説明

放電灯駆動装置

【課題】 放電灯を両側駆動方式で点灯する際に両極から供給される電流を等しくできる放電灯駆動装置を提供する。
【解決手段】 放電灯駆動装置10は、第1の駆動回路20Aと、第2の駆動回路20Bと、制御回路60とを有する。駆動回路20Aは、放電灯Lの一方の電極に接続され、第1の交流電流Iを放電灯Lに流す。駆動回路20Bは、放電灯Lの他方の電極に接続され、第2の交流電流Iを放電灯Lに流す。制御回路60は、駆動回路20A,20Bの駆動パルスの位相差を調整して、I、Iの実効値を等しくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの電極を有する放電灯を駆動する放電灯駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶パネルの大型化が進み、液晶パネルのバックライトとして使用される冷陰極管は、長くなる傾向がある。管の一方の電極から高電圧を印加して冷陰極管を点灯する方法では、冷陰極管の長手方向に輝度むらが生じてしまうことがある。そこで、例えば特許文献1に記載されるように、1つの冷陰極管に対して、マスターインバータとスレーブインバータとからなる2つの対をなすインバータ回路を駆動回路として電極の各々に接続し、管の両極から高電圧を印加して冷陰極管を点灯させる方法(以下、両側駆動法と称す)が取られている。
【特許文献1】特開2004−241136
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、冷陰極管を両側駆動法で点灯する場合、マスターインバータとスレーブインバータとの間で特性にばらつきがあると、2つのインバータから管への印加電圧を同一にしたとき、各インバータ回路から出力される電流がアンバランスになることがある。
【0004】
そこで、2つのインバータ回路から流れる電流量を同一にするために、2つのインバータの出力電圧のデューティを各々調整して電流量を同じにする方法が提案されている。しかし、この方法では、インバータ毎にデューティが異なるので、デューティが大きくなるインバータ回路のディレーティングに余裕をとらなければならず、放電灯駆動装置の小型化の障害となっていた。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑み、ディレーティングを大きくせずに2つのインバータ回路から管内へ供給される電流量を容易に同一にできる放電灯駆動装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために提供される本発明の放電灯駆動装置は、2つの電極を有する放電灯を駆動する放電灯駆動装置であって、2つの電極のうちの一方の電極に接続される第1の駆動回路と、他方の電極に接続される第2の駆動回路と、第1及び第2の駆動回路の各々を駆動する第1及び第2の駆動パルスを生成する制御回路とを有する。第1の駆動回路は、放電灯に第1の交流電流を供給する。第2の駆動回路は、放電灯に第1の交流電流と略逆位相であって且つ同一周波数の第2の交流電流を供給する。制御回路は、第1及び第2の駆動パルスの位相差を調整することによって、第1及び第2の交流電流の実効値を略等しくする。
【0007】
上記構成により、放電灯は、第1及び第2の駆動回路によって、管の両極からそれぞれ第1及び第2の交流電流が供給されて点灯する。制御回路は、第1及び第2の駆動パルスの位相差を調整して、第1の交流電流と第2の交流電流との実効値を等しくする。すなわち、制御回路が、第1及び第2の駆動パルスの位相差を調整することによって、第1及び第2の駆動回路から出力される第1及び第2の交流電流の実効値が、互いに等しくなり、管内に流れ込む電流量が、何れの電極からも同じになる。
【0008】
好ましくは、第1の駆動回路は、第1の駆動パルスによりスイッチング動作を行う第1のスイッチング回路と、第1のスイッチング回路の出力部に接続された第1の変圧器とを有し、第1の変圧器の出力部は、一方の電極に接続されている。また、第2の駆動回路は、第2の駆動パルスによりスイッチング動作を行う第2のスイッチング回路と、第2のスイッチング回路の出力部に接続された第2の変圧器とを有し、第2の変圧器の出力部は、前記他方の電極に接続されている。さらに、第1及び第2のスイッチング回路は、同一規格を有し、第1及び第2の変圧器は、同一規格を有する。
【0009】
このように、第1及び第2の駆動回路は、それぞれ同一規格を有する同一の電気部品で構成されているので、第1及び第2の駆動回路に、同一電圧を入力した場合、各駆動回路から出力される第1及び第2の交流電流は、同じになっているのが理想である。しかしながら、実際は、製造及び許容公差により、各駆動回路への入力電圧が同じであっても、出力される第1及び第2の交流電流がいつも等しくなるとは限らない。そこで、第1及び第2の駆動パルスを位相差を調整することによって第1及び第2の交流電流の実効値を一致させ、これによって、第1及び第2の交流電流の実効値を略等しくしている。これにより、各駆動回路が、同一規格の電気部品で構成されている場合は、各電気部品に製造及び許容公差があったとしても、各駆動回路が出力する交流電流を略同一にすることが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、放電灯を両側駆動法で点灯させる際、各駆動回路から出力される電流量を互いに等しくできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1に、本発明の実施の形態である放電灯駆動装置10を示す。放電灯駆動装置10は、電源からの給電により放電灯Lの点灯を制御するものであり、第1の駆動回路20Aと、第2の駆動回路20Bと、電流検出器40と、位相差検出器50と、制御回路60と、からなる。放電灯駆動装置10によって点灯が制御される放電灯Lは、両端にそれぞれ電極E,Eを有する冷陰極管である。以下の説明において、電圧値、電流値、電力値は、特別に説明するものを除いて実効値を指すものとする。
【0012】
第1の駆動回路20Aは、第1のスイッチング回路22Aと、第1の変圧器24Aと、第1の共振コンデンサCとからなり、インバータ回路として構成される。第1のスイッチング回路22Aの入力端子A,Bには、電源12が接続され、電源12から直流電圧Vinが第1のスイッチング回路22Aに印加される。なお、端子Bは、基準電位Gに接続されている。第1のスイッチング回路22Aは、第1の駆動パルスとしての制御回路60からの制御信号Sに基づいてスイッチング動作を行う。
【0013】
第1の変圧器24Aは、同極性の1次コイルL11と2次コイルL12とからなり、所定の漏れインダクタンスを有している。第1のスイッチング回路22Aの出力端子C,Dには、1次コイルL11の両端がそれぞれ接続されている。2次コイルL12と並列に、第1の共振コンデンサCが接続されている。共振コンデンサCの一端は、基準電位Gに接続されている。
【0014】
上記構成によって、第1の駆動回路20Aは、第1のスイッチング回路22Aに入力された直流電圧Vinから第1の交流電圧VO1を生成して端子Cを介して出力する。第1の交流電圧VO1は、制御信号Sの周波数f及びディーティDと同期して、図2(a)に示すように、スイッチング周波数f、デューティDの方形波となる。端子Cは、第1のスイッチング回路22Aの出力端子として、第1の変圧器24Aへ電力を供給し、2次コイルL12から、出力端子E及びバラスト回路70Aを介して放電灯Lの一方の電極Eに接続されている。
【0015】
また、第1の変圧器24Aの漏れインダクタンスと第1の共振コンデンサCとによって、直列共振回路が第1の駆動回路20A内に形成される。故に、第1のスイッチング回路22Aのスイッチング周波数fを共振点近傍の周波数に設定すれば、第1の駆動回路20Aは、放電灯Lに向けて高電圧を印加できる。図3に、第1の駆動回路20Aの出力側からみた放電灯点灯装置10のインピーダンス特性Zを実線で示す。
【0016】
第2の駆動回路20Bは、第2のスイッチング回路22Bと、第2の変圧器24Bと、第2の共振コンデンサCとからなり、インバータ回路として構成される。第2のスイッチング回路22Bの入力端子A,Bには、電源12が接続され、電源12から直流電圧Vinが第2のスイッチング回路22Bに印加される。第2のスイッチング回路22Bは、第2の駆動パルスとしての制御回路60からの制御信号Sに基づいてスイッチング動作を行う。第2の変圧器24Bは、互いに逆極性となっている1次コイルL21と2次コイルL22とからなる。第2のスイッチング回路22Bの出力端子H,Jには、1次コイルL21の両端がそれぞれ接続されている。2次コイルL22と並列に、第2の共振コンデンサCが接続されている。共振コンデンサCの一端は、基準電位Gに接続されている。
【0017】
上記構成によって、第2の駆動回路20Bは、第2のスイッチング回路22Bに入力された直流電圧Vinから第2の交流電圧VO2を生成して端子Hから出力する。第2の交流電圧VO2は、図2(b)に示すように、制御信号Sの周波数f及びディーティDと同期して、スイッチング周波数f、デューティDの方形波となる。端子Hは、第2のスイッチング回路22Bの出力端子として、第2の変圧器24Bへ電力を供給し、2次コイルL22から、出力端子K及びバラスト回路70Bを介して放電灯Lの他方の電極Eに接続されている。
【0018】
また、第2の変圧器24Bの漏れインダクタンスと第2の共振コンデンサCとによって、直列共振回路が第2の駆動回路20B内に形成されるので、第2の駆動回路20Bは、共振を利用して放電灯Lに向けて高電圧を印加できる。故に、第2のスイッチング回路22Bのスイッチング周波数fを共振点近傍の周波数に設定すれば、第2の駆動回路20Bは、共振を利用して放電灯Lに向けて高電圧を印加できる。図3に、第2の駆動回路20Bの出力側からみた放電灯点灯装置10のインピーダンス特性Zを点線で示す。
【0019】
さらに、上記第1及び第2の駆動回路20A,20Bにおいて、第1及び第2のスイッチング回路22A,22Bは、同一規格で製造されている。また、第1及び第2の変圧器24A,24Bも、同一規格で製造されて、漏れインダクタンスなどの諸特性は、同一である。さらに、第1及び第2の共振コンデンサC,Cも、同一の容量を有し、同一規格で製造されている。このように、第1の駆動回路20Aと、第2の駆動回路20Bとは、同一規格で製造された電気部品からなるので、同一特性を呈すると考えられる。
【0020】
電流検出器40は、第1及び第2の駆動回路20,30の各々から出力される交流電流I,Iを検出し、検出したI,Iを制御回路60に向けて出力する。また、位相差検出器50は、交流電流I,Iの位相差Δθを検出して、その差を信号として制御回路60に出力する。
【0021】
制御回路60は、電流検出器40及び位相差検出器50からの出力信号に基づいて、第1及び第2の駆動回路20A,20Bのスイッチング回路22A,22Bにおける、スイッチング動作の周波数、デューティ、及びタイミングを設定し、これらの設定を制御信号S,Sとして各スイッチング回路22A,22Bへ向けて出力する。制御回路60は、駆動回路20A,20Bに対して位相制御を行うので、スイッチング動作の周波数fは、各駆動回路20A,20Bに対して共通に設定する。しかし、制御回路60は、スイッチング動作のデューティD,D及びタイミングは、スイッチング回路22A,22B毎に独立に設定する。このようにして設定された制御信号S,Sにより、制御回路30は、第1及び第2の駆動回路20、30から出力される第1及び第2の交流電流I,Iをそれぞれ制御する。
【0022】
次に、上記放電灯駆動装置10の動作について説明する。第1の駆動回路20Aでは、制御回路60から制御信号Sが第1のスイッチング回路22Aに入力されると、第1のスイッチング回路22Aは、入力電圧Vinを、周波数f、デューティD、及び電圧値V01の高周波交流電圧に変換して、第1の変圧器24Aに向けて出力する。第1の変圧器24Aは、電圧レベルを変換し、端子Eを介して第1の交流電流Iを出力する。放電灯Lでは、電流Iが一方の電極Eより管電流として流れ込む。
【0023】
同様に、第2の駆動回路20Bでは、制御回路60から制御信号Sが第2のスイッチング回路22Bに入力されると、第2のスイッチング回路22Bは、入力電圧Vinを、周波数f、デューティD、及び電圧値Vo2の高周波交流電圧に変換して、第2の変圧器24Bに向けて出力する。第2の変圧器24Bは、電圧レベルを変換し、端子Kを介して第2の交流電流Iを出力する。放電灯Lでは、電流Iが他方の電極Eより管電流として流れ込む。このようにして、放電灯Lには、両電極E,Eを介して交流電流I、Iが供給されて点灯される。
【0024】
この時、放電灯Lに供給される交流電流I,Iの実効値が略等しければ、両側駆動法によって点灯される放電灯Lのパワーバランスがとれていると考えることができ、その後の位相調整は、不要となる。
【0025】
また、放電灯Lを点灯する際、放電灯Lに高電圧を印加するために、スイッチング周波数fは、図3に示すように、インピーダンスが極小となる共振周波数fR1,fR2近傍に設定される。第1及び第2の駆動回路20A,20Bは、同一特性を有するように形成されてはいるが、各構成部品の製造誤差や許容誤差のために、通常、共振周波数fR1,fR2はずれており、第1及び第2の駆動回路20A,20Bのインピーダンス特性は、一致しないことが多い。通常、各構成部品は、±5%程度の製造誤差や特性に対する許容公差を有している。従って、スイッチング周波数fを共振周波数近傍に設定した場合、第1及び第2の駆動回路20A,20Bの各々の出力側からのインピーダンスが異なるために、第1及び第2のスイッチング回路の出力波形のデューティが同一であれば、図4に示すように交流電流I,Iが異なることになる。なお、図4において、Iは、Iの実効値であり、Iは、Iの実効値である(但し、I>Iとする)。すなわち、管内に流れ込む交流電流I,Iが電極毎に異なり、出力電流量が多く流れる駆動回路は、出力電流量が少ない他方の駆動回路に比較して、動作時の負荷を大きくすることになる。そこで、交流電流I,Iを略等しくするように調整することが必要になる。
【0026】
次に、管電流I,Iの調整方法について説明する。第1及び第2の駆動回路20A,20Bの各々を位相差の無い制御信号S,Sで駆動させて、放電灯Lへの交流電流I,Iの供給を開始した後、交流電流I,Iの実効値をそれぞれ電流検出器40により検出する(ステップS1)。次に、制御回路60は、検出した交流電流I,Iの実効値が、目標の電流値であるかどうかを判別する(ステップS2)。交流電流I,Iの実効値の何れもが、目標の電流値となっていれば(ステップS2,YES)、交流電流I,Iの調整を終了する。交流電流I,Iの実効値が、共に目標の電流値でない場合(ステップS2,NO)、ステップS3に進む。
【0027】
ステップS3にて、位相制御を行う。第1及び第2のスイッチング回路22A,22Bのうち、例えば図6(a)に示すように、スイッチング回路22Aの制御信号Sに対して、スイッチング回路22Bの制御信号Sの位相差θを変更することによって、第1の交流電圧V01と第2の交流電圧V02との間の位相差θを変更させると、図6(b)に示すように、第1の駆動回路20Aの出力部からみた放電灯駆動装置10のインピーダンスZと、第2の駆動回路20Bの出力部からみた放電灯駆動装置10のインピーダンスZとがそれぞれ変化する。それに伴い、交流電流I,Iの実効値I、Iは、図6(c)に示すように、大きい方が減少し、少ない方が増加して、互いに接近するように変化するので、交流電流I,Iの実効値を目標の電流値の実効値Iと一致させることができる。このようにして調整した交流電流I,Iの一例を図6(d)に示す。但し、I>I>Iとする。図6(d)に示すように、交流電流I,Iは、実効値が等しく、位相差も少なくなっている。図6(a)に示すように、各スイッチング回路22A,22Bからの出力電圧VO1,VO2は、デューティD,Dは略同じであるが、位相制御のためにタイミングがずれていることが分かる。
【0028】
このように、各スイッチング回路のスイッチング動作のタイミングを設定する制御信号間の位相差を調節して両電極E,Eから放電灯L管内に流れる交流電流I,Iの実効値を略一致させると、出力電圧VO1,VO2のデューティの差を拡大させずに、管電流I,Iの実効値を略等しくすることができる。第1及び第2のスイッチング回路22A,22Bの出力電圧VO1,VO2のデューティを実質的に同一にできるので、各駆動回路20A,20Bの動作時に作用する負荷は略同じとなる。従って、第1及び第2の駆動回路20A,20Bのディレーティングに余裕をとる必要が無くなり、放電灯駆動装置10を小型にできる。
【0029】
また、各駆動回路20A,20Bが、プラス・マイナス5%程度の製造及び許容公差を有する同一規格の電気部品で構成されている場合、駆動回路20A,20Bを、それぞれの共振周波数近傍のスイッチング周波数で駆動する場合は、各駆動回路20A,20Bから放電灯Lへの交流電流I,Iの実効値を、交流電流I,Iの位相を変化させて調整することによって、略等しくすることができる。
【0030】
また、放電灯Lの両電極E,Eから管内へ供給される交流電力P,Pも略等しくなるので、放電灯Lを管の長手方向に亘って均一な輝度で発光させることもできる。
【0031】
なお、電源12は、直流電源に替えて、交流電源から出力された交流電圧を整流した入力電圧を各駆動回路20A,20Bに供給しても良い。
【0032】
さらに、放電灯駆動装置10は、例えばn本が互いに並列接続された複数の放電灯を点灯することもできる。なお、バラスト回路70A,70Bは、用途に応じて省略しても良い。
【0033】
以上の説明においては、各電気部品は、同一規格のものを用いることとしたが、位相制御を行う上で、必要に応じて異なる規格のものを採用することを適宜行っても良い。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の放電灯駆動装置は、大画面テレビを始めとする各種ディスプレイパネルのバックライトの制御など、適宜の放電灯の駆動制御に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施の形態による放電灯駆動装置を示す構成図である。
【図2】第1及び第2のスイッチング回路の出力電圧を示す波形図である。
【図3】第1及び第2の駆動回路の各々の出力側からみた放電灯駆動装置のインピーダンス特性を示す図である。
【図4】第1及び第2の駆動回路から出力される交流電流の一例を示す。
【図5】交流電流を調整する方法を示すフローチャートである。
【図6(a)】スイッチング回路からの出力電圧を示す。
【図6(b)】位相差を制御した時の第1及び第2の駆動回路の各々の出力側からみた放電灯駆動装置のインピーダンス特性を示す。
【図6(c)】位相差を変更する時の交流電流の実効値の変化を示す。
【図6(d)】実効値が互いに等しく調整された交流電流の一例を示す。
【符号の説明】
【0036】
L 放電灯
10 放電灯駆動装置
20A 第1の駆動回路
20B 第2の駆動回路
60 制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの電極を有する放電灯を駆動する放電灯駆動装置であって、
前記2つの電極のうちの一方の電極に接続されると共に第1の交流電流を供給する第1の駆動回路と、
他方の電極に接続されると共に前記第1の交流電流と略逆位相であって且つ同一周波数の第2の交流電流を供給する第2の駆動回路と、
前記第1及び第2の駆動回路の各々を駆動する第1及び第2の駆動パルスを生成する制御回路と、
を有し、
前記制御回路は、前記第1及び第2の駆動パルスの位相差を調整して前記第1及び第2の交流電流の実効値を一致させることを特徴とする放電灯駆動装置。
【請求項2】
前記第1の駆動回路は、前記第1の駆動パルスによりスイッチング動作を行う第1のスイッチング回路と、前記第1のスイッチング回路の出力部に接続された第1の変圧器とを有し、前記第1の変圧器の出力部は、前記一方の電極に接続され、
前記第2の駆動回路は、前記第2の駆動パルスによりスイッチング動作を行う第2のスイッチング回路と、前記第2のスイッチング回路の出力部に接続された第2の変圧器とを有し、前記第2の変圧器の出力部は、前記他方の電極に接続され、
前記第1及び第2のスイッチング回路は、同一規格を有し、前記第1及び第2の変圧器は、同一規格を有することを特徴とする請求項1に記載の放電灯駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6(a)】
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【図6(b)】
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【図6(c)】
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【図6(d)】
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【公開番号】特開2006−210279(P2006−210279A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−24145(P2005−24145)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】