説明

撮像装置、画像生成方法、および電子機器

【課題】光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができ、しかも良好な復元画像を得ることが可能な撮像装置、画像生成方法、および電子機器を提供する。
【解決手段】撮像装置200は、光学系210に焦点位置を変化させるために二周波駆動型液晶素子(液晶レンズ)を適用し、二周波駆動型液晶素子(レンズ)を駆動させて遠側ピントと近側ピントを瞬時に切り替えることで被写界深度を擬似的に拡張させる機能を有し、画像処理装置240は、連続で撮像して得られる複数画像を合成して被写界深度を拡張した画像を生成する機能を含み焦点位置の変化に伴う画角変動によって生じる複数画像間の被写体像のサイズの違いを画像処理によって正規化してから合成を行い、この合成を記複数画像のデータを平均することによって行い、あるいは画像の部分毎に複数画像間で最もコントラストが高いものを選択して合成を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子を用い、光学系を備えたデジタルスチルカメラや携帯電話搭載カメラ、携帯情報端末搭載カメラ、画像検査装置、自動制御用産業カメラ等の撮像装置、画像生成方法、および電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年急峻に発展を遂げている情報のデジタル化に相俟って映像分野においてもその対応が著しい。
特に、デジタルカメラに象徴されるように撮像面は従来のフィルムに変わって固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device),CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが使用されているのが大半である。
【0003】
このように、撮像素子にCCDやCMOSセンサを使った撮像レンズ装置は、被写体の映像を光学系により光学的に取り込んで、撮像素子により電気信号として抽出するものであり、デジタルスチルカメラの他、ビデオカメラ、デジタルビデオユニット、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯情報端末(PDA:Personal DigitalAssistant)、画像検査装置、自動制御用産業カメラ等に用いられている。
【0004】
図16は、一般的な撮像レンズ装置の構成および光束状態を模式的に示す図である。
この撮像レンズ装置1は、光学系2とCCDやCMOSセンサ等の撮像素子3とを有する。
光学系は、物体側レンズ21,22、絞り23、および結像レンズ24を物体側(OBJS)から撮像素子3側に向かって順に配置されている。
【0005】
撮像レンズ装置1においては、図16に示すように、ベストフォーカス面を撮像素子面上に合致させている。
図17(A)〜(C)は、撮像レンズ装置1の撮像素子3の受光面でのスポット像を示している。
【0006】
また、位相板(Wavefront Coding optical element)により光束を規則的に分散し、デジタル処理により復元させ被写界深度の深い画像撮影を可能にする等の撮像装置が提案されている(たとえば非特許文献1,2、特許文献1〜5参照)。
また、伝達関数を用いたフィルタ処理を行うデジタルカメラの自動露出制御システムが提案されている(たとえば特許文献6参照)。
【非特許文献1】“Wavefront Coding;jointly optimized optical and digital imaging systems”,Edward R.Dowski,Jr.,Robert H.Cormack,Scott D.Sarama.
【非特許文献2】“Wavefront Coding;A modern method of achieving high performance and/or low cost imaging systems”,Edward R.Dowski,Jr.,Gregory E.Johnson.
【特許文献1】USP6,021,005
【特許文献2】USP6,642,504
【特許文献3】USP6,525,302
【特許文献4】USP6,069,738
【特許文献5】特開2003−235794号公報
【特許文献6】特開2004−153497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した各文献にて提案された撮像装置においては、その全ては通常光学系に上述の位相板を挿入した場合のPSF(Point−Spread−Function)が一定になっていることが前提であり、PSFが変化した場合は、その後のカーネルを用いたコンボリューションにより、被写界深度の深い画像を実現することは極めて難しい。
したがって、単焦点でのレンズではともかく、ズーム系やAF系などのレンズでは、その光学設計の精度の高さやそれに伴うコストアップが原因となり採用するには大きな問題を抱えている。
換言すれば、従来の撮像装置においては、適正なコンボリューション演算を行うことができず、ワイド(Wide)時やテレ(Tele)時のスポット(SPOT)像のズレを引き起こす非点収差、コマ収差、ズーム色収差等の各収差を無くす光学設計が要求される。
しかしながら、これらの収差を無くす光学設計は光学設計の難易度を増し、設計工数の増大、コスト増大、レンズの大型化の問題を引き起こす。
【0008】
本発明は、光学系を簡単化できて、コスト低減を図ることができ、しかも良好な画像を得ることが可能な撮像装置、画像生成方法、および電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点の撮像装置は、撮像光学系と、前記撮像光学系の光軸上の何れかの位置に配置された二周波駆動型液晶素子と、前記撮像光学系を介した被写体像を撮像する撮像素子と、前記二周波駆動型液晶素子の駆動部と、を有し、前記駆動部は、撮影時に、前記二周波駆動型液晶素子を駆動させて状態を変化させる。
【0010】
好適には、前記駆動部は、前記二周波駆動型液晶素子の焦点距離を可変としてレンズパワーを変化させて焦点位置を変化させる。
【0011】
好適には、前記駆動部は、前記二周波駆動型液晶素子の焦点距離は不変とし、波面の変調によって波面収差ベスト位置を変化させる。
【0012】
好適には、前記撮像素子から出力された画像信号の処理を行う画像信号処理部を有し、前記画像信号処理部は、連続で撮像して得られる複数画像を前記画像処理部で合成して被写界深度を拡張した画像を生成する。
【0013】
好適には、前記焦点位置の変化に伴う画角変動によって生じる前記複数画像間の被写体像のサイズの違いを画像処理によって正規化してから前記合成を行う。
【0014】
好適には、前記画像信号処理部は、前記合成を前記複数画像のデータを平均することによって行う。
【0015】
好適には、前記画像信号処理部は、画像の部分毎に前記複数画像間で最もコントラストが高いものを選択して前記合成を行う。
【0016】
好適には、前記撮像光学系は絞りを有し、前記二周波駆動液晶素子は、前記絞りに隣接した箇所に配置されている。
【0017】
好適には、前記二周波駆動液晶素子は、前記撮像光学系全体のパワーよりパワーの強い面に隣接した箇所に配置されている。
【0018】
好適には、前記二周波駆動液晶素子は赤外線カットフィルター機能を有する。
【0019】
本発明の第2の観点の画像生成方法は、撮像光学系に二周波駆動型液晶素子を介して焦点位置を変化させながら連続で撮影し、撮影して得られる複数画像を合成して被写界深度を拡張した画像を生成する。
【0020】
本発明の第3の観点は、撮像装置を有する電子機器であって、前記撮像装置は、撮像光学系と、前記撮像光学系の光軸上の何れかの位置に配置された二周波駆動型液晶素子と、前記撮像光学系を介した被写体像を撮像する撮像素子と、前記二周波駆動型液晶素子を駆動部と、を有し、前記駆動部は、撮影時に、前記二周波駆動型液晶素子を駆動させて状態を変化させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができ、しかも良好な画像を得ることができる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を添付図面に関連付けて説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置を適用した電子機器としての情報コード読取装置の一例を示す外観図である。
図2(A)〜(C)は、情報コードの例を示す図である。
図3は、図1の情報コード読取装置に適用される撮像装置の構成例を示すブロックである。
【0024】
本実施形態に係る情報コード読取装置100は、図1に示すように、本体110がケーブル111を介して図示しない電子レジスタ等の処理装置と接続され、たとえば読み取り対象物120に印刷された反射率の異なるシンボル、コード等の情報コード121を読み取り可能な装置である。
情報コード読取装置100は、本体110に形成された読取開始スイッチ112が操作されると、それをトリガとして、情報コードの読み取りを、たとえばデコード判定で可となればそれをデコード結果とする機能を有している。
【0025】
読み取り対象の情報コードとしては、たとえば図2(A)に示すような、JANコードのような1次元のバーコード122と、図2(B)および(C)に示すようなスタック式のCODE49、あるいはマトリックス方式のQRコードのような二次元のバーコード123が挙げられる。
【0026】
本実施形態に係る情報コード読取装置100は、本体110内に、図示しない照明光源と、図3に示すような撮像装置200とが配置されている。
本実施形態に係る撮像装置200は、光学系210に焦点位置を変化させるために二周波駆動型液晶素子(液晶レンズ)を適用することにより、二周波駆動型液晶素子を持たない通常光学系よりも擬似的に深度を拡張することが可能に構成されている。
【0027】
本実施形においては、撮像装置200は、撮影時に二周波駆動型液晶素子を駆動させて状態を変化させる。
具体的には、二周波駆動型液晶素子(レンズ)を駆動させて遠側ピントと近側ピントを瞬時に切り替えることで被写界深度を擬似的に拡張する。
また、撮像装置200は、二周波駆動型液晶素子の焦点距離を可変としてレンズパワーを変化させて焦点位置を変化させる機能を有する。
すなわち、二周波駆動型液晶素子による遠側ピントと近側ピントの切り替えは液晶レンズの焦点距離を可変とし、レンズパワーの変化によってピント位置を変化させる機能を有する。
また、撮像装置200は、二周波駆動型液晶素子の焦点距離は不変とし、波面の変調によって波面収差ベスト位置を変化させる機能を有する。
すなわち、二周波駆動型液晶素子による遠側ピントと近側ピントの切り替えは液晶レンズの焦点距離は不変とし、波面の変調によってピント位置を変化させる機能を有する。
【0028】
そして、撮像装置200は、連続で撮像して得られる複数画像を合成して被写界深度を拡張した画像を生成する。
撮像装置200は、焦点位置の変化に伴う画角変動によって生じる複数画像間の被写体像のサイズの違いを画像処理によって正規化してから合成を行う。
撮像装置200は、合成を前記複数画像のデータを平均することによって行う。
また、撮像装置200は、画像の部分毎に複数画像間で最もコントラストが高いものを選択して合成を行う。
換言すれば、撮像装置200は、二周波駆動型液晶素子による遠側ピントと近側ピントの切り替え時に生じる画角変動を座標変換もしくは画像切り出しにより補正する機能を有する。
また、撮像装置200は、二周波駆動時に、複数枚画像をメモリに格納し、画像処理を行い出力する機能を有する。
【0029】
情報コード読取装置100の撮像装置200は、図3に示すように、光学系210、撮像素子220、アナログフロントエンド部(AFE)230、画像処理装置240、カメラ信号処理部250、画像表示メモリ260、画像モニタリング装置270、操作部280、露出制御装置290、および駆動部300を有している。
【0030】
光学系210は、被写体物体OBJを撮影した像を撮像素子220に供給する。
図4は、二周波駆動型液晶素子を用いた光学系の第1の構成例を示す図である。
図5は、二周波駆動型液晶素子を用いた光学系の第2の構成例を示す図である。
【0031】
第1の構成例の光学系210Aは、図4に示すように、たとえば物体側OBJSから順に配置された第1レンズ211と、二周波駆動型液晶素子212、第2レンズ113、第3レンズ214、絞り215、第4レンズ216、および第5レンズ217を有する。
第1の構成例の光学系210Aは、二周波駆動型液晶素子212をレンズ面のパワーの強い面(図4の例では、第1レンズ211の像面側面、または第2レンズ212の物体側面)に隣接して配置した例である。
【0032】
第2の構成例の光学系220Bは、図5に示すように、たとえば物体側OBJSから順に配置された第1レンズ211と、第2レンズ113、第3レンズ214、絞り215、二周波駆動型液晶素子212、第4レンズ216、および第5レンズ217を有する。
第1の構成例の光学系210Aは、二周波駆動型液晶素子212を絞り215に隣接した位置に配置した例である。
【0033】
なお、光学系200Aおよび光学系200Bにおいて、第4レンズ216および第5レンズ217は接合され、撮像素子220に結像させるための結像レンズとして機能する。
【0034】
以下に詳述するように、本実施形態においては、二周波駆動型液晶素子212の高速な分子配向変化により、遠側ピント、近側ピントとレンズユニットのピント位置を高速に切り替える事で擬似的に深度が拡張された出力を得る。
以下に、二周波駆動型液晶素子212について詳述する。
【0035】
本実施形態に係る撮像装置200の光学系210においては、焦点位置を変化させるために二周波駆動型液晶素子(レンズ)212を用いる。
二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の配置位置としては、図4および図5に示すように、パワーが強いレンズの面に隣接し、もしくは絞り215に隣接して位置していることが好ましい。
レンズ面のパワーが強い面に隣接することのメリットは、二周波駆動型液晶素子212のパワー変動に伴う主点位置の変動を大きくすることができるからである。レンズ面のパワーが弱い面に隣接することに比べて大きく主点位置が動くということは、換言すればより長い撮影距離をとることができる。
【0036】
絞り215に隣接することのメリットとしては、絞り近傍は最も光線が収束していて二周波駆動型液晶素子212の径を小型化することができる。
さらに二周波駆動型液体素子212の変動面積が小さくなることから、高速化を図ることが可能となる。
絞り215は最も光線が収束しているため二周波駆動型液晶素子213の径を小型化することでできることはもとより、さらに好適にはIR効果を有することでIRカットガラスを別途用意する必要がなくなりコスト削減に繋がる。IR(赤外)カット機能を二周波駆動型液晶素子212に内包し、二周波駆動型液晶素子212を多機能化することもできる。IRの角度特性の影響を小さくするには、絞りに隣接することが好ましい。
【0037】
図6は、二周波駆動型液晶素子(レンズ)のパワーの時間変化を示している。
【0038】
液晶素子(レンズ)は、電圧を加えて液晶分子の配向状態を制御することで、それぞれ焦点距離を可変にすることができる。
中でも、二周波駆動型液晶素子(レンズ)の動作原理は、電界で液晶の配向の向きを変えることにより、二周波駆動型液晶素子212を凸レンズ→平板→凹レンズと変化できる。
ここで、二周波駆動型液晶素子212は、印加電圧の周波数によって誘電率異方性の極性を反転できるため、高周波電界と低周波電界とを交互に印加することにより、液晶の向きを変化できる。
したがって、電界を常に印加した状態で、実効的な屈折率を変化できて、電界を増加させるだけで、応答速度を高速化できる。
さらに実際には、図6に示すとおり電界としては2値だが、レンズのパワーとしては2値の値とならずに連続となる。
【0039】
図7は、焦点距離変化に伴う画角変動について説明するための図である。
【0040】
図7に示すように、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212のパワーが変化すると、それに伴いレンズ系の焦点距離が変わり、画角が変動する。
画角が変動すると信号が重複しボケた画となってしまう。動画においては、もちろんのこと静止画でもフレームレートが遅いと画角の異なった画像が重複しピントの甘い画となってしまう。
【0041】
図8(A)〜(C)は、画角変動についてさらに詳細に説明するための図であって、図8(A)は至近距離の人物にピントが合っている状態を示し、図8(B)は中距離の樹木にピントが合っている状態を示し、図8(C)は遠距離の山にピントが合っている状態を示している。
【0042】
二周波駆動型液晶素子(レンズ)212を切り替え駆動させながら連続撮影すると、それぞれの画像において画面内でピントの合っている部分が図8(A)〜(C)に示すように異なってくる。
ピント位置が至近側にある場合は図8(A)に示すように、手前にいる人物Hにピントが合い、それより遠い樹木Tや山Mはボケた画像となる。
しかし、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の変化によってピント位置が中距離や遠距離に変わると、図8(B)や(C)に示すように、それぞれ樹木や山に最もピントが合って、それ以外の距離の被写体はボケた画像となる。
そこで、図8(A)〜(C)中に破線BLで示したように、画面内をブロック分割しておき、ブロック毎にそれぞれのピントが合ったタイミングの画像のものを使って、画面全体にピントの合った、即ち深度の深い画像を得ることができる。
【0043】
具体的には、図8において、たとえば人物Hが写っているブロックにおいて各画像のピントの状態を例えばコントラスト値で比較すると、図8(A)の場合が最も高く、図8(B)、(C)の順に低くなっていくことになる。
よって、人物Hが写っているブロックは図8(A)の画像のものを用いる。
次にM樹木Tが写っているブロックについてみると図8(B)の画像のものが最もコントラストが高く、図8(A)、(C)ではそれらより低くなる。
よって、樹木が写っているブロックでは図8(B)の画像のものを採用する。
同様に、山Mが写っているブロックにおいては、図8(C)の画像のものが最もコントラストが高く、図8(B)、(A)の順に低くなっていくことになる。
よって、山Mが写っているブロックは図8(C)の画像のものを用いる。
このようにブロック毎にコントラストが最も高くなるタイミングの画像のものを選択して合体させると、結果として深度の深い画像を得られることになる。
【0044】
この手法においても、焦点距離の変化に伴う画角変動がある場合は、画像処理によって像サイズの正規化を行う必要があることは同様である。
【0045】
図9、焦点距離変化に伴う画角変動を補正した状態を示す図である。
図9において、実線が補正後、破線が補正前の画像を示している。
【0046】
図7に示すような状態を防ぐため、図9において、たとえば座標変換の方法を用いて、常に同じ画角となるように画像処理を加えている。
他の方法としては、たとえば画角変動が小さくピクセルシフトしないような場合は、複数枚の画像を平均化する方法も採用することが可能である。
【0047】
図10(A)〜(C)は、二周波駆動型液晶素子(レンズ)によるピント調整を説明するための図である。
図10(A)は低もしくは高周波におけるピント状態を示し、図10(B)は図10(A)と異なるピントを焦点距離を変化させるよう形状を変化させた場合を示し、図10(C)は図10(A)と異なるピントを波面収差ベスト位置が変化するように形状を変化させた場合を示している。
【0048】
ここで、図10(A)〜(C)に関連付けて二周波駆動型液晶素子(レンズ)の変化方法を説明する。
1つ目は、図10(B)に示すように、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の焦点距離を変えながらピント位置を調整する場合である。この方法のメリットとしては、ダイナミックにピント位置を変化させることができる。ただし、大きな変化に伴う画角の変動がある。
2つ目として、図10(C)に示すように、焦点距離(曲率)を変えずに、収差をコントロールすることでピント位置を調整する方法である。この方法のメリットは、画角の変動が少ない。ただし、大きな変化が困難なため、ピント調整の幅が狭く撮影距離が図10(B)に比べて伸びない。
【0049】
図11(A)は、二周波駆動型液晶素子(レンズ)の配置位置による主点位置変動を説明するための図である。
【0050】
次に、二周波駆動型液晶素子(レンズ)の配置位置による主点位置変動について、図11(A)および(B)に関連付けて説明する。
【0051】
図11(A)は、主点位置の変動を大きくするためにレンズのパワーが強い面に隣接するように配置した図となっている。
この場合、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212のパワー変動による大きな主点位置変動効果が期待できる。その反面、感度が強く収差も大きく発生してしまうため、十分な収差補正を行わないと性能が著しく劣化してしまう。
【0052】
図11(B)は、レンズのパワーが弱い面に隣接するように配置した図となっている。 この場合、感度が弱く二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の変動に伴う収差発生は抑えることができる。ただし、主点位置の変化も小さくなってしまうため、ピント調整量としては図11(A)に比べて減ってしまう。
【0053】
本実施形態においては、画像処理装置240において、連続して撮影した画像の合成処理や補正処理を行う。
【0054】
撮像素子220は、光学系210で取り込んだ像が結像され、結像1次画像情報を電気信号の1次画像信号FIMとして、アナログフロントエンド部230を介して画像処理装置240に出力するCCDやCMOSセンサからなる。
図3においては、撮像素子220を一例としてCCDとして記載している。
【0055】
アナログフロントエンド部230は、タイミングジェネレータ231、およびアナログ/デジタル(A/D)コンバータ232を有する。
タイミングジェネレータ231では、撮像素子220のCCDの駆動タイミングを生成しており、A/Dコンバータ232は、CCDから入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、画像処理装置240に出力する。
【0056】
画像信号処理部の一部を構成する画像処理装置240は、前段のAFE130からくる撮像画像のデジタル信号を入力し、連続で撮像して得られる複数画像を合成して被写界深度を拡張した画像を生成する機能を有する。
画像処理置240は、焦点位置の変化に伴う画角変動によって生じる複数画像間の被写体像のサイズの違いを画像処理によって正規化してから合成を行う。
画像処理装置240は、合成を前記複数画像のデータを平均することによって行う。
また、画像処理装置240は、画像の部分毎に複数画像間で最もコントラストが高いものを選択して合成を行う。
換言すれば、画像処理装置240は、二周波駆動型液晶素子212による遠側ピントと近側ピントの切り替え時に生じる画角変動を座標変換もしくは画像切り出しにより補正する機能を有する。
画像処理装置240の処理については後でさらに詳述する。
【0057】
カメラ信号処理部(DSP)250は、カラー補間、ホワイトバランス、YCbCr変換処理、圧縮、ファイリング等の処理を行い、メモリ260への格納や画像モニタリング装置270への画像表示等を行う。画像モニタリング装置270は、カメラ信号処理部250の制御の下、カラー出力あるいは白黒出力が可能である。
【0058】
カメラ信号処理部250は、露出制御装置290と駆動部300との協働により、駆動部300による二周波駆動型液晶素子212による遠側ピントと近側ピントの切り替え支持を行う。
また、カメラ信号処理部250は、二周波駆動時に、1周期分の複数枚画像をメモリに格納し、画像処理を行い出力する機能を有する。
【0059】
露出制御装置290は、露出制御を行うとともに、操作部280などの操作入力を持ち、それらの入力に応じて、システム全体の動作を決定し、AFE230、画像処理装置240、カメラ信号処理部250等を制御し、システム全体の調停制御を司るものである。
【0060】
駆動部300は、カメラ信号処理部250の指示に応じて二周波駆動型液晶素子212
遠側ピントと近側ピントの切り替えは液晶レンズの焦点距離を可変とし、レンズパワーの変化によってピント位置を変化させる機能を有する。
また、駆動部300は、カメラ信号処理部250の指示に応じて二周波駆動型液晶素子の焦点距離は不変とし、波面の変調によって波面収差ベスト位置を変化させる機能を有する。
すなわち、駆動部300は、カメラ信号処理部250の指示に応じて二周波駆動型液晶素子212による遠側ピントと近側ピントの切り替えは液晶レンズの焦点距離は不変とし、波面の変調によってピント位置を変化させる機能を有する。
【0061】
以下、本実施形態の撮像装置の具体的な処理について体的に説明する。
【0062】
まず、図1の情報コード読取装置(バーコードリーダ)等のマシンビジョン用のカメラに応用する場合の処理について説明する。
【0063】
図12は、二周波駆動型液晶素子(レンズ)を用いて、たとえば図1の情報コード読取装置(バーコードリーダ)等のマシンビジョン用のカメラに応用する場合の処理のフローを示す図である。
【0064】
まず、カメラ信号処理部150の制御の下、駆動部300により二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の状態を初期状態とする(ST1)。この初期状態において、情報コード等の画像を取得する(ST2)。
ここで、デコード判定を行う(ST3)。ステップST3において、デコード判定が可能な場合(判定OK)には判定結果が正しいものとして(ST4)、処理を終了する。
ステップST3において、デコード判定が良好でない(NG)と判定した場合には、カメラ信号処理部150の制御の下、駆動部300により二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の状態を高周波状態とする(ST5)。この初期状態において、情報コード等の画像を取得する(ST6)。
ここで、デコード判定を行う(ST7)。ステップST7において、デコード判定が可能な場合(判定OK)には判定結果が正しいものとして(ST4)、処理を終了する。
ステップST7において、デコード判定が良好でない(NG)と判定した場合には、カメラ信号処理部150の制御の下、駆動部300により二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の状態を低周波状態とする(ST8)。この初期状態において、情報コード等の画像を取得する(ST9)。
ここで、デコード判定を行う(ST10)。ステップST10において、デコード判定が可能な場合(判定OK)には判定結果が正しいものとして(ST4)、処理を終了する。
ステップST7において、デコード判定が良好でない(NG)と判定した場合には、判定結果が正しくないものとして(ST11)、処理を終了する。
【0065】
次に、二周波駆動型液晶レンズを用いて、複数枚の画像を撮影してそれらを合成することによって深度を拡張する処理について説明する。
【0066】
図13は、二周波駆動型液晶レンズを用いて、複数枚の画像を撮影してそれらを合成することによって深度を拡張する処理のフローを示す図である。
【0067】
この方法での撮影を開始するにあたって、カメラ信号処理部250の制御の下、駆動部300により二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の状態を初期状態とした後(ST21)、高周波状態と低周波状態を交互の高速で周期的に繰り返すように駆動しておく(ST22)。
その状態で画像の取り込み(ST23)、およびメモリへの一時保管を予め決められた回数分(このフローではn回)行う(ST24)。
決められた枚数の画像を取得したら、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の駆動を停止し(ST25)、保管している画像の合成を行って(ST26)、被写界深度の深い画像を生成し、一連の処理を終了する。
【0068】
図14(A)および(B)は、図13の処理を行う際の二周波駆動型液晶素子(レンズ)切り替えと画像取得の周期の関係を示す図である。
【0069】
図14(A)は、二周波駆動型液晶素子(レンズ)の状態の切り替え周期に対して画像取得の周波が非常に短い場合の例を示している。
このとき、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の切り替えの最低でも1/2周期以上は連続して画像を取り込み、できれば液晶レンズ切り替えによってレンズパワーが最大になるタイミングと最低になるタイミングに画像取り込みのタイミングをシンクロさせると、最大限に深度を拡張することができることになる。
【0070】
図14(B)は、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の状態の切り替え周期に対して画像取得の周期が比較的長い場合の例を示している。
図14(B)の場合のように、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の状状態の変化を順当に捉えて画像を取得していくことはできていないが、ある程度の回数以上を取得すれば様様な状態を満遍なく取り込むことが可能である。
もちろん、上記同様タイミングを意図的に操作することで、より効率の良い深度拡張が実現可能である。
【0071】
ここではn=5(5枚の画像の取り込み・合成の場合を例に説明したが、図14(A),(B)の何れの場合でも取り込み画像枚数の多いほうが高い画質が期待できることは言うまでもない。
【0072】
ただし、取り込み画像枚数を増やしていくと、取り込みに時間を要するため、その間に被写体が動く、あるいは手ブレが発生するといった場合がある。また、その後の画像合成に要する時間も増大することになる。
そこで、取り込み・合成を行う画像枚数はこれらの条件を考慮して決定する必要がある。
【0073】
図15は、焦点距離の変化に伴う画角変動の補正方法の具体例を示す図である。
【0074】
二周波駆動型液晶素子(レンズ)212のパワーが変化すると、それに伴いレンズ系の焦点距離が変わり、画角が変化する。
このことは、すなわち図9に示したように被写体の像倍率が微妙に変化することになる。画像合成のためには、この像倍率を正規化して被写体像を同じ大きさにしておき必要がある。ここでは、その一手法の考え方を示す。
【0075】
(正規化目標に対する倍率を求める)
二周波駆動型液晶素子(レンズ)212を高周波状態と低周波状態で交互に周期的に切り替え駆動しながら撮影した複数枚(フレーム)の画像から、正規化する目標となる像サイズの画像を選択する。
図15では実線で示した像を目標にするものとする。
【0076】
この像に対して、他のフレームの画像の倍率を求める。像の任意の特徴点に着目し、その特徴点が他のフレームでどこに位置しているかを検出し、これらの光軸中心からの距離の比を求めることで倍率を求めることができる。
【0077】
焦点距離の変動による各点の変化は、光軸中心の放射方向において等倍率となる。
倍率を算出するための特徴点は、光軸付近より周辺部のほうが算出の分解能を高めることができる。
また、特徴点は、一箇所ではなくなるべく多くの点を用いたほうが、信頼性を向上させることができる。
【0078】
具体的に図15に関連付けて説明すると、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212を駆動させながら撮影した複数枚(フレーム)の画像から正規化する目標画像を選択したものが実線で示した像Isとなる。
それに対して焦点距離が短い、すなわち像倍率の高い状態で撮影された画像を重ねて表したものが破線で示したI1、逆に焦点距離が長い、すなわち像倍率の低い状態で撮影された画像を重ねて表したものが破線で示したI2となる。
【0079】
図15に示すように、光軸からSの距離にある特徴点の位置の変化は、I1ではV1、I2ではV2となる。これらより各倍率は以下のように求められる。
【0080】
[数1]
正規化目標画像Isに対するI1画像の倍率=(S+V1)/S
正規化目標画像Isに対するI2画像の倍率=(S+V2)/S
【0081】
(像倍率の異なる各画像の正規化を行う)
画像合成を行うために、求めた倍率を用いて像倍率の正規化を行う。
正規化は、画像全体に対して光軸座標を原点として上記倍率の逆数を乗じる座標変換を行うことで実施できる。すなわち光軸座標を(X0、Y0)、正規化語の座標を(Xs、Ys)とすると、次にようになる。
【0082】
[数2]
I1の画像の場合
Xs=X0+(X−X0)*S/(S+V1)
Ys=X0+(Y−Y0)*S/(S+V1)
【0083】
[数3]
I2の画像の場合
Xs=X0+(X−X0)*S/(S−V2)
Ys=X0+(Y−Y0)*S/(S−V2)
【0084】
ここでは、二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の変化に対する画角変動量や画像取り込みタイミングが把握できない場合を想定して取得画像の比較によって倍率の実測および正規化の方法を示したが、本発明はこの正規化の方法以外の方法を採用可能である。
二周波駆動型液晶素子(レンズ)212の変化の過渡状態に対応する画角変動量が正確に分かっていて、かつそれに対応した画像取り込みタイミングも把握できていれば、上記の倍率算出の手順は不要で取得画像を各画角変動量の逆数に合わせて倍率を合わせて(いわゆるデジタルズーム処理)をやることで、画像の大きさの正規化ができる。
何れの場合も、個別に正確な光軸座標が分かっている必要がある。
【0085】
以上説明したように、本実施形態の撮像装置200は、光学系210に焦点位置を変化させるために二周波駆動型液晶素子(液晶レンズ)を適用し、二周波駆動型液晶素子(レンズ)を駆動させて遠側ピントと近側ピントを瞬時に切り替えることで被写界深度を擬似的に拡張させる機能を有し、画像処理装置240は、連続で撮像して得られる複数画像を合成して被写界深度を拡張した画像を生成する機能を含み焦点位置の変化に伴う画角変動によって生じる複数画像間の被写体像のサイズの違いを画像処理によって正規化してから合成を行い、この合成を記複数画像のデータを平均することによって行い、あるいは画像の部分毎に複数画像間で最もコントラストが高いものを選択して合成を行うことから、以下の効果を得ることができる。
【0086】
光速応答が可能な二周波駆動型液晶素子(レンズ)を用いて焦点位置を変化させて得られた画像のサイズ合わせ、および合成を行うことで、擬似的に深度の拡張を実現することができ、これによって、復元処理の演算は不要で、かつ大きな深度幅を実現することが可能となる。
そして、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができ、しかも良好な復元画像を得ることが可能となる利点がある。
【0087】
そして、本実施形態に係る撮像装置は、情報コード読取装置に適用した場合を例に説明したが、本撮像装置は、ジタルスチルカメラや携帯電話搭載カメラ、携帯情報端末搭載カメラ、画像検査装置、自動制御用産業カメラ等の電子機器の撮像装置として適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の実施形態に係る情報コード読取装置の一例を示す外観図である。
【図2】情報コードの例を示す図である。
【図3】図1の情報コード読取装置に適用される撮像装置の構成例を示すブロックである。
【図4】二周波駆動型液晶素子を用いた光学系の第1の構成例を示す図である。
【図5】二周波駆動型液晶素子を用いた光学系の第2の構成例を示す図である。
【図6】二周波駆動型液晶素子(レンズ)のパワーの時間変化を示している。
【図7】焦点距離変化に伴う画角変動について説明するための図である。
【図8】画角変動についてさらに詳細に説明するための図であって、図8(A)は至近距離の人物にピントが合っている状態を、図8(B)は中距離の樹木にピントが合っている状態を、図8(C)は遠距離の山にピントが合っている状態を示す図である。
【図9】焦点距離変化に伴う画角変動を補正した状態を示す図である。
【図10】二周波駆動型液晶素子(レンズ)によるピント調整を説明するための図である。
【図11】二周波駆動型液晶素子(レンズ)の配置位置による主点位置変動を説明するための図である。
【図12】二周波駆動型液晶素子(レンズ)を用いて、たとえば図1の情報コード読取装置(バーコードリーダ)等のマシンビジョン用のカメラに応用する場合の処理のフローを示す図である。
【図13】二周波駆動型液晶レンズを用いて、複数枚の画像を撮影してそれらを合成することによって深度を拡張する処理のフローを示す図である。
【図14】図13の処理を行う際の二周波駆動型液晶素子(レンズ)切り替えと画像取得の周期の関係を示す図である。
【図15】焦点距離の変化に伴う画角変動の補正方法の具体例を示す図である。
【図16】一般的な撮像レンズ装置の構成および光束状態を模式的に示す図である。
【図17】図16の撮像レンズ装置の撮像素子の受光面でのスポット像を示す図であって、(A)は焦点が0.2mmずれた場合(Defocus=0.2mm)、(B)は合焦点の場合(Best focus)、(C)は焦点が−0.2mmずれた場合(Defocus=−0.2mm)の各スポット像を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
100・・・情報コード読取装置、121・・・情報コード、200・・・撮像装置、210,210A,210B・・・光学系、220・・・撮像素子、230・・・アナログフロントエンド部(AFE)、240・・・画像処理装置、250・・・カメラ信号処理部、280・・・操作部、290・・・露出制御装置、300・・・駆動部、211・・・第1レンズ、212・・・二周波駆動型液晶素子(レンズ)、213・・・第2レンズ、214・・・第3レンズ、215・・・絞り、216・・・第4レンズ、217・・・第5レンズ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学系と、
前記撮像光学系の光軸上の何れかの位置に配置された二周波駆動型液晶素子と、
前記撮像光学系を介した被写体像を撮像する撮像素子と、
前記二周波駆動型液晶素子の駆動部と、を有し、
前記駆動部は、
撮影時に、前記二周波駆動型液晶素子を駆動させて状態を変化させる
撮像装置。
【請求項2】
前記駆動部は、
前記二周波駆動型液晶素子の焦点距離を可変としてレンズパワーを変化させて焦点位置を変化させる
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記駆動部は、
前記二周波駆動型液晶素子の焦点距離は不変とし、波面の変調によって波面収差ベスト位置を変化させる
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像素子から出力された画像信号の処理を行う画像信号処理部を有し、
前記画像信号処理部は、
連続で撮像して得られる複数画像を前記画像処理部で合成して被写界深度を拡張した画像を生成する
請求項1から3のいずれか一に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記画像信号処理部は、
前記焦点距離の変化に伴う画角変動によって生じる前記複数画像間の被写体像のサイズの違いを画像処理によって正規化してから前記合成を行う
請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記画像信号処理部は、
前記合成を前記複数画像のデータを平均することによって行う
請求項4または5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記画像信号処理部は、
画像の部分毎に前記複数画像間で最もコントラストが高いものを選択して前記合成を行う
請求項4または5に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記撮像光学系は絞りを有し、
前記二周波駆動液晶素子は、前記絞りに隣接した箇所に配置されている
請求項1から7のいずれか一に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記二周波駆動液晶素子は、前記撮像光学系全体のパワーよりパワーの強い面に隣接した箇所に配置されている
請求項1から7のいずれか一に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記二周波駆動液晶素子は赤外線カットフィルター機能を有する
請求項1から9のいずれか一に記載の撮像装置。
【請求項11】
撮像光学系に二周波駆動型液晶素子を介して焦点位置を変化させながら連続で撮影し、
撮影して得られる複数画像を合成して被写界深度を拡張した画像を生成する
画像生成方法。
【請求項12】
撮像装置を有する電子機器であって、
前記撮像装置は、
撮像光学系と、
前記撮像光学系の光軸上の何れかの位置に配置された二周波駆動型液晶素子と、
前記撮像光学系を介した被写体像を撮像する撮像素子と、
前記二周波駆動型液晶素子を駆動部と、を有し、
前記駆動部は、
撮影時に、前記二周波駆動型液晶素子を駆動させて状態を変化させる
電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−206831(P2009−206831A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−46921(P2008−46921)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】