説明

横形製袋充填機におけるフィルム成形装置

【課題】角筒状に成形される袋の4つの角部に位置するシール耳部が変形したり、シール耳部の幅が異なったりすることなく、見栄えを損ねることのない良好な包装品を得る。
【解決手段】フィルム成形装置20は、帯状のフィルムFを円筒状のフィルムに成形する円筒成形部22と、円筒状のフィルムを左右両側から内側に折り込んで耳部を形成する折込み案内部26と、フィルムにおける左右の各耳部を加熱接着してシール耳部を形成する加熱部28と、加熱接着されて得たシール耳部を加熱直後に冷却する冷却部46およびシール耳部が形成された筒状のフィルムを帯状に展開する展開部30とから構成される。円筒成形部22は、帯状のフィルムFを円筒状に成形する成形手段32と、成形手段32と同心状に配置されて円筒状のフィルムを内方から支持して案内する案内部材34から構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、横形製袋充填機においてシール耳部を備えた角筒袋を得るためのフィルム成形装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
横形製袋充填機において、製袋手段に送り込まれた帯状フィルムを4隅に所定幅のシール耳部を備えた角筒状に成形されるように、供給源から引き出された帯状フィルムに、製袋手段に至るまでの搬送過程でシール耳部を形成する装置が、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の装置は、横形製袋充填機のフィルムロール体から引き出される帯状フィルムの搬送過程で、該帯状フィルムを成形案内部に通過させて角筒状に成形しつつ、その左右側部を折込み部材で折り込み、その後、上下に重なったフィルムの左右端縁部を加熱体で挟んでシール耳部を形成するよう構成されている。そして、上下に重なったフィルムを展開して該フィルムを製袋手段に向けて送り込み、製袋手段で成形することによって、角筒状に成形されたフィルムの4つの角部にシール耳部が夫々形成された状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平1−44571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示のフィルム成形装置においては、上下に設けた板状の成形案内部材によって帯状フィルムを角筒状に成形しつつ、フィルムを上側の成形案内部材と複数のローラとによって挟み込んで該フィルムの長手方向両端を引き寄せるようにして案内するよう構成されている。また、連続搬送されるフィルムを成形案内部材で上下内方から支持したもとで、その成形案内部材における下流側に設けられた回転する折込み部材によってフィルムの左右両側部を内側に折り込むようにしている。
【0005】
前述した従来方式によれば、フィルムが上下の成形案内部材で角筒状に成形される際に、フィルムの材質によってはフィルムが成形案内部材を経て下流側に搬送される過程で蛇行して4つの角部に形成されるべき各シール耳部が変形したり、各シール耳部の幅が異なる状態で形成されたりすることなどによって、見栄えの悪い包装品となってしまうことがあった。
【0006】
すなわち本発明は、従来の技術に係るフィルム成形装置に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、角筒状に成形される袋の4つの角部に位置するシール耳部が変形したり、シール耳部の幅が異なったりすることのない見栄えの良好な包装品を得ることが可能な横形製袋充填機におけるフィルム成形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係る横形製袋充填機におけるフィルム成形装置は、
フィルム供給源から引き出された帯状のフィルムを成形する製袋手段で筒状成形されたフィルムに向けて、物品を供給コンベヤで所定間隔毎に供給する横形製袋充填機において、
前記供給コンベヤの下方に配設され、前記帯状のフィルムを円筒状に成形する成形手段と、
前記成形手段と同心状に配置されると共に外形が円弧状に形成され、該成形手段で円筒状に成形されるフィルムの内方に臨んで該フィルムを案内する案内部材と、
前記案内部材におけるフィルム搬送方向の下流端部に上下に離間するよう配設され、フィルムを内方から支持する一対の案内板と、
前記一対の案内板における離間方向の中央位置に臨み、円筒状に成形されたフィルムが下流側に搬送される際に、該フィルムの両側部を内側に折り込んで耳部を形成する一対の折込み部材と、
前記耳部を形成するように折り畳まれたフィルムを押圧し、該耳部に折目を付与する一対の加圧ローラと、
前記加圧ローラより下流側へフィルムが搬送される過程で、前記耳部を加熱接着してシール耳部とする加熱部と、
前記加熱部で加熱接着されて得たシール耳部を加熱直後に冷却する冷却部と、
前記冷却部より下流位置において前記折り畳まれたフィルムを帯状に展開する展開部とを備え、
前記展開部で展開されたフィルムを前記製袋手段に向けて搬送し、該製袋手段によってシール耳部付きの角筒状フィルムに成形するよう構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る横形製袋充填機におけるフィルム成形装置によれば、角筒状に成形された筒状フィルムの4つの角部に位置するシール耳部を一定幅で歪みなく形成することが可能であり、見栄えの良好なシール耳部付きの角筒包装品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の好適な実施例に係るフィルム成形装置の全体を示す概略構成図である。
【図2】実施例に係るフィルム成形装置の円筒成形部および折込み案内部を示す概略平面図である。
【図3】実施例に係るフィルム成形装置の折込み案内部の要部を上流側から視た概略縦断側面図である。
【図4】実施例に係るフィルム成形装置の加熱部を示す概略縦断側面図である。
【図5】実施例に係るフィルム成形装置の展開部を示す概略平面図である。
【図6】シール耳部付きの角筒包装品を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明に係る横形製袋充填機におけるフィルム成形装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
【実施例】
【0011】
図1は、実施例に係るフィルム成形装置を備える横形製袋充填機の要部を示すものであって、該横形製袋充填機は、帯状のフィルムFを筒状に成形する製袋手段10に向けて物品を所定間隔毎に搬送する供給コンベヤ12の下方に、フィルム供給ロール(フィルム供給源)14から引き出した帯状のフィルムFを、複数のガイドローラ16に巻き掛け案内して製袋手段10に至るまでの搬送過程において、帯状のフィルムFが前記製袋手段10によって角筒状に成形された際に4つの角部に対してシール耳部18(図6参照)を有する筒状フィルムとするためのフィルム成形装置20が配設されている。なお、製袋手段10は、包装サイズの変更に応じたアジャストが可能に構成されている。また、フィルムFの素材としては、例えばポリエチレン層を内張りしたラミネートフィルム等、内面溶着性を有するものが用いられる。
【0012】
前記フィルム成形装置20は、帯状のフィルムFを円筒状のフィルムf1に成形する円筒成形部22と、円筒状のフィルムf1を左右両側から内側に折り込んで耳部24を形成する折込み案内部26と、フィルムにおける左右の各耳部24を加熱接着してシール耳部18とする加熱部28と、加熱接着されて得たシール耳部18を加熱直後に冷却する冷却部46およびシール耳部18が形成された筒状のフィルムf3(後述)を帯状に展開する展開部30とから基本的に構成される。
【0013】
前記円筒成形部22は、図2に示す如く、フィルム供給ロール14から引き出された帯状のフィルムFを円筒状に成形するための成形手段32と、該成形手段32と同心状に配置され、該成形手段32を経て下流側に搬送される円筒状のフィルムf1の内方から該円筒状のフィルムf1を所定区間に亘って案内するよう外周縁が円弧に形成された円筒状の案内部材34から構成される。案内部材34は、前記供給コンベヤ12の物品搬送方向に沿う姿勢で水平配置されると共に、該案内部材34におけるフィルム搬送方向の上流部位の外側に成形手段32が配置され、該成形手段32からフィルム搬送方向の下流側に所定長さで案内部材34が延出するよう構成されている。前記成形手段32は、案内部材34の外周部にフィルムの案内に適した間隔で配置される円筒部32aと、該円筒部32aにおけるフィルムの導入口に連設されて外方に略円錐状に広がる導入部32bとから構成され、帯状のフィルムFが導入部32bから円筒部32aの導入口に引き込まれることで帯状のフィルムFが円筒状に成形されるようになっている。なお、成形手段32で成形される円筒状のフィルムf1における上側に臨む長手方向の両端縁部は、所定幅で上下に重なるよう構成される。また成形手段32および案内部材34は、機枠に着脱自在に配設されて、包装サイズの変更に応じて交換可能に構成される。
【0014】
前記折込み案内部26は、上下に離間する一対の案内板36,36と、左右に離間する一対の折込み部材38,38と、該折込み部材38,38の下流側に配設された上下一対の加圧ローラ40,40とから構成される。前記上下の案内板36,36は、前記案内部材34におけるフィルム搬送方向の下流端部に連設されて、該案内部材34を経た円筒状のフィルムf1が扁平状に折り畳まれる際にフィルムを上下内方から支持するようになっている。また、上下の案内板36,36は、下流側に向けて対向間隔が縮まるようにテーパー状に配置してある。
【0015】
前記左右の折込み部材38,38は円盤状に形成され、図3に示す如く、上下の案内板36,36の離間方向の中央部において一部が上下の案内板36,36の間に臨むように自由回転自在に支持されて、前記案内部材34の下流端部から上下の案内板36,36を通過する間の円筒状のフィルムf1の左右両側部を内側に折り込むよう構成される。両折込み部材38,38は、フィルム搬送中心を挟んで相互に近接・離間移動自在に構成され、包装サイズの変更に応じて両折込み部材38,38の左右方向の間隔を調節し得るようになっている。また、円筒状のフィルムf1は、上下の案内板36,36を通過して下流側に位置するガイドローラ16に巻き掛け案内されることで、左右両側部が所定幅で内側に折り込まれて上下に重なる扁平な折り畳みフィルムとなって下流側に向けて搬送されることで、フィルム搬送方向に沿う4つの隅部にフィルム内面同士が対向する耳部24が形成されるようになっている。
【0016】
前記一対の加圧ローラ40,40は、前記上下の案内板36,36の下流端部より下流側に配置され、前記折込み部材38,38によって左右両側部が折み込み形成されて耳部24が形成されたフィルムを上下から挟み込んで加圧することで、各耳部24に折目を形成するよう構成される。
【0017】
前記上の案内板36の上方には、円筒状のフィルムf1における上下に重なる両端縁部を該上の案内板36との間で挟んで案内する左右一対の上部案内ローラ42,42が自由回転自在に配設されている。上部案内ローラ42は、バネ等の弾性手段によって常には上の案内板36に近接する方向に付勢されており、該上部案内ローラ42と上の案内板36とでフィルムの長手方向両端縁が重合状態を保持して案内されるように、その両端縁付近を押圧して位置ズレすることなく下流側に案内し得るように構成される。また両上部案内ローラ42,42は、フィルム搬送中心を挟んで相互に近接・離間移動自在に構成され、包装サイズの変更に応じて両上部案内ローラ42,42の左右方向の間隔を調節し得るようになっている。
【0018】
前記加圧ローラ40,40の下流側に、耳部24に折目が付与された耳部付きで筒状のフィルムf2の該耳部24を加熱接着する前記加熱部28が配設される。加熱部28は、前記耳部24を挟んで対向する一対の加熱バー44,44を、左右の耳部24,24に対応して2組備える(図4では各組における一方の加熱バー44のみを示す)。一対の加熱バー44,44は、フィルムの耳部24が通過可能な間隔で離間し、一対の加熱バー44,44の間を耳部24が通過することで、該耳部24における対向するフィルム内面同士が加熱接着されて、シール耳部18が形成されるようになっている。また2組の加熱バー44,44は、フィルム搬送中心を挟んで相互に近接・離間移動自在に構成され、包装サイズの変更に応じて2組の加熱バー44,44の左右方向の間隔を調節し得るようになっている。なお、加熱バー44における耳部24と対向するシール面44aは、図4に示す如く、フィルム搬送方向の下流側から上流側に向かうにつれて幅広となるよう形成してある。加熱部28で加熱接着した直後において加熱接着されて得たシール耳部18が冷却部材の間を通過する際に該シール耳部18を冷却する冷却部46を配設してある。この冷却部46としては、冷却部材の吹出孔からシール耳部18にエアーを吹付けたり、シール耳部18を冷却部材で挟むことで冷却する手段が採用可能である。また冷却部46は、各シール耳部18に対応する冷却部材を、包装サイズの変更に応じて左右方向に移動調節自在に構成されている。
【0019】
前記冷却部46の下流側には、シール耳部18が形成された筒状のフィルムf3を帯状に展開する前記展開部30が配設される。この展開部30は、フィルム搬送方向に所定長さで延在する支持部材48および該支持部材48の上面に配設される折返し部材50とから構成され、これら支持部材48および折返し部材50の上流端側が、冷却部46からガイドローラ16を経て搬送されるシール耳部18が形成された筒状のフィルムf3内に位置するようになっている。折返し部材50は、図5に示す如く、上流側に1つの角部52aが臨む略二等辺三角形状に形成される支持板52と、該支持板52の終端部に配設されて支持板52における左右の斜辺に沿って下流側に向かうにつれて相互に離間する一対の折返し具54,54とから構成される。そして、シール耳部18が形成された筒状のフィルムf3が展開部30を通過することで、折返し部材50によって該フィルムf3の左右両端部が徐々に広げられ、シール耳部18が形成された帯状のフィルムf4に展開された状態で下流側のガイドローラ16に巻き掛け案内されるようになっている。前記支持部材48の下方には、図5に示す如く、フィルム搬送中心の左右に所定間隔離間する一対の下部案内ローラ55,55が自由回転自在に配設されており、該下部案内ローラ55,55は支持部材48の下面との間にフィルムを挟んで案内するよう構成される。なお、一対の折返し具54,54および一対の下部案内ローラ55,55は、フィルム搬送中心を挟んで相互に近接・離間移動自在に構成され、包装サイズの変更に応じて折返し具54,54および下部案内ローラ55,55の左右方向の間隔を夫々調節し得るようになっている。また支持板52については、左右一対の部材から構成し、両部材を包装サイズの変更に応じて位置調節する構成を採用することもできる。
【0020】
(実施例の作用)
次に、前述した実施例に係る横形製袋充填機におけるフィルム成形装置の作用について説明する。前記フィルム供給ロール14から引き出された帯状のフィルムFは、図1に示す如く、複数のガイドローラ16を経て前記円筒成形部22に供給される。この帯状のフィルムFは、円筒成形部22における成形手段32の導入部32bから円筒部32aの導入口に引き込まれることにより円筒状に成形される。そして、円筒状のフィルムf1は、その上側に臨む長手方向の両端縁部が上下に所定幅で重なる状態で、前記案内部材34で内方から支持されつつ下流側に搬送される。
【0021】
前記円筒状のフィルムf1は、案内部材34から前記上下の案内板36,36を内包するように下流側に搬送されることで、該案内板36,36で上下内方から支持される。また、前記左右の折込み部材38,38により円筒状のフィルムf1の左右両側部が、図3に示す如く、上下の案内板36,36の離間方向の中央位置で内側に折り込まれる。このとき、上下の案内板36,36は、下流側に向けて対向間隔が縮まるようにテーパー状に配置してあるので、円筒状のフィルムf1は徐々に扁平状となるように折り畳まれ、左右両側部に耳部24が形成される。
【0022】
前記耳部24が形成された筒状のフィルムf2は、前記一対の加圧ローラ40,40で上下から挟持されることで、各耳部24に折目が付与される。
【0023】
前記耳部24に折目が付与された筒状のフィルムf2は、前記加熱部28における2組の加熱バー44,44の間に、対応する耳部24,24が夫々通過することで、各耳部24が加熱接着される。そして、耳部24が加熱接着されてシール耳部18が形成された筒状のフィルムf3が前記冷却部46を通過する際に、加熱直後の各シール耳部18が冷却され、熱によるシール耳部18の歪みを防止して、シール耳部18の形成状態を綺麗な仕上がりとすることができる。
【0024】
前記冷却部46から複数のガイドローラ16を経て搬送されるシール耳部18が形成された筒状のフィルムf3は、前記展開部30を通過する際に、図5に示す如く、前記折返し部材50における支持板52の左右の斜辺および一対の折込み具54,54によって該フィルムf3の左右両端部が徐々に広げられて、帯状に展開された状態で下流側のガイドローラ16に巻き掛け案内される。そして、4箇所にシール耳部18が形成された帯状のフィルムf4が、前記製袋手段10に向けて複数のガイドローラ16を経て搬送され、該製袋手段10によって4つの角部の夫々にシール耳部18が位置する角筒状に成形される。角筒状に成形された角筒状フィルムの重合端縁部に縦シールを施すと共に、前記供給コンベヤ12から供給される物品を挟む前後に横シールを施すことで、図6に示すシール耳部18が形成された角筒状包装品56が得られる。
【0025】
前述したように実施例では、帯状のフィルムFを円筒成形部22で円筒状に成形すると共に、その成形時並びに成形後の所定区間までに亘って成形された円筒状のフィルムf1を円筒状の案内部材34で内方から案内するよう構成した。すなわち、このようなフィルムの予備成形に際し、従来のように四角の筒状にするものではないので、帯状から四角の筒に成形する際にフィルムの搬送方向に縦ジワが発生したりすることがなく、帯状のフィルムFが案内部材34に巻き付けられて搬送される際に一定の円弧形状が保持され、また安定的にフィルム搬送をなし得るので、筒状のフィルムが搬送過程で蛇行したりシワの発生を誘発するようなことがない。それによって耳部24の位置がズレたり幅が異なることなく、適正な位置および幅で耳部24を形成することができる。従って、以後の工程を経て得られたシール耳部18が形成された帯状のフィルムf4を製袋手段10で角筒状に成形した際には、4つの角部に対してシール耳部18が夫々綺麗に形成され、見栄えの良好な角筒状包装品56を製造し得る。
【0026】
(変更例)
本発明は実施例の構成に限定されず、以下のようにも変更可能である。
(1) 実施例の円筒成形部22では、円筒状の案内部材34を用いたが、円柱状あるいは複数の弧状の部材を組合わせて外形が円弧状となるよう構成したもの等、成形手段32で成形される際並びに円筒状に成形された円筒状のフィルムf1を下流側に案内する所定区間において形状が変化しないように内方から円弧状で支持して案内し得るものであればよい。
(2) 実施例では展開部30として複数の部材を組み合わせて構成したが、下流側に向かうにつれて幅寸法が広がるような1枚の板部材または一対のガイドバー等によって、筒状となっているフィルムを展開する構成を採用し得る。
(3) 実施例の加熱部28では、一対の加熱バー44,44の間を耳部24が通過することで該耳部24を加熱接着するよう構成したが、耳部24を挟持して回転する一対の加熱ローラで該耳部24を加熱接着する構成を採用することができる。
【符号の説明】
【0027】
10 製袋手段,12 供給コンベヤ,14 フィルム供給ロール(フィルム供給源)
18 シール耳部,24 耳部,28 加熱部,30 展開部,32 成形手段
34 案内部材,36 案内板,38 折込み部材,40 加圧ローラ,46 冷却部
F 帯状のフィルム,f1 円筒状のフィルム,f2 耳部が形成された筒状のフィルム
3 シール耳部が形成された筒状のフィルム
4 シール耳部が形成された帯状のフィルム


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム供給源(14)から引き出された帯状のフィルム(F)を成形する製袋手段(10)で筒状成形されたフィルムに向けて、物品を供給コンベヤ(12)で所定間隔毎に供給する横形製袋充填機において、
前記供給コンベヤ(12)の下方に配設され、前記帯状のフィルム(F)を円筒状に成形する成形手段(32)と、
前記成形手段(32)と同心状に配置されると共に外形が円弧状に形成され、該成形手段(32)で円筒状に成形されるフィルム(f1)の内方に臨んで該フィルム(f1)を案内する案内部材(34)と、
前記案内部材(34)におけるフィルム搬送方向の下流端部に上下に離間するよう配設され、フィルム(f1)を内方から支持する一対の案内板(36,36)と、
前記一対の案内板(36,36)における離間方向の中央位置に臨み、円筒状に成形されたフィルム(f1)が下流側に搬送される際に、該フィルム(f1)の両側部を内側に折り込んで耳部(24)を形成する一対の折込み部材(38,38)と、
前記耳部(24)を形成するように折り畳まれたフィルムを押圧し、該耳部(24)に折目を付与する一対の加圧ローラ(40,40)と、
前記加圧ローラ(40,40)より下流側へフィルム(f2)が搬送される過程で、前記耳部(24)を加熱接着してシール耳部(18)とする加熱部(28)と、
前記加熱部(28)で加熱接着されて得たシール耳部(18)を加熱直後に冷却する冷却部(46)と、
前記冷却部(46)より下流位置において前記折り畳まれたフィルム(f3)を帯状に展開する展開部(30)とを備え、
前記展開部(30)で展開されたフィルム(f4)を前記製袋手段(10)に向けて搬送し、該製袋手段(10)によってシール耳部付きの角筒状フィルムに成形するよう構成した
ことを特徴とする横形製袋充填機におけるフィルム成形装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−254356(P2010−254356A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−108122(P2009−108122)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(000136387)株式会社フジキカイ (129)
【Fターム(参考)】