説明

撮像装置、撮像装置における送受信決定方法及びプログラム

【課題】ハードディスク等の記憶媒体を装備したカムコーダにおいて、該機器同士を接続し、撮影した画像ファイルを送信及び受信する場合の設定を容易にする。
【解決手段】記録状態検出手段108は、記憶媒体107の記録状態を検出する。通信I.F112は前記記録状態の情報を外部機器に送信し、また外部機器から、記録状態の情報を取得する。画像/管理情報送受信選択手段113は、自身の記録状態の情報と、外部機器の記録状態の情報を解析し、本体内の画像及び管理情報を外部機器に送信する状態に本体を遷移させるか、外部機器の画像及び管理情報を受信する状態に本体を遷移させるかを選択する。画像管理情報送受信切換え手段114は、選択された結果に基づき、本体を画像及び管理情報を送信する状態、或いは受信する状態に遷移させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部機器との通信により画像データ送受信を可能とする撮像装置等に関し、より詳しくは外部機器との接続が確立された時点で、接続機器間の送受信を決定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮像装置の記憶媒体には、ハードディスク、DVDディスク、内蔵フラッシュ等が用いられ多様化が進んでいる。また、撮像装置における編集方法においても、従来は、PC(パーソナルコンピュータ)や据え置きレコーダを介して任意の画像を複製したDiscを作成する等の手法が一般的であったが、近年、新たな手法が用いられるようになっている。具体的には、カムコーダ同士を直接接続し画像ファイルの送受信を行うことで、任意の画像を複製したDiscを作成する手法や、HDD等の内蔵記憶媒体に保存する等の手法が挙げられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したように近年編集方法において、従来のPCや据え置きレコーダを介して任意の画像を複製したDiscを作成する等の手法から、カムコーダ同士を直接接続し画像ファイルの送受信を行い、任意の画像を複製したDiscを作成する手法等が広がっている。或いは、HDD等の内蔵記憶媒体に保存する手法等が広がっている。
【0004】
しかしながら、カムコーダ同士を接続し、画像ファイルの送受信を行うことで、任意の画像を複製しDiscを作成する、或いは、HDD等の内蔵記憶媒体に保存する場合、処理が煩わしい場合があった。即ち、機器間の接続が確立した状態から、どの機器から画像を送信し、どの機器で受信するのか等の送受信設定をユーザーが手動で行う必要があり、煩わしい処理が要求されていた。
【0005】
本発明は、以上のことを鑑みてなされたもので、ハードディスク等の記憶媒体を装備したカムコーダにおいて、該機器同士を接続し、撮影した画像ファイルを送信及び受信する場合の設定を容易にすることを目的とする。より具体的には、接続機器間の記憶媒体の記録状態を互いに通知しあい、該記録状態情報を基に、接続機器間の送信/受信を自動で設定することで、ユーザーが煩わしい送信/受信設定を行うといった問題を回避するようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の撮像装置は、映像を撮影する撮像手段と、前記撮像手段で撮影された映像を記録可能な形式で出力する画像生成手段と、前記画像生成手段で得られた画像情報に対応した画像管理情報を生成する管理情報生成手段と、前記画像生成手段で生成された画像情報と、前記管理情報生成手段で生成された画像情報に対応した管理情報とを記憶媒体の所定の保存領域に格納する情報保存手段と、前記記憶媒体から画像情報及び管理情報を読み出し、各種のデコード処理を行い、再生情報を生成すると共に、前記所定の保存領域に格納された、画像情報及び管理情報を前記記憶媒体に記録する情報記録再生手段と、前記記憶媒体の記録状態を検出する記録状態検出手段と、前記記録状態検出手段により検出された記録状態情報を外部機器に送信する為の情報に生成する記録状態情報生成手段と、外部機器と接続し、通信を確立する為の通信手段と、前記通信手段を制御する為の接続制御手段と、前記通信手段および前記接続制御手段を介し、接続された外部機器より、記録状態情報を取得する記録状態情報取得手段と、前記記録状態検出手段により検出された本体内の記録状態情報と、前記通信手段、前記接続制御手段、及び前記記録状態情報取得手段により取得された、外部機器の記録状態情報を解析し、本体内の画像情報及び管理情報を外部機器に送信する状態に本体を遷移させるか、外部機器の画像情報及び管理情報を受信する状態に本体を遷移させるかを選択する情報送受信選択手段と、前記情報送受信選択手段で選択された結果に基づき、本体を画像情報及び管理情報を送信する状態、或いは受信する状態に遷移させる情報送受信切換え手段と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の撮像装置における送受信決定方法は、外部機器との通信により画像データ送受信を可能とする撮像装置における送受信決定方法であって、映像を撮影する撮像ステップと、前記撮像ステップで撮影された映像を記録可能な形式で出力する画像生成ステップと、前記画像生成ステップで得られた画像情報に対応した画像管理情報を生成する管理情報生成ステップと、前記画像生成ステップで生成された画像情報と、前記管理情報生成ステップで生成された画像情報に対応した管理情報とを記憶媒体の所定の保存領域に格納する情報保存ステップと、前記記憶媒体から画像情報及び管理情報を読み出し、各種のデコード処理を行い、再生情報を生成すると共に、前記所定の保存領域に格納された、画像情報及び管理情報を前記記憶媒体に記録する情報記録再生ステップと、前記記憶媒体の記録状態を検出する記録状態検出ステップと、前記記録状態検出ステップにより検出された記録状態情報を外部機器に送信する為の情報に生成する記録状態情報生成ステップと、外部機器と接続し、通信を確立する為の通信手段を制御する為の接続制御ステップと、前記接続制御ステップで接続された外部機器より、記録状態情報を取得する記録状態情報取得ステップと、前記記録状態検出ステップにより検出された本体内の記録状態情報と、前記接続制御ステップ、及び前記記録状態情報取得ステップにより取得された、外部機器の記録状態情報を解析し、本体内の画像情報及び管理情報を外部機器に送信する状態に本体を遷移させるか、外部機器の画像情報及び管理情報を受信する状態に本体を遷移させるかを選択する情報送受信選択ステップと、前記情報送受信選択ステップで選択された結果に基づき、本体を画像情報及び管理情報を送信する状態、或いは受信する状態に遷移させる情報送受信切換えステップとを有することを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、外部機器との通信により画像データ送受信を可能とする撮像装置における送受信決定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、映像を撮影する撮像ステップと、前記撮像ステップで撮影された映像を記録可能な形式で出力する画像生成ステップと、前記画像生成ステップで得られた画像情報に対応した画像管理情報を生成する管理情報生成ステップと、前記画像生成ステップで生成された画像情報と、前記管理情報生成ステップで生成された画像情報に対応した管理情報とを記憶媒体の所定の保存領域に格納する情報保存ステップと、前記記憶媒体から画像情報及び管理情報を読み出し、各種のデコード処理を行い、再生情報を生成すると共に、前記所定の保存領域に格納された、画像情報及び管理情報を前記記憶媒体に記録する情報記録再生ステップと、前記記憶媒体の記録状態を検出する記録状態検出ステップと、前記記録状態検出ステップにより検出された記録状態情報を外部機器に送信する為の情報に生成する記録状態情報生成ステップと、外部機器と接続し、通信を確立する為の通信手段を制御する為の接続制御ステップと、前記接続制御ステップで接続された外部機器より、記録状態情報を取得する記録状態情報取得ステップと、前記記録状態検出ステップにより検出された本体内の記録状態情報と、前記接続制御ステップ、及び前記記録状態情報取得ステップにより取得された、外部機器の記録状態情報を解析し、本体内の画像情報及び管理情報を外部機器に送信する状態に本体を遷移させるか、外部機器の画像情報及び管理情報を受信する状態に本体を遷移させるかを選択する情報送受信選択ステップと、前記情報送受信選択ステップで選択された結果に基づき、本体を画像情報及び管理情報を送信する状態、或いは受信する状態に遷移させる情報送受信切換えステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、接続機器間の記憶媒体の記録状態を互いに通知しあい、該記録状態情報を基に、接続機器間の送信/受信を自動で設定することで、ユーザにとって煩わしい送信、受信設定等の設定処理を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の撮像装置及び撮像装置における送受信決定方法に係る第1の実施形態を説明する。図1は8CmDVD_Discを記録媒体とするDVDカムコーダの構成を示す図である。
【0009】
101は撮像手段を示しており、レンズ、固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)等の回路が含まれる。
【0010】
102は撮像信号を映像信号にする画像生成手段であり、CCDからの映像データに対し、ノイズリダクション等の画質に関わる各種フィルター制御を具備する。更に、動画データを記録する場合に必要となるMPEGエンコード処理(MPEG圧縮)、及び静止画データを記録する場合に必要となるJPEGエンコード処理(JPEG圧縮)等、記憶媒体に保存できる記録可能な画像データ形式に変換する回路も具備される。
【0011】
103は管理情報生成手段であり、画像生成手段102で生成された、画像データに付加される画像管理情報(以下、単に管理情報と呼ぶ)を生成する。なお、ここでいう管理情報とは、記録サイズ、記録開始日時、記録終了日時等が含まれる。
【0012】
104は画像/管理情報保存手段であり、画像生成手段102で生成された画像データに、管理情報生成手段103で生成された管理情報を対応させて付加し、画像/管理情報保存領域105に保存している。なお、画像/管理情報保存手段104は、本発明でいう情報保存手段の一構成例に対応するものである。
【0013】
105は画像/管理情報保存領域であり、画像/管理情報保存手段104からの画像/管理情報を一時的に保持しておく領域である。なお、画像/管理情報保存領域105は、本発明でいう所定の保存領域に対応するものである。
【0014】
106は画像/管理情報記録再生手段であり、記憶媒体107から、記録された画像情報/管理情報を読み出し、デコード処理して再生情報を生成し、VideoOUTに画像を出力する等の再生手段を具備する。また、画像/管理情報保存領域105の情報を記憶媒体107にECC処理や記憶媒体107の記憶領域を管理しながら、適正な領域に記録する記録手段を具備する。なお、画像/管理情報記録再生手段106は、本発明でいう情報記録再生手段の一構成例に対応するものである。
【0015】
107は記憶媒体であり、本実施形態では、DVD_Discを想定しているが、BlueRay_Disc、内蔵ハードDisc(内蔵HDD)、着脱可能なハードDisc(HDD)や、内蔵Flashメモリー、着脱可能なFlashメモリーも適用される。
【0016】
108は記録状態検出手段であり、記憶媒体107の記録状態を検出する処理を行う。ここでいう、記録状態の検出とは、DVD_Discの場合、装着されたDiscがブランクDiscであるか否かの検出、プロテクトされているか否か(プロテクト情報)、ファイナライズされているか否か(ファイナライズ情報)の検出をいう。更には、HDD、Flashメモリーも含む場合は、記録コンテンツの有無(コンテンツ有無情報)を検出することも含む。
【0017】
109は記録状態情報生成手段であり、記録状態検出手段108で検出された記録状態情報を接続制御手段111、通信インタフェース(以下、通信I.F)112を介して接続された外部機器に転送する為の情報を生成するものである。
【0018】
110は記録状態情報取得手段であり、接続制御手段111、通信I.F112により接続された外部機器より、外部機器の記録状態情報を受信する為の手段である。
【0019】
111は接続制御手段であり、外部機器との接続を確立する為、通信I.F112を制御する回路及び処理機能を具備すると共に、本体内で生成された画像情報、管理情報、記録情報を送信する為の回路及び処理機能を具備するものである。
【0020】
112は通信I.Fであり、ここでいう通信形態は、1394/USB等の有線接続(有線通信)、Bluetooth等の無線接続(無線通信)、またICタグを用いた、接触型/非接触型通信等のI.Fが含まれる。なお、通信I.Fは、本発明でいう通信手段の一構成例に対応するものである、
【0021】
113は画像/管理情報送信受信選択手段であり、記録状態検出手段108で取得される記録状態情報と、通信I.F112、接続制御手段111を介して取得される外部機器の記録状態情報とを基に解析を行う。そして、本体内の画像/管理情報を外部機器に送信するのか、或いは、外部機器から画像/管理情報を受信するのかを選択する。なお、画像/管理情報送受信選択手段113は、本発明でいう情報送受信選択手段に対応するものである。
【0022】
114は画像/管理情報送受信切換え手段であり、画像/管理情報送受信選択手段113により決定された、送受信情報を基に、送信状態であれば、本体内を画像/管理情報を送信する状態に切換える。また、受信状態であれば、外部機器からの画像/管理情報を受信できる状態に本体内の回路を切換える処理機能を具備する。なお、画像/管理情報送受信切換え手段114は、本発明でいう情報送受信切換え手段の一構成例に対応するものである。
【0023】
115はRAMであり、本提案に係る処理の実施、及び、HDDカムコーダを動作させる処理を行う為に使用される。116はROMであり、本提案に係る処理を実施するプログラム及びHDDカムコーダを動作させる為のプログラムが保存される。117はCPUであり、本提案に係る処理を実施するプログラム及びHDDカムコーダを動作させるプログラムを実行する為に使用される。
【0024】
118は表示手段であり、パネル/モニターアウトに表示させる画像を生成する回路が具備される。本手段を利用することで、再生/記録画像を出力させるだけでなく、警告表示、タイムコード表示等、ユーザに必要な付加情報を表示させることも可能となる。
【0025】
次に上記で説明したDVDカムコーダ同士をUSB接続し、装着されたDiscの記録状態を検出し、機器の送信状態/受信状態を決定する方法について、図2、図3、図4を用いて説明する。
【0026】
図2はUSB接続されたDVDカムコーダ同士の記憶媒体(この場合Disc)の記録状態を示しており、DVDカムコーダAにはバージンDiscまたは、Video或いはVRモードで初期化され未記録状態のDiscが装着されている。一方、DVDカムコーダBは記録が行われコンテンツが存在するDiscが装着されている。
【0027】
図3は、図2の記録状態において、DVDカムコーダAが受信状態、DVDカムコーダBが送信状態になるまでの工程を示すフローチャートである。
【0028】
まずUSB接続された場合、通信I.F112及び接続制御手段111により、接続機器間のネゴシエーションが開始され、接続を確立させる処理が行われる(ステップS301)。
【0029】
接続が確立された後、記録状態検出手段108が起動し、互いの機器に装着されたDiscの記録状態が検出される。図2に示される、装着Discの場合、DVDカムコーダAでは、記録コンテンツ"無し"の情報が取得され、DVDカムコーダBでは記録コンテンツ"有り"が取得される(ステップS302)。
【0030】
そして、取得された記録状態情報に応じ、記録状態情報生成手段109に記録コンテンツ"有り""無し"の外部機器への転送情報が生成される(ステップS303、S304、S305)。
【0031】
上述した転送情報は、接続制御手段111で取得される。そして、通信I.F112を介し、外部機器(DVDカムコーダAにとってはDVDカムコーダBが外部機器と定義され、DVDカムコーダBにとってはDVDカムコーダAが外部機器と定義される)に送信される(ステップS306、S307)。
【0032】
このように転送された記録状態情報は、互いの機器で通信I.F112、接続制御手段111を介し、記録状態情報取得手段110で取得される(ステップS308)。
【0033】
そして、各HDDカムコーダは、外部機器より取得した、記録状態情報および、自機種で生成された、記録状態情報を画像/管理情報送受信選択手段113で比較する(ステップS309〜S313)。そして、結果に応じ、画像/管理情報送受信切換え手段114を送信状態及び受信状態に切換え、画像/管理情報を受信できる状態、または、送信できる状態に遷移させる。
【0034】
なお、送信/受信の状態を決定できないかった場合、表示手段118に、図4のようなエラー警告を出すような処理も本フローチャートに記載する。まずステップS309では、送信した記録状態情報にコンテンツが"有り"の状態、かつ、外部機器から取得した受信記録状態情報にコンテンツが"無し"の場合、画像/管理情報送受信切換え手段114を"送信"に切換える。なお接続された外部機器では、後述するステップS311に該当する為、外部機器は"受信"の状態に切り替わる。ステップS309で条件が成り立たない場合ステップS311に遷移する。そして、送信した記録状態情報にコンテンツが"無し"の状態、かつ、外部機器から取得した受信記録状態情報にコンテンツが"有り"の場合、画像/管理情報送受信切換え手段114を"受信"に切換える。なお接続された外部機器では、後述するステップS311に該当する為、外部機器は"送信"の状態に切り替わる。最後にステップS309、S311のいずれにも該当しない場合、送信/受信を決定することができないと判断する。そして、画像/管理情報送受信切換え手段114を動作させず、表示手段118を用いて、図4のような警告表示(401)を出力させるステップに遷移する(ステップS313)。
【0035】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態に係るDVDカムコーダの構成は図1と同様であるため説明は省略する。以下、本実施形態に係る、DVDカムコーダ同士をUSB接続し、装着されたDiscの記録状態を検出し、機器の送信状態/受信状態を決定する方法について、図5、図6、図7を用いて説明する。
【0036】
図5は、USB接続されたDVDカムコーダ同士の記憶媒体(この場合Disc)の記録状態を示しており、DVDカムコーダAには追記可能なDiscが装着されている。一方、DVDカムコーダBはコンテンツが存在するが追記不能なDiscが装着されている。
【0037】
図6は、図5上の表現で使用されている、追記可能/追記不能の詳細を示す表を示すものであり(601)、本図に参照されるように、追記可能とは、プロテクトがかかっていない状態、ファイナライズが施されていない状態をいう。但し、DVD_Video規格/AVCHD規格で成立する条件であり、DVD_VR規格ではファイナライズ後も追記可能である為、本条件には適用されない。また、追記不能とは、コンテンツが存在し、プロテクトがかかっているもの、ファイナライズが完了しているものを示す。
【0038】
図7は、図5の記録状態において、DVDカムコーダAが受信状態、DVDカムコーダBが送信状態になるまでの工程を示すフローチャートである。
【0039】
まず、USB接続された場合、通信I.F112及び接続制御手段111により、接続機器間のネゴシエーションが開始され、接続を確立させる処理が行われる(ステップS701)。
【0040】
接続が確立された後、記録状態検出手段108が起動し、互いの機器に装着されたDiscの記録状態が検出される。図5に示される、装着Discの場合、DVDカムコーダAでは、"追記可能"の情報が取得され、DVDカムコーダBでは"追記不能"が取得される(ステップS702)。
【0041】
そして、取得された記録状態情報に応じ、記録状態情報生成手段109に追記可能/不能の外部機器への転送情報が生成される(ステップS703、S704、S705)。
【0042】
上述した転送情報は、接続制御手段111で取得される。そして、通信I.F112を介し、外部機器(DVDカムコーダAにとってはDVDカムコーダBが外部機器と定義され、DVDカムコーダBにとってはDVDカムコーダAが外部機器と定義される)に送信される(ステップS706、S707)。
【0043】
このように転送された記録状態情報は、互いの機器で通信I.F112、接続制御手段111を介し、記録状態情報取得手段110で取得される(ステップS708)。
【0044】
そして各DVDカムコーダは、外部機器より取得した、記録状態情報及び、自機種で生成された、記録状態情報を画像/管理情報送受信選択手段113で比較する(ステップS709〜S713)。そして、結果に応じ、画像/管理情報送受信切換え手段114を送信状態及び受信状態に切換え、画像/管理情報を受信できる状態、または、送信できる状態に遷移させる。
【0045】
なお、送信/受信の状態を決定できなかった場合、表示手段118に、図4のようなエラー警告を出すような処理も本フローチャートに記載する。まずステップS709では、送信した記録状態情報が“追記不能”、かつ、外部機器から取得した受信記録状態情報に“追記可能”の場合、画像/管理情報送受信切換え手段114を“送信”に切換える。なお接続された外部機器では、後述するステップS711に該当する為、外部機器は“受信”の状態に切り替わる。ステップS709で条件が成り立たない場合ステップS711のステップに遷移し、送信した記録状態情報が“追記可能”の状態、かつ、外部機器から取得した受信記録状態情報が“追記不能”の場合、画像/管理情報送受信切換え手段114を“受信”に切換える。なお接続された外部機器では、後述するステップS711に該当する為、外部機器は“送信”の状態に切り替わる。最後にステップS709、S711のいずれにも該当しない場合、送信/受信を決定することができないと判断する。そして、画像/管理情報送受信切換え手段114を動作させず、表示手段118を用いて、図4のような警告表示を出力させるステップに遷移する(ステップS713)。
【0046】
以上、本実施の形態によれば、以下のような問題を解消できる。即ち、カムコーダ同士を接続し、画像ファイルの送受信を行うことで、任意の画像を複製しDiscを作成等する場合、機器間の接続が確立した状態から、どの機器から画像を送信し、どの機器で受信するのか等の送受信設定をユーザーが手動で行う必要があった。このような煩わしい処理を要求する問題に対し、本実施の形態では、ハードディスク等の記憶媒体を装備したカムコーダにおいて、該機器同士を接続し、撮影した画像ファイルを送信及び受信する場合、接続機器間の記憶媒体の記録状態を互いに通知しあう。そして、該記録状態情報を基に、接続機器間の送信/受信を自動で設定することで、上述した問題を回避することが可能となる。
【0047】
なお、本発明を実現するために、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータプログラム)を記録した記憶媒体を用いても良い。この場合には記憶媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって本発明の目的が達成される。
【0048】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0049】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0050】
また、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行う場合も含まれることは言うまでもない。
【0051】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。この場合には、書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態に係るDVDカムコーダの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るDVDカムコーダの接続及び記録状態を表す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るDVDカムコーダの動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るDVDカムコーダにおいて表示する警告表示例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るDVDカムコーダの接続及び記録状態を表す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るDVDカムコーダにおける通信可能及び通信不能を説明するための図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るDVDカムコーダの動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
101 撮像手段
102 画像生成手段
103 管理情報生成手段
104 画像/管理情報保存手段
105 画像/管理情報保存領域
106 画像/管理情報記録再生手段
107 記憶媒体
108 記録状態検出手段
109 記録状態情報生成手段
110 記録状態情報取得手段
111 接続制御手段
112 通信インタフェース(通信I.F)
113 画像/管理情報送信受信選択手段
114 画像/管理情報送受信切換え手段
115 RAM
116 ROM
117 CPU
118 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を撮影する撮像手段と、
前記撮像手段で撮影された映像を記録可能な形式で出力する画像生成手段と、
前記画像生成手段で得られた画像情報に対応した画像管理情報を生成する管理情報生成手段と、
前記画像生成手段で生成された画像情報と、前記管理情報生成手段で生成された画像情報に対応した管理情報とを記憶媒体の所定の保存領域に格納する情報保存手段と、
前記記憶媒体から画像情報及び管理情報を読み出し、各種のデコード処理を行い、再生情報を生成すると共に、前記所定の保存領域に格納された、画像情報及び管理情報を前記記憶媒体に記録する情報記録再生手段と、
前記記憶媒体の記録状態を検出する記録状態検出手段と、
前記記録状態検出手段により検出された記録状態情報を外部機器に送信する為の情報に生成する記録状態情報生成手段と、
外部機器と接続し、通信を確立する為の通信手段と、
前記通信手段を制御する為の接続制御手段と、
前記通信手段および前記接続制御手段を介し、接続された外部機器より、記録状態情報を取得する記録状態情報取得手段と、
前記記録状態検出手段により検出された本体内の記録状態情報と、前記通信手段、前記接続制御手段、及び前記記録状態情報取得手段により取得された、外部機器の記録状態情報を解析し、本体内の画像情報及び管理情報を外部機器に送信する状態に本体を遷移させるか、外部機器の画像情報及び管理情報を受信する状態に本体を遷移させるかを選択する情報送受信選択手段と、
前記情報送受信選択手段で選択された結果に基づき、本体を画像情報及び管理情報を送信する状態、或いは受信する状態に遷移させる情報送受信切換え手段と、を具備することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記記憶媒体は、DVD_Disc、BlueRay_Disc、内蔵ハードDisc、着脱可能なハードDisc、内蔵Flashメモリー、及び着脱可能なFlashメモリーのうちの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記記録状態情報には、記憶媒体のコンテンツ有無情報、記憶媒体に施されたプロテクト情報、及び記憶媒体に施されたファイナライズ情報のうちの少なくともいずれかが含まれることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記通信手段は、有線通信、無線通信、ICタグを用いた接触型通信、非接触型通信のうちの少なくともいずれかの機能を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記画像生成手段で生成される画像情報は、JPEG圧縮が施された静止画データ又はMPEG圧縮が施された動画データであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記情報送受信選択手段で、前記記録状態検出手段により検出された本体内の記録状態情報と、前記通信手段、前記接続制御手段、及び前記記録状態情報取得手段により取得された、外部機器の記録状態情報を解析し、その結果、本体内の画像及び管理情報を外部機器に送信にも受信にも選択できなかった場合、外部への表示手段を用いて、選択できなかったことをユーザに知らせることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
外部機器との通信により画像データ送受信を可能とする撮像装置における送受信決定方法であって、
映像を撮影する撮像ステップと、
前記撮像ステップで撮影された映像を記録可能な形式で出力する画像生成ステップと、
前記画像生成ステップで得られた画像情報に対応した画像管理情報を生成する管理情報生成ステップと、
前記画像生成ステップで生成された画像情報と、前記管理情報生成ステップで生成された画像情報に対応した管理情報とを記憶媒体の所定の保存領域に格納する情報保存ステップと、
前記記憶媒体から画像情報及び管理情報を読み出し、各種のデコード処理を行い、再生情報を生成すると共に、前記所定の保存領域に格納された、画像情報及び管理情報を前記記憶媒体に記録する情報記録再生ステップと、
前記記憶媒体の記録状態を検出する記録状態検出ステップと、
前記記録状態検出ステップにより検出された記録状態情報を外部機器に送信する為の情報に生成する記録状態情報生成ステップと、
外部機器と接続し、通信を確立する為の通信手段を制御する為の接続制御ステップと、
前記接続制御ステップで接続された外部機器より、記録状態情報を取得する記録状態情報取得ステップと、
前記記録状態検出ステップにより検出された本体内の記録状態情報と、前記接続制御ステップ、及び前記記録状態情報取得ステップにより取得された、外部機器の記録状態情報を解析し、本体内の画像情報及び管理情報を外部機器に送信する状態に本体を遷移させるか、外部機器の画像情報及び管理情報を受信する状態に本体を遷移させるかを選択する情報送受信選択ステップと、
前記情報送受信選択ステップで選択された結果に基づき、本体を画像情報及び管理情報を送信する状態、或いは受信する状態に遷移させる情報送受信切換えステップと、を有することを特徴とする撮像装置における送受信決定方法。
【請求項8】
外部機器との通信により画像データ送受信を可能とする撮像装置における送受信決定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
映像を撮影する撮像ステップと、
前記撮像ステップで撮影された映像を記録可能な形式で出力する画像生成ステップと、
前記画像生成ステップで得られた画像情報に対応した画像管理情報を生成する管理情報生成ステップと、
前記画像生成ステップで生成された画像情報と、前記管理情報生成ステップで生成された画像情報に対応した管理情報とを記憶媒体の所定の保存領域に格納する情報保存ステップと、
前記記憶媒体から画像情報及び管理情報を読み出し、各種のデコード処理を行い、再生情報を生成すると共に、前記所定の保存領域に格納された、画像情報及び管理情報を前記記憶媒体に記録する情報記録再生ステップと、
前記記憶媒体の記録状態を検出する記録状態検出ステップと、
前記記録状態検出ステップにより検出された記録状態情報を外部機器に送信する為の情報に生成する記録状態情報生成ステップと、
外部機器と接続し、通信を確立する為の通信手段を制御する為の接続制御ステップと、
前記接続制御ステップで接続された外部機器より、記録状態情報を取得する記録状態情報取得ステップと、
前記記録状態検出ステップにより検出された本体内の記録状態情報と、前記接続制御ステップ、及び前記記録状態情報取得ステップにより取得された、外部機器の記録状態情報を解析し、本体内の画像情報及び管理情報を外部機器に送信する状態に本体を遷移させるか、外部機器の画像情報及び管理情報を受信する状態に本体を遷移させるかを選択する情報送受信選択ステップと、
前記情報送受信選択ステップで選択された結果に基づき、本体を画像情報及び管理情報を送信する状態、或いは受信する状態に遷移させる情報送受信切換えステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−200708(P2009−200708A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−38843(P2008−38843)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】