説明

操縦桿非作動化

本発明は、作業者が始動した制御信号を車両制御器に伝達するための肘掛け搭載操縦桿に関する。複数のスイッチが、制御信号を車両制御器に届けるためには、作業者が操作位置に安全に位置することを必要とする。全てのスイッチが実質的に同時に状態を変更するときのみ、それに応答して操縦桿が作動化または非作動化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には操作レバー用の安全保証システムに関する。より詳しくは、本発明は、予備の安全保証手段を提供する一対のスイッチを含む操作レバーに関する。
【背景技術】
【0002】
操縦桿はよく知られており、自動車の作業者入力のために広く利用される。操縦桿制御装置は、米国特許第5,701,709号に記載されるようなフロントエンドローダ、米国特許第6,226,582号に記載されるようなフォークリフト車両などの重作業車両用に知られている。操縦桿は、油圧を動力源とする駆動手段、ステアリング手段、および作業器具、例えばフロントエンドローダの場合のバケット、クレーンおよびバックホーの場合のブーム、などの重要な油圧操作構成部品を有する車両でしばしば使用される。
【0003】
操縦桿制御車両用の操作位置はしばしば、作業者に座った位置で提供される。肘掛けがしばしば作業者に提供される。肘掛けに都合よく配置される操縦桿は、作業者の疲労を低減するとして理解できる。疲労の低減は車両作業者、およびその車両の近辺で作業する他人の両方に対する作業者の安全を向上させることができる。
【0004】
車両はしばしば肘掛け位置を調整するための手段を含む。肘掛け調整手段によって、異なる体格の個々の作業者は、肘掛けを快適な位置に置くことができるようになる。さらに、個々の作業者は、作業者の仕事日の過程中、肘掛けの位置を周期的に変更することができる。肘掛けの位置を変更することは、農業および土建工事に使用される車両の場合、これらの産業での仕事日は天候が協力する間に必要な仕事を成し遂げるために延長される場合があるので特に有利である。
【0005】
肘掛けは、調整点の一例として、例えば座っている作業者の肘の近くに配置される軸の周りを垂直な平面内で回転することができる。さらに調整は、実質的に水平な平面内での肘掛けの回転によって与えることができる。
【0006】
作業者が作業者領域内へ入りまたは領域から出るために、しばしば作業者が肘掛けを作業位置から出口位置に移動させるのが必要になる。多くの車両ではこの肘掛けは、肘掛けを実質的に垂直な向きに移動させ、それによって作業者が作業者領域に入りかつ出るための容易なアクセスを作業者に与えるように、垂直平面内で回転する。作業者が車両を制御するための位置にいる場合を除いて、肘掛け上に搭載される操縦桿から車両制御器に送られる電気信号を遮断するために安全機構を採用することができる。
【0007】
知られているインターロック装置は作業者座席と一体化されるスイッチを含み、それによって始動シーケンスを開始させ、または車両を起動させるための電気信号を送るために作業位置での作業者の体重が必要になる。多数のホイールローダに使用するための「快適駆動制御(Comfort Drive Control)」と呼ばれる肘掛け操縦桿信号遮断は、製造者Volvoによって提供され、かつ米国意匠特許第377,476号に開示されている。この肘掛けは、単一のリミットスイッチを含み、かつ肘掛け調整は垂直平面内のみの回転に限られている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実質的に垂直平面内で回転可能な、かつ実質的に水平面内で回転可能な肘掛けを装備した操縦桿を有する作業者位置の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す肘掛けの斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態を示すスイッチ組立品の斜視図である。
【図4】図3に示すスイッチ組立品の分解斜視図である。
【図5】図3に示すスイッチ組立品に用いられる裏面覆いの一実施形態の斜視図である。
【図6】図3に示すスイッチ組立品に用いられるスイッチ制御組立品の一実施形態の斜視図である。
【図7】図6に示すスイッチ組立品に用いられる板の上面図である。
【図8】図3に示すスイッチ組立品に用いられる取っ手の一実施形態の斜視図である。
【図9】図3に示すスイッチ組立品に用いられる腕およびばねの一実施形態の斜視図である。
【図10】図9に示す腕およびばねの一実施形態の下側斜視図である。
【図11】図3に示すスイッチ組立品に用いられる基台の一実施形態の分解斜視図である。
【図12】図3に示すスイッチ組立品に用いられるスイッチの一実施形態の分解斜視図である。
【図13】図12に示すスイッチの一実施形態の下側斜視図である。
【図14】図3に示すスイッチ組立品に用いられる固定機構の一実施形態の分解斜視図である。
【図15】実質的に垂直な平面内で回転された肘掛けおよび操縦桿を有する、図1に示す作業者位置の斜視図である。
【図16】第1の位置から第2の位置への腕の移動を示すために、いくつかの構成部品が取り除かれた、図3に示すスイッチ組立品の実施形態の上面図である。
【図17】第1の位置から第2の位置への腕の移動を示すために、いくつかの構成部品が取り除かれた、図3に示すスイッチ組立品の実施形態の上面図である。
【図18】第1の位置から第2の位置への腕の移動を示すために、いくつかの構成部品が取り除かれた、図3に示すスイッチ組立品の実施形態の上面図である。
【図19】前面覆い22の拡大図である。前面覆い22は、図1〜4、および15にも見ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の一実施形態を含む、数字1によって全体的に指示される作業者座席の斜視図を示す。作業者座席1は、操縦桿2および本発明の肘掛け組立品3の一実施形態を含む。操縦桿2は知られた方法で、信号処理装置(図示せず)に電気的に接続することができる。この信号処理装置は、操縦桿2から受信される信号に基づいて車両の動作を制御するために車両内で一般に用いられる。
【0010】
図2は、肘掛け組立品3の斜視図を示す。肘掛け組立品3は、図1に示す作業者座席1の領域に作業者が出入りするとき望ましいであろうように、軸5の周りを実質的に垂直平面内で回転可能な肘掛け4を含む。本発明の本実施形態では、軸5は、作業者が作業者座席1の領域内にいるとき、作業者の肘が休む位置に近接して位置決めされる。肘掛け4は、垂直軸7、9の周りを知られた方法で枢動させることによって平面内で変位させることができる。その上、肘掛け4は、軸11に沿って知られた方法で平行移動させることができる。さらに、肘掛け4は、枢動軸13の周りを知られた方法で枢動させることができる。肘掛け組立品4は、数字20によって全体的に指示される自動スイッチ組立品をさらに含む。
【0011】
図3は、自動スイッチ組立品20の斜視図を示し、図4は自動スイッチ組立品20の分解斜視図を示す。本発明の本実施形態では、自動スイッチ組立品20は、前面覆い22、下側裏面覆い24、上側裏面覆い26、スイッチ制御組立品28、固定取っ手30、腕32、ばね34、基台36、スイッチ38、および固定機構40を含む。
【0012】
覆い22は、射出成型プラスチックなどの任意の適切な材料から製造できる。図4に示すように本発明の本実施形態では、覆い22は基台50および基台50から離れて延びる壁52を含む。基台50は、基台50の中央に近接して配置される開口部54を含む。
【0013】
壁52は、基台50の周囲から矢印53の方向に延びる。壁52は、それによって開口部56を画成する周囲の部分を除き、基台50の周囲のほぼ全体を横切る。基台50と壁52の組み合わせは、数字58によって全体的に指示される受け領域を画成する。
【0014】
図5は、下側裏面覆い24と上側裏面覆い26の斜視図を示す。この裏面覆い24、26は、射出成型プラスチックなどの任意の適切な材料から製造できる。本発明の本実施形態では、下側裏面覆い24は、基台部分から矢印65によって指示される方向に延びる壁62を有する基台部分60を含む。同様に覆い26は、基台部分から矢印65によって指示する方向に延びる壁66を有する基台部分64を含む。基台部分60は、基台部分64と相補的な形状を有する。その上、壁62、66は、部分的に基台部分60、64の周囲周りを延び、それによって図示のように覆い24、26が対合するのを可能にする。適切に位置決めされ対合されるとき、覆い24、26は開口部68を画成する。
【0015】
図6は、数字28によって全体的に指示されるスイッチ制御組立品の分解斜視図を示す。スイッチ制御組立品28は、基台板70および各々が数字72によって全体的に指示される1対のボルト組立品を含む。各ボルト組立品72は、ボルト74およびスリーブ76を含む。ボルト74は、この分野で知られている任意の型式のものでよく、スリーブ76はボルト74を受けるようなサイズにされ、かつ受けるように構成される。スリーブ76は、アルミニウムなどの任意の適切な材料から製造することができる。
【0016】
図7は、基台板70の一実施形態の上面図を示す。図6および図7の両方を参照すると、基台板70は、アルミニウムなどの任意の適切な材料から製造することができる。基台板70は、基台板70の外側縁部に両方共形成される第1のトレース78および第2のトレース80を含む。このトレース78、80は、中央部に対して板70の両側に配置される。
【0017】
基台板70は、中央部に近接し、トレース78、80の中間に配置される開口部82を含む。本発明の本実施形態では、開口部82はねじ切りされず実質的に平滑である。
板70は、数字86によって全体的に指示される、各々が凹部領域によって包含される1対の開口部84も含む。本発明の本実施形態では、開口部84はボルト74のねじと相補的なねじ(図示せず)を含む。その上、凹部領域86は、スリーブ76を受けるようなサイズにされ、かつ受けるように構成される。
【0018】
板70は、各々が数字88によって全体的に指示される1対の開口部をさらに含む。本発明の本実施形態では、この開口部88はねじ切りされず、実質的に平滑である。
図8は、固定取っ手30の斜視図を示す。固定取っ手39は、金属などの任意の適切な材料から製造できる。固定取っ手30は、第1の部分90および第2の部分92を含む。本発明の本実施形態では、第1の部分90は、第2の部分92に対してほぼ90度の角度で位置決めされる。
【0019】
第1の部分90は開口部93、上側表面94および裏面表面95を含む。第2の部分92は第1の部分90から下向きに延び、直線部分97と直線部分98の中間に急に曲がる部分96を含む。
【0020】
次に図9および10を参照すると、腕32は本体部分100および数字102によって全体的に指示されるブラケット組立品を含む。本体部分100は、金属などの任意の適切な材料から製造できる。本体100は、上側表面104、下側表面106、開口部108および開口部110を含む。
【0021】
ブラケット組立品102は、ブラケット111およびボルト組立品115を含む。ブラケット111は、金属などの任意の適切な材料から製造できる。ブラケット111は、各々が数字112によって指示される1対の壁、下側部分113および上側部分114を含む。本発明の本実施形態では、壁112は下側部分113および上側部分114を相互連結させ、かつ各壁112は開口部(図示せず)を含む。
【0022】
ボルト組立品115はボルト116、対合ナット118およびスリーブ120を含む。本実施形態では、ボルト116はスリーブ120および壁112内に存在する開口部を貫通して延びる。ナット118はボルト116と対合し、ボルト116をブラケット111内の固定位置に保持する。
【0023】
依然として図9および10を参照すると、ばね34は取っ手係合部分122、腕係合部分124および応力の加えられる部分126を含む。取っ手係合部分122は曲がっており、固定取っ手30の一部分を受けるようなサイズにされている。同様に腕係合部分124は、腕32の一部分を受けるようなサイズにされている。応力の加えられる部分126は、部分122と部分124の中間に配置され、知られた方法で部分122を部分124に向かって付勢できるような力を供給する。応力の加えられる部分126は、数字128によって全体的に指示される受け領域を画成する。ばね34は、任意の適切な材料から製造することができる。
【0024】
図11は、基台36の分解図をそれぞれ示す。基台36は、溝形材部分130および覆い132を含む。この溝形材部分130および覆い132は各々、金属などの任意の適切な材料か製造することができる。
【0025】
溝形材部分130は、各々が数字134によって全体的に指示される1対の本体を含む。この本体134は、各々が数字136によって全体的に指示される複数の開口部を含む。その上、本体134は、数字138によって全体的に指示される溝を画成する。
【0026】
覆い132は、溝形材部分130と相補的な形状を有する。覆い132は、複数の開口部140を含む。開口部140は、覆い132が溝形材部分130の上に置かれるとき開口部136と位置合わせできるように適切に配置される。覆い132はさらに、数字142によって全体的に指示される溝を含む。
【0027】
図12および13は、本発明の本実施形態に用いられるスイッチ38の一実施形態を示す。スイッチ38の本実施形態は、電気構成部品150、覆い152、プランジャ154および組立品156を含む。
【0028】
電気構成部品150は、この分野で知られているであろうように、電気的接続部(図示せず)を収容する筐体157を含む。筐体157は、各々が高くなった円筒160を含む複数の凹部領域158を含む。本発明の本実施形態では、凹部領域158は実質的に弓形の形状を有する。
【0029】
筐体157は、当業者によって理解されるであろうように、筐体157内の電気構成部品へのアクセスを可能にする開口部162をさらに含む。電気連結器163は、知られた方法で筐体157内の開閉電気構成部品の処理装置(図示せず)への接続を可能にする。複数の電気連結器163は、開口部162とは反対側の筐体157の裏面から外向きに延びる。
【0030】
覆い152は、任意の適切な材料から製造することができ、筐体157の形状と相補的な形状を有する。覆い152は、外部電気線(図示せず)が電気連結器163にアクセス可能にする開口部(図示せず)を含むことができる。本発明の実施形態では、電気線の電気連結器163への接続の後で、筐体157に塗布されるエポキシまたは同様な種類の材料を、筐体157と置き換えることができることに留意すべきである。
【0031】
プランジャ154は、任意の適切な材料から製造することができる。プランジャ154は円筒状形状を有し、開口部162によって受けられるようなサイズにされ、かつ構成される。プランジャ154は、知られた方法で、プランジャ154が押し下げられるとき第1の信号を、かつプランジャ154が開放されるとき第2の信号を電気構成部品が送るように、筐体157内に格納される電気構成部品と係合することができる。
【0032】
組立品156は、アルミニウムなどの任意の適切な材料から製造される本体164を含む。本体164の一端部は、各々が数字166によって全体的に指示される1対の連結部分を含む。連結部分166は、受け入れ領域170を画成する弓形部材168を含む。受け入れ領域170は、高くなった円筒160を受けるようなサイズにされ、かつ受けるように構成される。
【0033】
本体164はまた、連結部分166とは反対側の本体164の端部に取り付けられる部材172を含む。本発明の図示の実施形態では、部材172はローラーである。本発明の代替の実施形態では、部材172は、高密度ポリエチレンから製造されるノブなどの、この分野で知られた任意の同様な構成部品であることができる。部材172は、部材172の回転を可能にする知られた方法で本体164に連結することができる。
【0034】
スイッチ38の最終組み立てでは、プランジャ154は開口部162内に配置され、それによってプランジャ154が、筐体157内にある電気構成部品に知られた方法で電子的に接続することができるようにする。組立品156は次いで、高くなった円筒160が受け領域170内にあるように、ある位置へと移動させられる。当業者によって理解されるであろうように、凹部158の弓形形状および弓形部材168の相補的な形状によって、組立品156が高くなった円筒160の周りを枢動することができるようになる。
【0035】
図14は、固定機構40を示す。固定機構40は、取っ手180、ねじ切りされた棒182、ねじ切りされたボルト184、スリーブ186、ワッシャ188およびローラー組立品190を含む。取っ手180はこの分野で知られた任意の型式のものであることができ、下側に受け入れ領域(図示せず)を含む。取っ手180は、射出成型プラスチックなどの任意の適切な材料から製造することができる。
【0036】
ねじ切りされた棒182は細長い形状を有し、その長さを走る複数のねじ(図示せず)を含む。ねじ切りされた棒182は、取っ手180が回転するとき棒182が取っ手180と共に回転するのを確実にする方法で、取っ手180内に部分的に受けられるように構成される。
【0037】
本発明の一実施形態では、ボルト184は、その外側表面を横断する複数のねじ(図示せず)を含むことができる。本発明の図示の実施形態では、ボルト184の外側表面は実質的に平滑な表面を有する。この外側ボルト184は、開口部108がボルト184を受けることができるように腕32の開口部108に対して相補的に形成すべきである。ボルト184は、ねじ切りされた棒182が自由に通過できるようなサイズにされた平滑な開口部(図示せず)も含む。その上、ボルト184はヘッド部分185を含む。
【0038】
スリーブ186は実質的に円筒状の形状を有する。本発明の本実施形態では、スリーブ186は、プラスチックなどの任意の適切な材料から製造できる。
ワッシャ188は、この分野で知られている任意の型式でよい。ワッシャ188は、任意の知られた型式のワッシャでよく、プラスチックなどの任意の適切な材料から製造できる。
【0039】
本発明の本実施形態では、ローラー組立品190は、ブロック192、1対のローラー194および1対の締め具196を含む。本実施形態では、ブロック192はアルミニウムなどの任意の適切な材料から製造できる。ブロック192は、弓形表面198および開口部200を含む。開口部200は、ねじ切りされた棒182のねじに対して相補的なねじ(図示せず)を含む。
【0040】
ローラー194は、弓形表面202およびねじ切りされた受け部分204を含む。ローラー194の弓形表面202は、アルミニウムなどの任意の適切な材料から製造できる。受け部分204は、内部ねじを含む。ローラー194は、受け部分204が固定されたままであるとき、弓形表面202が依然として確実に回転可能であるように構成される。
【0041】
締め具196は、この分野で知られている任意の型式のものでよい。この締め具196は、受け部分204のねじと対合可能なねじを含む。
次に図3〜14を参照して、自動スイッチ組立品20の組み立てを説明する。以下の説明は例示的な目的のためにのみ与えられ、どのような方法でも本発明を限定するためのものではない。当業者によって理解されるであろうように、以下のステップの順番は所望により変更することができ、本発明の一実施形態の組み立ての一例を単に提供する。
【0042】
覆い132が、開口部140が開口部136と位置合わせされるように基台130の上に置かれる。次いで締め具(図示せず)が、覆い132が基台130に取り付けられたままであるのを確実にするために、知られた方法で開口部136、140内にねじ込まれる。
【0043】
締め具196を除くローラー組立品190を溝138の開端部139内に挿入することができる。ローラー組立品190が溝138内にある状態で、スイッチ制御組立品28を、板70の開口部82がブロック192の開口部200と位置合わせされるように位置決めすることができる。スイッチ制御組立品28が適切に位置決めされるとき、ローラー194の受け部分204が、板70の開口部88と位置合わせされる。次いでローラー194を板70に取り付けるために、締め具196を開口部88を通して挿入し、部分204内にねじ込むことができる。その上、締め具196と覆い132の間の接触はローラー194が開口部139を通り出るのを防止するので、開口部88を通る締め具196の延長部は、ローラー194およびブロック192を溝138内に保持するのに成功する。
【0044】
固定取っ手30は、腕32に取り付けることができる。この連結を達成するために、ばね34の腕係合部分124は移動し、腕32のブラケット102と係合する。次いでボルト組立品115のボルト116が、ボルト116がスリーブ120、ばね34の受け領域128および固定取っ手30の開口部93を貫通して延びるのを確実にするように、ブラケット102内に挿入される。次いでボルト116をブラケット102内に保持するためにナット118を用いることができる。ばね34の取っ手係合部分122は、固定取っ手30の水平部分94と係合するようにある位置に移動させるべきであることに留意すべきである。ばね34と固定取っ手30の相互作用が、固定取っ手30を腕32の方向に付勢する。
【0045】
スイッチ38は知られた任意の方法で腕32に取り付けることができる。例えば、山形鋼(図示せず)がスイッチ38を取り囲み、腕32にボルトで取り付けることができる。本発明の他の実施形態では、スイッチ38は腕32に溶接することができる。
【0046】
次いでワッシャ188を板70上に配置することができる。適切に位置決めされるとき、ワッシャ188は開口部82と位置合わせされる。次いで腕32が、開口部108が開口部82と位置合わせされるようにワッシャ188の上に置くことができる。腕32をワッシャ188の上に置く際に、固定取っ手30は、ボルト組立品72のうちの1つが取っ手30と腕32の中間にあるのを確実にするために、腕32から離して移動させなければならない。次いでねじ切りされたボルト184を腕32の開口部108内に挿入することができる。ねじ切りされたボルト184を開口部108内に保持するために、この分野で知られている固定物体を用いることができる。
【0047】
ねじ切りされた棒182が、取っ手180の回転が結果としてねじ切りされた棒182の回転になるのを確実にするように、取っ手180に取り付けられる。次いでスリーブ186が、ねじ切りされた棒182の上に置かれ、スリーブ186の一部分が開口部54を貫通して延びるように覆い22を位置決めすることができる。次いで、ねじ切りされた棒182を、ねじ切りされたボルト184、板70の開口部108、ワッシャ188内に挿入し、ブロック192の開口部200内にねじ込むことができる。取っ手180の継続した回転が究極的に板70を引き込み覆い132と接触させ、それによって板72の基台36に対する移動を防止することに留意すべきである。取っ手180が反対方向に回転されるとき圧力が板72から解放され、それによって板72と覆い132の間の摩擦力が減少する。板72と覆い132の間の摩擦力の減少によって、板192およびローラー194が溝138を行き来するのが可能になり、それによって結果として腕32の基台36に対する移動になる。
【0048】
裏面覆い24、26の各々は、知られた方法で覆い22に取り付けることができる。例えば、裏面覆い24、26を覆い22に取り付けるために、締め具(図示せず)を用いることができる。代替の実施形態では、覆い22、24、26を一緒に接合するのに接着剤を用いることができる。次に、自動スイッチ組立品20を肘掛けの残りの構成部品に知られた方法で取り付けることができる。
【0049】
動作では、腕32は、図1に示す位置から図15に示す位置までねじ切りされた棒108の周りのほぼ90度の回転が可能である。図16〜18を参照すると、この自動スイッチ組立品20は、図1の実質的に水平な位置から図15に示す実質的に垂直な位置まで移動して示されている。図16〜18では、本説明を簡単化するために、いくつかの構成部品は省略され、他は透明で画かれてきている。
【0050】
本実施形態では、板70に取り付けられたボルト組立品72のうちの1つと腕32の下側表面106の間の接触が、腕32の水平より下への回転を防止する。腕32が水平に位置決めされるとき、腕32の移動を制限するこのボルト組立品は、腕32と固定取っ手30の中間に位置決めされる。腕32は、腕32の上側表面104がボルト組立品72のうちの他のものと接触するまで、ねじ切りされた棒108の周りを実質的に垂直な位置へと回転することができる。ボルト組立品72と上側表面104との間の接触は、実質的に垂直軸を超える腕32の回転を与える。腕32が実質的に垂直な位置に位置決めされるとき、ばね34によって加えられる力に起因して、固定取っ手30は移動し腕32の下側表面106と接触することに留意すべきである。
【0051】
固定取っ手30の腕32の下側表面106に抗した移動は、固定取っ手30の裏面表面95をボルト組立品72の下部と接触させる。裏面表面95とボルト組立品72との間の接触は、腕32の水平位置への不注意な回転を防止する。したがって、腕32を垂直位置から水平位置に回転させるために、人は固定取っ手30を腕32の下側表面106から離して移動させ、それによって腕32が水平位置に回転するとき、下側ボルト組立品72が腕32と固定取っ手30の中間に位置決めされるようにしなければならない。
【0052】
依然として図16〜18を参照すると、図16では、腕32は実質的に水平な向きにある。腕32が図示の位置にあるとき、スイッチのうちの1つ38’は、板70の外側縁部に沿って乗っている部材172によって作動位置にある。板70の外側縁部上への部材172の位置決めは、結果として本体164がプランジャ154を押圧し、それがプランジャに連結される電気構成部品を第1の状態に置くことになる。逆に言えば、他のスイッチ38’’がトレース80内にあり、その結果プランジャ154が押圧されないように本体164を枢動可能にする。プランジャが押圧されないとき、それに連結される電気構成部品は、プランジャが押圧されているときの構成部品の状態と異なる状態にある。
【0053】
図17は、図16に示す実質的に水平な位置と図18に示す実質的に垂直な位置の中間に位置決めされる腕32を示す。図17では、スイッチ38’はトレース78に入りつつある。スイッチ38’が完全にトレース78に入った後、プランジャ154が本体164によってもはや押圧されていないので、このスイッチは、作動状態から非作動状態に状態を変更するであろう。実質的に同時に、スイッチ38’’はトレース80を出て、やはり状態を変更する。スイッチ38’’はトレース80を出て、部材172は板70の外側表面に沿って乗り始める。部材172と板70の外側縁部との間の相互作用は、本体164にプランジャ154を押圧させる。その上、トレース78、80は、2つのスイッチ38の両方が実質的に同時に状態を変更するように、配置される。
【0054】
図18は、実質的に垂直な位置にあるときの腕32を示す。腕32がこの位置にあるとき、スイッチ38’は非作動状態でトレース78内にあり、スイッチ38’’は作動状態で板70の外側表面上にある。腕32が実質的に垂直な向きで位置決めされるとき、スイッチ38は、腕32が実質的に水平な向きで位置決めされるときのスイッチ38の状態と反対の状態にあることに留意すべきである。したがって、腕32が作業者によって水平な向きから垂直な向きに移動させられるときはいつでも、スイッチ38の両方が実質的に同時に状態を変更する。同様に、腕32が実質的に垂直な状態から実質的に水平な状態に移動させられるときはいつでも、スイッチ38の両方が実質的に同時に状態を変更する。図19は、前面覆い22の斜視図を示す。
【0055】
上記の理解で、スイッチ38の切り替えを監視するために論理回路を処理装置内にプログラムすることができる。この論理回路は、両方のスイッチ38の状態の同時的な変更を、腕32が第1の位置から第2の位置に移動した表示として説明するようにプログラムすることができる。例えば、スイッチ38の状態の同時的な変更は、水平な向きから垂直な向きへの腕32の移動を示すことができる。したがって、論理回路がこの変更を検出するとき、次いでこの論理回路は操縦桿2を安全の目的で非作動化させることができる。安全機構として、次いでこの論理回路は、腕32が垂直位置から水平位置に移動するとき、両方のスイッチ38の状態の変化を検出するときのみ操縦桿2を再作動化することができる。この構成は、両方のスイッチ38がほぼ同時に状態を変更しなければならないので、単一のスイッチ38の故障に際して操縦桿2の不慮の再作動化を防止するのに成功する。
【0056】
本発明は、例示的な一設計を有するとして説明してきたが、本発明は、本開示の趣旨および範囲内でさらに改変することができる。したがって本出願は、その一般的な原理を使用する本発明の任意の変形形態、使用、または翻案を包含することを意図している。さらにこの出願は、本発明の関する分野の知られたまたは慣習上の実施になる、本開示からのそのような逸脱も包含することを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.動作位置に配置されるとき肘掛けに近接して位置決めされる少なくとも1つの操縦桿であって、前記操縦桿が操縦桿の動きに応答して処理装置に送られる電気信号を発生させる操縦桿と、
b.前記処理装置に電気的に接続される複数のスイッチとを備え、
c.前記肘掛けの非動作位置への動きが前記スイッチに、前記操縦桿から受け取った信号を前記処理装置が処理できないようにするための信号を前記処理装置に送らせる、動力化された車両の制御用の作業者接続器。
【請求項2】
前記操縦桿が前記肘掛けに連結される、請求項1に記載の作業者接続器。
【請求項3】
前記肘掛けがほぼ垂直な平面内で回転する、請求項1に記載の作業者接続器。
【請求項4】
前記肘掛けの遠位部分がほぼ水平な平面内で回転する、請求項3に記載の作業者接続器。
【請求項5】
前記複数のスイッチが直列に配線される、請求項1に記載の作業者接続器。
【請求項6】
2つのスイッチが前記処理装置に接続される、請求項1に記載の作業者接続器。
【請求項7】
前記肘掛けが1つの腕および1つのスイッチ制御組立品を備え、前記スイッチが前記腕に搭載されかつ前記スイッチ制御組立品と係合する、請求項1に記載の作業者接続器。
【請求項8】
前記肘掛けが、前記肘掛けの回転を防止できる固定取っ手を含む、請求項7に記載の作業者接続器。
【請求項9】
前記スイッチ制御組立品が、少なくとも1つのトレースを含む板と、前記板に搭載される1対の停止部とを含み、前記スイッチが前記板の外側表面上に乗り、前記肘掛けが前記水平位置から前記垂直位置に移動するとき前記トレースを出入りする、請求項7に記載の作業者接続器。
【請求項10】
前記スイッチのうちの1つが前記トレースのうちの1つを出るとき、前記スイッチのうちの別の1つが前記トレースのうちの1つに入る、請求項9に記載の作業者接続器。
【請求項11】
前記スイッチが、プランジャに連結される電気構成部品と、前記板と係合するローラーに連結される本体とを含み、前記本体が、前記ローラーが前記板の外側表面を行き来するとき、前記プランジャを作動させることができる、請求項10に記載の作業者接続器。
【請求項12】
第1の位置から第2の位置に移動可能な腕と、
前記腕に搭載される板と、
前記板と係合する1対のスイッチとを備え、
前記腕が第1の位置から第2の位置に移動するとき、前記スイッチが状態を変更する、自動スイッチ組立品。
【請求項13】
前記板に搭載される1対の停止部をさらに備え、前記停止部が、前記第1の位置および前記第2の位置を超える位置への前記腕の移動を防止する、請求項12に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項14】
前記腕に連結され、かつ前記第1の位置から前記第2の位置への前記腕の不注意な移動を防止する固定取っ手をさらに含む、請求項13に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項15】
前記固定取っ手が前記腕の不注意な回転を確実に防止するための、前記固定取っ手を付勢するばねをさらに含む、請求項14に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項16】
前記スイッチが前記腕に取り付けられる、請求項12に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項17】
前記スイッチが、前記板の外側縁部を行き来する部材を含む、請求項16に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項18】
前記部材の前記トレース内への配置が、結果として前記部材が前記板の外側縁部と係合するときの前記スイッチの状態と反対の状態に前記スイッチがなるように構成される、少なくとも1つのトレースを前記板が含む、請求項17に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項19】
前記2つのスイッチが実質的に同一の時点で状態を変更するように位置決めされる2つのトレースを前記板が含む、請求項18に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項20】
前記2つのスイッチが常に逆の状態にあるように前記2つのトレースが位置決めされる、請求項19に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項21】
前記部材がローラーである、請求項17に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項22】
前記スイッチが実質的に同時に状態を変更する、請求項12に記載の自動スイッチ組立品。
【請求項23】
第1の位置と第2の位置の間を移動可能な腕と、
複数の凹部を含む外側縁部を有する、前記腕に連結される板と、
前記腕に連結される複数のスイッチであって、前記板の前記外側縁部を行き来する部材を備え、前記部材が凹部内に位置決めされるとき前記スイッチが第1の状態にあり、前記部材が凹部内にないとき第2の状態にあるスイッチとを備える、装置。
【請求項24】
前記腕に連結される取っ手をさらに備え、前記取っ手が、前記腕が前記第1の位置から前記第2の位置に自由に移動するのを可能にし、かつ前記取っ手が作動されるときのみ前記第2の位置から前記第1の位置への移動を可能にする、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記板が1対の停止部を備え、前記腕が前記第1の位置へと移動させられるとき前記第1の停止部が前記腕と当接し、前記腕が前記第2の位置へと移動させられるとき前記第2の停止部が前記腕と当接する、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記腕が前記第2の位置に位置するとき、前記腕の前記第1の位置への移動を防止するように、前記取っ手が前記第1の停止部と当接する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記スイッチが、電気構成部品を収容する筐体と、前記電気構成部品に電気的に連結されるプランジャと、前記筐体に枢動的に連結されかつ前記プランジャを作動させることができる部材と、前記枢動的連結部とは反対側の本体に連結されるローラーとを含む、請求項23に記載の装置。
【請求項28】
2つのスイッチを含み、かつ前記板が2つの凹部を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項29】
軸を画成しかつ前記腕を前記板に連結する棒をさらに含み、前記腕が前記軸の周りを回転できる、請求項23に記載の装置。
【請求項30】
前記板が実質的に円形の形状を有し、前記棒が、前記板の実質的に中央に位置決めされる開口部を貫通して延びる、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記スイッチが、前記腕が1つの位置からもう1つの位置に移動するとき、状態を変更する、請求項23に記載の装置。
【請求項32】
前記腕が1つの位置からもう1つの位置に移動するとき、前記スイッチが実質的に同時に状態を変更する、請求項31に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2010−505676(P2010−505676A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529199(P2009−529199)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【国際出願番号】PCT/US2007/020034
【国際公開番号】WO2008/036207
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】