説明

毛髪化粧料ならびにセット保持力評価方法及び装置

【課題】 優れたセット保持力及び優れた感触を付与する毛髪化粧料、ならびにセット保持力評価方法及び評価装置を提供する。
【解決手段】 (A)一般式(1)及び(2)
【化1】


[式中、R2は−NH2又は−NH3+-
で表される構造の繰り返し単位を有する共重合体
(B)アミノ変性シリコーン
(C)ポリエーテル変性シリコーン及び/又はジメチルシリコーン
を含有する毛髪化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れたセット保持力及び毛髪に対し優れた感触(べたつきのなさ、指通りのよさ及びきしみのなさ)を付与する毛髪化粧料、ならびに簡便なセット保持力評価方法及びその評価に用いる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、毛髪にセット性を付与する方法として、被膜形成ポリマーを用いる方法が広く知られている。これらは、毛髪同士を接着することにより毛髪にセット力を付与するものである。しかしながら、これらの被膜形成ポリマーを用いたとしても、日常生活でおこりえる髪が肩にぶつかった際のセットのくずれにくさ(以下、耐物理力)が十分でない場合がある。特に、近年流行のカラーリングした髪は毛髪が損傷しているために、物理的要因でセット保持力が低下しやすい傾向がある。また、これらの被膜形成ポリマーは、塗布後にべたつきを生じたり、くし通りの低下を引き起こす場合があり、カラーリングした髪の場合には、きしみが顕著に発生する場合があった。
【0003】
そこで、毛髪化粧料に被膜形成ポリマーにシリコーンを配合し、感触面、高湿条件下でのセット保持力の不具合を解決した技術が提案されているが(特許文献1:特開平11−209247号公報、特許文献2:特開2001−240519号公報参照)、感触面及び耐物理力は必ずしも十分ではない。このことから、さらに優れたセット保持力及び毛髪に対し優れた感触(指通り、べたつきのなさ、きしみのなさ)を付与する毛髪化粧料が望まれていた。
【0004】
一方、一般にセット保持力の評価方法は、肉眼での評点づけ、あるいは毛髪化粧料を塗布した毛束を90%程度の高湿条件下に数時間静置し、高湿条件静置前後の見かけの長さを測定して保持率を算出する方法が採用されている。しかしながら、このような方法では、ポリマーの被膜が水分でくずれやすいかどうかを調べる方法であるため、ポリマーの被膜が衝撃力で剥がれやすい、破れやすいかどうかを調べる耐物理力の評価は十分にできない。実際の使用においては、毛髪のセット力は髪が風になびいたり、髪が肩にぶつかったりする物理的要因によるセット保持力低下も重要である。このことから、簡便で実際の使用に近い評価結果を得られる毛髪セット保持力評価方法が望まれていた。なお、本発明に関連する先行技術文献としては下記が挙げられる。
【0005】
【特許文献1】特開平11−209247号公報
【特許文献2】特開2001−240519号公報
【特許文献3】特開2003−95893号公報
【特許文献4】特開2002−255756号公報
【特許文献5】特開2002−47149号公報
【特許文献6】特開2001−64124号公報
【特許文献7】特開2001−64127号公報
【特許文献8】特開2001−64128号公報
【特許文献9】特開2001−64129号公報
【特許文献10】特開平11−92346号公報
【特許文献11】特開平9−87144号公報
【特許文献12】特開平9−87151号公報
【特許文献13】特開平9−124448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、優れたセット保持力及び毛髪に対し優れた感触(べたつきのなさ、指通りのよさ及びきしみのなさ)を付与する毛髪化粧料、ならびに簡便で物理的要因によるセット保持力低下を評価できるセット保持力評価方法及びその評価に用いる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の構造を有する共重合体と、(B)アミノ変性シリコーンと、(C)ポリエーテル変性シリコーン及び/又はジメチルシリコーンとを組み合わせて用いることにより、優れたセット保持力及び毛髪に対し優れた感触(べたつきのなさ、指通りのよさ及びきしみのなさ)を付与する毛髪化粧料が得られることを知見した。また、毛髪化粧料を適用した毛束を円柱物に巻き付けてカールを形成させ、この毛束の一端を回転可能な支持体に取り付けて吊り下げ、支持体を回転することにより毛束を回転させ、この回転する毛束が衝突する位置に配置された衝突対象物に毛束を連続して打ちつけて、打ちつけ前後のカール状態における毛束の長さを指標とすることにより、物理的要因に対するセット保持力を、実際の使用に近い方法で簡便に測定できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
従って、本発明は
[1].(A)下記一般式(1)及び(2)
【化1】

[式中、R1はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基、−COONH2基、又は−COOR3基(但し、R3は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)を示す。R2は−NH2又は−NH3+-(但し、X-はハロゲンイオン、水酸イオン、メチル硫酸イオン又は硫酸イオンを示す。)]
で表される構造の繰り返し単位を有する共重合体
(B)アミノ変性シリコーン
(C)ポリエーテル変性シリコーン及び/又はジメチルシリコーン
を含有する毛髪化粧料、
[2].毛髪化粧料を適用した毛束を円柱物に巻き付けてカールを形成させ、この毛束の長さ方向一端を回転可能な支持体に取り付けて吊り下げ、支持体を回転することにより毛束を回転させ、この回転する毛束が衝突する位置に配置された衝突対象物に、毛束を連続して打ちつけて、カール形成におけるカール状態での毛束の長さ方向一端から他端までの長さと打ちつけ後の同長さとから、セット保持力を評価する毛髪化粧料のセット保持力評価方法、及びこの評価方法に使用する評価装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、優れたセット保持力及び毛髪に対し優れた感触(べたつきのなさ、指通りのよさ及びきしみのなさ)を付与する毛髪化粧料を提供することができる。また、物理的要因に対するセット保持力を、実際の使用に近い方法で簡便に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の第1の発明は、(A)下記一般式(1)及び(2)
【化2】


[式中、R1はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基、−COONH2基、又は−COOR3基(但し、R3は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)を示す。R2は−NH2又は−NH3+-(但し、X-はハロゲンイオン、水酸イオン、メチル硫酸イオン又は硫酸イオンを示す。)]
で表される構造の繰り返し単位を有する共重合体
(B)アミノ変性シリコーン
(C)ポリエーテル変性シリコーン及び/又はジメチルシリコーン
を含有する毛髪化粧料である。
【0011】
本発明の(A)成分は、上記一般式(1)で表されるビニルアルコール系単量体と、(2)で表されるビニルアミン系単量体とからなる構造の繰り返し単位を有する共重合体であり、上記一般式(1)で表されるビニルアルコール系単量体(m)、(2)で表されるビニルアミン系単量体(n)の比n/m(モル比)は0.005〜300が好ましく、より好ましくは0.005〜200である。各単量体は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、各構造単位の配列は任意である。また、共重合体は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0012】
上記一般式(2)で表されるビニルアミン系単量体としては、R2が−NH2であるもの、−NH3+-(但し、X-はハロゲンイオン、水酸イオン、メチル硫酸イオン又は硫酸イオンを示す。)であるものが好ましく、共重合体としては、下記構造式(3)又は(4)で表されるビニルアルコール系単量体とビニルアミン系単量体とからなる構造の繰り返し単位を有する共重合体が好ましい。
【化3】

[式中、m1は1〜200、n1は1〜200であり、n1/m1(モル比)は0.01〜200であり、各構造単位の配列は任意である。]
【化4】

[式中、m2は100〜5,000、n2は10〜1,000であり、n2/m2(モル比)は0.002〜10であり、X-はハロゲンイオン、水酸イオン、メチル硫酸イオン又は硫酸イオンを示し、各構造単位の配列は任意である。]
【0013】
上記一般式(3)中、m1は1〜200であり、好ましくは1〜180であり、より好ましくは1〜150である。n1は1〜200であり、好ましくは1〜150であり、より好ましくは1〜100である。n1/m1(モル比)は0.01〜200であり、0.01〜70が好ましい。
【0014】
上記一般式(4)中、m2は100〜5,000であり、好ましくは100〜4,500であり、より好ましくは100〜4,000である。n2は10〜1,000であり、好ましくは10〜900であり、より好ましくは10〜800である。n2/m2(モル比)は0.002〜10であり、0.05〜10が好ましい。
【0015】
(A)成分の共重合体を得る方法としては、上記一般式(1)及び(2)で表される単位の各前駆体単量体の共重合により前駆重合体を得て、その後、この前駆共重合体を加水分解する方法が挙げられる。(1)単位の前駆単量体としては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、酪酸ビニル等の脂肪酸ビニル類、(2)単位の前駆単量体としては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類が挙げられる。
【0016】
上記一般式(3)で表されるビニルアルコール系単量体と、ビニルアミン系単量体とからなる構造の繰り返し単位を有する共重合体(以下、ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体と表記する場合がある。)の具体例としては、三菱化学(株)製の「ダイヤフィックス(登録商標)」等が挙げられる。下記一般式(4)で表されるビニルアルコール系単量体と、ビニルアミン系単量体とからなる構造の繰り返し単位を有する共重合体としては、Air Products and Chemicals社製の「バイアミン(商品名)」等が挙げられる。
【0017】
(A)共重合体の重量平均分子量は、10,000〜400,000が好ましく、より好ましくは50,000〜200,000である。重量平均分子量が10,000未満では耐物理力が低下する場合があり、400,000を超えると溶液粘度が上昇し、塗布等の使用性が悪くなる場合がある。なお重量平均分子量の測定はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法による。
【0018】
(A)共重合体の配合量は特に限定されないが、毛髪化粧料中0.001〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜20質量%、さらに好ましくは0.1〜10質量%である。0.001質量%未満では所望の効果が発現されない場合があり、30質量%を超えると、不経済である上にフレーキング等の不具合が生じる場合がある。
【0019】
本発明の毛髪化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)共重合体以外の高分子化合物を1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。このような高分子化合物としては、ポリビニルアミン、ポリα−アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸/ビニルアミン共重合体、マレイン酸/ビニルアミン共重合体、ビニルスルホン酸/ビニルアミン共重合体等又はそれらの第4級化物が挙げられる。
【0020】
本発明における(B)成分はアミノ変性シリコーンであり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。アミノ変性シリコーンとしては特に限定されないが、アミノガムやアンモニウム変性シリコーン、アルキレンオキサイドを付加したアミノ変性シリコーン、及びこれらをエマルション化したものも用いることができる。アミノ変性シリコーンとしては、下記一般式(5),(6)で表されるアミノ変性シリコーンが挙げられ、下記一般式(5)中、a=3、b=2であるアミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、下記一般式(6)中、c=3、d=2であるアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等が挙げられる。
【化5】

[式中、xは10〜10,000、yは1〜1,000、a,bはそれぞれ1〜5の整数を示す。]
【化6】


[式中、zは50〜10,000、wは10〜10,000、c,dはそれぞれ1〜5の整数を示す。]
【0021】
具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のSM−8704C、FZ−4671、FZ−4672、BY22−079、SM8904、SS3551、SS3552、GE東芝シリコーン(株)製のKT−1989、XF42−B1989、XS65−C0032、XS65−B4280、信越化学工業(株)製のX−52−2265、KF−8004、KF−8005、KF−8015、KM−907等が挙げられる。これらの中でも、上記一般式(5)で表されるアミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体であるSM−8704C、上記一般式(6)で表されるアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体であるFZ−4671、FZ−4672が好ましく、SM−8704Cがより好ましい。
【0022】
(B)アミノ変性シリコーンの配合量は特に限定されないが、毛髪化粧料中0.001〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜20質量%、さらに好ましくは0.05〜10質量%である。0.001質量%未満では所望の効果が発現されない場合があり、30質量%を超えると不経済である上に、べたつき等の不具合が生じる場合がある。
【0023】
本発明の(C)成分はポリエーテル変性シリコーン及び/又はジメチルシリコーンであり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。ポリエーテル変性シリコーンとしては、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等が挙げられ、下記一般式(7)〜(11)で表されるもの、下記構造式(12)を有するものが挙げられる。
【0024】
【化7】


[式中、R3はそれぞれ独立に−(CH2e−O−(C24O)f−(C36O)g−A(Aは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を示す。)を示し、pは1〜2,000の数、qは1〜1,000の数、eは1〜5の数、f及びgは0〜50の数を示し、f+g≧1である。]
【化8】

[式中、R4及びR5は、それぞれ独立に炭素数2〜4の2価の炭化水素基を示し、p´は1〜1,000の数を示し、f´,g´はそれぞれ0〜1,000の数を示し、q´は1〜100の数を示す。]
【0025】
具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のFZ−2123、FZ2136、FZ−2222,FZ−2233、FZ−2250,SS−2801、SH3771M、SH3773M,SH3775M、SH3749、L−7002、信越化学工業(株)製の、KF351A、KF353A、KF6008,KF6017,KF6013、KF6012,KF6011、KF994等が挙げられる。これらの中でも、上記一般式(12)で表されるポリエーテル変性シリコーンであるFZ−2222、上記一般式(7)で表されるポリエーテル変性シリコーンであるKF6015がより好ましく、FZ−2222が最も好ましい。
【0026】
ポリエーテル変性シリコーンを配合する場合、その配合量は特に限定されないが、毛髪化粧料中0.001〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜20質量%、さらに好ましくは0.05〜10質量%である。配合量が0.001質量%未満では所望の効果が発現されない場合があり、30質量%を超えるとべたつき等の不具合が生じる場合がある。
【0027】
(C)ジメチルシリコーンとしては、25℃における粘度が30mm2/s以上であるものが好ましい。25℃における粘度は30〜50,000,000mm2/sが好ましく、より好ましくは30〜10,000,000mm2/s、さらに好ましくは30〜50,000,000mm2/sである。なお、本発明中のシリコーン粘度は化粧品原料基準一般試験法粘度測定法第1法に準拠して測定した値である。
【0028】
ジメチルシリコーンを配合する場合、その配合量は特に限定されないが、毛髪化粧料中0.001〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜20質量%、さらに好ましくは0.05〜10質量%である。0.001質量%未満では所望の効果が発現されない場合があり、30質量%を超えるとべたつき、きしみ等の不具合が生じる場合がある。
【0029】
本発明の毛髪化粧料には、(D)没食子酸誘導体を配合することが好ましく、これらを1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。没食子酸誘導体としては、m−ジ没食子酸、デヒドロジ没食子酸、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸グリセリド、没食子酸配糖体等が挙げられる。没食子酸配糖体の糖としては、グルコシド、マルトシド、マンノシド等が挙げられ、没食子酸配糖体としては、没食子酸メチルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−4−グルコシド、没食子酸プロピルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルコシド、没食子酸−3−マルトシド、没食子酸オクチル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルクロニド、没食子酸ガラクツロニド等の没食子酸一配糖体、没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,4−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジマルトシド等の没食子酸二配糖体が挙げられ、これらの中でも、没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,4−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジグルコシド等の没食子酸二配糖体等が好適である。
【0030】
(D)没食子酸誘導体を配合する場合、その配合量は特に限定されないが、毛髪化粧料中0.001〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%であり、さらに好ましくは0.03〜3質量%である。0.001質量%未満では所望の効果が発現されない場合があり、10質量%を超えると不経済である上に、pH調整が困難になる場合がある。なお、本発明の配合量は2種以上用いる場合は2種以上の合算である。
【0031】
本発明の毛髪化粧料は、本発明の効果を損なわない範囲で、所望により毛髪用化粧料に一般に配合される成分を1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。このような成分としては、上記以外のシリコーン類及び高分子化合物、界面活性剤、アミノ酸類、蛋白加水分解物、金属封鎖剤、アルコール類、ポリオール類、油剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、酸化防止剤、酸化剤、還元剤、アルカリ剤、色素、香料、抗菌剤、殺菌剤及び噴射剤等が挙げられる。
【0032】
香料としては、特開2003−267841号公報に記載した香料、香料組成物に準じ、香料組成物を配合する場合、毛髪化粧料中に香料組成物が0.00001〜50質量%となるように配合すると好適であり、より好ましくは0.0001〜30質量%である。
【0033】
本発明の毛髪化粧料は、ゲル状、フォーム状、液状、固形状及びスプレー式等の剤型にすることができ、常法に基づいて調製することができる。本発明の毛髪化粧料は、優れたセット力を有することから、毛髪セット剤、スタイリング剤、整髪料等の毛髪化粧料に最適である。
【0034】
本発明の第2の発明は、毛髪化粧料を適用した毛束を円柱物に巻き付けてカールを形成させ、この毛束の長さ方向一端を回転可能な支持体に取り付けて吊り下げ、支持体を回転することにより毛束を回転させ、この回転する毛束が衝突する位置に配置された衝突対象物に、毛束を連続して打ちつけて、カール形成におけるカール状態での毛束の長さ方向一端から他端までの長さと打ちつけ後の同長さとから、セット保持力を評価する毛髪化粧料のセット保持力評価方法、被試験毛束の一端を固定し毛束を吊り下げる吊下部を有する回転可能な支持体と、この支持体を回転させる手段と、支持体を回転することにより回転する被試験毛束が衝突する位置に配置された衝突対象物とを備えることを特徴とする上記評価方法に使用する毛髪化粧料のセット保持力評価装置である。以下、本発明の評価方法及び装置を、図を用いて説明する。
【0035】
図1は毛髪化粧料のセット保持力評価装置の1例を示す斜視図である。図中1は台座であり、回転モーター2が内臓されている。回転モーター2には正転・反転コントローラー3が接続されており、回転の向きを変更することができる。台座1中央部には、台柱4の下端が取り付けられ、モーター回転と一体に回転し得るようになっている。台柱4の上端は円板状の支持体5中央部に固定されており、円板状の支持体5の下面には被試験毛束7の一端を取り付ける吊下部6が、単数又は周方向に沿って互いに等間隔ずつ離間して複数個形成されている。7は円柱状の衝突対象物であり、支持体5が回転することにより回転する被試験毛束が衝突する位置に配置されており、複数個配置してもよい。台柱4から吊下部までの距離は3〜15cmが好ましく、衝突対象物8の配置及び大きさは、後述する被試験毛束7の長さ及び支持体5の回転数等により適且選定される。
【0036】
次に評価方法を具体的に説明する。まず、毛髪化粧料を適用した毛束を円柱物に巻き付けてカールを形成させ、被試験毛束7を作製する。毛束は健常毛でもよいが、ブリーチ剤等で化学的に損傷を与えたり、ブラッシング等で物理的に損傷を与えた髪を用いてもよい。毛束は長さ5〜30cm、特に10〜25cmがよく、質量0.5〜10g、特に1〜5gがよい。円柱物は直径0.5〜5cm、特に0.5〜3cmがよく、カール数は1〜10、特に2〜5がよい。カール形成後の被試験毛束7の長さ(L0)は3〜15cm、特に5〜10cmがよい。毛髪化粧料の適用量は特に限定されないが、通常0.3〜5gである。毛髪化粧料適用後はそのまま評価に用いてもよいが、評価毛髪化粧料に応じて、20〜100℃、30〜65%RTの条件で、1〜6時間放置して、乾燥させてもよい。これらの範囲とすることで、再現性よく評価ができる。なお、高湿度下での評価を同時に行うために、20〜40℃、60〜90%RTの条件で、1〜6時間放置してもよい。
【0037】
上記被試験毛束7の一端を回転可能な支持体5の吊下部に取り付けて吊り下げ、支持体5を回転することにより被試験毛束7を回転させる。回転数としては、特に限定されないが、10〜100rpmが好ましく、より好ましくは20〜80rpmであり、さらに好ましくは40〜60rpmである。また、一定回転数で回転させたり、正転・反転を繰り返し行うこともできる。回転時間は特に限定されないが、1〜10分が好ましく、より好ましくは2〜8分である。正転・反転を繰り返し行う場合は、1〜5分が好ましく、2〜3分が特に好ましい。被試験毛束7が回転することにより、回転する被試験毛束7が衝突する位置に配置された衝突対象物8に、毛束を連続して打ちつけることができる。
【0038】
毛髪化粧料のセット保持力評価は、カール形成におけるカール状態(図2中、(A)で示す)での被試験毛束7の長さ方向一端から他端までの長さ(図2中、L0で示す。)と打ちつけ後(図2中、(B)で示す)の同長さ(図2中、Ltで示す。)とを比較することにより、評価することができる。打ちつけ後のカール状態での被試験毛束7の長さが短いほど、物理力に対する毛髪セット保持力があるといえる。
【実施例】
【0039】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%であり、純分換算した数値(AI)である。なお、毛髪化粧料のpHは25℃における測定値である。
【0040】
[実施例1〜8、比較例1〜4]
表1に示す組成の毛髪化粧料を常法に従って調製し、下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0041】
<耐物理力>
長さ25cm、2gのヒト毛束を市販ブリーチ剤で2回ブリーチを行い損傷させた。この毛束に毛髪化粧料0.5gを塗布し十分になじませた後、外径2.2cmのガラス管に巻きつけ、25℃・45%RHに2時間放置して乾燥後、ガラス管から毛束をはずして被試験毛束を作製した。被試験毛束の長さ(図2中Lo)は7〜13cm、カール数は2であった。図1に示す毛髪化粧料のセット保持力評価装置の支持体5に被試験毛束を取り付けて吊り下げた後、支持体5を回転数50rpmで10分間回転させ、被試験毛束を衝突対象物8に連続して打ちつけた。図2中に示す下記L0及びLtを測定して耐物理力を下記式により算出し、下記評価基準に従って評価した。
耐物理力(%)=((25−Lt)/(25−L0))×100
0:ガラス管から毛束をはずした直後におけるカール状態の毛束の長さ(cm)
t:毛束を吊るして回転させた後におけるカール状態の毛束の長さ(cm)
【0042】
評価基準
◎:非常に良好 耐物理力80%以上
○:良好 耐物理力50%以上、80%未満
△:やや悪い 耐物理力30%以上、50%未満
×:悪い 耐物理力30%未満
【0043】
<セット保持力>
パネラー20名により、下記方法で上記毛髪化粧料のセット保持力を官能評価した。朝、パネラーが髪をカールさせた後、毛髪化粧料を適量髪に塗布した。その後、通常の生活を行い、塗布してから6時間後のセット保持力を評価した。結果を下記評価基準で示す。
評価基準
◎:良好と回答したものが20名中16名以上
○:良好と回答したものが20名中10〜15名
△:良好と回答したものが20名中4〜9名
×:良好と回答したものが20名中3名以下
【0044】
<べたつきのなさ、指通りのよさ及びきしみのなさ>
毛髪化粧料をトリガースプレー容器「M−3トリガー」(商品名、(株)吉野工業所製)に充填し、染毛やパーマにより毛髪に損傷を受けたパネラー20名により使用後の毛髪のべたつきのなさ、指通りのよさ及びきしみのなさを評価した。結果を下記評価基準で示す。
評価基準
◎:良好と回答したものが20名中16名以上
○:良好と回答したものが20名中10〜15名
△:良好と回答したものが20名中4〜9名
×:良好と回答したものが20名中3名以下
【0045】
【表1】

【0046】
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(1)
上記構造式(3)で表されるビニルアルコール系単量体とビニルアミン系単量体とからなる構造の繰り返し単位を有する共重合体であり、式中、m1は1〜100、n1は1〜50であり、n1/m1(モル比)は0.01〜100である。
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(2)
上記構造式(4)で表されるビニルアルコール系単量体とビニルアミン系単量体とからなる構造の繰り返し単位を有する共重合体であり、式中、m2は1,500〜2,000、n2は200〜300であり、n2/m2(モル比)は0.1〜0.2であり、X-は塩化物イオンである。
【0047】
上記実施例及び比較例の結果からも明らかであるように、本発明の毛髪化粧料のセット保持力評価方法は、実使用試験の評価結果と相関がとれるものであった。
【0048】
[実施例9]
ディスペンサータイプのウォーター剤
下記処方のウォーター剤を調製し、PET製ポンプディスペンサー容器に充填した。
組成(%)
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(1) 0.5
アミノ変性シリコーン(1) 1.2
ポリエーテル変性シリコーン(1) 0.5
没食子酸−3,5−ジグルコシド 0.4
ポリエチレングリコール 3.0
ポリオキシエチレン(30)フィトステロール 0.5
テトラオレイン酸POE(40)ソルビット 0.5
硫酸ナトリウム 0.001
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 5.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
POE(20)ステアリルエーテル 2.0
両性ポリマー(B) 0.05
(N−メタクリロイルオキシジエチルN,N−ジメチルアミノエチル−α−
N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体
加水分解ケラチン 2.5
安息香酸 0.1
パラオキシ安息香酸メチルン 0.1
無水ピロリン酸ナトリウム 0.05
グリコール酸 0.2
トリエタノールアミン 1.0
香料組成物A 0.1
エタノール 20.0
精製水 残部
合計 100.0%
【0049】
[実施例10]
ノンエアゾールポンプフォーム
下記処方のフォーム剤を調製し、ポリプロピレン製ポンプフォーム容器に充填した。なお、pHは4.5に調整した。
組成(%)
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(1) 1.0
没食子酸−3−マルトシド 0.8
ポリオキシエチレン(40)フィトステロール 0.5
テトラオレイン酸POE(40)ソルビット 3.0
ポリエチレングリコール 10.0
ジメチルシリコーン(3) 2.0
アミノ変性シリコーン(1) 2.0
ポリオキシエチレン(30)ステアリルエーテル 0.6
ラウリルジメチルアミンオキシド 0.5
植物性スクワラン 0.1
水溶性コラーゲン 1.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
塩化ベンザルコニウム 0.1
クエン酸 0.5
ジエタノールアミン 1.0
香料組成物C 0.1
エタノール 20.0
精製水 残部
合計 100.0%
【0050】
[実施例11]
トリガータイプのヘアトリートメント
下記処方のヘアトリートメントを調製し、PET製トリガータイプ容器に充填した。なお、pHは4.3に調整した。
組成(%)
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(1) 0.1
没食子酸−3,5−ジグルコシド 1.0
アミノ変性シリコーン(1) 1.0
両性ポリマー(A) 0.05
N−メタクリロイルオキシジエチルN,N−ジメチルアミノエチル−α−
N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体
ポリオキシエチレン(60)フィトステロール 1.5
テトラオレイン酸POE(60)ソルビット 0.1
硫酸ナトリウム 0.001
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0
ポリオキシプロピレン(9)ジグリセリルエーテル 1.0
プロピレングリコール 4.0
ポリエーテル変性シリコーン(3) 1.0
加水分解シルク液 1.0
ヒドロキシプロピルキトサン液 1.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.05
無水ピロリン酸ナトリウム 0.05
安息香酸 0.05
安息香酸ナトリウム 0.05
モノエタノールアミン 0.5
コハク酸 適量
エタノール 20.0
香料組成物D 0.05
精製水 残部
合計 100.0%
【0051】
[実施例12]
ジェル
下記処方のジェルを調製し、PET製ポンプタイプ容器に充填した。なお、pHは4.4に調整し、粘度は1.5〜3Pa・sに調整した。
組成(%)
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(2) 0.5
アミノ変性シリコーンエマルション(2) 2.0
没食子酸−3,5−ジグルコシド 0.5
ロスマリン酸粗組成物 0.5
硫酸ナトリウム 0.001
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.5
ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 3.0
ジメチルシリコーン(3) 5.0
ポリエーテル変性シリコーン(1) 1.0
テトラオレイン酸POE(30)ソルビット 0.5
カミツレエキス 1.0
ビワ葉エキス 1.0
デカグリセリルモノイソステアレート 2.0
ジヒドロキシベンゾフェノン 0.1
モノエタノールアミン 0.5
ヒドロキシエチルセルロース 適量
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
安息香酸 0.2
無水ピロリン酸ナトリウム 0.2
亜硫酸ナトリウム 0.1
グリコール酸 適量
ジブチルヒドロキシトルエン 0.001
エタノール 20.0
香料組成物A 0.05
精製水 残部
合計 100.0%
【0052】
[実施例13]
ポンプディスペンサーヘアミスト
下記処方のヘアミストを調製し、ポリエチレン製ポンプディスペンサー容器に充填した。なお、pHは5.0に調整した。
組成(%)
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(1) 1.0
アミノ変性シリコーン(1) 1.0
没食子酸−3,5−ジグルコシド 0.5
両性ポリマー(A) 0.03
N−メタクリロイルオキシジエチルN,N−ジメチルアミノエチル−α−
N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体
ポリオキシエチレン(40)フィトステロール 0.1
テトラオレイン酸POE(6)ソルビット 0.2
タンニン酸 0.1
硫酸ナトリウム 0.001
N−ヤシ油脂肪酸アシルL−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩
2.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5
ジイソステアリン酸デカグリセリル 2.0
ロウ乳化物* 5.0
70%ソルビット液 1.0
ポリエーテル変性シリコーン(1) 0.5
シラカバエキス 0.5
パラオキシ安息香酸メチル 0.3
安息香酸 0.2
モノエタノールアミン 0.5
クエン酸 適量
クエン酸ナトリウム 適量
香料組成物E 0.2
エタノール 15.0
精製水 残部
合計 100.0%
*:カルナウバロウ5部、ポリオキシエチレン(15)ラウリルエーテル7部、精製水88部を90℃で乳化(平均粒子径100nm)
【0053】
[実施例14]
エアゾールフォーム
下記処方のエアゾールフォームを製造した。なお、容器はアルミニウム製の耐圧缶を用いた。
組成(%)
(原液)
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(1) 1.5
アミノ変性シリコーン(3) 2.0
ポリエーテル変性シリコーン(2) 0.5
没食子酸−3,5−ジグルコシド 1.0
ポリオキシエチレン(25)フィトステロール 2.0
テトラオレイン酸POE(4)ソルビット 1.5
硫酸ナトリウム 0.005
カチオン化セルロース 0.1
ジプロピレングリコール 6.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 2.0
加水分解ケラチン 1.0
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩 0.5
カルボキシビニルポリマー 0.5
トリエタノールアミン液(30%水溶液) 2.0
シア脂 1.0
安息香酸 0.2
香料組成物C 0.1
エタノール 20.0
精製水 残部
合計 92.0
(ガス)
LPG(液化石油ガス) 8.0
合計 100.0
【0054】
[実施例15]
ヘアワックス
下記処方のヘアワックスを調製し、帯電防止剤及び紫外線吸収剤を練り込んだポリプロピレン製のジャータイプ容器に充填した。
組成(%)
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(1) 2.5
アミノ変性シリコーン(1) 2.0
没食子酸−3,5−ジグルコシド 2.0
ジメチルシリコーン(3) 0.6
ポリオキシエチレン(30)フィトステロール 1.0
テトラオレイン酸POE(40)ソルビット 0.5
サリチル酸 0.1
塩化ジミリスチルジメチルアンモニウム 3.0
ジイソステアリン酸デカグリセリル 5.0
カルボキシビニルポリマー 0.5
キサンタンガム 0.25
ポリエーテル変性シリコーン(3) 2.0
シリコーンパウダー 1.0
加水分解シルク液 0.5
ワセリン 3.0
スクアラン 2.0
キャンデリラロウ 1.0
リンゴエキス 2.0
ポリオキシプロピレン(14)ジグリセリル 4.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
安息香酸 0.2
ソルビン酸ナトリウム 0.1
エデト酸四ナトリウム(EDTA−4Na) 0.05
ジエタノールアミン 1.0
香料組成物B 0.05
エタノール 5.0
精製水 残部
合計 100.0%
【0055】
[実施例16]
ジェル
下記処方のジェルを調製し、ポリプロピレン製チューブ容器に充填した。
組成(%)
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(1) 0.5
アミノ変性シリコーンエマルション(2) 1.0
ポリオキシエチレン(40)フィトステロール 1.0
テトラオレイン酸POE(40)ソルビット 1.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 5.0
アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.5
キサンタンガム 0.25
ポリエーテル変性シリコーン(3) 5.0
水溶性固体シリコーン 2.0
シリコーンパウダー 1.0
加水分解シルク液 0.5
ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル 4.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
安息香酸 0.3
塩化ベンザルコニウム 0.1
トリエタノールアミン 2.5
香料組成物B 0.05
エタノール 15.0
精製水 残部
合計 100.0%
【0056】
[実施例17]
ヘアクリーム
A油相部及びB水相部を70℃でそれぞれ溶解し、BにAを加えて均一に乳化し、さらに冷却しながらCを加えて、下記処方のクリームを調製し、アルミラミネートチューブに充填した。
組成(%)
A油相部
スクワラン 5.0
オレイン酸エチル 2.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 1.5
流動パラフィン 1.0
モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40EO) 3.0
ヤシ油脂肪酸ソルビタン 2.0
モノステアリン酸グリセリン 1.0
セトステアリルアルコール 1.0
プロピルパラベン 0.1
B水相部
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(1) 2.5
アミノ変性シリコーン(1) 2.0
没食子酸−3,5−ジマルトシド 0.5
ジメチルシリコーン(2) 0.5
ポリオキシエチレン(60)フィトステロール 0.5
テトラオレイン酸POE(60)ソルビット 0.5
塩化パルミチルトリメチルアンモニウム 0.3
1,3−ブチレングリコール 2.5
ジプロピレングリコール 2.5
モノエタノールアミン 0.5
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
ソルビン酸 0.1
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2

ゲンチアナエキス 0.1
香料組成物D 0.05
精製水 残部
合計 100.0%
【0057】
[実施例18]
エアゾールフォーム
下記処方のエアゾールフォームを調製し、PET製耐圧容器に充填した。
組成(%)
(原液)
ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体 1.5
アミノ変性シリコーン(1) 1.0
没食子酸メチル−3,5−ジグルコシド 2.0
ポリオキシエチレン(30)フィトステロール 1.5
テトラオレイン酸POE(40)ソルビット 0.5
ジメチルシリコーン(3) 4.0
ピロクトンオラミン 0.5
オレイン酸エチル 3.0
両性ポリマー(A) 0.4
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5
POP(9)ジグリセリルエーテル 1.5
モノオレイン酸酸POE(20)ソルビタン 0.5
ポリオキシエチレン(30)ステアリルエーテル 1.0
モノエタノールアミン 2.5
ソルビン酸 0.1
安息香酸 0.1
香料組成物E 0.2
エタノール 20.0
精製水 残部
合計 80.0
(ガス)
LPG 10.0
DME(ジメチルエーテル) 10.0
合計 100.0
上記実施例9〜18について,上記実施例1〜8と同様に、耐物理力、べたつきのなさ、くし通り及びきしみのなさを評価したところ、いずれも良好であった。
【0058】
実施例及び比較例で使用した配合成分の原料名、商品名、原料メーカーを下記に示す。
なお、上記各例で使用した香料組成物A,B,C,D,Eは、特開2003−267841号公報の表2〜16に記載した香料組成物A〜Eに準じ、上記以外の本発明の毛髪化粧料及び噴射剤を用いない泡状毛髪化粧料に香料を配合する場合も同様に、特開2003−267841号公報に記載した香料、香料組成物に準じる。
【0059】
【表2】

【0060】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施形態の毛髪化粧料のセット保持力評価装置を示す斜視図である。
【図2】セット保持力の評価方法の説明図である。
【符号の説明】
【0062】
1 台座
2 回転モーター
3 正転・反転コントローラー
4 台柱
5 支持体
6 吊下部
7 被試験毛束
8 衝突対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(1)及び(2)
【化1】

[式中、R1はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基、−COONH2基、又は−COOR3基(但し、R3は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)を示す。R2は−NH2又は−NH3+-(但し、X-はハロゲンイオン、水酸イオン、メチル硫酸イオン又は硫酸イオンを示す。)]
で表される構造の繰り返し単位を有する共重合体
(B)アミノ変性シリコーン
(C)ポリエーテル変性シリコーン及び/又はジメチルシリコーン
を含有する毛髪化粧料。
【請求項2】
(C)ジメチルシリコーンの25℃における粘度が30mm2/s以上である請求項1記載の毛髪化粧料。
【請求項3】
さらに、(D)没食子酸誘導体を含有する請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
【請求項4】
毛髪化粧料を適用した毛束を円柱物に巻き付けてカールを形成させ、この毛束の長さ方向一端を回転可能な支持体に取り付けて吊り下げ、支持体を回転することにより毛束を回転させ、この回転する毛束が衝突する位置に配置された衝突対象物に、毛束を連続して打ちつけて、カール形成におけるカール状態での毛束の長さ方向一端から他端までの長さと打ちつけ後の同長さとから、セット保持力を評価する毛髪化粧料のセット保持力評価方法。
【請求項5】
被試験毛束の一端を固定し毛束を吊り下げる吊下部を有する回転可能な支持体と、この支持体を回転させる手段と、支持体を回転することにより回転する被試験毛束が衝突する位置に配置された衝突対象物とを備えることを特徴とする請求項4記載の評価方法に使用する毛髪化粧料のセット保持力評価装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−51069(P2007−51069A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−235236(P2005−235236)
【出願日】平成17年8月15日(2005.8.15)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】