説明

未現像画像データの現像処理装置、現像処理方法、および現像処理のためのコンピュータプログラム

【課題】現像パラメータの調整の利便性を向上させる。
【解決手段】現像処理装置は、デジタルカメラにより生成される未現像画像データに現像処理を施すことにより現像済画像データを生成する。現像処理に用いられる現像パラメータは、現像パラメータ決定部により決定される。現像パラメータ決定部により決定された現像パラメータは、ユーザインタフェースを介して受け付けたユーザからの変更指示により変更される。このユーザインタフェースは、現像パラメータ決定部が現像パラメータを決定するための処理を行っている期間中において、ユーザによる現像パラメータの変更指示の受付が禁止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラにより生成される未現像画像データを現像する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラでは、RAW画像データをメモリカードに記録することが行われている。このようにメモリカードに記録されたRAW画像データは、パーソナルコンピュータの現像処理アプリケーション等により、通常使用されるJPEG形式やTIFF形式等の画像データや印刷用の画像データ等(現像済画像データ)に変換される。
【0003】
RAW画像データを通常使用される形式の画像データに変換する処理(「現像処理」と呼ばれる。この時、RAW画像データは、現像処理前のデータであるため、「未現像画像データ」とも呼ばれる。)においては、現像処理時の処理パラメータ(現像パラメータ)によって、生成される現像済画像データの画質が大きく変化する。そのため、現像処理アプリケーション等は、これらのパラメータの調整をユーザが行えるように、パラメータ調整用の機能を有していることが一般的である。
【0004】
【特許文献1】特開2005−202749号公報
【特許文献2】特開2007−124599号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ユーザが現像パラメータを変更する際に使用されるユーザインタフェースは、一般に、現像処理を熟知した人を対象として作成されている。そのため、一般的なユーザにとって、現像パラメータの調整の利便性は、必ずしも十分ではなかった。
【0006】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、現像パラメータの調整の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]
デジタルカメラにより生成される未現像画像データを現像する現像処理装置であって、
前記未現像画像データに現像処理を施すことにより、前記未現像画像データから所定の形式の現像済画像データを生成する現像処理部と、
前記現像処理に用いられる現像パラメータを決定する現像パラメータ決定部と、
前記現像パラメータのユーザによる変更指示を受け付けるユーザインタフェースと
を備え、
前記ユーザインタフェースは、前記現像パラメータ決定部が前記現像パラメータを決定するための処理を行っている期間中において、前記ユーザによる前記現像パラメータの変更指示の受付が禁止される
現像処理装置。
【0009】
一般に、現像パラメータの決定処理が終了すると、その前に設定された現像パラメータは、当該処理で決定された現像パラメータに置き換えられる。そのため、ユーザが現像パラメータの決定処理中に行った現像パラメータの変更は、現像処理に反映されない。この適用例によれば、現像パラメータ決定部が現像パラメータを決定するための処理を行っている期間中において、ユーザによる現像パラメータの変更指示の受付が禁止される。そのため、ユーザによる現像パラメータの変更操作が無駄になることが抑制されるので、現像パラメータの調整の利便性が向上する。
【0010】
[適用例2]
適用例1記載の現像処理装置であって、さらに、
前記ユーザインタフェースを表示するユーザインタフェース表示部を備え、
前記ユーザインタフェース表示部は、前記変更指示の受付が禁止されている場合と、前記変更指示が禁止されていない場合とで、前記ユーザインタフェースのうちの少なくとも前記ユーザによる現像パラメータを受け付けるための変更領域の表示状態を異なったものとする
現像処理装置。
【0011】
この適用例によれば、変更指示の受付が禁止されている場合と、変更指示が禁止されていない場合とで、現像パラメータを受け付けるための変更領域の表示状態が異なったものとなる。そのため、ユーザは、現像パラメータが変更できる時期をより的確に把握することができ、現像パラメータの調整の利便性をより向上させることができる。
【0012】
[適用例3]
適用例2記載の現像処理装置であって、
前記ユーザインタフェース表示部は、前記変更指示の受付が禁止されている場合、前記変更領域をグレーアウト表示する
現像処理装置。
【0013】
この適用例によれば、変更領域をグレーアウト表示することにより変更指示の受付の禁止が示される。このグレーアウト表示は、操作の受付禁止を表す方法として一般的に使用される。そのため、ユーザは、現像パラメータが変更できる時期をより容易に把握することができる。
【0014】
[適用例4]
適用例2記載の現像処理装置であって、
前記ユーザインタフェース表示部は、前記変更指示の受付が禁止されている場合、前記変更領域を非表示とする
現像処理装置。
【0015】
この適用例によれば、変更領域を非表示とすることにより変更指示の受付の禁止が示される。受付が禁止されている変更指示を与えるための変更領域を非表示とすることにより、ユーザインタフェース上に不要な情報が表示されることが抑制される。そのため、ユーザインタフェースの使い勝手が向上する。
【0016】
[適用例5]
適用例1ないし4のいずれか記載の現像処理装置であって、さらに、
前記未現像画像データの指定を受け付ける未現像画像データ指定部を備え、
前記現像パラメータ決定部は、前記未現像画像データの指定の後、自動的に前記現像パラメータを決定し、
前記ユーザインタフェースは、少なくとも前記未現像画像データ指定部が前記未現像画像データの指定を受け付けた後、前記パラメータ決定部が前記現像パラメータを決定するまでの期間中において、前記ユーザによる前記現像パラメータの変更指示の受付が禁止される
現像処理装置。
【0017】
この適用例によれば、未現像画像データの指定から現像パラメータの決定処理が開始するまでの間においても、現像パラメータの変更指示の受付が禁止される。そのため、現像パラメータの決定処理前におけるユーザによる現像パラメータの変更操作が抑制されるので、現像パラメータの調整の利便性がより向上する。
【0018】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、現像処理装置および現像処理方法、これらの現像処理装置または現像処理方法を利用した画像出力装置および画像出力方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例:
A1.フォトビューワの構成:
A2.現像処理の開始:
A3.RAW画像の生成:
A4.現像パラメータの自動調整:
A5.表示用現像処理:
A6.プレビュー画面の表示:
A7.本現像処理:
B.プレビュー画面の変形例:
C.変形例:
【0020】
A1.フォトビューワの構成:
図1は、本発明の一実施例を適用する画像データ生成システム10の構成を概略的に示す概略構成図である。画像データ生成システム10は、デジタルスチルカメラ100と、フォトビューワ200とを備えている。デジタルスチルカメラ100とフォトビューワ200とは、それぞれ、一点鎖線で示すメモリカードMCを格納するメモリカードスロットを備えている。
【0021】
デジタルスチルカメラ100は、撮影された画像から所定の形式の画像ファイルを生成する。生成された画像ファイルは、メモリカードMCに格納される。デジタルスチルカメラ100で撮影された画像は、画像ファイルが格納されたメモリカードMCをフォトビューワ200に挿入することにより、フォトビューワ200上で確認することができる。
【0022】
図2は、デジタルスチルカメラ100により生成され、メモリカードMCに格納される画像ファイルのデータ形式の一例を示す説明図である。図2に示す画像ファイルは、RAW画像ファイルと呼ばれる形式の画像ファイルで、デジタルスチルカメラ100が有する撮像素子(CCD,CMOS等)の出力値を表すRAWデータが格納されている。このRAW画像ファイルは、Exif(Exchangeable Image File Format)形式と類似のデータ形式で作成されており、図示するように、ヘッダ部とデータ部とを含んでいる。
【0023】
ヘッダ部には、RAW画像ファイルを作成したカメラのメーカ名および型番、撮影条件、機器特性などの付加情報が記述されている。なお、撮影条件には、シャッタスピード、絞り値、ホワイトバランス設定値、シーン設定等の撮影時の設定条件が含まれている。また、機器特性には、階調値に対するオフセット値(後述する)等のデジタルスチルカメラ100の機器の特性を表す種々のパラメータが含まれる。
【0024】
データ部には、撮影時に生成されたRAWデータとスクリーンネイル画像データとが含まれている。スクリーンネイル画像データとは、RAWデータに現像処理(画像生成処理)が施された画像データ(現像済画像データ)である。RAWデータとスクリーンネイル画像データは、撮影と同時に記録され、それぞれ、同じ被写体(撮影画像)を表すデータとなっている。スクリーンネイル画像データは、例えば、カメラに設けられた表示パネルに撮影済み画像を簡易的に表示する際に利用され、カメラにおいて現像処理が施されたJPEG形式の画像データである。
【0025】
RAW画像ファイル、RAWデータ、および、スクリーンネイル画像データのデータ形式は、デジタルスチルカメラ100(図1)のメーカや機種により異なっている。スクリーンネイル画像データは、その縦横の画素数が、例えば、RAWデータと同じ画素数、RAWデータを表示用に縮小したRAWデータよりも少ない画素数、あるいは、VGA(640×480画素)程度の画素数に設定される。
【0026】
図3は、フォトビューワ200の構成を概略的に示す概略構成図である。フォトビューワ200は、CPU210と、ROM220と、RAM230と、ディスプレイコントローラ240と、入力ポート250と、メモリカードインタフェース260と、ハードディスクドライブ(HDD)270とを備えている。なお、フォトビューワ200には、パーソナルコンピュータあるいはプリンタと接続するための外部機器インタフェース(図示しない)を有しているが、外部機器との接続は本発明に直接関連しないので、ここではその説明を省略する。
【0027】
ディスプレイコントローラ240には、液晶表示器242が接続されている。ディスプレイコントローラ240は、CPU210から供給される画像データに基づいて液晶表示器242を制御することにより、液晶表示器242に種々の画像を表示する。なお、本実施例のディスプレイコントローラ240は、ITU−R(国際電気通信連合無線通信部門)により規格化されたYUV形式(ITU-R BT.601やITU-R BT.656等)の画像データを受け付ける。
【0028】
入力ポート250には、フォトビューワ200に設けられた操作ボタン252が接続されている。入力ポート250は、操作ボタン252に含まれる種々のボタン操作状態をCPU210に供給する。これにより、CPU210は、ユーザから与えられる種々の指示を取得することができる。操作ボタン252には、例えば、縮小ボタンBZD、拡大ボタンBZU、方向ボタンBDR、OKボタンBOK、および、前の操作を取り消すための取消ボタンBRTが含まれる。
【0029】
メモリカードインタフェース260には、メモリカードスロット262が接続されている。メモリカードインタフェース260は、メモリカードスロット262に挿入されたメモリカードMCと、CPU210との間でのデータの授受を仲介するためのインタフェースである。
【0030】
CPU210は、ROM220、RAM230、あるいはHDD270に格納されたプログラムを実行して、フォトビューワ200が備える各部220,230,240,250,260,270を制御することにより、フォトビューワ200が備える種々の機能を実現する。RAM230とHDD270には、CPU210がプログラムを実行する際の一時データが格納される。HDD270には、これらのプログラムや一時データの他、メモリカードMCから読み込んだ画像データが格納される。
【0031】
A2.現像処理の開始:
図4は、CPU210が実行する現像処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す現像処理は、ユーザからフォトビューワ200に現像処理の実行指示が与えられた場合に実行される。CPU210が、この現像処理を実行することにより、フォトビューワ200が有する現像処理装置としての機能が実現される。
【0032】
ステップS102において、CPU210は、ユーザにより与えられる現像内容を指定する指示(現像指定)を取得する。現像内容としては、現像対象のRAWデータが格納されたRAW画像ファイルと、現像処理のためのパラメータ(現像パラメータ)の調整モードとが指定される。具体的には、CPU210は、これらの指定を取得するためのメニュー画面を生成し、生成したメニュー画面をディスプレイコントローラ240に供給することにより液晶表示器242上にメニュー画面を表示する。そして、入力ポート250を介して操作ボタン252の操作状態を取得することにより、現像指定を取得する。
【0033】
図5は、ステップS102において液晶表示器242上に表示されるメニュー画面の一例を示す説明図である。図5(a)は、RAW画像ファイルの指定を取得するためのメニュー画面MN1を示し、図5(b)は、現像パラメータの調整モードの指定を取得するためのメニュー画面MN2を示している。
【0034】
図5(a)に示すように、メニュー画面MN1には、RAW画像ファイルが格納されているフォルダを選択するためのフォルダ選択領域RFSと、6つのサムネイルTN1〜TN6が含まれている。図5(a)の例において、フォルダ選択領域RFSでは「アルバム/写真/2008年3月」と名付けられたフォルダが選択されている。そして、この選択されたフォルダ内に格納されたRAW画像ファイルのサムネイルTN1〜TN6のうち、1つのサムネイルTN1が選択されている。
【0035】
図5(a)に示す状態において、ユーザがOKボタンBOK(図3)を操作すると、サムネイルTN1に対応するRAW画像ファイルが、現像対象のRAW画像ファイルに指定される。図5(a)に示す状態において、取消ボタンBRTが操作されると、現像処理は中断され、液晶表示器242には処理内容を選択するためのメニュー画面(図示しない)が表示される。
【0036】
図5(a)に示す状態でOKボタンBOKが操作されると、次に、図5(b)に示す調整モードの指定を取得するためのメニュー画面MN2が表示される。このメニュー画面MN2には、「自動調整モード」と「マニュアル調整モード」との2つの調整モードが示されている。図5(b)に示すように「自動調整モード」が選択されている状態において、ユーザがOKボタンBOKを操作すると、パラメータの調整モードとして自動調整モードが指定される。ユーザが方向ボタンBDR(図3)の上下を押すと、調整モードの選択状態が変更される。ユーザが取消ボタンBRTを操作すると、RAW画像ファイルを指定を取得するためのメニュー画面MN1に復帰する。
【0037】
図4のステップS104において、CPU210は、参考表示画面を表示する。具体的には、CPU210は、選択されたサムネイルTN1(図5)に対応するRAW画像ファイルから、スクリーンネイル画像データを読み込む。そして、スクリーンネイル画像データによって表わされる画像(スクリーンネイル画像)を含む参考表示画面を液晶表示器242上に表示する。
【0038】
図6は、参考表示画面の一例を示す説明図である。参考表示画面SAGには、参考のためにスクリーンネイル画像が暫定的に表示される参考画像表示領域RIGと、調整モードの設定領域RMDと、現像パラメータの設定領域RP0とが設けられている。
【0039】
図6に示すように、現像パラメータ設定領域RP0には、ホワイトバランス設定値を表す「色温度」と「色かぶり補正」、露出補正係数を表す「露出」、色相補正量を表す「色合い」、コントラスト調整値を表す「コントラスト」、シャープネス調整値を表す「シャープネス」、および、ノイズ除去の程度を表す「ノイズ除去」について、それぞれスライドバーが設けられている。スライドバーのそれぞれには、これらのパラメータの標準的な設定値が、三角形のマーカで示されている。なお、図6に示すように、スライドバーは、これらの一次元的な数値として表現可能な現像パラメータを表す数直線と、パラメータ値を示すマーカで構成されている。なお、これらの現像パラメータからは、後述する実際の現像処理において使用されるパラメータが生成される。そのため、これらのパラメータは、現像パラメータに関するパラメータであるともいうことができる。
【0040】
参考表示画面SAGの現像パラメータの設定領域RP0は、その全体が現像パラメータのユーザによる変更を受け付けないことを表すため、薄い色で表示(グレーアウト)されている。本実施例では、ユーザが操作を行っても、これらのマーカは移動しないように設定することにより、変更の受付が禁止されている。なお、現像パラメータ設定領域RP0に表示されている個々のパラメータについては、後述する。
【0041】
A3.RAW画像の生成:
図4のステップS106において、CPU210は、RAW画像を生成する。RAW画像の生成は、図2のRAWデータエリアから画像データを取り出し、圧縮されているデータに伸張処理等を施す処理である。ここでRAW画像とは、現像で行われる種々の処理(後述する)のうち画素補間や色変換等の処理を施す前の中間的な画像である。CPU210は、RAW画像ファイル(図2)からRAWデータを取り出し、所定の処理を施して、RAW画像を生成する。
【0042】
図7は、ステップS106において実行されるRAW画像生成処理の一例を示すフローチャートである。なお、図7に示すRAW画像生成処理は、RAW画像データの形式等によって適宜変更される。
【0043】
ステップS202において、CPU210は、RAW画像ファイル(図2)のデータ形式を解析する。上述のようにRAW画像ファイルのデータ形式は、デジタルスチルカメラ100(図1)のメーカや機種により異なっている。そのため、CPU210は、ヘッダ部に格納されたメーカや型番などの情報からRAW画像ファイルのデータ形式を特定し、RAWデータの格納位置や格納形式を取得する。なお、本実施例では、RAW画像ファイルのヘッダ部に格納された情報に基づいてRAW画像ファイルのデータ形式を特定しているが、RAW画像ファイルによってはRAW画像ファイルに付された拡張子によってRAW画像ファイルのデータ形式を特定することも可能である。例えば、EPSN0012.ERFとあれば、拡張子によってE社製のデータ形式であるとか、ADSC0125.ARFとあれば、拡張子によってA社製のデータ形式と特定すると言う方法である。
【0044】
ステップS204において、CPU210は、RAW画像ファイルに格納されているRAWデータを取り出し、RAM230(図3)に格納する。次いで、ステップS206において、RAMに格納されたRAWデータには、データ展開処理が施される。通常、RAWデータには、データサイズを縮小するために、可逆的な圧縮処理(例えば、ハフマン符号化)が施されている。ステップS206では、圧縮処理されたデータを圧縮する前のデータに変換する処理(「展開」と呼ばれる)が施される。先例のハフマン符号化圧縮されている場合には、該当するハフマン符号データを元にハフマン伸張(展開)処理を行う。
【0045】
ステップS208において、CPU210は、RAWデータの生成時に施される差分パルス符号変調(DPCM)の逆変換(DPCM復調)を行う。次いで、ステップS210において、圧縮されたダイナミックレンジを伸張する。
【0046】
ステップS212において、CPU210は、オプティカルブラック補正処理を実行する。この処理は、カメラの撮像素子の特性、すなわち、入射光の強度がゼロのときに検出値がゼロとならない特性を補正するためにRAWデータに加算されたオフセット値をRAWデータから減ずる処理である。この処理では、RAWデータに含まれる各画素の階調値から、オフセット値が減算される。なお、減算されるオフセット値は、例えば、RAW画像ファイル(図2)のヘッダ部に格納されている値を用いることができる。撮像素子の出力は通常ノイズ成分を含んでおり、この信号をA/D変換する場合にノイズ成分も含んでA/D変換されるのが普通である。もし入射光の強度がゼロのときのRAWデータに対応する値をゼロとしてしまった場合、プラス方向のノイズはプラスの値としてRAWデータに記録され、マイナスの値の場合はゼロにクランプされてしまい、ノイズ分が正確に記録されないことになり、結果ノイズ成分を平滑化した場合ノイズ分に相当するプラス側の値を持ってしまうことを防ぐための工夫である。つまり、入射光の強度がゼロのときのRAWデータに対応する値を例えば64とした場合、プラスのノイズが+1ある場合は、65として記録され、マイナスのノイズが−1である場合、63と記録される。そしてオフセット値64を減算することで、それぞれ、+1、−1となることになる。この結果、ノイズを含めて正しくRAWデータを処理することが可能となる。もし、このマイナスのノイズのために、RAWデータに符号を付けるとなるとビット記録幅が追加になり、データ量が多くなるという課題を解決する事が可能となる。この様にオプティカルブラック補正後のデータは負の値を持った符号付の値で計算される。
【0047】
このようにして、RAW画像ファイルからは、デジタルスチルカメラ100の撮像素子の各画素に入射した光量を表すRAW画像が生成される。なお、以下では、「RAW画像」とは、このように撮像素子の各画素への入射光量を表すデータのことを言う。なおRAW画像は、通常、各画素の階調値が12ビット以上のデータで表される。従って、現像処理における演算処理は、RAW画像に含まれる情報の欠落が生じないように、通常符号を含めて16ビットで行われる。そのため、以下では特に明示しない限り演算処理は16ビットで行われるものとする。もちろん、演算処理のビット長は、16ビットに限られず、他のビット数であっても構わない。
【0048】
A4.現像パラメータの自動調整:
図4のステップS108において、CPU210は、現像パラメータの調整モードが自動調整モードであるか否かを判断する。パラメータ調整モードが自動調整モードである場合、処理はステップS110に移る。一方、パラメータ調整モードがマニュアル調整モードである場合、処理はステップS114に移る。この場合、現像パラメータには、予め定められた標準パラメータが設定される。なお、ステップS108を省略し、ステップS106の後にステップS110を実行することにより、現像パラメータを常に自動的に調整するものとしてもよい。この場合、ステップS102における図5(b)のメニュー画面MN2の表示が省略される。
【0049】
ステップS110において、CPU210は、解析用現像処理を行い、現像パラメータの調整のための解析用画像を生成する。図8は、ステップS110において実行される解析用現像処理の流れを示すフローチャートである。
【0050】
ステップS302において、CPU210は、RAW画像に対するゲイン調整処理(プリゲイン)を行う。具体的には、CPU210は、デジタルスチルカメラ100の撮像素子の特性に応じて設定された係数(プリゲイン設定値)をRAW画像の各画素の画素値(RGB値)に乗算する。プリゲインではRGBの各画素のゲインの差が調整されるので、一般的には、Gの画素に対しては乗算を行わず、RとBの画素についてのみプリゲイン設定値が乗算される。なお、プリゲイン設定値は、通常、RAW画像ファイル(図2)のヘッダ部に格納されている。そのため、ステップS302では、このようにヘッダ部に格納されたプリゲイン設定値を用いてゲイン調整処理が行われる。なお、ゲイン調整処理が行われた画像(ゲイン調整済画像)は、RAM230(図3)に格納され、後述する本現像処理では、ゲイン調整済画像を用いることによりゲイン調整処理が省略される。
【0051】
ステップS304において、CPU210は、簡易デモザイク処理を行う。デモザイク処理とは、一般的に、デジタルスチルカメラ100(図1)の撮像素子に設けられた市松模様のカラーフィルタの配列に起因して各画素に欠落している色情報を補間して生成する処理である。但し、ステップS304においては、RAW画像よりも解像度の低い画像を生成するため、補間処理に替えて画素を間引く簡易デモザイク処理を行う。RAWデータに簡易デモザイク処理が施された画像(縮小RGB画像)は、RAM230(図3)に格納され、後述する表示用現像処理では、デモザイク処理が省略される。
【0052】
図9は、RAW画像に簡易デモザイク処理が施される様子を示す説明図である。図9(a)に示すように、デジタルスチルカメラ100(図1)の撮像素子には、撮像素子の受光面に形成された個々のセンサ素子に対応して、RGBの原色のカラーフィルタが市松模様状(「Bayer配列」と呼ばれる)に配置されている。そのため、撮像素子の各センサ素子に対応するRAW画像の画素は、RGBのいずれか一色のみの色情報を持つ画素となる。例えば、ある画素がR画素である場合には、当該画素の位置におけるGおよびBの色情報が欠落している。
【0053】
簡易デモザイク処理では、4×4の画素の領域からRGBの全ての色情報を有する1つの画素(RGB画素)が生成される。具体的には、図9(b)に示すように、4×4の画素の領域から、R画素、G画素、及びB画素がそれぞれ1つずつ選択される。そして、選択された画素のRGB値がRGB画素のRGB値に設定され、図9(c)に示すように、4×4の画素の領域に対して1つのRGB画素が生成される。このように、4×4の画素の領域から1つのRGB画素を生成することにより、簡易デモザイク処理において1/4の縮小処理を行うことができる。なお、1つのRGB画素が生成に使用される画素の領域の大きさは、簡易デモザイク処理による縮小量に応じて適宜設定することができる。1つのRGB画素を生成するための領域の大きさは、例えば、5×5、3×3、あるいは2×2とすることも可能である。また、RGB画素の生成に使用される4×4の画素領域中のR画素、G画素、およびB画素(使用画素)は、4×4の画素の領域の中の画素であれば、任意の画素とすることができる。なお、本実施例では、4×4の画素領域中のR,G,Bの各選択画素の画素値をRGB画素のRGB値に設定しているが、RGB画素のRGB値を他の方法で設定することも可能である。例えば、4×4の画素領域中のR,G,Bの各画素の画素値の平均値を、RGB画素のRGB値に設定するものとしてもよい。
【0054】
図8のステップS306において、CPU210は、簡易デモザイク処理が施された縮小RGB画像のサイズを調整する。具体的には、CPU210は、簡易デモザイク処理によりRAW画像から1/4に縮小された縮小RGB画像にさらにトリミングと縮小とを施し、画像の大きさを解析に適した大きさに調整する。
【0055】
図10は、簡易デモザイク処理(ステップS306)と画像サイズ調整処理(ステップS308)とにより、3024×2016画素のRAW画像からQVGAサイズ(320×240画素)の画像が生成される様子を示す説明図である。なお、一般的に、デジタルスチルカメラのRAW画像の横方向の画素数と縦方向の画素数との比(「アスペクト比」と呼ばれる)は、35mmのフィルムカメラに合わせて3:2に設定されている。
【0056】
図10(a)に示すRAW画像は、簡易デモザイク処理により1/4に縮小される。そのため、図10(b)に示すように、縮小RGB画像のサイズは、756×504画素となる。次いで、縮小RGB画像には、アスペクト比をQVGAサイズの4:3に合わせるため、左右の42画素を切り落とすトリミングが施される。図10(b)の太線で示すトリミング後の画像の大きさは、アスペクト比が4:3の672×504画素となる。このようにアスペクト比が調整された画像には、さらに縮小処理が施され、図10(c)に示すQVGAサイズの解析用RGB画像が生成される。なお、トリミング後の解析用RGB画像から解析画像を生成するための縮小処理としては、例えば、ニアレストネイバ法やバイリニア法などの周知の縮小処理を使用することができる。
【0057】
図8のステップS308において、CPU210は、解析用RGB画像に色再現処理を施す。色再現処理とは、RGB値を人間の視感度特性に合わせて調整することにより、撮像素子の分光感度特性と人間の視感度特性との違いを補正し、正しい色を再現するための処理である。色再現処理は、R値、G値、B値のそれぞれを成分とする3次元ベクトルに、補正係数を要素とする3×3の行列を乗ずる(3×3の行列演算)ことにより行われる。この補正係数は、通常、カメラの機種毎に異なっている。そのため、補正係数としては、RAW画像ファイルの解析により特定されたカメラの機種に対応して予め準備された補正係数が使用される。
【0058】
ステップS310において、CPU210は、階調特性を補正するための階調補正(ガンマ補正)を行う。本実施例では、解析用現像処理においてガンマ補正を行うためのガンマ値(γ)として、通常のガンマ補正で使用される2.2が使用されている。なお、ステップS310における階調補正は、ステップS122の本現像処理で行われる階調補正とほぼ同じ処理となっている。
【0059】
図4のステップS112において、CPU210は、解析用RGB画像に色再現処理とガンマ補正とを施すことにより生成された画像(縮小画像)、すなわち、ステップS110で処理された画像を解析する。そして、縮小画像の解析結果に基づいて、露出補正係数、ホワイトバランス設定値、色相補正値、コントラスト調整値等の種々の現像パラメータを設定する。
【0060】
図11は、ステップS112における現像パラメータの設定の一例として、ヒストグラム解析により露出補正係数が設定される様子を示す説明図である。図11(a)および図11(c)は、それぞれ、露出が不足している(露出アンダー)画像と、露出が適正な画像と、を示している。図11(b)は、図11(a)に示す露出アンダーの画像のヒストグラム解析結果を示すグラフである。図11(d)は、図11(c)に示す適正露出の画像のヒストグラム解析結果を示すグラフである。図11(b)および図11(d)に示すグラフの横軸は、明度(階調値)を表し、縦軸は画素数を表している。
【0061】
図11(b)に示すように、露出アンダーの画像では、明度の高い領域の画素数が少なくなる。図11(b)の例では、明度の全範囲(0〜255)のうち、画素の大部分は低明度領域(0〜136)に分布しており、高明度領域(137〜255)の画素数はほぼゼロとなっている。一方、図11(d)に示すように、適正露出の画像では、画素は明度の全範囲(0〜255)にわたって分布する。従って、図11(a)に示す露出アンダーの画像を図11(c)に示す適正露出の画像とするためには、図11(d)に示すようにヒストグラムの形状を明度の全範囲にわたるように、明度136を明度255に変換する露出補正を行えばよいと判断することができる。なお、このように目標とするヒストグラムの形状は、画素の分布範囲として定めることができる。
【0062】
上述のように、解析に使用される縮小画像は、縮小RGB画像にガンマ補正を施したものとなっている。具体的には、縮小画像の明度Yは、縮小RGB画像の明度Xを用いて次の式(1)によって表される。
Y=X1/γ …(1)
【0063】
従って、図11(a)に示す露出アンダーの画像を図11(c)に示す適正露出の画像とするためには、RAW画像の明度にかける補正係数Aとして、次の式(2)で表される値が設定される。
A=(255/136)γ …(2)
【0064】
縮小画像を生成する際のガンマ補正において、γは、2.2に設定されている。そのため、図11(a)に示す露出アンダーの画像について、RAW画像の明度にかける補正係数Aは、約4.0と算出される。また、ガンマ値(γ)として、通常使用される2.2が使用されている場合の他、絵作りとしてのコントラスト補正カーブや各カメラの明るさの違いを吸収するための明るさ補正カーブを合成した階調補正カーブを使用していても良い。この場合、階調補正に使用されるカーブは、絵作りとしてのコントラスト補正カーブや各カメラの明るさの違いを吸収するための明るさ補正カーブを合成した合成カーブが用いられる。そのため、補正係数Aは、合成カーブの逆補正の計算を行うことにより求められるが、その考え方は、式(1)および(2)と同様である。
【0065】
なお、本実施例では、露出補正係数をヒストグラム解析の結果から算出しているが、露出補正係数は、他の方法により求めることも可能である。例えば、縮小画像から顔を検出し、検出された顔の明度に基づいて露出補正係数を算出することもできる。この場合、検出された顔の、鼻、口、及び目の周辺の肌色に相当する色相と彩度とをもつ領域の明度を評価する。露出補正係数は、評価された領域の明度が肌色の明度として好ましい明るさに収まるように決定される。評価された領域の明度は、例えば、180〜200の範囲に収まるように、上述のように算出される。
【0066】
他の現像パラメータも、それぞれの現像パラメータに応じた方法により設定される。例えば、ホワイトバランス設定値は、縮小画像に含まれる白色領域を検出し、検出された白色領域の彩度がほぼ0となるように設定される。色相補正値は、縮小画像に含まれる特定種類の被写体(例えば、空や顔)を検出し、検出された被写体の色が目標となる色の範囲に収まるように設定される。また、コントラスト調整値は、縮小画像により表される被写体を特定し、被写体の種類に応じて設定される。例えば、被写体が風景である場合には、コントラスト調整値は高めの値に設定され、被写体が人物である場合には、コントラスト調整値は低めの値に設定される。
【0067】
A5.表示用現像処理:
図4のステップS114において、CPU210は、表示用現像処理を行う。図12は、ステップS114において実行される表示用現像処理の流れを示すフローチャートである。表示用現像処理では、上述のように、簡易デモザイク処理が施された縮小RGB画像に対して処理が行われる。
【0068】
ステップS402において、CPU210は、ホワイトバランス調整処理を行う。ホワイトバランス調整処理は、縮小RGB画像を構成する各画素のRGB値に、目標とするホワイトバランスごとに設定された係数を乗じることにより行われる。具体的には、RAW画像の各画素のR値とB値とのそれぞれに対して係数Ar,Abが乗じられる。これらの係数Ar,Abは、図4のステップS112において設定されたホワイトバランス設定値、あるいは、後述するようにユーザにより変更されたホワイトバランス設定値(色温度、色かぶり補正)に基づいて決定される。また、これらの係数Ar,Abは、RAW画像ファイル(図2)内のヘッダ部に記述されたホワイトバランスの設定内容に基づいて決定することも可能である。
【0069】
ステップS404において、CPU210は、露出補正処理を行う。露出補正処理は、縮小RGB画像の各画素のR値、G値、およびB値のそれぞれに同一の露出補正係数Gaを乗じることに行われる。このように、R値、G値、B値のそれぞれに同一の係数を乗じることは、デジタルスチルカメラ100の撮像素子への入射光量を増減することに相当する。そのため、露出補正処理を行うことにより、デジタルスチルカメラ100の撮影段階において露光量を変更することと同様の効果を得ることができる。露出補正係数Gaとしては、上述のように縮小画像のヒストグラム解析により決定された露出補正係数、あるいはユーザにより変更された露出補正係数が使用される。
【0070】
ステップS406おいて、CPU210は、色再現処理を行う。ステップS406における色再現処理は、図8に示す解析用現像処理のステップS308における色再現処理と同一の処理であり、3×3の行列演算によって行われる。
【0071】
ステップS408において、CPU210は、色相補正処理を行う。色相補正処理は、色再現処理と同様に、3×3の行列演算によって行われる。色相補正に使用される3×3の行列の各要素は、目標とする色相の回転角度に基づいて設定される。色相の回転角度は、図4のステップS112において設定された色相補正値、あるいは、後述するようにユーザにより変更された色相補正値(色合い)に基づいて決定される。
【0072】
このように、ホワイトバランス調整処理と露出補正処理では、RGB値に対して所定の補正係数が乗算される。また、色再現処理と色相補正処理とにおいては、3×3の行列演算が行われる。これらの処理はいずれも線形演算であるため、図12の表示用現像処理のステップS402〜S408で行われる演算処理は、次の式(3)で表される。
【0073】
【数1】

【0074】
ここで、ベクトル(r,g,b)は、ステップS402〜S408で行われる演算処理前(すなわち、縮小RGB画像)のRGB値を表しており、ベクトル(r’,g’,b’)は、ステップS402〜S408で行われる演算処理後のRGB値を表している。式(3)の行列は、右から順に、ホワイトバランス調整、露出補正、色再現、および色相補正に使用される行列を表している。本実施例では、ベクトル(r,g,b)の各値は12ビットの数値(もしくは12ビットに符号を追加した数値)であり、式(3)の各行列の要素は符号付の16ビットの数値である。
【0075】
そのため、ステップS402〜S408では、予めこれらの行列の乗算を行うことにより、単一の行列(補正処理行列)が生成される。そして、補正処理行列を用いて次の式(4)の演算処理を行うことにより、ホワイトバランス調整、露出補正、色再現、および色相補正の各処理は、一括して行われる。
【0076】
【数2】

【0077】
ここで、式(4)の行列は、式(3)の行列を乗算して得られた補正処理行列である。式(4)の行列の各要素は、やはり16ビットの符号付の精度であり、式(3)からの計算過程で飽和したり精度が落ちないように要素の計算は32ビット精度で行い、最終的に16ビット精度にまとめられる。式(4)の処理も飽和等が発生しない様に計算が行われる。
【0078】
ステップS410において、CPU210は、トーン補正処理を行う。トーン補正処理では、入力階調値と出力階調値との関係を表すトーンカーブを用いて、縮小RGB画像の階調値が補正される。図4のステップS112において設定されたコントラスト調整値、あるいは、後述するようにユーザにより変更されたコントラスト調整値に基づいて決定される。
【0079】
ステップS412において、CPU210は、ガンマ補正を行う。ステップS412おけるガンマ補正で使用されるガンマ値(γ)は、液晶表示器242の表示特性に対応した値が用いられる。なお、表示特性に対応したガンマ値(γ)としては、通常2.2が使用される。
【0080】
ステップS414において、CPU210は、色変換処理を行う。この色変換処理は、RGB空間の色情報であるRAW画像のRGB値を、ディスプレイコントローラ240(図3)が受け入れるYUV色空間の色成分値に変換する処理である。色変換処理も、色再現処理(ステップS406、図8のステップS308)や色相補正処理(ステップS408)と同様に、3×3の行列演算によって行われる。
【0081】
ステップS416において、CPU210は、ノイズ除去処理を行う。ノイズ除去処理は、画像内に存在するノイズ成分を除去してクリアな画像を生成する処理である。ノイズ除去処理は、例えば、ガウシアンフィルタを用いて行うことができる。
【0082】
ステップS418において、CPU210は、シャープネス調整処理を行う。シャープネス調整(すなわち、エッジの強調処理)は、撮像素子に設けられている光学的ローパスフィルタの影響により画像内の輪郭のぼけを補正して画像を明瞭にする処理である。なお、ステップS416のノイズ除去処理とステップS418のシャープネス調整処理は、ステップS410のトーン補正よりも前に行うものとしても良い。なお、本明細書において、「未現像画像データ」とは、RAWデータに対して一連の現像処理が行われている途中のデータも含むデータのことを言う。
【0083】
A6.プレビュー画面の表示:
図4のステップS116では、このように縮小RGB画像に表示用現像処理が施された画像(表示用画像)を含むプレビュー画面を液晶表示器242に表示する。プレビュー画面の表示の後、CPU210は、ユーザによる特定の操作を待つ。具体的には、現像パラメータの変更、現像パラメータ調整モードの自動調整モードへの変更、および本現像の指示のいずれかの操作が行われた場合、処理はステップS118に移される。また、取消ボタンBRT(図3)の操作が行われた場合、図4の現像処理は中断される。
【0084】
なお、プレビュー画面の表示にあたって、表示用画像のトリミングと縮小が適宜行われる。図10に示すように縮小RGB画像のサイズが756×504画素の場合、表示用画像の大きさも756×504画素となる。この表示用画像には、上下左右を2画素ずつ切り取るトリミングが施され、プレビュー画面上には、752×500画素の表示用画像が表示される。また、液晶表示器242(図3)やプレビュー画面の形態によっては、トリミング後の表示用画像にさらに縮小が施され、よりサイズの小さい画像(例えば、600×400画素の画像)がプレビュー画面上に表示される。
【0085】
図13は、ステップS116において液晶表示器242に表示されるプレビュー画面PV1の一例を示す説明図である。図13に示すように、プレビュー画面PV1には、表示用画像が表示される表示用画像表示領域RIDと、調整モードの設定領域RMDと、現像パラメータの設定領域RP1とが設けられている。
【0086】
図13に示すように、現像パラメータ設定領域RP1には、参考表示画面SAG(図6)と同様に、「色温度」、「色かぶり補正」、「露出」、「色合い」、「コントラスト」、「シャープネス」、および、「ノイズ除去」について、それぞれスライドバーが設けられている。図13の例では、自動調整される現像パラメータのうち、「色温度」、「色かぶり補正」、「露出」、および「コントラスト」については、標準的なパラメータと異なった値に調整されたために、標準的なパラメータの位置とは異なる位置にマーカが設定されている。一方、自動調整された現像パラメータのうち、標準的なパラメータから変化しなかった「色合い」については、標準的なパラメータの位置にマーカが設定されている。また、自動調整されない現像パラメータ(シャープネスとノイズ除去)は、それぞれ、標準的なパラメータのままとなっている。
【0087】
図13に示すようにプレビュー画面PV1では、変更操作を受け付けることを表すため、現像パラメータ設定領域RP1のグレーアウトが解除されている。変更操作が受け付けられることにより、各スライドバーのマーカは、ユーザの操作によってその位置が変更される。ユーザは、フォトビューワ200(図3)に設けられた方向ボタンBDR等を操作して、個々のスライドバーのマーカを左右に移動させることにより、対応する現像パラメータを変更することができる。
【0088】
図4のステップS118において、CPU210は、ユーザによる操作が現像パラメータを変更するものであるか否かを判断する。ユーザの操作が現像パラメータを変更する操作であった場合、処理はステップS114に戻され、変更された現像パラメータに基づいて表示用現像処理(ステップS114)が再度行われ、ステップS116において再現像された表示用画像を含むプレビュー画面が表示される。
【0089】
図14は、ユーザにより現像パラメータが変更された後に、再度表示されるプレビュー画面を示す説明図である。図14の例では、ユーザが、露出補正係数を自動調整による設定値(+2EV)よりもやや高い+3EVに変更するとともに、コントラストを自動調整による設定値(−2.5)よりもやや高いゼロに変更した状態を示している。図14に示すように、現像パラメータ設定領域RP2のスライドバーのマーカは、ユーザの操作に応じて移動している。また、調整モードの設定領域RMDに表示される現像パラメータ調整モードは、ユーザによるパラメータの変更を受けて、自動調整モードからマニュアル調整モードに切り替わっている。表示用画像表示領域RID中の表示用画像は、変更前の画像よりも明るく、コントラストの高い画像に変わっている。
【0090】
ユーザが、現像パラメータ調整モードを自動調整モードに変更すると、図4のステップS118では、CPU210が、ユーザによる操作が現像パラメータを変更するものではないと判断する。そして、ステップS120において、CPU210は、ユーザによる操作が自動調整モードへの変更であると判断し、処理はステップS126に移る。
【0091】
ステップS126では、現像パラメータを変更する指示の受付を禁止する。また、変更指示の受付の禁止を表すように、現像パラメータ設定領域がグレーアウトされる。図15は、ステップS126において、プレビュー画面PV2の現像パラメータ設定領域がグレーアウトされた状態を示す説明図である。図15に示すプレビュー画面PV3は、現像パラメータ設定領域RP3がグレーアウトされている点と、調整モード設定領域RMDに示される調整モードが自動調整モードに切り替えられている点とで、図14に示すプレビュー画面PV2と異なっている。他の点は、図14に示すプレビュー画面PV2と同じである。
【0092】
ステップS126において、現像パラメータの変更指示の受付が禁止された後、処理はステップS110に戻され、上述のように解析用画像の現像と、現像パラメータの設定が行われる。そして、液晶表示器242には、最初のプレビュー画面PV1が表示される。なお、本実施例では、ステップS126の後、処理をステップS110に戻しているが、自動調整された現像パラメータを予めRAM230(図3)に格納し、格納された現像パラメータで表示用画像の現像(ステップS114)を行っても良い。この場合、ステップS126の後、処理はステップS114に戻る。
【0093】
ステップS116においてプレビュー画面が表されている状態において、ユーザがOKボタンを操作すると、CPU210は、ステップS118,S120において現像パラメータの変更と、現像パラメータの調整モードの自動調整モードへの変更とのいずれでもないと判断する。そして、ステップS122において、CPU210は、本現像処理を実行する。
【0094】
A7.本現像処理:
図16は、ステップS122において実行される本現像処理の流れを示すフローチャートである。なお、本現像処理においては、ユーザがOKボタンを操作した時点において、指定されていた現像パラメータに基づいた処理が行われる。図16に示す本現像処理は、ホワイトバランス調整(ステップS402)の前にステップS401が付加されている点と、ガンマ補正処理(ステップS412)で使用されるガンマ値と、色変換処理(ステップS414)による変換後の色空間とが出力されるデータの形式に基づいて設定される点とで、図12に示す表示用現像処理と異なっている。他の点は、図12に示す表示用現像処理と同じである。そのため、図16では、ホワイトバランス調整(ステップS402)より後のステップS404以降の図示を省略している。
【0095】
ステップS401において、CPU210は、図8のステップS302で生成され、RAM230(図3)に格納されたゲイン調整済画像に本現像用のデモザイク処理(予測補間処理)を施す。ステップS401において実行される予測補間処理は、不足している色情報を周囲の画素の色情報から予測補間して求めるデモザイク処理である。予測補間処理では、画像のエッジの方向を検出して、その画像のエッジに沿うように画素補間をする。そのため、エッジをまたぐ方向の画素の色情報を使って補間すること起因するエッジの周辺の色付等、補間の誤りによる画質の低下が抑制される。
【0096】
図4のステップS124において、CPU210は、ステップS122の本現像処理で生成された画像から、所定の形式の現像済画像データを生成する。そして、生成した現像済画像データを、HDD270あるいはメモリカードMCに格納する。現像済画像データとしてJPEG形式の画像データが生成される場合、本現像処理の演算処理で使用されている16ビットのデータは、現像済画像データの生成時に8ビットに変換される。なお、現像済画像データの形式は、必ずしもJPEG形式でなくともよい。一般に、現像済画像データの形式は、TIFF形式やBMP形式等の標準的な画像データ形式であれば任意の形式とすることができる。なお、現像済画像データは、8ビットに変換することなく、16ビットのTIFFデータとして保存するものとしても良い。
【0097】
通常、現像パラメータの決定処理が行われている期間中にユーザが現像パラメータを変更しても、その変更内容は、現像パラメータの決定処理が終了すると、当該処理によって決定されたパラメータに変更される。本実施例では、自動調整等により現像パラメータを決定するための処理が行われている期間中は、ユーザによる現像パラメータを変更する指示の受付が禁止されるとともに、参考表示画面やプレビュー画面等のユーザインタフェースに設けられたパラメータ設定領域がグレーアウトされる。そのため、変更が反映されない状態において現像パラメータを変更するという無駄な操作が行われることが抑制されるので、現像パラメータの調整の利便性が向上する。
【0098】
なお、本実施例では、パラメータ設定領域全体をグレーアウトすることにより、ユーザによる現像パラメータの変更指示の受付が禁止されていることを示しているが、スライドバーやスライドバーに設けられたマーカのみをグレーアウトするものとしてもよい。一般的に、パラメータ設定領域全体、スライドバー、あるいはマーカ等、ユーザインタフェース上に設けられた現像パラメータの変更のため領域(変更領域)がグレーアウトされればよい。また、変更領域のグレーアウトに替えて、変更領域を非表示として、ユーザによる現像パラメータの変更指示の受付が禁止されていることを示してもよい。
【0099】
また、変更領域をグレーアウト、あるいは、非表示とすることなく、単に現像パラメータの変更指示の受付を禁止するものとしてもよい。但し、ユーザが現像パラメータの変更指示が受付が禁止されている時期を把握できる点で、変更領域をグレーアウトあるいは非表示とするのが好ましい。
【0100】
B.プレビュー画面の変形例:
図17は、ステップS116で液晶表示器242に表示されるプレビュー画面の第1の変形例を示す説明図である。図17に示すプレビュー画面PV4は、パラメータ設定領域RP4の表示形態が、実施例のプレビュー画面PV2と異なっている。他の点は、実施例と同じである。
【0101】
図17に示すように、第1の変形例のプレビュー画面PV4では、パラメータ設定領域RP4に設けられているスライドバーの上側に、ユーザによる変更前の現像パラメータを表すマーカ(基準マーカ)が付加されている。付加された基準マーカは、ユーザにより変更されないように設定されており、ユーザは、スライドバーの下側のマーカを移動させることにより、現像パラメータの変更を行う。基準マーカをスライドバーに付加することにより、ユーザは、移動可能なスライドバーのマーカを基準マーカの位置に移動させることによって、現像パラメータを変更前の状態に戻すことができる。このように、現像パラメータを変更前の状態に戻すことがより容易となるので、現像パラメータの調整の利便性が向上する。
【0102】
図18は、ステップS116で液晶表示器242に表示されるプレビュー画面の第2の変形例を示す説明図である。図18に示すプレビュー画面PV5は、ユーザにより移動されたマーカの色が変更されている点で、第1の変形例のプレビュー画面PV4と異なっている。他の点は、第1の変形例と同じである。このように、移動されたマーカの色を変更することにより、ユーザは変更した現像パラメータを直感的に把握でき、現像パラメータの調整の利便性が向上する。なお、マーカの色は、変更前後の現像パラメータの差に応じて変化するものとしてもよい。このようにすれば、ユーザは、マーカの色により現像パラメータの変更量を把握することができ、現像パラメータ調整の利便性がさらに向上する。
【0103】
図19は、ステップS116で液晶表示器242に表示されるプレビュー画面の第3の変形例を示す説明図である。図19に示すプレビュー画面PV6は、ユーザによる変更前のパラメータを表す書き換え不能に設定されたテキストボックスと、現像パラメータを入力するためのエディットボックスが設けられている点で、第1の変形例のプレビュー画面PV4と異なっている。他の点は、第1の変形例と同じである。このように、変更前のパラメータを表すテキストボックスと、現像パラメータを入力するためのエディットボックスとを設けることにより、現像パラメータとして直接数字などを入力することができるので、現像パラメータを所望の値に変更することがより容易となる。また、テキストボックスに変更前の現像パラメータを表示することにより、現像パラメータを変更前の状態に戻すことができる。このように、現像パラメータを変更前の状態に戻すことがより容易となるので、現像パラメータの調整の利便性が向上する。
【0104】
図20は、ステップS116で液晶表示器242に表示されるプレビュー画面の第4の変形例を示す説明図である。図20に示すプレビュー画面PV7では、画像の解析等により設定された現像パラメータが点線で示す基準線上に位置するように、スライドバーが配置されている。これにより、ユーザは、マーカを基準線に戻すことによって、現像パラメータを変更前の状態に戻すことができる。このように、現像パラメータを変更前の状態に戻すことがより容易となるので、現像パラメータの調整の利便性が向上する。
【0105】
図21は、ステップS116で液晶表示器242に表示されるプレビュー画面の第5の変形例を示す説明図である。図21に示すプレビュー画面PV8のパラメータ設定領域RP8では、「色温度」、「色かぶり補正」、「露出」および「色合い」については、絶対的な値を変更するためのスライドバーに替えて、それぞれを微調整するためのスライドバーが設けられている。他の点は、図20に示す第4の変形例と同様である。図21に示すように、第5の変形例においても画像の解析等により設定された現像パラメータが点線で示す基準線上に位置するので、現像パラメータを変更前の状態に戻すことがより容易となる。また、画像に対する変更の影響が大きい現像パラメータについて、絶対的な値を変更するのに替えて微調整を行うようにすることにより、ユーザは、より容易に適切な現像パラメータを設定することができる。
【0106】
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0107】
C1.変形例1:
上記各実施例では、本発明をフォトビューワにおける現像処理に適用しているが、本発明は現像処理が行われる任意の装置に適用することができる。本発明は、現像処理機能を備えている装置であれば、例えば、パーソナルコンピュータや、画像を印刷する印刷装置にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の一実施例を適用する画像表示システムの構成を概略的に示す概略構成図。
【図2】デジタルスチルカメラにより生成されるRAW画像ファイルのデータ形式を示す説明図。
【図3】フォトビューワの構成を概略的に示す概略構成図。
【図4】現像処理の流れを示すフローチャート。
【図5】ステップS102において液晶表示器上に表示されるメニュー画面の一例を示す説明図。
【図6】参考表示画面の一例を示す説明図。
【図7】ステップS106において実行されるRAW画像生成処理の一例を示すフローチャート。
【図8】ステップS110において実行される解析用現像処理の流れを示すフローチャート。
【図9】RAW画像に簡易デモザイク処理が施される様子を示す説明図。
【図10】RAW画像からQVGAサイズの画像が生成される様子を示す説明図。
【図11】現像パラメータのうちの露出係数が設定される様子を示す説明図。
【図12】ステップS114において実行される表示用現像処理の流れを示すフローチャート。
【図13】ステップS116において液晶表示器に表示されるプレビュー画面PV1の一例を示す説明図。
【図14】ユーザにより現像パラメータが変更された後に、再度表示されるプレビュー画面を示す説明図。
【図15】ステップS126において、プレビュー画面の現像パラメータ設定領域がグレーアウトされた状態を示す説明図。
【図16】本現像処理の流れを示すフローチャート。
【図17】プレビュー画面の第1の変形例を示す説明図。
【図18】プレビュー画面の第2の変形例を示す説明図。
【図19】プレビュー画面の第3の変形例を示す説明図。
【図20】プレビュー画面の第4の変形例を示す説明図。
【図21】プレビュー画面の第5の変形例を示す説明図。
【符号の説明】
【0109】
10…画像データ生成システム
100…デジタルスチルカメラ
200…フォトビューワ
210…CPU
220…ROM
230…RAM
240…ディスプレイコントローラ
242…液晶表示器
250…入力ポート
252…操作ボタン
260…メモリカードインタフェース
262…メモリカードスロット
270…HDD
BDR…方向ボタン
BRT…取消ボタン
BZD…縮小ボタン
BZU…拡大ボタン
MC…メモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルカメラにより生成される未現像画像データを現像する現像処理装置であって、
前記未現像画像データに現像処理を施すことにより、前記未現像画像データから所定の形式の現像済画像データを生成する現像処理部と、
前記現像処理に用いられる現像パラメータを決定する現像パラメータ決定部と、
前記現像パラメータのユーザによる変更指示を受け付けるユーザインタフェースと
を備え、
前記ユーザインタフェースは、前記現像パラメータ決定部が前記現像パラメータを決定するための処理を行っている期間中において、前記ユーザによる前記現像パラメータの変更指示の受付が禁止される
現像処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の現像処理装置であって、さらに、
前記ユーザインタフェースを表示するユーザインタフェース表示部を備え、
前記ユーザインタフェース表示部は、前記変更指示の受付が禁止されている場合と、前記変更指示が禁止されていない場合とで、前記ユーザインタフェースのうちの少なくとも前記ユーザによる現像パラメータを受け付けるための変更領域の表示状態を異なったものとする
現像処理装置。
【請求項3】
請求項2記載の現像処理装置であって、
前記ユーザインタフェース表示部は、前記変更指示の受付が禁止されている場合、前記変更領域をグレーアウト表示する
現像処理装置。
【請求項4】
請求項2記載の現像処理装置であって、
前記ユーザインタフェース表示部は、前記変更指示の受付が禁止されている場合、前記変更領域を非表示とする
現像処理装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか記載の現像処理装置であって、さらに、
前記未現像画像データの指定を受け付ける未現像画像データ指定部を備え、
前記現像パラメータ決定部は、前記未現像画像データの指定の後、自動的に前記現像パラメータを決定し、
前記ユーザインタフェースは、少なくとも前記未現像画像データ指定部が前記未現像画像データの指定を受け付けた後、前記パラメータ決定部が前記現像パラメータを決定するまでの期間中において、前記ユーザによる前記現像パラメータの変更指示の受付が禁止される
現像処理装置。
【請求項6】
デジタルカメラにより生成される未現像画像データを現像する現像処理方法であって、
前記未現像画像データに現像処理を施すことにより、前記未現像画像データから所定の形式の現像済画像データを生成し、
前記現像処理に用いられる現像パラメータを決定し、
ユーザインタフェースを介して受け付けたユーザの指示に基づいて前記現像パラメータを変更し、
前記現像パラメータを決定する処理の期間中において、前記現像パラメータを変更するユーザの指示の受付を禁止する
現像処理方法。
【請求項7】
デジタルカメラにより生成される未現像画像データを現像する現像処理のためのコンピュータプログラムであって、
前記未現像画像データに前記現像処理を施すことにより、前記未現像画像データから所定の形式の現像済画像データを生成する機能と、
前記現像処理に用いられる現像パラメータを決定する機能と、
ユーザインタフェースを介して受け付けたユーザの指示に基づいて前記現像パラメータを変更する機能と、
前記現像パラメータを決定する処理の期間中において、前記現像パラメータを変更するユーザの指示の受付を禁止する機能と
をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−282858(P2009−282858A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−135946(P2008−135946)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】