説明

新型キーボード

【課題】長時間使用しても疲労しないキーボードの提供。
【解決手段】本発明は、一実施形態として、プリント回路基板(103)と、プリント回路基板上に配置された複数のキー(101)と、キーの状態を検出し、スキャンコードを出力するコントローラとを備えたキーボード(100)であって、複数のキーのうちの少なくとも一部が、スイッチと、スイッチの上面から立ち上がる起立部(102)とを含むキーボードを提供する。当該キーボード(100)は、起立部(102)に対し、プリント回路基板(103)の表面と平行な方向、若しくはそれよりも上向きに印加された力に応答して、キーがオンに切り替わるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータや携帯電話、電卓のような電子機器のキーボードに関し、特に、操作時の疲労を軽減するキーボードに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータの普及に伴い、キーボードを使用してデータを入力する機会は飛躍的に増大した。その結果、疲労から来る肉体の異常、特に、指、手、腕などの痛み、及び運動機能の低下などが、現在、大きな問題になっている。原因の一つは、キーを「押し下げる」という指の動きにある。1874年に初めて商品化された英文タイプライターから現在普及している電子キーボード、電卓に至るまで、従来のキーボードは、キーを垂直に押下するという点で、大きく変わっていない。特許文献1は、そのように垂直に押下されるキーを備えた従来のキーボードを開示している。
【0003】
【特許文献1】特開2002−333943号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人類が猿である時代にまで遡って考えてみても、指で物を「押し下げる」という動作は、人類の生存にあまり関与しない点で、人間にとって本来、不得手、不自然な動作である。そのような無理な動作を長時間行えば、肉体、特に、指、手、腕などの機能に支障を来たすのは当然である。これに比べ、物を「掴む」(又は「握る」)という動作は、生命維持に繋がる動作であり、人間にとって生来的に得意な動作である。例えば人間は、猿であった時代から、木から落ちないように枝を掴み、食料を得るために動物、昆虫、植物などを掴んできた。そのため、「掴む」という動作は、長時間行っても、肉体の機能に支障を来たすことがない本能的な動作である。本発明は、「掴む」という動作、すなわち、水平方向、若しくはそれよりも上向きの指の動きでキー入力可能なキーボードを提供することにより、キーボードを長時間操作したときに生じる疲労の問題を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、一実施形態として、プリント回路基板と、該プリント回路基板上に配置された複数のキーと、キーの状態を検出し、スキャンコードを生成するコントローラとを備えたキーボードであって、前記複数のキーのうちの少なくとも一部が、スイッチと、該スイッチの上面から立ち上がる起立部とを含み、該起立部に対し、前記プリント回路基板の表面と平行な方向、若しくはそれよりも上向きに印加された力に応答して、キーがオンに切り替わるように構成されるキーボードを提供する。
【0006】
本発明は、他の実施形態として、プリント回路基板と、該プリント回路基板上に配置された複数のキーと、キーの状態を検出し、スキャンコードを生成するコントローラとを備えたキーボードであって、前記複数のキーのうちの少なくとも一部が、2本の支柱部材と、その間に張り渡された弦とを含み、該弦に対し、前記プリント回路基板の表面と平行な方向、若しくはそれよりも上向きに印加された力に応答して、前記弦がスイッチに接触し、キーがオンに切り替わるように構成されるキーボードを提供する。
【0007】
本発明は、更に別の実施形態として、起立部を備えたキーを有するキーボードを電子機器の本体に収容する方法を提供する。この方法は、キーボードのキーの起立部を電子機器の本体内に挿入する形で前記キーボードを本体に装着することにより、キーの起立部の破損を防止することからなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、本発明の一実施形態によるキーボード100を示す斜視図である。キーボード100は複数のキー101を備え、少なくとも一部のキー101(点線で囲まれた範囲A、及び範囲Bにあるキー)は、起立部102を備える。ユーザは、起立部102に指をかけ、あたかも物を掴むような指の動きで起立部102の側面から概ね水平な力、又はそれよりも上向きの力を加えることにより、キー101をONにする。指を離すと、キー101はスプリング(図示せず)の働きによって元の状態へ戻り、キー101はオフになる。キーボード100は、プリント回路基板103と、プリント回路基板103上に取り付けられた複数のキー101と、同じくプリント回路基板103上に配置されたコントローラ105(図示せず)とを含む。コントローラ105は、プリント回路基板103裏面の配線パターン104(図示省略)を通してキー101に配線され、キー101がオンになったときに、又はオフになったときにCPUへ送信される符号(スキャンコード)を生成する働きをする。コントローラ105は、従来のキーボードに使用されている任意の適当なキーボードコントローラでよい。例えば、PS/2キーボードのスキャンコードやUSBキーボードのスキャンコードを生成する市販のキーボードコントローラを使用することが可能である。一実施形態として、コントローラ105には、例えば、Winbond社から販売されているW83977ATFが使用される。なお、この実施形態では、範囲A、及び範囲Bにあるキー101だけに起立部102を設けているが、どのキー101に起立部102を設けるかは、必要に応じて自由に変更可能である。
【0009】
図2は、本発明によるキーボード100のキー101として使用可能な第1の実施形態によるキー200を示す側断面図である。キー200は、ヒンジ形スイッチ201と、その上面から立ち上がる起立部202とから構成される。起立部202は、スイッチ201の上側部材204上面の操作者側端部から立ち上がるように設けられ、その下端部から上側部材204の上面に沿って延びる脚部203を備える。脚部203は、スイッチ201の上側部材204の上面にしっかりと接合される。起立部202は、その上端部の力を受ける側の面に、潤滑な表面を有する突起部205を備える。突起部205は、起立部202上端部で指を滑らせる働きをする。キーから指を外す際には、加えた力の方向と逆の方向へ指を戻しても良いが、指を起立部202の上端部で滑らせ、加えた力の方向へそのまま指を振り抜くように動かして起立部202から外すようにすると、指の疲労は一層軽減される。スイッチ201は、下側部材206と、その一端を支点Aとして上下に旋回可能に支持される上側部材204とから構成される。スイッチ201は更に、4本のリード線を備える。4本のリード線のうちの図面に描かれている手前側2本は、下側部材206上の2つの端子207(互いに接続されている)から、下側部材206を貫通してプリント回路基板210裏面の配線パターン(図示せず)まで接続される。残り2本のリード線(図示省略)は、下側部材206上の端子208から、下側部材206を貫通してプリント回路基板210裏面の配線パターンまで接続される。配線パターンについては、従来のものと同様であるから、本明細書で詳しい説明はしない。
【0010】
次に動作を説明する。起立部202の側面から力Fを加えると、起立部202は、スイッチ201の下側部材206の一端を支点Aとして旋回し、スイッチ201の上側部材204とともに下向きに動かされ、上側部材204は、ドーム形導体スプリング209の中央部に下向きの力を加える。その結果、ドーム形導体スプリング209は変形され、その中央部(端子211として機能する)が端子208に接触し、端子207と端子208の間を導通させる。したがって、スイッチ201はオンになる。指を外し、起立部202に加えた力Fを取り除くと、導体スプリング209が元の形に戻る力により、上側部材204、及び起立部202は元の位置へ戻り、したがって、スイッチ201はオフの状態に戻る。このような構成、及び同様の構成を有するヒンジ形スイッチは、既に市販されており、スイッチ201には、そうした市販のスイッチを使用してもよい。使用可能なヒンジ形スイッチの一例は、OMRON社から販売されているヒンジ形タクタイルスイッチ型式B3Jである。
【0011】
なお、起立部202の高さや姿勢(角度)はキー200の操作性に影響する。疲労軽減効果が得られる好ましい範囲として、起立部202は、プリント回路基板210の表面に対して約45度〜100度の角度を成す。さらに好ましい範囲として、起立部202は、プリント回路基板210の表面に対して約45度〜90度の角度を成す。さらに好ましい範囲として、起立部202は、プリント回路基板210の表面に対して約60度〜90度の角度を成す。さらに好ましい範囲として、起立部202は、プリント回路基板210の表面に対して約75度〜90度の角度を成す。同様に好ましい範囲として、起立部202は、スイッチ200の上面から約2.0mm〜16.0mmの高さを有する。さらに好ましい範囲として、起立部202は、スイッチ200の上面から約3.0mm〜10.0mmの高さを有する。さらに好ましい範囲として、起立部202は、スイッチ200の上面から約4.0mm〜8.0mmの高さを有する。起立部202の高さを低くすれば、ノートパソコンのような省スペース化が要求される用途にも適用可能である。当然ながら、キー200は、スイッチ201の上側部材204や起立部202の上端部を従来同様に「押し下げる」ことによってオンにすることも可能である。ただし、本発明のキーボードの利点は特に、プリント回路基板210に対して平行な方向、若しくはそれよりも上向きの力を起立部202に加えることで、キー200をオンにできる点にある。本発明によるキーボードは、起立部202の働きにより、水平方向、若しくはそれよりも上向きの力でキーを操作できるため、人間にとって本来得意な「掴む」動作に非常に近い手の動きでキーをオン/オフすることができ、したがって、手や指にかかる負担を大幅に減らすことが出来る。
【0012】
なお、図示の実施形態では、起立部202が、脚部203を介して上側部材204に接合されているが、他の実施形態では、脚部203は省略され、起立部202は上側部材204と一体に形成される場合がある。また、図示の実施形態では、突起部205の断面形状が半円形であるが、突起部205の断面形状は必ずしも半円形である必要はなく、突起部205の上で指を滑らせることが可能な形であれば、どのような形であってもよい。さらに、突起部205は必須ではなく、実施形態によっては省略される場合もある。さらに、実施形態によっては、突起部205を省略する代わりに、起立部202の上端部を滑らかに加工する場合もある。
【0013】
図3a、及び図3bは、キー200の変形実施形態を概略的に示している。図3aの例は、図2の実施形態と同様に、操作者から遠い側にヒンジ形スイッチ201の支点Aを置き、操作者から近い側に起立部202を配置する例である。これに対し、図3bの例は、操作者から遠い側にヒンジ形スイッチ201の支点Aを置き、操作者から遠い側に起立部202を配置する例である。このように、支点Aの位置を変えれば、操作者から遠い側に起立部202を配置することも可能である。なお、図3aや図3bの実施形態では、起立部202をスイッチ201の端部に配置しているが、必ずしも端部に配置する必要はない。
【0014】
図4aは、本発明によるキーボード100のキー101として使用可能な第2の実施形態によるキー400を概略的に示している。キー400は、起立部402を備えたロータリースイッチ401を含む。操作者が、起立部402に側面から力を加え、ロータリースイッチ401を一定角度まで回転させると、スイッチ401はオンになる。加えた力を取り除くと、スプリング(図示せず)の働きによってスイッチ401は元の状態に戻り、オフになる。ロータリースイッチ401は、回転軸を水平にした姿勢で、操作者から見て起立部402が前後に旋回する向きに配置される。図4bは、キー400のさらに別の実施形態を概略的に示している。この実施形態は、図4aの実施形態とは違い、回転軸を垂直にした姿勢でロータリースイッチ401を配置する。図4a、及び図4bの実施形態は、図2の突起部205と同様の働きをする突起部405を有する場合がある。ただし、突起部405は必須ではない。起立部402の高さを低くすれば、ノートパソコンのような省スペース化が要求される用途にも適用可能である。図4a、及び図4bの実施形態も、図2の実施形態と同様に、プリント回路基板の表面に対して平行な方向、又はそれよりも上向きの力でキーを操作できる点が、従来のキーボードに比べて有利である。なお、上記のような機能を持つロータリースイッチは既に市販されている。ロータリースイッチ401には、そのような市販のロータリースイッチを使用してもよい。使用可能なロータリースイッチの一例は、ミック電子工業社から販売されているMXS01430MLB0である。
【0015】
図5は、本発明によるキーボード100のキー101として使用可能な第3の実施形態によるキー500を概略的に示している。キー500は、スライドスイッチ501と、起立部502とから構成される。起立部502に側面から力を加え、スイッチ501の可動部503を水平方向にスライドさせ、端子506を端子504及び端子505に接触させると、スイッチ501はオンになる。加えた力を取り除くと、スプリング507の働きによって可動部503は元の位置に戻り、スイッチ501は、オフの状態に戻る。起立部502の高さを低くすれば、ノートパソコンのような省スペース化が要求される用途にも適用可能である。スイッチ部(504、505、506)に、市販のマイクロスイッチ(例えば、OMRON社のSS−01E)を使用し、可動部とスプリングを追加すれば、スライドスイッチ501を簡単に構成することが可能である。
【0016】
図6は、上で説明した第1の実施形態によるキー200の起立部202として使用可能な代替実施形態による起立部602を示している。図6(a)に示すように、起立部602は、その一端に旋回可能に取り付けられた脚部603を備える。キーボードを使用しないとき、起立部602は、図6(c)に示すように折りたたまれ、キーボードを使用するとき、起立部602は、図6(b)に示すように引き起こされる。図2に示した起立部202と同様に、起立部602の脚部603も、スイッチ201の上側部材202と一体に形成される場合がある。起立部602を有するキーを備えたキーボードは、ノートパソコンのキーボードのような省スペース化が要求される用途に特に有用である。
【0017】
図7は、図2の実施形態のように起立部を有するキーを備えたキーボードをノートパソコンのような電子機器の本体に収容する方法の一例を示している。本発明による起立部を有するキーを備えたキーボードをノートパソコンのような電子機器に使用する場合、図示のように、キーボードを本体から着脱可能に構成し、キーボードを本体から外した状態で使用可能にしてもよい。そして、キーボードを使用しないときは、キーボード全体を裏返し、起立部を電子機器の本体内に挿入する形でキーボードを本体に装着し、起立部の破損を防止する。
【0018】
図8は、本発明によるキーボード100のキー101として使用可能な第4の実施形態によるキー800を示している。図8(a)に示すように、キー800は、2本の支柱部材801と、その間に張り渡された導電性の弦802とを含む。図8(b)に示すように、弦802の両端は、2本の支柱部材801のそれぞれの先端に形成された空洞部803の中に挿入され、空洞部803の上面から延びるスプリング804にそれぞれ結合され、スプリング804によって空洞部803の下面に押し付けられる。操作者が、弦802に力を加え、図8(c)に示すように、弦802をスイッチ805に接触させると、キー800はオンになる。指を離すと弦802はスプリング804の働きによって元の位置へ戻り、キー800はオフの状態に戻る。弦802には微小電流が流れていて、弦802がスイッチ805に接触すると、キー800はオンになる。代替実施形態として、スイッチ805は、近接スイッチ805として構成される場合がある。その場合、弦802がスイッチ805に近づいたことを両者の間の静電容量の変化、又は磁界の変化によって検出し、それをキーのオン/オフとして認識する。使用可能なスイッチのとしては、例えば、OMRON社のE2S−Q11がある。
【0019】
図9は、本発明の他の実施形態によるキーボード900を示す概略図である。キーボード900は、キーボード部分901と、該キーボード部分901を操作者から見て手前側へ引き起こした姿勢に維持するための支持部材902とを含む。キーボード部分901は、図1に示したキーボード101と同様の構成であるから、ここで詳しい説明はしない。図示の実施形態において、支持部材902は、キーボード部分901の上端部と下端部からそれぞれ延びる2片の板状部材からなる。好ましい実施形態として、引き起こされる角度は、約30〜80度である。キーボード部分901を引き起こした姿勢に維持することにより、使用時でもキーボード900全体の設置面積を縮小することが可能となる。なお、発明の概念を分かりやすく説明するために、図面には、4×8=32個のキーしか描かれていない。しかしながら、図面に描かれているキーの数や配置は単なる例であり、当然ながら、それらは用途に合わせて変更可能である。また、この実施形態では、支持部材902が、2片の板状部材から構成されているが、支持部材902は、キーボード部分901を引き起こした姿勢に維持することができるものであれば、どのような形態であってもよい。
【0020】
図10aは、本発明の更に別の実施形態によるキーボード1000を示す概略図である。キーボード1000は、画面1003の両側にそれぞれ配置された第1のキーボード部分1001、及び第2のキーボード部分1002を含む。第1のキーボード部分1001、及び第2のキーボード部分1002は、合わせて1つのキーボードとして機能する。キーボード部分1001、及びキーボード部分1002の構造は、プリント回路基板103が2つの部分に分離されている点を除き、図1に示したキーボード100と基本的に同様であるから、ここで詳しい説明はしない。この実施形態によるキーボード1000は、コンピュータ等の電子機器の小型化、及び省スペース化に役立つ。図10bは、本発明によるキーボード1005を備えた電卓1004を示している。電卓1004は、画面1006の横に本発明によるキーボード1005を備える。電卓1004は、キーボード部分に本発明によるキーボード1005を採用している以外、他の構成要素は、従来のものと変わりない。他の構成要素については、従来技術であるから、本明細書で説明はしない。図10cは、本発明によるキーボード1009を備えた他の実施形態による電卓1007を示している。電卓1007は、キーボード1009を操作者側へ引き起こした姿勢に維持するために、図9の支持部材902と同様の支持部材1010を備える。電卓1007はさらに、キーボード1009の上部に画面1008を備える。他の構成要素については、従来技術であるから、本明細書で説明はしない。電卓1007は、図9に示したキーボード900と同様に、設置面積の縮小が可能であり、省スペース化を図ることができる。
【0021】
上記第1〜第4の実施形態によるキーはいずれも、従来のキーボードに一般的に使用されている垂直に押下されるキーとは違い、水平方向、又はそれよりも上向きの力でも操作することが可能である。したがって、本発明によるキーボードによれば、人類にとって本来得意な動作である「掴む」動作に非常に近い手の動きでキーを操作することができ、したがって、指や手に過度の負担をかけることなくキーを操作することが可能となる。また、上記第1〜第3の実施形態によるキーはいずれも、起立部を備えているため、指先で操作することが可能である。したがって、そうしたキーを備えた本発明によるキーボードは、キーの幅、又は間隔(ピッチ)を縮小しても、操作性が損なわれない。例えば本発明のキーボードは、キーの間隔を指の幅より短くしても、操作可能である。その結果、キーボード全体の小型化が可能となる。
【0022】
なお、上では、本発明の幾つかの特定の実施形態について説明しているが、発明を分かりやすく説明する目的で、当業者にとってごく当たり前の事項は、図示説明を省略している場合がある。例えば、回路基板を保護するためのエンクロージャを追加し、開口部からキーだけを露出させたり、LED等のインジケータを設けたりすることは、既知の技術であり、当業者とってごく当たり前の事項であるから、本明細書では図示説明を省略している。そうした部材を追加した実施形態も、当然ながら、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態によるキーボードを示す斜視図である。
【図2】本発明によるキーボードに使用可能な第1の実施形態によるキー200を示す側断面図である。
【図3a】キー200の変形実施形態を示す概略図である。
【図3b】キー200の変形実施形態を示す概略図である。
【図4a】本発明によるキーボードに使用可能な第2の実施形態によるキー400を示す概略図である。
【図4b】キー400の変形実施形態を示す概略図である。
【図5】本発明によるキーボードに使用可能な第3の実施形態によるキー500を示す概略図である。
【図6】キー200の起立部202の代替実施形態を示す図である。
【図7】本発明による起立部を備えたキーボードを電子機器本体に装着する方法を示す図である。
【図8】本発明によるキーボードに使用可能な第4の実施形態によるキー800を示す概略図である。
【図9】本発明の他の実施形態によるキーボード900を示す概略図である。
【図10a】本発明のさらに別の実施形態によるキーボード1000を示す概略図である。
【図10b】本発明によるキーボードを備えた電卓1004を示す概略図である。
【図10c】本発明によるキーボードを備えた他の実施形態による電卓1007を示す概略図である。
【符号の説明】
【0024】
100 キーボード
101、200、400、500、800 キー
102、202、402、502、602 起立部
103 プリント回路基板
104 配線パターン
105 キーボードコントローラ
201、401、501 スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント回路基板(103)と、該プリント回路基板(103)上に配置された複数のキー(101)と、前記キー(101)の状態を検出し、スキャンコードを生成するコントローラ(105)とを備えたキーボード(100)であって、前記複数のキー(101)のうちの少なくとも一部が、
スイッチ(201, 401, 501)と、
前記スイッチの上面から立ち上がる起立部(102, 202, 402, 502, 602)と
を含むキーボード。
【請求項2】
前記起立部(102, 202, 402, 502, 602)に対し、前記プリント回路基板(103)の表面と平行な方向、若しくはそれよりも上向きに印加された力に応答して、前記キー(101)がオンに切り替わるように構成される、請求項1に記載のキーボード。
【請求項3】
前記起立部(202, 402, 502, 602)の上端部に、潤滑な表面を有する突起部(205)を更に備える、請求項1に記載のキーボード。
【請求項4】
前記スイッチはヒンジ形スイッチ(201)からなる、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のキーボード。
【請求項5】
前記ヒンジ形スイッチ(201)は、
下側部材(206)と、
前記下側部材(206)の一端を支点として上下に旋回可能に支持される上側部材(204)と
を含み、
前記起立部(202, 602)は脚部(203, 604)を含み、該脚部(203, 604)を介して前記スイッチ(201)の上側部材(204)の上面に接合される、請求項4に記載のキーボード。
【請求項6】
前記ヒンジ形スイッチ(201)は、
下側部材(206)と、
前記下側部材(206)の一端を支点として上下に旋回可能に支持される上側部材(204)と
を含み、
前記起立部(202)は前記上側部材(204)と一体に形成される、請求項4に記載のキーボード。
【請求項7】
前記ヒンジ形スイッチ(201)は、前記起立部(202)に印加された力が開放されたときに、前記スイッチ(201)をオフの状態に戻すためのスプリング(209)を更に含む、請求項5、または請求項6に記載のキーボード。
【請求項8】
前記スイッチはロータリースイッチ(401)からなる、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のキーボード。
【請求項9】
前記スイッチはスライドスイッチ(501)からなる、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のキーボード。
【請求項10】
前記起立部(602)は折り畳み可能に構成される、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のキーボード。
【請求項11】
プリント回路基板(103)と、該プリント回路基板(103)上に配置された複数のキー(101)と、前記キー(101)の状態を検出し、スキャンコードを生成するコントローラ(105)とを備えたキーボード(100)であって、前記複数のキー(101)のうちの少なくとも一部が、
2本の支柱部材(801)と、
前記2本の支柱部材の間に張り渡された導電性の弦(802)と
前記弦(802)に近接して設けられたスイッチ(805)と、
を含むキーボード。
【請求項12】
前記弦(802)に対し、前記プリント回路基板(103)の表面と平行な方向、若しくはそれよりも上向きに印加された力に応答して、前記弦(802)が前記スイッチ(805)に接触し、前記キー(101)がオンに切り替わるように構成される、請求項11に記載のキーボード。
【請求項13】
前記弦(802)に対し、前記プリント回路基板(103)の表面と平行な方向、若しくはそれよりも上向きに印加された力に応答して、前記弦(802)が前記スイッチ(805)に近づき、前記弦(805)と前記スイッチ(805)の間の静電容量の変化をキーのオン・オフとして検出するように構成される、請求項11に記載のキーボード。
【請求項14】
前記キーボードを操作者から見て手前側へ所定の角度だけ引き起こした姿勢に維持する支持手段(902)を更に備えた請求項1〜13のうちのいずれか一項に記載のキーボード。
【請求項15】
前記所定の角度は、30度〜90度の角度である、請求項14に記載のキーボード。
【請求項16】
前記キーボードは、第1の部分(1001)と第2の部分(1002)に分割され、前記第1の部分と前記第2の部分の間に画面が配置される、請求項1〜15のうちのいずれか一項に記載のキーボード。
【請求項17】
前記キーボードのキーの起立部を電子機器の本体内に挿入する形でキーボードを本体に装着し、キーの起立部の破損を防止する、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載のキーボードを電子機器の本体に収容する方法。
【請求項18】
請求項1〜13のうちのいずれか一項に記載のキーボードを備えた電卓。
【請求項19】
前記キーボードを操作者から見て手前側へ所定の角度だけ引き起こした姿勢に維持するための支持手段(1010)を更に備え、前記キーボードの上部に画面(1008)を備える、請求項18に記載の電卓。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【公開番号】特開2009−252058(P2009−252058A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−100940(P2008−100940)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【特許番号】特許第4161008号(P4161008)
【特許公報発行日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【出願人】(507380584)株式会社 セル アドバンスト (3)
【Fターム(参考)】