説明

携帯電話機およびその表示方法ならびにプログラム

【課題】利便性の高い忘れ物防止機能を提供する。
【解決手段】表示部24と、文字入力を行うボタン入力部28、静止画あるいは動画を撮影するカメラ25、音声を入力する音声録音部26と、これらの各入力部のいずれかから入力される情報を保持するRAM22と、2つ折り構造の携帯電話機の閉→開によって起動操作を検出する開閉検知部29と、開閉検知部29が起動操作を検出した場合に、RAM22に保持されている情報あるいはRAM22に保持されている旨を示す情報を表示部24に表示させる制御部20と、を備える。また、制御部20は、RAM22に情報を保持させるために、各入力部のいずれかを選択可能とするように各入力部の一覧を表示部24に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機およびその表示方法ならびにプログラムに係り、特に、文字入力でのメモ機能、カメラでの画像撮影機能、音声の録音機能を備える携帯電話機およびその表示方法ならびにプログラムに係る。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機の普及には目覚しいものがあり、常時携帯され、通話以外にいろいろな使われ方がなされている。例えば、文字入力でのメモ機能、カメラでの静止画/動画撮影機能、音声の録音機能等、多様な機能が搭載され、多用されている(特許文献1、2参照)。
【0003】
例えば、特許文献1には、電話帳データ中の所定の通信相手に関する日付情報を付加する日付登録手段を設けると共に、この日付登録手段により登録された日付になったときに、該当する通信相手に対する通信を促す表示を行う報知手段を設けた通信端末装置が開示されている。このような通信端末装置によれば、ユーザが、日付登録手段によって、例えば通信相手の特定の記念日や誕生日、通信相手に対するアポイントメントを行うべき日や定期的に連絡を行うべき日等の日付情報を予め登録しておけば、その日付になれば、報知手段によって、自動的に表示部に通信を促す報知がなされるようになる。
【0004】
また、特許文献2には、カメラによる撮影画像のメモリへの最初の登録時に、画像が登録されていることを示すためのアイコンを作成して表示部へ表示すると共に、以後の撮影画像はアイコンに関連するものとしてメモリへ登録する携帯電話機が記載されている。このような携帯電話機は、メモ代りに撮影した画像の登録や呼出し操作を極めて簡単化し、ユーザに負担をかけることがない。
【0005】
なお、関連する技術として、特許文献3には、使用開始後においてもアイコンの追加や削除、変更を行えるようにし、常に必要なアイコンを表示することができる選択呼出システムとその選択呼出受信機が記載されている。呼出制御局に、呼出信号にアイコン情報を含めて送信するアイコン情報送信手段を備え、受信機には、自機宛の呼出信号にアイコン情報が含まれている場合にこのアイコン情報を受信してメモリに格納する手段と、この手段が受信したアイコン情報に基づいて表示部に対するアイコンの表示を制御する制御手段とを備えるように構成している。
【0006】
【特許文献1】特開2000−341392号公報
【特許文献2】特開2004−129060号公報
【特許文献3】特開2000−165921号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以下の分析は本発明において与えられる。
【0008】
従来、多くの携帯電話機には、メモ機能、カメラでの静止画/動画撮影機能、音声の録音機能が搭載されている。これらの機能は、それぞれの使用目的が異なるため、別個に起動できるように機能の操作上の入り口が個別に設けられている。
【0009】
ところで、常時携帯される携帯電話機は、「忘れ物防止」をユーザに知らせる機器として有用である。しかし、忘れ物の防止のために、「メモをとりたいが、どうするか」と携帯電話機を起動し、メモ機能、カメラでの静止画/動画撮影機能、音声の録音機能を動作させる場合、操作上で各機能が一つの入り口に無いため、適切なメモのための機能を簡単に選択して操作することが難しかった。
【0010】
また、忘れ物を防止するためには、メモした内容を目につく場所に置かなくてはならない。例えば、携帯電話の閉→開によってメモした内容が表示されることが好ましい。これに対し待受画面にアイコン等を貼り付けて知らせることができるが、アイコン等小さい形にしての貼り付けのため、例えばシニアなどにとっては、要件を確認するために手間がかかってしまう。
【0011】
本発明の目的は、利便性の高い忘れ物防止機能を搭載する携帯電話機およびその表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の1つのアスペクト(側面)に係る携帯電話機は、表示部と、文字、画像および音声の各入力部と、各入力部のいずれかから入力される備忘情報を保持する記憶部と、携帯電話機の起動操作を検出する検出部と、各入力部から備忘情報を入力させる場合に、各入力部のいずれかを選択可能とするように各入力部の一覧を表示部に表示させ、検出部が起動操作を検出した場合に、備忘情報あるいは記憶部に備忘情報が保持されている旨を示す情報を表示部に表示させる制御部と、を備える。
【0013】
本発明の携帯電話機において、画像の入力部は、静止画あるいは動画を入力可能としてもよい。
【0014】
本発明の携帯電話機において、携帯電話機が2つの筐体の結合構造をなし、検出部は、2つの筐体が2つ折構造を有する場合に該2つ折構造の開閉を検出し、2つの筐体が互いにスライド構造を有する場合にスライドの有無を検出し、2つの筐体が互いに回転構造を有する場合に回転の有無を検出することで、起動操作を検出するようにしてもよい。
【0015】
本発明の携帯電話機において、制御部は、検出部が起動操作を検出した場合に、記憶部に備忘情報として保持されている文字情報の少なくとも一部あるいは文字情報が保持されている旨を示す情報を表示部に表示させ、文字入力部の操作を検出して対応する記憶部に保持されている文字情報を表示可能とするように制御してもよい。
【0016】
本発明の携帯電話機において、制御部は、検出部が起動操作を検出した場合に、記憶部に備忘情報として保持されている画像情報の少なくとも一部あるいは画像情報が保持されている旨を示す情報を表示部に表示させ、文字入力部の操作を検出して対応する記憶部に保持されている画像情報を表示可能とするように制御してもよい。
【0017】
本発明の携帯電話機において、制御部は、検出部が起動操作を検出した場合に、記憶部に備忘情報として音声情報が保持されている旨を示す情報を表示部に表示させ、文字入力部の操作を検出して対応する記憶部に保持されている音声情報を聴取可能とするように制御してもよい。
【0018】
本発明の他のアスペクト(側面)に係る携帯電話機の表示方法は、表示部と、文字、画像および音声の各入力部と、各入力部のいずれかから入力される備忘情報を保持する記憶部と、携帯電話機の起動操作を検出する検出部と、を備える携帯電話機における表示方法であって、各入力部から備忘情報を入力させる場合に、各入力部のいずれかを選択可能とするように各入力部の一覧を表示部に表示させるステップと、検出部が携帯電話機の起動操作を検出するステップと、検出部が起動操作を検出した場合に、備忘情報あるいは記憶部に備忘情報が保持されている旨を示す情報を表示部に表示させるステップと、を含む。
【0019】
本発明の携帯電話機の表示方法において、表示部に表示させるステップにおいて、記憶部に備忘情報として保持されている文字情報の少なくとも一部あるいは文字情報が保持されている旨を示す情報を表示部に表示させ、文字入力部の操作を検出して対応する記憶部に保持されている文字情報を表示可能とするステップを、さらに含んでもよい。
【0020】
本発明の携帯電話機の表示方法において、表示部に表示させるステップにおいて、記憶部に備忘情報として保持されている画像情報の少なくとも一部あるいは画像情報が保持されている旨を示す情報を表示部に表示させ、文字入力部の操作を検出して対応する記憶部に保持されている画像情報を表示可能とするステップを、さらに含んでもよい。
【0021】
本発明の携帯電話機の表示方法において、表示部に表示させるステップにおいて、記憶部に備忘情報として音声情報が保持されている旨を示す情報を表示部に表示させ、文字入力部の操作を検出して対応する記憶部に保持されている音声情報を聴取可能とするステップを、さらに含んでもよい。
【0022】
本発明のさらに他のアスペクト(側面)に係るプログラムは、表示部と、文字、画像および音声の各入力部と、各入力部のいずれかから入力される備忘情報を保持する記憶部と、携帯電話機の起動操作を検出する検出部と、を備える携帯電話機を構成するコンピュータに、各入力部から備忘情報を入力させる場合に、各入力部のいずれかを選択可能とするように各入力部の一覧を表示部に表示させる処理と、検出部が携帯電話機の起動操作を検出する処理と、検出部が起動操作を検出した場合に、備忘情報あるいは記憶部に備忘情報が保持されている旨を示す情報を表示部に表示させる処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、忘れ物を防止するために使用できそうな機能を選択するための操作を一つにまとめた。そのため、「メモをとりたいが、どうするか」と忘れ物防止機能を起動したときに、文字、画像および音声の各入力部の中から所望の入力を簡単に選択することができる。さらに、忘れたと思ったときに簡単な起動操作でメモの確認ができる。したがって、利便性の高い忘れ物防止機能が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の実施形態に係る携帯電話機は、主として以下のような機能を備える。
・待受画面に文字をメモのように貼り付ける。
・待受画面にカメラで撮影した静止画/動画を示すアイコン状の画像を貼り付ける。このアイコン状の画像は、静止画/動画の種別を確認できるようなものであることが好ましい。
・待受画面にカメラで撮影した静止画/動画を縮小して貼り付ける。
・待受画面に録音した音声データを示す文字、記号、画像を貼り付ける。
・キー操作を必要とせず、携帯電話機の閉→開操作のみで、メモの有無を確認する。この場合、メモの有無だけでなく、メモの内容も見ることができることが好ましい。
【0025】
このような携帯電話機は、主として以下3点の特徴を有する。
(1)ユーザが文字入力したメモ、撮影した静止画あるいは動画、録音した音声の存在を示す内容を待受画面に貼り付けて、容易に確認可能とする。
(2)このメモを待受画面に貼り付けるときに、デスクトップアイコン等のように小さくして貼り付けるのではなく、メモが確認できる大きさで貼り付け、携帯電話を開いたときにすぐ確認できる状態にしておく。
(3)この文字メモ/静止画/動画/音声を同じ入り口から起動可能にする。
【0026】
このような特徴により、メモを残す目的のために、文字入力、カメラでの静止画/動画撮影、音声の録音機能の操作に係る入り口をひとつにすることで、機能選択を簡単にすることができる。したがって、使い勝手のよい忘れ物防止機能が実現される。
【0027】
また、記入したメモ、撮影した静止画/動画、録音した音声に対応するデータを待受画面に貼付け、携帯電話機を閉→開したときに貼付けたデータを表示することができる。したがって、ちょっとメモをしたが、メモをどこに格納したのか忘れたとか、出かけるときの忘れもの防止にも有効である。
【0028】
以下、実施例に即し、図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0029】
図1は、本発明の実施例に係る携帯電話機の構成を示すブロック図である。図1において、携帯電話機は、制御部20、ROM21、RAM22、LCDドライバ23、表示部24、カメラ25、音声録音部26、受話器27、ボタン入力部28、開閉検知部29、送受信部30、アンテナ31を備える。
【0030】
制御部20は、ROM21、RAM22、LCDドライバ23、カメラ25、音声録音部26、受話器27、ボタン入力部28、開閉検知部29、送受信部30と接続され、携帯電話機の通話機能、データ通信機能、メモ機能、カメラでの静止画/動画撮影機能、音声の録音機能等を動作させる。また、制御部20は、ROM21に記憶されるプログラムに基づいてこれら各種の機能を実行させる。
【0031】
RAM22は、制御部20の制御に応じて文字、記号、画像などの情報を含む各種データを記憶する。
【0032】
LCDドライバ23は、制御部20の制御に基づいて液晶などで構成される表示部24を駆動し、RAM22等に記憶されている文字、記号、画像などの情報を表示部24に表示させる。また、カメラ25による撮影画像を表示部24に表示させる。
【0033】
カメラ25は、携帯電話機に内蔵される撮像装置であって、制御部20の制御に基づいて静止画あるいは動画を撮影する。撮影された画像情報は、RAM22に記憶される。
【0034】
音声録音部26は、マイク、音声符号化部などから構成され、制御部20の制御に基づいてマイクから入力される音声情報をRAM22に記憶させる。なお、録音される音声情報は、音声に限定せず一般の音を対象としてもよい。
【0035】
受話器27は、制御部20の制御に基づいてRAM22等に記憶されている音声情報を再生する。
【0036】
ボタン入力部28は、押しボタンスイッチなどで構成される。制御部20は、ボタン入力部28が操作されたことを読み取って、文字情報の入力、各種機能を選択、操作などの内容を判断する。
【0037】
開閉検知部29は、携帯電話機が2つの筐体の結合構造をなし、2つの筐体が2つ折構造を有する場合であれば2つ折構造の開閉を検出する。また、2つの筐体が互いにスライド構造を有する場合であればスライドの有無を検出する。さらに、2つの筐体が互いに回転構造を有する場合であれば回転の有無を検出する。これらの検出によって、携帯電話機の起動操作を検出する。なお、以下の説明では、携帯電話機が2つ折構造であって、「閉」→「開」と操作がなされて起動操作が検出されるものとして説明するが、これに限定されるものではない。
【0038】
送受信部30は、アンテナ31に接続され、基地局との間で無線による通話信号、データ信号の送受を行う。
【0039】
以下、本実施例の携帯電話機を用いて忘れ物防止を実現する機能を、『忘れないでメモ』機能と呼ぶ。まず、忘れ物防止のために『忘れないでメモ』機能を立ち上げる必要があるが、これはROM21に格納されている『忘れないでメモ』機能に係るプログラムを、機能メニューより選択して起動する。『忘れないでメモ』機能が起動すると、文字メモ、カメラメモ、音声メモのうち、どの機能によってメモをとるかを選択することができる画面を表示部24に表示する。
【0040】
文字メモを取る場合は、ボタン入力部28から入力した情報を、文字情報として制御部20を介してRAM22に保存する。
【0041】
カメラメモを撮る場合は、カメラメモ機能を選択後に、静止画/動画のどちらでメモを残すかボタン入力部28の操作によって選択する。どちらでメモを残すかを選択した後、カメラ25を起動する。撮影終了後、ボタン入力部28の操作によって撮影した画像情報の保存を指示することで制御部20を介してRAM22に撮影データを保存する。
【0042】
音声メモを録る場合は、音声メモ機能を選択すると音声録音部26を起動し、ボタン入力部28の操作によって録音を開始する。録音終了後、保存した音声情報は、制御部20を介してRAM22に保存される。
【0043】
RAM22に保存された『忘れないでメモ』に係る情報は、制御部20の制御の元、LCDドライバ23を介して、表示部24に表示される。この表示には、待受画面に表示されるものと、機能メニューに表示されるものの2通りある。
【0044】
図2は、本発明の実施例に係る携帯電話機のメモを取る動作を表すフローチャートである。
【0045】
ステップS30において、携帯電話機は待受状態にある。
【0046】
ステップS41において、『忘れないでメモ』機能が起動しているかどうかの判断を行い、起動していればステップS42に進み、起動していなければステップS30に戻る。
【0047】
『忘れないでメモ』機能が起動していると判断された場合、文字メモ、カメラメモ、音声メモのいずれかを選択するフローに遷移する。すなわち、ステップS42において、文字メモをとる機能に遷移した場合、ステップS31に進む。また、ステップS46において、カメラメモをとる機能に遷移した場合、ステップS32に進む。さらに、ステップS50において、音声メモをとる機能に遷移した場合、ステップS33に進む。
【0048】
ステップS31において、文字メモをとるための入力画面を起動し、文字入力によってメモをとることを可能とする。ステップS43において、文字を入力する。ステップS44において、文字の入力が完了したならば、ステップS45において、入力した文字列を文字情報としてRAM22に保存する。なお、待受画面に貼ることを考えて、文字メモをとるための文字数を、例えば50文字以内とか、30文字以内とかに制限をつけてもよい。
【0049】
ステップS32において、カメラメモをとるための入力画面を起動し、カメラによる撮影を可能とするためカメラ25を起動する。なお、カメラ起動前後に静止画/動画での撮影モード選択をボタン入力部28で操作することが望ましい。ステップS47において、静止画/動画の撮影を行う。ステップS48において、撮影が完了したならば、ステップS49において、撮影した静止画/動画の画像情報をRAM22に保存する。なお、画像情報は、例えば日程表やスケジュール等、写真に撮ってあとで日程や時間を確認したいものと考えられるため、写真のサイズ等にはこだわらないと割り切り、撮影サイズや画質等を変更できないようにしてもよい。
【0050】
ステップS33において、音声メモをとるための入力画面を起動し、音声の録音を可能とするため音声録音部26を起動する。ステップS51において、音声の録音を行う。ステップS52において、録音が完了したならば、ステップS53において、録音した音声情報をRAM22に保存する。なお、ここではちょっとしたメモ代わりにユーザ自身の音声を録音することを考え、録音される音声情報に対し、例えば15秒以内とか、20秒以内等の時間制限をつけてもよい。
【0051】
図3は、携帯電話機のメモを取る動作における表示部24における表示の例を示す図である。『忘れないでメモ』画面が表示されている状態で、「文字メモ」、「カメラメモ」、「ボイスメモ」が選択可能候補として表示される。
【0052】
「文字メモ」を選択した場合、「文字メモ」画面が表示され、例えば「燃えるゴミは月水金」と文字入力し、これを登録することができる。
【0053】
また、「カメラメモ」を選択した場合、「カメラメモ」画面が表示され、「ムービーモード」(動画)と「フォトモード」(静止画)が選択可能候補として表示される。続いて、例えば、「ムービーモード」を選択した場合、撮影中の画像が表示される。
【0054】
さらに、「ボイスメモ」(音声メモ)を選択した場合、「ボイスメモ」画面が表示され、録音を開始するか否かを選択可能として表示される。続いて、録音を開始(YES)を選択した場合、「ボイスメモ録音中」の画面が表示される。
【0055】
図4は、本発明の実施例に係る携帯電話機の待受における動作を表すフローチャートである。
【0056】
ステップS60において、携帯電話機は閉じているか否かの判断を行う。携帯電話機が閉じている状態であれば(ステップS60のYES)、ステップS61において、携帯電話機が開状態になったか否かを判断する。そして、携帯電話機が開状態になったならば(ステップS61のYES)、ステップS62において、『忘れないでメモ』の登録があるか否かを判断する。『忘れないでメモ』の登録がある場合(ステップS62のYES)は、携帯電話機を開いたときに登録済みのメモを表示し、ユーザに忘れ物がないかアピールすることができる。図5は、待受画面に各種メモを貼付けた状態のイメージ画面の例を示す図である。
【0057】
次に、ステップS63、S66、S69において、『忘れないでメモ』のメモの種類を判別する。
【0058】
文字メモがある場合(ステップS63のYES)は、ステップS64において、ボタン入力部28の操作によって文字メモのデスクトップアイコンが選択されたか否かを判断する。選択された場合、ステップS65において、文字メモを表示部24に表示し文字メモの内容を確認することができる。
【0059】
カメラメモがある場合(ステップS66のYES)は、ステップS67において、ボタン入力部28の操作によってカメラメモのデスクトップアイコンが選択されたか否かを判断する。選択された場合、ステップS68において、カメラメモの表示画面においてカメラメモを確認可能とする。ここで、カメラメモには、静止画と動画があり、デスクトップアイコンは、該当カメラメモの静止画/動画がわかりやすい形状で表示されることが好ましい。
【0060】
音声メモがある場合(ステップS69のYES)は、ステップS70において、ボタン入力部28の操作によって音声メモのデスクトップアイコンが選択されたか否かを判断する。選択された場合、ステップS71において、音声メモ再生を促す画面を表示し、音声メモを再生するか否かをボタン入力部28の操作によって指示する。再生指示がなされた場合、ステップS72において、音声メモの再生を行う。
【0061】
以上説明したように動作する携帯電話機は、例えば以下のような使われ方がなされる。
【0062】
文字メモをとることにより、明日の持ち物や連絡事項等を簡単にメモすることができ、それを待受画面に貼り付けられる。貼り付けたメモは、携帯電話機の閉→開において確認可能とする。キー操作が不要なため、メモしたことを忘れてしまう可能性も低く、忘れ物防止に役立つ。
【0063】
カメラメモは、例えば電車やバスのスケジュールや、燃えるゴミは月水金、燃えないゴミは火木、資源ゴミは…等のゴミ回収スケジュール等に役立つ。メモするには長すぎる場合、一覧表になっているものをカメラで撮影し、カメラメモとして設定すれば、携帯電話の閉→開のみで、キー操作を必要とせずにカメラメモの確認を可能とする。カメラメモをじっくり見たいときは、待受画面よりカメラメモのアイコンを選択し、確定キー相当のボタンを押下するのみで、撮影済みのカメラメモを表示できる。
【0064】
音声メモは、例えば友人との待ち合わせの時間や、明日までのノルマを頂いたときの上司の言葉を簡単に録音可能とする。録音したことを示す音声メモは自動的に待受画面に貼りつき、簡単な操作で再生可能なため、いつでも約束やノルマを確認することができる。
【0065】
なお、前述の特許文献等の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施例に係る携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係る携帯電話機のメモを取る動作を表すフローチャートである。
【図3】メモを取る動作における表示部における表示の例を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る携帯電話機の待受における動作を表すフローチャートである。
【図5】待受画面に各種メモを貼付けた状態のイメージ画面の例を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
20 制御部
21 ROM
22 RAM
23 LCDドライバ
24 表示部
25 カメラ
26 音声録音部
27 受話器
28 ボタン入力部
29 開閉検知部
30 送受信部
31 アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
文字、画像および音声の各入力部と、
前記各入力部のいずれかから入力される備忘情報を保持する記憶部と、
携帯電話機の起動操作を検出する検出部と、
前記各入力部から前記備忘情報を入力させる場合に、前記各入力部のいずれかを選択可能とするように前記各入力部の一覧を前記表示部に表示させ、前記検出部が前記起動操作を検出した場合に、前記備忘情報あるいは前記記憶部に前記備忘情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させる制御部と、
を備えることを特徴とする携帯電話機。
【請求項2】
前記画像の入力部は、静止画あるいは動画を入力可能とすることを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記携帯電話機が2つの筐体の結合構造をなし、
前記検出部は、前記2つの筐体が2つ折構造を有する場合に該2つ折構造の開閉を検出し、前記2つの筐体が互いにスライド構造を有する場合にスライドの有無を検出し、前記2つの筐体が互いに回転構造を有する場合に回転の有無を検出することで、前記起動操作を検出することを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項4】
前記制御部は、前記検出部が前記起動操作を検出した場合に、前記記憶部に前記備忘情報として保持されている文字情報の少なくとも一部あるいは文字情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させ、前記文字入力部の操作を検出して対応する前記記憶部に保持されている文字情報を表示可能とするように制御することを特徴とする請求項1または3記載の携帯電話機。
【請求項5】
前記制御部は、前記検出部が前記起動操作を検出した場合に、前記記憶部に前記備忘情報として保持されている画像情報の少なくとも一部あるいは画像情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させ、前記文字入力部の操作を検出して対応する前記記憶部に保持されている画像情報を表示可能とするように制御することを特徴とする請求項1または3記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記制御部は、前記検出部が前記起動操作を検出した場合に、前記記憶部に前記備忘情報として音声情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させ、前記文字入力部の操作を検出して対応する前記記憶部に保持されている音声情報を聴取可能とするように制御することを特徴とする請求項1または3記載の携帯電話機。
【請求項7】
表示部と、文字、画像および音声の各入力部と、各入力部のいずれかから入力される備忘情報を保持する記憶部と、携帯電話機の起動操作を検出する検出部と、を備える携帯電話機における表示方法であって、
前記各入力部から前記備忘情報を入力させる場合に、前記各入力部のいずれかを選択可能とするように前記各入力部の一覧を表示部に表示させるステップと、
前記検出部が携帯電話機の起動操作を検出するステップと、
前記検出部が前記起動操作を検出した場合に、前記備忘情報あるいは前記記憶部に前記備忘情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させるステップと、
を含むことを特徴とする携帯電話機における表示方法。
【請求項8】
前記表示部に表示させるステップにおいて、前記記憶部に前記備忘情報として保持されている文字情報の少なくとも一部あるいは文字情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させ、
前記文字入力部の操作を検出して対応する前記記憶部に保持されている文字情報を表示可能とするステップを、さらに含むことを特徴とする請求項7記載の携帯電話機における表示方法。
【請求項9】
前記表示部に表示させるステップにおいて、前記記憶部に前記備忘情報として保持されている画像情報の少なくとも一部あるいは画像情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させ、
前記文字入力部の操作を検出して対応する前記記憶部に保持されている画像情報を表示可能とするステップを、さらに含むことを特徴とする請求項7記載の携帯電話機における表示方法。
【請求項10】
前記表示部に表示させるステップにおいて、前記記憶部に前記備忘情報として音声情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させ、
前記文字入力部の操作を検出して対応する前記記憶部に保持されている音声情報を聴取可能とするステップを、さらに含むことを特徴とする請求項7記載の携帯電話機における表示方法。
【請求項11】
表示部と、文字、画像および音声の各入力部と、各入力部のいずれかから入力される備忘情報を保持する記憶部と、携帯電話機の起動操作を検出する検出部と、を備える携帯電話機を構成するコンピュータに、
前記各入力部から前記備忘情報を入力させる場合に、前記各入力部のいずれかを選択可能とするように前記各入力部の一覧を表示部に表示させる処理と、
前記検出部が携帯電話機の起動操作を検出する処理と、
前記検出部が前記起動操作を検出した場合に、前記備忘情報あるいは前記記憶部に前記備忘情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させる処理と、
を実行させるプログラム。
【請求項12】
前記表示部に表示させる処理において、前記記憶部に前記備忘情報として保持されている文字情報の少なくとも一部あるいは文字情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させ、
前記文字入力部の操作を検出して対応する前記記憶部に保持されている文字情報を表示可能とする処理を、さらに実行させる請求項11記載のプログラム。
【請求項13】
前記表示部に表示させる処理において、前記記憶部に前記備忘情報として保持されている画像情報の少なくとも一部あるいは画像情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させ、
前記文字入力部の操作を検出して対応する前記記憶部に保持されている画像情報を表示可能とする処理を、さらに実行させる請求項11記載のプログラム。
【請求項14】
前記表示部に表示させる処理において、前記記憶部に前記備忘情報として音声情報が保持されている旨を示す情報を前記表示部に表示させ、
前記文字入力部の操作を検出して対応する前記記憶部に保持されている音声情報を聴取可能とする処理を、さらに実行させる請求項11記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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