説明

撮像装置、画像管理サーバ、画像通信システム、画像ファイルのデータ構造、および画像管理方法

【課題】画像ファイルに含まれるメタデータのフォーマットによらない柔軟な管理を実現することが可能な撮像装置、画像管理サーバ、画像通信システム、画像ファイルのデータ構造、および画像管理方法を提供する。
【解決手段】画像データと、該画像データに関連付けられた複数のメタデータを含み、前記複数のサーバのいずれかによって解釈される被解釈情報とを有する画像ファイルを生成し、前記被解釈情報は、該被解釈情報を解釈可能なサーバの前記ネットワークにおけるアドレス情報を含むこととする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を撮像して画像データを生成する撮像装置、画像データを含む画像ファイルを管理する画像管理サーバ、画像ファイルを通信する画像通信システム、画像ファイルのデータ構造、および画像ファイルを管理する画像管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラ等の撮像装置が生成した画像データに撮影日時などのメタデータを付加することにより、例えばキーワード検索などを可能にして画像を管理する様々な技術が知られている。近年、画像データは、テレビ、パソコン、デジタルフォトフレーム等の電子機器で鑑賞したり、メールの添付やインターネット上での保管や表示など様々な使われ方がある。デジタルカメラが撮影した画像ファイルのフォーマットとしては、EXIF(Exchangeable image file format)が知られている。このEXIFは、TIFF(Tagged Image File Format)のタグを用いることによって、製造メーカ名、機種、撮影日時、絞り、シャッタースピード等のメタデータが記載されている。デジタルカメラでは、画像ファイルを保存する際に、EXIFに基づいてメタデータが自動的に作成される。
【0003】
このような状況の下、コンテンツとしての画像データをコンテンツに付随するメタデータと関連付けて記録しておき、このメタデータを用いることによって様々な処理を行う技術が知られている。
【0004】
例えば、下記特許文献1に記載の技術では、コンテンツを仮想的に管理する仮想管理情報を作成し、この作成した仮想管理情報を含み、仮想的な階層構造によって構成される階層エントリであるファイルエントリを記録するとともにコンテンツに関連するメタデータを含む階層エントリであるメタデータエントリをファイルエントリの下位階層に記録し、メタデータエントリに含まれるメタデータの中から所望のメタデータを抽出するとともに抽出されたメタデータを含むメタデータエントリの上位階層に記録されているコンテンツファイルを抽出することにより、コンテンツの迅速な利用を可能にする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−276706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、現状では画像ファイルに利用されるメタデータは、予め定めたフォーマットにしたがって作成するのが一般的である。しかしながら、例えばブログを自ら開設している人の中には独自のフォーマットのメタデータを作成したい人もおり、画一的なフォーマットのメタデータだけでは、画像を管理することが困難になってしまう可能性がある。
【0007】
また、現在のインターネット技術として主流となりつつあるクラウドコンピューティングにおいて、インターネット上で画像を管理するHaaS(Hardware as a Service)を実現する場合、フォーマットが異なる画像ファイルを管理することは難しいという問題もあった。このような状況下において、汎用性の観点からは、メタデータのフォーマットをメーカ間で統一するのが好ましいが、各メーカの思惑もあり、統一までに時間がかかってしまう可能性もある。このように、メタデータのフォーマットをメーカやユーザによらず柔軟に対応させることは今後難しくなってくる恐れがあった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像ファイルに含まれるメタデータのフォーマットによらない柔軟な管理を実現することが可能な撮像装置、画像管理サーバ、画像通信システム、画像ファイルのデータ構造、および画像管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る撮像装置は、被写体を撮像して電子的な画像データを生成する撮像部を備え、ネットワークを介して複数のサーバと通信可能な撮像装置であって、前記撮像部が生成した画像データと、該画像データに関連付けられた複数のメタデータを含み、前記複数のサーバのいずれかによって解釈される被解釈情報とを有する画像ファイルを生成する画像ファイル生成部を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る撮像装置は、上記発明において、前記被解釈情報は、該被解釈情報を解釈可能なサーバの前記ネットワークにおけるアドレス情報を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る撮像装置は、上記発明において、前記被解釈情報を解釈可能なサーバから前記アドレス情報を受信することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る撮像装置は、上記発明において、前記撮像部が生成した画像データを含む情報であって前記被解釈情報を解釈可能なサーバによって生成された情報を表示する表示部をさらに備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る撮像装置は、上記発明において、前記被解釈情報は、前記撮像部が生成した画像データに関連付けられるキーワードを含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る撮像装置は、上記発明において、情報を暗号化する暗号鍵を記憶する記憶部をさらに備え、前記被解釈情報は、前記暗号鍵によって暗号化された情報を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る撮像装置は、上記発明において、前記暗号化された情報は、前記画像データに含まれる被写体の情報を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る画像管理サーバは、電子的な画像データと、この画像データに関連付けられた複数のメタデータを含む被解釈情報と、前記被解釈情報の一部をなし、各メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報を保持する参照サーバのアドレス情報とを有する画像ファイルを記憶する記憶部と、ネットワークを介して前記参照サーバに前記フォーマット情報の送信要求を送信するとともに、前記送信要求に対する応答として前記参照サーバから前記フォーマット情報を受信する通信部と、前記通信部が受信した前記フォーマット情報に基づいて前記画像ファイルが有する前記被解釈情報を解釈する解釈部と、前記解釈部が解釈した前記被解釈情報のデータベースを生成するデータベース生成部と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る画像管理サーバは、上記発明において、前記解釈部が解釈した前記被解釈情報を用いることによって前記記憶部で記憶する画像ファイルの検索を行う検索部をさらに備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る画像通信システムは、被写体を撮像して電子的な画像データを生成する撮像装置と、各々が前記撮像装置とネットワークを介して通信可能である複数のサーバとを備えた画像通信システムであって、前記撮像装置は、前記撮像部が生成した画像データと、該画像データに関連付けられた複数のメタデータを含み、前記複数のサーバのいずれかによって解釈される被解釈情報とを有する画像ファイルを生成する画像ファイル生成部を有し、前記被解釈情報は、該被解釈情報を解釈可能なサーバの前記ネットワークにおけるアドレス情報を含み、前記複数のサーバの各々は、前記撮像装置によって送信される前記画像ファイルに含まれる前記被解釈情報を解釈する解釈部を有することを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る画像通信システムは、上記発明において、前記解釈部は、前記被解釈情報を解釈できない場合、該画像ファイルに含まれる前記アドレス情報に対応するサーバに対して前記メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報の送信要求を送信し、この送信要求の応答として前記サーバから受信したフォーマット情報にしたがって前記被解釈情報を解釈することを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る画像通信システムは、上記発明において、前記撮像装置および前記複数のサーバと前記インターネットを介して通信可能であり、前記撮像装置から送られてくる前記画像ファイルを管理する画像管理サーバをさらに備え、前記画像管理サーバは、前記メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報の送信要求を前記アドレス情報に対応する前記サーバへ送信するとともに、この送信要求の応答として前記サーバからフォーマット情報を受信する通信部と、前記通信部が受信した前記フォーマット情報に基づいて前記画像ファイルが有する前記被解釈情報を解釈する解釈部と、前記解釈部が解釈した前記被解釈情報のデータベースを生成するデータベース生成部と、を有することを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る画像ファイルのデータ構造は、電子的な画像データを含み、ネットワークを介して通信可能な画像ファイルのデータ構造であって、前記画像データに関連付けられた複数のメタデータを含む被解釈情報を有し、前記被解釈情報は、各メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報を記憶する参照サーバの前記ネットワークにおけるアドレス情報を含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係る画像管理方法は、電子的な画像データを管理する画像管理サーバが行う画像管理方法であって、前記画像データと、この画像データに関連付けられた複数のメタデータを含む被解釈情報と、前記被解釈情報の一部をなし、各メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報を保持し、ネットワークを介して前記画像管理サーバと接続される参照サーバのアドレス情報とを有する画像ファイルを記憶する記憶部から前記アドレス情報を読み出し、この読み出した前記アドレス情報に対応する前記参照サーバに前記フォーマット情報の送信要求を送信する送信ステップと、前記送信ステップで送信した前記送信要求に対する応答として前記参照サーバから前記フォーマット情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記フォーマット情報に基づいて前記画像ファイルが有する前記被解釈情報を解釈する解釈ステップと、前記解釈ステップで解釈した前記被解釈情報のデータベースを生成するデータベース生成ステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、画像ファイルに含まれるメタデータのフォーマットによらない柔軟な管理を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に係る画像通信システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置の画像ファイル生成部が生成する画像ファイルのデータ構造を模式的に示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1に係る画像通信システムの処理の概要を示す図である。
【図4】図4は、利用者装置がブログサーバへ送信する設定情報の一部を模式的に示す図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置を用いた撮影の状況を示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置が撮影を行った後に表示部で表示される画像を示す図である。
【図7】図7は、ブログの表示例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置の処理内容を示すフローチャートである。
【図9】図9は、ブログサーバの処理内容を示すフローチャートである。
【図10】図10は、本発明の実施の形態2に係る画像通信システムの構成を示す図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置の画像ファイル生成部が生成する画像ファイルのデータ構成を示す図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態2に係る画像通信システムの処理の概要を示す図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置の処理内容を示すフローチャートである。
【図14】図14は、画像処理サーバの処理内容を示すフローチャートである。
【図15】図15は、ストロボに対する画像の補正の概要を模式的に示す図である。
【図16】図16は、本発明の実施の形態3に係る画像通信システムの構成を示す図である。
【図17】図17は、本発明の実施の形態3に係る撮像装置の画像ファイル生成部が生成する画像ファイルのデータ構造を模式的に示す図である。
【図18】図18は、参照サーバが記憶している非暗号化メタデータ群のデータ構成の概要を示す図である。
【図19】図19は、気温データのデータ構成の概要を示す図である。
【図20】図20は、方位データのデータ構成の概要を示す図である。
【図21】図21は、イベントデータのデータ構成の概要を示す図である。
【図22】図22は、参照サーバが記憶している暗号化メタデータ群のデータ構成の概要を示す図である。
【図23】図23は、本発明の実施の形態3に係る画像通信システムの処理の概要を示す図である。
【図24】図24は、本発明の実施の形態3に係る撮像装置の処理内容を示すフローチャートである。
【図25】図25は、画像管理サーバの処理内容を示すフローチャートである。
【図26】図26は、本発明の実施の形態4に係る画像通信システムの構成を示す図である。
【図27】図27は、本発明の実施の形態4に係る画像通信システムの処理の概要を示す図である。
【図28】図28は、画像表示装置が画像を再生する際の処理内容を示すフローチャートである。
【図29】図29は、音楽サーバ処理内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像通信システムの構成を示す図である。同図に示す画像通信システム100は、画像を撮像して電子的な画像データを生成する撮像装置1と、パーソナルコンピュータ等を用いて実現される利用者装置2と、ブログ情報を管理する複数のブログサーバ3−1、3−2、・・・、3−n(nは正の整数)と、を備える。撮像装置1、利用者装置2、複数のブログサーバ3−1、3−2、・・・、3−nは、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。ネットワークNは、インターネット、LAN(Local Area Network)、電話網、パケット網、専用網等の適当な組み合わせによって構築される。
【0027】
撮像装置1は、画像を撮像して該画像の画像データを生成する撮像部11と、撮像部11が生成した画像データに含まれる画像信号に対して所定の信号処理を施す画像処理部12と、撮像装置1の操作信号等が入力される操作入力部13と、画像を含む情報を表示する表示部14と、画像データを含む情報を記憶する記憶部15と、ネットワークNを介して利用者装置2および複数のブログサーバ3−1、3−2、・・・、3−nと通信を行うための通信インタフェースである通信部16と、撮像装置1の動作制御を行う制御部17と、を備える。撮像装置1は、無線LANを介してネットワークNに接続される。
【0028】
撮像部11は、一または複数のレンズによって構成され、所定の視野領域に存在する被写体からの光を集光する光学系と、光学系が集光した光の入射量を調整する絞りと、レリーズ入力に応じて動作するシャッタと、絞りおよびシャッタを通過した光を受光して電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子と、撮像素子から出力されるアナログ信号に増幅等の信号処理を施した後、A/D変換を行うことによってデジタルの画像データを生成する信号処理回路とを有する。
【0029】
操作入力部13は、撮像装置1の電源スイッチ、撮像指示を与えるレリーズ信号を入力するレリーズスイッチ、撮像装置1で設定可能な各種動作モードの切替を行うモード切替スイッチなどを有する。
【0030】
表示部14は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて実現され、画像データのほかに撮像装置1の操作情報や撮影に関する情報を適宜表示する。 なお、表示部14に積層したタッチパネルによって操作入力部13を実現し、ユーザが表示部14で表示される情報に基いた操作信号の入力を行えるようにしてもよい。
【0031】
記憶部15は、撮像装置1の内部に固定的に設けられるフラッシュメモリやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリを用いて実現される。なお、記憶部15が、外部から装着されるメモリカード等のコンピュータ読取可能な記録媒体に対して情報を記録する一方、記録媒体が記録する情報を読み出す記録媒体インターフェースとしての機能を有してもよい。
【0032】
制御部17は、操作入力部13から入力される情報に応じてメタデータを生成するメタデータ生成部171と、撮像部11が生成した画像データおよびメタデータ生成部171が生成したメタデータをもとに画像ファイルを生成する画像ファイル生成部172とを有する。制御部17は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて実現され、制御対象である撮像装置1の各構成部位とバスラインを介して接続されている。
【0033】
利用者装置2は、キーボード、マウス、タッチパネル等のインタフェースを用いて実現される入力部21と、液晶または有機EL等からなる表示パネルを用いて実現される表示部22と、各種情報を記憶する記憶部23と、ネットワークNを介して撮像装置1およびブログサーバ3−1、3−2、・・・、3−mと通信を行う通信部24と、利用者装置2の動作制御を行う制御部25と、を備える。利用者装置2は、パソコン、PDA、携帯電話等の端末によって実現され、有線または無線LANを介してネットワークNに接続される。
【0034】
ブログサーバ3−1は、ネットワークNを介して撮像装置1、利用者装置2、および複数のブログサーバ3−2、・・・、3−nと通信を行うための通信インタフェースである通信部31−1と、ブログ情報を含む各種情報を記憶する記憶部32−1と、ブログサーバ3−1の動作制御を行う制御部33−1とを備える。
【0035】
記憶部32−1は、ブログ情報を記憶するブログ情報記憶部321−1を有する。
【0036】
制御部33−1は、撮像装置1から送信されてくる画像ファイル中の被解釈情報を解釈する解釈部331−1と、解釈部331−1が解釈した結果に応じてブログに関する情報を生成するブログ情報生成部332−1と、を有する。
【0037】
ブログサーバ3−2、・・・、3−nの構成もブログサーバ3−1の構成と同じである。すなわち、ブログサーバ3−j(1≦j≦n:jは整数)は、通信部31−j、記憶部32−j、および制御部33−jを備える。ただし、複数のブログサーバ3−1、・・・、3−nは、互いに解釈することが可能なメタデータが異なっており、生成するブログ情報も異なる。以下の説明において、ブログサーバ3−1、3−2、・・・、3−nを区別せずにいう場合、単に「ブログサーバ3」という。
【0038】
図2は、撮像装置1の画像ファイル生成部172が生成する画像ファイルのデータ構造を模式的に示す図である。同図に示す画像ファイルF1は、EXIFに沿って定められるタグF11と、送信先のブログサーバ3によって解釈される被解釈情報F12と、撮像部11が生成し、画像処理部12によって信号処理が施された画像データF13と有する。なお、撮像装置1に音声入出力機能を設けることにより、画像ファイルF1に音声データを付加することも可能である。
【0039】
タグF11には、撮像装置1の機種名、製造メーカ名、絞り、シャッタースピード、撮影日時等の情報が記載されている。被解釈情報F12には、解釈を行うブログサーバ3のURLを含むアドレス情報F121が記載されるとともに、メタデータとして、そのブログサーバ3で分類されるキーワード情報F122が記載されている。
【0040】
図3は、画像通信システム100の処理の概要を示す図である。図3において、まず利用者装置2は、所望のブログサーバ3−j(1≦j≦n:jは整数)へブログ設定情報を送信する(ステップS1)。図4は、利用者装置2がブログサーバ3−jへ送信する設定情報の一部を模式的に示す図である。図4に示す設定情報F2は、利用するブログのタイトル(お料理ブログ)、ユーザ名、使用する撮像装置1の機種名、IPアドレス、写真の分類キーワード(1:スパゲッティ、2:カレーライス、3:コロッケ)などを含む。
【0041】
利用者装置2から設定情報を受信したブログサーバ3−jは、記憶部32−jに設定情報を記録するとともに、設定情報に対応するブログを開設する(ステップS2)。その後、ブログサーバ3−jは、設定情報に含まれる撮像装置1に対して初期化情報を送信する(ステップS3)。ブログサーバ3−jが送信する初期化情報には、ブログサーバ3−jのURL、および撮像装置1によって入力されるキーワードの情報が含まれる。撮像装置1は、受信した初期化情報を記憶部15に記録する。
【0042】
その後、画像ファイル生成部172は、撮像装置1が撮影した画像およびメタデータ生成部171が生成したメタデータを用いることによって画像ファイルを生成する(ステップS4)。図5は、ユーザが撮像装置1を用いて撮影を行っている状況を示す図であり、具体的にはカレーライスを撮影している状況を示す図である。ユーザがカレーライスの画像を撮影した後、表示部14には、図6に示すように、写真分類のキーワードの決定を促す画像P1が表示される。図6では、「2:カレーライス」というキーワードが選択された状態を示している。この状態で選択が確定した場合、メタデータ生成部171は、キーワード「カレーライス」に対応するメタデータを生成する。その後、画像ファイル生成部172は、図2に示すキーワード情報F122に、メタデータ生成部171が生成したメタデータを埋め込むとともに画像データを埋め込むことによって画像ファイルを生成する。
【0043】
続いて、撮像装置1は、画像ファイル生成部172が生成した画像ファイルを、通信部16を介してブログサーバ3−jへ送信する(ステップS5)。
【0044】
画像ファイルを受信したブログサーバ3−jは、ブログ情報記憶部321−jが記憶するブログ情報を更新する(ステップS6)。
【0045】
その後、撮像装置1または利用者装置2がブログサーバ3−jに対してブログの閲覧要求を送信すると(ステップS7)、ブログサーバ3−jは要求元の撮像装置1または利用者装置2へブログ情報を送信する(ステップS8)。図7は、撮像装置1の表示部14または利用者装置2の表示部22で表示されるブログの表示例を示す図である。同図に示すブログ画像P2は、「お料理ブログ」というタイトルの写真ブログであり、2月20日と2月27日に撮影したカレーライスの写真が表示されている。写真の左右にある矢印は、スクロール可能であることを表示しており、撮像装置1の操作入力部13または利用者装置2の入力部21からの入力により、画面表示する写真をスクロールすることができる。また、「スパゲッティへ」や「コロッケへ」という項目が選択入力されると、異なるキーワードの写真ブログへ画面が遷移する。
【0046】
このようにして、画像通信システム100においては、撮像装置1が生成した画像データをメタデータであるキーワード情報と関連付けた画像ファイルを用いることにより、ブログサーバ3で容易にブログを設定、更新することが可能となる。
【0047】
以下、図3で説明した処理をより詳細に説明する。図8は、撮像装置1のより詳細な処理内容を示すフローチャートである。まず、撮像装置1の電源がオンになっている場合(ステップS101:Yes)において、ブログサーバ3からの通信要求があったとき(ステップS102:Yes)、撮像装置1は通信部16を介してブログサーバ3との通信を確立して初期化情報を受信し(ステップS103)、この受信した初期化情報を記憶部15へ記録する(ステップS104)。なお、ステップS101において撮像装置1の電源がオンになっていない場合(ステップS101:No)、撮像装置1は一連の処理を終了する。
【0048】
次に、ステップS102においてブログサーバ3からの通信要求がない場合(ステップS102:No)を説明する。この場合において、撮像装置1が撮影モードに設定されているとき(ステップS105:Yes)、制御部17は表示部14にスルー画像を表示させる(ステップS106)。
【0049】
その後、操作入力部13のレリーズボタンが押されてレリーズ信号が入力されると(ステップS107:Yes)、撮像部11は制御部17の制御のもとで撮影動作を行う(ステップS108)。一方、操作入力部13からレリーズ信号が入力されない場合(ステップS107:No)、撮像装置1はステップS101へ戻る。ステップS107における判定は、ステップS106でスルー画表示を開始してからの経過時間が所定時間を超えたか否かによって判定するのが好ましい。
【0050】
その後、操作入力部13によって分類用のキーワードが入力された場合(ステップS109:Yes)、メタデータ生成部171はキーワードに関するメタデータを生成する(ステップS110)。その後、画像ファイル生成部172は、キーワードのメタデータを被解釈情報として含む画像ファイルを生成し(ステップS111)、生成した画像ファイルを記憶部15に記録する(ステップS112)。一方、操作入力部13によってキーワードが入力されない場合(ステップS109:No)、画像ファイル生成部172は、ステップS111へ移行する。ステップS112の後、撮像装置1はステップS101へ戻る。
【0051】
次に、ステップS105において撮像装置1が撮影モードに設定されてない場合(ステップS105:No)を説明する。この場合において、撮像装置1が再生モードに設定されているとき(ステップS113:Yes)、制御部17は、所定の画像を記憶部15から読み出して表示部14で再生表示させる(ステップS114)。ここで最初に表示する画像は、例えば最新の画像である。その後、操作入力部13によって画像の変更を指示する変更指示信号が入力された場合(ステップS115:Yes)、制御部17は指示された別の画像を記憶部15から読み出して表示部14で表示させる(ステップS116)。ステップS115で変更指示信号が入力されない場合(ステップS115:No)、撮像装置1は後述するステップS117へ移行する。
【0052】
ステップS116の後、操作入力部13から表示中の画像に対応する画像ファイルの送信指示が入力されたとき(ステップS117:Yes)、制御部17は、通信部16を介して、その画像ファイルに記載されたURLを有するブログサーバ3へ画像ファイルを送信する(ステップS118)。一方、操作入力部13から表示中の画像に対応する画像ファイルの送信指示が入力されないとき(ステップS117:No)、操作入力部13から終了指示が入力されれば(ステップS119:Yes)、撮像装置1はステップS101へ戻る。これに対し、ステップS119で終了指示が入力されなければ(ステップS119:No)、撮像装置1は、ステップS115へ戻る。
【0053】
次に、撮像装置1が再生モードに設定されてなく(ステップS113:No)、ブログ表示モードに設定されている場合(ステップS120:Yes)を説明する。この場合において、ブログの選択入力がなされたとき(ステップS121:Yes)、撮像装置1は、選択されたブログに対応するブログサーバ3へブログの閲覧要求を送信する(ステップS122)。その後、撮像装置1がブログ情報を受信すると(ステップS123:Yes)、制御部17は受信したブログ情報を表示部14で表示させる(ステップS124)。一方、撮像装置1がブログ閲覧要求を送信してから所定時間経過してもブログサーバからブログ情報を受信しない場合(ステップS123:No)、制御部17は表示部14にエラー表示させる(ステップS125)。
【0054】
ステップS124またはS125の後、操作入力部13によってブログを終了する終了指示が入力された場合(ステップS126:Yes)、撮像装置1はステップS101へ戻る。これに対し、ステップS124またはS125の後、操作入力部13によってブログの終了指示が入力されない場合(ステップS126:No)、撮像装置1はステップS121へ戻る。
【0055】
なお、ステップS121でブログが選択されない場合(ステップS121:No)、撮像装置1はステップS126へ移行する。
【0056】
図9は、ブログサーバ3のより詳細な処理内容を示すフローチャートである。まず、利用者装置2からブログの設定情報を受信した場合(ステップS201:Yes)、ブログサーバ3は、受信した設定情報に基づいてブログの開設処理を行い、開設したブログの情報をブログ情報記憶部321へ記録する(ステップS202)。その後、ブログサーバ3は、開設したブログの設定結果を利用者装置2へ送信する(ステップS203)。ここで、利用者装置2によって送信されるブログの設定情報は、例えば図4に示す設定情報F2である。
【0057】
続いて、ブログサーバ3は、撮像装置1へアクセスする(ステップS204)。撮像装置1との通信が確立した場合(ステップS205:Yes)、ブログサーバ3は、ブログ情報記憶部321からブログ情報に対応する初期化情報を撮像装置1へ送信し(ステップS206)、ステップS201へ戻る。撮像装置1との通信が確立しない場合(ステップS205:No)、ブログサーバ3はステップS204へ戻る。
【0058】
次に、ステップS201において利用者装置2からブログの設定情報を受信しない場合(ステップS201:No)を説明する。この場合において、ブログサーバ3が撮像装置1から画像ファイルを受信したとき(ステップS207:Yes)、解釈部331は画像ファイルに含まれる被解釈情報の解釈を行う(ステップS208)。
【0059】
解釈部331が被解釈情報を解釈することができた場合(ステップS209:Yes)、ブログ情報生成部332は、対応するブログを解釈結果に基づいて更新する(ステップS210)。
【0060】
一方、解釈部331が被解釈情報を解釈できない場合(ステップS209:No)、ブログ情報生成部332は、画像ファイルの被解釈情報に記載されたURLを有するブログサーバ3へ解釈規則の送信要求を送信する(ステップS211)。これは、例えば料理用の写真ブログを開設しているブログサーバ3−jに、音楽用の写真ブログ等、全く異なる分野のブログを開設しているブログサーバ3−k(1≦k≦n;k≠j)でしか解釈できない画像ファイルが送信された状況に対応する。
【0061】
その後、自身とは別のブログサーバ3から解釈規則を受信した場合(ステップS212:Yes)、ブログ情報生成部332は、受信した解釈に基づいてブログを更新する(ステップS213)。自身とは別のブログサーバ3から解釈規則を受信しなかった場合(ステップS212:No)、ブログサーバ3は利用者装置2へエラー表示画像情報を送信する(ステップS214)。
【0062】
次に、ブログサーバ3が利用者装置2からブログ開設要求を受信せず(ステップS201:No)、かつ撮像装置1から画像ファイルを受信しない場合(ステップS207:No)を説明する。この場合において、撮像装置1または利用者装置2からブログ閲覧要求を受信したとき(ステップS215:Yes)、制御部33は、要求されたブログのブログ情報をブログ情報記憶部321から読み出し、この読み出したブログ情報を要求元である撮像装置1または利用者装置2へ送信する(ステップS216)。
【0063】
この後、ブログサーバ3はステップS201へ戻る。なお、ステップS215で撮像装置1または利用者装置2からブログ閲覧要求を受信しない場合(ステップS215:No)にも、ブログサーバ3はステップS201へ戻る。
【0064】
以上説明した本発明の実施の形態1によれば、画像ファイルに含まれるメタデータのフォーマットによらない柔軟な管理を実現することが可能となる。
【0065】
また、本実施の形態1によれば、拡張性の高い画像分類を可能としているため、撮像装置の開発段階で将来のニーズを予測したシステム展開は困難な場合であっても、柔軟に対応することができる余地を残しておくことができる。この結果、ユーザの多様なニーズに応えることも可能となる。
【0066】
また、本実施の形態1によれば、ネットワーク上でこだわりのブログを作成しているようなユーザに対しても、そのユーザの嗜好や撮像装置の種別を反映した、拡張性の高いサービスを実現することが可能となる。
【0067】
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2に係る画像通信システムの構成を示す図である。同図に示す画像通信システム200は、画像を撮影して電子的な画像データを生成する撮像装置4と、撮像装置4に装着されるアクセサリであるストロボ5と、アクセサリの情報を管理するとともに、この管理するアクセサリの情報に基づいて、撮像装置4が生成した画像データの補正を行う複数の画像処理サーバ6−1、6−2、・・・、6−m(mは正の整数)と、を備える。撮像装置4、複数の画像処理サーバ6−1、6−2、・・・、6−mは、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
【0068】
撮像装置4は、画像を撮像して該画像の画像データを生成する撮像部41と、撮像部41が生成した画像データに含まれる画像信号に対して所定の信号処理を施す画像処理部42と、撮像装置4の操作信号等が入力される操作入力部43と、画像を含む情報を表示する表示部44と、画像データを含む情報を記憶する記憶部45と、ネットワークNを介して利用者装置2および複数の画像処理サーバ6−1、6−2、・・・、6−mと通信を行うための通信インタフェースである通信部46と、撮像装置4に装着されるアクセサリとしてのストロボ5と通信を行うための通信インタフェースであるアクセサリ通信部47と、撮像装置4の動作制御を行う制御部48と、を備える。撮像装置4は、無線LANを介してネットワークNに接続される。
【0069】
制御部48は、操作入力部43から入力される情報に応じてメタデータを生成するメタデータ生成部481と、撮像部41が生成した画像データおよびメタデータ生成部481が生成したメタデータをもとに画像ファイルを生成する画像ファイル生成部482とを有する。制御部48は、CPU等を用いて実現され、制御対象である撮像装置1の各構成部位とバスラインを介して接続されている。
【0070】
ストロボ5は、撮像装置4のアクセサリ通信部47と接続されて撮像装置4との間で通信を行うストロボ通信部51と、ストロボ5の機種、製造メーカ等の情報を記憶するストロボ記憶部52と、ストロボの動作制御を行うストロボ制御部53と、を備える。
【0071】
画像処理サーバ6−1は、ネットワークNを介して撮像装置4、および複数の画像処理サーバ6−2、・・・、6−mと通信を行うための通信インタフェースである通信部61−1と、アクセサリ情報を含む各種情報を記憶する記憶部62−1と、画像処理サーバの動作制御を行う制御部63−1とを備える。
【0072】
記憶部62−1は、所定のアクセサリの情報を記憶するアクセサリ情報記憶部621−1を有する。以下、アクセサリ情報記憶部621−1は、アクセサリとしてストロボ5の情報を記憶しているものとする。
【0073】
制御部63−1は、撮像装置4から送信されてくる画像ファイル中の被解釈情報を解釈する解釈部631−1と、解釈部631−1が解釈した結果に応じて画像データの補正を行う画像補正部632−1と、を有する。画像処理サーバ6−1は、アクセサリ情報記憶部621−1が記憶するストロボ5に関する情報に基づいて画像の補正を行う機能を有している。ここで、ストロボ5に関連するアクセサリ情報としては、ストロボ5の機種に応じた配光情報などを挙げることができる。
【0074】
画像処理サーバ6−2、・・・、6−nの構成も画像処理サーバ6−1の構成と同じである。すなわち、画像処理サーバ6−j(1≦j≦m:jは整数)は、通信部61−j、記憶部62−j、制御部63−jを備える。ただし、複数の画像処理サーバ6−1、6−2、・・・、6−mは、互いに解釈することが可能なメタデータが異なっている。換言すれば、複数の画像処理サーバ6−1、6−2、・・・、6−mは、解釈対象のアクセサリが互いに異なる。このようなアクセサリとしては、上述したストロボ以外にも、レンズ、EVF(Electric View Finder)などがある。以下の説明において、画像処理サーバ6−1、6−2、・・・、6−mを区別せずにいう場合、単に「画像処理サーバ6」という。
【0075】
図11は、撮像装置4の画像ファイル生成部482が生成する画像ファイルのデータ構造を示す図である。同図に示す画像ファイルF3は、EXIFに沿って定められるタグF31と、送信先の画像処理サーバ6によって解釈される被解釈情報F32と、撮像部41が生成し、画像処理部42によって信号処理が施された画像データF33と有する。
【0076】
被解釈情報F32には、解釈を行う画像処理サーバ6のURLを含むアドレス情報F321が記載されるとともに、その画像処理サーバ6で解釈される情報であるアクセサリ情報F322が記載されている。ここでのアクセサリ情報は、アクセサリの機種、製造メーカ、製造年月日、アクセサリに関する情報を記憶する画像処理サーバのURL等を含むメタデータである。
【0077】
図12は、画像通信システム200における処理の概要を示す図である。撮像装置4にストロボ5が装着されると、ストロボ5から撮像装置4へアクセサリ情報が送信される(ステップS21)。その後、撮像装置4が撮影した画像およびメタデータ生成部481が生成したメタデータに基づいて画像ファイルを生成する(ステップS22)。撮像装置4で画像を再生し(ステップS23)、ユーザによって補正が必要と判断された場合、ユーザの操作入力により、撮像装置4から画像処理サーバ6−1へ画像ファイルが送信される(ステップS24)。
【0078】
画像ファイルを受信した画像処理サーバ6−1は、画像ファイルに含まれている被解釈情報を解釈し、画像の補正を行う(ステップS25)。より具体的には、画像処理サーバ6−1は、ストロボ5の配光情報を含むアクセサリ情報に基づいて画像の補正を行い、補正した画像データを含む補正画像ファイルを生成する。
【0079】
その後、画像処理サーバ6は、補正画像ファイルを撮像装置4へ送信する(ステップS26)。
【0080】
画像処理サーバ6から補正画像ファイルを受信した撮像装置4は、表示部44で補正画像を表示する(ステップS27)。
【0081】
図13は、撮像装置4のより詳細な処理内容を示すフローチャートである。図13において、撮像装置4の電源がオンになっている場合(ステップS301:Yes)において、ストロボ5が装着されている場合(ステップS302:Yes)、撮像装置4はストロボ5からアクセサリ情報を受信し(ステップS303)、受信した情報を記憶部45へ記録する(ステップS304)。ステップS302においてストロボ5が装着されていない場合(ステップS302:No)、撮像装置4は後述するステップS305へ進む。なお、ステップS301において撮像装置4の電源がオンになっていない場合(ステップS301:No)、撮像装置4は一連の処理を終了する。
【0082】
ステップS304の後の処理は、撮像装置4が設定されているモードによって異なる。まず撮像装置4が撮影モードに設定されている場合(ステップS305:Yes)を説明する。この場合、制御部48は表示部44にスルー画像を表示させる(ステップS306)。
【0083】
その後、操作入力部43のレリーズボタンが押されてレリーズ信号が入力されると(ステップS307:Yes)、撮像部41は制御部48の制御のもとで撮影動作を行う(ステップS308)。一方、操作入力部43からレリーズ信号が入力されない場合(ステップS307:No)、所定時間経過していなければ(ステップS309:No)、撮像装置4はステップS307へ戻る。これに対し、ステップS309で所定時間経過していれば(ステップS309:Yes)、撮像装置4はステップS301へ戻る。
【0084】
その後、撮像装置4にアクセサリが装着されて記憶部45がアクセサリ情報を記憶している場合(ステップS310:Yes)、メタデータ生成部481は、アクセサリ情報に関するメタデータを生成する(ステップS311)。その後、画像ファイル生成部482は、アクセサリ情報のメタデータを被解釈情報として含む画像ファイルを生成し(ステップS312)、生成した画像ファイルを記憶部45に記録する(ステップS313)。一方、撮像装置4にアクセサリが装着されず、記憶部45がアクセサリ情報を記憶していない場合(ステップS310:No)、画像ファイル生成部482は、ステップS311へ移行する。ステップS313の後、撮像装置4はステップS301へ戻る。
【0085】
次に、ステップS305において撮像装置4が撮影モードに設定されていない場合(ステップS305:No)を説明する。この場合において、撮像装置4が再生モードに設定されているとき(ステップS314:Yes)、制御部48は所定の画像を記憶部45から読み出して表示部44で再生表示させる(ステップS315)。ここで最初に表示する画像は、例えば最新の画像である。その後、操作入力部43によって画像の変更を指示する変更指示信号が入力された場合(ステップS316:Yes)、制御部48は指示された別の画像を記憶部45から読み出して表示部44で表示させる(ステップS317)。ステップS316で変更指示信号が入力されない場合(ステップS316:No)、撮像装置4は後述するステップS318へ移行する。
【0086】
ステップS317の後、操作入力部43から表示中の画像の画像ファイルの送信指示が入力されたとき(ステップS318:Yes)、制御部48は、通信部46を介して、その画像ファイルに記載されたURLを有する画像処理サーバ6へ画像ファイルを送信する(ステップS319)。
【0087】
その後、画像処理サーバ6から補正後の補正画像ファイルを受信した場合(ステップS320:Yes)、撮像装置4は、受信した補正画像ファイルに含まれる補正画像を表示部44で表示し(ステップS321)、補正画像ファイルを記憶部45へ記録し(ステップS322)、ステップS301へ戻る。
【0088】
ステップS320で画像処理サーバ6から補正後の補正画像ファイルを受信しない場合(ステップS320:No)、撮像装置4はステップS320を繰り返す。なお、画像処理サーバ6へ画像ファイルを送信してから所定時間経過しても補正画像ファイルが返信されない場合、制御部48が表示部44にエラー表示を行わせるようにしてもよい。この場合、制御部48がさらに画像処理サーバ6へ補正画像ファイルの送信要求を送信するようにすることも可能である。
【0089】
ステップS318で操作入力部43から画像ファイルの送信指示が入力されないとき(ステップS318:No)、再生モードの終了指示が入力されれば(ステップS323:Yes)、撮像装置4はステップS301へ戻る。一方、ステップS318で操作入力部43から画像ファイルの送信指示が入力されず(ステップS318:No)、かつ再生モードの終了指示が入力されないとき(ステップS323:No)、撮像装置4はステップS316へ戻る。
【0090】
ステップS313で撮像装置4が再生モードに設定されていない場合(ステップS314:No)、撮像装置4はステップS301へ戻る。
【0091】
図14は、画像処理サーバ6のより詳細な処理内容を示すフローチャートである。画像処理サーバ6が撮像装置4から画像ファイルを受信した場合(ステップS401:Yes)、解釈部631が被解釈情報の解釈を行う(ステップS402)。解釈部631が被解釈情報を解釈することができた場合(ステップS403:Yes)、画像補正部632は、その解釈結果に基づいて、画像ファイルに含まれる画像データの補正を行う(ステップS404)。より具体的には、画像補正部632は、解釈部631の解釈結果に対応するアクセサリ情報に基づいて補正を行う。
【0092】
図15は、ストロボ5に対する画像の補正の概要を模式的に示す図である。図15において、補正前の画像データは、ストロボ5の光の配向によって被写体の周辺部が暗くなっている(図15(a))。このような画像であっても、画像処理サーバ6は、記憶部62で記憶するストロボの配光情報に基づいて、周辺部を明るくする補正を行うことによってストロボの配光の影響を取り除いた補正画像を生成することができる(図15(b))。
【0093】
この後、画像処理サーバ6は、補正した画像データを含む補正画像ファイルを、補正前の画像ファイルの送信元である撮像装置4へ送信する(ステップS405)。
【0094】
ステップS403で解釈部631−1が画像ファイルに含まれる被解釈情報を解釈することができなかった場合(ステップS403:No)、画像処理サーバ6は撮像装置4へエラー情報を送信する(ステップS406)。
【0095】
撮像装置4から画像ファイルを受信しない場合(ステップS401:Yes)、画像処理サーバ6はステップS401を繰り返す。
【0096】
以上説明した本発明の実施の形態2によれば、実施の形態1と同様、画像ファイルに含まれるメタデータのフォーマットによらない柔軟な管理を実現することが可能となる。
【0097】
また、本実施の形態2によれば、本体とは別に様々なアクセサリを撮像装置に装着する場合であっても、そのアクセサリの種類等の制約を少なくすることが可能となる。
【0098】
(実施の形態3)
図16は、本発明の実施の形態3に係る画像通信システムの構成を示す図である。同図に示す画像通信システム300は、画像を撮像して電子的な画像データを生成する撮像装置7と、画像ファイルを管理する画像管理サーバ8と、画像ファイルに含まれる被解釈情報を解釈するための複数の参照サーバ9−1、9−2、・・・、9−m(mは正の整数)と、を備える。撮像装置7、画像管理サーバ8、複数の参照サーバ9−1、9−2、・・・、9−mは、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
【0099】
撮像装置7は、画像を撮像して該画像の画像データを生成する撮像部71と、撮像部71が生成した画像データに含まれる画像信号に対して信号処理を施す画像処理部72と、撮像装置7の操作信号等が入力される操作入力部73と、撮像装置7の状態を検出する状態検出部74と、画像を含む情報を表示する表示部75と、画像データを含む情報を記憶する記憶部76と、ネットワークNを介して画像管理サーバ8および複数の参照サーバ9−1、9−2、・・・、9−mと通信を行うための通信インタフェースである通信部77と、撮像装置7の動作制御を行う制御部78と、を備える。撮像装置7は、無線LANを介してネットワークNに接続される。
【0100】
撮像部71、画像処理部72、表示部75、通信部77は、撮像装置1の撮像部11、画像処理部12、表示部14、通信部16とそれぞれ同様の機能構成を有している。
【0101】
操作入力部73は、操作入力部13と同様の機能に加えて、文字を入力する機能を有する。この機能は、例えば表示部75の表示パネルにタッチパネルを設けることによって実現することができる。
【0102】
状態検出部74は、撮像装置7の気温を検出する温度センサ741と、撮像装置7の前面が向いている方位を検出する方位センサ742と、を有する。なお、状態検出部74に、GPS通信衛星からの信号を受信して撮像装置7の位置を検出するGPSセンサや、撮像装置7の周辺の騒音を検出する集音センサなどの各種センサを具備させることも可能である。
【0103】
記憶部76は、撮像部71が撮影した画像データと状態検出部74が検出した情報を含むメタデータとが書き込まれた画像ファイルを記憶する画像ファイル記憶部761と、画像ファイルに含まれるメタデータの一部を暗号化/復号化するための暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部762とを有する。
【0104】
制御部78は、画像データに含まれる人物の顔を検出する顔検出部781と、状態検出部74が検出した撮像装置7の状態をもとにメタデータを生成するメタデータ生成部782とを有する。制御部78は、CPU等を用いて実現され、制御対象である撮像装置7の各構成部位とバスラインを介して接続される。
【0105】
画像管理サーバ8は、ネットワークNを介して撮像装置7、および複数の参照サーバ9−1、・・・、9−mと通信を行うための通信インタフェースである通信部81と、画像ファイルを含む各種情報を記憶する記憶部82と、画像管理サーバ8の動作制御を行う制御部83とを備える。
【0106】
記憶部82は、画像ファイルを記憶する画像ファイル記憶部821と、画像ファイルに含まれる被解釈情報を解釈するためのフォーマット情報を記憶するフォーマット情報記憶部822と、画像ファイルに含まれるメタデータのうち暗号化されたメタデータの暗号化/復号化を行うための暗号鍵を記憶する暗号鍵記憶部823とを有する。
【0107】
制御部83は、フォーマット情報に基づいて画像ファイル中のメタデータを解釈する解釈部831と、解釈部831が解釈した結果に応じて画像ファイル中のメタデータに関するデータベースを生成するデータベース生成部832と、撮像装置7から送信されてくる検索要求に応じて画像ファイルの検索を行う検索部833とを有する。
【0108】
参照サーバ9−1は、撮像装置7、画像管理サーバ8、複数の参照サーバ9−2、・・・、9−mとネットワークNを介して通信を行うための通信インタフェースである通信部91−1と、画像ファイルに含まれる被解釈情報を解釈するためのフォーマット情報を記憶する記憶部92−1と、参照サーバ9−1の動作制御を行う制御部93−1とを有する。記憶部92−1は、フォーマット情報記憶部921−1を有する。
【0109】
参照サーバ9−2、・・・、9−mの構成も参照サーバ9−1の構成と同じである。すなわち、参照サーバ9−j(1≦j≦m:jは整数)は、通信部91−j、記憶部92−j、制御部93−jを備える。ただし、参照サーバ9−jは、互いに解釈することが可能なメタデータが異なっている。以下、参照サーバ9−1、9−2、・・・、9−mを区別せずにいう場合、単に「参照サーバ9」という。
【0110】
図17は、撮像装置7の画像ファイル生成部783が生成する画像ファイルのデータ構造を模式的に示す図である。同図に示す画像ファイルF4は、EXIFに沿って定められるタグF41と、送信先の参照サーバ9によって解釈される被解釈情報F42と、撮像部71が生成し、画像処理部72によって信号処理が施された画像データF43と、有する。
【0111】
被解釈情報F42は、解釈を行う参照サーバ9−jのURLを含む参照サーバアドレス情報F421と、暗号化されていないメタデータである非暗号化メタデータ群F422と、暗号化されたメタデータである暗号化メタデータ群F423とを有する。
【0112】
図18は、参照サーバ9が記憶しているフォーマット情報のうち、非暗号化メタデータ群F422のデータ構成の概要を示す図である。同図に示す表D1は、非暗号化メタデータ群F422が、気温データ、方位データ、イベントデータなどのメタデータを含むことを示している。これらのメタデータに対しては、画像ファイル中における開始アドレスが記載されるとともに、そのデータ長が記載されている。ここで、表D1の開始アドレスは、画像ファイル中の先頭位置からの相対アドレスである。
【0113】
図19は、気温データのデータ構成の概要を示す図である。同図に示す表D2は、1バイトのデータ長を有する気温データは、温度(℃)の数値用に7ビット分が割り当てられるとともに、残る1ビット分が温度の符号用に割り当てられることを示している。
【0114】
図20は、方位データのデータ構成の概要を示す図である。同図に示す表D3は、例えばデータ「00000001」に方位「東」が割り当てられることを示している。
【0115】
図21は、イベントデータのデータ構成の概要を示す図である。同図に示す表D4は、例えばデータ「00000001」にイベント「運動会」が割り当てられることを示している。
【0116】
図22は、参照サーバ9−jが記憶しているフォーマット情報のうち、暗号化メタデータ群F423のデータ構成の概要を示す図である。同図に示す表D5は、暗号化メタデータ群F423が、人物やメッセージなど、個人を特定可能なプライベートなメタデータを含むものであることを示している。各メタデータのデータ長には、暗号化に関する情報も含まれている。
【0117】
図23は、画像通信システム300の処理の概要を示す図である。図23において、まず撮像装置7は、撮影した画像をもとに画像ファイルを生成する(ステップS11)。この生成した画像ファイルは、ユーザの指示入力によって画像管理サーバ8へ送信される(ステップS12)。
【0118】
撮像装置7から画像ファイルを受信した画像管理サーバ8は、画像ファイルに含まれる参照サーバアドレス情報F421に基づいて、このアドレス情報に記載されたURLを有する参照サーバ9−jへフォーマット情報の送信要求を送信する(ステップS13)。
【0119】
フォーマット情報の送信要求を受信した参照サーバ9−jは、画像管理サーバ8に対して、記憶部92−jで記憶するフォーマット情報を送信する(ステップS14)。
【0120】
参照サーバ9−jからフォーマット情報を受信した画像管理サーバ8は、フォーマット情報に基づいて画像ファイル中に含まれるメタデータの解釈を行い(ステップS15)、解釈結果をフォーマット情報記憶部822へ記憶する(ステップS16)。なお、この解釈を行う際、画像ファイルに暗号化メタデータ群F423が書き込まれていて復号化が必要な場合、画像管理サーバ8は、暗号鍵記憶部823から暗号鍵を読み出して復号化を行う。
【0121】
このような画像通信システム300における処理を行うことにより、画像管理サーバ8は、異なるフォーマットの画像ファイルであっても、参照サーバ9に問合せを行うことによって全て解釈することができる。その結果、画像ファイルのフォーマットによらずに解釈情報を一括して記録することが可能となる。
【0122】
引き続き図23を参照して、上記のごとくデータベース化された画像ファイルに対する検索処理を説明する。この検索処理を行う場合、まず撮像装置7がキーワード入力等の検索条件を指定して画像管理サーバ8へ検索要求を送信する(ステップS21)。
【0123】
撮像装置7から検索要求を受信した画像管理サーバ8は、検索部833が画像ファイル記憶部821を検索し、検索条件に合致した画像ファイルを抽出する(ステップS22)。その後、画像管理サーバ8は、検索結果である画像ファイルを撮像装置7へ送信する(ステップS23)。
【0124】
画像管理サーバ8から検索結果を受信した撮像装置7は、表示部75で受信した検索結果を表示する(ステップS24)。
【0125】
このように、画像通信システム300では、画像管理サーバ8で検索を行うため、フォーマットが異なる画像ファイルであっても容易に検索を行うことが可能となる。
【0126】
以下、図23で説明したより詳細に説明する。図24は、撮像装置7のより詳細な処理内容を示すフローチャートである。図24において、撮像装置7の電源がオンになっている場合(ステップS501:Yes)において、撮像装置7が撮影モードに設定されているとき(ステップS502:Yes)、制御部78は表示部75にスルー画像を表示させる(ステップS503)。なお、ステップS501において撮像装置7の電源がオンになっていない場合(ステップS501:No)、撮像装置7は一連の処理を終了する。
【0127】
その後、操作入力部73からレリーズ信号が入力されると(ステップS504:Yes)、撮像部71は制御部78の制御のもとで撮影動作を行う(ステップS505)。その後、制御部78は、状態検出部74から撮影動作時に状態検出部74が検出した撮像装置7の状態情報を取得する(ステップS506)。
【0128】
続いて、メタデータ生成部782は、取得した状態情報に基づいてメタデータを生成する(ステップS507)。ここで生成するメタデータのうち、参照サーバアドレス情報は予め設定されている。これに対し、気温データ、方位データ等のメタデータは、状態検出部74の検出結果に基づいて生成される。
【0129】
この後、画像ファイル生成部783は、撮像部71が撮影した画像データとメタデータ生成部782が生成したメタデータをもとに画像ファイルを生成し(ステップS508)、この生成した画像ファイルを画像ファイル記憶部761へ記録する(ステップS509)。この後、撮像装置7はステップS501へ戻る。
【0130】
次に、撮像装置7が再生モードに設定されている場合を説明する(ステップS502:No,ステップS510:Yes)。この場合、制御部78は、所定の画像を記憶部76から読み出して表示部75で表示させる(ステップS511)。ここで最初に表示する画像は、例えば最新の画像である。その後、操作入力部73によって画像の変更を指示する変更指示信号が入力された場合(ステップS512:Yes)、制御部78は指示された別の画像を記憶部76から読み出して表示部75で表示させる(ステップS513)。ステップS512で変更指示信号が入力されない場合(ステップS512:No)、撮像装置7は後述するステップS514へ移行する。
【0131】
この後、操作入力部73によってイベントデータが入力された場合(ステップS514:Yes)、イベントデータを画像ファイルに追加して記録する(ステップS515)。ステップS514においてイベントデータの入力がなければ(ステップS514:No)、ステップS516へ進む。
【0132】
また、メッセージの入力があった場合(ステップS516:Yes)、メタデータ生成部782は、暗号鍵記憶部762から暗号鍵を読み出し、この読み出した暗号鍵を用いてメッセージの暗号化を行う(ステップS517)。その後、メタデータ生成部782は、暗号化したメッセージを暗号化メタデータとして画像ファイルに追加記録する(ステップS518)。ステップS516においてメッセージの入力がなければ(ステップS516:No)、撮像装置7はステップS501へ戻る。
【0133】
次に、撮像装置7が通信モードに設定されている場合を説明する(ステップS502:No,ステップS510:No,ステップS519:Yes)。この場合において、操作入力部73によって画像ファイルの送信選択がなされたとき(ステップS520:Yes)、制御部78は、選択された画像ファイルを画像管理サーバ8へ送信する(ステップS521)。一方、ステップS520において画像ファイルの送信選択がなされなかった場合(ステップS520:No)、撮像装置7は後述するステップS522へ移行する。
【0134】
その後、画像ファイルの検索要求が入力されたとき(ステップS522:Yes)、撮像装置7は画像管理サーバ8へ検索要求を送信する(ステップS523)。その後、画像管理サーバ8から検索結果を受信した場合(ステップS524:Yes)、撮像装置7は、受信した画像ファイルについてのインデックス画像を表示部75で表示する(ステップS525)。
【0135】
続いて、操作入力部73によってインデックス画像中の特定画像が選択された場合(ステップS526:Yes)、撮像装置7はその選択された特定の画像を表示部75で拡大表示する(ステップS527)。
【0136】
その後、操作入力部73によって通信モードの終了指示が入力された場合(ステップS528:Yes)、撮像装置7はステップS501へ戻る。一方、操作入力部73によって通信モードの終了指示が入力されない場合(ステップS528:No)、撮像装置7はステップS526へ戻る。
【0137】
ステップS519で通信モードに設定されていない場合(ステップS519:No)、撮像装置7はステップS528へ移行する。
【0138】
図25は、画像管理サーバ8のより詳細な処理内容を示すフローチャートである。図25において、画像管理サーバ8が撮像装置7から画像ファイルを受信した場合(ステップS601:Yes)、制御部83はその画像ファイルの被解釈情報F42に含まれる参照サーバアドレス情報F421をもとに、その参照サーバアドレス情報を有する参照サーバ9−jに対して、フォーマット情報の送信要求を送信する(ステップS602)。
【0139】
その後、フォーマット情報の送信要求を送信した参照サーバ9−jからフォーマット情報を受信すると(ステップS603)、解釈部831は、受信したフォーマット情報に基づいて画像ファイルのメタデータ群の解釈を行う(ステップS604)。その後、解釈部831は、解釈したメタデータの内容をフォーマット情報記憶部822へ書き込んで記憶させる(ステップS605)。この後、画像管理サーバ8はステップS601へ戻る。なお、解釈部831は、暗号化メタデータ群を解釈する際、暗号鍵記憶部823で記憶する暗号鍵によって復号化を行ってから解釈する。
【0140】
次に、撮像装置7から画像ファイルを受信しない場合(ステップS601:No)を説明する。この場合において、撮像装置7からの検索要求を受信したとき(ステップS606:Yes)、検索部833が該当する画像ファイルの検索を行う(ステップS607)。
【0141】
検索部833が検索した結果、該当する画像ファイルがある場合(ステップS608:Yes)、画像管理サーバ8は検索された画像ファイルを撮像装置7へ送信する(ステップS609)。一方、検索部833が検索した結果、該当する画像ファイルがない場合(ステップS608:No)、画像管理サーバ8はエラー情報を撮像装置7へ送信する(ステップS610)。
【0142】
以上説明した本発明の実施の形態3によれば、実施の形態1と同様、画像ファイルに含まれるメタデータのフォーマットによらない柔軟な管理を実現することが可能となる。
【0143】
また、本実施の形態3によれば、製造メーカが独自のフォーマットによりメタデータを配列し、画像ファイルの中に記録したとしても、汎用的な画像サーチソフトウエアでその新規設定したメタデータを認識でき、かつ有効に活用することが可能となる。その結果、製造メーカにとっては、画像ファイルを生成する際の制約が少なくなる一方、ユーザにとっては製造メーカの違いを意識することなく画像ファイルの検索等を行うことが可能となる。
【0144】
なお、以上の説明では、撮像装置7が画像ファイルの検索を行う場合を説明したが、実施の形態1の利用者装置2をネットワークNに接続することによって利用者装置2を用いて画像ファイルの検索を行うことができるようにしてもよい。この場合には、利用者装置2も暗号鍵を具備している必要がある。
【0145】
(実施の形態4)
図26は、本発明の実施の形態4に係る画像通信システムの構成を示す図である。同図に示す画像通信システム400は、画像を撮像して電子的な画像データを生成する撮像装置7と、複数の参照サーバ9−1、9−2、・・・、9−mと、画像を表示する画像表示装置110と、音楽データを管理する音楽サーバ120と、を備える。撮像装置7、複数の参照サーバ9−1、9−2、・・・、9−m、画像表示装置110、および音楽サーバ120は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
【0146】
画像表示装置110は、ネットワークNを介して撮像装置7、複数の参照サーバ9−1、9−2、・・・、9−m、および音楽サーバ120と通信を行うための通信インタフェースである通信部111と、各種情報が入力される入力部112と、画像を含む情報を表示する表示部113と、音声を出力する音声出力部114と、各種情報を記憶する記憶部115と、画像表示装置110の動作制御を行う制御部116とを有する。制御部116は、撮像装置7から送信される画像ファイルに含まれるメタデータを抽出するメタデータ抽出部1161を有する。
【0147】
以上の構成を有する画像表示装置110は、デジタルフォトフレーム、通信機能を有するテレビ、またはパソコンなどによって実現される。
【0148】
音楽サーバ120は、ネットワークNを介して撮像装置7、複数の参照サーバ9−1、9−2、・・・、9−m、および画像表示装置110と通信を行うための通信インタフェースである通信部121と、各種情報を記憶する記憶部122と、音楽サーバ120の動作制御を行う制御部123とを有する。
【0149】
記憶部122は、楽曲のデータを含む音楽データを複数記憶する音楽データ記憶部1221を有する。
【0150】
制御部123は、画像表示装置110から送信されてくるメタデータを解釈する解釈部1231と、解釈部1231によるメタデータの解釈結果に応じて音楽データの検索を行う検索部1232とを有する。
【0151】
図27は、画像通信システム400の処理の概要を示す図である。撮像装置7は、撮影した画像をもとに画像ファイルを生成する(ステップS31)。この生成した画像ファイルは、画像表示装置110へ送信される(ステップS32)。
【0152】
撮像装置7から画像ファイルを受信した画像表示装置110は、受信した画像ファイルに含まれる画像データを再生する(ステップS33)とともに、メタデータ抽出部1161が画像ファイルのメタデータを抽出する(ステップS34)。その後、画像表示装置110は、メタデータに含まれる音楽サーバアドレス情報に基づいて、このアドレス情報に記載されたURLを有する音楽サーバ120へメタデータを送信する(ステップS35)。
【0153】
画像表示装置110からメタデータを受信した音楽サーバ120は、そのメタデータに含まれる参照サーバアドレス情報に基づいて、このアドレス情報に記載されたURLを有する参照サーバ9−jへ、フォーマット情報の送信要求を送信する(ステップS36)。
【0154】
フォーマット情報の送信要求を受信した参照サーバ9−jは、音楽サーバ120に対して、記憶部92−jで記憶するフォーマット情報を送信する(ステップS37)。参照サーバ9−jからフォーマット情報を受信した音楽サーバ120は、解釈部1231がフォーマット情報に基づいてメタデータの解釈を行い(ステップS38)、解釈結果に基づいて、音楽データ記憶部1221が記憶する音楽データの検索を行う(ステップS39)。ここでは、例えばメタデータに音楽の種類、作曲家、演奏家の情報などを記載しておき、それらの条件に合致する音楽を選択できるようにしておけばよい。
【0155】
その後、音楽サーバ120は、検索結果として音楽データ記憶部1221から抽出した音楽データを画像表示装置110へ送信する(ステップS40)。ここで、音楽データはデータ量が大きいため、複数検索された場合であっても、一つのデータのみを送信するようにする。その際の選択基準として、例えばデータ量が最小の音楽データを選択する設定とすることができる。
【0156】
音楽サーバ120から音楽データを受信した画像表示装置110は、音声出力部114から音楽データを出力する(ステップS41)。
【0157】
以上により、画像表示装置110は、画像に含まれるメタデータに基づいて、画像とマッチした音楽を出力することができる。
【0158】
図28は、画像表示装置110が画像を再生する際の処理内容を示すフローチャートである。まず、画像表示装置110がスライドショーモードに設定されている場合(ステップS701:スライドショー)を説明する。この場合、画像表示装置110は、表示する画像を選択し(ステップS702)、選択した画像を表示部113で再生表示する(ステップS703)。続いて、メタデータ抽出部1161が再生表示している画像に対応する画像ファイル中のメタデータを抽出し(ステップS704)、この抽出したメタデータを音楽サーバ120へ送信する(ステップS705)。
【0159】
続いて、画像表示装置110は、音楽サーバ120から音楽データを受信し(ステップS706)、この受信した音楽データに含まれる音楽を再生する(ステップS707)。この後、音楽の再生が終了した場合(ステップS708:Yes)において、入力部112からスライドショーの終了指示が入力されないとき(ステップS709:No)、画像表示装置110はステップS702へ戻って別の画像を選択する。一方、音楽の再生が終了した場合(ステップS708:Yes)において、入力部112からスライドショーの終了指示が入力されたとき(ステップS709:Yes)、画像表示装置110はステップS701へ戻る。
【0160】
ステップS708で再生が終了していなければ(ステップS708:No)、画像表示装置110はステップS708を繰り返す。
【0161】
次に、画像表示装置110がマニュアルモードに設定されている場合(ステップS701:マニュアル)を説明する。この場合、まず表示部113でインデックス表示を行う(ステップS710)。その後、入力部112から表示すべき画像が選択入力された場合(ステップS711:Yes)、表示部113は選択された画像を再生表示する(ステップS712)。
【0162】
続いて、メタデータ抽出部1161が再生表示中の画像に対応する画像ファイル中のメタデータを抽出し(ステップS713)、この抽出したメタデータを音楽サーバ120へ送信する(ステップS714)。その後、画像表示装置110は、音楽サーバ120から音楽データを受信し(ステップS715)、この受信した音楽データに含まれる音楽を再生する(ステップS716)。この後、音楽の再生が終了した場合(ステップS717:Yes)において、入力部112からマニュアルの終了指示が入力されないとき(ステップS718:No)、画像表示装置110はステップS710へ戻る。一方、音楽の再生が終了した場合(ステップS717:Yes)において、入力部112からマニュアルの終了指示が入力された場合(ステップS718:Yes)、画像表示装置110はステップS701へ戻る。
【0163】
図29は、音楽サーバ120のより詳細な処理内容を示すフローチャートである。図29において、音楽サーバ120が画像表示装置110からメタデータを受信した場合(ステップS801:Yes)、制御部123はそのメタデータに含まれる参照サーバアドレス情報を有する参照サーバ9−jに対して、フォーマット情報の送信要求を送信する(ステップS802)。
【0164】
その後、音楽サーバ120が参照サーバ9−jからフォーマット情報を受信すると(ステップS803)、解釈部1231は、受信したフォーマット情報に基づいてメタデータの解釈を行う(ステップS804)。続いて、検索部1232は、解釈部1231が解釈したメタデータに基づいて音楽データの検索を行い(ステップS805)、検索によって選択した音楽データを画像表示装置110へ送信する(ステップS806)。この後、音楽サーバ120はステップS801へ戻る。
【0165】
以上説明した本発明の実施の形態4によれば、実施の形態1と同様、画像ファイルに含まれるメタデータのフォーマットによらない柔軟な管理を実現することが可能となる。
【0166】
また、本実施の形態4によれば、製造メーカが独自のフォーマットによりメタデータを配列し、画像ファイルの中に記録したとしても、汎用的な画像サーチソフトウエアでその新規設定したメタデータを認識でき、かつ有効に活用することが可能となる。
【0167】
加えて、本実施の形態4によれば、音楽データと画像データとを融合させてより娯楽性の高いサービスを提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0168】
1、4、7 撮像装置
2 利用者装置
3、3−1、・・・、3−n ブログサーバ
5 ストロボ
6 画像処理サーバ
8 画像管理サーバ
9、9−1、・・・、9−m 参照サーバ
11、41、71 撮像部
12、42、72 画像処理部
13、43 操作入力部
14、22、44、75、113 表示部
15、23、32、45、62、76、82、92、115、122 記憶部
16、24、31、46、61、77、81、91、111、121 通信部
17、25、33、48、63、78、83、93、116、123 制御部
21、112 入力部
47 アクセサリ通信部
51 ストロボ通信部
52 ストロボ記憶部
53 ストロボ制御部
74 状態検出部
100、200、300、400 画像通信システム
110 画像表示装置
114 音声出力部
120 音楽サーバ
171、481、782 メタデータ生成部
172、482、783 画像ファイル生成部
321 ブログ情報記憶部
331、631、831、1231 解釈部
332 ブログ情報生成部
621 アクセサリ情報記憶部
632 画像補正部
761、821 画像ファイル記憶部
762、823 暗号鍵記憶部
781 顔検出部
822、921 フォーマット情報記憶部
832 データベース生成部
833、1232 検索部
1161 メタデータ抽出部
1221 音楽データ記憶部
N ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像して電子的な画像データを生成する撮像部を備え、ネットワークを介して複数のサーバと通信可能な撮像装置であって、
前記撮像部が生成した画像データと、該画像データに関連付けられた複数のメタデータを含み、前記複数のサーバのいずれかによって解釈される被解釈情報とを有する画像ファイルを生成する画像ファイル生成部を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記被解釈情報は、該被解釈情報を解釈可能なサーバの前記ネットワークにおけるアドレス情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記被解釈情報を解釈可能なサーバから前記アドレス情報を受信することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像部が生成した画像データを含む情報であって前記被解釈情報を解釈可能なサーバによって生成された情報を表示する表示部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記被解釈情報は、前記撮像部が生成した画像データに関連付けられるキーワードを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項6】
情報を暗号化する暗号鍵を記憶する記憶部をさらに備え、
前記被解釈情報は、前記暗号鍵によって暗号化された情報を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記暗号化された情報は、
前記画像データに含まれる被写体の情報を含むことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
電子的な画像データと、この画像データに関連付けられた複数のメタデータを含む被解釈情報と、前記被解釈情報の一部をなし、各メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報を保持する参照サーバのアドレス情報とを有する画像ファイルを記憶する記憶部と、
ネットワークを介して前記参照サーバに前記フォーマット情報の送信要求を送信するとともに、前記送信要求に対する応答として前記参照サーバから前記フォーマット情報を受信する通信部と、
前記通信部が受信した前記フォーマット情報に基づいて前記画像ファイルが有する前記被解釈情報を解釈する解釈部と、
前記解釈部が解釈した前記被解釈情報のデータベースを生成するデータベース生成部と、
を備えたことを特徴とする画像管理サーバ。
【請求項9】
前記解釈部が解釈した前記被解釈情報を用いることによって前記記憶部で記憶する画像ファイルの検索を行う検索部をさらに備えたことを特徴とする請求項8に記載の画像管理サーバ。
【請求項10】
被写体を撮像して電子的な画像データを生成する撮像装置と、各々が前記撮像装置とネットワークを介して通信可能である複数のサーバとを備えた画像通信システムであって、
前記撮像装置は、
前記撮像部が生成した画像データと、該画像データに関連付けられた複数のメタデータを含み、前記複数のサーバのいずれかによって解釈される被解釈情報とを有する画像ファイルを生成する画像ファイル生成部を有し、
前記被解釈情報は、該被解釈情報を解釈可能なサーバの前記ネットワークにおけるアドレス情報を含み、
前記複数のサーバの各々は、
前記撮像装置によって送信される前記画像ファイルに含まれる前記被解釈情報を解釈する解釈部を有することを特徴とする画像通信システム。
【請求項11】
前記解釈部は、
前記被解釈情報を解釈できない場合、該画像ファイルに含まれる前記アドレス情報に対応するサーバに対して前記メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報の送信要求を送信し、この送信要求の応答として前記サーバから受信したフォーマット情報にしたがって前記被解釈情報を解釈することを特徴とする請求項10に記載の画像通信システム。
【請求項12】
前記撮像装置および前記複数のサーバと前記インターネットを介して通信可能であり、前記撮像装置から送られてくる前記画像ファイルを管理する画像管理サーバをさらに備え、
前記画像管理サーバは、
前記メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報の送信要求を前記アドレス情報に対応する前記サーバへ送信するとともに、この送信要求の応答として前記サーバからフォーマット情報を受信する通信部と、
前記通信部が受信した前記フォーマット情報に基づいて前記画像ファイルが有する前記被解釈情報を解釈する解釈部と、
前記解釈部が解釈した前記被解釈情報のデータベースを生成するデータベース生成部と、
を有することを特徴とする請求項10に記載の画像通信システム。
【請求項13】
電子的な画像データを含み、ネットワークを介して通信可能な画像ファイルのデータ構造であって、
前記画像データに関連付けられた複数のメタデータを含む被解釈情報を有し、
前記被解釈情報は、
各メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報を記憶する参照サーバの前記ネットワークにおけるアドレス情報を含むことを特徴とする画像ファイルのデータ構造。
【請求項14】
電子的な画像データを管理する画像管理サーバが行う画像管理方法であって、
前記画像データと、この画像データに関連付けられた複数のメタデータを含む被解釈情報と、前記被解釈情報の一部をなし、各メタデータのフォーマットを規定するフォーマット情報を保持し、ネットワークを介して前記画像管理サーバと接続される参照サーバのアドレス情報とを有する画像ファイルを記憶する記憶部から前記アドレス情報を読み出し、この読み出した前記アドレス情報に対応する前記参照サーバに前記フォーマット情報の送信要求を送信する送信ステップと、
前記送信ステップで送信した前記送信要求に対する応答として前記参照サーバから前記フォーマット情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した前記フォーマット情報に基づいて前記画像ファイルが有する前記被解釈情報を解釈する解釈ステップと、
前記解釈ステップで解釈した前記被解釈情報のデータベースを生成するデータベース生成ステップと、
を有することを特徴とする画像管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2011−209942(P2011−209942A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−76057(P2010−76057)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】