説明

新規生物学的実体およびその薬学的または診断的使用

本発明は、疾患に関連する標的基質内の特定のペプチド結合を加水分解することができる、規定された特異性を有するプロテアーゼを含有する医薬を適用することによる該疾患の治療方法を提供する。そのような規定された特異性を有するプロテアーゼは、さらに、関連する治療または診断の目的に使用され得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的基質に関連する特異的疾患の処置のための医薬の製造における該標的基質に対する規定された特異性を有するプロテアーゼの使用。
【請求項2】
(I)前記プロテアーゼが前記標的基質を加水分解し、それによって
(i)該標的基質の1つ以上の生物学的活性または物理化学的特性または薬理学的特性を排除または低減し、および/もしくは
(ii)該標的タンパク質の1つ以上の生物学的活性または物理化学的特性または薬理学的特性を活性化または増大し、および/もしくは
(iii)該標的タンパク質に対して1つ以上の生物学的活性または物理化学的特性または薬理学的特性を付加し、
ならびに/または、
(II)該プロテアーゼによって加水分解された該標的基質が、可溶性タンパク質、特に、サイトカイン(例えば、TNFスーパーファミリータンパク質、インターロイキン、インターフェロン、ケモカイン、および成長因子);ホルモン;トキシン;酵素(例えば、酸化還元酵素、トランスフェラーゼ、加水分解酵素、リアーゼ、イソメラーゼ、およびリガーゼ);構造タンパク質(例えば、コラゲナーゼ);またはイムノグロブリン;膜関連タンパク質、特に、一回貫通型膜貫通タンパク質;多数回貫通型膜貫通タンパク質(例えば、Gタンパク質共役レセプター、イオンチャネル、およびトランスポーター);脂質アンカー型膜タンパク質またはGPIアンカー型膜タンパク質である、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記プロテアーゼによって加水分解された前記標的基質が、TNFスーパーファミリータンパク質である、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト腫瘍壊死因子α(hTNF−α、配列番号96)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hTNF−αの31/32、32/33、44/45、45/46、87/88、128/129、130/131、140/141、および/もしくは141/142位間のペプチド結合、最も好ましくは、31/32、32/33、および/もしくは45/46位間のペプチド結合、または該関連する分子における類似する位置間のペプチド結合を加水分解し得、および/または
(ii)前記医薬が、慢性関節リウマチ、炎症性腸疾患、乾癬、クローン病、潰瘍性大腸炎、II型糖尿病、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、グレーブス病、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、全身性炎症反応症候群(SIRS)、多臓器機能障害(MODS)、好酸球増加、神経変性疾患、脳卒中、閉鎖性頭部外傷、脳炎、CNS障害、喘息、慢性関節リウマチ、敗血症、血管拡張、血管内凝固、多臓器不全、またはhTNF−αに関連する他の疾患である、請求項3に記載の使用。
【請求項5】
前記プロテアーゼが、構造クラスS1のセリンプロテアーゼに由来し、好ましくは、該プロテアーゼがヒトトリプシンI(配列番号1)に由来する、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
前記プロテアーゼが、配列番号74または配列番号75に示される配列、またはその誘導体を有し、31/32位および/または32/33位でhTNF−αを加水分解し得る、請求項4に記載の使用。
【請求項7】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト腫瘍壊死因子リガンドスーパーファミリーメンバー5(CD40−L)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、CD40−L(配列番号143)の117/118、133/134、145/146、165/166、200/201、201/202、207/208、216/217、および/または243/244位間のペプチド結合、最も好ましくは、133/134、165/166、201/202、および/または216/217位間のペプチド結合、または関連する分子の類似する位置間のペプチド結合を加水分解し、および/または
(ii)前記医薬が、全身性エリテマトーデス、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、またはCD40−Lに関連する他の疾患の処置のために適切である、請求項3に記載の使用。
【請求項8】
(i)前記人工プロテアーゼが、ヒトマクロファージ遊走阻止因子(hMIF)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hMIF(配列番号109)の16/17、44/45、66/67、73/74、77/78、88/89、92/93、および/または100/101位間のペプチド結合、最も好ましくは、16/17および/または92/93位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、および/または
(ii)前記医薬が炎症性疾患またはhMIFに関連する他の疾患の処置に適切である、請求項3に記載の使用。
【請求項9】
前記プロテアーゼによって加水分解される前記標的基質が、インターロイキンである、請求項1または2に記載の使用。
【請求項10】
(i)前記プロテアーゼがインターロイキン−1β(IL−1β)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、IL−1β(配列番号112)の24/25、35/36、46/47、54/55、74/75、75/76、76/77、77/78、86/87、88/89、93/94、94/95、97/98、および/もしくは150/151位間のペプチド結合、最も好ましくは、35/36、75/76、88/89、93/94、94/95、および/もしくは150/151位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(iii)前記医薬が、糖尿病、癌における脳の炎症、関節炎、自己免疫疾患および炎症性疾患、またはIL−1βに関連する他の疾患の処置に適切である、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン2(hIL−2)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−2(配列番号99)の20/21、32/33、38/39、43/44、45/46、48/49、49/50、54/55、64/65、76/77、83/84、107/108、109/110、および/もしくは120/121位間のペプチド結合、最も好ましくは、109/110位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、および/または
(ii)前記医薬が、T細胞白血病、ヘアリーセル白血病、クローン病、潰瘍性大腸炎、グレーブス病、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、喘息、および慢性閉塞性肺疾患、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、またはhIL−2に関連する他の疾患の処置に適している、請求項9に記載の使用。
【請求項12】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン3(hIL−3)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−3(配列番号148)の21/22、28/29、36/37、44/45、46/47、51/52、63/64、66/67、79/80、94/95、101/102、108/109、および/もしくは109/110位間のペプチド結合、最も好ましくは、21/22、28/29、46/47、63/64、66/67、79/80、および/もしくは101/102位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、ホジキンリンパ腫(cHL)、好酸球増加、またはhIL−3に関連する他の疾患の処置に適切である、請求項9に記載の使用。
【請求項13】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン4(hIL−4)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−4(配列番号118)の4/5、12/13、31/32、37/38、61/62、62/63、64/65、91/92、102/103、121/122、および/もしくは、126/127位間のペプチド結合、最も好ましくは、4/5、61/62、62/63、64/65、および/もしくは、121/122位間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、ホジキンリンパ腫(cHL)、グレーブス病、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、喘息、慢性閉塞性肺疾患、アレルギー性炎症反応、もしくはhIL−4に関連する他の疾患の処置に適している、請求項9に記載の使用。
【請求項14】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン5(hIL−5)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−5(配列番号133)の12/13、32/33、67/68、76/77、77/78、80/81、83/84、84/85、85/86、90/91、91/92、92/93、および/もしくは98/99位間のペプチド結合、最も好ましくは、90/91、91/92、92/93、および/もしくは98/99位間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、喘息、慢性閉塞性肺疾患、好酸球増加、アレルギー性疾患、もしくはhIL−5に関連する他の疾患の処置に適している、請求項9に記載の使用。
【請求項15】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン6(hIL−6)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−6(配列番号134)の32/33、35/36、55/56、71/72、129/130、130/131、132/133、135/136、141/142、161/162、180/181、および/もしくは183/184位間のペプチド結合、最も好ましくは、135/136および/もしくは141/142位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、乳癌、腎細胞癌、多発性骨髄腫、リンパ腫、白血病、グレーブス病、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、遠位の臓器損傷および多臓器機能障害(MODS)に至る全身性炎症反応症候群(SIRS)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、キャッスルマン病、炎症性腸疾患、クローン病、またはhIL−6に関連する他の疾患の処置に適している、請求項9に記載の使用。
【請求項16】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン8(hIL−8)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−8(配列番号100)の11/12、15/16、45/46、47/48、52/53、54/55、60/61、64/65、および/もしくは67/68位間のペプチド結合、最も好ましくは、45/46位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、クローン病、潰瘍性大腸炎、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、遠位の臓器損傷および多臓器機能障害(MODS)に至る全身性炎症反応症候群(SIRS)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、子宮内膜症、乾癬、動脈硬化病変、またはhIL−8に関連する他の疾患の処置に適している、請求項9に記載の使用。
【請求項17】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン10(hIL−10)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−10(配列番号135)の24/25、25/26、27/28、28/29、40/41、44/45、49/50、57/58、59/60、84/85、86/87、106/107、107/108、110/111、130/131、134/135、137/138、138/139、および/もしくは144/145位間のペプチド結合、最も好ましくは、24/25、27/28、44/45、49/50、86/87、137/138、および/もしくは144/145位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、クローン病、潰瘍性大腸炎、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、遠位の臓器損傷および多臓器機能障害(MODS)に至る全身性炎症反応症候群(SIRS)、細胞傷害性T細胞の抑制に関連する疾患、またはhIL−10に関連する他の疾患の処置に適している、請求項9に記載の使用。
【請求項18】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン12β鎖(hIL−12β)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−12β(配列番号97)の14/15、18/19、29/30、34/35、87/88、99/100、102/103、104/105、161/162、174/175、222/223、225/226、228/229、238/239、268/269、および/もしくは293/294位間のペプチド結合、最も好ましくは、18/19、34/35、87/88、および/もしくは161/162位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、クローン病、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、またはhIL−12βに関連する他の疾患の処置に適している、請求項9に記載の使用。
【請求項19】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン13(hIL−13)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−13(配列番号119)の25/26、62/63、65/66、86/87、87/88、98/99、108/109、および/もしくは111/112位間のペプチド結合、最も好ましくは、87/88位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、癌、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、好酸球増加、喘息、慢性閉塞性肺疾患、線維症、乾癬、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎、またはhIL−13に関連する他の疾患の処置に適している、請求項9に記載の使用。
【請求項20】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターロイキン18(hIL−18)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIL−18(配列番号98)の17/18、32/33、37/38、39/40、40/41、53/54、58/59、79/80、90/91、93/94、98/99、110/111、120/121、123/124、131/132、132/133、142/143、147/148、および/もしくは157/158位間のペプチド結合、最も好ましくは、37/38、132/133、142/143、および/もしくは157/158位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、クローン病、炎症性肝傷害、肺結核、複数の結核症(plural tuberculosis)、慢性関節リウマチ、またはhIL−18に関連する他の疾患の処置に適している、請求項9に記載の使用。
【請求項21】
前記プロテアーゼによって加水分解される前記標的基質が、インターフェロンである、請求項1または2に記載の使用。
【請求項22】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターフェロンガンマ(hIFN−γ)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIFN−γ(配列番号137)の2/3、6/7、13/14、21/22、24/25、34/35、36/37、37/38、62/63、68/69、83/84、86/87、90/91、102/103、107/108、および/もしくは108/109位間のペプチド結合、最も好ましくは、13/14、24/25、37/38、62/63、68/69、102/103、および/もしくは107/108位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、古典的ホジキンリンパ腫、クローン病、I型糖尿病、またはhIFN−γに関連する他の疾患の処置に適している、請求項21に記載の使用。
【請求項23】
前記プロテアーゼによって加水分解される前記標的基質が、ケモカインである、請求項1または2に記載の使用。
【請求項24】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト小誘導性(small inducible)サイトカインA2(hCCL2)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hCCL2(配列番号102)の3/4、13/14、18/19、24/25、29/30、38/39、54/55、56/57、58/59、62/63、65/66、および/もしくは68/69位間のペプチド結合、最も好ましくは、19/20、29/30、38/39、54/55、および/もしくは62/63位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、クローン病、潰瘍性大腸炎、またはhCCL2に関連する他の疾患の処置に適している、請求項23に記載の使用。
【請求項25】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトエオタキシン(hCCL11)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hCCL11(配列番号101)の11/12、16/17、17/18、22/23、27/28、33/34、44/45、47/48、48/49、52/53、54/55、56/57、60/61、66/67、および/もしくは73/74位間のペプチド結合、最も好ましくは、48/49および/もしくは66/67位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、クローン病および潰瘍性大腸炎、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、主としてTh2細胞の流入により特徴付けられる慢性病態生理学機能不全、またはhCCL11に関連する他の疾患の処置に適している、請求項23に記載の使用。
【請求項26】
前記プロテアーゼによって加水分解される前記標的基質が、成長因子である、請求項1または2に記載の使用。
【請求項27】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト血管内皮増殖因子(hVEGF)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hVEGF(配列番号103)の16/17、19/20、23/24、34/35、41/42、56/57、62/63、64/65、65/66、82/83、および/もしくは84/85位間のペプチド結合、最も好ましくは、23/24、41/42、63/64、82/83、および/もしくは84/85位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、全固形腫瘍(all solid tumor)および転移性固形腫瘍、炎症性乳癌、またはhVEGFに関連する他の疾患の処置に適している、請求項26に記載の使用。
【請求項28】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトトランスフォーミング成長因子β1(hTGF−β1)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hTGF−β1(配列番号104)の23/24、25/26、26/27、27/28、37/38、55/56、および/もしくは94/95位間のペプチド結合、最も好ましくは、25/26、55/56、および/もしくは94/95位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、乳癌、結腸直腸癌、および古典的ホジキンリンパ腫(cHL)を含む種々の癌;線維症、細胞性免疫の抑制、緑内障、びまん性全身性強皮症、またはhTGF−β1に関連する他の疾患の処置に適している、請求項26に記載の使用。
【請求項29】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトソマトトロピン(ヒト成長ホルモン;hGH)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hGH(配列番号121)の8/9、16/17、19/20、26/27、33/34、38/39、41/42、70/71、77/78、94/95、103/104、112/113、115/116、116/117、130/131、147/148、154/155、および/もしくは178/179位間のペプチド結合、最も好ましくは、112/113、147/148、および/もしくは154/155位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、末端肥大症、糖尿病、腎肥大および糸球体拡張を含む糖尿病性腎疾患、心血管障害、またはhGHに関連する他の疾患の処置に適している、請求項26に記載の使用。
【請求項30】
(i)前記プロテアーゼが、インスリン様成長因子(hIGF−II)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIGF−II(配列番号122)の15/16、23/24、24/25、34/35、37/38、38/39、48/49、および/もしくは49/50位間のペプチド結合、最も好ましくは、23/24位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、糖尿病、糖尿病性腎疾患、またはhIGF−IIに関連する他の疾患の処置に適している、請求項26に記載の使用。
【請求項31】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト肝細胞成長因子(hHGF)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hHGF(配列番号120)の54/55、60/61、62/63、63/64、68/69、76/77、112/113、123/124、134/135、168/169、198/199、および/もしくは202/203位間のペプチド結合、最も好ましくは、63/64、68/69、76/77、168/169、および/もしくは202/203位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、血管新生障害、肝細胞癌、またはhHGFに関連する他の疾患の処置に適している、請求項26に記載の使用。
【請求項32】
前記プロテアーゼによって加水分解される前記標的基質が、可溶性ホルモンである、性1または2に記載の使用。
【請求項33】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインスリン(hインスリン)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、インスリンA鎖(配列番号106)の16/17、および/もしくは22/23位間のペプチド結合、最も好ましくは、14/15位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、インスリン過量、またはhインスリンに関連する他の疾患の処置に適している、請求項32に記載の使用。
【請求項34】
(i)前記人工プロテアーゼが、ヒトグレリン(Ghrelin)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hGrelin(配列番号107)の1/2、2/3、3/4、および/もしくは4/5位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、肥満、またはhGhrelinに関連する他の疾患の処置に適している、請求項32に記載の使用。
【請求項35】
(i)前記プロテアーゼが、アンジオテンシン前駆体(アンジオテンシン)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、アンジオテンシン(配列番号108)の1/2、3/4、および/もしくは7/8位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、本態性高血圧症、およびアンジオテンシンに関連する他の疾患の処置に適している、請求項26に記載の使用。
【請求項36】
(i)前記人工プロテアーゼが、ヒトレプチン(レプチン)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、レプチン(配列番号127)の8/9、9/10、15/16、23/24、40/41、53/54、71/72、85/86、108/109、および/もしくは141/142位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、肥満、またはレプチンに関連する他の疾患の処置に適している、請求項32に記載の使用。
【請求項37】
前記プロテアーゼにより加水分解される前記標的基質が、二成分トキシンである、請求項1または2に記載の使用。
【請求項38】
(i)前記人工プロテアーゼが、感染防御抗原前駆体(PA−83)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hPA−83(配列番号123)の72/73、73/74、92/93、93/94、131/132、149/150、178/179、213/214、214/215、387/388、425/426、426/427、427/428、453/454、520/521、608/609、617/618、671/672、679/680、680/681、683/684、および/もしくは684/685位間のペプチド結合、最も好ましくは、72/73、73/74、93/94、149/150、387/388、425/426、427/428、および/もしくは683/684位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、炭疽菌感染、またはPA−83に関連する他の疾患の処置に適している、請求項37に記載の使用。
【請求項39】
前記プロテアーゼによって加水分解される前記標的基質が、プロテアーゼ、特に、セリンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、またはメタロプロテアーゼである、請求項1または2に記載の使用。
【請求項40】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトプラスミノーゲン(プラスミノーゲン)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、プラスミノーゲン(配列番号140)の580/581位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、血栓症、またはプラスミノーゲンに関連する他の疾患の処置に適している、請求項39に記載の使用。
【請求項41】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトプロトロンビン(トロンビン)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、トロンビン(配列番号149)の198/199、327/328、363/364位間のペプチド結合、最も好ましくは、327/328、および/もしくは363/364位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、出血、またはトロンビンに関連する他の疾患の処置に適している、請求項39に記載の使用。
【請求項42】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトベータセクレターゼまたは同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、ベータセクレターゼ(配列番号139)の61/62、64/65、130/131、131/132、159/160、216/217、238/239、239/240、246/247、256/257、259/260、330/331、365/366、378/379、および/もしくは381/382位間のペプチド結合、最も好ましくは、61/62、131/132、246/247、259/260、365/366、および/もしくは378/379位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、アルツハイマー病、またはベータセクレターゼ前駆体に関連する他の疾患の処置に適している、請求項39に記載の使用。
【請求項43】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトマトリックスメタロプロテイナーゼ−2(hMMP−2)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hMMP−2(配列番号131)の62/63、68/69、75/76、76/77、79/80、88/89、110/111、112/113、115/116、120/121、164/165、254/255、267/268、296/297、324/325、325/326、382/383、383/384、470/471、500/501、564/565、595/596、597/598、608/609、646/647、649/650、および/もしくは650/651位間のペプチド結合、最も好ましくは、68/69、115/116、120/121、164/165、325/326、383/384、470/471、500/501、550/551、595/596、608/609、および/もしくは650/651位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、膀胱癌、乳癌、胃癌、肺癌、またはhMMP−2に関連する他の疾患の処置に適している、請求項39に記載の使用。
【請求項44】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトマトリックスメタロプロテイナーゼ−9(hMMP−9)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hMMP−9(配列番号132)の41/42、42/43、106/107、113/114、134/135、160/161、162/163、163/164、222/223、226/227、265/266、266/267、267/268、284/285、309/310、321/322、322/323、324/325、356/357、380/381、433/434および/もしくは440/441位間のペプチド結合、最も好ましくは、160/161、163/164、226/227、284/285、321/322、および/もしくは433/434位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、膀胱癌、乳癌、胃癌、肺癌、またはhMMP−9に関連する他の疾患の処置に適している、請求項39に記載の使用。
【請求項45】
前記プロテアーゼによって加水分解される前記標的基質が、1型単回貫通型膜貫通タンパク質である、請求項1または2に記載の使用。
【請求項46】
(i)前記プロテアーゼが、HIV膜糖タンパク質(GP120)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、GP120(配列番号124)の97/98、99/100、107/108、113/114、117/118、227/228、231/233、279/280、335/336、337/338、368/369、412/413、419/420、429/430、444/445、457/458、474/475、476/477、477/478、485/486、および/もしくは490/491位間のペプチド結合、最も好ましくは、99/100、368/369、412/413、419/420、444/445、および/もしくは490/491位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、AIDSまたはHIV感染、またはGP120に関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項47】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト細胞傷害性Tリンパ球タンパク質4(CTLA−4)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、CTLA−4(配列番号144)の14/15、28/29、33/34、38/39、41/42、62/63、72/73、85/86、95/96、100/101、105/106、119/120、125/126、および/もしくは127/128位間のペプチド結合、最も好ましくは、14/15、28/29、38/39、41/42、62/63、および/もしくは85/86位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、乳癌、またはCTLA−4に関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項48】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインテグリンアルファ−2(hVLA−2)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hVLA−2(配列番号147)の160/161、174/175、201/202、219/220、231/232、232/233、233/234、243/244、259/260、264/265、268/269、288/289、292/293、294/295、298/299、301/302、310/31、および/もしくは317/318位間のペプチド結合、最も好ましくは、160/161、174/175、201/202、219/220、243/244、264/265、292/293、および/もしくは294/295位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、腎臓腫瘍、ぶどう膜性メラノーマ、消化管腫瘍、またはhVLA−2に関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項49】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト血管内皮成長因子受容体1(hVEGFR 1)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hVEGFR−1(配列番号114)の175/176、180/181、187/188、189/190、190/191、224/225、および/もしくは331/332位間のペプチド結合、最も好ましくは、189/190、および/もしくは331/332位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、固形腫瘍および転移性固形腫瘍、星状細胞脳腫瘍、膵癌、転移性腎臓癌、またはhVEGFR 1に関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項50】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト血管内皮成長因子受容体2(hVEGFR 2)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hVEGFR 2(配列番号115)の214/215、および/もしくは323/324位間のペプチド結合、最も好ましくは、214/215位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、固形腫瘍および転移性固形腫瘍、膵癌、転移性腎臓癌、転移性CRC、またはhVEGFR 2に関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項51】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト表皮成長因子受容体(hEGFr)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hEGFr(配列番号116)の20/21、29/30、48/49、74/75、155/156、165/166、167/168、202/203、206/207、220/221、223/224、246/247、251/252、254/255、269/270、270/271、297/298、304/305、305/306、357/358、364/365、369/370、430/431、443/444、454/455、455/456、463/464、465/466、476/477、507/508、および/もしくは509/510位間のペプチド結合、最も好ましくは、155/156、246/247、251/252、254/255、269/270、270/271、297/298、304/305、306/307、364/365、および/もしくは454/455位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮体癌、食道癌、頭および首の癌、胃癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、またはhEGFrに関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項52】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト上皮細胞接着分子(Ep−CAM)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、Ep−CAM(配列番号125)の14/15、19/20、25/26、29/30、30/31、33/34、44/45、55/56、67/68、70/71、90/91、および/もしくは100/101位間のペプチド結合、最も好ましくは、14/15、30/31、44/45、70/71、および/もしくは100/101位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、結腸直腸癌、またはhEp−CAMに関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項53】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインスリン様成長因子I受容体(hIGF−1r)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hlGF−1r(配列番号126)の39/40、59/60、115/116、132/133、146/147、171/172、191/192、250/251、262/263、270/271、290/291、306/307、307/308、335/336、336/337、403/404、405/406、455/456、および/もしくは470/471位間のペプチド結合、最も好ましくは、39/40、262/263、306/307、307/308、335/336、405/406、および/もしくは470/471位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、乳癌を含む種々の癌、またはhIGF−1rに関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項54】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトT細胞表面抗原CD2(hCD2)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hCD2(配列番号128)の16/17、20/21、28/29、29/30、40/41、42/43、43/44、48/49、49/50、51/52、54/55、58/59、63/64、69/70、76/77、89/90、および/もしくは91/92位間のペプチド結合、最も好ましくは、28/29、40/41、43/44、51/52、76/77、および/もしくは89/90位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)前記医薬が、乾癬、またはhCD2に関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項55】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトT細胞表面糖タンパク質CD4(hCD4)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hCD4(配列番号129)の53/54、63/64、88/89、166/167、167/168、173/174、206/207、219/220、224/225、226/227、230/231、244/245、251/252、252/253、322/323、329/330、および/もしくは334/335位間のペプチド結合、最も好ましくは、88/89、173/174、206/207、219/220、230/231、251/252、および/もしくは252/253位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、乾癬、移植片拒絶、移植片対宿主大腸炎、自己免疫疾患、関節リウマチ、またはhCD4に関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項56】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインテグリンアルファ−L(hCD11a)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hCD11a(配列番号130)の145/146、152/153、156/157、159/160、160/161、177/178、178/179、189/190、190/191、191/192、193/194、197/198、200/201、221/222、229/230、249/250、253/254、268/269、290/291、297/298、304/305、および/もしくは305/306位間のペプチド結合、最も好ましくは、145/146、159/160、160/161、189/190、229/230、249/250、268/269、297/298、304/305、および/もしくは305/306位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、乾癬、またはhCD11aに関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項57】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトインターフェロンガンマ受容体アルファ鎖(hIFN−γ−R1)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hIFN−γ−R1(配列番号136)の49/50、52/53、58/59、62/63、72/73、76/77、106/107、107/108、116/117、122/123、174/175、176/177、179/180、215/216、および/もしくは222/223位間のペプチド結合、最も好ましくは、49/50、72/73、116/117、122/123、174/175、176/177、および/もしくは215/216位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、I型糖尿病、またはhIFN−γ−R1に関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項58】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト血小板膜糖タンパク質IIb/IIIa(GPIIb/IIIa)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、GPIIb/IIIa(配列番号141)の67/68、76/77、91/92、129/130、143/144、144/145、179/180、181/182、198/199、208/209、209/210、216/217、239/240、261/262、410/411、434/435、532/533、556/557、557/558、596/597、597/598、621/622、650/651、651/652、661/662、662/663、および/もしくは689/690位間のペプチド結合、最も好ましくは、67/68、76/77、179/180、261/262、410/411、434/435、650/651、662/663、および/もしくは689/690位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、不安定狭心症、頸動脈狭窄症、虚血性脳卒中、末梢血管疾患、血管新生関連疾患、汎発性腫瘍、またはGPIIb/IIIaに関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項59】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト細胞内接着分子−1(ICAM−1)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、ICAM−1(配列番号142)の26/27、40/41、60/61、71/72、88/89、97/98、102/103、128/129、131/132、132/133、149/150、150/151、151/152、160/161、164/165、および/もしくは166/167位間のペプチド結合、最も好ましくは、71/72、88/89、102/103、150/151、151/152、160/161、および/もしくは166/167位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、クローン病、またはICAM−1に関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項60】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトTGF−ベータ受容体II型(hTGF−β R11)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hTGF−β R11(配列番号145)の32/33、34/35、35/36、66/67、67/68、69/70、82/83、103/104、104/105、105/106、118/119、122/123、および/もしくは130/131位間のペプチド結合、最も好ましくは、32/33、34/35、66/67、69/70、104/105、122/123、および/もしくは130/131位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、びまん性全身性強皮症、またはTGF−β RIIに関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項61】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト膜補因子タンパク質(hMCF)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hMCF(配列番号146)の15/16、17/18、25/26、27/28、31/32、32/33、35/36、47/48、48/49、58/59、67/68、69/70、70/71、110/111、119/120、125/126、および/もしくは130/131位間のペプチド結合、最も好ましくは、15/16、32/33、47/48、48/49、70/71、119/120、および/もしくは125/126位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、腎臓腫瘍、ぶどう膜性メラノーマ、消化管腫瘍、またはhMCPに関連する他の疾患の処置に適している、請求項45に記載の使用。
【請求項62】
前記プロテアーゼによって加水分解される標的基質が、プロテアーゼ活性化受容体またはヒドロキシトリプタミン受容体である、請求項1または2に記載の使用。
【請求項63】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトプロテアーゼ活性化受容体1(hPAR1)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hPAR1(配列番号110)の46/47、50/51、51/52、52/53、および/もしくは58/59位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、血栓症、またはhPAR1に関連する他の疾患の処置に適している、請求項62に記載の使用。
【請求項64】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトプロテアーゼ活性化受容体2(hPAR2)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hPAR2(配列番号111)の41/42、44/45、51/52、59/60、および/もしくは62/63位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、クローン病、潰瘍性大腸炎および炎症性腸疾患、喘息、炎症に関連する疼痛および関節炎、またはhPAR2に関連する他の疾患の処置に適している、請求項62に記載の使用。
【請求項65】
(i)前記プロテアーゼが、ヒトプロテアーゼ活性化受容体4(hPAR4)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hPAR4(配列番号113)の57/58、59/60、68/69、74/75、および/もしくは78/79位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、血栓症、またはhPAR4に関連する他の疾患の処置に適している、請求項62に記載の使用。
【請求項66】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト5−ヒドロキシトリプタミン1A受容体(h5−HT−1A)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、h5−HT−1A(配列番号117)の101/102、102/103、181/182、および/もしくは370/371位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、過敏性大腸症候群、またはh5−HT−1Aに関連する他の疾患の処置に適している、請求項62に記載の使用。
【請求項67】
(i)前記プロテアーゼが、ヒト癌胎児抗原(hCEA)または同じ構造クラスの関連する分子におけるペプチド結合、好ましくは、hCEA(配列番号138)の17/18、69/70、71/72、74/75、77/78、98/99、116/117、126/127、および/もしくは128/129位間のペプチド結合、または関連する分子における類似の位置間のペプチド結合を加水分解し得、ならびに/または
(ii)好ましくは、前記医薬が、大腸癌、またはhCEAに関連する他の疾患の処置に適している、請求項1または2に記載の使用。
【請求項68】
前記プロテアーゼが、人工プロテアーゼであり、好ましくは、以下の成分:
(a)少なくとも1つの標的基質における少なくとも1つの化学反応を触媒し得、かつ1つ以上のタンパク質に由来するタンパク質足場、および
(b)前記タンパク質足場上の部位に位置する1つ以上の特異性決定領域(SDR)であって、生じる人工タンパク質が少なくとも1つの標的基質と1つ以上の異なる基質とを区別することを可能にする特異性決定領域、
の組み合わせによって特徴付けられる人工プロテアーゼであり、
前記SDRは本質的に合成ペプチド配列である、請求項1〜67のいずれか1項に記載の使用。
【請求項69】
(I)前記SDR(b)が、1〜50アミノ酸残基の長さ、好ましくは、2〜20アミノ酸残基、より好ましくは、2〜10アミノ酸残基、さらにより好ましくは、3〜8アミノ酸残基を有し、前記SDRの数が少なくとも1個、好ましくは、1個より多く、より好ましくは、2〜11個、最も好ましくは、2〜6個であり、
(II)前記タンパク質足場(a)が、同じかまたは異なる、(i)ウイルスまたは真核生物もしくは原核生物起源の遺伝子によってコードされるタンパク質、(ii)天然の酵素、またはその変異誘導体または切断型誘導体、および/または哺乳動物酵素、好ましくは、ヒト酵素の1以上のポリペプチド断片である、請求項68に記載の使用。
【請求項70】
前記タンパク質足場(a)が、アスパラギン酸プロテアーゼ、システインプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、およびスレオニンプロテアーゼからなる群から選択されるプロテアーゼに由来し、さらに好ましくは、前記タンパク質足場(a)が、構造クラスS1、S8、S11、S21、S26、S33、またはS51のセリンプロテアーゼ、最も好ましくは、前記クラスS1またはS8、構造クラスC1、C2、C4、C10、C14、C19、C47、C48、またはC56のシステインプロテアーゼ、最も好ましくは、クラスC14、構造クラスA1、A2、もしくはA26のアスパラギン酸プロテアーゼ、最も好ましくは、クラスA1、または構造クラスM4またはM10のメタロプロテアーゼに由来する、請求項68または69に記載の使用。
【請求項71】
(i)前記タンパク質足場(a)が、構造クラスS1のセリンプロテアーゼに由来し、および/もしくは
(ii)前記SDRが、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有するヒトトリプシンIにおける領域18〜25、38−48、54−63、73−86、122−130、148−156、165−171、および194−204に構造的にまたはアミノ酸配列相同性により対応する位置の群から選択される1つ以上の位置に存在し、好ましくは、ヒトトリプシン1における領域20−23、41−45、57−60、76−83、125−128、150−153、167−169、および197−201に構造的にもしくはアミノ酸配列相同性により対応する位置の群から選択される1つ以上の位置に存在する、請求項68〜70のいずれか1項に記載の使用。
【請求項72】
(i)前記タンパク質足場(a)が、セリンプロテアーゼであるトリプシン、好ましくは、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有するヒトトリプシンIに由来し、または配列番号1のアミノ酸配列に1つ以上の以下のアミノ酸置換:E56G、R78W、Y131F、A146T、およびC183Rを含むアミノ酸配列、ならびに
(ii)2つのSDRの少なくとも1つが、前記足場に位置し、第一のSDRが6アミノ酸までの長さを有し、かつ残基42と43との間に挿入されており、第二のSDRが5アミノ酸までの長さを有し、残基123と124との間に挿入されている(番号付けは、配列番号1のアミノ酸配列を有するヒトトリプシンに対してなされている)、請求項71に記載の使用。
【請求項73】
(i)以下の群:配列番号72、78、79、80、84、85、86、87、88、および89のペプチド配列の1つが、第一のSDRとして残基42と43との間に挿入され、および/もしくは以下の群:配列番号73、81、82、83、90、91、92、93、94、および95のペプチド配列の1つが、第二のSDRとして残基123と124との間に挿入されており、または
(ii)前記人工酵素が、配列番号74または配列番号75に示されるアミノ酸配列を含む、請求項72に記載の使用。
【請求項74】
(i)前記タンパク質足場(a)が、構造クラスS8のセリンプロテアーゼに由来し、および/または
(ii)前記SDRが、配列番号7に示されるアミノ酸配列を有する枯草菌由来のサブチリシンEにおける領域6−17、25−29、47−55、59−69、101−111、117−125、129−137、139−154、158−169、185−195、および204−225に、構造的にもしくはアミノ酸配列相同性により対応する位置の群から選択される1つ以上の位置に存在し、好ましくは、枯草菌のサブチリシンEにおける領域59−69、101−111、129−137、158−169、および204−225に構造的にもしくはアミノ酸配列相同性により対応する位置の群から選択される1つ以上の位置に存在する、請求項68〜70のいずれか1項に記載の使用。
【請求項75】
(i)前記タンパク質足場(a)が、構造クラスA1のアスパラギン酸プロテアーゼに由来し、および/または
(ii)前記SDRが、配列番号11に示されるアミノ酸配列を有するヒトペプシンにおける領域6−18、49−55、74−83、91−97、112−120、126−137、159−164、184−194、242−247、262−267、および277−300に構造的にもしくはアミノ酸配列相同性により対応する位置の群から選択される1つ以上の位置、より好ましくは、ヒトペプシンにおける領域10−15、75−80、114−118、130−134、186−191、および280−296に構造的にもしくはアミノ酸配列相同性により対応する位置の群から選択される1つ以上の位置に存在する、請求項68〜70のいずれか1項に記載の使用。
【請求項76】
(i)前記タンパク質足場(a)が、構造クラスC14のシステインプロテアーゼに由来し、および/または
(ii)前記SDRが、配列番号14に示されるアミノ酸配列を有するヒトカスパーゼ7における領域78−91、144−160、186−198、226−243、および271−291に構造的にもしくはアミノ酸配列相同性により対応する位置の群から選択される1つ以上の位置、より好ましくは、ヒトカスパーゼ7の領域80−86、149−157、190−194、および233−238に構造的にもしくはアミノ酸配列相同性により対応する位置の群から選択される1つ以上の位置に存在する、請求項68〜70のいずれか1項に記載の使用。
【請求項77】
前記プロテアーゼが、
(i)少なくとも1つのさらなるタンパク質様成分であって、好ましくは、結合ドメイン、受容体、抗体、調節ドメイン、プロ配列、およびこれらのフラグメントからなる群から選択されるタンパク質様成分、および/または
(ii)少なくとも1つのさらなる機能的成分であって、好ましくは、ポリエチレングリコール、炭水化物、脂質、脂肪酸、核酸、金属、金属キレート剤、およびこれらのフラグメントもしくは誘導体からなる群から選択される機能的成分、を含む、請求項1〜76のいずれか1項に記載の使用。
【請求項78】
前記プロテアーゼが、少なくとも以下の工程:
(a)少なくとも1つの標的基質における少なくとも1つの化学反応を触媒するタンパク質足場を提供する工程、
(b)工程(a)からの前記タンパク質足場と、1つ以上の完全または部分的にランダムなペプチド配列の変異体とを、生じる酵素が少なくとも1つの標的基質と1つ以上の異なる基質とを区別できるようにする前記タンパク質足場の部位において組み合わせることによって、酵素または単離された酵素のライブラリーを生成する工程、ならびに
(c)工程(b)で生成した前記酵素(のライブラリー)から、少なくとも1つの標的基質に対する規定された特異性を有する1つ以上の酵素を選択する工程、
を含む方法によって得られ得る、請求項1〜77のいずれか1項に記載の使用。
【請求項79】
インビボまたはインビトロでの診断のための、請求項1〜78のいずれか1項に記載の使用。
【請求項80】
請求項1〜78のいずれか1項に記載の1つ以上の酵素を含む薬学的組成物または診断用組成物であって、必要に応じて薬学的または診断的に許容できる担体、賦形剤、および/または助剤を含む、薬学的組成物または診断用組成物。
【請求項81】
インビボまたはインビトロで請求項1〜67に記載の標的基質を切断する方法であって、前記標的基質を請求項1〜78に記載されるプロテアーゼと接触させる工程を含む、方法。
【請求項82】
請求項1〜67のいずれかに記載の特異的標的基質に関連する患者における疾患の処置方法であって、前記患者に、請求項1〜78のいずれかに記載の特異的標的基質に対する規定された特異性を有するプロテアーゼの適切な量を投与する工程を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2006−527738(P2006−527738A)
【公表日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516171(P2006−516171)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【国際出願番号】PCT/EP2004/051173
【国際公開番号】WO2004/113522
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(500587403)ディレボ・ビオテク・アーゲー (2)
【氏名又は名称原語表記】DIREVO BioTech AG
【Fターム(参考)】