説明

文書処理装置及びプログラム

【課題】利用者の文書に対する利用状況に基づき、利用者の情報を変更登録するか否かを感知させる文書処理装置及びプログラムを提供すること。
【解決手段】複数の権限要素ごとに、当該権限要素のキーワードを少なくとも1つ記憶し、利用者に対応付けて、前記複数の権限要素のうちの少なくとも1つの属性要素を記憶する文書処理装置8であって、前記利用者に指示された処理を電子文書に対して実行し、記憶しているキーワードが、処理した電子文書に含まれるか否かを判断し、前記電子文書に含まれると判断したキーワードに基づいて、前記複数の権限要素のうち所定条件を満足する権限要素を特定し、該特定した権限要素を、前記利用者と対応付けて記憶するか否かを問い合わせる文書処理装置8である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者の情報と該利用者の文書に対する利用権限に関する情報とを登録しておき、管理するためのシステムがある。かかるシステムの中には、利用者の情報を変更登録する必要が生じた場合、情報の種類によっては、システムの管理者が手動で変更登録しなければならないものがある。なお、下記特許文献1には、システムに登録されている各文書が属する分類を、該文書中に存在するキーワードに基づいて特定するシステムが開示されている。上記のシステムに下記特許文献に記載の技術を適用すると、文書に含まれるキーワードに基づいて該文書が属する分類が決定され、決定された分類によって利用者が該文書を利用することが可能であるか否かをシステムの管理者が決定しうる。
【特許文献1】特開2001−109772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、手動で利用者の情報を変更登録する場合、利用者の情報を変更登録し忘れる事態が発生しやすく、場合によっては、何らかの不具合をきたす可能性があった。例えば、電子文書の閲覧が特定の権限を保持する利用者だけに制限される場合、該利用者が保持する権限の変更登録をシステムの管理者がし忘れたために、本来ならば閲覧可能であるべき利用者が当該電子文書を閲覧できないという事象が発生する。
【0004】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、利用者の文書に対する利用状況に基づき、利用者の情報を変更登録するか否かを感知させる文書処理装置及びプログラムの提供を、その目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、利用者に指示された処理を電子文書に対して実行する処理手段と、複数の属性要素ごとに、当該属性要素のキーワードを少なくとも1つ記憶する属性記憶手段と、前記利用者に対応付けて、前記複数の属性要素のうちの少なくとも1つの属性要素を記憶する利用者属性記憶手段と、前記属性記憶手段に記憶されるキーワードが、前記処理手段が処理した電子文書に含まれるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記電子文書に含まれると判断されたキーワードに基づいて、前記複数の属性要素のうち所定条件を満足する属性要素を特定する属性要素特定手段と、前記属性要素特定手段により特定された属性要素を、前記利用者属性記憶手段に記憶させるか否かを問い合わせる問い合わせ手段と、を含むことを特徴とする文書処理装置である。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記複数の属性要素ごとに、当該属性要素の第1指標値を記憶する第1指標値記憶手段と、前記電子文書に含まれると前記判断手段により判断されたキーワードに対応する属性要素の第1指標値を増加させる第1指標値増加手段と、をさらに含み、前記属性要素特定手段は、前記第1指標値記憶手段に記憶される第1指標値に基づいて属性要素を特定することを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記属性要素特定手段は、前記複数の属性要素のうち、その第1指標値が所定閾値以上の属性要素を特定することを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記問い合わせ手段は、前記属性要素特定手段により特定された属性要素が、前記利用者属性記憶手段に記憶されていない場合に、当該属性要素を前記利用者属性記憶手段に追加記憶させるか否かを問い合わせることを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記複数の属性要素の各々に対応付けて、少なくとも1つのキーワード候補を記憶するキーワード候補記憶手段と、前記複数の属性要素ごとに、当該属性要素に対応付けられた少なくとも1つのキーワード候補から少なくとも1つのキーワード候補を選択し、該選択した少なくとも1つのキーワード候補を、それぞれ、当該属性要素のキーワードとして、前記属性記憶手段に記憶させるキーワード記憶手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記キーワード候補記憶手段に記憶されるキーワード候補ごとに、当該キーワード候補の第2指標値を記憶する第2指標値記憶手段と、前記属性要素特定手段により特定された属性要素を前記利用者属性記憶手段に追加記憶させる追加記憶手段と、所定操作の受け付けに応じて、前記追加記憶手段が、前記属性要素特定手段により特定された属性要素を前記利用者属性記憶手段に追加記憶させる場合に、当該属性要素に対応付けられたキーワード候補の第2指標値を増加させる第2指標値増加手段と、をさらに含み、前記キーワード記憶手段は、前記第2指標値記憶手段に記憶される第2指標値に基づいて、前記複数の属性要素ごとにキーワード候補を選択することを特徴とする。
【0011】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記キーワード記憶手段は、前記複数の属性要素ごとに、第2指標値が所定閾値以上であるキーワード候補を選択することを特徴とする。
【0012】
請求項8の発明は、請求項6又は7の発明において、前記属性要素特定手段により特定された属性要素に対応付けられた少なくとも1つのキーワード候補のうち、前記電子文書に含まれるキーワード候補を特定するキーワード候補特定手段、をさらに含み、前記第2指標値増加手段は、前記追加記憶手段が、前記属性要素特定手段により特定された属性要素を前記利用者属性記憶手段に追加記憶させる場合に、前記キーワード候補特定手段により特定されたキーワード候補の第2指標値を増加させることを特徴とする。
【0013】
請求項9の発明は、請求項2の発明において、前記属性要素特定手段は、前記複数の属性要素のうち、その第1指標値が所定閾値よりも小さい属性要素を特定することを特徴とする。
【0014】
請求項10の発明は、請求項9の発明において、前記問い合わせ手段は、前記属性要素特定手段により特定された属性要素が、前記利用者属性記憶手段に記憶されている場合に、当該属性要素を前記利用者属性記憶手段に記憶させることを制限するか否かを問い合わせることを特徴とする。
【0015】
請求項11の発明は、請求項1乃至10のいずれかの発明において、前記処理手段が処理した電子文書から少なくとも1つの頻出語を抽出する頻出語抽出手段をさらに含み、前記判断手段は、前記属性記憶手段に記憶されるキーワードが前記頻出語抽出手段により抽出されたいずれかの頻出語と一致するか否かを判断することを特徴とする。
【0016】
請求項12の発明は、利用者に指示された処理を電子文書に対して実行する処理手段、複数の属性要素ごとに、当該属性要素のキーワードを少なくとも1つ記憶する属性記憶手段、前記利用者に対応付けて、前記複数の属性要素のうちの少なくとも1つの属性要素を記憶する利用者属性記憶手段、前記属性記憶手段に記憶されるキーワードが、前記処理手段が処理した電子文書に含まれるか否かを判断する判断手段、前記判断手段により前記電子文書に含まれると判断されたキーワードに基づいて、前記複数の属性要素のうち所定条件を満足する属性要素を特定する属性要素特定手段、前記属性要素特定手段により特定された属性要素を、前記利用者属性記憶手段に記憶させるか否かを問い合わせる問い合わせ手段、としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1,12の発明によれば、利用者の情報を変更登録するか否かを感知させることができる。
【0018】
請求項2の発明によれば、所定の指標値に基づいて、利用者の情報を変更登録するか否かを感知させることができる。
【0019】
請求項3の発明によれば、所定の指標値が所定値以上のものに基づいて、利用者の情報を変更登録するか否かを感知させることができる。
【0020】
請求項4の発明によれば、利用者の情報に登録されていない属性要素を登録するか否かを問い合わせることができる。
【0021】
請求項5の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、利用者の情報を変更登録するか否かを高精度に判断することができる。
【0022】
請求項6の発明によれば、利用者の情報に登録されていない属性要素が実際に登録されたか否かに基づいて、属性要素とキーワードとの関連性を指標化することができる。
【0023】
請求項7の発明によれば、属性要素と関連性の高いキーワードを関連付けることができるので、利用者の情報を変更登録するか否かを高精度に判断することができる。
【0024】
請求項8の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、属性要素とキーワードとの関連性をより正確に量ることができる。
【0025】
請求項9の発明によれば、所定の指標値が所定値より小さいものに基づいて、利用者の情報から削除するか否かを感知させることができる。
【0026】
請求項10の発明によれば、利用者の情報に登録されている属性要素を実際に削除するか否かを問い合わせることができる。
【0027】
請求項11の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、利用者の情報を登録または削除するか否かを高精度に判断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る文書処理システム100の構成図の一例である。同図に示すように、文書処理システム100は、複合機2と、情報端末4と、文書処理装置8と、を含む。複合機2や情報端末4は、ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク)を介して、文書処理装置8と通信可能に接続されている。本実施形態では、文書処理システム100は、一組織内(例えば、企業)で利用される。
【0029】
複合機2、情報端末4は、上記組織の構成員たる利用者に利用される。利用者は、複合機2や情報端末4から文書処理装置8にログインし、文書処理装置8に各種処理の指示を行う。本実施形態では、利用者は、複合機2や情報端末4から、文書処理装置8に電子文書を登録したり、既登録の電子文書の閲覧や編集を行ったりする。
【0030】
複合機2は、利用者の操作を受け、各種処理の指示を文書処理装置8に送信する。例えば、文書処理装置8に電子文書を登録する場合、複合機2は、スキャナが読み取った文書画像の登録指示を、文書処理装置8に送信する。
【0031】
情報端末4は、例えば、パーソナルコンピュータである。情報端末4も、利用者の操作を受け、各種処理の指示を文書処理装置8に送信する。例えば、文書処理装置8に電子文書を登録する場合に、複合機2は、利用者によって指定された文書情報(例えば、テキストデータ)の登録指示を、文書処理装置8に送信する。
【0032】
文書処理装置8は、ウェブサーバ機能を備えた一般的なサーバ装置である。文書処理装置8は、複合機2や情報端末4から受け付けた指示に基づいて、処理を実行する。また、文書処理装置8は、各種情報を記憶し、管理する。例えば、文書処理装置8は、各利用者によって登録された電子文書や、各利用者の属性情報を記憶する。ここでは、文書処理装置8は、各利用者の属性情報として、各利用者がシステム上保持する権限を記憶する。ここで、各利用者の権限は、文書処理装置8の管理者によって登録されるものである。具体的には、管理者は、各利用者に保持させる権限を、予め定められた複数の権限候補から選択して登録する。なお、各利用者が、自身の権限を、情報端末4から登録するようにしてもよい。
【0033】
図2は、文書処理装置8のハードウェア構成の一例を表す図である。同図に示すように、文書処理装置8は、中央処理装置40と、主記憶装置42と、補助記憶装置44と、出入力インターフェイス46と、入力装置48と、ディスプレイ50と、ネットワークインターフェイス52と、を含んで構成される。各装置は、データバス54を介して通信可能に接続されている。
【0034】
中央処理装置40は、CPUやMPU等であり、主記憶装置42に予め格納されているプログラムに従って動作し、各装置を制御する。また、中央処理装置40は、主記憶装置42に格納される情報を用いて演算し、主記憶装置42に出力する。なお、上記プログラムは、主記憶装置42に格納されるものに限らず、CD−ROMやDVD−ROMやDVD−ROM等の情報記憶媒体に格納されるものであってもよいし、ネットワークから提供されるものであってもよい。
【0035】
主記憶装置42は、RAMやROM等のメモリ素子であり、上記プログラムを格納するものである。また、主記憶装置42は、中央処理装置40から入力された演算情報や、出入力インターフェイスから入力される情報を格納する。また、格納している情報を、出入力インターフェイス経由でディスプレイ50やネットワークインターフェイス52に出力する。
【0036】
補助記憶装置44は、ハードディスク等であり、中央処理装置40からの制御信号に従い、主記憶装置42に格納される情報を記憶する。
【0037】
入力装置48は、キーボードやマウス等であり、中央処理装置40からの制御信号に従い、入力情報を出入力インターフェイス経由で主記憶装置42に出力する。
【0038】
ディスプレイ50は、中央処理装置40からの制御信号に従い、主記憶装置42に格納される情報を表示する。
【0039】
ネットワークインターフェイス52は、ネットワークインターフェイスカード等であり、中央処理装置40からの制御信号に従い、ネットワークから受信した情報を主記憶装置42に出力したり、主記憶装置42に格納される情報を、ネットワーク経由で送信したりする。
【0040】
図3は、中央処理装置40が上記プログラムに従って動作することにより、文書処理装置8にて実現される機能のブロック図である。ここでは、文書処理装置8にて実現される機能のうち、本発明に関連するものを中心として示す。
【0041】
記憶部76は、補助記憶装置44を中心として実現される。記憶部76には、利用者データベースと、文書データベースと、権限候補データベースと、が格納される。なお、記憶部76には、これら以外の情報も格納されることはもちろんである。
【0042】
文書データベースには、電子文書が格納される。
【0043】
利用者データベースには、各利用者に関する情報が格納される。図4は、利用者データベースの記憶内容の一例を示す図である。同図に示すように、利用者データベースは、権限データベースと、権限統計データベースと、を含む。権限データベースは、各利用者のレコードを記憶する。各利用者のレコードは、該利用者の認証情報(利用者ID、認証パスワード)を含む。また、各利用者のレコードは、該利用者の属性情報として、該利用者が保持する権限も含む。
【0044】
権限統計データベースは、利用者ごとに、該利用者のレコードを対応付けて記憶する。権限統計データベースでは、各利用者のレコードは、それぞれ、各権限候補の権限有効度指標と状態フラグと、を含む。本実施形態では、権限有効度指標は、下限値(ここでは、「0」とする)と上限値(ここでは、「100」とする)とが定められた数値情報である。また、権限候補の状態フラグは、利用者が該権限候補を保持しているか否かを表す。例えば、権限データベースを参照すると、利用者Aは、セキュリティ権限と、部長権限と、特許権限と、を保持しているので、権限統計データベースの利用者Aのレコードにおいて、これらの権限候補の状態フラグは「TRUE」となり、これら以外の権限候補の状態フラグは「FALSE」となる。
【0045】
権限候補データベースには、各権限候補に関する情報が格納される。図5は、権限候補データベースの記憶内容の一例を表す図である。同図に示すように、権限候補データベースは、キーワードデータベースと、キーワード統計データベースと、を含む。キーワードデータベースは、権限候補ごとに、該権限候補のレコードを対応付けて記憶する。各権限候補のレコードは、該権限候補のキーワードを含む。
【0046】
キーワード統計データベースも、権限候補ごとに、該権限候補のレコードを対応付けて記憶する。キーワード統計データベースでは、各権限候補のレコードは、少なくとも1つのキーワード候補と、各キーワード候補のキーワード有効度指標と、各キーワード候補の状態フラグと、を含む。本実施形態では、キーワード有効度指標は、下限値(ここでは、「0」とする)と上限値(ここでは、「100」とする)とが定められた数値情報である。また、各キーワード候補の状態フラグは、該キーワード候補が、キーワードデータベースにおいて、同じ権限候補のレコードに含まれているか否かを表す。例えば、キーワードデータベースを参照すると、セキュリティ権限のレコードには、「認証」、「パスワード」の2つのキーワードが含まれているので、キーワード統計データベースが保持するセキュリティ権限のレコードにおいて、これらのキーワード候補の状態フラグは「TRUE」となり、これら以外のキーワード候補(ここでは、「セキュリティ」)の状態フラグは「FALSE」となる。
【0047】
処理部60は、中央処理装置40を中心として実現される。処理部60は、ネットワークインターフェイス52が受信した認証情報に基づいて、利用者を認証し、特定する。また、処理部60は、ネットワークインターフェイス52が受信した処理指示に従って、各種処理を実行する。例えば、処理部60は、電子文書を文書データベースに格納したり、既に文書データベースに格納されている電子文書を読出・更新したりして、電子文書を処理する。
【0048】
また、処理部60は、管理者の所定操作に基づく入力を入力装置48から受け付けて、各利用者の保持する権限を変更する。例えば、処理部60は、権限データベースが保持する利用者のレコードに新たな権限を追加記憶したり、利用者のレコードから権限を削除したりする。
【0049】
頻出語抽出部62は、処理部60が処理した電子文書から、当該電子文書で頻出する名詞(頻出語)を抽出する。本実施形態では、頻出語抽出部62は、処理部60が処理した電子文書を解析し、テキストデータを抽出する。例えば、電子文書が文書画像である場合、OCR処理を実行することにより、テキストデータを抽出する。そして、頻出語抽出部62は、公知の重要文抽出処理を実行することにより、一定頻度以上頻出する頻出語を抽出する。なお、頻出語抽出部62は、頻出する度合いとは無関係に、電子文書に含まれるすべての名詞を抽出するようにしてもよい。以下、処理部60が処理した電子文書を、処理対象文書と呼ぶ。
【0050】
キーワードマッチング部64は、中央処理装置40を中心として実現される。キーワードマッチング部64は、キーワードデータベースに格納されるキーワードが、処理対象文書に含まれるか否かを判断する。本実施形態では、キーワードマッチング部64は、キーワードデータベースに格納されるキーワードごとに、頻出語抽出部62が抽出したいずれかの頻出語と一致するか否かを判断する。
【0051】
権限有効度更新部66は、中央処理装置40を中心として実現される。権限有効度更新部66は、電子文書に含まれると判断されたキーワードに対応する権限候補の権限有効度指標を増加させる。
【0052】
本実施形態では、権限有効度更新部66は、キーワードデータベースを参照して、いずれかの頻出語と一致すると判断されたキーワードに対応する権限候補を特定するとともに、権限統計データベースを参照し、処理部60が認証した利用者のレコードにおいて、該特定した権限候補の権限有効度指標を増加させる。
【0053】
権限候補判断部68は、中央処理装置40を中心として実現される。権限候補判断部68は、権限統計データベースを参照し、利用者ごとに、各権限候補について、権限有効度指標が所定の第1閾値(ここでは、「50」とする)以上であるか否かを判断する。
【0054】
本実施形態では、権限候補判断部68は、権限統計データベースの記憶内容のうち処理部60が認証した利用者のレコードを参照し、権限候補ごとに、権限有効度指標が第1閾値以上であるか否かを判断する。
【0055】
問い合わせ部70は、中央処理装置40を中心として実現される。問い合わせ部70は、前記権限候補判断部68による判断の結果に基づいて、利用者ごとに、該利用者の保持する権限を変更するか否かを管理者に問い合わせる。
【0056】
本実施形態では、問い合わせ部70は、権限データベースを参照し、権限有効度指標が第1閾値以上であると判断された権限候補が、処理部60が認証した利用者のレコードに含まれていない場合に、該権限候補を、該利用者の保持する権限に追加するか否かを管理者に問い合わせるためのインターフェイス(図9(a)参照)をディスプレイ50に表示する。また、問い合わせ部70は、権限データベースを参照し、権限有効度指標が第1閾値より小さいと判断された権限候補が、処理部60が認証した利用者のレコードに含まれている場合、該権限候補を該利用者の保持する権限から削除するか否かを管理者に問い合わせるためのインターフェイス(図9(b)参照)をディスプレイ50に表示する。なお、問い合わせ部70は、図9(c)に示すインターフェイスをディスプレイ50に表示することにより、権限候補の追加と、権限候補の削除と、を一度に問い合わせるようにしてもよい。
【0057】
キーワード有効度更新部72は、中央処理装置40を中心として実現される。キーワード有効度更新部72は、権限有効度指標が第1閾値以上であると判断された権限候補が、権限データベースにおいて、いずれかの利用者のレコードに追加記憶された場合に、該権限候補のレコードに含まれるキーワード有効度指標を増加させる。
【0058】
キーワード更新部74は、中央処理装置40を中心として実現される。キーワード更新部74は、キーワード統計データベースを参照し、権限候補ごとに、該権限候補のレコードから少なくとも1つのキーワード候補を選択するとともに、該選択した少なくとも1つのキーワード候補を、それぞれ、該権限候補のキーワードとして、キーワードデータベースに記憶する。
【0059】
本実施形態では、キーワード更新部74は、上記追加記憶された権限候補のレコードを参照し、キーワード有効度指標が所定の第2閾値(ここでは、「50」とする)以上であるキーワード候補を選択する。そして、キーワードデータベースを参照し、選択したキーワード候補が、該追加記憶された権限候補のレコードに含まれていなければ、該選択したキーワード候補を、そのレコードに追加記憶する。
【0060】
次に、このような機能を有する文書処理装置8が、利用者の複合機2や情報端末4から電子文書に対する処理指示を受信した場合に実行する処理の一例を、図6乃至図8のフローチャート図を参照しながら説明する。ここでは、文書処理装置8が、電子文書の登録指示を受信した場合を例に取り上げるが、文書処理装置8は、既登録の電子文書の読出指示や更新指示を受信した場合も同様の処理を実行するようにしてもよい。なお、以下では、文書処理装置8は、利用者の認証情報に基づいて、利用者(以下、対象利用者)を既に特定しているものとする。
【0061】
文書処理装置8は、複合機2や情報端末4から受信した処理の指示に従い、電子文書を処理する。ここでは、文書処理装置8は、電子文書の登録指示を受信すると、電子文書を文書データベースに記憶する(S101)。
【0062】
そして、文書処理装置8は、S101のステップで処理した電子文書(以下、処理対象文書)を解析し、頻出語を抽出する(S102)。具体的には、文書処理装置8は、処理対象文書を解析し、テキストデータを抽出する。例えば、処理対象が画像データである場合、OCR処理を実行することにより、テキストデータを抽出する。そして、文書処理装置8は、公知の重要文抽出処理を実行することにより、一定頻度以上頻出する頻出語を抽出する。なお、一定頻度以上頻出する頻出語が抽出されなかった場合、文書処理装置8は、処理を終了する。
【0063】
そして、文書処理装置8は、キーワードデータベースに格納されるキーワードごとに、S102のステップで抽出したいずれかの頻出語と一致するか否かを判断する(S103)。
【0064】
そして、文書処理装置8は、権限統計データベースを参照し、S103のステップでの判断の結果に基づいて、対象利用者のレコードに含まれる、各権限候補の権限有効度指標を更新する(S104)。
【0065】
具体的には、文書処理装置8は、キーワードデータベースを参照し、いずれかの頻出語と一致すると判断されたキーワードに対応する権限候補を特定し、権限統計データベースが保持する対象利用者のレコードにおいて、該特定した権限候補の権限有効度指標を所定値だけ増加させるとともに、該特定した権限候補以外の権限候補の権限有効度指標を所定値だけ減少させる。
【0066】
例えば、利用者Bが電子文書を登録する場合において、文書処理装置8が頻出語たる「認証」を抽出した場合を考える。この場合、文書処理装置8は、キーワードデータベースを参照して、「認証」に対応する権限候補たるセキュリティ権限を特定し、利用者Bのレコードに含まれる、セキュリティ権限の権限有効度指標を所定値だけ増加させる。さらに、文書処理装置は、セキュリティ権限以外の権限候補の権限有効度指標を、それぞれ、所定値だけ減少させる。
【0067】
そして、文書処理装置8は、1つの権限候補(以下、注目権限候補)を選択する。そして、文書処理装置8は、権限統計データベースが保持する対象利用者のレコードを参照し、該選択した注目権限候補の権限有効度指標が第1閾値以上であるか否かを判断する(S105)。
【0068】
そして、注目権限候補の権限有効度指標が第1閾値以上である場合(S105のY)、文書処理装置8は、権限データベースが保持する対象利用者のレコードに注目権限候補が含まれていないか否かを判断する(S106)。具体的には、文書処理装置8は、権限統計データベースが保持する対象利用者のレコードを参照し、注目権限候補の状態フラグが「FALSE」であるか否かを確認する。
【0069】
そして、権限データベースが保持する対象利用者のレコードに注目権限候補が含まれていない場合(S106のY)、文書処理装置8は、後述する図7の権限追加問い合わせ処理(S107)を実行し、S110のステップに進む。一方、権限データベースが保持する対象利用者のレコードに注目権限候補が含まれている場合(S106のN)、文書処理装置8は、S110のステップに進む。
【0070】
一方、注目権限候補の権限有効度指標が第1閾値より小さい場合(S105のN)、文書処理装置8は、権限データベースが保持する対象利用者のレコードに注目権限候補が含まれているか否かを判断する(S108)。具体的には、文書処理装置8は、権限統計データベースが保持する対象利用者のレコードを参照し、注目権限候補の状態フラグが「TRUE」であるか否かを確認する。
【0071】
なお、注目権限候補の権限有効度指標が第1閾値より小さい場合(S105のN)、文書処理装置8は、注目権限候補の権限有効度指標が、第1閾値とは異なる他の所定閾値より小さいか否かをさらに判断するようにしてもよい。この場合、上記他の所定閾値の値を、第1閾値以下の値に設定することが考えられる。そして、文書処理装置8は、注目権限候補の権限有効度指標が、上記他の所定閾値より小さい場合にS108のステップに進むようにし、該権限有効度指標が上記他の所定閾値以上である場合に、S110のステップに進むようにしてもよい。
【0072】
S108のステップにおいて、権限データベースが保持する対象利用者のレコードに注目権限候補が含まれている場合(S108のY)、文書処理装置8は、後述する図8の権限削除問い合わせ処理(S109)を実行し、S110のステップに進む。一方、権限データベースが保持する対象利用者のレコードに注目権限候補が含まれていない場合(S108のN)、文書処理装置8は、S110のステップに進む。
【0073】
文書処理装置8は、S110のステップにおいて、すべての権限候補について、S105乃至S109の処理を実行したか否かを判断する。そして、少なくとも1つの権限候補についてS105乃至S109の処理を未だ実行してない場合(S110のN)、文書処理装置8は、他の1つの注目権限候補を選択して、S105のステップに進む。一方、すべての権限候補についてS105乃至S109の処理を実行した場合(S110のY)、文書処理装置8は、処理を終了する。なお、ここでは、文書処理装置8は、S105乃至S109の処理を、各権限候補について順次実行しているが、これらの処理を、各権限候補について並列に実行するようにしてもよい。
【0074】
次に、権限追加問い合わせ処理について図7を参照しながら説明する。この処理では、文書処理装置8は、まず、注目権限候補を対象利用者の保持する権限に追加するか否かを管理者に問い合わせる(S201)。具体的には、文書処理装置8は、インターフェイス(図9(a)参照)をディスプレイ50に表示する。
【0075】
文書処理装置8は、管理者がチェックボックス90をチェックした状態でボタン画像94を押下する追加操作を受け付けたか否かを監視しており(S202)、上記追加操作を受け付けた場合(S202のY)、権限データベースが保持する対象利用者のレコードに注目権限候補を追加記憶する(S203)。さらに、文書処理装置8は、権限統計データベースが保持する対象利用者のレコードにおいて、注目権限候補の状態フラグを「FALSE」から「TRUE」に更新する。
【0076】
例えば、利用者Bのレコードに対応する、部長権限の権限有効度指標の値が図4に示す状態から第1閾値以上になった場合、文書処理装置8は、部長権限を利用者Bが保持する権限に追加するか否かを問い合わせる。そして、文書処理装置8は、上記追加操作を受け付けると、権限データベースが保持する利用者Bのレコードに部長権限を追加記憶し、部長権限の状態フラグを「FALSE」から「TRUE」に切り替える(図10参照)。
【0077】
そして、文書処理装置8は、キーワード統計データベースが保持する注目権限候補のレコードにおいて、キーワード有効度指標を所定値だけ増加させる(S204)。
【0078】
具体的には、文書処理装置8は、キーワード統計データベースを参照し、注目権限候補のレコードに含まれるキーワード候補の一つ一つと、S102のステップで抽出した頻出語の一つ一つとを比較することにより、注目権限候補のレコードに含まれるキーワード候補のうち、いずれかの頻出語と一致するキーワード候補を特定する。そして、文書処理装置8は、特定したキーワード候補のキーワード有効度指標を所定値だけ増加させる。
【0079】
なお、比較の結果、S102のステップで抽出した頻出語のなかにどのキーワード候補とも一致しない頻出語がある場合、文書処理装置8は、当該頻出語を、注目権限候補の新たなキーワード候補とし、注目権限候補のレコードに追加記憶するようにしてよい。この場合、文書処理装置8は、注目権限候補のレコードに、追加記憶したキーワード候補のキーワード有効度指標と状態フラグも追加記憶する。なお、この際、追加記憶したキーワード有効度指標の値にはその下限値を設定し、追加記憶した状態フラグには「FALSE」を設定する。
【0080】
そして、文書処理装置8は、キーワード権限データベースを参照し、S204のステップで特定したキーワード候補のキーワード有効度指標が上述した第2閾値以上であるか否かを判断する(S205)。
【0081】
そして、文書処理装置8は、S204のステップで特定したキーワード候補のキーワード有効度指標が第2閾値より小さい場合(S205のN)、そのまま処理を終了する。
【0082】
一方、文書処理装置8は、S204のステップで特定したキーワード候補のキーワード有効度指標が第2閾値以上である場合(S205のY)、キーワードデータベースを参照し、該キーワード候補が、キーワードデータベースが保持する注目権限候補のレコードに含まれているか否かを判断する(S206)。具体的には、文書処理装置8は、キーワード統計データベースが保持する注目権限候補のレコードを参照し、上記キーワード候補の状態フラグが「TRUE」であるか否かを判断する。
【0083】
そして、S204のステップで特定したキーワード候補が、キーワードデータベースが保持する注目権限候補のレコードに含まれている場合(S206のY)、文書処理装置8は、そのまま処理を終了する。一方、文書処理装置8は、S204のステップで特定したキーワード候補が、キーワードデータベースが保持する注目権限候補のレコードに含まれていない場合(S206のN)、該キーワード候補を注目権限候補の新たなキーワードとし、該キーワード候補を、注目権限候補のレコードに追加記憶する(S207)。このとき、文書処理装置8は、キーワード統計データベースが保持する注目権限候補のレコードにおいて、該追加記憶したキーワード候補の状態フラグを「FALSE」から「TRUE」に更新する。
【0084】
例えば、セキュリティ権限に対応する、キーワード候補「セキュリティ」のキーワード有効度指標の値が図5に示す状態から第2閾値以上になった場合、キーワードデータベースが保持するセキュリティ権限のレコードに「セキュリティ」を追加記憶し、状態フラグを「FALSE」から「TRUE」に切り替える(図11参照)。
【0085】
一方、管理者がチェックボックス92をチェックした状態でボタン画像94を押下する追加否認操作を受け付けた場合(S202のN)、文書処理装置8は、権限統計データベースにおいて、注目権限候補の権限有効度指標を第1閾値より小さいいずれかの値に設定する(S208)。例えば、権限有効度指標を第1閾値の半分の値に設定してもよい。
【0086】
そして、文書処理装置8は、キーワード統計データベースが保持する注目権限候補のレコードにおいて、キーワード有効度指標を所定値だけ減少させる(S209)。
【0087】
具体的には、文書処理装置8は、キーワード統計データベースを参照して、注目権限候補のレコードに含まれるキーワード候補の一つ一つと、S102のステップで抽出した頻出語の一つ一つとを比較することにより、注目権限候補のレコードに含まれるキーワード候補のうち、いずれかの頻出語と一致するキーワード候補を特定する。そして、文書処理装置8は、該特定したキーワード候補のキーワード有効度指標を所定値だけ減少させる。
【0088】
そして、文書処理装置8は、キーワード権限データベースを参照し、S209のステップで特定したキーワード候補のキーワード有効度指標が第2閾値より小さいか否かを判断する(S210)。なお、S209のステップで特定したキーワード候補のキーワード有効度指標が、第2閾値とは異なる他の所定閾値より小さいか否かを判断するようにしてもよい。この場合、上記他の所定閾値の値を、第2閾値以下の値に設定することが考えられる。
【0089】
そして、文書処理装置8は、S209のステップで特定したキーワード候補のキーワード有効度指標が第2閾値以上である場合(S210のN)、そのまま処理を終了する。
【0090】
一方、文書処理装置8は、S209のステップで特定したキーワード候補のキーワード有効度指標が第2閾値より小さい場合(S210のY)、該キーワード候補が、キーワードデータベースが保持する注目権限候補のレコードに含まれていないか否かを判断する(S211)。具体的には、文書処理装置8は、キーワード統計データベースが保持する注目権限候補のレコードを参照し、上記キーワード候補の状態フラグが「FALSE」であるか否かを判断する。
【0091】
そして、S209のステップで特定したキーワード候補が、キーワードデータベースが保持する注目権限候補のレコードに含まれていない場合(S211のY)、文書処理装置8は、そのまま処理を終了する。
【0092】
一方、文書処理装置8は、S209のステップで特定したキーワード候補が、キーワードデータベースが保持する注目権限候補のレコードに含まれている場合(S211のN)、該キーワード候補を、注目権限候補のレコードから削除する(S212)。このとき、文書処理装置8は、キーワード統計データベースが保持する注目権限候補のレコードにおいて、該削除したキーワード候補の状態フラグを「TRUE」から「FALSE」に更新する。
【0093】
例えば、セキュリティ権限に対応する、キーワード候補「認証」のキーワード有効度指標の値が図5に示す状態から第2閾値より小さくなった場合、キーワードデータベースが保持するセキュリティ権限のレコードから「認証」を削除し、状態フラグを「TRUE」から「FALSE」に切り替える(図12参照)。
【0094】
以上が、権限追加問い合わせ処理の内容である。
【0095】
次に、権限削除問い合わせ処理について図8を参照しながら説明する。この処理では、文書処理装置8は、まず、注目権限候補を対象利用者の保持する権限から削除するか否かを管理者に問い合わせる(S301)。具体的には、文書処理装置8は、所定のインターフェイス(図9(b)参照)をディスプレイ50に表示する。
【0096】
文書処理装置8は、チェックボックス96をチェックした状態でボタン画像99を押下する削除操作を受け付けたか否かを監視しており(S302)、上記削除操作を受け付けた場合(S302のY)、権限データベースが保持する対象利用者のレコードから注目権限候補を削除する(S303)。さらに、文書処理装置8は、権限統計データベースが保持する対象利用者のレコードにおいて、注目権限候補の状態フラグを「TRUE」から「FALSE」に更新する。
【0097】
例えば、利用者Bのレコードに対応する、プログラマ権限の権限有効度指標の値が図4に示す状態から第1閾値より小さい値になった場合、利用者Bが保持する権限からプログラマ権限を削除するか否かを問い合わせる。そして、上記削除操作を受け付けると、文書処理装置8は、権限データベースが保持する利用者Bのレコードからプログラマ権限を削除し、プログラマ権限の状態フラグを「TRUE」から「FALSE」に切り替える(図13参照)。
【0098】
一方、チェックボックス98をチェックした状態でボタン画像99を押下する削除否認操作を受け付けた場合(S302のN)、文書処理装置8は、権限統計データベースが保持する対象利用者のレコードにおいて、注目権限候補の権限有効度指標に、第1閾値以上のいずれかの値を設定する(S304)。例えば、文書処理装置8は、「権限有効度指標の上限値と、第1閾値と、の和の半分の値」を権限有効度指標に設定するようにしてもよい。以上が権限削除問い合わせ処理の内容である。なお、ここでは、権限の追加と、権限の削除と、を別々に問い合わせるようにしているが、一度に問い合わせるようにしてもよい。例えば、図9(c)に示すインターフェイスをディスプレイ50に表示するようにしてもよい。
【0099】
本発明の実施形態は、上記実施形態だけに限らない。
【0100】
すなわち、上記の実施形態では、利用者の属性情報の一例として、利用者の権限を取り上げているが、利用者の属性を表す情報であれば、どのような情報であってもよい。例えば、属性情報は、利用者の職務、勤務地、年齢層、居住都道府県、地位、などを表す情報であってもよい。
【0101】
また、上記実施形態では、権限の追加や削除の問い合わせを、文書処理装置8の管理者に対して行うようにしているが、利用者に対して直接行うようにしてもよい。例えば、文書処理装置8は、図9に示すインターフェイスを、利用者の情報端末4に表示するようにしてもよい。
【0102】
また、上記実施形態では、文書処理装置8は、電子文書に対して処理を実行するタイミングで、S105乃至S110の処理を実行しているが、以下の態様も考えられる。すなわち、文書処理装置8は、定期的に、S105乃至S110の処理を実行するようにしてもよい。この場合、S105乃至S110の処理を、各利用者について実行することが考えられる。
【0103】
また、S105乃至S110の処理を定期的に実行するようにする場合、権限有効度指標を減少させる処理(すなわち、S104の一部、S208)と、S304の処理と、を省略するようにしてもよい。この場合、S105乃至S110の処理を実行した後、すべての権限有効度指標の値を下限値0に初期化することが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施形態に係る文書処理システムの構成の一例を表す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る文書処理装置の構成の一例を表す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る文書処理装置の機能ブロックの一例を表す図である。
【図4】利用者データベースの記憶内容の一例を表す図である。
【図5】権限候補データベースの記憶内容の一例を表す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る文書処理装置が実行する処理の一例を表すフローチャート図である。
【図7】本発明の実施形態に係る文書処理装置が実行する権限追加問い合わせ処理の一例を表すフローチャート図である。
【図8】本発明の実施形態に係る文書処理装置が実行する権限削除問い合わせ処理の一例を表すフローチャート図である。
【図9】本発明の実施形態に係る文書処理装置のディスプレイに表示されるインターフェイスの一例である。
【図10】利用者データベースの記憶内容の一例を表す図である。
【図11】権限候補データベースの記憶内容の一例を表す図である。
【図12】権限候補データベースの記憶内容の一例を表す図である。
【図13】利用者データベースの記憶内容の一例を表す図である。
【符号の説明】
【0105】
2 複合機、4 情報端末、8 文書処理装置、40 中央処理装置、42 主記憶装置、44 補助記憶装置、46 出入力インターフェイス、48 入力装置、50 ディスプレイ、52 ネットワークインターフェイス、54 データバス、60 処理部、62 頻出語抽出部、64 キーワードマッチング部、66 権限有効度更新部、68 権限候補判断部、70 問い合わせ部、72 キーワード有効度更新部、74 キーワード更新部、76 記憶部、90,92,96,98 チェックボックス、94,99 ボタン画像、100 文書処理システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に指示された処理を電子文書に対して実行する処理手段と、
複数の属性要素ごとに、当該属性要素のキーワードを少なくとも1つ記憶する属性記憶手段と、
前記利用者に対応付けて、前記複数の属性要素のうちの少なくとも1つの属性要素を記憶する利用者属性記憶手段と、
前記属性記憶手段に記憶されるキーワードが、前記処理手段が処理した電子文書に含まれるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記電子文書に含まれると判断されたキーワードに基づいて、前記複数の属性要素のうち所定条件を満足する属性要素を特定する属性要素特定手段と、
前記属性要素特定手段により特定された属性要素を、前記利用者属性記憶手段に記憶させるか否かを問い合わせる問い合わせ手段と、
を含むことを特徴とする文書処理装置。
【請求項2】
前記複数の属性要素ごとに、当該属性要素の第1指標値を記憶する第1指標値記憶手段と、
前記電子文書に含まれると前記判断手段により判断されたキーワードに対応する属性要素の第1指標値を増加させる第1指標値増加手段と、をさらに含み、
前記属性要素特定手段は、前記第1指標値記憶手段に記憶される第1指標値に基づいて属性要素を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項3】
前記属性要素特定手段は、前記複数の属性要素のうち、その第1指標値が所定閾値以上の属性要素を特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の文書処理装置。
【請求項4】
前記問い合わせ手段は、前記属性要素特定手段により特定された属性要素が、前記利用者属性記憶手段に記憶されていない場合に、当該属性要素を前記利用者属性記憶手段に追加記憶させるか否かを問い合わせる、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の文書処理装置。
【請求項5】
前記複数の属性要素の各々に対応付けて、少なくとも1つのキーワード候補を記憶するキーワード候補記憶手段と、
前記複数の属性要素ごとに、当該属性要素に対応付けられた少なくとも1つのキーワード候補から少なくとも1つのキーワード候補を選択し、該選択した少なくとも1つのキーワード候補を、それぞれ、当該属性要素のキーワードとして、前記属性記憶手段に記憶させるキーワード記憶手段と、
をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の文書処理装置。
【請求項6】
前記キーワード候補記憶手段に記憶されるキーワード候補ごとに、当該キーワード候補の第2指標値を記憶する第2指標値記憶手段と、
前記属性要素特定手段により特定された属性要素を前記利用者属性記憶手段に追加記憶させる追加記憶手段と、
所定操作の受け付けに応じて、前記追加記憶手段が、前記属性要素特定手段により特定された属性要素を前記利用者属性記憶手段に追加記憶させる場合に、当該属性要素に対応付けられたキーワード候補の第2指標値を増加させる第2指標値増加手段と、をさらに含み、
前記キーワード記憶手段は、前記第2指標値記憶手段に記憶される第2指標値に基づいて、前記複数の属性要素ごとにキーワード候補を選択する、
ことを特徴とする請求項5に記載の文書処理装置。
【請求項7】
前記キーワード記憶手段は、前記複数の属性要素ごとに、第2指標値が所定閾値以上であるキーワード候補を選択する、
ことを特徴とする請求項6に記載の文書処理装置。
【請求項8】
前記属性要素特定手段により特定された属性要素に対応付けられた少なくとも1つのキーワード候補のうち、前記電子文書に含まれるキーワード候補を特定するキーワード候補特定手段、をさらに含み、
前記第2指標値増加手段は、前記追加記憶手段が、前記属性要素特定手段により特定された属性要素を前記利用者属性記憶手段に追加記憶させる場合に、前記キーワード候補特定手段により特定されたキーワード候補の第2指標値を増加させる、
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の文書処理装置。
【請求項9】
前記属性要素特定手段は、前記複数の属性要素のうち、その第1指標値が所定閾値よりも小さい属性要素を特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の文書処理装置。
【請求項10】
前記問い合わせ手段は、前記属性要素特定手段により特定された属性要素が、前記利用者属性記憶手段に記憶されている場合に、当該属性要素を前記利用者属性記憶手段に記憶させることを制限するか否かを問い合わせる、
ことを特徴とする請求項9に記載の文書処理装置。
【請求項11】
前記処理手段が処理した電子文書から少なくとも1つの頻出語を抽出する頻出語抽出手段をさらに含み、
前記判断手段は、前記属性記憶手段に記憶されるキーワードが前記頻出語抽出手段により抽出されたいずれかの頻出語と一致するか否かを判断する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の文書処理装置。
【請求項12】
利用者に指示された処理を電子文書に対して実行する処理手段、
複数の属性要素ごとに、当該属性要素のキーワードを少なくとも1つ記憶する属性記憶手段、
前記利用者に対応付けて、前記複数の属性要素のうちの少なくとも1つの属性要素を記憶する利用者属性記憶手段、
前記属性記憶手段に記憶されるキーワードが、前記処理手段が処理した電子文書に含まれるか否かを判断する判断手段、
前記判断手段により前記電子文書に含まれると判断されたキーワードに基づいて、前記複数の属性要素のうち所定条件を満足する属性要素を特定する属性要素特定手段、
前記属性要素特定手段により特定された属性要素を、前記利用者属性記憶手段に記憶させるか否かを問い合わせる問い合わせ手段、
としてコンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−310694(P2008−310694A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−159393(P2007−159393)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】