撮像装置及び撮像方法
【課題】 例えば被写体の画像をデジタル化して静止画像データの形態で記録するにあたり、ディスク記録媒体のデータ領域を有効に使用する。
【解決手段】 データ入力部より入力されたデータを記録部31,32において記録録手段を用いて筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録するにあたり、記録制御手段28により、被写体を撮像して得られた画像信号から第1の画像データを生成するとともに、前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成し、前記第1および第2の画像データをディスク記録媒体へ記録する際に、前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するとともに、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部33の検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記記録部31,32を制御して、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止させる制御を行う。
【解決手段】 データ入力部より入力されたデータを記録部31,32において記録録手段を用いて筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録するにあたり、記録制御手段28により、被写体を撮像して得られた画像信号から第1の画像データを生成するとともに、前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成し、前記第1および第2の画像データをディスク記録媒体へ記録する際に、前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するとともに、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部33の検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記記録部31,32を制御して、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止させる制御を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ記録装置及びデータ記録方法に関し、例えば被写体の画像をデジタル化して静止画像データの形態で記録する撮像装置及び撮像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータの普及等により、画像記録装置として画像をデジタル化して記録するデジタルカメラ装置の人気が高まっている。このデジタルカメラ装置は、被写体となる画像をデジタル化してフラッシュメモリー等の所定の記録媒体に所定枚数分だけ静止画像データとして記録しておき、後でこの静止画像をパーソナルコンピュータのモニタに出力することができるようになっているものが一般的である。
【0003】
【特許文献1】特開平04−212582号公報
【特許文献2】特開平07−274108号公報
【特許文献3】特開平06−231023号公報
【特許文献4】特開平08−037638号公報
【特許文献5】特開平06−044318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のデジタルカメラ装置は、その画像データの記録媒体として、本体内蔵型のフラッシュメモリーや抜き差し可能なカード型のフラッシュメモリー等が使用されていた。
【0005】
しかしながら、従来のデジタルカメラ装置においては、これらのメモリーがその撮影枚数1枚あたりの単価が高く保存メディアとして適していないことから、撮影後にパーソナルコンピュータにおけるハードディスクやフレキシブルディスク等に撮影した静止画像データを転送してコピーする必要があり、このデータ転送に多くの時間と手間が必要とされた。
【0006】
また、従来のデジタルカメラ装置においては、これらのメモリーの価格が高くユーザーが何枚も保有することができないため、撮影枚数が制限され、特にパーソナルコンピュータを持ち出せない屋外等での撮影の機会が大幅に制限されるといった問題があった。
【0007】
さらに、フレキシブルディスクドライブ全体に対して強い衝撃が加えられると、その筐体やヘッドアームがたわむことにより、磁気ディスクの記録トラックに対する磁気ヘッドの位置ずれ或いは接触不良が生じ、データ記録時に隣接トラックを浸食したり、現トラックに対する書き込み不良の原因となる。
【0008】
本発明は、上述の実情に鑑みて提案されたものであり、ディスク記録媒体のデータ領域を有効に使用することができる撮像装置及び撮像方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の更に他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下に説明される実施の形態の説明から一層明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る撮像装置は、被写体を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、前記撮像手段より出力される画像信号から画像データを生成する第1の画像データ生成手段と、前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成する第2の画像データ生成手段と、前記撮像手段の撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを、筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録する記録制御手段と、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部とを有し、前記記録制御手段は、前記撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するよう制御すると共に、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部の検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る撮像方法は、被写体を撮像して画像信号を出力する撮像工程と、前記撮像工程で出力される画像信号から画像データを生成する第1の画像データ生成工程と、前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成する第2の画像データ生成工程と、前記撮像手段の撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを、筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録する記録制御工程とを有し、前記記録制御工程における撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するよう制御すると共に、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止するように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明では、被写体を撮像して得られた画像信号から第1の画像データを生成するとともに、前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成し、前記第1および第2の画像データを筐体の内部に装着されたディスク記録媒体へ記録する際に、前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するので、ディスク記録媒体上の空き領域が一箇所にまとまっており、データ記録時においてディスク記録媒体のデータ領域全体を有効に使用することができ、また、前記筐体が受けた衝撃が所定値以上であった場合に、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止するので、衝撃による誤記録を防止することができ、ディスク記録媒体のデータ領域を有効に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態につき図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
本発明の実施の形態であるデジタルカメラ装置1は、正面側からの外観を表した図1に示すように、全体略直方体状の外形を呈した携帯可能な大きさとなっている。このデジタルカメラ装置1においては、筐体2の正面側上部にシャッターボタン3、対物レンズ4、フラッシュ5がそれぞれ取り付けられており、ユーザーの右手人差し指でシャッターボタン3が押せるようになっている。
【0015】
また、デジタルカメラ装置1は、筐体2の一方の側面部6に開閉蓋7が取り付けられており、この側面部6側から3.5インチサイズのフレキシブル磁気ディスク9(以下、単に磁気ディスク9という。)が内部に収納されたフレキシブルディスクカートリッジ8が筐体2の内部に装填できるようになっている。具体的には、このデジタルカメラ装置1の背面側からの外観を表した図2に示すように、筐体2の内部に詳細を後述するフレキシブルディスクドライブ32が配設されており、このフレキシブルディスクドライブ32のカートリッジ挿入開口部32aからフレキシブルディスクカートリッジ8(以下、単にカートリッジ8という。)がシャッタ8a側から挿入される。
【0016】
さらに、このデジタルカメラ装置1は、筐体2の背面側にLCD(Liquid Crystal Display)パネル11が取り付けられており、撮影時にはこのLCDパネル11に被写体が表示されるようになっている。そして、デジタルカメラ装置1においては、シャッターボタン3を押すことにより被写体を撮影すると、フレキシブルディスクドライブ32に装填されたカートリッジ8内の磁気ディスク9に当該被写体についての画像データ(以下、本体画像データという。)及びこの本体画像データについてのインデックスとなるサムネイル画像データが、それぞれ「.JPG」及び「.411」の拡張子を持ったファイル形式で記録される。
【0017】
また、デジタルカメラ装置1は、被写体の撮影後における本体画像データの再生時には、磁気ディスク9に記録されたサムネイル画像データについてのサムネイル画像が6枚分だけLCDパネル11に表示され、このうちの特定のサムネイル画像を指定することにより、そのサムネイル画像に対応する本体画像データが磁気ディスク9から読み出されてLCDパネル11に表示されるようになっている。
【0018】
さらに、デジタルカメラ装置1は、例えば磁気ディスク9に記録された本体画像データ及びサムネイル画像データのうち不要なものを消去したり、LCDパネル11に表示されるサムネイル画像の並べ方を変更するといった種々の編集ができるようになっている。
【0019】
すなわち、デジタルカメラ装置1においては、LCDパネル11の周囲に種々の操作ボタン/スイッチ12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g等が配設されており、これら各種操作ボタン等を操作することによって撮影時におけるズーム等の操作、再生時における特定のサムネイル画像の指定、データ消去等の編集ができるようになっている。
【0020】
なお、開閉蓋7の開閉は、開閉操作部13を上下動させることによって、この開閉操作部13と連動する係合爪14a,14bと開閉蓋7の係合部7a,7bとの係合状態を解除又は保持させることにより行う。
【0021】
次に、デジタルカメラ装置1の回路構成について説明する。このデジタルカメラ装置1は、図3に示すように、撮像素子であるCCD21と、サンプルホールド/アナログデジタル変換回路22(以下、単にサンプルホールド回路22という。)と、カメラ信号処理回路23と、DRAM24と、DRAMコントローラ25と、上述のLCDパネル11にRGB信号を供給するためのパネル信号処理回路26と、操作入力部27と、マイクロコンピュータ28(以下、マイコン28という。)と、フレキシブルディスクコントローラ(FDC)31と、図2で上述したフレキシブルディスクドライブ(FDD)32とを備えて構成される。なお、DRAM24,DRAMコントローラ25,マイコン28,及びFDC31は、相互に共通のバスによって接続される。
【0022】
デジタルカメラ装置1においては、被写体からの光線が対物レンズ4を通過してCCD21で受光され、このCCD21によって電気信号に変換される。CCD21からの出力信号は、サンプルホールド回路22でサンプルホールド処理された後に10ビットのデジタル信号にA/D変換される。A/D変換されたこの10ビットのデジタル信号は、カメラ信号処理回路23に供給される。
【0023】
カメラ信号処理回路23は、 サンプルホールド回路22から供給される10ビットのデジタル信号に所定の処理を施して、処理後の信号をDRAMコントローラ25に出力する。カメラ信号処理回路23は、この実施の形態では入力信号から8ビットの輝度信号Yと4ビットの色差信号Cを生成し、これら各信号Y,CをDRAMコントローラ25に出力するようになっている。
【0024】
DRAMコントローラ25は、カメラ信号処理回路23からの輝度信号Yと色差信号Cをそのままパネル信号処理回路26に供給する。なお、CCD21が正方格子でない場合には、DRAMコントローラ25は、カメラ信号処理回路23からの輝度信号Yと色差信号Cを正方格子化してパネル信号処理回路26に供給する。パネル信号処理回路26は、入力した輝度信号Yと色差信号Cから赤色信号R,緑色信号G,青色信号Bを生成し、これらRGBの各色信号をLCDパネル11に出力する。これにより、撮像対象となる被写体の画像がLCDパネル11に表示される。
【0025】
また、DRAMコントローラ25は、カメラ信号処理回路23からの輝度信号Yと色差信号Cとを詳細を後述するマイコン28の制御に基づいてDRAM24の所定領域に格納する。なお、DRAM24は、4メガバイトのものが2個使用されることにより、合計8メガバイトの格納領域を有している。
【0026】
操作入力部27は、図1に示したシャッターボタン3及び図2に示した各種操作ボタン/スイッチ12a〜12g等の操作内容を検出し、検出した信号を操作信号としてマイコン28に出力する。
【0027】
マイコン28は、例えば高速処理が可能なRISC(Reduced Instruction Set Computer:縮小命令セットコンピュータ)タイプのものが用いられ、各ブロックを制御するためのソフトウェアプログラムが格納されたリードオンリーメモリー(ROM)28aを備えている。マイコン28は、操作入力部27からの操作信号に基づいてこのROM28a内のソフトウェアプログラムを実行させることにより、上述した撮影時,再生時,及び編集時における画像圧縮/伸張やファイル管理等の処理を行う。
【0028】
具体的には、マイコン28は、被写体の撮影時において輝度信号Yと色差信号CをDRAMコントローラ25からDRAM24の所定領域に格納させ、格納された輝度信号Yと色差信号CをJPEG(Joint Photographic coding ExpertsGroup)方式でデータ圧縮する処理を行う。また、マイコン28は、JPEG方式で圧縮した本体画像についてのデータをDRAM24の上記領域とは異なる領域にJPEGストリームデータとして書き込む処理を行う。さらに、マイコン28は、当該JPEGストリームデータをDRAM24から読み出して、このJPEGストリームデータを所謂PC/AT互換型のパーソナルコンピュータに対応するMS−DOS(Microsoft Disc Operating System:マイクロソフト社の登録商標)フォーマット形式に変換してFDC31に供給する処理を行う。そして、マイコン28は、このMS−DOSフォーマット形式に変換したデータをフレキシブルディスクドライブ32に装填されたカートリッジ8内の磁気ディスク9に書き込むようにFDC31を制御する。
【0029】
図4は、マイコン28のアドレス空間を表した図である。マイコン28は、図4に示すように、0000000〜0ffffffのエリアが内蔵ROM領域、2000000〜2ffffffのエリアがFDC31のための領域、5000000〜5ffffffのエリアが内蔵している周辺モジュールのための領域、9000000〜9ffffffのエリアがDRAM24のための領域、e000000〜effffffのエリアが後述するフラッシュメモリーのための領域、f000000〜fffffffのエリアが内蔵RAMの領域になっている。
【0030】
図5は、上述した合計8メガバイトのDRAM24のデータ領域を表した図である。DRAM24は、領域9f00000〜9f77fffの491025バイトがLCDパネル11に表示するための本体画像1枚分の画像データを格納するための原画画像データ格納領域(以下、領域Aという。)になっている。また、DRAM24は、9f78000〜9f7ffffの32768バイトがJPEG方式によって上記原画画像データの圧縮処理又は原画画像データへの展開処理を行うための圧縮・展開作業領域(以下、領域Bという。)になっている。なお、この領域Bは、上記原画画像データからサムネイルデータを生成するための領域にもなっている。
【0031】
そして、DRAM24は、領域9f80000〜9f87fffの32768バイトがマイコン28が詳細を後述する記録時及び再生時のメインルーチンを実行するための作業領域であるメインルーチン共通領域(以下、領域Cという。)になっている。
【0032】
また、DRAM24は、領域9f88000〜9f8ffffの32768バイトがMS−DOSのためのDOS領域(以下、領域Dという。)に、領域9f90000〜9fcffffの262144バイトが複数(例えば50枚分)のサムネイル画像データのファイルが格納されるサムネイルイメージ格納領域(以下、領域Eという。)に、領域9fd0000〜9ffffffの19608バイトがJPEG方式によって圧縮されて生成された本体画像データのファイルが格納されるJPEGファイルイメージ格納領域(以下、領域Fという。)にそれぞれ割り当てられている。
【0033】
さらに、デジタルカメラ装置1においては、図6に示すように、外部からの衝撃を検出するための加速度センサー33と、この加速度センサー33の出力信号を増幅するための増幅回路34と、この増幅回路34からの出力信号を固定するためのフリップフロップ35とを備えている。加速度センサー33は、所定G値以上の衝撃が検出された場合に検出信号を出力するものであり、その詳細についての説明は後述する。
【0034】
フリップフロップ35の出力は、マイコン28に対して供給されるとともに、フレキシブルディスクドライブ32に対してAND回路36の一方の入力端子を介して供給される。一方、マイコン28は、フリップフロップ35に対してリセット信号を出力するようになっている。
【0035】
AND回路36は、図6に示すように、その他方の入力端子がFDC31の制御信号の出力側と接続され、その出力端子がフレキシブルディスクドライブ32と接続されることにより、フレキシブルディスクドライブ32の記録動作の許可/不許可の指示を与えるゲート(W.ゲート)としての機能を有している。なお、この加速度センサー33等についての詳細な説明は後述する。
【0036】
次に、デジタルカメラ装置1におけるデータ記録時の制御動作について図7のフローチャートを参照して説明する。
【0037】
電源投入後のステップS1で、マイコン28は、カートリッジ8が装填されているかどうかを判断し、装填されていると判断された場合はステップS3に進み、一方、装填されていないと判断された場合はステップS2に進む。
【0038】
マイコン28は、ステップS2において、LCDパネル11に「NO DISK」の文字を表示させてユーザーに警告するとともに、カートリッジ8が装填されるまで待機する。
【0039】
ステップS3で、マイコン28は、磁気ディスク9への書き込みが可能かどうかについて判断するため、カートリッジ8にライトプロテクトがかけられているか否かを検出し、かけられている場合はステップS4に進み、かけられていない場合はステップS5に進む。
【0040】
マイコン28は、ステップS4において、書き込みできない旨の警告を行い、処理を終了させる。具体的には、LCDパネル11に「DISK PROTECT」等の文字を表示させるようにする。
【0041】
ステップS5において、マイコン28は、FDC31を制御してフレキシブルディスクドライブ32により磁気ディスク9の最外周にある00トラックを再生し、このトラックにおけるルートディレクトリ領域やFAT(File Allocation Table)領域に記載されているデータを読み込むことにより、磁気ディスク9のデータ領域に存在するファイル名やそのアドレス等の各種情報を抽出する。
【0042】
マイコン28は、続くステップS6で、ファイルリストテーブル(FileList Table)を作成し、このテーブルにステップS5で抽出された各種情報を列挙して、ステップS7に進む。
【0043】
ステップS7で、マイコン28は、磁気ディスク9がDOS/V形式でフォーマットされているか否かをチェックし、YESの場合はステップS9に進み、NOの場合はステップS8に進む。
【0044】
磁気ディスク9がDOS/V形式でフォーマットされていない場合のステップS8において、マイコン28は、LCDパネル11に「DISK ERROR」の文字を表示させて処理を終了させる。
【0045】
マイコン28は、ステップS9において、レリーズが入力されるまで待機する。すなわち、図1に示すシャッターボタン3が押されるまでステップS9で待機し、シャッターボタン3が押された場合にステップS10に進む。
【0046】
ステップS10で、マイコン28は、被写体を撮影することにより得られた画像データをDRAM24の図5に示す領域Aに格納することにより、本体画像を取り込む処理を行う。
【0047】
次のステップS11において、マイコン28は、DRAM24の領域Aに格納した画像データを領域BでJPEG方式によって圧縮する処理を行うことにより本体画像データを生成し、生成された本体画像データをDRAM24の領域Fにファイル形式で格納する。
【0048】
続くステップS12において、マイコン28は、ステップS10で取り込んだ本体画像のデータを画素単位で所定データ量に間引くことにより、本体画像のサブサンプルであるサムネイル画像データを生成し、このサムネイル画像データをDRAM24の領域Bにファイル形式で格納する。なお、このデジタルカメラ装置1では、このサムネイル画像ファイルが所定容量となるように上記データの間引きが行われる。
【0049】
次のステップS13で、マイコン28は、各データの記録に先だって磁気ディスク9の残りの記録容量を上記ファイルリストテーブルを参照して調べる。そして、マイコン28は、この残りの記録容量とステップS11及びステップS12でそれぞれ領域F及び領域Eに格納された本体画像データとサムネイル画像データとの合計の容量とを比較して、磁気ディスク9の残量が足りるか否かについて判断する。残量が足りると判断された場合はステップS15に進み、足りないと判断された場合はステップS14に進む。
【0050】
ステップS14において、マイコン28は、「DISK FULL」等の文字をLCDパネル11に表示させることにより、ユーザーに警告を発して処理を終了させる。
【0051】
マイコン28は、ステップS15において、磁気ディスク9に既に記録されているファイルの数を上記ファイルリストテーブルを参照して調べ、ファイル数の制限を受けるか否かについて判断する。具体的には、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルの2つのファイルについてのファイル名を磁気ディスクの00トラックに追加する場合に制限を受けるか否かについて判断する。ファイル数に制限を受ける場合、すなわちこれ以上ファイル名を追加できない場合はステップS16に進み、制限を受けない場合はステップS17に進む。
【0052】
ステップS16において、マイコン28は、ステップS14と同様に「DISK FULL」等の文字をLCDパネル11に表示させることにより、ユーザーに警告を発して処理を終了させる。すなわち、上述のステップS13及びステップS15では、現在の磁気ディスク9の状態で本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルとを記録させることができるか否かが判断されたことになる。
【0053】
マイコン28は、ステップS17において、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルのそれぞれについてファイル名を作成する。このファイル名は、図8に示すように、本体画像ファイルの1番目については「MVS−001S.JPG」というファイル名となる。一方、この本体画像ファイルに対応する1番目のサムネイル画像ファイルとしては、「MVS−001S.411」というファイル名となる。すなわち、「JPG」,「411」がそれぞれ本体画像ファイル,サムネイル画像ファイルの拡張子であり、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルとでは、この拡張子のみが異なり他の部分は同一のファイル名となる。
【0054】
ここで「MVC−」の部分は、各本体画像ファイルと各サムネイル画像ファイルとの間で共通に付されるいわゆる名称固定部分となる。また、「001」の部分は、通し番号であり、上述のファイルリストテーブルを参照することにより、各本体画像ファイル及び各サムネイル画像ファイル毎に異なる数字が付される。この通し番号は、001から999まであり、ディスク上の最大の番号に1を加えた数を新しい番号とする。なお、ファイルリストテーブルを参照することにより、999という通し番号の本体画像ファイル又はサムネイル画像ファイルがあった場合は、001からの使われていない番号を割り当てるようにする。
【0055】
さらに、「S」の部分は本体画像ファイルのデータの圧縮率の程度を表す部分であり、この場合は本体画像ファイルが標準の圧縮を施したデータからなるファイルであることを示している。なお、本体画像ファイルが高画質用の圧縮を施したデータからなるファイルの場合は、この部分が「F」となる。
【0056】
次のステップS18において、マイコン28は、本体画像ファイルを磁気ディスク9の所定領域に記録するための本体画像ファイルアロケーションを作成する。具体的には、磁気ディスク9の外周側から領域を確保することにより、上記本体画像ファイルを記録する領域を決定し記憶する。
【0057】
続くステップS19において、マイコン28は、FDC31を制御することにより、ステップS18で決定された磁気ディスク9上の領域に対して本体画像ファイルをフレキシブルディスクドライブ32で書き込む処理を行う。
【0058】
さらに、マイコン28は、次のステップS20において、サムネイル画像ファイルを磁気ディスク9の所定領域に記録するためのサムネイル画像ファイルアロケーションを作成する。具体的には、磁気ディスク9の内周側から領域を確保することにより、上記サムネイル画像ファイルを記録する領域を決定し記憶する。
【0059】
そして、マイコン28は、続くステップS21において、FDC31を制御することにより、ステップS20で決定された磁気ディスク9上の領域に対してサムネイル画像ファイルをフレキシブルディスクドライブ32で書き込む処理を行う。
【0060】
次のステップS22において、マイコン28は、FDC31を制御することにより、磁気ディスク9の上述の00トラックにおけるルートディレクトリ領域とFAT(File Allocation Table)領域に、ステップS19及びステップS21で記録された本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルについてのファイル名、記録時刻、ファイルサイズ等についての情報をフレキシブルディスクドライブ32で書き込む。これを表したのが図9であり、この場合、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルとで、拡張子を除くファイル名が同一であり、最終編集時刻(この場合は記録時刻)が一致することになる。また、サムネイル画像ファイルは、そのファイルサイズが必ず4806バイトとなり、一方の本体画像ファイルについてのファイルサイズは画像の複雑さにより変化するので不定となる。
【0061】
さらに、マイコン28は、次のステップS23で、上記ファイルリストテーブルに上記2つのファイルについての情報を追加することにより、このファイルリストテーブルを変更し、ステップS24に進む。
【0062】
ステップS24で、マイコン28は、サムネイル画像ファイルをDRAM24の領域Bから領域Eに転送する。マイコン28は、このステップS24の処理が終了した後にステップS9のレリーズの入力待ちの状態に戻り、以下レリーズの入力に基づいて上述のステップS9からステップS24まで処理を繰り返す。
【0063】
以上の処理により、磁気ディスク9のデータ領域には、図10(A)に示すように、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルがそれぞれディスクの両端側から記録される。なお、ここでは説明の便宜のため、本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルのファイル名をA.JPG,B.JPG・・・・及びA.411,B.411・・・・と略記する。図10(A)は、4つの本体画像ファイルA.JPG,B.JPG,C.JPG,D.JPGをこの順で記録した場合に、それらに対応するサムネイル画像ファイルA.411,B.411,C.411,D.411が記録された様子を表したものである。
【0064】
すなわち、このデジタルカメラ装置1においては、本体画像ファイルがディスクのデータ領域の先頭から順に記録及び配列されるとともに、サムネイル画像ファイルがデータ領域の最終側から順に配列される。なお、個々のサムネイル画像ファイルの記録方向すなわちデータを書き込む方向については本体画像ファイルの記録方向と同一である。
【0065】
このように、いわゆる空の状態の磁気ディスク9に対して各データを記録する場合については、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルとが相互に磁気ディスク9の物理的に分離した領域に記録され、かつサムネイル画像データが磁気ディスク9のデータ領域の一端側から連続して記録されるので、複数のサムネイル画像データの読み出しをあたかも単一のファイルであるかのように迅速に行うことが可能となり、この読み出しに要する時間が大幅に短縮される。
【0066】
また、サムネイル画像データだけが一まとまりの状態で記録されるので、余分なデータ処理が不要となる。さらには、本体画像ファイルにサムネイル情報を持たせる必要がないため、本体画像ファイルのファイルフォーマットに依存する必要がない。
【0067】
一方、デジタルカメラ装置1においては、本体画像ファイルがサムネイル画像ファイルと反対側のディスク上の位置から記録されてゆくので、図10(A)に示すように、磁気ディスク9上の空き領域が一箇所にまとまっており、データ記録時において磁気ディスク9のデータ領域全体を有効に使用することができる。
【0068】
なお、このデジタルカメラ装置1で各データが記録された磁気ディスク9は、MS−DOSフォーマットに依っているため、DISKCOPYコマンドによるコピーも通常通り行うことができる。
【0069】
図10(B)は、図10(A)の状態から、さらに5番目の本体画像ファイルであるE.JPGとこの本体画像ファイルのサムネイル画像ファイルであるE.411とを追加して記録した場合を表している。この場合に、例えば磁気ディスク9において4番目の本体画像ファイルD.JPGの後段に何か他のデータが存在することにより、5番目の本体画像ファイルE.JPGがD.JPGと不連続に記録された場合であっても、5番目のサムネイル画像ファイルE.411についてはD.411に連続して記録される可能性が極めて高い。すなわち、一般にフレキシブルディスクドライブは、ディスクの外周からファイルを記録してゆくものであるため、ディスクの内周側についてはいわゆる手付かずの状態になっていることが多いからである。
【0070】
さらに、サムネイル画像ファイルについては、その容量が固定であることから、例えば編集によりサムネイル画像ファイルC.411を削除した場合であっても、次に記録されるサムネイル画像ファイルであるF.411について、このC.411の記録されていた領域に記録させることができる。このデジタルカメラ装置1では、このように特定のサムネイル画像ファイルが消去されて磁気ディスク9にサムネイル画像ファイルについての不連続な領域が発生した場合、次の記録時にサムネイル画像ファイルが消去された不連続領域に新たなサムネイル画像ファイルを記録するようになっている。このような記録方法とすることにより、磁気ディスク9における各サムネイル画像ファイルの連続性を維持することができる。なお、このような実例についての詳細な説明は後述する。
【0071】
次に、デジタルカメラ装置1における再生時のサムネイル画像ファイルの読み出し制御について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0072】
デジタルカメラ装置1においては、サムネイル読み出しモードに入った後に、以下に説明するステップS31乃至ステップS40の一連の処理を実行する。
【0073】
マイコン28は、ステップS31において、FDC31を制御してフレキシブルディスクドライブ32により磁気ディスク9の最外周にある00トラックを再生し、サムネイルファイルについての情報の読み出しを開始して、ステップS32に進む。
【0074】
マイコン28は、ステップS32において、有効なサムネイル画像ファイルのファイル名を抽出する処理を行う。具体的には、上記00トラックのルートディレクトリ領域やFAT領域を参照してサムネイル画像ファイルと本体画像ファイルとの対応関係を調べ、対応する本体画像ファイルが存在するか否か等によりサムネイル画像ファイルが有効かどうかを判別し、有効なサムネイル画像ファイルのファイル名のみを抽出する。また、サムネイル画像ファイルと本体画像ファイルとの対応関係を調べた場合に所定の本体画像ファイルに対応するサムネイル画像ファイルがない場合は、当該本体画像ファイルのファイル名等の情報を記憶しておく。
【0075】
次のステップS33において、マイコン28は、FDC31を制御して、抽出された有効なサムネイル画像ファイルのファイル名を磁気ディスク9の物理的なアドレス順に並べる。
【0076】
次のステップS34において、マイコン28は、各サムネイル画像ファイルのアドレスと本体画像ファイルとを関連づけるための詳細を後述するサムネイル管理テーブルを作成する。なお、ステップS32で述べた所定の本体画像ファイルに対応するサムネイル画像ファイルがない場合には、このサムネイル管理テーブル作成の際に当該所定の本体画像ファイルに詳細を後述するブランクイメージデータを割り当てるようにする。
【0077】
マイコン28は、続くステップS35において、FDC31を制御してフレキシブルディスクドライブ32によりサムネイル画像ファイルを磁気ディスク9の外周側に位置するものから一つ読み出してDRAM24の図5に示す領域Eに格納した後に、ステップS36に進む。
【0078】
ステップS36において、マイコン28は、ステップS35の処理が正常に終了したか、すなわち、一つのサムネイル画像ファイルが正常に読み出されたかについて判断する。正常に終了したと判断された場合はステップS38に進み、正常に終了していないと判断された場合はステップS37に進む。
【0079】
ステップS36の処理が正常に終了していないと判断された場合のステップS37において、マイコン28は、サムネイル画像ファイルが存在していないものとして処理を行い、ステップS38に進む。具体的には、上記サムネイル管理テーブルを変更して、上記ブランクイメージに対応させるためのポインタを設定する。
【0080】
ステップS38において、マイコン28は、サムネイル画像ファイルを最後まで読み出したか否かについて判断し、YESの場合はステップS40に進んで処理を終了させ、NOの場合はステップS39に進む。
【0081】
ステップS39において、マイコン28は、次のサムネイル画像ファイルを読み出す準備を行い、上述したステップS35に戻る。これにより、マイコン28は、有効な全てのサムネイル画像ファイルが読み出されるまでステップS35乃至ステップS39の処理を繰り返すことになる。
【0082】
次に、磁気ディスクからデータの消去等を行った場合について、図面を参照して説明する。なお、ここでは説明の便宜のため、本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルのファイル名を001.JPG,002.JPG・・・・及び001.411,002.411・・・・と略記する。
【0083】
図12は、ある磁気ディスクに対してデータの記録や削除等を行ったことに関する履歴を示したものである。すなわち、この例における磁気ディスク(以下、この例における磁気ディスクを磁気ディスク9aという。)は、図12に示すように、5番目の本体画像ファイルである005.JPGの記録時に、これに対応するサムネイル画像ファイル005.411が何等かの原因により記録されなかったものとなっている。また、この磁気ディスク9aは、本体画像ファイル001.JPG乃至009.JPG及びそれに対応するサムネイル画像ファイル(005.411を除く001.411乃至009.411)を記録した後に、本体画像ファイル003.JPG及び対応するサムネイル画像ファイル003.411を削除し、この削除後に本体画像ファイル010.JPG及び対応するサムネイル画像ファイル010.411を記録したものとなっている。
【0084】
以下、この磁気ディスク9aの再生時の動作を上述した図11のフローチャートに従って説明する。
【0085】
ステップS31において、フレキシブルディスクドライブ23により磁気ディスク9aの00トラックの再生が開始される。
【0086】
ステップS32において、有効なサムネイル画像ファイルのファイル名として、001.411と、002.411と、004.411と、006.411と、007.411と、008.411と、009.411と、010.411とが抽出される。また、本体画像ファイル005.JPGに対応するサムネイル画像ファイル(005.411)が存在しないため、本体画像ファイル005.JPGのファイル名にポインタが設定される。
【0087】
そして、次のステップS33においては、抽出された有効なサムネイル画像ファイルのファイル名が磁気ディスク9の物理的なアドレス順に並べ換えられる。この場合は、009.411、008.411、007.411、006.411、004.411、010.411、002.411と、001.411の順に並べ換えられることになる。すなわち、サムネイル画像ファイルは磁気ディスク9aの最内周側から記録されており、また、003.JPG及び003.411が削除された後に010.411が記録されたので、このサムネイル画像ファイル010.411が004.411と002.411との間の領域に記録されているからである。
【0088】
ステップS34において、例えば図13に示すようなサムネイル管理テーブルが作成される。このサムネイル管理テーブルは、ファイル番号の欄と、本体画像ファイルの欄と、対応するサムネイルのアドレスの欄とがあり、この実施の形態では、ファイル番号及び本体画像ファイルの欄が本体画像ファイルの記録順に並べられる。そして、対応するサムネイルのアドレスの欄には、ステップS33で行われた並べ換えの順序に従ってDRAM24の領域Eへ格納する際の、この領域内の先頭アドレスがそれぞれ記載される。また、対応するサムネイル画像ファイルがない本体画像ファイル005.JPGについては、ブランクイメージデータが格納されるDRAM24上の領域の先頭アドレスとして例えば0が記載される。
【0089】
続くステップS35において、磁気ディスク9aの外周側に位置するサムネイル画像ファイル009.411が読み出されて、図14に示すように、例えばDRAM24の領域Eにおけるアドレス番号a〜b−1までの領域に格納され、ステップS26でこのサムネイル画像ファイルが正常に読み出されたと判断される。なお、上記ステップS25でサムネイル画像ファイル009.411が正常に読み出されなかった場合は、ステップS27でサムネイル管理テーブルの対応するサムネイルのアドレスの欄が0に書き換えられる。
【0090】
そして、ステップS38において、まだ全部のサムネイル画像ファイルが読み出されていないことからステップS39に進み、以下ステップS35乃至ステップS39の処理が繰り返されることにより、図14に示すように、サムネイル画像ファイルが008.411、007.411、006.411、004.411、010.411、002.411と、001.411の順でDRAM24の領域Eに格納されることになる。
【0091】
なお、上述のように、この磁気ディスク9にはサムネイル画像ファイル005.411が記録されていないので、DRAM24には、004.411の後に006.411が読み込まれることになる。また、この磁気ディスク9aにはサムネイル画像ファイルが存在しない本体画像ファイルがあることから、DRAM24の所定領域(図14における0〜a−1の領域)には、サムネイルファイルがない場合に代わりに表示するためのブランクイメージのデータを格納するようにする。
【0092】
そして、磁気ディスク9aにおける全てのサムネイル画像ファイルがDRAM24に格納された後に、マイコン28は、LCDパネル11に6枚分のサムネイルを表示させるようにDRAMコントローラ25、パネル信号処理回路26等を制御する。このとき、サムネイル管理テーブルを参照して、ファイル番号順にサムネイルをLCDパネル11に表示させるようにする。
【0093】
これにより、図15に示すように、6枚分のサムネイルがLCDパネル11に表示されることとなる。なお、005.JPGについては対応するサムネイル画像ファイルが存在しないことから、上記ブランクイメージとして、例えば他の撮影画像と同一の大きさを有する灰色の画像内に本体画像のファイル名等を表示させるようにすればよい。
【0094】
そして、デジタルカメラ装置1においては、操作入力部27の操作信号に基づいて、表示された6枚数分のサムネイルのうち一のサムネイルに対応する本体画像ファイルが磁気ディスク9aから読み出される。この本体画像ファイルは、DRAM24の領域Fに格納され、マイコン28によってJPEG方式に基づく展開処理がなされた後にLCDパネル11に大きく表示される。
【0095】
次に、デジタルカメラ装置1の内部の機械的な構成について説明する。このデジタルカメラ装置1は、図16に示すように、その筐体2が正面側ハーフ2aと背面側ハーフ2bとに分解可能となっており、これら各ハーフ2a,2bの内部側に回路基板41、シャーシ42、図3で説明したフレキシブルディスクドライブ32が配設される。具体的には、回路基板41とシャーシ42とフレキシブルディスクドライブ32は、相互に略等しい略矩形の平面形状を呈しており、この矩形形状同士が重なるようにして筐体2の内部に配設される。
【0096】
さらに具体的には、図16に示すように、回路基板41は、その4隅部がシャーシ42の正面側ハーフ2aを臨む一方の主面に複数のネジ43によって固定される。また、フレキシブルディスクドライブ32は、詳細を後述する4つの緩衝部材45,46,47,及び48を介してシャーシ42の背面側ハーフ2bを臨む他方の主面に対峠して取り付けられる。そしてこれら回路基板41及びフレキシブルディスクドライブ32が取り付けられたシャーシ42が、筐体2の正面側ハーフ2aに上側からはネジ44で、また図示を省略するが側面側からもネジでそれぞれ固定される構成となっている。
【0097】
ここで、回路基板41は、全体略矩形の板状を呈し、その両主面には図3及び図6に示した回路のブロックとなるLSI等の種々のチップが取り付けられる。また、図16に示すように、この回路基板41の背面側ハーフ2bを臨む側の主面41aには、略直方体の外形を呈する図6で上述した加速度センサー33が取り付けられている。この加速度センサー33は、具体的には図17に示すように、この回路基板41の上記主面41aにおけるやや右下側に、略直方体の筐体61における長辺が回路基板41の下辺部41bに対して略45度の角度となるように取り付けられている。なお、この加速度センサー33のさらなる詳細については後述する。
【0098】
シャーシ42は、ステンレス等の金属により成形され、その主面部42aが大きく肉抜きされている。シャーシ42においては、この主面部42aの上縁側、下縁側、及び図16における右縁側から、それぞれ上方フランジ42b、下方フランジ42c、側方フランジ42dが背面側ハーフ2bを臨む方向に形成されている。
【0099】
フレキシブルディスクドライブ32は、金属による筐体32bを有する所謂1/2ハイトの薄型のものである。このフレキシブルディスクドライブ32は、4つの緩衝部材45,46,47,48を介してネジ止めによりシャーシ42に取り付けられている。すなわち、シャーシ42の上方フランジ42b及び下方フランジ42cと各緩衝部材45〜48には、ネジ49,50,51,52を貫通させるための孔部が形成されており、各ネジ49〜52をこれら各孔部に貫通させフレキシブルディスクドライブ32の対応する位置に形成されたネジ孔にねじ込むことにより、シャーシ42に対してフレキシブルディスクドライブ32が固定される。
【0100】
ここで、シャーシ42に対する回路基板41及びフレキシブルディスクドライブ32の取り付け状態をカートリッジ挿入開口部32a側から表した図18に示すように、フレキシブルディスクドライブ32の筐体32bとシャーシ42の主面部42aとは直接接触しないようになっており、シャーシ42に与えられた振動や衝撃が各緩衝部材45〜48を介してフレキシブルディスクドライブ32に伝達されるようになっている。一方、シャーシ42と回路基板41との関係においては、上述のように回路基板41の4隅部がシャーシ42の主面部42aにネジ43によって固定されていることから、シャーシ42に与えられた振動や衝撃がそのまま回路基板41に伝達されるようになっている。
【0101】
各緩衝部材45〜48は、外部から筐体2に与えた衝撃がフレキシブルディスクドライブ32に伝達するまでの時間を遅らせるためのものであり、例えばゴム、スポンジ、シリコン、軟質プラスチック等のある程度軟質の部材により成形される。なお、各緩衝部材45〜48は、筐体2に与えられた衝撃をある程度弱めてフレキシブルディスクドライブ32に伝達する機能も有している。
【0102】
なお、この実施の形態では、フレキシブルディスクドライブ32と筐体2とをシャーシ42を介して接続することとしているが、フレキシブルディスクドライブ32と筐体2とを、シャーシ42を介さないで接続する構成としてもよい。この場合は、ネジ49〜52を貫通させるための孔部を筐体2側に形成し、この孔部に対してネジ49〜52を挿入することにより、フレキシブルディスクドライブ32を筐体2に対して各緩衝部材45〜48を介して取り付けることとすればよい。
【0103】
加速度センサー33は、その構造を透視して表した図19に示すように、筐体の61の内部に衝撃を検出するための衝撃検出板62が配設されている。この衝撃検出板62は、全体略長方形の板状部材であり、具体的には図20に示すように、例えば両主面の中央に電極の設けられた2枚の圧電セラミック板62a,62bにより薄い梁状に形成されている。そして、衝撃検出板62は、長手方向における両端側が筐体61内で固定されるとともに、主面の中央が筐体61内で移動できるように構成されている。これにより、加速度センサー33においては、衝撃検出板62の面方向に対する衝撃が加わると、この衝撃検出板62が円弧状に屈曲し、衝撃の強さに比例した信号を得るようになっている。
【0104】
なお、この衝撃検出板62は、図19に示すように、その長辺が筐体61の長辺に対して平行で、その両主面が筐体61の底面63に対して45度の角度となるように筐体61の内部に配設されている。そして、この底面63が、回路基板41への取り付け面となる。
【0105】
したがって、図17に示すように、この加速度センサー33を、筐体61の長辺が回路基板41の主面41aの下辺部41bに対して45度の角度となるように取り付けることにより、種々の方向からの衝撃を検出することができる。なお、この角度で加速度センサー33を取り付けることにより、各方向からの衝撃に対する信号の検出の程度を均等にすることができることが実験により確認された。すなわち、デジタルカメラ装置1においては、その筐体2が図1及び図2に示すような基本姿勢で使用した場合に加速度センサー33の衝撃検出板62の主面が図16に示すX,Y,Zの3軸方向に対して略45度の角度をなすようにこの加速度センサー33を配設しているので、このX,Y,Zの各軸方向からの衝撃を均等に検出することができ、結果的に一つの加速度センサーで十分な機能を満たすことが確認された。
【0106】
図21は、フレキシブルディスクドライブ32の筐体32b内に配設される磁気ヘッドの周辺の機構を表した図である。フレキシブルディスクドライブ32の筐体32b内には、図21(A)に示すように、ヘッドアクチュエーター70が配設されている。このヘッドアクチュエーター70は、上下一対のアーム部材71,72により一体に形成されたヘッドアーム73と、各アーム部材71,72の先端側に取り付けられた上下一対の磁気ヘッド74(74a,74b)と、ヘッドアーム73を移動させるための送りモータ75と、送りモータ75の回転子に取り付けられた送りスクリュー76と、この送りスクリュー76に形成された螺旋状の溝部76aと係合するようにアーム部材73の基端側に取り付けられたピン77と、ヘッドアーム73の動きをガイドするためにアーム部材72の貫通孔部78に取り付けられたガイドシャフト79とを備えて構成されている。
【0107】
各アーム部材71,72は、例えば合成樹脂により成形され、先端側に取り付けられた上下一対の磁気ヘッド74が、図21(B)に示すように、磁気ディスク9の両主面を挟むように位置される。なお、図示しないが、磁気ディスク9の主面中央下側には、この磁気ディスク9を回転駆動するためのスピンドルモータが配設される。
【0108】
このような構成とされたヘッドアクチュエーター70は、磁気ヘッド74がスピンドルモータによって回転する磁気ディスク9の主面に対して摺動し、磁気ディスク9の記録トラックに磁界を印加する或いは磁気ディスクの記録トラック上に記録された磁気信号を検出することによって、本体或いはサムネイルの画像データの記録或いは再生を行うようになっている。
【0109】
そして、ヘッドアクチュエーター70は、ヘッドアーム73がガイドシャフト79に沿って磁気ディスク9の半径方向(図21(A)及び(B)の矢印方向)に往復移動する。具体的には、送りモータ75が所定の回転角だけ回転すると、ヘッドアーム73が磁気ディスク9に形成された各記録トラック上を1トラックずつ移動する。ここで、フレキシブルディスクドライブ32全体に対して強い衝撃が加えられると、その筐体32bやヘッドアーム73がたわむことにより、磁気ディスク9の記録トラックに対する磁気ヘッド74a,74bの位置ずれ或いは接触不良が生じ、データ記録時に隣接トラックを浸食したり、現トラックに対する書き込み不良の原因となる。
【0110】
なお、このような3.5インチ1/2ハイトのフレキシブルディスクドライブの場合、現トラックへの書き込みエラーが発生するG値は3G〜12Gであり、隣接トラックへの浸食が発生するG値は50G以上であることが実験により判明した。従って、隣接トラックへの侵食を防止するためには50G程度以下に、現トラックのエラー発生をも防止するためには3〜12Gを含む適切な値に、加速度センサー33の衝撃検出に対する設定値を定めるのが合理的である。このデジタルカメラ装置1においては、加速度センサー33の衝撃検出に対する設定値を7G〜8G、特に8G前後に設定した場合に最も良好な結果が得られることを実験により確認した。
【0111】
以下、外部からデジタルカメラ装置1の筐体2に対して衝撃が加えられた場合における加速度センサー33及びフレキシブルディスクドライブ32等の動作を図22を参照して説明する。
【0112】
デジタルカメラ装置1では、各データの記録に先立ち、図6に示すマイコン28が記録すべき磁気ディスク9上のトラック番号(ここではnトラックとする。)及びセクタ番号を決定し、続いてFDC31を制御することにより、当該トラック及びセクタの位置までフレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74を移動させるシーク動作が行われる。
【0113】
そして、このシーク動作完了後の時刻t0において、マイコン28からフリップフロップ35に対してリセット信号が出力されフリップフロップ35からの出力がリセットされるとともに、FDC31からの制御信号が出力されることにより、AND回路36の出力信号が反転することによりゲートが開かれ、フレキシブルディスクドライブ32におけるデータの記録が許可される。
【0114】
続いて、FDC31からフレキシブルディスクドライブ32に記録データが供給されることにより記録電流が磁気ヘッド74に供給され、これにより時刻t1からnトラックの所定セクタに対して記録データが書き込まれる。なお、時刻t0〜時刻t1までの時間は、フレキシブルドライブ32が動作するまでの立上がり時間である。
【0115】
そして、時刻t2において例えば8G以上の衝撃が発生した場合には、この衝撃が筐体2からシャーシ42、回路基板41、加速度センサー33の順に伝達され、この加速度センサー33から衝撃の検出信号が出力される。加速度センサー33からのこの検出信号は、増幅回路34で増幅された後フリップフロップ35に供給されることにより、このフリップフロップ35の出力を反転させる。この反転したフリップフロップ35の出力信号は、マイコン28とAND回路36とに供給される。これにより、AND回路36の出力信号が反転し、フレキシブルディスクドライブ32に対するFDC31からの制御信号のゲートが閉じられる。従って、図22に示すように、時刻t2からフレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74に記録電流が供給されないこととなる。
【0116】
なお、この実施の形態においては、上述のようにシャーシ42とフレキシブルディスクドライブ32とが衝撃の伝達を遅らせるための緩衝部材45〜48を介して接続されていることから、上記衝撃は、加速度センサー33に伝達されるよりも遅れた時刻、この例では時刻t2より後の所定時刻にフレキシブルディスクドライブ32に伝達される。かかる時刻においては、フレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74に記録電流が供給されないことから、これにより、たとえ衝撃によって磁気ヘッド74のトラックずれが発生した場合であっても隣接トラックに対する浸食や現トラックに対する書き込み不良の発生を防止することができる。
【0117】
すなわち、この実施の形態においては、筐体2に加わった衝撃がフレキシブルディスクドライブ32に伝わる時刻を遅らせることができるため、相対的に加速度センサー33の衝撃検出を早めることができ、記録電流カットに必要とする時間的な遅れをカバーすることができる。特に、筐体2やシャーシ42の剛性が高い場合は、フレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74に衝撃が伝わる速度が非常に早くなり、加速度センサー33の検出後に記録電流をカットさせたのでは間に合わない場合が起こり得る。このような場合には、図16及び図18に示すように、フレキシブルディスクドライブ32と筐体2とを緩衝部材45〜48を介して接続することが非常に有効となり、衝撃の伝達時間を遅らせることにより加速度センサー33の機能が有効に働くこととなる。
【0118】
なお、実験の結果、この実施の形態において、筐体2に加えられた衝撃がフレキシブルディスクドライブ32までに伝達されるまでの時間は、11ミリ秒±5ミリ秒であることが確認された。
【0119】
マイコン28は、時刻t2で上記衝撃発生によりフリップフロップ35の反転した出力信号を入力すると、FDC31に制御信号を出力することにより、nトラックの元の位置に磁気ヘッド74を移動させる再シークの制御を行う。
【0120】
そして、この再シークが完了した後の時刻t3において、マイコン28は、フリップフロップ35に対してリセット信号を出力する。これにより、このリセット信号の立ち下がり時である時刻t4でフリップフロップ35の出力信号が反転し、この反転した出力信号がマイコン28及びAND回路36に供給される。そして、AND回路36にこの反転した出力信号が供給されることにより、この時刻t4でAND回路36の出力信号が反転してゲートが開かれ、フレキシブルディスクドライブ32におけるデータの記録が許可される。
【0121】
続いてマイコン28は、記録開始時t1からの記録データをリトライ対象データとして、FDC31からフレキシブルディスクドライブ32に対して記録データを供給させるようにFDC31を制御する。これにより、図22に示すように、時刻t5からフレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74にリトライ対象データについての記録電流が供給され、nトラックの所定セクタから記録データの書き込みが行われる。なお、時刻t4〜時刻t5までの時間は、同様にフレキシブルディスクドライブ32が動作するまでの立上がり時間である。
【0122】
このデジタルカメラ装置1は、図23に示すように、フラッシュメモリー29を有する構成としてもよい。図23における実施の形態では、DRAM24,DRAMコントローラ25,マイコン28,フラッシュメモリー29,及びFDC31が相互に共通のバスによって接続されている。このような構成とすることにより、デジタルカメラ装置1においては、例えばデジタルカメラ装置1の機能をバージョンアップさせるために、このフラッシュメモリー29に当該バージョンアップ用のプログラムを格納することが可能となる。具体的には、上記JPEG以外の方式で画像データを圧縮するプログラムが記録されているカートリッジ8をフレキシブルディスクドライブ32に装填し、このカートリッジ内の磁気ディスク9から当該プログラムをフラッシュメモリー29に読み込ませることにより、機能の拡張を図ることができる。
【0123】
すなわち、デジタルカメラ装置1においては、各ブロックの制御をマイコン28のRAM28a内に格納されたソフトウェアプログラムにより行っているため、フラッシュメモリー29に種々のバージョンアップ用のソフトウェアプログラムを格納させ、このソフトウェアプログラムでマイコン28の代わり或いはマイコン28を補助することとすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明を適用したデジタルカメラ装置の正面側からの外観斜視図である。
【図2】デジタルカメラ装置の背面側からの外観斜視図である。
【図3】デジタルカメラ装置の回路構成を示したブロック図である。
【図4】マイコンのアドレス空間を表した図である。
【図5】DRAMのデータ領域を表した図である。
【図6】デジタルカメラ装置の回路構成を示したブロック図である。
【図7】デジタルカメラ装置におけるデータ記録時の制御動作について説明するためのフローチャートである。
【図8】本体画像ファイルのファイル名を表した図である。
【図9】本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルについてのファイル名、記録時刻、ファイルサイズ等についての情報を表した図である。
【図10】磁気ディスクに記録された本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルの状態を説明するための図である。
【図11】デジタルカメラ装置における再生時のサムネイル画像ファイルの読み出し制御を説明するためのフローチャートである。
【図12】磁気ディスクの記録状態についての履歴を表した図である。
【図13】サムネイル管理テーブルを表した図である。
【図14】磁気ディスクからサムネイル画像ファイルがDRAM上の所定領域に格納された状態を表した図である。
【図15】LCDパネル上にサムネイル等が表示された状態を表した図である。
【図16】デジタルカメラ装置の機械的な構成を説明するための分解斜視図である。
【図17】加速度センサーの回路基板上の取り付け角度を表した図である。
【図18】シャーシに対する回路基板及びフレキシブルディスクドライブの取り付け状態をカートリッジ挿入開口部側から表した図である。
【図19】加速度センサーの構成を説明するための透視図である。
【図20】衝撃が加わった場合における加速度センサーの動作を説明するための図である。
【図21】フレキシブルディスクドライブの筐体内部に配設される磁気ヘッドについての機構を表した図である。
【図22】衝撃発生時における加速度センサー,フリップフロップ,OR回路,マイコン,フレキシブルディスクドライブ等の動作及び記録されるデータの処理について説明するためのタイミングチャートである。
【図23】デジタルカメラ装置における他の実施の形態を表したブロック回路図である。
【符号の説明】
【0125】
1 デジタルカメラ装置、2 筐体、8 カートリッジ、9 磁気ディスク、11 LCDパネル、24 DRAM、25 DRAMコントローラ、28 マイコン、29 フラッシュメモリー、31 フレキシブルディスクコントローラ、32 フレキシブルディスクドライブ、33 加速度センサー、34 増幅回路、35 フリップフロップ、36 OR回路、41 回路基板、42 シャーシ、45〜48 緩衝部材、61筐体、62 衝撃検出板、70 ヘッドアクチュエーター、73 ヘッドアーム、74 磁気ヘッド
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ記録装置及びデータ記録方法に関し、例えば被写体の画像をデジタル化して静止画像データの形態で記録する撮像装置及び撮像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータの普及等により、画像記録装置として画像をデジタル化して記録するデジタルカメラ装置の人気が高まっている。このデジタルカメラ装置は、被写体となる画像をデジタル化してフラッシュメモリー等の所定の記録媒体に所定枚数分だけ静止画像データとして記録しておき、後でこの静止画像をパーソナルコンピュータのモニタに出力することができるようになっているものが一般的である。
【0003】
【特許文献1】特開平04−212582号公報
【特許文献2】特開平07−274108号公報
【特許文献3】特開平06−231023号公報
【特許文献4】特開平08−037638号公報
【特許文献5】特開平06−044318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のデジタルカメラ装置は、その画像データの記録媒体として、本体内蔵型のフラッシュメモリーや抜き差し可能なカード型のフラッシュメモリー等が使用されていた。
【0005】
しかしながら、従来のデジタルカメラ装置においては、これらのメモリーがその撮影枚数1枚あたりの単価が高く保存メディアとして適していないことから、撮影後にパーソナルコンピュータにおけるハードディスクやフレキシブルディスク等に撮影した静止画像データを転送してコピーする必要があり、このデータ転送に多くの時間と手間が必要とされた。
【0006】
また、従来のデジタルカメラ装置においては、これらのメモリーの価格が高くユーザーが何枚も保有することができないため、撮影枚数が制限され、特にパーソナルコンピュータを持ち出せない屋外等での撮影の機会が大幅に制限されるといった問題があった。
【0007】
さらに、フレキシブルディスクドライブ全体に対して強い衝撃が加えられると、その筐体やヘッドアームがたわむことにより、磁気ディスクの記録トラックに対する磁気ヘッドの位置ずれ或いは接触不良が生じ、データ記録時に隣接トラックを浸食したり、現トラックに対する書き込み不良の原因となる。
【0008】
本発明は、上述の実情に鑑みて提案されたものであり、ディスク記録媒体のデータ領域を有効に使用することができる撮像装置及び撮像方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の更に他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下に説明される実施の形態の説明から一層明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る撮像装置は、被写体を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、前記撮像手段より出力される画像信号から画像データを生成する第1の画像データ生成手段と、前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成する第2の画像データ生成手段と、前記撮像手段の撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを、筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録する記録制御手段と、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部とを有し、前記記録制御手段は、前記撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するよう制御すると共に、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部の検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る撮像方法は、被写体を撮像して画像信号を出力する撮像工程と、前記撮像工程で出力される画像信号から画像データを生成する第1の画像データ生成工程と、前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成する第2の画像データ生成工程と、前記撮像手段の撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを、筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録する記録制御工程とを有し、前記記録制御工程における撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するよう制御すると共に、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止するように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明では、被写体を撮像して得られた画像信号から第1の画像データを生成するとともに、前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成し、前記第1および第2の画像データを筐体の内部に装着されたディスク記録媒体へ記録する際に、前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するので、ディスク記録媒体上の空き領域が一箇所にまとまっており、データ記録時においてディスク記録媒体のデータ領域全体を有効に使用することができ、また、前記筐体が受けた衝撃が所定値以上であった場合に、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止するので、衝撃による誤記録を防止することができ、ディスク記録媒体のデータ領域を有効に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態につき図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
本発明の実施の形態であるデジタルカメラ装置1は、正面側からの外観を表した図1に示すように、全体略直方体状の外形を呈した携帯可能な大きさとなっている。このデジタルカメラ装置1においては、筐体2の正面側上部にシャッターボタン3、対物レンズ4、フラッシュ5がそれぞれ取り付けられており、ユーザーの右手人差し指でシャッターボタン3が押せるようになっている。
【0015】
また、デジタルカメラ装置1は、筐体2の一方の側面部6に開閉蓋7が取り付けられており、この側面部6側から3.5インチサイズのフレキシブル磁気ディスク9(以下、単に磁気ディスク9という。)が内部に収納されたフレキシブルディスクカートリッジ8が筐体2の内部に装填できるようになっている。具体的には、このデジタルカメラ装置1の背面側からの外観を表した図2に示すように、筐体2の内部に詳細を後述するフレキシブルディスクドライブ32が配設されており、このフレキシブルディスクドライブ32のカートリッジ挿入開口部32aからフレキシブルディスクカートリッジ8(以下、単にカートリッジ8という。)がシャッタ8a側から挿入される。
【0016】
さらに、このデジタルカメラ装置1は、筐体2の背面側にLCD(Liquid Crystal Display)パネル11が取り付けられており、撮影時にはこのLCDパネル11に被写体が表示されるようになっている。そして、デジタルカメラ装置1においては、シャッターボタン3を押すことにより被写体を撮影すると、フレキシブルディスクドライブ32に装填されたカートリッジ8内の磁気ディスク9に当該被写体についての画像データ(以下、本体画像データという。)及びこの本体画像データについてのインデックスとなるサムネイル画像データが、それぞれ「.JPG」及び「.411」の拡張子を持ったファイル形式で記録される。
【0017】
また、デジタルカメラ装置1は、被写体の撮影後における本体画像データの再生時には、磁気ディスク9に記録されたサムネイル画像データについてのサムネイル画像が6枚分だけLCDパネル11に表示され、このうちの特定のサムネイル画像を指定することにより、そのサムネイル画像に対応する本体画像データが磁気ディスク9から読み出されてLCDパネル11に表示されるようになっている。
【0018】
さらに、デジタルカメラ装置1は、例えば磁気ディスク9に記録された本体画像データ及びサムネイル画像データのうち不要なものを消去したり、LCDパネル11に表示されるサムネイル画像の並べ方を変更するといった種々の編集ができるようになっている。
【0019】
すなわち、デジタルカメラ装置1においては、LCDパネル11の周囲に種々の操作ボタン/スイッチ12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g等が配設されており、これら各種操作ボタン等を操作することによって撮影時におけるズーム等の操作、再生時における特定のサムネイル画像の指定、データ消去等の編集ができるようになっている。
【0020】
なお、開閉蓋7の開閉は、開閉操作部13を上下動させることによって、この開閉操作部13と連動する係合爪14a,14bと開閉蓋7の係合部7a,7bとの係合状態を解除又は保持させることにより行う。
【0021】
次に、デジタルカメラ装置1の回路構成について説明する。このデジタルカメラ装置1は、図3に示すように、撮像素子であるCCD21と、サンプルホールド/アナログデジタル変換回路22(以下、単にサンプルホールド回路22という。)と、カメラ信号処理回路23と、DRAM24と、DRAMコントローラ25と、上述のLCDパネル11にRGB信号を供給するためのパネル信号処理回路26と、操作入力部27と、マイクロコンピュータ28(以下、マイコン28という。)と、フレキシブルディスクコントローラ(FDC)31と、図2で上述したフレキシブルディスクドライブ(FDD)32とを備えて構成される。なお、DRAM24,DRAMコントローラ25,マイコン28,及びFDC31は、相互に共通のバスによって接続される。
【0022】
デジタルカメラ装置1においては、被写体からの光線が対物レンズ4を通過してCCD21で受光され、このCCD21によって電気信号に変換される。CCD21からの出力信号は、サンプルホールド回路22でサンプルホールド処理された後に10ビットのデジタル信号にA/D変換される。A/D変換されたこの10ビットのデジタル信号は、カメラ信号処理回路23に供給される。
【0023】
カメラ信号処理回路23は、 サンプルホールド回路22から供給される10ビットのデジタル信号に所定の処理を施して、処理後の信号をDRAMコントローラ25に出力する。カメラ信号処理回路23は、この実施の形態では入力信号から8ビットの輝度信号Yと4ビットの色差信号Cを生成し、これら各信号Y,CをDRAMコントローラ25に出力するようになっている。
【0024】
DRAMコントローラ25は、カメラ信号処理回路23からの輝度信号Yと色差信号Cをそのままパネル信号処理回路26に供給する。なお、CCD21が正方格子でない場合には、DRAMコントローラ25は、カメラ信号処理回路23からの輝度信号Yと色差信号Cを正方格子化してパネル信号処理回路26に供給する。パネル信号処理回路26は、入力した輝度信号Yと色差信号Cから赤色信号R,緑色信号G,青色信号Bを生成し、これらRGBの各色信号をLCDパネル11に出力する。これにより、撮像対象となる被写体の画像がLCDパネル11に表示される。
【0025】
また、DRAMコントローラ25は、カメラ信号処理回路23からの輝度信号Yと色差信号Cとを詳細を後述するマイコン28の制御に基づいてDRAM24の所定領域に格納する。なお、DRAM24は、4メガバイトのものが2個使用されることにより、合計8メガバイトの格納領域を有している。
【0026】
操作入力部27は、図1に示したシャッターボタン3及び図2に示した各種操作ボタン/スイッチ12a〜12g等の操作内容を検出し、検出した信号を操作信号としてマイコン28に出力する。
【0027】
マイコン28は、例えば高速処理が可能なRISC(Reduced Instruction Set Computer:縮小命令セットコンピュータ)タイプのものが用いられ、各ブロックを制御するためのソフトウェアプログラムが格納されたリードオンリーメモリー(ROM)28aを備えている。マイコン28は、操作入力部27からの操作信号に基づいてこのROM28a内のソフトウェアプログラムを実行させることにより、上述した撮影時,再生時,及び編集時における画像圧縮/伸張やファイル管理等の処理を行う。
【0028】
具体的には、マイコン28は、被写体の撮影時において輝度信号Yと色差信号CをDRAMコントローラ25からDRAM24の所定領域に格納させ、格納された輝度信号Yと色差信号CをJPEG(Joint Photographic coding ExpertsGroup)方式でデータ圧縮する処理を行う。また、マイコン28は、JPEG方式で圧縮した本体画像についてのデータをDRAM24の上記領域とは異なる領域にJPEGストリームデータとして書き込む処理を行う。さらに、マイコン28は、当該JPEGストリームデータをDRAM24から読み出して、このJPEGストリームデータを所謂PC/AT互換型のパーソナルコンピュータに対応するMS−DOS(Microsoft Disc Operating System:マイクロソフト社の登録商標)フォーマット形式に変換してFDC31に供給する処理を行う。そして、マイコン28は、このMS−DOSフォーマット形式に変換したデータをフレキシブルディスクドライブ32に装填されたカートリッジ8内の磁気ディスク9に書き込むようにFDC31を制御する。
【0029】
図4は、マイコン28のアドレス空間を表した図である。マイコン28は、図4に示すように、0000000〜0ffffffのエリアが内蔵ROM領域、2000000〜2ffffffのエリアがFDC31のための領域、5000000〜5ffffffのエリアが内蔵している周辺モジュールのための領域、9000000〜9ffffffのエリアがDRAM24のための領域、e000000〜effffffのエリアが後述するフラッシュメモリーのための領域、f000000〜fffffffのエリアが内蔵RAMの領域になっている。
【0030】
図5は、上述した合計8メガバイトのDRAM24のデータ領域を表した図である。DRAM24は、領域9f00000〜9f77fffの491025バイトがLCDパネル11に表示するための本体画像1枚分の画像データを格納するための原画画像データ格納領域(以下、領域Aという。)になっている。また、DRAM24は、9f78000〜9f7ffffの32768バイトがJPEG方式によって上記原画画像データの圧縮処理又は原画画像データへの展開処理を行うための圧縮・展開作業領域(以下、領域Bという。)になっている。なお、この領域Bは、上記原画画像データからサムネイルデータを生成するための領域にもなっている。
【0031】
そして、DRAM24は、領域9f80000〜9f87fffの32768バイトがマイコン28が詳細を後述する記録時及び再生時のメインルーチンを実行するための作業領域であるメインルーチン共通領域(以下、領域Cという。)になっている。
【0032】
また、DRAM24は、領域9f88000〜9f8ffffの32768バイトがMS−DOSのためのDOS領域(以下、領域Dという。)に、領域9f90000〜9fcffffの262144バイトが複数(例えば50枚分)のサムネイル画像データのファイルが格納されるサムネイルイメージ格納領域(以下、領域Eという。)に、領域9fd0000〜9ffffffの19608バイトがJPEG方式によって圧縮されて生成された本体画像データのファイルが格納されるJPEGファイルイメージ格納領域(以下、領域Fという。)にそれぞれ割り当てられている。
【0033】
さらに、デジタルカメラ装置1においては、図6に示すように、外部からの衝撃を検出するための加速度センサー33と、この加速度センサー33の出力信号を増幅するための増幅回路34と、この増幅回路34からの出力信号を固定するためのフリップフロップ35とを備えている。加速度センサー33は、所定G値以上の衝撃が検出された場合に検出信号を出力するものであり、その詳細についての説明は後述する。
【0034】
フリップフロップ35の出力は、マイコン28に対して供給されるとともに、フレキシブルディスクドライブ32に対してAND回路36の一方の入力端子を介して供給される。一方、マイコン28は、フリップフロップ35に対してリセット信号を出力するようになっている。
【0035】
AND回路36は、図6に示すように、その他方の入力端子がFDC31の制御信号の出力側と接続され、その出力端子がフレキシブルディスクドライブ32と接続されることにより、フレキシブルディスクドライブ32の記録動作の許可/不許可の指示を与えるゲート(W.ゲート)としての機能を有している。なお、この加速度センサー33等についての詳細な説明は後述する。
【0036】
次に、デジタルカメラ装置1におけるデータ記録時の制御動作について図7のフローチャートを参照して説明する。
【0037】
電源投入後のステップS1で、マイコン28は、カートリッジ8が装填されているかどうかを判断し、装填されていると判断された場合はステップS3に進み、一方、装填されていないと判断された場合はステップS2に進む。
【0038】
マイコン28は、ステップS2において、LCDパネル11に「NO DISK」の文字を表示させてユーザーに警告するとともに、カートリッジ8が装填されるまで待機する。
【0039】
ステップS3で、マイコン28は、磁気ディスク9への書き込みが可能かどうかについて判断するため、カートリッジ8にライトプロテクトがかけられているか否かを検出し、かけられている場合はステップS4に進み、かけられていない場合はステップS5に進む。
【0040】
マイコン28は、ステップS4において、書き込みできない旨の警告を行い、処理を終了させる。具体的には、LCDパネル11に「DISK PROTECT」等の文字を表示させるようにする。
【0041】
ステップS5において、マイコン28は、FDC31を制御してフレキシブルディスクドライブ32により磁気ディスク9の最外周にある00トラックを再生し、このトラックにおけるルートディレクトリ領域やFAT(File Allocation Table)領域に記載されているデータを読み込むことにより、磁気ディスク9のデータ領域に存在するファイル名やそのアドレス等の各種情報を抽出する。
【0042】
マイコン28は、続くステップS6で、ファイルリストテーブル(FileList Table)を作成し、このテーブルにステップS5で抽出された各種情報を列挙して、ステップS7に進む。
【0043】
ステップS7で、マイコン28は、磁気ディスク9がDOS/V形式でフォーマットされているか否かをチェックし、YESの場合はステップS9に進み、NOの場合はステップS8に進む。
【0044】
磁気ディスク9がDOS/V形式でフォーマットされていない場合のステップS8において、マイコン28は、LCDパネル11に「DISK ERROR」の文字を表示させて処理を終了させる。
【0045】
マイコン28は、ステップS9において、レリーズが入力されるまで待機する。すなわち、図1に示すシャッターボタン3が押されるまでステップS9で待機し、シャッターボタン3が押された場合にステップS10に進む。
【0046】
ステップS10で、マイコン28は、被写体を撮影することにより得られた画像データをDRAM24の図5に示す領域Aに格納することにより、本体画像を取り込む処理を行う。
【0047】
次のステップS11において、マイコン28は、DRAM24の領域Aに格納した画像データを領域BでJPEG方式によって圧縮する処理を行うことにより本体画像データを生成し、生成された本体画像データをDRAM24の領域Fにファイル形式で格納する。
【0048】
続くステップS12において、マイコン28は、ステップS10で取り込んだ本体画像のデータを画素単位で所定データ量に間引くことにより、本体画像のサブサンプルであるサムネイル画像データを生成し、このサムネイル画像データをDRAM24の領域Bにファイル形式で格納する。なお、このデジタルカメラ装置1では、このサムネイル画像ファイルが所定容量となるように上記データの間引きが行われる。
【0049】
次のステップS13で、マイコン28は、各データの記録に先だって磁気ディスク9の残りの記録容量を上記ファイルリストテーブルを参照して調べる。そして、マイコン28は、この残りの記録容量とステップS11及びステップS12でそれぞれ領域F及び領域Eに格納された本体画像データとサムネイル画像データとの合計の容量とを比較して、磁気ディスク9の残量が足りるか否かについて判断する。残量が足りると判断された場合はステップS15に進み、足りないと判断された場合はステップS14に進む。
【0050】
ステップS14において、マイコン28は、「DISK FULL」等の文字をLCDパネル11に表示させることにより、ユーザーに警告を発して処理を終了させる。
【0051】
マイコン28は、ステップS15において、磁気ディスク9に既に記録されているファイルの数を上記ファイルリストテーブルを参照して調べ、ファイル数の制限を受けるか否かについて判断する。具体的には、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルの2つのファイルについてのファイル名を磁気ディスクの00トラックに追加する場合に制限を受けるか否かについて判断する。ファイル数に制限を受ける場合、すなわちこれ以上ファイル名を追加できない場合はステップS16に進み、制限を受けない場合はステップS17に進む。
【0052】
ステップS16において、マイコン28は、ステップS14と同様に「DISK FULL」等の文字をLCDパネル11に表示させることにより、ユーザーに警告を発して処理を終了させる。すなわち、上述のステップS13及びステップS15では、現在の磁気ディスク9の状態で本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルとを記録させることができるか否かが判断されたことになる。
【0053】
マイコン28は、ステップS17において、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルのそれぞれについてファイル名を作成する。このファイル名は、図8に示すように、本体画像ファイルの1番目については「MVS−001S.JPG」というファイル名となる。一方、この本体画像ファイルに対応する1番目のサムネイル画像ファイルとしては、「MVS−001S.411」というファイル名となる。すなわち、「JPG」,「411」がそれぞれ本体画像ファイル,サムネイル画像ファイルの拡張子であり、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルとでは、この拡張子のみが異なり他の部分は同一のファイル名となる。
【0054】
ここで「MVC−」の部分は、各本体画像ファイルと各サムネイル画像ファイルとの間で共通に付されるいわゆる名称固定部分となる。また、「001」の部分は、通し番号であり、上述のファイルリストテーブルを参照することにより、各本体画像ファイル及び各サムネイル画像ファイル毎に異なる数字が付される。この通し番号は、001から999まであり、ディスク上の最大の番号に1を加えた数を新しい番号とする。なお、ファイルリストテーブルを参照することにより、999という通し番号の本体画像ファイル又はサムネイル画像ファイルがあった場合は、001からの使われていない番号を割り当てるようにする。
【0055】
さらに、「S」の部分は本体画像ファイルのデータの圧縮率の程度を表す部分であり、この場合は本体画像ファイルが標準の圧縮を施したデータからなるファイルであることを示している。なお、本体画像ファイルが高画質用の圧縮を施したデータからなるファイルの場合は、この部分が「F」となる。
【0056】
次のステップS18において、マイコン28は、本体画像ファイルを磁気ディスク9の所定領域に記録するための本体画像ファイルアロケーションを作成する。具体的には、磁気ディスク9の外周側から領域を確保することにより、上記本体画像ファイルを記録する領域を決定し記憶する。
【0057】
続くステップS19において、マイコン28は、FDC31を制御することにより、ステップS18で決定された磁気ディスク9上の領域に対して本体画像ファイルをフレキシブルディスクドライブ32で書き込む処理を行う。
【0058】
さらに、マイコン28は、次のステップS20において、サムネイル画像ファイルを磁気ディスク9の所定領域に記録するためのサムネイル画像ファイルアロケーションを作成する。具体的には、磁気ディスク9の内周側から領域を確保することにより、上記サムネイル画像ファイルを記録する領域を決定し記憶する。
【0059】
そして、マイコン28は、続くステップS21において、FDC31を制御することにより、ステップS20で決定された磁気ディスク9上の領域に対してサムネイル画像ファイルをフレキシブルディスクドライブ32で書き込む処理を行う。
【0060】
次のステップS22において、マイコン28は、FDC31を制御することにより、磁気ディスク9の上述の00トラックにおけるルートディレクトリ領域とFAT(File Allocation Table)領域に、ステップS19及びステップS21で記録された本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルについてのファイル名、記録時刻、ファイルサイズ等についての情報をフレキシブルディスクドライブ32で書き込む。これを表したのが図9であり、この場合、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルとで、拡張子を除くファイル名が同一であり、最終編集時刻(この場合は記録時刻)が一致することになる。また、サムネイル画像ファイルは、そのファイルサイズが必ず4806バイトとなり、一方の本体画像ファイルについてのファイルサイズは画像の複雑さにより変化するので不定となる。
【0061】
さらに、マイコン28は、次のステップS23で、上記ファイルリストテーブルに上記2つのファイルについての情報を追加することにより、このファイルリストテーブルを変更し、ステップS24に進む。
【0062】
ステップS24で、マイコン28は、サムネイル画像ファイルをDRAM24の領域Bから領域Eに転送する。マイコン28は、このステップS24の処理が終了した後にステップS9のレリーズの入力待ちの状態に戻り、以下レリーズの入力に基づいて上述のステップS9からステップS24まで処理を繰り返す。
【0063】
以上の処理により、磁気ディスク9のデータ領域には、図10(A)に示すように、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルがそれぞれディスクの両端側から記録される。なお、ここでは説明の便宜のため、本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルのファイル名をA.JPG,B.JPG・・・・及びA.411,B.411・・・・と略記する。図10(A)は、4つの本体画像ファイルA.JPG,B.JPG,C.JPG,D.JPGをこの順で記録した場合に、それらに対応するサムネイル画像ファイルA.411,B.411,C.411,D.411が記録された様子を表したものである。
【0064】
すなわち、このデジタルカメラ装置1においては、本体画像ファイルがディスクのデータ領域の先頭から順に記録及び配列されるとともに、サムネイル画像ファイルがデータ領域の最終側から順に配列される。なお、個々のサムネイル画像ファイルの記録方向すなわちデータを書き込む方向については本体画像ファイルの記録方向と同一である。
【0065】
このように、いわゆる空の状態の磁気ディスク9に対して各データを記録する場合については、本体画像ファイルとサムネイル画像ファイルとが相互に磁気ディスク9の物理的に分離した領域に記録され、かつサムネイル画像データが磁気ディスク9のデータ領域の一端側から連続して記録されるので、複数のサムネイル画像データの読み出しをあたかも単一のファイルであるかのように迅速に行うことが可能となり、この読み出しに要する時間が大幅に短縮される。
【0066】
また、サムネイル画像データだけが一まとまりの状態で記録されるので、余分なデータ処理が不要となる。さらには、本体画像ファイルにサムネイル情報を持たせる必要がないため、本体画像ファイルのファイルフォーマットに依存する必要がない。
【0067】
一方、デジタルカメラ装置1においては、本体画像ファイルがサムネイル画像ファイルと反対側のディスク上の位置から記録されてゆくので、図10(A)に示すように、磁気ディスク9上の空き領域が一箇所にまとまっており、データ記録時において磁気ディスク9のデータ領域全体を有効に使用することができる。
【0068】
なお、このデジタルカメラ装置1で各データが記録された磁気ディスク9は、MS−DOSフォーマットに依っているため、DISKCOPYコマンドによるコピーも通常通り行うことができる。
【0069】
図10(B)は、図10(A)の状態から、さらに5番目の本体画像ファイルであるE.JPGとこの本体画像ファイルのサムネイル画像ファイルであるE.411とを追加して記録した場合を表している。この場合に、例えば磁気ディスク9において4番目の本体画像ファイルD.JPGの後段に何か他のデータが存在することにより、5番目の本体画像ファイルE.JPGがD.JPGと不連続に記録された場合であっても、5番目のサムネイル画像ファイルE.411についてはD.411に連続して記録される可能性が極めて高い。すなわち、一般にフレキシブルディスクドライブは、ディスクの外周からファイルを記録してゆくものであるため、ディスクの内周側についてはいわゆる手付かずの状態になっていることが多いからである。
【0070】
さらに、サムネイル画像ファイルについては、その容量が固定であることから、例えば編集によりサムネイル画像ファイルC.411を削除した場合であっても、次に記録されるサムネイル画像ファイルであるF.411について、このC.411の記録されていた領域に記録させることができる。このデジタルカメラ装置1では、このように特定のサムネイル画像ファイルが消去されて磁気ディスク9にサムネイル画像ファイルについての不連続な領域が発生した場合、次の記録時にサムネイル画像ファイルが消去された不連続領域に新たなサムネイル画像ファイルを記録するようになっている。このような記録方法とすることにより、磁気ディスク9における各サムネイル画像ファイルの連続性を維持することができる。なお、このような実例についての詳細な説明は後述する。
【0071】
次に、デジタルカメラ装置1における再生時のサムネイル画像ファイルの読み出し制御について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0072】
デジタルカメラ装置1においては、サムネイル読み出しモードに入った後に、以下に説明するステップS31乃至ステップS40の一連の処理を実行する。
【0073】
マイコン28は、ステップS31において、FDC31を制御してフレキシブルディスクドライブ32により磁気ディスク9の最外周にある00トラックを再生し、サムネイルファイルについての情報の読み出しを開始して、ステップS32に進む。
【0074】
マイコン28は、ステップS32において、有効なサムネイル画像ファイルのファイル名を抽出する処理を行う。具体的には、上記00トラックのルートディレクトリ領域やFAT領域を参照してサムネイル画像ファイルと本体画像ファイルとの対応関係を調べ、対応する本体画像ファイルが存在するか否か等によりサムネイル画像ファイルが有効かどうかを判別し、有効なサムネイル画像ファイルのファイル名のみを抽出する。また、サムネイル画像ファイルと本体画像ファイルとの対応関係を調べた場合に所定の本体画像ファイルに対応するサムネイル画像ファイルがない場合は、当該本体画像ファイルのファイル名等の情報を記憶しておく。
【0075】
次のステップS33において、マイコン28は、FDC31を制御して、抽出された有効なサムネイル画像ファイルのファイル名を磁気ディスク9の物理的なアドレス順に並べる。
【0076】
次のステップS34において、マイコン28は、各サムネイル画像ファイルのアドレスと本体画像ファイルとを関連づけるための詳細を後述するサムネイル管理テーブルを作成する。なお、ステップS32で述べた所定の本体画像ファイルに対応するサムネイル画像ファイルがない場合には、このサムネイル管理テーブル作成の際に当該所定の本体画像ファイルに詳細を後述するブランクイメージデータを割り当てるようにする。
【0077】
マイコン28は、続くステップS35において、FDC31を制御してフレキシブルディスクドライブ32によりサムネイル画像ファイルを磁気ディスク9の外周側に位置するものから一つ読み出してDRAM24の図5に示す領域Eに格納した後に、ステップS36に進む。
【0078】
ステップS36において、マイコン28は、ステップS35の処理が正常に終了したか、すなわち、一つのサムネイル画像ファイルが正常に読み出されたかについて判断する。正常に終了したと判断された場合はステップS38に進み、正常に終了していないと判断された場合はステップS37に進む。
【0079】
ステップS36の処理が正常に終了していないと判断された場合のステップS37において、マイコン28は、サムネイル画像ファイルが存在していないものとして処理を行い、ステップS38に進む。具体的には、上記サムネイル管理テーブルを変更して、上記ブランクイメージに対応させるためのポインタを設定する。
【0080】
ステップS38において、マイコン28は、サムネイル画像ファイルを最後まで読み出したか否かについて判断し、YESの場合はステップS40に進んで処理を終了させ、NOの場合はステップS39に進む。
【0081】
ステップS39において、マイコン28は、次のサムネイル画像ファイルを読み出す準備を行い、上述したステップS35に戻る。これにより、マイコン28は、有効な全てのサムネイル画像ファイルが読み出されるまでステップS35乃至ステップS39の処理を繰り返すことになる。
【0082】
次に、磁気ディスクからデータの消去等を行った場合について、図面を参照して説明する。なお、ここでは説明の便宜のため、本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルのファイル名を001.JPG,002.JPG・・・・及び001.411,002.411・・・・と略記する。
【0083】
図12は、ある磁気ディスクに対してデータの記録や削除等を行ったことに関する履歴を示したものである。すなわち、この例における磁気ディスク(以下、この例における磁気ディスクを磁気ディスク9aという。)は、図12に示すように、5番目の本体画像ファイルである005.JPGの記録時に、これに対応するサムネイル画像ファイル005.411が何等かの原因により記録されなかったものとなっている。また、この磁気ディスク9aは、本体画像ファイル001.JPG乃至009.JPG及びそれに対応するサムネイル画像ファイル(005.411を除く001.411乃至009.411)を記録した後に、本体画像ファイル003.JPG及び対応するサムネイル画像ファイル003.411を削除し、この削除後に本体画像ファイル010.JPG及び対応するサムネイル画像ファイル010.411を記録したものとなっている。
【0084】
以下、この磁気ディスク9aの再生時の動作を上述した図11のフローチャートに従って説明する。
【0085】
ステップS31において、フレキシブルディスクドライブ23により磁気ディスク9aの00トラックの再生が開始される。
【0086】
ステップS32において、有効なサムネイル画像ファイルのファイル名として、001.411と、002.411と、004.411と、006.411と、007.411と、008.411と、009.411と、010.411とが抽出される。また、本体画像ファイル005.JPGに対応するサムネイル画像ファイル(005.411)が存在しないため、本体画像ファイル005.JPGのファイル名にポインタが設定される。
【0087】
そして、次のステップS33においては、抽出された有効なサムネイル画像ファイルのファイル名が磁気ディスク9の物理的なアドレス順に並べ換えられる。この場合は、009.411、008.411、007.411、006.411、004.411、010.411、002.411と、001.411の順に並べ換えられることになる。すなわち、サムネイル画像ファイルは磁気ディスク9aの最内周側から記録されており、また、003.JPG及び003.411が削除された後に010.411が記録されたので、このサムネイル画像ファイル010.411が004.411と002.411との間の領域に記録されているからである。
【0088】
ステップS34において、例えば図13に示すようなサムネイル管理テーブルが作成される。このサムネイル管理テーブルは、ファイル番号の欄と、本体画像ファイルの欄と、対応するサムネイルのアドレスの欄とがあり、この実施の形態では、ファイル番号及び本体画像ファイルの欄が本体画像ファイルの記録順に並べられる。そして、対応するサムネイルのアドレスの欄には、ステップS33で行われた並べ換えの順序に従ってDRAM24の領域Eへ格納する際の、この領域内の先頭アドレスがそれぞれ記載される。また、対応するサムネイル画像ファイルがない本体画像ファイル005.JPGについては、ブランクイメージデータが格納されるDRAM24上の領域の先頭アドレスとして例えば0が記載される。
【0089】
続くステップS35において、磁気ディスク9aの外周側に位置するサムネイル画像ファイル009.411が読み出されて、図14に示すように、例えばDRAM24の領域Eにおけるアドレス番号a〜b−1までの領域に格納され、ステップS26でこのサムネイル画像ファイルが正常に読み出されたと判断される。なお、上記ステップS25でサムネイル画像ファイル009.411が正常に読み出されなかった場合は、ステップS27でサムネイル管理テーブルの対応するサムネイルのアドレスの欄が0に書き換えられる。
【0090】
そして、ステップS38において、まだ全部のサムネイル画像ファイルが読み出されていないことからステップS39に進み、以下ステップS35乃至ステップS39の処理が繰り返されることにより、図14に示すように、サムネイル画像ファイルが008.411、007.411、006.411、004.411、010.411、002.411と、001.411の順でDRAM24の領域Eに格納されることになる。
【0091】
なお、上述のように、この磁気ディスク9にはサムネイル画像ファイル005.411が記録されていないので、DRAM24には、004.411の後に006.411が読み込まれることになる。また、この磁気ディスク9aにはサムネイル画像ファイルが存在しない本体画像ファイルがあることから、DRAM24の所定領域(図14における0〜a−1の領域)には、サムネイルファイルがない場合に代わりに表示するためのブランクイメージのデータを格納するようにする。
【0092】
そして、磁気ディスク9aにおける全てのサムネイル画像ファイルがDRAM24に格納された後に、マイコン28は、LCDパネル11に6枚分のサムネイルを表示させるようにDRAMコントローラ25、パネル信号処理回路26等を制御する。このとき、サムネイル管理テーブルを参照して、ファイル番号順にサムネイルをLCDパネル11に表示させるようにする。
【0093】
これにより、図15に示すように、6枚分のサムネイルがLCDパネル11に表示されることとなる。なお、005.JPGについては対応するサムネイル画像ファイルが存在しないことから、上記ブランクイメージとして、例えば他の撮影画像と同一の大きさを有する灰色の画像内に本体画像のファイル名等を表示させるようにすればよい。
【0094】
そして、デジタルカメラ装置1においては、操作入力部27の操作信号に基づいて、表示された6枚数分のサムネイルのうち一のサムネイルに対応する本体画像ファイルが磁気ディスク9aから読み出される。この本体画像ファイルは、DRAM24の領域Fに格納され、マイコン28によってJPEG方式に基づく展開処理がなされた後にLCDパネル11に大きく表示される。
【0095】
次に、デジタルカメラ装置1の内部の機械的な構成について説明する。このデジタルカメラ装置1は、図16に示すように、その筐体2が正面側ハーフ2aと背面側ハーフ2bとに分解可能となっており、これら各ハーフ2a,2bの内部側に回路基板41、シャーシ42、図3で説明したフレキシブルディスクドライブ32が配設される。具体的には、回路基板41とシャーシ42とフレキシブルディスクドライブ32は、相互に略等しい略矩形の平面形状を呈しており、この矩形形状同士が重なるようにして筐体2の内部に配設される。
【0096】
さらに具体的には、図16に示すように、回路基板41は、その4隅部がシャーシ42の正面側ハーフ2aを臨む一方の主面に複数のネジ43によって固定される。また、フレキシブルディスクドライブ32は、詳細を後述する4つの緩衝部材45,46,47,及び48を介してシャーシ42の背面側ハーフ2bを臨む他方の主面に対峠して取り付けられる。そしてこれら回路基板41及びフレキシブルディスクドライブ32が取り付けられたシャーシ42が、筐体2の正面側ハーフ2aに上側からはネジ44で、また図示を省略するが側面側からもネジでそれぞれ固定される構成となっている。
【0097】
ここで、回路基板41は、全体略矩形の板状を呈し、その両主面には図3及び図6に示した回路のブロックとなるLSI等の種々のチップが取り付けられる。また、図16に示すように、この回路基板41の背面側ハーフ2bを臨む側の主面41aには、略直方体の外形を呈する図6で上述した加速度センサー33が取り付けられている。この加速度センサー33は、具体的には図17に示すように、この回路基板41の上記主面41aにおけるやや右下側に、略直方体の筐体61における長辺が回路基板41の下辺部41bに対して略45度の角度となるように取り付けられている。なお、この加速度センサー33のさらなる詳細については後述する。
【0098】
シャーシ42は、ステンレス等の金属により成形され、その主面部42aが大きく肉抜きされている。シャーシ42においては、この主面部42aの上縁側、下縁側、及び図16における右縁側から、それぞれ上方フランジ42b、下方フランジ42c、側方フランジ42dが背面側ハーフ2bを臨む方向に形成されている。
【0099】
フレキシブルディスクドライブ32は、金属による筐体32bを有する所謂1/2ハイトの薄型のものである。このフレキシブルディスクドライブ32は、4つの緩衝部材45,46,47,48を介してネジ止めによりシャーシ42に取り付けられている。すなわち、シャーシ42の上方フランジ42b及び下方フランジ42cと各緩衝部材45〜48には、ネジ49,50,51,52を貫通させるための孔部が形成されており、各ネジ49〜52をこれら各孔部に貫通させフレキシブルディスクドライブ32の対応する位置に形成されたネジ孔にねじ込むことにより、シャーシ42に対してフレキシブルディスクドライブ32が固定される。
【0100】
ここで、シャーシ42に対する回路基板41及びフレキシブルディスクドライブ32の取り付け状態をカートリッジ挿入開口部32a側から表した図18に示すように、フレキシブルディスクドライブ32の筐体32bとシャーシ42の主面部42aとは直接接触しないようになっており、シャーシ42に与えられた振動や衝撃が各緩衝部材45〜48を介してフレキシブルディスクドライブ32に伝達されるようになっている。一方、シャーシ42と回路基板41との関係においては、上述のように回路基板41の4隅部がシャーシ42の主面部42aにネジ43によって固定されていることから、シャーシ42に与えられた振動や衝撃がそのまま回路基板41に伝達されるようになっている。
【0101】
各緩衝部材45〜48は、外部から筐体2に与えた衝撃がフレキシブルディスクドライブ32に伝達するまでの時間を遅らせるためのものであり、例えばゴム、スポンジ、シリコン、軟質プラスチック等のある程度軟質の部材により成形される。なお、各緩衝部材45〜48は、筐体2に与えられた衝撃をある程度弱めてフレキシブルディスクドライブ32に伝達する機能も有している。
【0102】
なお、この実施の形態では、フレキシブルディスクドライブ32と筐体2とをシャーシ42を介して接続することとしているが、フレキシブルディスクドライブ32と筐体2とを、シャーシ42を介さないで接続する構成としてもよい。この場合は、ネジ49〜52を貫通させるための孔部を筐体2側に形成し、この孔部に対してネジ49〜52を挿入することにより、フレキシブルディスクドライブ32を筐体2に対して各緩衝部材45〜48を介して取り付けることとすればよい。
【0103】
加速度センサー33は、その構造を透視して表した図19に示すように、筐体の61の内部に衝撃を検出するための衝撃検出板62が配設されている。この衝撃検出板62は、全体略長方形の板状部材であり、具体的には図20に示すように、例えば両主面の中央に電極の設けられた2枚の圧電セラミック板62a,62bにより薄い梁状に形成されている。そして、衝撃検出板62は、長手方向における両端側が筐体61内で固定されるとともに、主面の中央が筐体61内で移動できるように構成されている。これにより、加速度センサー33においては、衝撃検出板62の面方向に対する衝撃が加わると、この衝撃検出板62が円弧状に屈曲し、衝撃の強さに比例した信号を得るようになっている。
【0104】
なお、この衝撃検出板62は、図19に示すように、その長辺が筐体61の長辺に対して平行で、その両主面が筐体61の底面63に対して45度の角度となるように筐体61の内部に配設されている。そして、この底面63が、回路基板41への取り付け面となる。
【0105】
したがって、図17に示すように、この加速度センサー33を、筐体61の長辺が回路基板41の主面41aの下辺部41bに対して45度の角度となるように取り付けることにより、種々の方向からの衝撃を検出することができる。なお、この角度で加速度センサー33を取り付けることにより、各方向からの衝撃に対する信号の検出の程度を均等にすることができることが実験により確認された。すなわち、デジタルカメラ装置1においては、その筐体2が図1及び図2に示すような基本姿勢で使用した場合に加速度センサー33の衝撃検出板62の主面が図16に示すX,Y,Zの3軸方向に対して略45度の角度をなすようにこの加速度センサー33を配設しているので、このX,Y,Zの各軸方向からの衝撃を均等に検出することができ、結果的に一つの加速度センサーで十分な機能を満たすことが確認された。
【0106】
図21は、フレキシブルディスクドライブ32の筐体32b内に配設される磁気ヘッドの周辺の機構を表した図である。フレキシブルディスクドライブ32の筐体32b内には、図21(A)に示すように、ヘッドアクチュエーター70が配設されている。このヘッドアクチュエーター70は、上下一対のアーム部材71,72により一体に形成されたヘッドアーム73と、各アーム部材71,72の先端側に取り付けられた上下一対の磁気ヘッド74(74a,74b)と、ヘッドアーム73を移動させるための送りモータ75と、送りモータ75の回転子に取り付けられた送りスクリュー76と、この送りスクリュー76に形成された螺旋状の溝部76aと係合するようにアーム部材73の基端側に取り付けられたピン77と、ヘッドアーム73の動きをガイドするためにアーム部材72の貫通孔部78に取り付けられたガイドシャフト79とを備えて構成されている。
【0107】
各アーム部材71,72は、例えば合成樹脂により成形され、先端側に取り付けられた上下一対の磁気ヘッド74が、図21(B)に示すように、磁気ディスク9の両主面を挟むように位置される。なお、図示しないが、磁気ディスク9の主面中央下側には、この磁気ディスク9を回転駆動するためのスピンドルモータが配設される。
【0108】
このような構成とされたヘッドアクチュエーター70は、磁気ヘッド74がスピンドルモータによって回転する磁気ディスク9の主面に対して摺動し、磁気ディスク9の記録トラックに磁界を印加する或いは磁気ディスクの記録トラック上に記録された磁気信号を検出することによって、本体或いはサムネイルの画像データの記録或いは再生を行うようになっている。
【0109】
そして、ヘッドアクチュエーター70は、ヘッドアーム73がガイドシャフト79に沿って磁気ディスク9の半径方向(図21(A)及び(B)の矢印方向)に往復移動する。具体的には、送りモータ75が所定の回転角だけ回転すると、ヘッドアーム73が磁気ディスク9に形成された各記録トラック上を1トラックずつ移動する。ここで、フレキシブルディスクドライブ32全体に対して強い衝撃が加えられると、その筐体32bやヘッドアーム73がたわむことにより、磁気ディスク9の記録トラックに対する磁気ヘッド74a,74bの位置ずれ或いは接触不良が生じ、データ記録時に隣接トラックを浸食したり、現トラックに対する書き込み不良の原因となる。
【0110】
なお、このような3.5インチ1/2ハイトのフレキシブルディスクドライブの場合、現トラックへの書き込みエラーが発生するG値は3G〜12Gであり、隣接トラックへの浸食が発生するG値は50G以上であることが実験により判明した。従って、隣接トラックへの侵食を防止するためには50G程度以下に、現トラックのエラー発生をも防止するためには3〜12Gを含む適切な値に、加速度センサー33の衝撃検出に対する設定値を定めるのが合理的である。このデジタルカメラ装置1においては、加速度センサー33の衝撃検出に対する設定値を7G〜8G、特に8G前後に設定した場合に最も良好な結果が得られることを実験により確認した。
【0111】
以下、外部からデジタルカメラ装置1の筐体2に対して衝撃が加えられた場合における加速度センサー33及びフレキシブルディスクドライブ32等の動作を図22を参照して説明する。
【0112】
デジタルカメラ装置1では、各データの記録に先立ち、図6に示すマイコン28が記録すべき磁気ディスク9上のトラック番号(ここではnトラックとする。)及びセクタ番号を決定し、続いてFDC31を制御することにより、当該トラック及びセクタの位置までフレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74を移動させるシーク動作が行われる。
【0113】
そして、このシーク動作完了後の時刻t0において、マイコン28からフリップフロップ35に対してリセット信号が出力されフリップフロップ35からの出力がリセットされるとともに、FDC31からの制御信号が出力されることにより、AND回路36の出力信号が反転することによりゲートが開かれ、フレキシブルディスクドライブ32におけるデータの記録が許可される。
【0114】
続いて、FDC31からフレキシブルディスクドライブ32に記録データが供給されることにより記録電流が磁気ヘッド74に供給され、これにより時刻t1からnトラックの所定セクタに対して記録データが書き込まれる。なお、時刻t0〜時刻t1までの時間は、フレキシブルドライブ32が動作するまでの立上がり時間である。
【0115】
そして、時刻t2において例えば8G以上の衝撃が発生した場合には、この衝撃が筐体2からシャーシ42、回路基板41、加速度センサー33の順に伝達され、この加速度センサー33から衝撃の検出信号が出力される。加速度センサー33からのこの検出信号は、増幅回路34で増幅された後フリップフロップ35に供給されることにより、このフリップフロップ35の出力を反転させる。この反転したフリップフロップ35の出力信号は、マイコン28とAND回路36とに供給される。これにより、AND回路36の出力信号が反転し、フレキシブルディスクドライブ32に対するFDC31からの制御信号のゲートが閉じられる。従って、図22に示すように、時刻t2からフレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74に記録電流が供給されないこととなる。
【0116】
なお、この実施の形態においては、上述のようにシャーシ42とフレキシブルディスクドライブ32とが衝撃の伝達を遅らせるための緩衝部材45〜48を介して接続されていることから、上記衝撃は、加速度センサー33に伝達されるよりも遅れた時刻、この例では時刻t2より後の所定時刻にフレキシブルディスクドライブ32に伝達される。かかる時刻においては、フレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74に記録電流が供給されないことから、これにより、たとえ衝撃によって磁気ヘッド74のトラックずれが発生した場合であっても隣接トラックに対する浸食や現トラックに対する書き込み不良の発生を防止することができる。
【0117】
すなわち、この実施の形態においては、筐体2に加わった衝撃がフレキシブルディスクドライブ32に伝わる時刻を遅らせることができるため、相対的に加速度センサー33の衝撃検出を早めることができ、記録電流カットに必要とする時間的な遅れをカバーすることができる。特に、筐体2やシャーシ42の剛性が高い場合は、フレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74に衝撃が伝わる速度が非常に早くなり、加速度センサー33の検出後に記録電流をカットさせたのでは間に合わない場合が起こり得る。このような場合には、図16及び図18に示すように、フレキシブルディスクドライブ32と筐体2とを緩衝部材45〜48を介して接続することが非常に有効となり、衝撃の伝達時間を遅らせることにより加速度センサー33の機能が有効に働くこととなる。
【0118】
なお、実験の結果、この実施の形態において、筐体2に加えられた衝撃がフレキシブルディスクドライブ32までに伝達されるまでの時間は、11ミリ秒±5ミリ秒であることが確認された。
【0119】
マイコン28は、時刻t2で上記衝撃発生によりフリップフロップ35の反転した出力信号を入力すると、FDC31に制御信号を出力することにより、nトラックの元の位置に磁気ヘッド74を移動させる再シークの制御を行う。
【0120】
そして、この再シークが完了した後の時刻t3において、マイコン28は、フリップフロップ35に対してリセット信号を出力する。これにより、このリセット信号の立ち下がり時である時刻t4でフリップフロップ35の出力信号が反転し、この反転した出力信号がマイコン28及びAND回路36に供給される。そして、AND回路36にこの反転した出力信号が供給されることにより、この時刻t4でAND回路36の出力信号が反転してゲートが開かれ、フレキシブルディスクドライブ32におけるデータの記録が許可される。
【0121】
続いてマイコン28は、記録開始時t1からの記録データをリトライ対象データとして、FDC31からフレキシブルディスクドライブ32に対して記録データを供給させるようにFDC31を制御する。これにより、図22に示すように、時刻t5からフレキシブルディスクドライブ32の磁気ヘッド74にリトライ対象データについての記録電流が供給され、nトラックの所定セクタから記録データの書き込みが行われる。なお、時刻t4〜時刻t5までの時間は、同様にフレキシブルディスクドライブ32が動作するまでの立上がり時間である。
【0122】
このデジタルカメラ装置1は、図23に示すように、フラッシュメモリー29を有する構成としてもよい。図23における実施の形態では、DRAM24,DRAMコントローラ25,マイコン28,フラッシュメモリー29,及びFDC31が相互に共通のバスによって接続されている。このような構成とすることにより、デジタルカメラ装置1においては、例えばデジタルカメラ装置1の機能をバージョンアップさせるために、このフラッシュメモリー29に当該バージョンアップ用のプログラムを格納することが可能となる。具体的には、上記JPEG以外の方式で画像データを圧縮するプログラムが記録されているカートリッジ8をフレキシブルディスクドライブ32に装填し、このカートリッジ内の磁気ディスク9から当該プログラムをフラッシュメモリー29に読み込ませることにより、機能の拡張を図ることができる。
【0123】
すなわち、デジタルカメラ装置1においては、各ブロックの制御をマイコン28のRAM28a内に格納されたソフトウェアプログラムにより行っているため、フラッシュメモリー29に種々のバージョンアップ用のソフトウェアプログラムを格納させ、このソフトウェアプログラムでマイコン28の代わり或いはマイコン28を補助することとすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明を適用したデジタルカメラ装置の正面側からの外観斜視図である。
【図2】デジタルカメラ装置の背面側からの外観斜視図である。
【図3】デジタルカメラ装置の回路構成を示したブロック図である。
【図4】マイコンのアドレス空間を表した図である。
【図5】DRAMのデータ領域を表した図である。
【図6】デジタルカメラ装置の回路構成を示したブロック図である。
【図7】デジタルカメラ装置におけるデータ記録時の制御動作について説明するためのフローチャートである。
【図8】本体画像ファイルのファイル名を表した図である。
【図9】本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルについてのファイル名、記録時刻、ファイルサイズ等についての情報を表した図である。
【図10】磁気ディスクに記録された本体画像ファイル及びサムネイル画像ファイルの状態を説明するための図である。
【図11】デジタルカメラ装置における再生時のサムネイル画像ファイルの読み出し制御を説明するためのフローチャートである。
【図12】磁気ディスクの記録状態についての履歴を表した図である。
【図13】サムネイル管理テーブルを表した図である。
【図14】磁気ディスクからサムネイル画像ファイルがDRAM上の所定領域に格納された状態を表した図である。
【図15】LCDパネル上にサムネイル等が表示された状態を表した図である。
【図16】デジタルカメラ装置の機械的な構成を説明するための分解斜視図である。
【図17】加速度センサーの回路基板上の取り付け角度を表した図である。
【図18】シャーシに対する回路基板及びフレキシブルディスクドライブの取り付け状態をカートリッジ挿入開口部側から表した図である。
【図19】加速度センサーの構成を説明するための透視図である。
【図20】衝撃が加わった場合における加速度センサーの動作を説明するための図である。
【図21】フレキシブルディスクドライブの筐体内部に配設される磁気ヘッドについての機構を表した図である。
【図22】衝撃発生時における加速度センサー,フリップフロップ,OR回路,マイコン,フレキシブルディスクドライブ等の動作及び記録されるデータの処理について説明するためのタイミングチャートである。
【図23】デジタルカメラ装置における他の実施の形態を表したブロック回路図である。
【符号の説明】
【0125】
1 デジタルカメラ装置、2 筐体、8 カートリッジ、9 磁気ディスク、11 LCDパネル、24 DRAM、25 DRAMコントローラ、28 マイコン、29 フラッシュメモリー、31 フレキシブルディスクコントローラ、32 フレキシブルディスクドライブ、33 加速度センサー、34 増幅回路、35 フリップフロップ、36 OR回路、41 回路基板、42 シャーシ、45〜48 緩衝部材、61筐体、62 衝撃検出板、70 ヘッドアクチュエーター、73 ヘッドアーム、74 磁気ヘッド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、
前記撮像手段より出力される画像信号から画像データを生成する第1の画像データ生成手段と、
前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成する第2の画像データ生成手段と、
前記撮像手段の撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを、筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録する記録制御手段と、
前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部とを有し、
前記記録制御手段は、前記撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するよう制御すると共に、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部の検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1の画像データは本体画像ファイル、前記第2の画像データはサムネイル画像ファイルであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記記録制御手段は、前記第1の画像データを前記ディスク記録媒体のデータ領域の先頭側から順に記録し、前記第2の画像データを前記データ領域の最終側から順に記録するように制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第1の画像データは本体画像ファイル、前記第2の画像データはサムネイル画像ファイルであり、
前記記録制御手段は、前記第1の画像データを前記ディスク記録媒体のデータ領域の先頭側から順に記録し、前記第2の画像データを前記データ領域の最終側から順に記録するように制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第1および第2の画像データを関連付けて管理する管理データを生成する管理データ生成手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記第1および第2の画像データはファイルであり、
前記第1の画像データおよびこれに対応する前記第2の画像データのファイル名は同一であり、拡張子が異なることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
被写体を撮像して画像信号を出力する撮像工程と、
前記撮像工程で出力される画像信号から画像データを生成する第1の画像データ生成工程と、
前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成する第2の画像データ生成工程と、
前記撮像手段の撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを、筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録する記録制御工程とを有し、
前記記録制御工程における撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するよう制御すると共に、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止するように制御することを特徴とする撮像方法。
【請求項1】
被写体を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、
前記撮像手段より出力される画像信号から画像データを生成する第1の画像データ生成手段と、
前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成する第2の画像データ生成手段と、
前記撮像手段の撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを、筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録する記録制御手段と、
前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部とを有し、
前記記録制御手段は、前記撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するよう制御すると共に、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出部の検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1の画像データは本体画像ファイル、前記第2の画像データはサムネイル画像ファイルであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記記録制御手段は、前記第1の画像データを前記ディスク記録媒体のデータ領域の先頭側から順に記録し、前記第2の画像データを前記データ領域の最終側から順に記録するように制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第1の画像データは本体画像ファイル、前記第2の画像データはサムネイル画像ファイルであり、
前記記録制御手段は、前記第1の画像データを前記ディスク記録媒体のデータ領域の先頭側から順に記録し、前記第2の画像データを前記データ領域の最終側から順に記録するように制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第1および第2の画像データを関連付けて管理する管理データを生成する管理データ生成手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記第1および第2の画像データはファイルであり、
前記第1の画像データおよびこれに対応する前記第2の画像データのファイル名は同一であり、拡張子が異なることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
被写体を撮像して画像信号を出力する撮像工程と、
前記撮像工程で出力される画像信号から画像データを生成する第1の画像データ生成工程と、
前記第1の画像データに対応する第2の画像データを生成する第2の画像データ生成工程と、
前記撮像手段の撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを、筐体の内部に装着されたディスク記録媒体に記録する記録制御工程とを有し、
前記記録制御工程における撮像動作に応じて生成される前記第1および第2の画像データを前記ディスク記録媒体の両端側からそれぞれ記録するよう制御すると共に、前記筐体が受けた衝撃を検出する衝撃検出結果により所定値以上の衝撃が検出された場合には、前記ディスク記録媒体へのデータの記録を中止するように制御することを特徴とする撮像方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2007−193937(P2007−193937A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−18391(P2007−18391)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【分割の表示】特願平9−151303の分割
【原出願日】平成9年6月9日(1997.6.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【分割の表示】特願平9−151303の分割
【原出願日】平成9年6月9日(1997.6.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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