説明

文書管理装置、文書管理方法、文書管理プログラム及び記録媒体

【課題】 文書に対するセキュリティレベルを適切かつ簡便に設定することのできる文書管理装置、文書管理方法、文書管理プログラム及び記録媒体の提供を目的とする。
【解決手段】 文書を入力させる文書入力手段と、前記文書に対する第一のセキュリティレベルを入力させるセキュリティレベル入力手段と、入力された前記文書からキーワードを抽出するキーワード抽出手段と、前記キーワードに基づいて前記文書に対する第二のセキュリティレベルを算出し、前記第一のセキュリティレベルと前記第二のセキュリティレベルとに基づいて前記文書に対するセキュリティレベルを判定するセキュリティレベル算出手段と、判定されたセキュリティレベルと前記文書とを関連付けて蓄積する文書蓄積手段とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理装置、文書管理方法、文書管理プログラム及び記録媒体に関し、特に文書に関するセキュリティレベルを管理する文書管理装置、文書管理方法、文書管理プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子的な文書にセキュリティ情報やプライバシに関する情報が含まれる場合に、これら重要な情報を不用意に印刷、表示させないために出力制限を行う技術が提案されてきた(例えば、特許文献1)。その他、印刷禁止情報を持つことで文書およびその複製の印刷や表示をコントロールしようという技術(例えば、特許文献2)、セキュリティレベルを設定した後に利用できる技術(例えば、特許文献3、特許文献4)、文書を画像化してDBに登録する際にキーワード抽出するという技術(例えば、特許文献5)も提案されている。
【特許文献1】特開2003−303063号公報
【特許文献2】WO00/51338号公報
【特許文献3】特開2002−288161号公報
【特許文献4】特開2004−152263号公報
【特許文献5】特開2003−308325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の技術では文書に対するセキュリティ情報の設定を人手で行う必要があり、非常手間がかかるという問題があった。
【0004】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、文書に対するセキュリティレベルを適切かつ簡便に設定することのできる文書管理装置、文書管理方法、文書管理プログラム及び記録媒体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで上記課題を解決するため、本発明は、文書を入力させる文書入力手段と、前記文書に対する第一のセキュリティレベルを入力させるセキュリティレベル入力手段と、入力された前記文書からキーワードを抽出するキーワード抽出手段と、前記キーワードに基づいて前記文書に対する第二のセキュリティレベルを算出し、前記第一のセキュリティレベルと前記第二のセキュリティレベルとに基づいて前記文書に対するセキュリティレベルを判定するセキュリティレベル算出手段と、判定されたセキュリティレベルと前記文書とを関連付けて蓄積する文書蓄積手段とを有する文書管理装置として構成されることを特徴とする。
【0006】
また、上記課題を解決するため、本発明は、上記文書管理装置における文書管理方法、前記文書管理方法を前記文書管理装置に実行させるための文書管理プログラム、又は前記文書管理プログラムを記録した記録媒体としてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、文書に対するセキュリティレベルを適切かつ簡便に設定することのできる文書管理装置、文書管理方法、文書管理プログラム及び記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態における文書管理装置のハードウェア構成例を示す図である。本実施の形態における文書管理装置は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100と、補助記憶装置102と、メモリ装置103と、演算処理装置104と、インタフェース装置105と、表示装置106と、入力装置107と等を有するように構成される。
【0009】
文書管理装置10での後述される機能を実現するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムが記録された記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。
【0010】
補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。演算処理装置104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って文書管理装置10に係る機能を実行する。インタフェース装置105はネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置106はプログラムによるGUI等を表示する。入力装置107はキーボード及びマウス等で構成され、様々な操作指示を受け付けるために用いられる。
【0011】
図2は、本発明の第一の実施の形態における文書管理装置の機能構成例を示す図である。図2において、文書管理装置10は、文書入力部11、文書蓄積部12、キーワード抽出部13、セキュリティレベル計算部14、セキュリティレベル入力部15、及びキーワードセキュリティレベル管理部16等より構成される。
【0012】
文書入力部11は、例えば、GUI(Graphical User Interface)等を表示させることにより文書蓄積部12に蓄積及び管理させる文書(電子的な文書)をユーザに入力又は選択させる。入力又は選択された文書は通常、コンピュータ上でひとつのファイルとして扱われる。
【0013】
キーワード抽出部13は、入力された文書の中から適切な方法によってキーワードを抽出する。ここで、適切な方法は、テキスト情報からキーワードを抽出するための公知な方法を、運用に合せて選択すればよい。なお、一つの文書から複数のキーワードが抽出されてもよい。
【0014】
キーワードセキュリティレベル管理部16は、各キーワードに対するセキュリティレベルが設定されたテーブルを管理する。ここで、セキュリティレベルとは、セキュリティ上の観点からの重要度を示す指標をいい、本実施の形態では、「極秘」、「秘」、「社外秘」等の値を例とする。但し、アルファベットや数値によって表現してもよい。
【0015】
図3は、キーワードセキュリティレベルテーブルの構成例を示す図である。図3に示されるように、キーワードセキュリティレベルテーブル161には、キーワードごとにセキュリティレベル(「極秘」、「秘」、「社外秘」)が設定されている。キーワードセキュリティレベルテーブル161の内容は、管理者等が運用に合せて予め設定しておけばよい。
【0016】
セキュリティレベル入力部15は、例えば、GUI等を表示させることにより文書に対するセキュリティレベルをユーザに入力させる。
【0017】
セキュリティレベル計算部14は、キーワード抽出部13より抽出されたキーワードとセキュリティレベルテーブル161とに基づいて、入力された文書に対するセキュリティ差レベルを算出し、算出されたセキュリティレベルとセキュリティレベル入力部15を介してユーザの任意によって入力されたセキュリティレベルとに基づいて、当該文書に対するセキュリティレベルを判定する。
【0018】
文書蓄積部12は、文書入力部11を介して入力された文書の内容、キーワード抽出部13によって文書より抽出されたキーワード、及びセキュリティレベル計算部14によって判定されたセキュリティレベルを蓄積及び管理する。
【0019】
以下、図2の文書管理装置10の処理手順について説明する。図4は、第一の実施の形態における文書管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0020】
ステップS101において、ユーザは文書蓄積部12に登録する文書の入力又は選択を行う。文書の入力又は選択は、例えば、文書入力部11が表示装置106に表示させたる画面を介して行われる。ここで入力された文書を以下「入力文書」という。
【0021】
続いて、ユーザは、入力文書に対するセキュリティレベル(「極秘」、「秘」又は「社外秘」を入力する(S102)。セキュリティレベルの入力は、例えば、セキュリティレベル入力部15が表示装置106に表示させる画面を介して行われる。
【0022】
続いて、キーワード抽出部13は、入力文書の内容(テキスト情報)からキーワードを抽出する(S103)。例えば、キーワードセキュリティレベルテーブル161に登録されている各キーワードを入力文書の内容から検索すればよい。複数のキーワードが検索された場合は、それらの複数のキーワードを抽出結果としておく。
【0023】
続いて、セキュリティレベル計算部14は、キーワード抽出部13によって抽出されたキーワードとセキュリティレベルテーブル161とに基づいて入力文書に対するセキュリティレベルを算出する(S104)。より詳しくは、セキュリティレベル管理部16が抽出された各キーワードに対するセキュリティレベルを検索し、検索されたセキュリティレベルの最大値又は平均値をここでの算出結果とする。
【0024】
続いて、セキュリティレベル計算部14は、ステップS104において自動的に算出されたセキュリティレベル(以下「算出セキュリティレベル」という。)と、ステップS102においてユーザの任意によって入力されたセキュリティレベル(以下「入力セキュリティレベル」という。)とを比較する(S105)。比較の結果、セキュリティレベル計算部14は、入力セキュリティレベルの方が高い場合は入力セキュリティレベルを(S106)、それ以外の場合は算出セキュリティレベルを(S107)入力文書に対するセキュリティレベルとして採用する。
【0025】
続いて、文書蓄積部12は、入力文書と、入力された文書から抽出されたキーワードと、入力文書に対するセキュリティ情報とを文書管理テーブルに登録する(S108)。
【0026】
図5は、第一の実施の形態における文書管理テーブルの構成例を示す図である。図5に示されるように、文書管理テーブル121には、文書ごとに、文書ID、文書(の内容)、キーワード、セキュリティレベルが管理されている。
【0027】
なお、上記においては、入力セキュリティレベルと算出セキュリティレベルとを選択的又は排他的な関係として扱った例を示したが、例えば、両者の平均を入力文書のセキュリティレベルとしてもよい。
【0028】
上述したように第一の実施の形態による文書管理装置10によれば、ユーザの任意によって入力されるセキュリティレベルと、文書に含まれているキーワードから自動的に算出されるセキュリティレベルとに基づいて当該文書に対するセキュリティレベルが判定される。したがって、より安全なセキュリティレベルの設定が期待できる。
【0029】
次に、第二の実施の形態について説明する。図6は、本発明の第二の実施の形態における文書管理装置の機能構成例を示す図である。図6中、図2と同一部分には同一符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0030】
図6においては、セキュリティレベル入力部15の代わりにセキュリティレベルオプション入力部17が文書管理装置10の構成要素となっている。
【0031】
セキュリティレベルオプション入力部17は、例えば、GUI等を表示させることにより文書に対するセキュリティレベルをユーザに入力させる点においてセキュリティレベル入力部15と同様である。但し、セキュリティレベルオプション入力部17が提供する画面では、値が空のセキュリティレベルの入力や、セキュリティレベルの入力のキャンセルも可能である。
【0032】
以下、図6の文書管理装置10の処理手順について説明する。図7は、第二の実施の形態における文書管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。図7中、図4と同一ステップには同一ステップ番号を付し、その説明は省略する。
【0033】
図7のステップS201において、ユーザは、入力文書に対するセキュリティレベル(「極秘」、「秘」又は「社外秘」)を入力する。セキュリティレベルの入力は、例えば、セキュリティレベルオプション入力部17が表示装置106に表示させる画面を介して行われる。但し、ユーザは、入力文書に対するセキュリティレベルを入力しないことも選択できる。
【0034】
したがって、ステップS202において、セキュリティレベル計算部14は、入力セキュリティレベルが入力されているか否かを判定する。入力セキュリティレベルが入力されていない場合、セキュリティレベル計算部14は、算出セキュリティレベルを入力文書に対するセキュリティレベルとして採用する。入力セキュリティレベルが入力されている場合、第一の実施の形態において説明したステップS105以降の処理が実行される。
【0035】
上述したように第二の実施の形態による文書管理装置10によれば、ユーザは必ずしもセキュリティレベルを入力する必要はない。したがって、比較的重要度の低い文書に対するセキュリティレベルの設定は、自動的な算出に委ねることにより、ユーザに対する作業負担を軽減させることができる。
【0036】
次に、第三の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第三の実施の形態における文書管理装置の機能構成例を示す図である。図8中、図6と同一部分には同一符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0037】
図8においては、キーワードセキュリティレベル更新部18及びキーワードセキュリティレベル再計算部19が新たな構成要素となっている。
【0038】
キーワードセキュリティレベル更新部18は、例えば、GUI等を表示させることによりキーワードセキュリティレベル管理部16における設定内容、すなわち、キーワードセキュリティレベルテーブル161を更新するための情報を例えば管理者等のユーザに入力させ、入力された情報によってキーワードセキュリティレベルテーブル161を更新する。キーワードセキュリティレベルテーブル161を更新するための情報としては、既存のキーワードに対するセキュリティレベルの変更や既存のキーワードの削除、又は新たなキーワード及びそのセキュリティレベルの追加等がある。
【0039】
キーワードセキュリティレベル再計算部19は、キーワードセキュリティレベル更新部18からの更新通知に応じ、文書蓄積部12に蓄積されている文書全てについてセキュリティレベルの再計算を行い、新たなセキュリティレベルを文書蓄積部12に反映する。
【0040】
また、第三の実施の形態においては、文書蓄積部12における文書管理テーブルの構成が多少異なる。図9は、第三の実施の形態における文書管理テーブルの構成例を示す図である。
【0041】
図9に示されるように第三の実施の形態における文書管理テーブル122は、入力セキュリティレベルについても保存されるように構成されている。入力セキュリティレベルの保存が必要なのは、後述するように文書のセキュリティレベルの再計算の際に必要とされるからである。
【0042】
以下、図8の文書管理装置10の処理手順について説明する。図10は、第三の実施の形態における文書管理装置のキーワードセキュリティレベル更新処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0043】
ステップS301において、ユーザはキーワードセキュリティレベルの更新情報を入力する。更新情報の入力は、例えば、キーワードセキュリティレベル更新部18が表示装置106に表示させる画面を介して行われる。
【0044】
続いて、キーワードセキュリティレベル更新部18は、ユーザによって入力された更新情報をキーワードセキュリティレベルテーブル161に反映する(S302)。例えば、既存のキーワードに対するセキュリティレベルの変更、キーワードの削除、新たなキーワード及びセキュリティレベルの追加等が行われる。キーワードセキュリティレベル更新部18は、セキュリティレベルテーブル161を更新した旨をキーワードセキュリティレベル再計算部19に通知する。
【0045】
ステップS303以降は、キーワードセキュリティレベル更新部18からの通知を受けたキーワードセキュリティレベル再計算部19等によって実行される、文書蓄積部12の文書管理テーブル122(図9)に蓄積されている文書ごとのループ処理である。
【0046】
まず、キーワードセキュリティレベル再計算部19は、文書管理テーブル122における一つの文書を処理対象とする(S304)。処理対象とされた文書を以下「カレント文書」という。続いて、キーワードセキュリティレベル再計算部19は、カレント文書について文書管理テーブル122に登録されているキーワード(以下「登録キーワード」という。)と、更新されたセキュリティレベルテーブル161とに基づいてカレント文書に対するセキュリティレベルを算出する(S305)。より詳しくは、セキュリティレベル管理部16が各登録キーワードに対するセキュリティレベルを検索し、キーワードセキュリティレベル再計算部19が、検索されたセキュリティレベルの最大値又は平均値をここでの算出結果として出力する。
【0047】
続いて、S306からS309に関しては、図7のステップS202〜S107において説明した処理と同様の処理がキーワードセキュリティレベル再計算部19によって実行され、入力セキュリティレベル又は算出セキュリティレベルのいずれかがカレント文書に対するセキュリティレベルとして採用される。但し、ここでの入力セキュリティレベルとは、カレント文書について文書管理テーブル122に登録されている入力セキュリティレベルをいう。
【0048】
続いて、キーワードセキュリティレベル再計算部19は、新たなセキュリティレベルによって、文書管理テーブル121におけるカレント文書のセキュリティレベルを更新する(S310)。
【0049】
上記ステップS304からS310までの処理が、文書管理テーブル122における全ての文書に対して実行されると(S303でYes)、処理が終了する。
【0050】
上述したように、第三の実施の形態における文書管理装置10によれば、各キーワードに対するセキュリティレベルの変更に応じて、文書に登録されているセキュリティレベルを自動的に更新することができる。
【0051】
次に、第四の実施の形態について説明する。図11は、本発明の第四の実施の形態における文書管理装置の機能構成例を示す図である。図11中、図8と同一部分には同一符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0052】
図11においては、セキュリティレベル変更通知部20が新たな構成要素となっている。セキュリティレベル変更通知部20は、キーワードセキュリティレベル再計算部19によってセキュリティレベルが更新された文書の入力ユーザに対して、セキュリティレベルが更新された旨の電子メールを送信する。なお、セキュリティレベル変更通知部20は、各ユーザのユーザ名又はユーザIDとメールアドレスとの対応表に基づいて、入力ユーザのメールアドレスを特定する。
【0053】
また、第四の実施の形態において、文書入力部11は、文書を入力するユーザのユーザ名又はユーザIDと当該文書の文書名とを更に当該ユーザに入力させる。文書蓄積部12は、文書ごとに当該文書を入力したユーザのユーザ名又はユーザIDと当該文書の文書名とを更に文書管理テーブル121に管理する。
【0054】
図12は、第四の実施の形態における文書管理テーブルの構成例を示す図である。図12に示されるように、文書管理テーブル123には、文書名とユーザ名又はユーザIDとを管理するための項目が設けられている。
【0055】
以下、図11の文書管理装置10の処理手順について説明する。図13は、第四の実施の形態における文書管理装置のキーワードセキュリティレベル更新処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。図13中、図10と同一ステップには同一ステップ番号を付し、その説明は適宜省略する。
【0056】
図13においては新たにステップS311が追加されている。すなわち、ステップS310において、キーワードセキュリティレベル再計算部19は、カレント文書のセキュリティレベルを更新すると、セキュリティレベルに変更のあったカレント文書については、その文書名、ユーザ名、変更前のセキュリティレベル、及び変更後のセキュリティレベルをセキュリティレベル変更通知部20に出力する。
【0057】
続いて、セキュリティレベル変更通知部20は、キーワードセキュリティレベル再計算部19からの入力に応じ、例えば、カレント文書の入力ユーザに対して、カレント文書の文書名、変更前のセキュリティレベル、及び変更後のセキュリティレベル等を含む電子メールを送信することにより、カレント文書のセキュリティレベルの更新を通知する(S311)。
【0058】
上述したように、第四の実施の形態における文書管理装置10によれば、文書の入力ユーザとは異なる管理者によってセキュリティレベルの修正が行われた場合でも、その修正によって生じた各文書のセキュリティレベルの変更を各ユーザに通知し、認知させることができる。
【0059】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態における文書管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態における文書管理装置の機能構成例を示す図である。
【図3】キーワードセキュリティレベルテーブルの構成例を示す図である。
【図4】第一の実施の形態における文書管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】第一の実施の形態における文書管理テーブルの構成例を示す図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態における文書管理装置の機能構成例を示す図である。
【図7】第二の実施の形態における文書管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第三の実施の形態における文書管理装置の機能構成例を示す図である。
【図9】第三の実施の形態における文書管理テーブルの構成例を示す図である。
【図10】第三の実施の形態における文書管理装置のキーワードセキュリティレベル更新処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第四の実施の形態における文書管理装置の機能構成例を示す図である。
【図12】第四の実施の形態における文書管理テーブルの構成例を示す図である。
【図13】第四の実施の形態における文書管理装置のキーワードセキュリティレベル更新処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
10 文書管理装置
11 文書入力部
12 文書蓄積部
13 キーワード抽出部
14 セキュリティレベル計算部
15 セキュリティレベル入力部
16 キーワードセキュリティレベル管理部
17 セキュリティレベルオプション入力部
18 キーワードセキュリティレベル更新部
19 キーワードセキュリティレベル再計算部
20 セキュリティレベル変更通知部
100 ドライブ装置
101 記録媒体
102 補助記憶装置
103 メモリ装置
104 演算処理装置
105 インタフェース装置
106 表示装置
107 入力装置
B バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を入力させる文書入力手段と、
前記文書に対する第一のセキュリティレベルを入力させるセキュリティレベル入力手段と、
入力された前記文書からキーワードを抽出するキーワード抽出手段と、
前記キーワードに基づいて前記文書に対する第二のセキュリティレベルを算出し、前記第一のセキュリティレベルと前記第二のセキュリティレベルとに基づいて前記文書に対するセキュリティレベルを判定するセキュリティレベル算出手段と、
判定されたセキュリティレベルと前記文書とを関連付けて蓄積する文書蓄積手段とを有することを特徴とする文書管理装置。
【請求項2】
前記セキュリティレベル算出手段は、前記第一のセキュリティレベルと前記第二のセキュリティレベルとのうち高い値を示す方を前記文書に対するセキュリティレベルとして判定することを特徴とする請求項1記載の文書管理装置。
【請求項3】
キーワードごとに当該キーワードに対して設定されたセキュリティレベルを管理するキーワードセキュリティレベル管理手段を有し、
前記セキュリティレベル算出手段は、前記キーワード抽出手段によって抽出された各キーワードに対するセキュリティレベルを前記セキュリティレベル管理手段における設定内容より検索し、検索されたセキュリティレベルに基づいて前記文書に対するセキュリティレベルを算出することを特徴とする請求項1又は2記載の文書管理装置。
【請求項4】
前記セキュリティレベル算出手段は、前記検索されたセキュリティレベルの最大値又は平均値を前記文書に対するセキュリティレベルとして算出することを特徴とする請求項3記載の文書管理装置。
【請求項5】
前記文書蓄積手段は、前記判定されたセキュリティレベルと共に前記キーワード抽出手段によって抽出されたキーワード及び前記第一のセキュリティレベルとを前記文書に関連付けて蓄積し、
前記キーワードセキュリティレベル管理手段における設定内容に対する更新情報を入力させ、入力された前記更新情報に基づいて前記設定内容を更新するキーワードセキュリティレベル更新手段と、
前記設定内容の更新に応じ、前記文書蓄積手段に蓄積されている各文書のキーワード及び前記第一のセキュリティレベルと、前記設定内容が更新された前記キーワードセキュリティレベル管理手段とに基づいて前記各文書のセキュリティレベルを再計算するセキュリティレベル再計算手段とを有することを特徴とする請求項3又は4記載の文書管理装置。
【請求項6】
前記セキュリティレベル再計算手段によって前記文書に対するセキュリティレベルが更新された旨を通知する電子メールを送信するメール送信手段を有することを特徴とする請求項5記載の文書管理装置。
【請求項7】
コンピュータにおける文書管理方法であって、
文書を入力させる文書入力手順と、
前記文書に対する第一のセキュリティレベルを入力させるセキュリティレベル入力手順と、
入力された前記文書からキーワードを抽出するキーワード抽出手順と、
前記キーワードに基づいて前記文書に対する第二のセキュリティレベルを算出し、前記第一のセキュリティレベルと前記第二のセキュリティレベルとに基づいて前記文書に対するセキュリティレベルを判定するセキュリティレベル算出手順と、
判定されたセキュリティレベルと前記文書とを関連付けて蓄積する文書蓄積手順とを有することを特徴とする文書管理方法。
【請求項8】
前記セキュリティレベル算出手順は、前記第一のセキュリティレベルと前記第二のセキュリティレベルとのうち高い値を示す方を前記文書に対するセキュリティレベルとして判定することを特徴とする請求項7記載の文書管理方法。
【請求項9】
キーワードごとに当該キーワードに対して設定されたセキュリティレベルを管理するキーワードセキュリティレベル管理手順を有し、
前記セキュリティレベル算出手順は、前記キーワード抽出手順において抽出された各キーワードに対するセキュリティレベルを前記セキュリティレベル管理手順における設定内容より検索し、検索されたセキュリティレベルに基づいて前記文書に対するセキュリティレベルを算出することを特徴とする請求項7又は8記載の文書管理方法。
【請求項10】
前記セキュリティレベル算出手順は、前記検索されたセキュリティレベルの最大値又は平均値を前記文書に対するセキュリティレベルとして算出することを特徴とする請求項9記載の文書管理方法。
【請求項11】
前記文書蓄積手順は、前記判定されたセキュリティレベルと共に前記キーワード抽出手順において抽出されたキーワード及び前記第一のセキュリティレベルとを前記文書に関連付けて蓄積し、
前記キーワードセキュリティレベル管理手順における設定内容に対する更新情報を入力させ、入力された前記更新情報に基づいて前記設定内容を更新するキーワードセキュリティレベル更新手順と、
前記設定内容の更新に応じ、前記文書蓄積手順において蓄積されている各文書のキーワード及び前記第一のセキュリティレベルと、前記設定内容が更新された前記キーワードセキュリティレベル管理手順における設定内容とに基づいて前記各文書のセキュリティレベルを再計算するセキュリティレベル再計算手順とを有することを特徴とする請求項9又は10記載の文書管理方法。
【請求項12】
前記セキュリティレベル再計算手順において前記文書に対するセキュリティレベルが更新された旨を通知する電子メールを送信するメール送信手順を有することを特徴とする請求項11記載の文書管理方法。
【請求項13】
コンピュータに、
文書を入力させる文書入力手順と、
前記文書に対する第一のセキュリティレベルを入力させるセキュリティレベル入力手順と、
入力された前記文書からキーワードを抽出するキーワード抽出手順と、
前記キーワードに基づいて前記文書に対する第二のセキュリティレベルを算出し、前記第一のセキュリティレベルと前記第二のセキュリティレベルとに基づいて前記文書に対するセキュリティレベルを判定するセキュリティレベル算出手順と、
判定されたセキュリティレベルと前記文書とを関連付けて蓄積する文書蓄積手順とを実行させるための文書管理プログラム。
【請求項14】
請求項13記載の文書管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−4383(P2007−4383A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−182299(P2005−182299)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】