摩擦嵌め設計の雄型医療装置用電気コネクタ関連出願本出願は、2003年2月18日に出願の「汎用コネクタシステムの作成も可能な環状雄型コネクタの嵌合及び鎖錠方法」(AMethodforFittingandLatchingCircularMaleConnectorsWhichAlsoEnablesCreationofaUniversalConnectorSystem)と題する米国特許仮出願第60/448517号の合衆国特許法第119条に基づく優先権の利益を主張するものである。
本体(12)及びエラストマー部材(20)を含む雄型コネクタ(10)並びにブロックコネクタ(30)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療装置用の電気コネクタに関するが、他のコネクタの応用例に使用可能である。
【背景技術】
【0002】
ほとんどの医療装置システムは、独自開発の電気的、光ファイバ用、及び機械的な相互接続システムを含み、それらは他の独自開発の相互接続システムにしか相互接続することができない。しかも、ほとんどの医療装置用電気コネクタも一般に独自開発のシステムである。このような医療装置用の電気コネクタは、1種類の応用例のみに特化して設計されかつ製造される。その結果、異なる製造業者によって製造された医療装置の構成要素を相互接続することは一般には不可能である。その結果、多くの医療装置は、独自開発の機器に接続されるときにしか動作することができない。例えば、多くの医療装置は、同じ製造業者が販売する特定の電源又は発電機でしか動作することができない。しかも、このような医療装置は、独自開発の流体システム、ガスシステム、凍結剤システム、光ファイバシステム、高周波RFシステム、機械的接続システム、磁性システム、容量性システム、及び真空システムに相互接続するようにしか適合することができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような独自開発の電気コネクタシステムの欠点は、医療装置を操作する者が様々な医療装置機器の組合せを互いに「混用しかつ整合させる」ことができないことである。例えば、電気コネクタ又は他の種類の接続システム自体が独自開発の機器であることによって、特定の医療装置は特定の発電機で使用するようにしか構成することができない。
【0004】
これらとは異なり、望ましいものは、様々な医療(又は非医療)装置機器の相互接続を可能にする融通性のある接続システムである。これは、異なる医療装置の構成要素を互いに所望通りに相互接続するためのより大きな自由度を使用者に与えることになる。これまでとは異なり、個々に異なる医療装置の構成要素を選択しかつそれらを相互接続できれば、これまでとは異なり、汎用性が備わって使用者の費用節減になろう。
【0005】
独自開発の電気コネクタに関する第2の欠点は、それらが本質的に高価なことである。これは、それらが個々に設計されかつ短い連続生産時間で製造されることによる。しかも、それらは機械的に複雑になりがちであり、一般に数多くの細かいレバー、タブ、及び接続要素を含む。従って、それらは容易に損傷したり又は壊れたりする恐れがある。
【0006】
これらとは異なり、望ましいものは、より低コストで生産可能な融通性のある電気コネクタシステムである。このようなシステムは、設計が簡素でかつ操作が簡単であることが理想であろう。さらには、このようなシステムは、調整可能な好ましい手応え感があるように設計されること、即ち、システムが、雌型コネクタにプラグ接続されるとき、微調整された好ましい挿入力を発揮し、かつ雌型コネクタから引き抜かれるとき微調整された好ましい保持力を発揮するように設計可能であることが望ましい。従って、このコネクタは好ましい摩擦係数を有するように設計され、従ってコネクタに好ましく設計された摩擦嵌めが備わることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、医療(又は非医療)装置で使用するための雄型(又は雌型又は無性)の電気的な(又は他の)相互接続システム用コネクタを提供する。好ましい実施形態では、雄型コネクタは近位端及び遠位端を備える本体を有し、エラストマー部材が遠位端の外(又は内)表面の少なくとも一部の周りに配置される。コネクタ本体の遠位端は、医療装置中の雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、コネクタ本体の近位端はその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように構成される。どちらのコネクタのどちらの端部にもスマートブロック(smart block)及び/又はピンのセットを有し得ることが理解されるべきである。また、どちらの側も挿抜可能である。医療装置は医療用発電機であることが最も好ましい。しかし、本発明は医療装置のみで使用することに限定されないことを理解すべきである。さらに正確に言えば、電子機器のすべての形態が考慮されており、すべてが本発明の範囲内にある。このような電子ブロックコネクタは、ピン、又は他の任意の相互接続システムによって代替可能であり、すべてが本発明の範囲内にあることも理解されるべきである。
【0008】
好ましい実施形態では、エラストマー部材はOリングである。エラストマー部材Oリングは、幾つかの異なる断面及び形状のいずれかを有するように作製可能である。エラストマー部材は、限定するものではないが、次の材料を含む様々な材料から随意選択的に作製可能である。即ち、(1)油及び燃料に対する耐性を与える炭素−窒素三重結合である利点を有するニトリル(ブナN、ニトリルゴム);(2)アセトン、アルコール、及びメチルエチルケトンなどの極性溶媒に対する顕著な耐性を与える利点を有するエチレンプロピレン系(エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン三量体、エチレンプロピレン);(3)優れた化学耐性及び抜群の上限温度の利点を有するヴァイトンR(VitonR)(フッ化炭化水素);(4)天然ゴムよりもかなり優れた耐油性を与える利点を有するネオプレン(クロロプレン);(5)優れた熱安定性のために珪素−酸素(シロキサン)主バックボーンを使用し、かつ耐油性のために高度にフッ化された側鎖を使用するフルオロシリコーン;(6)優れた熱安定性のために珪素−酸素(シロキサン)主バックボーンを使用するシリコーン;(7)カルレツR(KalrezR)、即ち、高温安定性を有し、シールの完全性を維持する利点を有するペルフルオロエラストマー;並びに(8)注型ウレタン樹脂などである。
【0009】
さらには、エラストマー部材は、特定の相互接続コネクタ設計で使用するための、様々なデュロメータ硬度を有する多様な異なる材料のいずれかから作製可能である。
【0010】
エラストマー部材は、随意選択的に本体遠位端の外表面上の溝中に受け入れ可能である。様々なエラストマー部材厚さ、溝構造、及び溝深さが考慮されており、すべてが本発明の範囲内にある。エラストマー部材はまた、一定又は変化する断面積を有し得る。様々な実施形態では、複数のエラストマー部材がコネクタ本体の遠位端の外表面上に配置可能である。雄型コネクタ本体は、雄型コネクタを雌型コネクタの中に受け入れる深さを制限するように寸法決めしたカラーも随意選択的に有することができる。
【0011】
本体の近位端の中に受け入れられる電子ブロックコネクタは、電子ブロックコネクタ本体と、電子ブロックコネクタ本体の上にエッチングされるか又はその中に埋め込まれる接点又は回路と、電子ブロックコネクタ本体から延びる複数の金属接点ピンと、電子ブロックコネクタ本体上の接点又は回路に電気接続される1本若しくは複数の配線又は可撓回路とを随意選択的に含み得る。
【0012】
本明細書でさらに説明するように、本エラストマー部材の利点には、雄型コネクタシステムが、医療装置中の雌型コネクタ接続器の中に非常に堅固に固定されるように設計可能である点が含まれる。好ましい実施形態では、このような接続は、雄型コネクタが雌型コネクタ接続器の中に収まるときに「カチッ」という音が聞こえるように十分に固定される。このように本システムは、好ましい手応え感、及び/又は「カチッと嵌る」手応えを併せて与え得る。しかも、エラストマー部材は振動ダンパの役割も果たし、雄型コネクタが雌型コネクタ接続器中でガタガタしたり又はグラグラしたりするのを防止することができる。
【0013】
本明細書でさらに説明するように、コネクタ本体の遠位端上のOリングエラストマー部材に関する他の利点には、環境シールを設け(払拭を可能にし)、かつ低コストの電気的絶縁を可能にする点が含まれる。さらには、エラストマーOリングを使用すると、雌型受け口にひっかき傷を付けたり又は損傷を与えることがなく、他方では雄型コネクタ及び雌型コネクタ接続器が同軸整列するのを助ける。これは、確実に接点を適切に位置合わせする際に重要である。本発明の他の利点には、特定の応用例に対して好ましい手応え感、保持力、及び/又は挿入力を有するように設計されたコネクタを選択できる点が含まれる。
【0014】
本発明はまた、業界標準医療装置上の雌型コネクタ接続器とともに使用するための雄型コネクタを提供する方法、即ち、業界標準医療装置中の雌型コネクタ接続器の寸法及び電気的構成を決定する工程と;雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように寸法決めされた遠位端を有し、エラストマー部材が雄型コネクタ本体の前記遠位端上に配置され、雄型コネクタ本体の近位端がその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように寸法決めされた雄型コネクタ本体を選択する工程と;医療装置中の雌型コネクタ接続器と協働するように構成された電子ブロックコネクタを選択する工程と;電子ブロックコネクタを雄型コネクタ本体の近位端の中に挿入する工程とを含む方法を提供する。
【0015】
好ましい方法の一態様では、雄型コネクタ本体及び電子ブロックコネクタは、電子ブロックコネクタを雄型コネクタ本体の近位端の中に又はその上に挿入する前に、相互に別々に選択される。雄型コネクタ本体は一群の異なる雄型コネクタ本体から選択され、それぞれが業界標準医療装置中の異なる雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、かつ電子ブロックコネクタは一群の異なる電子ブロックコネクタから選択され、それぞれが異なる業界標準医療装置に接続されるように構成されることが最も好ましい。
【0016】
本明細書でさらに説明するように、本方法の利点には、広範な医療装置構成要素を互いに接続できるように、少数の雄型コネクタ本体と少数の電子ブロックコネクタとを非常に多数の組合せで組立可能である点が含まれる。例えば、少数の雄型コネクタ本体及び少数の電子ブロックコネクタを使用することによって、本システム及び方法を使用して様々な機器(例えば、外科装置、治療装置、診断装置など)を様々な標準発電機に容易に接続することができる。
【0017】
従って、本発明は、それぞれの医療装置用コネクタの応用例に対して特有な設計の(即ち、独自開発の)コネクタが提供されている既存のコネクタシステムからの根本的な変更を意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1及び図2は、本発明の雄型コネクタシステムの後方及び前方分解組立斜視図を示す。具体的には、雄型コネクタ10が近位端14及び遠位端16を備える本体12を有する。エラストマー部材20が、本体12の遠位端16の外表面周りに配置される。本体12の遠位端16は、医療装置中の雌型コネクタ接続器の中に収まるように構成される(図4に示す)。本体12の近位端14はその中に電子ブロックコネクタ30を受け入れるように構成される(同様に図4でさらに詳細に示す)。随意選択的な実施形態では、その代わりに、エラストマー部材20が傾斜コイルばね又は他のばね構造などのばねを含み得る。
【0019】
コネクタ本体12は、図示のように管状及び中空であり得る。しかし、本発明はそのように限定されるものではない。例えば、コネクタ本体12は、長方形、三角形、正方形、楕円形、又は任意の他の形状でもよく、その形状は業界標準医療装置に関連する雌型コネクタ接続器の中に嵌合するように選択される。随意選択的なカラー13が本体12から突出可能であり、雄型コネクタ12を業界標準雌型コネクタの中に受け入れる深さを制限するように寸法決めされる(図4に示す)。
【0020】
エラストマー部材20は、本体12の遠位端16の外表面を完全に囲繞するOリングでよい。このようなOリング又はエラストマー部材は、特定のコネクタの応用例に応じて数多くの異なる形状、サイズ、及び断面積に合せて作製可能である。別法による実施形態では、エラストマー部材20は、本体12の遠位端16の一部のみを囲繞する場合もあるが、依然として本発明の範囲内にある。様々な実施形態では、エラストマー部材20が様々な材料(異なるデュロメータ硬度を有する)から作製可能である。
【0021】
電子ブロックコネクタ30は、電子ブロックコネクタ本体32を含み、その上に電子的接点34がエッチングされている(又はその中に回路が埋め込まれている)ことが好ましい。複数の金属接点ピン36が電子ブロックコネクタ本体32から延びる。1本又は複数の電気配線38(又は随意選択的に可撓回路)が本体32の上で又は中で接点34と電気接続される。適切な電子ブロックコネクタ30の一実施形態が、参照によって完全な開示全体があらゆる目的のために本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2003/0233087号に見られる。しかし、本発明はそれに限定されるものではなく、任意の電子ブロックコネクタ(又は他の相互接続)設計が本発明に組込み可能であることが理解されるべきである。
【0022】
本発明の好ましい方法によれば、一群の雄型コネクタ本体及び一群の電子ブロックコネクタが最初に作製される。その後に、特定の医療装置用雄型コネクタが、雄型コネクタ本体群の1つを電子ブロックコネクタ群の1つに適合させかつ相互接続することによって組み立てられる。従って、本発明は、一群の雄型コネクタ本体の1つを一群の電子ブロックコネクタの1つと組み立てることによって、適切な雄型コネクタを迅速に作製し、生産し、又は別様に提供できるシステムを提供する。
【0023】
図3を参照すると、一群15の雄型コネクタ本体10A〜10Eが示されている。この群15のそれぞれのコネクタ本体は、医療装置上の異なる業界標準雌型コネクタ接続器の中に収まる(図4に示す)寸法になるように製造されることが好ましい。一群35の電子ブロックコネクタ30A〜30Eも提供されている。
【0024】
見て分かるように、様々な雄型コネクタ本体10A〜10Dの遠位端16は、異なるサイズの雌型コネクタ接続器の中に嵌るように、相互にかなり異なるようにサイズ決め可能である。しかも、雄型コネクタ本体10Dによって示すように、随意選択的に、複数のエラストマー部材20を単一の雄型コネクタ本体の遠位端16上で使用することができる。(例示しやすくするために、図3にはエラストマー部材20を示さない。エラストマー部材20はコネクタ本体12中の溝21の中に受け入れられる。)
様々な実施形態では、それぞれのカラー13が同じ直径を有する。例えば、コネクタ10A〜10D中のコネクタ本体12上のカラー13は、同じ直径を有することができる。本発明はそれに限定されるものではない。例えば、コネクタ10Eのコネクタ本体12上のカラー13は、異なる直径を有する。さらには、コネクタ本体12の外表面は、それから径方向外向きに突出する一連の随意選択的な突起17(コネクタ10E上に見られる)を有することができる。例えば、2つの突起17を設けることが可能であり、それぞれがコネクタ本体12の両側に存在する。別法による実施形態では、数多くの突起17をコネクタ本体12の周りに設けることができる。突起17は、コネクタ10Eの遠位端16が適切に寸法決めされた雌型接続器の中に受け入れられるとき、干渉、抵抗、位置合わせの設計量が備わるように機能する。様々な実施形態では、望ましい場合には、突起17をコネクタ本体12の周囲回りに又は本体長さに沿って離間させてもよい。
【0025】
様々な雄型コネクタ本体10A〜10Eの近位端14は、電子ブロックコネクタ30A〜30Eのいずれか1つを様々な雄型コネクタ本体10A〜10Eのいずれかの中に受け入れできるように、相互に同じサイズに寸法決めされていることが好ましい。電子ブロックコネクタ30A〜30Eは、相互に異なるように構成されることが好ましい。例えば、それらは異なる電子的接点34を有することが可能であり、それらから異なる数の金属接点ピン36が延びる。しかし、電子ブロックコネクタ本体32から延びる複数の金属接点ピン36は、医療装置中の業界標準雌型コネクタ接続器中の接点穴にそれぞれに挿入されるように業界標準様式で配置されることが好ましい。
【0026】
図4は、電子ブロックコネクタ30が雄型コネクタ本体12の中に収まり、この雄型コネクタ本体12自体は業界標準の雌型コネクタ接続器40の中に収まっているのを例示する。見て分かるように、雌型コネクタ接続器40は凹所42及び絶縁体44を具備することができる。エラストマー部材20(それは溝21の中に受け入れられる)がコネクタ本体12の遠位端16上にある。
【0027】
見て分かるように、エラストマー部材20は、凹所42の内壁43に対接して受け入れられる。従って、エラストマー部材20は、湿気が凹所42に進入して絶縁体44に接触するのを防止する環境シールを形成する。これは接続システムの電気的性能も向上させる。エラストマー部材20の寸法及び材料は、雌型コネクタ接続器40からコネクタ10を挿抜するときに望ましい手応え感を与え、かつ「カチッと嵌る」音が聞こえるように選択される。例えば、エラストマー部材20の寸法及び材料は、本発明が好ましく設計された摩擦嵌めを実現できるように望ましい摩擦係数を有するように選択される。
【0028】
同様に見て分かるように、エラストマー部材20は、雄型コネクタ本体12が業界標準(又は特注の)雌型コネクタ接続器40の中に完全に収まるとき、この部材が溝45の中にカチッと入るように伸張可能である。Oリング20が凹部45の中に進入するとき、Oリング20は、雄型コネクタ本体12と内壁43との間の摩擦が生じるように伸張し、遠位端16が凹所42の中に完全にカチッと嵌るようになっている。このようにカチッと嵌ると、カチッと聞こえる音を出し、雄型コネクタ本体12が業界標準又は特注の雌型コネクタ接続器40の中に完全に収まったことを使用者に知らせる。
【0029】
上述のように、エラストマー部材は、一定の断面積(図5のエラストマー部材20B〜20Fとして示すように)又は変化する断面積(図5、6A及び6Bのエラストマー部材20A及び20Gとして示すように)を有し得る。例えば、本発明に従って、多様な異なるエラストマー部材20A〜20Gを使用することができる。20A〜20Gとして示したエラストマー部材の実施形態は典型例にすぎないことを理解すべきである。数多くの他の設計が考慮されており、すべてが本発明の範囲内にある。図6A及び6Bは、エラストマー部材20G及び20Aのそれぞれの平面図及び斜視図を示す。明確に例示するために、エラストマー部材20Aを図5及び図6Bの両図に示す。エラストマー部材20A及び20Gの実施形態は共に、それらの円周回りに不均一な断面を有する。別の言い方をすれば、エラストマー部材20A及び20Gは共に太い部分と細い部分とを有する。このような不均一な断面積の設計は、次のように特に有利である。即ち、エラストマー部材20A及び20Gの異なる部分がコネクタ本体12の周囲回りに径方向に異なる距離に突出する。このような形状構成は、エラストマー部材20の一部が雌型接続器のポケット又は切取り部分(例えば、図4の凹部45)の中に収まることになるとき、特に利点を有し得る。
【0030】
本発明の他の随意選択的な実施形態では、エラストマーOリング部材20(又は突起17)は、本体12上に直接オーバーモールド又はインサート成形が可能である。このようなオーバーモールド又はインサート成形の利点は、エラストマー部材をコネクタ本体12の外表面(又は内表面)に直接付着できることである。
【0031】
本発明によれば、雌型コネクタ接続器40は、業界標準医療装置用発電機上の出力口であり得る。しかし、本発明はそれに限定されるものではない。例えば、雌型コネクタ接続器40は、任意の医療装置上のコネクタ端子で有り得る。
【0032】
図7A〜7Dは、2個のエラストマーOリング部材が、次のように単一の雄型コネクタ本体12上で使用される本発明の一実施形態を示す。即ち、Oリング部材20A及び20Bが、それぞれ溝21A及び21Bの中に配置される。(明確に例示するために、Oリング20A及び20Bは、溝21A及び21Bの表面の細部が見られるように、それぞれ溝21A及び21Bから取り外して示されている。)
図7Bは、コネクタ本体12の側面図を示す。見て分かるように、溝21Aは、溝21Bとは寸法が異なる。特に、図7Cで分かるように、溝21Bはコネクタ本体12の側部に沿って深めに寸法決めされ、コネクタ本体12の頂部及び底部に沿って浅めに寸法決めされている。逆に、図7Dで分かるように、溝21Aはコネクタ本体12の側部に沿って浅めに寸法決めされ、コネクタ本体12の頂部及び底部に沿って深めに寸法決めされている。図7A〜7Dに示す設計は、Oリング20A及び20Bの異なる部分が、異なる寸法で径方向外向きに突き出し可能である点が特に有用であり得る。このように径方向外向きに突出している部分を雌型コネクタ接続器40内部の凹部45の中に随意選択的に受け入れることができる(図4に示す)。Oリング20Aをコネクタ本体12の側部から外向きにさらに遠くに突出させ、かつOリング20Bをコネクタ本体12の頂部及び底部から外向きにさらに遠くに突出させる他の利点は、Oリング20Aによって、接続(即ち、雌型コネクタ接続器40の中に挿入されたコネクタ本体12の)が水平方向でさらに大幅に安定することである。同様に、Oリング20Bによって、接続が垂直方向にさらに大幅に安定することになる。
【0033】
図8A及び図8Bは、雄型コネクタ本体12が雌型コネクタ接続器40の中に収まるように位置決めされているのを示す。図8C〜8Eは、雄型コネクタ本体12が雌型コネクタ接続器40の中に挿入される一連の過程を示す。図8Dに示した段階では、エラストマー部材20Bが雌型コネクタ接続器40内部の凹部45を通過する。図8Eに示した最終段階では、第2のエラストマー部材20Aが凹部45の定位置でしっかりと伸張し、それによって雄型コネクタ本体12と雌型コネクタ接続器40を相互に固定する。
【0034】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、エラストマー部材を雌型コネクタ接続器上に設けることができる。例えば、図9を参照すると、雌型コネクタ接続器40は、内壁43上の溝47の中にOリング46を収容することができる。雄型コネクタ本体12はその中に凹部29を有する。雄型コネクタ本体12が雌型コネクタ接続器40の中に完全に収まるとき、雌型コネクタ接続器40中のOリング46が凹部29の中に収まり、したがって雄型コネクタ本体12及び雌型コネクタ接続器40を一体に保持する。
【0035】
図10A、10B、及び10Cは、次のように変化するOリング溝形状を有する雄型コネクタ本体を示す。即ち、図10Aでは、雄型コネクタ10が波状形の溝21Cを有する。図10Dでは、雄型コネクタ10が、コネクタの長手軸に対して角度を成す直線的な溝21Dを有する。図10Cでは、雄型コネクタ10が溝21Eを有する。
【0036】
本発明は、業界標準の医療装置上の雌型コネクタ接続器で使用するための雄型コネクタを提供する好ましい方法も含む。本明細書で使用するように、「雄型コネクタを提供すること」には、限定するものではないが、「雄型コネクタを製造すること」、「雄型コネクタを選択すること」、「雄型コネクタを設計すること」、「雄型コネクタを構成すること」などが含まれる。本発明の好ましい方法は、業界標準(又は特注)医療装置中の雌型コネクタ接続器40の寸法及び電気的構成を決定し;雌型コネクタ接続器40の中に収まるように寸法決めした遠位端16を有する雄型コネクタ本体12を選択し、エラストマー部材20が雄型コネクタ本体12の遠位端16上に配置され、かつ雄型コネクタ本体12の近位端14がその中に電子ブロックコネクタ30を受け入れるように寸法決めされ;医療装置中の雌型コネクタ接続器40と協働するように構成された電子ブロックコネクタ30を選択し;かつ雄型コネクタ本体12の近位端14の中に電子ブロックコネクタ30を挿入することを含むことが最も望ましい。
【0037】
上に図3で例示したように、特定の雄型コネクタ本体12及び電子ブロックコネクタ30は、電子ブロックコネクタ30を雄型コネクタ本体12の近位端14の中に挿入する前に、相互に別々に選択される。換言すれば、特定の雄型コネクタ10A〜10Eは群15から選択され、特定の電子ブロックコネクタ30A〜30Eは群35から選択される。群15の各コネクタは、異なる雌型コネクタ接続器40に収まるように構成され、群35の各コネクタは、異なる業界標準(又は特注)医療装置に接続するように構成される。
【0038】
本方法の利点は、群15及び35のコネクタは両方とも、業界標準(又は特注)医療装置における特定の雌型コネクタ接続器40の寸法及び電気的構成を決定する前に製造可能であることである。例えば、本発明者は、7個の異なる設計のコネクタ本体12及び51個の異なる構成の電子ブロックコネクタ30が、異なる4社の製造業者からの140個の業界標準の雌型医療装置用コネクタと相互接続可能であることを実験的に確認した。しかし、さらに数多くの組合せが可能であることが理解されるべきである。
【0039】
本方法の他の利点は、エラストマー部材20の個別的な特性(例えば、寸法、摩擦係数など)が、エラストマー部材20をコネクタ本体12の遠位端16上に最初に配置するときに選択可能であることである。従って、本発明は、好ましい手応えが感じられるエラストマー部材20を設計し、製造し、かつ/又は選択することを包含する。手応えが感じられるエラストマー部材20を設計し、製造し、かつ/又は選択することは、コネクタ10を雌型コネクタ接続器40の中に挿入する好ましい挿入力又はその中に保持する好ましい保持力を有するように設計し、製造し、かつ/又は選択することを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施の形態を示した後方斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示した前方斜視図である。
【図3】一群の電子ブロックコネクタに隣接する一群の雄型コネクタを示した側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態を示した断面側面図であり、電子ブロックコネクタが雄型コネクタ本体の中に受け入れられ、この雄型コネクタ本体が業界標準雌型コネクタ接続器の中に受け入れられている。
【図5】エラストマーOリング部材の様々な実施形態の両端を通って示した断面図である
【図6A】エラストマーOリング部材の他の様々な実施の形態を示した正面図である。
【図6B】エラストマーOリング部材の他の様々な実施の形態を示した正面図である。
【図7A】本発明の2連Oリングの実施形態を示した斜視図であり、これらのOリングは相互に異なるように寸法決めされている溝の中に収容されている。
【図7B】図7Aに対応して示した側面図である。
【図7C】図7Bの線7C−7Cに沿って示した断面図である。
【図7D】図7Bの線7D−7Dに沿って示した断面図である。
【図8A】雌型コネクタ接続器の中に収まるように位置決めされた雄型コネクタを示した斜視図である。
【図8B】図8Aに対応して示した側面図である。
【図8C】雄型コネクタを雌型コネクタ接続器の中に受け入れる一連の過程を示す、図8Bの線8−8に沿って取った断面図である。
【図8D】雄型コネクタを雌型コネクタ接続器の中に受け入れる一連の過程を示す、図8Bの線8−8に沿って取った断面図である。
【図8E】雄型コネクタを雌型コネクタ接続器の中に受け入れる一連の過程を示す、図8Bの線8−8に沿って取った断面図である。
【図9】本発明の一実施の形態を示した側面図であり、別法としてエラストマー部材が雌型コネクタ接続器の中に配置されている。
【図10A】様々なOリングの溝形状を有する雄型コネクタ本体を示した図である。
【図10B】様々なOリングの溝形状を有する雄型コネクタ本体を示した図である。
【図10C】様々なOリングの溝形状を有する雄型コネクタ本体を示した図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療装置用の電気コネクタに関するが、他のコネクタの応用例に使用可能である。
【背景技術】
【0002】
ほとんどの医療装置システムは、独自開発の電気的、光ファイバ用、及び機械的な相互接続システムを含み、それらは他の独自開発の相互接続システムにしか相互接続することができない。しかも、ほとんどの医療装置用電気コネクタも一般に独自開発のシステムである。このような医療装置用の電気コネクタは、1種類の応用例のみに特化して設計されかつ製造される。その結果、異なる製造業者によって製造された医療装置の構成要素を相互接続することは一般には不可能である。その結果、多くの医療装置は、独自開発の機器に接続されるときにしか動作することができない。例えば、多くの医療装置は、同じ製造業者が販売する特定の電源又は発電機でしか動作することができない。しかも、このような医療装置は、独自開発の流体システム、ガスシステム、凍結剤システム、光ファイバシステム、高周波RFシステム、機械的接続システム、磁性システム、容量性システム、及び真空システムに相互接続するようにしか適合することができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような独自開発の電気コネクタシステムの欠点は、医療装置を操作する者が様々な医療装置機器の組合せを互いに「混用しかつ整合させる」ことができないことである。例えば、電気コネクタ又は他の種類の接続システム自体が独自開発の機器であることによって、特定の医療装置は特定の発電機で使用するようにしか構成することができない。
【0004】
これらとは異なり、望ましいものは、様々な医療(又は非医療)装置機器の相互接続を可能にする融通性のある接続システムである。これは、異なる医療装置の構成要素を互いに所望通りに相互接続するためのより大きな自由度を使用者に与えることになる。これまでとは異なり、個々に異なる医療装置の構成要素を選択しかつそれらを相互接続できれば、これまでとは異なり、汎用性が備わって使用者の費用節減になろう。
【0005】
独自開発の電気コネクタに関する第2の欠点は、それらが本質的に高価なことである。これは、それらが個々に設計されかつ短い連続生産時間で製造されることによる。しかも、それらは機械的に複雑になりがちであり、一般に数多くの細かいレバー、タブ、及び接続要素を含む。従って、それらは容易に損傷したり又は壊れたりする恐れがある。
【0006】
これらとは異なり、望ましいものは、より低コストで生産可能な融通性のある電気コネクタシステムである。このようなシステムは、設計が簡素でかつ操作が簡単であることが理想であろう。さらには、このようなシステムは、調整可能な好ましい手応え感があるように設計されること、即ち、システムが、雌型コネクタにプラグ接続されるとき、微調整された好ましい挿入力を発揮し、かつ雌型コネクタから引き抜かれるとき微調整された好ましい保持力を発揮するように設計可能であることが望ましい。従って、このコネクタは好ましい摩擦係数を有するように設計され、従ってコネクタに好ましく設計された摩擦嵌めが備わることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、医療(又は非医療)装置で使用するための雄型(又は雌型又は無性)の電気的な(又は他の)相互接続システム用コネクタを提供する。好ましい実施形態では、雄型コネクタは近位端及び遠位端を備える本体を有し、エラストマー部材が遠位端の外(又は内)表面の少なくとも一部の周りに配置される。コネクタ本体の遠位端は、医療装置中の雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、コネクタ本体の近位端はその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように構成される。どちらのコネクタのどちらの端部にもスマートブロック(smart block)及び/又はピンのセットを有し得ることが理解されるべきである。また、どちらの側も挿抜可能である。医療装置は医療用発電機であることが最も好ましい。しかし、本発明は医療装置のみで使用することに限定されないことを理解すべきである。さらに正確に言えば、電子機器のすべての形態が考慮されており、すべてが本発明の範囲内にある。このような電子ブロックコネクタは、ピン、又は他の任意の相互接続システムによって代替可能であり、すべてが本発明の範囲内にあることも理解されるべきである。
【0008】
好ましい実施形態では、エラストマー部材はOリングである。エラストマー部材Oリングは、幾つかの異なる断面及び形状のいずれかを有するように作製可能である。エラストマー部材は、限定するものではないが、次の材料を含む様々な材料から随意選択的に作製可能である。即ち、(1)油及び燃料に対する耐性を与える炭素−窒素三重結合である利点を有するニトリル(ブナN、ニトリルゴム);(2)アセトン、アルコール、及びメチルエチルケトンなどの極性溶媒に対する顕著な耐性を与える利点を有するエチレンプロピレン系(エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン三量体、エチレンプロピレン);(3)優れた化学耐性及び抜群の上限温度の利点を有するヴァイトンR(VitonR)(フッ化炭化水素);(4)天然ゴムよりもかなり優れた耐油性を与える利点を有するネオプレン(クロロプレン);(5)優れた熱安定性のために珪素−酸素(シロキサン)主バックボーンを使用し、かつ耐油性のために高度にフッ化された側鎖を使用するフルオロシリコーン;(6)優れた熱安定性のために珪素−酸素(シロキサン)主バックボーンを使用するシリコーン;(7)カルレツR(KalrezR)、即ち、高温安定性を有し、シールの完全性を維持する利点を有するペルフルオロエラストマー;並びに(8)注型ウレタン樹脂などである。
【0009】
さらには、エラストマー部材は、特定の相互接続コネクタ設計で使用するための、様々なデュロメータ硬度を有する多様な異なる材料のいずれかから作製可能である。
【0010】
エラストマー部材は、随意選択的に本体遠位端の外表面上の溝中に受け入れ可能である。様々なエラストマー部材厚さ、溝構造、及び溝深さが考慮されており、すべてが本発明の範囲内にある。エラストマー部材はまた、一定又は変化する断面積を有し得る。様々な実施形態では、複数のエラストマー部材がコネクタ本体の遠位端の外表面上に配置可能である。雄型コネクタ本体は、雄型コネクタを雌型コネクタの中に受け入れる深さを制限するように寸法決めしたカラーも随意選択的に有することができる。
【0011】
本体の近位端の中に受け入れられる電子ブロックコネクタは、電子ブロックコネクタ本体と、電子ブロックコネクタ本体の上にエッチングされるか又はその中に埋め込まれる接点又は回路と、電子ブロックコネクタ本体から延びる複数の金属接点ピンと、電子ブロックコネクタ本体上の接点又は回路に電気接続される1本若しくは複数の配線又は可撓回路とを随意選択的に含み得る。
【0012】
本明細書でさらに説明するように、本エラストマー部材の利点には、雄型コネクタシステムが、医療装置中の雌型コネクタ接続器の中に非常に堅固に固定されるように設計可能である点が含まれる。好ましい実施形態では、このような接続は、雄型コネクタが雌型コネクタ接続器の中に収まるときに「カチッ」という音が聞こえるように十分に固定される。このように本システムは、好ましい手応え感、及び/又は「カチッと嵌る」手応えを併せて与え得る。しかも、エラストマー部材は振動ダンパの役割も果たし、雄型コネクタが雌型コネクタ接続器中でガタガタしたり又はグラグラしたりするのを防止することができる。
【0013】
本明細書でさらに説明するように、コネクタ本体の遠位端上のOリングエラストマー部材に関する他の利点には、環境シールを設け(払拭を可能にし)、かつ低コストの電気的絶縁を可能にする点が含まれる。さらには、エラストマーOリングを使用すると、雌型受け口にひっかき傷を付けたり又は損傷を与えることがなく、他方では雄型コネクタ及び雌型コネクタ接続器が同軸整列するのを助ける。これは、確実に接点を適切に位置合わせする際に重要である。本発明の他の利点には、特定の応用例に対して好ましい手応え感、保持力、及び/又は挿入力を有するように設計されたコネクタを選択できる点が含まれる。
【0014】
本発明はまた、業界標準医療装置上の雌型コネクタ接続器とともに使用するための雄型コネクタを提供する方法、即ち、業界標準医療装置中の雌型コネクタ接続器の寸法及び電気的構成を決定する工程と;雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように寸法決めされた遠位端を有し、エラストマー部材が雄型コネクタ本体の前記遠位端上に配置され、雄型コネクタ本体の近位端がその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように寸法決めされた雄型コネクタ本体を選択する工程と;医療装置中の雌型コネクタ接続器と協働するように構成された電子ブロックコネクタを選択する工程と;電子ブロックコネクタを雄型コネクタ本体の近位端の中に挿入する工程とを含む方法を提供する。
【0015】
好ましい方法の一態様では、雄型コネクタ本体及び電子ブロックコネクタは、電子ブロックコネクタを雄型コネクタ本体の近位端の中に又はその上に挿入する前に、相互に別々に選択される。雄型コネクタ本体は一群の異なる雄型コネクタ本体から選択され、それぞれが業界標準医療装置中の異なる雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、かつ電子ブロックコネクタは一群の異なる電子ブロックコネクタから選択され、それぞれが異なる業界標準医療装置に接続されるように構成されることが最も好ましい。
【0016】
本明細書でさらに説明するように、本方法の利点には、広範な医療装置構成要素を互いに接続できるように、少数の雄型コネクタ本体と少数の電子ブロックコネクタとを非常に多数の組合せで組立可能である点が含まれる。例えば、少数の雄型コネクタ本体及び少数の電子ブロックコネクタを使用することによって、本システム及び方法を使用して様々な機器(例えば、外科装置、治療装置、診断装置など)を様々な標準発電機に容易に接続することができる。
【0017】
従って、本発明は、それぞれの医療装置用コネクタの応用例に対して特有な設計の(即ち、独自開発の)コネクタが提供されている既存のコネクタシステムからの根本的な変更を意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1及び図2は、本発明の雄型コネクタシステムの後方及び前方分解組立斜視図を示す。具体的には、雄型コネクタ10が近位端14及び遠位端16を備える本体12を有する。エラストマー部材20が、本体12の遠位端16の外表面周りに配置される。本体12の遠位端16は、医療装置中の雌型コネクタ接続器の中に収まるように構成される(図4に示す)。本体12の近位端14はその中に電子ブロックコネクタ30を受け入れるように構成される(同様に図4でさらに詳細に示す)。随意選択的な実施形態では、その代わりに、エラストマー部材20が傾斜コイルばね又は他のばね構造などのばねを含み得る。
【0019】
コネクタ本体12は、図示のように管状及び中空であり得る。しかし、本発明はそのように限定されるものではない。例えば、コネクタ本体12は、長方形、三角形、正方形、楕円形、又は任意の他の形状でもよく、その形状は業界標準医療装置に関連する雌型コネクタ接続器の中に嵌合するように選択される。随意選択的なカラー13が本体12から突出可能であり、雄型コネクタ12を業界標準雌型コネクタの中に受け入れる深さを制限するように寸法決めされる(図4に示す)。
【0020】
エラストマー部材20は、本体12の遠位端16の外表面を完全に囲繞するOリングでよい。このようなOリング又はエラストマー部材は、特定のコネクタの応用例に応じて数多くの異なる形状、サイズ、及び断面積に合せて作製可能である。別法による実施形態では、エラストマー部材20は、本体12の遠位端16の一部のみを囲繞する場合もあるが、依然として本発明の範囲内にある。様々な実施形態では、エラストマー部材20が様々な材料(異なるデュロメータ硬度を有する)から作製可能である。
【0021】
電子ブロックコネクタ30は、電子ブロックコネクタ本体32を含み、その上に電子的接点34がエッチングされている(又はその中に回路が埋め込まれている)ことが好ましい。複数の金属接点ピン36が電子ブロックコネクタ本体32から延びる。1本又は複数の電気配線38(又は随意選択的に可撓回路)が本体32の上で又は中で接点34と電気接続される。適切な電子ブロックコネクタ30の一実施形態が、参照によって完全な開示全体があらゆる目的のために本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2003/0233087号に見られる。しかし、本発明はそれに限定されるものではなく、任意の電子ブロックコネクタ(又は他の相互接続)設計が本発明に組込み可能であることが理解されるべきである。
【0022】
本発明の好ましい方法によれば、一群の雄型コネクタ本体及び一群の電子ブロックコネクタが最初に作製される。その後に、特定の医療装置用雄型コネクタが、雄型コネクタ本体群の1つを電子ブロックコネクタ群の1つに適合させかつ相互接続することによって組み立てられる。従って、本発明は、一群の雄型コネクタ本体の1つを一群の電子ブロックコネクタの1つと組み立てることによって、適切な雄型コネクタを迅速に作製し、生産し、又は別様に提供できるシステムを提供する。
【0023】
図3を参照すると、一群15の雄型コネクタ本体10A〜10Eが示されている。この群15のそれぞれのコネクタ本体は、医療装置上の異なる業界標準雌型コネクタ接続器の中に収まる(図4に示す)寸法になるように製造されることが好ましい。一群35の電子ブロックコネクタ30A〜30Eも提供されている。
【0024】
見て分かるように、様々な雄型コネクタ本体10A〜10Dの遠位端16は、異なるサイズの雌型コネクタ接続器の中に嵌るように、相互にかなり異なるようにサイズ決め可能である。しかも、雄型コネクタ本体10Dによって示すように、随意選択的に、複数のエラストマー部材20を単一の雄型コネクタ本体の遠位端16上で使用することができる。(例示しやすくするために、図3にはエラストマー部材20を示さない。エラストマー部材20はコネクタ本体12中の溝21の中に受け入れられる。)
様々な実施形態では、それぞれのカラー13が同じ直径を有する。例えば、コネクタ10A〜10D中のコネクタ本体12上のカラー13は、同じ直径を有することができる。本発明はそれに限定されるものではない。例えば、コネクタ10Eのコネクタ本体12上のカラー13は、異なる直径を有する。さらには、コネクタ本体12の外表面は、それから径方向外向きに突出する一連の随意選択的な突起17(コネクタ10E上に見られる)を有することができる。例えば、2つの突起17を設けることが可能であり、それぞれがコネクタ本体12の両側に存在する。別法による実施形態では、数多くの突起17をコネクタ本体12の周りに設けることができる。突起17は、コネクタ10Eの遠位端16が適切に寸法決めされた雌型接続器の中に受け入れられるとき、干渉、抵抗、位置合わせの設計量が備わるように機能する。様々な実施形態では、望ましい場合には、突起17をコネクタ本体12の周囲回りに又は本体長さに沿って離間させてもよい。
【0025】
様々な雄型コネクタ本体10A〜10Eの近位端14は、電子ブロックコネクタ30A〜30Eのいずれか1つを様々な雄型コネクタ本体10A〜10Eのいずれかの中に受け入れできるように、相互に同じサイズに寸法決めされていることが好ましい。電子ブロックコネクタ30A〜30Eは、相互に異なるように構成されることが好ましい。例えば、それらは異なる電子的接点34を有することが可能であり、それらから異なる数の金属接点ピン36が延びる。しかし、電子ブロックコネクタ本体32から延びる複数の金属接点ピン36は、医療装置中の業界標準雌型コネクタ接続器中の接点穴にそれぞれに挿入されるように業界標準様式で配置されることが好ましい。
【0026】
図4は、電子ブロックコネクタ30が雄型コネクタ本体12の中に収まり、この雄型コネクタ本体12自体は業界標準の雌型コネクタ接続器40の中に収まっているのを例示する。見て分かるように、雌型コネクタ接続器40は凹所42及び絶縁体44を具備することができる。エラストマー部材20(それは溝21の中に受け入れられる)がコネクタ本体12の遠位端16上にある。
【0027】
見て分かるように、エラストマー部材20は、凹所42の内壁43に対接して受け入れられる。従って、エラストマー部材20は、湿気が凹所42に進入して絶縁体44に接触するのを防止する環境シールを形成する。これは接続システムの電気的性能も向上させる。エラストマー部材20の寸法及び材料は、雌型コネクタ接続器40からコネクタ10を挿抜するときに望ましい手応え感を与え、かつ「カチッと嵌る」音が聞こえるように選択される。例えば、エラストマー部材20の寸法及び材料は、本発明が好ましく設計された摩擦嵌めを実現できるように望ましい摩擦係数を有するように選択される。
【0028】
同様に見て分かるように、エラストマー部材20は、雄型コネクタ本体12が業界標準(又は特注の)雌型コネクタ接続器40の中に完全に収まるとき、この部材が溝45の中にカチッと入るように伸張可能である。Oリング20が凹部45の中に進入するとき、Oリング20は、雄型コネクタ本体12と内壁43との間の摩擦が生じるように伸張し、遠位端16が凹所42の中に完全にカチッと嵌るようになっている。このようにカチッと嵌ると、カチッと聞こえる音を出し、雄型コネクタ本体12が業界標準又は特注の雌型コネクタ接続器40の中に完全に収まったことを使用者に知らせる。
【0029】
上述のように、エラストマー部材は、一定の断面積(図5のエラストマー部材20B〜20Fとして示すように)又は変化する断面積(図5、6A及び6Bのエラストマー部材20A及び20Gとして示すように)を有し得る。例えば、本発明に従って、多様な異なるエラストマー部材20A〜20Gを使用することができる。20A〜20Gとして示したエラストマー部材の実施形態は典型例にすぎないことを理解すべきである。数多くの他の設計が考慮されており、すべてが本発明の範囲内にある。図6A及び6Bは、エラストマー部材20G及び20Aのそれぞれの平面図及び斜視図を示す。明確に例示するために、エラストマー部材20Aを図5及び図6Bの両図に示す。エラストマー部材20A及び20Gの実施形態は共に、それらの円周回りに不均一な断面を有する。別の言い方をすれば、エラストマー部材20A及び20Gは共に太い部分と細い部分とを有する。このような不均一な断面積の設計は、次のように特に有利である。即ち、エラストマー部材20A及び20Gの異なる部分がコネクタ本体12の周囲回りに径方向に異なる距離に突出する。このような形状構成は、エラストマー部材20の一部が雌型接続器のポケット又は切取り部分(例えば、図4の凹部45)の中に収まることになるとき、特に利点を有し得る。
【0030】
本発明の他の随意選択的な実施形態では、エラストマーOリング部材20(又は突起17)は、本体12上に直接オーバーモールド又はインサート成形が可能である。このようなオーバーモールド又はインサート成形の利点は、エラストマー部材をコネクタ本体12の外表面(又は内表面)に直接付着できることである。
【0031】
本発明によれば、雌型コネクタ接続器40は、業界標準医療装置用発電機上の出力口であり得る。しかし、本発明はそれに限定されるものではない。例えば、雌型コネクタ接続器40は、任意の医療装置上のコネクタ端子で有り得る。
【0032】
図7A〜7Dは、2個のエラストマーOリング部材が、次のように単一の雄型コネクタ本体12上で使用される本発明の一実施形態を示す。即ち、Oリング部材20A及び20Bが、それぞれ溝21A及び21Bの中に配置される。(明確に例示するために、Oリング20A及び20Bは、溝21A及び21Bの表面の細部が見られるように、それぞれ溝21A及び21Bから取り外して示されている。)
図7Bは、コネクタ本体12の側面図を示す。見て分かるように、溝21Aは、溝21Bとは寸法が異なる。特に、図7Cで分かるように、溝21Bはコネクタ本体12の側部に沿って深めに寸法決めされ、コネクタ本体12の頂部及び底部に沿って浅めに寸法決めされている。逆に、図7Dで分かるように、溝21Aはコネクタ本体12の側部に沿って浅めに寸法決めされ、コネクタ本体12の頂部及び底部に沿って深めに寸法決めされている。図7A〜7Dに示す設計は、Oリング20A及び20Bの異なる部分が、異なる寸法で径方向外向きに突き出し可能である点が特に有用であり得る。このように径方向外向きに突出している部分を雌型コネクタ接続器40内部の凹部45の中に随意選択的に受け入れることができる(図4に示す)。Oリング20Aをコネクタ本体12の側部から外向きにさらに遠くに突出させ、かつOリング20Bをコネクタ本体12の頂部及び底部から外向きにさらに遠くに突出させる他の利点は、Oリング20Aによって、接続(即ち、雌型コネクタ接続器40の中に挿入されたコネクタ本体12の)が水平方向でさらに大幅に安定することである。同様に、Oリング20Bによって、接続が垂直方向にさらに大幅に安定することになる。
【0033】
図8A及び図8Bは、雄型コネクタ本体12が雌型コネクタ接続器40の中に収まるように位置決めされているのを示す。図8C〜8Eは、雄型コネクタ本体12が雌型コネクタ接続器40の中に挿入される一連の過程を示す。図8Dに示した段階では、エラストマー部材20Bが雌型コネクタ接続器40内部の凹部45を通過する。図8Eに示した最終段階では、第2のエラストマー部材20Aが凹部45の定位置でしっかりと伸張し、それによって雄型コネクタ本体12と雌型コネクタ接続器40を相互に固定する。
【0034】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、エラストマー部材を雌型コネクタ接続器上に設けることができる。例えば、図9を参照すると、雌型コネクタ接続器40は、内壁43上の溝47の中にOリング46を収容することができる。雄型コネクタ本体12はその中に凹部29を有する。雄型コネクタ本体12が雌型コネクタ接続器40の中に完全に収まるとき、雌型コネクタ接続器40中のOリング46が凹部29の中に収まり、したがって雄型コネクタ本体12及び雌型コネクタ接続器40を一体に保持する。
【0035】
図10A、10B、及び10Cは、次のように変化するOリング溝形状を有する雄型コネクタ本体を示す。即ち、図10Aでは、雄型コネクタ10が波状形の溝21Cを有する。図10Dでは、雄型コネクタ10が、コネクタの長手軸に対して角度を成す直線的な溝21Dを有する。図10Cでは、雄型コネクタ10が溝21Eを有する。
【0036】
本発明は、業界標準の医療装置上の雌型コネクタ接続器で使用するための雄型コネクタを提供する好ましい方法も含む。本明細書で使用するように、「雄型コネクタを提供すること」には、限定するものではないが、「雄型コネクタを製造すること」、「雄型コネクタを選択すること」、「雄型コネクタを設計すること」、「雄型コネクタを構成すること」などが含まれる。本発明の好ましい方法は、業界標準(又は特注)医療装置中の雌型コネクタ接続器40の寸法及び電気的構成を決定し;雌型コネクタ接続器40の中に収まるように寸法決めした遠位端16を有する雄型コネクタ本体12を選択し、エラストマー部材20が雄型コネクタ本体12の遠位端16上に配置され、かつ雄型コネクタ本体12の近位端14がその中に電子ブロックコネクタ30を受け入れるように寸法決めされ;医療装置中の雌型コネクタ接続器40と協働するように構成された電子ブロックコネクタ30を選択し;かつ雄型コネクタ本体12の近位端14の中に電子ブロックコネクタ30を挿入することを含むことが最も望ましい。
【0037】
上に図3で例示したように、特定の雄型コネクタ本体12及び電子ブロックコネクタ30は、電子ブロックコネクタ30を雄型コネクタ本体12の近位端14の中に挿入する前に、相互に別々に選択される。換言すれば、特定の雄型コネクタ10A〜10Eは群15から選択され、特定の電子ブロックコネクタ30A〜30Eは群35から選択される。群15の各コネクタは、異なる雌型コネクタ接続器40に収まるように構成され、群35の各コネクタは、異なる業界標準(又は特注)医療装置に接続するように構成される。
【0038】
本方法の利点は、群15及び35のコネクタは両方とも、業界標準(又は特注)医療装置における特定の雌型コネクタ接続器40の寸法及び電気的構成を決定する前に製造可能であることである。例えば、本発明者は、7個の異なる設計のコネクタ本体12及び51個の異なる構成の電子ブロックコネクタ30が、異なる4社の製造業者からの140個の業界標準の雌型医療装置用コネクタと相互接続可能であることを実験的に確認した。しかし、さらに数多くの組合せが可能であることが理解されるべきである。
【0039】
本方法の他の利点は、エラストマー部材20の個別的な特性(例えば、寸法、摩擦係数など)が、エラストマー部材20をコネクタ本体12の遠位端16上に最初に配置するときに選択可能であることである。従って、本発明は、好ましい手応えが感じられるエラストマー部材20を設計し、製造し、かつ/又は選択することを包含する。手応えが感じられるエラストマー部材20を設計し、製造し、かつ/又は選択することは、コネクタ10を雌型コネクタ接続器40の中に挿入する好ましい挿入力又はその中に保持する好ましい保持力を有するように設計し、製造し、かつ/又は選択することを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施の形態を示した後方斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示した前方斜視図である。
【図3】一群の電子ブロックコネクタに隣接する一群の雄型コネクタを示した側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態を示した断面側面図であり、電子ブロックコネクタが雄型コネクタ本体の中に受け入れられ、この雄型コネクタ本体が業界標準雌型コネクタ接続器の中に受け入れられている。
【図5】エラストマーOリング部材の様々な実施形態の両端を通って示した断面図である
【図6A】エラストマーOリング部材の他の様々な実施の形態を示した正面図である。
【図6B】エラストマーOリング部材の他の様々な実施の形態を示した正面図である。
【図7A】本発明の2連Oリングの実施形態を示した斜視図であり、これらのOリングは相互に異なるように寸法決めされている溝の中に収容されている。
【図7B】図7Aに対応して示した側面図である。
【図7C】図7Bの線7C−7Cに沿って示した断面図である。
【図7D】図7Bの線7D−7Dに沿って示した断面図である。
【図8A】雌型コネクタ接続器の中に収まるように位置決めされた雄型コネクタを示した斜視図である。
【図8B】図8Aに対応して示した側面図である。
【図8C】雄型コネクタを雌型コネクタ接続器の中に受け入れる一連の過程を示す、図8Bの線8−8に沿って取った断面図である。
【図8D】雄型コネクタを雌型コネクタ接続器の中に受け入れる一連の過程を示す、図8Bの線8−8に沿って取った断面図である。
【図8E】雄型コネクタを雌型コネクタ接続器の中に受け入れる一連の過程を示す、図8Bの線8−8に沿って取った断面図である。
【図9】本発明の一実施の形態を示した側面図であり、別法としてエラストマー部材が雌型コネクタ接続器の中に配置されている。
【図10A】様々なOリングの溝形状を有する雄型コネクタ本体を示した図である。
【図10B】様々なOリングの溝形状を有する雄型コネクタ本体を示した図である。
【図10C】様々なOリングの溝形状を有する雄型コネクタ本体を示した図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端及び遠位端を有する本体と、
前記本体の前記遠位端の外表面周りに配置されたエラストマー部材とを備え、
前記本体の前記遠位端は雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、前記本体の近位端はその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように構成されていることを特徴とする雄型コネクタ。
【請求項2】
前記エラストマー部材はOリングであることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項3】
前記エラストマー部材は、ニトリル(ブナN、ニトリルゴム)、エチレンプロピレン系(エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン三量体、エチレンプロピレン)、ヴァイトンR(VitonR)(フッ化炭化水素)、ネオプレン(クロロプレン)、フルオロシリコーン、シリコーン、及びカルレツR(KalrezR)から成る材料のグループの少なくとも1つから形成されていることを特徴とする請求項2に記載の雄型コネクタ。
【請求項4】
前記エラストマー部材は一定の断面を有することを特徴とする請求項2に記載の雄型コネクタ。
【請求項5】
前記エラストマー部材は変化する断面を有することを特徴とする請求項2に記載の雄型コネクタ。
【請求項6】
前記本体の前記遠位端の前記外表面上に配置された第2のエラストマー部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項7】
前記本体は管状であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項8】
前記本体は中空であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項9】
前記装置は発電機であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項10】
前記装置は業界標準医療装置であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項11】
前記エラストマー部材は、前記本体の前記遠位端の前記外表面上の溝中に受け入れられることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項12】
前記本体から突出し、前記雄型コネクタが前記雌型コネクタの中に受け入れられる深さを制限するように寸法決めされているカラーをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項13】
前記本体の前記近位端の中に受け入れられた電子ブロックコネクタをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項14】
前記電子ブロックコネクタは、
電子ブロックコネクタ本体と、
前記電子ブロックコネクタ本体上の電子接点と、
前記電子ブロックコネクタ本体から延びる複数の金属接点ピンと、
前記電子ブロックコネクタ本体上の前記接点に電気接続された少なくとも1本の配線と、
を備えることを特徴とする請求項13に記載の雄型コネクタ。
【請求項15】
前記電子ブロックコネクタ本体から延びる前記複数の金属接点ピンは、業界標準雌型コネクタ接続器中のそれぞれの接点穴に挿入されるように業界標準様式で配置されていることを特徴とする請求項14に記載の雄型コネクタ。
【請求項16】
業界標準装置上の雌型コネクタ接続器とともに使用するための雄型コネクタを提供する方法であって、
業界標準装置中の雌型コネクタ接続器の寸法及び電気的構成を決定する工程と、
前記雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように寸法決めされた遠位端を有し、エラストマー部材が前記雄型コネクタ本体の前記遠位端上に配置され、前記雄型コネクタ本体の近位端がその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように寸法決めされた雄型コネクタ本体を選択する工程と、
前記装置中の前記雌型コネクタ接続器と協働するように構成された電子ブロックコネクタを選択する工程と、
前記電子ブロックコネクタを前記雄型コネクタ本体の前記近位端の中に挿入する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項17】
前記雄型コネクタ本体及び前記電子ブロックコネクタは、前記電子ブロックコネクタを前記雄型コネクタ本体の前記近位端の中に挿入する前に相互に別々に選択されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記雄型コネクタ本体は一群の異なる雄型コネクタ本体から選択され、前記群のそれぞれの雄型コネクタ本体が業界標準装置中の異なる雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、
前記電子ブロックコネクタは一群の異なる電子ブロックコネクタから選択され、前記群のそれぞれの電子ブロックコネクタが異なる業界標準装置に接続されるように構成されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記異なる雄型コネクタ本体群の前記雄型コネクタ本体及び前記電子ブロックコネクタ群の前記電子ブロックコネクタは共に、業界標準装置中の特定の雌型コネクタ接続器の寸法及び電気的構成を決定する前に作製されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記異なる雄型コネクタ本体群のそれぞれの雄型コネクタ本体は同じ外径を有することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記遠位端上に配置されたエラストマー部材を備える前記雄型コネクタ本体を選択する工程は、
前記コネクタの好ましい手応え感を選択する工程を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記遠位端上に配置されたエラストマー部材を備える前記雄型コネクタ本体を選択する工程は、
前記コネクタの好ましい保持力を選択する工程を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記遠位端上に配置されたエラストマー部材を備える前記雄型コネクタ本体を選択する工程は、
前記コネクタの好ましい挿入力を選択する工程を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項24】
雄型コネクタであって、
近位端及び遠位端を有する本体を備え、前記本体の前記遠位端は装置中の雌型コネクタ接続器中に受け入れられるように構成され、前記雌型コネクタ接続器は内表面周りに配置されたエラストマー部材を備え、前記本体の前記近位端はその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように構成されることを特徴とする雄型コネクタ。
【請求項25】
前記溝は変化する断面を有することを特徴とする請求項11に記載の雄型コネクタ。
【請求項26】
前記雄型コネクタが前記雌型コネクタ接続器の内部に完全に受け入れられるとき、前記溝は、前記雌型コネクタ接続器の前記内表面上の凹部と並ぶように位置決めされることを特徴とする請求項11に記載の雄型コネクタ。
【請求項27】
前記溝は、前記雄型コネクタを貫通する長手軸に対して垂直ではないことを特徴とする請求項11に記載の雄型コネクタ。
【請求項28】
コネクタであって、
近位端及び遠位端を有する本体と、
前記本体の前記遠位端の表面周りに配置されたエラストマー部材とを有し、
前記本体の前記遠位端は嵌合コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成されていることを特徴とするコネクタ。
【請求項29】
前記コネクタは雄型コネクタであることを特徴とする請求項28に記載のコネクタ。
【請求項30】
前記コネクタは雌型コネクタであることを特徴とする請求項28に記載のコネクタ。
【請求項31】
前記コネクタは無性コネクタであることを特徴とする請求項28に記載のコネクタ。
【請求項32】
前記本体の前記遠位端の前記外表面上に配置された第2のエラストマー部材をさらに備えることを特徴とする請求項28に記載のコネクタ。
【請求項33】
前記装置は特注の医療装置であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項34】
業界標準又は特注の装置上の嵌合コネクタ接続器とともに使用するための雄型、雌型、又は無性のコネクタを提供する方法であって、
業界標準又は特注の装置中の受入れコネクタ接続器の寸法及び電気的構成を決定する工程と、
前記嵌合コネクタ接続器の中に受け入れられるように寸法決めされた遠位端を有し、エラストマー部材が前記嵌合コネクタ本体の前記遠位端上に配置され、前記嵌合コネクタ本体の近位端がその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように寸法決めされたコネクタ本体を選択する工程と、
前記装置中の前記雄型、雌型、無性のコネクタ接続器と協働するように構成された電子ブロックコネクタを選択する工程と、
前記電子ブロックコネクタを前記雄型、雌型、又は無性のコネクタ本体の前記近位端の中に挿入する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項35】
雄型、雌型、又は無性のコネクタであって、
近位端及び遠位端を有する本体を備え、前記本体の前記遠位端は装置中の嵌合コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、前記嵌合コネクタ接続器は内表面周りに配置されたエラストマー部材を備え、前記本体の前記近位端はその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように構成されることを特徴とするコネクタ。
【請求項1】
近位端及び遠位端を有する本体と、
前記本体の前記遠位端の外表面周りに配置されたエラストマー部材とを備え、
前記本体の前記遠位端は雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、前記本体の近位端はその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように構成されていることを特徴とする雄型コネクタ。
【請求項2】
前記エラストマー部材はOリングであることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項3】
前記エラストマー部材は、ニトリル(ブナN、ニトリルゴム)、エチレンプロピレン系(エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン三量体、エチレンプロピレン)、ヴァイトンR(VitonR)(フッ化炭化水素)、ネオプレン(クロロプレン)、フルオロシリコーン、シリコーン、及びカルレツR(KalrezR)から成る材料のグループの少なくとも1つから形成されていることを特徴とする請求項2に記載の雄型コネクタ。
【請求項4】
前記エラストマー部材は一定の断面を有することを特徴とする請求項2に記載の雄型コネクタ。
【請求項5】
前記エラストマー部材は変化する断面を有することを特徴とする請求項2に記載の雄型コネクタ。
【請求項6】
前記本体の前記遠位端の前記外表面上に配置された第2のエラストマー部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項7】
前記本体は管状であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項8】
前記本体は中空であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項9】
前記装置は発電機であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項10】
前記装置は業界標準医療装置であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項11】
前記エラストマー部材は、前記本体の前記遠位端の前記外表面上の溝中に受け入れられることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項12】
前記本体から突出し、前記雄型コネクタが前記雌型コネクタの中に受け入れられる深さを制限するように寸法決めされているカラーをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項13】
前記本体の前記近位端の中に受け入れられた電子ブロックコネクタをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項14】
前記電子ブロックコネクタは、
電子ブロックコネクタ本体と、
前記電子ブロックコネクタ本体上の電子接点と、
前記電子ブロックコネクタ本体から延びる複数の金属接点ピンと、
前記電子ブロックコネクタ本体上の前記接点に電気接続された少なくとも1本の配線と、
を備えることを特徴とする請求項13に記載の雄型コネクタ。
【請求項15】
前記電子ブロックコネクタ本体から延びる前記複数の金属接点ピンは、業界標準雌型コネクタ接続器中のそれぞれの接点穴に挿入されるように業界標準様式で配置されていることを特徴とする請求項14に記載の雄型コネクタ。
【請求項16】
業界標準装置上の雌型コネクタ接続器とともに使用するための雄型コネクタを提供する方法であって、
業界標準装置中の雌型コネクタ接続器の寸法及び電気的構成を決定する工程と、
前記雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように寸法決めされた遠位端を有し、エラストマー部材が前記雄型コネクタ本体の前記遠位端上に配置され、前記雄型コネクタ本体の近位端がその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように寸法決めされた雄型コネクタ本体を選択する工程と、
前記装置中の前記雌型コネクタ接続器と協働するように構成された電子ブロックコネクタを選択する工程と、
前記電子ブロックコネクタを前記雄型コネクタ本体の前記近位端の中に挿入する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項17】
前記雄型コネクタ本体及び前記電子ブロックコネクタは、前記電子ブロックコネクタを前記雄型コネクタ本体の前記近位端の中に挿入する前に相互に別々に選択されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記雄型コネクタ本体は一群の異なる雄型コネクタ本体から選択され、前記群のそれぞれの雄型コネクタ本体が業界標準装置中の異なる雌型コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、
前記電子ブロックコネクタは一群の異なる電子ブロックコネクタから選択され、前記群のそれぞれの電子ブロックコネクタが異なる業界標準装置に接続されるように構成されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記異なる雄型コネクタ本体群の前記雄型コネクタ本体及び前記電子ブロックコネクタ群の前記電子ブロックコネクタは共に、業界標準装置中の特定の雌型コネクタ接続器の寸法及び電気的構成を決定する前に作製されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記異なる雄型コネクタ本体群のそれぞれの雄型コネクタ本体は同じ外径を有することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記遠位端上に配置されたエラストマー部材を備える前記雄型コネクタ本体を選択する工程は、
前記コネクタの好ましい手応え感を選択する工程を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記遠位端上に配置されたエラストマー部材を備える前記雄型コネクタ本体を選択する工程は、
前記コネクタの好ましい保持力を選択する工程を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記遠位端上に配置されたエラストマー部材を備える前記雄型コネクタ本体を選択する工程は、
前記コネクタの好ましい挿入力を選択する工程を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項24】
雄型コネクタであって、
近位端及び遠位端を有する本体を備え、前記本体の前記遠位端は装置中の雌型コネクタ接続器中に受け入れられるように構成され、前記雌型コネクタ接続器は内表面周りに配置されたエラストマー部材を備え、前記本体の前記近位端はその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように構成されることを特徴とする雄型コネクタ。
【請求項25】
前記溝は変化する断面を有することを特徴とする請求項11に記載の雄型コネクタ。
【請求項26】
前記雄型コネクタが前記雌型コネクタ接続器の内部に完全に受け入れられるとき、前記溝は、前記雌型コネクタ接続器の前記内表面上の凹部と並ぶように位置決めされることを特徴とする請求項11に記載の雄型コネクタ。
【請求項27】
前記溝は、前記雄型コネクタを貫通する長手軸に対して垂直ではないことを特徴とする請求項11に記載の雄型コネクタ。
【請求項28】
コネクタであって、
近位端及び遠位端を有する本体と、
前記本体の前記遠位端の表面周りに配置されたエラストマー部材とを有し、
前記本体の前記遠位端は嵌合コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成されていることを特徴とするコネクタ。
【請求項29】
前記コネクタは雄型コネクタであることを特徴とする請求項28に記載のコネクタ。
【請求項30】
前記コネクタは雌型コネクタであることを特徴とする請求項28に記載のコネクタ。
【請求項31】
前記コネクタは無性コネクタであることを特徴とする請求項28に記載のコネクタ。
【請求項32】
前記本体の前記遠位端の前記外表面上に配置された第2のエラストマー部材をさらに備えることを特徴とする請求項28に記載のコネクタ。
【請求項33】
前記装置は特注の医療装置であることを特徴とする請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項34】
業界標準又は特注の装置上の嵌合コネクタ接続器とともに使用するための雄型、雌型、又は無性のコネクタを提供する方法であって、
業界標準又は特注の装置中の受入れコネクタ接続器の寸法及び電気的構成を決定する工程と、
前記嵌合コネクタ接続器の中に受け入れられるように寸法決めされた遠位端を有し、エラストマー部材が前記嵌合コネクタ本体の前記遠位端上に配置され、前記嵌合コネクタ本体の近位端がその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように寸法決めされたコネクタ本体を選択する工程と、
前記装置中の前記雄型、雌型、無性のコネクタ接続器と協働するように構成された電子ブロックコネクタを選択する工程と、
前記電子ブロックコネクタを前記雄型、雌型、又は無性のコネクタ本体の前記近位端の中に挿入する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項35】
雄型、雌型、又は無性のコネクタであって、
近位端及び遠位端を有する本体を備え、前記本体の前記遠位端は装置中の嵌合コネクタ接続器の中に受け入れられるように構成され、前記嵌合コネクタ接続器は内表面周りに配置されたエラストマー部材を備え、前記本体の前記近位端はその中に電子ブロックコネクタを受け入れるように構成されることを特徴とするコネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【公表番号】特表2006−518093(P2006−518093A)
【公表日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503682(P2006−503682)
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/004814
【国際公開番号】WO2004/075349
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(505312110)メドコンクス, インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】MEDCONX, INC.
【住所又は居所原語表記】2901 Tasman Drive, Suite 106, Santa Clara, CA 95054, U. S. A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/004814
【国際公開番号】WO2004/075349
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(505312110)メドコンクス, インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】MEDCONX, INC.
【住所又は居所原語表記】2901 Tasman Drive, Suite 106, Santa Clara, CA 95054, U. S. A.
【Fターム(参考)】
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