説明

改善された炭化水素トラップのためのモレキュラーシーブ

モレキュラーシーブ、および特に炭化水素燃料の燃焼に関連する排出を低減するための、炭化水素トラップとしてのそのような材料の使用が記載される。具体的には、ゼオライトのようなモレキュラーシーブを、特に炭化水素の燃焼の間に形成されるような排気ガス、より特定すれば、内燃機関の低温開始動作の間に形成されるような炭化水素ガスのための吸着剤として使用することが記載される。1つの実施形態では、炭化水素燃焼生成物を含有する排気ガスを処理する方法が提供され、その方法は、その排気ガスをCONトポロジーのモレキュラーシーブと、そのモレキュラーシーブによる炭化水素燃焼生成物の吸着を促進するに有効な時間、接触させる工程;パージガスをこのモレキュラーシーブに通し、吸着された炭化水素燃焼生成物を取り出す工程;およびその取り出された炭化水素燃焼生成物を含有するパージガスを、炭化水素変換触媒と接触させる工程、を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、一般に、モレキュラーシーブ、および炭化水素トラップとしてのそのような材料の使用に関する。具体的には、本発明は、ゼオライトのようなモレキュラーシーブ、および炭化水素ガス、特に炭化水素の燃焼の間に形成されるような排気ガスのための吸着剤としてのそのようなモレキュラーシーブの使用に関し、そしてより具体的には内燃機関の低温開始動作の間に形成される炭化水素ガスの吸着に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
車両についての将来の低排出標準は、自動車製造業者および触媒製造業者に低温開始炭化水素排出の減少に焦点を当てるように強いている。なぜなら、炭化水素排出の多くの部分は、低温開始期間の間に発生するからである。その結果、内燃機関を装備する車両の低温開始動作の間の排出の制御は必須である。従来の三路触媒式変換器を備える車両は、代表的には、薄め塗膜層上に担持された貴金属を含有し、この薄め塗膜層は、今度はモノリシックな担体上に堆積される。新しい触媒は、約170℃で作動をし始めるが、長年使用された触媒は約200〜225℃でのみ作用する。これらの触媒は、そのような温度に到達するのに、通常、少なくとも1〜2分を必要とし、そしてこの「低温開始」期間の間に、後部排気管での炭化水素排出の70〜80%が発生する。このような低温開始排出は、多くの場合、2つの擬似的環境、すなわち都市および高速道路(この擬似的環境において、新しい車両モデルのプロトタイプが、実験室中で、動力計上で訓練された運転手により駆動される)に基づく新しい車両試験のための標準化された実験室的方法である、米国連邦政府試験手順(FTP)のサイクルにおいて不合格に終わる。触媒式変換器中の触媒が、不完全燃焼の炭化水素を最終燃焼生成物に効果的に変換し得ないより低温では、炭化水素吸着剤システムが、エンジンから排気される炭化水素を、不完全燃焼の炭化水素を吸着することにより、それらがその触媒式変換器に到達する前に捕捉するべきである。理想的な場合、脱着は、触媒の活性化(light−off)を超える温度で起こるべきである。
【0003】
あらゆる排出炭化水素トラップについての重要な要因は、その吸着剤の吸着能、吸着された炭化水素が脱着され、触媒式変換器へ通される脱着温度(触媒作動温度よりも高くなければならない)、およびその吸着剤の水熱安定性である。ゼオライトのようなモレキュラーシーブは、他の材料と比べた場合のこれらの条件下でのそれらの水熱安定性に一部は起因して、一般に、この用途についての有用な吸着剤であることが見出されている。
【0004】
種々の研究が、、モレキュラーシーブおよび、特に、ゼオライト(中細孔ゼオライトおよび大細孔ゼオライトを含む)の吸着剤としての使用に焦点を当ててきたが、いくつかの場合には、モレキュラーシーブまたはゼオライトのタイプは同定されてこなかった。一連のゼオライト(β、ZSM−5、モルデン沸石、およびY)が、そのような研究において、種々の条件下で、それらの炭化水素吸着能について検討されてきた(例えば、非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3;および、非特許文献4を参照のこと)。
【非特許文献1】Burke,N.R.;Trimm,D.L.;Howe,R.F.Appl.Catal.,B 2003年,第46巻,97頁
【非特許文献2】Lafyatis,D.S.;Ansell,G.P.;Bennett,S.C.;Frost,J.C.;Millington,P.J.;Rajaram,R.R.;Walker,A.P.;Ballinger,T.H.Appl.Catal.,B 1998年,第18巻,123頁
【非特許文献3】Noda,N.;Takahashi,A.;Shibagaki,Y.;Mizuno,H. SAE Tech Pap.Ser.1998年,980423頁
【非特許文献4】Czaplewski,K.F.;Reitz,T.L.;Kim,Y.J.;Snurr,R.Q. Microporous Mesoporous Mater.2002年,第56巻,55頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以前の研究は、これまでに、ゼオライト−βがこの用途に対して有望な材料であることを見出した。しかし、長年使用したゼオライト−β触媒は、排気ガス吸着剤として使用した場合、低い水熱安定性に起因して、炭化水素の捕捉において劣化した性能を示す。従って、当該分野の進歩にもかかわらず、特に内燃機関の低温開始動作の間、排出制御において使用するための、ゼオライト−βのような現在の吸着剤よりも良好な吸着能、より高い脱着温度、および水熱安定性を保有する材料に対する重要な必要性が存在し続けている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
本発明は、当該分野の上述の必要性に対処し、そして炭化水素燃焼生成物を含有する排気ガスを処理するための新規かつ改善された方法を提供する。1つの実施形態では、炭化水素燃焼生成物を含有する排気ガスを処理する方法が提供され、その方法は、その排気ガスを、CONトポロジーのモレキュラーシーブと、そのモレキュラーシーブによる炭化水素燃焼生成物の吸着を促進するに有効な時間、接触させる工程;パージガスをこのモレキュラーシーブに通し、吸着された炭化水素燃焼生成物をそのモレキュラーシーブから取り出す工程;およびその取り出された炭化水素燃焼生成物を含有するパージガスを、炭化水素変換触媒と接触させる工程、を包含する。
【0007】
代替の実施形態では、本発明は、少なくとも1つの炭化水素燃焼生成物を含有する排気ガスを処理する方法に関し、この方法は、少なくとも1種の炭化水素燃焼生成物が、吸着剤モレキュラーシーブにより吸着されるように、この排気ガスを吸着剤モレキュラーシーブと接触させる工程、吸着された炭化水素燃焼生成物をこのモレキュラーシーブから脱着する工程、ならびにこの脱着された炭化水素燃焼生成物を炭化水素変換触媒と接触させる工程による方法である。この方法において、CONトポロジーのモレキュラーシーブを吸着剤モレキュラーシーブとして利用することを通して、炭化水素燃焼生成物の吸着の改善および炭化水素排出の低減が実現される。
【0008】
本発明の別の局面では、炭化水素の燃焼の間に形成された排気ガスを処理するためのシステムが提供され、このシステムは、吸着剤CONトポロジーのモレキュラーシーブを含む排気ガス吸着ユニット;炭化水素変換触媒を含む触媒式変換器ユニット;炭化水素燃焼生成物を含有する排気ガスを、この炭化水素燃焼生成物が少なくとも部分的にこのモレキュラーシーブにより吸着されるように、この吸着ユニットに供給するための手段;この炭化水素燃焼生成物をこの吸着ユニットから、この炭化水素燃焼生成物が排気排出ガスに変換される触媒式変換器ユニットへ移送するための手段;ならびにこの排気排出ガスを、この触媒式変換器ユニットから排出するための手段、を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(詳細な説明)
そうではないと示されない限り、本発明は特定の物質または反応物、反応条件などに限定されず、従って変動し得ることが理解されるべきである。本明細書中で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけであり、限定的であることは意図されないこともまた理解されるべきである。
【0010】
本明細書において、そして添付の特許請求の範囲において、多くの用語に言及がなされるが、それらは以下の意味を有することが意図されている。
【0011】
本明細書中および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、その文脈がそうではないと明瞭に示さない限り、複数の指示対象を含む。従って、例えば、「1つのモレキュラーシーブ」または「1つの炭化水素燃焼生成物」と言えば、それは異なるモレキュラーシーブまたは異なる炭化水素燃焼生成物の組合わせまたは混合物、および単一のモレキュラーシーブまたは炭化水素の化合物を包含する。同様に、語句「その混合物(a mixture thereof)」および「その混合物(mixtures thereof)」は、1つ以上の同じカテゴリーの指示対象の混合物、および異なる指示対象の混合物を包含する。例えば、炭化水素燃焼生成物およびモレキュラーシーブの組合わせは、1つ以上の燃焼生成物と1つ以上のモレキュラーシーブとの混合物、および1つの燃焼生成物と1つのモレキュラーシーブとの混合物を包含することが意図されている。
【0012】
語句「により特徴づけられる」は、一般に、特性を特徴づけるかまたは特徴を決定する特定の方法ではなく、特徴または特性の説明を指す。例えば、以下で考察される1つの局面では、本発明は、CONトポロジーのモレキュラーシーブが、非CONトポロジーのモレキュラーシーブと比べて、吸着能の増加または脱着温度の上昇により特徴づけられる、モレキュラーシーブの特徴によって記載され得る。これにより、改善の度合いを決定するための特定の技術に言及することなく、CONトポロジーのモレキュラーシーブがそのような特性を示すことが意図される。
【0013】
本明細書中で使用される場合、用語「CONトポロジーのモレキュラーシーブ」は、Nomenclature Committee of the International Zeolite Association(IZA)により「CON」として表示されるフレームワーク構造を有するとして当該分野で公知のモレキュラーシーブを指す。同様に、用語「非CONトポロジーのモレキュラーシーブ」は、Nomenclature Committee of the International Zeolite Associationにより「CON」として表示されるモレキュラーシーブのフレームワーク構造以外のフレームワーク構造を有するとして当該分野で公知のモレキュラーシーブを指す。CONトポロジーのゼオライトおよび他の非CONトポロジーのゼオライトを含むモレキュラーシーブの構造および命名法に関する特定の詳細な情報は、the Structure Commission of the IZA、またはhttp://www.iza−structure.org/databases/にあるIZAのウェブサイトから入手できる。
【0014】
語句「改善された吸着」は、特に限定されることは意図されず、一般的に、CONトポロジーのモレキュラーシーブが、非CONトポロジーのモレキュラーシーブに対して改善された吸着特性を提供し得ることを指す。
【0015】
語句「排気ガスを処理する方法」は、一般に、排気ガス汚染物、特に炭化水素燃料の不完全燃焼に関連する排気ガス汚染物の排出を低減する方法を指す。もっぱらそれに限定されはしないが、その処理方法は、主に、内燃機関の低温開始動作の間に発生するもののような不完全燃焼の排気ガス成分の排出を低減することに関する。
【0016】
上で注記されたように、炭化水素燃焼生成物を含有する排気ガスを処理する方法が提供され、その方法は、その排気ガスをCONトポロジーのモレキュラーシーブと、そのモレキュラーシーブによる炭化水素燃焼生成物の吸着を促進するに有効な時間、接触させる工程;パージガスをこのモレキュラーシーブに通し、吸着された炭化水素燃焼生成物をそのモレキュラーシーブから取り出す工程;およびその取り出された炭化水素燃焼生成物を含有するパージガスを、炭化水素変換触媒と接触させる工程、を包含する。排気ガスシステムにおける吸着剤材料の使用は一般に公知であるが、本発明は、CONトポロジーのモレキュラーシーブを含む吸着剤材料の使用に起因して、そのような先行する吸着剤の使用に対する改善を提供する。
【0017】
上記方法は、吸着剤がバッチ式に排気ガスと接触する、バッチプロセスとして適用され得るか、または排気ガスがモレキュラーシーブを介して連続的もしくは半連続的に流れる、連続的プロセスもしくは半連続的プロセスとして適用され得る。例えば、この方法は、炭化水素燃料が燃焼される内燃機関からの排気ガスを精製するための連続的プロセスとして適用され得る。このような連続的プロセスにおいて、排気ガスは、最初に、源(例えば、内燃機関)から、CONトポロジーを有する吸着剤モレキュラーシーブへと通され得、それによって、排気ガス中の成分(特に、炭化水素)は、このモレキュラーシーブによって吸着される。その用途に依存して、この吸着される成分は、代表的に、後にこのモレキュラーシーブから脱離され、そして触媒と接触させられる。排気ガス精製システムの場合、このCONトポロジーのモレキュラーシーブは、このモレキュラーシーブを、触媒式変換器の上流の排気ガスと接触させることによって、内燃機関の排気ガスからの部分的に燃焼した炭化水素成分を吸着するために利用され得る。モレキュラーシーブと触媒とが排気ガスの連続した貫流に起因して順次過熱されるにしたがって、モレキュラーシーブに吸着される成分は、排気ガス流中へと脱着され、変換器を通る。次いで、脱着された炭化水素成分は、高い作業温度における触媒の炭化水素変換効率の向上に起因して、触媒によって変換される。
【0018】
本発明の方法はまた、排気ガスの流動とともに逐次的かつ連続的に実行され得る。つまり、排気ガスは、モレキュラーシーブを通り、次いで下流の触媒式変換器を通って、連続的に流れる。これに関して、排気ガスは、実質的に、モレキュラーシーブから脱着された排出成分を除去するためのパージガスとしても機能する。別個のパージガス流、または排気ガス流と合わせた別個のパージガス流もまた、脱着された排気ガス成分を除去するために使用され得る。このパージガスとしては、空気(例えば、排気ガス流に加えられた二次空気)、不活性ガス、またはこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
バッチシステムおよび半連続システムにおけるCONトポロジーのモレキュラーシーブの使用もまた、本発明の範囲内である。例えば、バッチプロセスにおいて、CONトポロジーのモレキュラーシーブは、排気ガスの一部分と接触させられ得、これによって、排気ガス成分(特に、内燃機関の低温開始動作の間に生成された不完全燃焼炭化水素成分)が、モレキュラーシーブに吸着される。その後、(例えば、触媒式変換器において)触媒の動作温度に達した場合、この吸着された成分は、パージガスを用いてパージされ得、そして排気ガス排出生成物(exhaust gas emission product)への変換のための触媒へと通される。同様に、半連続的プロセスにおいては、排気ガスは、最初にモレキュラーシーブを通され得、その後下流の触媒を通され得る。ある期間の後、(例えば、触媒作動温度に達した場合)、排気ガスは、触媒のみを再度通るように方向付けられ得、したがってモレキュラーシーブは迂回される。次いで、パージガス(例えば、空気)がモレキュラーシーブを通されて、モレキュラーシーブに吸着された排気ガス成分を脱着し得る。
【0020】
モレキュラーシーブは、それ自体で排気ガス成分を吸着するために利用され得るが、さらなる材料(例えば、結合剤およびクレー)とともにこのモレキュラーシーブを含む吸着剤材料中でも利用され得る。この吸着剤材料はまた、モレキュラーシーブと併せて1種以上の触媒を含み得る。このような触媒は、一般的に、当該分野で公知であり、そして本明細書における吸着剤材料と併せての使用に特に限定されない。所望される場合、他の吸着材料がまた、CONトポロジーのモレキュラーシーブとともに含まれ得る(例えば、SSZ−23、SSZ−31、SSZ−35、SSZ−37、SSZ−41、SSZ−42、SSZ−43、SSZ−44、SSZ−45、SSZ−47、SSZ−48、SSZ−53、SSZ−54、SSZ−55、SSZ−57、SSZ−58、SSZ−59、SSZ−60、SSZ−63、SSZ−64、SSZ−65およびこれらの混合物のような、CONトポロジーのモレキュラーシーブ以外のモレキュラーシーブが挙げられるが、これらに限定されない)。
【0021】
一般に、CONトポロジーを有する任意のモレキュラーシーブが、本発明における使用に適切であると意図される。CONトポロジーのモレキュラーシーブの適切な例としては、これらに限定することを意図しないが、一実施形態において、ケイ酸塩モレキュラーシーブ(例えば、SSZ−33、SSZ−26、CIT−1、ITQ−24、およびこれらの混合物)が挙げられる。構造特性、X線回折パターンデータ、およびこれらのモレキュラーシーブを調製するための方法は、多くの刊行物および特許に記載されており、本明細書において詳述する必要はない。例えば、米国特許第4,910,006号(SSZ−26に関する、Zonesらへの特許);同第4,963,337号(SSZ−33に関する、Zonesらへの特許);同第5,512,267号(CIT−1に関する、Davisらへの特許);Jones,C.W.;Zones,S.I.;Davis,M.E.;Microporous and Mesoporous Materials,1999,28,471;および、Castaneda,R.;Corma,A.;Fornes,V.;Rey,F.;Rius,J.;J.Am.Chem.Soc.2003,125,7820(ITQ−24に関する)を参照のこと。
【0022】
当該分野で公知であるように、CONトポロジーのモレキュラーシーブは、10員環(MR)および12員環の孔を含み、ここで、この10MRおよび12MRのチャンネルは、交差し、かつ結合して、交差部において大きな孔隙容量を形成する。これに拘束されることは意図しないが、拡散分子の移送が12員環孔系、10員環孔、またはこれらの型の孔の両方において生じ得る事に部分的に起因して、CONトポロジーのモレキュラーシーブの孔隙率が有益な吸着特性を提供すると考えられる。以下に提供される実施例において考察されるように、このような有益な特性は、非CONトポロジーのモレキュラーシーブに対して(特に、同じ条件下および同じ水熱処理に従って測定された、ゼオライト−β、ゼオライト−Y、モルデン沸石およびZSM−5に対して)実証される。
【0023】
代替的実施形態において、CONトポロジーのモレキュラーシーブは、CONトポロジーのモレキュラーシーブと比較して、CONトポロジーのモレキュラーシーブと非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の前および/または後で、炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供するように選択される。それに限定する必要はないが、このような水熱処理は、排気ガス排出システムにおいて経験する条件をシミュレートするように一般的に意図される。例えば、実施例において考察されるように、CONトポロジーのモレキュラーシーブと非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの適切な水熱処理は、10重量%の水蒸気の存在下で、800℃において約5時間、25mL/分の空気流中で実施され得る。
【0024】
CONトポロジーのモレキュラーシーブによる炭化水素燃焼生成物の改善された吸着は、CONトポロジーのモレキュラーシーブの多くの有益な吸着特性によって示され得る。例えば、一実施形態において、改善された吸着は、非CONトポロジーのモレキュラーシーブと比較して増加した吸着能または上昇した脱着温度によって特徴付けられ得る。CONトポロジーのモレキュラーシーブは、当然、非CONトポロジーのモレキュラーシーブと比較して、増加した吸着能と上昇した脱着温度との両方を示し得る。特に、一局面において、CONトポロジーのモレキュラーシーブの増加した吸着能は、非CONトポロジーのモレキュラーシーブの少なくとも1.1倍の吸着能、より特別には、非CONトポロジーのモレキュラーシーブの少なくとも1.2倍の吸着能、さらにより特別には、非CONトポロジーのモレキュラーシーブの少なくとも1.25倍の吸着能であり得る。
【0025】
CONトポロジーのモレキュラーシーブは、フレームワークヘテロ原子(例えば、Siに加えて、Al、B、Ga、Fe、Zn、Mg、Co、およびこれらの混合物)を含み得る。CONトポロジーのモレキュラーシーブはまた、希土類、2族金属、8族〜10族金属、およびこれらの混合物から選択される、金属カチオンを含み得る。例えば、この金属カチオンは、Mn、Ca、Mg、Zn、Cd、Pt、Pd、Ni、Co、Ti、Al、Sn、Fe、Co、およびこれらの混合物から選択され得る。
【0026】
代替的実施形態において、CONトポロジーのモレキュラーシーブは、Cu、Ag、Auおよびこれらの混合物から選択される金属を含有するCONトポロジーのモレキュラーシーブを含む。例えば、CONトポロジーのモレキュラーシーブ(例えば、SSZ−33)は、当該分野で記載されている技術に従って交換によって組み込まれたAgを、少なくとも部分的に含み得る(例えば、Ag−SSZ−33と称される)。例えば、Liu,X.;Lampert,J.K.;Arendarskiia,D.A.;Farrauto,R.J.;Applied Catalysis B:Environmental 2001,35,125を参照のこと。
【0027】
CONトポロジーのケイ酸塩モレキュラーシーブ(例えば、CONトポロジーのゼオライト)はまた、他のSiに対する部分置換原子(例えば、Ge)を含み得る。SiをGeで置換するための技術は、(例えば、Zonesらによって、多くの特許において記載されるように)当該分野で公知である(米国特許第4,910,006号および同第4,963,337号を参照のこと)。それに限定する必要はないが、このようなケイ酸塩モレキュラーシーブは、高シリカモレキュラーシーブ(すなわち、Si対Alの比、Si/Alが>5であるケイ酸塩)として一般的に分類され得る。
【0028】
内燃機関における炭化水素燃料の燃焼から生成される排気ガスは、多くの燃焼成分を含む(代表的に、直鎖状および分枝状の非芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、多環式炭化水素およびこれらの混合物、ならびに二酸化炭素、水、窒素酸化物および二酸化硫黄のような非炭化水素成分が挙げられる)。このような排出成分のうちには、以下が含まれる:トルエン、キシレン、ベンゼン、およびこれらの混合物のような芳香族炭化水素;メタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンのような直鎖状および分枝状の炭化水素;シクロヘキサンのような脂環式炭化水素;ならびに、アルコールおよびメチル第三級ブチルエーテル(MTBE)のような付加的な燃料添加物。本発明の方法は、特に、内燃機関の低温開始動作の間に、特定の炭化水素燃料に限定する必要なく、このような炭化水素放出を低減するために有利に使用され得る。本発明から利益を受ける代表的な炭化水素燃料としては、ガソリン、ディーゼル燃料、航空燃料などが挙げられる。
【0029】
記載されるように、本発明はまた、炭化水素の燃焼の間に形成された排気ガスを処理するための排気システムに関する。CONトポロジーのモレキュラーシーブが炭化水素吸着剤として利用される多くの構成が可能であるが、一般的に、この排気システムは、以下を備える:吸着剤CONトポロジーのモレキュラーシーブを含む排気ガス吸着ユニット;炭化水素変換触媒を含む触媒式変換器ユニット;炭化水素燃焼生成物を含む排気ガスを、この炭化水素燃焼生成物が少なくとも部分的に上記モレキュラーシーブによって吸着されるように、上記吸着ユニットに供給するための手段;炭化水素燃焼生成物を、上記吸着ユニットから、この炭化水素燃焼生成物が排気排出ガス(exhaust emission gas)へと変換される上記触媒式変換器ユニットへ移送するための手段;ならびに、上記触媒式変換器ユニットから排気排出ガスを排出するための手段。
【0030】
吸着ユニットおよび触媒式変換器の両方は、当該分野で公知の任意の適切なデバイスであり得る(ただし、この吸着ユニットに含まれる吸着材料は、CONトポロジーのモレキュラーシーブを備える)。限定することなく、不完全燃焼燃料生成物を最終排気排出ガス生成物(例えば、水および二酸化炭素)へと変換するために適切な任意の触媒が、利用され得る。吸着ユニットから触媒式変換器へと炭化水素燃焼生成物を移送するため、および触媒式変換器ユニットから排気排出ガスを排出するための適切な手段は、一般的に、排ガスシステムにおいて使用される任意の公知のデバイスを備える。任意の適切な材料が利用され得るが、車両排ガスシステムの分野においては、このようなデバイスは、代表的に、金属または他の配管およびチューブなどである。
【0031】
本発明が、その特定の具体的実施形態と組み合わせて記載されることが、理解されるべきである。上述の記載および以下の実施例は、本発明の範囲を説明するものであり、限定するものではないことが意図される。本発明の範囲内の他の局面、利点および改変物は、本発明が関係する分野の当業者に明らかである。
【実施例】
【0032】
以下の実施例において、使用された数値(例えば、量、温度など)に関して精度を確実にする試みがなされたが、ある程度の実験誤差および偏差が考慮されるべきである。他に示されない限り、温度は摂氏であり、そして圧力は大気圧もしくは大気圧付近である。
【0033】
使用した全ての材料は、文献に詳述される手順に従って調製したか、または市販の供給源から得たかのいずれかである。ゼオライト β(SiO/Al比 100、「ゼオライト−β(100)」として以下に略記される)、モルデン沸石(SiO/Al比 10.2、「モルデン沸石(10.2)」として以下に略記される)、およびZSM−5(SiO/Al比 23.8、「ZSM−5(23.8)」として以下に略記される)は、Tosoh Corporationから得られ、そしてゼオライト Y(SiO/Al比 5.6、「ゼオライト−Y(5.6)」として以下に略記される)は、Catalysts & Chemicals Ind.Co.,Ltdによって供給された。本研究において使用した全ての材料は、H形態であり、そして0.1M硝酸アンモニウム溶液による3倍イオン交換によって得られた。
【0034】
SSZ−33を合成し、そして文献に報告された手順に従って後処理を実行した(例えば、Dartt,C.B.;Davis,M.E.Appl.Catal.,A 1996,143,53を参照のこと)。処理後、SiO/Al比が60であることを見出した。
【0035】
ゼオライトの脱着特性を調べるために、トルエンの温度プログラム式脱着(temperature−programmed desorption;TPD)を使用し、そしてこれを、熱伝導度検出器(TCD)とともにガスクロマトグラフィー(Shimadzu model GC−9AからのGC)を使用して実施した。約50mgのサンプルを、内径4mmの水晶管中で、水晶ウール(quartz wool)の間に置いた。その後、このサンプルを、ヘリウム流中で、300℃で約2時間、活性化させた。このカラムを50℃の温度に冷却した後、2μLのパルスを用いたパルス法を使用して、飽和するまでトルエンを注入した。90℃保持法(90℃ hold method)によって脱着を行った。ここで、上記カラムを、20K/分の加熱速度で50℃〜90℃に加熱し、そして同じ温度で約10分間維持し、弱く吸着されたトルエンを脱着した。その後、このサンプルを、20K/分の速度で390℃に加熱し、そしてさらに10分間390℃で維持し、次いで、室温に冷却した。上記TPD実験全てを、50mL/分の流速のヘリウム流下で実施した。
【0036】
(実施例1)
(ゼオライト−Y(5.6)、モルデン沸石(10.2)、ZSM−5、ゼオライト−βおよびSSZ−33についてのトルエン脱着プロフィール)
ゼオライト−Y(SiO/Al比 5.6)、モルデン沸石(SiO/Al比 10.2)、およびZSM−5について、5K/分の速度で上記のTPD手順に従って、トルエン脱着を実施した。図1Aに示すように、これらのゼオライトについてのトルエン脱着プロフィールは、ZSM−5についての低い脱着速度からゼオライト−Y(5.6)およびモルデン沸石(10.2)についてのより高い速度まで、様々である。しかし、全てのゼオライト(ゼオライト−Y、ZSM−5およびモルデン沸石)は、比較的低温でトルエンを脱着する。図1Bにおいて、SSZ−33は、使用された他のゼオライトよりも性能に33優れた脱着特性を示した。トルエン脱着の最終温度は、以下の順に低下した;SSZ−33>β>モルデン沸石>Y>ZSM−5。このような考えられる結論によって拘束されることは望まないが、本研究において使用された材料と比較して、SSZ−33は、他のゼオライトよりも増強された高温脱着を示し、これは、より大量のトルエンが吸着されたことに起因し得る。特に、SSZ−33は、約150℃および200℃において、2つの鋭い極大値を示す。この挙動は、10MR(複数環)チャンネルからの脱着が相対的により高い温度で生じるSSZ−33の独特の孔系に起因し得る可能性があるが、この挙動の理由を理解するためには、さらなる研究が必要とされる。これらの結果から、SSZ−33およびゼオライト−βを、吸着特性およびゼオライトの水熱安定性のより詳しい比較のために選択した。
【0037】
(実施例2)
(ゼオライト−β(1540)、ゼオライト−β(40)、およびゼオライト−β(100)についてのトルエン脱着プロフィール)
ゼオライト−βのトルエン脱着特性のよりよい理解のため、異なるSiO/Al比を有する3種のβゼオライトトルエンTPD挙動を、上記のように研究した。図2において示されるように、ゼオライト−β(1540)、ゼオライト−β(40)、およびゼオライト−β(100)についてのトルエン脱着プロフィールは、関数として、SiO/Al比(括弧内に列挙される)とともに変動する。この情報から、ゼオライト−β(100)を、他のβゼオライトに対する比較標準として選択した。なぜなら、その吸着能および最終脱着温度が、どちらも他の2つのβゼオライトよりも優れているからである。
【0038】
(実施例3)
(ゼオライト−β(100)およびSSZ−33についてのトルエン脱着プロフィールに対する水熱処理効果)
上記のように、SSZ−33およびゼオライト−β(100)についてのTPDトルエン脱着プロフィールを、水熱処理(10重量%水蒸気、800℃、約5時間)の前後のサンプルについて決定した。図3に示されるように、処理されていない(新しい)SSZ−33と水熱処理されたSSZ−33との両方は、優れた脱着特性を提供した(特に、SSZ−33および10重量%水蒸気、800℃、約5時間で水熱処理された同じゼオライト)。
【0039】
(実施例4)
(ゼオライト−β(100)およびSSZ−33のX線粉末回折)
ゼオライト−β(100)およびSSZ 33のX線粉末回折パターンを、水熱処理の前後におけるSSZ−33およびゼオライト−β(100)について、図4に示すように得た。これらのパターンからは、変化はほとんど見られないかまたは全く見られなかった。このことは、水熱処理によって、ゼオライトに有意な構造変化が生じなかったことを示す。
【0040】
(実施例5)
(水熱処理前後における、SSZ 33およびゼオライト−βについてのトルエン吸着能)
SSZ 33およびゼオライト−βについてのトルエン吸着能を、水熱処置の前後におけるサンプルについて(上記条件に従って)、図5に示すようにまた決定した。この図から、SSZ−33のトルエン脱着能は、水熱処理の前および後の両方において、ゼオライト−βよりも優れている。詳細には、SSZ−33の能力は、ゼオライト−βの能力よりも約1.25倍大きい。SSZ−33のこの能力および脱着温度は、炭化水素コールドトラップ用途における要求を考慮する場合、ゼオライト−βの能力および脱着温度よりも優れている。SSZ−33の水熱処理の後に、吸着能の低下が生じる。新しいSSZ−33から脱着された総量は、1.82mmol/gであり、水熱処理後には1.60mmol/gに低下する。ゼオライト−βと比較すると、新しいサンプルからは1.49mmol/gまでが脱着するが、水熱処理後は、0.56mmol/gのみである。
【0041】
表1は、窒素吸収によって測定された、これらのサンプルの細孔容量を提示する。SSZ−33は、0.21cm/gの細孔容量を有し、この容量は、水熱処理後に減少しない。一方、ゼオライト−βについては、細孔容量は0.20cm/gから0.16cm/gに減少する。
【0042】
(表1:サンプルの細孔容量および結晶サイズ)
【0043】
【表1】

(実施例6)
(種々の温度でのゼオライト−β(100)およびSAPO−5の水熱処理)
ゼオライト−β(100)のトルエン脱着特性を、ゼオライト−βを種々の温度(上記の水蒸気および処理時間の条件下で、600℃、700℃および800℃)で水熱処理することによって、図6に示すように、さらに決定した。この図から、700℃での水熱処理は、600℃で処理されたゼオライト−β(100)よりも良好な脱着性能を示す。図7はまた、種々の温度(上記の水蒸気および処理時間の条件下で、600℃、700℃および800℃)での、ゼオライト−β(100)のトルエン吸着能を示す。図8はさらに、種々の温度で処理されたゼオライト−β(100)についてのX線粉末回折パターンを提供し、水熱処理によってサンプルに有意な構造変化が生じなかったことを示す。図9は、やはり種々の温度(上記のように、600℃、700℃および800℃)で水熱処理された、SAPO−5のトルエン脱着プロフィールを図示する。
【0044】
図10は、600℃で水熱処理されたゼオライト−β(100)およびSAPO−5についてのトルエン脱着プロフィールをさらに示し、そして図11は、これらのゼオライトの各々についてのトルエンの脱着された量を示す。これらの図は、ゼオライト−β(100)が、SAPO−5よりも良好な吸着能および脱着性能を提供することを示している。
【0045】
(実施例7)
(種々の脱着速度でのSSZ−33の脱着特性の比較)
図12および図13は、それぞれ、種々の脱着速度でのSSZ−33の脱着特性の研究の結果(脱着プロフィールおよび脱着能)を提示する。これらの図からは、トルエン脱着温度が、脱着速度の増加とともに上昇することが観察される。
【0046】
(実施例8)
(Ag交換されたゼオライトによるSSZ−33、ゼオライト−β(100)、およびSAPO−5の脱着特定)
Agの組み込みはゼオライトにおける炭化水素吸着の増加をもたらし得るので、Ag交換されたゼオライトの脱着特性を、非修飾ゼオライトと比較して調べた。ゼオライト−β(100)、SSZ−33、およびSAPO−5に対する銀交換を、従来のイオン交換法によって、1gのAgNOと100gのHOおよび1gのサンプルとを、24時間80℃で攪拌して混合し、その後濾過し、すすぎ、乾燥させ、そして窒素流中で400℃で加熱することによって、実施した。
【0047】
図14は、800℃での水熱処理の前後でのAg−ゼオライト−β(100)についてのトルエン脱着プロフィールを示す。ここで、水熱処理後、吸着能における大きな減少を観察した。図15は、水熱処理前後における、Ag−ゼオライト−β(100)、Ag−ゼオライト−β(40)についてのX線粉末回折パターンをさらに示す。この図は、Ag−ゼオライト−β(40)について生じた構造的崩壊を示す。
【0048】
図16は、SSZ−33およびAg−SSZ−33についてのトルエン脱着プロフィールに関して得られた結果を提示する。この図は、そのより低い吸着能にも関わらず、脱着温度がより高温にシフトすることを示す。
【0049】
図17は、SAPO−5およびAg−SAPO−5についてトルエン脱着プロフィールに関して得られた結果を提示する。この図は、Agの組み込みが吸着能および脱着温度を有意に減少させたことを示す。
【0050】
図18は、SSZ−33およびAg−SSZ−33ならびにSAPO−5およびAg−SAPO−5についての、X線粉末回折パターンに関して得られた結果を提示する。
【0051】
図19は、Ag交換されたSSZ−33、ゼオライト−β(40)、およびSAPO−5についてのトルエン脱着プロフィールに関して得られた結果を提示する。この図は、Ag−ゼオライト−β(40)およびAg−SAPO−5と比較して、Ag−SSZ−33がより良好な脱着活性(すなわち、より高い吸着能、脱着量および上昇した脱着温度)を表すことを示す。
【0052】
表2はさらに、SSZ−33、ゼオライト−β、およびSAPOゼオライト(水熱処理されたゼオライトおよびAg交換されたゼオライト)について観察された脱着温度を定量的にまとめている。特に注目すべきことに、SSZ−33についての最終脱着温度およびTmax脱着温度(DendおよびDTmax)は、ゼオライト−β(100)よりも優れている。
【0053】
(表2:ゼオライトについての脱着温度;水熱処理されたゼオライトおよびAg交換されたゼオライト)
【0054】
【表2】

(実施例8)
(水熱処理されたゼオライトについてのSEM結果)
図20は、800℃で水熱処理された特定のゼオライトについて得られたSEM顕微鏡写真を示す。この図において、粒子の凝集が明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1A】図1A は、実施例1に記載される、特定のモレキュラーシーブについてのトルエン脱着プロフィールを図示する。
【図1B】図1B は、実施例1に記載される、特定のモレキュラーシーブについてのトルエン脱着プロフィールを図示する。
【図2】図2は、実施例2に記載される、ゼオライト−β(1540)、ゼオライト−β(40)、およびゼオライト−β(100)についてのトルエン脱着プロフィールを温度の関数として描写する。
【図3】図3は、新しい、未処理のゼオライト−βおよびSSZ−33についてのトルエン脱着と、10重量%水蒸気中で800℃で約5時間、水熱処理した同じゼオライトについてのトルエン脱着との間の比較を提供する。
【図4】図4は、水熱処理の前および後でのSSZ−33およびゼオライト−β(100)についてのX線粉末回折パターンを描写する。
【図5】図5は、水熱処理の前および後でのSSZ−33およびゼオライト−βに対するトルエン脱着能を図示する。
【図6】図6は、ゼオライト−β(100)のトルエン脱着特性に対する種々の温度水熱処理条件を変えることの効果を示す。
【図7】図7は、種々の温度で水熱処理されたゼオライト−β(100)上で脱着されたトルエンの量を示す。
【図8】図8は、種々の温度で水熱処理されたゼオライト−β(100)についてのX線粉末回折パターンを描写する。
【図9】図9は、種々の温度で水熱処理されたSAPO−5のトルエン脱着プロフィールを図示する。
【図10】図10は、600℃で水熱処理されたゼオライト−β(100)およびSAPO−5のトルエン脱着プロフィールを描写する。
【図11】図11は、600℃で水熱処理されたゼオライト−β(100)およびSAPO−5上で脱着されたトルエンの量の比較を示す。
【図12】図12は、種々の脱着速度でのSSZ−33のトルエン脱着プロフィールを図示する。
【図13】図13は、種々の脱着速度でのSSZ−33上で脱着されるトルエンの量を図示する。
【図14】図14は、800℃での水熱処理の前および後での、Ag−ゼオライト− β(100)のトルエン脱着プロフィールを示す。
【図15】図15は、水熱処理の前および後での、Ag−ゼオライト−β(100)およびAg−ゼオライト−β(40)のX線粉末回折パターンを示す。
【図16】図16は、SSZ−33およびAg−SSZ−33についてのトルエン脱着プロフィールを示す。
【図17】図17は、SAPO−5およびAg−SAPO−5に対するトルエン脱着プロフィール示す。
【図18】図18は、SSZ−33、Ag−SSZ−33、SAPO−5、およびAg−SAPO−5についてのX線粉末回折パターンを描写する。
【図19】図19は、Ag交換SSZ−33、Ag交換ゼオライト−β(40)、Ag交換およびSAPO−5についてのトルエン脱着プロフィールを示す。
【図20】図20は、800℃で水熱処理された特定のゼオライトのSEM顕微鏡写真を示し、その中で粒子の凝集は明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化水素燃焼生成物を含有する排気ガスを処理する方法であって、
a)該排気ガスをCONトポロジーのモレキュラーシーブと、該モレキュラーシーブによる該炭化水素燃焼生成物の吸着を促進するに有効な時間、接触させる工程;
b)パージガスを該モレキュラーシーブに通し、吸着された炭化水素燃焼生成物を該モレキュラーシーブから取り出す工程;および
c)該取り出された炭化水素燃焼生成物を含有するパージガスを、炭化水素変換触媒と接触させる工程、
を包含する、方法。
【請求項2】
流れる排気ガスとともに、a)、b)およびc)が逐次的かつ連続的に行なわれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブから構成される吸着剤材料内に収容されている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記排気ガスが、複数の炭化水素燃焼生成物を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記吸着された炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供するように選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブが、ゼオライト−β、ゼオライト−Y、モルデン沸石、またはZSM−5から選択される非CONトポロジーのモレキュラーシーブである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブと非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の前または後で、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供するように選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブおよび非CONトポロジーのモレキュラーシーブの水熱処理が、10重量%の水蒸気の存在下で、800℃で約5時間、25mL/分の空気流中で行なわれる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブと非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理後での、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供する、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブ材料と非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理後での、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブ材料と非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の前と後との両方で、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブ材料と非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の前と後との両方で、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブによる前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、吸着能の増加または脱着温度の上昇により特徴付けられる、請求項5に記載の方法。
【請求項14】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブによる前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、吸着能の増加により特徴付けられる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の増加が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の少なくとも1.1倍である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の増加が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の少なくとも1.2倍である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の増加が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の少なくとも1.25倍である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブによる、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、脱着温度の上昇により特徴付けられる、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブによる、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、吸着能の増加および脱着温度の上昇の両方により特徴付けられる、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、CONトポロジーのケイ酸塩モレキュラーシーブである、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記CONトポロジーのケイ酸塩モレキュラーシーブが、Al、B、Ga、Fe、Zn、Mg、Co、Geおよびこれらの混合物から選択される、フレームワークヘテロ原子を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記CONトポロジーのゼオライトが、SSZ−33、SSZ−26、CIT−1、ITQ−24およびこれらの混合物から選択されるCONトポロジーのモレキュラーシーブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、SSZ−33を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、希土類、2族金属、8〜10族金属およびこれらの混合物から選択される金属カチオンを含むCONトポロジーのモレキュラーシーブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記金属カチオンが、Mn、Ca、Mg、Zn、Cd、Pt、Pd、Ni、Co、Ti、Al、Sn、Fe、Coおよびこれらの混合物から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、Cu、Ag、Auおよびこれらの混合物から選択される金属を含有するCONトポロジーのモレキュラーシーブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記金属がAgを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、SSZ−33またはAg−SSZ−33を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記炭化水素燃焼生成物が、エンジン中の炭化水素燃料の燃焼に由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記炭化水素燃焼生成物が、内燃機関中の炭化水素燃料の燃焼に由来する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記内燃機関が、排気システムを備え、かつ前記方法が、該排気システムからの炭化水素の低温開始放出を低減するために利用される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記炭化水素燃焼生成物が、直鎖状非芳香族炭化水素もしくは分枝状非芳香族炭化水素、芳香族炭化水素、多環式炭化水素、またはこれらの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記芳香族炭化水素が、トルエン、キシレン、ベンゼンまたはこれらの混合物を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記パージガスが、前記排気ガス、二次空気、不活性ガス、またはこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
少なくとも1種の炭化水素燃焼生成物を含有する排気ガスを、該排気ガスを吸着剤モレキュラーシーブと接触させることにより該少なくとも1種の炭化水素燃焼生成物を、吸着剤モレキュラーシーブによって吸着させる工程、
吸着された炭化水素燃焼生成物を該モレキュラーシーブから脱着する工程、ならびに
該脱着された炭化水素燃焼生成物を炭化水素変換触媒と接触させる工程、
により処理する方法であって、CONトポロジーのモレキュラーシーブを該吸着剤モレキュラーシーブとして利用する工程を包含する改善がなされている、方法。
【請求項36】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、非CONトポロジーのモレキュラーシーブと比べて、前記吸着された炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供するように選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブと非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の前または後で、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供するように選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブおよび非CONトポロジーのモレキュラーシーブの水熱処理が、10重量%の水蒸気の存在下で、800℃で約5時間、25mL/分での空気流中で行なわれる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブと非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の後で、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供する、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブ材料と非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の後で、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供する、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブ材料と非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の前と後との両方で、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供する、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブ材料と非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の前と後との両方で、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供する、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブによる前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、吸着能の増加または脱着温度の上昇により特徴付けられる、請求項36に記載の方法。
【請求項44】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブによる前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、吸着能の増加により特徴付けられる、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の増加が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の少なくとも1.1倍である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の増加が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の少なくとも1.2倍である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の増加が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の少なくとも1.25倍である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブによる前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、脱着温度の上昇により特徴付けられる、請求項43に記載の方法。
【請求項49】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブによる、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、吸着能の増加および脱着温度の上昇の両方により特徴付けられる、請求項43に記載の方法。
【請求項50】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、CONトポロジーのケイ酸塩モレキュラーシーブを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項51】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、Al、B、Ga、Fe、Zn、Mg、Co、Geおよびこれらの混合物から選択される、フレームワークヘテロ原子を含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、SSZ−33、SSZ−26、CIT−1、ITQ−24およびこれらの混合物から選択されるCONトポロジーのモレキュラーシーブを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項53】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、SSZ−33を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項54】
炭化水素の燃焼の間に形成された排気ガスを処理するためのシステムであって、
CONトポロジーのモレキュラーシーブ吸着剤を含む排気ガス吸着ユニット;
炭化水素変換触媒を含む触媒式変換器ユニット;
炭化水素燃焼生成物を含有する排気ガスを、該炭化水素燃焼生成物が少なくとも部分的に該モレキュラーシーブにより吸着されるように、該吸着ユニットに供給するための手段;
該炭化水素燃焼生成物を該吸着ユニットから、該炭化水素燃焼生成物が排気排出ガスに変換される触媒式変換器ユニットへ移送するための手段;ならびに
該排気排出ガスを、該触媒式変換器ユニットから排出するための手段、
を備える、システム。
【請求項55】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、CONトポロジーのケイ酸塩モレキュラーシーブを含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記CONトポロジーのケイ酸塩モレキュラーシーブが、Al、B、Ga、Fe、Zn、Mg、Co、Geおよびこれらの混合物から選択される、フレームワークヘテロ原子を含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、SSZ−33、SSZ−26、CIT−1、ITQ−24およびこれらの混合物から選択される、請求項54に記載の方法。
【請求項58】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、SSZ−33を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項59】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記吸着された炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供するように選択される、請求項54に記載の方法。
【請求項60】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブが、該CONトポロジーのモレキュラーシーブと非CONトポロジーのモレキュラーシーブとの同じ水熱処理の前または後で、該非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着を提供するように選択される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブによる、前記炭化水素燃焼生成物の改善された吸着が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブに比べて、吸着能の増加または脱着温度の上昇により特徴付けられる、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の増加が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の少なくとも1.1倍である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の増加が、前記非CONトポロジーのモレキュラーシーブの吸着能の少なくとも1.25倍である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
内燃機関の排気ガスからの炭化水素放出を低減するための方法であって、該排気ガスを請求項54に記載のシステムを通して流す工程を包含する、方法。
【請求項65】
前記炭化水素放出が、前記エンジンの低温開始動作の間、低減される、請求項64に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2007−523742(P2007−523742A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551563(P2006−551563)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/003083
【国際公開番号】WO2005/074591
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(504315831)カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー (11)
【Fターム(参考)】