説明

樹脂成形複合体及び該樹脂成形複合体の製造方法、並びにカートリッジ及び該カートリッジの製造方法

【課題】2つの樹脂成形体を分離可能に係合する際に、製品設計の制約、金型の制約、及び製造設備(成形機)の制約少なくし、また製造コストを下げ、更には得られた樹脂成形複合体の外観を損なわないこと。
【解決手段】第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されている樹脂成形複合体において、前記第一の樹脂成形体が、レーザー光に対して透過性のある第一の樹脂を成形したものであり、前記第二の樹脂成形体が、レーザー光に対して吸収性のある第二の樹脂を成形したものであり、前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して前記第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射する方法により形成された、前記第二の樹脂成形体の突部によって前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザープリンタや複写機等の電子写真画像形成方式を採用する電子写真画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジを構成する樹脂成形複合体及びその製造方法に関する。具体的には、レーザー光の照射を利用して、互いに相溶性の小さい樹脂成形体同士を分離可能に係合した樹脂成形複合体及びその製造方法に関する。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【背景技術】
【0003】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた画像形成装置においては、電子写真感光体および前記電子写真感光体に作用するプロセス手段や現像装置等が一体となったカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行なうことができ、格段に操作性を向上させることができることから、画像形成装置において広く用いられている。
【0004】
このようなプロセスカートリッジでは、現像剤(トナー)を収容した現像剤容器(トナー容器)と、現像剤担持体(現像ローラ)および現像剤規制部材(現像ブレード)などを保持する現像容器とが接合されている。そして、トナー容器の、現像容器へのトナー供給部となる開口部を、シール部材(トナーシール)で封止し、使用開始までの間にトナーが現像容器へ流入しないようにするものが提案されている。ユーザーは使用開始時にプロセスカートリッジに設けられているシール把手(プルタブ)を引き、シール把手に固定されているトナーシールを取り外してからプロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着する。なお、このシール把手は、輸送時などの振動や衝撃で容易に脱落してしまわないように、プロセスカートリッジの、トナー容器、現像容器、軸受部材、またはサイドカバーと分離可能に係合されている。
【0005】
このようなシール把手としては、トナー容器、現像容器、軸受部材、またはサイドカバーと、互いに相溶性の小さい材料からなり、2色成形法を用いることで分離可能に一体成形されているものが知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−241495号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に記載されているような2つの樹脂成形体を分離可能に係合する2色成形法は、樹脂の成形収縮により締結力をもたせる方法であり、以下のような課題がある。
(1)後から注入する樹脂の流路を、初めに成形する樹脂成形体の一部を形成する金型の駒の移動により形成する必要があるため、係合部の形状に制約がある。
(2)環境温度の変化により締結力(応力)が緩和し、分離してしまう可能性がある。その対策として、係合部にアンダーカット部(抜けない形状を有する部分)を形成する場合は、金型の抜き方向が決まってしまうため、更に係合部の形状に制約ができる。
(3)金型構成及び樹脂注入流路が複雑となるため、金型コストがアップする。
(4)2色成形専用の成形機が必要となる。
【0007】
一方、2つの樹脂成形体を分離可能に係合する方法として、スナップフィットや熱カシメ等の機械的なアンダーカットを設ける方法も考えられるが、以下のような課題がある。(1)スナップフィットにおいて、弾性率の高い材料(ガラス等)を用いる場合、その材料自身が変形しないため、係合部の変形及び破損の可能性がある。
(2)スナップフィット及び熱カシメにおいて、型抜き方向を考慮した凹凸部を形成する必要があるため、金型構成に制約がある。
(3)熱カシメにおいて、まとまった樹脂の溶融及び冷却が必要となるため、係合する時間がかかり、組立てコストがかかる。
【0008】
従って、本発明の目的は、2つの樹脂成形体を分離可能に係合する際に、製品設計の制約、金型の制約、及び製造設備(成形機)の制約少なくし、また製造コストを下げ、更には得られた樹脂成形複合体及びカートリッジの外観を損なわないことにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は以下の本発明によって達成される。
【0010】
本出願に係る第1の発明は、
第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されている樹脂成形複合体において、
前記第一の樹脂成形体が、レーザー光に対して透過性のある第一の樹脂を成形したものであり、
前記第二の樹脂成形体が、レーザー光に対して吸収性のある第二の樹脂を成形したものであり、
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して前記第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射する方法により形成された、前記第二の樹脂成形体の突部によって前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されていることを特徴とする樹脂成形複合体である。
【0011】
本出願に係る第2の発明は、
前記第一の樹脂と前記第二の樹脂とのSP値の差が0.2以上であることを特徴とする第1の発明に記載の樹脂成形複合体である。
【0012】
本出願に係る第3の発明は、
前記第一の樹脂成形体及び前記第二の樹脂成形体のうち、一方の樹脂成形体が他方の樹脂成形体に嵌合されていることを特徴とする第1の発明又は第2の発明に記載の樹脂成形複合体である。
【0013】
本出願に係る第4の発明は、
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とが、0.3mm以下の間隔をもって近接または当接していることを特徴とする第1の発明乃至第3の発明のいずれかに記載の樹脂成形複合体である。
【0014】
本出願に係る第5の発明は、
前記第一の樹脂が、前記第二の樹脂の成形温度よりも低い成形温度を有することを特徴とする第1の発明乃至第4の発明のいずれかに記載の樹脂成形複合体である。
【0015】
本出願に係る第6の発明は、
第1の発明乃至第5の発明のいずれかに記載の樹脂成形複合体を製造する方法であって、前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して前記第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射することを特徴とする樹脂成形複合体の製造方法である。
【0016】
本出願に係る第7の発明は、
第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されている樹脂成形複合体を有する、電子写真画像形成装置に装着されるカートリッジであって、
前記第一の樹脂成形体が、レーザー光に対して透過性のある第一の樹脂を成形したものであり、
前記第二の樹脂成形体が、レーザー光に対して吸収性のある第二の樹脂を成形したものであり、
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して前記第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射する方法により形成された、前記第二の樹脂成形体の突部によって前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されていることを特徴とするカートリッジである。
【0017】
本出願に係る第8の発明は、
前記第一の樹脂と前記第二の樹脂とのSP値の差が0.2以上であることを特徴とする第7の発明に記載のカートリッジである。
【0018】
本出願に係る第9の発明は、
前記樹脂成形体を構成する前記第一の樹脂成形体及び前記第二の樹脂成形体の一方の樹脂成形体が、他方の樹脂成形体に嵌合されていることを特徴とする第7の発明又は第8の発明に記載のカートリッジである。
【0019】
本出願に係る第10の発明は、
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とが、0.3mm以下の間隔をもって近接または当接していることを特徴とする第7の発明乃至第9の発明のいずれかに記載のカートリッジである。
【0020】
本出願に係る第11の発明は、
前記第一の樹脂が、前記第二の樹脂の成形温度よりも低い成形温度を有することを特徴とする第7の発明乃至第10の発明のいずれかに記載のカートリッジである。
【0021】
本出願に係る第12の発明は、
現像剤を収納する現像剤収納枠体と、該現像剤収納枠体の現像剤供給開口を封止しているシール部材を引き抜くための把手と、を有し、
前記第一の樹脂成形体が前記把手であり、前記第二の樹脂成形体が前記現像剤収納枠体であること特徴とする第7の発明乃至第11の発明のいずれかに記載のカートリッジである。
【0022】
本出願に係る第13の発明は、
第7の発明乃至第12の発明のいずれかに記載のカートリッジを製造する方法であって、前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して前記第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射することを特徴とするカートリッジの製造方法である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、製品設計の制約、金型の制約、及び製造設備(成形機)の制約が少なく、また製造コストを下げられ、更には得られた樹脂成形複合体及びカートリッジの外観を損なわないで、2つの樹脂成形体を分離可能に係合することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
<樹脂成形複合体及びその製造方法>
本発明の樹脂成形複合体は、第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されているものである。第一の樹脂成形体としては、レーザー光に対して透過性のある第一の樹脂を成形したものを選択し、第二の樹脂成形体としては、レーザー光に対して吸収性のある第二の樹脂を成形したものを選択する。そして、第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して、第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射する。そうすることで、第二の樹脂成形体のレーザー光照射部が加熱溶融又は熱膨張して突部となり、その突部によって第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体が分離可能に係合される。
【0025】
このような樹脂成形複合体の一例を図1(a)に示す。図1(a)の樹脂成形複合体は、第一の樹脂成形体115と第二の樹脂成形体111とが、係合部111k2によって分離可能に係合されている。第一の樹脂成形体115はレーザー光に対して透過性を有しており、第二の樹脂成形体111はレーザー光に対して吸収性を有している。そして、第一の樹脂成形体の表面のレーザー照射部115bにレーザー光を照射することで、係合部111k2が形成されている。
【0026】
第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体との配置は、両者が少なくとも一部分で近接又は当接していれば良く、例えば、一方の樹脂成形体の1つの面上に他方の樹脂成形体を配置することができる。また、一方の樹脂成形体が他方の樹脂成形体に嵌合されているように配置することもできる。さらに、両樹脂成形体のそれぞれが、お互いに他方に嵌合されているように配置することもできる。
【0027】
図1の樹脂成形複合体では、第二の樹脂成形体111が第一の樹脂成形体115に嵌合されている。このように配置して、第一の樹脂成形体115のレーザー照射部115bからレーザーを照射することで、第二の樹脂成形体のに係合部111k2を形成することで、両樹脂成形体が係合部111k2を中心に矢印方向に回転可能となる。なお、この樹脂成形複合体は、第一の樹脂成形体115と第二の樹脂成形体111とを係合部111k2のせん断方向に引っ張ることで、容易に分離することができる。
【0028】
第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが近接して配置されている場合、その間隔は0.3mm以下である(すなわち、第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが0.3mmまでの間隔をもって近接して配置されている)ことが好ましい。このように配置することで、第二の樹脂成形体のレーザー光照射部が加熱溶融又は熱膨張した際に、容易にその間隔を埋めることができ、簡便に係合部を形成することができる。なお、第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが当接した状態で配置されていても、同様の効果が得られる。
【0029】
使用するレーザー光としては、第二の樹脂成形体を加熱溶融させる観点から、近赤外線の領域である波長800〜1200nmのレーザー光が好ましい。例えば、波長960nmの半導体レーザーを用いることができる。
【0030】
第一の樹脂成形体を形成する第一の樹脂としては、レーザー光に対して透過性のある樹脂を適宜使用することができる。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等が使用できる。中でも、ヒンジ特性(繰り返し性)が良好であることから、ポリプロピレン(PP)が好適である。第一の樹脂は、レーザー光を透過する着色剤を含んでいても良い。第一の樹脂成形体は、厚さ0.5〜2.5mmであることが好ましい。
【0031】
なお、レーザー光に対して透過性のある樹脂とは、レーザー光を照射した場合の透過率が20%以上の樹脂を意味する。
【0032】
第二の樹脂成形体を形成する第二の樹脂としては、レーザー光に対して吸収性のある樹脂を適宜使用することができる。例えば、ポリスチレン(PS)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等が使用できる。中でも、耐衝撃性が高いことから、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)が好適である。第二の樹脂は、難燃剤等を含んでいても良い。第二の樹脂成形体は、厚さ0.8〜2.5mmであることが好ましい。
【0033】
なお、レーザー光に対して吸収性のある樹脂とは、レーザー光を照射した場合の透過率が5%以下の樹脂を意味する。
【0034】
第二の樹脂成形体に形成される突部の大きさは、所望とする係合力及び分離可能性を発揮するように適宜設定することができる。突部の直径は、レーザー光のスポット径により調整することができる。突部の高さは、照射するレーザー光のエネルギー密度により調整することができる。なお、照射するレーザー光のエネルギー密度と突部の突量とは、図1(b)のグラフような傾向が見られることから、あらかじめグラフを作成して突部の大きさを調整することができる。例えば、直径0.5〜3mm、高さ0.05〜0.3mmの突部を形成することができる。
【0035】
レーザー光の照射条件は、第二の樹脂成形体に所望の突部を形成可能な条件を適宜設定する。例えば、レーザー光のエネルギー密度を0.05〜1.2J/mm2、レーザー光の出力を5〜20W、とすることができる。
【0036】
なお、第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とは、相溶性が小さくても構わない。すなわち、第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体との相溶性が小さい場合は、両者を分離可能に係合することは一般に困難であるが、本手法によれば良好に分離可能に係合することができる。ここで、「相溶性が小さい」とは、第一の樹脂と第二の樹脂との溶解度パラメーター(SP値)の差が0.2以上であることを意味する。SP値とは、分子の凝集エネルギー密度の平方根であり、分子どうしの凝集する力(分子間力)の大小を表す。本発明で用いる樹脂のSP値は、Smallの式を用いて計算した。
【0037】
また、第一の樹脂は、第二の樹脂の成形温度よりも低い成形温度を有することが好ましい。そうすることで、第一の樹脂成形体の、第二の樹脂成形体に形成された突部と接する部分が熱溶融して、より強固な係合となる。例えば、第一の樹脂として、180〜190℃の成形温度を有する樹脂を選択し、第二の樹脂として、200〜250℃の成形温度を有する樹脂を選択する。なお、成型温度は、通常溶融温度以上で設定されることから、第一の樹脂は、第二の樹脂の溶融温度よりも低い溶融温度を有することが好ましい。例えば、第一の樹脂として、180〜190℃の溶融温度を有する樹脂を選択し、第二の樹脂として、200〜210℃の溶融温度を有する樹脂を選択する。
【0038】
得られる樹脂成形複合体の係合部は、突部に垂直な方向に1〜5Nの力をかけることで分離できることが好ましい。この力は、係合部の面積、深さ等をレーザー光のエネルギー密度、範囲を調整することで、ある程度自由に決定することが可能である。
【0039】
上記のような樹脂成形複合体は、例えば、電子写真画像形成装置に装着されるカートリッジ等に使用することができる。
【0040】
<カートリッジ及びその製造方法>
本発明のカートリッジは、電子写真画像形成装置に着脱可能なものであり、例えば、像担持体と、像担持体に作用するプロセス手段とが一体となったプロセスカートリッジが挙げられる。プロセス手段としては、像担持体の表面を帯電させる帯電手段、像担持体にトナー像を形成する現像装置、像担持体表面に残留したトナーを除去するためのクリーニング手段等が設けられている。
【0041】
本発明のカートリッジは、第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されている樹脂成形複合体を有しており、その樹脂成形複合体として、前述の樹脂成形複合体を用いる。好ましい実施態様として、第二の樹脂成形体で形成された、現像剤を収納する現像剤収納枠体と、第一の樹脂成形体で形成された、現像剤収納枠体の現像剤供給開口を封止しているシール部材を引き抜くための把手と、を有するプロセスカートリッジが挙げられる。ただし、本発明のカートリッジはプロセスカートリッジに限らず、画像形成装置に現像剤(トナー)のみを補給する方式(トナーカートリッジ)にも適用できる。
【0042】
以下、本発明の実施の形態としてのプロセスカートリッジについて、図面を参照しながら説明する。なお、図2に本発明に係るプロセスカートリッジの構成概略を示す斜視図、図3に本発明に係るプロセスカートリッジの構成概略を示す断面図を示す。また、図4に本発明に係る電子写真画像形成装置であるレーザービームプリンタ(以下、画像形成装置という)の断面図を示す。
【0043】
〔プロセスカートリッジを装着した画像形成装置の構成〕
図4に記載されているように、この画像形成装置Aでは、光学系1から画像情報に基づいたレーザー光像を照射して、あらかじめ帯電手段8により帯電処理された像担持体である感光ドラム7に潜像を形成する。光学系1は、レーザーダイオード1a、ポリゴンミラー1b、レンズ1c、及び反射ミラー1dで構成されている。そして、現像手段9の現像ローラ9cから供給される現像剤(以下トナーという)により上記潜像は現像されて、トナー像が形成される。一方、トナー像の形成と同期して、被記録材2が、給紙カセット3aから、ピックアップローラ3b、給送ローラ対(搬送ローラ対)3c、搬送ローラ対3d、レジストローラ対3e等からなる搬送手段3で搬送される。感光ドラム7に形成されたトナー像は、転写手段としての転写ローラ4に電圧印加することによって被記録材2に転写される。トナー像が転写された被記録材2は、ガイド板(搬送ガイド)3fでガイドされて定着手段5へと搬送される。
【0044】
定着手段5は、駆動ローラ5c、及びヒータ5aを内蔵する定着ローラ5bからなり、通過する記録媒体2(被記録材)に熱及び圧力を加えてトナー像を被記録材2に定着させる。トナー像が定着した被記録材2は、排出ローラ対3g、3h、3iで搬送され、反転搬送路3jを通して排出部(排出トレイ)6へと排出される。尚、この画像形成装置Aは、フラッパ3k及び排出ローラ対3mでもって、画像形成装置本体14側方へ排紙も可能である。
【0045】
〔プロセスカートリッジの構成〕
このプロセスカートリッジBは、像担持体7と、像担持体7に作用するプロセス手段を備えたものである。プロセス手段としては、像担持体7の表面を帯電させる帯電手段8、像担持体7にトナー像を形成する現像装置9、像担持体7表面に残留したトナーを除去するためのクリーニング手段10を有している。
【0046】
プロセスカートリッジBでは、像担持体である感光ドラム7が回転して、その表面が帯電手段(帯電ローラ)8によって一様に帯電される。光学系1からの光像は、露光開口部1eを通して感光ドラム7に露光され潜像が形成される。そして、現像手段9の有する、トナー送り部材9b及びトナー規制部材である現像ブレード9dにより現像ローラ9c上に形成された均一なトナー層により、潜像に応じたトナー像が感光ドラム7上に形成され可視像化される。転写ローラ4によりトナー像が被記録材2に転写された後は、クリーニング手段10によって感光ドラム7に残留したトナーが除去される。
【0047】
クリーニング手段10は、感光ドラム7に接するように配置された弾性クリーニングブレード10aにより、感光ドラム7上に残留したトナーを掻き取り、廃トナー溜め10bへ貯留するものである。
【0048】
尚、プロセスカートリッジBは、トナー溜め等を有するトナー枠体(現像剤収納枠体)11と、現像ローラ9c等を有する現像枠体12と、感光ドラム7やクリーニング手段10等を有するクリーニング枠体13と、によって構成されている。
【0049】
〔プロセスカートリッジの装着〕
図3に示すプロセスカートリッジBの装着方向Xから見て、プロセスカートリッジBの長手方向の両側には、位置決めガイドとその後方に姿勢決めガイド(いずれも不図示)が設けられている。一方、装置本体14の上面には、ヒンジ35aで枢着された開閉カバー35が上方へ向かって開くようになっている。開閉カバー35を開くと、画像形成装置本体14の内部の左右壁にガイドレールを有するガイド部材(不図示)が配設されている。プロセスカートリッジBの位置決めガイド及び姿勢決めガイドをこのガイドレールに挿入することで、プロセスカートリッジBが装置本体14内の所定位置へ挿入される。プロセスカートリッジBの取り出しは上記と逆である。
【0050】
〔プロセスカートリッジに設けられたシール把手〕
前記のようなプロセスカートリッジにおいて、現像手段9は、現像ローラ9c、現像ブレード9d等を支持する現像枠体12と、トナーを収容するトナー枠体11の2つに別れて構成されている。
【0051】
現像枠体12とトナー枠体11の結合のため、現像枠体12もしくはトナー枠体11の一方に開口長手方向の上下にほぼ平行に一本ずつ溶着リブ(不図示)が設けられている。そして、この溶着リブの根本の突条をトナー枠体11の不図示の条溝嵌入し、超音波溶着により枠体同士を結合及び固定している。また、トナー枠体11の現像枠体側の構成を示した図5のJ部H−H断面である図6(a)及び(b)に示すように、現像枠体12の長手方向の両端部12iには帯状のスポンジ64が両面接着テープ等で固定されている。このスポンジ64の当接面64aがトナー枠体11の長手方向の両端部11jに当接し、その弾性により容器形状にならい現像枠体12とトナー枠体11が密着し、現像手段9の側面からトナーが漏れることを防止している。
【0052】
一方、新品のプロセスカートリッジの場合、トナー枠体11の現像枠体と結合される面には、トナー枠体11中のトナーが現像枠体12に侵入するのを防ぐシール部材52(トナーシール)がヒートシール方式により溶着固定されている。ユーザーは、シール部材52を引き剥がしてからプロセスカートリッジを装置本体14内に装着する。
【0053】
このシール部材52は、トナー枠体11の開口部11mの周縁に貼り付けられるとともに、長手方向の一端52bで折り返され重ねられる。他方の長手方向の一端52aは、現像枠体12に固定されたスポンジ64とトナー枠体11との間を通り、さらに現像器サイドカバー27の中を通って、現像器サイドカバー27のシール引き出し開口部27aを通って外部へ引き出される(図2参照)。
【0054】
そして、シール部材52の長手方向の一端52aは、両面接着テープ等の接着剤(不図示)でトナー枠体11と一体となったシール引き抜き部材である把手15に固定されている。ユーザーは、プロセスカートリッジBを購入後始めて電子写真画像形成装置に装着する際、取除く部材として把手15を持ちシール部材52を引き出すとトナー枠体11は開封され、現像枠体12へのトナーの供給が可能となる。
【0055】
把手15は、ユーザーがシール部材52を引き抜く際の動作を行ないやすいように、リング形状をしており、指を入れるための穴15dが設けられている。
【0056】
〔シール把手とトナー枠体との係合〕
シール把手15とトナー枠体11とは、分離可能に係合されている。その係合の手順は以下の通りである。なお、シール把手15はレーザー光に対して透過性のある第一の樹脂で形成されており、トナー枠体11はレーザー光に対して吸収性のある第二の樹脂で形成されている。
手順1:図7(a)に示すように、トナー枠体11の長手方向の端部11jに設けられた凸部11kと、シール把手15に設けられた凹部15aとを、矢印方向に嵌合する。
手順2:図7(b)に示すように、トナー枠体11の凸部11kのレーザー光照射面11k1と、シール把手15の凹部15aの内面15a1とを、近接または当接させる。近接させる場合は、その間隔Kは、0.3mm以下とすることが好ましい。
手順3:図7(c)に示すように、嵌合状態にあるトナー枠体11の凸部11kとシール把手15の凹部15aに、シール把手15の外面15b側からレーザー光mを照射し、図中奥行き方向にレーザーヘッドnを移動させる。
【0057】
以上のように、シール把手15の外面15b側からレーザー光を照射すると、レーザー光は透過性のあるシール把手15を透過し、トナー枠体11のレーザー光照射面11k1に到達する。トナー枠体11では、レーザー光を吸収して熱エネルギーに変換されるので、レーザー光照射部が加熱溶融又は熱膨張して突部11k2となり、間隔Kを埋めることができる。さらに、突部11k2に接するシール把手15の内面15a1も、突部11k2からの熱伝達により加熱溶融し、図7(d)及びその拡大図である図7(e)に示すような係合が形成される。
【0058】
上記の係合は、シール把手15を図6(b)に示す矢印Pの方向に引っ張るとトナー枠体11からの分離が可能であり、矢印Q方向に対しては抗することができる。すなわち、シール把手15が、輸送時などの振動や衝撃で容易に脱落してしまわないようになる。
【0059】
シール把手15の材質は、トナー枠体11の材質の成形温度よりも低い成形温度のものが好ましい。そうすることで、シール把手15の内面15a1が、突部11k2からの熱伝達により加熱溶融しやすくなり、係合が容易になる。すなわち、時間とともに突部11k2の熱は周囲へ拡散し熱量は減少するが、それでも係合が可能となる。
【0060】
本実施形態では、トナー枠体11の材質としてHIPS(ハイインパクトポリスチレン)(成形温度:210℃)を採用し、シール把手15の材質としてはPP(ポリプロピレン)(成形温度:190℃)を採用している。
【0061】
トナー枠体11の突部11k2の高さは、照射するレーザー光のエネルギー密度と図1(b)に示すグラフのような関係を有する。本実施形態では、照射したレーザー光のエネルギー密度が0.33J/mm2のときに、突量L(図7(e)参照)は0.22mmであった。またその際の引き抜き力である図6の(b)のP方向の力は、5.5Nであった。なお、この引き抜き力は、係合部の面積、深さ等をレーザー光のエネルギー密度、範囲を振ることで、ある程度自由に決定することが可能である。
【0062】
〔レーザー光〕
レーザー光の波長は近赤外線(800〜1200nm)であれば特に限定はされない。本実施形態では、ファインディバイス社のレーザー溶着機(商品名:FD200、波長:960nm)を用いた。また、レーザー光照射部のエネルギー密度は0.05〜1.2J/mm2であることが好ましい。本実施形態では、速度50mm/sec、出力20W、スポット径φ1.2mmとしたことから、そのエネルギー密度は0.33J/mm2であった。
【0063】
〔シール把手の材料〕
本実施形態では、シール把手の材料として、レーザー光を透過する着色剤にて着色されたポリプロピレン(PP)を用いている。なお、ポリプロピレン(PP)のSP値は17.4である。この材料の選定理由は、次の通りである。(1)ヒンジ特性(繰り返し性)が良好であること。(2)プロセスカートリッジを出荷、輸送などのため梱包する際に、シール把手15に設けられた薄肉部15cで折り曲げることができること。すなわち、図6(a)に示すように、シール把手15の短手方向に薄肉部15cを設けて、この薄肉部15cでシール把手15を折り曲げることができるようにすることで、シール把手15の引き抜きやすさを損なうことなく、梱包部材を小さくすることができる。作製したシール把手のレーザー光透過率は40%であった。
【0064】
〔トナー枠体の材料〕
トナー枠体を含むカートリッジ枠体に好適に用いることのできる材料としては、ゴム変性スチレン系材料であるHIPS(ハイインパクトポリスチレン)が挙げられる。ハイインパクトポリスチレンは、安価でかつ流動性が良いPS(ポリスチレン)に、耐衝撃性を向上させるため、ゴム状重合体、またはゴム状共重合体を混合したものである。ゴム状重合体又はゴム状共重合体としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体、天然ゴム、エチレン−プロピレン共重合体等が好ましく用いられる。
【0065】
また、上記材料には、火災に対する安全性として、UL−94のV2ランクの難燃性が求められる場合が多い。そのために、難燃剤として臭素系難燃剤やリン酸エステル系難燃剤が添加される。臭素系難燃剤としては、例えば、エチレンビスペンタブロモベンゼン、テトラブロモビスフェノールA誘導体、ポリ臭化脂肪族エーテル誘導体などが使用される。リン酸エステル系難燃剤としては、例えば、レゾルシノールビス(ジフェニルフォスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルフォスフェート)などが使用される。
【0066】
更に、第2の難燃剤を添加することで上記難燃剤の添加量を減らすことが可能となり、ベースポリマーの耐熱性の低下を防ぐこともできる。難燃剤として臭素系難燃剤を用いる場合には、第2の難燃剤としては三酸化アンチモンを使用するとその効果が大きく、好ましく用いられる。
【0067】
本実施形態においては、カートリッジ枠体はレーザー光吸収体として用いるため、次の組成の樹脂組成物により形成した。即ち、スチレン系樹脂(重量平均分子量220000)100質量部に、着色材(個数平均粒径16nmのカーボンブラック)0.7質量部、ゴム(個数平均粒径1.8μm)8質量部、難燃剤(リン酸エステル系)を添加した樹脂組成物を用いた。なお、スチレン系樹脂のSP値は18.3であり、ゴムはポリブタジエンゴムであり、難燃剤は芳香族縮合型リン酸エステルであり、難燃剤の添加量は8質量部である。この樹脂組成物で板厚2mmに成形した枠体のレーザー光透過率は0.5%であった。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】(a)は本発明の実施の形態における樹脂成形複合体の構成概略を示す斜視図であり、(b)は照射するレーザー光のエネルギー密度と突部の突量との関係の傾向を示すグラフである。
【図2】本発明の実施の形態におけるプロセスカートリッジの構成概略を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるプロセスカートリッジの構成概略を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるプロセスカートリッジを装着した電子写真画像形成装置の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるプロセスカートリッジのトナー枠体を示す斜視図である。
【図6】図5のJ部H−H断面の構成を示す図であり、(a)はトナー枠体11と現像枠体12との結合前の状態、(b)はトナー枠体11と現像枠体12との結合後の状態を示す。
【図7】本発明の実施の形態におけるプロセスカートリッジのシール把手とトナー枠体の係合手順を説明する断面図であり、(a)は手順1の段階、(b)は手順2の段階、(c)は手順3の段階、(d)は手順1〜3後の段階、(e)は(d)の拡大図である。
【符号の説明】
【0069】
1:光学系
1a:レーザーダイオード
1b:ポリゴンミラー
1c:レンズ
1d:反射ミラー
1e:露光開口部
2:被記録材
3:搬送手段
3a:給紙カセット
3b:ピックアップローラ
3c:搬送ローラ対(給送ローラ対)
3d:搬送ローラ対
3e:レジストローラ対
3f:搬送ガイド(ガイド板)
3g、3h、3i:排出ローラ対
3j:反転搬送路
3k:フラッパ
3m:排出ローラ対
4:転写ローラ
5:定着手段
5a:ヒータ
5b:定着ローラ
5c:駆動ローラ
6:排出トレイ(排出部)
7:感光ドラム(像担持体)
8:帯電ローラ(帯電手段)
9:現像装置(現像手段)
9b:トナー送り部材
9c:現像ローラ
9d:現像ブレード
10:クリーニング手段
10a:弾性クリーニングブレード
10b:トナー溜
11:トナー枠体
11j:長手方向の端部
11k:凸部
11k1:レーザー光照射面
11k2:突部
11m:開口部
12:現像枠体
12i:長手方向の端部
13:クリーニング枠体
14:画像形成装置本体
15:把手
15a:凹部
15a1:内面
15b:外面
15c:薄肉部
15d:指を入れるための穴
27:現像器サイドカバー
27a:シール引き出し開口部
35:開閉部材(開閉カバー)
35a:ヒンジ
52:トナーシール(シール部材)
52a、52b:長手方向の一端
64:スポンジ
64a:当接面
111:第二の樹脂成形体
111k2:係合部
115:第一の樹脂成形体
115b:レーザー照射部
A:レーザービームプリンタ(画像形成装置)
B:プロセスカートリッジ
K:間隔
L:突量
X:プロセスカートリッジの装着方向
m:レーザー光
n:レーザーヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されている樹脂成形複合体において、
前記第一の樹脂成形体が、レーザー光に対して透過性のある第一の樹脂を成形したものであり、
前記第二の樹脂成形体が、レーザー光に対して吸収性のある第二の樹脂を成形したものであり、
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して前記第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射する方法により形成された、前記第二の樹脂成形体の突部によって前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されていることを特徴とする樹脂成形複合体。
【請求項2】
前記第一の樹脂と前記第二の樹脂とのSP値の差が0.2以上であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形複合体。
【請求項3】
前記第一の樹脂成形体及び前記第二の樹脂成形体のうち、一方の樹脂成形体が他方の樹脂成形体に嵌合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形複合体。
【請求項4】
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とが、0.3mm以下の間隔をもって近接または当接していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂成形複合体。
【請求項5】
前記第一の樹脂が、前記第二の樹脂の成形温度よりも低い成形温度を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂成形複合体。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の樹脂成形複合体を製造する方法であって、
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して前記第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射することを特徴とする樹脂成形複合体の製造方法。
【請求項7】
第一の樹脂成形体と第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されている樹脂成形複合体を有する、電子写真画像形成装置に装着されるカートリッジであって、
前記第一の樹脂成形体が、レーザー光に対して透過性のある第一の樹脂を成形したものであり、
前記第二の樹脂成形体が、レーザー光に対して吸収性のある第二の樹脂を成形したものであり、
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して前記第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射する方法により形成された、前記第二の樹脂成形体の突部によって前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とが分離可能に係合されていることを特徴とするカートリッジ。
【請求項8】
前記第一の樹脂と前記第二の樹脂とのSP値の差が0.2以上であることを特徴とする請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記樹脂成形体を構成する前記第一の樹脂成形体及び前記第二の樹脂成形体の一方の樹脂成形体が、他方の樹脂成形体に嵌合されていることを特徴とする請求項7又は8に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とが、0.3mm以下の間隔をもって近接または当接していることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記第一の樹脂が、前記第二の樹脂の成形温度よりも低い成形温度を有することを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項12】
現像剤を収納する現像剤収納枠体と、該現像剤収納枠体の現像剤供給開口を封止しているシール部材を引き抜くための把手と、を有し、
前記第一の樹脂成形体が前記把手であり、前記第二の樹脂成形体が前記現像剤収納枠体であること特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項13】
請求項7乃至12のいずれかに記載のカートリッジを製造する方法であって、
前記第一の樹脂成形体と前記第二の樹脂成形体とを近接又は当接した状態で配置して前記第一の樹脂成形体側からレーザー光を照射することを特徴とするカートリッジの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−196675(P2007−196675A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−349728(P2006−349728)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】