説明

支柱フェンス

【課題】 支柱を所定間隔に直列に配置した支柱フェンスを、可及的簡易且つ確実に形成し得るようにする。
【解決手段】 支柱配置の方向と長さを定めるように配置した平行一対のレール1間に支柱位置毎の枕木2をスライド挿入してネジ止めし、各枕木2にそれぞれ一対のL字金具3を装着し、L字金具3によって形成される支柱受座に支柱4の下端を挿入し、L字金具4の起立壁32から支柱4をネジ5止めして、支柱フェンスAとする。支柱4の設置箇所のみに枕木2やL字金具3を設置すればよいから、アルミ使用量を少なくでき、現場での作業も簡易にして確実にできる。支柱4の高さや支柱4を前後に段差配置してデザインを多様化できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の支柱を直線や湾曲の平面形状として所定間隔に直列配置するように、玄関や庭等に設置使用する支柱フェンスに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の支柱フェンスとして下記特許文献1が知られており、これによれば、該支柱フェンスは、断面U字状にして幅方向中央に一対のT字突条を配置して形成した上向き開口C字状のボルトガイドを備えた幅広長尺のベースと、該ベースの上記ボルトガイドに底壁下面のボルト頭をスライド自在に嵌合し上記T字状突条の幅広上面に載置して底壁上に突出したボルト軸にナットを締着することによってベース長手方向所定間隔に固定したU字状の支持部材と、該支持部材を下端中空部内に受入れ被嵌して対向側面からそれぞれ該支持部材に対してネジ止めすることによってベース長手方向所定間隔に起立固定した多数の支柱とを備えたものとされ、ベース、支持部材及び支柱を、例えば、アルミ押出材を加工して形成することによって、該支柱フェンスをアルミ製としたものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−174125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この場合、ベースを直線や湾曲の平面形状に配置することによって、支柱を直線や湾曲した平面形状に直列配置することができ、デザインに優れてアクセントや装飾を兼ねた仕切として玄関、庭等に設置することができるが、この場合、該支柱フェンスは、支柱フェンスを構成するベースを、支柱を配置する長さのものとする必要があるところ、該ベースは、上記断面U字状にして幅方向中央に一対のT字突条を配置したものとされるから、上記アルミ押出材を加工したアルミ製とすることによって、これらベースのアルミ使用量が多くなる傾向を招き、コストアップの要因をなす可能性が残り易く、また、支持金具を支柱の下端中空部に受入れ被嵌して支柱の対向側面からネジ止めを行うものとされるから、支持金具と支柱の中空部間に比較的高い精度を必要とする傾向を招き、施工現場で支持金具に変形が生じたりすると、スムーズな受入れ被嵌の障害となり、施工性を損なうものとなる可能性が残り易い。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その解決課題とするところは、可及的に少ないアルミ使用量によってコストアップを回避するとともに可及的簡易且つ確実な施工をなし得て、現場で良好な施工性を確保し得るようにした支柱フェンスを提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に沿って本発明は、支柱を起立配置する方向と長さを定める帯状材をなし、湾曲も比較的容易になし得る平行一対のレールと、該レール間の支柱立設位置に配置したレール連結金具をなす枕木と、該枕木に支柱受座を形成するように起倒回動自在に配置した各一対のL字金具と、該L字金具による支柱受座に下端を挿入受入れしてその対向する起立壁からネジ止めしたレール長手方向所定間隔の支柱を備えて支柱フェンスを構成することによって、平行一対のレールを、支柱立設位置以外の箇所を平行一対のレール部位として支柱フェンスのアルミ使用量を可及的に少なくするとともに支柱受座を一対のL字金具によって形成することによって該L字金具を支柱外側に配置して支柱の保持を可及的容易且つ確実になし得るようにして可及的高度な現場施工性を確保し得るようにしたものであって、即ち、請求項1に記載の発明を、平行一対のレールと、該レール間にその長手方向所定間隔に配置して該平行一対のレール間に介設した多数の枕木と、該多数の枕木に配置することによって各上向きU字状の支柱受座を形成したそれぞれ一対のL字金具と、該支柱受座に下端を挿入してそのL字金具の起立壁からのネジ止めによってレール長手方向所定間隔に起立固定した多数の支柱を備えるとともに上記レール、枕木、L字金具及び支柱をそれぞれアルミ押出材を加工して形成し、上記平行一対のレールに対する枕木の配置を、各枕木位置で平行一対のレールから枕木両側に対するネジ止めによって固定することによって行い、上記枕木に対する一対のL字金具の配置を、枕木の上面に開口した受溝にL字金具の起立壁下端に突設した回動突起を嵌合して起倒自在に底壁を重合し且つ該重合した底壁をネジ止めして行ってなることを特徴とする支柱フェンスとしたものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、レールに対する枕木の固定を、双方の嵌合部位においてネジ止めして、ネジ止めの位置ずれや固定不良を招くことなく、簡易且つ確実になし得るものとするように、これを、上記レールに対する枕木のネジ止めを、平行一対のレールの対向面と枕木の両端面を相互に嵌合して該嵌合部位で行ってなることを特徴とする請求項1に記載の支柱フェンスとしたものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記L字金具相互の納まりを良好とするとともに支柱受座として支柱を安定且つ確実に垂直起立し得るものとするように、これを、上記一対のうち一方のL字金具の底壁を、その起立壁から水平に、他方のL字金具の底壁をその起立壁からL字段差部を介して、上記一方のL字金具の底壁の肉厚分、下位に配置することによって、支柱受面の重合した底面を面一に形成してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の支柱フェンスとしたものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、枕木上で幅方向に一対のL字金具の位置を可変として、異なる幅の支柱を用い、また、支柱起立配置の位置を幅方向に変化し得るものとするように、これを、上記枕木の上面に配置した受溝を、該枕木の幅方向対称位置に複数配置して上記L字金具の枕木上の位置を可変としてなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の支柱フェンスとしたものである。
【0010】
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記L字家具を、上記異なる幅の支柱を用い又は支柱起立位置を幅方向に変化するように用いるに適したものとするように、これを、上記一対のL字金具を、その起立壁の間隔を幅方向に可変としてなることを特徴とする請求項4に記載の支柱フェンスとしたものである。
【0011】
請求項6に記載の発明は、同じく上記に加えて、支柱フェンスを異なる高さの支柱を用いることによってデザインを多様化したものとし得るように、これを、上記レール長手方向所定間隔に起立固定した多数の支柱を、その一部又は全部の高さを異にした支柱によるものとしてなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の支柱フェンスとしたものである。
【0012】
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として、上記課題解決の手段としたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は以上のとおりに構成したから、請求項1に記載の発明は、支柱を起立配置する方向と長さを定める帯状材をなし、湾曲も比較的容易になし得る平行一対のレールと、該レール間の支柱立設位置に配置したレール連結金具をなす枕木と、該枕木に支柱受座を形成するように起倒回動自在に配置した各一対のL字金具と、該L字金具による支柱受座に下端を挿入受入れしてその対向する起立壁からネジ止めしたレール長手方向所定間隔の支柱を備えて支柱フェンスを構成することによって、平行一対のレールを、支柱立設位置以外の箇所を平行一対のレール部位として支柱フェンスのアルミ使用量を可及的に少なくするとともに支柱受座を一対のL字金具によって形成することによって該L字金具を支柱外側に配置して支柱の保持を可及的容易且つ確実になし得るようにして可及的高度な現場施工性を確保し得るようにした支柱フェンスを提供することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、レールに対する枕木の固定を、双方の嵌合部位においてネジ止めして、ネジ止めの位置ずれや固定不良を招くことなく、簡易且つ確実になし得るものとすることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記L字金具相互の納まりを良好とするとともに支柱受座として支柱を安定且つ確実に垂直起立し得るものとすることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、枕木上で幅方向に一対のL字金具の位置を可変として、異なる幅の支柱を用い、また、支柱起立配置の位置を幅方向に変化し得るものとすることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記L字家具を、上記異なる幅の支柱を用い又は支柱起立位置を幅方向に変化するように用いるに適したものとすることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、同じく上記に加えて、支柱フェンスを異なる高さの支柱を用いることによってデザインを多様化したものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】支柱フェンスの設置態様を示す斜視図である。
【図2】支柱の設置状態を示す縦断面図である。
【図3】支柱の設置状態を示す横断面図である。
【図4】レール、枕木、L字金具、支柱の関係を示す斜視図である。
【図5】枕木とL字金具及び支柱の関係を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば、Aは支柱フェンスであり、該支柱フェンスAは、平行一対のレール1と、該レール1間にその長手方向所定間隔に配置して該平行一対のレール1間に介設した多数の枕木2と、該多数の枕木2に配置することによって各上向きU字状の支柱受座を形成したそれぞれ一対のL字金具3と、該支柱受座に下端を挿入してそのL字金具3の起立壁32からのネジ5止めによってレール1長手方向所定間隔に起立固定した多数の支柱4を備えるとともに上記レール1、枕木2、L字金具3及び支柱4をそれぞれアルミ押出材を加工して形成したものとしてあり、このとき、上記平行一対のレール1に対する枕木2の配置を、各枕木2位置で平行一対のレール1から枕木2両側に対するネジ5止めによって固定することによって行い、上記枕木2に対する一対のL字金具3の介設を、枕木2の上面に開口した受溝22にL字金具3の起立壁32下端に突設した回動突起33を嵌合して起倒自在に底壁31を重合し且つ該重合した底壁31をネジ5止めして行ったものとしてあり、このとき本例にあって、上記レール1に対する枕木2のネジ5止めは、これを、平行一対のレール1の対向面と枕木の両端面を相互に嵌合して該嵌合部位で行ったものとしてある。
【0021】
即ち、本例にあって、平行一対のレール1は、それぞれ支柱1立設配置の長さ、即ち、支柱フェンスAの長さを有する長尺のものとしてあり、本例のレール1は、例えば細幅縦長の帯状にして、上下中間位置に、上記枕木2と嵌合するように内側の枕木2側に断面コ字状に突出し、外側を凹陥溝とした嵌合条11と、該嵌合条11の外側上下に、枕木2の側面に対接する対接条12を備えて形成してあり、本例にあって該レール1は、更に、上記嵌合条11の内側に、例えばその縦壁を上下に延設するようにした上下の小突条を突出して備えて、例えば、上下に対称をなすアルミ押出材を用いたものとし、このとき該平行一対のレール1は、該アルミ押出材を共通として上下に反転するように用いることによって平行一対の間で同一断面形状をなすものとしてある。
【0022】
本例にあって、枕木2は、レール1間隔の横幅と同等乃至これよりやや短い長さを有する平面方形乃至矩形のものとした断面中空にして、上面中央に配置した断面C字溝21の幅方向両側に幅広平坦面を配置するとともに該幅広平坦面の幅方向両側に、例えば断面倒L字状をなすようにL字突条によって画して上面を開口した受溝22を配置し、側面に、上記レールの嵌合条11を受入れてこれを被嵌するように外側に向けて開口した断面コ字状の嵌合受条23と、本例にあって該嵌合受条23の上下に配置して、嵌合受条23の上下に上記レール1の小突条を受入れ係合する小溝条及び幅方向両側の端部を画して上記対接条12に対接する上下の対接突条を備えたものとし、また、該嵌合受条23の対向面間を、上記断面C字溝21の脚条を中間に挟み且つこれら嵌合受条23と脚条を下向きに突出した状態でこれらの間に底壁を配置して上記断面中空に形成したものとしてある。
【0023】
このとき、本例の枕木2は、その上面に配置した受溝22を、該枕木2の幅方向対称位置に複数配置してあり、本例にあって該受溝22は、例えば、上記幅広平坦面の幅方向両側にそれぞれ数条配置して、上記一対のL字金具3に対して受溝22を数対としてあり、従って、該数対の受溝22を選択的に用いることにより、後述の如くに、L字金具3の枕木2上の位置を可変としたものとしてある。
【0024】
本例にあって、一対のL字金具3は、底壁31と起立壁32を断面L字状に配置するとともに、起立壁32下端に回動突起33を突設したものとして、上記底壁31と起立壁32によって上向きU字状の支柱受座を形成するものとしてあり、このとき、本例の一対のL字金具3は、その一対のうち一方のL字金具3の底壁31を、その起立壁32から水平に、他方のL字金具3の底壁31をその起立壁32からL字段差部34を介して、上記一方のL字金具3の底壁31の肉厚分、下位に配置することによって重合した支柱受座の底面を面一に形成したものとしてある。
【0025】
即ち、本例の一対のL字金具3は、その上記起立壁32を支柱4の保持強度を確保する程度の起立面をなす高さと長さ(奥行)を有するように、正面方形乃至矩形をなし且つ支柱4固定用の複数のネジ透孔を透設したプレート状のものとし、その底壁の長さを、例えば、上記起立壁32と同長として、起立壁32からの出幅を、枕木幅の2/3乃至それ以上の該枕木幅より幾分小幅として、底壁31の重合状態で、双方の底壁31が枕木2中央位置の断面C字溝21を常時被覆するようにして、必要に応じて、その起立壁32の間隔を幅方向に可変とした、同じくプレート状のものとする一方、各L字金具3の起立壁32をそれぞれ下方に延設するように上記L字段差部34又は底壁31の突出位置より下向きに突出し、その下端内側、即ち、L字段差部34又は底壁31突出側を回動用曲面として、該下端と断面L字状をなすように屈曲した回動突起33を備えたものとしてある。
【0026】
多数の支柱4は、断面方形又は矩形の中空材により、その高さを同長とし又は多数のうちの一部又は全部の高さを異にしたもの、本例にあっては該高さを異にし、上記一対のL字金具3による支柱受座に下端を挿入して該L字金具3の起立壁32が対向する側面に対面状に対接する幅を有し、長さを上記枕木2と同長乃至これよりやや短くしたものとしてある。また、多数の支柱4は、それぞれ上端の中空部に脚片を嵌入固定してキャップ41を装着し、該中空部を塞ぐことによってその外観を良好に確保したものとしてある。
【0027】
以上のように形成した支柱フェンスAの部材は、図4及び図5に示すように、例えば、平行一対のレール1の長手方向端部から該レール1の嵌合条11を、枕木2の嵌合受条23に受入れるように枕木2を該一対のレール1間にスライド挿入し、支柱4立設位置において、レール1の嵌合条11外側の凹陥溝にネジ頭を入れて、ネジ5を枕木2の嵌合受条23に螺入することによって、これらの嵌合部位におけるネジ5止めを行う一方、該枕木2に、その上面に数条配置した受溝22のうち、幅方向に一対の受溝22に、各L字金具3の回動突起33を、該受溝22を画するL字突条の開口から斜め方向に差込み挿入するように装着するとともに上記回動突起33を回動支点として各L字金具3を起立方向に回動し、枕木2上に一対のL字金具3による上向き開口U字状の支柱受座を形成し、その重合した底壁31を、枕木2の断面C字溝21内にネジ5を逃がすように、その中央位置でネジ5止めして、これらを一体化し、その後に該支柱受座に支柱4の下端を挿入して、各L字金具3の起立壁32から、そのネジ透孔を介してネジ5を支柱4の側面に螺入し、支柱4を各一対のL字金具3に固定して、支柱フェンスAを形成するものとしてある。これによって、支柱フェンスAは、平行一対のレール1に対して、該レール1に介設固定した枕木2と、該枕木2に装着したL字金具3を介して支柱4を所定間隔に起立固定することによって直列に配置して、これを形成できるから、該支柱フェンスAの形成は、これを、可及的簡易且つ確実に行うものとし得る。
【0028】
本例の支柱フェンスAは、上記平行一対のレール1に対して、枕木2、L字金具3を、支柱4の起立固定位置に限って配置すればよいから、これらに用いる原材料、即ち、アルミの使用量を可及的に少なくして、該アルミ使用量の増大によるコストアップを防止できる上、L字金具3を一対用いて支柱受座を形成するから、支柱4の側面にL字金具3を宛がうようにして、L字金具3の起立壁32側からネジ5止めを行うようにすれば足りるから、支柱4の起立固定作業を簡易にして確実に行うとともに支柱4を安定して起立したものとすることができる。また、L字金具3は、その形状が単純で、積重ね搬送等もできるから、外力による変形可能性も少なく、仮に変形があっても、支柱4の外側における起立壁32からネジ5止めをすればよいから、該変形の影響を可及的に吸収して、その影響を回避できる。本例にあってL字金具3は支柱4の外側に露出するものとなるが、支柱フェンスAは、その下端を、例えば、L字金具3が地中に埋設するようにコンクリート面等の地面に設置することによって、該L字金具3が露出するのを防止でき、従って、該L字金具3を用いることによって外観を損なうこともない。
【0029】
本例の支柱フェンスAにあって、その支柱4は高さを異にしたものを用いたから、支柱4高さを一部において異にし、また、図1に示すように順次に異にしたものとすることができ、外観に変化のあるデザインのものとすることができる。このとき、平行一対のレール1を、直線配置すれば、支柱フェンスAを直線のものとすることができ、平面半円状、S字状等に湾曲配置すれば、同じく、図1に示すように支柱フェンスAを湾曲したものとすることができるから、平行一対のレール1を、支柱4起立固定の方向と長さを定めるように適宜に配置することにより、同様に変化のあるデザインのものとすることができる。
【0030】
また、同一形状の支柱4を用いて、L字金具3の回動突起33を差込み挿入するように、枕木2の上記数対の受溝22を選択して、L字金具3の枕木2上の位置を変化すれば、支柱4の起立固定を幅方向、即ち、支柱フェンスAの正面から見て前後方向に段差を付して配置して外観に変化のあるデザインのものとすることができる。更に、上記一対のL字金具3を、その起立壁32の間隔を幅方向に可変としたから、L字金具3の枕木2上の位置を変化するようにして、幅方向の寸法(前後太さ)を異にする複数形状の支柱4を用いることができ、同様に外観に変化のあるデザインのものとすることもできる。
【0031】
図示した例に基づく説明は以上のとおりとしたが、一部の支柱に金具装着溝、パネル受入溝、リブ等を配置して、該支柱や支柱間にこれらによって目隠しパネル、装飾材、郵便受け用のポスト等を設置することを含めて、本発明の実施に当って、支柱フェンス、平行一対のレール、枕木、L字金具、支柱の各具体的形状、構造、材質、用途、これらの関係、これらに対する付加等は、上記発明の要旨に反しない限り、様々な形態のものとすることができる。
【符号の説明】
【0032】
A 支柱フェンス
1 レール
11 嵌合条
12 対接条
2 枕木
21 断面C字溝
22 受溝
23 嵌合受条
3 L字金具
31 底壁
32 起立壁
33 回動突起
34 L字段差部
4 支柱
41 キャップ
5 ネジ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行一対のレールと、該レール間にその長手方向所定間隔に配置して該平行一対のレール間に介設した多数の枕木と、該多数の枕木に配置することによって各上向きU字状の支柱受座を形成したそれぞれ一対のL字金具と、該支柱受座に下端を挿入してそのL字金具の起立壁からのネジ止めによってレール長手方向所定間隔に起立固定した多数の支柱を備えるとともに上記レール、枕木、L字金具及び支柱をそれぞれアルミ押出材を加工して形成し、上記平行一対のレールに対する枕木の配置を、各枕木位置で平行一対のレールから枕木両側に対するネジ止めによって固定することによって行い、上記枕木に対する一対のL字金具の配置を、枕木の上面に開口した受溝にL字金具の起立壁下端に突設した回動突起を嵌合して起倒自在に底壁を重合し且つ該重合した底壁をネジ止めして行ってなることを特徴とする支柱フェンス。
【請求項2】
上記レールに対する枕木のネジ止めを、平行一対のレールの対向面と枕木の両端面を相互に嵌合して該嵌合部位で行ってなることを特徴とする請求項1に記載の支柱フェンス。
【請求項3】
上記一対のうち一方のL字金具の底壁を、その起立壁から水平に、他方のL字金具の底壁をその起立壁からL字段差部を介して、上記一方のL字金具の底壁の肉厚分、下位に配置することによって、支柱受面の重合した底面を面一に形成してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の支柱フェンス。
【請求項4】
上記枕木の上面に配置した受溝を、該枕木の幅方向対称位置に複数配置して上記L字金具の枕木上の位置を可変としてなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の支柱フェンス。
【請求項5】
上記一対のL字金具を、その起立壁の間隔を幅方向に可変としてなることを特徴とする請求項4に記載の支柱フェンス。
【請求項6】
上記レール長手方向所定間隔に起立固定した多数の支柱を、その一部又は全部の高さを異にした支柱によるものとしてなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の支柱フェンス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−144524(P2011−144524A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4286(P2010−4286)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(000222130)東洋エクステリア株式会社 (102)
【Fターム(参考)】