル識別情報確認処理部33cは、第1のパネル識別情報確認処理部33bにてパネル識別情報が添付されていることを確認した場合に、添付されたパネル識別情報と対応するパネル識別情報が記憶部32に記憶されたパネル管理テーブル中に存在するか否かを確認する。
【0049】
第2の端末識別情報確認処理部33dは、第2のパネル識別情報確認処理部33cにて対応するパネル識別情報が存在することを確認した場合に、記憶部32に記憶されたパネル管理テーブル中に当該パネル識別情報にリンクする端末識別情報が存在するか否かを確認する。
【0050】
第3の端末識別情報確認処理部33eは、第2の端末識別情報確認処理部33dにて端末識別情報が存在することを確認した場合に、記憶されている端末識別情報と添付された端末識別情報とが同一か否かを確認する。
【0051】
端末識別情報登録処理部33fは、第2の端末識別情報確認処理部33dにて端末識別情報が存在しないことを確認した場合に、添付された端末識別情報を、パネル管理テーブル中の対応するパネル識別情報にリンクさせて(初めて)登録する。
【0052】
鍵情報配信処理部33gは、第3の端末識別情報確認処理部33eにて端末識別情報が同一であることを確認した場合、又は、端末識別情報登録処理部33fにて端末識別情報をパネル識別情報にリンクさせて(初めて)登録した場合に、パネル識別情報に対応する鍵情報をパネル管理テーブルから読み取り、端末識別情報に基づいて携帯通信端末1にアクセスし、読み取った鍵情報を携帯通信端末1に配信する。
【0053】
配信履歴更新処理部33hは、鍵情報配信処理部33gにて鍵情報を配信した後、当該鍵情報に対応する鍵情報配信履歴を1カウント追加して更新する。
【0054】
拒否情報送信処理部33iは、第1の端末識別情報確認処理部33aにて端末識別情報が添付されていないことを確認した場合、第1のパネル識別情報確認処理部33bにてパネル識別情報が添付されていないことを確認した場合、第2のパネル識別情報確認処理部33cにて対応するパネル識別情報が存在しないことを確認した場合、又は、第3の端末識別情報確認処理部33eにて端末識別情報が同一でないことを確認した場合に、アクセスしてきた携帯通信端末1に拒否情報を送信する。
【0055】
次に、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの第1の動作について図面を用いて説明する。図4は、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの第1の動作を模式的に示したフローチャートである。ここでは、これまでに装着されたことがないパネル10(磁性部材11及び非接触IC12を有するもの)を携帯通信端末の本体20に初めて装着する場合について説明する。なお、携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの構成については図1及び図2を参照されたい。
【0056】
まず、ユーザが携帯通信端末の本体20にパネル10を装着すると、本体20の磁気検知部28にて磁性部材11が検知されることによって、本体20はパネル10が装着されたことを認識する(ステップA1)。
【0057】
次に、本体20は、非接触IC12に対しパネル識別情報及びアクセス情報を要求する(ステップA2)。次に、非接触IC12は、パネル識別情報及びアクセス情報を本体20に送信する(ステップA3)。
【0058】
次に、本体20は、非接触IC12からのパネル識別情報及びアクセス情報を取得することにより、当該パネル識別情報と同一のパネル識別情報が記憶部24に登録されていないことを確認する(ステップA4)。次に、本体20は、パネル識別情報が記憶されていないと確認することにより、パネル識別情報及び端末識別情報を添付した鍵情報要求情報を生成する(ステップA5)。次に、本体20は、生成した鍵情報要求情報を鍵情報管理サーバ3に送信する(ステップA6)。次に、鍵情報管理サーバ3は、本体20からの鍵情報要求情報を受けることにより、対応する鍵情報を本体20に送信する(ステップA7)。
【0059】
次に、本体20は、鍵情報管理サーバ3からの鍵情報を受けることにより、パネル識別情報に対応する鍵情報であることを確認する(ステップA8)。次に、本体20は、対応する鍵情報であることを確認することにより、鍵情報及びパネル識別情報を登録する(ステップA9)。次に、本体20は、鍵情報及びパネル識別情報が登録されることにより、非接触IC12に対しコンテンツデータを要求する(ステップA10)。次に、非接触IC12は、暗号化されたコンテンツデータを本体20に送信する(ステップA11)。
【0060】
次に、本体20は、非接触IC12からの(暗号化された)コンテンツデータを受けることにより、当該コンテンツデータが非接触IC12から読み取ったものであることを確認する(ステップA12)。次に、本体20は、受け取ったコンテンツデータに対応する鍵情報が登録されていることを確認する(ステップA13)。次に、本体20は、受け取ったコンテンツデータを復号化する(ステップA14)。次に、本体20は、復号化されたコンテンツデータに基づいて設定処理を行う(ステップA15)。最後に、本体20は、設定処理が完了することにより設定処理完了を表示し(ステップA16)、終了する。
【0061】
次に、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの第2の動作について図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの第2の動作を模式的に示したフローチャートである。ここでは、1回以上装着されたことのあるパネル10(磁性部材11及び非接触IC12を有するもの)を前と同じ携帯通信端末の本体20に装着する場合(既に鍵情報及びパネル識別情報を保持している場合)について説明する。なお、携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの構成については図1及び図2を参照されたい。
【0062】
まず、ユーザが携帯通信端末の本体20にパネル10を装着すると、本体20の磁気検知部28にて磁性部材11が検知されることによって、本体20はパネル10が装着されたことを認識する(ステップB1)。
【0063】
次に、本体20は、非接触IC12に対しパネル識別情報及びアクセス情報を要求する(ステップB2)。次に、非接触IC12は、パネル識別情報及びアクセス情報を本体20に送信する(ステップB3)。
【0064】
次に、本体20は、非接触IC12からのパネル識別情報及びアクセス情報を取得することにより、当該パネル識別情報と同一のパネル識別情報が記憶部24に登録されていることを確認する(ステップB4)。次に、本体20は、非接触IC12に対しコンテンツデータを要求する(ステップB5)。次に、非接触IC12は、暗号化されたコンテンツデータを本体20に送信する(ステップB6)。
【0065】
次に、本体20は、非接触IC12からの(暗号化された)コンテンツデータを受けることにより、当該コンテンツデータが非接触IC12から読み取ったものであることを確認する(ステップB7)。次に、本体20は、受け取ったコンテンツデータに対応する鍵情報が登録されていることを確認する(ステップB8)。次に、本体20は、受け取ったコンテンツデータを復号化する(ステップB9)。次に、本体20は、復号化されたコンテンツデータに基づいて設定処理を行う(ステップB10)。最後に、本体20は、設定処理が完了することにより設定処理完了を表示し(ステップB11)、終了する。
【0066】
次に、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの第3の動作について図面を用いて説明する。図6は、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの第3の動作を模式的に示したフローチャートである。ここでは、パネル10(磁性部材11及び非接触IC12を有するもの)を正規に使用した後に、他人の携帯通信端末の本体20に装着する場合について説明する。なお、携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの構成については図1及び図2を参照されたい。
【0067】
まず、ユーザが携帯通信端末の本体20にパネル10を装着すると、本体20の磁気検知部28にて磁性部材11が検知されることによって、本体20はパネル10が装着されたことを認識する(ステップC1)。
【0068】
次に、本体20は、非接触IC12に対しパネル識別情報及びアクセス情報を要求する(ステップC2)。次に、非接触IC12は、パネル識別情報及びアクセス情報を本体20に送信する(ステップC3)。
【0069】
次に、本体20は、非接触IC12からのパネル識別情報及びアクセス情報を取得することにより、当該パネル識別情報と同一のパネル識別情報が記憶部24に未登録であることを確認する(ステップC4)。次に、本体20は、パネル識別情報が記憶されていないと確認することにより、パネル識別情報及び端末識別情報を添付した鍵情報要求情報を生成する(ステップC5)。
【0070】
次に、本体20は、生成した鍵情報要求情報を鍵情報管理サーバ3に送信する(ステップC6)。次に、鍵情報管理サーバ3は、本体20からの鍵情報要求情報を受けることにより、鍵情報要求情報に添付された端末識別情報と、登録された端末識別情報と、が不一致であることを確認し、拒否情報を本体20に送信する(ステップC7)。次に、本体20は、鍵情報管理サーバ3からの拒否情報を受けることにより、鍵情報でないことを確認する(ステップC8)。最後に、本体20は、鍵情報でないことを確認することにより、設定処理不可を表示し(ステップC9)、終了する。
【0071】
次に、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末の動作の詳細について図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末の動作全般を模式的に示したフローチャートである。なお、携帯通信端末の構成については図1及び図2を参照されたい。
【0072】
まず、ユーザが携帯通信端末の本体20にパネル10を装着する(ステップD1)。次に、本体20は、磁気検知部28にて磁性部材11が検知されることによって、パネル認識処理部27aにてパネル10の装着が認識できたか否かを確認する(ステップD2)。パネル10の装着が認識不可能であると確認した場合(ステップD2のNO)、本体20は、何も処理行わずに終了する。ここで、パネル10の装着が認識できない場合として、例えば、パネル10に磁性部材が配設されていない場合や、本体20に正しくパネル10の装着されていない場合などが挙げられる。
【0073】
パネル10の装着が認識可能であると確認した場合(ステップD2のYES)、本体20は、アクセス情報読取処理部27bにて非接触IC12に対し読取書込部26を介してパネル識別情報及びアクセス情報(鍵情報管理サーバ3のURL)を要求し、非接触IC12からパネル識別情報及びアクセス情報を読み取る(ステップD3)。次に、本体20は、アクセス情報読取処理部27bにて読み取ったパネル識別情報と同一のパネル識別情報が記憶部24において未登録か否かを確認する(ステップD4)。同一のパネル識別情報が登録であることを確認した場合(ステップD4のNO)はステップD9に進む。
【0074】
同一のパネル識別情報が未登録であることを確認した場合(ステップD4のYES)、本体20は、鍵情報要求情報生成処理部27dにて記憶部24に記憶された端末識別情報を読み取り、パネル識別情報に対応する鍵情報を鍵情報管理サーバ3に要求するための情報であって、パネル識別情報及び端末識別情報を添付した鍵情報要求情報を生成する(ステップD5)。次に、本体20は、鍵情報取得処理部27eにてアクセス情報に基づいて鍵情報管理サーバ3にアクセスし、鍵情報要求情報(パネル識別情報及び端末識別情報が添付)を鍵情報管理サーバ3に送信する(ステップD6)。次に、本体20は、鍵情報管理サーバ3から鍵情報又は拒否情報を取得する(ステップD7)。次に、本体20は、鍵情報確認処理部27fにて鍵情報管理サーバ3から取得した情報が鍵情報であるか否かを確認する(ステップD8)。なお、鍵情報でないことを確認した場合(ステップD8のNO)はステップD16に進む。
【0075】
鍵情報であることを確認した場合(ステップD8のYES)、本体20は、鍵情報登録処理部27gにて鍵情報及びパネル識別情報を記憶部24に登録する(ステップD9)。
【0076】
ステップD9の後、又は、同一のパネル識別情報が登録されていると確認した場合(ステップD4のNO)、本体20は、コンテンツ読取処理部27hにて非接触IC12に対し読取書込部26を介してコンテンツデータを要求し、非接触IC12から(暗号化された)コンテンツデータを読み取る(ステップD10)。次に、本体20は、コンテンツ確認処理部27iにてコンテンツデータが非接触IC12から読み取ったものか否かを確認する(ステップD11)。なお、コンテンツデータが非接触IC12から読み取ったものでないことを確認した場合(ステップD11のNO)はステップD14に進む。
【0077】
コンテンツデータが非接触IC12から読み取ったものであることを確認した場合(ステップD11のYES)、本体20は、鍵情報登録確認処理部27jにてコンテンツデータに対応する鍵情報が記憶部24に登録されているか否かを確認する(ステップD12)。なお、鍵情報が登録されていないことを確認した場合(ステップD12のNO)はステップD16に進む。鍵情報が登録されていない場合として、図示されていない処理、又はユーザの操作により鍵情報が消去された場合等が挙げられる。この場合、図示されていない操作又は処理により再度、鍵情報を取得することでコンテンツの設定を可能にすることができる。
【0078】
鍵情報が登録されていることを確認した場合(ステップD12のYES)に、本体20は、復号化処理部27kにて(暗号化された)コンテンツデータを鍵情報に基づいて復号化する(ステップD13)。
【0079】
ステップD13の後、又は、コンテンツデータが非接触IC12から読み取ったものでないことを確認した場合(ステップD11のNO)に、本体20は、(復号化されている)コンテンツデータに基づいて、設定処理部27lにて携帯通信端末1内で利用するための設定処理を行う(ステップD14)。次に、本体20は、設定処理が完了することにより設定処理完了を表示して(ステップD15)、終了する。
【0080】
鍵情報でないことを確認した場合(ステップD8のNO)、又は、鍵情報が登録されていないことを確認した場合(ステップD12のNO)に、本体20は、設定処理不可を表示して(ステップD16)、終了する。これより、パネル10の非接触IC12内のコンテンツデータの不正読み出しによる利用を防止することができる。
【0081】
次に、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末のコンテンツデータの設定処理の詳細について図面を用いて説明する。図8は、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末の設定処理部の動作を模式的に示したフローチャートである。ここで、携帯通信端末の各機能の設定に係るコンテンツデータは、大きく2つあり、1つは画像関連のコンテンツデータ、もう1つは音関連のコンテンツデータである。なお、携帯通信端末の構成については図1及び図2を参照されたい。
【0082】
まず、本体20は、復号化されているコンテンツデータが設定処理部27lに入力されることにより、コンテンツデータが画像関連か音楽関連かを確認する(ステップE1)。
【0083】
コンテンツデータが画像関連であることを確認した場合(ステップE1の画像)、本体20は、コンテンツデータに対応する画像関連に係る設定先の機能を確認する(ステップE2)。次に、本体20は、コンテンツデータに基づいて、確認された画像関連に係る設定先の機能について画像を設定する(ステップE3)。画像関連に係る設定先の機能として、例えば、音声電話発信機能、音声電話着信機能、TV電話発信機能、TV電話着信機能、メール送信機能、メール受信機能、スケジュール・目覚ましアラーム通知機能、メニュー画面、待受画面等がある。
【0084】
コンテンツデータが音楽関連であることを確認した場合(ステップE1の音楽)、本体20は、コンテンツデータに対応する音楽関連に係る設定先の機能を確認する(ステップE4)。次に、本体20は、コンテンツデータに基づいて、確認された音楽関連に係る設定先の機能について音楽を設定する(ステップE5)。音楽関連に係る設定先の機能として、例えば、音声電話着信機能、TV電話着信機能、メール受信機能、目覚ましアラーム機能、スケジュールアラーム機能等がある。
【0085】
ステップE3又はステップE5の後、コンテンツデータに基づく設定処理が全て完了したか否かを確認する(ステップE6)。完了していないことを確認した場合(ステップE6のNO)はステップE1に進む。完了したことを確認した場合(ステップE6のYES)は設定処理を終了する。
【0086】
なお、設定先の機能が複数ある場合、1つの機能の設定が完了したときに設定処理を継続するか否かを表示してユーザに確認を求めるようにしたり、設定処理中に中断するか否かを表示してユーザに確認を求めるようにしてもよい。中断する場合は、中断する前までの設定を有効とし、設定処理された機能のみコンテンツデータに係る画像又は音楽を用いることができる。また、パネルを装着した際、コンテンツデータに対応する複数の設定先の機能のうちどの設定先の機能を変更するかを求める画面を表示し、ユーザが選択した設定先の機能についてコンテンツデータに基づく設定処理を実行するようにしてもよい。
【0087】
次に、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末とネットワークを介して接続する鍵情報管理サーバの動作の詳細について図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態1に係る携帯通信端末とネットワークを介して接続する鍵情報管理サーバの動作を模式的に示したフローチャートである。なお、鍵情報管理サーバの構成については図2を参照されたい。
【0088】
まず、鍵情報管理サーバ3は、携帯通信端末1からのアクセスを受け、携帯通信端末1からの鍵情報要求情報を受信することにより、第1の端末識別情報確認処理部33aにて鍵情報要求情報に端末識別情報が添付されているか否か確認する(ステップF1)。端末識別情報が添付されていないことを確認した場合(ステップF1のNO)はステップF9に進む。
【0089】
端末識別情報が添付されていることを確認した場合(ステップF1のYES)、鍵情報管理サーバ3は、第1のパネル識別情報確認処理部33bにて鍵情報要求情報にパネル識別情報が添付されているか否か確認する(ステップF2)。パネル識別情報が添付されていないことを確認した場合(ステップF2のNO)はステップF9に進む。
【0090】
パネル識別情報が添付されていることを確認した場合(ステップF2のYES)、鍵情報管理サーバ3は、第2のパネル識別情報確認処理部33cにて添付されたパネル識別情報と対応するパネル識別情報が記憶部32に記憶されたパネル管理テーブル(図3(A)参照)中に存在するか否かを確認する(ステップF3)。対応するパネル識別情報が存在しないことを確認した場合(ステップF3のNO)はステップF9に進む。
【0091】
対応するパネル識別情報が存在することを確認した場合(ステップF3のYES)、鍵情報管理サーバ3は、第2の端末識別情報確認処理部33dにて記憶部32に記憶されたパネル管理テーブル中にパネル識別情報にリンクする端末識別情報が存在するか否かを確認する(ステップF4)。
【0092】
端末識別情報が存在することを確認した場合(ステップF4のYES)、鍵情報管理サーバ3は、第3の端末識別情報確認処理部33eにて、記憶されている端末識別情報と添付された端末識別情報とが同一か否かを確認する(ステップF5)。端末識別情報が同一でないことを確認した場合(ステップF5のNO)はステップF9に進む。
【0093】
端末識別情報が存在しないことを確認した場合(ステップF4のNO)、鍵情報管理サーバ3は、端末識別情報登録処理部33fにて、添付された端末識別情報を、対応するパネル識別情報にリンクさせてパネル管理テーブルに登録する(ステップF6)。
【0094】
端末識別情報が同一であることを確認した場合(ステップF5のYES)、又は、ステップF6の後、鍵情報管理サーバ3は、鍵情報配信処理部33gにてパネル識別情報に対応する鍵情報をパネル管理テーブルから読み取り、端末識別情報に基づいて携帯通信端末1にアクセスし、読み取った鍵情報を携帯通信端末1に配信する(ステップF7)。ここで、端末識別情報が同一であることを確認した場合にも鍵情報を配信するのは、鍵情報の再要求をしてきた場合に対応するためである。次に、鍵情報管理サーバ3は、配信履歴更新処理部33hにて鍵情報に対応する鍵情報配信履歴を1カウント追加して更新し(ステップF8)、終了する。
【0095】
端末識別情報が添付されていないことを確認した場合(ステップF1のNO)、パネル識別情報が添付されていないことを確認した場合(ステップF2のNO)、対応するパネル識別情報が存在しないことを確認した場合(ステップF3のNO)、又は、端末識別情報が同一でないことを確認した場合(ステップF5のNO)に、鍵情報管理サーバ3は、拒否情報送信処理部33iにて、アクセスしてきた携帯通信端末1に拒否情報を送信し(ステップF9)、終了する。つまり、不正アクセスと判断された場合、鍵情報管理サーバ3は、携帯通信端末1に拒否情報を送信する。
【0096】
実施形態1によれば、携帯通信端末1のメニュー画面の画像、待受画像、着信メロディ、目覚まし機能、スケジュール機能で指定した時刻に鳴動するアラーム通知音、メール送受信時に表示する画像、音声/TV電話の発着信時に表示する画像の新規コンテンツデータをパネルの交換することにより取得することができる。また、携帯通信端末1の本体20で使用可能な画像や、着信メロディ、音楽データ、ゲームアプリケーションソフト、辞典などのコンテンツデータをパネルに応じて提供することができる。また、パネル10内の非接触IC12で保持するコンテンツデータを暗号化することで、なりすましによるデータの盗難を防止し、パネル10内に保持されたコンテンツデータを保護することができる。また、パネル10内の非接触IC12に保持されるコンテンツデータを復号化するための鍵情報をパネル識別情報と伴に鍵情報管理サーバ3で管理し、かつ、携帯通信端末1の本体20にパネル10(非接触ICにコンテンツを保持したもの)が送信された時に鍵情報を鍵情報管理サーバ3より取得しパネル10内の非接触IC12に保持されるコンテンツデータを利用可能とすることで、コンテンツデータを保護することができる。さらに、鍵情報管理サーバ3は、パネル10内の非接触IC12に保持されるコンテンツデータの復号化するための鍵情報の配信履歴と、配信を行った携帯通信端末1を特定するための端末識別情報と、をパネル管理テーブルにて管理するので、パネル10の正規利用者以外の利用者の携帯通信端末にパネル10が装着されて鍵情報の取得の要求が行われた場合でも、正規利用者以外の利用者への鍵情報の提供を行わないので、コンテンツデータを保護することができる。
【0097】
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る携帯通信端末について説明する。実施形態2に係る携帯通信端末は、携帯用ゲーム機であり、カートリッジと、本体と、を有する。カートリッジは、本体と着脱可能に構成される被装着体であり、実施形態1のパネルと同様な磁性部材及び非接触ICを有する。非接触ICは、ミニゲームあるいは、新しいキャラクター等のコンテンツデータを内蔵する。本体は、カートリッジと着脱可能に構成され、実施形態1の本体と同様な構成部を有する。本体の読取書込部は、電磁波を介してカートリッジの非接触IC内の情報の読取を行う。本体の磁気検知部は、カートリッジの磁性部材の有無を検知する。実施形態2に係る携帯通信端末の動作は、実施形態1に係る携帯通信端末の動作と同様である。実施形態2によれば、ゲームのシーンあるいは、ゲームの開始時にカートリッジ内の非接触ICに保持されたキャラクタデータや、ミニゲームなどのコンテンツデータを読み取ることで、新しいゲームサービスを提供することができる。また、ネットワークゲームに応用すると、携帯用ゲーム機で読み取った情報を鍵情報管理サーバに送ることで、ゲームでの新しいストーリや、新しい機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施形態1に係る携帯通信端末の構成を模式的に示した外観平面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る携帯通信端末の本体の内部構成を模式的に示したブロック図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る携帯通信端末とネットワークを介して接続するサーバの記憶部に記憶された(A)パネル管理テーブル及び(B)コンテンツ情報のデータ構造を説明するための図面である。
【図4】本発明の実施形態1に係る携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの第1の動作を模式的に示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態1に係る携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの第2の動作を模式的に示したフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態1に係る携帯通信端末及び鍵情報管理サーバの第3の動作を模式的に示したフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態1に係る携帯通信端末の動作全般を模式的に示したフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態1に係る携帯通信端末の設定処理部の動作を模式的に示したフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態1に係る携帯通信端末とネットワークを介して接続する鍵情報管理サーバの動作を模式的に示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0099】
1 携帯通信端末
2 ネットワーク
3 鍵情報管理サーバ
10 パネル(被装着体)
11 磁性部材
12 非接触IC
20 本体
21 通信部
22 表示部
23 操作部
24 記憶部
25 音声処理部
25a マイク
25b スピーカ
26 読取書込部(読取部)
27 制御部
27a パネル認識処理部
27b アクセス情報読取処理部
27c パネル識別情報確認処理部
27d 鍵情報要求情報生成処理部
27e 鍵情報取得処理部
27f 鍵情報確認処理部
27g 鍵情報登録処理部
27h コンテンツ読取処理部
27i コンテンツ確認処理部
27j 鍵情報登録確認処理部
27k 復号化処理部
27l 設定処理部
28 磁気検知部
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
33a 第1の端末識別情報確認処理部
33b 第1のパネル識別情報確認処理部
33c 第2のパネル識別情報確認処理部
33d 第2の端末識別情報確認処理部
33e 第3の端末識別情報確認処理部
33f 端末識別情報登録処理部
33g 鍵情報配信処理部
33h 配信履歴更新処理部
33i 拒否情報送信処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に着脱可能に装着される被装着体を有する携帯通信端末であって、
前記被装着体は、1又は2個以上の磁性部材と、所定の情報ないしデータを保持する非接触ICと、を備え、
前記本体は、前記磁性部材を検知することが可能な1又は2個以上の磁気検知部と、前記非接触ICに保持されている情報ないしデータを読み取る読取部と、を備えることを特徴とする携帯通信端末。
【請求項2】
本体に着脱可能に装着される被装着体を有する携帯通信端末であって、
前記被装着体は、
1又は2個以上の磁性部材と、
前記被装着体を識別するための被装着体識別情報を保持するとともに、暗号化された1又は複数のコンテンツデータを保持し、かつ、前記コンテンツデータを復号化するための鍵情報を管理する鍵情報管理サーバにアクセスするためのアクセス情報を保持する非接触ICと、
を備え、
前記本体は、
前記磁性部材を検知することが可能な1又は2個以上の磁気検知部と、
前記非接触ICに保持されている情報ないしデータを読み取る読取部と、
前記読取部にて読み取られた前記アクセス情報に基づいて前記鍵情報管理サーバにアクセスするとともに、前記読取部にて読み取られた前記被装着体識別情報を前記鍵情報管理サーバに送信し、かつ、前記鍵情報管理サーバから前記被装着体識別情報に対応する前記鍵情報を取得する鍵情報取得処理部と、
前記鍵情報取得部で取得された前記鍵情報に基づいて前記読取部で読み取られたコンテンツデータを復号化する復号化処理部と、
を備えることを特徴とする携帯通信端末。
【請求項3】
前記本体の前記鍵情報取得処理部は、前記被装着体識別情報を送信する際に、前記携帯通信端末を識別するための端末識別情報も送信し、
前記鍵情報管理サーバは、
被装着体識別情報ごとに少なくとも鍵情報及び端末識別情報をリンクさせた被装着体管理テーブルを記憶する記憶部と、
前記本体から送信された前記被装着体識別情報に対応する前記被装着体管理テーブル中に前記本体から送信された前記端末識別情報を初めて登録した場合に、対応する鍵情報を前記携帯通信端末に配信する鍵情報配信処理部と、
を備えることを特徴とする請求項2記載の携帯通信端末。
【請求項4】
前記鍵情報管理サーバの前記鍵情報配信処理部は、前記本体から送信された前記端末識別情報と、前記本体から送信された前記被装着体識別情報に対応する前記被装着体管理テーブル中に既に記憶されている端末識別情報と、が一致する場合にも、対応する鍵情報を前記携帯通信端末に配信することを特徴とする請求項3記載の携帯通信端末。
【請求項5】
前記鍵情報管理サーバは、前記本体から送信された前記端末識別情報と、前記本体から送信された前記被装着体識別情報に対応する前記被装着体管理テーブル中に既に登録されている端末識別情報と、が一致しないときに鍵情報の送信を拒否する拒否情報を送信する拒否情報送信処理部を備えることを特徴とする請求項3又は4記載の携帯通信端末。
【請求項6】
1又は2個以上の磁性部材と、所定の情報ないしデータを保持する非接触ICと、を備えた被装着体と着脱可能な筐体と、
前記磁性部材を検知することが可能な1又は2個以上の磁気検知部と、
前記非接触ICに保持されている情報ないしデータを読み取る読取部と、
を備えることを特徴とする携帯通信端末の本体。
【請求項7】
1又は2個以上の磁気検知部と、情報ないしデータを読み取る読取部と、を備える携帯通信端末の本体と着脱可能な被装着体であって、
前記磁気検知部によって検知される1又は2個以上の磁性部材と、
所定の情報ないしデータを保持するとともに、保持された前記情報ないしデータが前記読取部によって読み取られる非接触ICと、
を備えることを特徴とする被装着体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−165936(P2006−165936A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−353538(P2004−353538)
【出願日】平成16年12月7日(2004.12.7)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】