説明

樹脂シート、樹脂付金属箔、基板材料および部品実装基板

【課題】電子部品から熱を外部へ効果的に放散させることができる、放熱性樹脂シートを提供する。
【解決手段】少なくとも樹脂及び酸化物系フィラーを含有する樹脂層を有する樹脂シートであって、前記酸化物系フィラーが樹脂層中に70〜90体積%で充填され、かつ表面粗度がRa0.1〜5μmである、樹脂シート。前記酸化物系フィラーがアルミナであることが好ましい。該樹脂シートの遠赤外線放射率が90%以上である。該樹脂層は樹脂付金属箔に使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠赤外線放射率の高い樹脂シート、樹脂付金属箔、基板材料および部品実装基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器においては高性能化、小型化、軽量化等に伴い半導体パッケージの高密度実装化、LSIの高集積化及び高速化等が進み、電子部品において単位面積あたりの発熱量が増大している。そのため、電子部品から熱を外部へ効果的に放散させるべく放熱フィンを取り付けるなどの方法が一般的に取られている。
【0003】
しかし、放熱フィンを取り付けることができない回路基板材料などの場合は、内部の熱を外部へ放散することができない。そこで遠赤外線放射を利用して熱を外部へ放散する方法として、遠赤外放射率が高いレジストインクを使用する方法が報告されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−59222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これまでに知られている遠赤外線放射率が高いレジストインクは液状であるために取扱いにくく、また遠赤外放射率も充分に高いとはいえない状況である。遠赤外線は黒体放射がもっとも理想状態に近く、それを100%とした場合の放射率を測定して理想状態の何%の放射率があるかを測定するが、表面形状も平滑面では放射率が低くなるので、粗化面を形成するための工夫もさらに必要になってくると考えられる。
【0006】
また、液状インクを印刷で形成しても粗化面を形成しづらく、光沢面が出来易いという問題もある。更に熱が一箇所に集中してしまうような場合には、遠赤放射がその部分に集中してしまうので、効率が下がると言う問題もある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、高い遠赤外線放射率を有し、かつ取り扱いが簡易である樹脂シート材料、樹脂付金属箔、基板材料、及び部品実装基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の手段により前記課題を解決できることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明に係る、高い遠赤外線放射率を有し、かつ取り扱いが簡易である樹脂シートは、少なくとも樹脂及び酸化物系フィラーを含有する樹脂層を有する樹脂シートであって、前記酸化物系フィラーが樹脂層中に70〜90体積%で充填され、かつ表面粗度がRa0.1〜5μmであることを特徴とする。さらに、本発明は、高い遠赤外線放射率を有し、かつ取り扱いが簡易である樹脂付金属箔、それを用いた基板材料、並びに部品実装基板を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、きわめて高い遠赤外線放射率を有し、かつ取り扱い性に優れた放熱性樹脂シートを得ることができる。さらに本発明は、きわめて高い遠赤外線放射率を有し、かつ取り扱い性に優れた放熱性樹脂付金属箔、それを用いた基板材料、ならびに部品実装基板を提供することができる。これらは、電子部品などにおいて、放熱フィンなどの放熱冶具が使用できない場合に特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態(樹脂シート)の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態(樹脂付金属箔)の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態(樹脂付金属箔)の一例を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態(基板材料)の一例を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態(基板材料)の一例を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態(金属基板材料)の一例を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態(部品実装基板)の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の実施形態を説明する。
【0013】
[樹脂シート]
本発明に係る樹脂シート1は、その基本構成として、少なくとも樹脂及び酸化物系フィラーを含有する樹脂層を有し、前記酸化物系フィラーが樹脂層中に70〜90体積%で充填され、かつ表面粗度がRa0.1〜5μmであることを特徴とする(図1参照)。
【0014】
このように、樹脂シートに酸化物系フィラーを高充填させ、表面粗度を前記範囲とすることによって、90%以上というきわめて高い遠赤外線放射率を有する樹脂シートを得ることができる。
【0015】
まず、本実施形態に係る樹脂シートが有する樹脂層を構成する樹脂組成物について説明する。
【0016】
本実施形態において使用され得る樹脂については、特に制限はないが、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、アクリル樹脂やポリエステル樹脂などの樹脂を使用用途によって適宜使用できる。
【0017】
なかでもエポキシ樹脂を用いる場合は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂(トリグリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルヒダントイン等)及びこれらを種々の材料で変性した変性エポキシ樹脂等が使用できる。
【0018】
また、これらの臭素化物、塩素化物等のハロゲン化物も使用できる。さらに、これらの樹脂を2種類以上適宜組合せて使用することもできる。
【0019】
特に、電気電子材料用途に適用できる高い耐熱性や信頼性を絶縁層に付与できることから、フェノールノボラック型エポキシ樹脂またクレゾールノボラック型エポキシ樹脂又はビスフェノールAノボラック型ポキシ樹脂もしくはこれらのハロゲン化物を用いることが望ましい。
【0020】
上述したような樹脂の樹脂組成物中の配合量は、樹脂組成物全体に対して5〜95質量%の範囲とすることが好ましい。
【0021】
次に、本実施形態において用いられ得る酸化物系フィラーとしては、遠赤外線放射率の高い酸化物系フィラーであれば特に限定なく用いることができる。好ましくは、酸化物系フィラーが、特に遠赤外線放射率の高いアルミナ(酸化アルミニウム)、シリカ、酸化マグネシウム、酸化チタンなどを高い割合で含んでいることが望ましく、これらは単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
【0022】
ここで遠赤外線放射とは、一定領域の波長の放射線である遠赤外線(波長4〜15μm)として、発生されたもしくは蓄積された熱を放射することをいう。この特性を用いて、例えば、加熱等により蓄積された基板の熱を大気中に放射することによって、前記基板の温度上昇を抑えたり、温度低下させたりすることができる。なお、このような遠赤外線放射率は、例えば、後述の実施例において示した方法などを用いて測定することができる。
【0023】
樹脂層中に充填される酸化物系フィラーの充填量は、体積率で70〜90体積%であり、より好ましくは75〜90体積%である。
【0024】
フィラー充填量が70体積%以上であれば高い熱伝導率を達成でき、熱を効率的に放射することができる。一方、フィラー充填量が90体積%以下であれば、樹脂シート材料としての強度が保たれるため、金属箔などに樹脂層を塗布する際にもクラックなどが発生しにくくなる。
【0025】
さらに、本実施形態においては、本発明の効果を妨げない範囲で、上述したような酸化物系フィラー以外の無機フィラーを含んでいてもよい。そのような無機フィラーとしては、例えば、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウムなどが挙げられる。
【0026】
また、前記酸化物系フィラーには、樹脂との相溶性をよくするために、カップリング処理などの表面処理を行ったり、分散剤などを添加して樹脂組成物中への分散性を向上させたりしてもよい。
【0027】
さらに、本実施形態に係る樹脂層を構成する樹脂組成物には、加工性改良、添加した樹脂の硬化促進等の目的で、硬化剤を添加してもよい。前記硬化剤としては、フェノール系、アミン系、シアネート系化合物等の公知の硬化剤を単独又は複数組合せて用いることができる。
【0028】
より具体的には、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、メラミン変性ノボラック型フェ−ノール樹脂等のフェノール性水酸基を有するフェノール系硬化剤又は、これらのハロゲン化された硬化剤、ジシアンジアミド等アミン系硬化剤等が挙げられる。
【0029】
なお、樹脂組成物が硬化剤を含む場合、前記硬化剤の配合量は、樹脂組成物全体に対して5〜50質量%の範囲とすることが好ましい。
【0030】
さらに、本発明の樹脂組成物には、硬化反応を促進するために硬化促進剤を含有させてもよい。硬化促進剤としては上述した樹脂成分と前記硬化剤との硬化反応を促進することができるものであれば、特に限定なく使用することができる。具体的には、例えば、イミダゾール系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】
本発明において硬化促進剤を含有する場合には、樹脂組成物全量中に、0.01〜2質量%程度であることが好ましい。
【0032】
本実施形態に係る樹脂組成物は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲でその他の添加剤、例えば、難燃剤、難燃助剤、レベリング剤、着色剤等を必要に応じて含有してもよい。
【0033】
なお、上述したような樹脂組成物は、通常、ワニス状に調製されて用いられる。このようなワニスは、例えば、以下のようにして調製される。
【0034】
つまり、上述したポキシ樹脂組成物の各成分に有機溶剤を配合し、さらに前記無機フィラー及び必要に応じてその他の添加剤を添加して、ボールミル、ビーズミル、ミキサー、ブレンダー等を用いて均一に分散・混合し、ワニス状に調製することができる。
【0035】
前記有機溶剤としては、特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール等のアルコール類、セロソルブ類等を挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
本発明の樹脂シートは、上述のワニス状の樹脂組成物を基材(有機フィルム等)上に塗布して加熱乾燥することによって基材上に樹脂層を形成して得ることができる。この際、樹脂組成物はBステージ状に加熱乾燥させ、樹脂シート表面にフィラーが露出して粗化面を形成した樹脂シートとすることが好ましい。
【0037】
樹脂層の厚みは、樹脂層の熱伝導率の観点から、0.04〜0.1mm程度であることが好ましい。
【0038】
これらの積層成形、積層接着のための方法、装置、それらの条件については従来と同様のものとして、あるいはその改良としての各種の手段であってよい。
【0039】
より具体的には、例えば、ワニス状樹脂組成物が塗布された基材を、その後、所望の加熱条件(例えば、120〜140℃で5〜20分間)で加熱乾燥し、溶剤を除去するとともに樹脂成分を半硬化(Bステージ化)させて、樹脂シートを得る。この際、基材状の樹脂層が0.04〜0.1mm程度の厚みとなるように塗布することが好ましい。
【0040】
さらに、本発明の樹脂層は、Raで0.1〜5μmの表面粗度を有することを特徴とする。表面粗度がRa0.1μm未満だと遠赤外線放射効果が十分に得られず、一方、Ra5μmを超えると樹脂層を薄膜化しにくくなるため好ましくない。
【0041】
このような表面粗度を得るための方法としては、公知の方法を特に限定なく用いることができる。例えば、前記基材として、粗化表面が離型処理された粗化PETフィルムを用い、その粗化表面側に樹脂組成物を塗布して樹脂層を形成することによって、表面粗度を有する樹脂シートを得ることができる。その他の手段として、例えば、樹脂層をデスミア処理する方法なども使用できる。
【0042】
このようにして得られる樹脂シートは、放熱フィンなどの放熱冶具を取り付けることができない電子部品などに用いることが特に有用であり、効率的に内部の熱を外部へ放散することができる。また、本発明に係る樹脂シートは空気に接している場合により有効に働くため、本樹脂シートを基板などの最外層に形成することが好ましい。
【0043】
[樹脂付金属箔]
本発明の樹脂シートは、その放熱特性から金属箔にコートして、樹脂付金属箔として応用することがとりわけ有効である。すなわち、本発明に係る樹脂付金属箔は、少なくとも樹脂及び酸化物系フィラーを含有する樹脂層(樹脂シート1)が金属箔2上に形成されており(例えば、図2参照)、前記酸化物系フィラーが樹脂層に70〜90体積%で充填され、かつ前記樹脂層(樹脂シート1)の表面粗度がRa0.1〜5μmであることを特徴とする。
【0044】
本実施形態において用いることができる金属箔としては、面方向の熱伝導を効率的に広げる目的に適した材料であれば、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、アルミ箔、銅箔、ステンレス箔、チタン箔、ニッケル箔などが挙げられる。
【0045】
またこれらの金属箔の厚みは5〜400μmの範囲が好ましいが、樹脂付金属箔を形成するのに適していればこの範囲を外れていても問題はない。ただし、熱抵抗の観点から厚みが薄い方がより好ましいと考えられる。
【0046】
一方、樹脂付金属箔における樹脂層の厚みは0.04〜0.1mm程度であることが好ましい。
【0047】
これらの積層成形、積層接着のための方法、装置、それらの条件については従来と同様のものとして、あるいはその改良としての各種の手段であってよい。
【0048】
具体的には、樹脂付金属箔を作成する方法の一実施態様としては、例えば、図2に参照されるように上述した樹脂組成物を金属箔2上に各種塗布プロセスを用いて任意の厚みに塗布し、加熱乾燥して樹脂層(樹脂シート1)を形成する方法が挙げられる。その際、乾燥機内部で非流動状態になるまで半硬化させるか、又は硬化状態になるまで硬化させるのが良い。加熱条件は、製造する金属箔の厚みや樹脂組成物の種類等により適宜設定することができるが、例えば、温度を120〜140℃、時間を5〜15分間とすることができる。
【0049】
さらに、本発明の樹脂層は、Raで0.1〜5μmの表面粗度を有することを特徴とする。表面粗度がRa0.1μm未満だと遠赤外線放射効果が十分に得られず、一方、Ra5μmを超えると樹脂層を薄膜化しにくくなるため好ましくない。
【0050】
このような表面粗度を得るための方法としては、様々な方法が考えられるが、一例としては、粗化表面が離型処理された粗化PETフィルムの粗化面側を樹脂表層に貼り合せて樹脂付金属箔を作製し、この樹脂付金属箔を使用時に粗化PETフィルムを剥がして使用することにより樹脂層表面の粗度を発現させる方法などが挙げられる。
【0051】
さらに、本発明に係る樹脂付金属箔の別の実施態様としては、回路板等にラミネートするために、樹脂付金属箔の金属面とは反対面に熱伝導性の高い接着層3をさらに形成する方法も挙げられる(例えば、図3参照)。
【0052】
樹脂付金属箔の金属箔側に形成することができる接着層3としては、本発明の効果に影響しない限り特に限定はなく、接着層として適したあらゆる材料を用いて構成され得る。接着層中のフィラーの有無も特定されるものではない。しかし、熱伝導の観点から高熱伝導性の樹脂であるほうがより好ましい。
【0053】
このような接着層に用いられ得る材料の具体的な例示としては、例えば、公知の高熱伝導性接着シートや一般的に用いられるプリプレグなどの樹脂などが挙げられる。このような樹脂を用いて、上述した樹脂層を形成する方法と同様の手段を用いて、接着層を形成することができる。
【0054】
なお、接着性を確保するためには、上記接着層をBステージ状態まで半硬化させておくことが好ましい。
【0055】
このような樹脂付金属箔を各種回路基板にラミネートして使用することで、裏面に遠赤外線放射率の高い樹脂層を有する回路基板とすることが出来る。
【0056】
[基板材料および部品実装基板]
上述したような遠赤外線放射率の高い樹脂層を有する樹脂シートや樹脂付金属箔を各種基板材料の最外層として積層することで、放熱性のきわめて高い基板材料が得られる。この各種基板材料についても特に限定されるわけではないが、具体的な例示としては、銅張積層板やこれを回路形成した回路基板などが挙げられる。例えば、図4に示すように、両面銅張積層板を基板材料4とし、その片側に樹脂シート1を積層したり、また、図5に示すように、両面銅張積層板を基板材料4とし、その片側に樹脂付金属箔(樹脂シート1、金属箔2および接着層3からなる)を積層した実施形態などが上げられる。
【0057】
特に、例えば、図6に示すように基板材料が金属基板5などである場合には、表面に実装される電子部品からの発熱を金属基板5を通して放熱する機能が強く要求されるため、上述したような遠赤外線放射率の高い樹脂層を有する樹脂シートや樹脂付金属箔は、金属基板などの基板材料に用いると非常に有用性が高い。なお、図6(A)は樹脂シート1を金属基板の最外層に直接積層した実施形態であり、図6(B)は樹脂付金属箔を金属基板の最外層に積層した実施形態を示す。また、図6及び後述の図7で示した金属基板5は、一般的なものであり、銅箔(回路面)、絶縁層、金属板からなる金属基板を一例として挙げている。
【0058】
また本発明において、金属基板としては、銅、アルミニウム、真鍮、ニッケル、鉄、などの単独金属の板の他、それらを複数用いた合金の板、複合板を用いることができるが、安価で手に入り、加工性や入手性が良いという観点から、金属基板としてアルミニウム板を用いるのが好ましい。また金属基板は厚みが0.1〜2.0mmの範囲のものが好ましく、この金属基板には必要に応じて表面粗化の処理や、接着剤塗布の処理をしておくこともできる。
【0059】
また、これら基板材料は、本発明に係る樹脂シートや樹脂付金属箔を基板材料の最外層として積層する限り、その他の手段・条件等については特に限定なく公知の手法を用いて製造することができる。
【0060】
また、この遠赤外線放射率の高い樹脂層を最外層に備えた基板材料を用いて、その基板の回路上に各種プロセスで部品実装することにより、放熱性に非常に優れた部品実装基板が得られる。
【0061】
これらの製造方法の具体的な例示としては、例えば、図7に示すように金属基板5を用いた部品実装基板の場合、回路形成前の金属基板の金属側に本発明品である樹脂シート1を170℃1時間で真空加熱プレス成型にて積層した後、回路形成する。さらにその回路上に実装部品6を実装することで遠赤外線放射率の高い樹脂層を金属側の最外層に有して、放熱性に非常に優れた部品実装基板を得ることができる。なお、図7(A)は樹脂シート1を金属基板の最外層に直接積層した実施形態であり、図7(B)は樹脂付金属箔を金属基板の最外層に積層した実施形態を示す。
【0062】
以下に、本発明について、実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0063】
(実施例1)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)11.8質量%とジシアンジアミド(試薬)0.7質量%を混合した。これにアルミナフィラー(昭和電工社製 CB−A05S)を87.5質量%含有させて得られた樹脂組成物に溶剤(ジメチルホルムアミド、DMF)を6質量%加えてプラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みで粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)に塗布して、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、溶剤を除去するとともに樹脂成分を半硬化(Bステージ化)させ、Bステージ状の樹脂シートを作成した。
【0064】
(実施例2)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)19.1質量%とジシアンジアミド(試薬)1.1質量%を混合した。これにシリカフィラー(アドマテックス社製 SO−25R)を79.8質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を6質量%加えてプラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みで粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)に塗布して、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、溶剤を除去するとともに樹脂成分を半硬化(Bステージ化)させ、Bステージ状の樹脂シートを作成した。
【0065】
(実施例3)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)12.9質量%とジシアンジアミド(試薬)0.7質量%を混合した。これにシリカフィラー(アドマテックス社製 SO−25R)を86.4質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を9質量%加えてプラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0066】
(実施例4)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)11.8質量%とジシアンジアミド(試薬)0.7質量%を混合した。これにアルミナフィラー(昭和電工社製 CB−A05S)を87.5質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を6質量%加えてプラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0067】
(実施例5)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)7.7質量%とジシアンジアミド(試薬)0.4質量%を混合した。これにアルミナフィラー(昭和電工社製 CB−A05S)を91.9質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を8質量%加えてプラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0068】
(実施例6)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)3.8質量%とジシアンジアミド(試薬)0.2質量%を混合した。これにアルミナフィラー(昭和電工社製 CB−A05S)を96.0質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を8質量%加えてプラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0069】
(実施例7)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)11.8質量%とジシアンジアミド(試薬)0.7質量%を混合した。これにアルミナフィラー(昭和電工社製 CB−A05S)を87.5質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を6質量%加えてプラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=1μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0070】
(実施例8)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)11.8質量%とジシアンジアミド(試薬)0.7質量%を混合した。これにアルミナフィラー(昭和電工社製 CB−A05S)を87.5質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を6質量%加えてプラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=1μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0071】
(比較例1)
比較のための基板材料として、銅張両面板(パナソニック電工社製CCL:R−1766)を準備した。
【0072】
(比較例2)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)94.6質量%とジシアンジアミド(試薬)5.4質量%を混合して得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を15質量%加えて、ホモディスパーにて攪拌した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0073】
(比較例3)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)17.8質量%とジシアンジアミド(試薬)1.0質量%を混合した。これに水酸化アルミニウムフィラー(住友化学社製 C−303)を81.2質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を8質量%加えて、プラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。。
【0074】
(比較例4)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)6.0質量%とジシアンジアミド(試薬)0.3質量%を混合した。これに水酸化アルミニウムフィラー(住友化学社製 C−303)を93.7質量%含有させ、得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を6質量%加えて、プラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0075】
(比較例5)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)17.2質量%とジシアンジアミド(試薬)1.0質量%を混合した。これにアルミナフィラー(昭和電工社製 CB−A05S)を81.8質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を8質量%加えて、プラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0076】
(比較例6)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)11.8質量%とジシアンジアミド(試薬)0.7質量%を混合した。これにアルミナフィラー(昭和電工社製 CB−A05S)を87.5質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を6質量%加えて、プラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.05μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0077】
(比較例7)
エポキシ樹脂(DIC株式会社製 EPICLON840S)3.8質量%とジシアンジアミド(試薬)0.2質量%を混合した。これにアルミナフィラー(昭和電工社製 CB−A05S)を96.0質量%含有させ得られた樹脂組成物に溶剤(DMF)を8質量%加えて、プラネタリーミキサーで混練した。次に、得られたスラリーを50μmの厚みでアルミ箔(20μm厚み)上に塗布し、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、樹脂付金属箔を得た。この樹脂層の上に粗化PETフィルム(Ra=0.05μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)を80℃の熱圧着で貼り合せて、170℃で15分加熱することにより、表面粗度をもった樹脂層が形成された樹脂付金属箔を得た。
【0078】
<評価>
(遠赤外線放射率測定)
比較例1を除く上記の実施例と比較例で得られた樹脂シートもしくは樹脂付金属箔の樹脂層について、100℃の加熱時の遠赤外線放射率を変換赤外分光光度計により測定(JIS R 1801)した。測定値については、波長4〜15μmの遠赤外線領域での平均放射率として表1に示す。
【0079】
(放熱性試験)
比較例1を除く上記の実施例と比較例で得られた樹脂シートもしくは樹脂付金属箔に、さらにエポキシ系樹脂シート(パナソニック電工(株)製CV2008)を接着層として積層し、基板材料に樹脂層が最外層となるように貼り付けた。ここで基板材料としては、銅張両面板(パナソニック電工社製CCL:R−1766)を用いた。樹脂シートもしくは樹脂付金属箔を張り合わせて得られた基板材料の樹脂層側とは反対の表面に発熱部品(チップ抵抗を複数搭載した発熱部品(自作品))を実装して放熱性試験サンプルとした。
【0080】
比較例1については、準備した基板材料の表面に同様の発熱部品を実装して放熱性試験サンプルとした。
【0081】
発熱部品を2.5Wの電力を印加した時に各サンプル上の部品温度がどのように上昇するかを測定した。
【0082】
各サンプルの、各経過時間(0秒、30秒、60秒、120秒、240秒、360秒、480秒、600秒)における部品の上昇温度測定結果を表1に示す。
【0083】
なお、表1中のそれぞれのフィラー体積率は:以下の計算式によって求めた値である:体積率=フィラー重量×フィラー比重/(樹脂成分重量×樹脂成分比重+フィラー重量×
フィラー比重)。
【0084】
【表1】

(結果)
表1の結果からも明らかなように、本発明の実施例に係る樹脂シートおよび樹脂付金属箔は、比較例に係るそれらよりも有意に放熱性に優れていた。
【0085】
(実施例9)
実施例1の樹脂シートを樹脂層がアルミニウム側の最外層となるようにアルミニウム基板材料に貼り付けて積層した。ここでアルミニウム基板材料としては、銅箔(福田金属社製、厚み:35μm)とFR−4のプリプレグ(パナソニック電工製 R−1766)をアルミニウム金属板(1mm厚み)へ積層して作製したアルミニウム基板を用いた。樹脂シートを張り合わせて得られたアルミニウム基板の銅箔側の表面に発熱部品(チップ抵抗を複数搭載した発熱部品(自作品))を実装して放熱性試験サンプルとした。
【0086】
(実施例10)
上記実施例5で得られたスラリーを50μmの厚みで粗化PETフィルム(Ra=0.2μm粗化処理品、東レ社製、厚み0.05mm)に塗布して、120〜130℃で7〜15分間加熱乾燥し、溶剤を除去するとともに樹脂成分を半硬化(Bステージ化)させ、Bステージ状の樹脂シートを作成した。
【0087】
この樹脂シートを用いて、実施例9と同様の方法で放熱性試験サンプルを得た。
【0088】
(比較例8)
樹脂シートを用いない以外は、実施例9と同様にして放熱性試験サンプルとした。
【0089】
(比較例9)
上記比較例2の樹脂シートを用いて、実施例9と同様の方法で放熱性試験サンプルを得た。
【0090】
<評価>
(放熱性試験)
実施例9〜10および比較例8〜9の発熱部品を2.5Wの電力を印加した時に各サンプル上の部品温度がどのように上昇するかを測定した。
【0091】
各サンプルの、各経過時間(0秒、30秒、60秒、120秒、240秒、360秒、480秒、600秒)における部品の上昇温度測定結果を表2に示す。
【0092】
【表2】

(結果)
表2の結果からも明らかなように、本発明の実施例に係る金属基板は、比較例に係るそれらよりも有意に放熱性に優れていた。
【0093】
以上、説明したように、本発明の一局面である樹脂シートは、少なくとも樹脂及び酸化物系フィラーを含有する樹脂層を有する樹脂シートであって、前記酸化物系フィラーが樹脂層中に70〜90体積%で充填され、かつ表面粗度がRa0.1〜5μmであることを特徴とする。このような構成により、きわめて高い放熱性を有し、取り扱いが簡便な樹脂シートを得ることができる。この樹脂シートは、放熱フィンなどの放熱冶具が使用できない場合に特に有用である。
【0094】
さらに、前記酸化物系フィラーが遠赤外線放射率に非常に優れているアルミナを含むことにより、きわめて高い放熱性を有する樹脂シートを確実に得ることができる。
【0095】
前記樹脂シートは、遠赤外線放射率が90%以上であることがさらに望ましい。
【0096】
本発明の他の局面である樹脂付金属箔は、少なくとも樹脂及び酸化物系フィラーを含有する樹脂層が金属箔上に形成されており、前記酸化物系フィラーが樹脂層中に70〜90体積%で充填され、かつ前記樹脂層の表面粗度がRa0.1〜5μmであることを特徴とする。このような構成により、きわめて高い放熱性を有し、取り扱いが簡便な樹脂付金属箔を得ることができる。
【0097】
また、樹脂層とは反対側にさらに接着層が設けられていることがより好ましい。これにより、本発明に係る樹脂付金属箔を回路基板などによりラミネートしやすくなる。
【0098】
本発明のさらなる局面である基板材料は、上述したような樹脂付金属箔が、基板材料の最外層に積層されていることを特徴とする。このように遠赤外線放射率の高い樹脂層を最外層に有する基板材料を用いることにより、電子部品などから内部の熱を外部へ効率的に放散させることができる。
【0099】
特に、基板材料が金属基板である場合には、表面に実装される電子部品からの発熱を金属基板を通して放熱する機能が強く要求されるため、上述したような遠赤外線放射率の高い樹脂層を有する樹脂シートや樹脂付金属箔は、金属基板などの基板材料に用いると非常に有用性が高い。
【0100】
また、本発明には、さらなる局面として、前記基板材料に部品を実装して得られる部品実装基板も包含される。
【符号の説明】
【0101】
1 樹脂シート
2 金属箔
3 接着層
4 基板材料
5 金属基板
6 実装部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも樹脂及び酸化物系フィラーを含有する樹脂層を有する樹脂シートであって、
前記酸化物系フィラーが樹脂層中に70〜90体積%で充填され、かつ表面粗度がRa0.1〜5μmである、樹脂シート。
【請求項2】
前記酸化物系フィラーがアルミナを含む、請求項1に記載の樹脂シート。
【請求項3】
遠赤外線放射率が90%以上である、請求項1または2に記載の樹脂シート。
【請求項4】
少なくとも樹脂及び酸化物系フィラーを含有する樹脂層が金属箔上に形成されており、前記酸化物系フィラーが樹脂層中に70〜90体積%で充填され、かつ前記樹脂層の表面粗度がRa0.1〜5μmである、樹脂付金属箔。
【請求項5】
樹脂層とは反対側にさらに接着層が設けられた、請求項4に記載の樹脂付金属箔。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂シートが、基板材料の最外層に直接積層されている、基板材料。
【請求項7】
請求項4又は5に記載の樹脂付金属箔が、基板材料の最外層に積層されている、基板材料。
【請求項8】
金属基板である、請求項6又は請求項7に記載の基板材料。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれかに記載の基板材料に部品を実装して得られる、部品実装基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−144687(P2012−144687A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30595(P2011−30595)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】