説明

有益剤含有デリバリー粒子

本発明は、有益剤含有デリバリー粒子、この粒子を含む組成物およびこれら粒子および組成物の製造方法および使用に関する。洗浄、布地仕上げ、種々の基材、織物または表面にコートするための組成物などに使用される場合、当該粒子は有益剤のデリバリー効率を高め、これにより少量の有益剤を使用することが可能になり、よって有益剤の量を減らすことができる。本発明の粒子は広い範囲の有益剤を使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有益剤(benefit agent)含有デリバリー粒子、当該粒子を含む組成物および当該粒子および組成物の製造及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
香水、シリコーン、ワックス、風味料、ビタミン剤および柔軟仕上げ剤などの有益剤は、高価であり、パーソナルケア組成物、洗浄組成物および布地用の仕上げ組成物に高濃度で使用された場合にあまり効果がない。その結果、このような有益剤の効果を最大限にすることが望まれている。このような目的を達成するための方法の1つとして、これら有益剤のデリバリー効率を向上させるものがある。しかしながら、有益剤はその物理的または化学的特性が失われてしまうので、あるいは有益剤は他の組成成分または処理される場所と互換性がないので有益剤のデリバリー効率を向上させるのは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って有益剤のデリバリー効率を向上させるデリバリー粒子を含む有益剤が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、コア材とこれを少なくとも部分的に囲む壁材とを含む有益剤含有デリバリー粒子に関する。また本発明は、この粒子を含む組成物ならびにこれら粒子および組成物の製造および使用方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0005】
定義
本明細書で言う「消費者製品」とは、市販されている形態で使用または消費され、商業的な製造または変更に供されるものではない乳児養護、美容、布地およびホームケアー、家庭用、女性用ケアー用、健康用、お菓子、および/または飲料製品または用品を意味する。このような製品としてはオムツ、胸当て、ティッシュ;脱色、カラーリング、白髪染め、コンディショニング、洗髪、スタイリングなどの毛髪(人間、犬および/または猫)処理製品、脱臭剤および制汗剤、クレンジング、化粧品、クリーム、ローションおよび他の個人用の局所に用いられる製品およびシェービング用品などのスキンケア製品;布地、硬質表面および布地のその他の面を処理するための製品、エアーケアー、車の手入れ、皿洗い、衣料仕上げ(柔軟剤など)、洗濯洗剤、洗濯および洗浄添加剤および/またはケアー用品、硬質表面洗浄および/または処理および個人または商業用のその他の洗浄等に使用するホームケアーに関する製品および方法;トイレットペーパー、化粧紙、鼻紙および/またはペーパータオル、タンポン、生理用ナプキンに関する製品および/または方法;歯磨き粉、歯磨き用ジェル、歯磨き用リンス、入れ歯用接着剤、歯牙美白剤などのオーラルケアー;咳止めおよび風邪薬、痛み止め、処方薬、ペットの健康および栄養および浄水などの店頭ヘルスケアー商品に関する製品および/または方法;主に間食用にまたは料理の付け合せとしての加工食品(ポテトチップ、トルティアチップス、ポップコーン、プレッツェル、コーンチップス、シリアルバー、野菜チップスまたはクリスプ、スナックミックス、パーティーミックス、穀物チップス、クラッカー、チーズスナック、豚の皮揚げ、コーンスナック、ペレットスナック、膨化スナックおよびベーグルチップス)およびコーヒーなどがある。
【0006】
本明細書中の「洗浄組成物」なる用語は、特に明記しない限り、顆粒または粉末状の汎用または「重質」洗剤、特に洗浄剤;液、ゲルまたはペースト状の汎用洗剤、特に重質液体型と呼ばれているもの;液体の微細繊維用洗浄剤;食器洗い用洗剤または軽質食器洗い用洗剤特に高発泡タイプのもの;家庭または工業用の種々のタブレット、粒、液体および泡切れのよいタイプの食器洗い機用洗剤;抗菌手洗い用石鹸、マウスウォッシュ、入れ歯洗浄剤、歯磨剤、車またはカーペット用シャンプー、浴室洗浄剤液体洗浄消毒剤などの液体洗浄消毒剤;ヘアーシャンプーおよびヘアーリンス;シャワージェルおよび風呂用発泡剤および金属クリーナー;漂白添加物質及び「染み用スティック」又は前処理型のような洗浄補助剤、乾燥機に加えるシート、乾湿ティッシュパッド、不織基材およびスポンジなどの基材積層(substrate−laden)製品ならびにスプレーミストなどを含む。
【0007】
本明細書中の「布地仕上げ組成物」なる用語は、特に明記しない限り、布地柔軟剤組成物、布地改質組成物、布地清浄組成物およびこれらを組み合わせたものを含む。
【0008】
本明細書中の「有益剤含有デリバリー粒子」なる用語は、香料マイクロカプセルを含むマイクロカプセルを包含する。
【0009】
本明細書中の「粒子」、「有益剤含有デリバリー粒子」「カプセル」および「マイクロカプセル」なる用語は、同義である。
【0010】
本明細書中、単数で記載されている用語は、特許請求の範囲においては、当然のことながら1つ以上のものを意味する。
【0011】
本明細書中の「含む」なる用語は、これに限定されないことを意味する。
【0012】
本願の試験方法の項に開示されている試験方法は、出願人の発明のパラメーターの各値を測定するために使用されるものである。
【0013】
特に明記しない限り、成分または組成物の濃度はすべて、当該成分または組成物の活性部分についてのものであり、不純物、例えばこれら成分または組成物の市販されている原料に存在し得る残留溶媒または副生成物は除く。
【0014】
パーセンテージまたは比率はすべて、特に明記しない限り重量基準で算出されるものである。パーセンテージまたは比率はすべて、特に明記しない限り組成物全体を基準に算出されるものである。
【0015】
当然のことながら、本明細書を通じて記載されている全ての最大数値限定は、全てのそれより下限の数値をそれが本明細書中に明記されているものとして含む。本明細書を通じて記載されている全ての最小数値限定は、全ての上限の数値をそれが本明細書中に明記されているものとして含む。本明細書を通じて記載されている数値範囲は、当該広い数値範囲内に入るそれより狭い数値範囲をそれが本明細書中に記載されているものとして含む。
【0016】
有益剤含有デリバリー粒子
本願出願人は、効果的かつ効率的な有益剤のデリバリーを達成するという課題が、コア材およびこれを少なくとも部分的に囲む壁材を含み、物理的および化学的特性の特定の組み合わせを有する有益剤含有デリバリー粒子を採用した場合に経済的な方法で解決されることを発見した。この物理的および化学的特性は、体積加重破壊強さ(Volume Weighted Fracture Strength)によって定義される。デリバリー効果および効率は、各用途について記載した次の体積加重破壊強さを有する粒子を選択することによって調整される。
1)タイプ1有益剤含有デリバリー粒子(タイプ1粒子)。当該粒子は、例えば香りが洗浄溶液中にまたはそこから発散させる必要がある場合に採用される。当該粒子は、約0.8MPa未満、約0.8MPa〜約0.1MPaまたは約0.75MPa〜約0.25MPaの体積加重破壊強さを有する。
2)タイプ2有益剤含有デリバリー粒子(タイプ2粒子)。当該粒子は、例えば香りが湿った場(wet situs)から発散させる必要がある場合に採用される。当該粒子は、約0.5MPa〜約2MPa、約0.8MPa〜約1.8MPa、または約1MPa〜約1.7MPaの体積加重破壊強さを有する。
3)タイプ3有益剤含有デリバリー粒子(タイプ3粒子)。当該粒子は、例えば当該粒子と接触した後に乾燥させた乾燥場から香りを発散させる必要がある場合に採用される。当該粒子は、約1.5MPaまたは約2MPa〜約5MPa、または約1.5MPaまたは2MPa〜約4MPa、または約1.5MPaまたは2MPa〜約3MPaの体積加重破壊強さを有する。
4)タイプ4有益剤含有デリバリー粒子(タイプ4粒子)。当該粒子は、場が当該粒子と接触した後に着用または使用中にその場から香りを発散させる必要がある場合に採用される。当該粒子は、約5MPa〜16MPa、約5MPa〜約9MPa、または約6MPa〜約8MPaの体積加重破壊強さを有する。
【0017】
端的に言えば、いかなる場合において有益性のレベルは、各クラスの有益剤含有デリバリー粒子の所望の量を選択することによって調整される。
【0018】
ある1つの形態において、出願人は粒子の総容積重量(total volume wight)が100%で、各タイプの粒子の容積重量が次のようなものである粒子組成物を開示する、
タイプ1粒子、約0%〜約100%、約5%〜約50%、または約5%〜約25%、
タイプ2粒子、約0%〜約100%、約5%〜約50%、または約5%〜約25%、
タイプ3粒子、約0%〜約100%、約5%〜約90%、または約5%〜約25%、および
タイプ4粒子、約0%〜約100%、約5%〜約50%、または約5%〜約25%。
【0019】
ただしタイプ1、2、3および4の有益剤含有デリバリー粒子のパーセンテージの合計は、常に100%であり、100%を超えることも下回ることもない。
【0020】
ある1つの形態において、消費者製品を開示し、これはその総質量基準で約0.001%〜約25%、約0.001%〜約10%、または約0.01%〜約3%の上記粒子組成物を含む。
【0021】
ある1つの形態において、洗浄組成物を開示し、これはその総質量基準で約0.005%〜約10%、約0.01〜約3%、または約0.1%〜約1%の上記粒子組成物を含む。
【0022】
ある1つの形態において、布地仕上げ組成物を開示し、これはその総質量基準で約0.01%から約3%、または約0.1%〜約1%の上記粒子組成物を含む。
【0023】
ある1つの形態において、上記粒子組成物が消費者製品、例えば液状の消費者製品に採用される場合、粒子組成物は少なくとも10%、20%、30%、50%、60%、70%、80%、90%または100%の沈殿物を有する。
【0024】
ある1つの形態において、上記粒子組成物が消費者製品、例えば液状の消費者製品に採用される場合、粒子組成物はこの粒子組成物のマイクロカプセルから消費者製品内に50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満または0%のカプセル化されていた有益剤が漏れていてもよい。
【0025】
本発明で利用可能な壁材としてはポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレア、ポリウレタン、ポリオレフィン、多糖、エポキシ樹脂、ビニルポリマーおよびこれらの混合物から選択される材料が挙げられる。ある1つの形態において、本発明で利用可能な壁材としては、コア材および有益剤含有デリバリー粒子が採用される環境において使用される材料がデリバリー効果を発揮できるようこれら材料に対して充分な透過性を有する材料が挙げられる。好適な透過性材料としてはホルムアルデヒドまたはグルタアルデヒドと架橋された尿素、ホルムアルデヒドと架橋されたメラミンなどの1つ以上のアミンと1つ以上のアルデヒドとの反応物、任意にグルタアルデヒドと架橋されるゼラチンポリリン酸塩コアセルベート、架橋されたシリコーン流体、ポリイソシアネートと反応したポリアミンおよびこれらの混合物が挙げられる。ある1つの形態において、壁材はホルムアルデヒドと架橋されたメラミンを含む。
【0026】
本発明で使用可能なコア材としては、香料の原料、シリコーンオイル、ワックス、炭化水素、高級脂肪酸、エッセンシャルオイル、脂質、肌用冷却剤、ビタミン、日焼け止め剤、酸化防止剤、グリセリン、触媒、漂白粒子、二酸化珪素粒子、悪臭低減剤、臭い調整剤、キレート剤、柔軟剤、虫除け剤、着色料、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤、ドレープ形状制御剤(drape and form agents)、平滑剤(smoothness agents)、皺防止剤、消毒剤、殺菌剤、微生物制御剤、カビ防止剤、白カビ防止剤、抗ウイルス剤、乾燥剤、耐汚れ剤、汚れ脱離剤、布地鮮化剤、布地鮮度延長剤、塩素系漂白防臭剤、染色堅牢度増進剤、染料移行防止剤、着色料維持剤、蛍光増白剤、退色復元剤、退色防止剤、増白増強剤、磨耗防止剤、耐磨耗剤、布地結着剤(fabric integrity agents)、抗磨耗剤、毛羽立ち防止剤、消泡剤、抗泡剤、布地および肌用UV保護剤、色あせ防止剤、抗アレルギー剤、酵素、防水剤、布地快適剤、抗縮み剤、抗伸張剤、縮み回復剤、スキンケア薬剤、グリセリン、アロエ、ビタミンE、シアバター、ココアバターなどの天然活剤、光沢剤、抗菌剤、制汗剤、カチオン重合体、染料およびこれらの混合物が挙げられる。ある1つの形態において、上記香料原料は、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類、エステル類、エーテル類、ニトリルアルカン類からなる群から選択される。ある1つの形態において、上記香料は、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類、エステル類、エーテル類、ニトリルアルカン類およびこれらの混合物から選択される香料原料を含む。ある1つの形態において、上記香料は、沸点が250℃未満でClogPが約3未満の香料原料、沸点が約250℃超でClogPが約3超の香料原料、沸点が約250℃超でClogPが約3未満の香料原料、沸点が250℃未満でClogPが約3超の香料原料およびこれらの混合物から選択される香料原料を含む。沸点が約250℃未満でClogPが約3未満の香料原料は、Quadrant I香料原料として知られており、沸点が約250℃超でClogPが約3超の香料原料は、Quadrant IV香料原料として知られており、沸点が約250℃超でClogPが約3未満の香料原料は、Quadrant II香料原料として知られており、沸点が250℃未満でClogPが約3超の香料原料は、Quadrant III香料原料として知られている。ある1つの形態では、上記香料は約250℃未満の沸点を有する香料原料を含む。ある1つの形態では、上記香料はQuadrant I, II, III香料原料およびこれらの混合物からなる群から選択される香料原料を含む。ある1つの形態では、上記香料はQuadrant III香料原料を含む。好適なQuadrant I, II, III及びIV香料原料は、米国特許第6,869,923号に開示されている。
【0027】
ある1つの形態では、上記香料はQuadrant IV香料原料を含む。理論に制約されないが、当該Quadrant IV香料原料は、香料の匂いのバランスを向上させることができると考えられている。上記香料は香料の総重量基準で約30%未満、約20%未満、約15%未満のQuadrant IV香料原料を含む。
【0028】
ある1つの形態では、上記有益剤デリバリー粒子のコア材は、
a)ClogPが4.5未満の香料組成物
b)総香料組成物重量基準でClogPが4.0未満の香料原料を60%含む香料組成物
c)総香料組成物重量基準でClogPが3.5未満の香料原料を35%含む香料組成物
d)総香料組成物重量基準でClogPが4.0未満の香料原料を40%と、ClogPが2.0未満の香料原料を少なくとも1%含む香料組成物
e)総香料組成物重量基準でClogPが4.0未満の香料原料を40%と、ClogPが3.0未満の香料原料を少なくとも15%含む香料組成物
f)総香料組成物重量基準でブタン酸エステルを少なくとも1%とペンタン酸エステルを少なくとも1%含む香料組成物。
g)総香料組成物重量基準でアリル部分を含むエステルを少なくとも2%とエステル部分を含む別の香料を少なくとも10%含む香料組成物
h)総香料組成物重量基準でアルキル鎖部分を含むアルデヒドを少なくとも1%含む香料組成物
i)総香料組成物重量基準でブタン酸エステルを少なくとも2%含む香料組成物
j)総香料組成物重量基準でペンタン酸エステルを少なくとも1%含む香料組成物
k)総香料組成物重量基準でアリル部分を含むエステルを少なくとも3%とアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物
l)総香料組成物重量基準でエステル部分を含む香料を少なくとも25%とアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物
m)4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−3−ブテン−2−オン、およびこれらの混合物から選択される材料を総香料組成物重量基準で少なくとも2%含む香料組成物
n)総香料組成物重量基準で少なくとも0.1%のトリデカ−2−エンニトリルおよびマンダリル(mandaril)およびこれらの混合物を含む香料組成物
o)3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル、2−シクロヘキシリデン−2−フェニルアセトニトリルおよびこれらの混合物から選択される材料を総香料組成物重量基準で少なくとも2%含む香料組成物
p)エステル類、アルデヒド類、イオノン類、ニトリル類、ケトン類およびこれらの組み合わせから選択される化合物を含む香料を1つ以上、総香料組成物重量基準で少なくとも80%含む香料組成物
q)総香料組成物重量基準でアリル部分を含むエステルを少なくとも3%含む香料組成物、1−メチルエチル=2−メチルブタノアート、エチル=2−メチルペンタノアート、1,5−ジメチル−1−エテニルヘキシル−4−エニル=アセタート、p−メンタ−1−エン−8−イル=アセタート、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン、2−プロペニル=シクロヘキサンプロピオナート、3−(1−メチルエチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸のエチルエステル、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オールアセタート、1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニル=アセタート、ヘキシル=2−メチルプロパノアート、エチル=2−メチルブタノアート、4−ウンデカノン、5−ヘプチルジヒドロ−2(3H)−フラノン、3,7−ジメチル−1,6−ノナジエン−3−オール、3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、トリデカ−2−エンニトリル、パチョリオイル、エチル=トリシクロ[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシラート、2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール、ヘキシル=エタノアート、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、アリル=シクロヘキシロキシアセタート、メチルノニルアセトアルデヒド、1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテン−1−オン、ジヒドロ−2−メチル−7−オクテン−2−オール、2−(1,1−ジメチルエチル)−シクロヘキサノールの酢酸エステル、ヘキサヒドロ−4,7−メタノイデン−5(6)−イル=プロピオナート、2−メトキシナフタレン、1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン、1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン、3,7−ジメチルオクタン−3−オール、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−3−ブテン−2−オン、ヘキサン酸の2−プロペニルエステル、(Z)−ノナ−6−エン−1−オール、1−デシルアルデヒド、1−オクタナール、4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド、アルファ−ヘキシルシンナムアルデヒド、エチル−2,4−ヘキサジエノアート、2−プロペニル=3−シクロヘキセンプロパノエートおよびこれらの混合物から選択される材料を総香料組成物重量基準で20%含む香料組成物
r)1−メチルエチル=2−メチルブタノアート、エチル=2−メチルペンタノアート、1,5−ジメチル−1−エテニルヘキシル−4−エニル=アセタート、p−メンタ−1−エン−8−イル=アセタート、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン、2−プロペニル=シクロヘキサンプロピオナート、3−(1−メチルエチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸のエチルエステル、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オールアセタート、1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニル=アセタート、ヘキシル=2−メチルプロパノアート、エチル=2−メチルブタノアート、4−ウンデカノリド、5−ヘプチルジヒドロ−2(3H)−フラノン、5−ヒドロキシドデカン酸、デカラクトン類、ウンデカラクトン類、3,7−ジメチル−1,6−ノナジエン−3−オール、3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、トリデカ−2−エンニトリル、パチョリオイル、エチル=トリシクロ[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシラート、2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール、アリル=シクロヘキシロキシアセタート、メチルノニルアセトアルデヒド、1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテン−1−オン、ジヒドロ−2−メチル−7−オクテン−2−オール、2−(1,1−ジメチルエチル)−シクロヘキサノールの酢酸エステル、ヘキサヒドロ−4,7−メタノイデン−5(6)−イル=プロピオナート、2−メトキシナフタレン、1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン、1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン、3,7−ジメチルオクタン−3−オール、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−3−ブテン−2−オン、ヘキサン酸の2−プロペニルエステル、(Z)−ノナ−6−エン−1−オール、1−デシルアルデヒド、1−オクタナール、4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド、エチル−2,4−ヘキサジエノアート、2−プロペニル=3−シクロヘキセンプロパノエートおよびこれらの混合物からなる群から選択される材料を総香料組成物重量基準で少なくとも20%含む香料組成物
s)ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−3−ブテン−2−オン、パチョリオイル、ヘキサン酸、2−プロペニルエステル、1−オクタナール、1−デシルアルデヒド、(Z)−ノナ−6−エン−1−オール、メチルノニルアセトアルデヒド、エチル=2−メチルブタノアート、1−メチルエチル=2−メチルブタノアート、エチル=2−メチルペンタノアート、4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン、3−ヒドロキシ−2−エチル−4−ピロンおよびこれらの混合物からなる群から選択される材料を総香料組成物重量基準で少なくとも5%含む香料組成物
t)総香料組成物重量基準でClogPが5.0超の香料を10%未満含む香料組成物
u)ゲラニルパルミテートを含む香料組成物、または
v)第1および任意の第2材料とを含み、第1材料が
(i)ClogPが少なくとも2で、
(ii)沸点が280℃未満であり、
任意の第2の材料が存在する場合、第2材料が
(i)ClogPが少なくとも2.5未満で、
(ii)ODTが約100ppb未満である、香料組成物を含む。
【0029】
これら香料材料およびこれらと同等なものは、次の会社の1つ以上から入手可能である、Firmenich社(スイス、ジュネーブ)、Givaudan社(フランス、アルジャントゥーユ)、IFF(ニュージャージー州、ヘイズレット)、Quest社(ニュージャージー州、マウント)、Bedoukian社(コネチカット州、ダンベリー)、Sigma Aldrich社(ミズーリ州、セントルイス)、Millenium Specialist Chemicals社(イリノイ州、オリンピアフィールド)、Polarone International(ニュージャージー州、ジャージーシティー)、Fragrance Resouces社(ニュージャージー州、キーポイント)およびAroma & Flavor Specialities(コネチカット州、ダンベリー)。
【0030】
有益剤含有デリバリー粒子の製造方法
本願に開示されている粒子は、米国特許第6,592,990号および/または同第6,544,926号ならびにこれらに開示されている実施例に記載の技術を用いて作製することができる。
【0031】
マイクロカプセルを形成する前に有益剤を乳化するためにアニオン性乳化剤が粒子製造工程中によく使用される。理論に制約されるものではないが、アニオン性の材料は布地仕上げ剤組成物などの組成物中によく見られるカチオン性の界面活性剤と互いに悪影響を及ぼし、これにより上記組成物に用いられた粒子の美観的に望ましくない凝集が生じる。美観的に望ましくないことに加えて、このような凝集は、バルク相からの急激な相分離を引き起こす。出願人はこのような凝集は、塩、ポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む特定の凝集防止剤を加えることによって防ぐことができることを発見した。有効な凝集防止剤としては、2価の塩、例えば塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、ホウ化マグネシウム、チタン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム七水和物などのマグネシウム塩、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、臭化カルシウムなどのカルシウム塩、3価の塩、例えば硫酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムn−水和物などのアルミニウム塩およびアニオン性粒子を懸濁できる懸濁ポリマー、例えばポリエチレンイミン、アルコキシル化ポリエチレンイミン、ポリクオタニウム−6およびポリクオタニウム−7が挙げられる。
【0032】
本発明のある1つの形態では、有益剤含有デリバリー粒子が製造され、その後粒子が例えば界面活性剤、ポリマーおよび溶媒などを含むバルク環境に晒された際に粒子から有益剤が漏れる割合を減少させるために適当な材料でコートされる。バリアー材として機能することが可能なコーティング材としては、ポリビニルピロリドンホモポリマーおよびそのスチレン、ビニルアセテート、イミダゾール、一級および二級アミン含有モノマー、メチルアクリレート、ポリビニルアセタール、無水マレイン酸との種々の共重合体;ポリビニルアルコールホモポリマーおよびそのビニルアセテート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォネート、一級および二級アミン含有モノマー、イミダゾール、メチルアクリレートとの種々の共重合体;ポリアクリル酸;マイクロクリスタリン・ワックス;パラフィンワックス;蝋状トウモロコシスターチまたはデントコーンスターチ、オクテニルコハク酸化スターチ、ヒドロキシエチル化またはヒドロキシプロピル化スターチなどの誘導体化スターチ、カラギーナン、グアールガム、ペクチン、キサンタンガムなどの変性多糖類;加水分解した酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースなどの変性セルロース類、ゼラチンなどの変性プロテイン;水素化及び非水素化ポリアルケン類;脂肪酸類;ホルムアルデヒドと架橋した尿素などの硬化殻、ゼラチン−ポリリン酸塩、メラミン−ホルムアルデヒド、四ホウ酸ナトリウム若しくはグルテルアルデヒドと架橋したポリビニルアルコール;スチレン−ブタジエン、エチルセルロースなどのラテックス類、ケイ酸マグネシウム、アルミノシリケート、ケイ酸ナトリウムなどのクレーなどの無機材料並びにこれらの混合物からなる群より選択される材料が挙げられる。これらの材料は、米国、カリフォルニア州、サンディエゴ所在のCP Kelco Corp.社、ドイツ、デュッセルドルフ所在のDegussa AG社、ドイツ、ルートウィヒスハーフェン所在のBASF AG社、米国、ニュージャージ州、クランベリー所在のRhodia Corp社、米国、テキサス州、ヒューストン所在のBaker Hughes Corp.社、米国、デラウェアー州、ウィルミングトン所在のHercules Corp.社、カナダ、アルバータ州、カルガリー所在のAgrium Inc.社、米国ニュージャージー州所在のISPなどがから入手可能である。本発明の粒子が布地用調整剤組成物に採用されるある1つの形態において、コーティング材はケイ酸ナトリウムを含む。理論に制約されるものではないが、ケイ酸ナトリウムの高いpHでの溶解性および低いpHでの溶解性の悪さによってケイ酸ナトリウムは、pH7未満に処方され、pHが7以上の環境で使用される組成物に使用される粒子にとって最適な材料である。有益剤含有デリバリー粒子は、米国特許第6,592,990号に記載されている方法に従って作製することができる。しかしながら、本発明のコーティングは、本発明の有益剤含有デリバリー粒子に限定されるものではなく、あらゆる有益剤含有デリバリー粒子にここに開示したコーティングおよびコーティング方法が適用可能である。
【0033】
ここに開示した方法に使用するのに好適な装置としては、連続撹拌式タンクリアクター、ホモジナイザー、タービンアジテーター、循環ポンプ、櫂形ミキサー、プロウシェアーミキサー、リボンブレンダー、バッチ式または可能である場合には連続工程用に構成された垂直軸グラニュレータおよびドラムミキサー、スプレードライヤーおよび押し出し器などが挙げられる。これらの装置は、Lodige Gmbh社(ドイツ、パーダーボルン)、Littleford Day, Inc.社(米国、ケンタッキー州、フローレンス)、Forberg AS(ノルウェー、ラルビク)、Glatt Ingenieurtechnik Gmbh社(ドイツ、ワイマール)、Niro社(デンマーク、ソーボルグ)、Hosokawa Bepex Corp.社(米国、ミネソタ州、ミネアポリス)、Arde Barinco社(米国、ニュージャージー州)などから入手可能である。
【0034】
ホルムアルデヒド掃除(Formaldehyde Scavenging)
ある1つの形態において、有益剤含有デリバリー粒子をホルムアルデヒドスキャベンジャーと組み合わせてもよい。ある1つの形態において、このような有益剤含有デリバリー粒子は本発明の有益剤含有デリバリー粒子を含んでもよい。好適なホルムアルデヒドスキャベンジャーとしては、亜硫酸水素ナトリウム、尿素、エチレンウレア、システイン、シスタミン、リジン、グリシン、セリン、カルノシン、ヒスチジン、グルタチオン、3,4−ジアミノ安息香酸、アラントイン、グリコウリル、アントラニル酸、メチルアントラニル酸塩、メチル4−アミノベンゾエート、エチルアセトアセテート、アセトアセトアミド、マロンアミド、アスコルビン酸、1,3−ジヒドロキシアセトンダイマー、ビウレット、オキサミド、ベンゾグアナミン、ピログルタミン酸、ピロガロール、メチルガラート、エチルガラート、プロピルガラート、トリエタノールアミン、コハク酸アミド、チアベンダゾール、ベンゾトリアゾール、チアゾール、インドリン、スルファニル酸、オキサミド、ソルビトール、グルコース、セルロース、ポリ(ビニルアルコール)、部分加水分解ポリ(ビニルホルムアミド)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(オキシアルキレンアミン)、ポリ(ビニルアルコール)−コ−ポリ(ビニルアミン)、ポリ(4−アミノスチレン)、ポリ(1−リシン)、キトサン、ヘキサンジオール、エチレンジアミン−N,N’−ビスアセトアセトアミド、N−(2−エチルヘキシル)アセトアセトアミド、2−ベンゾイルアセトアセトアミド、N−(3−フェニルプロピル)アセトアセトアミド、リリアル、ヘリオナール、メロナール、トリプラール、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、2−ペンタノン、ジブチルアミン、トリエチレンテトラミン、水酸化アンモニウム、ベンジルアミン、ヒドロキシシトロネロール、シクロヘキサノン、2−ブタノン、ペンタンジオン、デヒドロ酢酸およびこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられる。これらのホルムアルデヒドスキャベンジャーは、米国、ミズリー州、セントルイス所在のSigma/Aldrich/fluka社または米国、ペンシルバニア州、ウォリントン所在のPolySciences, Inc.社より入手可能である。
【0035】
これらのホルムアルデヒドスキャベンジャーは、通常、上記有益剤含有デリバリー粒子を含むスラリーと組み合わされ、このスラリーは、スラリーの総重量基準で、約2重量%〜約18重量%、約3.5重量%〜約14重量%、または約5重量%〜約13重量%の範囲の量のデリバリー粒子を含む。
【0036】
ある1つの形態において、これらのホルムアルデヒドスキャベンジャーは、有益剤含有デリバリー粒子を含む製品と組み合わされ、これらスキャベンジャーは、製品の総重量基準で、製品組成の約0.005%〜約0.8%、または約0.03%〜約0.5%、または約0.065%〜約0.25%の量でその製品と組み合わされる。
【0037】
ある1つの形態において、これらのホルムアルデヒドスキャベンジャーは、上記有益剤含有デリバリー粒子を含むスラリーと組み合わせてもよく、このスラリーは、スラリーの総重量基準で、約2重量%〜約14重量%、約3.5重量%〜約14重量%、または約5重量%〜約14重量%の範囲の量のデリバリー粒子を含み、このスラリーは、製品マトリックスに加えてもよく、このマトリックスにはさらに総製品重量基準で、製品組成の約0.005%〜約0.5%、または約0.01%〜約0.25%、または約0.05%〜約0.15%の量の同一または異なるスキャベンジャーを加えてもよい。
【0038】
ある1つの形態において、上述のホルムアルデヒドスキャベンジャーの1つ以上を有益剤含有デリバリー粒子を含む液状の布地向上剤製品と組み合わせてもよく、この製品はその総重量基準で、製品組成の約0.005%〜約0.8%、または約0.03%〜約0.4%、または約0.06%〜約0.25%の量の有益剤含有デリバリー粒子を含む。
【0039】
ある1つの形態において、これらのホルムアルデヒドスキャベンジャーは、有益剤含有デリバリー粒子を含む液体洗濯洗剤と組み合わせてもよく、これらホルムアルデヒドスキャベンジャーは、亜硫酸水素ナトリウム、尿素、エチレンウレア、システイン、シスタミン、リジン、グリシン、セリン、カルノシン、ヒスチジン、グルタチオン、3,4−ジアミノ安息香酸、アラントイン、グリコウリル、アントラニル酸、メチルアントラニル酸塩、メチル4−アミノベンゾエート、エチルアセトアセテート、アセトアセトアミド、マロンアミド、アスコルビン酸、1,3−ジヒドロキシアセトンダイマー、ビウレット、オキサミド、ベンゾグアナミン、ピログルタミン酸、ピロガロール、メチルガラート、エチルガラート、プロピルガラート、トリエタノールアミン、コハク酸アミド、チアベンダゾール、ベンゾトリアゾール、チアゾール、インドリン、スルファニル酸、オキサミド、ソルビトール、グルコース、セルロース、ポリ(ビニルアルコール)、部分加水分解ポリ(ビニルホルムアミド)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(オキシアルキレンアミン)、ポリ(ビニルアルコール)−コ−ポリ(ビニルアミン)、ポリ(4−アミノスチレン)、ポリ(1−リシン)、キトサン、ヘキサンジオール、エチレンジアミン−N,N’−ビスアセトアセトアミド、N−(2−エチルヘキシル)アセトアセトアミド、2−ベンゾイルアセトアセトアミド、N−(3−フェニルプロピル)アセトアセトアミド、リリアル、ヘリオナール、メロナール、トリプラール、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、2−ペンタノン、ジブチルアミン、トリエチレンテトラミン、水酸化アンモニウム、ベンジルアミン、ヒドロキシシトロネロール、シクロヘキサノン、2−ブタノン、ペンタンジオン、デヒドロ酢酸およびこれらの混合物からなる群から選択され、液体洗濯洗剤製品の総重量基準で約0.003重量%〜約0.20重量%、または約0.03重量%〜約0.20重量%、または約0.06重量%〜約0.10重量%の量で当該液体洗濯洗剤製品と組み合わされる。
【0040】
ある1つの形態において、これらのホルムアルデヒドスキャベンジャーは、有益剤含有デリバリー粒子を含むヘアーコンディショニング製品と組み合わせてもよく、この製品はその総重量基準で約0.003重量%〜約0.30重量%、または約0.03重量%〜約0.20重量%、または約0.06重量%〜約0.14重量%の量のデリバリー粒子を含み、この場合のスキャベンジャーは、液体洗濯洗剤製品に関し前の段落に例示したものと同じものが選択される。
【0041】
有益剤含有デリバリー粒子を含む組成物
本願出願人の組成物は、本願で開示した粒子の態様を含む。ある1つの形態において、この組成物は、消費製品である。採用される粒子の正確な量は、組成物の種類および最終用途により変わるが、組成物は、組成物の総重量基準で、約0.01〜10重量%、または約0.1〜約10重量%、または約0.2〜約5重量%の量のデリバリー粒子を含んでもよい。ある1つの形態において、洗浄組成物は、その総重量基準で、約0.1〜約1重量%の当該粒子を含んでもよい。ある1つの形態において、布地処理組成物は、その総重量基準で約0.01〜約10%の当該粒子を含んでもよい。
【0042】
本発明は、本発明の粒子を洗濯洗剤組成物(例えば、TIDE(商品名))、硬質表面クリーナー(例えば、MR CLEAN(商品名))、自動食器洗い用洗剤(例えば、CASCADE(商品名))、食器用洗剤(例えば、DAWN(商品名))および床用クリーナー(例えば、SWIFFER(商品名))に使用することも包含する。これらの洗浄組成物の例としては、米国特許第4,515,705号、同第4,537,706号、同第4,537,707号、同第4,550,862号、同第4,561,998号、同第4,597,898号、同第4,968,451号、同第5,565,145号、同第5,929,022号、同第6,294,514号および同第6,376,445号に記載されているものが挙げられる。ここに開示されている洗浄組成物は、水系洗浄作業に使用されている間、洗浄水のpHが約6.5〜約12、または約7.5〜10.5の範囲になるように通常処方される。通常、液体食器用洗剤組成物は、約6.8〜約9.0のpHを有する。通常、洗浄製品は、約7〜約12のpHを有するように処方される。推奨される使用レベルにpHを調整する技術としては、バッファー、アルカリ類、酸類等を使用する方法が挙げられ、これらは当業者によく知られている。
【0043】
通常、ここに開示されている布地処理組成物は、布地柔軟剤活性物質(FSA)を含む。好適な布地柔軟剤活性物質としてはクアット、アミン類、脂肪酸エステル、スクロースエステル、シリコーン、分散性ポリオレフィン、クレー、多糖類、脂肪油、ポリマーラテックスおよびこれらの混合物が挙げられる。
【0044】
添加剤
本発明の目的において必須ではないが、以下に例示する添加剤は、本発明の組成物に使用するのに適しており、例えば組成物の性能の補助または向上のため、洗浄される基材の処理のため、または香水、着色料、染料などと同様に組成物の外観を変えるために本発明の特定の態様において組み込まれるのが望ましい。当然のことながら、これらの添加剤は、本願出願人のデリバリー粒子およびFSAを介して供給される成分に加えられる。これらの成分の正確な性質およびその添加量は、組成物の物理的形状およびそれが使用される作業の性質によって変わる。好適な添加剤としては、カチオン性ポリマーなどのポリマー、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、染料移行防止剤、分散剤、酵素および酵素安定剤、触媒系材料、漂白活性物質、高分子分散剤、土汚れ除去/再付着防止剤、漂白剤、泡抑制剤、染料、追加の香料および香料送達系、構造弾性剤、布地用柔軟材、キャリアー、屈水性誘発物質、加工助剤および/または顔料などが挙げられる。以下の開示に加えて、当該他の添加剤および使用量の好適な例が、米国特許第5,576,282号、同6,306,812号および同第6,326,348号から明らかであり、これらを参照することによって本明細書に引用したものとする。
【0045】
上述したとおり、これらの添加剤は本願出願人の洗浄および布地処理組成物に必須ではない。従って、本願出願人の組成物の特定の態様では、次の添加剤を含まない、漂白活性物質、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、染料移行防止剤、分散剤、酵素および酵素安定剤、触媒系金属錯体、高分子分散剤、土汚れ除去/再付着防止剤、漂白剤、泡抑制剤、染料、追加の香料および香料デリバリー系、構造弾性剤、布地用柔軟材、キャリアー、屈水性誘発物質、加工助剤および/または顔料。しかしながら、1つ以上の添加剤が存在する場合、これら添加剤は、以下に説明するように存在してもよい。
【0046】
界面活性剤−本発明の組成物は、界面活性剤または界面活性剤系を含んでもよく、この界面活性剤は、非イオン系および/またはアニオン系および/またはカチオン系界面活性剤および/または両性および/または双性および/または半極性非イオン系界面活性剤から選択することができる。通常、界面活性剤は、洗浄組成物の重量で約0.1%〜、または約1%〜、または約5%〜、約99.9%まで、または80%まで、または約35%まで、または約30%までの範囲の量で存在する。
【0047】
ビルダー−本発明の組成物は、1つ以上の洗浄剤ビルダーまたはビルダー系を含んでもよい。これらが存在する場合、通常本発明の組成物は、少なくとも1重量%、または約5重量%または10重量%〜80重量%、50重量%または30重量%までの範囲の量のビルダーを含む。ビルダー例としては、ポリホスフェートのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及びアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属シリケート、アルカリ土類及びアルカリ金属の炭酸塩、アルミノシリケートビルダーポリカルボキシレート化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸とエチレンまたはビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、及びカルボキシメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸の様々なアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩、メリト酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸等のポリカルボキシレート、並びにこれらの可溶性塩が含まれるが、これらに限定されない。
【0048】
キレート剤−本発明の組成物は、任意ではあるが、銅、鉄および/またはマンガンキレート剤の1つ以上を含んでもよい。キレート剤を使用する場合、キレート剤は約0.1重量%〜約15重量%、または約3.0重量%〜約15重量%の本発明の組成物を含む。
【0049】
染料移行防止剤‐本発明の組成物は、1つ以上の染料移行防止剤を含んでもよい。好適な染料移行防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリビニルイミダゾールまたはこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の組成物に染料移行防止剤が存在する場合、染料移行防止剤は、洗浄組成物の約0.0001重量%〜、または約0.01重量%〜、または0.05重量%、約10重量%まで、または約2重量%まで、または約1重量%までの範囲の量で存在する。
【0050】
分散剤−本発明の組成物は、分散剤を含んでもよい。好適な水溶性の有機材料としては、ポリカルボン酸が2つ以下の炭素原子で互いに離隔された少なくとも2つのカルボキシ部分を含むホモまたはコポリマー酸またはそれらの塩が挙げられる。
【0051】
酵素−本発明の組成物は、洗浄性能および/または布地仕上げ効果のある洗浄酵素を1つ以上含んでもよい。好適な酵素としては、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼおよびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。典型的な酵素の組み合わせは、プロテーゼ、リパーゼ、クチナーゼおよび/またはセルラーゼとアミラーゼなどの従来から利用可能な酵素の混合物である。
【0052】
酵素安定剤−種々の技法によって、洗剤で使用する酵素を安定化させることができる。本明細書に用いられる酵素は、最終組成物において、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを酵素に供給する、カルシウム及び/又はマグネシウムイオンの水溶性供給源の存在によって安定化させることができる。
【0053】
触媒金属錯体−本出願人らの洗浄組成物は触媒作用の金属錯体を包含してもよい。金属含有漂白触媒の1つの種類は、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、又はマンガンの陽イオンのような、限定された漂白触媒活性の遷移金属陽イオン、亜鉛又はアルミニウムの陽イオンのような、漂白触媒活性をほとんど又は全くもたない補助金属陽イオン、並びに触媒金属や補助金属の陽イオンに対して限定された安定度定数を有する金属イオン封鎖剤、特にエチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びそれらの水溶性塩を含む触媒系である。このような触媒は、米国特許第4,430,243号に開示されている。
【0054】
必要であれば、本発明の組成物は、マンガン化合物によって触媒することができる。そのような化合物およびその使用量は、当業者によく知られており、例えば米国特許第5,576,282号に開示されているマンガン系の触媒を例として挙げられる。
【0055】
本発明に有用なコバルト漂白触媒は知られており、例えば米国特許第5,597,936号および同第5,595,967号に説明されている。このコバルト触媒は、例えば米国特許第5,597,936号および同第5,595,967号に教示されているような公知の方法で簡単に調製することができる。
【0056】
また本発明の組成物は、好適には、「MRL」として略称される巨大多環固定配位子の遷移金属錯体を含んでもよい。実用的な事柄として、限定する目的ではないが、本明細書の組成物及び洗浄方法は、水性洗浄媒体において、およそ少なくとも1億分の1のオーダーの活性MRL種を提供するように調整することができ、好ましくは、約0.005ppm〜約25ppm、より好ましくは約0.05ppm〜約10ppm、最も好ましくは約0.1ppm〜約5ppmのMRL種を洗浄溶液中に提供する。
【0057】
本遷移金属漂白触媒における好ましい遷移金属として、マンガン、鉄、及びクロムが挙げられる。本明細書の好ましいMRLは、5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンのような、架橋されている特殊な種類の超固定配位子である。
【0058】
好適な遷移金属MRLは、例えばPCT国際公開特許WO00/332601及び米国特許第6,225,464号に教示されているような既知の手順によって容易に調製される。
【0059】
洗浄組成物の製造及び使用方法
本発明の洗浄組成物は、配合者によって選択されるいずれかの好適な形態に配合することができ、及びいずれかの方法によって調製することができ、それらの非限定例は、米国特許第5,879,584号、米国特許第5,691,297号、米国特許第5,574,005号、米国特許第5,569,645号、米国特許第5,565,422号、米国特許第5,516,448号、米国特許第5,489,392号、米国特許第5,486,303号に記載され、これらはすべて本明細書に引用したものとする。
【0060】
使用方法
本明細書に開示される有益剤含有デリバリー粒子を含む組成物は、ある場所、とりわけある表面または衣料を洗浄するために使用できる。通常、この場所の少なくとも一部が、原液の状態または洗浄液などの液体に希釈された状態または分散した粒子組成物とバインダーなどのバインダー材に分散した状態で本願出願人の組成物の1つの態様と接触される。その場所は接触の前および/または後に任意に洗浄および/またはすすがれる。ある1つの形態では、ある場所は任意に洗浄および/またはすすがれ、本発明による粒子またはこの粒子を含む組成物と接触し、それから任意に洗浄および/またはすすがれる。本発明の趣旨上、洗浄には、擦ること及び機械的攪拌が含まれるが、これらに限定されない。ここで言う布地には、通常の消費者の使用条件で洗濯または処理することが可能なほとんどすべての布地が含まれる。ここに開示した組成物を含む洗浄液のpHは、約3〜11.5の範囲にある。通常、このような組成物は、溶液中で約500ppm〜約15,000ppmの濃度で使用される。洗浄溶媒が水である場合、水の温度は、通常約5℃〜約90℃であり、前記場所が布地を含む場合、水と布地の比は、通常約1:1〜約30:1である。
【0061】
粒子組成物がバインダーに分散した粒子を含む場合、分散された粒子組成物とバインダーは、前記場所で乾燥、硬化させることができる。圧力、摩擦、熱、化学線、レーザー光、電磁照射、化学分解または超音波などを用いて、粒子からコア内容物を開放するために使用することができる。
【0062】
いくつかの用途では、少量のコアがこれらの用途において充分な場合、バインダーに対して100万分の1の粒子が採用される。その他の用途では、このような組成物は、カプセルとバインダーのスラリー中でカプセルの濃度が組成物の0.001重量%〜90重量%で使用される。バインダーは、粒子とバインダーの重量比が3:1〜重量で約0.0001〜1で使用されるが、これは意図する用途に応じて異なる。上記場所が高分子基材を含む場合、カプセルは1:5の比で、そして好ましくは0.001:1〜1.2:1の範囲の比で使用される。重質なペーパー面で、粒子とバインダーを1平方メートル当たり2.5〜12グラム、好ましくは3〜9グラムの塗布量で塗布され、粒子はコーティングの0.001〜75重量%存在する。
【0063】
試験方法
当然のことながら、本願の試験方法の項にて開示される試験方法は、こうした発明が本明細書に記載され、特許請求されるように、本出願人らの発明のパラメータの各値を測定するために使用されなければならない。
【0064】
(1)破壊強さ(Fracture Strength)
(a)1グラムの粒子を1リットルの蒸留脱イオン(DI)水に入れる。
(b)粒子を10分間、DI水に入れたままにし、粒子をろ過によって回収する。
(c)50粒の個々の粒子の破断力(rupture force)の平均値によって粒子の平均破断力を測定する。粒子の破断力は、2001年発行のJ.Microencapsulation誌、vol18,no. 5、593−602頁、Zhang,Z.、Sun,Gによる“Mechanical Properties of Melamine−Formaldehyde microcapsules”に記載されている方法を用いて測定される。平均破断力(ニュートン)を球状粒子の平均断面積(πr、rは圧縮される前の粒子の半径である)で除して平均破壊強さを算出する、なお平均断面積は次のように定められる、
(i) 1グラムの粒子を1リットルの蒸留脱イオン(DI)水に入れる。
(ii) 粒子を10分間、DI水に入れたままにし、粒子をろ過によって回収する。
(iii)2001年発行のJ.Microencapsulation誌、vol18,no. 5、593−602頁、Zhang,Z.、Sun,Gによる“Mechanical Properties of Melamine−Formaldehyde microcapsules”に記載の実験装置および方法を用いて50粒の個々の粒子の粒径を測定することによって粒子サンプルの粒径分布を測定する。
(iv) 50粒の個々の粒径測定値の平均を求め、平均粒径を得る。
d)カプセルスラリーの場合、サンプルを粒径分布を網羅する3つの粒径区分に分ける。
【0065】
(2)ClogP
「logPの計算値」(ClogP値)は、ハンシュ(Hansch)及びレオ(Leo)のフラグメント手法により求められる(参考として本明細書に組み込まれる、A.レオ、「総括医薬品化学(Comprehensive Medicinal Chemistry)」、第4巻、C.ハンシュ(C.Hansch)、P.G.サメンス(P.G.Sammens)、J.B.テイラー(J.B.Taylor)、及びC.A.ラムスデン(C.A.Ramsden)編、295頁、パーガモン出版(Pergamon Pres)、1990年を参照)。ClogPは、米国、カリフォルニア州、アーバイン所在のDaylight Chemical Information Systems Inc.社より入手可能な「CLOGP」プログラムを使用して算出してもよい。
【0066】
(3)沸点
沸点は、ASTM InternationalによるASTM法D2887−04a「Standard Test Method for Boiling Range Distribution of Petroleum Fractions by Gas Chromatography」によって測定される。
【0067】
(4)体積重量分率(Volume Weight Fractions)
体積重量分率は、単一粒子光学検知法(SPOS)、または光粒子計測(OPC)と呼ばれる方法で測定される。体積重量分率は米国、カリフォルニア州、サンタバーバラ所在のParticle Sizing Systems社より供給されるAccuSizer 780/ADによって測定される。
手順
1)センサーに水をかけてセンサーを冷えた状態にする。
2)バックグラウンド計数が100未満であることを確認する(100を超えていたら、再度水をかける)
3)粒子標準を準備する:センサー内で振動している粒子約1mlをピペットで取り、約2カップのDI水で満たされたブレンダーに入れる。これらを混合する。約1mlの希釈されたブレンド粒子をピペットで取り、50mlのDI水に入れる。
4)粒子標準を測定する:2倍に薄められた標準約1mlをピペットで取り、アキュサイザーバルブに入れる。測定−自動希釈と書かれたボタンを押す。ステータスバーを見て粒子計測値が9200超であることを確認する。計測値が9200未満の場合、ストップボタンを押して、さらにサンプルを注入する。
5)測定後にピペットを満たす量の石鹸(5%Micro90)をバルブに注入し、「Start Automatic Flush Cycles」ボタンを押す。
【0068】
(5)体積加重破壊強さ(Volume weighted fracture strength (VWFS))
VWFS=(破壊強さx体積分率(volume fraction))+(破壊強さx体積分率)+(破壊強さx体積分率
破壊強さ=10粒のマイクロカプセル(同じ粒径を有する)から測定された平均破壊強さ
体積分率=アキュサイザーによって測定される破壊強さに対応する粒度分布の体積分率
体積分率を測定するために破壊強さの広がり(spread)を次のように定める。
平均粒径が約15μmの粒子バッチの場合、約10μmの広がりを用い、平均粒径が約30μmの粒子バッチの場合、約10〜15μmの広がりを用いる。


【0069】
(6)有益剤の漏れ試験
a)有益剤粒子組成物のサンプル1グラムを2つ用意する。
b)1グラムの粒子組成物(サンプル1)を粒子が使用される製品マトリックス99グラムに加え、第2のサンプルも同様に製品マトリックスに加えられるが、その後すぐに下記工程d)の処理が行われる。
c)上記a)の粒子を含む製品マトリックス(サンプル1)を密閉されたガラス製のビン中で2週間、35℃で放置した。
d)粒子組成物の粒子をc)の製品マトリックス(製品マトリックスのサンプル1)および粒子組成物(サンプル2)からろ過して取り出す。
e)上記d)で得られた各粒子サンプルを各サンプルの粒子から有益剤全てを抽出する溶媒で処理する。
f)上記e)で得られた各サンプルの有益剤含有溶媒をガスクロマトグラフィー内に注入し、ピークエリアを積分し、各サンプルから抽出された有益剤の総量を測定する。
g)有益剤の漏れは、サンプル1および2とも上記f)で得られた値とする。
【実施例】
【0070】
本発明の特定の態様を例示し、説明してきたが、当然のことながら当業者であれば種々の変更および修正が本発明の精神および範囲を逸脱することなく可能である。従って、本発明の範囲内にある当該変更および修正は、全て特許請求の範囲に包含されるものである。
【0071】
実施例1:80重量%のコア/20重量%の尿素系ポリウレア壁のカプセル
尿素(ウィスコンシン州、ミルウォーキー所在のSigma Aldrich社製)2グラムを20グラムの脱イオン水に溶かす。レゾルシノール(ウィスコンシン州、ミルウォーキー所在のSigma Aldrich社製)1グラムをこの均一な尿素溶液に加える。この溶液に30重量%のホルムアルデヒド溶液(ウィスコンシン州、ミルウォーキー所在のSigma Aldrich社製)20グラムを加え、得られたスラリーのpHを1Mの水酸化ナトリウム溶液(ウィスコンシン州、ミルウォーキー所在のSigma Aldrich社製)を用いて8.0に調整する。得られた反応物を35℃で2時間、放置する。別のビーカーで香油80グラムを得られた尿素−ホルムアルデヒド溶液に徐々に加える。この混合物を間隔をおいて配置された3つのブレードを有する撹拌器を使用したJanke & Kunkel Laboretechnikミキサーを用いて撹拌し、平均油滴径分布が31ミクロンとなるようにする。スラリーのpHを1Mの塩酸を用いて3.0に調整し、縮合反応を開始する。溶液を65℃まで加熱し、一定の温度に保たれた水槽中で混合物の内容物をゆっくりと撹拌しながら反応させる。内容物を65℃の温度で4時間反応させる。
【0072】
体積平均破壊強さが1.5MPaと測定される。
【0073】
実施例2:85重量%のコア/15重量%のメラミン系ポリウレア壁のカプセル
第1の混合物を水200グラムとアルキルアクリレート−アクリル酸コポリマー(米国、ペンシルベニア州、ウォーリントン所在のPolysciences Inc.社製)5グラムを混合することによって調製する。この第1の混合物のpHを酢酸で5.0に調整する。
【0074】
香油を含むカプセル芯材178グラムを45℃の温度の第1混合物に加え、エマルジョンを形成する。カプセルの壁材を形成する材料を次のように調製する。カプセル壁材コポリマーに対応するプレポリマー(ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー)9グラムと90グラムの水を混合しpHを5.0に調整する。この混合物に部分メチル化されたメチロールメラミン樹脂溶液(“Cymel 385” 固形分80%、Cytec社)28グラムを加える。この混合物を上記香油と水のエマルジョンに45℃の温度で撹拌しながら加える。高速で混合して体積平均粒子径を16ミクロンにする。混合物の温度を徐々に65℃にまで上げ、この温度で連続的に撹拌しながら、一晩維持し、カプセル化を始め、終了させる。
【0075】
アクリル酸−アルキルアクリレートコポリマーカプセル壁を形成するために、アルキル基をエチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシルまたは炭素数が1から16、好ましくは1から8の他のアルキル基から選択することができる。
【0076】
体積平均破壊強さが3.3MPaと測定される。
【0077】
実施例3:90重量%のコア/10重量%のメラミン系ポリウレア壁のカプセル
第1の混合物を水208グラムとアルキルアクリレート−アクリル酸コポリマー(米国、ペンシルベニア州、ウォーリントン所在のPolysciences Inc.社製)5グラムを混合することによって調製する。この第1の混合物のpHを酢酸で5.0に調整する。
【0078】
香油を含むカプセルコア材280グラムを45℃の温度の第1混合物に加え、エマルジョンを形成する。カプセルの壁材を形成する材料を次のように調製する。カプセル壁材コポリマーに対応するプレポリマー(ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー)9グラムと90グラムの水を混合しpHを5.0に調整する。この混合物に部分メチル化されたメチロールメラミン樹脂溶液(“Cymel 385” 固形分80%、Cytec社)28グラムを加える。この混合物を上記香油と水のエマルジョンに45℃の温度で撹拌しながら加える。高速で混合して体積平均粒子径を18ミクロンにする。混合物の温度を徐々に65℃にまで上げ、この温度で連続的に撹拌しながら、一晩維持し、カプセル化を始め、終了させる。
【0079】
アクリル酸−アルキルアクリレートコポリマーカプセル壁を形成するために、アルキル基をエチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシルまたは炭素数が1から16、好ましくは1から8の他のアルキル基から選択することができる。
【0080】
体積平均破壊強さが0.5MPaと測定される。
【0081】
実施例4:80重量%のコア/20重量%のメラミン系ポリウレア壁のカプセル
【0082】
第1の混合物を水208グラムとアルキルアクリレート−アクリル酸コポリマー(米国、ペンシルベニア州、ウォーリントン所在のPolysciences Inc.社製)5グラムを混合することによって調製する。この第1の混合物のpHを酢酸で5.0に調整する。
【0083】
香油を含むカプセルコア材125グラムを45℃の温度の第1混合物に加え、エマルジョンを形成する。カプセルの壁材を形成する材料を次のように調製する。カプセル壁材コポリマーに対応するプレポリマー(ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー)9グラムと90グラムの水を混合しpHを5.0に調整する。この混合物に部分メチル化されたメチロールメラミン樹脂溶液(“Cymel 385” 固形分80%、Cytec社)28グラムを加える。この混合物を上記香油と水のエマルジョンに45℃の温度で撹拌しながら加える。高速で混合して体積平均粒子径を15ミクロンにする。混合物の温度を徐々に65℃にまで上げ、この温度で連続的に撹拌しながら、一晩維持し、カプセル化を始め、終了させる。
【0084】
アクリル酸−アルキルアクリレートコポリマーカプセル壁を形成するために、アルキル基をエチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシルまたは炭素数が1から16、好ましくは1から8の他のアルキル基から選択することができる。
【0085】
体積平均破壊強さが9.5MPaと測定される。
【0086】
実施例5:85重量%のコア/15重量%のメラミン系ポリウレア壁のカプセル
【0087】
第1の混合物を水208グラムとアルキルアクリレート−アクリル酸コポリマー(米国、ペンシルベニア州、ウォーリントン所在のPolysciences Inc.社製)5グラムを混合することによって調製する。この第1の混合物のpHを酢酸で5.0に調整する。
【0088】
香油を含むカプセルコア材178グラムを45℃の温度の第1混合物に加え、エマルジョンを形成する。カプセルの壁材を形成する材料を次のように調製する。カプセル壁材コポリマーに対応するプレポリマー(ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー)9グラムと90グラムの水を混合しpHを5.0に調整する。この混合物に部分メチル化されたメチロールメラミン樹脂溶液(“Cymel 385” 固形分80%、Cytec社)28グラムを加える。この混合物を上記香油と水のエマルジョンに45℃の温度で撹拌しながら加える。高速で混合して体積平均粒子径を15ミクロンにする。混合物の温度を徐々に65℃にまで上げ、この温度で連続的に撹拌しながら、一晩維持し、カプセル化を始め、終了させる。
【0089】
アクリル酸−アルキルアクリレートコポリマーカプセル壁を形成するために、アルキル基をエチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシルまたは炭素数が1から16、好ましくは1から8の他のアルキル基から選択することができる。
【0090】
体積平均破壊強さが15.1MPaと測定される。
【0091】
実施例6:80重量%のコア/20重量%のメラミンホルムアルデヒド壁のカプセル
【0092】
50%ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、固形分25%、pKa4.5−4.7、Kemira社)と50%ポリアクリル酸(固形分35%、pKa1.5−2.5、Aldrich社)とのブレンド18グラムを200グラムの脱イオン化水に溶解させ、混合する。得られた溶液のpHを水酸化ナトリウム溶液で3.5に調整する。部分メチル化されたメチロールメラミン樹脂溶液(“Cymel 385” 固形分80%、Cytec社)6.5グラムをこの乳化剤溶液に加える。この混合物に機械的に撹拌しながら香油200グラムを加え、温度を60℃まで上げる。安定したエマルジョンが得られるまで高速で混合した後、第2の溶液と硫酸ナトリウム塩3.5グラムをエマルジョンに注ぐ。この第2溶液は、ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、固形分25%、pKa4.5−4.7、Kemira社)10グラムと、脱イオン水120グラムとpHを4.6に調整するための水酸化ナトリウムと、部分メチル化されたメチロールメラミン樹脂(“Cymel 385” 固形分80%、Cytec社)30グラムとを含む。この混合物を75℃に加熱し、連続的に撹拌しながら6時間放置しカプセル化を終了させる。アセトアセトアミド(米国、ミズーリー州、セントルイス所在のSigma−Aldrich社)23グラムを懸濁液に加える。
【0093】
実施例7:80重量%のコア/20重量%のメラミンホルムアルデヒド壁のカプセル
【0094】
ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、固形分25%、pKa4.5−4.7、Kemira社)20グラムを200グラムの脱イオン水に溶かし、混合する。得られた溶液のpHを水酸化ナトリウム溶液で5.5に調整する。部分メチル化されたメチロールメラミン樹脂溶液(“Cymel 385” 固形分80%、Cytec社)6グラムを乳化剤溶液に加える。この混合物に機械的に撹拌しながら香油200グラムを加え、温度を55℃まで上げる。安定したエマルジョンが得られるまで高速で混合した後、第2の溶液と硫酸ナトリウム塩9グラムをエマルジョンに注ぐ。この第2溶液は、ポリアクリル酸(固形分35%、pka1.5−2.5、Aldrich社)8グラムと、脱イオン水120グラムとpHを4.4に調整するための水酸化ナトリウムと、部分メチル化されたメチロールメラミン樹脂(“Cymel 385” 固形分80%、Cytec社)35グラムとを含む。この混合物を80℃に加熱し、連続的に撹拌しながら4時間放置しカプセル化を終了させる。アセトアセトアミド(米国、ミズーリー州、セントルイス所在のSigma−Aldrich社)23グラムを懸濁液に加える。
【0095】
実施例8
マイクロカプセルを含む製品処方の例を以下の表にまとめる。
【0096】

N,N−ジ(タロウオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド
メチルビス(タロウアミドエチル)2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート
モル比1.5:1の脂肪酸とメチルジエタノールの反応生成物をメチルクロライドで4級化して得られたN,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロライドおよびN−(ステアロイル−オキシ−エチル)N,−ヒドロキシエチルN,Nジメチルアンモニウムクロライドの1:1モル比の混合物
National Starch社より商標CATOで入手可能なカチオン性高アミロースコーンスターチ
Aldrich社より入手可能なアセトアセトアミド
米国特許第5,574,179号の15欄、1〜5行目に記載されている式で表されるエチレンオキシドとテレフタレートのコポリマーであり、式中のXはメチル基であり、nは40、uは4、Rは1,4−フェニレン部分、R2はエチレン、1,2−プロピレン部分またはこれらの混合物を表す。
Wacker社製SE39
ジエチレントリアミンペンタ酢酸
Rohm and Haas Co.社より入手可能な商標KANTHON CG。「PPM」は「百万分の一」である。
グルタアルデヒド
Dow Corning Corp.社より商品名DC2310で入手可能なシリコーン消泡剤
Rohm and Haas社より商品名Aculan 44で入手可能な疎水変性されたエトキシレート化されたウレタン
実施例1から8のマイクロカプセルの好ましい組み合わせ
【0097】
実施例9 ドライ洗濯(Dry Laundry)組成物のマイクロカプセル

マイクロカプセルを35%の活性スラリーとして加えた。コア/壁比は、80/20〜90/10の範囲で取り得る。平均粒径は、5μm〜50μmの範囲で取り得る。
【0098】
実施例10 液状洗濯組成物 (HDLs)

本発明の教示内容に従った香料マイクロカプセル
【0099】
ここに開示した寸法および値は、当然のことながら記載された数値に厳格に限定されるものではない。当然、特に明記していない限り、ここに開示した各寸法は、その数値およびその数値の周囲の機能的に同等な範囲の両方を意味するものである。例えば、「40nm」と開示された寸法は、「約40nm」を意味するものである。
【0100】
本発明の詳細な説明の項で引用した全ての文献は、関連する部分において、参照をもって本明細書に引用したものとし、いかなる文献の引用も本発明に関する従来技術として認めた解釈されるものではない。本明細書中の用語の意味または定義が参照することによって引用したものとする文献の同じ用語の意味または定義と矛盾する範囲において、本明細書の用語に割り当てられた意味または定義を採用する。
【0101】
本発明の特定の態様を例示および説明してきたが、当然のことながら当業者であれば種々の変更および修正が本発明の精神および範囲を逸脱することなく可能である。従って、本発明の範囲内にある当該変更および修正は、全て特許請求の範囲に包含されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア材とこのコア材の少なくとも一部を囲む壁材とを含む1つ以上の粒子を含み、この粒子がタイプ1粒子、タイプ2粒子、タイプ3粒子、タイプ4粒子およびこれらの混合物からなる群から選択される粒子組成物。
【請求項2】
前記粒子のコア材料が香料の原料、シリコーンオイル、ワックス、炭化水素、高級脂肪酸、エッセンシャルオイル、脂質、肌用冷却剤、ビタミン、日焼け止め剤、酸化防止剤、グリセリン、触媒、漂白粒子、二酸化珪素粒子、悪臭低減剤、臭い調整剤、キレート剤、柔軟剤、虫除け剤、着色料、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤、ドレープ形状制御剤、平滑剤、皺防止剤、消毒剤、殺菌剤、微生物制御剤、カビ防止剤、白カビ防止剤、抗ウイルス剤、乾燥剤、耐汚れ剤、汚れ脱離剤、布地鮮化剤、布地鮮度延長剤、塩素系漂白防臭剤、染色堅牢度増進剤、染料移行防止剤、着色料維持剤、蛍光増白剤、退色復元剤、退色防止剤、増白増強剤、磨耗防止剤、耐磨耗剤、布地結着剤、抗磨耗剤、毛羽立ち防止剤、消泡剤、抗泡剤、布地および肌用UV保護剤、色あせ防止剤、抗アレルギー剤、酵素、防水剤、布地快適剤、抗縮み剤、抗伸張剤、縮み回復剤、スキンケア薬剤、グリセリン、アロエ、ビタミンE、シアバター、ココアバターなどの天然活剤、光沢剤、抗菌剤、制汗剤、カチオン重合体、染料およびこれらの混合物からなる群から選択される材料を含むことを特徴とする請求項1記載の粒子組成物。
【請求項3】
前記粒子の壁材がポリアミン、ポリウレア、ポリウレタン、多糖類および変性多糖類、ゲル形成タンパク質、変性セルロース、カルボン酸含有アクリルポリマー、ゼラチン、アラビアゴム、ホルムアルデヒドで架橋された尿素、グルタアルデヒドで架橋された尿素、ホルムアルデヒドで架橋されたメラミン、キチンおよびキトサン、変性キチンおよび変性キトサン、アルギン酸ナトリウム、ラテックス、二酸化珪素、ケイ酸ナトリウムおよびこれらの混合物からなる群から選択される材料を含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記粒子が少なくとも1重量%、約20〜約95重量%、約50〜約90重量%、または約80〜約85重量%の有益剤を含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記粒子のコア材料がその総重量基準で少なくとも約20重量%、約50〜約70重量%、または約60〜約100重量%の有益剤を含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記有益剤が香料組成物を含み、前記粒子がその総重量基準で約20重量%〜約95重量%、約50重量%〜約90重量%、約70重量%〜約85重量%、または約80重量%〜約85重量%の前記香料組成物を含むことを特徴とする請求項5記載の組成物。
【請求項7】
前記香料組成物がクオドラントIII香料原料を含むことを特徴とする請求項6記載の組成物。
【請求項8】
粒子組成物の全量基準で約0.001%〜約25%、約0.001%から約10%または約0.01%〜約3%の粒子を含む粒子組成物であって、粒子の総容積重量が100%で、各タイプの粒子の容積重量が、
a)タイプ1粒子、約0%〜約100%、約5%〜約50%、または約5%〜約25%、
b)タイプ2粒子、約0%〜約100%、約5%〜約50%、または約5%〜約25%、
c)タイプ3粒子、約0%〜約100%、約5%〜約90%、または約5%〜約25%、および
d)タイプ4粒子、約0%〜約100%、約5%〜約50%、または約5%〜約25%であり、ただしタイプ1、2、3および4の有益剤含有デリバリー粒子のパーセンテージの合計は、常に100%であり、前記組成物が任意に界面活性剤、カチオン性ポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む粒子組成物。
【請求項9】
前記粒子のコア材料が
a)ClogPが4.5未満の香料組成物
b)総香料組成物重量基準でClogPが4.0未満の香料原料を60%含む香料組成物
c)総香料組成物重量基準でClogPが3.5未満の香料原料を35%含む香料組成物
d)総香料組成物重量基準でClogPが4.0未満の香料原料を40%と、ClogPが2.0未満の香料原料を少なくとも1%含む香料組成物
e)総香料組成物重量基準でClogPが4.0未満の香料原料を40%と、ClogPが3.0未満の香料原料を少なくとも15%含む香料組成物
f)総香料組成物重量基準でブタン酸エステルを少なくとも1%とペンタン酸エステルを少なくとも1%含む香料組成物。
g)総香料組成物重量基準でアリル部分を含むエステルを少なくとも2%とエステル部分を含む別の香料を少なくとも10%含む香料組成物
h)総香料組成物重量基準でアルキル鎖部分を含むアルデヒドを少なくとも1%含む香料組成物
i)総香料組成物重量基準でブタン酸エステルを少なくとも2%含む香料組成物
j)総香料組成物重量基準でペンタン酸エステルを少なくとも1%含む香料組成物
k)総香料組成物重量基準でアリル部分を含むエステルを少なくとも3%とアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物
l)総香料組成物重量基準でエステル部分を含む香料を少なくとも25%とアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物
m)4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−3−ブテン−2−オン、およびこれらの混合物から選択される材料を総香料組成物重量基準で少なくとも2%含む香料組成物
n)総香料組成物重量基準で少なくとも0.1%のトリデカ−2−エンニトリルおよびマンダリルおよびこれらの混合物を含む香料組成物
o)3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル、2−シクロヘキシリデン−2−フェニルアセトニトリルおよびこれらの混合物から選択される材料を総香料組成物重量基準で少なくとも2%含む香料組成物
p)エステル類、アルデヒド類、イオノン類、ニトリル類、ケトン類およびこれらの組み合わせから選択される化合物を含む香料を1つ以上、総香料組成物重量基準で少なくとも80%含む香料組成物
q)総香料組成物重量基準でアリル部分を含むエステルを少なくとも3%含む香料組成物、1−メチルエチル=2−メチルブタノアート、エチル=2−メチルペンタノアート、1,5−ジメチル−1−エテニルヘキシル−4−エニル=アセタート、p−メンタ−1−エン−8−イル=アセタート、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン、2−プロペニル=シクロヘキサンプロピオナート、3−(1−メチルエチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸のエチルエステル、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オールアセタート、1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニル=アセタート、ヘキシル=2−メチルプロパノアート、エチル=2−メチルブタノアート、4−ウンデカノン、5−ヘプチルジヒドロ−2(3H)−フラノン、3,7−ジメチル−1,6−ノナジエン−3−オール、3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、トリデカ−2−エンニトリル、パチョリオイル、エチル=トリシクロ[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシラート、2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール、ヘキシル=エタノアート、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、アリル=シクロヘキシロキシアセタート、メチルノニルアセトアルデヒド、1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテン−1−オン、ジヒドロ−2−メチル−7−オクテン−2−オール、2−(1,1−ジメチルエチル)−シクロヘキサノールの酢酸エステル、ヘキサヒドロ−4,7−メタノイデン−5(6)−イル=プロピオナート、2−メトキシナフタレン、1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン、1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン、3,7−ジメチルオクタン−3−オール、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−3−ブテン−2−オン、ヘキサン酸の2−プロペニルエステル、(Z)−ノナ−6−エン−1−オール、1−デシルアルデヒド、1−オクタナール、4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド、アルファ−ヘキシルシンナムアルデヒド、エチル−2,4−ヘキサジエノアート、2−プロペニル=3−シクロヘキセンプロパノエートおよびこれらの混合物から選択される材料を総香料組成物重量基準で20%含む香料組成物
r)1−メチルエチル=2−メチルブタノアート、エチル=2−メチルペンタノアート、1,5−ジメチル−1−エテニルヘキシル−4−エニル=アセタート、p−メンタ−1−エン−8−イル=アセタート、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン、2−プロペニル=シクロヘキサンプロピオナート、3−(1−メチルエチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸のエチルエステル、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オールアセタート、1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニル=アセタート、ヘキシル=2−メチルプロパノアート、エチル=2−メチルブタノアート、4−ウンデカノリド、5−ヘプチルジヒドロ−2(3H)−フラノン、5−ヒドロキシドデカン酸、デカラクトン類、ウンデカラクトン類、3,7−ジメチル−1,6−ノナジエン−3−オール、3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、トリデカ−2−エンニトリル、パチョリオイル、エチル=トリシクロ[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシラート、2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール、アリル=シクロヘキシロキシアセタート、メチルノニルアセトアルデヒド、1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテン−1−オン、ジヒドロ−2−メチル−7−オクテン−2−オール、2−(1,1−ジメチルエチル)−シクロヘキサノールの酢酸エステル、ヘキサヒドロ−4,7−メタノイデン−5(6)−イル=プロピオナート、2−メトキシナフタレン、1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン、1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン、3,7−ジメチルオクタン−3−オール、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−3−ブテン−2−オン、ヘキサン酸の2−プロペニルエステル、(Z)−ノナ−6−エン−1−オール、1−デシルアルデヒド、1−オクタナール、4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド、エチル−2,4−ヘキサジエノアート、2−プロペニル=3−シクロヘキセンプロパノエートおよびこれらの混合物からなる群から選択される材料を総香料組成物重量基準で少なくとも20%含む香料組成物
s)ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−3−ブテン−2−オン、パチョリオイル、ヘキサン酸、2−プロペニルエステル、1−オクタナール、1−デシルアルデヒド、(Z)−ノナ−6−エン−1−オール、メチルノニルアセトアルデヒド、エチル=2−メチルブタノアート、1−メチルエチル=2−メチルブタノアート、エチル=2−メチルペンタノアート、4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン、3−ヒドロキシ−2−エチル−4−ピロンおよびこれらの混合物からなる群から選択される材料を総香料組成物重量基準で少なくとも5%含む香料組成物
t)総香料組成物重量基準でClogPが5.0超の香料を10%未満含む香料組成物
u)ゲラニルパルミテートを含む香料組成物、または
v)第1および任意の第2材料とを含み、第1材料が
(i)ClogPが少なくとも2で、
(ii)沸点が280℃未満であり、
任意の第2の材料が存在する場合、第2材料が
(i)ClogPが少なくとも2.5未満で、
(ii)ODTが約100ppb未満である、香料組成物を含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項10】
粒子組成物をある場に利用する方法であって、この方法は、
a)任意にその場を洗浄および/またはすすぎ洗いすること、
b)任意に前記粒子組成物をバインダー材に分散させること、
c)前記場を請求項1に記載の組成物と接触させること、
d)分散させた粒子組成物とバインダーを乾燥させ、硬化させること、
e)粒子組成物にそのコア材を解放するために力を加えること、および
f)前記場を洗浄および/またはすすぎ洗いすることを含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1に記載の組成物で処理される場。
【請求項12】
ホルムアルデヒドスキャベンジャーを含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項13】
前記コア材料を解放するための力が圧力、摩擦、熱、化学線、レーザー光、電磁照射、化学分解または超音波から選択されることを特徴とする請求項10記載の方法。

【公表番号】特表2010−522778(P2010−522778A)
【公表日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538400(P2009−538400)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/024247
【国際公開番号】WO2008/063635
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(591154670)アップルトン ペーパーズ インコーポレイテッド (9)
【氏名又は名称原語表記】APPLETON PAPERS INCORPORATED
【Fターム(参考)】