説明

撮影光学系及びそれを有する撮像装置

【課題】 フォーカスが容易でしかも、撮影可能な物体距離を短くしてもフォーカスの際の収差変動が少なく、高画質の画像が容易に得られる撮影光学系を得ること。
【解決手段】 物体側から像側へ順に、フォーカシングのためには不動で正の屈折力の第1レンズ群、フォーカシングのために移動する負の屈折力の第2レンズ群、正又は負の屈折力のレンズ群を1以上含む後続レンズ群を有する撮影光学系において、後続レンズ群のうち少なくとも1つのレンズ部は、フォーカシングに際して第2レンズ群と関連付けて光軸上を移動し、全系の焦点距離をf、第1レンズ群の焦点距離をf1、撮影光学系の最も物体側レンズの物体側面頂点から像面までの距離をLとするとき、
0.050<L×f1/f2<0.250
なる条件を満足すること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮影光学系及びそれを有する撮像装置に関し、例えば銀塩フィルムを用いた写真用カメラや、固体撮像素子を用いたビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、TVカメラ、監視用カメラ等に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、長焦点距離の撮影光学系として、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する前方レンズ群と、負の屈折力を有する後方レンズ群より成る、所謂望遠タイプの撮影光学系(望遠レンズ)が知られている(特許文献1〜3)。
【0003】
一般的に35mmフィルム換算(以下同様である)で焦点距離が300mmを超えるような望遠レンズは、その他の撮影レンズに比べてレンズ全長が長く、また第1レンズ群のレンズ有効径が他のレンズ群と比較して大きい。このような望遠タイプの撮影光学系においては、第1レンズ群よりも像側の比較的軽量なレンズ群を動かすことでフォーカシングを行う、所謂インナーフォーカスを採用したものが多い。
【0004】
特許文献1は焦点距離293mm〜391mmでFナンバー2.9〜4.1程度のレンズ全長が短い望遠レンズを開示している。そして物体側から数えて第2番目の負の屈折力の第2レンズ群を像側に動かすことで無限遠物体から近距離物体にフォーカシングを行っている。また、特許文献2はフォーカシングの際に単一のレンズ群ではなくて、2つ以上のレンズ群を同時に動かす方式を用いた焦点距離300mmでFナンバー2.85程度の大口径比の望遠レンズを開示している。
【0005】
また特許文献3は、フォーカシングに際して2つのレンズ群を動かして、等倍撮影まで可能にした焦点距離180mmでFナンバー3.6程度、撮影レンズ(マクロレンズ)を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−271354号公報
【特許文献2】特開2004−004698号公報
【特許文献3】特開2005−062211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
望遠レンズでは前方レンズ群(前群)が大型で高重量となるため前方レンズ群でフォーカスをせず、レンズ群中の一部の小型軽量のレンズ群でフォーカスをするインナーフォーカス方式を用いているのが多い。インナーフォーカス方式は、撮影可能な物体距離を短くし、かつ高速にフォーカスするのが容易である。
【0008】
しかしながらインナーフォーカス方式を採用すると多くの場合フォーカスの際に収差変動が多くなる。特に撮影可能な物体距離を短くすると諸収差が多く発生し、このときの収差を補正するのが大変困難になってくる。
【0009】
望遠レンズにおいて、インナーフォーカス方式を採用し、かつフォーカスに際して2つ以上のレンズ群を移動させる方式を用いると、フォーカスに際しての収差変動を軽減することが容易となる。
【0010】
しかしながら単に2つ以上のレンズ群を用いてフォーカスをしただけでは、フォーカスの際の収差変動を軽減するのが困難となる。望遠レンズにおいて、2つ以上のレンズ群を移動させてフォーカスを行うときには移動させる2つ以上のレンズ群の選択及びレンズ群の構成を適切に設定することが重要である。これらが不適切であるとレンズ全長が長くなり、かつフォーカスに際しての収差変動を良好に補正するのが困難になる。
【0011】
特に撮影倍率が0.5倍以上となるような至近距離物体での撮影においては、球面収差や像面湾曲等の諸収差が多く発生し、これらの諸収差を補正するのが大変困難になってくる。
【0012】
本発明は、フォーカスが容易でしかも、撮影可能な物体距離を短くしてもフォーカスの際の収差変動が少なく、高画質の画像が容易に得られる撮影光学系の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の撮影光学系は、物体側から像側へ順に、フォーカシングのためには不動で正の屈折力の第1レンズ群、フォーカシングのために移動する負の屈折力の第2レンズ群、正又は負の屈折力のレンズ群を1以上含む後続レンズ群を有する撮影光学系において、
前記後続レンズ群のうち少なくとも1つのレンズ部は、フォーカシングに際して前記第2レンズ群と関連付けて光軸上を移動し、
全系の焦点距離をf、
前記第1レンズ群の焦点距離をf1
前記撮影光学系の最も物体側レンズの物体側面頂点から像面までの距離をLとするとき、
0.050<L×f1/f2<0.250
なる条件を満足することを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、フォーカスが容易でしかも、撮影可能な物体距離を短くしてもフォーカスの際の収差変動が少なく、高画質の画像が容易に得られる撮影光学系が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】(A),(B),(C) 本発明の実施例1の撮影光学系の物体距離無限遠時におけるレンズ断面図、無限遠物体にフォーカスしたときの収差図、至近距離物体にフォーカスしたときの収差図である。
【図2】(A),(B),(C) 本発明の実施例2の撮影光学系の物体距離無限遠時におけるレンズ断面図、無限遠物体にフォーカスしたときの収差図、至近距離物体にフォーカスしたときの収差図である。
【図3】(A),(B),(C) 本発明の実施例3の撮影光学系の物体距離無限遠時におけるレンズ断面図、無限遠物体にフォーカスしたときの収差図、至近距離物体にフォーカスしたときの収差図である。
【図4】(A),(B),(C) 本発明の実施例4の撮影光学系の物体距離無限遠時におけるレンズ断面図、無限遠物体にフォーカスしたときの収差図、至近距離物体にフォーカスしたときの収差図である。
【図5】(A),(B),(C) 本発明の実施例5の撮影光学系の物体距離無限遠時におけるレンズ断面図、無限遠物体にフォーカスしたときの収差図、至近距離物体にフォーカスしたときの収差図である。
【図6】(A),(B),(C) 本発明の実施例6の撮影光学系の物体距離無限遠時におけるレンズ断面図、無限遠物体にフォーカスしたときの収差図、至近距離物体にフォーカスしたときの収差図である。
【図7】(A),(B),(C) 本発明の実施例7の撮影光学系の物体距離無限遠時におけるレンズ断面図、無限遠物体にフォーカスしたときの収差図、至近距離物体にフォーカスしたときの収差図である。
【図8】(A),(B),(C) 本発明の実施例8の撮影光学系の物体距離無限遠時におけるレンズ断面図、無限遠物体にフォーカスしたときの収差図、至近距離物体にフォーカスしたときの収差図である。
【図9】(A),(B),(C) 本発明の実施例9の撮影光学系の物体距離無限遠時におけるレンズ断面図、無限遠物体にフォーカスしたときの収差図、至近距離物体にフォーカスしたときの収差図である。
【図10】本発明の撮像装置の説明図
【図11】本発明の撮像光学系の近軸屈折力配置の模式図
【図12】本発明の撮像光学系の近軸屈折力配置の模式図
【図13】従来の望遠レンズの近軸屈折力配置の模式図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明の撮影光学系は物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正又は負の屈折力のレンズ群を1以上含む後続レンズ群より構成されている。第2レンズ群は、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して光軸上を像側へ移動し、更に後続レンズ群のうち少なくとも1つのレンズ群は、フォーカシングする際に第2レンズ群と関連付けて光軸上を移動している。
【0017】
尚、ここで言う「フォーカシング」とは「フォーカス」とも言い、無限遠物体や有限距離の物体に撮影光学系の焦点を合わせる操作のことを言う。また「第2レンズ群と関連付けて光軸上を移動し」とは、例えばフォーカシング可能な全物体距離範囲(無限遠物体から至近距離物体)へのフォーカシング時に第2レンズ群と同一速度又は異なった速度で同時に移動することをいう。又はある特定の物体距離範囲においてのみ移動すること等をいう。
【0018】
図1(A)乃至図9(A)は、本発明の撮影光学系の実施例1乃至実施例9のレンズ断面図である。また図1(B)乃至図9(B)は本発明の撮影光学系の実施例1乃至実施例9の無限遠物体にフォーカシングした時の縦収差図である。図1(C)乃至図9(C)は本発明の撮影光学系の実施例1乃至実施例9の最も至近距離物体にフォーカシングした時の縦収差図である。また図10は本発明の撮影光学系をカメラ本体に装着した一眼レフカメラシステム(撮像装置)の要部概略図である。
【0019】
各レンズ断面図において、L0は撮影光学系である。SPは開口絞りである。撮影光学系L0は正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正又は負の屈折力のレンズ群を1以上有する後続レンズ群LRより構成されている。IPは像面であり、ビデオカメラやデジタルカメラの撮影光学系として使用する際には像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面が、銀塩フィルム用カメラの撮像光学系とし使用する際にはフィルム面に相当する。
【0020】
各収差図において、d、gは順に、d線、g線である。M、Sはメリディオナル像面、サジタル像面である。倍率色収差はg線によって表している。FnoはFナンバー、ωは撮影半画角(度)である。すべての収差図において、球面収差は0.4mm、非点収差は0.4mm、歪曲は2%、倍率色収差は0.05mmのスケールで描かれている。
【0021】
本発明の撮影光学系は望遠レンズ(望遠タイプのレンズ系)より成り、その特徴とする構成は次のとおりである。望遠レンズにおける課題の1つに撮影可能な物体距離の短縮化(至近距離化)がある。一般的に望遠レンズは、光軸と瞳近軸光線の交わる点より物体側のレンズのレンズ有効径の方が、像側のレンズのレンズ有効径よりも大きい。望遠レンズにおいて有限距離物体へのフォーカシングについては、第1レンズ群よりも像側の比較的軽量なレンズ群を動かすことでフォーカシングを行う、いわゆるインナーフォーカスを採用しているものが多い。
【0022】
こうすることで重量の重い第1レンズ群やレンズ系全体を繰り出しをすることなくフォーカシングを容易に行っている。また軽量なレンズ群を動かすのでフォーカス機構が容易になる。しかしながら、インナーフォーカス方式は、フォーカスレンズ群を固定レンズ群との間で動かすため、フォーカスレンズ群を動かせる移動範囲に限度がある。また多くの望遠タイプのレンズ構成では、フォーカスレンズ群以外のレンズ群とのパワーバランスから、フォーカスレンズ群のパワーを単独に強めてフォーカスレンズ群の移動量を短くすると収差が多く発生し、収差補正が困難になる。
【0023】
このため撮影可能な物体距離(近距離物体)を短くすることが困難であった。また近年、回折光学素子や異常分散材料などを光学設計に応用したレンズ全長の短い望遠レンズが種々提案されてきている。これは正の屈折力を持つ第1レンズ群のパワーを大きくすることでレンズ全長を短縮している(例えば特許文献1)。
【0024】
しかしながらフォーカスレンズ群を含めた全体的なレンズ構成は従来のレンズ構成とほとんど変わっていないため、前述したインナーフォーカスを採用したときの課題は残っていた。またレンズ全長が短いため固定レンズ群同士の間隔も狭くなり、フォーカスレンズ群の移動範囲が制約される。このため、撮影可能な物体距離の短縮化がより難しくなっていた。
【0025】
本発明の撮影光学系ではレンズ全長を短縮しつつ、撮影可能な物体距離の短縮化を容易にしている。
【0026】
本発明の撮影光学系は、物体側から像側へ順に、フォーカシング時に不動の正の屈折力の第1レンズ群、フォーカシング時に移動する負の屈折力の第2レンズ群、正または負の屈折力のレンズ群を1以上有する後続レンズ群を有している。後続レンズ群のうち少なくとも1つのレンズ群が、フォーカシングする際に第2レンズ群と関連付けて光軸上を移動している。このようにフォーカシングする際に、第2レンズ群及び第2レンズ群と関連付けて1つ以上のレンズ群を動かすことにより、フォーカス敏感度を複数のレンズ群に分担している。
【0027】
これにより1つのレンズ群あたりのフォーカス移動量を低減させたり、フォーカシングによる収差変動を低減させている。
【0028】
次に、インナーフォーカス方式をとり、レンズ全長を短縮した望遠レンズにおいて、フォーカシングする際に複数のレンズ群を動かすと、1つのレンズ群あたりのフォーカス移動量を低減させることができるメカニズムについて説明する。
【0029】
望遠レンズにおいて負の屈折力の第2レンズ群のみを像側へ動かして、無限遠物体から近距離物体にフォーカシングすると、次のような横倍率の変化が起こる。正の屈折力の第1レンズ群の横倍率はゼロから負の方向に増大し、第2レンズ群の横倍率は正の値を維持しながら減少する。第3レンズ群以降の後続レンズ群は移動しないため、横倍率の変化はない。このように第2レンズ群では横倍率が減少するものの、第1レンズ群の横倍率の絶対値がゼロから増大する。このため、機構上最も近距離物体にフォーカシングした場合の横倍率の絶対値がおよそ0.1〜0.2の間となっていた。
【0030】
しかし、これ以上の距離の短い近距離物体へフォーカシングすることは、第2レンズ群だけではパワーバランスやレンズ群間隔の制約から難しい。
【0031】
そこで本発明の撮影光学系では、近距離物体へフォーカシングする際に第2レンズ群L2よりも像側のレンズ群を第2レンズ群L2と関連させて動かしている。これにより第2レンズ群L2の横倍率の減少量を低減させたり、第2レンズ群L2よりも像側のレンズ群の横倍率を増大させている。こうすることで、近距離物体へのフォーカシング時の全体の横倍率を従来よりも大幅に大きくして、撮影倍率0.5以上で撮影できるようにしている。
【0032】
次にこのインナーフォーカス方式をとり、レンズ全長を短縮した望遠レンズにおいて、フォーカシングする際に第2レンズ群と関連させて1以上のレンズ群を動かすと、収差変動を低減することができるメカニズムについて説明する。
【0033】
図13は負の屈折力の第2レンズ群が移動することでフォーカシングを行う従来の望遠レンズの模式図である。図13(A)は無限遠物体にフォーカシングしている状態、図13(B)は第2レンズ群L2を矢印の如く像面側へ移動させて近距離物体にフォーカシングしている状態を示している。この場合、無限遠物体にフォーカシングしているときと近距離物体にフォーカシングしているときでは第1レンズ群L1と第2レンズ群L2を通過する軸上光線の入射高さと瞳近軸光線の通過位置がそれぞれ変化している。
【0034】
これにより発生する球面収差や像面湾曲の変動を、従来は第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の中でキャンセルさせるようなパワー配置やレンズ形状を取っていた。しかしながら、従来以上に近距離の物体にフォーカシングしようとすると、球面収差や像面湾曲の変動が大きくなりすぎる。このため、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の中だけではこれらの収差をキャンセルすることができなくなってしまう。
【0035】
そこで、本発明は第2レンズ群L2より像側に少なくとも1つのレンズ群よりなる後続レンズ群を配置している。更にこの後続レンズ群のうち少なくとも1つのレンズ群をフォーカシングする際に第2レンズ群と関連付けて移動させることで、フォーカシング時の球面収差の変動や像面湾曲などの軸外収差の変動を低減している。
【0036】
次にそのメカニズムを具体的に説明する。望遠レンズにおいて、瞳近軸光線が光軸と交わる位置付近では、瞳近軸光線がレンズの中心付近を通過するため、諸収差の中でも特に球面収差が多く発生する。図11(A)、(B)はフォーカシングによる球面収差の変動を低減するための説明図である。
【0037】
図11(A)、(B)に示すように像面湾曲等の軸外収差の発生が少ない瞳近軸光線が光軸と交わる位置付近のレンズ部(レンズ群)Gmlをフォーカシングする際に第2レンズ群と関連付けて動かせばよい。レンズ部Gmlの屈折力の符号や移動方向は、第1レンズ群や第2レンズ群とのキャンセル関係の違いにより異なり、様々な解が得られる。
【0038】
例えば、レンズ部Gmlを正の屈折力を持つレンズ又はレンズ群とする。この時は、発生する球面収差の変動を正の屈折力の第1レンズ群L1とレンズ部Gmlの合成球面収差の変動量と、負の屈折力の第2レンズ群L2による球面収差の変動量とでキャンセルすることが可能となる。レンズ部Gmlの動かす方向は、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の収差バランスにより決まってくる。
【0039】
もし近距離物体になればなるほど第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成球面収差変動量がマイナスの方向になるならば、レンズ部Gmlを物体側へ動かせばよい。図11(A)(B)はその時の例である。こうするとレンズ部Gmlを通過する軸上光線の入射高さが高くなるので、球面収差が無限遠物体にフォーカスするよりも多く発生し、変動量の合計をゼロに近づけることができる。
【0040】
またその逆に近距離物体になればなるほど第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成球面収差変動量がプラスの方向になるならば、レンズ部Gmlを像側へ動かせばよい。もしレンズ部Gmlが負の屈折力を持つのであれば、第1レンズ群L1の球面収差変動量と第2レンズ群L2とレンズ部Gmlの合成球面収差の変動量とで前記同様にキャンセルさせればよい。また像面湾曲等の軸外収差のフォーカスの際の変動を低減させようとするならば、図12(A),(B)のように、より像面に近いレンズ又はレンズ群よりなるレンズ部Gilをフォーカシングする際に第2レンズ群と関連付けて動かせばよい。
【0041】
瞳近軸光線が光軸と交わる位置から像側へ行けば行くほど軸上光線の入射高さが低くなり、瞳近軸光線がレンズの周辺部分を通過する。このため、より像側のレンズ(群)を動かすことで、球面収差にあまり影響を与えずに像面湾曲等の軸外収差を補正することができるからである。レンズ部Gilの屈折力の符号や移動方向であるが、これも前述のレンズ部Gmlの時と同様にキャンセル関係の違いにより異なり、様々な解が得られる。
【0042】
例えば、レンズ部Gilを正の屈折力を持つレンズ(群)とする。第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成の像面湾曲の変動がプラスの方向であるならば、フォーカシングする際に第2レンズ群と関連付けてレンズ部Gilを物体側に動かせばよい。そうすると、無限遠物体にフォーカシングする時よりも近距離物体にフォーカシングする時の方がレンズ部Gilを通過する軸外光線の入射高さが低くできる。こうなると、レンズ部Gilでの像面湾曲の変動量をマイナス方向にすることができるため、全体として像面湾曲の変動量をゼロに近づけることができる。
【0043】
また逆に、1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成の像面湾曲変動がマイナスの方向であるならば、レンズ部Gilを像側に動かせばよい。もしレンズ部Gilが負の屈折力を持つのであれば、第1レンズ群L1の像面湾曲の変動量と第2レンズ群L2とレンズ部Gilとの合成像面湾曲変動量とで前記同様にキャンセルさせればよい。また更に、球面収差と軸外収差の両方のフォーカスの際の変動を低減しようとするならば、瞳近軸光線が光軸と交わる位置付近と像側のレンズの両方を動かせばよい。
【0044】
そこで各実施例の撮影光学系は、第2レンズ群L2を像側に移動させることによって無限遠物体から近距離物体にフォーカシングを行う。これにより、光学系全体や第1レンズ群L1全体を移動させてフォーカスすることに比して格段に小さい駆動装置でフォーカスすることが容易となる。また、第1レンズ群L1のパワーを適切にすることにより、第2レンズ群L2のパワーを強くすることができ、短い移動距離で同じ距離の近距離物体にフォーカシングすることが可能となる。
【0045】
また各実施例の撮影光学系は後続レンズ群のうち少なくとも1つをフォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて移動させている。これにより、第2レンズ群L2のフォーカス敏感度を分担したり、フォーカシング時の球面収差の変動や像面湾曲などの軸外収差の変動を低減している。
【0046】
各実施例の撮影光学系L0において、全系の焦点距離をf、第1レンズ群L1の焦点距離をf1、撮影光学系の最も物体側レンズの物体側面頂点から像面までの距離をLとする。
このとき、
0.050<L×f1/f2<0.250 ・・・(1)
なる条件を満足している。
【0047】
各実施例では条件式(1)を満足しつつ、後続レンズ群LRのうちの少なくとも1つのレンズ群がフォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて光軸上を移動させている。これにより、撮影可能な物体距離を短縮している。また、このような望遠タイプのレンズ構成とすることで、レンズ全長をあまり長くせずにレンズ全系の焦点距離を長くすることを容易にしている。そうすることで、撮像倍率が0.5倍を超える高倍率な撮影時でも最短の撮影距離を長くしている。
【0048】
次に前述の条件式(1)の技術的意味について説明する。条件式(1)は撮影光学系L0の第1レンズ群L1の焦点距離とレンズ全長(第1レンズ面から像面までの距離)に関する。望遠レンズにおいて第1レンズ群L1の焦点距離とレンズ全長は密接に関わっており、第1レンズ群L1の焦点距離を短くするとレンズ全長も短くできる。しかし第1レンズ群L1の焦点距離を短く保ったままレンズ全長を長くしたり、また逆に第1レンズ群L1の焦点距離を長くしてレンズ全長を短くしようとすると、球面収差やコマ収差が多く残存し、これらの諸収差を補正することが困難となる。
【0049】
このような関係から、条件式(1)の上限値を超えると、第1レンズ群L1の焦点距離が長くなりすぎるかレンズ全長が長くなる。第1レンズ群L1の焦点距離が長くなると、第2レンズ群L2の焦点距離とのバランスがとれなくなり、フォーカシング時に第1レンズ群L1と第2レンズ群L2で発生する球面収差やコマ収差等を補正することが難しくなる。またレンズ全長が長くなると全系のコンパクト化が難しくなる。
【0050】
一方、条件式(1)の下限値を超えると、第1レンズ群L1の焦点距離が短くなりすぎるか、レンズ全長が短くなる。レンズ全長が短くなると、全系のコンパクト化が容易となるが、第1レンズ群L1の焦点距離が短くなりすぎる。そうすると、球面収差や軸上色収差等の補正が困難となる。条件式(1)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
【0051】
0.100<L×f1/f2<0.225 ・・・(1a)
条件式(1a)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
【0052】
0.140<L×f1/f2<0.190 ・・・(1b)
以上のような構成とすることで最短の撮影距離が短く良好なる光学性能の撮影光学系を得ている。
【0053】
本発明において、更に好ましくは次に述べる条件のうち少なくとも1つを満足するのが良く、これによれば更なる撮影距離の短縮効果と高い光学性能が容易に得られる。
【0054】
撮影光学系は、第1レンズ群L1よりも像側に開口絞りSPを有していることが好ましい。そうすることで開口絞り径を小さくすることでき、開口絞りユニットの小型化が容易になるため全系の軽量化が容易になる。そして後続レンズ群LRのうちフォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて光軸上を移動するレンズもしくはレンズ群をレンズ部Gmlとする。このとき、無限遠物体へフォーカシングしているときのレンズ部Gmlの最も物体側面から開口絞りSPまでの距離の絶対値をdmlとする。
【0055】
第2レンズ群の屈折力をφ2、レンズ部Gmlの屈折力をφml、フォーカシングに際しての第2レンズ群L2の最大移動量をΔM2、フォーカシングに際してのレンズ部Gmlの最大移動量をΔMmlとする。また後続レンズ群LRのうちフォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて光軸上を移動するレンズもしくはレンズ群をレンズ部Gilとする。このとき、無限遠物体へフォーカシングしているときのレンズ部Gilの最も物体側面から像面までの距離の絶対値をdilとする。
【0056】
レンズ部Gilの屈折力をφil、フォーカシングに際してのレンズ部Gilの最大移動量をΔMilとする。第2レンズ群の焦点距離をf2とする。第1レンズ群L1の最も像側に配置されているレンズ部L1endは、正の屈折力の単レンズもしくは合成屈折力が正の屈折力を有する接合レンズである。レンズ部L1endの最も物体側面の曲率半径をRL1end、レンズ部L1endの最も物体側面を形成する材料の屈折率をNp、第2レンズ群L2の最も像側面の曲率半径をRL2、第2レンズ群L2の最も像側面を形成する材料の屈折率をNnとする。
【0057】
このとき、以下の条件式のうち1以上を満足するのが良い。
0.00≦dml/L<0.20 ・・・(2)
1.0<φ2×ΔM2/Σ(φml×ΔMml)<100.0 ・・・(3)
0.000<dil/L<0.350 ・・・(4)
1.0<φ2×ΔM2/Σ(φil×ΔMil)<100.0 ・・・(5)
-0.240<f2/f<-0.050 ・・・(6)
-2.40<f1/f2<-0.50 ・・・(7)
0.50<Np×RL1end/(Nn×RL2)<5.00 ・・・(8)
ここで、条件式(3),(5)式中のΣは、レンズ部Gmlやレンズ部Gilを複数有した場合、レンズ部Gmlやレンズ部Gilの数だけ和を取るという意味である。
【0058】
条件式(2)は、第2レンズ群L2よりも像側のレンズ群で、フォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて光軸上を移動するレンズ部Gmlの光軸方向の位置に関する。上述したように、フォーカシングによる球面収差の変動を低減しようとするならば条件式(2)の範囲内のレンズ部を動かすのが好ましい。
【0059】
条件式(2)の上限値を超える位置に配置されているレンズ部を動かすと、瞳近軸光線が光軸と交わる位置から遠くなってしまうため、球面収差に加えて像面湾曲も多く発生してくる。そうなると球面収差と像面湾曲のバランスがとりづらくなり好ましくない。また条件式(2)は距離の絶対値を取り扱っているため下限値は超えることがない。条件式(2)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
【0060】
0.00≦dml/L<0.10 ・・・(2a)
条件式(3)は、第2レンズ群L2と、第2レンズ群L2よりも像側のレンズ群で、フォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて光軸上を移動するレンズ部Gmlの最大移動量に関する。条件式(3)の上限値または下限値を超えると、第2レンズ群L2又はレンズ部Gmlのどちらかの移動量が極端に大きくなってしまう。そうなると移動するための空間を広く確保しなければならず、レンズ全長が長くなってしまうため好ましくない。
【0061】
条件式(3)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
2.0<φ2×ΔM2/Σ(φml×ΔMml)<90.0 ・・・(3a)
条件式(4)は、第2レンズ群L2よりも像側の群で、フォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて光軸上を移動するレンズ部Gmlとは異なるレンズ部Gilの光軸上の位置に関する。
【0062】
上述したように、像面湾曲等の軸外収差のフォーカスに際しての変動を低減しようとするならば条件式(4)の範囲内のレンズ部を動かすのが好ましい。条件式(4)の上限値を超える位置に配置されているレンズ部を動かすと、瞳近軸光線が光軸と交わる位置に近づいてしまうため、像面湾曲等の軸外収差に加えて球面収差も多く発生してくる。そうなると球面収差と軸外収差のバランスがとりづらくなり好ましくない。また条件式(4)は距離の絶対値を取り扱っているため下限値は超えることがない。条件式(4)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
【0063】
0.000<dil/L<0.310 ・・・(4a)
条件式(5)は、第2レンズ群L2と、第2レンズ群L2よりも像側の群で、フォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて光軸上を移動するレンズ部Gilの最大移動量に関する。条件式(5)の上限値または下限値を超えると、第2レンズ群L2又はレンズ部Gilのどちらか移動量が極端に大きくなってしまう。そうなると移動するための空間を広く確保しなければならず、レンズ全長が長くなってしまうため好ましくない。
【0064】
条件式(5)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
2.0<φ2×ΔM2/Σ(φil×ΔMil)<50.0 ・・・(5a)
条件式(5a)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
2.0<φ2×ΔM2/Σ(φil×ΔMil)<30.0 ・・・(5b)
条件式(6)は、第2レンズ群L2の焦点距離に関する。
【0065】
条件式(6)の上限値を超えると第2レンズ群L2の焦点距離が短くなりすぎてしまい、第1レンズ群L1との収差補正のバランスがとりづらくなるため好ましくない。また条件式(6)の下限値を超えると、第2レンズ群L2の焦点距離が長くなってしまうため、第2レンズ群L2でのフォーカシングするときに必要な移動量が多くなってしまう。そうするとレンズ全長が長くなってしまうため好ましくない。
【0066】
条件式(6)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
-0.200<f2/f<-0.075 ・・・(6a)
条件式(6a)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
-0.180<f2/f<-0.100 ・・・(6b)
条件式(7)は、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の焦点距離の比に関する。
【0067】
条件式(7)の上限値を超えると、第2レンズ群L2の焦点距離に比較して第1レンズ群L1の焦点距離が短くなりすぎる。そうするとレンズ全長の短縮には効果があるが、第1レンズ群L1で発生した球面収差を第2レンズ群L2以降のレンズ群でキャンセルすることが困難となり、球面収差が残存してしまうため好ましくない。また、条件式(7)の下限値を超えると、第2レンズ群L2の焦点距離に比較して第1レンズ群L1の焦点距離が長くなりすぎる。そうするとレンズ全長が長くなってしまうため好ましくない。
【0068】
条件式(7)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
-2.40<f1/f2<-1.00 ・・・(7a)
条件式(7a)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
-2.30<f1/f2<-1.40 ・・・(7b)
条件式(8)は、第1レンズ群L1の最も像側に配置されたレンズ部RL1endと第2レンズ群L2の最も像側に配置されたレンズにおける材料と面形状に関する。
【0069】
第2レンズ群L2がフォーカシングに際して移動する際に発生する球面収差の変動を低減させるには次のように設定するのが好ましい。第1レンズ群L1の最も像側に配置されたレンズの物体側面と第2レンズ群L2の最も像側の面を構成する材料の屈折率とレンズ形状を適切に設定する。
【0070】
条件式(8)の上限値または下限値を超えると、第1レンズ群L1の最も像側に配置されたレンズの物体側面と第2レンズ群L2の最も像側の面のパワー比がどちらかに大きく偏ってしまう。このため、フォーカシングに際して発生する球面収差の変動が大きくなってしまう。そうなると、レンズ系全体で球面収差が残存してしまうので好ましくない。
【0071】
条件式(8)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
0.75<Np×RL1end/(Nn×RL2)<4.00 ・・・(8a)
条件式(8a)は更に好ましくは次の如く設定するのが良い。
1.00<Np×RL1end/(Nn×RL2)<3.00 ・・・(8b)
また第2レンズ群L2は1つの負レンズから構成されていることが好ましい。1枚とすることで、軽量化が容易であり、フォーカシング機構のモーターへの負荷を減らすことができるため小型化につながり好ましい。
【0072】
以上のように各実施例によればレンズ全長を短縮した望遠レンズにおいて、撮影可能な物体距離を短くしつつ、0.5倍以上の撮影倍率で撮影可能であり諸収差が良好に補正された撮影光学系及びそれを有する撮像装置が得られる。
【0073】
次に各実施例のレンズ構成の特徴について説明する。各レンズに付した符号のレンズは前述した各レンズに付した符号のレンズと対応している。まず各実施例で共通しているレンズ構成を説明する。各実施例では、最も物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正又は負の屈折力の1以上のレンズ群を含む後続レンズ群LRを有している。そして第1レンズ群L1よりも像側に開口絞りSPを有している。
【0074】
無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際しては前記第2レンズ群L2が光軸上を像側へ移動し、更に後続レンズ群LRのうち少なくとも1つのレンズ部が第2レンズ群L2と関連付けて像側または物体側へ光軸上を移動する。次に各実施例の構成について説明する。
【0075】
[実施例1]
以下、図1を参照して、実施例1の撮影光学系について説明する。実施例1の撮影光学系は無限遠物体から撮影倍率−1.02までの横倍率で撮影可能である。図1(A)は実施例1の撮影光学系の断面図(レンズ断面図)である。第1レンズ群L1は3つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。接合レンズを1つ有しており、接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。条件式(8)に対応するレンズ部L1endは物体側から数えて3番目の両凸形状の正レンズである。
【0076】
第1レンズ群L1内の最も物体側の面と接合レンズの最も物体側の面は共に非球面形状である。そして第2レンズ群L2は1枚の負レンズから構成されている。開口絞りSPは第2レンズ群L2の像側に配置されている。開口絞りSPの像側に後続レンズ群LRが配置されている。後続レンズ群LRは、物体側から像側へ順に、フォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて光軸上を移動する正の屈折力の第3レンズ群L3と、フォーカシングのためには不動の負の屈折力の第4レンズ群L4から構成されている。第3レンズ群L3がレンズ部Gmlに対応している。
【0077】
本実施例では、開口絞りSP付近の正の屈折力のレンズ群(第3レンズ群L3)を無限遠物体から近距離物体の全物体距離へのフォーカシング時に第2レンズ群と同時に像側へ移動させている。これにより、第3レンズ群L3を通る軸上光線の入射高さを変化させることができる。こうすることで、第3レンズ群L3よりも物体側のレンズで発生した球面収差のフォーカスに際しての変動を各被写体位置でバランスさせ、全体として収差量を低減している。
【0078】
また無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して第3レンズ群L3を像側へ移動させることにより、第3レンズ群L3の横倍率を大きくすることができる。このため、等倍撮影までのフォーカシングに際しての第2レンズ群L2の移動量を少なくする効果も持たせている。
【0079】
[実施例2]
以下、図2を参照して、実施例2の撮影光学系について説明する。実施例2の撮影光学系は無限遠物体から撮影倍率−2までの横倍率で撮影可能である。
【0080】
図2(A)は実施例2の撮影光学系の断面図である。実施例2では色収差の補正のために光学素子NLを2つ有している。光学素子NLの材料は2つとも表−1に示すような光学特性を有しており、紫外線を照射することによって硬化する特性を有する樹脂材料である。第1レンズ群L1は4つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。接合レンズを1つ有しており、接合レンズは物体側から像側へ順に、負レンズ、正の屈折力の光学素子NL、回折光学部D、正レンズから構成されており、全体として回折光学素子DOEを構成している。
【0081】
条件式(8)に対応するレンズ部L1endは最も像側の両凸形状の正レンズである。第1レンズ群L1内の最も物体側の面と接合レンズの最も物体側の面は共に非球面形状である。そして第2レンズ群L2は1枚の負レンズから構成されており、物体側の面が非球面形状である。開口絞りSPは第2レンズ群L2の像側に配置されている。
【0082】
開口絞りSPの像側に後続レンズ群LRが配置されている。後続レンズ群LRは、物体側から像側へ順に、フォーカシングのためには不動の負の屈折力の第3レンズ群L3と、フォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて光軸上を移動する正の屈折力の第4レンズ群L4から構成されている。第3レンズ群L3の最も像側には接合レンズがあり、その接合面に2つ目の光学素子NLを負の屈折力で配置している。第3レンズ群L3と第4レンズ群L4の最も物体側の面は非球面形状である。第4レンズ群L4がレンズ部Gilに対応している。
【0083】
本実施例では、像面付近の正の屈折力のレンズ群(第4レンズ群L4)を無限遠物体から近距離物体の全物体距離へのフォーカシング時に第2レンズ群と同時に物体側に移動させている。こうすることにより、第4レンズ群L4を通る瞳近軸光線の入射高さを低くすることができる。こうすることで、近距離物体にフォーカシングした時に第4レンズ群L4で発生する像面湾曲の量を低減させている。
【0084】
[実施例3]
以下、図3を参照して、実施例3の撮影光学系について説明する。実施例3の撮影光学系は無限遠物体から撮影倍率−1までの横倍率で撮影可能である。図3(A)は実施例3の撮影光学系の断面図である。実施例3では色収差の補正のために光学素子NLを2つ有しており、2つともその光学特性や物性は実施例2で説明したものと同じものである。
【0085】
第1レンズ群L1は4つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。接合レンズを1つ有しており、接合レンズは物体側から像側へ順に、負レンズ、正の屈折力の光学素子NL、回折光学部D、正レンズから構成されており、全体として回折光学素子DOEを構成している。条件式(8)に対応するレンズ部L1endは第1レンズ群L1の最も像側の両凸形状の正レンズである。第1レンズ群L1内の最も物体側の面と接合レンズの最も物体側の面は共に非球面形状である。そして第2レンズ群L2は1枚の負レンズから構成されており、物体側の面が非球面形状である。
【0086】
後続レンズ群LRとして、物体側から像側へ順に開口絞りSPと正の屈折力の第3レンズ群L3が配置されており、フォーカシングする際に第2レンズ群と関連付けて開口絞りと共に光軸上を移動している。第3レンズ群L3の最も像側から2番目のレンズは接合レンズであり、その接合面に2つ目の光学素子NLを負の屈折力で配置している。第3レンズ群L3の最も物体側の面と、最も像側に配置された両凸形状の正レンズの物体側の面は非球面形状である。第3レンズ群L3がレンズ部Gmlに対応している。
【0087】
本実施例では、無限遠物体から近距離物体の全物体距離へのフォーカシング時に第2レンズ群と同時に第2レンズ群L2よりも像側のレンズ群(第3レンズ群L3)が全て一体となって物体側へ動いている。こうすることにより、開口絞りSP付近のレンズでは軸上光線の入射高さを、そして像側のレンズでは瞳近軸光線の入射高さを変化させることができる。こうすることで、球面収差や像面湾曲のフォーカスに際しての変動をバランスさせて、全体として収差量を低減させている。
【0088】
[実施例4]
以下、図4を参照して、実施例4の撮影光学系について説明する。実施例4の撮影光学系は無限遠物体から撮影倍率−1までの横倍率で撮影可能である。図4(A)は実施例4の撮影光学系の断面図である。
【0089】
実施例4では色収差の補正のために光学素子NLを2つ有しており、2つともその光学特性や物性は実施例2で説明したものと同じものである。第1レンズ群L1は4つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。接合レンズを1つ有しており、接合レンズは物体側から像側へ順に、負レンズ、正の屈折力の光学素子NL、回折光学部D、正レンズから構成されており、全体として回折光学素子DOEを構成している。
【0090】
条件式(8)に対応するレンズ部L1endは第1レンズ群L1の最も像側の両凸形状の正レンズである。第1レンズ群L1内の最も物体側の面と接合レンズの最も物体側の面は共に非球面形状である。そして第2レンズ群L2は1枚の負レンズから構成されており、物体側の面が非球面形状である。開口絞りSPは第2レンズ群L2の像側に配置されている。
【0091】
後続レンズ群LRとして、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第3レンズ群L3、負の屈折力の第4レンズ群L4、そして正の屈折力の第5レンズ群L5が配置されている。無限遠物体から近距離物体の全物体距離へのフォーカシング時に第2レンズ群L2と同時に第3レンズ群L3と第5レンズ群L5が光軸上を移動している。第4レンズ群L4の最も像側のレンズは接合レンズであり、その接合面に2つ目の光学素子NLを負の屈折力で配置している。第3レンズ群L3の最も物体側の面と、第5レンズ群L5の最も物体側の面は非球面形状である。
【0092】
第3レンズ群L3がレンズ部Gmlに、そして第5レンズ群L5がレンズ部Gilに対応している。
【0093】
本実施例では、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して開口絞りSP付近の正の屈折力のレンズ群(第3レンズ群L3)を物体側に移動させることにより、第3レンズ群L3を通る軸上光線の高さを変化させることができる。こうすることで、第3レンズ群L3よりも物体側のレンズで発生した球面収差のフォーカスに際しての変動を各物体距離でバランスさせ、全体として収差量を低減している。
【0094】
また、像面付近の正の屈折力のレンズ群(第5レンズ群L5)を無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して物体側に移動させることにより、瞳近軸光線の入射高さを低くすることができる。こうすることで、近距離物体にフォーカシングした時に第5レンズ群L5で発生する像面湾曲の量を低減させている。
【0095】
[実施例5]
以下、図5を参照して、実施例5による撮影光学系について説明する。実施例5の撮影光学系は無限遠物体から撮影倍率−1までの横倍率で撮影可能である。
【0096】
図5(A)は実施例5の撮影光学系の断面図である。実施例5では色収差の補正のために光学素子NLを2つ有しており、2つともその光学特性や物性は実施例2で説明したものと同じものである。第1レンズ群L1は4つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。接合レンズを1つ有しており、前記接合レンズは物体側から像側へ順に、負レンズ、正の屈折力の光学素子NL、回折光学部D、正レンズから構成されており、全体として回折光学素子DOEを構成している。
【0097】
条件式(8)に対応するレンズ部L1endは第1レンズ群L1の最も像側の両凸形状の正レンズである。第1レンズ群L1内の最も物体側の面と接合レンズの最も物体側の面は共に非球面形状である。そして第2レンズ群L2は1枚の負レンズから構成されており、物体側の面が非球面形状である。開口絞りSPは第2レンズ群L2の像側に配置されている。
【0098】
後続レンズ群LRとして、物体側から像側へ順に、負の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、そして負の屈折力の第5レンズ群L5が配置されている。フォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて第3レンズ群L3と第4レンズ群L4が光軸上を移動している。第5レンズ群L5の最も像側から2番目のレンズは接合レンズであり、その接合面に2つ目の光学素子NLを負の屈折力で配置している。第3レンズ群L3の最も像側の面と、第5レンズ群L5の最も像側の正レンズの物体側の面は非球面形状である。
【0099】
第3レンズ群L3と第4レンズ群L4の両方がレンズ部Gmlに対応している。本実施例では、開口絞りSP付近の負の屈折力のレンズ群(第3レンズ群L3)と正の屈折力のレンズ群(第4レンズ群L4)を共に無限遠物体から近距離物体へフォーカシングする際に物体側に移動させている。これにより、それぞれのレンズ群を通る軸上光線の入射高さを変化させることができる。こうすることで、第3レンズ群L3よりも物体側のレンズで発生した球面収差のフォーカスに際しての変動を各被写体位置でバランスさせ、全体として収差量を低減させている。
【0100】
更に、第3レンズ群L3は全ての物体距離で第2レンズ群L2と同時に移動しているが、第4レンズ群L4は、無限遠物体からある物体距離までは固定とし、それよりも近づくと移動させるようにしている。こうすることで、無限遠物体からある程度までは第3レンズ群L3のみで球面収差のフォーカス変動をキャンセルさせている。また、フォーカスの際の収差変動が大きくなりやすい近距離物体へフォーカシングに際しては、第4レンズ群L4も移動させて、球面収差のフォーカスに際しての変動をキャンセルしている。こうすることで、更に良好に球面収差のフォーカスに際しての変動を低減させている。
【0101】
[実施例6]
以下、図6を参照して、実施例6の撮影光学系について説明する。実施例6の撮影光学系は無限遠物体から撮影倍率−1までの横倍率で撮影可能である。
【0102】
図6(A)は実施例6の撮影光学系の断面図である。実施例6では色収差の補正のために光学素子NLを2つ有しており、2つともその光学特性や物性は実施例2で説明したものと同じものである。第1レンズ群L1は4つの正レンズと2つの負レンズで構成されている。接合レンズを2つ有しており、物体側の接合レンズは物体側から像側へ順に、負レンズ、回折光学部D、正レンズから構成されており、全体として回折光学素子DOEを構成している。像側の接合レンズは物体側から像側へ順に、負レンズ、正レンズから構成されている。
【0103】
条件式(8)に対応するレンズ部L1endは第1レンズ群L1の最も像側の接合レンズである。第1レンズ群L1内の最も物体側の面と物体側の接合レンズの最も物体側の面は共に非球面である。そして第2レンズ群L2は1枚の負レンズから構成されている。開口絞りSPは第2レンズ群L2の像側に配置されている。
【0104】
後続レンズ群LRとして、物体側から像側へ順に負の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、正の屈折力の第5レンズ群L5、そして正の屈折力の第6レンズ群L6が配置されている。無限遠物体から近距離物体の全物体距離へのフォーカシング時に前記第2レンズ群と同時に第4レンズ群L4と第5レンズ群L5が移動している。第4レンズ群L4は第3レンズ群L3との間隔を変化させながら移動し、第5レンズ群L5は光軸上を像側に移動している。
【0105】
光学素子NLは第3レンズ群L3の最も物体側の接合レンズの接合面と、第6レンズ群L6の接合レンズの接合面にそれぞれ負の屈折力で配置している。第3レンズ群L3の物体側から2番目の接合レンズの最も物体側の面と、第5レンズ群L5の最も物体側の面は非球面形状である。第4レンズ群L4と前記第5レンズ群L5の両方がレンズ部Gilに対応している。
【0106】
本実施例では、像面付近の複数の正の屈折力のレンズ群(第4レンズ群L4と第5レンズ群L5)を共にフォーカシング時に移動させることにより、瞳近軸光線の入射高さを変化させることができる。こうすることで、像面湾曲のフォーカスに際しての変動を各物体距離でバランスさせ、全体として収差量を低減させている。
【0107】
[実施例7]
以下、図7を参照して、実施例7の撮影光学系について説明する。実施例7の撮影光学系は無限遠物体から撮影倍率−1までの横倍率で撮影可能である。
【0108】
図7(A)は実施例7の撮影光学系の断面図である。実施例7では色収差の補正のために光学素子NLを2つ有しており、2つともその光学特性や物性は実施例2で説明したものと同じものである。第1レンズ群L1は4つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。接合レンズを1つ有しており、接合レンズは物体側から像側へ順に、負レンズ、回折光学部D、正レンズから構成されており、全体として回折光学素子DOEを構成している。
【0109】
条件式(8)に対応するレンズ部L1endは第1レンズ群L1の最も像側の両凸形状の正レンズである。第1レンズ群L1内の最も物体側の面と接合レンズの最も物体側の面は共に非球面形状である。そして第2レンズ群L2は1枚の負レンズから構成されている。開口絞りSPは第2レンズ群L2の像側に配置されている。
【0110】
後続レンズ群LRとして、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第3レンズ群L3、負の屈折力の第4レンズ群L4、そして負の屈折力の第5レンズ群L5が配置されている。フォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて第4レンズ群L4が光軸上を移動している。光学素子NLは第3レンズ群L3の接合レンズの接合面と、第5レンズ群L5の最も像側の接合レンズの接合面にそれぞれ負の屈折力で配置している。第4レンズ群L4の物体側の面と、第5レンズ群L5中の両凸形状の正レンズの物体側の面は非球面形状である。第4レンズ群L4がレンズ部Gmlに対応している。
【0111】
本実施例では、開口絞りSP付近の負の屈折力のレンズ群(第4レンズ群L4)を無限遠物体から近距離物体の全物体距離へのフォーカシング時に第2レンズ群L2と同時に像側に移動させている。これにより、第4レンズ群L4を通る軸上光線の入射高さを変化させることができる。こうすることで、第4レンズ群L4よりも物体側のレンズで発生した球面収差のフォーカスに際しての変動を各被写体位置でバランスさせ、全体として収差量を低減させている。
【0112】
[実施例8]
以下、図8を参照して、実施例8の撮影光学系について説明する。実施例8の撮影光学系は無限遠物体から撮影倍率−1までの横倍率で撮影可能である。
【0113】
図8(A)は実施例8の撮影光学系の断面図である。実施例8では色収差の補正のために光学素子NLを2つ有しており、2つともその光学特性や物性は実施例2で説明したものと同じものである。第1レンズ群L1は4つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。接合レンズを1つ有しており、前記接合レンズは物体側から像側へ順に、負レンズ、正の屈折力の光学素子NL、回折光学部D、正レンズから構成されており、全体として回折光学素子DOEを構成している。条件式(8)に対応するレンズ部L1endは第1レンズ群L1の最も像側の両凸形状の正レンズである。
【0114】
第1レンズ群L1内の最も物体側の面と接合レンズの最も物体側の面は共に非球面形状である。そして第2レンズ群L2は1枚の負レンズから構成されており、物体側の面が非球面形状である。開口絞りSPは第2レンズ群L2の像側に配置されている。
【0115】
後続レンズ群LRとして、物体側から像側へ順に正の屈折力の第3レンズ群L3、負の屈折力の第4レンズ群L4、そして正の屈折力の第5レンズ群L5が配置されている。フォーカシングする際に第2レンズ群L2と関連付けて第4レンズ群L4が光軸上を移動している。2つ目の光学素子NLは第5レンズ群L5の接合レンズの接合面に負の屈折力で配置している。第3レンズ群L3の最も物体側の面と、第5レンズ群L5の最も物体側の面は非球面形状である。前記第4レンズ群L4がGilに対応している。
【0116】
本実施例では、像面付近の複数の負の屈折力のレンズ群(第4レンズ群L4)を無限遠物体から近距離物体の全物体距離へのフォーカシング時に第2レンズ群と同時に像側へ移動させることにより、瞳近軸光線の入射高さを変化させることができる。こうすることで、像面湾曲のフォーカスに際しての変動を各物体距離でバランスさせ、全体として収差量を低減させている。
【0117】
[実施例9]
以下、図9を参照して、実施例9の撮影光学系について説明する。実施例9の撮影光学系は無限遠物体から撮影倍率−0.7までの横倍率で撮影可能なである。
【0118】
図9(A)は実施例9の撮影光学系の断面図である。第1レンズ群L1は5つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。接合レンズを1つ有しており、接合レンズは物体側から像側へ順に、正レンズ、回折光学部D、正レンズから構成されており、全体として回折光学素子DOEを構成している。条件式(8)に対応するレンズ部L1endは第1レンズ群L1の最も像側の両凸形状の正レンズである。第1レンズ群L1内の最も物体側の面と正レンズL1endの物体側の面は共に非球面形状である。そして第2レンズ群L2は1枚の負レンズから構成されており、像側の面が非球面である。
【0119】
開口絞りSPは第2レンズ群L2の像側に配置されている。開口絞りSPの像側に後続レンズ群LRが配置されている。後続レンズ群LRは、物体側から像側へ順に、フォーカシングのためには不動の負の屈折力の第3レンズ群L3と、フォーカシングする際に第2レンズ群と関連付けて光軸上を移動する正の屈折力の第4レンズ群L4から構成されている。第4レンズ群L4の正レンズの像側の面は非球面形状である。第4レンズ群L4がレンズ部Gilに対応している。
【0120】
本実施例では、像面付近の正の屈折力のレンズ群(第4レンズ群L4)を無限遠物体から近距離物体の全物体距離へのフォーカシング時に第2レンズ群と同時に物体側に移動させている。これにより、瞳近軸光線の入射高さを低くすることができる。こうすることで、近距離物体にフォーカシングした時に第4レンズ群L4で発生する像面湾曲の量を低減させている。
【0121】
以上のように各実施例によればレンズ全長を短縮した望遠タイプの投影光学系において、最短撮影可能距離を大幅に短くし、0.5倍以上の倍率で撮影する時でも最短撮影距離が長く、諸収差が良好に補正された撮影光学系が得られる。
【0122】
ここで、各実施例の撮影光学系L0で用いた回折光学素子DOEの構成について説明する。各実施例で用いている回折格子は従来より知られている単層又は積層型の回折格子である。即ち、撮影光学系L0内に配置される回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、光軸に対して回転対称な回折格子より成っている。回折格子の形状は、その2i次項の位相係数をC2iとした時、光軸からの距離Hにおける位相φ(H)は次式で表される。ただしmは回折次数、λは基準波長である。
【0123】
【数1】

【0124】
一般に、レンズ、プリズム等の屈折光学材料のアッベ数(分散値)νは、d、C、F
線の各波長における屈折力をN、N、Nとした時、次式で表される。
【0125】
ν=(N−1)/(N−N)>0 ・・・(b)
一方、回折光学部のアッベ数νはd、C、F線の各波長をλ、λ、λとした時
ν=λ/(λ−λ) ・・・(c)
と表され、ν=−3.45となる。
【0126】
これにより、任意波長における分散性は、屈折光学素子と逆作用を有する。また、回折光学部の基準波長における近軸的な一時回折光(m = 1)の屈折力φは、回折光学部の位相を表す前式(a)から2次項の係数をCとした時、φ= −2・Cと表される。これより回折光学素子DOEの回折成分のみによる焦点距離fDOE
DOE=1/φ=−1/(2・C
となる。さらに、任意波長をλ、基準波長をλとした時、任意波長の基準波長に対する
屈折力変化は、次式となる。
【0127】
φ’=(λ/λ)×(−2・C) ・・・(d)
以下に本発明の実施例1〜9に対応する数値実施例1〜9を示す。各数値実施例において、iは物体側からの面の順序を示し、rは物体側より第i番目の面の曲率半径、dは物体側より第i番目と第i+1番目の間隔、ndiとνdiは第i番目の光学部材の屈折率とアッベ数である。BFはバックフォーカスで最像レンズ面から像面までの空気換算長で表している。
【0128】
各数値実施例において最も像側の2つの面はフィルター等のガラスブロックである。回折光学素子(回折面)は前述(a)式の位相関数の位相係数C2iを与えることで表している。非球面形状は光軸方向にX軸、光軸と垂直方向にH軸、光の進行方向を正、Rを近軸曲率半径、kを離心率、A4、A6、A8、A10を各々非球面係数としたとき、
【0129】
【数2】

【0130】
なる式で表している。また例えば「e−Z」の表示は「10−Z」を意味する。実施例2〜8で使用している固体材料からなる光学素子NLの材料は、全ての数値実施例でUV硬化樹脂1を単体で用いている。その光学特性を(表−1)に示す。
【0131】
表−1においてアッベ数νd、部分分散比θgFは材料のd線、g線、F線、C線に対する屈折率を各々nd、ng、nF、nCとする。このとき
νd=(nd−1)/(nF−nC)
θgF=(ng−nF)/(nF−nC)
である。前述の各条件式と各数値実施例における諸数値との関係を(表−2)に示す。
【0132】
(数値実施例1)
f= 788.34mm Fno= 5.80 2ω= 3.14
面番号 r d nd νd 有効径
1(非球面)191.726 19.84 1.48749 70.2 135.92
2 -481.406 107.12 135.19
3(非球面)237.599 5.50 1.88300 40.8 91.89
4(回折) 86.874 19.00 1.43875 94.9 87.84
5 -879.846 27.40 87.46
6 113.491 13.97 1.43387 95.1 82.56 正レンズL1end
7 -272.631 (可変) 81.54
8 1371.458 2.00 1.72916 54.7 53.91
9 69.280 (可変) 50.96
10(絞り) ∞ (可変) 36.56 開口部SP
11 751.827 1.88 1.84666 23.8 34.43 レンズ群Gml
12 100.949 4.72 1.54072 47.2 34.01
13 -92.336 (可変) 33.86
14 168.979 3.94 1.80809 22.8 27.66
15 -94.433 1.94 1.77250 49.6 27.01
16 57.078 4.23 26.26
17 -194.050 1.90 1.78800 47.4 26.60
18 110.116 2.00 27.07
19 60.262 4.34 1.54072 47.2 28.43
20 -505.693 13.23 28.73
21 167.078 8.63 1.54814 45.8 30.96
22 -34.769 2.00 1.43875 94.9 31.11
23 -1208.207 4.53 30.90
24 -45.388 2.00 1.43875 94.9 30.77
25 53.528 1.19 32.00
26 58.290 11.59 1.61340 44.3 32.60
27 -38.168 2.00 1.80809 22.8 33.15
28 -102.853 6.42 33.99
29 ∞ 2.20 1.51633 64.1 34.60
30 ∞ 110.67 34.71
像面 ∞

【0133】
非球面データ
第1面
K =-6.73243e-001 A 4=-2.14649e-008 A 6=-7.06929e-013 A 8= 2.84947e-017
A10=-4.09297e-021 A12= 2.49854e-025

第3面
K =-4.75418e-001 A 4=-5.75764e-009 A 6= 4.46375e-012 A 8=-8.21625e-016
A10= 3.44529e-019 A12=-4.25221e-023

第4面(回折面)
C 2=-2.83940e-005 C 4=-1.13368e-009 C 6= 7.41627e-013 C 8=-4.01207e-016
C10= 2.96328e-019 C12=-4.84215e-023

各種データ
ズーム比 1.00

焦点距離 788.34
Fナンバー 5.80
半画角(度) 1.57
像高 21.64
レンズ全長 486.00
BF 110.67

可変間隔
物体距離 無限 40000 6000 1986 1156.18 (像面からの距離)
横倍率 無限 -0.02 -0.14 -0.50 -1.02
d 7 2.50 3.48 9.53 28.76 63.18
d 9 73.78 72.80 66.75 47.52 13.10
d10 10.00 10.28 11.81 15.04 16.34
d13 15.48 15.48 15.20 13.67 9.14

入射瞳位置 1172.56
射出瞳位置 -92.33
前側主点位置-1100.57
後側主点位置-677.66

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 183.56 192.84 150.03 -109.44
L2 8 -100.13 2.00 1.22 0.06
SP 10 ∞ 0.00 0.00 0.00
L3 11 251.11 6.59 5.24 1.17
L4 14 -182.52 72.14 -13.65 -76.88

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 284.02
2 3 -159.20
3 4 179.46
4 6 186.74
5 8 -100.13
6 11 -137.91
7 12 89.96
8 14 75.47
9 15 -45.80
10 17 -88.91
11 19 99.85
12 21 53.31
13 22 -81.64
14 24 -55.64
15 26 39.40
16 27 -76.16
G 29 0.00

【0134】
(数値実施例2)
f= 400.00mm Fno= 4.12 2ω= 6.20
面番号 r d nd νd 有効径
1(非球面) 79.986 18.00 1.53172 48.8 97.09
2 -1650.746 0.10 96.40
3 79.716 12.00 1.43387 95.1 86.08
4 306.519 13.67 84.00
5(非球面)1642.370 3.60 1.83400 37.2 73.12
6 45.086 2.00 1.63555 22.7 66.05 光学素子NL
7(回折) 48.799 20.00 1.49700 81.5 65.96
8 -277.851 1.60 65.61
9 91.059 9.00 1.43387 95.1 63.55 正レンズL1end
10 -620.412 (可変) 62.61
11(非球面) -99.503 2.50 1.48749 70.2 45.86
12 30.784 (可変) 39.12
13(絞り) ∞ 3.00 30.95 開口部SP
14(非球面) 81.847 1.30 1.84666 23.8 31.39
15 24.159 8.36 1.65412 39.7 30.69
16 -107.673 1.56 30.75
17 39.862 8.00 1.65412 39.7 29.97
18 -29.404 1.50 1.88300 40.8 29.54
19 90.937 3.14 28.30
20 809.211 4.10 1.84666 23.8 28.14
21 -52.182 1.30 1.83481 42.7 28.02
22 48.560 4.32 27.71
23 -83.089 1.30 1.72916 54.7 28.15
24 196.764 2.86 29.30
25 73.502 9.13 1.72342 38.0 32.72
26 -30.039 0.10 1.63555 22.7 33.25 光学素子NL
27 -33.358 1.40 1.61405 55.0 33.36
28 ∞ (可変) 34.33
29(非球面) 106.186 6.00 1.54814 45.8 42.67 レンズ群Gil
30 -543.819 (可変) 42.78
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 42.80
32 ∞ 55.00 42.82
像面 ∞

【0135】
非球面データ
第1面
K =-2.36853e-001 A 4=-5.11731e-009 A 6=-5.67368e-012 A 8= 2.84140e-016
A10=-7.56855e-019 A12= 2.32519e-023

第5面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.42020e-007 A 6= 4.56311e-011 A 8= 1.83701e-014
A10= 8.85693e-018 A12=-1.37197e-020 A14= 3.80535e-024

第7面(回折面)
C 2=-2.15983e-005 C 4= 9.97725e-009 C 6=-2.25073e-011 C 8= 1.44822e-014
C10= 2.63879e-017 C12=-1.45550e-020 C14=-6.82220e-024 C16=-7.25695e-027
C18= 1.09780e-029 C20=-2.66987e-033

第11面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.43056e-006 A 6=-1.98726e-009 A 8= 1.45758e-012
A10=-8.43730e-016 A12= 9.81280e-021 A14= 2.86217e-022

第14面
K = 7.49774e+000 A 4= 1.83086e-006 A 6= 1.93664e-009 A 8=-2.20776e-012
A10= 8.03558e-015 A12=-9.64147e-018

第29面
K =-4.42376e+000 A 4= 1.32392e-007 A 6=-1.58790e-010 A 8= 6.21132e-013
A10=-1.07025e-015 A12= 6.92851e-019

各種データ
ズーム比 1.00

焦点距離 400.00
Fナンバー 4.12
半画角(度) 3.10
像高 21.64
レンズ全長 300.00
BF 55.00
可変間隔
物体距離 無限 20000 2500 1130.07 865.45 (像面からの距離)
横倍率 無限 -0.02 -0.18 -0.50 -0.75
d10 4.41 4.88 8.75 16.65 23.31
d12 67.66 67.18 63.31 55.41 48.75
d28 28.89 28.73 25.64 20.06 16.38
d30 2.00 2.15 5.25 10.83 14.51

物体距離 733.686 654.99 602.80 565.77 538.11 (像面からの距離)
横倍率 -1.00 -1.25 -1.5 -1.75 -2.00
d10 30.34 37.71 45.45 53.54 62.07
d12 41.73 34.35 26.61 18.52 9.99
d28 13.20 10.02 7.16 4.23 2.00
d30 17.69 20.87 23.73 26.66 28.89

入射瞳位置 670.30
射出瞳位置 -109.33
前側主点位置 96.68
後側主点位置-345.00

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 96.23 79.97 18.69 -50.04
L2 11 -47.93 2.50 1.28 -0.39
L3 13 -710.18 51.38 167.81 102.34
L4 29 162.61 6.00 0.64 -3.25
G 31 ∞ 2.20 0.73 -0.73

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 144.00
2 3 244.40
3 5 -55.64
4 6 746.44
5 7 84.95
6 9 183.72
7 11 -47.93
8 14 -40.91
9 15 30.94
10 17 27.11
11 18 -25.02
12 20 58.03
13 21 -29.95
14 23 -79.96
15 25 30.61
16 26 -480.73
17 27 -54.33
18 29 162.61
G 31 0.00

【0136】
(数値実施例3)
f= 394.52mm Fno= 4.12 2ω= 6.28
面番号 r d nd νd 有効径
1(非球面) 78.832 18.00 1.57099 50.8 95.73
2 -6808.220 0.10 94.59
3 95.127 12.00 1.43387 95.1 86.32
4 1487.257 12.97 84.41
5(非球面)-1009.165 3.60 1.83400 37.2 69.31
6 42.842 2.00 1.63555 22.7 59.88 光学素子NL
7(回折) 48.506 16.00 1.49700 81.5 59.83
8 -228.987 16.51 58.58
9 64.109 7.64 1.43387 95.1 44.00 正レンズL1end
10 -215.924 (可変) 42.64
11(非球面) -140.666 1.80 1.60311 60.6 38.47
12 30.111 (可変) 33.72
13(絞り) ∞ 3.00 27.09 開口部SP/レンズ群Gml
14(非球面) 73.776 1.30 1.84666 23.8 26.29
15 25.708 7.15 1.65412 39.7 25.28
16 -144.104 0.50 24.59
17 48.873 8.00 1.65412 39.7 23.42
18 -31.136 1.50 1.88300 40.8 21.14
19 135.968 2.86 19.95
20 194.510 3.85 1.84666 23.8 19.12
21 -43.902 1.30 1.83481 42.7 19.13
22 38.174 3.68 19.13
23 -123.874 1.30 1.69680 55.5 20.07
24 63.910 2.39 20.94
25 53.311 11.51 1.59551 39.2 23.46
26 -19.478 0.10 1.63555 22.7 25.27 光学素子NL
27 -23.050 1.40 1.59282 68.6 25.59
28 -788.272 3.00 27.31
29(非球面) 51.503 5.27 1.48749 70.2 30.06
30 1640.128 3.79 30.49
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 31.28
32 ∞ (可変) 31.59
像面 ∞

【0137】
非球面データ
第1面
K =-2.50512e-001 A 4=-2.83545e-008 A 6=-7.92809e-012 A 8=-5.31479e-016
A10=-7.41085e-019 A12= 1.35845e-023

第5面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.54936e-007 A 6= 7.98782e-011 A 8= 1.31433e-014
A10=-5.40654e-018 A12= 1.36436e-021 A14=-5.82631e-025

第7面(回折面)
C 2=-4.45084e-006 C 4= 6.48780e-010 C 6=-6.01955e-012 C 8= 1.27977e-014
C10=-2.85825e-018 C12=-2.64143e-022 C14= 1.33411e-024 C16=-1.70448e-026
C18= 2.84658e-029 C20=-1.23653e-032

第11面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.02959e-006 A 6=-1.81929e-009 A 8= 3.50303e-013
A10= 2.80846e-015 A12=-8.12004e-018 A14= 9.07191e-021

第14面
K = 7.84000e+000 A 4= 1.04444e-006 A 6= 9.77442e-010 A 8=-7.71447e-012
A10= 3.51985e-014 A12=-7.39341e-017

第29面
K =-1.57138e+000 A 4= 5.97709e-007 A 6=-6.71691e-010 A 8= 7.57162e-013
A10=-1.41036e-016 A12=-1.37013e-018

各種データ
ズーム比 1.00

焦点距離 394.52
Fナンバー 4.12
半画角(度) 3.14
像高 21.64
レンズ全長 253.46
BF 55.00
可変間隔
物体距離 無限 20000 2500 1049.10 652.28 (像面からの距離)
横倍率 無限 -0.02 -0.18 -0.50 -1.00
d10 3.08 3.51 6.93 14.41 27.32
d12 40.65 40.12 35.90 26.24 11.41
d32 55.00 55.10 55.90 58.08 60.00

入射瞳位置 604.00
射出瞳位置 -53.84
前側主点位置-431.55
後側主点位置-339.52

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 90.35 88.83 42.05 -53.39
L2 11 -40.96 1.80 0.92 -0.20
L3 13 749.89 64.11 -2.12 -55.96

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 136.61
2 3 233.63
3 5 -49.20
4 6 505.37
5 7 82.05
6 9 114.88
7 11 -40.96
8 14 -47.19
9 15 33.92
10 17 30.27
11 18 -28.57
12 20 42.62
13 21 -24.28
14 23 -60.33
15 25 25.46
16 26 -199.98
17 27 -40.08
18 29 108.96
G 31 0.00

【0138】
(数値実施例4)
f= 392.00mm Fno= 4.12 2ω= 6.32
面番号 r d nd νd 有効径
1(非球面) 79.457 18.00 1.53172 48.8 95.13
2 1311.795 0.10 93.47
3 83.939 12.00 1.43387 95.1 86.12
4 493.421 6.54 84.56
5(非球面) 191.750 3.60 1.83400 37.2 75.35
6 45.905 2.00 1.63555 22.7 65.15 光学素子NL
7(回折) 48.782 16.00 1.49700 81.5 64.71
8 -1477.245 13.27 62.97
9 87.557 5.84 1.43387 95.1 48.77 正レンズL1end
10 -573.163 (可変) 47.35
11(非球面)-185.761 1.80 1.60311 60.6 43.53
12 35.386 (可変) 38.23
13(絞り) ∞ (可変) 30.75 開口部SP
14(非球面) 79.552 1.30 1.84666 23.8 25.19 レンズ群Gml
15 32.288 5.96 1.48749 70.2 24.36
16 -147.471 (可変) 23.76
17 54.764 8.00 1.65412 39.7 22.93
18 -39.076 1.50 1.72916 54.7 21.95
19 103.703 2.92 21.69
20 433.018 3.95 1.84666 23.8 21.77
21 -41.677 1.30 1.83481 42.7 21.75
22 40.829 4.38 21.71
23 -96.746 1.30 1.69680 55.5 22.76
24 85.599 2.73 23.81
25 71.186 10.54 1.63980 34.5 26.71
26 -21.599 0.10 1.63555 22.7 28.14 光学素子NL
27 -29.889 1.40 1.72916 54.7 28.70
28 -126.599 (可変) 30.31
29(非球面) 83.886 5.84 1.48749 70.2 37.22 レンズ群Gil
30 -128.999 (可変) 37.59
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 37.91
32 ∞ 55.00 38.05
像面 ∞

【0139】
非球面データ
第1面
K =-2.39829e-001 A 4=-2.54309e-008 A 6=-9.04214e-012 A 8= 6.82768e-016
A10=-1.01785e-018 A12= 7.66493e-023

第5面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.72935e-007 A 6= 1.84402e-011 A 8= 5.67724e-015
A10=-2.14404e-018 A12= 3.14218e-021 A14=-1.12001e-024

第7面(回折面)
C 2=-1.04296e-005 C 4=-6.26658e-011 C 6=-6.86570e-012 C 8= 1.18827e-014
C10=-7.08678e-018 C12=-2.00104e-021 C14= 1.14700e-023 C16=-2.15029e-026
C18= 2.20559e-029 C20=-8.36345e-033

第11面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.95141e-006 A 6=-9.57547e-010 A 8=-4.85442e-014
A10= 2.40950e-015 A12=-4.96213e-018 A14= 3.53685e-021

第14面
K = 6.08304e+000 A 4=-2.76701e-007 A 6=-7.22717e-011 A 8= 1.55452e-013
A10=-2.08733e-015 A12= 1.87158e-018

第29面
K =-1.30126e+000 A 4= 7.38439e-007 A 6=-3.00900e-010 A 8=-1.48398e-013
A10= 8.37118e-016 A12=-1.22281e-018

各種データ
ズーム比 1.00

焦点距離 392.00
Fナンバー 4.12
半画角(度) 3.16
像高 21.64
レンズ全長 255.00
BF 55.00
可変間隔
物体距離 無限 20000 2500 1056.64 664.85 (像面からの距離)
横倍率 無限 -0.02 -0.18 -0.50 -1.00
d10 3.53 3.90 6.89 13.55 25.43
d12 31.90 31.52 28.54 21.88 9.99
d13 18.51 18.12 15.29 9.88 3.50
d16 0.50 0.89 3.72 9.14 15.51
d28 11.00 10.67 6.95 1.67 1.00
d30 2.00 2.33 6.05 11.31 12.00

入射瞳位置 384.01
射出瞳位置 -105.06
前側主点位置-184.04
後側主点位置-337.00

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 86.39 77.34 23.72 -45.81
L2 11 -49.13 1.80 0.94 -0.18
SP 13 ∞ 0.00 0.00 0.00
L3 14 346.21 7.26 2.72 -2.04
L4 17 -66.97 38.12 16.39 -12.86
L5 29 105.22 5.84 1.56 -2.40
G 31 ∞ 2.20 0.73 -0.73

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 158.27
2 3 231.08
3 5 -73.19
4 6 945.37
5 7 95.16
6 9 175.53
7 11 -49.13
8 14 -65.01
9 15 54.93
10 17 36.08
11 18 -38.75
12 20 45.07
13 21 -24.53
14 23 -64.99
15 25 27.10
16 26 -123.11
17 27 -53.99
18 29 105.22
G 31 0.00

【0140】
(数値実施例5)
f= 392.01mm Fno= 4.12 2ω= 6.32
面番号 r d nd νd 有効径
1(非球面) 73.706 18.00 1.53172 48.8 95.13
2 540.879 0.10 93.42
3 93.568 12.00 1.43387 95.1 87.43
4 1099.666 11.35 85.86
5(非球面) 314.351 3.60 1.83400 37.2 71.60
6 43.536 2.00 1.63555 22.7 61.82 光学素子NL
7(回折) 45.886 16.00 1.49700 81.5 61.35
8 -591.253 19.46 59.88
9 65.385 6.69 1.43387 95.1 42.82 正レンズL1end
10 -633.462 (可変) 40.86
11(非球面)-215.306 1.80 1.60311 60.6 37.31
12 30.673 (可変) 32.94
13(絞り) ∞ (可変) 24.94 開口部SP
14 64.264 2.28 1.62041 60.3 22.82 レンズ群Gml
15 689.310 1.30 1.84666 23.8 22.82
16(非球面) 66.972 (可変) 22.82
17 90.911 5.75 1.61772 49.8 23.45 レンズ群Gml
18 -28.301 1.50 1.72916 54.7 23.64
19 -71.984 (可変) 24.04
20 170.031 3.91 1.84666 23.8 23.98
21 -44.529 1.30 1.83481 42.7 23.84
22 37.125 4.85 23.46
23 -84.793 1.30 1.69680 55.5 24.36
24 70.561 2.38 25.62
25 81.463 10.58 1.62004 36.3 28.11
26 -19.584 0.10 1.63555 22.7 29.28 光学素子NL
27 -26.788 1.40 1.72916 54.7 30.17
28 -78.811 5.38 32.28
29(非球面) 82.638 5.88 1.48749 70.2 37.26
30 -134.334 2.00 37.61
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 37.93
32 ∞ 55.00 38.06
像面 ∞

【0141】
非球面データ
第1面
K =-2.40615e-001 A 4=-2.60758e-008 A 6=-8.48951e-012 A 8= 5.93910e-016
A10=-8.68765e-019 A12= 8.91255e-024

第5面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.63373e-007 A 6= 3.44580e-011 A 8= 4.29947e-015
A10=-2.07129e-018 A12= 4.44444e-021 A14=-1.81181e-024

第7面(回折面)
C 2=-1.50053e-005 C 4= 1.15282e-009 C 6=-6.60168e-012 C 8= 1.04479e-014
C10=-2.99195e-018 C12=-5.18238e-021 C14= 8.41188e-024 C16=-1.78408e-026
C18= 2.70162e-029 C20=-1.32072e-032

第11面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.29138e-006 A 6=-1.29423e-009 A 8= 3.27129e-013
A10= 2.47872e-015 A12=-7.92147e-018 A14= 8.78028e-021

第16面
K =-3.25902e+000 A 4= 1.55057e-006 A 6=-3.55080e-009 A 8= 1.22838e-011
A10=-6.84989e-014 A12= 1.37787e-016

第29面
K = 1.18400e+000 A 4= 1.78721e-006 A 6=-8.71032e-010 A 8=-5.92926e-013
A10= 1.29373e-015 A12=-1.02892e-018

各種データ
ズーム比 1.00

焦点距離 392.01
Fナンバー 4.12
半画角(度) 3.16
像高 21.64
レンズ全長 255.00
BF 55.00
可変間隔
物体距離 無限 20000 2500 1030.35 636.53 (像面からの距離)
横倍率 無限 -0.02 -0.17 -0.50 -1.00
d10 3.37 3.84 7.62 15.78 30.42
d12 37.06 36.59 32.81 24.65 10.00
d13 12.35 11.97 9.65 5.79 3.00
d16 2.36 2.74 5.01 6.13 4.94
d19 1.74 1.74 1.79 4.52 8.50

入射瞳位置 599.14
射出瞳位置 -80.05
前側主点位置-146.72
後側主点位置-337.01

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 92.83 89.20 37.17 -55.08
L2 11 -44.39 1.80 0.98 -0.14
SP 13 ∞ 0.00 0.00 0.00
L3 14 -416.10 3.58 10.92 8.58
L4 17 78.06 7.25 2.41 -2.09
L5 20 -163.23 41.29 -38.28 -91.47

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 158.37
2 3 234.87
3 5 -60.96
4 6 976.35
5 7 86.18
6 9 137.00
7 11 -44.39
8 14 114.07
9 15 -87.70
10 17 35.60
11 18 -64.90
12 20 42.03
13 21 -24.08
14 23 -55.08
15 25 26.53
16 26 -115.21
17 27 -56.29
18 29 105.89
G 31 0.00

【0142】
(数値実施例6)
f= 585.00mm Fno= 4.12 2ω= 4.24
面番号 r d nd νd 有効径
1(非球面) 114.180 24.10 1.57501 41.5 142.00
2 644.585 0.35 140.12
3 144.690 14.31 1.43387 95.1 131.32
4 416.784 34.94 128.47
5(非球面)-1436.899 4.60 1.88300 40.8 98.26
6(回折) 75.225 25.00 1.49700 81.5 89.21
7 -191.186 1.00 88.17
8 77.170 3.00 1.72047 34.7 78.54 接合レンズL1end
9 63.867 14.95 1.43387 95.1 74.95
10 3852.453 (可変) 72.88
11 566.689 3.00 1.74400 44.8 63.26
12 61.841 (可変) 57.58
13(絞り) ∞ 3.00 38.88 開口部SP
14 65.416 2.00 1.88300 40.8 37.08
15 41.835 0.10 1.63555 22.7 35.62 光学素子NL
16 32.820 8.84 1.54072 47.2 35.17
17 -96.998 12.01 34.47
18(非球面)20111.973 6.30 1.74000 28.3 24.32
19 -27.137 2.00 1.85026 32.3 22.72
20 113.412 4.83 21.14
21 -574.208 2.81 1.84666 23.8 21.31
22 -91.419 1.70 1.72916 54.7 21.40
23 45.073 3.50 21.50
24 -153.101 2.50 1.72916 54.7 22.26
25 88.457 (可変) 23.38
26 75.939 7.88 1.62004 36.3 25.97 レンズ群Gil
27 -30.729 2.00 1.88300 40.8 27.09
28 -124.115 (可変) 28.81
29(非球面) 78.596 2.26 1.53172 48.8 30.96 レンズ群Gil
30 138.787 (可変) 31.29
31 163.536 11.86 1.59551 39.2 35.71
32 -26.177 0.10 1.63555 22.7 36.38 光学素子NL
33 -30.636 2.50 1.59282 68.6 36.69
34 -99.982 2.50 38.03
35 ∞ 2.00 1.51633 64.1 38.41
36 ∞ 55.00 38.52
像面 ∞

【0143】
非球面データ
第1面
K =-7.45849e-002 A 4=-5.26622e-009 A 6=-7.97179e-014 A 8= 7.42785e-018
A10=-4.07241e-021

第5面
K = 0.00000e+000 A 4=-9.02010e-008 A 6= 6.25232e-012 A 8= 8.71942e-016
A10=-1.09945e-019

第6面(回折面)
C 2=-1.77104e-005 C 4=-1.00108e-010 C 6=-1.54739e-014 C 8= 2.75223e-016

第18面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.03209e-006 A 6= 2.80520e-010 A 8= 1.07005e-011
A10=-2.00933e-014 A12= 3.85458e-017

第29面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.93160e-007 A 6=-5.53935e-010 A 8= 2.73190e-012
A10=-3.09961e-015

各種データ
ズーム比 1.00

焦点距離 585.00
Fナンバー 4.12
半画角(度) 2.12
像高 21.64
レンズ全長 350.00
BF 55.00

可変間隔
物体距離 無限 30000 4500 1504.10 913.36 (像面からの距離)
横倍率 無限 -0.02 -0.14 -0.50 -1.00
d10 8.34 9.17 14.37 31.72 63.04
d12 66.41 65.58 60.38 43.03 11.70
d25 2.97 2.86 3.13 4.63 4.21
d28 1.55 2.92 5.38 4.68 7.10
d30 9.79 8.53 5.80 5.00 3.00

入射瞳位置 838.15
射出瞳位置 -111.32
前側主点位置-634.46
後側主点位置-530.00

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 145.91 122.25 40.45 -74.30
L2 11 -93.54 3.00 1.94 0.21
L3 13 -43.88 49.59 59.39 6.59
L4 26 147.50 9.88 0.13 -5.85
L5 29 336.45 2.26 -1.90 -3.35
L6 31 108.16 18.96 5.71 -7.36

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 237.38
2 3 502.82
3 5 -81.07
4 6 111.69
5 8 -567.86
6 9 149.51
7 11 -93.54
8 14 -136.88
9 15 -240.66
10 16 46.46
11 18 36.63
12 19 -25.59
13 21 128.08
14 22 -41.19
15 24 -76.56
16 26 36.31
17 27 -46.72
18 29 336.45
19 31 38.80
20 32 -285.45
21 33 -75.52
G 35 0.00

【0144】
(数値実施例7)
f= 585.00mm Fno= 4.12 2ω= 4.24
面番号 r d nd νd 有効径
1(非球面) 123.492 22.58 1.58144 40.8 142.00
2 696.736 0.35 140.12
3 119.982 17.55 1.43387 95.1 129.80
4 399.459 39.14 126.85
5(非球面)-1289.967 4.60 1.88300 40.8 90.94
6(回折) 67.170 25.00 1.49700 81.5 81.80
7 -279.301 2.50 79.97
8 90.618 11.65 1.43387 95.1 73.45 正レンズL1end
9 -737.760 (可変) 71.62
10 229.773 3.00 1.83400 37.2 62.16
11 61.976 (可変) 57.15
12(絞り) ∞ 3.68 35.13 開口部SP
13 66.218 2.00 1.88300 40.8 33.23
14 64.024 0.10 1.63555 22.7 32.41 光学素子NL
15 35.671 6.35 1.58267 46.4 31.71
16 -173.892 (可変) 30.97
17(非球面) 4080.129 1.60 1.88300 40.8 29.67 レンズ群Gml
18 98.026 (可変) 28.65
19 -591.320 2.81 1.84666 23.8 21.42
20 -91.479 1.70 1.72916 54.7 21.51
21 40.682 3.72 21.60
22 -145.229 1.70 1.72916 54.7 22.46
23 75.931 2.00 23.48
24 144.855 8.09 1.72151 29.2 24.94
25 -23.934 2.00 1.88300 40.8 26.40
26 -257.963 1.58 29.06
27(非球面) 50.911 5.57 1.51633 64.1 32.86
28 -134.730 2.54 33.44
29 -94.502 9.18 1.69895 30.1 34.07
30 -25.237 0.10 1.63555 22.7 35.25 光学素子NL
31 -29.964 2.50 1.88300 40.8 35.64
32 -49.875 2.50 37.61
33 ∞ 2.00 1.51633 64.1 38.17
34 ∞ 55.00 38.29
像面 ∞

【0145】
非球面データ
第1面
K =-1.13612e-001 A 4= 1.59295e-010 A 6= 1.48695e-013 A 8= 3.56677e-018
A10=-2.85323e-021

第5面
K = 0.00000e+000 A 4=-8.12067e-008 A 6= 1.22409e-011 A 8= 8.53658e-016
A10=-1.91819e-019

第6面(回折面)
C 2=-2.81983e-005 C 4= 3.94855e-010 C 6=-4.40458e-013 C 8= 6.42138e-016

第17面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.93274e-007 A 6=-1.65346e-010 A 8=-5.93620e-013
A10= 3.89729e-015 A12=-6.57056e-018

第27面
K =-6.93044e-001 A 4=-1.81746e-006 A 6=-4.33698e-010 A 8= 1.34159e-012
A10=-1.68343e-015

各種データ
ズーム比 1.00

焦点距離 585.00
Fナンバー 4.12
半画角(度) 2.12
像高 21.64
レンズ全長 350.00
BF 55.00

可変間隔
物体距離 無限 30000 4500 1413.19 844.70 (像面からの距離)
横倍率 無限 -0.02 -0.14 -0.50 -1.00
d 9 6.64 7.39 12.17 30.39 68.87
d11 74.02 73.27 68.49 50.28 11.79
d16 1.00 1.49 4.40 13.90 24.23
d18 25.23 24.75 21.83 12.33 2.00

入射瞳位置 984.30
射出瞳位置 -115.38
前側主点位置-439.24
後側主点位置-530.00

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 155.66 123.38 39.98 -81.94
L2 10 -102.59 3.00 2.26 0.61
L3 12 88.83 12.12 4.70 -4.18
L4 17 -113.77 1.60 0.87 0.02
L5 19 -271.90 48.00 -88.99 -182.35

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 254.46
2 3 387.89
3 5 -72.49
4 6 110.95
5 8 186.81
6 10 -102.59
7 13 -3820.65
8 14 -126.91
9 15 51.37
10 17 -113.77
11 19 127.49
12 20 -38.41
13 22 -68.16
14 24 29.05
15 25 -30.00
16 27 72.30
17 29 46.71
18 30 -253.76
19 31 -90.32
G 33 0.00

【0146】
(数値実施例8)
f= 392.00mm Fno= 4.12 2ω= 6.32
面番号 r d nd νd 有効径
1(非球面) 81.128 18.00 1.53172 48.8 95.13
2 -9747.507 0.10 93.77
3 100.046 12.00 1.43387 95.1 86.74
4 675.760 16.83 84.09
5(非球面)-3125.370 3.60 1.83400 37.2 67.17
6 45.524 2.00 1.63555 22.7 59.38 光学素子NL
7(回折) 50.349 16.00 1.49700 81.5 59.15
8 -297.659 17.08 57.65
9 71.540 9.00 1.43387 95.1 46.11 正レンズL1end
10 -188.336 (可変) 44.74
11(非球面) -207.629 1.80 1.60311 60.6 39.16
12 30.904 (可変) 34.73
13(絞り) ∞ 3.00 28.65 開口部SP
14(非球面) 64.801 1.30 1.84666 23.8 29.47
15 22.604 7.58 1.65412 39.7 28.80
16 -135.042 0.50 28.84
17 37.481 8.00 1.65412 39.7 28.43
18 -33.611 1.50 1.88300 40.8 27.59
19 73.947 3.21 26.41
20 1197.136 3.81 1.84666 23.8 26.25
21 -39.924 1.30 1.83481 42.7 26.17
22 44.783 3.24 25.88
23 -126.331 1.30 1.69680 55.5 26.15
24 91.617 2.02 27.16
25 58.691 4.87 1.74950 35.3 29.65
26 -78.477 (可変) 29.96
27 -74.661 1.40 1.59282 68.6 30.06 レンズ群Gil
28 212.838 (可変) 30.75
29(非球面) 97.949 1.50 1.48749 70.2 37.34
30 100.696 0.10 1.63555 22.7 37.54 光学素子NL
31 70.738 4.67 1.60342 38.0 37.63
32 -301.508 2.00 37.79
33 ∞ 2.20 1.51633 64.1 38.03
34 ∞ 55.00 38.16
像面 ∞

【0147】
非球面データ
第1面
K =-2.38484e-001 A 4=-2.64503e-008 A 6=-6.64050e-012 A 8= 2.67935e-016
A10=-6.09917e-019 A12= 4.68397e-023

第5面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.49671e-007 A 6= 6.13689e-011 A 8= 8.84749e-015
A10=-4.31028e-018 A12= 1.11894e-021 A14=-7.43252e-025

第7面(回折面)
C 2=-1.14427e-005 C 4= 7.63683e-009 C 6=-1.69245e-011 C 8= 2.37366e-014
C10= 3.79762e-019 C12=-9.16850e-021 C14=-6.83679e-025 C16=-1.20473e-026
C18= 2.98387e-029 C20=-1.62428e-032

第11面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.51136e-006 A 6=-1.70662e-009 A 8= 9.77809e-013
A10= 2.21693e-015 A12=-7.80962e-018 A14= 7.55434e-021

第14面
K = 7.23140e+000 A 4= 1.78055e-007 A 6=-7.68191e-010 A 8=-3.30134e-012
A10= 2.56418e-016 A12=-3.00504e-017

第29面
K =-8.67851e+000 A 4= 1.06644e-006 A 6=-5.85786e-010 A 8= 2.16313e-013
A10=-3.00882e-016 A12= 4.26169e-019

各種データ
ズーム比 1.00

焦点距離 392.00
Fナンバー 4.12
半画角(度) 3.16
像高 21.64
レンズ全長 272.66
BF 55.00

可変間隔
物体距離 無限 20000 2500 1069.40 678.50 (像面からの距離)
横倍率 無限 -0.02 -0.18 -0.50 -1.00
d10 2.69 3.17 6.97 15.36 29.82
d12 48.48 48.00 44.20 35.80 21.34
d26 1.59 1.97 5.39 10.66 15.59
d28 15.00 14.62 11.19 5.92 1.00

入射瞳位置 645.51
射出瞳位置 -67.40
前側主点位置-217.92
後側主点位置-337.00

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 98.79 94.61 45.47 -57.93
L2 11 -44.48 1.80 0.97 -0.15
L3 13 196.90 41.63 -7.75 -38.61
L4 27 -93.07 1.40 0.23 -0.65
L5 29 125.88 10.47 1.13 -6.33

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 151.41
2 3 268.97
3 5 -53.77
4 6 634.54
5 7 87.82
6 9 120.76
7 11 -44.48
8 14 -41.59
9 15 30.18
10 17 28.35
11 18 -26.00
12 20 45.70
13 21 -25.11
14 23 -76.03
15 25 45.49
16 27 -93.07
17 29 6247.66
18 30 -374.60
19 31 95.40
G 33 0.00

【0148】
(数値実施例9)
f= 390.99mm Fno= 4.12 2ω= 6.34
面番号 r d nd νd 有効径
1(非球面)108.531 8.78 1.80518 25.4 94.90
2(回折) 254.502 8.08 1.48749 70.2 93.86
3 -2173.584 20.90 92.60
4 105.465 8.58 1.48749 70.2 75.05
5 463.903 1.33 72.98
6 164.667 3.60 1.80518 25.4 69.54
7 48.524 3.68 61.77
8 50.306 10.56 1.49700 81.5 61.62
9 211.322 32.67 60.50
10(非球面) 52.345 8.37 1.49700 81.5 39.00 正レンズL1end
11 -233.354 (可変) 36.32
12 3842.894 1.80 1.80440 39.6 34.00
13(非球面) 31.968 (可変) 30.62
14(絞り) ∞ 6.00 25.54 開口部SP
15 318.811 1.30 1.80809 22.8 24.43
16 30.958 4.75 1.68893 31.1 24.60
17 -70.890 1.50 24.73
18 82.230 5.10 1.69895 30.1 24.55
19 -31.882 1.30 1.72000 46.0 24.28
20 38.562 2.61 23.50
21 -90.037 1.30 1.81600 46.6 23.50
22 75.525 2.00 24.23
23 126.006 6.36 1.66680 33.0 25.51
24 -22.698 1.40 1.81600 46.6 26.06
25 -75.765 (可変) 27.87
26 -232.999 4.77 1.54072 47.2 37.30 レンズ群Gil
27(非球面)-49.991 (可変) 37.87
28 ∞ 2.20 1.51633 64.1 38.37
29 ∞ 62.35 38.49
像面 ∞

【0149】
非球面データ
第1面
K = 0.00000e+000 A 4=-8.24421e-008 A 6=-4.68107e-012 A 8=-4.69921e-016
A10= 1.38492e-020 A12=-1.01603e-023

第2面(回折面)
C 2=-2.53921e-005 C 4=-3.07132e-009 C 6= 1.55647e-012 C 8=-2.83136e-016

第10面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.74436e-007 A 6=-4.80530e-010 A 8= 5.79823e-013
A10=-7.40976e-016 A12= 3.06510e-019

第13面
K = 0.00000e+000 A 4=-8.80761e-007 A 6=-3.79162e-009 A 8= 1.51886e-011
A10=-5.64627e-014 A12= 7.12238e-017

第27面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.29638e-006 A 6=-4.17672e-010 A 8=-2.77652e-013
A10=-4.20431e-017

各種データ
ズーム比 1.00

焦点距離 390.99
Fナンバー 4.12
半画角(度) 3.17
像高 21.64
レンズ全長 256.40
BF 62.35

可変間隔
物体距離 無限 5256.40 756.40 (像面からの距離)
横倍率 無限 -0.08 -0.70
d11 1.16 2.82 18.01
d13 21.84 20.18 4.99
d25 19.50 19.42 17.50
d27 2.61 2.69 4.61

入射瞳位置 506.10
射出瞳位置 -78.13
前側主点位置-191.12
後側主点位置-328.64

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 87.70 106.56 82.55 -56.35
L2 12 -40.08 1.80 1.01 0.01
L3 14 -100.46 33.62 21.21 -4.70
L4 26 116.64 4.77 3.90 0.84
G 28 ∞ 2.20 0.73 -0.73

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 226.33
2 2 457.01
3 4 277.82
4 6 -86.64
5 8 130.01
6 10 86.87
7 12 -40.08
8 15 -42.52
9 16 31.88
10 18 33.49
11 19 -24.05
12 21 -50.16
13 23 29.35
14 24 -40.19
15 26 116.64
G 28 0.00

【0150】
(表−1)

【0151】
(表−2)

【0152】
※表中の「--」とは、その数値実施例には該当しない条件式であることを表わす。以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0153】
次に本発明の光学系を撮像装置(カメラシステム)に適用した実施例を図10を用いて説明する。
【0154】
図10は一眼レフカメラの要部概略図である。図10において、10は実施例1〜9のいずれか1つの撮影光学系1を有する撮像レンズである。撮影光学系1は保持部材である鏡筒2に保持されている。20はカメラ本体である。カメラ本体は撮像レンズ10からの光束を上方に反射するクイックリターンミラー3、撮像レンズ10の像形成位置に配置された焦点板4、焦点板4に形成された逆像を正立像に変換するペンタダハプリズム5を有している。更に、その正立像を観察するための接眼レンズ6等によって構成されている。
【0155】
7は感光面であり、CCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)や銀塩フィルムが配置される。撮影時にはクイックリターンミラー3が光路から退避して、感光面7上に撮影レンズ10によって像が形成される。このように実施例1〜9の撮影光学系を写真用カメラや、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、全長短縮した望遠レンズにおいて0.5倍以上の横倍率で撮影可能にしている。そして従来のマクロレンズと比較して最短撮影距離が長い諸収差が良好に補正された撮像装置を実現している。
【0156】
本発明はクイックリターンミラーのない一眼レフカメラにも適用できる。
【符号の説明】
【0157】
L0は撮影光学系 L1は第1レンズ群 L2は第2レンズ群 L3は第3レンズ群
L4は第4レンズ群 L5は第5レンズ群 L6は第6レンズ群
1endは正レンズ(又は合成屈折力が正の接合レンズ)L1end
mlはレンズ群Gmlilはレンズ群Gil
DOEは回折光学素子 Dは回折光学部 NLは光学素子NL

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に、フォーカシングのためには不動で正の屈折力の第1レンズ群、フォーカシングのために移動する負の屈折力の第2レンズ群、正又は負の屈折力のレンズ群を1以上含む後続レンズ群を有する撮影光学系において、
前記後続レンズ群のうち少なくとも1つのレンズ部は、フォーカシングに際して前記第2レンズ群と関連付けて光軸上を移動し、
全系の焦点距離をf、
前記第1レンズ群の焦点距離をf1
前記撮影光学系の最も物体側レンズの物体側面頂点から像面までの距離をLとするとき、
0.050<L×f1/f2<0.250
なる条件を満足することを特徴とする撮影光学系。
【請求項2】
前記撮影光学系は、前記第1レンズ群よりも像側にフォーカシングのためには不動の開口絞りを有し、
前記後続レンズ群のうちフォーカシングに際して前記第2レンズ群と関連付けて光軸上を移動するレンズもしくはレンズ群をレンズ部Gmlとするとき、無限遠物体にフォーカスしているときの前記レンズ部Gmlの最も物体側面から前記開口絞りまでの距離の絶対値をdml、前記第2レンズ群の屈折力をφ2、前記レンズ部Gmlの屈折力をφml、フォーカシングに際しての前記第2レンズ群の最大移動量をΔM2、フォーカシングに際しての前記レンズ部Gmlの最大移動量をΔMmlとするとき、
0.00≦dml/L<0.20
1.0<φ2×ΔM2/Σ(φml×ΔMml)<100.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮影光学系。
【請求項3】
前記後続レンズ群のうちフォーカシングに際して前記第2レンズ群と関連付けて光軸上を移動するレンズもしくはレンズ群をレンズ部Gilとするとき、無限遠物体にフォーカスしているときの前記レンズ部Gilの最も物体側面から像面までの距離の絶対値をdil、前記第2レンズ群の屈折力をφ2、前記レンズ部Gilの屈折力をφil、フォーカシングに際しての前記第2レンズ群の最大移動量をΔM2、フォーカシングに際しての前記Gilの最大移動量をΔMilとするとき、
0.000<dil/L<0.350
1.0<φ2×ΔM2/Σ(φil×ΔMil)<100.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮影光学系。
【請求項4】
前記第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、
-0.240<f2/f<-0.050
-2.40<f1/f2<-0.50
なる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮影光学系。
【請求項5】
前記第1レンズ群の最も像側に配置されているレンズ部L1endは、正の屈折力の単レンズ、もしくは合成屈折力が正の屈折力の接合レンズよりなり、
前記レンズ部L1endの最も物体側面の曲率半径をRL1end、前記レンズ部L1endの最も物体側面を形成する材料の屈折率をNp、前記第2レンズ群の最も像側面の曲率半径をRL2、前記第2レンズ群の最も像側面を形成する材料の屈折率をNnとするとき、
0.50<Np×RL1end /(Nn×RL2)<5.00
なる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮影光学系。
【請求項6】
前記第2レンズ群は1つの負レンズから構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮影光学系。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項の撮影光学系と前記撮影光学系によって形成された像を受光する光電変換素子とを有することを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−242742(P2012−242742A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−114805(P2011−114805)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】