説明

撮像装置

【課題】被写体の可視光像と赤外光像との合成画像を撮影可能な撮像装置に関し、構成の簡素化と利便性の向上を図る。
【解決手段】赤外蛍光物質を含んだ被写体に対する光源6として、可視光源20と蛍光物質を励起する励起光源22とを備える。被写体からの光は光学フィルタ10を通してCCDイメージセンサ12に入射する。光学フィルタ10は、励起光をカットし、蛍光を透過する。また、微弱な蛍光による赤外光像を可視光像上にて明瞭に表示するために、光学フィルタ10の可視光に対する透過率は蛍光に対するより低く設定される。CCDイメージセンサ12は、可視光だけでなく赤外光にも感度を有するので、光学フィルタ10からの入射光により合成画像の画像信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可視光像と赤外蛍光物質による赤外光像との合成画像を撮影可能な撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
蛍光体は、対象物における可視光像では明確でない構造や特定の物質の存在を検知する技術に利用されている。例えば、下記特許文献1に示す顕微鏡装置は、インドシアニングリーン(以下、ICG)という蛍光体を結合させた抗体をプローブとし、癌組織に集積し易い性質を有する当該プローブから発せられる蛍光を観察することにより、生物組織切片における微小癌の存在を検出するものである。
【0003】
ICGは、約800nmの近赤外光を吸収し励起され、約850nmの近赤外光の蛍光を発する色素であり、造影剤として人体に投与することもでき、それにより観察される赤外光像が病気の診断・治療に利用されている。例えば、ICGを血管注射することで、血管の像を観察することができる。また、血中のタンパク質と結合して肝臓に選択的に取り込まれる性質を利用して、肝機能の検査に用いられている。
【0004】
手術等においては、医師はその対象部位を視覚的に把握できる必要がある。その際、可視光像として得られる通常画像に加えて、対象部位の表面又はその下に存在する血管の位置を把握可能な画像が得られると好都合である場合がある。この観点から、可視光像に、蛍光造影剤により得られる赤外光像を合成表示した画像(赤外合成画像)が望まれる。
【0005】
赤外合成画像の生成には、可視光像と赤外光像とを撮影可能な撮像装置が必要となる。ここで、CCDイメージセンサ等の固体撮像素子は、可視光だけでなく近赤外光にも感度を有している。そのため、固体撮像素子を用いて赤外合成画像を撮影することが考えられる。
【0006】
ちなみに、下記特許文献1の顕微鏡装置は、ICGに対する励起光は反射しICGの蛍光は透過するダイクロイックミラーを用いて、光源から発した励起光を試料へ向けて反射して照射する一方、試料からの光に含まれる蛍光成分及び励起光成分のうち蛍光成分を選択的に透過して固体撮像素子に入射させる。当該顕微鏡装置では、蛍光による赤外光像と同時に可視光像の観察を行うために、ダイクロイックミラーは可視光の一部を反射し、残りを透過する特性に設定される。ここで、可視光の反射率、透過率をそれぞれ50%ずつに設定することにより、理論上、光源から発した可視光のうち固体撮像素子へ到達する割合を最大とすることができる。ちなみに、当該最大の状態にて試料から固体撮像素子に到達する可視光の強度は、ダイクロイックミラーを介さずに光源からの可視光を試料に直接照射し、その反射光を直接、固体撮像素子へ入射させた場合の強度の25%となる。
【特許文献1】特開平10−325798号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
可視光像と赤外光像との双方の同時観察を可能とする装置として、上述のように特許文献1に示されるものがあるが、当該装置は顕微鏡装置であり、この構成を手術中における対象部位の観察やその他の撮像用途に適用することは常に可能とは限らない。例えば、手術においては、手術対象部位の周りに比較的大きな手術手技空間や、術者が手術時に対象部位の直接目視を可能とする空間の確保が必要となる場合がある。そのような場合に、撮影対象に接近した構成要素を有する撮像装置は、必要な空間を確保することが困難となり得る。また、作業に支障を来さないような任意の位置からの撮影を可能とするために、観察対象に対する照明手段や撮像手段の配置の自由度が高い構成であることが望ましい。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、被写体の可視光像と赤外光像との合成画像を撮影可能な撮像装置に関し、簡単で高い利便性が得られる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る撮像装置は、赤外蛍光を発する赤外蛍光物質を含んだ被写体に対して、可視光帯域の第1成分光及び前記赤外蛍光物質の励起波長の第2成分光を照射する光源と、前記被写体からの光のうち、前記第1成分光に対応する帯域の成分及び前記赤外蛍光を透過し、前記第2成分光に対応する帯域の成分の透過を阻止する光学フィルタと、前記光学フィルタの透過光に基づいて、可視光像及び赤外光像を撮影可能な固体撮像素子と、前記固体撮像素子の各受光画素から読み出される信号を処理し、前記可視光像と前記赤外光像とに基づく合成画像を表す画像信号を生成する信号処理回路と、を有するものである。
【0010】
上記固体撮像素子は、特定色の可視光及び赤外光に感度を有する複数種類の色受光画素を二次元配列したカラー撮像素子とすることができる。
【0011】
本発明の好適な態様は、前記光学フィルタが、前記被写体からの前記第1成分光の反射光と前記赤外蛍光との強度差を、前記合成画像における前記可視光像と前記赤外光像との所望の合成バランスに応じて調整する透過特性を有する撮像装置である。
【0012】
本発明の他の好適な態様は、前記光源が、前記第1成分光を発する第1発光部と、前記第2成分光を発する第2発光部と、を有し、前記第1発光部及び前記2発光部それぞれの発光強度を独立に制御可能である撮像装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、光源から発した光はそのまま直接、被写体に照射することができる。また、被写体からの光は、可視光成分及び赤外蛍光の成分を分離せずに、固体撮像素子に入射される。さらに、固体撮像素子は単体で、可視光成分及び赤外光成分を検出する。つまり、本発明によれば、光源から被写体へ、また被写体から固体撮像素子への光路に分岐や反射・屈折のための構成を必要としないこと、また、それにより、光源、固体撮像素子の配置の自由度が高まり、さらに、被写体と光源及び固体撮像素子との間に空間を確保することが容易となること、といった点で、構成の簡素化と利便性の向上が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0015】
本実施形態は、ICGを蛍光造影剤として血管投与した人体等の被写体から可視光像と赤外光像との合成画像を撮影する撮像装置であり、例えば、手術に用いられる。図1は、本実施形態に係る撮像装置の概略の構成を示すブロック図である。本撮像装置は、例えば、撮像部2と表示部4とに分けられ、撮像部2は、光源6、光学系8、光学フィルタ10、CCDイメージセンサ12、駆動回路14、信号処理回路16及び制御回路18を含んで構成される。
【0016】
光源6は、R(赤),G(緑),B(青)各色に跨る比較的広帯域の可視光を出射する可視光源20と、ICGの励起波長を含む比較的狭帯域の光を出射する励起光源22とからなる。可視光源20として、例えば、キセノンランプや白色LED(Light Emitting Diode)などを用いることができる。励起光源22は、ICGの励起波長に対応して、例えば、780nmにピーク波長を有するLED等の半導体発光デバイスを用いることができる。特に、780nm帯の発光デバイスとして、GaAs系等のレーザダイオード(LD)がCD(Compact Disc)の読み取りに用いられており、これを本装置においても採用することができる。なお、ICGが発する蛍光を鮮明に撮像するためには、蛍光波長近傍での光源6の発光成分が少ないことが望ましい。この点、白色LEDは、赤外域での発光強度が抑制されるため、単独での使用が可能である。一方、キセノンランプのような赤外域でも比較的大きな発光強度を有する光源を、可視光源20として用いる場合には、赤外カットフィルタを用いて、蛍光波長を含む赤外帯域成分を除去するように構成する。
【0017】
被写体からの光は、光学系8を介して本撮像装置に取り込まれる。光学系8は、レンズ等からなり、CCDイメージセンサ12の受光面に光学像を結像させる。
【0018】
光学フィルタ10は、CCDイメージセンサ12までの入射光路上に配置される。図2は、光学フィルタ10の分光透過特性を示す模式図である。光学フィルタ10は、励起波長である780nmの近傍帯域の光の透過を好適に阻止する一方、蛍光波長である850nmの近傍帯域の光を好適に透過させる特性30を有する。これにより、CCDイメージセンサ12にて、被写体で反射した励起光による不要な画像が撮影されることを防止し、蛍光による赤外光像を好適に撮影することが可能となる。
【0019】
また、光学フィルタ10は可視光も透過する特性32を有する。ここで、可視光帯域での透過率と赤外帯域での透過率との間には差が設けられる。この透過率の差は、被写体からの可視光と赤外蛍光との間に存在する強度差をCCDイメージセンサ12に入射する前に調整し、合成画像における可視光像と赤外光像との所望の合成バランスを実現するために設定されている。具体的には、ICGが発する蛍光は一般に微弱であることや、後述する図4に示すようにCCDイメージセンサ12の赤外帯域での分光感度特性が可視光帯域よりも低いことから、光学フィルタ10の可視光帯域での透過特性32を赤外帯域での透過特性30よりも低い透過率に設定することで、合成画像上にて赤外光像の強度を相対的に高め、鮮明に表示させることができる。
【0020】
ちなみに、ここで述べたような光学フィルタ10の特性は、例えば、真空蒸着によりシリカ/チタニアなどを繰り返し10〜60層程度積層した薄膜を形成することで実現することができる。
【0021】
CCDイメージセンサ12は、駆動回路14からの各種クロックに基づいて動作し、被写体に応じた画像信号を生成する。図3はCCDイメージセンサ12の概略の構成を示す模式的な平面図である。図3に示すCCDイメージセンサ12はフレーム転送型であり、半導体基板上に形成される撮像部12i、蓄積部12s、水平転送部12h、及び出力部12dを含んで構成される。
【0022】
撮像部12iを構成する垂直シフトレジスタの各ビットは、それぞれ画素を構成する受光画素として機能する。各受光画素はカラーフィルタを配置され、そのカラーフィルタの透過特性に応じて、受光画素が感度を有する光成分が定まる。撮像部12iはベイヤー配列のカラーフィルタアレイを配置される。
【0023】
カラーフィルタは例えば、着色した有機材料で形成され、それぞれ対応する色の可視光を透過するが、その材質上、赤外光も透過する。例えば、図4は、RGB各フィルタの分光透過特性を示す模式的なグラフであり、同図はフォトダイオードの分光感度特性も併せて示している。各色のカラーフィルタの透過率は、可視光領域ではそれぞれの着色に応じて固有の分光特性を示すが、赤外光領域ではほぼ共通の分光特性を示す。
【0024】
一方、フォトダイオードは、波長が780nm程度までの可視光領域全般に加え、さらに780nm程度より長波長の近赤外領域まで感度を有する。そのため、赤外光成分が受光画素に入射すると、当該赤外光成分はカラーフィルタを透過して、フォトダイオードにて信号電荷を発生する。すなわち、各受光画素には、入射光のうち当該画素に配置されたカラーフィルタの色に対応する可視光成分に応じた信号電荷と、赤外光成分に応じた信号電荷とが合成されて蓄積される。
【0025】
撮像部12iの各受光画素で発生した信号電荷は、蓄積部12s、水平転送部12hを介して出力部12dへ転送される。出力部12dは、電気的に独立した容量及びその電位変化を取り出すアンプからなり、水平転送部12hから出力される信号電荷を1ビット単位で容量に受けて電圧値に変換し、時系列の画像信号として出力する。
【0026】
駆動回路14は、制御回路18からのタイミング制御信号等を受けて、CCDイメージセンサ12を駆動する各種クロック信号を生成しCCDイメージセンサ12に供給する。また、駆動回路14は、制御回路18の指示を受け、例えば、CCDイメージセンサ12での撮像動作に連動して光源6のオン/オフする。
【0027】
信号処理回路16は、CCDイメージセンサ12が出力する画像信号に基づいて、可視光像と赤外光像とが合成された合成画像を表す画像信号を生成する。信号処理回路16は、アナログ信号処理回路、A/D変換回路及びデジタル信号処理回路を含んで構成される。
【0028】
アナログ信号処理回路は、出力部12dが出力するアナログ信号の画像信号に対して、増幅やサンプルホールド等の処理を施す。A/D変換回路はアナログ信号処理回路から出力される画像信号を、所定の量子化ビット数のデジタルデータに変換することにより、画像データを生成し、これを出力する。
【0029】
デジタル信号処理回路はA/D変換回路から画像データを取り込み、各種の処理を行う。例えば、デジタル信号処理回路はRGB各受光画素にてサンプリングされたRGB各データに対するフィルタ処理を行う。このフィルタ処理として、互いに異なるサンプリング点にて得られたRGB各データに対する補間処理が行われ、この補間処理により、画像を構成する各サンプリング点それぞれにて、RGB各データが定義される。また、フィルタ処理では、画素欠陥やランダムノイズを除去する処理も行われる。このフィルタ処理後のRGB各データをそれぞれ〈R〉,〈G〉,〈B〉と表す。
【0030】
デジタル信号処理回路は、〈R〉,〈G〉,〈B〉を用いて、合成画像を表す画像信号を生成する処理を行い、各サンプリング点における輝度データ(輝度信号)Y及び色差データ(色差信号)Cr,Cbを生成する。例えば、次式に基づいてY,Cr,Cbが算出される。
【0031】
Y≡α〈R〉+β〈G〉+γ〈B〉 ………(1)
Cr≡λ(〈R〉−Y) ………(2)
Cb≡μ(〈B〉−Y) ………(3)
【0032】
ここで、α,β,γ,λ,μは係数であり、特にα,β,γの間には、
α+β+γ=1
………(4)
なる関係がある。
【0033】
〈R〉,〈G〉,〈B〉は、被写体からの可視光成分と赤外蛍光成分とを含んでおり、CCDイメージセンサ12への入射光に含まれる本来のR,G,B成分に応じた信号成分をR,G,Bとし、一方、それらに重畳される赤外光に応じた信号成分をIr,Ig,Ibとすると、次式が成り立つ。
【0034】
〈R〉=R+Ir
〈G〉=G+Ig ………(5)
〈B〉=B+Ib
【0035】
上述したようにRGB各受光画素に配置されるカラーフィルタは赤外光領域にて基本的に同様の分光特性を有し、Ir,Ig,Ibは同程度となる。説明を簡単にするために、
Ir=Ig=Ib=〈IR〉 ………(6)
とすると、(5)式は、
〈R〉=R+〈IR〉
〈G〉=G+〈IR〉 ………(7)
〈B〉=B+〈IR〉
となる。(4)(7)式を用いると、(1)〜(3)式のY,Cr,Cbは次のように表される。
【0036】
Y=αR+βG+γB+〈IR〉 ………(8)
Cr=λ{(1−α)R−βG−γB−〈IR〉} ………(9)
Cb=μ{−αR−βG+(1−γ)B〈B〉−〈IR〉} ………(10)
【0037】
(8)式は、信号処理回路16により得られる輝度信号Yが、赤外光成分が入射しない場合の輝度値に、赤外蛍光による成分〈IR〉を加算したものとなることを示している。すなわち、信号処理回路16により生成される合成画像の画像信号は、赤外蛍光が強い部分ほど明度が増す。
【0038】
信号処理回路16にて生成された合成画像の画像信号は、表示部4に入力され、液晶ディスプレイ等の表示デバイスに画像表示される。例えば、ICGを血管に注入して手術を行う場合には、R,G,Bに応じたカラー画像で表される手術部位の可視光像に、ICGの濃度が高い血管等が白く浮き出る赤外光像が合成された合成画像が得られる。
【0039】
なお、合成画像における可視光像と赤外光像とのバランスは、上述したように光学フィルタ10の透過特性により予め所定状態に設定することができる。ここで、光学フィルタ10の可視光帯域での透過率及び赤外帯域での透過率は、合成画像における所望の合成バランスを実現するために自由に調整することができる。例えば、その調整は、光学フィルタ10を交換することにより可能である。さらに、本装置では、可視光源20と励起光源22との発光強度をそれぞれ独立に制御可能であり、その発光強度バランスの調節によって、合成画像における可視光像と赤外光像とのバランスを可変制御することができる。具体的には、駆動回路14が制御回路18の制御の下、可視光源20、励起光源22それぞれに供給する電源の電圧値、電流量を増減して、各光源20,22の発光強度調節する。
【0040】
一方、可視光と励起光とが共通の光源により供給される構成とすることもできる。その場合、それらの発光強度は独立に制御できず、例えば、励起光に対する可視光の相対的な発光強度は固定され得る。しかし、その場合でも、上述のように光学フィルタ10の特性を調整することにより、合成画像のバランスは調整できる。特に、本発明の構成では、光学フィルタ10を透過してCCDイメージセンサ12に到達する可視光の強度を、被写体にて反射される可視光強度の0〜100%の範囲で自由に調整することができる。
【0041】
また、撮像部2は例えば、1つの筐体内に一体に構成することができ、当該撮像部2は、被写体を臨むことができる任意の位置に配置することができる。撮像部2は被写体から比較的離して配置することができ、例えば、手術における手技空間等の確保が可能である。なお、撮像部2のうち光源6を撮像部2の他の構成から分離して配置できる構成としたり、光源6と同様の照明手段を別個に備える構成とすることもできる。また、表示部4は撮像部2と一体構成とすることも、別体としてケーブル等で接続する構成とすることもできる。
【0042】
以上説明したように、本装置は、複数の固体撮像素子を必要とせず、1つのCCDイメージセンサ12で、可視光像と赤外光像とが所望のバランスで合成された赤外合成画像を撮影することができる。これにより、可視光像と赤外光像とのレジストレーションずれが回避される。単体の固体撮像素子で撮影する当該構成は、被写体からの入射光を空間的に可視光成分と赤外光成分とに分離するためのダイクロイックミラー等の光学手段を要しない。そのため、当該光学手段での蛍光の減衰が防止され、赤外蛍光に対する高感度化が図られる。さらに、単体の固体撮像素子からなる構成は、上述の空間的に可視光成分と赤外光成分とを分離する光学手段が不要となることと相まって、撮像装置の小型化が図られる。そして、装置が小型化されることにより、手術等の作業に使用する際に邪魔になりにくくなり、利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態に係る撮像装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図2】光学フィルタの分光透過特性を示す模式図である。
【図3】CCDイメージセンサの概略の構成を示す模式的な平面図である。
【図4】RGB各フィルタの分光透過特性、及びフォトダイオードの分光感度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
【0044】
2 撮像部、4 表示部、6 光源、8 光学系、10 光学フィルタ、12 CCDイメージセンサ、14 駆動回路、16 信号処理回路、18 制御回路、20 可視光源、22 励起光源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外蛍光を発する赤外蛍光物質を含んだ被写体に対して、可視光帯域の第1成分光及び前記赤外蛍光物質の励起波長の第2成分光を照射する光源と、
前記被写体からの光のうち、前記第1成分光に対応する帯域の成分及び前記赤外蛍光を透過し、前記第2成分光に対応する帯域の成分の透過を阻止する光学フィルタと、
前記光学フィルタの透過光に基づいて、可視光像及び赤外光像を撮影可能な固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の各受光画素から読み出される信号を処理し、前記可視光像と前記赤外光像とに基づく合成画像を表す画像信号を生成する信号処理回路と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記固体撮像素子は、特定色の可視光及び赤外光に感度を有する複数種類の色受光画素を二次元配列したカラー撮像素子であること、を特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の撮像装置において、
前記光学フィルタは、前記被写体からの前記第1成分光の反射光と前記赤外蛍光との強度差を、前記合成画像における前記可視光像と前記赤外光像との所望の合成バランスに応じて調整する透過特性を有すること、を特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の撮像装置において、
前記光源は、
前記第1成分光を発する第1発光部と、
前記第2成分光を発する第2発光部と、を有し、
前記第1発光部及び前記2発光部それぞれの発光強度を独立に制御可能であること、
を特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−188196(P2008−188196A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−25191(P2007−25191)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(506227884)三洋半導体株式会社 (1,155)
【出願人】(504174180)国立大学法人高知大学 (174)
【Fターム(参考)】