新規な有機電界発光化合物及びこれを使用する有機電界発光素子
【課題】発光効率に優れ、寿命が画期的に改善された有機電界発光素子を実現するための新規な有機電界発光化合物及びそれを用いた有機電界発光素子を提供。
【解決手段】青色の発光効率がよくて、材料の寿命特性に優れている、下記化学式の有機電界発光化合物及びそれを用いた有機電界発光素子。
(式中、
は
等である。)
【解決手段】青色の発光効率がよくて、材料の寿命特性に優れている、下記化学式の有機電界発光化合物及びそれを用いた有機電界発光素子。
(式中、
は
等である。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な有機電界発光化合物(organic electroluminescent compound)及びこれを発光層に採用する有機電界発光素子(organic electroluminescent device)に関し、より具体的には、青色発光材料として使用される新規な有機電界発光化合物及びこれをドーパントとして採用している有機電界発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
表示素子の中、電界発光素子(electroluminescence device: EL device)は、自己発光型表示素子であって、視野角が広くてコントラストに優れるだけではなく、応答速度が速いという長所を有しており、1987年Eastman Kodak社では、発光層形成用材料として、低分子の芳香族ジアミンとアルミニウム錯体を利用している有機EL素子を最初に開発した[Appl.Phys.Lett.51,913,1987]。
【0003】
有機EL素子において、発光効率、寿命などの性能を決定する最も重要な要因は、発光材料であって、このような発光材料には、固体状態で蛍光量子収率が大きく、電子と正孔の移動度が高くて、真空蒸着時によく分解されず、均一な薄膜を形成、安定するなどの特性が求められる。
【0004】
有機発光材料は、大きく高分子材料と低分子材料とに分けられるが、低分子系列の材料は、分子構造面で金属錯化合物と金属を含まない純粋有機発光材料がある。このような発光材料には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体などのキレート錯体、クマリン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ビススチリルアリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体などの発光材料が知られており、これらからは、青色から赤色までの可視領域発光が得られると報告されて、カラー表示素子の実現が期待されている。
【0005】
一方、青色材料の場合、出光興産のジフェニルビニル−ビフェニル(DPVBi、化学式a)以後、多い材料が開発されて商業化されており、出光興産の青色材料システムとKodak社のジナフチルアントラセン(dinaphthylanthracen、化学式b)、テトラ(t−ブチル)ペリレン(tetra(t−butyl)perylene、化学式c)システムなどが知られているが、さらなる研究開発が必要な実情である。今まで最も効率がよいと知られた出光興産のdistryl化合物のシステムは、パワー効率の場合、6lm/Wであり、素子寿命が30,000時間以上と良好であるが、駆動時間による色純度の低下により、フルカラーディスプレイに適用した場合、寿命がわずか数千時間に過ぎない。青色発光は、発光波長が長波長側に少しだけ移動しても、発光効率の側面では有利になるが、純青色を満足しないため、高品位のディスプレイには適用が難しいという問題点を有しており、色純度、効率及び熱安定性に問題があって、研究開発が切実な部分である。
【0006】
【化1】
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Appl.Phys.Lett.51,913,1987
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明者らは、上記の従来の問題点を解決するために鋭意研究した結果、発光効率に優れ、寿命が画期的に改善された有機電界発光素子を実現するための新しい発光化合物を発明した。
【0009】
本発明の目的は、上記の問題点を解決するために、既存のドーパント材料より発光効率及び素子寿命に優れ、適切な色座標を有する優れた骨格の有機電界発光化合物を提供することであり、また他の目的は、前記有機電界発光化合物を発光材料として採用する高効率及び長寿命の有機電界発光素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、下記化学式1で表される有機電界発光化合物及びこれを含む有機電界発光素子に関し、本発明による有機電界発光化合物は、発光効率がよく、材料の色純度及び寿命特性に優れ、駆動寿命が非常に良好なOLED素子を製造することができる長所がある。
【0011】
【化2】
【0012】
(式中、
L1は、下記構造から選択される置換基であり、
【0013】
【化3】
【0014】
A及びBは、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択される置換基であり、
【0015】
【化4】
【0016】
Ar1及びAr2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C6−C60)アリーレン、(C3−C60)ヘテロアリーレン、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキレン、(C3−C60)シクロアルキレン、(C2−C60)アルケニレン、(C2−C60)アルキニレン、(C1−C60)アルキレンオキシ、(C6−C60)アリーレンオキシ、または(C6−C60)アリーレンチオであり、前記Ar1及びAr2のアリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキレンオキシ、アリーレンオキシまたはアリーレンチオは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基でさらに置換されていてもよく、
【0017】
【化5】
【0018】
は、
【0019】
【化6】
【0020】
であり、
【0021】
R1乃至R20は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R1乃至R20はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R21乃至R26は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
X1、X2、Y1及びY2は、互いに独立して、化学結合であるか、−C(R31)(R32)−、−N(R33)−、−S−、−O−、−Si(R34)(R35)−、−P(R36)−、−C(=O)−、−B(R37)−、−In(R38)−、−Se−、−Ge(R39)(R40)−、−Sn(R41)(R42)−、−Ga(R43)−、または−(R44)C=C(R45)−であり、
R31乃至R45は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R31とR32、R34とR35、R39とR40、R41とR42、またはR44とR45は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R1乃至R26及びR31乃至R45のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、アダマンチル、ビシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアミノまたはアリールアミノは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
m及びnは、互いに独立して、0〜4の整数であり、
但し、
【0022】
【化7】
【0023】
が
【0024】
【化8】
【0025】
であり、X1とX2が共にNR33であり、及びY1とY2が共に化学結合である場合、R33は水素または(C1−C5)アルキルではない)。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】有機発光ダイオード(OLED)の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図面を参照すると、図1は本発明のOLEDの断面を示し、OLEDはガラス1、透明電極2、正孔注入層3、正孔伝達層4、電界発光層5、電子伝達層6、電子注入層7及びAl陰極8を含む。
【0028】
本明細書に記載の「アルキル」、「アルコキシ」及びその他の「アルキル」部分を含む置換基は、直鎖または分岐鎖の形態を全て含む。
【0029】
本明細書に記載の「アリール」は、一つの水素除去により芳香族炭化水素から誘導された有機ラジカルであって、各環に、好ましくは4〜7個、より好ましくは5〜6個の環原子を含む単環または縮合環系を含む。具体的な例は、フェニル、ナフチル、ビフェニル、アントリル、テトラヒドロナフチル、インダニル(indanyl)、フルオレニル、フェナントリル、トリフェニレニル、ピレニル、ペリレニル、クリセニル、ナフタセニル、フルオランテニルなどを含むが、これらに限定されない。
【0030】
本明細書に記載の「ヘテロアリール」は、芳香族環の骨格原子としてN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、その他の芳香族環骨格原子が炭素であるアリールグループを意味するもので、5〜6員単環へテロアリール、及び一以上のベンゼン環と縮合された多環式へテロアリールであって、部分的に飽和されてもよい。前記へテロアリール基は、環内のヘテロ原子が酸化されるか4元化されて、例えば、N−オキシドまたは第4級塩を形成する2価アリールグループを含む。具体的な例として、フリル、チオペニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニルなどの単環へテロアリール、ベンゾフラニル、ベンゾチオペニル、イソベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノリジニル、キノキサリニル、カルバゾリル、フェナントリジニル、ベンゾジオキソリルなどの多環式へテロアリール及びこれらの対応するN−オキシド(例えば、ピリジルN−オキシド、キノリルN−オキシド)、これらの第4級塩などを含むが、これらに限定されるものではない。
【0031】
また、本発明に記載されている「(C1−C60)アルキル」部分が含まれている置換基は、1〜60個の炭素数を有してもよく、1〜20個の炭素数を有してもよく、1〜10個の炭素数を有してもよい。「(C6−C60)アリール」部分が含まれている置換基は、6〜60個の炭素数を有してもよく、6〜20個の炭素数を有してもよく、6〜12個の炭素数を有してもよい。「(C3−C60)ヘテロアリール」部分が含まれている置換基は、3〜60個の炭素数を有してもよく、4〜20個の炭素数を有してもよく、4〜12個の炭素数を有してもよい。「(C3−C60)シクロアルキル」部分が含まれている置換基は、3〜60個の炭素数を有してもよく、3〜20個の炭素数を有してもよく、3〜7個の炭素数を有してもよい。「(C2−C60)アルケニルまたはアルキニル」部分が含まれている置換基は、2〜60個の炭素数を有してもよく、2〜20個の炭素数を有してもよく、2〜10個の炭素数を有してもよい。
【0032】
本発明による有機電界発光化合物は、下記化学式2乃至化学式4から選択できる。
【0033】
【化9】
【0034】
(上記化学式2乃至化学式4において、A、B、Ar1、Ar2、R1乃至R20、X1、X2、Y1、Y2、m及びnは、化学式1における定義と同一である。)
【0035】
前記L1は、下記構造から選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
【化10】
【0037】
(前記R15乃至R20は、互いに独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、ベンジル、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、トリフルオロエチル、ペルフルオロプロピル、ペルフルオロブチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、i−ペントキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ペプトキシ、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプロピルシリル、トリ(t−ブチル)シリル、t−ブチルジメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、トリフェニルシリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、9,9−ジメチルフルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、フェナントリル、アントリル、フルオランテニル、トリフェニレニル、ピレニル、クリセニル、ナフタセニル、ペリレニル、モルフォリノ、チオモルフォリノ、アダマンチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[5.2.0]ノニル、ビシクロ[4.2.2]デシル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、4−ペンチルビシクロ[2.2.2]オクチル、エテニル、フェニルエテニル、エチニル、フェニルエチニル、シアノ、ジメチルアミノ、ジフェニルアミノ、モノメチルアミノ、モノフェニルアミノ、フェニルオキシ、フェニルチオ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、クロロ、フルオルまたはヒドロキシルである)。
【0038】
また、前記
【0039】
【化11】
【0040】
は、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
【化12】
【0042】
(前記R51乃至R56は、互いに独立して、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、ベンジル、フェニル、ナフチルまたはアントリルである)。
【0043】
上記式中、
【0044】
【化13】
【0045】
は、下記構造から選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
【化14】
【0047】
(R31乃至R36は、互いに独立して、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたは(C3−C60)ヘテロアリールであるか、R31とR32及びR34とR35は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンで連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、前記R31乃至R36のアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
但し、
【0048】
【化15】
【0049】
が共に、
【0050】
【化16】
【0051】
である場合、R33は、(C1−C5)アルキルではない)。
【0052】
本発明による有機電界発光化合物は、より具体的に下記の化合物で例示できるが、下記化合物が本発明を限定するものではない。
【0053】
【化17】
【0054】
【化18】
【0055】
【化19】
【0056】
【化20】
【0057】
【化21】
【0058】
【化22】
【0059】
【化23】
【0060】
【化24】
【0061】
【化25】
【0062】
【化26】
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】
【0065】
【化29】
【0066】
【化30】
【0067】
【化31】
【0068】
【化32】
【0069】
【化33】
【0070】
【化34】
【0071】
【化35】
【0072】
【化36】
【0073】
【化37】
【0074】
【化38】
【0075】
【化39】
【0076】
【化40】
【0077】
【化41】
【0078】
【化42】
【0079】
【化43】
【0080】
【化44】
【0081】
【化45】
【0082】
【化46】
【0083】
【化47】
【0084】
【化48】
【0085】
【化49】
【0086】
【化50】
【0087】
【化51】
【0088】
【化52】
【0089】
【化53】
【0090】
【化54】
【0091】
【化55】
【0092】
【化56】
【0093】
【化57】
【0094】
【化58】
【0095】
【化59】
【0096】
【化60】
【0097】
【化61】
【0098】
【化62】
【0099】
【化63】
【0100】
【化64】
【0101】
【化65】
【0102】
【化66】
【0103】
【化67】
【0104】
【化68】
【0105】
【化69】
【0106】
【化70】
【0107】
【化71】
【0108】
【化72】
【0109】
【化73】
【0110】
【化74】
【0111】
【化75】
【0112】
【化76】
【0113】
【化77】
【0114】
【化78】
【0115】
【化79】
【0116】
【化80】
【0117】
【化81】
【0118】
【化82】
【0119】
【化83】
【0120】
【化84】
【0121】
【化85】
【0122】
【化86】
【0123】
【化87】
【0124】
【化88】
【0125】
【化89】
【0126】
【化90】
【0127】
【化91】
【0128】
【化92】
【0129】
【化93】
【0130】
【化94】
【0131】
本発明による有機電界発光化合物は、例えば、下記反応式1に例示したように製造できるが、下記反応式に限定されるものではない。
【0132】
【化95】
【0133】
また、本発明は、有機太陽電池を提供して、本発明による有機太陽電池は、前記化学式1の有機電界発光化合物を一以上含むことを特徴とする。
【0134】
また本発明は、有機電界発光素子を提供し、本発明による有機電界発光素子は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と第2の電極との間に設けられる1層以上の有機物層とからなる有機電界発光素子において、前記有機物層は、前記化学式1の有機電界発光化合物を一以上含むことを特徴とする。
【0135】
本発明による有機電界発光素子は、前記有機物層が電界発光層を含み、前記電界発光層は、前記化学式1の1つ以上の有機電界発光化合物を発光ドーパントとして、一以上のホストを含むことを特徴とし、本発明の有機電界発光素子に適用されるホストは、特に制限されないが、下記化学式5及び6で表される化合物から選択されることが好ましい。
【0136】
【化96】
【0137】
(前記化学式5及び化学式6において、
Xは、(C6−C60)アリーレンまたは(C4−C60)ヘテロアリーレンであり、
Yは、アントラセニレンであり、
Ar10乃至Ar40は、互いに独立して、水素であるか、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、(C4−C60)ヘテロアリール、(C5−C60)シクロアルキルまたは(C6−C60)アリールから選択され、前記 Ar10乃至Ar40のシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択された一以上が置換または非置換の(C6−C60)アリールまたは(C4−C60)ヘテロアリール、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
a、b、c及びdは、互いに独立して、0〜4の整数である)。
【0138】
前記化学式5及び6のホストは、化学式7乃至9で表されるアントラセン誘導体またはベンズ[a]アントラセン誘導体で例示できる。
【0139】
【化97】
【0140】
(前記化学式7乃至9において、
R101及びR102は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキルまたは(C3−C60)シクロアルキルであり、前記R101及びR102のアリールまたはヘテロアリールは、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル (C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
R103乃至R106は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、(C4−C60)ヘテロアリール、(C5−C60)シクロアルキルまたは(C6−C60)アリールであり、前記R63乃至R66のヘテロアリール、シクロアルキルまたはアリールは、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
Z1及びZ2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンから選択された一以上の置換基を有するか非置換の(C6−C60)アリーレンであり、
Ar11及びAr12は、下記構造から選択されるアリールまたは(C4−C60)ヘテロアリールであり、
【0141】
【化98】
【0142】
前記Ar11及びAr12のアリールまたはハテロアリールは、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、または(C4−C60)ヘテロアリールから選択された一以上の置換基により置換されていてもよく、
L11は、(C6−C60)アリーレン、(C4−C60)ヘテロアリーレン、または下記構造の化合物であり、
【0143】
【化99】
【0144】
前記L11のアリーレンまたはヘテロアリーレンは、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンから選択された一以上の置換基により置換されていてもよく、
R111、R112、R113及びR114は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキルまたは(C6−C60)アリールであるか、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R121、R122、R123及びR124は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンであるか、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよい)。
【0145】
前記電界発光層の意味は、発光がなされる層であって、単層でも、二つ以上の層が積層された複数の層でもよい。本発明の構成におけるホスト−ドーパントを混合して使用する場合、本発明の発光ホストによる発光効率の著しい改善を確認することができた。これは、0.5〜10重量%のドーピング濃度で構成することができるが、既存の他のホスト材料に比べ、正孔、電子に対する伝導性が非常に高く、物質安定性に非常に優れており、発光効率だけではなく、寿命も著しく改善させる特性を示している。
【0146】
したがって、前記化学式7乃至9から選択される化合物を発光ホストとして採択する場合、本発明の化学式1の有機電界発光化合物の電気的短所を非常に補完する役割を果たすことができるといえる。
【0147】
上記化学式7乃至化学式9のホスト化合物は、下記構造の化合物で例示できるが、これに限定されるものではない。
【0148】
【化100】
【0149】
【化101】
【0150】
【化102】
【0151】
【化103】
【0152】
【化104】
【0153】
【化105】
【0154】
【化106】
【0155】
【化107】
【0156】
【化108】
【0157】
【化109】
【0158】
【化110】
【0159】
【化111】
【0160】
本発明の有機電界発光素子において、化学式1の有機電界発光化合物を含み、同時にアリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物からなる群から選択された一以上の化合物を含むことができ、アリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物の例として下記の化学式10の化合物があるが、これに限定されるものではない。
【0161】
【化112】
【0162】
(式中、Ar21及びAr22は、互いに独立して、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールアミノ、(C1−C60)アルキルアミノ、モルフォリノまたはチオモルフォリノ、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、または(C3−C60)シクロアルキルであるか、Ar21及びAr22は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、前記Ar21及びAr22のアリール、ヘテロアリール、アリールアミノまたはヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
Ar23は、(C6−C60)アリール、(C5−C60)ヘテロアリールまたは(C6−C60)アリールアミノであり、前記Ar23のアリール、ヘテロアリール、またはアリールアミノは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
gは、1〜4の整数である。)。
【0163】
上記アリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物は、より具体的に下記の化合物で例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0164】
【化113】
【0165】
【化114】
【0166】
また、本発明の有機電界発光素子において、有機物層に、前記化学式1の有機電界発光化合物の他に、1族、2族、第4周期 、第5周期遷移金属、ランタン系列金属、及びd−遷移元素の有機金属からなる群から選択される一以上の金属をさらに含むこともでき、前記有機物層は、電界発光層の他に、電荷生成層を同時に含むことができる。
【0167】
本発明の化学式1の有機電界発光化合物を含む有機電界発光素子をサブピクセルとして、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au及びAgからなる群から選択される一以上の金属化合物を含むサブピクセルの一以上を同時に並列にパターニングした独立発光方式のピクセル構造を有した有機電気発光素子を具現することもできる。
【0168】
また、前記電界発光層に、480乃至560nmの波長を発光ピークとして有する化合物または560nm以上の波長を発光ピークとして有する化合物から選択される一以上を同時に含むことができ、下記化学式11乃至17で例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0169】
【化115】
【0170】
ここで、M1は、7族、8族、9族、10族、11族、13族、14族、15族及び16族の金属からなる群から選択されて、リガンドL21、L22及びL23は、互いに独立して、下記構造から選択される。
【0171】
【化116】
【0172】
(R201乃至R203は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルキル置換または非置換の(C6−C60)アリールまたはハロゲンであり、
R204乃至R219は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、(C2−C30)アルケニル、(C6−C60)アリール、モノまたはジ(C1−C30)アルキルアミノ、モノまたはジ(C6−C30)アリールアミノ、SF5、トリ(C1−C30)アルキルシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、シアノまたはハロゲンであり、前記R204乃至R219のアルキル、シクロアルキル、アルケニルまたはアリールは、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンから選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
R220乃至R223は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、または(C1−C60)アルキル置換または非置換の(C6−C60)アリールであり、
R224及びR225は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンであるか、R224とR225は、縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンで連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成して、前記R224及びR225のアルキル、アリールまたは縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンで連結されて形成された脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、ハロゲン、トリ(C1−C30)アルキルシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル及び(C6−C60)アリールから選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
R226は、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C5−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンであり、
R227乃至R229は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンであり、前記R226乃至R229のアルキル及びアリールは、ハロゲンまたは(C1−C60)アルキルによりさらに置換されていてもよく、
Qは、
【0173】
【化117】
【0174】
であり、R231乃至R242は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、ハロゲン、(C6−C60)アリール、シアノ、(C5−C60)シクロアルキルであるか、R231乃至R242はそれぞれ、隣接した置換基とアルキレンまたはアルケニレンにより連結され、(C5−C7)スピロ環または(C5−C9)縮合環を形成するか、それぞれR207またはR208とアルキレンまたはアルケニレンにより連結され、(C5−C7)縮合環を形成していてもよい)。
【0175】
【化118】
【0176】
(式中、R301〜R304は、互いに独立して、(C1−C60)アルキルまたは(C6−C60)アリールであるか、それぞれ隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成し、
前記R301〜R304のアルキル若しくはアリール、または縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレン若しくは(C3−C60)アルケニレンにより連結され形成された脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、トリ(C1−C60)アルキルシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル及び(C6−C60)アリールから選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよい)。
【0177】
【化119】
【0178】
(前記化学式15において、リガンドL24及びL25は、互いに独立して下記構造から選ばれ、
【0179】
【化120】
【0180】
M2は、2価または3価金属であり、
M2が2価金属である場合、hは0であり、M2が3価金属である場合、hは、1であって、
Tは、(C6−C60)アリールオキシまたはトリ(C6−C60)アリールシリルであり、前記Tのアリールオキシ及びトリアリールシリルは、(C1−C60)アルキルまたは(C6−C60)アリールによりさらに置換されていてもよく、
Gは、O、SまたはSeであり、
C環は、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ピリジン、またはキノリンであり、
D環は、ピリジンまたはキノリンであり、前記D環は、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルキル置換または非置換のフェニルまたはナフチルによりさらに置換されていてもよく、
R401乃至R404は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、トリ(C1−C60)アルキルシリル、トリ(C6−C60)アリールシリルまたは(C6−C60)アリールであるか、隣接した置換基と(C3−C60)アルキレン、または(C3−C60)アルケニレンで結合されて縮合環を形成していてもよく、前記ピリジン及びキノリンは、R401と化学結合を形成して縮合環を形成していてもよく、
前記C環とR401乃至R404のアリール基は、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、ハロゲン置換の(C1−C60)アルキル、フェニル、ナフチル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、トリ(C6−C60)アリールシリルまたはアミノ基によりさらに置換されていてもよい)。
【0181】
【化121】
【0182】
(式中、Ar41及びAr42は、互いに独立して、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールアミノ、(C1−C60)アルキルアミノ、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキルであるか、Ar41及びAr42は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、前記Ar41及びAr42のアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
Ar43は、(C6−C60)アリーレン、(C4−C60)ヘテロアリーレンまたは下記構造のアリーレンであり、
【0183】
【化122】
【0184】
Ar51は、(C6−C60)アリーレンまたは(C4−C60)ヘテロアリーレンであり、
前記Ar43及びAr51のアリーレン及びヘテロアリーレンは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、ヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
iは、1〜4の整数であり、
jは、1〜4の整数であって、
kは、0または1の整数である)。
【0185】
【化123】
【0186】
(式中、R501乃至R504は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、またはヒドロキシルであるか、R501乃至R504はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R501乃至R504のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールシリル、アルキルシリル、アルキルアミノ若しくはアリールアミノ、または隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレン若しくは(C3−C60)アルケニレンにより連結され形成された脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよい)。
【0187】
前記電界発光層に480乃至560nmの波長を発光ピークとして有する化合物または560nm以上の波長を発光ピークとして有する化合物は、下記化合物で例示できるが、これらに限定されるものではない
【0188】
【化124】
【0189】
【化125】
【0190】
【化126】
【0191】
【化127】
【0192】
【化128】
【0193】
【化129】
【0194】
【化130】
【0195】
【化131】
【0196】
【化132】
【0197】
本発明の有機電気発光素子において、一対の電極の少なくとも一方の内側表面に、カルコゲナイド(chalcogenide)層、ハロゲン化金属層、及び金属酸化物層から選択される一層(以下、これらを「表面層」という)以上を配置することが好ましい。具体的に、発光媒体層側の陽極表面に珪素及びアルミニウムの金属のカルコゲナイド(酸化物を含む)層を、また発光媒体層側の陰極表面にハロゲン化金属層または金属酸化物層を配置することが好ましい。これにより、駆動の安定化が得られる。
【0198】
前記カルコゲナイドとしては、例えば、SiOX(1≦X≦2)、AlOX(1≦X≦1.5)、SiON、SiAlONなどが好ましく挙げられ、ハロゲン化金属としては、例えば、LiF、MgF2、CaF2、フッ化希土類金属などが好ましく挙げられ、金属酸化物としては、例えば、Cs2O、Li2O、MgO、SrO、BaO、CaOなどが好ましく挙げられる。
【0199】
また、本発明の有機電気発光素子において、このように制作された一対の電極の少なくとも一方の表面に、電子伝達化合物と還元性ドーパント(dopant)との混合領域、または正孔伝達化合物と酸化性ドーパントとの混合領域を配置することも好ましい。このような方式により、電子伝達化合物がアニオンに還元されるため、混合領域から発光媒体に電子を注入及び伝達しやすくなる。また、正孔伝達化合物は、酸化されてカチオンになるため、混合領域から発光媒体に正孔を注入及び伝達しやすくなる。好ましい酸化性ドーパントとしては、各種ルイス酸及びアクセプター(acceptor)化合物が挙げられる。好ましい還元性ドーパントとしては、アルカリ金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属、希土類金属及びこれらの混合物が挙げられる。
【0200】
本発明による有機電界発光化合物は、発光効率が良く、材料の寿命特性に優れており、素子の駆動寿命が非常に良好なOLED素子を製造することができる長所がある。
【実施例】
【0201】
最良の形態
以下、本発明の詳細な理解を助けるために、本発明の代表化合物を挙げて、本発明による有機電界発光化合物、その製造方法、及び素子の発光特性を説明するが、これはただその実施様態を例示するためのもので、本発明の範囲がこれらに限定されるものではない。
【0202】
[製造例]
(製造例1) 化合物154の製造
【0203】
【化133】
【0204】
化合物Aの製造
2,7−ジブロモフルオレン30.2g(100モル)と水酸化カリウム45g(80ミリモル)を反応容器に入れて減圧乾燥した後、窒素ガスを満たした。ジメチルスルホキシド550mLを入れて、30分間攪拌した。30分後、湯煎下で水を入れた。ヨードメタン57g(400ミリモル)を徐々に滴加した。14時間攪拌した後、水300mLで洗浄した後、ジクロロメタン300mLで抽出し、無水硫酸マグネシウムを入れて、余分の水を除去した後、ろ過濃縮した。メタノール500mLで再結晶し、目的化合物A 30g(85.21ミリモル)を得た。
【0205】
化合物Bの製造
得られた化合物A 20.0g(56.81ミリモル)をテトラヒドロフラン1000mLに溶かして、−78℃に温度を下げた後、2.5Mブチルリチウム56.81mL(142.02ミリモル)を徐々に滴加した。30分間攪拌した後、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)13.19mL(170.43ミリモル)を入れた。温度を徐々に上げて2時間攪拌した後、NH4Cl水溶液800mLと蒸留水800mLを加えて反応を終了し、有機層を分離して有機層を減圧除去した後、メタノールとヘキサンで再結晶し、化合物B 11.09g(44.31ミリモル)を得た。
【0206】
化合物Cの製造
化合物B 11.09g(44.31ミリモル)とNaBH4 2.5g(66.47ミリモル)を反応器に入れて減圧し空気を除去した後、窒素気体を満たす。テトラヒドロフラン溶媒を600mL入れて攪拌した。攪拌しながらメタノール350mLを徐々に滴加した。反応終了後、1000mLの水で洗浄し、エチルアセテートで抽出する。ジクロロメタンとヘキサン条件でカラムし、目的化合物C 8.45g(33.12ミリモル)を得た。
【0207】
化合物Dの製造
化合物C 5.0g(19.66ミリモル)を反応容器に入れて、減圧で空気を除去し、窒素ガスで満たした後、トリエチルホスファイト10.15mL(58.98ミリモル)の中の5mLを入れて溶かす。他の反応容器に残りのトリエチルホスファイト5.15mLを入れて、ふたを開けてI2 9.98g(39.32ミリモル)を少しずつ入れながら、0℃で30分間攪拌した。ヨードとトリエチルホスファイトの混合物を、化合物Cの入っている反応容器に入れる。150℃まで温度を上げた後、4時間攪拌した。反応が終了すると、減圧蒸留を通じてトリエチルホスファイトを除去した後、水50mLで洗浄し、エチルアセテート50mLで抽出した。得られた化合物をメタノールで再結晶し、化合物D 13.59g(27.48ミリモル)を得た。
【0208】
化合物Eの製造
反応容器にN,N−ジメチルホルムアミド26.62mL(345.24ミリモル)を入れて減圧乾燥した後、窒素ガスを満たした。オキシ塩化リン(Phosphorus oxychloride)16.09mL(172.62ミリモル)を0℃で徐々に滴加した。滴加が完了すると、25℃に温度を上げ攪拌を続けた。2時間後、N−フェニル−カルバゾール14.0g(57.54ミリモル)を固体状態のまま直接入れた。30分後、反応温度を上げて90℃で上流攪拌した。18時間蒸留攪拌した後、反応容器を25℃に冷やし、0℃湯煎器の中で濃い水酸化ナトリウム溶液に反応混合物を徐々に滴加し、中和した。ジクロロメタン300mLで抽出し、無水硫酸マグネシウムを入れて余分の水を除去した後、ろ過濃縮した。エチルアセテートとヘキサンでカラム精製し、目的化合物E 12.3g(45.34ミリモル)を得た。
【0209】
化合物154の製造
化合物D 5.1g(9.72ミリモル)と化合物E 5.8g(21.37ミリモル)を反応容器に入れた後、減圧乾燥した。窒素雰囲気にした後、テトラヒドロフラン溶媒200mLを入れて攪拌した。カリウムt−ブトキシド(t−BuOK)4.14g(37.17ミリモル)をテトラヒドロフラン30mLに溶かし、0℃下で徐々に滴加した後、徐々に常温に温度を上げる。4時間攪拌した後、反応が終了すると、500mLの水を入れた後、生成される固体をろ過した。メタノール1Lで洗浄し、これを3回繰り返す。テトラヒドロフランとメタノールで再結晶した後、ヘキサンで洗浄し、目的化合物154 5.00g(6.6ミリモル、収率68.0%)を得た。
【0210】
前記製造例1の方法を利用して、有機電界発光化合物1〜725を製造し、製造された有機電界発光化合物の1H NMR及びMS/FABを表1に示した。
【0211】
【表1】
【0212】
【表2】
【0213】
【表3】
【0214】
【表4】
【0215】
【表5】
【0216】
【表6】
【0217】
[実施例1]
本発明による有機発光合物を利用したOLED素子の製造
本発明の発光材料を利用した構造のOLED素子を制作した。
【0218】
まず、OLED用ガラス1(三星−コーニング社製造)から得られた透明電極ITO薄膜2(15Ω/□)を、トリクロロエチレン、アセトン、エタノール、蒸留水を順に使用して超音波洗浄を行った後、イソプロパノールに入れて保管した後使用した。
【0219】
次に、真空蒸着装備の基板フォルダにITO基板を設けて、真空蒸着装備内のセルに下記構造の4,4’,4”−トリス(N,N−(2−ナフチル)−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(4,4’,4”−tris(N,N−(2−naphthyl)−phenylamino) triphenylamine;2−TNATA)を入れて、チャンバー内の真空度が10−6torrに至るまで排気した後、セルに電流を印加して2−TNATAを蒸発させて、ITO基板上に60nm厚の正孔注入層3を蒸着した。
【0220】
次いで、真空蒸着装備内の他のセルに、下記構造のN,N’−ビス(α−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(N,N’−bis(α−naphthyl)−N,N’−diphenyl− 4,4’−diamine;NPB)を入れて、セルに電流を印加しNPBを蒸発させて、正孔注入層上に20nm厚の正孔伝達層4を蒸着した。
【0221】
【化134】
【0222】
正孔注入層、正孔伝達層を形成した後、その上に電界発光層を次のように蒸着した。真空蒸着装備内の一方のセルに、ホストとして下記構造のH−28を入れて、また他のセルには、ドーパントとして本発明による化合物165を入れた後、二つの物質を異なる速度で蒸発させて、ホストを基準に2〜5重量%でドーピングすることにより、前記正孔伝達層上に30nm厚の電界発光層5を蒸着した。
【0223】
【化135】
【0224】
次いで、電子伝達層6として下記構造のトリス(8−ヒドロキシルキノリン)−アルミニウム(III)(tris(8−hydroxyquinoline)−aluminum(III);Alq)を20nm厚に蒸着した後、電子注入層7に下記構造の化合物リチウムキノレート(lithium quinolate;Liq)を1〜2nm厚に蒸着した後、別の真空蒸着装備を利用して、Al陰極8を150nm厚に蒸着してOLEDを制作した。
【0225】
【化136】
【0226】
材料別に各化合物は、10−6torr下で真空昇華精製して、OLED発光材料として使用した。
【0227】
[比較例1]
従来の発光材料を利用したOLED素子の製作
実施例1と同様の方法により、正孔注入層、正孔伝達層を形成した後、前記真空蒸着装備内の他のセルに、発光ホスト材料であるジナフチルアントラセン(dinaphthylanthracene;DNA)を入れて、また他のセルには、青色発光材料である下記構造の化合物Aを入れた後、蒸着速度を100:1として、前記正孔伝達層上に30nm厚の電界発光層を蒸着した。
【0228】
【化137】
【0229】
次いで、実施例1と同様の方法により電子伝達層と電子注入層を蒸着した後、別の真空蒸着装備を利用して、Al陰極を150nm厚に蒸着してOLEDを制作した。
【0230】
[実施例2]
製造されたOLED素子の発光特性
前記実施例1と比較例1で製造された、本発明による有機電界発光化合物と従来の発光化合物をそれぞれ含有するOLED素子の発光効率を、それぞれ1,000cd/m2で測定し、表2に示した。
【0231】
【表7】
【0232】
表2から分かるように、本発明の材料を青色発光素子に適用した結果、比較例1に比べ発光効率が増加して、化合物H−66と3.0%ドーピングをした化合物389の場合、最も高い発光効率を示した。
【0233】
以上のように本発明の有機電界発光化合物は、高効率の青色発光材料として使用でき、しかも、色純度の側面では、本発明のドーパント材料を適用する場合、明らかな改善が観察されて、このように色純度及び発光効率が同時に改善されたことは、本発明の材料が優れた特性を有していることを立証する。
【符号の説明】
【0234】
1 ガラス
2 透明電極
3 正孔注入層
4 正孔伝達層
5 電界発光層
6 電子伝達層
7 電子注入層
8 Al陰極
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な有機電界発光化合物(organic electroluminescent compound)及びこれを発光層に採用する有機電界発光素子(organic electroluminescent device)に関し、より具体的には、青色発光材料として使用される新規な有機電界発光化合物及びこれをドーパントとして採用している有機電界発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
表示素子の中、電界発光素子(electroluminescence device: EL device)は、自己発光型表示素子であって、視野角が広くてコントラストに優れるだけではなく、応答速度が速いという長所を有しており、1987年Eastman Kodak社では、発光層形成用材料として、低分子の芳香族ジアミンとアルミニウム錯体を利用している有機EL素子を最初に開発した[Appl.Phys.Lett.51,913,1987]。
【0003】
有機EL素子において、発光効率、寿命などの性能を決定する最も重要な要因は、発光材料であって、このような発光材料には、固体状態で蛍光量子収率が大きく、電子と正孔の移動度が高くて、真空蒸着時によく分解されず、均一な薄膜を形成、安定するなどの特性が求められる。
【0004】
有機発光材料は、大きく高分子材料と低分子材料とに分けられるが、低分子系列の材料は、分子構造面で金属錯化合物と金属を含まない純粋有機発光材料がある。このような発光材料には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体などのキレート錯体、クマリン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ビススチリルアリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体などの発光材料が知られており、これらからは、青色から赤色までの可視領域発光が得られると報告されて、カラー表示素子の実現が期待されている。
【0005】
一方、青色材料の場合、出光興産のジフェニルビニル−ビフェニル(DPVBi、化学式a)以後、多い材料が開発されて商業化されており、出光興産の青色材料システムとKodak社のジナフチルアントラセン(dinaphthylanthracen、化学式b)、テトラ(t−ブチル)ペリレン(tetra(t−butyl)perylene、化学式c)システムなどが知られているが、さらなる研究開発が必要な実情である。今まで最も効率がよいと知られた出光興産のdistryl化合物のシステムは、パワー効率の場合、6lm/Wであり、素子寿命が30,000時間以上と良好であるが、駆動時間による色純度の低下により、フルカラーディスプレイに適用した場合、寿命がわずか数千時間に過ぎない。青色発光は、発光波長が長波長側に少しだけ移動しても、発光効率の側面では有利になるが、純青色を満足しないため、高品位のディスプレイには適用が難しいという問題点を有しており、色純度、効率及び熱安定性に問題があって、研究開発が切実な部分である。
【0006】
【化1】
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Appl.Phys.Lett.51,913,1987
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明者らは、上記の従来の問題点を解決するために鋭意研究した結果、発光効率に優れ、寿命が画期的に改善された有機電界発光素子を実現するための新しい発光化合物を発明した。
【0009】
本発明の目的は、上記の問題点を解決するために、既存のドーパント材料より発光効率及び素子寿命に優れ、適切な色座標を有する優れた骨格の有機電界発光化合物を提供することであり、また他の目的は、前記有機電界発光化合物を発光材料として採用する高効率及び長寿命の有機電界発光素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、下記化学式1で表される有機電界発光化合物及びこれを含む有機電界発光素子に関し、本発明による有機電界発光化合物は、発光効率がよく、材料の色純度及び寿命特性に優れ、駆動寿命が非常に良好なOLED素子を製造することができる長所がある。
【0011】
【化2】
【0012】
(式中、
L1は、下記構造から選択される置換基であり、
【0013】
【化3】
【0014】
A及びBは、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択される置換基であり、
【0015】
【化4】
【0016】
Ar1及びAr2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C6−C60)アリーレン、(C3−C60)ヘテロアリーレン、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキレン、(C3−C60)シクロアルキレン、(C2−C60)アルケニレン、(C2−C60)アルキニレン、(C1−C60)アルキレンオキシ、(C6−C60)アリーレンオキシ、または(C6−C60)アリーレンチオであり、前記Ar1及びAr2のアリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキレンオキシ、アリーレンオキシまたはアリーレンチオは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基でさらに置換されていてもよく、
【0017】
【化5】
【0018】
は、
【0019】
【化6】
【0020】
であり、
【0021】
R1乃至R20は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R1乃至R20はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R21乃至R26は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
X1、X2、Y1及びY2は、互いに独立して、化学結合であるか、−C(R31)(R32)−、−N(R33)−、−S−、−O−、−Si(R34)(R35)−、−P(R36)−、−C(=O)−、−B(R37)−、−In(R38)−、−Se−、−Ge(R39)(R40)−、−Sn(R41)(R42)−、−Ga(R43)−、または−(R44)C=C(R45)−であり、
R31乃至R45は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R31とR32、R34とR35、R39とR40、R41とR42、またはR44とR45は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R1乃至R26及びR31乃至R45のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、アダマンチル、ビシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアミノまたはアリールアミノは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
m及びnは、互いに独立して、0〜4の整数であり、
但し、
【0022】
【化7】
【0023】
が
【0024】
【化8】
【0025】
であり、X1とX2が共にNR33であり、及びY1とY2が共に化学結合である場合、R33は水素または(C1−C5)アルキルではない)。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】有機発光ダイオード(OLED)の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図面を参照すると、図1は本発明のOLEDの断面を示し、OLEDはガラス1、透明電極2、正孔注入層3、正孔伝達層4、電界発光層5、電子伝達層6、電子注入層7及びAl陰極8を含む。
【0028】
本明細書に記載の「アルキル」、「アルコキシ」及びその他の「アルキル」部分を含む置換基は、直鎖または分岐鎖の形態を全て含む。
【0029】
本明細書に記載の「アリール」は、一つの水素除去により芳香族炭化水素から誘導された有機ラジカルであって、各環に、好ましくは4〜7個、より好ましくは5〜6個の環原子を含む単環または縮合環系を含む。具体的な例は、フェニル、ナフチル、ビフェニル、アントリル、テトラヒドロナフチル、インダニル(indanyl)、フルオレニル、フェナントリル、トリフェニレニル、ピレニル、ペリレニル、クリセニル、ナフタセニル、フルオランテニルなどを含むが、これらに限定されない。
【0030】
本明細書に記載の「ヘテロアリール」は、芳香族環の骨格原子としてN、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、その他の芳香族環骨格原子が炭素であるアリールグループを意味するもので、5〜6員単環へテロアリール、及び一以上のベンゼン環と縮合された多環式へテロアリールであって、部分的に飽和されてもよい。前記へテロアリール基は、環内のヘテロ原子が酸化されるか4元化されて、例えば、N−オキシドまたは第4級塩を形成する2価アリールグループを含む。具体的な例として、フリル、チオペニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニルなどの単環へテロアリール、ベンゾフラニル、ベンゾチオペニル、イソベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノリジニル、キノキサリニル、カルバゾリル、フェナントリジニル、ベンゾジオキソリルなどの多環式へテロアリール及びこれらの対応するN−オキシド(例えば、ピリジルN−オキシド、キノリルN−オキシド)、これらの第4級塩などを含むが、これらに限定されるものではない。
【0031】
また、本発明に記載されている「(C1−C60)アルキル」部分が含まれている置換基は、1〜60個の炭素数を有してもよく、1〜20個の炭素数を有してもよく、1〜10個の炭素数を有してもよい。「(C6−C60)アリール」部分が含まれている置換基は、6〜60個の炭素数を有してもよく、6〜20個の炭素数を有してもよく、6〜12個の炭素数を有してもよい。「(C3−C60)ヘテロアリール」部分が含まれている置換基は、3〜60個の炭素数を有してもよく、4〜20個の炭素数を有してもよく、4〜12個の炭素数を有してもよい。「(C3−C60)シクロアルキル」部分が含まれている置換基は、3〜60個の炭素数を有してもよく、3〜20個の炭素数を有してもよく、3〜7個の炭素数を有してもよい。「(C2−C60)アルケニルまたはアルキニル」部分が含まれている置換基は、2〜60個の炭素数を有してもよく、2〜20個の炭素数を有してもよく、2〜10個の炭素数を有してもよい。
【0032】
本発明による有機電界発光化合物は、下記化学式2乃至化学式4から選択できる。
【0033】
【化9】
【0034】
(上記化学式2乃至化学式4において、A、B、Ar1、Ar2、R1乃至R20、X1、X2、Y1、Y2、m及びnは、化学式1における定義と同一である。)
【0035】
前記L1は、下記構造から選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
【化10】
【0037】
(前記R15乃至R20は、互いに独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、ベンジル、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、トリフルオロエチル、ペルフルオロプロピル、ペルフルオロブチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、i−ペントキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ペプトキシ、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプロピルシリル、トリ(t−ブチル)シリル、t−ブチルジメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、トリフェニルシリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、9,9−ジメチルフルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、フェナントリル、アントリル、フルオランテニル、トリフェニレニル、ピレニル、クリセニル、ナフタセニル、ペリレニル、モルフォリノ、チオモルフォリノ、アダマンチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[5.2.0]ノニル、ビシクロ[4.2.2]デシル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、4−ペンチルビシクロ[2.2.2]オクチル、エテニル、フェニルエテニル、エチニル、フェニルエチニル、シアノ、ジメチルアミノ、ジフェニルアミノ、モノメチルアミノ、モノフェニルアミノ、フェニルオキシ、フェニルチオ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、クロロ、フルオルまたはヒドロキシルである)。
【0038】
また、前記
【0039】
【化11】
【0040】
は、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
【化12】
【0042】
(前記R51乃至R56は、互いに独立して、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、ベンジル、フェニル、ナフチルまたはアントリルである)。
【0043】
上記式中、
【0044】
【化13】
【0045】
は、下記構造から選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
【化14】
【0047】
(R31乃至R36は、互いに独立して、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたは(C3−C60)ヘテロアリールであるか、R31とR32及びR34とR35は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンで連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、前記R31乃至R36のアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
但し、
【0048】
【化15】
【0049】
が共に、
【0050】
【化16】
【0051】
である場合、R33は、(C1−C5)アルキルではない)。
【0052】
本発明による有機電界発光化合物は、より具体的に下記の化合物で例示できるが、下記化合物が本発明を限定するものではない。
【0053】
【化17】
【0054】
【化18】
【0055】
【化19】
【0056】
【化20】
【0057】
【化21】
【0058】
【化22】
【0059】
【化23】
【0060】
【化24】
【0061】
【化25】
【0062】
【化26】
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】
【0065】
【化29】
【0066】
【化30】
【0067】
【化31】
【0068】
【化32】
【0069】
【化33】
【0070】
【化34】
【0071】
【化35】
【0072】
【化36】
【0073】
【化37】
【0074】
【化38】
【0075】
【化39】
【0076】
【化40】
【0077】
【化41】
【0078】
【化42】
【0079】
【化43】
【0080】
【化44】
【0081】
【化45】
【0082】
【化46】
【0083】
【化47】
【0084】
【化48】
【0085】
【化49】
【0086】
【化50】
【0087】
【化51】
【0088】
【化52】
【0089】
【化53】
【0090】
【化54】
【0091】
【化55】
【0092】
【化56】
【0093】
【化57】
【0094】
【化58】
【0095】
【化59】
【0096】
【化60】
【0097】
【化61】
【0098】
【化62】
【0099】
【化63】
【0100】
【化64】
【0101】
【化65】
【0102】
【化66】
【0103】
【化67】
【0104】
【化68】
【0105】
【化69】
【0106】
【化70】
【0107】
【化71】
【0108】
【化72】
【0109】
【化73】
【0110】
【化74】
【0111】
【化75】
【0112】
【化76】
【0113】
【化77】
【0114】
【化78】
【0115】
【化79】
【0116】
【化80】
【0117】
【化81】
【0118】
【化82】
【0119】
【化83】
【0120】
【化84】
【0121】
【化85】
【0122】
【化86】
【0123】
【化87】
【0124】
【化88】
【0125】
【化89】
【0126】
【化90】
【0127】
【化91】
【0128】
【化92】
【0129】
【化93】
【0130】
【化94】
【0131】
本発明による有機電界発光化合物は、例えば、下記反応式1に例示したように製造できるが、下記反応式に限定されるものではない。
【0132】
【化95】
【0133】
また、本発明は、有機太陽電池を提供して、本発明による有機太陽電池は、前記化学式1の有機電界発光化合物を一以上含むことを特徴とする。
【0134】
また本発明は、有機電界発光素子を提供し、本発明による有機電界発光素子は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と第2の電極との間に設けられる1層以上の有機物層とからなる有機電界発光素子において、前記有機物層は、前記化学式1の有機電界発光化合物を一以上含むことを特徴とする。
【0135】
本発明による有機電界発光素子は、前記有機物層が電界発光層を含み、前記電界発光層は、前記化学式1の1つ以上の有機電界発光化合物を発光ドーパントとして、一以上のホストを含むことを特徴とし、本発明の有機電界発光素子に適用されるホストは、特に制限されないが、下記化学式5及び6で表される化合物から選択されることが好ましい。
【0136】
【化96】
【0137】
(前記化学式5及び化学式6において、
Xは、(C6−C60)アリーレンまたは(C4−C60)ヘテロアリーレンであり、
Yは、アントラセニレンであり、
Ar10乃至Ar40は、互いに独立して、水素であるか、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、(C4−C60)ヘテロアリール、(C5−C60)シクロアルキルまたは(C6−C60)アリールから選択され、前記 Ar10乃至Ar40のシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択された一以上が置換または非置換の(C6−C60)アリールまたは(C4−C60)ヘテロアリール、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
a、b、c及びdは、互いに独立して、0〜4の整数である)。
【0138】
前記化学式5及び6のホストは、化学式7乃至9で表されるアントラセン誘導体またはベンズ[a]アントラセン誘導体で例示できる。
【0139】
【化97】
【0140】
(前記化学式7乃至9において、
R101及びR102は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキルまたは(C3−C60)シクロアルキルであり、前記R101及びR102のアリールまたはヘテロアリールは、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル (C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
R103乃至R106は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、(C4−C60)ヘテロアリール、(C5−C60)シクロアルキルまたは(C6−C60)アリールであり、前記R63乃至R66のヘテロアリール、シクロアルキルまたはアリールは、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
Z1及びZ2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンから選択された一以上の置換基を有するか非置換の(C6−C60)アリーレンであり、
Ar11及びAr12は、下記構造から選択されるアリールまたは(C4−C60)ヘテロアリールであり、
【0141】
【化98】
【0142】
前記Ar11及びAr12のアリールまたはハテロアリールは、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、または(C4−C60)ヘテロアリールから選択された一以上の置換基により置換されていてもよく、
L11は、(C6−C60)アリーレン、(C4−C60)ヘテロアリーレン、または下記構造の化合物であり、
【0143】
【化99】
【0144】
前記L11のアリーレンまたはヘテロアリーレンは、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンから選択された一以上の置換基により置換されていてもよく、
R111、R112、R113及びR114は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキルまたは(C6−C60)アリールであるか、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R121、R122、R123及びR124は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンであるか、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよい)。
【0145】
前記電界発光層の意味は、発光がなされる層であって、単層でも、二つ以上の層が積層された複数の層でもよい。本発明の構成におけるホスト−ドーパントを混合して使用する場合、本発明の発光ホストによる発光効率の著しい改善を確認することができた。これは、0.5〜10重量%のドーピング濃度で構成することができるが、既存の他のホスト材料に比べ、正孔、電子に対する伝導性が非常に高く、物質安定性に非常に優れており、発光効率だけではなく、寿命も著しく改善させる特性を示している。
【0146】
したがって、前記化学式7乃至9から選択される化合物を発光ホストとして採択する場合、本発明の化学式1の有機電界発光化合物の電気的短所を非常に補完する役割を果たすことができるといえる。
【0147】
上記化学式7乃至化学式9のホスト化合物は、下記構造の化合物で例示できるが、これに限定されるものではない。
【0148】
【化100】
【0149】
【化101】
【0150】
【化102】
【0151】
【化103】
【0152】
【化104】
【0153】
【化105】
【0154】
【化106】
【0155】
【化107】
【0156】
【化108】
【0157】
【化109】
【0158】
【化110】
【0159】
【化111】
【0160】
本発明の有機電界発光素子において、化学式1の有機電界発光化合物を含み、同時にアリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物からなる群から選択された一以上の化合物を含むことができ、アリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物の例として下記の化学式10の化合物があるが、これに限定されるものではない。
【0161】
【化112】
【0162】
(式中、Ar21及びAr22は、互いに独立して、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールアミノ、(C1−C60)アルキルアミノ、モルフォリノまたはチオモルフォリノ、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、または(C3−C60)シクロアルキルであるか、Ar21及びAr22は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、前記Ar21及びAr22のアリール、ヘテロアリール、アリールアミノまたはヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
Ar23は、(C6−C60)アリール、(C5−C60)ヘテロアリールまたは(C6−C60)アリールアミノであり、前記Ar23のアリール、ヘテロアリール、またはアリールアミノは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
gは、1〜4の整数である。)。
【0163】
上記アリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物は、より具体的に下記の化合物で例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0164】
【化113】
【0165】
【化114】
【0166】
また、本発明の有機電界発光素子において、有機物層に、前記化学式1の有機電界発光化合物の他に、1族、2族、第4周期 、第5周期遷移金属、ランタン系列金属、及びd−遷移元素の有機金属からなる群から選択される一以上の金属をさらに含むこともでき、前記有機物層は、電界発光層の他に、電荷生成層を同時に含むことができる。
【0167】
本発明の化学式1の有機電界発光化合物を含む有機電界発光素子をサブピクセルとして、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au及びAgからなる群から選択される一以上の金属化合物を含むサブピクセルの一以上を同時に並列にパターニングした独立発光方式のピクセル構造を有した有機電気発光素子を具現することもできる。
【0168】
また、前記電界発光層に、480乃至560nmの波長を発光ピークとして有する化合物または560nm以上の波長を発光ピークとして有する化合物から選択される一以上を同時に含むことができ、下記化学式11乃至17で例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0169】
【化115】
【0170】
ここで、M1は、7族、8族、9族、10族、11族、13族、14族、15族及び16族の金属からなる群から選択されて、リガンドL21、L22及びL23は、互いに独立して、下記構造から選択される。
【0171】
【化116】
【0172】
(R201乃至R203は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルキル置換または非置換の(C6−C60)アリールまたはハロゲンであり、
R204乃至R219は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、(C2−C30)アルケニル、(C6−C60)アリール、モノまたはジ(C1−C30)アルキルアミノ、モノまたはジ(C6−C30)アリールアミノ、SF5、トリ(C1−C30)アルキルシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、シアノまたはハロゲンであり、前記R204乃至R219のアルキル、シクロアルキル、アルケニルまたはアリールは、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンから選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
R220乃至R223は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、または(C1−C60)アルキル置換または非置換の(C6−C60)アリールであり、
R224及びR225は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンであるか、R224とR225は、縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンで連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成して、前記R224及びR225のアルキル、アリールまたは縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンで連結されて形成された脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、ハロゲン、トリ(C1−C30)アルキルシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル及び(C6−C60)アリールから選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
R226は、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C5−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンであり、
R227乃至R229は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンであり、前記R226乃至R229のアルキル及びアリールは、ハロゲンまたは(C1−C60)アルキルによりさらに置換されていてもよく、
Qは、
【0173】
【化117】
【0174】
であり、R231乃至R242は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、ハロゲン、(C6−C60)アリール、シアノ、(C5−C60)シクロアルキルであるか、R231乃至R242はそれぞれ、隣接した置換基とアルキレンまたはアルケニレンにより連結され、(C5−C7)スピロ環または(C5−C9)縮合環を形成するか、それぞれR207またはR208とアルキレンまたはアルケニレンにより連結され、(C5−C7)縮合環を形成していてもよい)。
【0175】
【化118】
【0176】
(式中、R301〜R304は、互いに独立して、(C1−C60)アルキルまたは(C6−C60)アリールであるか、それぞれ隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成し、
前記R301〜R304のアルキル若しくはアリール、または縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレン若しくは(C3−C60)アルケニレンにより連結され形成された脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、トリ(C1−C60)アルキルシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル及び(C6−C60)アリールから選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよい)。
【0177】
【化119】
【0178】
(前記化学式15において、リガンドL24及びL25は、互いに独立して下記構造から選ばれ、
【0179】
【化120】
【0180】
M2は、2価または3価金属であり、
M2が2価金属である場合、hは0であり、M2が3価金属である場合、hは、1であって、
Tは、(C6−C60)アリールオキシまたはトリ(C6−C60)アリールシリルであり、前記Tのアリールオキシ及びトリアリールシリルは、(C1−C60)アルキルまたは(C6−C60)アリールによりさらに置換されていてもよく、
Gは、O、SまたはSeであり、
C環は、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ピリジン、またはキノリンであり、
D環は、ピリジンまたはキノリンであり、前記D環は、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルキル置換または非置換のフェニルまたはナフチルによりさらに置換されていてもよく、
R401乃至R404は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、トリ(C1−C60)アルキルシリル、トリ(C6−C60)アリールシリルまたは(C6−C60)アリールであるか、隣接した置換基と(C3−C60)アルキレン、または(C3−C60)アルケニレンで結合されて縮合環を形成していてもよく、前記ピリジン及びキノリンは、R401と化学結合を形成して縮合環を形成していてもよく、
前記C環とR401乃至R404のアリール基は、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、ハロゲン置換の(C1−C60)アルキル、フェニル、ナフチル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、トリ(C6−C60)アリールシリルまたはアミノ基によりさらに置換されていてもよい)。
【0181】
【化121】
【0182】
(式中、Ar41及びAr42は、互いに独立して、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールアミノ、(C1−C60)アルキルアミノ、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキルであるか、Ar41及びAr42は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、前記Ar41及びAr42のアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
Ar43は、(C6−C60)アリーレン、(C4−C60)ヘテロアリーレンまたは下記構造のアリーレンであり、
【0183】
【化122】
【0184】
Ar51は、(C6−C60)アリーレンまたは(C4−C60)ヘテロアリーレンであり、
前記Ar43及びAr51のアリーレン及びヘテロアリーレンは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、ヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
iは、1〜4の整数であり、
jは、1〜4の整数であって、
kは、0または1の整数である)。
【0185】
【化123】
【0186】
(式中、R501乃至R504は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、またはヒドロキシルであるか、R501乃至R504はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R501乃至R504のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールシリル、アルキルシリル、アルキルアミノ若しくはアリールアミノ、または隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレン若しくは(C3−C60)アルケニレンにより連結され形成された脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよい)。
【0187】
前記電界発光層に480乃至560nmの波長を発光ピークとして有する化合物または560nm以上の波長を発光ピークとして有する化合物は、下記化合物で例示できるが、これらに限定されるものではない
【0188】
【化124】
【0189】
【化125】
【0190】
【化126】
【0191】
【化127】
【0192】
【化128】
【0193】
【化129】
【0194】
【化130】
【0195】
【化131】
【0196】
【化132】
【0197】
本発明の有機電気発光素子において、一対の電極の少なくとも一方の内側表面に、カルコゲナイド(chalcogenide)層、ハロゲン化金属層、及び金属酸化物層から選択される一層(以下、これらを「表面層」という)以上を配置することが好ましい。具体的に、発光媒体層側の陽極表面に珪素及びアルミニウムの金属のカルコゲナイド(酸化物を含む)層を、また発光媒体層側の陰極表面にハロゲン化金属層または金属酸化物層を配置することが好ましい。これにより、駆動の安定化が得られる。
【0198】
前記カルコゲナイドとしては、例えば、SiOX(1≦X≦2)、AlOX(1≦X≦1.5)、SiON、SiAlONなどが好ましく挙げられ、ハロゲン化金属としては、例えば、LiF、MgF2、CaF2、フッ化希土類金属などが好ましく挙げられ、金属酸化物としては、例えば、Cs2O、Li2O、MgO、SrO、BaO、CaOなどが好ましく挙げられる。
【0199】
また、本発明の有機電気発光素子において、このように制作された一対の電極の少なくとも一方の表面に、電子伝達化合物と還元性ドーパント(dopant)との混合領域、または正孔伝達化合物と酸化性ドーパントとの混合領域を配置することも好ましい。このような方式により、電子伝達化合物がアニオンに還元されるため、混合領域から発光媒体に電子を注入及び伝達しやすくなる。また、正孔伝達化合物は、酸化されてカチオンになるため、混合領域から発光媒体に正孔を注入及び伝達しやすくなる。好ましい酸化性ドーパントとしては、各種ルイス酸及びアクセプター(acceptor)化合物が挙げられる。好ましい還元性ドーパントとしては、アルカリ金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属、希土類金属及びこれらの混合物が挙げられる。
【0200】
本発明による有機電界発光化合物は、発光効率が良く、材料の寿命特性に優れており、素子の駆動寿命が非常に良好なOLED素子を製造することができる長所がある。
【実施例】
【0201】
最良の形態
以下、本発明の詳細な理解を助けるために、本発明の代表化合物を挙げて、本発明による有機電界発光化合物、その製造方法、及び素子の発光特性を説明するが、これはただその実施様態を例示するためのもので、本発明の範囲がこれらに限定されるものではない。
【0202】
[製造例]
(製造例1) 化合物154の製造
【0203】
【化133】
【0204】
化合物Aの製造
2,7−ジブロモフルオレン30.2g(100モル)と水酸化カリウム45g(80ミリモル)を反応容器に入れて減圧乾燥した後、窒素ガスを満たした。ジメチルスルホキシド550mLを入れて、30分間攪拌した。30分後、湯煎下で水を入れた。ヨードメタン57g(400ミリモル)を徐々に滴加した。14時間攪拌した後、水300mLで洗浄した後、ジクロロメタン300mLで抽出し、無水硫酸マグネシウムを入れて、余分の水を除去した後、ろ過濃縮した。メタノール500mLで再結晶し、目的化合物A 30g(85.21ミリモル)を得た。
【0205】
化合物Bの製造
得られた化合物A 20.0g(56.81ミリモル)をテトラヒドロフラン1000mLに溶かして、−78℃に温度を下げた後、2.5Mブチルリチウム56.81mL(142.02ミリモル)を徐々に滴加した。30分間攪拌した後、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)13.19mL(170.43ミリモル)を入れた。温度を徐々に上げて2時間攪拌した後、NH4Cl水溶液800mLと蒸留水800mLを加えて反応を終了し、有機層を分離して有機層を減圧除去した後、メタノールとヘキサンで再結晶し、化合物B 11.09g(44.31ミリモル)を得た。
【0206】
化合物Cの製造
化合物B 11.09g(44.31ミリモル)とNaBH4 2.5g(66.47ミリモル)を反応器に入れて減圧し空気を除去した後、窒素気体を満たす。テトラヒドロフラン溶媒を600mL入れて攪拌した。攪拌しながらメタノール350mLを徐々に滴加した。反応終了後、1000mLの水で洗浄し、エチルアセテートで抽出する。ジクロロメタンとヘキサン条件でカラムし、目的化合物C 8.45g(33.12ミリモル)を得た。
【0207】
化合物Dの製造
化合物C 5.0g(19.66ミリモル)を反応容器に入れて、減圧で空気を除去し、窒素ガスで満たした後、トリエチルホスファイト10.15mL(58.98ミリモル)の中の5mLを入れて溶かす。他の反応容器に残りのトリエチルホスファイト5.15mLを入れて、ふたを開けてI2 9.98g(39.32ミリモル)を少しずつ入れながら、0℃で30分間攪拌した。ヨードとトリエチルホスファイトの混合物を、化合物Cの入っている反応容器に入れる。150℃まで温度を上げた後、4時間攪拌した。反応が終了すると、減圧蒸留を通じてトリエチルホスファイトを除去した後、水50mLで洗浄し、エチルアセテート50mLで抽出した。得られた化合物をメタノールで再結晶し、化合物D 13.59g(27.48ミリモル)を得た。
【0208】
化合物Eの製造
反応容器にN,N−ジメチルホルムアミド26.62mL(345.24ミリモル)を入れて減圧乾燥した後、窒素ガスを満たした。オキシ塩化リン(Phosphorus oxychloride)16.09mL(172.62ミリモル)を0℃で徐々に滴加した。滴加が完了すると、25℃に温度を上げ攪拌を続けた。2時間後、N−フェニル−カルバゾール14.0g(57.54ミリモル)を固体状態のまま直接入れた。30分後、反応温度を上げて90℃で上流攪拌した。18時間蒸留攪拌した後、反応容器を25℃に冷やし、0℃湯煎器の中で濃い水酸化ナトリウム溶液に反応混合物を徐々に滴加し、中和した。ジクロロメタン300mLで抽出し、無水硫酸マグネシウムを入れて余分の水を除去した後、ろ過濃縮した。エチルアセテートとヘキサンでカラム精製し、目的化合物E 12.3g(45.34ミリモル)を得た。
【0209】
化合物154の製造
化合物D 5.1g(9.72ミリモル)と化合物E 5.8g(21.37ミリモル)を反応容器に入れた後、減圧乾燥した。窒素雰囲気にした後、テトラヒドロフラン溶媒200mLを入れて攪拌した。カリウムt−ブトキシド(t−BuOK)4.14g(37.17ミリモル)をテトラヒドロフラン30mLに溶かし、0℃下で徐々に滴加した後、徐々に常温に温度を上げる。4時間攪拌した後、反応が終了すると、500mLの水を入れた後、生成される固体をろ過した。メタノール1Lで洗浄し、これを3回繰り返す。テトラヒドロフランとメタノールで再結晶した後、ヘキサンで洗浄し、目的化合物154 5.00g(6.6ミリモル、収率68.0%)を得た。
【0210】
前記製造例1の方法を利用して、有機電界発光化合物1〜725を製造し、製造された有機電界発光化合物の1H NMR及びMS/FABを表1に示した。
【0211】
【表1】
【0212】
【表2】
【0213】
【表3】
【0214】
【表4】
【0215】
【表5】
【0216】
【表6】
【0217】
[実施例1]
本発明による有機発光合物を利用したOLED素子の製造
本発明の発光材料を利用した構造のOLED素子を制作した。
【0218】
まず、OLED用ガラス1(三星−コーニング社製造)から得られた透明電極ITO薄膜2(15Ω/□)を、トリクロロエチレン、アセトン、エタノール、蒸留水を順に使用して超音波洗浄を行った後、イソプロパノールに入れて保管した後使用した。
【0219】
次に、真空蒸着装備の基板フォルダにITO基板を設けて、真空蒸着装備内のセルに下記構造の4,4’,4”−トリス(N,N−(2−ナフチル)−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(4,4’,4”−tris(N,N−(2−naphthyl)−phenylamino) triphenylamine;2−TNATA)を入れて、チャンバー内の真空度が10−6torrに至るまで排気した後、セルに電流を印加して2−TNATAを蒸発させて、ITO基板上に60nm厚の正孔注入層3を蒸着した。
【0220】
次いで、真空蒸着装備内の他のセルに、下記構造のN,N’−ビス(α−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(N,N’−bis(α−naphthyl)−N,N’−diphenyl− 4,4’−diamine;NPB)を入れて、セルに電流を印加しNPBを蒸発させて、正孔注入層上に20nm厚の正孔伝達層4を蒸着した。
【0221】
【化134】
【0222】
正孔注入層、正孔伝達層を形成した後、その上に電界発光層を次のように蒸着した。真空蒸着装備内の一方のセルに、ホストとして下記構造のH−28を入れて、また他のセルには、ドーパントとして本発明による化合物165を入れた後、二つの物質を異なる速度で蒸発させて、ホストを基準に2〜5重量%でドーピングすることにより、前記正孔伝達層上に30nm厚の電界発光層5を蒸着した。
【0223】
【化135】
【0224】
次いで、電子伝達層6として下記構造のトリス(8−ヒドロキシルキノリン)−アルミニウム(III)(tris(8−hydroxyquinoline)−aluminum(III);Alq)を20nm厚に蒸着した後、電子注入層7に下記構造の化合物リチウムキノレート(lithium quinolate;Liq)を1〜2nm厚に蒸着した後、別の真空蒸着装備を利用して、Al陰極8を150nm厚に蒸着してOLEDを制作した。
【0225】
【化136】
【0226】
材料別に各化合物は、10−6torr下で真空昇華精製して、OLED発光材料として使用した。
【0227】
[比較例1]
従来の発光材料を利用したOLED素子の製作
実施例1と同様の方法により、正孔注入層、正孔伝達層を形成した後、前記真空蒸着装備内の他のセルに、発光ホスト材料であるジナフチルアントラセン(dinaphthylanthracene;DNA)を入れて、また他のセルには、青色発光材料である下記構造の化合物Aを入れた後、蒸着速度を100:1として、前記正孔伝達層上に30nm厚の電界発光層を蒸着した。
【0228】
【化137】
【0229】
次いで、実施例1と同様の方法により電子伝達層と電子注入層を蒸着した後、別の真空蒸着装備を利用して、Al陰極を150nm厚に蒸着してOLEDを制作した。
【0230】
[実施例2]
製造されたOLED素子の発光特性
前記実施例1と比較例1で製造された、本発明による有機電界発光化合物と従来の発光化合物をそれぞれ含有するOLED素子の発光効率を、それぞれ1,000cd/m2で測定し、表2に示した。
【0231】
【表7】
【0232】
表2から分かるように、本発明の材料を青色発光素子に適用した結果、比較例1に比べ発光効率が増加して、化合物H−66と3.0%ドーピングをした化合物389の場合、最も高い発光効率を示した。
【0233】
以上のように本発明の有機電界発光化合物は、高効率の青色発光材料として使用でき、しかも、色純度の側面では、本発明のドーパント材料を適用する場合、明らかな改善が観察されて、このように色純度及び発光効率が同時に改善されたことは、本発明の材料が優れた特性を有していることを立証する。
【符号の説明】
【0234】
1 ガラス
2 透明電極
3 正孔注入層
4 正孔伝達層
5 電界発光層
6 電子伝達層
7 電子注入層
8 Al陰極
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表される有機電界発光化合物:
【化1】
(化学式1中、
L1は、下記構造から選択される置換基であり、
【化2】
A及びBは、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択される置換基であり、
【化3】
Ar1及びAr2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C6−C60)アリーレン、(C3−C60)ヘテロアリーレン、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキレン、(C3−C60)シクロアルキレン、(C2−C60)アルケニレン、(C2−C60)アルキニレン、(C1−C60)アルキレンオキシ、(C6−C60)アリーレンオキシ、または(C6−C60)アリーレンチオであり、前記Ar1及びAr2のアリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキレンオキシ、アリーレンオキシまたはアリーレンチオは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
【化4】
は、
【化5】
であり、
R1乃至R20は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R1乃至R20はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R21乃至R26は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
X1、X2、Y1及びY2は、互いに独立して、化学結合であるか、−C(R31)(R32)−、−N(R33)−、−S−、−O−、−Si(R34)(R35)−、−P(R36)−、−C(=O)−、−B(R37)−、−In(R38)−、−Se−、−Ge(R39)(R40)−、−Sn(R41)(R42)−、−Ga(R43)−、または−(R44)C=C(R45)−であり、
R31乃至R45は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R31とR32、R34とR35、R39とR40、R41とR42、またはR44とR45は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R1乃至R26及びR31乃至R45のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、アダマンチル、ビシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアミノまたはアリールアミノは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、及び
m及びnは、互いに独立して、0〜4の整数であり、
但し、
【化6】
が
【化7】
であり、X1及びX2が共にNR33であり、かつY1及びY2が共に化学結合である場合、R33は、水素または(C1−C5)アルキルではない)。
【請求項2】
【化8】
が下記構造から選択される、請求項1に記載の有機電界発光化合物:
【化9】
(式中、R31乃至R36は、互いに独立して、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたは(C3−C60)ヘテロアリールであるか、R31とR32またはR34とR35は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、前記R31乃至R36のアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
但し、
【化10】
が共に
【化11】
である場合、R33は(C1−C5)アルキルではない)。
【請求項3】
第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と第2の電極との間に設けられる少なくとも1層の有機物層とを含み、前記有機物層が、下記化学式1によって表される有機電界発光化合物と、下記化学式5または6によって表される化合物から選択される1以上のホストを含む、有機電界発光素子:
【化12】
(化学式1中、
L1は、下記構造から選択される置換基であり、
【化13】
A及びBは、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択される置換基であり、
【化14】
Ar1及びAr2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C6−C60)アリーレン、(C3−C60)ヘテロアリーレン、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキレン、(C3−C60)シクロアルキレン、(C2−C60)アルケニレン、(C2−C60)アルキニレン、(C1−C60)アルキレンオキシ、(C6−C60)アリーレンオキシ、または(C6−C60)アリーレンチオであり、前記Ar1及びAr2のアリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキレンオキシ、アリーレンオキシまたはアリーレンチオは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
【化15】
は、
【化16】
であり、
R1乃至R20は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R1乃至R20はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R21乃至R26は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
X1、X2、Y1及びY2は、互いに独立して、化学結合であるか、−C(R31)(R32)−、−N(R33)−、−S−、−O−、−Si(R34)(R35)−、−P(R36)−、−C(=O)−、−B(R37)−、−In(R38)−、−Se−、−Ge(R39)(R40)−、−Sn(R41)(R42)−、−Ga(R43)−、または−(R44)C=C(R45)−であり、
R31乃至R45は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R31とR32、R34とR35、R39とR40、R41とR42、またはR44とR45は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R1乃至R26及びR31乃至R45のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、アダマンチル、ビシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアミノまたはアリールアミノは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、及び
m及びnは、互いに独立して、0〜4の整数であり、
但し、
【化17】
が
【化18】
であり、X1及びX2が共にNR33であり、かつY1及びY2が共に化学結合である場合、R33は、水素または(C1−C5)アルキルではない)、
【化19】
(化学式5及び6中、Xは(C1−C60)アリーレンまたは(C4−C60)ヘテロアリーレンであり、Yはアントラセニレンであり、
Ar10及びAr40は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、(C4−C60)ヘテロアリール、(C5−C60)シクロアルキル、及び(C6−C60)アリールから選択され、Ar10からAr40のシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールは、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、及びトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基を有するか有しない(C6−C60)アリールまたは(C4−C60)ヘテロアリール、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、及びトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、及び
a、b、c及びdは、互いに独立して、0から4の整数である)。
【請求項4】
前記有機物層が、アリールアミン化合物及びスチリルアリールアミン化合物からなる群から選択される一以上の化合物を含む、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記有機物層が、周期律表元素の1族、2族、第4周期、第5周期遷移金属、ランタン系列金属、及びd−遷移元素の有機金属からなる群から選択される一以上の金属をさらに含む、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
請求項1または2に記載の有機電界発光化合物に加え、480nm乃至560nmの波長を電界発光ピークとして有する化合物、または560nm以上の波長を電界発光ピークとして有する化合物を含む有機電界発光ディスプレイである、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記有機物層が、電界発光層と共に電荷生成層を含む、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
還元性ドーパントと有機物との混合領域、または酸化性ドーパントと有機物との混合領域が、一対の電極の一方または両方の電極の内側表面に配置されている、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
下記化学式1で表される有機電界発光化合物を含む有機太陽電池:
【化20】
(化学式1中、
L1は、下記構造から選択される置換基であり、
【化21】
A及びBは、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択される置換基であり、
【化22】
Ar1及びAr2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C6−C60)アリーレン、(C3−C60)ヘテロアリーレン、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキレン、(C3−C60)シクロアルキレン、(C2−C60)アルケニレン、(C2−C60)アルキニレン、(C1−C60)アルキレンオキシ、(C6−C60)アリーレンオキシ、または(C6−C60)アリーレンチオであり、前記Ar1及びAr2のアリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキレンオキシ、アリーレンオキシまたはアリーレンチオは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
【化23】
は、
【化24】
であり、
R1乃至R20は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R1乃至R20はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R21乃至R26は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
X1、X2、Y1及びY2は、互いに独立して、化学結合であるか、−C(R31)(R32)−、−N(R33)−、−S−、−O−、−Si(R34)(R35)−、−P(R36)−、−C(=O)−、−B(R37)−、−In(R38)−、−Se−、−Ge(R39)(R40)−、−Sn(R41)(R42)−、−Ga(R43)−、または−(R44)C=C(R45)−であり、
R31乃至R45は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R31とR32、R34とR35、R39とR40、R41とR42、またはR44とR45は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R1乃至R26及びR31乃至R45のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、アダマンチル、ビシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアミノまたはアリールアミノは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、及び
m及びnは、互いに独立して、0〜4の整数であり、
但し、
【化25】
が
【化26】
であり、X1及びX2が共にNR33であり、かつY1及びY2が共に化学結合である場合、R33は、水素または(C1−C5)アルキルではない)。
【請求項1】
下記化学式1で表される有機電界発光化合物:
【化1】
(化学式1中、
L1は、下記構造から選択される置換基であり、
【化2】
A及びBは、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択される置換基であり、
【化3】
Ar1及びAr2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C6−C60)アリーレン、(C3−C60)ヘテロアリーレン、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキレン、(C3−C60)シクロアルキレン、(C2−C60)アルケニレン、(C2−C60)アルキニレン、(C1−C60)アルキレンオキシ、(C6−C60)アリーレンオキシ、または(C6−C60)アリーレンチオであり、前記Ar1及びAr2のアリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキレンオキシ、アリーレンオキシまたはアリーレンチオは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
【化4】
は、
【化5】
であり、
R1乃至R20は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R1乃至R20はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R21乃至R26は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
X1、X2、Y1及びY2は、互いに独立して、化学結合であるか、−C(R31)(R32)−、−N(R33)−、−S−、−O−、−Si(R34)(R35)−、−P(R36)−、−C(=O)−、−B(R37)−、−In(R38)−、−Se−、−Ge(R39)(R40)−、−Sn(R41)(R42)−、−Ga(R43)−、または−(R44)C=C(R45)−であり、
R31乃至R45は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R31とR32、R34とR35、R39とR40、R41とR42、またはR44とR45は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R1乃至R26及びR31乃至R45のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、アダマンチル、ビシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアミノまたはアリールアミノは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、及び
m及びnは、互いに独立して、0〜4の整数であり、
但し、
【化6】
が
【化7】
であり、X1及びX2が共にNR33であり、かつY1及びY2が共に化学結合である場合、R33は、水素または(C1−C5)アルキルではない)。
【請求項2】
【化8】
が下記構造から選択される、請求項1に記載の有機電界発光化合物:
【化9】
(式中、R31乃至R36は、互いに独立して、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたは(C3−C60)ヘテロアリールであるか、R31とR32またはR34とR35は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、前記R31乃至R36のアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
但し、
【化10】
が共に
【化11】
である場合、R33は(C1−C5)アルキルではない)。
【請求項3】
第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と第2の電極との間に設けられる少なくとも1層の有機物層とを含み、前記有機物層が、下記化学式1によって表される有機電界発光化合物と、下記化学式5または6によって表される化合物から選択される1以上のホストを含む、有機電界発光素子:
【化12】
(化学式1中、
L1は、下記構造から選択される置換基であり、
【化13】
A及びBは、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択される置換基であり、
【化14】
Ar1及びAr2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C6−C60)アリーレン、(C3−C60)ヘテロアリーレン、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキレン、(C3−C60)シクロアルキレン、(C2−C60)アルケニレン、(C2−C60)アルキニレン、(C1−C60)アルキレンオキシ、(C6−C60)アリーレンオキシ、または(C6−C60)アリーレンチオであり、前記Ar1及びAr2のアリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキレンオキシ、アリーレンオキシまたはアリーレンチオは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
【化15】
は、
【化16】
であり、
R1乃至R20は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R1乃至R20はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R21乃至R26は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
X1、X2、Y1及びY2は、互いに独立して、化学結合であるか、−C(R31)(R32)−、−N(R33)−、−S−、−O−、−Si(R34)(R35)−、−P(R36)−、−C(=O)−、−B(R37)−、−In(R38)−、−Se−、−Ge(R39)(R40)−、−Sn(R41)(R42)−、−Ga(R43)−、または−(R44)C=C(R45)−であり、
R31乃至R45は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R31とR32、R34とR35、R39とR40、R41とR42、またはR44とR45は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R1乃至R26及びR31乃至R45のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、アダマンチル、ビシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアミノまたはアリールアミノは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、及び
m及びnは、互いに独立して、0〜4の整数であり、
但し、
【化17】
が
【化18】
であり、X1及びX2が共にNR33であり、かつY1及びY2が共に化学結合である場合、R33は、水素または(C1−C5)アルキルではない)、
【化19】
(化学式5及び6中、Xは(C1−C60)アリーレンまたは(C4−C60)ヘテロアリーレンであり、Yはアントラセニレンであり、
Ar10及びAr40は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、(C4−C60)ヘテロアリール、(C5−C60)シクロアルキル、及び(C6−C60)アリールから選択され、Ar10からAr40のシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールは、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、及びトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基を有するか有しない(C6−C60)アリールまたは(C4−C60)ヘテロアリール、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、及びトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、及び
a、b、c及びdは、互いに独立して、0から4の整数である)。
【請求項4】
前記有機物層が、アリールアミン化合物及びスチリルアリールアミン化合物からなる群から選択される一以上の化合物を含む、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記有機物層が、周期律表元素の1族、2族、第4周期、第5周期遷移金属、ランタン系列金属、及びd−遷移元素の有機金属からなる群から選択される一以上の金属をさらに含む、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
請求項1または2に記載の有機電界発光化合物に加え、480nm乃至560nmの波長を電界発光ピークとして有する化合物、または560nm以上の波長を電界発光ピークとして有する化合物を含む有機電界発光ディスプレイである、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記有機物層が、電界発光層と共に電荷生成層を含む、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
還元性ドーパントと有機物との混合領域、または酸化性ドーパントと有機物との混合領域が、一対の電極の一方または両方の電極の内側表面に配置されている、請求項3に記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
下記化学式1で表される有機電界発光化合物を含む有機太陽電池:
【化20】
(化学式1中、
L1は、下記構造から選択される置換基であり、
【化21】
A及びBは、互いに独立して、化学結合であるか、下記構造から選択される置換基であり、
【化22】
Ar1及びAr2は、互いに独立して、化学結合であるか、(C6−C60)アリーレン、(C3−C60)ヘテロアリーレン、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキレン、(C3−C60)シクロアルキレン、(C2−C60)アルケニレン、(C2−C60)アルキニレン、(C1−C60)アルキレンオキシ、(C6−C60)アリーレンオキシ、または(C6−C60)アリーレンチオであり、前記Ar1及びAr2のアリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキレンオキシ、アリーレンオキシまたはアリーレンチオは、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ、及びヒドロキシルからなる群から選択される一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、
【化23】
は、
【化24】
であり、
R1乃至R20は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R1乃至R20はそれぞれ、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
R21乃至R26は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
X1、X2、Y1及びY2は、互いに独立して、化学結合であるか、−C(R31)(R32)−、−N(R33)−、−S−、−O−、−Si(R34)(R35)−、−P(R36)−、−C(=O)−、−B(R37)−、−In(R38)−、−Se−、−Ge(R39)(R40)−、−Sn(R41)(R42)−、−Ga(R43)−、または−(R44)C=C(R45)−であり、
R31乃至R45は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C3−C60)ヘテロアリール、N、O、S及びSiから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R31とR32、R34とR35、R39とR40、R41とR42、またはR44とR45は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環式環または単環若しくは多環の芳香族環を形成していてもよく、
前記R1乃至R26及びR31乃至R45のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、アダマンチル、ビシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアミノまたはアリールアミノは、ハロゲン、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C6−C60)アリール置換または非置換の(C3−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選択された一以上のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C1−C60)アルコキシ、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルから選択された一以上の置換基によりさらに置換されていてもよく、及び
m及びnは、互いに独立して、0〜4の整数であり、
但し、
【化25】
が
【化26】
であり、X1及びX2が共にNR33であり、かつY1及びY2が共に化学結合である場合、R33は、水素または(C1−C5)アルキルではない)。
【図1】
【公開番号】特開2010−13444(P2010−13444A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−149770(P2009−149770)
【出願日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【出願人】(508223435)グラセル・ディスプレイ・インコーポレーテッド (53)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−149770(P2009−149770)
【出願日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【出願人】(508223435)グラセル・ディスプレイ・インコーポレーテッド (53)
【Fターム(参考)】
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