説明

有機性廃棄物の悪臭除去効能を有する微生物及びその用途

本発明は、有機性廃棄物の悪臭除去効能を有する新規の微生物及びその用途に関する。より詳しくは、有機性廃棄物の悪臭防止または悪臭除去、殺虫・殺菌、腐敗防止、消化促進及び発酵を促進する機能を有する新規の微生物及びその用途に関する。本発明による新規の微生物は、有機性廃棄物の悪臭防止または悪臭除去、害虫の殺虫効果、植物性病源菌の殺菌効果を有し、飼料添加剤及び抗生剤代替剤として使うことができ、また、健康発酵食品を製造するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機性廃棄物の悪臭除去効能を有する新規の微生物及びその用途に関する。より詳しくは、有機性廃棄物の悪臭防止または悪臭除去、殺虫・殺菌、腐敗防止、消化促進及び発酵促進の機能を有する新規の微生物及びその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
人間が生活していく過程において必然に発生する生活排水及びごみ、並びに動物や家畜などから発生する家畜糞尿などの有機性廃棄物は、適正な湿度と温度下で土壌の鉱物質、金属類、塩類及び微生物の作用により生化学的な分解を起こして各種の悪臭を発生させる。悪臭発生物は、日常生活に不快感を与える硫化水素、石炭酸またはその化合物及びその他刺激性のある気体状の物質である。この中で無機物質とアルカリ物質はほとんどにおいがしないが、ほとんどの有機物質はにおいを発生させる。特に硫黄化合物と窒素化合物が悪臭の主原因になる。
【0003】
このように発生した悪臭を除去する従来の方法としては、マスキング法、吸着法、中和法、殺菌法などがある。マスキング法は、悪臭より強い別のにおいを発散させて悪臭を感じることができないようにする方法であるが、高価な香料を必要とし、かつ根本的な除去が難しい。吸着法は、悪臭を排気装置により屋外に排出しながら活性炭などに吸着させる物理的な方法である。この吸着法には、高い建設費が必要となり、また、高価の活性炭を周期的に使わなければならないので維持費が多くかかる欠点がある。また、中和法は、悪臭を酸性やアルカリ性の物質で中和させて処理する化学的な方法であって、使用するときには一時的に悪臭が消滅するが、持続性がない。また、酸性基とアルカリ性基とが同時に存在する場合には化学処理が困難であり、悪臭発生物質が中性である場合には全く効果を奏さないという欠点がある。殺菌法は、有機物を分解する菌そのものを死滅させて腐敗を防ぎ悪臭の発生を防止する方法である。しかし、長期間無臭状態を維持するためには、高価の殺菌剤または防腐剤を必要とする欠点がある。特に、殺菌法は、有機物の腐敗または発酵そのものを起こさないようにするので、有機性廃棄物の分解または発酵による悪臭でなければ所定の目的物が得られない場合には利用できない。
【0004】
したがって、バクテリアなどの微生物を利用して有機性廃棄物を酸化・分解する生物学的方法が経済的な面で望ましいと言える。
韓国特許第10-0536456号及び第10-0581738号においては、有機性廃棄物を発酵させる新規の酵母菌株及びバチルス属菌株を分離・同定して悪臭を防止し、害虫及び病源菌を死滅・抑制させる効果が確認された。
【0005】
また、酒類、パン類、酢、豆発酵食品(醤油、みそ、コチュジャンなど)、発酵乳製品(チーズ、バター、ヨーグルトなど)、塩蔵食品類(キムチ、塩辛など)、高麗紅参、ガンギエイなどの大部分の発酵食品は、自然環境で生成される多数の微生物によって作られる特有のにおいを持つ。最近、発酵に対する関心が高まり、発酵食品特有のにおいを除去した発酵高麗人参、清麹醤(チョングクチャン)菓子、乳酸菌発酵食品を作る等多様な研究が進んでいる。
【0006】
そこで、本発明者らは、微生物を利用した有機性廃棄物の悪臭除去方法を開発すべく鋭意努力した結果、有機性廃棄物の悪臭除去効能を有する微生物を分離・同定し、この新規の微生物が有機性廃棄物の悪臭除去、殺虫、殺菌、腐敗防止及び発酵を促進する効果を奏することを確認して、本発明を完成するに至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、有機性廃棄物の悪臭除去効能を有する微生物を提供することにある。
本発明の他の目的は、この微生物のうち一つ以上を含有する有機性廃棄物発酵用微生物製剤を提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、この微生物のうち一つ以上を含有する、有機性廃棄物の悪臭防止剤または除去剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、この微生物のうち一つ以上を含有する殺虫剤、殺菌剤及び防腐剤を提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、この微生物のうち一つ以上を含有する飼料添加剤及び生菌剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、この微生物のうち一つ以上を利用することを特徴とする食品の発酵方法及びこの方法に従って製造された発酵食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、サッカロマイセス・エキシグス(Saccharomyces exiguous) SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、サッカロマイセス・エキシグス SJP6729AF2(KCCM‐10677P)、
カンジダ・フルクタス(Candida fructus) SJP6730AF3(KC
CM‐10679P)、カンジダ・ゼイラノイデス(Candida zeylanoi
des) SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エアロ
ビア(Kazachstania aerobia) SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス(Candida humilis) SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP6843AF
7(KCCM‐10698P)、ラクトバチルス・パラプランタラム(Lactobacillu paraplantarum) SJP66722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス(Bacillus badius) SJP6731B1(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス(Paenibacillus
lactis) SJP6732B2(KCCM‐10726P)、パエニバチルス属
AY397772(Paenibacillus sp. AY397772) SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス(Brevibacillus borstelensis) SJP6734B4(KCCM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミキサ(Paenibacillus polymyx
a) SJP6735B6(KCCM‐10678P)、ラクトバチルス・カゼイ(La
ctobacillus casei) SJP6841L2(KCCM‐10729P)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis) SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロイコノストック・シトレウム(Leuconostoc citreum) SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモバクテリウム・マルタロマチカム(Camobacterium maltaromati
cum) SJP6742L5(KCCM‐10732P)からなる群より選択される微
生物を提供する。
【0011】
本発明は、また、上記微生物からなる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する有機性廃棄物発酵用微生物製剤を提供する。
本発明は、また、上記微生物からなる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する、有機性廃棄物の悪臭防止剤または除去剤を提供する。
【0012】
本発明は、また、上記微生物からなる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有
する殺虫剤、殺菌剤及び防腐剤を提供する。
本発明は、また、上記微生物からなる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する飼料添加剤または生菌剤を提供する。
【0013】
本発明は、また、上記微生物からなる群より選択される何れか一つ以上の微生物を利用することを特徴とする食品の発酵方法及び上記方法に従って製造された発酵食品を提供する。
【0014】
本発明の他の特徴及び実施態様は、以下の詳細な説明及び添付した特許請求の範囲からより明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明においては、まず、以下のような方法を通じて有機性廃棄物の悪臭除去効能を有する微生物を分離した。草烏、附子、使君子、白附子、センダン、エゴノキなど毒性植物から毒性物質を抽出した後、土壌に散布して土壌に存在する微生物の突然変異を誘導した。上記土壌を有機性廃棄物に散布した結果、悪臭除去効能があることを確認した後、上記土壌から24種の微生物を分離した。
【0016】
上記から分離された微生物の中で、まず、殺菌、殺虫、腐敗防止及び有機性廃棄物の悪臭除去効果がある微生物6種(SJP6728AF1、SJP6729AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1及びSJP6735B6)を同定して、韓国微生物保存センターに寄託した。また、上記24種の微生物の中で生存できる栄養素がなく温度が低い環境で生存した微生物に対して、殺菌、殺虫、腐敗防止及び有機性廃棄物の悪臭除去効能を測定して効果を示す11種(SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物を同定して、韓国微生物保存センターに寄託した。上記寄託された17種の菌株の中で7種は酵母に同定され、10種はバチルスに同定された。
【0017】
上記17種のSJP微生物は、有機物の発酵能力、腐敗防止能力、悪臭防止能力及び殺虫・殺菌能力が卓越であった。特に酵母に同定された菌株(SJP6728AF1、SJP6729AF2、SJP6730AF3、SJP6840AF4、SJP6726AF6、SJP6843AF7及びSJP6723L4)は、嫌気性と好気性の何れの環境においても培養が容易であり、殺菌能力以外の点ではバチルス属に同定された菌株(SJP6722A5、SJP6731B1、SJP6735B6、SJP6844AF5、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3及びSJP6742L5)に比べて優れた効果を奏した。上記効果は、培養培地の組成に応じて異なった。
【0018】
また、本発明によるSJP微生物のうちバチルスの効果を分析したところ、発酵能力と殺虫能力は酵母に及ばなかったが、抗菌試験においてSJP6735B6、SJP6841L2、SJP6722A5、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4の順に高い抗菌効果を示した。
【0019】
上記微生物を一定の装置に3ヶ月以上続けて用いたときには、徐々に悪臭防止及び害虫防除効果が低下する。しかし、この微生物を他所にある他の装置に用いたときには、以前の装置で最初に用いた効果を再び発揮した。これは、特定の微生物に対して耐性ができた微生物(腐敗細菌)により、相対的に悪臭防止及び害虫防除の能力が低下するからである。したがって、上記微生物の中で1〜2種をそれぞれ培養して一定の比率で混合して用い
、1ヶ月間隔で種菌を交換して用いたときには有害細菌の耐性による効果低下を防止することができる。
【0020】
また、上記微生物を飼料に添加した場合には消化を促進し、また、発酵食品の製造に用いた場合には既存の発酵方法に比べてすぐれた効能を有する発酵食品を製造することができた。
【0021】
本発明によるSJP酵母7種の中で発酵食品にはサッカロマイセス属に属するSJP6728AF1及びSJP6729AF2を使うことができる。これは、酵母7種は全て発酵能力が同一であるが、韓国食品医薬品安全庁の食品添加物公典に使用が許容された酵母は、サッカロマイセス属に限定されているからである。既存のサッカロマイセス属エキシグス(S. exiguus)と新菌株のSJP6728AF1及びSJP6729AF2との特性を比べると、サッカロマイセス属エキシグスを生ごみに接種した場合には24時間経過後もアルコール臭が発生しなかったが、SJP6728AF1及びSJP6729AF2で処理した場合には90分経過後にアルコール臭を知覚することができた。
【実施例】
【0022】
以下、本発明を具体的な実施例によりさらに詳しく説明する。しかし、本発明は下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の思想と範囲内で多様な変形及び修正が可能なのは言うまでもない。
【0023】
実施例1:新規な微生物の分離・同定及び殺虫、殺菌及び悪臭防止効果
実施例1-1:微生物の分離
毒性に対する耐性及び生存力が強い微生物を選別し突然変異を誘導するために、草烏、附子、使君子、白附子、センダン、エゴノキなど毒性植物を同一の割合で薄めた300gに3Lの水を加えて70〜80℃で2〜3時間熱湯抽出して毒性物質を抽出した。
【0024】
上記抽出物と塩とを薄土、沃土、腐葉土及び糞便土など各種の土壌に周期的に約6ヶ月間散布した後、この抽出物処理土壌を収集して韓国京畿道始興市生ごみ堆肥発酵施設に散布した。その結果、アンモニア、硫化水素など12種の悪臭の全てが0.00ppmであ
ることが確認された(Table1)。
【0025】
【表1】

【0026】
また、上記生ごみ堆肥発酵施設においては12〜13トン/日の堆肥が生産され、堆肥
の水分含量が65〜70%であったが、上記抽出物処理土壌を散布した場合には堆肥が5〜6トン/日に減少し、水分含量が45〜48%に低下し、体積も1/3に減少した。
【0027】
上記生ごみ堆肥発酵施設で、リサイクルが不可能な異物(ビニール袋、豚頭、魚など)を分離・保管するコンテナに上記抽出物処理土壌を散布した結果、ハエ幼虫が発生しなかった。
【0028】
このような効果を発揮する微生物を確認するために、上記抽出物処理土壌で10日間発酵させた堆肥及び30日間発酵させた堆肥をそれぞれ採取して、韓国農業科学技術院に分析を依頼した。その結果、上記抽出物処理土壌で処理しなかった既存の堆肥には存在しない24種の微生物が検出され、これらの各微生物が単離された。
【0029】
実施例1-2:ハエ幼虫に対する殺虫、生ごみに対する発酵及び悪臭防止効果
上記24種の微生物の中から最初に10種の微生物を無作為に選定して、ハエ幼虫に対する殺虫効果及び悪臭防止効果を測定した。
【0030】
通常の酵母、乳酸菌またはバチルス属微生物の培養方法と同様に、炭素源、窒素源、ビタミン及びミネラルなどの栄養素を含有する動植物を121℃で蒸煮して抽出した培養培地に、これらの10種の微生物をそれぞれ接種し、30〜45℃で24〜62時間培養した。殺菌した大鋸屑、米ぬか、ふすま、米粉、トウモロコシ粉など有機物の固相にこれらの10種の微生物培養液をそれぞれ接種した後発酵させて、固形微生物製剤を製造した。
【0031】
上記微生物のハエ幼虫に対する殺虫効果を測定するために、腐敗した魚、鳥肉及び豚肉5Lを常温で4日間放置してハエ幼虫を発生させた。その後、ハエ幼虫の数を最小500〜1,000匹くらいに分散して入れ、上記10種の微生物培養液10mlを水100m
lに混合してそれぞれ散布した後、ハエ幼虫の死ぬ時間と状態を調べた。その結果、SJP6728AF1、SJP6722AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5及びSJP6735B6で処理した場合、ハエ幼虫が死滅した(Table2及び図1)

【0032】
【表2】

【0033】
上記微生物の生ごみ発酵に及ぼす影響を測定するために、含水率65%前後の生ごみ20Lに上記10種の微生物培養液20mlをそれぞれ散布して攪拌した後、40〜50℃を維持するように加温した。3日経過後から、悪臭発生の程度を官能法と悪臭測定機を用いて測定した。
【0034】
その結果、SJP6728AF1、SJP6722AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1及びSJP6735B6の菌株で処理した場合、鮮度が変わらず悪臭がなかった(Table3)。これは、SJP6728AF1、SJP6722AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1及びSJP6735B6が優れた腐敗防止能力を有することを示すものである。
【0035】
【表3】

【0036】
また、上記微生物の悪臭防止効果を測定するために、生ごみから発生した廃水(BOD
100,000ppm)に上記10種の微生物培養液5mlをそれぞれ散布した後、悪臭測定機を用いて悪臭の変化を測定した。
【0037】
その結果、SJP6728AF1、SJP6722AF2及びSJP6730AF3で処理した場合、微生物処理を行ってから90分経過後に悪臭が90%以上なくなり、微生物処理を行ってから6日経過しても悪臭が発生しなかった(Table4)。
【0038】
【表4】

【0039】
生ごみ収集用容器に生ごみを収集する前後に、上記6種の微生物(SJP6728AF1、SJP6722AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1及びSJP6735B6)培養液20〜50mlをそれぞれ散布した結果、収集用容器のみならず収集用車両および前処理施設にも悪臭が発生せず、生ごみを3〜5日間(最長10日間)収集しなくても悪臭とハエ幼虫が発生しなかった。
【0040】
実施例1-3:抗菌性及び抗カビ活性の測定
上記6種(SJP6728AF1、SJP6722AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1及びSJP6735B6)の微生物の植物病源菌に対する抗菌性及び抗カビ活性を韓国農業科学技術院生物部植物病理科に依頼して測定した。SDA(Sabouraud dextrose agarblock)に細菌及びカビ菌を接種して48時間培養した。その後、上記6種の微生物培養液にそれぞれ5分間浸漬させたブロックを上記細菌及びカビ菌が培養された培地に接種した後、15℃の暗条件で24時間培養して菌が形成したコロニーの直径をmm単位で測定した。その結果、SJP6728AF1、SJP6722AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1及びSJP6735B6の抗菌及び抗カビ活性が高いことが示された(Table5及び図2)。
【表5】

【0041】
実施例1-4:微生物の同定
SJP6728AF1、SJP6729AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1及びSJP6735B6を韓国微生物保存センターに依頼して同定した結果、SJP6728AF1(配列番号1)及びSJP6729AF2(配列番号2)の18S rDNAは、サッカロマイセス・エキシグスと97%の相同性(ho
mology)を示し、SJP6730AF3(配列番号3)の18S rDNAは、カ
ンジダ・フルクタスと97%の相同性を示した。また、SJP6722A5(配列番号4)の16S rDNAは、ラクトバチルス・パラプランタラムと98%の相同性を示し、
SJP6731B1(配列番号5)の16S rDNAは、バチルス・バディウスと99
%の相同性を示し、SJP6735B6(配列番号6)の16S rDNAは、パエニバ
チルス・ポリミキサと99%の相同性を示した。上記各菌株を韓国微生物保存センターに寄託した(Table6)。
【0042】
【表6】

【0043】
実施例2:2次微生物の分離・同定及び殺虫、殺菌、悪臭防止効果
実施例2-1:2次微生物の分離
実施例1で1次分離された24種の培養液を90日間3℃冷蔵庫に保管した後、生存した菌株を調べた。その結果、8種の微生物(SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF4、SJP6843AF7、SJP6841L2、SJP6719B3、SJP6734B4及びSJP6723L4)が生存していた。上記1次未試験菌株14種及び2次分離菌株8種に対してハエ幼虫に対する殺虫、有機性廃棄物に対する発酵効果、悪臭防止及び抗菌及び抗カビ効果を測定した。
【0044】
実施例2-2:ハエ幼虫に対する殺虫、生ごみ発酵及び悪臭防止効果の測定
腐敗した魚、鳥肉、豚肉をそれぞれ5Lずつ入れ常温で4日間放置してハエ幼虫を発生させた。その後、ハエ幼虫の数を最少500〜1,000匹程度に分散して入れ、上記2
2種の微生物(1次未試験菌株14種及び2次分離菌株8種)を培養した培養液10mlを水100mlに混合してそれぞれ散布した後、ハエ幼虫が死ぬ時間と状態を調べた。
【0045】
その結果、11種(SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物でそれぞれ処理した場合には、平均2〜6時間経過後にハエ幼虫の50〜100%が死滅した。SJP6732B2、SJP6719B3及びSJP6841Lでそれぞれ処理した場合には、2日経過後にハエ幼虫が再度発生し始め、3日経過後に
悪臭もまた発生した。しかし、SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6734B4及びSJP6841L2でそれぞれ処理した場合には、3日経過後にもかかわらず魚と鳥肉の鮮度が変わらず、6日経過後に鮮度が70%以上変化したものの悪臭は発生しなかった(Table7)。
【0046】
【表7】

【0047】
また、含水率65%前後の生ごみ10Lに上記微生物22種(1次未試験菌株14種及び2次分離菌株8種)を培養した培養液20mlをそれぞれ散布して攪拌した後、40〜50℃を維持するように加温した。3日が経過した時点から、継続的に悪臭発生程度を官能法及び悪臭測定機を用いて発酵効率を測定した。
【0048】
その結果、ハエ幼虫に対する殺虫効果が優れていた上記11種(SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の菌株は、発酵効果も優れていた(Table8)。
【0049】
【表8】

【0050】
上記11種(SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物を利用して、生ごみから発生した廃水の悪臭防止効果を測定した。生ごみの廃水(BOD 100,000ppm)10Lに上記11種の微生物培養液5mlをそれぞれ散布した後、悪臭測定機で悪臭変化を測定した(図3)。
【0051】
その結果、SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6及びSJP6843AF7の菌株処理群は1時間経過後悪臭が100%消え、90分経過後アルコール臭が発生し始めた。アルコール臭がする処理群の液体を蒸留させ比重を測定した結果、SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6及びSJP6843AF7処理群ではアルコール濃度が6〜8%であった(Table9)。
【0052】
【表9】

【0053】
また酸度を測定した結果、SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6及びSJP6843AF7の菌株処理群はpH3.7、SJP6732B2及
びSJP6719B3の処理群はpH4.2、SJP6841L2及びSJP6720L
3の処理群はpH4.1であった。また、上記11種の微生物を散布した処理群を35℃
〜40℃の堆肥発酵装置中に1ヶ月以上放置したにもかかわらず悪臭は発生しなかった。
【0054】
実施例2-3:抗菌性及び抗カビ性活性
上記11種(SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物が農作物に被害を与える細菌及びカビに対する抗菌活性を示すか否かを確認するために、韓国農業科学技術院農業生物部植物病理科に依頼して抗菌活性の試験を農業科学技術院に保存している細菌及びカビを対象として施した。
【0055】
SDA(Sabouraud dextrose agarblock)に細菌及びカビ菌を接種して48時間培養した後、上記11種の微生物培養液にそれぞれ5分間浸漬させたブロックを上記細菌及びカビ菌が培養された培地に接種した後、15℃の暗条件で24時間培養して菌が形成したコロニーの直径をmm単位で測定した(Table10)。
【0056】
【表10】

【0057】
また、生ごみ30Lを堆肥発酵室に7日間放置して完全に腐敗させた後、アンモニア、硫化水素などを発生させる腐敗細菌の密度を平板塗抹法で調べた結果、1ml当たり約3〜15×108の細菌が検出された。上記腐敗細菌にSJP6840AF4、SJP67
19B3及びSJP6841L2の培養液10mlをそれぞれ接種して2時間培養した後、腐敗細菌の密度を希釈平板塗抹法で調べた。その結果、SJP6840AF4処理群においては1ml当たり約2〜5×102、SJP6719B3処理群においては約2〜5
×103、SJP6841L2処理群においては約2〜5×103の腐敗細菌がそれぞれ検出された。従って、SJP6840AF4、SJP6719B3及びSJP6841L2が抗菌力を有することが分かる。
【0058】
実施例2-4:微生物の同定
上記11種(SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物を韓国微生物保存センターに依頼して同定した。その結果、SJP6840AF4(配列番号7)及びSJP6843AF7(配列番号8)の16S rDNAは、
カンジダ・ゼイラノイデスと99%の相同性を示し、SJP6844AF5(配列番号9
)の16S rDNAは、カザフスタニア・エアロビアと99%、SJP6726AF6
(配列番号10)の16S rDNAは、カンジダ・フミリスと99%の相同性を示した
。また、SJP6732B2(配列番号11)の16S rDNAは、パエニバチルス・
ラクティスと99%、SJP6719B3(配列番号12)の16S rDNAは、パエ
ニバチルス属 AY397772と99%、SJP6734B4(配列番号13)の16
S rDNAは、ブレビバチルス・ボルステレンシスと99%、SJP6841L2(配
列番号14)の16S rDNAは、ラクトバチルス・カゼイと99%、SJP6720
L3(配列番号15)の16S rDNAは、ラクトバチルス・ブレビスと99%、SJ
P6723L4(配列番号16)の16S rDNAは、ロイコノストック・シトレウム
と99%、SJP6742L5(配列番号17)の16S rDNAは、カモバクテリウ
ム・マルタロマチカムと99%の相同性を示した。上記各菌株を韓国微生物保存センターに寄託した(Table11)。
【0059】
【表11】

【0060】
比較例1:類似菌株のハエ幼虫殺虫効果及び生ごみ発酵効果
本発明による微生物と最も類似している類似菌株を、韓国農業微生物資源センター、韓国微生物保存センター及び韓国生命工学研究院生物資源センターなどの微生物銀行から購入し、あるいは分譲を受け、上記記載の方法と同じ方法で、ハエ幼虫に対する殺虫効果の有無、悪臭防止効果の有無及び有機物発酵効果の有無をそれぞれ確認した(Table12及びTable13)。
【0061】
【表12】

【0062】
【表13】

【0063】
ハエ幼虫に対する殺虫効果を確認した結果、パエニバチルス種で処理した場合12時間経過後30%の死滅率を示したが、わずか10時間経過後にはハエ幼虫が旺盛に再発した。また、悪臭防止効果についても、本発明による17種(SJP6728AF1、SJP6729AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1、SJP6735B6、SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物で処理した場合と比べて著しく効果が落ちた。
【0064】
実施例3:ボウフラに対する殺虫効果
実施例2で同定された微生物のボウフラに対する殺虫効果を測定するために、ボウフラに上記11種(SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物培養液10mlをそれぞれ投入した。6時間経過後、SJP6734B4及びSJP6841L2処理群でボウフラが死滅し始め、9時間経過後100%死滅した。SJP6732B2を散布した場合、8時間経過後に死滅が始まり、12時間経過後に全て死滅した。
【0065】
実施例4:SJP微生物発酵堆肥の分析
本発明による17種の微生物を用いて10日間発酵させた堆肥及び30日間発酵させた堆肥について、それぞれ熱処理しない状態及び10分間70℃で熱処理した状態で平板培
地塗抹法を用いてそれぞれの微生物の密度を測定した(Table14)。
【0066】
【表14】

【0067】
その結果、本発明の微生物で処理した発酵堆肥から対照群に比べて12〜56倍程度の多くの微生物が検出され、カビの密度は比較的低かったが、10日間発酵させた本発明の微生物堆肥においては酵母菌の密度が高かった。また、本発明の微生物堆肥から検出された微生物は、主としてバチルス属細菌と酵母菌とが占めていることが確認された。また、悪臭減少とハエ幼虫に対する殺虫効果とを有する微生物が確認され、植物病源菌に対して抗菌活性を有する微生物及び植物生育を促進する微生物が確認された。これは、悪臭減少に効果がある微生物を生ごみ及び家畜糞尿などに活用することができ、抗菌活性、植物生育の促進及びハエ幼虫に殺虫効果がある微生物を病害虫防除剤として活用できることを示す。
【0068】
1次分離・同定したSJP6728AF1、SJP6729AF2およびSJP6730AF3、並びに2次分離・同定したSJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6743B4、SJP6841L2およびSJP6720L3を一つの培地に3日間35℃で培養して有機物発酵効果及びハエ幼虫に対する殺虫効果を測定した。この場合、菌を1種単独で用いる場合より、1〜2種を混合して用いた場合のほうが優れた効果があることを確認した。
【0069】
また、上記本発明による微生物は、培地組成物によってそれぞれその効果が異なった。すなわち、米ぬかのみで製造された培地に本発明の17種の微生物を接種して培養した後、ハエ幼虫に対する殺虫効果を測定した結果、SJP6728AF1、SJP6726AF6及びSJP6719B3が最も効果的であった。一方、ふすまのみで製造された培地においては、SJP6844AF5、SJP6743B4及びSJP6841L2が最も優れた効果を示した。
【0070】
実施例5:悪臭防止効果
本発明による17種(SJP6728AF1、SJP6729AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1、SJP6735B6、SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物の悪臭防止効果を韓国世宗大学校地球環境科学科に依頼して分析した。魚と肉類を腐敗させ、上記17種の微生物を接種した日から30日間悪臭変化を悪臭測定機を用いて調べた。
【0071】
その結果、本発明による17種の微生物で処理後1時間〜1日は悪臭が数千倍減少する効果が見られ、時間が経過するほど悪臭が減少し、7日後には7倍減少する効果が見られた。特に、硫化水素は99.99%減少して悪臭の痕跡さえなかったが、30日経過後に
は悪臭が再度発生した。しかし、大部分の有機性廃棄物が2〜3日以内に処理されることを考慮すれば、悪臭防止に有効であり、悪臭防止効果及び腐敗防止効果を30日間発揮し、魚及び野菜などの鮮度維持などに用いられる防腐剤として有用であることが確認できた。
【0072】
実施例6:畜牛、養豚、育鶏飼料実験
米ぬか、ふすま及び大豆など固体有機物に、水分が65〜70%となるまで水を加え、水分が一定に吸収されるように攪拌した。これを、蒸気で滅菌した後、上記微生物中の一種以上を接種して30〜40時間培養した後、この培養物体を乾燥し、粉砕して、飼料添加剤を製造した。あるいは、本発明による17種(SJP6728AF1、SJP6729AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1、SJP6735B6、SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物のうち何れか一種以上を選択して液体培地でそれぞれ培養した後、米ぬか、ふすま及び大豆など固体有機物に混合して家畜飼料添加剤を製造した。また、液体培地で培養した本発明による17種(SJP6728AF1、SJP6729AF2、SJP6730AF3、SJP6722A5、SJP6731B1、SJP6735B6、SJP6840AF4、SJP6844AF5、SJP6726AF6、SJP6843AF7、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3、SJP6723L4及びSJP6742L5)の微生物のうち何れか一種以上を乾燥した後、この乾燥微生物を、米ぬか、ふすま及び大豆など固体有機物に混合して飼料添加剤または飼料を製造した。飲水に添加する飲水剤は本発明による微生物のうち3種以上の培養液を一定の割合で混合し、飲水中に1〜2%に薄めて給水した。
【0073】
上記方法で製造した飼料添加剤も飲水剤も与えなかった対照牛の糞においては、畜牛飼料として使われたトウモロコシが消化されずに排便されたが、この飼料添加製剤または飲水剤を与えた牛の糞からは、トウモロコシを見つけることができなかった(図4)。これは、本発明によるSJP微生物が消化を促進する効果を有することを示す。
【0074】
また、トウモロコシ及び黄きん(漢方薬材)など黄色色素(キサントフィル、カロチン)が多い植物は、発酵すると黄色がより濃くなる効果がある。本発明によるSJP微生物培養液を添加して養鶏飼料として用いた場合、ニワトリの皮膚、卵殻及び卵黄がより濃い黄色になった。
【0075】
実施例7:養豚飼料の成長促進抗生剤の代替の可否
豚を対象として抗生剤代替効果、成長促進効果、飼料節減効果、悪臭及びハエ防止効果の検証を施した。
【0076】
米ぬか40%、ふすま30%、並びに唐辛子の種、黄きん、生姜、桂皮及び甘草の混合物30%を製粉し、滅菌し、SJP6728AF1、SJP6720L3及びSJP6732B2をそれぞれ接種した後培養した。これを一定の比率で混合した飼料添加剤を豚に与えて、抗生剤代替効果を確認した。肥育豚(50.5kg)を3処理区分、4反復で試
験した。このとき、体重の偏差と雄雌区分による誤差を減らすために、全試験豚を体重と性別とにより4群(雌2反復、去勢雄2反復)に区分した。対照群には抗生剤(ネオマイシン55ppm+テラマイシン110ppm)を添加し、無抗生剤対照群を用いるとともに、抗生剤とを投与せずに本発明によるSJP微生物培養液を飲水に2.5%添加後投与
して、抗生剤代替効果を確認した(Table15)。
【0077】
【表15】

【0078】
その結果、抗生剤で処理することなく本発明によるSJP微生物培養液を接種して作った飼料添加剤を与えた場合、抗生剤を添加した飼料を与えた対照群と同様のレベルの1日当増体量を示し、また、飼料効率が2.25であり、抗生剤を添加した飼料を与えた対照
群と同様の数値を示した。これは、本発明による微生物が抗生剤代替物質として有用であることを意味する。
【0079】
また、本発明によるSJP微生物の糞内菌数及び悪臭発生に及ぼす影響を分析した。家畜の便を、土に落下する前に収集して、総細菌数、大腸菌数及び乳酸菌数を平板塗抹法で測定した。有害ガス発生量は悪臭分析装置を用いてアンモニア及び硫化水素を分析して計測し、SAS packageのANOVAを用いてデータの分散分析を施した。Dun
can's new multiple range test(Steel and Tor
rie)で各処理間の有意性検証を施したところ、信頼度は95%であった(Table16)。
【0080】
【表16】

【0081】
その結果、本発明による3種のSJP微生物培養液を育成豚に添加した場合、育成豚の腸内総菌数は変化がなかったが、有害菌である大腸菌数が大きく減少した。また、有害ガスを分析した結果、本発明によるSJP微生物を利用した飼料添加剤で処理した場合、豚糞の有害ガスのうちアンモニア及び硫化水素の発生が減少した。
【0082】
実施例8:養鶏飼料の成長促進抗生剤の代替の可否
本発明による微生物(SJP6728AF1、SJP67225A5及びSJP6841L2)を用いた飼料添加剤が育鶏生産性に及ぼす影響を測定した。ひよこ270匹を3処理区分、3反復で30匹ずつに分けて、抗生剤(バージニアマイシン0.05%、抗コ
クシジウム剤0.03%)を薄めた対照群、並びに、本発明によるSJP微生物(SJP
6728AF1、SJP67225A5及びSJP6841L2)の培養液で処理して発酵させた飼料添加剤を0.5%添加した処理群及び1.0%添加した処理群について5週間飼育して、生産性を分析した(Table17)。
【0083】
【表17】

【0084】
また、ひよこの供給を受けて5週間飼育する期間に死亡した育鶏の数で死亡率及び育成率を分析し(Table18)、上記育鶏の腸内環境を分析し(Table19)、上記育鶏の鶏糞の悪臭を悪臭測定機を用いて測定した(Table20)。
【0085】
【表18】

【0086】
【表19】

【0087】
【表20】

【0088】
その結果、本発明によるSJP微生物で処理した場合、抗生剤を用いた場合に比べて生産性がむしろ優れているだけでなく、死亡率が減少し、給餌量が減り、悪臭が減少した。
また、上記試験用豚と育鶏の肉を、味付けしない水で煮て、50人を対象として試食を行った。その結果、50人が皆、柔らかくて特有のにおいが減少したと評価し、また既存の肉に比べて格段に美味しい味を感じたと評価した。従って、本発明によるSJP微生物で処理する場合、抗生剤不使用の環境にやさしい畜産物を生産することができるであろう。
【0089】
実施例9:漢方薬発酵飼料添加剤
本発明によるSJP微生物は毒性植物で製造された天然殺虫剤の散布時に生き残った微生物であるので、イチョウの葉及び漢方薬などに存在する毒性の問題を解決することができるかどうかを確認した。まず、イチョウの葉200gに水1.5Lを加えて熱水抽出し
、本発明による17種のSJP微生物培養液をこの抽出物にそれぞれ接種し、非接種対照群とともに40℃の温蔵庫に投入して24時間発酵した後、ガス発生の有無を確認した。その結果、対照群からはガスが発生しなかった反面、本発明によるSJP微生物処理群からはガスが発生した。
【0090】
17種の処理群全てについて7日間ガスが発生しないことから、発酵が終了したと見なした。解毒の成否を確認するために、口の中に入れて、毒性検査を舌による官能検査で行った結果、本発明によるSJP微生物で発酵させた抽出物からは、拒否感なく柔らかい感覚を受けた。しかし、発酵を行わない抽出物では、ぴりっと刺す感覚、嘔吐症状、舌がひりひりとする症状及び不快な毒臭が発生した。従って、本発明によるSJP微生物で処理する場合、イチョウの葉及び漢方薬などに存在する毒を緩和させることができるであろう。
【0091】
イチョウの葉を発酵させ、豚、家禽及び畜牛に飼料または飼料添加剤として使用する場合、イチョウの葉の薬成分が蓄積され得ると考えて、イチョウの葉を下記の方法で発酵させた。
【0092】
本発明によるSJP微生物17種をイチョウの葉にそれぞれ接種して、発酵させた後、乾燥・製粉してイチョウの葉の発酵組成物を製造した。苦参、唐辛子の種、甘草、桂皮及び黄きんを同一の割合で薄めて本発明による17種のSJP微生物をそれぞれ接種し、非接種対照群とともに40℃の温蔵庫に投入し、24時間発酵させて漢方薬の発酵組成物を製造した。上記イチョウの葉の発酵組成物のうち酵母菌(SJP6844AF5)による発酵組成物1種とバチルス種菌(SJP6734B4)による発酵組成物2種を同一の割合で混合した混合液50%に、上記漢方薬の発酵組成物のうち酵母菌(SJP6732B2)で発酵させた発酵組成物50%を混合して漢方薬飼料添加剤を製造した。
【0093】
本発明によるSJP微生物培養液、及びこのSJP微生物培養液で発酵させたイチョウの葉の発酵組成物と漢方薬の発酵組成物とが混合された漢方薬飼料添加剤をそれぞれ飼料で1%に薄めた後、育鶏に給餌して、平均開始体重及び8日後の平均増体量を点検した。
【0094】
その結果、本発明によるSJP微生物培養液のみを飼料に添加した対照群は400g前後の増体量を示したが、上記SJP微生物培養液で発酵させて製造した漢方薬飼料添加剤処理群は600g前後の増体量を示した。また、悪臭は、全ての処理群の畜糞から2mの距離では知覚することができず、ハエ幼虫は処理群に応じて50〜100%発生しなかった(Table21)。
【0095】
したがって、本発明によるSJP微生物培養液のみを飼料に添加する場合より、SJP微生物培養液でイチョウの葉と漢方薬材とを発酵させた飼料添加剤を与えた場合の方が成長を促進させることが分かった。
【0096】
【表21】

【0097】
実施例10:有機物の腐敗防止効果
本発明によるSJP微生物17種の有機物腐敗防止効果を確認するために、豆腐を水に入れ上記17種のSJP微生物種菌をそれぞれ接種し25〜30℃の常温で放置した。無処理対照群は24時間経過後悪臭が発生し始めたが、全てのSJP微生物処理群は、3日が経過するまで悪臭が感じられなかった。しかし、酵母以外のバチルス属SJP微生物(SJP6722A5、SJP6731B1、SJP6735B6、SJP6844AF5、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3及びSJP6742L5)の処理群では、処理後4日目から悪臭が若干発生し始め、5日経過後酵母処理群からも少しの悪臭がし、7日後にはひどい悪臭が発生した。
【0098】
上記豆腐を水から取り出し豆腐のにおいと組職を調べた結果、豆腐表面からは悪臭が発生したが、豆腐の内部は元の状態をそのまま維持し、豆腐の組職と堅固性も変わりないことが確認できた。
【0099】
また、本発明によるSJP微生物17種の培養液をさばにそれぞれ接種し、常温に放置して、においを確認した。1日経過後無処理対照群からは悪臭が発生し、4日経過後バチルス属SJP微生物(SJP6722A5、SJP6731B1、SJP6735B6、SJP6844AF5、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3及びSJP6742L5)の処理群からわずかな悪臭が発生し、7日経過後無処理対照群からはハエ幼虫が発生した。7日経過後SJP微生物のうち酵母7種(SJP6728AF1、SJP6729AF2、SJP6730AF3、SJP6840AF4、SJP6726AF6、SJP6843AF7及びSJP6723L4)の処理群の全てからにおいがし始め、バチルス属SJP微生物処理群からはハエ幼虫が発生し始めた。しかし、上記酵母属SJP微生物処理群では、15日経
過してもうじは発生しなかった。加塩した対照群では、15日経過後多少の悪臭が感じられた。
【0100】
大豆を水に2時間浸漬した後、本発明によるSJP微生物17種の培養液をそれぞれ散布した処理群と無処理対照群を20〜25℃に放置した。その結果、無処理対照群では、5日経過後カビが生え、においが発生し始めた。20日経過後、バチルス属SJP微生物(SJP6722A5、SJP6731B1、SJP6735B6、SJP6844AF5、SJP6732B2、SJP6719B3、SJP6734B4、SJP6841L2、SJP6720L3及びSJP6742L5)の処理群は黒色に変色し、腐敗現象を示したが、悪臭はなかった。しかし、酵母属SJP微生物(SJP6728AF1、SJP6729AF2、SJP6730AF3、SJP6840AF4、SJP6726AF6、SJP6843AF7及びSJP6723L4)の処理群は、42日間原型をそのまま維持してから、色が徐々に茶色に変わり、60日目に黒色に変色した。
【0101】
また、大豆を水に10分間浸漬して大豆に水分を吸収させた。その後、本発明による酵母属SJP微生物を用いて上記実施例6の方法により製造した飼料添加剤粉末を大豆に対して1/10で混合して、放置した結果、3ヶ月が経過しても大豆の原型をそのまま維持
した。これは、本発明によるSJP微生物を穀類、果菜類及び魚介類の防腐剤として使用することができることを意味する。
【0102】
実施例11:大豆もやしの栽培試験
本発明による17種のSJP微生物培養液を、大豆もやしに与える給水に薄めて散水するか、散水時間を避けて1日2〜3回散布した。その結果、SJP微生物培養液を散布した処理群の全てにおいて、大豆もやしが腐敗せず、むしろ成長を促進することが確認できた。
【0103】
実施例12:大豆、穀類、四骨肉水の発酵及びチーズの製造
大豆を蒸煮して、本発明によるSJP6728AF1及びSJP6729AF2をそれぞれ接種して30時間発酵させた後、乾燥粉末化した酵素食品を製造し、その後、50歳以上50人を選定してこの大豆発酵酵素食品の服用実験を施した。
【0104】
その結果、SJP6728AF1及びSJP6729AF2で発酵させた場合、豆を煎って粉砕したきなこのように香ばしい味と香りが立ち、また、服用実験に参加した大部分の人々は、30日間の服用で放屁及び排便するときの悪臭が感じられず、消化促進、疲労回復などの効果に優れていると応答した(Table22)。
【0105】
【表22】

【0106】
また、玄米、麦、小麦、豆、ごまなどの穀食を同一の割合で混合して、蒸煮した後、SJP6728AF1及びSJP6729AF2をそれぞれ接種して35〜40℃で2日間発酵し、これを練った後製丸して、酵素禅食丸を製造した。これを服用した結果、消化促進、宿便除去効果及び悪臭防止効果があった。
【0107】
牛足など四骨を熱水で分解した四骨肉水に、本発明によるSJP微生物培養液をそれぞれ接種し、2日間発酵させた結果、四骨肉水特有のにおいが消え、色が透明であった。
本発明によるSJP微生物17種のうち一つ以上を、滅菌した牛乳に接種し、12時間発酵させた。その後、純白色のチーズが凝固したら、脱水して、味見をした。その結果、微生物発酵固有の味である酸味と香ばしい味がし、また、消化促進、及び排便時の悪臭防止の効果があった。また、このチーズを40℃の温蔵庫に入れた後2日が経過したとき、酵母が生えていたものの味は変わらなかった。通常のチーズ製造方法においては、多量の悪臭が発生し、長期間発酵させなければならない問題があるが、本発明によるSJP微生物を利用して発酵させたチーズは悪臭がなく、凝固後直ちに服用しても脂っこい味が感じられず、香ばしい味があった。
【0108】
実施例13:豆腐の製造
豆を磨って豆水を蒸煮した後、きらず(おから)を抽出した豆抽出物を40.5℃にな
るようにした後、SJP6728AF1及びSJP6729AF2培養液をそれぞれ接種して、40℃で12時間発酵させた後、絹ごし豆腐を製造した。この絹ごし豆腐を通常の豆腐脱水過程と同様に袋に入れ、約10kgの重さで6時間加圧・脱水して豆腐を製造した。上記方法で製造した豆腐の味見をした結果、通常の豆腐の味と同一であったが発酵の証拠である酸味があった。
【0109】
上記きらず(おから)を分離した豆抽出物5Lに生牛乳5Lを加え、本発明によるSJP微生物を接種して、24時間発酵させた結果、チーズ豆腐混合半固体発酵食品が出来た。
【0110】
上記豆抽出物にチョコレートを加えて発酵させた結果、チョコレート豆腐が出来、酸味がなくなった。生の牛乳に松葉抽出物を加えて発酵させた結果、松葉の香りを有するチーズが出来た。上記豆抽出物に塩と桃の飲料を加えて発酵させた結果、桃の香りを有しながら酸味を隠す効果があった。従って、上記豆腐及びチーズの味と香りを調和させることができる食品材料として、ヨモギと緑茶などを用いることができ、その活用対象は非常に多い。
【0111】
上記本発明によるSJP微生物で処理して製造した豆腐と通常の豆腐とを水に浸漬し、40℃の温蔵庫に放置して腐敗の有無を調べた結果、通常の豆腐は24時間経過後に腐敗臭が発生した。しかし、SJP微生物で処理して製造した豆腐は、5日が経過しても腐敗せず、酵母が生えて豆腐の表面を囲んでいた。従って、最低10日以上腐敗防止効果が持続すると予測された。また、上記SJP微生物で処理して製造した豆腐またはチーズを冷蔵庫に保管する場合、冷蔵庫で発生する悪臭がなくなる効果があった。
【0112】
実施例14:ニンニクの発酵
本発明によるSJP微生物の発酵効能を測定するために、ニンニク5kgに水30リットルを加えて130℃で加熱した後、30℃に冷却し、SJP6728AF1またはSJP6729AF2の培養液をそれぞれ接種した後、常温で30日間放置した。その結果、においが感じられないくらいにニンニクが発酵した。
【0113】
ニンニクを固形状態で蒸熟させ、SJP6728AF1、SJP6729AF2及びSJP6731B1の培養液をそれぞれ接種し、35〜40℃で2日間発酵させた後2日間乾燥させる工程を3回繰り返した。その結果、1次発酵時に紅色の紅ニンニクになってから、2次及び3次発酵時に黒色の黒ニンニクが得られた(図5)。黒ニンニクはニンニク固有のにおいまたはアリシンの辛い味が低減していて、ニンニクにある発酵酵素を容易に服用することができ、癌治療にも有用に用いることができるであろう。
【0114】
実施例15:高麗人参の発酵
6年根水参を乾燥して製粉した高麗人参粉末300gに、本発明によるSJP微生物培
養液をそれぞれ接種し、35〜40℃で10日間発酵させて蒸参した後、上記発酵高麗人参の成分変化をHPLCで測定した。
【0115】
対照群の粗サポニン(Crude Saponin)含量は5.12w/w%、Rb1は0.037w/w%であるのに比べ、SJP微生物培養液を接種した発酵紅参の粗サポニ
ン含量は5w/w%、Rb1は0.538w/w%を示した(Table23)。Tab
le24は本発明によるSJP微生物培養液で処理する前後の水参の水分含量を測定した結果を示したものであり、Table25は水参のHPLC分析結果を示したものである。
【0116】
【表23】

【0117】
【表24】

【0118】
【表25】

【0119】
これは、本発明によるSJP微生物を接種して発酵させた場合、通常の紅参抽出物の製
造方法に比べて2倍以上の紅参抽出物を製造できることを示す。特に、SJP6728AF1またはSJP6729AF2の培養液で発酵させた人参は、図6のように微細な支根まで紅参に製造することができた。
【0120】
実施例16:米ぬか飲料の製造、並びに動物抽出物及び果汁の発酵
米ぬかを121℃で抽出した抽出物に、SJP6728AF1及びSJP6729AF2の培養液をそれぞれ接種して48時間発酵させた後滅菌し、加糖して糖度11.5〜1
2.5%前後に調整すれば、甘酸っぱい味とSJP微生物固有の香りが発生し、香味を別
途加えなくても良い。しかし、松葉、薄荷、ハーブ、レモン、緑茶など香草を加えて発酵させると、多様な香りを有する酵母飲料を製造することができ、遠心分離法で酵母を分離・精製したときには、味の変化がない酵素飲料を製造することができた。
【0121】
また、淡水うなぎ、スッポン、ふな、鹿、雷魚8kgに甘草500gを入れて抽出した後、SJP6728AF1を接種して2日間発酵させ、高温で滅菌した食品を摂取した場合、元気回復の効果があった。
【0122】
市販のオレンジ、梨、桃、りんご、にんじん、トマト、ザクロ、ぶどうで製造した飲料を購入して、糖度及びpHを測定した結果、それぞれ糖度11.5〜12.5%及びpH3.3〜3.8であった。この市販の飲料に、SJP6728AF1及びSJP6729AF2をそれぞれ接種して35〜40℃の発酵器に投入し、24時間後pH及び糖度を測定した結果、pHは3.3〜3.8で同一であったが、糖度は10〜11.5%を示し約1〜1.5%減少した。これをさらに24時間発酵させて測定した結果、pHは同一であったが、糖度はさらに2〜3%程度低くなり、アルコール臭がし、24時間発酵させた飲料より酸味が強かった。これを加熱により滅菌し、糖度11.5〜12.5%に加糖して味見をした。その結果、果物固有の香りが発酵前の市販の飲料より強い、甘味に酸味が調和した果物飲料が製造された。
【0123】
実施例17:漢方薬の発酵
本発明によるSJP微生物を利用して漢方薬を発酵させた場合、漢方薬の苦味の変化の有無を確認するために、桑黄きのこ500gに水15Lを加えて熱水抽出した後、SJP6728AF1及びSJP6729AF2をそれぞれ接種した後、35〜40℃の発酵器に投入し、24時間後確認した。その結果、ガスが多く発生して発酵が進行していることが確認できた。2日間発酵させた後、上記SJP微生物を接種しない対照群と苦味を比べた結果、SJP微生物処理群からは苦味が感じられなかったが対照群は苦味がそのまま残っていた。
【0124】
また、川きゅう、当帰、麦門冬など肌の保湿効果が高い漢方薬と、うなぎなどのタンパク質動物に、SJP6728AF1及びSJP6729AF2の培養液をそれぞれ接種して発酵させた後、セラミック粉末など化粧品の材料を加えて、顔に一週間マッサージした結果、肌が柔らかくなり、つやが出、しわ改善の効果を示した。
【0125】
苦参、蛇床子、黄きんなど皮膚疾患に有効な漢方薬材に、SJP6728AF1及びSJP6729AF2の培養液をそれぞれ接種し発酵させた後、水虫治療が可能か否かを測定した結果、2〜3回投与した時に完治効果を確認し、5ヶ月間再発しなかった。
【0126】
黄きんなど漢方薬材に、SJP6728AF1及びSJP6729AF2の培養液をそれぞれ接種し、発酵させた発酵液を風呂水として使用する場合、水虫の治療効果のみならずアトピーを含めた皮膚疾患の治療効果を奏した。
【0127】
また、葛根または葛花などの漢方薬材に、SJP6728AF1及びSJP6729A
F2の培養液をそれぞれ接種し、発酵させた飲料を製造して、これを服用する場合、二日酔いの解消効果があった。甘菊に、SJP6728AF1及びSJP6729AF2の培養液をそれぞれ接種した後、発酵させ飲料を製造して、これを服用する場合、頭痛や血圧安定などの効果があった。葛根6kgに水25Lを加えて熱水抽出した抽出物に、SJP6728AF1及びSJP6729AF2の培養液をそれぞれ接種し、5日間発酵させ、糖度を測定した結果5%であり、これにさらに5%加糖して服用した結果、二日酔いの解消に有効であった。
【0128】
3年根桔梗の固形分を蒸熟させ、SJP6728AF1及びSJP6729AF2の培養液をそれぞれ接種し、2日間発酵させた結果、桔梗の毒性がなくなった。これを3回発酵させた後3回乾燥して、黒桔梗を製造することができた。桔梗は消化・吸収されにくい問題点があるが、上記方法によって消化吸収の問題点が解決できるであろう。
【0129】
実施例18:液体有機物を固体有機物に吸収させ発酵させる方法
三白草と魚腥草300gに水3Lを入れ、2時間振盪し、脱水して三白草液状有機物2Lを得た。この得られた三白草液状有機物に大豆を4時間浸漬した結果、大豆に三白草液状有機物が約95%吸収された。これを蒸煮した後、SJP6728AF1の培養液を接種し、30℃で48時間発酵させ、乾燥し、製粉して発酵組成物を製造した。三白草高分子成分を微生物が分解することで、上記発酵組成物が低分子化して消化効率が上昇し、発酵された大豆の栄養素と微生物をともに摂取することができるという長所がある。
【0130】
また、水参300gに水3Lを入れ、100℃で熱水抽出して水参液体有機物2Lを得た。この水参液体有機物に黒豆を2時間浸漬した結果、水参液体有機物の90%が大豆に吸収された。これを水蒸気で蒸煮した後、SJP6729AF2の培養液を接種し、40℃で48時間発酵させた後、乾燥して発酵組成物を製造した。上記発酵組成物を服用する場合、発酵高麗人参の効果が生じると同時に、低分子大豆成分をともに服用できる効果がある。
【0131】
大豆、玄米、緑豆、麦など穀類を粉砕した穀類粉末1Lに漢方薬材の黄きん抽出物0.
5Lを加えて練った半固体有機物を、水蒸気で滅菌した後、SJP6729AF2微生物の培養液を接種し、30〜40℃で60時間発酵させて発酵組成物を製造した。上記漢方薬材の黄きんは湿熱による黄疸と肝胆の機能を活性化させる薬剤であって、緑膿菌、赤痢菌、大腸菌、百日咳菌、皮膚真菌などの発育を抑制する抗菌作用がある。従って、抗菌力がない薬材は48時間以内に発酵が完了したが、黄きんを追加した場合、発酵時間を12時間延ばす効果があった。
【0132】
十全大補湯の熱水抽出物に、黒豆と黒ごまを浸漬し蒸煮して半固体有機物を製造した。その後、この半固体有機物にSJP6728AF1培養液を接種して、3日間発酵させて発酵組成物を製造した。その結果、十全大補湯を通常の熱水抽出物のみで服用する場合と比べて、SJP6728AF1の培養液を接種して発酵させた発酵組成物では、薬効を極大化することができた。
【0133】
以上のように本発明内容の特定の部分を詳しく述べたが、当業者にとってこのような具体的記述は単に望ましい実施態様に過ぎず、これによって本発明の範囲が制限されるものではない。本発明の実質的な範囲は添付した特許請求の範囲とその均等物により定義される。
【産業上の利用可能性】
【0134】
上述したように、本発明による有機性廃棄物の悪臭除去効能を有する新規な微生物は、有機性廃棄物の悪臭防止または悪臭除去効果及び腐敗防止効果を有しており、環境を改善
し、害虫の殺虫効果及び植物性病源菌の殺菌効果を有し、飼料添加剤及び抗生剤代替剤として使用できるだけではなく、発酵食品を製造する上で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明による微生物のハエ幼虫に対する殺虫効果を示したものである。Aは、本発明の微生物6種のハエ幼虫に対する殺虫効果を測定したものであり、Bは、上記ハエ幼虫の殺虫実験で3日間放置した魚の形態が確認できる写真である。
【図2】本発明による微生物の抗菌、抗カビ活性を示したものである。
【図3】本発明による微生物のアルコール発酵効果を測定する写真である。Aは、本発明による微生物で処理した生ごみ廃水のアルコール測定のための蒸留方法を示したものであり、Bは、上記で発生した蒸留水の比重を測定する写真である。
【図4】本発明による微生物を飼料に添加して与えた家畜の糞の写真である。Aは、SJP6728AF1培養液を飼料に添加して与えた家畜の糞の写真であり、Bは、SJP6729AF2培養液を飼料に添加して与えた家畜の糞の写真である。
【図5】本発明による微生物を用いて発酵させた発酵ニンニクの写真である。
【図6】本発明による微生物を用いて発酵させた発酵高麗人参の写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サッカロマイセス・エキシグス(Saccharomyces exiguous) SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、サッカロマイセス・エキシグス SJ
P6729AF2(KCCM‐10677P)、カンジダ・フルクタス(Candida fructus) SJP6730AF3(KCCM‐10679P)、カンジダ・ゼイ
ラノイデス(Candida zeylanoides) SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エアロビア(Kazachstania aer
obia) SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス(
Candida humilis) SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP6843AF7(KCCM‐10698P)、ラクト
バチルス・パラプランタラム(Lactobacillu paraplantarum
) SJP66722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス(Bac
illus badius) SJP6731B1(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス(Paenibacillus lactis) SJP6732B2(KCCM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772(Paenibac
illus sp. AY397772) SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス(Brevibacillus borstele
nsis) SJP6734B4(KCCM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミ
キサ(Paenibacillus polymyxa) SJP6735B6(KCCM‐10678P)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei
) SJP6841L2(KCCM‐10729P)、ラクトバチルス・ブレビス(La
ctobacillus brevis) SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロイコノストック・シトレウム(Leuconostoc citreum) SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモバクテリウム・マルタロマチカム(Camobacterium maltaromaticum) SJP6742L5(KCCM‐10732P)からなる群より選択される微生物。
【請求項2】
サッカロマイセス・エキシグス SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、
サッカロマイセス・エキシグス SJP6729AF2(KCCM‐10677P)、カ
ンジダ・フルクタス SJP6730AF3(KCCM‐10679P)、カンジダ・ゼ
イラノイデス SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エ
アロビア SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP68
43AF7(KCCM‐10698P)、ラクトバチルス・パラプランタラム SJP6
6722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス SJP6731B1
(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス SJP6732B2(KC
CM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772 SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス SJP6734B4(KC
CM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミキサ SJP6735B6(KCCM‐
10678P)、ラクトバチルス・カゼイ SJP6841L2(KCCM‐10729
P)、ラクトバチルス・ブレビス SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロ
イコノストック・シトレウム SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモ
バクテリウム・マルタロマチカム SJP6742L5(KCCM‐10732P)から
なる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する有機性廃棄物発酵用微生物製剤。
【請求項3】
サッカロマイセス・エキシグス SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、
サッカロマイセス・エキシグス SJP6729AF2(KCCM‐10677P)、カ
ンジダ・フルクタス SJP6730AF3(KCCM‐10679P)、カンジダ・ゼ
イラノイデス SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エ
アロビア SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP68
43AF7(KCCM‐10698P)、ラクトバチルス・パラプランタラム SJP6
6722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス SJP6731B1
(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス SJP6732B2(KC
CM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772 SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス SJP6734B4(KC
CM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミキサ SJP6735B6(KCCM‐
10678P)、ラクトバチルス・カゼイ SJP6841L2(KCCM‐10729
P)、ラクトバチルス・ブレビス SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロ
イコノストック・シトレウム SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモ
バクテリウム・マルタロマチカム SJP6742L5(KCCM‐10732P)から
なる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する、有機性廃棄物の悪臭防止剤または悪臭除去剤。
【請求項4】
サッカロマイセス・エキシグス SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、
サッカロマイセス・エキシグス SJP6729AF2(KCCM‐10677P)、カ
ンジダ・フルクタス SJP6730AF3(KCCM‐10679P)、カンジダ・ゼ
イラノイデス SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エ
アロビア SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP68
43AF7(KCCM‐10698P)、ラクトバチルス・パラプランタラム SJP6
6722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス SJP6731B1
(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス SJP6732B2(KC
CM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772 SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス SJP6734B4(KC
CM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミキサ SJP6735B6(KCCM‐
10678P)、ラクトバチルス・カゼイ SJP6841L2(KCCM‐10729
P)、ラクトバチルス・ブレビス SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロ
イコノストック・シトレウム SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモ
バクテリウム・マルタロマチカム SJP6742L5(KCCM‐10732P)から
なる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する殺虫剤。
【請求項5】
サッカロマイセス・エキシグス SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、
サッカロマイセス・エキシグス SJP6729AF2(KCCM‐10677P)、カ
ンジダ・フルクタス SJP6730AF3(KCCM‐10679P)、カンジダ・ゼ
イラノイデス SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エ
アロビア SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP68
43AF7(KCCM‐10698P)、ラクトバチルス・パラプランタラム SJP6
6722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス SJP6731B1
(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス SJP6732B2(KC
CM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772 SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス SJP6734B4(KC
CM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミキサ SJP6735B6(KCCM‐
10678P)、ラクトバチルス・カゼイ SJP6841L2(KCCM‐10729
P)、ラクトバチルス・ブレビス SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロ
イコノストック・シトレウム SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモ
バクテリウム・マルタロマチカム SJP6742L5(KCCM‐10732P)から
構成された群より選択される微生物のうち何れか一つ以上を含有する殺菌剤。
【請求項6】
サッカロマイセス・エキシグス SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、
サッカロマイセス・エキシグス SJP6729AF2(KCCM‐10677P)、カ
ンジダ・フルクタス SJP6730AF3(KCCM‐10679P)、カンジダ・ゼ
イラノイデス SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エ
アロビア SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP68
43AF7(KCCM‐10698P)、ラクトバチルス・パラプランタラム SJP6
6722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス SJP6731B1
(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス SJP6732B2(KC
CM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772 SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス SJP6734B4(KC
CM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミキサ SJP6735B6(KCCM‐
10678P)、ラクトバチルス・カゼイ SJP6841L2(KCCM‐10729
P)、ラクトバチルス・ブレビス SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロ
イコノストック・シトレウム SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモ
バクテリウム・マルタロマチカム SJP6742L5(KCCM‐10732P)から
なる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する防腐剤。
【請求項7】
サッカロマイセス・エキシグス SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、
サッカロマイセス・エキシグス SJP6729AF2(KCCM‐10677P)、カ
ンジダ・フルクタス SJP6730AF3(KCCM‐10679P)、カンジダ・ゼ
イラノイデス SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エ
アロビア SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP68
43AF7(KCCM‐10698P)、ラクトバチルス・パラプランタラム SJP6
6722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス SJP6731B1
(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス SJP6732B2(KC
CM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772 SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス SJP6734B4(KC
CM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミキサ SJP6735B6(KCCM‐
10678P)、ラクトバチルス・カゼイ SJP6841L2(KCCM‐10729
P)、ラクトバチルス・ブレビス SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロ
イコノストック・シトレウム SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモ
バクテリウム・マルタロマチカム SJP6742L5(KCCM‐10732P)から
なる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する飼料添加剤。
【請求項8】
サッカロマイセス・エキシグス SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、
サッカロマイセス・エキシグス SJP6729AF2(KCCM‐10677P)、カ
ンジダ・フルクタス SJP6730AF3(KCCM‐10679P)、カンジダ・ゼ
イラノイデス SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エ
アロビア SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP68
43AF7(KCCM‐10698P)、ラクトバチルス・パラプランタラム SJP6
6722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス SJP6731B1
(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス SJP6732B2(KC
CM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772 SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス SJP6734B4(KC
CM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミキサ SJP6735B6(KCCM‐
10678P)、ラクトバチルス・カゼイ SJP6841L2(KCCM‐10729
P)、ラクトバチルス・ブレビス SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロ
イコノストック・シトレウム SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモ
バクテリウム・マルタロマチカム SJP6742L5(KCCM‐10732P)から
なる群より選択される何れか一つ以上の微生物を利用することを特徴とする食品の発酵方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法に従って発酵し、サッカロマイセス・エキシグス SJP672
8AF1(KCCM‐10675P)、サッカロマイセス・エキシグス SJP6729
AF2(KCCM‐10677P)、カンジダ・フルクタス SJP6730AF3(K
CCM‐10679P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP6840AF4(KCCM
‐10695P)、カザフスタニア・エアロビア SJP6844AF5(KCCM‐1
0696P)、カンジダ・フミリス SJP6726AF6(KCCM‐10697P)
、カンジダ・ゼイラノイデス SJP6843AF7(KCCM‐10698P)、ラク
トバチルス・パラプランタラム SJP66722A5(KCCM‐10676P)、バ
チルス・バディウス SJP6731B1(KCCM‐10680P)、パエニバチルス
・ラクティス SJP6732B2(KCCM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772 SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボル
ステレンシス SJP6734B4(KCCM‐10728P)、パエニバチルス・ポリ
ミキサ SJP6735B6(KCCM‐10678P)、ラクトバチルス・カゼイ SJP6841L2(KCCM‐10729P)、ラクトバチルス・ブレビス SJP672
0L3(KCCM‐10730P)、ロイコノストック・シトレウム SJP6723L
4(KCCM‐10731P)及びカモバクテリウム・マルタロマチカム SJP674
2L5(KCCM‐10732P)からなる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する発酵食品。
【請求項10】
サッカロマイセス・エキシグス SJP6728AF1(KCCM‐10675P)、
サッカロマイセス・エキシグス SJP6729AF2(KCCM‐10677P)、カ
ンジダ・フルクタス SJP6730AF3(KCCM‐10679P)、カンジダ・ゼ
イラノイデス SJP6840AF4(KCCM‐10695P)、カザフスタニア・エ
アロビア SJP6844AF5(KCCM‐10696P)、カンジダ・フミリス SJP6726AF6(KCCM‐10697P)、カンジダ・ゼイラノイデス SJP68
43AF7(KCCM‐10698P)、ラクトバチルス・パラプランタラム SJP6
6722A5(KCCM‐10676P)、バチルス・バディウス SJP6731B1
(KCCM‐10680P)、パエニバチルス・ラクティス SJP6732B2(KC
CM‐10726P)、パエニバチルス属 AY397772 SJP6719B3(KCCM‐10727P)、ブレビバチルス・ボルステレンシス SJP6734B4(KC
CM‐10728P)、パエニバチルス・ポリミキサ SJP6735B6(KCCM‐
10678P)、ラクトバチルス・カゼイ SJP6841L2(KCCM‐10729
P)、ラクトバチルス・ブレビス SJP6720L3(KCCM‐10730P)、ロ
イコノストック・シトレウム SJP6723L4(KCCM‐10731P)及びカモ
バクテリウム・マルタロマチカム SJP6742L5(KCCM‐10732P)から
なる群より選択される何れか一つ以上の微生物を含有する生菌剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−512435(P2009−512435A)
【公表日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−536499(P2008−536499)
【出願日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際出願番号】PCT/KR2006/004270
【国際公開番号】WO2007/046650
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(508123560)
【Fターム(参考)】